以下、添付の図面を参照して、本発明の好適な実施形態を説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態による記録装置としてのビデオカメラ100の構成例を示すブロック図である。なお、ビデオカメラ100は、AVCHDフォーマットに従い、撮像部101を介して入力された動画像信号を記録する。図1において、撮像部101は被写体を撮影し、被写体を示す動画像信号を生成して出力する。撮像部101は、ズームレンズやフォーカスレンズ等の光学系、CCD等のイメージセンサ、アイリス、撮影した動画像信号をデジタル信号に変換するAD変換器、撮影された動画像に必要な処理を施す処理回路等を含む。また、撮像部101は、制御部109から静止画撮影の指示があると、静止画撮影指示に対応したタイミングで1画面の静止画信号を生成し、メモリ102に記憶する。メモリ102は、撮像部101から出力された動画像信号や静止画信号、その他のデータを記憶する。
信号処理部103は、記録時においては、撮影された動画像信号に対して、MPEG等の公知の符号化方式に従う符号化処理を施し、その情報量を圧縮する。また、信号処理部103は、制御部109から静止画撮影の指示があると、メモリ102に記憶された静止画信号に対してJPEG等の公知の符号化処理を施し、再度メモリ102に記憶する。更に、信号処理部103は、再生時においては、再生された動画像信号や静止画信号を復号し、情報量を伸張する。表示制御部104は、制御部109からの指示に従い、動画像や各種の情報を表示部105に表示する。また、表示制御部104は、後述の様に、連続記録モードの設定指示があると、連続記録モードをユーザが設定するための設定画面を生成し、表示部105に表示する。表示部105は液晶パネル等、公知の表示装置を含む。
第1記録再生部106は、制御部109からの指示に従い、記録媒体107に対して動画像信号や静止画信号、各種のデータを記録し、また、記録媒体107に記録されている動画や静止画のデータを読み出し再生する。記録媒体107はビデオカメラ100の本体に内蔵されている。記録媒体107は、例えば、大容量のフラッシュメモリやハードディスク(HDD)等のランダムアクセスな記録媒体である。記録再生部106は、FAT等の公知のファイルシステムに従い、記録媒体107に記録した動画像信号や静止画信号、各種のデータをファイルとして管理する。
制御部109はマイクロコンピュータやその他必要なメモリを有し、メモリ102に記憶されたプログラムに従い、操作部108からの指示に応じてビデオカメラ100の各部の動作を制御する。操作部108は、電源スイッチ、動画像の撮影開始、停止を指示するトリガスイッチ、静止画撮影スイッチ、ズームスイッチ、再生スイッチ、メニュースイッチ等の各種のスイッチを備える。制御部109は、操作部108からのユーザの指示を受け付ける。また、本実施形態では、ユーザは、メニュースイッチを操作して表示部105にメニュー画面を表示し、このメニュー画面を利用して、連続記録モードの設定を指示する。なお、操作部108の一部はタッチパネルで構成され、表示部105に装着されるようにしてもよい。
第2記録再生部110は、制御部109からの指示に従い、動画像信号や静止画信号等、各種のデータを記録媒体M1に記録し、また、記録媒体M1に記録されている動画や静止画のデータを読み出し再生する。また、第3記録再生部111は、制御部109からの指示に従い、動画像信号や静止画信号等、各種のデータを記録媒体M2に記録し、また、記録媒体M2に記録されている動画や静止画のデータを読み出し再生する。記録媒体M1、M2はメモリカードやハードディスク(HDD)等のランダムアクセス可能な記録媒体である。本実施形態では、記録媒体M1、M2はフラッシュメモリを内蔵したメモリカードであり、着脱可能な記録媒体である。
また、記録媒体M1、M2はそれぞれ、不図示の装着、排出機構により、ビデオカメラ100に対してユーザが容易に装着、排出可能な構成である。また、記録媒体M1、M2の一方を装着し、他方を排出した状態とすることも可能である。また、記録再生部110、111は、装着された記録媒体M1、M2を保護するための蓋114を備えている。蓋114は記録媒体M1、M2に共通であり、ユーザは、蓋114を開けることで、記録媒体M1、M2を装着、排出する。また、記録媒体M1、M2が装着された状態で蓋114を閉めることで、後述の様に、動画像の記録が可能となる。記録再生部110、111はそれぞれ、記録媒体M1、M2が装着されているか否かを判別し、装着されている状態、或いは、装着されていない状態を示す情報を制御部109に出力する。以上のように、第1記録再生部106、第2記録再生部110及び第3記録再生部111は、動画撮影により得られる動画データを別々の記録媒体に記録する複数の記録部を構成する。
開閉検出部112は蓋114の開閉状態を検出し、蓋114が開状態である、或いは、閉状態であることを示す情報を制御部109に出力する。出力部113は、撮影された動画像信号、或いは、再生された動画像信号をビデオカメラ100の外部機器に出力する。内部バス115は、ビデオカメラ100の各部の間で、各種のデータやコマンドを転送するために用いられる。
次に、ビデオカメラ100による基本的な(連続記録モードではない)撮影処理、及び再生処理について説明する。ビデオカメラ100では、内蔵の記録媒体107と、記録媒体M1、M2の3つの記録媒体に対して動画像信号を記録し、再生することができる。ユーザは、ビデオカメラ100が記録ポーズ状態であるときに操作部108を操作して、これら3つの記録媒体のうちの何れか1つを記録先の記録媒体として選択する。制御部109は、選択された記録媒体を示す情報を内部の不揮発性メモリに記憶する。
