JP5585516B2 - 干渉抑制装置 - Google Patents

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本発明は、使用周波数が互いに異なる送受信用の2つの無線通信機において、一方の無線通信機のアンテナから他方の無線通信機のアンテナへの回り込み波による干渉を抑制する干渉抑制装置に関するものである。
従来、例えば特許文献1,2に記載されるように、第1無線通信機の送信アンテナから第2無線通信機の受信アンテナへ空間を伝搬して回り込む回り込み波による干渉を抑制、すなわち受信信号に混入する回り込み波成分を低減、するための干渉抑制装置が知られている。
この干渉抑制装置(妨害波除去装置、干渉雑音除去装置)は、送信アンテナから送信される送信信号の一部を抽出する手段と、抽出した信号の少なくとも位相を調整する手段と、調整後の信号を受信アンテナの受信信号に結合させる手段とを備え、調整後の信号により、受信信号に含まれる回り込み波成分を相殺するようになっている。
特開平7−30459号公報 特開2008−259195号公報
特許文献1,2に示される従来の干渉抑制装置では、2つの無線通信機の一方が受信専用となっており、送信アンテナ(又は送受信アンテナ)から受信アンテナへの回り込み波による干渉を抑制することができる。しかしながら、送受信用の2つの無線通信機において、第1無線通信機のアンテナから第2無線通信機のアンテナへの回り込み波による干渉と、第2無線通信機のアンテナから第1無線通信機のアンテナへの回り込み波による干渉の両方を抑制することはできない。
例えば特許文献1,2に示される干渉抑制装置をもう1組備えることで、第1無線通信機のアンテナから第2無線通信機のアンテナへの回り込み波による干渉と、第2無線通信機のアンテナから第1無線通信機のアンテナへの回り込み波による干渉の両方を抑制することも考えられる。
この場合、送信信号の一部を抽出する手段と受信信号に結合させる手段が、それぞれ2つ必要となるため、構成も複雑となり、それによりコストも増加してしまう。
本発明は上記問題点に鑑み、回り込み波による干渉を双方向で抑制できる干渉抑制装置を、通信品質の劣化を抑制しつつ簡素な構成で提供することを目的とする。
上記目的を達成する為に、請求項1に記載の干渉抑制装置は、結合手段を備える。第1無線通信機が送信し、第2無線通信機が受信する場合、結合手段は、第1無線通信機の給電ラインを伝播する送信信号の一部を抽出し、第2無線通信機の給電ラインへ伝える(分配する)。このため、第2無線通信機の給電ラインに伝えられずに第1無線通信機の給電ラインに残る送信信号が、第1無線通信機のアンテナから外部に送信される。
一方、第2無線通信機が送信し、第1無線通信機が受信する場合、結合手段は、第2無線通信機の給電ラインを伝播する送信信号の一部を抽出し、第1無線通信機の給電ラインへ伝える(分配する)。このため、第1無線通信機の給電ラインに伝えられずに第2無線通信機の給電ラインに残る送信信号が、第2無線通信機のアンテナから外部に送信される。
また、第1無線通信機及び第2無線通信機の給電ラインの少なくとも一方におけるアンテナと結合手段の間に、位相及び電力レベルのうち少なくとも位相を調整する調整手段を備える。第1無線通信機のアンテナから送信され、第2無線通信機のアンテナが受信した回り込み波の受信信号、結合手段にて第1無線通信機から第2無線通信機に分配された信号により相殺されるように、調整手段は、第1無線通信機の送信タイミング、すなわち、第1無線通信機のアンテナが送信してその回り込み波を第2無線通信機のアンテナが受信するタイミングにおいて、第1無線通信機のアンテナから送信される送信信号を調整する。また、第2無線通信機のアンテナから送信され、第1無線通信機のアンテナが受信した回り込み波の受信信号、結合手段にて第2無線通信機から第1無線通信機に分配された信号により相殺されるように、調整手段は、第2無線通信機の送信タイミング、すなわち、第2無線通信機のアンテナが送信してその回り込み波を第1無線通信機のアンテナが受信するタイミングにおいて、第1無線通信機のアンテナが受信した受信信号を調整する。
このように本発明によれば、1つの結合手段と調整手段により、使用周波数が互いに異なる2つの無線通信機において回り込み波による干渉を双方向で抑制することができる。したがって、回り込み波による干渉を双方向で抑制できる干渉抑制装置を、通信品質の劣化を抑制しつつ簡素な構成で提供することができる。
なお、調整手段は、回り込み波を相殺するように、両無線通信機を構成するアンテナ及び給電ラインの配置に基づいて予め設定される。また、相殺とは、受信信号のうち、回り込み波の成分を少なからず低減することを言う。
第1無線通信機及び第2無線通信機のうち、請求項2に記載のように、第1無線通信機の給電ラインのみに調整手段を設けると、両無線通信機の給電ラインにそれぞれ調整手段を設ける構成に較べて、装置構成を簡素化することができる。
その際、請求項3に記載のように、第1無線通信機が送信し、第2無線通信機が受信する場合、第1無線通信機のアンテナから送信される送信信号を調整する第1調整手段が選択され、第2無線通信機が送信し、第1無線通信機が受信する場合、第1無線通信機のアンテナで受信する受信信号を調整する第2調整手段が選択される構成としても良い。
一方、請求項4に記載のように、調整手段が可変移相器を有し、第1無線通信機が送信し、第2無線通信機が受信する場合、可変移相器が第1無線通信機のアンテナから送信される送信信号の位相を調整し、第2無線通信機が送信し、第1無線通信機が受信する場合、可変移相器が第1無線通信機のアンテナで受信する受信信号の位相を調整する構成としても良い。
