JP5582099B2 - 電池寿命劣化推定装置、電池寿命劣化推定方法及び蓄電システム - Google Patents

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Description

本発明は、非水電解質二次電池の電池容量の急激な低下を招く状態を寿命の劣化状態として推定する電池寿命劣化推定装置、電池寿命劣化推定方法、及び非水電解質二次電池と電池寿命劣化推定装置とを備える蓄電システムに関する。
世界的な環境問題への取り組みとして、ガソリン自動車から電気自動車への転換が重要になってきている。このため、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池を動力源に用いた電気自動車の開発が進められている。
しかしながら、リチウムイオン二次電池では、劣化により負極に金属リチウムが析出するおそれがある。そして、金属リチウムが析出した後も充放電を継続すれば、電池容量の急激な低下を招き、寿命性能の急激な低下が生じるおそれがある。
このため、従来、負極への金属リチウムの析出を防ぎ、リチウムイオン二次電池の寿命性能の低下を抑制する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1では、充電終了後の電池電圧と開回路状態となったときの電池電圧との差が所定の閾値を越えた際に充電電圧を下げることによって、負極への金属リチウムの析出を防ぐ技術が開示されている。
特開2010−73656号公報
ここで、上記のような二次電池においては、当該寿命性能の低下を抑制しても、継続的に使用し続けることで、当該寿命性能の急激な低下が生じるおそれがある。そして、この寿命性能の急激な低下が生じた場合には、実用上の問題が生じる。このため、当該寿命性能の急激な低下が生じることを事前に把握することが、極めて重要である。
しかしながら、上記従来の技術は、二次電池の寿命性能の低下を抑制する技術であり、当該寿命性能の低下を事前に察知することはできないという問題がある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池において、寿命性能の急激な低下が生じることを事前に察知することができる電池寿命劣化推定装置、電池寿命劣化推定方法及び蓄電システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る電池寿命劣化推定装置は、非水電解質二次電池の電池容量の急激な低下を招く状態を寿命の劣化状態として推定する電池寿命劣化推定装置であって、第一時点での負極電位とSOCとの関係を示す負極電位特性に現れる複数の電位平坦部のそれぞれに対応する電気量から得られる値を取得する第一取得部と、第二時点での電池電圧とSOCとの関係を示す電池電圧特性に現れる複数の電圧平坦部のそれぞれに対応する電気量から得られる値を取得する第二取得部と、前記第一取得部及び前記第二取得部が取得した値を用いて、前記第二時点での前記負極電位特性で示される負極の可逆容量を示す値の推定値である可逆容量推定値を算出する算出部と、算出された前記可逆容量推定値から、前記第二時点での前記電池電圧特性で示される前記可逆容量推定値に対応する電気量を示す値を差し引いた値が、予め定められた閾値を下回った場合に、前記寿命の劣化状態であると判定する寿命判定部とを備える。
これによれば、電池寿命劣化推定装置は、第一時点での負極電位特性に現れる複数の電位平坦部のそれぞれに対応する電気量から得られる値と、第二時点での電池電圧特性に現れる複数の電圧平坦部のそれぞれに対応する電気量から得られる値とを取得して、第二時点での可逆容量推定値を算出する。そして、電池寿命劣化推定装置は、当該可逆容量推定値から、第二時点での電池電圧特性で示される電気量を示す値を差し引いた値が、予め定められた閾値を下回った場合に、寿命の劣化状態であると判定する。ここで、寿命の劣化状態とは、非水電解質二次電池の電池容量の急激な低下を招く状態である。つまり、劣化により可逆容量推定値が減少していき、第二時点において、可逆容量推定値と電池電圧特性で示される電気量を示す値との差が当該閾値よりも小さくなった場合、電池寿命劣化推定装置は、第二時点で寿命の劣化状態になったと判定する。これにより、電池寿命劣化推定装置は、非水電解質二次電池において、電池容量が急激に低下して寿命性能の急激な低下が生じることを事前に察知することができる。
また、好ましくは、前記第一取得部は、前記第一時点での前記負極電位特性に現れる3つの電位平坦部のそれぞれに対応する電気量を示す値を、電位が卑の方から第一負極容量、第二負極容量及び第三負極容量とし、前記第一負極容量と、前記第二負極容量及び前記第三負極容量のうちの少なくとも1つとから得られる値を取得し、前記第二取得部は、前記第二時点での前記電池電圧特性に現れる3つの電圧平坦部のそれぞれに対応する電気量を示す値を、電圧が高い方から第一電池容量、第二電池容量及び第三電池容量とし、前記第一電池容量と、前記第二電池容量及び前記第三電池容量のうちの少なくとも1つとから得られる値を取得する。
これによれば、電池寿命劣化推定装置は、第一時点での負極電位特性における第一負極容量と、第二負極容量及び第三負極容量のうちの少なくとも1つとから得られる値、及び、第二時点での電池電圧特性における第一電池容量と、第二電池容量及び第三電池容量のうちの少なくとも1つとから得られる値を取得する。そして、電池寿命劣化推定装置は、これらの取得した値を用いて、寿命の劣化状態を判定することができる。これにより、電池寿命劣化推定装置は、非水電解質二次電池において、電池容量が急激に低下して寿命性能の急激な低下が生じることを事前に察知することができる。
また、好ましくは、前記算出部は、前記第二電池容量を前記第二負極容量で除した値、前記第三電池容量を前記第三負極容量で除した値、または、前記第二電池容量に前記第三電池容量を加えた値を前記第二負極容量に前記第三負極容量を加えた値で除した値に、前記第一負極容量を乗じた値を、前記可逆容量推定値として算出し、前記寿命判定部は、算出された前記可逆容量推定値から前記第一電池容量を差し引いた値が、前記閾値を下回った場合に、前記寿命の劣化状態であると判定する。
これによれば、算出部は、第一負極容量と、第二負極容量及び第三負極容量のうちの少なくとも1つと、第二電池容量及び第三電池容量のうちの少なくとも1つとを用いて、容易な計算によって可逆容量推定値を算出する。つまり、電池寿命劣化推定装置は、第二時点での第一負極容量に対応する可逆容量推定値を算出する。そして、電池寿命劣化推定装置は、当該可逆容量推定値から第一電池容量を差し引いた値が、予め定められた閾値を下回った場合に、寿命の劣化状態であると判定する。このため、電池寿命劣化推定装置は、非水電解質二次電池において、電池容量が急激に低下して寿命性能の急激な低下が生じることを、容易な計算によって事前に察知することができる。
また、好ましくは、前記第一取得部は、前記第二負極容量、前記第三負極容量、及び前記第二負極容量に前記第三負極容量を加えた値のうちの少なくとも1つと、前記第一負極容量とを取得し、前記第二取得部は、前記第二電池容量、前記第三電池容量、及び前記第二電池容量に前記第三電池容量を加えた値のうちの少なくとも1つと、前記第一電池容量とを取得する。