操作部108によりビデオカメラ100の電源が投入されると、制御部109は各部を制御して、撮像部101により得られた動画像信号に応じた被写体の動画像を表示部105に表示し、記録ポーズ状態となる。この状態で、前述の様に記録先の記録媒体が設定される。その後、操作部108により撮影開始の指示があると、制御部109は各部を制御し、記録先に設定された記録媒体への動画像信号の記録を開始する。撮像部101は、制御部109からの指示があると、動画像信号を出力し、バス115を介してメモリ102に一旦記憶する。信号処理部103は、メモリ102に記憶された動画像信号を符号化し、動画像データとして、メモリ102に再度記憶する。記録先として記録媒体107が選択されていた場合、制御部109は第1記録再生部106に対し、メモリ102から動画像データを読み出し、記録媒体107に記録するように指示する。同様に、制御部109は、記録先として記録媒体M1が選択されていた場合には、第2記録再生部110に対し、メモリ102から動画像信号を読み出し、記録媒体M1に記録するように指示する。また同様に、制御部109は、記録先として記録媒体M2が選択されていた場合には、第3記録再生部111に対し、メモリ102から動画像信号を読み出し、記録媒体M2に記録するように指示する。
そして、記録開始後、操作部108により撮影停止の指示があると、制御部109は第1記録再生部106、第2記録再生部110及び第3記録再生部111のうち、記録先として選択された記録媒体に対応する記録再生部による動画像信号の記録を停止する。なお、本実施形態では、第1記録再生部106、第2記録再生部110、第3記録再生部111は、それぞれ記録媒体107、記録媒体M1、記録媒体M2に記録した動画像データを所定のファイルシステムに従い、動画ファイルとして管理する。また、本実施形態では、撮影開始の指示から撮影停止の指示までの間に記録された一連の動画データを一つのファイルとして管理する。また、制御部109は、記録媒体に記録された動画ファイルの記録位置や再生順序、或いは、各動画ファイルに関する付加情報などを含む管理ファイルを生成する。そして、制御部109は、各記録媒体再生部に対して、この管理ファイルを記録媒体に記録するように指示する。
また、記録媒体M1或いは記録媒体M2に対する動画像信号の記録中に開閉検出部112から蓋114の開状態を示す信号が出力されると、制御部109は記録再生部110、111を制御して、記録媒体M1、M2に対する動画像信号の記録を停止する。一方、内蔵の記録媒体107に対する動画像信号の記録中の場合は、開閉検出部112により蓋114の開状態を示す信号が出力されても、制御部109は動画像信号の記録を停止せず、そのまま継続する。また、後述の様に連続記録モードが設定されていない場合、制御部109は、記録先として選択された記録媒体の記録残量が動画像信号の記録中に無くなったことに応じて、動画像信号の記録を停止するように、各記録再生部106、110、111を制御する。
また、記録ポーズ状態において、操作部108により静止画撮影の指示があると、制御部109は撮像部101に対して静止画記録を指示する。撮像部101は静止画記録の指示に応じて1画面の静止画信号を生成し、メモリ102に記憶する。信号処理部103は、制御部109からの静止画記録の指示に応じて、メモリ102に記憶された静止画信号を符号化し、再度メモリ102に記憶する。そして、制御部109は、第1記録再生部106、第2記録再生部110、第3記録再生部111のうち、記録先として選択された記録媒体に対応する記録再生部により、静止画信号を記録するように制御する。本実施形態では、静止画像をDCF(Design rule for Camera File system)規格に従って記録する。
また、本実施形態では、動画像の撮影中に静止画を記録することができる。上述した動画像信号の記録中に、操作部108により静止画撮影の指示があると、撮像部101は静止画撮影の指示に対応する1画面の静止画像信号を出力する。そして、静止画記録に関して上述した様にこの静止画信号は符号化され、メモリ102に記憶される。
同じ記録媒体に対して動画像と静止画像を記録する様に設定されていた場合には、動画像信号の記録タイミングに合わせて、この静止画信号を記録媒体に記録する。本実施形態では、動画像信号のデータレートが各記録媒体に対して記録可能なデータレートよりも低い。そのため、メモリ102に所定量の動画像信号が記憶される度に記録媒体に対して記録を行い、メモリ102に記憶された動画像信号の量が閾値よりも低くなると記録媒体への記録を一時停止する。この様に、記録媒体に対しては動画像信号を間欠的に記録するので、動画記録中に静止画撮影の指示があると、記録媒体に対する動画像信号の記録一時停止中に静止画を記録する。また、動画像を記録する記録媒体と、静止画を記録する記録媒体とが異なっていた場合には、動画像信号を記録しながら、静止画信号を指定された記録媒体に記録する。
次に、再生処理について説明する。操作部108により再生モードの指示があると、制御部109は、記録媒体107、M1,M2のうち、記録先として選択されている記録媒体を検出する。そして、制御部109は選択された記録媒体に記録された動画ファイルに含まれる動画像信号の先頭部分を再生するように、第1記録再生部106、第2記録再生部110、第3記録再生部111の各々を制御する。再生された動画像信号の先頭部分は、信号処理部103により復号され、表示制御部104に送られる。表示制御部104は、復号された先頭画面のサイズを縮小することにより代表画像を生成して表示部105に表示する。ユーザは操作部108を操作し、表示部105に表示された各動画ファイルの代表画像のうち、再生したい所望の代表画像を選択し、再生を指示する。