請求項5に記載のように、結合手段としては、4ポートの方向性結合器を採用することができる。さらには、請求項6に記載のように、結合手段(方向性結合器)により抽出する信号の出力方向が、いずれの給電ラインにおいても給電点側となる構成を採用することもできる。
また、請求項7に記載のように、結合手段として、6ポートの方向性結合器を採用すると、第2無線通信機が、アンテナと該アンテナに接続された給電ラインを2組有するダイバーシティ方式の無線通信機において、1つの結合手段と調整手段により、回り込み波による干渉を双方向で抑制することができる。したがって、回り込み波による干渉を双方向で抑制できる干渉抑制装置を、通信品質の劣化を抑制しつつ簡素な構成で提供することができる。さらには、請求項8に記載のように、結合手段(方向性結合器)により抽出する信号の出力方向が、いずれの給電ラインにおいても給電点側となる構成を採用することもできる。
請求項9に記載のように、第1無線通信機の給電ライン及び第2無線通信機の給電ラインを、同一の誘電体基板に対してマイクロストリップラインとして構成し、両給電ラインの一部によりなるマイクロストリップライン型の方向性結合器を結合手段として採用すると、干渉抑制装置の構成をより簡素化することができる。
本発明の第1実施形態に係る干渉抑制装置が適用された無線通信装置の概略構成を示す図である。 図1に示す干渉抑制装置の概略構成を示す斜視図である。 第1無線通信機が送信し、第2無線通信機が受信する場合の、回り込み波による干渉抑制を示す図である。 第2無線通信機が送信し、第1無線通信機が受信する場合の、回り込み波による干渉抑制を示す図である。 通過損失の測定結果を示す図である。 干渉抑制装置が適用された無線通信装置の変形例を示すブロック図である。 図6に示す干渉抑制装置の概略構成を示す斜視図である。 第2実施形態に係る干渉抑制装置が適用された無線通信装置の概略構成を示す図である。 可変移相器の概略構成を示す図である。 図8に示す干渉抑制装置の概略構成を示す斜視図である。 通過損失の測定結果を示す図である。 干渉抑制装置が適用された無線通信装置のその他変形例を示す図である。 干渉抑制装置が適用された無線通信装置のその他変形例を示す図である。 干渉抑制装置が適用された無線通信装置のその他変形例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、共通乃至関連する要素には同一の符号を付与するものとする。
(第1実施形態)
図1では、本実施形態に係る干渉抑制装置30だけでなく、該干渉抑制装置30が適用された無線通信装置を示している。
図1に示すように、無線通信装置は、図示しない送信部、受信部、及び送受信を切り替える切替部(例えばダイプレクサ)などを有する第1送受信機10(無線回路、給電回路ともいう)と第1アンテナ11とが第1給電ライン12により接続されてなる第1無線通信機S1と、図示しない送信部、受信部、及び送受信を切り替える切替部(例えばダイプレクサ)などを有する第2送受信機20(無線回路、給電回路ともいう)と第2アンテナ21とが第2給電ライン22により接続されてなる第2無線通信機S2と、を備えている。なお、第1無線通信機S1を第1無線通信システム、第2無線通信機S2を第2無線通信システムと換言することもできる。
このように、2つの無線通信機S1,S2は、送受信用の無線通信機となっている。また、第1アンテナ11と第2アンテナ21とが、回り込み波が混入する程度に近接配置されている。
本実施形態において、第1無線通信機S1は、使用周波数として720MHz帯を用い、自車両と他車両との間でデータ通信を行う車車間用の無線通信機となっている。また、第2無線通信機S2は、使用周波数として850MHz帯を用い、自車両とセンタとの間でデータ通信を行うDCM(Data Communication Module)用の無線通信機となっている。すなわち、第1無線通信機S1と第2無線通信機S2とで使用周波数が異なり、且つ、互いに近い周波数となっている。
干渉抑制装置30は、第1無線通信機S1及び第2無線通信機S2において、アンテナ11,21間の結合により、第1無線通信機S1(第1アンテナ11)の送信波が第2無線通信機S2(第2アンテナ21)へ与える干渉、及び、第2無線通信機S2(第2アンテナ21)の送信波が第1無線通信機S1(第1アンテナ11)へ与える干渉を抑制するための装置である。換言すれば、各アンテナ11,21での受信信号に回り込み波が混入することで、S/N比(信号対雑音比)が低下するのを抑制するための装置である。
この干渉抑制装置30は、第1アンテナ11から送信される第1送信信号の一部を、第1給電ライン12から抽出して第2給電ライン22へ伝える(分配する)とともに、第2アンテナ21から送信される第2送信信号の一部を、第2給電ライン22から抽出して第1給電ライン12へ伝える(分配する)結合手段として、4ポートの方向性結合器31を備えている。この方向性結合器31は、各無線通信機S1,S2の給電ライン12,22に挿入されている。
本実施形態では、方向性結合器31の4つのポートP1〜P4のうち、第1ポートP1に第1給電ライン12における給電点13側の部分が接続され、第2ポートP2に第1給電ライン12における第1アンテナ11側の部分が接続されている。また、第3ポートP3に第2給電ライン22における給電点23側の部分が接続され、第4ポートP4に第2給電ライン22における第2アンテナ21側の部分が接続されている。そして、第1無線通信機S1の送信時、すなわち第1送受信機10から第1送信信号が給電点13を介して第1ポートP1に入力されると、第1送信信号は第2ポートP2と第3ポートP3に出力されるようになっている。また、第2無線通信機S2の送信時、すなわち第2送受信機20から第2送信信号が給電点23を介して第3ポートP3に入力されると、第2送信信号は第4ポートP4と第1ポートP1に出力されるようになっている。
