JP5589582B2 - 画像処理装置及びプログラム - Google Patents

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本発明は、画像処理装置及びプログラムに関する。
近年、プロセッサコア等の演算部(以下、コアと称す)が一つのパッケージ内に複数集積されて構成され、各コアに処理を分散させて並列処理を行うことにより、処理性能を向上させたマルチコアプロセッサが開発されている。
プリンタ、コピー機、ファクシミリ装置又はこれらの複合機等の画像形成装置においては、このマルチコアプロセッサを用いて並列処理を実行することにより、プリント処理の高速化を図ることが提案されている。
このようなマルチコアプロセッサを用いた画像形成装置において、複数ページから構成されるページ記述言語(PDL:Page Description Language)形式のデータに対して、各ページのデータそれぞれを各コアに割り当てて並列処理を行う技術がある。
例えば、ホスト装置と複数のプロセッサを有するマルチプロセッサプリンタとを備えたプリントシステムにおいて、PDLデータをホスト装置がページ単位で分割し、ページ単位で分割されたPDLデータの各ページのデータを、ページの順番でマルチプロセッサプリンタの各プロセッサに割り当てて解析する技術が開示されている(特許文献1参照)。
特開2002−73303号公報
特許文献1では、各ページのデータを各プロセッサに割り当てる前に、PDLデータをページ単位に分割する必要がある。これは、複数のページで構成されたPDLデータ内に各ページのデータがランダムに配置されているからである。
PDLデータを事前にページ単位に分割せずに、複数のコアで並列処理を行う場合には、一旦、PDLデータを記憶装置に保存(スプール)する必要がある。そして、PDLデータがスプールされた記憶装置に複数のコアがアクセスして、各ページの並列処理が行なわれる。しかしながら、一つの記憶装置に複数のコアによるアクセスが集中し、全体の処理速度が低下するという問題が生じる。
本発明の課題は、上記問題に鑑みて、複数の演算部を用いて並列処理を実行する際に生じるアクセス集中を低減し、処理速度の低下を抑制することである。
請求項1に記載の発明は、プロセッサコアである複数の演算部を有し、データの解析処理を当該複数の演算部を用いて並列処理するマルチコアプロセッサにより構成される制御部を備えた画像処理装置において、複数の記憶装置を備え、前記制御部は、前記解析処理を実行可能な前記演算部の数、前記解析処理に使用可能な前記記憶装置の数、前記データを構成するページ数、のいずれもが複数である場合、複数の前記記憶装置に前記データを保存し、前記演算部毎に、前記解析処理を行うページを割り当てるとともに、前記解析処理に使用する記憶装置を複数の前記記憶装置の中から割り当て、前記複数の演算部を用いて当該割り当てた記憶装置をそれぞれ使用して前記データの解析処理を並列処理させること、を特徴とする画像処理装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記制御部は、前記データを保存した前記記憶装置の数が前記解析処理を実行可能な前記演算部の数以上となるまで、前記データを複数の前記記憶装置に保存すること、を特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像処理装置において、前記データを保存した前記記憶装置の数が前記解析処理を実行可能な前記演算部の数未満であって、前記データを保存した前記記憶装置の数が前記データを構成するページ数以上となるまで、前記データを複数の前記記憶装置に保存する、を特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置において、前記制御部は、前記解析処理を実行可能な複数の演算部のうち当該解析処理待ちの演算部それぞれに対して、前記解析処理するページを順次割り当てること、を特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置において、前記制御部は、前記解析処理を実行可能な前記演算部に対して、前記データが保存済であるが前記解析処理に使用されていない前記記憶装置を割り当てること、を特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の画像処理装置において、前記制御部は、前記解析処理を実行可能な前記演算部に対して、前記データが保存済であるが前記解析処理に使用されていない前記記憶装置がない場合、前記データが保存済みの記憶装置のうち割り当てられた前記演算部の数が最小の記憶装置を割り当てること、を特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項5又は6に記載の画像処理装置において、前記制御部は、前記解析処理を実行可能な前記演算部に対して、前記データが保存済であるが前記解析処理に使用されていない前記記憶装置がない場合であって、前記データが保存済みの記憶装置のうち割り当てられた前記演算部の数が最小の記憶装置の数が複数の場合、当該複数の記憶装置それぞれに対して、割り当てられているページ番号のうち最もページ番号が小さい最小ページ番号を特定し、当該複数の記憶装置それぞれの最小ページ番号のうち最もページ番号が大きいページ番号が割り当てられている記憶装置を割り当てること、を特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1から7のいずれか一項に記載の画像処理装置において、前記演算部は、前記割り当てられたページの解析処理を、前記割り当てられた記憶装置を使用して実行すること、を特徴とする。
請求項9に記載の発明は、データの解析処理をプロセッサコアである複数の演算部を用いて並列処理するマルチコアプロセッサにより構成されるコンピュータを、前記解析処理を実行可能な前記演算部の数、前記解析処理に使用可能な前記記憶装置の数、前記データを構成するページ数、のいずれもが複数である場合、複数の前記記憶装置に前記データを保存し、前記演算部毎に、前記解析処理を行うページを割り当てるとともに、前記解析処理に使用する記憶装置を複数の前記記憶装置の中から割り当て、前記複数の演算部を用いて当該割り当てた記憶装置をそれぞれ使用して前記データの解析処理を並列処理させる制御手段、として機能させるプログラムである。