制御部109は再生が指示されると、選択された代表画像に対応した動画ファイルを再生するように、第1記録再生部106、第2記録再生部110、第3記録再生部111のうち選択された記録媒体に対応する記録再生部を制御する。第1記録再生部106、第2記録再生部110、第3記録再生部111は、制御部109からの指示により、指定された動画ファイルを記録媒体から読み出し、メモリ102に記憶する。信号処理部103はメモリ102から動画ファイルを読み出して復号し、再生された動画データとして再度メモリ102に記憶する。表示制御部104はメモリ102から再生された動画データを読み出し、表示部105に表示する。そして、再生停止の指示があると、制御部109は動画ファイルの再生を停止し、再び、代表画像を表示部105に表示させる。
また、静止画の再生が指示されると、制御部109は、同様に記録媒体に記録された各静止画信号の代表画像を生成し、表示部105に表示する。そして、ユーザに選択された代表画像に対応する静止画ファイルを記録媒体から再生し、表示部105に表示させる。
次に、連続記録モードについて説明する。本実施形態のビデオカメラ100は、連続記録モードの機能を持つ。連続記録モードでは、動画像の記録中に、現在記録先として設定されている記録媒体の記録可能な空き容量(記録残量)が無くなり、記録できない状態となると、自動的に記録先を他の記録媒体に切り替えて記録が継続される。すなわち、第1の記録媒体が動画像信号を記録できなくなったことに応じて、その記録先を自動的に第2の記録媒体に切り替えるために、記録を実行する記録部を第1の記録部から第2の記録部へ切り替える用に設定することができる。更に、第2の記録媒体が動画像信号を記録できなくなったことに応じて、その記録先を自動的に第3の記録媒体に切り替えるために、記録を実行する記録部を第2の記録部から第3の記録部へと切り替える用に設定することも可能である。ユーザは、ビデオカメラ100が記録ポーズ状態のときに連続記録モードの設定を指示することで、この様な連続記録モードを有効に設定することができる。
操作部108により連続記録モードの設定指示があると、制御部109は表示制御部104に対し、連続記録モードの設定画面を表示部105に表示するように指示する。図2の(a)は、連続記録モードの設定指示があったときに表示部105に表示される設定画面の例を示す図である。
連続記録モードの設定指示があると、まず、図2の(a)に示す、連続記録の際の最初の記録媒体、即ちこれから動画像を記録する記録媒体を選択するための画面201を表示部105に表示する。ボタン201aは内蔵の記録媒体の選択を指示するボタン、ボタン201bは記録媒体M1の選択を指示するボタン、ボタン201cは連続記録モードにおける記録媒体の切り替えパターンの設定を指示するボタンである。また、残量情報201dは、連続記録の際に記録元として選択された記録媒体に対して動画像を記録可能な残量(時間)を示す情報である。
本実施形態では、内蔵の記録媒体107から記録媒体M1、或いは記録媒体M1から記録媒体M2への連続記録が可能であるとする。また、内蔵の記録媒体107から直接に記録媒体M2へ切り替えての連続記録は禁止されている。即ち、連続記録モードにおける最初の記録媒体として、内蔵の記録媒体107、或いは、第1記録再生部110に装着された記録媒体M1の何れかを選択可能としている。本実施形態の設定画面は、このように予め定義された複数種類の切り替え順のうちの一つをユーザに選択させるべく提供されるものである。本実施形態では、予め定義された切り替え順として、「内蔵の記録媒体107→記録媒体M1」、「内蔵の記録媒体107→記録媒体M1→記録媒体M2」が用意されている。この様に、連続記録モードにおける切り替え順序を、予め定義された切り替え順に絞ることで、ユーザは連続記録する際の記録媒体の切り替え順を設定する際に混乱することを防止できる。
制御部109は、操作部108を介してユーザから連続記録モードの設定指示があると、図2の(a)に示す記録元選択用の画面201を表示する。そして、制御部109は、内蔵の記録媒体107と記録媒体M1の状態が以下の条件を全て満たし、連続記録モードにおける最初の記録媒体として選択可能かどうかを判定する。
(条件1)記録可能残量が所定値以上である。
(条件2)記録されている動画像のシーン(動画ファイルの数)が、記録フォーマットで既定されたシーン数の上限未満である。
(条件3)ファイルフォーマットが正しい。
(条件4)ファイルシステムが正しい。
(条件5)既に記録されている動画像の放送方式が、ビデオカメラ100により記録される動画像の放送方式と一致している。
(条件6)プロテクトがかかっていない。