また、干渉抑制装置30は、第1給電ライン12における第1アンテナ11と方向性結合器31の接続点との間に設けられた調整手段として、第1送信信号の位相及び電力レベルのうち少なくとも位相を調整する第1調整部32、及び、第1アンテナ11にて受信した受信信号の位相及び電力レベルのうち少なくとも位相を調整する第2調整部33を備えている。この第1調整部32が、特許請求の範囲に記載の第1調整手段に相当し、第2調整部33が第2調整手段に相当する。
本実施形態において、第1調整部32は、第1アンテナ11にて送信される前に第1送信信号の位相を調整する移相器32aと、第1送信信号の電力レベルを調整する減衰器32bとを有している。これら移相器32a及び減衰器32bは、第1給電ライン12のうち、後述する送信側の選択経路12b(図2参照)に設けられている。また、第2調整部33は、第1アンテナ11にて受信した受信信号の位相を調整する移相器33aと、受信信号の電力レベルを調整する減衰器33bとを有している。これら移相器33a及び減衰器33bは、第1給電ライン12のうち、後述する受信側の選択経路12c(図2参照)に設けられている。
移相器32a及び減衰器32bは、第1アンテナ11から送信され、第2アンテナ21にて受信された回り込み波に基づく信号が、方向性結合器31にて第1ポートP1から第3ポートP3に出力された第1送信信号の一部(以下、第1分配信号と示す)によって相殺されるように、第1アンテナ11から送信される第1送信信号の位相及び電力レベルを調整すべく、予め設定されている。具体的には、第2アンテナ21にて受信された回り込み波に基づく信号の、第1分配信号と結合される部位での位相が、第1分配信号の位相と逆相(180°のずれ)となるように設定されている。また、第2アンテナ21にて受信された回り込み波に基づく信号の、第1分配信号と結合される部位での電力レベルが、第1分配信号の電力レベルと同程度となるように設定されている。
一方、移相器33a及び減衰器33bは、第2アンテナ21から送信され、第1アンテナ11にて受信された回り込み波に基づく信号が、方向性結合器31にて第3ポートP3から第1ポートP1に出力された第2送信信号の一部(以下、第2分配信号と示す)によって相殺されるように、第1アンテナ11が受信する受信信号の位相及び電力レベルを調整すべく、予め設定されている。具体的には、第1アンテナ11にて受信された回り込み波に基づく信号の、第2分配信号と結合される部位での位相が、第2分配信号の位相と逆相(180°のずれ)となるように設定されている。また、第1アンテナ11にて受信された回り込み波に基づく信号の、第2分配信号と結合される部位での電力レベルが、第2分配信号の電力レベルと同程度となるように設定されている。
また、干渉抑制装置30は、第1無線通信機S1が第1アンテナ11を通じて送信し、第2無線通信機S2が第2アンテナ21を通じて受信する場合に第1調整部32を選択し、第2無線通信機S2が第2アンテナ21を通じて送信し、第1無線通信機S1が第1アンテナ11を通じて受信する場合に第2調整部33を選択する選択手段として、一対のスイッチ34,35と、これらスイッチ34,35を切り替える信号を生成する選択信号生成部36と、を備えている。
スイッチ34,35は、第1調整部32及び第2調整部33を挟むように、第1給電ライン12における第1アンテナ11と方向性結合器31との接続点の間に設けられている。なお、方向性結合器31側にスイッチ34が設けられ、第1アンテナ11側にスイッチ35が設けられている。
選択信号生成部36は、第1アンテナ11が送信し、第2アンテナ21が受信する場合にスイッチ34,35が第1調整部32を選択し、第2アンテナ21が送信し、第1アンテナ11が受信する場合にスイッチ34,35が第2調整部33を選択するように、第1無線通信機S1及び第2無線通信機S2の送受信状態に応じた選択信号を生成する。
本実施形態では、図1に示すように制御部37を備える。この制御部37は、第1無線通信機S1の第1送受信機10及び第2無線通信機S2の第2送受信機20の送受信モード(送受信タイミング)を制御する。選択信号生成部36は、制御部37から送信状態を設定するモード信号を取得し、このモード信号に基づいて選択信号を生成する。第1無線通信機S1が送信モード、第2無線通信機S2が受信モードの場合には、第1調整部32を選択する信号を生成し、第2無線通信機S2が送信モード、第1無線通信機S1が受信モードの場合には、第2調整部33を選択する信号を生成する。また、両無線通信機S1,S2が送信モードの場合には、予め定めたいずれか一方(例えば第1調整部32)を選択する信号を生成し、両無線通信機S1,S2が受信モードの場合には、予め定めたいずれか一方(例えば第2調整部33)を選択する信号を生成する。
次に、上記した干渉抑制装置30の具体的な構成例について説明する。
図2に示す符号40は、樹脂やセラミックからなる誘電体基板であり、平面長方形の誘電体基板40の一面には、地板41(換言すれば反射板)が設けられている。また、誘電体基板40における地板設置面とは反対の面には、銅などの導体箔をパターニングしてなるマイクロストリップライン42が配置されている。そして、誘電体基板40を介して平行配置された地板41とマイクロストリップライン42により、マイクロストリップ線路が構成されている。
誘電体基板40には、2本のマイクロストリップライン42が配置されており、一方が、第1給電ライン12、他方が第2給電ライン22をなしている。第2給電ライン22は、平面クランク状をなしており、クランク状の第2給電ライン22の一端が平面長方形の誘電体基板40の長手辺端部に位置して給電点23となっている。また、クランク状の第2給電ライン22の他端には、モノポール構造の第2アンテナ21が実装されている。
