JP5588529B2 - プラズマ処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、真空処理装置の運転方法に係り、特に真空容器にバルブで連結された搬送容器を備え試料を搬送する機構を有し、プラズマ処理開始時の試料表面上の異物を低減できるプラズマ処理方法に関する。
近年の半導体デバイス製造工程においては、歩留まり低下の要因である異物の低減が重要な問題となっている。また、デバイスの高集積化に伴う素子の微細化に伴い歩留まり低下を引き起こす異物の粒径も小さくなり、異物低減の要求が益々高くなってきている。
真空処理装置内で試料上へ付着する異物量を低減する技術として、例えば、特許文献1がある。この特許文献1には、試料を処理室内に搬送する際に、常に真空搬送室内を不活性ガスであるAr(アルゴン)またはN(窒素)のガス出しで加圧し、試料を処理室へ搬送する際にゲートバルブの開動作をする以前に処理室へ不活性ガスを200ml/min以上流すことによりガス流れを形成し、試料投入後に処理室に導入した不活性ガスを停止し、処理室内を減圧した後にエッチング処理を開始することが記載されている。
また、歩留まり低下の原因として、エッチング工程以前から付着したものも考えられる。例えば、リソグラフィー工程中で、ある特定波長をもった光源を用いて試料へ転写し、その後にレジスト除去を行う薬液を使った現像工程の不十分な処理、または現像除去したものの再付着等により、形成されたマスクパターン間に不均一の状態で有機物質の異物および残渣が発生している可能性がある。
このような前工程の影響を受けた状態にて、次工程のエッチング処理を行うと、残渣が発生している箇所と発生していない箇所において、極端な加工速度の違いが発生してしまうために、エッチング終了時にはエッチング量または加工形状に差が生じる。
このために、パターン間が繋がっている状態や加工形状の寸法の太り等が生じて、ショート欠陥の原因となり、歩留まりを低下させていると考えられる。この対応策として、例えば、特許文献2に記載のようなパターン形成後にその上にポリマー膜を塗布し、それを除去することにより、ポリマー膜と異物を一緒に除去する方法やレーザーの照射光を用いた除去方法等の技術がある。
特開2008−172044号公報 特開平5−234975号公報
しかしながら、上記特許文献1の従来技術では異物の低減に関して、試料を処理室に搬送するときに真空搬送室と処理室に不活性ガスを流した状態にて搬送するシーケンスを用いているが、処理室へ試料投入後に減圧を行うためにガス流れが停止する。その後、エッチング処理ガスが導入され、エッチング開始までにガスの導入および停止動作が影響して処理室内に浮遊する異物が試料へ付着するという不具合があった
また、上記特許文献1の技術では、エッチング前工程の処理不足より、有機物質またはSiO(二酸化ケイ素)などが配線間に異物および残渣として存在することで、試料面内において、エッチング量または加工形状に差が生じ、ショート欠陥の原因となり歩留まりを低下させるという不具合があった。
さらに、上記特許文献2に記載の方法においては、ポリマー膜の塗布や除去の処理が必要となるという不具合があった。
本発明の目的は、前記不具合事項を解決し、真空処理装置内で試料上へ付着する異物量を低減し、製品歩留まりを向上できるプラズマ処理方法を提供することにある。
上記課題は、試料を処理室に搬送するときに、真空搬送室と処理室に不活性ガスのガス流れを形成し、その状態をエッチング処理が開始するまで維持した搬送シーケンスを用いることにより、試料上へ付着する異物量を低減するとともに、エッチング処理開始時に、試料表面に付着している有機物質およびSiO(二酸化ケイ素)などの異物を除去することにより、達成される。