まず、条件1については、記録残量が所定値(0或いは0に近い値)よりも多いかどうかを判定する。また、本実施形態のビデオカメラ100は、AVCHD等、公知の記録フォーマットに従って動画像を記録するが、記録フォーマットによっては、一つの記録媒体に記録可能なシーンの上限が決まっている。したがって条件2では、記録媒体107とM1に記録されているシーン数をそれぞれ検出し、上限に達していないかどうかが判定される。条件3、条件4では、それぞれ、記録媒体M1のファイルフォーマットが、ビデオカメラ100における記録フォーマットで既定されたファイルフォーマット及びファイルシステムと同じかどうかが判定される。また、本実施形態のビデオカメラ100は、NTSC方式の動画像信号を撮影、記録する。従って、条件5では、記録媒体M1にNTSC方式以外の放送方式、例えば、PAL方式の動画像が記録されていないかどうかが判定される。具体的には、記録媒体に記録された管理ファイルを再生し、この管理ファイルに含まれる付加情報に応じて放送方式を判定する。また、条件6では、記録媒体M1に対してデータの書き込みができないようにプロテクト設定されているかどうかが判定される。なお、記録媒体M1が装着されているかどうかの判定が行なわれることは言うまでも無い。
なお、これらの各条件については、制御部109が、第1記録再生部106、第2記録再生部110のそれぞれに対して上記各条件について問い合わせを行い、第1記録再生部106及び第2記録再生部110からの応答に従って判定する。また、この際、記録媒体107、記録媒体M1の各々の記録残量の情報も取得し、動画像を記録可能な時間を算出する。なお、残量情報201dは、この様に各記録媒体の記録可能時間を算出している間は表示されない。また、制御部109が条件の判別を完了していない場合、或いは、選択された記録媒体が上記条件を満たしていない場合、制御部109は、ボタン201cをユーザが選択できないようにする。
一方、選択された記録媒体が上記の各条件を満たしていた場合、制御部109は、ユーザがボタン201cを選択し、決定を指示することができるようにする。ユーザは、操作部108を操作して、ボタン201aとボタン201bの何れか(すなわち記録媒体107と記録媒体M1の何れか)を選択し、連続記録ボタン201cを押す。すると、制御部109は、図2の(b)、(c)に示す、連続記録パターンの設定画面202、或いは設定画面203を表示部105に表示する。設定画面201において、ボタン201aが選択されて連続記録モードにおける最初の記録媒体として内蔵の記録媒体107が選択された場合、ボタン201cの操作に応じて制御部109は図2の(b)に示す設定画面202を表示部105に表示する。また、設定画面201において、ボタン201bが選択されて連続記録モードにおける最初の記録媒体として記録媒体M1が選択された場合、ボタン201cの操作に応じて制御部109は図2の(c)に示す設定画面203を表示部105に表示する。
ボタン202a、ボタン203aは連続記録モードのキャンセルを指示するためのボタンである。また、ボタン202bは内蔵の記録媒体107から記録媒体M1への切り替えパターンを選択するボタン、ボタン202cは記録媒体107→記録媒体M1→記録媒体M2と記録先を切り替えるパターンを選択するボタンである。ボタン203bは記録媒体M1からM2への切り替えパターンを選択するボタンである。
また、残量情報202d、203cは、選択された連続記録のパターンにおいて使用される記録媒体の残量(時間)の合計を示す情報である。例えば、ボタン202bが選択されている場合には、残量情報202dは記録媒体107と記録媒体M1の残量の合計を示す。また、ボタン202cが選択されている場合には、残量情報202dは記録媒体107と記録媒体M1と記録媒体M2の残量の合計を示す。
制御部109は、設定画面202、或いは設定画面203を表示すると、記録媒体M1とM2の状態が以下の条件を全て満たし、連続記録モードにおける切り替え後の記録先の記録媒体として選択可能かどうかを判定する。ただし、設定画面201において、ボタン201aにより記録媒体107が選択された場合には、制御部109は記録媒体M1とM2の両方に対して以下の判定処理を行う。また、ボタン201bにより記録媒体M1が選択された場合には、制御部109は記録媒体M2の状態が以下の連続記録可能条件に一致するかどうかを判定する。
(条件7)記録可能残量が所定値以上である。
(条件8)記録されている動画像のシーン(動画ファイル数)が1シーン以上でない。
(条件9)ファイルフォーマットが正しい。
(条件10)ファイルシステムが正しい。
(条件11)既に記録されている動画像の放送方式が、ビデオカメラ100により記録される動画像の放送方式と一致している。
(条件12)プロテクトがかかっていない。
ここで、条件7、条件9〜条件11は、上記の条件1、条件3〜条件6と同様である。また、記録媒体M1、或いはM2に記録されているシーン数が多い場合、次に記録するシーンの番号を探すのに時間がかかり、その結果、切り替え先の記録媒体への連続記録を正しく実行できない恐れがある。そこで、条件8により、記録媒体に記録されている動画のシーン数が1以上でない、つまり、0の場合に、切り替え先の記録媒体として選択することができるようにする。また、条件の判定の際、各記録媒体M1、M2の記録残量の情報も取得し、動画像を記録可能な時間を算出する。なお、残量情報202d、203cは、この様に各記録媒体の記録可能時間を算出している間は表示されない。
制御部109が上記の条件7〜条件12の判定を完了していない場合、或いは、記録媒体M1またはM2が上記の条件7〜条件12を満たしていない場合、制御部109は、ボタン202c、202b、203bをユーザが選択できないようにする。ただし、記録媒体M1が条件7〜条件12を満たしており、記録媒体M2が条件7〜条件12を満たしていない場合、制御部109は、設定画面202においてボタン202bを選択できるようにし、ボタン202bを選択できないようにする。