請求項10に記載の発明は、複数の演算部を有し、データの解析処理を当該複数の演算部を用いて並列処理する制御部を備えた画像処理装置において、複数の記憶装置を備え、前記制御部は、前記解析処理を実行可能な前記演算部の数、前記解析処理に使用可能な前記記憶装置の数、前記データを構成するページ数、のいずれもが複数である場合、複数の前記記憶装置に前記データを保存し、前記演算部毎に、前記解析処理を行うページ及び前記解析処理に使用する前記記憶装置を割り当て、前記複数の演算部を用いて前記データの解析処理を並列処理させるとともに、前記データを保存した前記記憶装置の数が前記解析処理を実行可能な前記演算部の数未満であって、前記データを保存した前記記憶装置の数が前記データを構成するページ数以上となるまで、前記データを複数の前記記憶装置に保存すること、を特徴とする画像処理装置である。
請求項11に記載の発明は、複数の演算部を有し、データの解析処理を当該複数の演算部を用いて並列処理する制御部を備えた画像処理装置において、複数の記憶装置を備え、前記制御部は、前記解析処理を実行可能な前記演算部の数、前記解析処理に使用可能な前記記憶装置の数、前記データを構成するページ数、のいずれもが複数である場合、複数の前記記憶装置に前記データを保存し、前記演算部毎に、前記解析処理を行うページ及び前記解析処理に使用する前記記憶装置を割り当て、前記複数の演算部を用いて前記データの解析処理を並列処理させるとともに、前記解析処理を実行可能な前記演算部に対して、前記データが保存済であるが前記解析処理に使用されていない前記記憶装置を割り当てること、を特徴とする画像処理装置である。
請求項12に記載の発明は、データの解析処理を複数の演算部を用いて並列処理するコンピュータを、前記解析処理を実行可能な前記演算部の数、前記解析処理に使用可能な記憶装置の数、前記データを構成するページ数、を取得し、当該取得した前記演算部の数、前記記憶装置の数、前記ページ数、のいずれもが複数である場合には、複数の前記記憶装置に前記データを保存し、前記演算部毎に、前記解析処理を行うページ及び前記解析処理に使用する前記記憶装置を割り当て、前記複数の演算部を用いて前記データの解析処理を並列処理させるとともに、前記データを保存した前記記憶装置の数が前記解析処理を実行可能な前記演算部の数未満であって、前記データを保存した前記記憶装置の数が前記データを構成するページ数以上となるまで、前記データを複数の前記記憶装置に保存する制御手段、として機能させるプログラムである。
請求項13に記載の発明は、データの解析処理を複数の演算部を用いて並列処理するコンピュータを、前記解析処理を実行可能な前記演算部の数、前記解析処理に使用可能な記憶装置の数、前記データを構成するページ数、を取得し、当該取得した前記演算部の数、前記記憶装置の数、前記ページ数、のいずれもが複数である場合には、複数の前記記憶装置に前記データを保存し、前記演算部毎に、前記解析処理を行うページ及び前記解析処理に使用する前記記憶装置を割り当て、前記複数の演算部を用いて前記データの解析処理を並列処理させるとともに、前記解析処理を実行可能な前記演算部に対して、前記データが保存済であるが前記解析処理に使用されていない前記記憶装置を割り当てる制御手段、として機能させるプログラムである。
請求項1、9に記載の発明によれば、複数の演算部を用いて並列処理を実行する際に生じる記憶装置へのアクセス集中を低減でき、処理速度の低下を抑制することができる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1と同様の効果を得られるのは勿論のこと、データを保存した記憶装置の数が解析処理を実行可能な演算部の数以上となるまで、データを複数の記憶装置に保存することができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2と同様の効果を得られるのは勿論のこと、データを保存した記憶装置の数が解析処理を実行可能な演算部の数未満であって、データを保存した記憶装置の数がデータを構成するページ数以上となるまで、データを複数の記憶装置に保存することができる。
請求項10、12に記載の発明によれば、請求項1又は9と同様の効果を得られるのは勿論のこと、データを保存した記憶装置の数が解析処理を実行可能な演算部の数未満であって、データを保存した記憶装置の数がデータを構成するページ数以上となるまで、データを複数の記憶装置に保存することができる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1から3のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、解析処理を実行可能な複数の演算部のうち当該解析処理待ちの演算部それぞれに対して、解析処理するページを順次割り当てることができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1から4のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、解析処理を実行可能な演算部に対して、データが保存済であるが解析処理に使用されていない記憶装置を割り当てることができる。
請求項11、13に記載の発明によれば、請求項1又は9と同様の効果を得られるのは勿論のこと、解析処理を実行可能な演算部に対して、データが保存済であるが解析処理に使用されていない記憶装置を割り当てることができる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項5と同様の効果を得られるのは勿論のこと、解析処理を実行可能な演算部に対して、データが保存済であるが解析処理に使用されていない記憶装置がない場合には、データが保存済みの記憶装置のうち割り当てられた演算部の数が最小の記憶装置を割り当てることができる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項5又は6と同様の効果を得られるのは勿論のこと、データが保存済であるが解析処理に使用されていない記憶装置がない場合であって、データが保存済みの記憶装置のうち割り当てられた演算部の数が最小の記憶装置の数が複数の場合、当該複数の記憶装置それぞれに対して、割り当てられているページ番号のうち最もページ番号が小さい最小ページ番号を特定し、当該複数の記憶装置それぞれの最小ページ番号のうち最もページ番号が大きいページ番号が割り当てられている記憶装置を割り当てることができる。
請求項8に記載の発明によれば、請求項1から7のいずれか一項と同様の効果を得られるのは勿論のこと、割り当てられたページの解析処理を、割り当てられた記憶装置を使用して実行することができる。