本発明の第1の実施例で用いた処理装置の装置構成を示す図。 本発明の第1の実施例で用いた処理装置の装置構成を示す図。 従来のエッチング処理および異物測定手順を説明する流れ図。 本発明の第1の実施例にかかるエッチング処理および異物測定手順を説明する流れ図。 本発明の第1の実施例である高真空排気時間による異物結果例を説明する図。 本発明の第2の実施例である一般的な配線膜試料の構造および加工形状を示す縦断面図。 本発明の第2の実施例である配線膜上に異物が存在する試料の構造および加工形状を示す縦断面図。 本発明の第2の実施例であるエッチング処理ガス比に対するレジストエッチング速度とマスク寸法差の関係を示す図。 本発明の第2の実施例であるエッチング処理ガス比に対するレジストおよびSiOエッチング度比およびTiN膜加工寸法差の関係を示す図。 本発明の第2の実施例である異物の除去手法を用いたエッチング処理方法を説明する流れ図。
以下、本発明の真空処理方法の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(実施例1)本発明の第1の実施例に係る真空処理装置100の概略を、図1を用いて説明する。図1に示す真空処理装置100は、大きく分けて真空側ブロック101と大気側ブロック102とを備えている。大気側ブロック102は、大気搬送ロボット109を備えた大気搬送容器108を有し、この大気搬送容器108の前面側には真空処理装置100において処理される対象となる半導体ウエハ等の基板等の試料を複数枚収容可能なカセット110がその上面に載置される複数の載置台111を備えている。真空側ブロック101は、内部に真空搬送ロボット107を備えた真空側搬送容器112の側壁面の周囲に、内部が減圧されたその内部に試料が搬送されエッチング処理される処理室を有する複数の真空容器103と、内部が減圧されたその内部に試料が搬送されアッシング(灰化)処理される処理室を有する複数の真空容器104、試料を大気側と真空側との間でやり取りするロードロック室105とアンロードロック室106を備えている。
図1に示す真空処理装置100の真空容器103とその周辺の構成の概略を示す図2を用いて、真空処理装置の周辺の構成の概要を説明する。図2において、真空容器103には、第1の処理容器201および第2の処理容器202と第1の処理容器201の上部を形成する蓋部材206にて処理室207が構成されている。蓋部材206はその上部にアンテナ205を有しこのアンテナ205は同軸ケーブル等の導波手段204が接続され、UHF帯の電波を形成する電波源203に接続されている。伝達してきた電波はアンテナ205を介して、第1の処理容器201および第2の処理容器202の内部に配置された処理室207と真空室216内に電波が導入される。さらに、第1の処理容器201の周辺に配置されたソレノイドコイル209により生成された磁界が処理室207および真空室216内に供給される。
蓋部材206の下方にあって処理室207内側に面する側には、蓋部材206との間に所定の隙間を開けてシャワープレート208が配置されている。このシャワープレート208には、前記隙間と処理室207内とを連通する複数の孔が配置されており、これら孔は処理用のガスがこれを通り処理室207内に導入されるガス導入孔235となっている。また、このシャワープレート208と蓋部材206との間の隙間は処理用のガスが供給されて拡散するバッファ室210であり、バッファ室210と複数のガス導入孔235は連通され、バッファ室210を通ることによりガス導入孔235を介して処理室207へ導入される処理用ガスの分布の偏りがより低減される。
この実施例の形態では、バッファ室210はガス供給管である処理ガス供給経路224と連通しており、処理ガス源220とこの処理ガス供給経路224とを介して連通されている。処理室207内の下方にあってシャワープレート208に対向する位置には、処理対象である試料をその上に載置する試料台213を含むステージが支持装置214の上部に配置されている。試料台213の下方に高周波電源215が接続されており、これより電力が供給される。この実施例の形態では、処理容器201の内側壁面を覆う誘電体製の円筒部材211およびこの下方に配置されてこれを支持する部材であって処理室207内のプラズマに対するアース電極となるアース部材212とを有している。なお、第1の処理容器201と第2の処理容器202は所定の手段により接地されている。