更に、制御部109は、記録媒体M1または記録媒体M2が条件7〜条件12を満たしていない場合には、図3の(a)、(b)に示すような警告情報202e、203dを表示する。例えば、記録媒体M1が条件を満たしていない場合には、制御部109は、図3の(a)に示す設定画面202においてボタン202b、202cをたとえばグレーアウト表示にして共に選択できなくするとともに、警告情報202eを表示する。更に、残量時間の情報202dとして、内蔵の記録媒体107のみの残量を表示する。また、カードM2が条件を満たしていない場合には、制御部109は、図3の(b)に示す設定画面203においてボタン203bをグレーアウトして選択できなくするとともに、警告情報203dを表示する。更に、残量時間の情報203cとして、内蔵の記録媒体107の残量を表示する。
また、制御部109は、条件7〜条件12の判定処理中に、開閉検出部112から蓋114が開状態となった旨の信号を受けると、当該判定処理を中断し、ボタン202c、202b、203bをユーザが選択できないようにする。そして、ユーザが記録媒体M1或いはM2を交換、或いは新たに装着後、蓋114を閉じたことが開閉検出部112から出力されると、制御部109は再度、上記の判定処理を行う。なお、連続記録モードで最初に用いる記録媒体として記録媒体M1が指定されていた場合には、連続記録モードの指定をやり直す。すなわち、図2の(a)に示した表示を行って、条件1〜条件6のチェックからやり直す。
記録媒体M1と記録媒体M2が条件7〜条件12を満たす場合は、ボタン202b、202c、203bの何れも選択することができる。よって、ユーザは操作部108を操作して、何れかのボタンを選択し、決定を指示することにより、連続記録モード、及び連続記録のパターンを設定する。制御部109は、ユーザにより設定された連続記録のパターンに従い、連続記録の際の記録媒体の切り替えパターンの情報をメモリ102に記憶する。
以上の様に、連続記録モードの設定指示がなされると、制御部109は、設定画面を表示するとともに、各記録媒体が連続記録の最初の記録媒体、切り替え先の記録媒体として決められた条件を満たすかどうかを判定する。そして、この判定の結果、条件を満たしていない場合には、制御部109は、連続記録モードの設定ボタンを選択できないようにして、警告情報を表示する。そのため、ユーザは、連続記録モードの設定時に、装着されている記録媒体を使った連続記録が可能かどうかを簡単に判別することができる。
次に、連続記録モードが設定された状態におけるビデオカメラ100の記録処理について説明する。図4は、連続記録モードが設定された状態におけるビデオカメラ100の記録制御の処理を示すフローチャートである。図4の処理は、制御部109が各部を制御することにより実行される。上述の様にして連続記録モードがユーザにより設定され、記録ポーズ状態のときにユーザにより動画撮影開始の指示があると、図4のフローで示される処理が開始する。
連続記録モード設定後に、記録ポーズ状態で表示部105に表示される画面の例を図5の(a)に示す。図5の(a)において、表示画面501には、連続記録モード設定画面への切り替えを指示するための機能ボタン502が表示される。ユーザは操作部108を操作して機能ボタン502を押すことにより、上記の様な連続記録モード設定画面への切り替えを指示することができる。また、表示画面501においては、記録ポーズ状態であることを示すポーズ情報503と、連続記録の際の記録媒体の切り替わりのパターンと記録可能な時間とを示す連続記録情報504が表示される。表示画面501においては、連続記録モードにおける切り替わりパターンとして、内蔵の記録媒体107から記録媒体M1への切り替えが設定されている。また、記録可能時間として、内蔵の記録媒体107と記録媒体M1の合計の時間が表示される。
動画撮影指示があると、制御部109は、記録先の記録媒体を指定する(S401)。制御部109は、連続記録モードを設定した後に最初に記録が実行された場合には、連続記録モードの設定画面において最初の記録媒体として選択された記録媒体を記録先に指定する。また、連続記録モードの設定後、2回目以降の撮影時においては、前回の撮影を停止した際に記録先であった記録媒体、或いは、制御部109により自動的に切り替えられた記録媒体が記録先として指定される。
次に、制御部109は、指定した記録媒体に対して動画像信号の記録を開始する(S402)。そして、制御部109は、動画像信号の記録開始後、ビデオカメラ100の状態が、下記に示す、記録中における連続記録モードの解除条件を満たす状態となったかどうかを判定する(S403)。
(条件13)撮影モードから再生モード等の他のモードへ切り替えられた。
(条件14)静止画撮影によって、連続記録先の残容量が所定値以下になった。
(条件15)記録媒体M1、記録媒体M2のための蓋114が開けられた。
(条件16)ビデオカメラ100の電源が切られた。
(条件17)記録先の記録媒体が変更になった。
なお、再生モードにおいて、内蔵の記録媒体107から記録媒体M1或いは記録媒体M2に対し、動画ファイルのコピー処理が実行されることがある。具体的には、再生モードにおいて、ユーザが表示部105に表示された代表画像の一覧画面からコピーしたい動画ファイルを指定し、コピー先の記録媒体を記録媒体M1、M2の中から選択する。すると、制御部109は、各記録再生部を制御して、内蔵の記録媒体107から指定された動画ファイルを読み出し、指定されたコピー先の記録媒体に動画ファイルを書き込む。この様なコピー処理によって動画ファイルが連続記録先として指定された記録媒体に書き込まれると、連続記録先の記録媒体の残量がなくなったり、記録されている動画ファイルのシーン数が上限に達したりして、良好に連続記録が行えないことがある。そこで、条件13では、この様な状態(再生モード等への切り替え)を検出し、連続記録モードの設定を解除する。また、残量が少ない場合には、連続記録先としてふさわしくないので、条件14によりこの様な状態を検出している。また、条件15、16に一致する場合には、何れの場合にも記録媒体M1、記録媒体M2が別の記録媒体に取り替えられる可能性がある。そのため、条件15、16に一致した場合には、連続記録モードの設定が解除される。また、条件17に一致する場合には、連続記録モードに設定されたときに最初の記録媒体として選択された記録媒体以外の記録媒体が記録先として選択されることになる。そのため、条件17に一致した場合には連続記録モードの設定が解除される。
