JP5586882B2 - 喫煙ホルダー - Google Patents
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一般に喫煙ホルダーは、合成樹脂製で、フィルターにこびり付いたニコチンやタール等を取り除く手間が掛かることから一定本数の煙草を喫煙した後、廃棄する使い切りタイプの喫煙ホルダーが多く使用されている。
そして、上記微細孔からホルダー本体内に取り込んだ外部空気により燃焼速度の低下と煙の希釈を図って上記ニコチンやタール等の有害物質の吸引を抑制している。
まず、上記図13に示す喫煙ホルダー101の場合には、フィルターFが備えられているため、ニコチンやタール等の有害物質が吸収され、適度な吸引抵抗が得られる。したがって、喫味、喫感の低下を損なわない喫煙が可能になっている。しかし、上記フィルターFのみによって、喫煙中、最も有害とされる一酸化炭素を除去することは困難である。
しかしながら、微細孔を有するホルダー本体を射出成形によって成形するためには、金型の構造を単純な2次元作動構造から、より複雑な3次元作動構造にしなければならず、金型の製作コストを増大させてしまうという問題があった。又、金型サイズも大きくなるため熱膨張・熱収縮によって微細孔形成部位が破損したり、変形してしまい、量産の成形品の微細孔に孔詰まりやバリ等が生じる不良品を発生させてしまうという問題があった。
又、請求項2による喫煙ホルダーは、請求項1記載の喫煙ホルダーにおいて、上記通気ピースの微細孔の直径は0.3〜1.5mmの範囲で設定されていることを特徴とするものである。
請求項3による喫煙ホルダーは、請求項1又は請求項2記載の喫煙ホルダーにおいて、上記ディスクには上記フィルター側に向けて凸部が形成されており、上記貫通穴は上記凸部を通るように形成されていることを特徴とするものである。
又、請求項4による喫煙ホルダーは、請求項1〜請求項3の何れかに記載の喫煙ホルダーにおいて、上記通気ピースは、上記ホルダー本体の側周壁の複数個所に設けられていることを特徴とするものである。
又、通気ピースに穿設された微細孔によって、空気混合室に外部空気が取り込まれるため、一酸化炭素が取り込まれた外部空気によって希釈される。
又、ホルダー本体と通気ピースを別体に構成することによって、ホルダー本体の成形が容易になり、成形品質が向上し、金型の製作コストの削減が図られる。
又、上記空気混合室に対して、混合ガスの流れる方向に沿う貫通穴が形成された流速増加用のディスクが設けられている場合には、空気混合室において希釈された煙は、ディスクの貫通穴を通過する際に絞られて流速が増加し、フィルターの端面に衝突することによって混合ガス中に含まれるタール等の除去効率が向上する。
又、上記空気混合室に対して、混合ガスの流れる方向に沿う複数の小孔が形成された流速増加用のディスクが設けられている場合には、空気混合室において希釈された煙は、ディスクのそれぞれの小孔を通過する際に絞られて流速が増加し、フィルターの端面に衝突することによって混合ガス中に含まれるタール等の除去効率が向上する。
又、上記通気ピースが、上記ホルダー本体の側周面の複数個所に設けられている場合には、空気混合室内に取り込む外部空気の流入量が調整でき、混合ガスの主流煙と外部空気との混合比を変えて、種々の喫煙者の好みに合わせたり、喫煙の依存性の低下に利用することが可能になる。
又、上記通気ピースとして、微細孔の孔径が違うものを複数種用意しておき、微細孔の小さな通気ピースから段階的に微細孔の大きな通気ピースへと切り換えて使用するようにした場合には、最初に外部空気による希釈の比率が低い混合ガスによって喫煙を行い、徐々に外部空気による希釈の比率を高めて行って喫煙の効果を低減し、喫煙の依存性を低くして禁煙補助具としての活用が可能となる。
第1の実施の形態による喫煙ホルダー1Aは、円筒スリーブ状のホルダー本体3と、該ホルダー本体3内に収容されるフィルターFと、上記ホルダー本体3の側周壁に取り付けられる通気ピース5とを備えることによって構成されている。
