JP5589038B2 - タッチパネルを備えた射出成形機 - Google Patents
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Description
本発明は、タッチパネルを備えた射出成形機に関するものであり、複雑な射出成形条件をタッチパネルからの操作によって直感的に設定できる射出成形機に関するものである。
従来周知のように、射出成形機は金型を型締めする型締装置、樹脂を溶融すると共に型締めされた金型内に溶融樹脂を射出する射出装置、これらの装置を制御するコントローラ等から構成されている。型締装置は、固定盤、可動盤、型締機構等から構成され、型締機構を所定の方向に駆動すると固定盤と可動盤のそれぞれに設けられている金型が型閉じ、型締めされ、逆方向に駆動すると型開きするようになっている。また射出装置は、加熱シリンダ、この加熱シリンダ内で回転方向と軸方向とに駆動されるスクリュ等から構成され、加熱シリンダの後方に設けられているホッパから材料の樹脂を供給し、スクリュを回転方向に駆動すると、加熱シリンダに設けられているヒータからの熱と、スクリュの回転のせん断力による熱とによって樹脂が溶融し、スクリュが後退して溶融樹脂を計量することができる。そしてスクリュを軸方向に駆動すると溶融樹脂を射出することができる。
このような射出成形機において品質に優れた成形品を得るにはこれらの装置を適切に制御する必要がある。具体的には射出時のスクリュの速度すなわち射出速度を所定の速度に制御したり、射出圧力を所定の圧力に制御する必要があり、成形品によっては射出速度や射出圧力を複数の段で変更するようにしている。例えば、射出速度を3段として、溶融樹脂が金型内のゲートに到達するまでの第1段目は射出速度を低速にして射出し、次いで第2段目で射出速度を高速にして金型内のキャビティに射出し、キャビティへの充填完了直前において第3段目として射出速度を中速にして射出する。そして充填完了したタイミングでスクリュの制御を速度制御から圧力制御に切り換えて、所定の射出圧力を維持して保圧し、その後射出圧力を段階的に低下させる。樹脂が冷却固化した後に金型を開くと所望の品質の成形品が得られる。形状が複雑な成形品を成形する場合には、さらに段数を多く取って、射出速度や射出圧力を細かく変更することもある。また、薄肉成形品の場合には、射出動作と型締動作とを組み合わせて成形する、いわゆる圧縮成形によって成形する場合もあり、この場合には、スクリュと型締装置とを連携して適切に制御する必要がある。このような色々な制御を実施できるように、設定すべき条件設定データは必然的に多くなるが、射出成形機のコントローラには、画面装置とキーボードが設けられており、これらから条件設定データを入力するようになっている。条件設定データの入力を容易にする各種の射出成形機が、特許文献によって提案されている。
特許文献1には、タッチパネルを備え、タッチパネルからの操作によって射出速度の設定値を設定できる射出成形機が記載されている。この射出成形機においては、射出速度設定用の設定画面がタッチパネルに表示され、この画面には横軸がスクリュ位置、縦軸が射出速度の座標が表示されている。この座標内においてオペレータがタッチするとタッチされた位置に座標点が確定する。これを複数回繰り返して複数の座標点が確定するとこれらが互いに接続されて折れ線グラフが描画される。このグラフが、スクリュ位置に応じて変化する射出速度の設定値になる。これによって射出速度の設定値は、ステップ状に変化する設定値ではなく、1次関数的に連続的に変化する設定値になる。このような設定値が、タッチパネルによる操作によって容易に設定することができる。
特許文献2には、画面装置とキーボードとを備えた射出成形機が記載されている。この射出成形機においては、従来の射出成形機と同様に複数の段数を設定し、各段における射出速度、あるいは射出圧力を設定でき、これがステップ状に変化するグラフとして表示されるようになっている。そしてキーボードの矢印キーによってカーソルを操作して、このようなステップ状に変化しているグラフの任意の1点を始点として、同様に任意の1点を終点としてそれぞれ選択する。そうすると始点と終点とを、線分あるいは曲線で接続することができる。このようにして射出速度あるいは射出圧力の設定値を、滑らかに変化させることができる。
特許文献3には、画面装置とキーボードとを備えた射出成形機が記載されている。この射出成形機においても、従来の射出成形機と同様に複数の段数を設定し、各段における射出速度および射出圧力を設定でき、これがステップ状に変化するグラフとして表示されている。特許文献3に記載の射出成形機では、このグラフで示されている設定値を修正する方法に特徴がある。すなわち、射出速度の設定値を修正する場合には、ボタンを操作して、縦軸の速度を変更するモードか、横軸の時間を変更するモード、もしくは横軸のスクリュ位置を変更するモードを選択する。次いで選択したモードに応じて、縦軸あるいは横軸に対応する数値をキーボード入力する。あるいはボタン操作で数値を変更する。射出速度と時間、あるいは射出速度とスクリュ位置のいずれも修正する場合には、モードを2回切り換えて、それぞれのモードにおいて数値を変更するようにする。なお、射出圧力の設定値を修正する場合には、ボタンを操作して、縦軸の圧力を変更するモードか、横軸の時間を変更するモード、もしくは横軸のスクリュ位置を変更するモードを選択し、これらをキーボード等から入力して修正するようにする。
特許文献4には、ライトペン、マウス、タッチパネル、あるいはタブレットを備えた射出成形機が記載されている。この射出成形機では、このような入力手段によって射出速度あるいは射出圧力の設定値を設定できるようになっている。また時間やスクリュ位置に応じて設定される設定値は、ステップ状に変化する設定値ではなく、折れ線や滑らかな曲線として設定できるので、射出成形機の制御も滑らかにすることができる。