これによれば、第一取得部は、第二負極容量、第三負極容量、及び第二負極容量に第三負極容量を加えた値のうちの少なくとも1つと、第一負極容量とを取得し、第二取得部は、第二電池容量、第三電池容量、及び第二電池容量に第三電池容量を加えた値のうちの少なくとも1つと、第一電池容量とを取得する。これにより、電池寿命劣化推定装置は、取得した値を用いて、容易に、可逆容量推定値を算出して、寿命の劣化状態を判定することができる。
また、好ましくは、さらに、前記第一負極容量と前記第二負極容量とを記憶している記憶部を備え、前記第一取得部は、前記記憶部から、前記第一負極容量と前記第二負極容量とを読み出すことで取得し、前記第二取得部は、前記第二時点において測定された前記第一電池容量と前記第二電池容量とを取得し、前記算出部は、前記第二電池容量を前記第二負極容量で除した値に、前記第一負極容量を乗じることで、前記可逆容量推定値を算出する。
これによれば、算出部は、第二電池容量を第二負極容量で除した値に、第一負極容量を乗じることで、可逆容量推定値を算出する。ここで、第二負極容量の方が第三負極容量よりも電位平坦部の平坦度が高く、第二電池容量の方が第三電池容量よりも電圧平坦部の平坦度が高いため、精度良く可逆容量推定値を算出することができる。このため、電池寿命劣化推定装置は、非水電解質二次電池において、電池容量が急激に低下して寿命性能の急激な低下が生じることを、容易な計算によって精度良く事前に察知することができる。
また、好ましくは、前記第一取得部は、前記第二負極容量、前記第三負極容量、及び前記第二負極容量に前記第三負極容量を加えた値のうちの少なくとも1つで、前記第一負極容量を除した値を取得し、前記第二取得部は、前記第二電池容量、前記第三電池容量、及び前記第二電池容量に前記第三電池容量を加えた値のうちの少なくとも1つと、前記第一電池容量とを取得する。
これによれば、第一取得部は、第二負極容量、第三負極容量、及び第二負極容量に第三負極容量を加えた値のうちの少なくとも1つで、第一負極容量を除した値を取得し、第二取得部は、第二電池容量、第三電池容量、及び第二電池容量に第三電池容量を加えた値のうちの少なくとも1つと、第一電池容量とを取得する。これにより、電池寿命劣化推定装置は、取得した値を用いて、容易に、可逆容量推定値を算出して、寿命の劣化状態を判定することができる。
また、好ましくは、前記寿命判定部は、前記寿命の劣化状態であると判定した場合に、警告を行う、または前記非水電解質二次電池への充電を停止させる。
これによれば、寿命判定部は、非水電解質二次電池が寿命の劣化状態であると判定した場合に、警告を行ったり、非水電解質二次電池への充電を停止させる。これにより、非水電解質二次電池の寿命性能が急激に低下する前に、非水電解質二次電池の再生処理などを施すことができ、非水電解質二次電池の長寿命化を図ることができる。
また、本発明は、このような電池寿命劣化推定装置として実現することができるだけでなく、当該電池寿命劣化推定装置が備える特徴的な処理部の処理をステップとする電池寿命劣化推定方法としても実現することができる。また、本発明は、このような電池寿命劣化推定装置に含まれる特徴的な処理部を備える集積回路としても実現することができる。
また、本発明は、非水電解質二次電池と、当該非水電解質二次電池の電池容量の急激な低下を招く状態を寿命の劣化状態として推定する電池寿命劣化推定装置とを備える蓄電システムとしても実現することができる。
また、本発明は、電池寿命劣化推定方法に含まれる特徴的な処理をコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体及びインターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのは言うまでもない。
本発明によると、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池において、寿命性能の急激な低下が生じることを事前に察知することができる。
本発明の実施の形態に係る電池寿命劣化推定装置を備える蓄電システムの外観図である。 本発明の実施の形態に係る電池寿命劣化推定装置の機能的な構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る第一時点データの一例を示す図である。 第一負極容量、第二負極容量及び第三負極容量を説明するための図である。 第一電池容量、第二電池容量及び第三電池容量を説明するための図である。 本発明の実施の形態に係る電池寿命劣化推定装置が二次電池の寿命の劣化状態を推定する処理の一例を示すフローチャートである。 負極電位特性と電池電圧特性との関係を示す図である。 電池電圧特性における第一電池容量、第二電池容量及び第三電池容量を示す図である。 負極電位特性の経時変化について説明するための図である。 本発明の実施の形態に係る寿命判定部が行う寿命判定処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る寿命判定部が行う寿命判定処理を説明するための図である。 本発明の実施の形態の変形例1に係る第一時点データの一例を示す図である。 本発明の実施の形態の変形例1に係る電池寿命劣化推定装置が二次電池の寿命の劣化状態を推定する処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態の変形例2に係る第一時点データの一例を示す図である。 本発明の実施の形態の変形例2に係る電池寿命劣化推定装置が二次電池の寿命の劣化状態を推定する処理の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る電池寿命劣化推定装置を集積回路で実現する構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る電池寿命劣化推定装置、及び当該電池寿命劣化推定装置を備える蓄電システムについて説明する。
まず、蓄電システム10の構成について、説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る電池寿命劣化推定装置100を備える蓄電システム10の外観図である。
同図に示すように、蓄電システム10は、電池寿命劣化推定装置100と、複数(同図では6個)の二次電池200と、電池寿命劣化推定装置100及び複数の二次電池200を収容する収容ケース300とを備えている。
電池寿命劣化推定装置100は、複数の二次電池200の上方に配置され、複数の二次電池200の電池容量の急激な低下を招く状態を寿命の劣化状態として推定する回路を搭載した回路基板である。具体的には、電池寿命劣化推定装置100は、複数の二次電池200に接続されており、複数の二次電池200から情報を取得して、複数の二次電池200の寿命の劣化状態を推定する。
なお、ここでは、電池寿命劣化推定装置100は複数の二次電池200の上方に配置されているが、電池寿命劣化推定装置100はどこに配置されていてもよい。この電池寿命劣化推定装置100の詳細な機能構成の説明については、後述する。
二次電池200は、正極と負極とを有する非水電解質二次電池であり、例えば、リチウムイオン二次電池である。ここで、正極材料としては、LiMPO、LiMSiO、LiMBO(MはFe、Ni、Mn、Co等から選択される1種又は2種以上の遷移金属元素)等のポリアニオン化合物、チタン酸リチウム、マンガン酸リチウム等のスピネル化合物、LiMO(MはNi、Mn、Co等から選択される1種又は2種以上の遷移金属元素)等のリチウム遷移金属酸化物等を用いることができる。なかでも、本発明を適用するにあたり、検出の精度の観点から、電位特性が平坦か又は傾きの変化が小さい正極材料が用いられることが好ましい。また、負極材料としては、電位特性が平坦で階段状であることから、黒鉛、Sn、Si、Ge、Pb、Sb若しくはIn又はこれらの化合物を用いることが好ましい。なかでも、黒鉛、Sn若しくはPb又はこれらの化合物は、平坦性に特に優れることから好ましい。
