JP5581915B2 - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents
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Description
このハイブリッド車両の制御装置は、変速機入力軸に固定されたプライマリプーリと、変速機出力軸に固定されたセカンダリプーリと、両プーリに掛け渡したベルトと、を有するベルト式無段変速機を有する。
前記慣性体は、前記プラマリプーリおよび前記セカンダリプーリである。
すなわち、走行中、慣性体に蓄積されたエネルギー(イナーシャトルク)を、エンジン始動トルクとして使うことで、エンジンを始動するようにしている。
したがって、モータ走行モードによる走行中、モータジェネレータをエンジン始動モータとする場合のように、モータジェネレータの出力から、エンジン始動に備えてエンジン始動トルクを残しておく必要がない。このため、例えば、慣性体に蓄積されたエネルギー(イナーシャトルク)と、モータジェネレータの余剰トルクと、によってエンジン始動トルクの確保が見込める間は、エンジンを停止したままのモータ走行モードを維持することが可能となる。
この結果、走行中、モータ走行モードによる走行領域が拡大され、エンジン負荷のない回生頻度が高くなることによる回生エネルギーの回収量の向上と、エンジンを停止する頻度が高くなることによる燃費の向上を図ることができる。
加えて、ベルト式無段変速機のプライマリプーリおよびセカンダリプーリを慣性体として用いる。
このため、慣性体として、別部品によるフライホイールを追加する必要が無く、コスト的にもスペース的にも有利としながら、エンジン始動に用いるイナーシャトルクを得ることができる。
図1は、実施例1の制御装置が適用された前輪駆動によるハイブリッド車両を示す全体システム図である。
(a) エンジンENG→ベルト式無段変速機CVT→駆動輪FL,FR
(b) エンジンENG+モータジェネレータMG→ベルト式無段変速機CVT→駆動輪FL,FR
(c) エンジンENG+モータジェネレータMG→固定ギヤ機構GT→駆動輪FL,FR
(d) モータジェネレータMG→ベルト式無段変速機CVT→駆動輪FL,FR
(e) モータジェネレータMG→固定ギヤ機構GT→駆動輪FL,FR
を有する。
実施例1におけるハイブリッド車両の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、第1クラッチコントローラ5と、第1クラッチ油圧ユニット6と、CVTコントローラ7と、第2〜4クラッチ油圧ユニット8と、ブレーキコントローラ9と、統合コントローラ10と、を有して構成されている。なお、各コントローラ1,2,5,7,9と、統合コントローラ10とは、情報交換が互いに可能なCAN通信線11を介して接続されている。
すなわち、モータ最大トルクTMmaxは、図3に示すように、モータ回転数が高いほど低くなるというようにモータ回転数やモータ温度によって決まる値である。エンジン始動トルクTeは、モータ回転数などにかかわらず、エンジンENGの排気量などによって決まる固定値である。これに対し、走行トルクTdは、車両を駆動させるために使われるトルクであり、ドライバーの駆動力要求によって変わる値である。よって、高アクセル開度域や高車速域では、Td+Te≧TMmaxというモータ出力限界条件が成立する。
ここで、モータトルク余剰分ΔTMは、判断時点でのモータ最大トルクTMmaxから走行トルクTdを差し引くことで算出される。イナーシャ予測トルクTpmは、判断時点でのプーリ回転数およびプーリ比に基づき、図4に示すイナーシャトルクマップを検索することにより求められる値である。つまり、イナーシャ予測トルクTpmは、現時点でエンジン始動を行ったと仮定した場合、プーリのイナーシャにより見込まれるイナーシャトルクの値である。
つまり、ステップS7では、エンジン始動限界条件の成立によるエンジン始動要求にしたがってエンジン始動制御を行う。
ここで、イナーシャ発生トルクTpの算出式は、
Tp=(1/2){Ipri・Δω2pri+Isec・(Δωpri/ip)2}・(1/Δt)・(60/2πNpri)
である。但し、Δtは回転同期時間、Δωpriは回転変動分角速度、Npriは回転減少後のプライマリプーリ回転数、ipはプーリ比である。