本実施形態では、動画像の記録開始後、制御部109がビデオカメラ100の状態を定期的に監視し、これらの解除条件(条件13〜条件17)に一致しているかどうかを繰り返し判定する。なお、これらの条件に関する判定は、内蔵の記録媒体107に動画像を記録している時であっても行われる。そして、S403で、ビデオカメラ100の状態が条件13〜条件17の少なくともいずれかを満たしていると判定された場合、制御部109は、連続記録モードの設定を解除する(S416)。
図5の(b)は、連続記録モードが設定された状態で動画撮影を開始した際に、表示部105に表示される表示画面505を示している。表示画面505において、記録開始からの経過時間の情報506が表示される。一方、図5の(c)は、S416において連続記録モードが解除された後で、動画像の撮影中に表示部105に表示される表示画面507を示している。表示画面507において、連続記録モードが設定されていることを示す連続記録情報504が表示されていた位置には、連続記録モードが解除され、内蔵の記録媒体107のみへの記録に変更になったことを示す情報508が表示されている。また、残り時間の情報も、内蔵の記録媒体107のみの残量に変更されている。
以上のようにして、連続記録モードの設定を解除した後に、記録停止の指示があると(S417)、動画像信号の記録を停止し、動画の記録を終了する(S419)。また、記録停止の指示が無い場合、制御部109は、記録中の記録媒体の残量が残っているかどうかを判定し(S418)、残っている場合にはそのまま記録を続けるべく、処理をS417に戻す。また、残量が無い場合には、制御部109は、動画像信号の記録を停止して本処理を終了する(S419)。
また、S403で、解除条件に一致していない場合には、制御部109は、記録停止の指示があるかどうかを判定する(S404)。記録停止の指示が無い場合には、制御部109は、記録中の記録媒体の残量が残っているかどうかを判定する(S405)。残量が残っている場合には、制御部109は、そのまま記録を続けるべく処理をS403に戻す。
また、残量が無い場合には、制御部109は、連続記録モードにて指定された、次の記録媒体があるかどうかを判定する(S406)。例えば、内蔵の記録媒体107→記録媒体M1という切り替えパターンが設定されていた場合には、現在記録中の記録媒体が内蔵の記録媒体107であるかどうかが判定されることになる。現在、記録先として指定されている記録媒体が、連続記録モードにおいて指定された最後の記録媒体でなかった場合には、制御部109は、設定されたパターンに従って、記録先の記録媒体を変更し、動画像の記録を継続する(S420)。
図5の(d)は、連続記録モードにおいて、記録先の記録媒体が変更された後における表示部105の表示画面を示す図である。表示画面509において、連続記録モードが設定されていることを示す情報504は、連続記録モードにおける記録媒体の切り替えが行われたことを示す情報510に変更されている。
一方、現在、記録先として指定されている記録媒体が、連続記録モードにおいて指定された最後の記録媒体だった場合には、制御部109は、これ以上記録媒体を切り替えて動画の記録を継続できないので、動画像の記録を停止する(S407)。例えば、内蔵の記録媒体107→記録媒体M1という切り替えパターンが設定されていた場合で、S406で現在の記録先となっている記録媒体が記録媒体M1であった場合には、次の記録媒体が無いと判定される。そして、制御部109は、連続記録モードの設定を解除する(S408)。
また、制御部109は、S404で記録停止の指示を検出した場合、動画像の記録を停止して、ビデオカメラ100を記録ポーズ状態とする(S409)。そして、制御部109は、現在指定されている記録媒体に対して記録された動画ファイルの数(シーン数)が、記録フォーマットにて既定された上限値よりも少ないかを判別する(S410)。シーン数が上限値に達してない場合、制御部109は、現在指定されている記録媒体が連続記録モードにおいて指定された最後の記録媒体であるかどうかを判別する(S411)。記録先として指定されている記録媒体が、連続記録モードにおいて指定された最後の記録媒体だった場合には、これ以上記録媒体を切り替えて動画の記録を継続できないので、制御部109は連続記録モードの設定を解除する(S412)。一方、現在、記録先として指定されている記録媒体が、連続記録モードにおいて指定された最後の記録媒体で無かった場合には、そのまま連続記録モードの設定が保持される。そして、制御部109は、記録先として指定されている記録媒体の情報をメモリ102に記憶しておく。
例えば、連続記録モードのパターンとして、内蔵の記録媒体107→記録媒体M1→記録媒体M2という切り替えパターンが設定されており、記録媒体M1の記録中に動画像の記録を停止したとする。この場合には、そのまま連続記録モードの設定が保持される。そして、現在の記録先として、記録媒体M1の情報がメモリ102に記憶される。
