JP5587649B2 - 遮熱ヘルメットおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、赤外線反射材を含有する樹脂層をその表面に有しているプラスチック製の帽体を備えた遮熱ヘルメットおよびその製造方法に関する。
ヘルメット用の帽体の原料としては、寸法安定性、透明性、耐衝撃性に優れるポリカーボネート樹脂などのプラスチックが用いられる。また、着色や赤外線遮蔽機能の付与などを目的として帽体表面に塗装が施される。しかし、有機溶剤に対するプラスチックの耐性の問題から、塗装が帽体の耐衝撃性等の低下を招くことがある。特にポリカーボネート樹脂には、有機溶剤を含む有機溶剤系塗料を用いて塗装すると、耐衝撃性等が低下し易いという問題がある。
また、着用者の安全性確保が最重要であるヘルメット用の帽体は、厳しい性能試験に合格する必要がある。しかし、前述したとおり、プラスチック製の帽体は、その表面を塗装するために有機溶剤系塗料を用いると耐衝撃性等が低下して、労働安全衛生法規格検定による性能試験(以下、適宜「性能試験」という。)に合格するために十分な性能が保持できないことがある。このことから、特にポリカーボネート樹脂のように有機溶剤系塗料の影響を受けやすいプラスチックを材料とする帽体の塗装には、水系塗料が一般に用いられている(例えば、特許文献1の段落0021)。また、帽体の塗装に有機溶剤系のポリウレタン樹脂系塗料を用いたものがある(例えば、特許文献2の段落0014、0023)が、これは、有機溶剤に対する耐性が比較的強いFRP製の帽体に関するものであり、有機溶剤に対する耐性が弱いプラスチック製の帽体の塗装には、一般に有機溶剤系塗料は用いられていなかった。
特開2004−143646号公報 特開2006−2298号公報
しかし、水系塗料を塗装に用いた場合、塗装工程において溶剤を乾燥させるために長い時間が必要となるから、帽体の製造コストが高くなるという問題がある。これに対して、有機溶剤系塗料を塗装に用いた場合、塗装工程において溶剤を乾燥させる時間が短いことから、帽体の製造コストを低下させることができる。しかし、一般に用いられている有機溶剤系塗料を用いると、その影響によりプラスチック製の帽体の耐衝撃性等が低下して、性能試験に合格できなくなることがある。このことは、有機溶剤系塗料の影響を受けやすいポリカーボート製の帽体において特に大きな問題となる。
そこで、本発明は、水系塗料よりも短時間で塗装することができ、かつ、ヘルメットに要求される性能試験に合格する耐衝撃性等の性能を備えた、遮熱ヘルメットおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、前記課題を解決するために、プラスチック製のヘルメット用の帽体の塗装に用いられる塗料について検討した結果、アクリルウレタン系樹脂を主な樹脂(以下、適宜「主樹脂」という。)として含む有機溶剤系塗料を用いることにより、十分な性能を備えたヘルメットを得ることができることを見いだした。
請求項1に記載されている本発明の遮熱ヘルメットは、プラスチック製の帽体を備えており、前記帽体の表面に赤外線反射材を含有するアクリルウレタン系樹脂層を有し、前記赤外線反射材が、平均粒子径が0.1μm以上0.4μm以下のルチル型酸化チタンであり、前記アクリルウレタン系樹脂層が、ベース層とトップ層の2層からなり、前記ベース層の厚さが、10μm以上100μm以下であり、かつ、前記トップ層の厚さが、10μm以上100μm以下であり、前記トップ層が着色のための顔料を含有していることを特徴としている。なお、本発明において「プラスチック製」とは、その全てがプラスチックにより構成されているもののみでなく、帽体を構成する連続層がプラスチックにより構成されているものをも含んでおり、例えば、繊維強化熱硬化性樹脂(FRP)のように、ガラス繊維などの繊維強化剤を含有するものを含んでいる。
請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載されている遮熱ヘルメットにおいて、前記アクリルウレタン系樹脂層が、ヘキサメチレンジイソシアネートまたはイソホロンジイソシアネートを硬化剤として用いて形成されたものであることを特徴としている。
請求項3に記載の本発明は、請求項1または2に記載されている遮熱ヘルメットにおいて、前記帽体が、ポリカーボネート製であることを特徴としている。
請求項4に記載の本発明は、請求項1または2に記載されている遮熱ヘルメットにおいて、前記帽体が、繊維強化熱硬化性樹脂製であることを特徴としている