また、同図では、6個の矩形状の二次電池200が直列に配置されて組電池を構成している。なお、二次電池200の個数は6個に限定されず、他の複数個数または1個であってもよい。また二次電池200の形状も特に限定されない。
次に、電池寿命劣化推定装置100の詳細な機能構成について、説明する。
図2は、本発明の実施の形態に係る電池寿命劣化推定装置100の機能的な構成を示すブロック図である。
電池寿命劣化推定装置100は、二次電池200の電池容量の急激な低下を招く状態を寿命の劣化状態として推定する装置である。同図に示すように、電池寿命劣化推定装置100は、第一取得部110、第二取得部120、算出部130、寿命判定部140及び記憶部150を備えている。
第一取得部110は、第一時点での負極電位とSOCとの関係を示す負極電位特性に現れる複数の電位平坦部のそれぞれに対応する電気量から得られる値を取得する。
具体的には、第一取得部110は、第一負極容量と、第二負極容量及び第三負極容量のうちの少なくとも1つとから得られる値を取得する。ここで、第一時点での負極電位とSOCとの関係を示す負極電位特性に現れる3つの電位平坦部のそれぞれに対応する電気量を示す値を、電位が卑の方から第一負極容量、第二負極容量及び第三負極容量とする。なお、第一負極容量、第二負極容量及び第三負極容量についての詳細な説明については、後述する。
本実施の形態では、第一取得部110は、第一負極容量と第二負極容量とを取得する。具体的には、第一取得部110は、記憶部150に記憶されている第一負極容量と第二負極容量とを、当該記憶部150から読み出すことで取得する。
なお、記憶部150には負極電位特性が記憶されており、第一取得部110は、当該負極電位特性を参照して、第一負極容量と第二負極容量とを取得することにしてもよい。また、電池寿命劣化推定装置100は記憶部150を備えておらず、第一取得部110は、他の機器から第一負極容量と第二負極容量とを取得することにしてもよい。
なお、第一時点とは、寿命の劣化状態を推定する計算の基準となる時点である。ここで、当該第一時点はどのような時点でもよいが、例えば、二次電池200の工場出荷時や充放電を開始する日時である。なお、第一時点は、分、時、日、月など、どのような単位で表現されてもかまわない。
第二取得部120は、第二時点での電池電圧とSOCとの関係を示す電池電圧特性に現れる複数の電圧平坦部のそれぞれに対応する電気量から得られる値を取得する。
具体的には、第二取得部120は、第一電池容量と、第二電池容量及び第三電池容量のうちの少なくとも1つとから得られる値を取得する。ここで、第二時点での電池電圧とSOCとの関係を示す電池電圧特性に現れる3つの電圧平坦部のそれぞれに対応する電気量を示す値を、電圧が高い方から第一電池容量、第二電池容量及び第三電池容量とする。なお、第一電池容量、第二電池容量及び第三電池容量についての詳細な説明については、後述する。
本実施の形態では、第二取得部120は、第一電池容量と第二電池容量とを取得する。具体的には、第二取得部120は、第二時点において測定された第一電池容量と第二電池容量とを取得する。なお、第二取得部120が当該測定を行うことで第一電池容量と第二電池容量とを取得することにしてもよいし、他の機器が測定した第一電池容量と第二電池容量とを第二取得部120が取得することにしてもよい。
なお、第二時点とは、第一時点から二次電池200の充放電を開始して所定の期間が経過した時点であるが、当該所定の期間はどのような期間であってもよく、特に限定されない。また、当該所定の期間の単位も特に限定されず、例えば、分オーダー、時間オーダー、日オーダー、月オーダーなどの期間である。つまり、第二時点は、第一時点と同様に、分、時、日、月など、どのような単位で表現されてもかまわない。
算出部130は、第一取得部110及び第二取得部120が取得した値を用いて、第二時点での負極電位特性で示される負極の可逆容量を示す値の推定値である可逆容量推定値を算出する。
具体的には、算出部130は、第一取得部110及び第二取得部120が取得した値を用いて、第二時点での第一負極容量に対応する負極の可逆容量を示す値の推定値である可逆容量推定値を算出する。本実施の形態では、算出部130は、第二電池容量を第二負極容量で除した値に、第一負極容量を乗じることで、当該可逆容量推定値を算出する。
寿命判定部140は、算出部130が算出した可逆容量推定値から、第二時点での電池電圧特性で示される可逆容量推定値に対応する電気量を示す値を差し引いた値が、予め定められた閾値を下回った場合に、寿命の劣化状態であると判定する。
具体的には、寿命判定部140は、算出部130が算出した可逆容量推定値から第一電池容量を差し引いた値が、当該閾値を下回った場合に、寿命の劣化状態であると判定する。ここで、寿命の劣化状態とは、二次電池200の電池容量が急激に低下することが予測される状態であり、電池容量が急激に低下して寿命性能が急激に低下する一定期間前の状態である。
つまり、当該寿命の劣化状態のまま継続して充放電を行うと、当該一定期間経過後に、二次電池200の電池容量が急激に低下する事態を招く。なお、当該一定期間の長さは、上記予め定められた閾値の大きさによって定められる。具体的には、当該閾値が大きければ、当該一定期間の長さは長くなり、当該閾値が小さければ、当該一定期間の長さは短くなる。
また、寿命判定部140は、寿命の劣化状態であると判定した場合に、警告を行う、または二次電池200への充電を停止させる。
記憶部150は、寿命の劣化状態を推定するための情報を記憶しているメモリである。具体的には、記憶部150は、第一時点における情報である第一時点データ151を記憶している。
図3は、本発明の実施の形態に係る第一時点データ151の一例を示す図である。
第一時点データ151は、第一時点でのデータである第一負極容量及び第二負極容量を示すデータの集まりである。つまり、同図に示すように、第一時点データ151は、「第一負極容量」及び「第二負極容量」を含むデータテーブルである。
本実施の形態では、この第一負極容量及び第二負極容量は、事前に計測され、記憶部150に記憶されている。なお、電池寿命劣化推定装置100が二次電池200の第一負極容量及び第二負極容量を計測し、記憶部150に記憶させる構成でもかまわない。
次に、第一負極容量、第二負極容量及び第三負極容量について、以下に詳細に説明する。
図4Aは、第一負極容量、第二負極容量及び第三負極容量を説明するための図である。同図は、第一時点での二次電池200の負極電位とSOCとの関係を示す負極電位特性Nを示すグラフである。
具体的には、同図の縦軸は、二次電池200の負極の電位を示しており、当該縦軸の上側ほど貴の電位となり、下側ほど卑の電位となる。また、同図の横軸は、SOC(State Of Charge)を示しており、当該横軸の左側ほどSOCが深く(負極が充電末状態に近く)、右側ほどSOCが浅い(負極が放電末状態に近い)。なお、SOCとは、充電状態の深さを示す指標である。
同図に示すように、負極電位特性Nには、3つの電位平坦部が現れる。そして、この第一時点での負極電位特性Nに現れる3つの電位平坦部のそれぞれに対応する電気量を示す値を、電位が卑の方(縦軸の下方)から第一負極容量A、第二負極容量B及び第三負極容量Cとする。