特許文献1〜4のいずれかに記載の射出成形機においても、射出速度や射出圧力の設定方法に工夫が凝らされており、従来の射出成形機におけるキーボードからの入力に比して設定が容易であると言える。しかしながら、解決すべき課題も見受けられる。例えば特許文献1に記載の射出成形機の場合には、射出速度の設定値の折れ線グラフを作成するには、タッチパネルを指でタッチして座標点を決定しなければならない。座標点はx座標すなわちスクリュ位置と、y座標すなわち射出速度の2個の情報を含んでいるが、これらを同時に設定する必要があり、いずれも正確に設定するのは困難である。また射出速度の制御は、射出速度の設定値を目標値として、目標値に実測値が追随するように例えばPID制御によってスクリュの速度を制御しているが、目標値が折れ線グラフによって絶えず変化していると、目標値と実測値の偏差が縮まらないケースが生じて、その直後の制御でオーバーシュートが発生することがある。つまり制御が乱れることがあり、必ずしも好ましいものではない。またほとんどの射出成形においては、目標値である射出速度の設定値は、ステップ状に変化させればよく、1回当たりの設定値の変化が大きいと判断されるときには、段数を多く採って1回当たりの設定値の変化を小さくすれば足りる。この点から鑑みても射出速度の設定値を折れ線グラフで与える必要性は小さい。同様なことは、特許文献2に記載の射出成形機の場合についても言える。すなわち特許文献2に記載の射出成形機においては、始点と終点で特定した区間の射出速度について線分や曲線で設定値を与えることができ、滑らかに変化する設定値を設定することができるが、制御が乱れる原因になるし、このような滑らかに変化する設定値は、射出成形において必要性が小さい。また特許文献2に記載の射出成形機においては、ステップ状に変化する射出速度の設定値の修正は必ずしも容易であるとは言えない。特許文献3に記載の射出成形機の場合には、射出速度の設定値のグラフを修正するとき、縦軸の数値すなわち射出速度を修正するのか、横軸の数値すなわちスクリュ位置を修正するのか、その都度モードを選択した上で修正しなければならず、両方を修正するときには2回モードを選択する必要がある。すなわち修正の操作が煩雑であると言える。特許文献4に記載の射出成形機においては、一旦設定した射出速度の設定値を修正する方法が不明である。すなわち最適な射出条件を決定するまで、射出速度の設定値を修正する頻度は高く、修正の方法が操作性の良否に大きく影響するが、その方法が特許文献4には示されていない。また特許文献4に記載の射出成形機には、特許文献1、2に記載の射出成形機と同様の問題が見受けられ、射出速度を折れ線や滑らかな曲線で設定できることによって、制御の乱れの原因になることが予想される。
したがって、本発明は上記の課題を解決した射出成形機を提供することを目的としており、射出速度や射出圧力の設定値を容易に設定できると共にこれを容易に変更でき、制御に悪影響を与えるようなこともなく、ほとんどの射出成形に対応することができる射出成形機を提供することを目的としている。
本発明は、上記目的を達成するために、タッチパネルを備えた射出成形機として構成する。このタッチパネルには、スクリュ位置や時間に応じて設定される射出速度や射出圧力の設定値をグラフ描画するようになっている。そしてグラフを構成しているオブジェクトをタッチ操作によって選択して、射出速度、射出圧力の設定値を変更したり、スクリュ位置や時間を変更したりできるように構成する。また、スクリュ位置や時間に応じて設定される射出速度や射出圧力の制限値も、グラフ描画し、グラフを構成しているオブジェクトをタッチ操作で選択すると、これらの制限値を変更できるように構成する。さらに射出圧力の警報設定値や、型盤位置に応じて設定される型盤速度設定値等の他の設定値についてもグラフ描画し、グラフを構成しているオブジェクトを選択して変更すると、これらの設定値を変更できるように構成する。
すなわち、請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、描画されているオブジェクトがタッチ操作によって選択されるようになっているタッチパネルを備えた射出成形機であって、射出速度と射出圧力のそれぞれの設定値は、スクリュ位置あるいは時間に応じてステップ状に設定されると共に任意の設定値から次の設定値へは一定の変化率で変化するように設定されるようになっており、設定値が、横軸がスクリュ位置あるいは時間、縦軸が射出速度あるいは射出圧力として前記タッチパネルにグラフ描画されるとき、それぞれの設定値に対応する複数の水平線分オブジェクトと、変化率に対応する複数の傾き線分オブジェクトとから折れ線状に描画され、水平線分オブジェクトが選択されると、該水平線分オブジェクトが縦軸方向に移動可能となり、それによって設定値が変更でき、水平線分オブジェクトと傾き線分オブジェクトの接続点を通る、縦軸に平行な縦軸オブジェクトが選択されると、該縦軸オブジェクトが横軸方向に移動可能となり、それによって前記接続点のスクリュ位置あるいは時間を変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機として構成される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の射出成形機において、前記水平線分オブジェクトと前記傾き線分オブジェクトの接続点は接続点オブジェクトになっており、該接続点オブジェクトが選択されると、傾き線分オブジェクトの傾きが変更可能となり、それによって設定値の変化率を変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機として構成される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の射出成形機において、射出速度あるいは射出圧力の制限値は、スクリュ位置あるいは時間に応じてステップ状に設定されるようになっており、制限値が、横軸がスクリュ位置あるいは時間、縦軸が射出速度あるいは射出圧力として前記タッチパネルにグラフ描画されるとき、制限値に対応する複数の水平線分オブジェクトと、水平線分オブジェクト同士を接続する複数の垂直線分オブジェクトとから折れ線状に描画され、水平線分オブジェクトが選択されると、該水平線分オブジェクトが縦軸方向に移動可能となり、それによって制限値が変更でき、垂直線分オブジェクトを通る、縦軸に平行な縦軸オブジェクトが選択されると、該縦軸オブジェクトが横軸方向に移動可能となり、それによって制限値が変化するスクリュ位置あるいは時間を変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機として構成される。