請求項に記載されている本発明の遮熱ヘルメットの製造方法は、赤外線反射材、アクリルポリオ−ル、イソシアネートおよび有機溶剤を含有するアクリルウレタン系塗料をプラスチック製の帽体表面に塗布した後、加熱することによりアクリルウレタン系樹脂層を形成する遮熱ヘルメットの製造方法であって、前記帽体表面に、前記赤外線反射材として平均粒子径が0.1μm以上0.4μm以下のルチル型酸化チタンを含んでいるアクリルウレタン系塗料の膜を形成し、加熱して厚さ10μm以上100μm以下のアクリルウレタン系樹脂層のベース層とした後、前記ベース層の上に、着色のための顔料および前記赤外線反射材としての平均粒子径が0.1μm以上0.4μm以下のルチル型酸化チタンを含んでいるアクリルウレタン系塗料の膜を形成し、加熱して厚さ10μm以上100μm以下のトップ層を形成することを特徴としている。
請求項に記載の本発明は、請求項に記載されている遮熱ヘルメットの製造方法において、前記帽体が、ポリカーボネート製であることを特徴としている。
請求項に記載の本発明は、請求項またはに記載されている遮熱ヘルメットの製造方法において、前記イソシアネートが、ヘキサメチレンジイソシアネートまたはイソホロンジイソシアネートであることを特徴としている。
本発明の遮熱用ヘルメットは、表面のアクリルウレタン系樹脂層によって、アクリルの耐候性および硬さ、並びにウレタンの柔軟性を帽体に付与することができる。これにより、過酷な条件下で用いられ耐候性が要求される遮熱用ヘルメットに耐衝撃性を付与して、ヘルメットの性能を性能試験に合格するために十分なものとすることができる。
前記アクリルウレタン系樹脂層としては、ヘキサメチレンジイソシアネートまたはイソホロンジイソシアネートを硬化剤として用いて形成されたものが好ましい。これらのうち何れかを硬化剤として用いることにより、アクリルウレタン系樹脂層の黄変を抑制することができる。
本発明の遮熱用ヘルメットは、帽体表面にアクリルウレタン系樹脂層が形成されていることから、有機系溶剤による影響を強く受けるポリカーボネート製の帽体に耐候性、耐衝撃性を付与して、性能試験に合格するために十分な性能のものとすることができる。これと同様、繊維強化熱硬化性樹脂製の帽体に対しても、アクリルウレタン系樹脂層により耐候性、耐衝撃性を付与することができる。
赤外線反射材として、平均粒子径が0.1μm以上2.0μm以下の酸化チタン、より好ましくは平均粒子径が0.1μm以上0.4μm以下のルチル型酸化チタンを用いることが、遮熱性能(赤外線反射機能)とアクリルウレタン系樹脂層の意匠(色艶)とを両立させるために好ましい。
前記アクリルウレタン系樹脂層を、ベース層とトップ層の2層からなるものとすれば、ベース層に十分な遮熱機能を付与しつつ、トップ層に着色のための顔料を含有させることにより、遮熱用ヘルメットの外観を所望のものとすることができる。ベース層およびトップ層の厚さはいずれも、10μm以上100μm以下の範囲とすることが好ましい。
本発明の遮熱用ヘルメットの製造方法は、有機溶剤を含む有機溶剤系のアクリルウレタン系塗料を用いることから、塗装に要するコストを、水系塗料を用いた場合よりも低くすることができる。また、アクリルウレタン系塗料を帽体表面に塗布した後、加熱することにより、アクリルポリオールと硬化剤のイソシアネートとを反応させて、ウレタン結合を形成することができる。これにより、アクリルの耐候性および硬さと、ウレタンの柔軟性を併せ持つアクリルウレタン系樹脂層を帽体表面に形成して、プラスチック製の帽体の性能を向上させることができる。このため、本発明は、特にポリカーボネート製の帽体を備えた遮熱用ヘルメットの製造方法として好適である。
また、前記イソシアネートとして、ヘキサメチレンジイソシアネートまたはイソホロンジイソシアネートを用いれば、ウレタン系樹脂層の色が黄変することを抑制することができる。
本発明の実施の形態の一例である遮熱ヘルメットの側面図 実施例1の遮熱ヘルメットの促進耐候性試験の結果を示すグラフ
本発明のヘルメットおよびその製造方法について、以下に説明する。
〔帽体材料〕
本発明の遮熱ヘルメットは、プラスチック製の帽体を備えており、例えば、側面から見ると図1に示したような形状をしている。同図に示した帽体1の材料として用いられるプラスチックとしては、ポリカーボネート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂、AES(アクリロニトリル−エチレン−スチレン共重合体)樹脂等の熱可塑性樹脂や、強化繊維で熱硬化性樹脂を強化した繊維強化熱硬化性樹脂(FRP)を挙げることができる。これらは、一種類のみを用いても、二種類以上のものを併用することとしてもよい。