なお、負極に黒鉛(グラファイト)を用いた場合、第一負極容量A、第二負極容量B及び第三負極容量Cは、それぞれ黒鉛層間にリチウム挿入してなる黒鉛層間化合物(GIC:Graphite Intercalation Compounds)形成反応におけるStage1、Stage2及びStage4に対応している。なお、GIC形成反応については、参考文献として、非特許文献1:「T.Ozuku et. al, J. Electrochem. Soc., vol. 140, No.9 (1993), p. 2490」が挙げられる。
次に、第一電池容量、第二電池容量及び第三電池容量について、以下に詳細に説明する。
図4Bは、第一電池容量、第二電池容量及び第三電池容量を説明するための図である。同図は、第二時点での二次電池200の電池電圧とSOCとの関係を示す電池電圧特性Vを示すグラフである。
具体的には、同図の縦軸は、二次電池200の正極と負極間の電位差、即ち電圧を示しており、当該縦軸の上側ほど高い電圧となり、下側ほど低い電圧となる。また、同図の横軸は、SOCを示しており、当該横軸の左側ほどSOCが深く(二次電池200が充電末状態に近く)、右側ほどSOCが浅い(二次電池200が放電末状態に近い)。
同図に示すように、電池電圧特性Vには、3つの電圧平坦部が現れる。そして、この第二時点での電池電圧特性Vに現れる3つの電圧平坦部のそれぞれに対応する電気量を示す値を、電圧が高い方から第一電池容量X、第二電池容量Y及び第三電池容量Zとする。
なお、第一電池容量、第二電池容量及び第三電池容量は、負極に黒鉛質炭素材料(グラファイト)を用いた場合、それぞれ負極が備えるリチウム挿入グラファイト化合物のStage1、Stage2及びStage4を反映している。
次に、電池寿命劣化推定装置100が二次電池200の寿命の劣化状態を推定する処理について説明する。
図5は、本発明の実施の形態に係る電池寿命劣化推定装置100が二次電池200の寿命の劣化状態を推定する処理の一例を示すフローチャートである。
同図に示すように、まず、第一取得部110は、第一時点における第一負極容量と第二負極容量とを取得する(S102)。具体的には、第一取得部110は、記憶部150に記憶されている第一時点データ151を参照して、第一負極容量と第二負極容量とを取得する。
そして、第二取得部120は、第二時点における第一電池容量と第二電池容量とを取得する(S104)。具体的には、第二取得部120は、第一時点から所定の期間経過後の第二時点において、二次電池200の第一電池容量と第二電池容量とを測定することにより、当該第一電池容量と第二電池容量とを取得する。
ここで、第一取得部110が第一負極容量及び第二負極容量を取得する処理と、第二取得部120が第一電池容量及び第二電池容量を取得する処理について、以下に説明する。
図6は、負極電位特性Nと電池電圧特性Vとの関係を示す図である。
具体的には、同図は、初期状態における負極電位特性Nと、正極電位特性Pと、電池電圧特性Vとの関係を示す図である。ここで、正極電位特性Pは、二次電池200の正極電位とSOCとの関係を示す特性である。
つまり、同図は、二次電池200のOCV特性を示すグラフである。ここで、二次電池200のOCV特性とは、二次電池200の電池容量に対する開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)を示す特性であり、同図の電池電圧特性Vに対応する。また、開回路電圧とは、二次電池200の正極と負極との間の開回路電位(OCP:Open Circuit Potential)の電位差であり、二次電池200の正極開回路電位から負極開回路電位を差し引いた値である。
また、正極開回路電位及び負極開回路電位とは、二次電池200が外部回路から電気的に切り離された(正極と負極との間に負荷をかけていない)状態が十分経過した時点での、二次電池200の正極の電位及び負極の電位である。つまり、正極開回路電位及び負極開回路電位は、それぞれ同図の正極電位特性P及び負極電位特性Nに対応する。
そして、正極電位特性Pにおける正極の電位は、正極のLiMPOにおけるyが、0.01<y<0.99の全領域において、M=Feである場合、3.45Vで一定である。このため、電池電圧特性Vの形状変化は、充電末期を除いて、負極電位特性Nを反映したものとなる。なお、充電末期は、正極の電位が立ち上がって満充電となるため、電位の変化が生じている。
したがって、電池製作直後などの初期状態においては、負極の劣化がないため、第二電池容量Yと第二負極容量Bとは同等の大きさであり、第三電池容量Zと第三負極容量Cとは同等の大きさである。また、第一負極容量Aは、マイナス側に負極リザーブ量(第一電池容量X−第一負極容量A)が存在するために、第一電池容量Xよりも大きな値となる。
そして、第一負極容量A、第二負極容量B及び第三負極容量Cは、予め負極の単極試験などによって取得され、少なくとも第一負極容量A及び第二負極容量Bが記憶部150に記憶されていることとする。このため、第一取得部110は、記憶部150から、第一負極容量Aと第二負極容量Bとを取得する。
なお、これらの第一負極容量Aや第二負極容量Bは、予め記憶部150に記憶されているのではなく、予め電池寿命劣化推定装置100の回路構成やプログラムに組み込まれていることにしてもよい。
また、第二時点における第一電池容量X、第二電池容量Y及び第三電池容量Zのそれぞれの値は、二次電池200の放電特性である電池電圧特性Vから算出される。
図7は、電池電圧特性Vにおける第一電池容量X、第二電池容量Y及び第三電池容量Zを示す図である。
同図に示すように、電池電圧特性Vに現れる3つの電圧平坦部について、当該3つの電圧平坦部の近似直線を直線v1、v2及びv3とする。ここで、直線v1と直線v2とは、略水平方向に互いに略平行な直線であり、直線v3は、右肩下がりの傾いた直線である。そして、直線v1と直線v2との中間の直線と、電池電圧特性Vとの交点を点xyとする。また、直線v2と直線v3との交点を点yzとする。
この場合、第一電池容量Xは、0から点xyまでの電気量を示す値、第二電池容量Yは、点xyから点yzまでの電気量を示す値、第三電池容量Zは、点yz以降の電気量を示す値となる。このようにして、第二取得部120は、電池電圧特性Vから、第一電池容量Xと第二電池容量Yとを算出することで、第一電池容量Xと第二電池容量Yとを取得する。
なお、第一負極容量A、第二負極容量B及び第三負極容量Cについても同様に、負極電位特性Nから算出することができる。つまり、記憶部150に負極電位特性Nが記憶されており、第一取得部110は、当該負極電位特性Nから、第一負極容量A及び第二負極容量Bを算出することで取得することにしてもよい。
次に、二次電池200への充放電が繰り返し行われた場合の負極電位特性N及び電池電圧特性Vの経時変化について、説明する。
図8は、負極電位特性Nの経時変化について説明するための図である。ここで、同図の(a)は、例えば第一時点での負極電位特性N1を示しており、同図の(b)は、例えば第二時点での負極電位特性N2を示している。
同図に示すように、時間が経過すると、負極が劣化しても負極の黒鉛質炭素自体は破壊されないので、負極電位特性は、形状を維持したまま、全体が縮小するような劣化を生じる。つまり、負極電位特性N1は、水平方向に全体的に縮小されて負極電位特性N2になるように劣化する。なお、この劣化により、負極の可逆容量は、第一時点での可逆容量Q1から第二時点での可逆容量Q2に低下する。