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの項に記載の射出成形機において、射出圧力の警報設定値は、横軸がスクリュ位置あるいは時間、縦軸が射出圧力として前記タッチパネルにグラフ描画されるとき、水平線分オブジェクトのみから描画され、水平線分オブジェクトが選択されると、該水平線分オブジェクトが縦軸方向に移動可能となり、それによって警報設定値が変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機として構成される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の射出成形機において、前記水平線分オブジェクトと前記傾き線分オブジェクトの接続点は接続点オブジェクトになっており、該接続点オブジェクトが選択されると、傾き線分オブジェクトの傾きが変更可能となり、それによって設定値の変化率を変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機として構成される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の射出成形機において、射出速度あるいは射出圧力の制限値は、スクリュ位置あるいは時間に応じてステップ状に設定されるようになっており、制限値が、横軸がスクリュ位置あるいは時間、縦軸が射出速度あるいは射出圧力として前記タッチパネルにグラフ描画されるとき、制限値に対応する複数の水平線分オブジェクトと、水平線分オブジェクト同士を接続する複数の垂直線分オブジェクトとから折れ線状に描画され、水平線分オブジェクトが選択されると、該水平線分オブジェクトが縦軸方向に移動可能となり、それによって制限値が変更でき、垂直線分オブジェクトを通る、縦軸に平行な縦軸オブジェクトが選択されると、該縦軸オブジェクトが横軸方向に移動可能となり、それによって制限値が変化するスクリュ位置あるいは時間を変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機として構成される。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの項に記載の射出成形機において、射出圧力の警報設定値は、横軸がスクリュ位置あるいは時間、縦軸が射出圧力として前記タッチパネルにグラフ描画されるとき、水平線分オブジェクトのみから描画され、水平線分オブジェクトが選択されると、該水平線分オブジェクトが縦軸方向に移動可能となり、それによって警報設定値が変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機として構成される。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかの項に記載の射出成形機において、型締装置の型盤速度設定値は、型盤位置に応じてステップ状に設定されると共に任意の型盤速度設定値から次の型盤速度設定値へは一定の変化率で変化するように設定されるようになっており、型盤速度設定値が、横軸が型盤位置、縦軸が型盤速度として、前記タッチパネルにグラフ描画され、該グラフを構成しているオブジェクトを選択して、型盤速度設定値や型盤位置を変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機として構成される。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかの項に記載の射出成形機において、エジェクタ装置のエジェクタ速度設定値は、エジェクタ位置に応じてステップ状に設定されると共に任意のエジェクタ速度設定値から次のエジェクタ速度設定値へは一定の変化率で変化するように設定されるようになっており、エジェクタ速度設定値が、横軸がエジェクタ位置、縦軸がエジェクタ速度として、前記タッチパネルにグラフ描画され、該グラフを構成しているオブジェクトを選択してエジェクタ速度設定値やエジェクタ位置を変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機として構成される。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の射出成形機において、射出成形機に取り付けられている金型に1個または複数個のバルブゲートが設けられているとき、それぞれのバルブゲートの開閉は、スクリュ位置あるいは時間に応じて設定されるようになっており、それぞれのバルブゲートの開閉が、横軸がスクリュ位置あるいは時間として前記タッチパネルに描画されるとき、開から閉までを帯で表す帯状オブジェクトで描画され、該帯状オブジェクトを構成している始点オブジェクトあるいは終点オブジェクトを選択してバルブゲートの開閉のタイミングを変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機として構成される。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかの項に記載の射出成形機において、エジェクタ装置のエジェクタ速度設定値は、エジェクタ位置に応じてステップ状に設定されると共に任意のエジェクタ速度設定値から次のエジェクタ速度設定値へは一定の変化率で変化するように設定されるようになっており、エジェクタ速度設定値が、横軸がエジェクタ位置、縦軸がエジェクタ速度として、前記タッチパネルにグラフ描画され、該グラフを構成しているオブジェクトを選択してエジェクタ速度設定値やエジェクタ位置を変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機として構成される。