一方、第1給電ライン12は、給電点13からスイッチ34までの部分が平面クランク状となっており、給電点13をなす一端が、給電点23と同じ誘電体基板40の長手辺端部に位置している。そして、クランク状の第1給電ライン12の部分とクランク状の第2給電ライン22は、所定の間隔を有して平行配置された平行部12a,22aをそれぞれ有しており、これら平行部12a,22aにより、マイクロストリップライン型の方向性結合器31が構成されている。なお、平行部12a,22aの長さ(上記間隔の方向とは直交する方向の長さ)は、2つの無線通信機S1,S2のうち、いずれか一方の波長λに対してλ/4程度の長さに設定されている。
また、第1給電ライン12におけるスイッチ34,35が挿入された部分の間の部分は、送信側の選択経路12bと受信側の選択経路12cとが並設されている。マイクロストリップライン42からなる並設された選択経路12b,12cは、第1アンテナ11と給電点13とを電気的に接続するように、スイッチ34,35によりいずれか一方が第1給電ライン12として選択されるように設けられている。送信側の選択経路12bには、移相器32aと減衰器32bが設けられており、移相器32aは、所定長さを有するマイクロストリップライン42にて構成されている。また、受信側の選択経路12cには、移相器33aと減衰器33bが設けられており、移相器33aも、所定長さを有するマイクロストリップライン42にて構成されている。
そして、第1給電ライン12における給電点13とは反対側の端部にモノポール構造の第1アンテナ11が実装されている。
なお、図2に示す例では、スイッチ34,35とともに選択手段をなす選択信号生成部36を、誘電体基板40とは別に設けており、スイッチ34,35と選択信号生成部36とを電気的に接続する配線(例えばマイクロストリップライン42)の図示を省略している。しかしながら、選択信号生成部36が誘電体基板40に実装された構成を採用することができる。
次に、上記した干渉抑制装置30による干渉抑制効果について説明する。
先ず、第1無線通信機S1の第1アンテナ11が送信した信号を、アンテナ間結合により、第2無線通信機S2の第2アンテナ21が受信する場合について、図3を用いて説明する。制御部37の指示信号により、第1送受信機10の送信部は、第1送信信号を生成する。この第1送信信号は、給電点13を介して第1給電ライン12を伝播し、方向性結合器31の第1ポートP1に入力される。そして、第1給電ライン12に接続された第2ポートP2と、第2給電ライン22の給電点23側の部分に接続された第3ポートP3から出力される。このように、第1送信信号の一部は、第1給電ライン12から第2給電ライン22に分配される。以下、第2給電ライン22に分配される信号を第1分配信号と示す。
方向性結合器31の第2ポートP2から出力された第1送信信号は、選択手段としてのスイッチ34,35及び選択信号生成部36により選択された選択経路12bを介すとともに、選択経路12bに設けられた第1調整部32にて位相及び電力レベルが調整される。そして、第1アンテナ11から送信される。
第1アンテナ11から外部に送信された第1送信信号のうち、空間を伝搬して第2アンテナ21が受信した回り込み波は、第2給電ライン22を介して、方向性結合器31の第4ポートP4に入力され、第3ポートP3から出力される。そして、第2給電ライン22における方向性結合器31よりも給電点23側の部分で、第1分配信号と結合・相殺される。このように、第1無線通信機S1の第1アンテナ11が送信するタイミングにおいて、第2アンテナ21の受信信号に、第1アンテナ11から送信された第1送信信号の回り込み波に基づく信号が干渉するのを抑制することができる。
次いで、第2無線通信機S2の第2アンテナ21が送信した信号を、アンテナ間結合により、第1無線通信機S1の第1アンテナ11が受信する場合について、図4を用いて説明する。制御部37の指示信号により、第2送受信機20の送信部は、第2送信信号を生成する。この第2送信信号は、給電点23を介して第2給電ライン22を伝播し、方向性結合器31の第3ポートP3に入力される。そして、第2給電ライン22に接続された第4ポートP4と、第1給電ライン12の給電点13側の部分に接続された第1ポートP1から出力される。このように、第2送信信号の一部は、第2給電ライン22から第1給電ライン12に分配される。以下、第1給電ライン12に分配される信号を第2分配信号と示す。
方向性結合器31の第4ポートP4から出力された第2送信信号は、第2給電ライン22を伝播し、第2アンテナ21から外部に送信される。第2アンテナ21から送信された第2送信信号のうち、空間を伝搬して第1アンテナ11が受信した回り込み波は、第1給電ライン12に入力され、選択手段としてのスイッチ34,35と選択信号生成部36により選択された選択経路12cを介すとともに、選択経路12cに設けられた第2調整部33にて位相及び電力レベルが調整される。
この調整された受信信号は、第1給電ライン12を介して、方向性結合器31の第2ポートP2に入力され、第1ポートP1から出力される。そして、第1給電ライン12における方向性結合器31よりも給電点13側の部分で、第2分配信号と結合・相殺される。このように、第2無線通信機S2の第2アンテナ21が送信するタイミングにおいて、第1アンテナ11の受信信号に、第2アンテナ21から送信された第2送信信号の回り込み波に基づく信号が干渉するのを抑制することができる。
このように本実施形態に係る干渉抑制装置30によれば、1つの方向性結合器31(結合手段)と2つの調整部32,33(調整手段)、スイッチ34,35及び選択信号生成部36(選択手段)により、使用周波数が異なる2つの無線通信機S1,S2において回り込み波による干渉を双方向で抑制することができる。したがって、回り込み波による干渉を双方向で抑制できる干渉抑制装置30を、通信品質の劣化を抑制しつつ簡素な構成で提供することができる。