又、上記煙草保持部13と接するホルダー本体3の奥部には、空気混合室15が形成されており、該空気混合室15と接するホルダー本体3の更に奥部にフィルターFを収容するフィルター収容部17が形成されている。
又、上記空気混合室15とフィルター収容部17の口径は、上記煙草保持部13の口径より幾分小さく、煙草Tの基端部9の外径より幾分大きくなるように形成されており、上記煙草保持部13と空気混合室15との境界部には、煙草Tの基端部9の挿込み量を設定する段差部21が形成されている。
そして、上記空気混合室15の存するホルダー本体3の側周壁に本発明の特徴的構成である通気ピース5を取り付けるための穴部25が形成されている。
尚、上記穴部25の口径は、例えば、2〜3mmであり、金型の破損、変形が起こらず安定した成形加工が可能な大きさに設定されている。
因みに、本実施の形態では、口径が2.5mmの穴部25を形成している。
因みに、上記フィルターFを使用した場合には、一般的な煙草の主流煙S中に含まれるニコチン、タール等の粒子層(含有量で8%前後)と、アルデヒド、ケトン等の有機化合物や窒素酸化物等の蒸気層(含有量で15%前後)の吸着、除去が可能になる。
微細孔31の直径は、例えば、0.3〜1.5mm程度であり、本実施の形態では一例として直径が0.5mmの微細孔31が形成された通気ピース5が使用されている。
尚、本発明では、上記ホルダー本体3と切り離し、通気ピース5単独での成形となるため、単純で安定した構造の金型が使用でき、成形品の外形寸法が小さくなることで金型の小型化が図れ、金型の熱膨張、熱収縮の影響の少ない高精度で安定した成形品(通気ピース5)の量産が可能になっている。
喫煙者は、喫煙ホルダー1Aの煙草挿込み口11に形成された案内傾斜面19を案内にして、煙草保持部13に煙草Tの基端部9を挿嵌する。
そして、煙草Tの基端部9の端面が上記段差部21に当接することによって、煙草Tの基端部9のそれ以上の挿嵌が規制されて煙草Tの喫煙ホルダー1に対するセットが完了する。
煙草Tの燃焼によって発生した主流煙Sは、空気混合室15で通気ピース5に形成された微細孔31から流入した外部空気Aによって希釈され、混合ガスGとなってフィルターF内に流入する。
混合ガスG中に含まれるニコチン、タール等の粒子層はフィルターFの端面に衝突することと、フィルターFに捕促されることによって除去され、アルデヒド、ケトン等の蒸気層はフィルターF中に担持されている活性炭やゼオライト等によって吸着、除去される。
第2の実施の形態による喫煙ホルダー1Bは、上記第1の実施の形態による喫煙ホルダー1Aと、基本的には同様の構成を有している。したがって、ここでは上記第1の実施の形態と相違する構成に絞って説明し、上記第1の実施の形態と共通する構成についてはその説明を省略する。
又、図5乃至図8中、第1の実施の形態と共通する第2の実施の形態の構成については、図1乃至図4中で使用した符号と同じ符号を使用している。
ディスクD1は、上記空気混合室15に内嵌する大径の円板部35と、外径が上記円板部35の半分程度の小径の筒部37とが一体になった部材で、ディスクD1の軸中心には、上記円板部35と筒部37を貫通する貫通穴39が形成されている。
又、上記筒部37の端面38と対向するフィルターFの端面との間には、例えば、1〜3mm程度の間隙が形成されている。これは、上記貫通穴39を通過することによって流速が増加した混合ガスGがフィルターFの上記対向する端面に衝突し除去されるスペースを確保するためである。
このような第2の実施の形態による喫煙ホルダー1Bによっても、上記第1の実施の形態による喫煙ホルダー1Aと同様の作用、効果が得られ、加えてディスクD1を設けたことで、ニコチンやタール等の粒子層をフィルターFの端面に衝突させて除去する衝突除去作用が得られるため、上記粒子層の除去能力が向上する。