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の射出成形機において、射出成形機に取り付けられている金型に1個または複数個のバルブゲートが設けられているとき、それぞれのバルブゲートの開閉は、スクリュ位置あるいは時間に応じて設定されるようになっており、それぞれのバルブゲートの開閉が、横軸がスクリュ位置あるいは時間として前記タッチパネルに描画されるとき、開から閉までを帯で表す帯状オブジェクトで描画され、該帯状オブジェクトを構成している始点オブジェクトあるいは終点オブジェクトを選択してバルブゲートの開閉のタイミングを変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機として構成される。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれかの項に記載の射出成形機において、オブジェクトを選択するタッチ操作は、1クリックあるいは長押しによって実施されることを特徴とする射出成形機として構成される。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれかの項に記載の射出成形機において、オブジェクトが選択されると、該オブジェクトの近傍にオブジェクト変更用のサブウィンドウが表示され、該サブウィンドウからの入力操作によってオブジェクトを変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機として構成される。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜8のいずれかの項に記載の射出成形機において、選択されたオブジェクトはドラッグ操作によって変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機として構成される。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8のいずれかの項に記載の射出成形機において、オブジェクトが選択されると、該オブジェクトの近傍にオブジェクト変更用のサブウィンドウが表示され、該サブウィンドウからの入力操作によってオブジェクトを変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機として構成される。
請求項10に記載の発明は、請求項1〜8のいずれかの項に記載の射出成形機において、選択されたオブジェクトはドラッグ操作によって変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機として構成される。
以上のように、本発明によれば、描画されているオブジェクトがタッチ操作によって選択されるようになっているタッチパネルを備えた射出成形機として構成されている。従って直感的に操作することができるようになっている。そして射出速度と射出圧力のそれぞれの設定値は、スクリュ位置あるいは時間に応じてステップ状に設定されると共に任意の設定値から次の設定値へは一定の変化率で変化するように設定されるようになっている。そうするとこれらの設定値は、従来の射出成形機の設定値と同様に、ほとんどの射出成形に対応することができ、制御を乱すこともない。そして本発明によると、設定値が、横軸がスクリュ位置あるいは時間、縦軸が射出速度あるいは射出圧力としてタッチパネルにグラフ描画されるとき、それぞれの設定値に対応する複数の水平線分オブジェクトと、変化率に対応する複数の傾き線分オブジェクトとから折れ線状に描画される。そして、水平線分オブジェクトが選択されると、該水平線分オブジェクトが縦軸方向に移動可能となり、それによって設定値が変更でき、水平線分オブジェクトと傾き線分オブジェクトの接続点を通る、縦軸に平行な縦軸オブジェクトが選択されると、該縦軸オブジェクトが横軸方向に移動可能となり、それによって接続点のスクリュ位置あるいは時間を変更できる。つまりオブジェクトを選択すると、対応するデータ、すなわち設定値やスクリュ位置、時間を変更することができ、直感的かつ容易に変更できる。また他の発明によって、射出速度や射出圧力の制限値や、射出圧力の警報値、あるいは他の設定値についてもタッチパネルにグラフ描画され、グラフを構成しているオブジェクトを選択することによって容易に変更することができる。
本実施の形態に係る射出成形機を説明する。
本実施の形態に係る射出成形機も、従来の射出成形機と同様に、金型を型締めする型締装置、樹脂材料を溶融して型締めされた金型に溶融樹脂を射出する射出装置、成形された成形品を金型から突き出すエジェクタ装置、これらの装置を制御するコントローラ、等から構成されているが、本実施の形態には特有の装置、すなわちタッチパネルが設けられている。タッチパネルには、例えば図1に示されているような画面が表示され、射出成形に必要な設定情報が表示され、あるいは変更できるようになっている。タッチパネルは指等によってタッチされ、タッチされたポイントが認識されるようになっており、本実施の形態に係る射出成形機は、タッチ操作によって容易に各種の設定情報の変更ができるようになっている。本発明においては、タッチパネルは少なくとも1点のポイントが認識されるようになっていれば足り、本実施の形態についての説明において同時に2点をタッチする操作はない。しかしながらタッチパネルには、2点以上のポイントが同時に認識できる多点検出タイプのものもあり、当然本実施の形態に係る射出成形機のタッチパネルとして採用することができる。
本実施の形態に係る射出成形機も、従来の射出成形機と同様に、金型を型締めする型締装置、樹脂材料を溶融して型締めされた金型に溶融樹脂を射出する射出装置、成形された成形品を金型から突き出すエジェクタ装置、これらの装置を制御するコントローラ、等から構成されているが、本実施の形態には特有の装置、すなわちタッチパネルが設けられている。タッチパネルには、例えば図1に示されているような画面が表示され、射出成形に必要な設定情報が表示され、あるいは変更できるようになっている。タッチパネルは指等によってタッチされ、タッチされたポイントが認識されるようになっており、本実施の形態に係る射出成形機は、タッチ操作によって容易に各種の設定情報の変更ができるようになっている。本発明においては、タッチパネルは少なくとも1点のポイントが認識されるようになっていれば足り、本実施の形態についての説明において同時に2点をタッチする操作はない。しかしながらタッチパネルには、2点以上のポイントが同時に認識できる多点検出タイプのものもあり、当然本実施の形態に係る射出成形機のタッチパネルとして採用することができる。