なお、本発明者は、図2に示す、アンテナ11,21が誘電体基板40に実装された干渉抑制装置30を試作し、通過損失を測定した。その結果を図5に実線で示す。図5に示す破線は、干渉抑制装置30なしの通過損失を示している。図5に示すように、干渉抑制装置30を設けることで、第1無線通信機S1(720MHz帯)、第2無線通信機S2(850MHz帯)のいずれにおいても、通過損失が低減されている。このことからも、干渉抑制によって通信品質劣化が抑制されたことが明らかである。
また、本実施形態では、第1給電ライン12及び第2給電ライン22を、同一の誘電体基板40に対してマイクロストリップライン42として構成し、第1給電ライン12及び第2給電ライン22の一部によりなるマイクロストリップライン型の方向性結合器31を採用している。したがって、干渉抑制装置30の構成をより簡素化することができる。なお、図2では、誘電体基板40における地板41と反対の面に、各給電ライン12,22が形成され、平行部12a,22aが誘電体基板40の面に平行な方向において並設されて方向性結合器31をなす例を示した。しかしながら、誘電体基板40を多層基板とし、平行部12a,22aが誘電体基板40の厚さ方向に並設されてなる方向性結合器31を採用することもできる。
また、本実施形態では、第1調整部32及び第2調整部33がそれぞれ移相器32a,33aを含み、各移相器32a,33aが、所定長さを有するマイクロストリップライン42によって構成されている。したがって、干渉抑制装置30の構成をさらに簡素化することができる。
(変形例)
本実施形態では、第1調整部32が移相器32a及び減衰器32bを有し、第2調整部33が移相器33a及び減衰器33bを有する例を示した。しかしながら、第1調整部32及び第2調整部33は、少なくとも移相器32a,33aを有せば良い。例えば方向性結合器31の結合度を調整することで、第2アンテナ21にて受信された回り込み波に基づく信号の、第1分配信号と結合される部位での電力レベルが、第1分配信号の電力レベルと同程度となり、第1アンテナ11にて受信された回り込み波に基づく信号の、第2分配信号と結合される部位での電力レベルが、第2分配信号の電力レベルと同程度となるようにすることもできる。
また、移相器32a,33aが、所定長さを有するマイクロストリップライン42にて構成される例を示したが、移相器32a,33aは上記例に限定されるものではなく、周知のものを採用することができる。例えば集中定数素子で構成された移相器32a,33aを採用することもできる。
本実施形態では、4ポートP1〜P4の方向性結合器31が、第1ポートP1に第1送信信号を入力すると、第2ポートP2及び第3ポートP3に出力し、第3ポートP3に第2送信信号を入力すると、第4ポートP4及び第1ポートP1に出力する構成の例を示した。すなわち、方向性結合器31として、誘電率及び透磁率がともに正の値を持つ材料(所謂右手系材料)を用いて形成される右手系結合器の例を示した。しかしながら、図6に示すように、第1ポートP1に第1送信信号を入力すると、第2ポートP2及び第4ポートP4に出力し、第4ポートP4に第2送信信号を入力すると、第3ポートP3及び第1ポートP1に出力する構成の方向性結合器31を採用しても良い。すなわち、方向性結合器31として、誘電率及び透磁率がともに負の値を持つ材料(所謂左手系材料)を用いて形成される左手系結合器を採用しても良い。
このような構成の方向性結合器31を採用すると、マイクロストリップライン42を用いた干渉抑制装置30の構成は、図7に示すようになる。この構成では、第1給電ライン12の給電点13側の端部を、第2給電ライン22の第2アンテナ21側の端部側に配置することとなるので、図7に示す構成では、誘電体基板40に設けた接続ビア43により、誘電体基板40の地板41の配置面側でコネクタや同軸ケーブルと接続されるようになっている。なお、地板41は、接続ビア43の形成部位を避けて形成されている。
(第2実施形態)
本実施形態では、2つの無線通信機S1,S2の一方がダイバーシティ方式の無線通信機となっている。一例として示す図8では、第2無線通信機S2がダイバーシティ方式の無線通信機となっている。
第2無線通信機S2は、1つの第2送受信機20(無線回路、給電回路ともいう)と、2つのアンテナ21,51と、各アンテナ21,51と第2送受信機20とをそれぞれ接続する2つの給電ライン22,52を有している。すなわち、第2アンテナ21及び該第2アンテナ21に接続された第2給電ライン22と、第3アンテナ51及び該第3アンテナ51に接続された第3給電ライン52との2組のアンテナ及び給電ラインを有している。
第2無線通信機S2のアンテナ21,51のうち、第2アンテナ21は送受信用のアンテナ、第3アンテナ51は受信用のアンテナとなっている。また、第1アンテナ11と第2アンテナ21、第1アンテナ11と第3アンテナ51は、それぞれ回り込み波が混入する程度に近接配置されている。
本実施形態では、第1無線通信機S1が、第1実施形態同様、使用周波数として720MHz帯を用い、自車両と他車両との間でデータ通信を行う車車間用の無線通信機となっている。また、第2無線通信機S2が、使用周波数として900MHz帯を用いる電話用の無線通信機となっている。すなわち、第1無線通信機と第2無線通信機とで送受信の周波数が異なり、且つ、互いに近い周波数となっている。
