JP5589424B2 - 撮像装置及び撮像システム - Google Patents
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Description
特許文献1には、1台のカメラで車両前方、側方、後方、及びドライバーの状態を監視し、さらに撮影した画像をドライバーが見やすいようにする目的で、全方位の映像を集光できるカメラと、撮影した映像を画像処理する装置について開示されている。
本発明は、2つの投影部材の組合せ角度、及び撮像装置の位置と方向を最適値に調整して、1台の撮像装置で移動体進行方向と移動体内部を同時に撮影することにより、撮影した映像の無駄な部分を除外し、移動体前方と移動体内の被写体の解像度を高くすることが可能な撮像装置を提供することを目的とする。
また、他の目的は、画像処理手段を備えて、2つの投影部材の組合せ角度、及び撮像装置の位置と方向を自動的に調整して、利用者の利便性を高めることである。
請求項2は、前記第1の被写体像が前記撮像手段に集光可能な角度になるように第1の投影部材と撮像手段を配置することを特徴とする。
請求項3は、請求項1又は2に記載の撮像装置と、前記投影手段を構成する前記第1の投影部材及び前記第2の投影部材の配置角度を調整する投影角度調整手段と、前記投影手段の位置を調整する投影位置調整手段と、前記撮像手段の位置を調整する撮像位置調整手段と、前記撮像手段により撮像された映像を電気信号として出力する映像出力手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項5は、請求項4に記載の撮像装置と、前記投影手段を構成する前記第1の投影部材及び前記第2の投影部材の配置角度を調整する投影角度調整手段と、前記投影手段の位置を調整する投影位置調整手段と、前記撮像手段の位置を調整する撮像位置調整手段と、前記光学ズーム手段のズーム量を調整するズーム調整手段と、前記撮像手段により撮像された映像を電気信号として出力する映像出力手段と、を備えたことを特徴とする。
請求項6は、前記撮像手段により撮像された前記第1の被写体像及び前記第2の被写体像を画像処理して夫々の被写体を認識する画像処理手段を備え、該画像処理手段は、前記各被写体像の撮影範囲が所定の領域に収まっているか否かを判定し、該判定結果が否の場合、前記各調整手段を駆動して前記各被写体像の撮影範囲が所定の領域に収まるように調整することを特徴とする。
請求項7は、前記撮像手段により撮像された前記第1の被写体像、又は/及び、前記第2の被写体像を反転させる反転画像処理手段を備えたことを特徴とする。
図1に本発明の撮像装置を車両に搭載した場合の模式図である。この撮像装置100は、車両(移動体)1の進行方向(矢印)にある車外景色(第1の被写体)と車両1に搭載したドライバー(第2の被写体)5とを同時に撮像する撮像装置20であって、車外景色像を投影するミラー(第1の投影部材)3及びドライバー5を投影するミラー(第2の投影部材)4により構成した組ミラー(投影手段)21と、この組ミラー3により投影した車外景色像及びドライバー像5を撮像するカメラ(撮像手段)6と、を備え、組ミラー3は、ミラー3及びミラー4の配置角度αを任意に設定可能な構成を有し、同時に投影した車外景色及びドライバー5をカメラ6に集光する位置に配設される。
即ち、集光装置としてミラー3とミラー4の2枚のミラーを車内の天井付近に取り付け、ミラー3とミラー4の下方向の位置にカメラ6を設置する。カメラ6は上に向けて組ミラー21を撮影する。ちょうどミラー3に車両前方の映像がカメラ6に集光できる角度でカメラ6とミラー3を設置する。ミラー4はドライバー5の映像がカメラ6に集光できる角度で設置する。そうすることで、1台のカメラ6で同時に車両前方とドライバー5を撮影することができる。また、組ミラー21の角度やカメラ6の位置などを調整することで、ボンネット2などの不要な部分が映像に入らないようにすることができる。
図1では組ミラー21がカメラ6の鉛直上方向に設置されているが、ミラーをカメラの上方に設置してカメラの向きを下向きにした構成でもかまわない。また、図1ではミラー3とミラー4が隙間なく接合しているが、これは撮影した映像の無駄な部分を減らすためである。ミラー3とミラー4の間があいていると、その部分の映像が無駄になってしまうため、なるべくミラー3とミラー4の間には隙間がないことが望ましい。実際に製品にするときには、カメラ6とミラー3、ミラー4を一体化して一つの小型のユニットとして使用する形態が考えられる。
e=180−2a
f=180−2b
g=180−2a+c
h=180−2b+d