また、アース部材212は第1の処理容器201或いは第2の処理容器202に取り付けられ、その下端部下方に延在した円筒形状のフランジ部分を備え、このフランジ部分と試料台213との間の空間を通り処理室207内のガスが下方に移動する。
第2の処理容器202の下部には、第2の処理容器202内部の真空室216および第1の処理容器201内部の処理室207の内部を排気して減圧するための排気装置が配置されている。この排気装置は、上記処理室207および真空室216内を雰囲気圧から減圧するため排気するドライポンプ232と、このドライポンプ232の上流側に配置され減圧された状態から所定の高真空の状態にするための排気するターボ分子ポンプ231と、このターボ分子ポンプ231と第2の処理容器202,真空室216との間の連通を調節し、通路開口の大きさを可変にする可変バルブ230を備えている。上記可変バルブ230の動作による開口の大きさおよびターボ分子ポンプ231およびドライポンプ232による排気能力の高さを調節することにより、排気速度が調整され、ひいては処理室207および真空室216内の圧力が調節される。
また、真空搬送容器112についても、真空搬送容器112の内部にあって減圧された状態で試料が搬送される真空搬送室217内部を減圧するための排気装置がその真空搬送容器112下部に取り付けられている。この排気装置はターボ分子ポンプ219を介して真空搬送室217内の圧力を真空室216または処理室207内の圧力と略同等の値まで減圧可能に構成されている。
さらに、真空搬送容器112には、不活性ガスを真空搬送室217内に導入するため、不活性ガスの導入経路229がその下部に接続されている。不活性ガスの導入経路229は接続配管227で不活性ガス源225と連通されており、不活性ガスの流量を調節するマスフローコントローラ226および導入バルブ228の動作により真空搬送室217内の圧力が所望の圧力に調整される。
処理ガスは、処理ガス源220内に備えられたガスボンベ等から供給され、接続配管222で接続された流量調節器であるマスフローコントローラ221、その下流側に配置された導入バルブ223の動作により処理ガス供給経路224内を流れるガス量が調節されて真空容器103内の処理室207へ供給される。処理ガス源220、接続配管222、マスフローコントローラ221、導入バルブ223については、図2中には記載していないが、複数のガスを独立して流量を制御しながら導入できるように複数の経路で構成されている。この実施例の形態では真空容器103内の処理室207に導入するAr或いはN2を流す経路も備わっている。そしてこれらの複数の経路は集合配管部236で処理ガス供給経路224に接続されている。
また、真空容器103の第1の処理容器201または第2の処理容器202内の圧力は、処理用ガスの供給と排気装置による排気の加減により調節されるが、第1の処理容器201および第2の処理容器202内の圧力は、第2の処理容器202に備えられた圧力センサ233により検知される。検知された圧力は、これに接続された制御装置234に送信される。制御装置234は、上記マスフローコントローラ221および導入バルブ223および可変バルブ230等の動作部品と接続され真空容器103の処理や動作を調節している。
本発明は、半導体ウエハ等の基板を真空搬送室217から処理室207への搬送時に、ゲートバルブ218の開閉動作時に真空搬送室217内で加圧しているAr或いはN2ガスの試料搬送用の気体が処理室207に流入することにより、圧力変動で発生する異物や処理室内に浮遊する異物が試料へ付着しないようにする。
また、処理室207に搬送された基板に対して、所望の処理ガスを処理室207へ供給し、可変バルブ230を用いて圧力センサ233の出力が所望圧力に近づくように制御し、ソレノイドコイル209で磁界を発生させ、UHF帯の電波を形成する電波源203から電波をアンテナ205を介して、第1の処理容器201および第2の処理容器202の内部に配置された処理室207および真空室216内に電波を導入することにより、処理室207および真空室216にプラズマを生成する。プラズマ中に生成されたイオンを高周波電源215にて試料に引き込むことで、エッチング処理が開始される。本発明の第2の実施例では、このエッチング処理開始後に試料表面に付着した異物を低減する。