なお、時間経過によっても、正極電位特性Pは同等の特性を維持しているため、第二時点での電池電圧特性Vは、第二時点での負極電位特性N2に対応した特性を有する。
このため、その劣化による縮小比率は、第一時点での第二負極容量B及び第三負極容量Cと、第二時点での第二電池容量Yと第三電池容量Zとを用いて、第二電池容量Y/第二負極容量B、第三電池容量Z/第三負極容量C、または(第二電池容量Y+第三電池容量Z)/(第二負極容量B+第三負極容量C)と表すことができる。
なお、第一負極容量A、第二負極容量B及び第三負極容量Cの合計値は、劣化によって変化する(減少する)が、第一負極容量Aと第二負極容量Bと第三負極容量Cとの比率は、劣化によっても変化しない。
図5に戻り、算出部130は、第二電池容量を第二負極容量で除した値に、第一負極容量を乗じることで、当該可逆容量推定値を算出する(S106)。
つまり、算出部130は、Stage2の方がStage4よりも平坦部の平坦性が高いことから、第二電池容量Y/第二負極容量Bを用いることが望ましく、この場合、負極が持つStage1の可逆容量は、第二電池容量Y/第二負極容量B×第一負極容量Aと推定できる。
なお、第一取得部110が第一負極容量と第三負極容量とを取得し、第二取得部120が第一電池容量と第三電池容量とを取得することで、算出部130は、第三電池容量を第三負極容量で除した値に、第一負極容量を乗じることで、当該可逆容量推定値を算出することにしてもよい。
次に、寿命判定部140は、算出部130が算出した可逆容量推定値を用いて、二次電池200の寿命判定処理を行う(S108)。
つまり、当該可逆容量推定値がある値を下回ると負極上に金属リチウムが析出しはじめることがわかるので、寿命判定部140により、急激な寿命性能の低下を生じることを事前に察知できる。なお、この寿命判定部140が行う寿命判定処理の詳細な説明については、後述する。
以上のようにして、電池寿命劣化推定装置100が二次電池200の寿命の劣化状態を推定する処理は、終了する。
次に、寿命判定部140が行う寿命判定処理(図5のS108)について、詳細に説明する。
図9は、本発明の実施の形態に係る寿命判定部140が行う寿命判定処理の一例を示すフローチャートである。
図10は、本発明の実施の形態に係る寿命判定部140が行う寿命判定処理を説明するための図である。具体的には、同図の(a)は、第一時点における負極電位特性N1と電池電圧特性V1との関係を示す図であり、同図の(b)は、第二時点における負極電位特性N2と電池電圧特性V2との関係を示す図である。
まず、図9に示すように、寿命判定部140は、算出部130が算出した可逆容量推定値から第一電池容量を差し引いた値が、予め定められた閾値を下回ったか否かを判断する(S202)。
具体的には、図10の(a)に示すように、第一時点においては、可逆容量推定値A1から第一電池容量X1を差し引いた値である「可逆容量推定値A1−第一電池容量X1」は、当該閾値を上回っていることとする。
そして、図10の(b)に示すように、第二時点においては、可逆容量推定値A2が可逆容量推定値A1よりも縮小されるため、可逆容量推定値A2から第一電池容量X2を差し引いた値である「可逆容量推定値A2−第一電池容量X2」は、「可逆容量推定値A1−第一電池容量X1」よりも小さくなる。
このため、時間が経過することで、「可逆容量推定値A2−第一電池容量X2」が当該閾値を下回ることになる。寿命判定部140は、この「可逆容量推定値A2−第一電池容量X2」が、予め定められた閾値を下回ったか否かを判断する。
そして、寿命判定部140は、可逆容量推定値から第一電池容量を差し引いた値が当該閾値を下回っていないと判断した場合(S202でNo)は、処理を終了する。
また、寿命判定部140は、可逆容量推定値から第一電池容量を差し引いた値が当該閾値を下回っていると判断した場合(S202でYes)は、寿命の劣化状態であると判定する(S204)。つまり、寿命判定部140は、二次電池200の電池容量が急激に低下することが予測される状態であると判定する。
ここで、当該閾値とは、二次電池200が寿命の劣化状態であるか否かを示すための数値であり、ユーザによって定められる。なお、当該閾値は、寿命判定部140によって設定されることにしてもよく、寿命判定部140が、過去の判定結果を参照して当該閾値を更新するなど、当該閾値は変更されることにしてもよい。
そして、寿命判定部140は、警告を行う、または二次電池200への充電を停止させる(S206)。
例えば、寿命判定部140は、寿命性能が急激に低下する旨の警告表示を画面(図示せず)に表示させたり、警告音を出力させる。また、寿命判定部140は、当該警告に代えて、または当該警告とともに、二次電池200への充電を停止させる。これにより、ユーザは、二次電池200をヒータで加熱するなどして、寿命性能の再生処理を施すことができる。
以上のようにして、寿命判定部140が行う寿命判定処理(図5のS108)は、終了する。
(変形例1)
次に、本発明の実施の形態の変形例1に係る電池寿命劣化推定装置100aについて説明する。上記実施の形態では、第一取得部110は、第一負極容量と第二負極容量または第三負極容量とを取得し、第二取得部120は、第二電池容量または第三電池容量とを取得し、算出部130は、取得された値を用いて、可逆容量推定値を算出することとした。しかし、本変形例1では、第一取得部110は、第二負極容量に第三負極容量を加えた値と第一負極容量とを取得し、第二取得部120は、第二電池容量に第三電池容量を加えた値を取得し、算出部130は、取得された値を用いて、可逆容量推定値を算出する。
ここで、本変形例1に係る電池寿命劣化推定装置100aが備える構成要素は、図2に示された上記実施の形態に係る電池寿命劣化推定装置100が備える構成要素と同じであるため、以下では、詳細な説明は省略し、異なる機能を中心に説明する。
記憶部150は、第一負極容量と、第二負極容量に第三負極容量を加えた値とを含む第一時点データ151aを記憶しているメモリである。
図11は、本発明の実施の形態の変形例1に係る第一時点データ151aの一例を示す図である。
第一時点データ151aは、第一時点での第一負極容量と、第二負極容量に第三負極容量を加えた値とを示すデータの集まりである。つまり、同図に示すように、第一時点データ151aは、「第一負極容量」及び「第二負極容量+第三負極容量」を含むデータテーブルである。
このように、本変形例1では、第一負極容量、及び第二負極容量と第三負極容量との合計値が事前に計測され、記憶部150に記憶されている。なお、電池寿命劣化推定装置100aが二次電池200の第一負極容量、及び第二負極容量と第三負極容量との合計値を計測し、記憶部150に記憶させる構成でもかまわない。
第一取得部110は、記憶部150から、第二負極容量に第三負極容量を加えた値と、第一負極容量とを取得する。
なお、記憶部150には第一電池容量と第二電池容量と第三電池容量とが記憶されており、第一取得部110は、これらの値から、第二電池容量に第三電池容量を加えた値を算出することで、第二電池容量に第三電池容量を加えた値と、第一電池容量とを取得することにしてもよい。