と表される。カメラ6に対するミラー3とミラー4の角度が変わり、角度a、bが大きくなると角度e、f、g、hが小さくなり、撮影範囲が下のほうへと移っていく。また、ミラー3とミラー4に対するカメラ6の向きや位置が変わるなどして、角度c、dが変化した場合も撮影範囲が変化する。例えば、カメラ6の向きが変わって角度cが大きくなったときには、角度gも大きくなり、車両前方の撮影範囲7が広くなる。逆に角度dは小さくなるので角度hも小さくり、ドライバー側の撮影範囲8は狭くなることになる。カメラ6の配置が変わらなくても、光学ズームなどによりカメラ6の画角を変えることができれば、角度c、dが変わるので撮影範囲が変化する。以上のことから、図2に示した構成の撮像装置20の撮影範囲は、ミラー3とミラー4の角度、ミラー3とミラー4に対するカメラ6の向きと位置、画角によって決まる。
実際にこの装置を車内に設置して、車両前方とドライバー5の両方を撮影しようとした場合、ある車種で撮影範囲が適切になるように、組ミラー21の角度とカメラ6の向きを調整しても、別の車種では撮影範囲が適切ではなくなってしまう可能性がある。また、設置位置が変わったりしても、撮影範囲が変わってしまう。撮影範囲が適切になるように、ミラー3、4の角度とカメラ6の向きとカメラ6の画角を調整することができれば、車種や設置位置が異なっても適切な映像を撮影することが可能である。
撮影範囲が適切でない場合については、撮影方向が適切でない場合と撮影範囲の広さが適切ではない場合の二通りがある。
図4は撮影方向が適切ではない場合の一例を示す図である。図4に示すのは撮影方向が撮影したい方向になっていない場合である。車両1前方の撮影範囲7は下に向きすぎていて、ほとんどボンネット2が映ってしまっている。またドライバー側の撮影範囲8も下を向きすぎているため、ドライバー5の顔全体が撮影範囲に入っていない。このような場合は、ミラー3、4の角度を変えることで撮影範囲を変えることができる。
図5の撮影範囲を変える際の実施形態としては、ミラー3とミラー4を角度変更自在に連結しておき、手で簡単に角度を変えられるようにする方法がある。また、他にはミラー3とミラー4を角度固定で連結しておいて、ミラーの向きを変えることによって角度aと角度bを変える方法もある。ただし、この方法では、a+bが一定なので角度aと角度bが個別に変更できないという欠点がある。さらに3つ目の方法として、角度固定で連結されたミラーで、角度aと角度bが異なるものを複数用意しておき、それらを交換することで撮影範囲を変える方法もある。また、撮影範囲が適切ではない場合として、撮影方向が適切でない場合のほかに、撮影範囲が広すぎる、あるいは狭すぎるという場合が考えられる。
図7はカメラの向きを変えることによって撮影範囲を変えた例を示す図である。カメラ6の向きを変えたことによって、車両前方の撮影範囲7が狭くなり、ドライバー側の撮影範囲8が広くなることが分かる。逆に車両前方の撮影範囲7が狭すぎて、ドライバー側の撮影範囲8が広すぎた場合は、逆方向にカメラ6の向きを変えればよい。カメラ6の向きを変えると撮影範囲の広さだけでなく、撮影する方向も変化してしまうので、上記のミラー3、4の角度を調整する方法などを使って撮影方向を適切な方向に調整する必要がある。
図8はカメラの位置を変えることによって撮影範囲を変えた例を示す図である。撮影範囲が狭すぎる方へカメラ6を移動させると、移動方向の撮影範囲が広くなる。また、カメラ6の位置ではなくて組ミラー21の位置を変えることによっても同様の効果が得られる。撮影方向が変わってしまうので、ミラー3、4の角度を調整するなどして、撮影方向も変える必要がある。
図10はカメラが光学ズームしたときの撮影範囲の変化を示す図である。光学ズームとすることによってカメラの画角が狭くなり、撮影範囲も狭くなる。図7や図8で示した方法と、図10に示した方法を組み合わせることで、車両前方の撮影範囲7とドライバー側の撮影範囲8の広さを自由に変えることが可能となる。
どんな車種に取り付けた場合でも車両前方とドライバーの最適な範囲の映像を得るためには、図5に示したミラーの角度を変える方法と、図7と図8に示したカメラの向きや位置を変える方法のどちらか一つと、図10に示した光学ズームをする方法の3つを使う必要がある。ただし、1つの方法だけでも多少の調整は行うことができる。
本実施の形態は、車両1に搭載されたカメラ6と、そのカメラ6に車両前方の映像を集光するミラー3と、ドライバー5の映像を集光するミラー4と、カメラ6に接続された映像出力部14からなる。ミラー3とミラー4は鉛直下向きに設置し、カメラ6は鉛直上向きに設置する。または、ミラー3とミラー4を鉛直上向きに設置して、カメラ6を鉛直下向きに設置してもかまわない。カメラは光学ズームレンズを持っているものが望ましい。映像出力部14はカメラ6で撮影した映像を出力する部分で、モニターあるいは記録装置が考えられる。