画像処理装置の制御ブロック図である。 起動処理のフローチャートである。 初期化処理のフローチャートである。 LSマスターのフローチャートである。 LSスレーブ分配処理のフローチャートである。 記憶装置割り当て処理のフローチャートである。 スレーブ処理状況テーブルの例を示す図である。 スレーブ処理状況テーブルの例を示す図である。 LSスレーブのフローチャートである。 本実施の形態と従来との解析処理に要する処理時間のイメージを示す図である。
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
まず、構成を説明する。
図1に、本実施の形態における画像処理装置1の制御ブロック図を示す。
図1に示すように、画像処理装置1は、制御部10、ROM(Read Only Memory)11、RAM(Random Access Memory)12、複数の記憶装置(RAMディスク13a、第1記憶部13b)、操作部14、表示部15、画像読取部16、プリント部17、通信部18等を備え、各部はバス19等により接続されて構成されている。
本実施の形態における画像処理装置1は、読取対象原稿(以下、原稿と称す)から画像を読み取り、読み取った画像を処理対象紙としての枚葉紙等の記録媒体(以下、用紙と称す)に画像形成するコピー機能や、パーソナルコンピュータ等の外部装置からジョブデータを受信し、受信したジョブデータに基づいて用紙上に画像を形成して出力するプリンタ機能等を備えた画像形成装置としての機能も有する。
制御部10は、マルチコアプロセッサを用いて構成される。なお、制御部10は、コアに替えて複数のCPUを集合させ、マルチコアプロセッサと同等の機能を発揮するように構成されてもよい。
制御部10は、ROM11内に格納されている各種処理プログラムやデータをRAM12、RAMディスク13a、第1記憶部13bに展開し、当該プログラムに基づいて画像処理装置1の各部の動作を集中制御する。例えば、操作部14や通信部18と接続された外部装置から入力される指示信号に従って、コピーモード、プリントモード、スキャナモードを切り替え、各モードに対する処理プログラムを読み出して、複写、印刷、画像データの読取等の制御を行う。
また、制御部10は、ROM11、RAM12、RAMディスク13a、第1記憶部13bとの協働により、例えばPS(PostScript:ポストスクリプト(登録商標))、PCL(Printer Control Language)、PDF(Portable Document Format)、XPS(XML Paper Specification)といったページ記述言語(PDL:Page Description Language)の画像データ(以下、ページ記述言語データと称す。)に対して、解析処理を行なう。
解析処理では、ページ記述言語データが解釈され、当該ページ記述言語データとビットマップ形式のデータ(以下、ビットマップデータと称す。)との間の中間言語形式のデータ(以下、中間データと称す。)生成され、当該中間データに基づいてビットマップデータが生成される。
中間データは、ページ記述言語データに含まれるオブジェクト(テキストデータ、グラフィックスデータ、イメージデータ等)の特徴に応じて生成されるデータである。例えば、テキストデータやグラフィックスデータの中間データとしてはベクタ形式のデータ、イメージデータの中間データとしてはイメージ形式のデータ、を挙げることができる。
ROM11は、各種処理を実現させるために必要なプログラムやデータ、各種プログラムで処理されたデータ等を記憶する。ROM11に替えて、例えば、磁気的、光学的記憶媒体又は半導体メモリ等の読み出し可能な不揮発性の記憶媒体を用いてもよい。また、このROM11は、制御基板等に固定的に設けられるもの、若しくは着脱自在に装着するものであっても良い。
また、ROM11には、ランゲージマスターサーバ処理(以下、LSマスターと称す)、ランゲージスレーブサーバ処理(以下、LSスレーブと称す)を実行するためのプログラムやデータが記憶されている。
LSマスターでは、解析処理を実行可能なコアの数、解析処理に使用可能な記憶装置の数、ジョブデータを構成するページ数、のいずれもが複数である場合、使用可能な複数の記憶装置にジョブデータが保存(スプール)され、コア毎に、解析処理を行うページ及び解析処理に使用する記憶装置が割り当てられ、複数のコアを用いてジョブデータの解析処理が並列処理される。
LSマスターでは、ジョブデータを保存した記憶装置の数が解析処理を実行可能なコアの数以上となるまで、又は、ジョブデータを保存した記憶装置の数が解析処理を実行可能なコアの数未満であってジョブデータを保存した記憶装置の数がジョブデータを構成するページ数以上となるまで、ジョブデータが複数の記憶装置に保存(スプール)される。
LSスレーブでは、割り当てられた記憶装置を用いて、割り当てられたページの解析処理が実行される。
更に、ROM11には、生成された1ページ分のビットマップデータをプリント部17に出力して用紙上に画像を形成させ、また、出力されたビットマップデータを記憶装置から消去(解放)する機能を実現させるためのプログラムやデータが記憶されている。
なお、本実施の形態では、ビットマップデータの出力先をプリント部17として説明するが、これに限らず、例えば、出力先を表示部15としてビットマップデータに基づく画像を表示部に表示させてもよい。
RAM12は、画像形成に係るデータ等、各種プログラムで処理されたデータ等を一時的に記憶する。RAM12に替えて、読み書き可能な揮発性又は不揮発性記憶媒体を用いてもよく、制御基板等に固定的に設けられるもの、若しくは着脱自在に装着するものを用いてもよい。
RAMディスク13aは、RAM12の一部を利用して、あたかもHDD(Hard Disk Drive)等のハードディスク記憶装置であるかのように利用できるものである。
第1記憶部13bは、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の読み書き可能な不揮発性の記憶媒体であり、ハードディスク記憶装置として利用できるものである。
以下、読み書き可能なハードディスク記憶装置として独立して利用できるRAMディスク13a、第1記憶部13bを、記憶装置と総称する。
操作部14は、タッチパネル及びハードキーから構成される。タッチパネルは、LCD(Liquid Crystal Display)等から構成される表示部15に重畳して設けられる。表示部15には、画像処理装置1の各種操作画面や各種操作案内が表示される。