上記のように構成された真空処理装置100を用いて、この真空処理装置内に処理の対象となる試料を搬送した時に試料に付着する異物数を減少させることについて検討した。
この検討における従来技術による一連の処理を、図3aを用いて説明する。予め処理対象の試料に付着した異物数を測定する(S1)。異物数を測定した試料を大気側ブロック102にあるカセット110にセットし(S2)、この試料を一枚毎ロードロック室105に搬送し(S3)、さらに試料搬送用ガスであるAr(アルゴン)ガスが流され圧力が例えば5Paから30Paとなっている真空搬送室217に搬送する(S4)。その後、真空搬送室217から処理室207へ処理対象の試料を搬送する際に、真空容器103内の下方にある圧力調整用の可変バルブ230を開度100%として真空容器内を減圧する。
その後、圧力調整用可変バルブ230の開度を変えない状態で真空容器103内の処理室207に試料搬送用ガスであるArガスをシャワープレート208のガス導入孔235から導入し(S5)、処理室207の圧力を真空搬送室217の圧力より低い圧力となる例えば、200ml/min以上のArガスの流れを形成し、ガス流れが安定するまで(一定時間)待ち(S6)、次にゲートバルブ218を開き(S7)、試料を処理室207の試料台213に搬送した(S8)後、ゲートバルブ218を閉じ(S9)、処理室207へのAr(アルゴン)ガスの導入を停止し(S10)、処理室207の高真空排気を実施する(S11)。
その後、エッチング処理ガス(試料処理用ガス)として例えば、Cl(塩素)を200ml/min導入し(S12)、可変バルブ230を制御して処理室内207を圧力1Paとし(S13)、試料を試料台に60s間放置する(S14)。その後、エッチング処理ガスの導入を停止し(S15)、処理室207の可変バルブ230を開度100%として、真空容器103内を高真空排気を実施して減圧する(S16)。
その後、処理室207に試料搬送用ガスであるArガスを導入し(S17)、ガス流れが安定するまで(一定時間)待った(S18)後、ゲートバルブ218を開き(S19)、試料台213の試料を真空搬送室217に搬送し(S30)、ゲートバルブ218を閉じた(S21)後、処理室207へのArガス導入を停止する(S22)。次いで、真空搬送室217に搬送された試料をアンロードロック室106に搬送し(S23)、大気側ブロック102のカセット110に戻す(S24)。その後、試料上に存在する異物数を既知の手法で測定し(S25)、ステップS25で求めた異物数とステップS1で求めた予め測定してあった異物数の差を算出し、この異物数の差をこの真空処理装置で付着した異物数とした(S26)。
ステップS6とステップS18の待ち時間は2秒として実施した。この場合の試料上の異物数は、図4に示すように粒径0.13μm以上の異物が20個、粒径1.0μm以上の異物が5個であった。上記が従来技術を用いた搬送シーケンスの結果である。
次に、本発明の第1の実施例を適用した場合の処理について、従来技術との相違点を、図3bを用いて説明する。本発明の第1の実施例では、図3bにおいて、ステップS1からステップS7の処理を実行した後、試料を処理室207内の試料台213に搬送し(S8)、ゲートバルブ218を閉じ(S9)た後、処理室207に試料搬送用ガスであるArガスを流したまま、高真空排気を行わずに、エッチング処理ガスを処理室207に導入し(S12)、エッチング処理ガスの導入と同時又はエッチング処理ガス導入に重ねて、試料搬送用ガスであるArガスの供給を停止する(S10´)。それ以降の一連の(S13〜S26)処理を実行して異物の増加量を確認した。その結果は、図4に示すように粒径0.13μm以上の異物が14個、粒径1.0μm以上の異物が2個であった。第1の実施例では、処理室207内に試料を搬入した後にArガスの供給を継続したままエッチング処理ガスの供給に切り替えてステップS11の高真空排気を無くすことで、異物の付着量が減少することが分かった。
上記の結果から、試料を処理室207に搬送するときに、処理室207にエッチング処理ガスが導入されるまで処理室207に導入されるArガスの流れを形成し続けることにより、試料への異物付着を低減することができた。
