JP3097448U - 喫煙用パイプ - Google Patents

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【課題】タバコの煙に含有される有害物質を効率良く濾過し、タバコの人体に対する影響を抑制する喫煙用パイプを提供する。
【解決手段】中空の筒体であって、一端をタバコ挿入口とし、内壁に段差部と、内壁が中心点に向かって迫り出しかつ該円筒の内壁に対し所定の空間をおいて平行する通気円筒部を一体に形成してなる本体と、該本体内に収納されるフィルター材と、円柱体であって、一端に該本体の段差部に嵌着する第1フランジと該本体の内壁との間に所定の隙間を形成する第2フランジと該第2フランジの端面から軸方向に沿って延伸し該本体の通気円筒部に緩挿される延伸突起とを一体に形成してなる濾過部材と、中空の筒体であって、本体を一端に嵌挿し、かつ他端を吸入口とする支持体とによってなり、該濾過部材の第1フランジを形成する端面に軸方向に沿って溝を形成するとともに、溝の壁面に通気孔を穿設する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、喫煙具に関し特にタバコの煙を濾過し、体内に吸収される有害物質の量を抑制するための喫煙用パイプに関する。
【0002】
【従来の技術】
喫煙は、個人的な習慣であり、また現代社会において普遍的に見られる一種の現象といえる。タバコの成分には人体に有害な物質が含まれ、人体に大きな影響を与える。特に公共の場所における喫煙は、喫煙者のみならずその周りの人に対しても大きな影響を与える。
【0003】
タバコの人体に対する害を抑制する方法としては、フィルター装置を具えた喫煙具などによってタバコの煙を濾過する方法が一般的である。市販される喫煙用のパイプはいずれも吸い口に近い位置にフィルター材が設けられる。但し、その濾過効果は決して理想的なものではなく、タバコの有害物質を効率よく濾過することは難しい。
【0004】
図4、5に開示する従来の喫煙用パイプは、本体(7)と、フィルター材(8)と、支持体(9)とによって構成される。本体(7)は中空の円筒状に形成され、前端に近い位置に隔壁を形成して内部空間を前後に分ける。前端開口から隔壁に至る部分をタバコ挿入部(71)とし、タバコ(5)の挿入に供する。後端開口から隔壁に至る部分をフィルター材収納部(73)とし、フィルター材(8)を挿設するために供する。また該隔壁には複数の通気孔(72)を穿設してタバコ挿入部(71)とフィルター材収納部(73)とを連通させる。
【0005】
支持体(9)はパイプの吸い口になる部分であって、中空に形成され、一端の開口を吸入口(92)とし、他端の開口を嵌挿口(91)とする。
【0006】
以上の喫煙用パイプを組み立てる場合は本体(7)にフィルター材(8)を挿設し、さらにフィルター材(8)を挿設した本体(7)を支持体(9)の嵌挿口(91)に嵌挿する。かかる従来の喫煙用パイプは図5に開示するように、タバコ(5)を前端のタバコ挿入部(71)に挿入し、吸入口(92)からタバコの煙を吸うと、タバコの煙は隔壁の通気孔(72)からフィルター材収納部(73)に至り、フィルター材(8)を通過し、かつ支持体(9)内部を経て、吸入口(92)から喫煙者の体内に吸入される。即ち、タバコの煙の濾過は、フィルター材で行なうだけであって、タバコの煙に含有される有害物質が体内に吸入される量を抑制するためのその他手段は、なんら設けられていない。よって、濾過効果には限りがある。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
この考案は、タバコの煙を効率良く濾過し、体内に吸入される有害物質の量を抑制する喫煙用のパイプを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで、本考案者は従来の技術に見られる欠点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、中空の筒体であって一端をタバコ挿入口とする本体と、該本体内に挿設され、タバコの煙に含有される成分が付着して蓄積される付着空間を形成するための通気制限部材と、該本体内に収納されるフィルター材と、一端に該本体を嵌挿し、他端を吸入口とする支持体とによってなる喫煙用パイプの構造によって課題を解決できる点に着眼し、かかる知見に基づいて本考案を完成させた。