成形品を成形するには、射出成形機を構成している各装置を適切に制御する必要がある。図1には、射出装置の制御に必要な設定値を含む各種の設定情報が表示された射出設定画面1が示されている。射出設定画面1の上段の欄2と中段の欄3には、文字表示およびデータの入力が行える入力ボックス5、5、…が複数個設けられ、それぞれの入力ボックス5、5、…に各種の設定情報が文字列で表示されると共に、これらの設定情報を変更できるようになっている。射出設定画面1の下段には、グラフエリア6が設けられている。このグラフエリア6には、上段の欄2や中段の欄3で設定されている設定情報に基づいて、各種のグラフが描画されている。従来の射出成形機と同様に、上段の欄2や中段の欄3において各種の設定情報を変更すると、グラフエリア6に描画されているグラフも変形されることになる。しかしながら本実施の形態に係る射出成形機においては、グラフエリア6においてタッチ操作をすることによって、グラフを直接変形することができ、それによって各種の設定情報を変更することができる。すなわちグラフエリア6におけるタッチ操作によって上段の欄2や中段の欄3の設定項目の一部を変更することができるようになっている。
グラフエリア6には、図1においてはグラフの一部だけが表示されている。グラフエリア6には、縦スクロール8と横スクロール9が設けられ、これらによってグラフエリア6に表示されているグラフを移動して、所望の部分を表示できるようになっている。図1に表示されているグラフは、図2に模式的に示されている射出工程・保圧工程のグラフの一部である。なお正確には、図1に示されているグラフエリア6には、設定値だけでなく最新の射出成形時の測定値のグラフも描画されているが、次に説明する射出工程・保圧工程のグラフにおいては測定値のグラフは省略された形で説明する。
射出工程・保圧工程のグラフは、図2に示されているように、上下に3段の分割エリア11、12、13に分割されている。3個の分割エリア11、12、13は横軸が共有されており、中央で縦軸14、14、…によって分割されている。この縦軸14、14、…の右側が射出工程を表し、横軸がスクリュ位置になっており、左側が保圧工程を表し、横軸が時間になっている。縦軸14、14、…は保圧切替を表しており、切替のスクリュ位置に縦軸14、14、…が描画されている。なお、横軸はいずれも左向きに矢印が描かれている。これは、タッチパネルを操作するオペレータから見ると射出成形機は射出装置が右側に、型締装置が左側に配置されており、射出工程と保圧工程において射出装置のスクリュが左向きに駆動されるので、このスクリュの駆動方向と一致する方向に横軸の方向を定めているからである。
下の分割エリア13は、右側が、縦軸を射出速度として射出速度設定値15のグラフが描画され、左側が、縦軸を射出圧力として射出圧力設定値16のグラフが描画されている。射出速度設定値15は、この例においてスクリュ位置に応じて3段のステップ状に変化しており、第1の射出速度設定値15a、第2の射出速度設定値15b、第3の射出速度設置値15cになっている。射出開始時から第1の射出速度設定値15aに移行するまでは滑らかに立ち上がるように所定の変化率で変化し、同様に第1の射出速度設置値15aから第2の射出速度設置値15bに移行するときも、そして第2の射出速度設定値15bから第3の射出速度設定値15cに移行するときも所定の変化率で変化している。従って、グラフは、水平の線分からなる水平線分オブジェクトh、h、…と、傾いた線分からなる傾き線分オブジェクトs、s、…とから構成され、折れ線状に描画されている。射出圧力設定値16についても同様に、複数の射出圧力設定値16a、16bと、それぞれの射出圧力設定値に滑らかに移行するように所定の変化率で変化する部分とからなるので、グラフは水平線分オブジェクトh、h、…と傾き線分オブジェクトs、s、…とから構成され、折れ線状に描画されている。次に説明するように、これらのオブジェクトh、h、…をタッチ操作によって選択すると、設定値を変更できるようになっている。
射出工程・保圧工程の中段の分割エリア12は、射出工程における射出圧力制限値18と、保圧工程における射出速度制限値19のグラフが描画されている。射出圧力制限値18は、スクリュ位置に応じて3段に変化しており、射出速度制限値19も時間に応じて3段に変化している。これらの制限値は、滑らかに変化させる必要がないので、グラフは、水平線分オブジェクトh、h、…と、垂直な線分すなわち垂直線分オブジェクトv、v、…とから構成されている。
射出工程・保圧工程の上段の分割エリア11は、縦軸を射出圧力とする射出圧力警報設定値21のグラフが描画されている。本実施の形態において、射出圧力警報設定値21のグラフは、水平線分オブジェクトhのみから構成されている。
次に射出工程・保圧工程のグラフをタッチ操作によって変形し、それによって設定値等を変更する方法を説明する。上で説明したようにグラフはそれぞれ色々な種類のオブジェクトから構成されている。本実施の形態に係る射出成形機においては各オブジェクトはタッチ操作によって選択することができる。オブジェクトは1クリックで、あるいは長押しで選択される。選択されたオブジェクトを変形すると設定値等を変更できるが、変更する対象のデータによって、選択すべきオブジェクトの種類が変わる。つまり、各オブジェクトは、その種類によって変更できるデータが異なる。