なお、この実施例では、試料搬送用ガスとして、Arガスを用いたが、該ガスはArに限定されるものではなく、N(窒素)ガスのような不活性ガスでも同様な効果が得られる。
以上説明したように、第1の実施例によれば、真空容器103と真空搬送容器217間で処理対象の試料を搬送する際に、真空容器103内の下方にある圧力調整用の可変バルブ230を開度100%として真空容器103内を減圧し、その後圧力調整用可変バルブ230の開度を変えない状態で真空容器103内にガス導入孔235からArガスを導入し、処理室207の圧力を真空搬送室217の圧力より低い圧力となる200ml/min以上のArガスの流れを形成し、その状態でゲートバルブ218を開放して試料の搬送を行い、試料搬送後にゲートバルブ218が閉となった後もArガスを導入し続け、試料の処理に用いる試料処理用ガス(エッチング処理ガス)の導入と同時もしくは重なりあった場合にArガスの導入を停止することで、試料への異物の付着を低減できる
(実施例2)本発明の第2の実施例を、以下説明する。図5(a)に、一般的に半導体製造で使用されるアルミニウム合金膜の試料例を示す。図5(a)において、マスク材に有機物質から成るレジストマスクとし、マスク膜の下に配線膜となるTiN(窒化チタン)、Al(アルミニウム)、TiN膜を順次積層し、これら積層膜の下に配線間を絶縁するためSi基板上の層間絶縁膜にSiOを用いた試料を使用している。パターン表面に有機物質およびSiOの異物の付着が無い場合、これらの配線膜はエッチング処理を行うと、図5(b)に示すような異方性形状が得られる。
マスク膜の下に配置される配線膜としては、Ti(チタン)、TiN、Al、TiN、AlにSi(ケイ素)またはCu(銅)などを含有したアルミニウム合金膜を積層した積層膜を用いることができる。
図6(a)に、エッチング処理工程より以前に、リソグラフィー工程等での有機物質の付着やSiOマスク加工工程の異物が付着している状態を示す。この状態の試料で配線膜のエッチング処理を行うと、図6(b)のように異物が無い箇所とのエッチング量差が生じてパターン間が繋がっている状態や異物等がマスクとなり、加工形状が等方性に仕上がってしまう。すなわち、これらがショート欠陥の原因となり歩留まりを低下させている。これら有機膜やSiOなどの異物を効率よく除去するエッチング方法の詳細を、以下説明する。
有機物質は、一般的にO(酸素)を用いたプラズマ処理において反応性が優れているため、容易に除去ができることは公知である。但し、O単独のエッチング処理では、反応性が優れている分、マスク寸法差は、エッチング処理後のマスク寸法からエッチング処理前のマスク寸法の差より算出すると細りが発生しやすくなる。各社デバイスメーカは、試料のマスク寸法をデバイス設計段階から決定しており、デバイスメーカの管理値であるマスク寸法の許容値を大きく外れてしまうとデバイス特性を大きく損なう可能性がある。
上記のOを用いた処理でのマスク寸法細りを制御する方法として、第1の実施例に準じた処理方法を適用しながら、OにClを添加し、有機膜とClから生成されるCCl(塩化炭素)にて寸法制御を行いながら異物を除去する試料異物除去方法を検討した。
図7に、OガスとClガスを用いたエッチング処理における、有機物質であるレジストのエッチング速度および処理前後のマスク寸法差を示す。図7において、Oの比率がClより大きいとレジストエッチング速度は上昇するが、マスク寸法は、処理前の寸法に比べ細くなることが分かった。これは、有機物質の異物除去に対しては、非常に効果的だが、マスク寸法が細くなることで、配線膜の仕上がり寸法が細く仕上がってしまうと理解できる。よって、マスク寸法に影響が少ないOガスの流量30ml/minとClガスの流量70ml/minのガス流量比を使用することが望ましい。
次に、SiOを効率よく除去するエッチング方法として、一般的にAl配線のエッチングガスに用いるBCl(三塩化ホウ素)とClを混合したガスにて検討を実施した。