【0009】
以下、この考案について具体的に説明する。
請求項1に記載する喫煙用パイプは、中空の筒体であって、一端をタバコ挿入口とするとともに、内壁に段差部と、内壁が中心点に向かって迫り出し、かつ該円筒の内壁に対し所定の空間をおいて平行する通気円筒部を一体に形成してなる本体と、
該本体内に収納されるフィルター材と
円柱体であって、一端に該本体の段差部に嵌着する第1フランジと、該本体の内壁との間に所定の隙間を形成する第2フランジと、該第2フランジの端面から軸方向に沿って延伸し、該本体の通気円筒部に緩挿される延伸突起とを一体に形成してなる通気制限部材と、
中空の筒体であって、該フィルター材と該通気制限部材とを内設した本体を一端に嵌挿し、かつ他端を吸入口とする支持体とによってなり、
該通気制限部材の第1フランジを形成する端面に軸方向に沿って溝を形成するとともに該溝の壁面に通気孔を穿設し、
該本体のタバコ挿入口から該通気制限部材の溝と通気孔を経て、さらに該第2フランジと該本体の内壁との間の隙間と、該通気円筒部とを経て、該フィルター材を通過して該支持体の吸入口に至る煙の経路を形成するとともに、該通気制限部材の溝と、及び該本体の通気円筒部の外周面と、該本体内壁との間に形成される溝状の空間をタバコの煙の含有物質が付着して蓄積される付着空間とする。
【0010】
【考案の実施の形態】
この考案は、タバコの煙を効果的に濾過して、タバコに含有される有害物質が人体に吸入される量を抑制する喫煙用パイプを提供するものであって、
中空の筒体であって一端をタバコ挿入口とする本体と、該本体内に挿設され、タバコの煙に含有される成分が付着して蓄積される付着空間を形成するための通気制限部材と、該本体内に収納されるフィルター材と、一端に該本体を嵌挿し、他端を吸入口とする支持体とによって構成する。
かかる喫煙用パイプの構造と特徴を詳述するために、具体的な実施例を挙げ、図示を参照にして以下に説明する。
【0011】
【実施例】
この考案による喫煙用のパイプは図1に開示するように通気制限部材(1)と、本体(2)と、フィルター材(3)と、及び支持体(4)とによって構成される。通気制限部材(1)は円柱状に形成され、一端に第1フランジ(15)を一体に形成するとともに、端面から軸方向に沿って第1付着溝(11)を形成し、該第1付着溝(11)の周壁の底面に近い部分で、円周上に対向する位置に通気孔(12)をそれぞれ穿設する。通気制限部材(1)の他端には第2フランジ(13)を一体に形成するとともに、端面から軸方向に沿って延伸する延伸突起(14)を一体に形成する。第2フランジ(13)の外径は、本体(2)の内径よりやや狭くする。
【0012】
本体(2)は中空の円筒状に形成され、内壁の前端に近い位置には円周に沿って段差部(22)を形成し、段差部(22)から前端開口に向かって内壁を徐々に薄くして、タバコ(5)を挿入するタバコ挿入部(21)を形成する。また本体(2)のやや後端部に近い位置において、内壁が中心点に向かって迫り出し、かつ壁面が本体(2)の内壁に対して所定の空間をおいて平行する通気円筒部(24)を一体に形成する。通気円筒部(24)の内径は、通気制限部材(1)の延伸突起(14)の外径よりやや広くする。また、該通気円筒部(24)の外壁と本体(2)の内壁との間に形成される空間を第2付着溝(23)とする。さらに通気円筒部(24)から後端開口に至る部分をフィルター材収納部(26)とし、円柱状に形成されたフィルター材(3)を挿設する。
【0013】
支持体(4)は中空に形成され、一端を吸入口(44)とし、他端を嵌挿口(41)とする。また支持体(4)の外壁の上下対向する位置に傾斜面と、及び該傾斜面に連接して一端に至る平面をそれぞれ形成して吸い口部(43)とする。さらに支持体部(4)の内部は、吸い口部(43)の位置から内壁が前端に向かって延伸し、円筒状の内部延伸突起部(42)を一体に形成する。
【0014】
この考案による喫煙用パイプを組み立てる場合は、通気制限部材(1)を本体(2)の前端開口から挿入して第1フランジ(15)を本体(2)の内壁に形成した段差部(22)に嵌着する。この場合、通気制限部材(1)の延伸突起(14)が本体(2)の通気円筒部(24)に緩挿され、かつ一端が通気円筒部(24)を貫通してフィルター材収納部(26)に至る。次いで、フィルター材(3)を本体(2)の一端からフィルター材収納部(26)に挿設し、通気制限部材(1)とフィルター材(3)を設けた本体(2)を支持体(4)の嵌挿口(41)に嵌挿する。この場合、図3に開示するように通気制限部材(1)の延伸突起(14)の一端と支持体(4)の内部延伸突起部(42)の一端との間にフィルター材(3)が位置して位置決めされる。