画像読取部16は、自動原稿送り部と読取部とを備えて構成されている。
自動原稿送り部は、ADF(Auto Document Feeder)と称されるものであり、原稿トレイに積載される原稿を読取部の読取箇所に一枚ずつ搬送する。
読取部は、光源、レンズ、コンタクトガラス、イメージセンサ等が設けられたスキャナを備えて構成され、原稿に照射した光の反射光を結像して光電変換することにより原稿の画像を読み取り、プリント部17に出力する。ここで、画像とは、図形や写真等のイメージデータに限らず、文字や記号等のテキストデータ等も含む意である。
プリント部17は、電子写真プロセス等により各種の画像形成を行う公知の画像形成機構から構成されるものであり、各色(例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))毎のビットマップデータに基づく画像を用紙等に形成して出力する。
通信部18は、画像処理装置1を外部の通信回線と接続させて、外部装置との通信を可能とする。通信部18は、例えばNIC(Network Interface Card)等であり、通信回線の種類に応じた接続を可能とする装置を用いることができる。
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図2に、本実施の形態における起動処理のフローチャートを示す。
図2に示す起動処理は、制御部10を構成する複数のコアのうちいずれか一つと画像処理装置内の各部との協働により実行されるものである。
まず、画像処理装置1に電源が供給されると、画像処理装置内の各部が起動され(ステップS1)、初期化処理が実行される(ステップS2)。初期化処理後、画像処理装置1は、ジョブデータの受信待機状態となり(ステップS3)、起動処理が終了される。
図3に、ステップS2で実行される初期化処理のフローチャートを示す。
LSマスターを実行するためのプログラムがRAM12に展開され、LSマスターが起動する(ステップS11)。起動したLSマスターは処理開始のタイミングまで待機状態となる。また、制御部10に搭載されている全てのコア数の情報がROM11から取得される(ステップS12)。
LSスレーブを実行するためのプログラムがRAM12に展開され、LSスレーブが1つ起動する(ステップS13)。起動したLSスレーブは、処理開始のタイミングまで待機状態となる。
そして、ステップS12で取得されたコア数がステップS13で起動したLSスレーブ数より多いか否かが判別される(ステップS14)。コア数がLSスレーブ数よりも多い場合(ステップS14;YES)、ステップS13の処理に進む。コア数がLSスレーブ数以下の場合(ステップS14;NO)、初期化処理が終了される。
即ち、ステップS2で実行される初期化処理では、制御部10が備えるコア数に応じた数のLSスレーブを実行するタスクが立ち、当該タスクが実行待ち状態となる。例えば、制御部10が4つのコアを備えている場合には、LSスレーブを実行するタスクが4つ立つこととなる。なお、ステップS11で起動したLSマスターを実行するタスクは、制御部10が備える複数のコアのうち、いずれか一つのコアで実行される。
図4に、ジョブデータを受信した際に実行されるLSマスターのフローチャートを示す。図4に示す処理は、制御部10を構成する複数のコアのうちいずれか一つと画像処理装置内の各部との協働により実行されるものである。
まず、制御部10に搭載されている複数のコアのうち、解析処理を実行するために利用可能なコア数(利用可能コア数)が取得され(ステップS21)、利用可能コア数が複数(2個以上)か否かが判別される(ステップS22)。
ステップS21では、制御部10を構成する複数の各コアの稼動状況を管理するタスクから利用可能なコア数が取得されたり、RAM12内の予め設定された領域に制御部10を構成する複数の各コアの利用状況を示すデータが保存及び更新されるテーブルを設け、当該テーブルを参照することにより利用可能なコア数が取得されたりする。
利用可能コア数が複数(2個以上)ではない場合(ステップS22;NO)、即ち、利用可能コア数が1個の場合には、通常の解析処理が実行され(ステップS23)、ステップS33の処理に進む。
ステップS23で実行される通常の解析処理では、ジョブデータを構成する言語に応じて、スプールする必要があるジョブデータ(例えば、PDF、XPS等)に対しては、当該ジョブデータがいずれかの記憶装置にスプールされた後に解析処理が実行され、スプールする必要がないジョブデータ(PS、PCL等)に対しては、順次解析処理が実行される。
利用可能コア数が複数(2個以上)である場合(ステップS22;YES)、画像処理装置1が備える記憶装置の数が取得され(ステップS24)、取得した記憶装置の数が複数(2個以上)か否かが判別される(ステップS25)。
記憶装置の数が複数(2個以上)ではない場合(ステップS25;NO)、即ち、記憶装置の数が1個の場合には、ステップS23の処理に進む。
記憶装置の数が複数(2個以上)の場合(ステップS25;YES)、複数の記憶装置のうちいずれか一つの記憶装置にジョブデータがスプールされる(ステップS26)。そして、ステップS26においてスプールしたジョブデータを構成するページ数の判定処理が行なわれる(ステップS27)。
ステップS27で実行されるページ数の判定処理では、例えば、ジョブデータがPSで構成されている場合には、showpageコマンドが検索されることによりジョブデータを構成するページ数が判別される。
ページ数が複数(2ページ以上)か否かが判別される(ステップ;S28)。ページ数が複数(2ページ以上)ではない場合(ステップS28;NO)、即ち、ページ数が1ページの場合には、ステップS33の処理に進む。
ページ数が複数(2ページ以上)である場合(ステップS28;YES)、スプール済みのジョブデータ(スプールファイル)を保存するために使用可能な記憶装置、即ち、スプールファイルが保存されていない記憶装置に、ステップS26でジョブデータがスプールされた記憶装置内の当該ジョブデータ(スプールファイル)がコピーされて保存される(ステップS29)。
スプールファイルが保存されていない記憶装置があるか否かが判別される(ステップS30)。スプールファイルが保存されていない記憶装置がない場合(ステップS30;NO)、ステップS33の処理に進む。
スプールファイルが保存されていない記憶装置がある場合(ステップS30;YES)、利用可能コア数がスプールファイルが保存された記憶装置(使用中の記憶装置)の数よりも多いか否かが判別される(ステップS31)。