また、S410で、シーン数が上限値に達していた場合、制御部109は、現在、指定されている記録媒体が、連続記録モードにおいて指定された最後の記録媒体であるかどうかを判定する(S413)。記録先として指定されている記録媒体が、連続記録モードにおいて指定された最後の記録媒体だった場合には、これ以上記録媒体を切り替えて動画の記録を継続できないので、制御部109は、連続記録モードの設定を解除する(S412)。
現在、記録先として指定されている記録媒体が、連続記録モードにおいて指定された最後の記録媒体でなかった場合には、制御部109は、連続記録のパターンで次に設定されている記録媒体に、記録先の記録媒体を変更する(S414)。そして、制御部109は、当該連続記録モードにおいて更に次の記録媒体が設定されているかどうかを判別する(S415)。更に次の記録媒体が設定されていない場合には、制御部109は、連続記録モードの設定を解除する(S412)。また、次の記録媒体が設定されていた場合には、そのまま連続記録モードの設定が保持される。
例えば、連続記録のパターンとして記録媒体107→記録媒体M1が設定されており、S410にて記録媒体107に記録されたシーン数が上限値に達したと判別したとする。この場合、制御部109は、連続記録モードを解除し、自動的に記録先の記録媒体を記録媒体M1に切り替える。また、連続記録のパターンとして記録媒体107→記録媒体M1→記録媒体M2が設定されており、記録媒体107に対して記録したシーン数が上限値に達したとする。この場合には、制御部109は、連続記録モードを設定したまま、自動的に記録先の記録媒体を記録媒体M1に切り替える。
この様に、ビデオカメラ100の制御部109は、連続記録モードが設定された状態で上述の解除条件を満たす状態(たとえば記録媒体M1、M2の蓋114が開けられる等の状態(条件15))を検出すると、連続記録モードの設定を解除する。また、本実施形態では、動画像の記録中だけでなく、記録ポーズ状態においても、制御部109は定期的にビデオカメラ100が条件13〜条件17(連続記録モードの解除条件)と一致するかどうかを判別している。そして、記録ポーズ状態において、ビデオカメラ100が連続記録モードの解除条件と一致する状態となると、制御部109は、設定されている連続記録モードを解除する。例えば、ユーザが一旦、連続記録モードを設定した後、記録媒体M1、M2の蓋114を開けてしまった場合には、条件15に一致するため、その時点で先に設定した連続記録モードや、連続記録のパターンが解除される。
この様に、記録ポーズ中に、ビデオカメラ100の状態が解除条件に一致した場合に、表示部105に表示される表示画面の様子を図5の(e)に示す。表示画面511においては、連続記録モードが解除されたので、表示画面501における、連続記録の際の記録媒体の切り替わりのパターンを示す情報504に代えて、内蔵の記録媒体107のみが選択されていることを示す情報512が表示される。これにより、一旦、連続記録モードを設定した後で、連続記録を行うのに適していない記録媒体が装着され、その結果、動画の記録を続けることができないという事態を防ぐことができる。
また、本実施形態では、連続記録モードが設定され、現在記録先として指定されている記録媒体に対して静止画が記録されて残量が無くなったことを検出すると、連続記録のパターンに従って記録先を自動的に切り替える。即ち、連続記録モードが設定されている状態で静止画撮影の指示があり、静止画を指定された記録媒体に記録したことに応じて、制御部109は、現在、動画像の記録先として指定されている記録媒体の残量を検出する。そして、残量が無いことを検出すると、制御部109は、動画像の記録先を、自動的に連続記録のパターンで次に設定されている記録媒体に切り替える。また、切り替えた後、更に次の記録媒体が指定されていない場合には、制御部109は、連続記録モードの設定を解除する。
なお、静止画撮影による残量不足以外にも、記録ポーズ中に、動画像の記録先として指定されていた記録媒体に対して記録フォーマットに従う動画像の記録ができない状態となったことを検出するようにしてもよい。そして、動画像の記録ができないことを検出すると、連続記録のパターンに基づいて、制御部109が自動的に記録先を切り替える様にしてもよい。
なお、図5の(b)〜(d)において、記録開始からの経過時間の情報506に代えて、現在選択されている記録媒体に対して記録されているシーン数の情報を表示するようにしても良い。また、条件15として、蓋114が開いたことではなく、記録媒体M1、M2が排出されたことを検出する様にしてもよい。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を説明する。本実施形態においても、ビデオカメラ100の構成、並びに基本的な処理は第1の実施形態と同じである。
本実施形態では、連続記録モードの設定後、蓋114が開いた場合、一旦、連続記録モードの設定が解除されると共に、各記録媒体M1、M2の識別情報(ID情報)と連続記録モードの設定状態とがメモリ102に記憶される。そして、次に蓋114が閉じられたときに装着されている記録媒体の識別情報と、メモリ102に記憶しておいた識別情報とが一致した場合には、メモリ102に記憶しておいた連続記録モードの設定状態に基づいて、自動的に連続記録モードが設定される。
図6は本実施形態における、記録媒体の装着動作に伴う連続記録モードの設定処理を示すフローチャートである。なお、図6に示す記録制御の処理は制御部109が各部を制御することにより実行される。