帽体表面のアクリルウレタン系樹脂層2により、プラスチック製の帽体1にアクリルの耐候性および硬さとウレタンの柔軟性とを付与することができる。このため、帽体1が有機溶剤系塗料の影響を受けやすいものであっても、アクリルウレタン系樹脂層2の効果により耐衝撃性を向上させて、帽体1に性能試験に合格するための十分な性能を付与することができる。
なお、帽体の材料としてFRPを用いる場合、FRPを構成する熱硬化性樹脂は、熱や光などのエネルギーが加えられることによる反応の結果として架橋構造を形成するものであればよく、特に限定されないが、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ビニルエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、シアネートエステル樹脂、BT樹脂(ビスマレイミド・トリアジン樹脂)、ベンゾキサジン樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。これらは、一種類のみを用いても、二種類以上のものを併用することとしてもよい。
また、FRPを構成する繊維強化材としては、無機繊維、有機繊維、天然繊維のうちから、製造における作業性、ヘルメットに要求される強度などの性能や外観、経済性の観点から適したものが用いられる。繊維強化材としては、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、ボロン繊維、高強度ポリエチレン繊維などが挙げられる。これらは、一種類のみを用いても、二種類以上のものを併用することとしてもよい。例示した繊維強化材の中では、ガラス繊維が比較的安価であることから、好ましく用いられる。
〔アクリルウレタン系樹脂層〕
図1の帽体1の外側の表面には、アクリルウレタン系樹脂層2が形成されている。
アクリルウレタン系樹脂層2は、樹脂組成物として、赤外線反射材、アクリルポリオ−ルおよびイソシアネート、並びに有機溶剤を含んでいるアクリルウレタン系塗料を、帽体1の表面に塗布した後、加熱することにより形成することができる。
アクリルウレタン系塗料は樹脂組成物と有機溶剤とを含んでいる。ここで、樹脂組成物とは、有機溶剤が揮発した後に帽体1の表面に形成される不揮発性の溶質または分散質のことをいう。すなわち、アクリルウレタン系樹脂層2は樹脂組成物により構成されている。また、有機溶剤とは、例えば、ヘプタン、高沸点芳香族ナフサ、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、エチルベンゼン、酢酸エチル、酢酸イソブチル、ジイソブチルケトン、キシレン、イソ酪酸イソブチルおよびメチルイソブチルケトン等のような、粘度調整などを目的として用いられる有機系の溶媒をいう。
帽体1をポリカーボネート製のものとする場合、前記例示したもののうち、ヘプタン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸イソブチル、ジイソブチルケトン、イソ酪酸イソブチルおよびメチルイソブチルケトンを用いることにより、有機溶剤によるポリカーボネートの強度への悪影響(アタック)を抑制することができる。また、有機溶剤として比較的沸点の低いものを用いることにより、加熱、乾燥工程までにアクリルウレタン系塗料の塗膜における有機溶剤の残留量を少なくすることができるから、有機溶剤によるポリカーボネートへの悪影響を抑制することができる。ただし、塗膜の平滑性を得るためには、比較的沸点の高い有機溶剤をある程度の量で配合することが必要である。また、ポリカーボネートの強度への悪影響が小さい有機溶剤のみでは、樹脂組成物を溶解することが困難なこともある。このため、ポリカーボネートへの悪影響、塗膜の平滑性、及び樹脂組成物の溶解等を考慮して、通常、複数の有機溶剤を混合したものが用いられる。
アクリルウレタン系塗料中には、樹脂組成物として赤外線反射材が含まれている。この赤外線反射材としては、例えば、平均粒子径が0.1μm以上2.0μm以下の酸化チタンを用いることができるが、特に平均粒子径が0.1μm以上0.4μm以下のルチル型酸化チタンが好ましく、平均粒子径が0.2μm以上0.3μm以下のルチル型酸化チタンがより好ましい。