図3によって、設定値を変更する方法を説明する。図3の(ア)に示されているグラフは、射出速度設定値15の一部であり、水平線分オブジェクトhと、その前後に接続されている傾き線分オブジェクトs、sが示されている。設定値を変更する場合、水平線分オブジェクトhを選択する。そうすると、図3の(イ)に示されているように選択された水平線分オブジェクトhの色、あるいは線の太さが変化して、変形可能であることが示される。水平線分オブジェクトhは、次に説明する第1〜3の方法のいずれかで変形することができるが、射出成形機において予め、どの方法によって変形するのかが設定されている。第1の方法が設定されている場合、図3の(ウ)に示されているように、水平線分オブジェクトhの近傍に、数値操作サブウィンドウ23が表示される。数値操作サブウィンドウ23には、現在設定されている設定値が示され、この設定値を大きくしたり小さくしたりする矢印ボタン24、25が設けられている。従って、矢印ボタン24、25をクリックすると、設定値を変更することができる。なお、数値操作サブウィンドウ23には戻るボタン26も設けられ、これをクリックすると変更前の設定値に戻すことができるようになっている。射出成形機において第2の方法が設定されている場合、図3の(エ)に示されているように、水平線分オブジェクトhの近傍に、数値表示サブウィンドウ28と、テンキー入力サブウィンドウ29とが表示される。数値表示サブウィンドウ28には設定値が示され、テンキー入力サブウィンドウ29によって変更できるようになっている。数値表示サブウィンドウ28にも戻るボタン31が設けられ、クリックすると変更前の設定値に戻すことができるようになっている。射出成形機において第3の方法が設定されている場合、図3の(オ)に示されているように、水平線分オブジェクトhを直接ドラッグすることによって上下に移動できる。これによって設定値を変更できる。なお、第1〜3の方法のいずれの場合でも、変更可能な範囲について制限を設けるようにしてもよい。図3によって説明した設定値を変更する方法は、他のグラフにおいて縦軸方向の値を変更する場合においても共通している。具体的には、射出圧力設定値16、射出圧力制限値18、射出速度制限値19、あるいは射出圧力警報設定値21においても、水平線分オブジェクトh、h、…を選択して操作すると、縦軸方向の値、すなわち設定値や、制限値、警報設定値を変更できる。
次に射出速度設定値15において、スクリュ位置を変更する方法を図4によって説明する。図4の(ア)に示されているグラフは、射出速度設定値15の一部であり、水平線分オブジェクトhと、その前後に接続されている傾き線分オブジェクトs、sが示されている。水平線分オブジェクトhと傾き線分オブジェクトsの接続点のそれぞれには、接続点を通り縦軸に平行な縦軸オブジェクトtが設けられている。この縦軸オブジェクトtは図4の(ア)において点線で示されているように、通常は非表示になっている。非表示の縦軸オブジェクトtを1クリックあるいは長押しすると縦軸オブジェクトtが選択される。そうすると図4の(イ)に示されているように、縦軸オブジェクトtが表示される。縦軸オブジェクトtは、次の第1〜3の方法のいずれかで変形することができるが、射出成形機において予め、どの方法によって変形するのかが設定されている。第1の方法が設定されている場合、図4の(ウ)に示されているように、縦軸オブジェクトtの近傍に、数値操作サブウィンドウ33が表示される。数値操作サブウィンドウ33には、現在設定されているスクリュ位置が示され、このスクリュ位置の数値を大きくしたり小さくしたりする矢印ボタン34、35が設けられている。従って、矢印ボタン34、35をクリックすると、スクリュ位置を変更することができる。なお、数値操作サブウィンドウ33には戻るボタン36も設けられ、これをクリックすると変更前のスクリュ位置に戻すことができるようになっている。射出成形機において第2の方法が設定されている場合、図4の(エ)に示されているように、縦軸オブジェクトtの近傍に、数値表示サブウィンドウ38と、テンキー入力サブウィンドウ39とが表示される。数値表示サブウィンドウ38にはスクリュ位置が示され、テンキー入力サブウィンドウ39によって変更できるようになっている。数値表示サブウィンドウ38にも戻るボタン41が設けられ、クリックすると変更前のスクリュ位置に戻すことができるようになっている。射出成形機において第3の方法が設定されている場合、図4の(オ)に示されているように、縦軸オブジェクトtを直接ドラッグすることによって左右に移動できる。これによってスクリュ位置を変更できる。なお、第1〜3の方法のいずれの場合でも、変更可能な範囲について制限を設けるようにしてもよい。図4によって説明したスクリュ位置を変更する方法は、他のグラフにおいて横軸方向の値を変更する場合においても共通している。具体的には、射出圧力設定値16、射出圧力制限値18、あるいは射出速度制限値19においても、縦軸オブジェクトt、t、…を選択して操作すると、縦軸方向の値、すなわちスクリュ位置や時間を変更できる。なお、射出圧力制限値18や射出速度制限値19のグラフにおいては、縦軸オブジェクトt、t、…は、垂直線分オブジェクトvに延長するように設けられている。
次に射出圧力設定値16において、設定値の立ち上がりの変化率、いわゆるUP/DOWNを変更する方法を図5によって説明する。UP/DOWNは、設定値が次の設定値に変化するときに、制御が滑らかになるように設定される遅れのことであり、正確には、射出速度設定値15のグラフにおいてはスクリュ位置で、射出圧力設定値16のグラフにおいては時間で定義されている。しかしながら、これらを変化率と見なすこともできる。以下変化率を変更する方法として説明する。図5の(ア)に示されているグラフは、射出圧力設定値16の一部であり、水平線分オブジェクトhと、その前後に接続されている傾き線分オブジェクトs、sが示されている。水平線分オブジェクトhと傾き線分オブジェクトsの接続点には、接続点オブジェクトxが設けられている。接続点オブジェクトxは通常は非表示になっている。接続点オブジェクトxを1クリックあるいは長押しすると接続点オブジェクトxが選択される。そうすると図5の(イ)に示されているように、接続点オブジェクトxが表示される。接続点オブジェクトxは、次の第1〜3の方法のいずれかで変形することができるが、射出成形機において予め、どの方法によって変形するのかが設定されている。第1の方法が設定されている場合、図5の(ウ)に示されているように、接続点オブジェクトxの近傍に、数値操作サブウィンドウ43が表示される。