干渉抑制装置30は、第1無線通信機S1の第1アンテナ11から送信される第1送信信号の一部を、第1給電ライン12から抽出して第2無線通信機S2の両給電ライン22,52へ伝えるとともに、第2無線通信機S2の第2アンテナ21から送信される第2送信信号の一部を、第2給電ライン22から抽出して第1無線通信機S1の第1給電ライン12へ伝える結合手段として、6ポートの方向性結合器31を備えている。この方向性結合器31は、各無線通信機S1,S2の給電ライン12,22,52に挿入されている。
本実施形態では、方向性結合器31の6つのポートP1〜P6のうち、第1ポートP1に第1給電ライン12における給電点13側の部分が接続され、第2ポートP2に第1給電ライン12における第1アンテナ11側の部分が接続されている。また、第3ポートP3に第2給電ライン22における給電点23側の部分が接続され、第4ポートP4に第2給電ライン22における第2アンテナ21側の部分が接続されている。また、第5ポートP5に第3給電ライン52における給電点53側の部分が接続され、第6ポートP6に第3給電ライン52における第3アンテナ51側の部分が接続されている。
そして、第1無線通信機S1の送信時、すなわち第1送受信機10から第1送信信号が給電点13を介して第1ポートP1に入力されると、第1送信信号は、第2ポートP2、第3ポートP3、及び第5ポートP5に出力されるようになっている。また、第2無線通信機S2の送信時、すなわち第2送受信機20から第2送信信号が給電点23を介して第3ポートP3に入力されると、第2送信信号は第4ポートP4と第1ポートP1に出力されるようになっている。
なお、本実施形態では、第2アンテナ21及び第3アンテナ51にて受信された回り込み波に基づく信号の、第1分配信号と結合される部位での電力レベルが、第1分配信号の電力レベルと同程度となり、第1アンテナ11にて受信された回り込み波に基づく信号の、第2分配信号と結合される部位での電力レベルが、第2分配信号の電力レベルと同程度となるように、方向性結合器31の結合度が設定されている。このため、後述する調整手段として、減衰器を有していない。
また、干渉抑制装置30は、第1給電ライン12における第1アンテナ11と方向性結合器31の接続点との間に設けられた調整手段として、可変移相器38を有する。本実施形態では、図9に示すように、可変移相器38として、コイルとコンデンサを用いた所謂ハイブリッド型の可変移相器を採用している。具体的には、コイル37a,37b,37d,37e,37i,37l,37m,37qと、コンデンサ37c,37f,37g,37k,37n,37o,37sと、可変容量ダイオード(バラクタ)37h,37pと、抵抗37j,37rを有している。そして、後述する容量調整部39からの信号(電圧)に応じて、可変容量ダイオード37h、37pの容量値が変化するようになっている。
また、干渉抑制装置30は、第1無線通信機S1及び第2無線通信機S2の送受信タイミングに応じて、可変移相器38における可変容量ダイオード37h,37pの容量値を変化させる容量調整部39を有している。本実施形態では、容量調整部39が、第1無線通信機S1の第1送受信機10及び第2無線通信機S2の第2送受信機20の送受信モード(送受信タイミング)を制御する制御部37から、送信状態を設定するモード信号を取得し、このモード信号に基づいて容量調整信号を生成する。
具体的には、第1無線通信機S1の送信時、第2無線通信機S2の受信時において、容量調整部39は、容量調整信号の電圧を高くし、これにより可変容量ダイオード37h、37pの容量値を大きくする。すると、第1送信信号の位相が調整され、第2アンテナ21及び第3アンテナ51にて受信された回り込み波に基づく信号の、第1分配信号と結合される部位での位相が、第1分配信号の位相と逆相(180°のずれ)となる。すなわち、回り込み波が打ち消される。また、第2無線通信機S2(第2アンテナ21)の送信時、第1無線通信機S1の受信時において、容量調整部39は、容量調整信号の電圧を第1無線通信機S1の送信時より低くし、これにより可変容量ダイオード37h,37pの容量値を小さくする。すると、第1アンテナ11にて受信された回り込み波に基づく信号の位相が調整され、該回り込み波に基づく信号の、第2分配信号と結合される部位での位相は、第2分配信号の位相と逆相(180°のずれ)となる。すなわち、回り込み波が打ち消される、
次に、上記した干渉抑制装置30の具体的な構成例を、図10を用いて説明する。本実施形態においても、第1実施形態同様、平面長方形の誘電体基板40の一面に、地板41(換言すれば反射板)が設けられ、誘電体基板40における地板設置面とは反対の面に、マイクロストリップライン42が配置されている。そして、誘電体基板40を介して平行配置された地板41とマイクロストリップライン42により、マイクロストリップ線路が構成されている。
誘電体基板40には、3本のマイクロストリップライン42が配置されており、それぞれ第1給電ライン12、第2給電ライン22、第3給電ライン52をなしている。各給電ライン12,22,52の一端は、平面長方形の誘電体基板40における同一の長手辺端部に位置し、それぞれ給電点13,33,53となっている。また、各給電ライン12,22,52の他端には、モノポール構造のアンテナ11,21,51がそれぞれ実装されている。
そして、各給電ライン12,22,52は、その一部として、第2無線通信機S2の両給電ライン22,52の間に第1無線通信機S1の第1給電ライン12が位置するとともに、隣接する給電ラインと所定の間隔を有して平行配置された平行部12a,22a,52を有している。そして、これら平行部12a,22a,52aにより、マイクロストリップライン型の方向性結合器31が構成されている。なお、平行部12a,22a,52aの長さ(上記間隔の方向とは直交する方向の長さ)は、2つの無線通信機S1,S2のうち、いずれか一方の波長λに対してλ/4程度の長さに設定されている。