図8に、BClとClの比率を変更したときのSiOのエッチング速度とTiNのエッチング速度比およびTiN膜加工寸法差を示す。なお、TiN膜加工寸法差はエッチング後のTiN膜加工寸法からエッチング処理前のマスク寸法の差から算出した。
BClの比率がClより大きいとSiOとTiNのエッチング速度比が大きくなるため、TiNに対するSiOのエッチング効率が上がるが、TiN膜の加工寸法は太く仕上がってしまうことが分かる。よって、TiN膜加工寸法が太りが少なく、SiOが除去しやすいBClの流量100ml/minとClの流量100ml/minのガス流量比を使用することが望ましい。
図9に、前記有機物質や酸化物などの試料異物の除去手法を用いたエッチング方法を示す。図3bのステップS1〜ステップS9の処理を行った後、処理室207に試料搬送用Arガスを流したままエッチング処理ガスとして使用される試料異物除去用ガスを処理室207へ導入する(S12)。次いで、試料異物除去用ガスの導入と同時または試料異物除去用ガスの導入に重ねて試料搬送用ガスの供給を停止する(S10´)。次いで、図9に示すエッチング処理開始(S31)後、まず、有機物質の除去処理(S32)およびSiOなどの異物除去処理を行う(S33)。前記異物除去のステップ終了後に、配線膜のエッチング処理を行い(S34)、エッチング処理を終了する(S35)。
また、前記ステップS32およびステップS33に、前記検討の結果得られた除去条件を用いて試料面内のショート欠陥数を欠陥検査装置にて確認した。処理枚数25枚の欠陥数の平均値として、通常32個の欠陥数に対し、第2の実施例を適用した場合、20個の欠陥数に減少させることができた。
なお、第2の実施例では、試料の表面に存在する有機物質の異物をOとClを混合した試料異物除去用ガスのプラズマ処理にて除去することで説明したが、該ガスはこれに限定されるものではなく、Oに、SF(六フッ化硫黄)、HBr(臭化水素)、N、CF(四フッ化炭素)、CHF(三フッ化メタン)のうちから選ばれる少なくとも1種のガスを添加すること、あるいはこれらの混合ガスにAr、He(ヘリウム)から選ばれる少なくとも1種のガスを添加すること、あるいはOにAr、Heから選ばれる少なくとも1種のガスを添加することでも同様な効果が得られる。
また、試料の表面に存在するSiOの異物について説明したが、異物としては、他に、Si(ケイ素)、PSG(リンケイ酸塩ガラス膜)、BPSG(ホウリンケイ酸塩ガラス膜)、BSG(ホウケイ酸塩ガラス膜)、SiOF(酸化ケイ素系絶縁膜)、TEOS(テトラオリシリケートシラン)、SiNx(窒化ケイ素)、SiOxNy(酸窒化ケイ素)が考えられる。これらの試料異物除去用ガスとしてCl、BCl、CF(四フッ化炭素)、SF、CHF(三フッ化メタン)のうちから選ばれる少なくとも1種のガスあるいはClとBCl、CFとSF、CFとCHF、SFとCHFの混合ガスでも同様な効果が得られる。
図9のステップS32およびステップS33は、異物量によって異なるが、複数回繰り返すことで、さらに除去効果が向上する。また、異物の物性によっては、ステップS32およびステップS33のどちらか一方を選択することも可能である。
さらに、第1の実施例と第2の実施例の技術を組み合わせることで、歩留まりの良い半導体デバイスの生産が可能である。
以上説明したように、本発明により、試料を真空搬送室から処理室に搬送する時の試料への異物付着を低減するとともに、試料表面に付着している有機物質およびSiOなどの異物に対しては、エッチング処理開始後に低減させるエッチング処理方法を用いることで、ショート欠陥数を低減し歩留まりを向上させることができる。
100…真空処理装置、
101…真空側ブロック、
102…大気側ブロック、
103,104…真空容器、
105…ロードロック室、
106…アンロードロック室、
107…真空搬送ロボット、
108…大気搬送容器、
109…大気搬送ロボット、
110…カセット、
111…載置台、
112…真空搬送容器、
201…第1の処理容器、
202…第2の処理容器、
203…電波源、
204…導波手段、
205…アンテナ、
206…蓋部材、
207…処理室、
208…シャワープレート、
209…ソレノイドコイル、