利用可能コア数が使用中の記憶装置の数以下の場合(ステップS31;NO)、即ち、スプールファイルが保存された記憶装置の数が利用可能コア数以上の場合、ステップS33の処理に進む。
利用可能コア数が使用中の記憶装置の数よりも多い場合(ステップS31;YES)、即ち、スプールファイルが保存された記憶装置の数が利用可能コア数未満の場合、ステップS27において判定したページ数が使用中の記憶装置の数よりも多いか否かが判別される(ステップS32)。
ページ数が使用中の記憶装置の数よりも多い場合(ステップS32;YES)、ステップS29の処理に戻る。ページ数が使用中の記憶装置の数以下の場合(ステップS32;NO)、即ち、スプールファイルが保存された記憶装置の数がページ数以上の場合、LSスレーブ分配処理が実行され(ステップS33)、LSマスターが終了される。
図5に、ステップS33において実行されるLSスレーブ分配処理のフローチャートを示す。
まず、初期設定処理が実行される(ステップS41)。初期設定処理では、ページカウンタnが1に設定される。また、初期設定処理では、制御部10を構成する複数のコアのうち、ステップS21において取得された利用可能コアそれぞれに対してLSスレーブが割り当てられてスレーブ処理状況テーブルが生成される。このスレーブ処理状況テーブルは、ジョブデータ毎に生成されるものである。
ステップS41では、例えば、図3において説明した初期化処理で起動させたLSスレーブが4つ(第1〜4LSスレーブ)であり、利用可能コア数が3個(第1〜3コア)である場合には、第1コアに対して第1LSスレーブ、第2コアに対して第2LSスレーブ、第3コアに対して第3LSスレーブが割り当てられる。
図7(A)に、ステップS41の初期設定処理で生成されるスレーブ処理状況テーブルの例を示す。図7(A)に示すスレーブ処理状況テーブルは、各コアに割り当てられたいずれのLSスレーブ(第1〜3スレーブ)も起動しておらず、処理ページ及び参照記憶装置の設定も行なわれていない場合の例である。
スレーブ処理状況テーブルは、利用可能コア数に応じて起動するLSスレーブ毎に、当該LSスレーブの処理状況、処理ページ、参照記憶装置を管理するものである。処理状況は、LSスレーブによる解析処理が実行中か待機中か否かを示し、「1」の場合には実行中、「0」の場合は待機中を示す。処理ページは、解析処理を行なうページ番号とジョブデータを構成するページ数とを示す。参照記憶装置は、解析処理を実行する際に使用する記憶装置の識別番号と、スプールファイルが保存された記憶装置の総数とを示す。
スレーブ処理状況テーブルが参照され(ステップS42)、待機中のLSスレーブがあるか否かが判別される(ステップS43)。待機中のLSスレーブがない場合(ステップS43;NO)、ステップS42の処理に戻る。
待機中のLSスレーブがある場合(ステップS43;YES)、待機中のLSスレーブにページカウンタnが示すページ番号のページ(nページ)が割り当てられ(ステップS44)、ページカウンタnがインクリメント(n=n+1)される(ステップS45)。
ステップS43において待機中のLSスレーブに対する処理ページが、ステップS44において割り当てられたページ番号に書き換えられ、スレーブ処理状況テーブルの更新が行なわれる(ステップS46)。
図7(B)に、ステップS46において更新されたスレーブ処理状況テーブルの例を示す。図7(B)に示すスレーブ処理状況テーブルでは、待機中の第1LSスレーブに対して、処理ページが「1−10」となる。この場合、「1」は、割り当てられたページ番号を示しており、「10」は、ジョブデータを構成するページ数(全ページ数)を示している。従って、図7(B)では、第1LSスレーブに対して10ページ中の1ページ目が割り当てられたことを示している。
ステップS46後、ページ番号が書き換えられたLSスレーブの参照記憶装置を設定する記憶装置割り当て処理が実行される(ステップS47)。
ステップS47後、ページ番号及び参照記憶装置が割り当てられたLSスレーブに対して、解析処理の開始指示が出力される(ステップS48)。
図7(D)に、ステップS48において開始指示が出力された際のスレーブ処理状況テーブルの例を示す。図7(D)に示すスレーブ処理状況テーブルでは、第1LSスレーブに対して、開始指示が出力された場合の例を示す。開始指示が出力されると、開始指示が出力されたLSスレーブ(ここでは、第1LSスレーブ)の処理状況が「0」から「1」に更新される。
ページカウンタnの値がジョブデータを構成するページ数(全ページ数)よりも大きいか否かが判別される(ステップS49)。
ページカウンタnの値が全ページ数以下の場合(ステップS49;NO)、ステップS42の処理に戻る。従って、ステップS42〜49が繰り返されることにより、解析処理を実行可能な複数のコアに割り当てられたLSスレーブのうち当該解析処理待ちのスレーブそれぞれに対して、解析処理を行なうページが順次割り当てられ、また、当該ページの解析処理を行なう際に参照する記憶装置が割り当てられる。
ページカウンタnの値が全ページ数よりも大きい場合(ステップS49;YES)、LSスレーブ分配処理が終了される。
図6に、ステップS47において実行される記憶装置割り当て処理のフローチャートを示す。
まず、スレーブ処理状況テーブルの参照記憶装置の項目欄が参照され(ステップS51)、スプールファイルが保存されている記憶装置のうち、解析処理を実行する際に使用する記憶装置としてスレーブ処理状況テーブルに設定されていない記憶装置(未使用の記憶装置)があるか否かを判別する(ステップS52)。
ステップS52では、例えば、スプールファイルが保存された各記憶装置に1、2、3、・・・、の整数がそれぞれ識別番号として設定された場合、スレーブ処理状況テーブルの参照記憶装置の項目欄において、スプールファイルが保存された記憶装置の総数と一致する識別番号がない場合には、未使用の記憶装置ありと判別される。
スプールファイルが保存されている記憶装置のうち未使用の記憶装置がある場合(ステップS52;YES)、ステップS43において待機中のLSスレーブに対して解析処理を実行する際に使用する記憶装置として、未使用の記憶装置が割り当てられ(ステップS53)、ステップS57に進む。
スプールファイルが保存されている記憶装置のうち未使用の記憶装置がない場合(ステップS52;NO)、スプールファイルが保存されている記憶装置において、割り当てられたLSスレーブの数が最小の記憶装置が特定され、特定された記憶装置の数が、複数か否かが判別される(ステップS54)。