また、記憶部150には負極電位特性が記憶されており、第一取得部110は、当該負極電位特性を参照して、第二電池容量に第三電池容量を加えた値と、第一電池容量とを取得することにしてもよい。また、電池寿命劣化推定装置100aは記憶部150を備えておらず、第一取得部110は、他の機器から第二電池容量に第三電池容量を加えた値と、第一電池容量とを取得することにしてもよい。
第二取得部120は、第二時点において測定された第二電池容量に第三電池容量を加えた値と、第一電池容量とを取得する。例えば、第二取得部120は、第二電池容量と第三電池容量とを取得して、第二電池容量と第三電池容量とを加算することで、第二電池容量に第三電池容量を加えた値を取得する。
なお、第二取得部120が測定を行うことで第二電池容量に第三電池容量を加えた値と、第一電池容量とを取得することにしてもよいし、他の機器が測定した第二電池容量に第三電池容量を加えた値と、第一電池容量とを、第二取得部120が取得することにしてもよい。
算出部130は、第二電池容量に第三電池容量を加えた値を第二負極容量に第三負極容量を加えた値で除した値に、第一負極容量を乗じた値を、可逆容量推定値として算出する。
図12は、本発明の実施の形態の変形例1に係る電池寿命劣化推定装置100aが二次電池200の寿命の劣化状態を推定する処理の一例を示すフローチャートである。
同図に示すように、まず、第一取得部110は、第一時点における第二負極容量に第三負極容量を加えた値と、第一負極容量とを取得する(S302)。
そして、第二取得部120は、第二時点において測定された第二電池容量に第三電池容量を加えた値と、第一電池容量とを取得する(S304)。
そして、算出部130は、第二電池容量に第三電池容量を加えた値を第二負極容量に第三負極容量を加えた値で除した値に、第一負極容量を乗じることで、可逆容量推定値を算出する(S306)。
そして、寿命判定部140は、算出部130が算出した可逆容量推定値を用いて、二次電池200の寿命判定処理を行う(S308)。
以上のようにして、本変形例1に係る電池寿命劣化推定装置100aが二次電池200の寿命の劣化状態を推定する処理は、終了する。
(変形例2)
次に、本発明の実施の形態の変形例2に係る電池寿命劣化推定装置100bについて説明する。上記実施の形態では、第一取得部110は、第一負極容量と第二負極容量または第三負極容量とを取得し、第二取得部120は、第二電池容量または第三電池容量とを取得し、算出部130は、取得された値を用いて、可逆容量推定値を算出することとした。しかし、本変形例2では、第一取得部110は、第一負極容量を第二負極容量で除した値を取得し、第二取得部120は、第一電池容量と第二電池容量とを取得し、算出部130は、取得された値を用いて、可逆容量推定値を算出する。
ここで、本変形例2に係る電池寿命劣化推定装置100bが備える構成要素は、図2に示された上記実施の形態に係る電池寿命劣化推定装置100が備える構成要素と同じであるため、以下では、詳細な説明は省略し、異なる機能を中心に説明する。
記憶部150は、第一負極容量を第二負極容量で除した値を含む第一時点データ151bを記憶しているメモリである。
図13は、本発明の実施の形態の変形例2に係る第一時点データ151bの一例を示す図である。
第一時点データ151bは、第一時点での第一負極容量を第二負極容量で除した値を示すデータの集まりである。つまり、同図に示すように、第一時点データ151bは、「第一負極容量/第二負極容量」を含むデータテーブルである。
このように、本変形例2では、第一負極容量を第二負極容量で除した値が事前に計測され、記憶部150に記憶されている。なお、電池寿命劣化推定装置100bが二次電池200の第一負極容量を第二負極容量で除した値を計測し、記憶部150に記憶させる構成でもかまわない。
第一取得部110は、記憶部150から、第一負極容量を第二負極容量で除した値を取得する。
なお、記憶部150には負極電位特性が記憶されており、第一取得部110は、当該負極電位特性を参照して、第一負極容量を第二負極容量で除した値を取得することにしてもよい。また、電池寿命劣化推定装置100bは記憶部150を備えておらず、第一取得部110は、他の機器から第一負極容量を第二負極容量で除した値を取得することにしてもよい。
第二取得部120は、第一電池容量と第二電池容量とを取得する。
算出部130は、第一負極容量を第二負極容量で除した値に第二電池容量を乗じることで、可逆容量推定値を算出する。
図14は、本発明の実施の形態の変形例2に係る電池寿命劣化推定装置100bが二次電池200の寿命の劣化状態を推定する処理の一例を示すフローチャートである。
同図に示すように、まず、第一取得部110は、第一時点における第一負極容量を第二負極容量で除した値を取得する(S402)。
そして、第二取得部120は、第二時点において測定された第一電池容量と第二電池容量とを取得する(S404)。
そして、算出部130は、第一負極容量を第二負極容量で除した値に第二電池容量を乗じることで、可逆容量推定値を算出する(S406)。
そして、寿命判定部140は、算出部130が算出した可逆容量推定値を用いて、二次電池200の寿命判定処理を行う(S408)。
以上のようにして、本変形例2に係る電池寿命劣化推定装置100aが二次電池200の寿命の劣化状態を推定する処理は、終了する。
なお、第一取得部110が第一負極容量を第三負極容量で除した値を取得し、第二取得部120が第一電池容量と第三電池容量とを取得することで、算出部130は、第一負極容量を第三負極容量で除した値に第三電池容量を乗じることで、可逆容量推定値を算出することにしてもよい。
また、第一取得部110が、第二負極容量に第三負極容量を加えた値で第一負極容量を除した値を取得し、第二取得部120が第二電池容量に第三電池容量を加えた値と、第一電池容量とを取得することにしてもよい。この場合、算出部130は、第一取得部110が取得した値に第二取得部120が取得した値を乗じることで、可逆容量推定値を算出することができる。
以上のように、本発明の実施の形態及びその変形例に係る電池寿命劣化推定装置100、100a及び100bによれば、第一時点での負極電位特性における第一負極容量と、第二負極容量及び第三負極容量のうちの少なくとも1つとから得られる値、及び、第二時点での電池電圧特性における第一電池容量と、第二電池容量及び第三電池容量のうちの少なくとも1つとから得られる値を取得する。そして、電池寿命劣化推定装置100、100a及び100bは、これらの取得した値を用いて、第二時点での第一負極容量に対応する可逆容量推定値を算出し、当該可逆容量推定値から第一電池容量を差し引いた値が、予め定められた閾値を下回った場合に、寿命の劣化状態であると判定する。
ここで、寿命の劣化状態とは、二次電池200の電池容量の急激な低下を招く状態である。つまり、劣化により可逆容量推定値が減少していき、第二時点において、可逆容量推定値と第一電池容量との差が当該閾値よりも小さくなった場合、電池寿命劣化推定装置100、100a及び100bは、第二時点で寿命の劣化状態になったと判定する。これにより、電池寿命劣化推定装置100、100a及び100bは、二次電池200において、電池容量が急激に低下して寿命性能の急激な低下が生じることを事前に察知することができる。
また、算出部130は、第一負極容量と、第二負極容量及び第三負極容量のうちの少なくとも1つと、第二電池容量及び第三電池容量のうちの少なくとも1つとを用いて、容易な計算によって可逆容量推定値を算出する。このため、電池寿命劣化推定装置100、100a及び100bは、二次電池200において、電池容量が急激に低下して寿命性能の急激な低下が生じることを、容易な計算によって事前に察知することができる。