210…バッファ室、
211…円筒部材、
212…アース部材、
213…試料台、
214…支持装置、
215…高周波電源、
216…真空室、
217…真空搬送室、
218…ゲートバルブ、
219…ターボ分子ポンプ、
220…処理ガス源、
221,226…マスフローコントローラ、
222…接続配管、
223,228…導入バルブ、
224…処理ガス供給経路、
225…不活性ガス源、
227…接続配管、
229…不活性ガス導入経路、
230…可変バルブ、
231…ターボ分子ポンプ、
232…ドライポンプ、
233…圧力センサ、
234…制御装置、
235…ガス導入孔、
236…集合配管部。

Claims (5)

  1. 真空容器内に配置され内部でプラズマが形成される処理室と、該処理室内の下部に配置され試料が載置される試料台と、前記処理室内に試料搬送用ガス、試料処理用ガス、第一の試料異物除去用ガスまたは第二の試料異物除去用ガスの中で少なくとも一つのガスを導入するための導入孔を有し前記処理室の上方に配置されたガス導入機構と、前記真空容器と連結され減圧下で前記処理室内に前記試料を搬送するための搬送容器と、該搬送容器と前記真空容器とを連通する通路を開閉するゲートバルブとを備える真空処理装置を用いたプラズマ処理方法において、
    前記真空容器内に前記試料搬送用ガスを流しながら前記ゲートバルブを開けて前記試料を前記試料台に搬送し、
    前記試料搬送後に前記ゲートバルブを閉じた後、前記処理室に前記試料搬送用ガスを流したまま、高真空排気を行わずに
    前記試料の表面に存在する有機物を除去するためのガスである前記第一の試料異物除去用ガスを導入するとともに前記試料搬送用ガスの導入を停止し、
    前記処理室内の圧力を所定の圧力に調整した後、前記処理室内にプラズマを形成して前記有機物を除去し、
    前記試料の表面に存在する無機物を除去するためのガスである前記第二の試料異物除去用ガスを導入した後、前記処理室内にプラズマを形成して前記無機物を除去し、
    前記有機物の除去および前記無機物の除去後、前記試料を前記試料処理用ガスを用いてプラズマエッチングすることを特徴とするプラズマ処理方法。
  2. 請求項1に記載のプラズマ処理方法において、
    前記試料搬送用ガスは、Ar(アルゴン)ガスまたはN(窒素)ガスであることを特徴とするプラズマ処理方法。
  3. 請求項1に記載のプラズマ処理方法において、
    前記無機物は、Si(ケイ素)、SiO(二酸化ケイ素)、PSG(リンケイ酸塩ガラス膜)、BPSG(ホウリンケイ酸塩ガラス膜)、BSG(ホウケイ酸塩ガラス膜)、SiOF(酸化ケイ素系絶縁膜)、TEOS(テトラオリシリケートシラン)、SiN(窒化ケイ素)、SiO(酸窒化ケイ素)の何れかであることを特徴とするプラズマ処理方法。
  4. 請求項3に記載のプラズマ処理方法において、
    前記第二の試料異物除去用ガスは、Cl(塩素)ガス、BCl(三塩化ホウ素)ガス、CF(四フッ化炭素)ガス、SF(六フッ化硫黄)ガス、CHF(三フッ化メタン)ガスのうちから選ばれる少なくとも1種のガスあるいはCl(塩素)ガスとBCl(三塩化ホウ素)ガス、CF(四フッ化炭素)ガスとSF(六フッ化硫黄)ガス、CF(四フッ化炭素)ガスとCHF(三フッ化メタン)ガス、SF(六フッ化硫黄)ガスとCHF(三フッ化メタン)ガスの混合ガスであることを特徴とするプラズマ処理方法。
  5. 請求項1に記載のプラズマ処理方法において、
    前記第一の試料異物除去用ガスは、O(酸素)ガスに、Cl(塩素)ガス、SF(六フッ化硫黄)ガス、HBr(臭化水素)ガス、N(窒素)ガス、CF(四フッ化炭素)ガス、CHF(三フッ化メタン)ガスの中から選ばれる少なくとも1種のガスを添加あるいはこれらの混合ガスにAr(アルゴン)ガス、He(ヘリウム)ガスから選ばれる少なくとも1種のガスを添加あるいはO(酸素)ガスに、Ar(アルゴン)ガス、He(ヘリウム)ガスから選ばれる少なくとも1種のガスを添加することを特徴とするプラズマ処理方法。
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