赤外線を反射するには、平均粒子径が0.5〜2.0μmの範囲である酸化チタンが好ましいといえる。しかし、平均粒子径がこの範囲である酸化チタンは可視光の反射性能すなわち見た目の白さに劣る。また、平均粒子径が0.4μmよりも大きいと薄い塗膜では光沢(ツヤ)が出にくいという問題がある。一方、平均粒子径が0.1μmより小さい酸化チタンは、可視光も赤外線も透過してしまうことから、赤外線反射材としても可視光の反射材としても適さない。このため、アクリルウレタン系樹脂層の薄膜により、帽体1の意匠(色艶)と赤外線反射機能とを両立させるためには、平均粒子径が0.1μm以上0.4μm以下のルチル型酸化チタンを用いることが好ましく、平均粒子径が0.2μm以上0.3μm以下のルチル型酸化チタンを用いることがより好ましい。
酸化チタンの配合量は、遮熱性ヘルメットに求められる性能に応じたものとすればよいが、アクリルウレタン系樹脂層2中の酸化チタンの量が40重量%以上70重量%以下となるようにすることが好ましく、さらには、45重量%以上65重量%以下となるようにすることが好ましい。
酸化チタンの量を40重量%以上、好ましくは45重量%以上とすることにより、アクリルウレタン系樹脂層2の赤外線反射機能を十分なものとして遮熱性能を良好にすることができる。また、酸化チタンの量を70重量%以下、好ましくは65重量%以下とすることにより、アクリルウレタン系樹脂層2の光沢や耐候性を良好にすることができる。
また、アクリルウレタン系塗料中には、アクリルウレタン系樹脂層2を構成する主な樹脂(主樹脂)であるアクリルポリオールが含まれている。アクリルポリオールとしては、公知のものを用いることができるが、例えばオリジン電気株式会社製ACR−D162等が挙げられる。また、硬化剤として、このアクリルポリオールと反応してウレタン結合を形成するイソシアネートが含まれている。このイソシアネートとしては、公知のものを用いることができるが、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)等が挙げられるが、このうち、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)および/またはイソホロンジイソシアネート(IPDI)を用いることにより、アクリルウレタン系樹脂層2の黄変を抑制することができるから、これらのものが好ましい。
また、主樹脂としてのアクリルポリオールと、硬化剤としてのヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)および/またはイソホロンジイソシアネート(IPDI)とを組み合わせることにより、ポリカーボネートのような有機溶剤の影響を受けやすいプラスチック製の帽体性能を向上させるのに好適なアクリルウレタン系樹脂層2とすることができる。
アクリルウレタン系塗料中には、上記以外に目的に応じて種々の物質を樹脂組成物として配合することができる。例えば、帽体1の表面を着色するためには着色剤が配合される。
着色剤としては、チタンホワイト、酸化鉄などの無機顔料や、有機顔料を必要に応じて用いればよい。顔料分散を向上させるため、分離防止剤を添加することとしてもよい。着色剤の配合量は、帽体1の表面の着ける色に応じて適当な量とすればよい。
アクリルウレタン系塗料を調製する方法は、特に限定されるものではないが、例えば、主樹脂を構成するアクリルポリオールに赤外線反射材としての酸化チタンを分散させた主剤と、イソシアネートを有機溶剤で希釈した硬化剤とを混合する方法により行うことができる。
塗装時に、主剤と硬化剤とを混合することによりアクリルウレタン系塗料とし、これを帽体1に塗装した後に加熱することにより、主剤のアクリルポリオールのR−OHと、硬化剤のイソシアネートのR−N=C=Oとが反応して、ウレタン結合R−NHC(=O)−ORを形成する。
なお、主剤、硬化剤および有機溶剤(希釈剤)を混合してアクリルウレタン系塗料を調製する方法は、上記のように主剤と有機溶剤で希釈された硬化剤とを混合する方法に限られず、この後、さらに、有機溶剤で希釈することとしても良い。例えば、主剤400重量部に対して、硬化剤100重量部を配合したものを十分攪拌した後に、塗装に最適な粘度に調整するため有機溶剤100〜200重量部を配合したものを十分に攪拌することとしても良い。ただし、前記混合比率は、一例であり、当然であるが、主剤の粘度などに応じて適宜設定すれば良い。
〔塗装方法〕
帽体表面にアクリルウレタン系塗料を塗装する方法としては、例えば、吹き付け塗装、刷毛塗装、ディッピングなどが挙げられるが、この中では、均一な塗装が容易であり、作業効率が高いことから、吹き付け塗装が最も好ましい。帽体表面にアクリルウレタン系塗料の膜を形成した後にこれを加熱することにより、アクリルウレタン系樹脂層2とすることができる。