数値操作サブウィンドウ43には、現在設定されている遅れ時間が示され、この遅れ時間を大きくしたり小さくしたりする矢印ボタン44、45が設けられている。従って、矢印ボタン44、45をクリックすると、遅れ時間を変更することができる。つまり変化率を変更できる。なお、数値操作サブウィンドウ43には戻るボタン46も設けられ、これをクリックすると変更前の遅れ時間に戻すことができるようになっている。射出成形機において第2の方法が設定されている場合、図5の(エ)に示されているように、接続点オブジェクトxの近傍に、数値表示サブウィンドウ48と、テンキー入力サブウィンドウ49とが表示される。数値表示サブウィンドウ48には遅れ時間が示され、テンキー入力サブウィンドウ49によって変更できるようになっている。数値表示サブウィンドウ48にも戻るボタン51が設けられ、クリックすると変更前の遅れ時間に戻すことができるようになっている。射出成形機において第3の方法が設定されている場合、図5の(オ)に示されているように、接続点オブジェクトxを直接ドラッグすることによって左右に移動できる。これによって遅れ時間、すなわち変化率を変更できる。なお、第1〜3の方法のいずれの場合でも、変更可能な範囲について制限を設けるようにしてもよい。図5によって説明した変化率を変更する方法は、他のグラフにおいて変化率を変更する場合においても共通している。具体的には、射出速度設定値15においても、接続点オブジェクトx、x、…を選択して操作すると、変化率を変更できる。
本実施の形態において、タッチパネルには他の工程における各種設定値もグラフ表示され、これらのグラフを変形して各種設定値を変更することができる。図6の(ア)には、型閉工程における各種の設定値のグラフが、図6の(イ)には、型開工程における各種の設定値のグラフが示されている。これらのグラフにおいて横軸は型盤位置になっており、縦軸は型盤速度あるいは型盤駆動トルクになっている。型閉工程は金型保護工程を含んでいるが、型開工程は単独の工程になっている。これらの工程には、型盤速度設定値52のグラフ、型盤駆動トルク制限値53のグラフ、型盤駆動トルク警報設定値54のグラフのそれぞれが描画されている。一方、図6の(ウ)にはエジェクタ前進工程における各種の設定値のグラフが、図6の(オ)には、エジェクタ後退工程における各種の設定値のグラフが示されている。これらのグラフにおいて横軸はエジェクタ位置になっており、縦軸はエジェクタ速度あるいはエジェクタ駆動トルクになっている。そしていずれの工程においてもエジェクタ速度設定値56のグラフ、エジェクタ駆動トルク制限値57のグラフ、エジェクタ駆動トルク警報設定値58のグラフが示されている。
型盤速度設定値52のグラフと、エジェクタ速度設置値56のグラフは、水平線分オブジェクトh、h、…と傾き線分オブジェクトs、s、…とから構成され、垂直線分オブジェクトv、v、…、接続点オブジェクトx、x、…が非表示で設けられている。そして型盤駆動トルク制限値53のグラフと、エジェクタ駆動トルク制限値57のグラフは、水平線分オブジェクトh、h、…と傾き線分オブジェクトs、s、…とから構成され、垂直線分オブジェクトv、v、…が非表示で設けられている。さらに型盤駆動トルク警報設定値54のグラフと、エジェクタ駆動トルク警報設定値58のグラフは、水平線分オブジェクトhから構成されている。本実施の形態においては、射出工程・保圧工程のグラフにおいて各種設定値を変更する方法と同様の方法によってオブジェクトを選択し、各種の設定情報を変更することができるようになっている。
射出成形機に取り付けられている金型にゲートバルブが設けられている場合、ゲートバルブの開閉の設定についてもタッチパネルにグラフが表示され、これを変形することによってゲートバルブの開閉のタイミングを変更できるようになっている。図7の(ア)には、金型にゲートバルブが3個設けられている場合の設定例が示されている。グラフエリアの上部には、射出工程・保圧工程のグラフである射出速度設定値15と射出圧力設定値16のそれぞれのグラフが描画され、下部に、3個のゲートバルブGATE1〜3の開閉のタイミングがグラフ表示されている。ゲートバルブGATE1〜3の開閉のグラフは、開のタイミングから閉のタイミングまで帯状で表す帯状オブジェクトによって描画されている。帯状オブジェクトは、開のタイミングに相当する部分に開オブジェクトが、閉のタイミングに相当する部分に閉オブジェクトがそれぞれ設けられていて、1クリックもしくは長押しによって選択することができる。例えば開オブジェクトを選択すると、ゲートバルブの開のタイミングを変更することができる。図7の(イ)〜(エ)は、開オブジェクトを操作する第1〜3の方法が示されている。これらの方法は射出成形機において予めいずれかが設定されている。第1の方法が設定されている場合は、図7の(イ)に示されているように、開オブジェクトの近傍に数値操作サブウィンドウ60が表示され、矢印ボタン61、62によって開タイミングを変更することができる。また第2の方法が設定されている場合は、図7の(ウ)に示されているように、数値表示サブウィンドウ64とテンキー入力サブウィンドウ65が表示され、テンキーの入力によって開タイミングを変更できる。また第3の方法が設定されている場合には、図7の(エ)に示されているように、直接開オブジェクトをドラッグして左右に移動することができる。
1 射出設定画面 6 グラフエリア
15 射出速度設定値 16 射出圧力設定値
18 射出圧力制限値 19 射出速度制限値
21 射出圧力警報設定値 23 数値操作サブウィンドウ
28 数値表示サブウィンドウ 29 テンキー入力サブウィンドウ
52 型盤速度設定値 53 型盤駆動トルク制限値
54 型盤駆動トルク警報設定値 56 エジェクタ速度設定値
57 エジェクタ駆動トルク制限値 58 エジェクタ駆動トルク警報設定値
h 水平線分オブジェクト s 傾き線分オブジェクト
v 垂直線分オブジェクト t 縦軸オブジェクト
x 接続点オブジェクト
15 射出速度設定値 16 射出圧力設定値
18 射出圧力制限値 19 射出速度制限値
21 射出圧力警報設定値 23 数値操作サブウィンドウ