図4のS403において、解除条件として、条件15に一致したことが検出されると、制御部109は、図6の処理を開始する。すなわち、制御部109は、記録媒体M1、M2の蓋114が開けられたことを検出すると、その時点で装着されている記録媒体M1、或いは記録媒体M2の識別情報をメモリ102に記憶する(S601)。なお、記録媒体M1、記録媒体M2の識別情報としては、例えばメモリカードなどに予め記録されているカードIDなどを用いることができる。或いは、記録媒体M1、記録媒体M2が最初に装着された際に、制御部109が独自の識別情報を生成し、各記録媒体に記録するようにしておき、この識別情報を用いるようにしてもよい。
次に、制御部109は、現在設定されている、連続記録モードの設定状態の情報をメモリ102に記憶する(S602)。具体的には、連続記録モードにおける、連続記録のパターン(記録媒体の切り替えパターン)の情報をメモリ102に記憶する。また、このときの表示部105の表示画面は、図5の(e)に示す状態となる。
この状態で、制御部109は、蓋114が閉じられたかどうかを検出する(S603)。蓋114が閉じられたことを検出すると、制御部109は、記録媒体M1、M2が装着されているかどうかを判別する(S604)。記録媒体M1、M2が装着されていた場合には、第2記録再生部110、第3記録再生部111により、各記録媒体の識別情報を読み出す(S605)。そして、制御部109は、読み出された識別情報と、メモリ102に記憶しておいた識別情報とが一致するかどうかを判定する(S606)。これらの識別情報が一致した場合には、蓋114が開けられる前に装着されていた記録媒体と同じ記録媒体が装着されているものと判断される。したがって、制御部109は、メモリ102に記憶しておいた連続記録モードの設定状態に基づいて、前回の設定状態と同様の状態となるように、連続記録モードを自動的に設定する(S607)。このときの表示部105の表示画面は、図5の(a)に示す状態となる。
一方、S603において、蓋114が閉じられたことを検出しない場合には、制御部109は、ビデオカメラ100の状態が、連続記録モードの解除条件における条件15以外の条件と一致するかどうかを判定する(S608)。条件15以外の解除条件と一致した場合には、制御部109は、メモリ102に記憶しておいた連続記録モードの設定状態の情報を消去し、処理を終了する。
この様に、本実施形態では、一旦、連続記録モードを設定した後で蓋114が開けられた場合には、連続記録モードは一旦解除される。しかしながら、次に蓋114が閉じられた時に装着されている記録媒体の識別情報が、メモリ102に記憶したものと一致した場合には、自動的に連続記録モードが再設定される。そのため、ユーザが誤って記録媒体の蓋114を開けてしまった場合等において、再度、連続記録モードを設定し直す必要がなくなり、使い勝手が向上する。
なお、第1、第2の実施形態においては、内蔵の記録媒体と、2つの交換可能な記録媒体に対して動画像や静止画を記録していたが、内蔵の記録媒体に代えて、交換可能な記録媒体を用いることも可能である。また、連続記録モードにおける記録媒体の切り替えパターンについても、内蔵の記録媒体107→記録媒体M1→記録媒体M2という決まったパターンではなく、他のパターンを設定できるようにしてもよい。たとえば、最初の記録媒体として記録媒体107、2番目の記録媒体として記録媒体M2というように、切り替え順にしたがって記録媒体を選択していくようにしても良い。この場合、装着されている記録媒体について条件1〜条件6をチェックして最初の記録媒体として指定可能な記録媒体をユーザに提示するようにしてもよい。同様に、2番目以降の記録媒体の選択に際して、未選択の記録媒体について条件7〜条件12をチェックして、次の記録媒体として指定が可能な記録媒体をユーザに提示するようにしてもよい。また、図2の(a)の手順を省略し、選択可能な切り替えパターンに対応するボタン(たとえば、図2の(b)と(c)に示したボタン202b、202c、203d)を全て表示し、その中からユーザが所望のパターを選択するようにしても良い。その場合は、各ボタンに対応した切り替えパターンについて、条件1〜条件12をチェックすればよい。
また、4つ以上の記録媒体に対して動画像を記録できるようにしてもよいし、或いは、内蔵の記録媒体と、一つの交換可能な記録媒体に対して動画像を記録できる構成でもよい。この場合、連続記録モードにおける最初の記録媒体は内蔵の記録媒体107となり、記録媒体107から交換可能な記録媒体M1に対して連続記録が行われることになる。
また、前記の実施形態では、本発明をビデオカメラに対して適用した場合について説明したが、これ以外にも、複数の記録媒体に対して動画像などの情報を記録可能な装置に対して、同様に本発明を適用可能である。
なお、システム制御回路1の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラに適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されない。すなわち、本発明は、パーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、プリンタ装置に設けられた印刷画像選択および確認のためのディスプレイ、デジタルフォトフレームなど、複数の画像を同時に表示するように制御可能な表示制御装置であれば適用可能である。
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。