また、算出部130は、第二電池容量を第二負極容量で除した値に、第一負極容量を乗じることで、可逆容量推定値を算出する。ここで、第二負極容量の方が第三負極容量よりも電位平坦部の平坦度が高く、第二電池容量の方が第三電池容量よりも電圧平坦部の平坦度が高いため、精度良く可逆容量推定値を算出することができる。このため、電池寿命劣化推定装置100、100a及び100bは、二次電池200において、電池容量が急激に低下して寿命性能の急激な低下が生じることを、容易な計算によって精度良く事前に察知することができる。
また、寿命判定部140は、二次電池200が寿命の劣化状態であると判定した場合に、警告を行ったり、二次電池200への充電を停止させる。これにより、二次電池200の寿命性能が急激に低下する前に、二次電池200の再生処理などを施すことができ、二次電池200の長寿命化を図ることができる。
また、本発明の実施の形態及びその変形例1に係る電池寿命劣化推定装置100及び100aによれば、第一取得部110は、第二負極容量、第三負極容量、及び第二負極容量に第三負極容量を加えた値のうちの少なくとも1つと、第一負極容量とを取得し、第二取得部120は、第二電池容量、第三電池容量、及び第二電池容量に第三電池容量を加えた値のうちの少なくとも1つと、第一電池容量とを取得する。これにより、電池寿命劣化推定装置100及び100aは、取得した値を用いて、容易に、可逆容量推定値を算出して、寿命の劣化状態を判定することができる。
また、本発明の実施の形態の変形例2に係る電池寿命劣化推定装置100bによれば、第一取得部110は、第二負極容量、第三負極容量、及び第二負極容量に第三負極容量を加えた値のうちの少なくとも1つで、第一負極容量を除した値を取得し、第二取得部120は、第二電池容量、第三電池容量、及び第二電池容量に第三電池容量を加えた値のうちの少なくとも1つと、第一電池容量とを取得する。これにより、電池寿命劣化推定装置100bは、取得した値を用いて、容易に、可逆容量推定値を算出して、寿命の劣化状態を判定することができる。
以上、本発明の実施の形態及びその変形例に係る蓄電システム10及び電池寿命劣化推定装置100、100a及び100bについて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。
つまり、今回開示された実施の形態及びその変形例は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施の形態及びその変形例では、電池寿命劣化推定装置は、図6のような二次電池200のOCV特性を示すグラフを用いて、二次電池200の寿命の劣化状態を推定することとした。しかし、電池寿命劣化推定装置は、OCV特性ではなく、二次電池200の放電特性を示すグラフを用いて、二次電池200の寿命の劣化状態を推定することにしてもよい。特に、放電レートが十分に低い場合には、当該放電特性を用いても、精度良く寿命の劣化状態を推定することができる。
また、上記実施の形態及びその変形例では、電池寿命劣化推定装置は、横軸をSOCとするOCV特性を示すグラフを用いて、二次電池200の寿命の劣化状態を推定することとした。しかし、電池寿命劣化推定装置は、横軸を電池容量(通電電気量)とするOCV特性を示すグラフを用いて、二次電池200の寿命の劣化状態を推定することにしてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、電池寿命劣化推定装置は、第二時点での第一負極容量に対応する負極の可逆容量を示す値の推定値を可逆容量推定値として、当該可逆容量推定値から第一電池容量を差し引いた値が、閾値を下回った場合に、寿命の劣化状態であると判定することとした。
しかし、電池寿命劣化推定装置は、第二時点での第一負極容量と第二負極容量との合計値に対応する負極の可逆容量を示す値の推定値を可逆容量推定値として、当該可逆容量推定値から第一電池容量と第二電池容量との合計値を差し引いた値が、所定の閾値を下回った場合に、寿命の劣化状態であると判定することにしてもよい。例えば、算出部130は、第二電池容量Yを第二負極容量Bで除した値に、第一負極容量Aと第二負極容量Bとの合計値を乗じることで、当該可逆容量推定値を算出する。そして、寿命判定部140は、算出部130が算出した可逆容量推定値から、第一電池容量Xと第二電池容量Yとの合計値を差し引いた値が、所定の閾値を下回った場合に、寿命の劣化状態であると判定する。
さらに、電池寿命劣化推定装置は、第二時点での第一負極容量と第二負極容量と第三負極容量との合計値に対応する負極の可逆容量を示す値の推定値を可逆容量推定値として、当該可逆容量推定値から第一電池容量と第二電池容量と第三電池容量との合計値を差し引いた値が、所定の閾値を下回った場合に、寿命の劣化状態であると判定することにしてもよい。例えば、算出部130は、第二電池容量Yを第二負極容量Bで除した値に、第一負極容量Aと第二負極容量Bと第三負極容量Cとの合計値を乗じることで、当該可逆容量推定値を算出する。そして、寿命判定部140は、算出部130が算出した可逆容量推定値から、第一電池容量Xと第二電池容量Yと第三電池容量Zとの合計値を差し引いた値が、所定の閾値を下回った場合に、寿命の劣化状態であると判定する。
また、上記実施の形態及びその変形例では、電池寿命劣化推定装置は、負極電位特性に現れる3つの電位平坦部と、電池電圧特性に現れる3つの電圧平坦部とから得られる値を用いて、寿命の劣化状態であると判定することとした。しかし、負極電位特性及び電池電圧特性によっては、平坦部は2つであったり、4つ以上であったりする場合がある。この場合は、電池寿命劣化推定装置は、負極電位特性及び電池電圧特性に現れる2つまたは4つ以上の電位平坦部及び電圧平坦部から得られる値を用いて、当該寿命の劣化状態を判定することにしてもよい。
例えば、当該平坦部が2つの場合は、電池寿命劣化推定装置は、上記実施の形態またはその変形例において第三負極容量C=0及び第三電池容量Z=0とすることで、可逆容量推定値を算出し、寿命の劣化状態を判定することができる。また、当該平坦部が4つ以上の場合は、電池寿命劣化推定装置は、当該4つ以上の平坦部のうち3つの平坦部についての第一負極容量A、第二負極容量B及び第三負極容量Cと、第一電池容量X、第二電池容量Y及び第三電池容量Zとから、上記実施の形態またはその変形例と同様に、可逆容量推定値を算出し、寿命の劣化状態を判定することができる。
また、本発明は、このような蓄電システム10または電池寿命劣化推定装置100、100a及び100bとして実現することができるだけでなく、電池寿命劣化推定装置100、100aまたは100bに含まれる特徴的な処理部をステップとする電池寿命劣化推定方法としても実現することができる。
また、本発明に係る電池寿命劣化推定装置100、100aまたは100bが備える各処理部は、集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現されてもよい。例えば、図15に示すように、本発明は、第一取得部110、第二取得部120、算出部130及び寿命判定部140を備える集積回路160として実現することができる。図15は、本発明の実施の形態に係る電池寿命劣化推定装置100を集積回路で実現する構成を示すブロック図である。
なお、集積回路160が備える各処理部は、個別に1チップ化されても良いし、一部または全てを含むように1チップ化されても良い。
ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてあり得る。
また、本発明は、電池寿命劣化推定方法に含まれる特徴的な処理をコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体及びインターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのは言うまでもない。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池において、寿命性能の急激な低下が生じることを事前に察知することができる電池寿命劣化推定装置等に適用できる。
10 蓄電システム
100、100a、100b 電池寿命劣化推定装置
110 第一取得部
120 第二取得部
130 算出部
140 寿命判定部
150 記憶部
151、151a、151b 第一時点データ
160 集積回路
200 二次電池
300 収容ケース

Claims (10)

  1. 非水電解質二次電池の電池容量の急激な低下を招く状態を寿命の劣化状態として推定する電池寿命劣化推定装置であって、
    第一時点での負極電位とSOCとの関係を示す負極電位特性に現れる複数の電位平坦部のそれぞれに対応する電気量から得られる値を取得する第一取得部と、
    第二時点での電池電圧とSOCとの関係を示す電池電圧特性に現れる複数の電圧平坦部のそれぞれに対応する電気量から得られる値を取得する第二取得部と、
    前記第一取得部及び前記第二取得部が取得した値を用いて、前記第二時点での前記負極電位特性で示される負極の可逆容量を示す値の推定値である可逆容量推定値を算出する算出部と、
    算出された前記可逆容量推定値から、前記第二時点での前記電池電圧特性で示される前記可逆容量推定値に対応する電気量を示す値を差し引いた値が、予め定められた閾値を下回った場合に、前記寿命の劣化状態であると判定する寿命判定部と
    を備える電池寿命劣化推定装置。
  2. 前記第一取得部は、前記第一時点での前記負極電位特性に現れる3つの電位平坦部のそれぞれに対応する電気量を示す値を、電位が卑の方から第一負極容量、第二負極容量及び第三負極容量とし、前記第一負極容量と、前記第二負極容量及び前記第三負極容量のうちの少なくとも1つとから得られる値を取得し、
    前記第二取得部は、前記第二時点での前記電池電圧特性に現れる3つの電圧平坦部のそれぞれに対応する電気量を示す値を、電圧が高い方から第一電池容量、第二電池容量及び第三電池容量とし、前記第一電池容量と、前記第二電池容量及び前記第三電池容量のうちの少なくとも1つとから得られる値を取得する
    請求項1に記載の電池寿命劣化推定装置。
  3. 前記算出部は、前記第二電池容量を前記第二負極容量で除した値、前記第三電池容量を前記第三負極容量で除した値、または、前記第二電池容量に前記第三電池容量を加えた値を前記第二負極容量に前記第三負極容量を加えた値で除した値に、前記第一負極容量を乗じた値を、前記可逆容量推定値として算出し、
    前記寿命判定部は、算出された前記可逆容量推定値から前記第一電池容量を差し引いた値が、前記閾値を下回った場合に、前記寿命の劣化状態であると判定する
    請求項2に記載の電池寿命劣化推定装置。
  4. 前記第一取得部は、前記第二負極容量、前記第三負極容量、及び前記第二負極容量に前記第三負極容量を加えた値のうちの少なくとも1つと、前記第一負極容量とを取得し、
    前記第二取得部は、前記第二電池容量、前記第三電池容量、及び前記第二電池容量に前記第三電池容量を加えた値のうちの少なくとも1つと、前記第一電池容量とを取得する
    請求項3に記載の電池寿命劣化推定装置。
  5. さらに、
    前記第一負極容量と前記第二負極容量とを記憶している記憶部を備え、
    前記第一取得部は、前記記憶部から、前記第一負極容量と前記第二負極容量とを読み出すことで取得し、
    前記第二取得部は、前記第二時点において測定された前記第一電池容量と前記第二電池容量とを取得し、
    前記算出部は、前記第二電池容量を前記第二負極容量で除した値に、前記第一負極容量を乗じることで、前記可逆容量推定値を算出する
    請求項4に記載の電池寿命劣化推定装置。
  6. 前記第一取得部は、前記第二負極容量、前記第三負極容量、及び前記第二負極容量に前記第三負極容量を加えた値のうちの少なくとも1つで、前記第一負極容量を除した値を取得し、
    前記第二取得部は、前記第二電池容量、前記第三電池容量、及び前記第二電池容量に前記第三電池容量を加えた値のうちの少なくとも1つと、前記第一電池容量とを取得する
    請求項3に記載の電池寿命劣化推定装置。
  7. 前記寿命判定部は、前記寿命の劣化状態であると判定した場合に、警告を行う、または前記非水電解質二次電池への充電を停止させる
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の電池寿命劣化推定装置。
  8. 非水電解質二次電池と、
    前記非水電解質二次電池の電池容量の急激な低下を招く状態を寿命の劣化状態として推定する請求項1〜7のいずれか1項に記載の電池寿命劣化推定装置と
    を備える蓄電システム。
  9. コンピュータが、非水電解質二次電池の電池容量の急激な低下を招く状態を寿命の劣化状態として推定する電池寿命劣化推定方法であって、
    第一時点での負極電位とSOCとの関係を示す負極電位特性に現れる複数の電位平坦部のそれぞれに対応する電気量から得られる値を取得する第一取得ステップと、
    第二時点での電池電圧とSOCとの関係を示す電池電圧特性に現れる複数の電圧平坦部のそれぞれに対応する電気量から得られる値を取得する第二取得ステップと、
    前記第一取得ステップ及び前記第二取得ステップで取得された値を用いて、前記第二時点での前記負極電位特性で示される負極の可逆容量を示す値の推定値である可逆容量推定値を算出する算出ステップと、
    算出された前記可逆容量推定値から、前記第二時点での前記電池電圧特性で示される前記可逆容量推定値に対応する電気量を示す値を差し引いた値が、予め定められた閾値を下回った場合に、前記寿命の劣化状態であると判定する寿命判定ステップと
    を含む電池寿命劣化推定方法。
  10. 非水電解質二次電池の電池容量の急激な低下を招く状態を寿命の劣化状態として推定する集積回路であって、
    第一時点での負極電位とSOCとの関係を示す負極電位特性に現れる複数の電位平坦部のそれぞれに対応する電気量から得られる値を取得する第一取得部と、
    第二時点での電池電圧とSOCとの関係を示す電池電圧特性に現れる複数の電圧平坦部のそれぞれに対応する電気量から得られる値を取得する第二取得部と、
    前記第一取得部及び前記第二取得部が取得した値を用いて、前記第二時点での前記負極電位特性で示される負極の可逆容量を示す値の推定値である可逆容量推定値を算出する算出部と、
    算出された前記可逆容量推定値から、前記第二時点での前記電池電圧特性で示される前記可逆容量推定値に対応する電気量を示す値を差し引いた値が、予め定められた閾値を下回った場合に、前記寿命の劣化状態であると判定する寿命判定部と
    を備える集積回路。
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