第3の実施の形態による喫煙ホルダー1Cは、上記第1の実施の形態による喫煙ホルダー1Aと、基本的には同様の構成を有している。したがって、ここでは上記第1の実施の形態と相違する構成に絞って説明し、上記第1の実施の形態と共通する構成についてはその説明を省略する。
又、図9乃至図12中、第1の実施の形態と共通する第2の実施の形態の構成については、図1乃至図4中で使用した符号と同じ符号を使用している。
ディスクD2は、上記第2の実施の形態によるディスクD1と構造を異にし、上記空気混合室15に内嵌する大径の円板部41のみによって構成されている。又、ディスクD2の軸中心とその周囲の一例として4個所には、円板部41の両端面を貫通する一例として5個の小孔43が形成されている。
又、上記ディスクD2のフィルターF側の端面45と対向するフィルターFの端面との間には、上記第2の実施の形態と同じ1〜3mm程度の間隙が形成されている。これは、上記それぞれの小孔43を通過することによって流速が増加した混合ガスGがフィルターFの上記対向する端面に衝突し除去されるスペースを確保するためである。
このような第3の実施の形態による喫煙ホルダー1Cによっても、上記第1の実施の形態による喫煙ホルダー1Aと同様の作用、効果が得られ、加えてディスクD2を設けたことで、ニコチンやタール等の粒子層をフィルターFの端面に衝突させて除去する衝突除去作用が得られるため、上記粒子層の除去能力が向上する。
例えば、ホルダー本体3の側周壁に形成した穴部25の数は1個に限らず複数個でもよく、上記穴部25に嵌合する通気ピース5の数も同様に1個に限らず、複数個とすることが可能である。
因みに、このように構成した場合には、ニコチン、タール及び一酸化炭素等の有害物質の希釈量が徐々に高まって行くため、喫煙による依存性を低くする禁煙補助具として喫煙ホルダー1を活用することが可能になる。
その他、図示した構成はあくまで一例である。
3 ホルダー本体
5 通気ピース
7 吸込み口
9 基端部
11 たばこ挿込み口
13 たばこ保持部
15 空気混合室
17 フィルター収容部
19 案内傾斜面
21 段差部
23 煙道
25 穴部
27 フランジ部
29 嵌合部
31 微細孔
33 先端部
35 円板部
37 筒部
38 端面
39 貫通穴
41 円板部
43 小孔
45 端面
F フィルター
D1 ディスク
D2 ディスク
T たばこ
A 外部空気
S 主流煙
G 混合ガス
Claims (4)
- 一端が吸込み口となっていて他端が煙草を保持する煙草保持部となっているホルダー本体と、
上記ホルダー本体内に収容されたフィルターと、
上記ホルダー本体の側壁部であって上記フィルターより上記煙草保持部側の空気混合室に形成された穴部に挿嵌され微細孔が形成された通気ピースと、
を具備し、
上記通気ピースはフランジ部とこのフランジ部に連設された嵌合部とから構成され、上記フランジ部が上記ホルダー本体に当接するまで上記嵌合部を上記穴部に挿嵌することにより取り付けられていて、
上記空気混合室には、上記通気ピースの上記フィルター側に混合ガスの流れる方向に沿う貫通穴又は複数の小孔が形成された流速増加用のディスクが設けられており、
上記煙草保持部の上記空気混合室側端には上記煙草の基端部の挿込み量を設定する段差部が設けられていることを特徴とする喫煙ホルダー。 - 請求項1記載の喫煙ホルダーにおいて、
上記通気ピースの微細孔の直径は0.3〜1.5mmの範囲で設定されていることを特徴とする喫煙ホルダー。 - 請求項1又は請求項2記載の喫煙ホルダーにおいて、
上記ディスクには上記フィルター側に向けて凸部が形成されており、
上記貫通穴は上記凸部を通るように形成されていることを特徴とする喫煙ホルダー。 - 請求項1〜請求項3の何れかに記載の喫煙ホルダーにおいて、
上記通気ピースは、上記ホルダー本体の側周壁の複数個所に設けられていることを特徴とする喫煙ホルダー。
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