吹き付け塗装は、エアースプレーガンを用いることにより、短時間に容易に行うことができる。また、この際、帽体を器具に固定することができ、そのヘルメットが固定された器具を回転させることによって帽体を回転させる器具を用いることにより、エアースプレーガンにより帽体を塗装する効率を向上させることができる。
帽体の塗装は、一段階の工程により行うことも可能であるが、ベース層の塗装とトップ層の塗装の2段階の工程により行うことが好ましい。帽体の塗装を2段階で行う場合、ベース層およびトップ層のいずれの塗装工程も、前述した共通の塗装方法により行うことができる。
帽体の塗装を2段階の工程により行うことにより、帽体表面のアクリルウレタン系樹脂層2がベース層とトップ層の2層からなるものとなる。なおこの場合、ベース層となるアクリルウレタン系塗料の膜を形成し、加熱してアクリルウレタン系樹脂層とした後に、その上にアクリルウレタン系塗料の膜を形成し、加熱することによりトップ層を形成する。
ベース層には、樹脂層とヘルメットの帽体との密着性を良くする機能とともに、トップ層を透過した赤外線を反射させるといった機能がある。また、トップ層には、ベース層との密着性を良くすることはもちろん、赤外線を表層で反射させるとともに、顧客の要望に応じて任意の色に着色することができるといった利点もある。
本発明のヘルメットは、前記のアクリルウレタン系塗料により塗装された帽体に加えて、ハンモックや顎紐などの内装体を備えることができ、これら内装体は、例えば、帽体の内側周縁部付近に設けられた内装体掛け具や取付鋲などにより帽体に取り付けられる。
以下、実施例および比較例により本発明を詳細に説明する。なお、実施例および比較例において、部はいずれも重量部を示しており、%はいずれも重量百分率(重量%)を示している。
〔実施例1〕
ヘルメット用の帽体としては、ポリカーボネート製の株式会社谷沢製作所製の産業用保護帽♯140(MPタイプ)を用いた。後述する主剤、硬化剤、希釈剤をこの順に、4部、1部、2部の割合で配合したものをハンドディズパーで5分間攪拌することにより、吹き付け塗装用のアクリルウレタン系塗料を調整した。このようにして得られた吹き付け塗装用のアクリルウレタン系塗料をエアースプレーガンにより、吹き付け圧力0.4MPaとして、前記帽体を回転させながら塗装した後、60℃〜80℃で30分間加熱し乾燥させてベース層(厚み20μm)を形成した後、その上に再度、ベース層と同様の条件によりトップ層(厚み20μm)を形成した。このようにして、前述したヘルメット用の帽体の表面を塗装して、表面にアクリルウレタン系樹脂層が形成されたポリカーボネート製のヘルメット用の帽体を作製した。
ベース層用及びトップ層用の主剤としては、アクリルポリオールに赤外線反射材として酸化チタン(商品名:タイピュアR−900、デュポン株式会社製)を分散させたものを用いた。酸化チタンの配合量は、アクリルウレタン系樹脂層中に含まれる酸化チタンが約47%となる量とした。なお、本実施例では、ベース層用の主剤が白色であることから、トップ層用の主剤としてもベース層用の主剤を用いて、白色の帽体を作製した。
ベース層用の主剤及びトップ層用の主剤は、アクリルポリオール樹脂27部、酸化チタン30部、及び有機溶剤43部からなるプラスチック成形品用のアクリル樹脂塗料を用いた。この有機溶剤に関し、より具体的には、トルエン20部〜30部、酢酸エチル5部〜10部、酢酸イソブチル1部〜5部およびジイソブチルケトン1部〜5部の割合で含んだものを用いた。
硬化剤として、ヘキサメチレンイソシアネート27部を、有機溶剤73部で希釈したものを用いた。
ベース層用の及びトップ層用の硬化剤に用いた有機溶剤に関し、より具体的には、トルエン30部〜40部、キシレン1部〜5部および酢酸エチル35部〜40部の割合で含んだプラスチック成形品用のアクリル樹脂塗料硬化剤を用いた。
ベース層用の及びトップ層用の希釈剤としては、プラスチック成形品用のアクリル樹脂塗料シンナーを用いた。
希釈剤に用いた有機溶剤に関し、より具体的は、主剤及び硬化剤と混合する前の段階において、ヘプタン5%〜10%、高沸点芳香族ナフサ5%〜10%、イソ酪酸イソブチル35%〜40%、メチルイソブチルケトン10%〜15%、メチルエチルケトン10%〜15%、C9,C10のアルキルシクロヘキサン混合物5%〜10%、及びシクロヘキサノン1%〜5%を含んだプラスチック成形品用のアクリル樹脂塗料シンナーを用いた。