割り当てられたLSスレーブの数が最小の記憶装置の数が複数ではない場合(ステップS54;NO)、即ち、割り当てられたLSスレーブの数が最小の記憶装置の数が一つの場合には、当該割り当てられたLSスレーブの数が最小の記憶装置が、ステップS43において待機中のLSスレーブに対して解析処理を実行する際に使用する記憶装置として割り当てられ(ステップS55)、ステップS57に進む。
割り当てられたLSスレーブの数が最小の記憶装置の数が複数である場合(ステップS54;YES)、当該複数の記憶装置それぞれに対して、割り当てられているページ番号のうち最もページ番号が小さいページ番号(最小ページ番号)が特定される。そして、当該複数の記憶装置それぞれの最小ページ番号のうち、最もページ番号が大きいページ番号が割り当てられている記憶装置が、ステップS43において待機中のLSスレーブに対して解析処理を実行する際に使用する記憶装置として割り当てられ(ステップS56)、ステップS57に進む。
ステップS43において待機中のLSスレーブに対する参照記憶装置が、ステップS53、S55、S56において割り当てられた記憶装置を示す内容に書き換えられ、スレーブ処理状況テーブルの更新が行なわれ(ステップS57)、記憶装置割り当て処理が終了する。
図7(C)に、ステップS57において更新されたスレーブ処理状況テーブルの例を示す。図7(C)に示すスレーブ処理状況テーブルでは、待機中の第1LSスレーブに対して、参照記憶装置が「1−2」となる。この場合、「1」は、割り当てられた記憶装置の識別番号を示しており、「2」は、スプールファイルが保存された記憶装置の総数を示している。従って、図7(C)では、第1LSスレーブに対して識別番号が1の記憶装置が割り当てられたことを示している。
図8に、各利用可能コアに割り当てられた各LSスレーブに対して、処理ページ及び参照記憶装置が設定され、各LSスレーブが解析処理を実行中である場合のスレーブ処理状況テーブルの例を示す。
図8に示すスレーブ処理状況テーブルでは、第1LSスレーブに対して、10ページ中の1ページ目が割り当てられ、参照記憶装置として識別番号が1の記憶装置(例えば、RAMディスク13a)が割り当てられている。第2LSスレーブに対しては、10ページ中の2ページ目が割り当てられ、参照記憶装置として識別番号が2の記憶装置(例えば、第1記憶部13b)が割り当てられている。第3LSスレーブに対しては、10ページ中の3ページ目が割り当てられている。
第3LSスレーブの参照記憶装置を割り当てる際、スプールファイルが保存されている記憶装置(例えば、RAMディスク13a、第1記憶部13b)には、それぞれ割り当てられたLSスレーブの数が1つであるため、割り当てられたLSスレーブの数が最も少ない記憶装置の数が2つ(複数)となる。そこで、この割り当てられたLSスレーブの数が最も少ない記憶装置(例えば、RAMディスク13a、第1記憶部13b)それぞれに対して割り当てられているページ番号が参照され、当該記憶装置毎に最小ページ番号が特定される(例えば、RAMディスク13aの最小ページ番号は「1」、第1記憶部13bの最小ページ番号は「2」と特定される。)。そして、当該複数の記憶装置それぞれの最小ページ番号(例えば、「1」、「2」)のうち、最もページ番号が大きいページ番号(例えば、「2」)が割り当てられている記憶装置(例えば、第1記憶部13b)が、第3LSスレーブの参照記憶装置として割り当てられる。
図9に、解析処理の開始指示が入力された際に実行されるLSスレーブのフローチャートを示す。図9に示す処理は、制御部10を構成する複数のコアのうち、ステップS41において割り当てられたコアと画像処理装置内の各部との協働により実行されるものとする。
LSマスターから解析処理の開始指示が入力されると、スレーブ処理状況テーブルが参照され、割り当てられたページ番号のページに対しての解析処理が、割り当てられた記憶装置に保存されているスプールファイルが読み出されながら実行される(ステップS61)。
割り当てられたページ番号の解析処理が終了すると、スレーブ処理状況テーブルの処理状況がクリア(例えば、「1」から「0」に更新)され(ステップS62)、LSスレーブが終了される。
図10に、本実施の形態と従来との解析処理に要する処理時間のイメージを示す。
図10(A)には、制御部がシングルコアを備えて構成されており一つの記憶装置を用いた従来技術での処理時間の例を示し、図10(B)には、制御部が複数のコアを備えて構成されており一つの記憶装置を用いた従来技術での処理時間の例を示し、図10(C)には、本実施の形態での処理時間の例を示す。
図10に示す時間軸に沿って増加する数値は、処理時間単位の目安を示すものであり、解析処理だけに特化した推定値である。実際には、使用する記憶装置の容量やその他のタスクの処理状況等により変化する。図10では、3ページから構成されるジョブデータの解析処理に要する時間の比較例を示している。
図10(A)に示す従来の場合では、シングルコアにより一つのLSスレーブが実行され、当該LSスレーブによりページ毎に順次処理が実行される。
図10(A)に示すように、1ページ目の解析処理に要する時間は「8」、2ページ目の解析処理に要する時間は「10」、3ページ目の解析処理に要する時間は「12」、となるものとする。
図10(A)に示した各処理時間を基準に、図10(B)、図10(C)について説明する。
図10(B)に示す従来の場合では、複数のコアと一つの記憶装置を用いているため、一つの記憶装置にジョブデータがスプールされた後、各コアに割り当てられた各LSスレーブの実行により、記憶装置内のジョブデータ(スプールファイル)が参照され、各ページの解析処理が並列して行なわれる。
複数のLSスレーブの並列実行により、一つの記憶装置内のジョブデータへのアクセスが同時に発生すると、データの読み込み速度が低下する。ここで、実行されるLSスレーブが一つ増加するごとに処理時間全体の20%の処理時間低下が起こると仮定する。この仮定によると、図10(B)では、3つのLSスレーブの実行によってジョブデータへのアクセスが同時に発生し、1〜3ページ目の各処理時間は、図10(A)に示す場合に比べて40%の処理時間の低下が起こると想定される。
従って、図10(B)の場合には、1ページ目の解析処理に要する時間は「11.2」、2ページ目の解析処理に要する時間は「14」、3ページ目の解析処理に要する時間は「16.8」、となり、図10(A)の場合と比べて、ジョブデータ全体の処理完了時間は短縮されるが、各ページの処理時間が長くなるという問題が生じる。特に、1ページ目の処理完了時間が図10(A)の場合と比べて40%も長くなるため、1ページ目の用紙が出力されるまでに要する時間が長くなる。