また、可変移相器38は、第1給電ライン12を構成するマイクロストリップライン42の、第1アンテナ11と方向性結合器31との間の一部位に実装されている。なお図9に示す例では、容量調整部39を誘電体基板40とは別に設けており、可変移相器38と容量調整部39とを電気的に接続する配線(例えばマイクロストリップライン42)の図示を省略している。しかしながら、容量調整部39が誘電体基板40に実装された構成を採用することもできる。
次に、上記した干渉抑制装置30による干渉抑制効果について説明する。
本実施形態に係る干渉抑制装置30によれば、1つの方向性結合器31(結合手段)と可変移相器38(調整手段)により、使用周波数が異なり、一方がダイバーシティ方式の2つの無線通信機S1,S2において、回り込み波による干渉を双方向で抑制することができる。したがって、回り込み波による干渉を双方向で抑制できる干渉抑制装置30を、通信品質の劣化を抑制しつつ簡素な構成で提供することができる。
なお、本発明者は、図10に示す、アンテナ11,21,51が誘電体基板40に実装された干渉抑制装置30を試作し、通過損失を測定した。その結果を図11に実線で示す。図11に示す破線は、干渉抑制装置30なしの通過損失を示している。図11に示すように、干渉抑制装置30を設けることで、第1無線通信機S1(720MHz帯)、第2無線通信機S2(900MHz帯)のいずれにおいても、通過損失が低減されている。このことからも、干渉抑制によって通信品質劣化が抑制されたことが明らかである。
また、本実施形態では、各給電ライン12,22,52を、マイクロストリップライン42として同一の誘電体基板40に構成し、各給電ライン12,22,52の一部によりなるマイクロストリップライン型の方向性結合器31を採用している。したがって、干渉抑制装置30の構成をより簡素化することができる。なお、図10では、誘電体基板40における地板41と反対の面に、各給電ライン12,22,52が形成され、平行部12a,22a,52aが誘電体基板40の面に平行な方向において並設されて方向性結合器31をなす例を示した。しかしながら、誘電体基板40を多層基板とし、平行部12a,22a,52aが誘電体基板40の厚さ方向に並設されてなる方向性結合器31を採用することもできる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
本実施形態では、結合手段としてマイクロストリップライン型の方向性結合器31を採用する例を示した。しかしながら、第1無線通信機S1の第1アンテナ11から送信される第1送信信号の一部を、第1給電ライン12から抽出し、第2給電ライン22へ分配するとともに、第2無線通信機S2の第2アンテナ21から送信される第2送信信号の一部を、第2給電ライン22から抽出し、第1給電ライン12へ分配することができるものであれば、結合手段として採用することができる。例えば、マイクロストリップライン型以外の方向性結合器31を採用しても良い。また、第1給電ライン12と第2給電ライン22とを結合するコンデンサを採用することもできる。
本実施形態では、2つの無線通信機S1,S2のうち、一方がダイバーシティ方式の無線通信機である構成において、可変移相器38を採用する例を示した。しかしながら、図12に示すように、第1無線通信機S1及び第2無線通信機S2がともにダイバーシティ方式でない構成(アンテナ及び給電ラインを1組のみ有する構成)においても、調整手段として可変移相器38を採用することができる。
本実施形態では、第1無線通信機S1及び第2無線通信機S2がともにダイバーシティ方式でない構成(アンテナ及び給電ラインを1組のみ有する構成)において、調整手段としての調整部32,33と、選択手段としてのスイッチ34,35及び選択信号生成部36を採用する例を示した。しかしながら、図13に示すように、2つの無線通信機S1,S2のうち、一方がダイバーシティ方式の無線通信機である構成において、調整手段としての調整部32,33と、選択手段としてのスイッチ34,35及び選択信号生成部を採用しても良い。
本実施形態では、2つの無線通信機S1,S2の一方のみに、位相及び電力レベル(振幅)のうちの少なくとも位相を調整する調整手段が設けられる例を示した。しかしながら、送受信用の2つの無線通信機S1,S2において、送信信号及び回り込み波に基づく受信信号が伝播する給電ラインに、調整手段がそれぞれ設けられた構成を採用することもできる。一例として示す図14では、第1無線通信機S1及び第2無線通信機S2がともにダイバーシティ方式でない構成において、第1給電ライン12及び第2給電ライン22にそれぞれ可変移相器38が設けられている。また、第1給電ライン12及び第2給電ライン22に、調整手段としての調整部32,33と選択手段としてのスイッチ34,35がそれぞれ設けられた構成とすることもできる。
11・・・第1アンテナ
12・・・第1給電ライン
21・・・第2アンテナ
22・・・第2給電ライン
30・・・干渉抑制装置
31・・・方向性結合器(結合手段)
32・・・第1調整部(第1調整手段)
33・・・第2調整部(第2調整手段)
34,35・・・スイッチ(選択手段)
36・・・選択信号生成部(選択手段)
38・・・可変移相器(調整手段)
42・・・マイクロストリップライン
51・・・第3アンテナ
52・・・第3給電ライン
S1・・・第1無線通信機
S2・・・第2無線通信機

Claims (9)

  1. 使用周波数が互いに異なる送受信用の第1無線通信機及び第2無線通信機において、前記第1無線通信機のアンテナから前記第2無線通信機のアンテナへの回り込み波、及び、前記第2無線通信機のアンテナから前記第1無線通信機のアンテナへの回り込み波による干渉を抑制するための干渉抑制装置であって、