撮影範囲の調整は、映像出力部14をモニターにして、出力された映像を調整者が見ながら手動で調整する方法がある。他の方法としては、ドライバーの顔と車両の前方領域を認識する画像処理部15をカメラ6に接続して、撮影範囲が適切な状態になっているかを判定し、もし適切でないならば自動的に撮影範囲を修正するという方法もある。この場合は、図12に示すように、カメラ6により撮像された車外景色及びドライバー5を画像処理して夫々の被写体を認識する画像処理部(画像処理手段)15を更に備え、画像処理部15は、各被写体像の撮影範囲が所定の領域に収まっているか否かを判定し、判定結果が否の場合、各調整手段を駆動して各被写体像の撮影範囲が所定の領域に収まるように修正する。この構成のほうが本撮像装置を使用する際に使用者が調整する手間が省けるというメリットがある。
図14は画像処理部によりドライバーの撮影範囲を調整するときの動作の一例を示すフローチャートである。まず、画像処理部15はカメラ6から出力される画像データを受けて、ドライバー側の撮影範囲8を認識する(S6)。次にドライバー5の顔が映っているかを判定する(S7)。映っていなければ(S7でNO)、ミラー角度調整部10を調整して(S8)、適切になるまで繰り返す。次に撮影範囲の広さが適切かを判定し(S9)、適切でない場合は(S9でNO)、カメラ位置調整部12、光学ズーム調整部13、及びミラー位置調整部11を夫々調整する(S10)。この動作を繰り返し撮影範囲の広さが適切になると(S9でYES)、次にドライバー5の顔の位置が適切かを判定し(S11)、適切でない場合は(S11でNO)、ミラー角度調整部10を調整して(S12)、適切になるまで繰り返す。
図16は本撮像装置で撮像された適切な範囲の画像の一例を示す図である。画像の上半分16が車両前方の映像、画像の下半分17がドライバー5の映像になっている。図16ではドライバー5の映像の上下がさかさまに映っている。本撮像装置では、車両前方の映像とドライバー5の映像の上下方向が逆向きなので、どちらか片方の映像が上下さかさまに映ってしまう。そこで、本発明の実施するにあたっては、図17に示すようにカメラ6で撮像された映像のうちの、車両前方かドライバー5のどちらかの映像を上下反転させる画像処理部18をカメラ6に接続する形態が考えられる。画像処理部18では、映像の向きを直すだけでなく、撮像された映像を歪みのない映像に変化させる処理を同時に行っても良い。
図18は画像処理を行った後の映像の一例を示す図である。
Claims (7)
- 移動体内に配置され、前記移動体の進行方向の前記移動体外にある第1の被写体と前記移動体内に搭乗した第2の被写体とを同時に撮像する撮像装置であって、
前記第1の被写体像を投影する第1の投影部材と前記第2の被写体像を投影する第2の投影部材とを連結部で連結することにより構成した投影手段と、
該投影手段の下方向に配置され、該投影手段の前記連結部を含む領域を撮像することで、前記投影手段により投影した前記第1の被写体像及び前記第2の被写体像を撮像する撮像手段と、を備え、
前記投影手段は、前記第1の投影部材及び前記第2の投影部材の配置角度を任意に設定可能な構成を有し、同時に投影した前記第1の被写体像及び前記第2の被写体像を前記撮像手段に集光する位置に配設されることを特徴とする撮像装置。 - 前記第1の被写体像が前記撮像手段に集光可能な角度になるように第1の投影部材と撮像手段を配置することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
- 請求項1又は2に記載の撮像装置と、
前記投影手段を構成する前記第1の投影部材及び前記第2の投影部材の配置角度を調整する投影角度調整手段と、
前記投影手段の位置を調整する投影位置調整手段と、
前記撮像手段の位置を調整する撮像位置調整手段と、
前記撮像手段により撮像された映像を電気信号として出力する映像出力手段と、
を備えたことを特徴とする撮像システム。 - 前記撮像手段に光学ズーム手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 請求項4に記載の撮像装置と、
前記投影手段を構成する前記第1の投影部材及び前記第2の投影部材の配置角度を調整する投影角度調整手段と、
前記投影手段の位置を調整する投影位置調整手段と、
前記撮像手段の位置を調整する撮像位置調整手段と、
前記光学ズーム手段のズーム量を調整するズーム調整手段と、
前記撮像手段により撮像された映像を電気信号として出力する映像出力手段と、
を備えたことを特徴とする撮像システム。 - 前記撮像手段により撮像された前記第1の被写体像及び前記第2の被写体像を画像処理して夫々の被写体を認識する画像処理手段を備え、
該画像処理手段は、前記各被写体像の撮影範囲が所定の領域に収まっているか否かを判定し、該判定結果が否の場合、前記各調整手段を駆動して前記各被写体像の撮影範囲が所定の領域に収まるように調整することを特徴とする請求項3又は5に記載の撮像システム。 - 前記撮像手段により撮像された前記第1の被写体像、又は/及び、前記第2の被写体像を反転させる反転画像処理手段を備えたことを特徴とする請求項3又は5に記載の撮像システム。
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