すなわち、図4において、エンジン始動制御での回転同期時間Δt中に降下させることになるプライマリプーリ31の回転数を目標回転数ΔREVとする。そして、この目標回転数ΔREVの回転数降下があってもエンジン始動開始時のイナーシャ発生トルクTpを維持することができるプーリ比を目標プーリ比ipとする。なお、最大の目標回転数ΔREVは、現状プーリ比(固定ギヤ比と同じ)から最HIGHまでのプーリ比で決まる。
ここで、要求駆動トルクは、アクセル開度APOや車速VSPから算出される。設定駆動トルクTdoは、エンジンENGのみでの駆動力では駆動力不足になるトルク値に設定される。
実施例1のハイブリッド車両の制御装置における作用を、「走行モード遷移制御作用」、「モータ出力走行制御作用」、「エンジン始動制御作用」、「エンジン出力走行制御作用」に分けて説明する。
車両走行を開始すると、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3へと進み、モータ出力走行制御が開始される。そして、ステップS3にてモータ出力限界条件が不成立であると判断されるとステップS5へ進み、モータ出力限界条件が不成立である間、ステップS2→ステップS3→ステップS5へと進む流れが繰り返され、ステップS2でのモータ出力走行制御が維持される。
例えば、モータジェネレータをエンジン始動モータとする場合には、ステップS3のモータ出力限界条件が成立すると、直ちにエンジン始動要求を出し、エンジン始動制御を開始する必要がある。このため、例えば、バッテリ容量に余裕があり、モータ出力走行モードを維持できるような走行状態であっても、エンジン出力走行モードへのモード遷移を余儀なくされていた。
したがって、慣性体として、別部品によるフライホイールを追加する必要が無く、コスト的にもスペース的にも有利としながら、エンジン始動に用いるイナーシャトルクが得られる。
第1クラッチCL1を開放し、車両を発進させると、図5のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS203へと進む。このステップS203では、ベルト式無段変速機CVTをドライブラインに有するモータ発進モード(第2クラッチCL2:ON、第3クラッチCL3:OFF、第4クラッチCL4:ON)による走行とされる。そして、次の制御周期からベルト式無段変速機CVTのプーリ比が固定ギヤ比に達するまでの間は、図5のフローチャートにおいて、ステップS201→ステップS202→ステップS203→ステップS205へと進む流れが繰り返され、モータ発進モードによる走行が維持される。
エンジン始動制御は、エンジン始動パターン1(図11)とエンジン始動パターン2(図12)とエンジン始動パターン3(図13)の3パターン存在する。
ベルト式無段変速機CVTのプーリ比が、固定ギヤ比まで達する前にエンジン始動要求が出された場合は、図6のフローチャートにおいて、ステップS701→ステップS702→ステップS709→ステップS710へと進む。そして、ステップS702では、モータジェネレータMGをエンジン始動モータとしてエンジンENGを始動するパターン1(第2クラッチCL2:ON、第3クラッチCL3:OFF、第4クラッチCL4:ON)によるエンジン始動が行われる。そして、回転同期時間Δtを経過するまでは、ステップS709→ステップS710へと進む流れが繰り返され、第1クラッチCL1がスリップ締結される。回転同期時間Δtを経過すると、ステップS711へ進み、第1クラッチCL1を締結し、エンジン始動を完了する。
ベルト式無段変速機CVTのプーリ比が、固定ギヤ比まで達した後にエンジン始動要求が出され、かつ、イナーシャ発生トルクTpがエンジン始動トルクTe以下の場合は、図6のフローチャートにおいて、ステップS701→ステップS703→ステップS704→ステップS705→ステップS706→ステップS707→ステップS709→ステップS710へと進む。そして、ステップS705では、両プーリ31,32によるイナーシャ発生トルクTpを、モータトルクのアシストトルクとしてエンジンENGを始動するパターン2(第2クラッチCL2:OFF、第3クラッチCL3:ON、第4クラッチCL4:ON)によるエンジン始動が行われる。
ベルト式無段変速機CVTのプーリ比が、固定ギヤ比まで達した後にエンジン始動要求が出され、かつ、イナーシャ発生トルクTpがエンジン始動トルクTeよりも大きい場合は、図6のフローチャートにおいて、ステップS701→ステップS703→ステップS704→ステップS708→ステップS709→ステップS710へと進む。そして、ステップS708では、ベルト式無段変速機CVTの両プーリ31,32によるイナーシャトルクのみによってエンジンENGを始動するパターン3(第2クラッチCL2:OFF、第3クラッチCL3:ON、第4クラッチCL4:OFF)によるエンジン始動が行われる。