前述のようにして作製した実施例1の帽体は、トップ層塗装後1週間経過後における外表面の塗膜硬度が高く(H〜2H相当)傷がつきにくいものであった。
〔実施例2〕
ヘルメット用の帽体として、ポリカーボネート製の株式会社谷沢製作所製、産業用保護帽♯140(MPタイプ)に代えて、FRP製の株式会社谷沢製作所製、産業用保護帽♯108(MPタイプ)を用いた以外は実施例1と同様にして、表面にアクリルウレタン系樹脂層が形成されたヘルメット用の帽体を作製した。
前述のようにして作製した実施例2の帽体も、実施例1同様、トップ層塗装後1週間経過後におけるその外表面の塗膜硬度が高く(H〜2H相当)傷がつきにくいものであった。
〔比較例1〕
主剤として、アクリルに三級アミン基を有する主樹脂に赤外線反射材として酸化チタン(商品名:タイピュアR−900、デュポン株式会社製)を分散させたものを用いたこと、および、硬化剤として、エポキシ系化合物21部とシリケート15部を、有機溶剤64部を用いて希釈したものを用いた以外の点は、実施例1と同様にして、表面に樹脂層が形成されたポリカーボネート製のヘルメット用の帽体を作製した。
硬化剤として用いた有機溶剤に関し、より具体的には、トルエン30部〜40部、キシレン1部〜5部、エチルベンゼン1部〜5部および酢酸エチル30部〜35部の割合で含んだプラスチック成形品用のアクリル樹脂塗料硬化剤を用いた。希釈剤として用いた有機溶剤に関し、より具体的には、イソ酪酸イソブチル75部〜80部、メチルイソブチルケトン15部〜20部の割合で含んだプラスチック成形品用のアクリル樹脂塗料シンナーを用いた。
〔参考例1〕
ヘルメット用の帽体として、実施例2で用いたFRP製のものを用いた以外は、比較例1と同様にして、表面に樹脂層が形成されたFRP製のヘルメット用の帽体を作製した。
〔評価方法〕
前述のようにして作製されたヘルメット用の帽体について、衝撃吸収性、製品貫通性、碁盤目試験による密着性、マークネームの修正・密着性、促進耐候性試験および遮熱性に関する評価を行った。以下に、その評価方法および結果について説明する。
〔衝撃吸収性試験〕
ヘルメット用の帽体の衝撃吸収性試験は、労働安全衛生法規格検定による性能試験の衝撃吸収性試験I試験に基づいて行った。具体的には、所定条件の下において曝露した後の帽体を人頭模型に装着し、帽体頂部を基準として鉛直上方向に1mの高さから、質量5kg・半径48mmである半球形衝撃面を有するストライカを帽体頂部に落下させたときに人頭模型に加わる最大衝撃荷重を測定すること、およびストライカ落下による帽体の亀裂や破壊の発生の有無を確認することにより行った。ストライカとしては、JIS G3101(一般構造用圧延鋼材)に規定されるSS40の規格に適合する鋼材を用いた。
帽体は、低温曝露(−10℃)、高温曝露(50℃)および水中浸漬曝露(21℃)の3つの条件の下で曝露し、各曝露条件による帽体温度および浸漬状態に対する影響を十分とした後に各曝露条件から取り出し、取り出し後1分以内にストライカを落下させることにより、各曝露条件における衝撃吸収性試験を行った。
前述のようにして、実施例1、実施例2、比較例1および参考例1について行った衝撃吸収性試験の結果について以下に示す。

表1に示した数値は、実施例1、実施例2、比較例1および参考例1のそれぞれについて各3試料の測定を行った結果を示している。このように、実施例1の帽体および実施例2の帽体は、低温、浸漬および高温の条件において曝露された後のもののいずれにも帽体の亀裂・破壊が生じなかった。このことから、これら実施例の帽体は十分な衝撃吸収性を備えているものであることが分かる。対して、比較例1の帽体は、浸漬および高温曝露条件に暴露されたものには亀裂・破壊が生じなかったが、低温条件に曝露された3つの試料のうちの2つに帽体亀裂が生じ1つに帽体破壊が生じた。このことから、比較例1の帽体は、低温における衝撃吸収性が不十分であることが分かった。
表1に示されているように、実施例1および実施例2のように、主樹脂としてアクリルポリオール、硬化剤としてヘキサメチレンイソシアネートを用いて帽体表面にアクリルウレタン系樹脂層を形成することにより、衝撃吸収性試験に合格する十分な強度を備えた帽体とすることができた。これに対して、主剤としてアクリルに三級アミン基を有するもの、硬化剤としてエポキシ系化合物とシリケートとを用いて帽体表面にアクリルシリコン系樹脂層を形成した比較例1は、衝撃吸収性試験に合格する十分な強度を備えた帽体ではなかった。なお、比較例1同様帽体表面にアクリルシリコン系樹脂層を形成した参考例1は、ポリカーボネートに比べて有機溶剤の影響を受けにくいFRP製の帽体であったことから、低温試験の結果が実施例1および実施例2同様、良好なものになったと考える。