    前記第1無線通信機のアンテナから送信される送信信号の一部を、前記第1無線通信機の給電ラインから抽出し、前記第2無線通信機の給電ラインへ伝えるとともに、前記第2無線通信機のアンテナから送信される送信信号の一部を、前記第2無線通信機の給電ラインから抽出し、前記第1無線通信機の給電ラインへ伝える結合手段と、
    前記第1無線通信機及び前記第2無線通信機の給電ラインの少なくとも一方において、該給電ラインに接続されたアンテナと前記結合手段との間に設けられ、前記第1無線通信機及び前記第2無線通信機の送信タイミングに応じて、該給電ラインを伝わる信号の位相及び電力レベルのうち少なくとも位相を調整する調整手段と、を備え、
    前記調整手段は、前記第1無線通信機のアンテナが送信してその回り込み波を前記第2無線通信機のアンテナが受信する前記第1無線通信機の送信タイミングにおいて、前記第1無線通信機のアンテナから送信される送信信号を調整し、前記第2無線通信機のアンテナが送信してその回り込み波を前記第1無線通信機のアンテナが受信する前記第2無線通信機の送信タイミングにおいて、前記第1無線通信機のアンテナが受信した受信信号を調整し、
    前記第1無線通信機のアンテナから送信され、前記第2無線通信機のアンテナが受信した回り込み波は、前記結合手段にて前記第1無線通信機の給電ラインから前記第2無線通信機の給電ラインに伝えられる信号により相殺され、
    前記第2無線通信機のアンテナから送信され、前記第1無線通信機のアンテナが受信した回り込み波は、前記結合手段にて前記第2無線通信機の給電ラインから前記第1無線通信機の給電ラインに伝えられる信号により相殺されることを特徴とする干渉抑制装置。
  2. 前記調整手段は、前記第1無線通信機の給電ラインにおけるアンテナと結合手段の接続点との間に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の干渉抑制装置。
  3. 前記調整手段としての、前記第1無線通信機のアンテナから送信される送信信号を調整する第1調整手段、及び、前記第1無線通信機のアンテナが受信した受信信号を調整する第2調整手段と、
    前記第1無線通信機のアンテナが送信してその回り込み波を前記第2無線通信機のアンテナが受信する場合に前記第1調整手段を選択し、前記第2無線通信機のアンテナが送信してその回り込み波を前記第1無線通信機のアンテナが受信する場合に前記第2調整手段を選択する選択手段と、を備え、
    前記第1調整手段は、前記第1無線通信機のアンテナから送信され、前記第2無線通信機のアンテナが受信した回り込み波が、前記結合手段にて前記第1無線通信機の給電ラインから前記第2無線通信機の給電ラインに伝えられる信号により相殺されるように設定され、
    前記第2調整手段は、前記第2無線通信機のアンテナから送信され、前記第1無線通信機のアンテナが受信した回り込み波は、前記結合手段にて前記第2無線通信機の給電ラインから前記第1無線通信機の給電ラインに伝えられる信号により相殺されるように設定されていることを特徴とする請求項2に記載の干渉抑制装置
  4. 前記調整手段は、位相を調整する可変移相器を有し、
    前記可変移相器は、前記第1無線通信機のアンテナが送信してその回り込み波を前記第2無線通信機のアンテナが受信する場合に、前記第1無線通信機のアンテナから送信される送信信号の位相を調整し、前記第2無線通信機のアンテナが送信してその回り込み波を前記第1無線通信機のアンテナが受信する場合に、前記第1無線通信機のアンテナが受信した受信信号の位相を調整することを特徴とする請求項2に記載の干渉抑制装置。
  5. 前記結合手段は、4ポートの方向性結合器であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の干渉抑制装置。
  6. 前記方向性結合器により、前記第1無線通信機の給電ラインから抽出される送信信号の一部は、前記第2無線通信機の給電ラインにおける給電点側に出力され、前記第2無線通信機の給電ラインから抽出される送信信号の一部は、前記第1無線通信機の給電ラインにおける給電点側に出力されることを特徴とする請求項5に記載の干渉抑制装置。
  7. 前記第2無線通信機は、アンテナと該アンテナに接続された給電ラインを2組有するダイバーシティ方式の無線通信機であり、
    前記結合手段は、前記第1無線通信機のアンテナから送信される送信信号の一部を、前記第1無線通信機の給電ラインから抽出し、前記第2無線通信機の両給電ラインへ伝えるとともに、前記第2無線通信機のアンテナから送信される送信信号の一部を、前記第2無線通信機の給電ラインから抽出し、前記第1無線通信機の給電ラインへ伝える6ポートの方向性結合器であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の干渉抑制装置。
  8. 前記方向性結合器により、前記第1無線通信機の給電ラインから抽出される送信信号の一部は、前記第2無線通信機の給電ラインにおける給電点側に出力され、前記第2無線通信機の給電ラインから抽出される送信信号の一部は、前記第1無線通信機の給電ラインにおける給電点側に出力されることを特徴とする請求項7に記載の干渉抑制装置。
  9. 前記第1無線通信機の給電ライン及び前記第2無線通信機の給電ラインは、同一の誘電体基板に対してマイクロストリップラインとして構成され、
    前記方向性結合器は、前記第1無線通信機の給電ライン及び前記第2無線通信機の給電ラインの一部によりマイクロストリップライン型の方向性結合器として構成されていることを特徴とする請求項5〜8いずれか1項に記載の干渉抑制装置。
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