図10(C)に示す本実施の形態では、複数のコアと複数の記憶装置(第1の記憶装置、第2の記憶装置)を用いており、第1、2の記憶装置にジョブデータがそれぞれ保存された後、各コアに割り当てられたLSスレーブの実行により各ページの解析処理が並列して行なわれる。
図10(C)では、1ページ目の解析処理を行なうLSスレーブの実行によりアクセスされる記憶装置が第1の記憶装置、2ページ目の解析処理を行なうLSスレーブ及び3ページ目の解析処理を行なうLSスレーブの実行によりアクセスされる記憶装置が第2の記憶装置に割り当てられているものとする。そのため、図10(C)では、2つのLSスレーブの実行によって第2の記憶装置内のジョブデータへのアクセスが同時に発生し、2、3ページ目の各処理時間は、図10(A)に示す場合に比べて20%の処理時間の低下が起こると想定される。
従って、図10(C)の場合には、第1の記憶装置へジョブデータがスプールされる際に要する時間は「1」、第2の記憶装置へジョブデータがスプールされる際に要する時間は「1」、1ページ目の解析処理に要する時間は「8」、2ページ目の解析処理に要する時間は「12」、3ページ目の解析処理に要する時間は「14.4」、となる。
図10(C)では、2つの記憶装置にジョブデータを保存する必要があるため、図10(A)の場合に比べてジョブデータのスプール時間が増加するが、1ページ目の解析処理を行なう際には、一つのLSスレーブが第1の記憶装置へのアクセスを独占できるため、図10(B)の場合のように、アクセス集中による余計なオーバーヘッド時間は発生しない。
また、2ページ目及び3ページ目の解析処理は、2つのLSスレーブの実行によるアクセス集中となるため、図10(B)の場合と比べてオーバーヘッド時間を20%に抑えることができ、2、3ページ目の解析処理の完了時間を短縮することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、各コアに割り当てられたLSスレーブ毎に、解析処理を行うページ及び解析処理に使用する記憶装置を割り当てて、複数のLSスレーブを用いてデータの解析処理を並列処理させることができる。そのため、複数のコア(LSスレーブ)を用いて並列処理を実行する際に生じる記憶装置へのアクセス集中を低減でき、処理速度の低下を抑制することができる。
また、ジョブデータを保存(スプール)した記憶装置の数が解析処理を実行可能なコア数以上となるまで、ジョブデータを複数の記憶装置に保存することができる。また、ジョブデータを保存した記憶装置の数が解析処理を実行可能なコアの数未満であって、ジョブデータを保存した記憶装置の数がジョブデータを構成するページ数以上となるまで、ジョブデータを複数の記憶装置に保存することができる。
そのため、ジョブデータを保存する記憶装置の最大個数は、解析処理を実行可能なコア数、又はジョブデータを構成するページ数となる。
更に、解析処理を実行可能な複数のコア(LSスレーブ)のうち当該解析処理待ちのLSスレーブそれぞれに対して、解析処理するページを順次割り当てることができる。
また、解析処理を実行可能なコア(LSスレーブ)に対して、データが保存済であるが解析処理に使用されていない記憶装置を割り当てることができる。
解析処理を実行可能なコア(LSスレーブ)に対して、データが保存済であるが解析処理に使用されていない記憶装置がない場合には、データが保存済みの記憶装置のうち割り当てられたLSスレーブの数が最小の記憶装置を割り当てることができるため、各記憶装置へのアクセス集中を分散することができる。
更に、ジョブデータが保存済であるが解析処理に使用されていない記憶装置がない場合であって、ジョブデータが保存済みの記憶装置のうち割り当てられたコア(LSスレーブ)の数が最小となる記憶装置の数が複数存在する場合、当該複数の記憶装置それぞれに対して、割り当てられているページ番号のうち最もページ番号が小さい最小ページ番号を特定し、当該複数の記憶装置それぞれの最小ページ番号のうち最もページ番号が大きいページ番号が割り当てられている記憶装置を割り当てることができる。即ち、ページ番号が小さいページの解析処理で用いられる記憶装置へのアクセス集中を低減することができるため、ページ番号が小さいページの処理を優先して実行させることができる。
また、各LSスレーブでは、割り当てられたページの解析処理を、割り当てられた記憶装置を使用して実行することができる。
以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体として、ROM11を使用した例を開示したが、この例に限定されない。
その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD-ROM等の可搬型記録媒体を適用することが可能である。
また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
また、本発明は、上記実施の形態の内容に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 画像処理装置
10 制御部
11 ROM
12 RAM
13a RAMディスク
13b 第1記憶部
14 操作部
15 表示部
16 画像読取部
17 プリント部
18 通信部
19 バス

Claims (13)

  1. プロセッサコアである複数の演算部を有し、データの解析処理を当該複数の演算部を用いて並列処理するマルチコアプロセッサにより構成される制御部を備えた画像処理装置において、
    複数の記憶装置を備え、
    前記制御部は、
    前記解析処理を実行可能な前記演算部の数、前記解析処理に使用可能な前記記憶装置の数、前記データを構成するページ数、のいずれもが複数である場合、複数の前記記憶装置に前記データを保存し、前記演算部毎に、前記解析処理を行うページを割り当てるとともに、前記解析処理に使用する記憶装置を複数の前記記憶装置の中から割り当て、前記複数の演算部を用いて当該割り当てた記憶装置をそれぞれ使用して前記データの解析処理を並列処理させること、
    を特徴とする画像処理装置。
  2. 前記制御部は、
    前記データを保存した前記記憶装置の数が前記解析処理を実行可能な前記演算部の数以上となるまで、前記データを複数の前記記憶装置に保存すること、