エンジン始動が完了したとき、要求駆動トルクTd*が設定駆動トルクTdo未満であると、図7のフローチャートにおいて、ステップS801→ステップS802へと進み、エンジンENGを駆動源とし、ドライブラインにベルト式無段変速機CVTを有するエンジン走行モード(第2クラッチCL2:OFF、第3クラッチCL3:OFF、第4クラッチCL4:ON)による走行とされる。そして、要求駆動トルクTd*が設定駆動トルクTdo未満で、かつ、発電要求がない限り、図7のフローチャートにおいて、ステップS801→ステップS802→ステップS803へ進む流れが繰り返され、エンジン走行モードが維持される。
し、ステップS805へ進む。
このエンジン走行モードの選択時には、図14の矢印に示すエネルギーフロー状態において、第2クラッチCL2を締結することにより、エンジンENGからの出力の一部を発電に用いることができる。
実施例1のハイブリッド車両の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
モータジェネレータMGと、
前記モータジェネレータMGのみによるモータ走行モードにて前記モータジェネレータMGからのエネルギーを蓄積する慣性体(プーリ31,32)と、
前記慣性体(プーリ31,32)と前記エンジンENGを断接する第1クラッチCL1と、
前記慣性体(プーリ31,32)と前記モータジェネレータMGを断接する第2クラッチCL2と、
前記モータ走行モードからのエンジン始動時、前記第2クラッチCL2を開放して慣性体(プーリ31,32)を前記モータジェネレータMGから切り離した状態で、前記第1クラッチCL1を締結し、前記慣性体(プーリ31,32)に蓄積されたエネルギーを使って前記エンジンENGを始動するエンジン始動制御手段(図6)と、
を備える。
このため、走行中、モータ走行モードによる走行領域を拡大し、回生エネルギーの回収量向上と燃費の向上を図ることができる。
前記慣性体は、前記プラマリプーリ31および前記セカンダリプーリ32である。
このため、(1)の効果に加え、慣性体として、別部品によるフライホイールを追加する必要が無く、コスト的にもスペース的にも有利としながら、エンジン始動に用いるイナーシャトルクを得ることができる。
このため、(1)または(2)の効果に加え、イナーシャ発生トルクTpとエンジン始動トルクTeの大きさ判断を行うことで、モータトルクを用いることなくエンジン始動を行う際、確実にエンジンENGを始動することができる。加えて、イナーシャ発生トルクTpがエンジン始動トルクTe以下であっても、イナーシャ発生トルクTpを用い、モータトルクを小さく抑えてエンジン始動を行うことで、モータ走行モードによる走行領域を拡大することができる。
このため、(3)の効果に加え、駆動力(加速度)に影響を与えず、イナーシャ発生トルクTpがエンジン始動トルクTe以下のとき、確実にエンジンENGを始動することができる。
・前記モータジェネレータMGをエンジン始動モータとして前記エンジンENGを始動するパターン1(ステップS702)と、
・前記慣性体(プーリ31,32)による慣性トルクをモータトルクのアシストトルクとして前記エンジンENGを始動するパターン2(ステップS705)と、
・前記慣性体(プーリ31,32)による慣性トルクのみによって前記エンジンENGを始動するパターン3(ステップS708)と、
を有する。
このため、(1)〜(4)の効果に加え、ドライバーの要求駆動力や現在の車速VSPやモータ回転などを考慮してエンジン始動パターンを選択するというように、高い選択自由度を持つことで、走行要求や車両状態に合わせてエンジンENGを始動することができる。
前記固定ギヤ機構GTは、前記ベルト式無段変速機CVTと並列に設けられ、ギヤ入力軸35とギヤ出力軸36との間のギヤ比を固定ギヤ比とする機構であり、
駆動力を駆動輪FL,FRへ伝達するドライブラインとして、
(a) エンジンENG→ベルト式無段変速機CVT→駆動輪FL,FR
(b) エンジンENG+モータジェネレータMG→ベルト式無段変速機CVT→駆動輪FL,FR
(c) エンジンENG+モータジェネレータMG→固定ギヤ機構GT→駆動輪FL,FR