〔帽体貫通性試験〕
帽体貫通性試験は、労働安全衛生法規格検定による性能試験の耐貫通性試験(貫通I試験)に準拠して行った。帽体貫通性試験は、人頭模型に装着された保護帽に対して、帽体頂部から鉛直上方向に1mの高さからその先端の角度が60度である円錐形の形状をした質量3kgのストライカを帽体の頂部を中心とする直径10cmの円周内に自由落下させることにより行った。
衝撃吸収性試験と同様に、帽体貫通性試験は、低温曝露(−10℃)、高温曝露(50℃)および水中浸漬曝露(21℃)の3つの条件の下に帽体を曝露し、各曝露条件による帽体の温度や浸漬状態に対する影響が十分となった後に、曝露後の帽体のそれぞれについて行った。
前述のようにして、実施例1、実施例2、比較例1および参考例1について行った帽体貫通性試験の結果について以下に示す。なお、表2では、帽体の頂部を中心とする直径10cmの円周内への自由落下をアト・ランダムに4回繰り返し、一度もストライカの先端が人頭模型にまで到達せず、かつ帽体に亀裂が生じなかったものを合格と評価した。

表2に示されているように、実施例1および実施例2は、低温、浸漬および高温のいずれの条件で曝露したものも合格となっており、耐貫通性試験に合格する十分な強度を備えた帽体であることが分かる。これに対して、比較例1の帽体には亀裂が生じており、十分な性能を有するものではなかった。
また、表1、表2に示されるように、有機溶剤の組み合わせを実施例1に記載のものとすることにより、塗膜の平滑性及び樹脂組成物の溶解性を良好にすると共に、ポリカーボネートへの悪影響を抑制して、性能試験に合格する十分な性能を有する帽体とすることができた。
〔碁盤目試験〕
帽体の外側表面に、クロスカットガイド(コーテック株式会社製)とカッターナイフを用いて、1mmの幅の碁盤目状の切り込みを入れて、碁盤目状のマス目や切り込みに沿った塗料の剥離の有無を評価した。その結果、実施例1および実施例2のいずれにも剥離は認められず、アクリルウレタン系樹脂層の密着性は良好であった。
〔マークネームの修正・密着性試験〕
帽体の外側表面にいわゆるマークネームをシルク印刷した後に、そのマークネームを主剤の希釈剤として用いられたシンナーで拭き取った後の塗装表面の状態を評価した。その結果、実施例1および実施例2の帽体の表面はいずれも、拭き取った後の塗装表面に再度印刷することが可能な程度に良好な状態であり、シンナーを用いた前述の方法によりマークネームを修正することが可能なものであった。
また、マークネームが印刷された部分に、クロスカットガイドとカッターナイフを用いて、3mmの幅の碁盤目状の切り込みを入れて、碁盤目状のマス目や切り込みに沿った塗料の剥離の有無を評価した。その結果、実施例1および実施例2のいずれにも剥離は認められず、マークネームが印刷された部分においてもアクリルウレタン系樹脂層の密着性は良好であった。
碁盤目試験およびマークネームの修正・密着性試験を以下に示す。

表3に示されるように、実施例1および実施例2のいずれにおいても、帽体表面のアクリルウレタン系樹脂層を形成することによる塗装は帽体への密着性に優れていることが分かる。このことから、帽体を装着した作業者が帽体の塗装された面をぶつけたとしても、塗装が簡単に剥がれることはなく、また、表面の塗膜硬度がH〜2Hであったことから、その表面に容易に傷が付きにくいことが分かる。
〔促進耐候性試験〕
実施例1のポリカーボネート製の帽体、および対照品としての塗装を施していない未塗装の帽体(谷沢製作所産業用保護帽♯140(MPタイプ))について、試験機器としてサンシャインウェザオメーターを用い、試験条件としてブラックパネル温度(BPT)63℃、雨有り(降雨条件:60分中12分間降雨)の条件下で促進耐光性試験を行った。そして、促進条件下において所定時間曝露された帽体の色をL表色系を用いて測定し(Lx、ax、bx)、これと耐候性試験開始前の帽体の色(L 、a 、b )との色差△Eにより帽体の耐光性を評価した。
△E=((Lx−L +(ax−a +(bx−b 1/2
促進耐候性試験の結果を表4および図2に示す。

表4に示されるように、促進耐候性試験の結果から、対照品とした未塗装の帽体は、促進条件下に200時間曝露された時点において、△Eで10以上もの変色が進んだのに対して、実施例1のアクリルウレタン系塗料により塗装された表面にアクリルウレタン系樹脂層を有する帽体は、促進条件下に200時間、400時間および600時間曝露された時点の何れにおいても、△Eが0.3以下となっていることから、長期間に渡ってアクリルウレタン系樹脂層が変色しにくく、光沢を維持できるものであることが確認できた。