28 数値表示サブウィンドウ 29 テンキー入力サブウィンドウ
52 型盤速度設定値 53 型盤駆動トルク制限値
54 型盤駆動トルク警報設定値 56 エジェクタ速度設定値
57 エジェクタ駆動トルク制限値 58 エジェクタ駆動トルク警報設定値
h 水平線分オブジェクト s 傾き線分オブジェクト
v 垂直線分オブジェクト t 縦軸オブジェクト
x 接続点オブジェクト
Claims (10)
- 描画されているオブジェクトがタッチ操作によって選択されるようになっているタッチパネルを備えた射出成形機であって、
射出速度と射出圧力のそれぞれの設定値は、スクリュ位置あるいは時間に応じてステップ状に設定されると共に任意の設定値から次の設定値へは一定の変化率で変化するように設定されるようになっており、
設定値が、横軸がスクリュ位置あるいは時間、縦軸が射出速度あるいは射出圧力として前記タッチパネルにグラフ描画されるとき、それぞれの設定値に対応する複数の水平線分オブジェクトと、変化率に対応する複数の傾き線分オブジェクトとから折れ線状に描画され、
水平線分オブジェクトが選択されると、該水平線分オブジェクトが縦軸方向に移動可能となり、それによって設定値が変更でき、
水平線分オブジェクトと傾き線分オブジェクトの接続点を通る、縦軸に平行な縦軸オブジェクトが選択されると、該縦軸オブジェクトが横軸方向に移動可能となり、それによって前記接続点のスクリュ位置あるいは時間を変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機。 - 請求項1に記載の射出成形機において、前記水平線分オブジェクトと前記傾き線分オブジェクトの接続点は接続点オブジェクトになっており、該接続点オブジェクトが選択されると、傾き線分オブジェクトの傾きが変更可能となり、それによって設定値の変化率を変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機。
- 請求項1または2に記載の射出成形機において、射出速度あるいは射出圧力の制限値は、スクリュ位置あるいは時間に応じてステップ状に設定されるようになっており、
制限値が、横軸がスクリュ位置あるいは時間、縦軸が射出速度あるいは射出圧力として前記タッチパネルにグラフ描画されるとき、制限値に対応する複数の水平線分オブジェクトと、水平線分オブジェクト同士を接続する複数の垂直線分オブジェクトとから折れ線状に描画され、
水平線分オブジェクトが選択されると、該水平線分オブジェクトが縦軸方向に移動可能となり、それによって制限値が変更でき、
垂直線分オブジェクトを通る、縦軸に平行な縦軸オブジェクトが選択されると、該縦軸オブジェクトが横軸方向に移動可能となり、それによって制限値が変化するスクリュ位置あるいは時間を変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機。 - 請求項1〜3のいずれかの項に記載の射出成形機において、射出圧力の警報設定値は、横軸がスクリュ位置あるいは時間、縦軸が射出圧力として前記タッチパネルにグラフ描画されるとき、水平線分オブジェクトのみから描画され、
水平線分オブジェクトが選択されると、該水平線分オブジェクトが縦軸方向に移動可能となり、それによって警報設定値が変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機。 - 請求項1〜4のいずれかの項に記載の射出成形機において、型締装置の型盤速度設定値は、型盤位置に応じてステップ状に設定されると共に任意の型盤速度設定値から次の型盤速度設定値へは一定の変化率で変化するように設定されるようになっており、
型盤速度設定値が、横軸が型盤位置、縦軸が型盤速度として、前記タッチパネルにグラフ描画され、該グラフを構成しているオブジェクトを選択して、型盤速度設定値や型盤位置を変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機。 - 請求項1〜5のいずれかの項に記載の射出成形機において、エジェクタ装置のエジェクタ速度設定値は、エジェクタ位置に応じてステップ状に設定されると共に任意のエジェクタ速度設定値から次のエジェクタ速度設定値へは一定の変化率で変化するように設定されるようになっており、
エジェクタ速度設定値が、横軸がエジェクタ位置、縦軸がエジェクタ速度として、前記タッチパネルにグラフ描画され、該グラフを構成しているオブジェクトを選択してエジェクタ速度設定値やエジェクタ位置を変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の射出成形機において、射出成形機に取り付けられている金型に1個または複数個のバルブゲートが設けられているとき、それぞれのバルブゲートの開閉は、スクリュ位置あるいは時間に応じて設定されるようになっており、
それぞれのバルブゲートの開閉が、横軸がスクリュ位置あるいは時間として前記タッチパネルに描画されるとき、開から閉までを帯で表す帯状オブジェクトで描画され、該帯状オブジェクトを構成している始点オブジェクトあるいは終点オブジェクトを選択してバルブゲートの開閉のタイミングを変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機。 - 請求項1〜7のいずれかの項に記載の射出成形機において、オブジェクトを選択するタッチ操作は、1クリックあるいは長押しによって実施されることを特徴とする射出成形機。
- 請求項1〜8のいずれかの項に記載の射出成形機において、オブジェクトが選択されると、該オブジェクトの近傍にオブジェクト変更用のサブウィンドウが表示され、該サブウィンドウからの入力操作によってオブジェクトを変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機。
- 請求項1〜8のいずれかの項に記載の射出成形機において、選択されたオブジェクトはドラッグ操作によって変更できるようになっていることを特徴とする射出成形機。
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