【0015】
以上の構造による喫煙用パイプを使用する場合は、点火したタバコをタバコ挿入部(21)に挿入して吸入口(44)から吸うと、タバコの煙は、通気制限部材(1)の第1付着溝(11)から通気孔(12)を経て、さらに第2フランジ(13)と本体(2)の内壁との間の隙間、及び本体(2)の通気円筒部(24)の内壁と通気制限部材(1)の延伸突起(14)との間の隙間を通過し、さらにフィルター材(3)を通過して吸入口(44)から人体に吸入される。
【0016】
但し、タバコ挿入部(21)から進入するタバコの煙は、通気制限部材(1)の第1付着溝(11)に至り、含有物質の一部が第1付着溝(11)の底部に付着する。次いで、通気円筒部(24)の外壁と本体(2)の内壁との間に形成される第2付着溝(23)に煙の含有物質一部がさらに付着してフィルター材(3)に至る。即ち、タバコの煙に含有される有害物質は、第1付着溝(11)と第2付着溝(23)とにそれぞれ一部が付着して蓄積し、さらにフィルター材(3)によって濾過されるので、好ましい濾過効果が得られる。
【0017】
以上は、この考案の好ましい実施例であって、この考案の実施の範囲を限定するものではない。よって、当業者のなし得る修正、もしくは変更であって、この考案の精神の下においてなされ、この考案に対して均等の効果を有するものは、いずれもこの考案の実用新案登録請求の範囲に属するものとする。
【0018】
【考案の効果】
この考案による喫煙用パイプは、タバコの煙に含有される有害物質を効率良く濾過することができるため、タバコの人体に対する影響を抑制する効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案による喫煙用パイプの分解図である。
【図2】図1に開示する喫煙用パイプの外観を表わす斜視図である。
【図3】図1に開示する喫煙用パイプの断面図である。
【図4】従来の喫煙用パイプの分解図である。
【図5】図4に開示する喫煙用パイプの断面図である。
【符号の説明】
1  通気制限部材
11 第1付着溝
12 通気孔
13 第2フランジ
14 延伸突起
15 第1フランジ
2  本体
21 タバコ挿入部
22 段差部
23 第2付着溝
24 通気円筒部
26 フィルター材収納部
3  フィルター材
4 支持体
41 嵌挿口
42 内部延伸突起部
43 吸い口部
44 吸入口
5  タバコ
7 本体
71 タバコ挿入部
72 通気孔
73 フィルター材収納部
8 フィルター材
9 支持体
91 嵌挿口
92 吸入口

Claims (1)

  1. 中空の筒体であって、一端をタバコ挿入口とするとともに、内壁に段差部と、内壁が中心点に向かって迫り出し、かつ該円筒の内壁に対し所定の空間をおいて平行する通気円筒部を一体に形成してなる本体と、
    該本体内に収納されるフィルター材と
    円柱体であって、一端に該本体の段差部に嵌着する第1フランジと、該本体の内壁との間に所定の隙間を形成する第2フランジと、該第2フランジの端面から軸方向に沿って延伸し、該本体の通気円筒部に緩挿される延伸突起とを一体に形成してなる通気制限部材と、
    中空の筒体であって、該フィルター材と該通気制限部材とを内設した本体を一端に嵌挿し、かつ他端を吸入口とする支持体とによってなり、
    該通気制限部材の第1フランジを形成する端面に軸方向に沿って溝を形成するとともに該溝の壁面に通気孔を穿設し、
    該本体のタバコ挿入口から該通気制限部材の溝と通気孔を経て、さらに該第2フランジと該本体の内壁との間の隙間と、該通気円筒部とを経て、該フィルター材を通過して該支持体の吸入口に至る煙の経路を形成するとともに、該通気制限部材の溝と、及び該本体の通気円筒部の外周面と、該本体内壁との間に形成される溝状の空間をタバコの煙の含有物質が付着して蓄積される付着空間とすることを特徴とする喫煙用パイプ。
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