(d) モータジェネレータMG→ベルト式無段変速機CVT→駆動輪FL,FR
(e) モータジェネレータMG→固定ギヤ機構GT→駆動輪FL,FR
を有する。
このため、(2)〜(5)の効果に加え、高いドライブラインの選択自由度により、ドライバーの要求駆動力を満たしつつ、燃費向上に最適なドライブラインを選択することができる。
前記第1クラッチCL1は、前記エンジンENGのエンジン出力軸44と前記ベルト式無段変速機CVTの変速機入力軸30を断接し、
前記第2クラッチCL2は、前記モータジェネレータMGのモータ軸45と前記ベルト式無段変速機CVTの変速機入力軸30を断接し、
前記第3クラッチCL3は、前記モータジェネレータMGのモータ軸45と前記固定ギヤ機構GTのギヤ入力軸35を断接し、
前記第4クラッチCL4は、前記ベルト式無段変速機CVTの変速機出力軸33と、前記固定ギヤ機構GTのギヤ出力軸36を断接する。
このため、(6)の効果に加え、エンジン始動パターンの変更や走行モードの変更や回生モードの際、適切なエネルギーフローとすることで、高いエネルギー効率によるエンジン始動やモード設定を行うことができる。例えば、エンジン始動パターン3では、第2クラッチCL2と第4クラッチCL4を開放することで、エンジンENGとベルト式無段変速機CVTをモータジェネレータMGのドライブラインから切り離すことができる(図13)。また、モータ回生モードでは、ベルト式無段変速機CVTを回生ラインに含まずに、回生エネルギーを効率良く回収することができる。
前記エンジン始動制御手段(図6)は、前記パターン2を選択してエンジン始動する際、前記第3クラッチCL3と前記第4クラッチCL4とを締結し、前記モータジェネレータMGからのモータトルクを、前記固定ギヤ機構GTの固定減速ギヤ比と前記ベルト式無段変速機CVTの減速プーリ比により2段階にて増幅する。
このため、(7)の効果に加え、パターン2を選択してのエンジン始動時、エンジン始動のために使われるモータジェネレータMGからのトルクを小さく抑えることができ、この結果、モータ走行モードによる走行領域を拡大することができる。
実施例1では、慣性体として、ベルト式無段変速機CVTのプライマリプーリ31およびセカンダリプーリ32を用いる例を示した。しかし、ベルト式無段変速機のプーリを用いるのみでなく、慣性体として、単にフライホイールを用いて、エンジン始動時、フライホイールをモータ走行モードのドライブラインから切り離す構成としても良い。この場合、例えば、モータジェネレータと駆動輪との間に段階的な複数の変速段を有する自動変速機(AT)を配置し、エンジンとモータジェネレータとの間にフライホイールを配置する構成としても良い。さらに、ベルト式無段変速機CVTや自動変速機ATの無い駆動系を持つハイブリッド車両にも適用することができる。要するに、エンジン、モータジェネレータ、慣性体、第1クラッチ、第2クラッチ、駆動輪を駆動系に有するハイブリッド車両であれば、実施例1以外の型式を持つハイブリッド車両にも適用することができる。
MG モータジェネレータ
CVT ベルト式無段変速機
GT 固定ギヤ機構
FD ファイナルデファレンシャル
FL 左前輪(駆動輪)
FR 右前輪(駆動輪)
CL1 第1クラッチ
CL2 第2クラッチ
CL3 第3クラッチ
CL4 第4クラッチ
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 インバータ
4 バッテリ
5 第1クラッチコントローラ
6 第1クラッチ油圧ユニット
7 CVTコントローラ
8 第2〜4クラッチ油圧ユニット
9 ブレーキコントローラ
10 統合コントローラ
31 プラマリプーリ(慣性体)
32 セカンダリプーリ(慣性体)
Claims (7)
- エンジンと、
モータジェネレータと、
前記モータジェネレータのみによるモータ走行モードにて前記モータジェネレータからのエネルギーを蓄積する慣性体と、
前記慣性体と前記エンジンを断接する第1クラッチと、
前記慣性体と前記モータジェネレータを断接する第2クラッチと、
前記モータ走行モードからのエンジン始動時、前記第2クラッチを開放して慣性体を前記モータジェネレータから切り離した状態で、前記第1クラッチを締結し、前記慣性体に蓄積されたエネルギーを使って前記エンジンを始動するエンジン始動制御手段と、
を備え、
変速機入力軸に固定されたプライマリプーリと、変速機出力軸に固定されたセカンダリプーリと、両プーリに掛け渡したベルトと、を有するベルト式無段変速機を有し、