    を特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記データを保存した前記記憶装置の数が前記解析処理を実行可能な前記演算部の数未満であって、前記データを保存した前記記憶装置の数が前記データを構成するページ数以上となるまで、前記データを複数の前記記憶装置に保存すること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記制御部は、
    前記解析処理を実行可能な複数の演算部のうち当該解析処理待ちの演算部それぞれに対して、前記解析処理するページを順次割り当てること、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記制御部は、
    前記解析処理を実行可能な前記演算部に対して、
    前記データが保存済であるが前記解析処理に使用されていない前記記憶装置を割り当てること、
    を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 前記制御部は、
    前記解析処理を実行可能な前記演算部に対して、
    前記データが保存済であるが前記解析処理に使用されていない前記記憶装置がない場合、前記データが保存済みの記憶装置のうち割り当てられた前記演算部の数が最小の記憶装置を割り当てること、
    を特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記制御部は、
    前記解析処理を実行可能な前記演算部に対して、
    前記データが保存済であるが前記解析処理に使用されていない前記記憶装置がない場合であって、前記データが保存済みの記憶装置のうち割り当てられた前記演算部の数が最小の記憶装置の数が複数の場合、
    当該複数の記憶装置それぞれに対して、割り当てられているページ番号のうち最もページ番号が小さい最小ページ番号を特定し、当該複数の記憶装置それぞれの最小ページ番号のうち最もページ番号が大きいページ番号が割り当てられている記憶装置を割り当てること、
    を特徴とする請求項5又は6に記載の画像処理装置。
  8. 前記演算部は、
    前記割り当てられたページの解析処理を、前記割り当てられた記憶装置を使用して実行すること、
    を特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  9. データの解析処理をプロセッサコアである複数の演算部を用いて並列処理するマルチコアプロセッサにより構成されるコンピュータを、
    前記解析処理を実行可能な前記演算部の数、前記解析処理に使用可能な前記記憶装置の数、前記データを構成するページ数、のいずれもが複数である場合、複数の前記記憶装置に前記データを保存し、前記演算部毎に、前記解析処理を行うページを割り当てるとともに、前記解析処理に使用する記憶装置を複数の前記記憶装置の中から割り当て、前記複数の演算部を用いて当該割り当てた記憶装置をそれぞれ使用して前記データの解析処理を並列処理させる制御手段、
    として機能させるプログラム。
  10. 複数の演算部を有し、データの解析処理を当該複数の演算部を用いて並列処理する制御部を備えた画像処理装置において、
    複数の記憶装置を備え、
    前記制御部は、
    前記解析処理を実行可能な前記演算部の数、前記解析処理に使用可能な前記記憶装置の数、前記データを構成するページ数、のいずれもが複数である場合、複数の前記記憶装置に前記データを保存し、前記演算部毎に、前記解析処理を行うページ及び前記解析処理に使用する前記記憶装置を割り当て、前記複数の演算部を用いて前記データの解析処理を並列処理させるとともに、
    前記データを保存した前記記憶装置の数が前記解析処理を実行可能な前記演算部の数未満であって、前記データを保存した前記記憶装置の数が前記データを構成するページ数以上となるまで、前記データを複数の前記記憶装置に保存すること、
    を特徴とする画像処理装置。
  11. 複数の演算部を有し、データの解析処理を当該複数の演算部を用いて並列処理する制御部を備えた画像処理装置において、
    複数の記憶装置を備え、
    前記制御部は、
    前記解析処理を実行可能な前記演算部の数、前記解析処理に使用可能な前記記憶装置の数、前記データを構成するページ数、のいずれもが複数である場合、複数の前記記憶装置に前記データを保存し、前記演算部毎に、前記解析処理を行うページ及び前記解析処理に使用する前記記憶装置を割り当て、前記複数の演算部を用いて前記データの解析処理を並列処理させるとともに、
    前記解析処理を実行可能な前記演算部に対して、
    前記データが保存済であるが前記解析処理に使用されていない前記記憶装置を割り当てること、
    を特徴とする画像処理装置。
  12. データの解析処理を複数の演算部を用いて並列処理するコンピュータを、
    前記解析処理を実行可能な前記演算部の数、前記解析処理に使用可能な記憶装置の数、前記データを構成するページ数、を取得し、当該取得した前記演算部の数、前記記憶装置の数、前記ページ数、のいずれもが複数である場合には、複数の前記記憶装置に前記データを保存し、前記演算部毎に、前記解析処理を行うページ及び前記解析処理に使用する前記記憶装置を割り当て、前記複数の演算部を用いて前記データの解析処理を並列処理させるとともに、
    前記データを保存した前記記憶装置の数が前記解析処理を実行可能な前記演算部の数未満であって、前記データを保存した前記記憶装置の数が前記データを構成するページ数以上となるまで、前記データを複数の前記記憶装置に保存する制御手段、
    として機能させるプログラム。
  13. データの解析処理を複数の演算部を用いて並列処理するコンピュータを、
    前記解析処理を実行可能な前記演算部の数、前記解析処理に使用可能な記憶装置の数、前記データを構成するページ数、を取得し、当該取得した前記演算部の数、前記記憶装置の数、前記ページ数、のいずれもが複数である場合には、複数の前記記憶装置に前記データを保存し、前記演算部毎に、前記解析処理を行うページ及び前記解析処理に使用する前記記憶装置を割り当て、前記複数の演算部を用いて前記データの解析処理を並列処理させるとともに、
    前記解析処理を実行可能な前記演算部に対して、
    前記データが保存済であるが前記解析処理に使用されていない前記記憶装置を割り当てる制御手段、
    として機能させるプログラム。
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