〔遮熱性能試験〕
実施例1および実施例2においてベース層用の主剤およびトップ層用の主剤中に赤外線反射材として配合されている酸化チタンはいずれも、平均粒子径が0.22μmであるルチル型の酸化チタン(製品名:タイピュアR−900、デュポン株式会社製)である。そこで、アクリルウレタン系塗料に前記酸化チタンを配合したことによる効果を以下の方法により評価した。
対照のために、実施例1のポリカーボネート製の帽体に塗装を施していない未塗装の帽体(谷沢製作所産業用保護帽♯140型W−3、白色(MPタイプ))、および実施例2のFRP製の帽体に塗装を施していない未塗装の帽体(谷沢製作所産業用保護帽♯108型W−1、白色(MPタイプ))を用いた。これら未塗装の帽体、実施例1および実施例2の帽体の外表面側から30cm離した位置に設置した300Wハロゲンランプから光を照射し、30分経過して帽体頂部内側の温度上昇が止まり平衡状態となった時の帽体頂部内側の温度を熱電対温度計により測定し、塗装の有無による温度差により塗装による遮熱性能を評価した。
前記のようにして行った遮熱性能試験の結果について、以下に示す。

表5の結果より、赤外線遮断機能を有するアクリルウレタン系塗料により塗装された実施例1および実施例2の帽体はいずれも、塗装されていない帽体と比較して、帽体要部内部の温度が12℃以上も低くなっていることが分かる。このことから、実施例1および実施例2の帽体はいずれも、十分な遮熱性能を備えていることが確認された。したがって、実施例1、実施例2の帽体を備えたヘルメットを装着することにより、炎天下の直射日光の下で作業する作業者を熱射病の危険から守ることができる。
本発明のヘルメットは、種々の建築作業や土木作業、重機の運転、建物内外における警備、特に日光を受けてヘルメット内が高温になる作業において、作業者の頭部の温度上昇を抑制するとともに、衝撃などから保護して安全を確保するために用いることができる。
1 帽体
2 アクリルウレタン系樹脂層

Claims (7)

  1. プラスチック製の帽体を備えており、
    前記帽体の表面に赤外線反射材を含有するアクリルウレタン系樹脂層を有し
    前記赤外線反射材が、平均粒子径が0.1μm以上0.4μm以下のルチル型酸化チタンであり、
    前記アクリルウレタン系樹脂層が、ベース層とトップ層の2層からなり、
    前記ベース層の厚さが、10μm以上100μm以下であり、かつ、前記トップ層の厚さが、10μm以上100μm以下であり、
    前記トップ層が着色のための顔料を含有している
    ことを特徴とする遮熱ヘルメット。
  2. 前記アクリルウレタン系樹脂層が、ヘキサメチレンジイソシアネートまたはイソホロンジイソシアネートを硬化剤として用いて形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の遮熱ヘルメット。
  3. 前記帽体が、ポリカーボネート製であることを特徴とする請求項1または2に記載の遮熱ヘルメット。
  4. 前記帽体が、繊維強化熱硬化性樹脂製であることを特徴とする請求項1または2に記載の遮熱ヘルメット。
  5. 赤外線反射材、アクリルポリオ−ル、イソシアネートおよび有機溶剤を含んでいるアクリルウレタン系塗料をプラスチック製の帽体表面に塗布した後、加熱することによりアクリルウレタン系樹脂層を形成する遮熱ヘルメットの製造方法であって、
    前記帽体表面に、前記赤外線反射材として平均粒子径が0.1μm以上0.4μm以下のルチル型酸化チタンを含んでいるアクリルウレタン系塗料の膜を形成し、加熱して厚さ10μm以上100μm以下のアクリルウレタン系樹脂層のベース層とした後、
    前記ベース層の上に、着色のための顔料および前記赤外線反射材として平均粒子径が0.1μm以上0.4μm以下のルチル型酸化チタンを含んでいるアクリルウレタン系塗料の膜を形成し、加熱して厚さ10μm以上100μm以下のトップ層を形成することを特徴とする遮熱ヘルメットの製造方法。
  6. 前記帽体が、ポリカーボネート製であることを特徴とする請求項に記載の遮熱ヘルメットの製造方法。
  7. 前記イソシアネートが、ヘキサメチレンジイソシアネートまたはイソホロンジイソシアネートであることを特徴とする請求項またはに記載の遮熱ヘルメットの製造方法。
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