前記慣性体は、前記プラマリプーリおよび前記セカンダリプーリである
ことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
前記エンジン始動制御手段は、エンジン始動要求時、前記両プーリで発生可能なイナーシャ発生トルクが、前記エンジンを始動するのに必要なエンジン始動トルクよりも大きいか否かを判断し、前記イナーシャ発生トルクが前記エンジン始動トルクよりも大きいと判断された場合、イナーシャ発生トルクのみにより前記エンジンを始動し、前記イナーシャ発生トルクが前記エンジン始動トルク以下と判断された場合、前記両プーリがモータ走行モードのドライブラインと繋がっている状態で前記エンジンを始動することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項2に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
前記エンジン始動制御手段は、前記両プーリがモータ走行モードのドライブラインと繋がっている状態で前記エンジンを始動する際、前記ベルト式無段変速機のプーリ比を高プーリ比側にシフトする変速を行うことを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1から請求項3までの何れか1項に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
前記エンジン始動制御手段は、エンジン始動パターンとして、
・前記モータジェネレータをエンジン始動モータとして前記エンジンを始動するパターン1と、
・前記慣性体による慣性トルクをモータトルクのアシストトルクとして前記エンジンを始動するパターン2と、
・前記慣性体による慣性トルクのみによって前記エンジンを始動するパターン3と、
を有することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項1から請求項4までの何れか1項に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
ハイブリッド駆動系に、エンジンと、モータジェネレータと、ベルト式無段変速機と、固定ギヤ機構と、駆動輪と、を有し、
前記固定ギヤ機構は、前記ベルト式無段変速機と並列に設けられ、ギヤ入力軸とギヤ出力軸との間のギヤ比を固定ギヤ比とする機構であり、
駆動力を駆動輪へ伝達するドライブラインとして、
(a) エンジン→ベルト式無段変速機→駆動輪
(b) エンジン+モータジェネレータ→ベルト式無段変速機→駆動輪
(c) エンジン+モータジェネレータ→固定ギヤ機構→駆動輪
(d) モータジェネレータ→ベルト式無段変速機→駆動輪
(e) モータジェネレータ→固定ギヤ機構→駆動輪
を有することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項5に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
ハイブリッド駆動系に、第1クラッチと、第2クラッチと、第3クラッチと、第4クラッチと、を有し、
前記第1クラッチは、前記エンジンのエンジン出力軸と前記ベルト式無段変速機の変速機入力軸を断接し、
前記第2クラッチは、前記モータジェネレータのモータ軸と前記ベルト式無段変速機の変速機入力軸を断接し、
前記第3クラッチは、前記モータジェネレータのモータ軸と前記固定ギヤ機構のギヤ入力軸を断接し、
前記第4クラッチは、前記ベルト式無段変速機の変速機出力軸と、前記固定ギヤ機構のギヤ出力軸を断接することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。 - 請求項6に記載されたハイブリッド車両の制御装置において、
前記固定ギヤ機構は、固定ギヤ比を固定減速ギヤ比とする機構とし、
前記エンジン始動制御手段は、前記パターン2を選択してエンジン始動する際、前記第3クラッチと前記第4クラッチとを締結し、前記モータジェネレータからのモータトルクを、前記固定ギヤ機構の固定減速ギヤ比と前記ベルト式無段変速機の減速プーリ比により2段階にて増幅することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
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