JP5581751B2 - 通信制御装置および無線制御方法 - Google Patents
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Description
このような無線システムで用いられる無線アクセスポイントは、使用可能な無線帯域が有限である。このため、無線端末の接続数が増加して無線帯域が不足した場合には、輻輳が発生して通信品質の低下や通信エラーの原因となる。特に、メディアデータを送受信する場合には、多くの無線帯域を必要とする。したがって、無線アクセスポイントでは、各無線端末に対して効率よく無線帯域を割り当てることが必要となる。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる通信制御装置について説明する。図1は、第1の実施の形態にかかる通信制御装置の構成を示すブロック図である。
これら無線端末30は、コーデックを用いた符号化通信で音声または映像を含むメディアデータを送受信する機能を有しており、通信制御装置10は、無線AP20を介して接続した無線端末30との間で符号化通信を行う機能を有している。
この通信制御装置10には、主な機能部として、網インターフェース部(以下、網I/F部という)11、端末インターフェース部(以下、端末I/F部という)12、記憶部13、呼処理部14、無線通信状況収集部15、コーデック選択部16、および無線制御部17が設けられており、互いにデータやり取り可能に接続されている。
端末I/F部12は、専用のデータ通信回路からなり、通信回線20Lを介して無線AP20との間で各種制御メッセージや音声データをやり取りすることにより、無線AP20を介した無線端末30との間で符号化通信などの各種データ通信を行う機能を有している。
プログラム13Pは、通信制御装置10のCPUに読み込まれて実行されることにより、各種機能部を実現するプログラムであり、外部装置や記録媒体(図示せず)から読み込まれて予め記憶部13へ格納される。
記憶部13で記憶する主な処理情報として、呼処理情報13Aとコーデック選択情報13Bがある。
コーデック選択情報13Bは、無線通信状況収集部15で収集した、無線AP20を介して無線端末30との間で行われている符号化通信の通信数に基づいて、当該符号化通信で用いる最適コーデックを選択するためのテーブルである。
一般に、符号化通信を行う通信端末には、予め性能の異なる複数のコーデックが設けられており、必要に応じていずれかのコーデックが選択されて符号化通信に用いられる。本実施の形態では、図2に示すように、使用通信帯域の小さいものから順にコーデック1からコーデック3の3種類のコーデックが無線端末30に設けられているものとする。
これら機能部のうち、呼処理部14、無線通信状況収集部15、コーデック選択部16、および無線制御部17は、CPUとプログラム13Pとが協働して実現されている。
次に、図4を参照して、本実施の形態にかかる通信制御装置10の無線制御動作について説明する。図4は、第1の実施の形態にかかる通信制御装置の無線制御動作を示すシーケンス図である。
ここでは、無線端末30Aで1つ目の符号化通信としてコーデック3を用いた音声通話が行われている際に、無線端末30Bからの発呼に応じて2つ目の符号化通信として音声通話が開始され、その後さらに、無線端末30Cからの発呼に応じて3つ目の符号化通信として音声通話が開始された場合を例として説明する。
また、無線制御部17は、記憶部13の呼処理情報13Aを参照して、通信中無線端末30である無線端末30Bのコーデックを検査し、最適コーデックとは異なるコーデック1が使用されていることから、無線端末30Bとの間で、後述するコーデック変更処理を実行する(ステップ104)。
同じく、無線制御部17は、記憶部13の呼処理情報13Aを参照して、通信中無線端末30である無線端末30Bのコーデックを検査し、最適コーデックとは異なるコーデック3が使用されていることから、無線端末30Bとの間で、コーデック3からコーデック2へのコーデック変更処理を実行する(ステップ114)。
これにより、無線端末30A,30Bとの間でコーデック3からコーデック2へ切り替えられた符号化通信が開始されるとともに(ステップ116,ステップ117)、無線端末30Cとの間でコーデック1からコーデック2へ切り替えられた符号化通信が開始される(ステップ118)。これにより、無線AP20で使用される通信帯域は、全通信帯域WAPの60%となる。
次に、図5を参照して、コーデック変更処理について説明する。図5は、コーデック変更処理を示すシーケンス図である。ここでは、符号化通信で用いている無線端末30Aのコーデックをコーデック3に変更する場合の処理例について説明する。
図6は、コーデック変更指示の構成例である。ここでは、SIP(Session Initiation Protocol)のINVITEメッセージでコーデックを変更するコーディング例が示されており、INVITEメッセージのボディ部60に設けたコーデック記述部61に、新たなコーデックに関する情報が記述されている。
図7は、コーデック変更通知の構成例である。ここでは、SIPのOKメッセージで確認したコーデックを通知するコーディング例が示されており、OKメッセージのボディ部62に設けたコーデック記述部63に、確認したコーデックに関する情報が記述されている。
これにより、通信制御装置10と無線端末30Aとの間で、新たなコーデック3を用いた符号化通信が開始される(ステップ125)。
次に、図8を参照して、本実施の形態にかるコーデック選択処理について説明する。図8は、第1の実施の形態にかかるコーデック選択処理を示すフローチャートである。本実施の形態では、通信制御装置10のコーデック選択部16で、通信数Nに応じた最適コーデックを選択する際、記憶部13のコーデック選択情報13Bを用いる場合を例として説明したが、図8に示したようなコーデック選択処理で最適コーデックを選択してもよい。
次に、コーデック選択部16は、無線端末30との符号化通信で使用可能なコーデックのうちから、この単位通信帯域WT以下の通信帯域を使用するコーデックであって、このうち最も大きな通信帯域を使用するコーデックを最適コーデックとして選択し(ステップ132)、一連のコーデック選択処理を終了する。
このように、本実施の形態は、無線通信状況収集部15において、無線AP20を介して無線端末30との間で行われている符号化通信の通信数を、無線端末30、無線AP20、または自己の呼処理部から収集し コーデック選択部16において、符号化通信で使用可能なコーデックのうちから、無線AP20の全通信帯域と通信数とから算出される1通信当たりで使用可能な単位通信帯域以下の通信帯域を使用するコーデックであって、このうち最も大きな通信帯域を使用するコーデックを最適コーデックとして選択し、無線制御部17において、無線端末30のうち符号化通信を行っている通信中無線端末30に対して、当該符号化通信に使用中のコーデックを最適コーデックへ変更するためのコーデック変更指示を送信している。
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる通信制御装置について説明する。
第1の実施の形態では、無線端末30で行われる符号化通信が、互いに同レベルである場合を例として説明した。本実施の形態では、無線端末30で行われる符号化通信のうち、緊急呼など他の一般通信に対して通信品質を優先する必要がある優先通信が含まれている場合について説明する。
図9は、第2の実施の形態にかかるコーデック選択情報の構成例である。ここでは、一般通信数NSと優先通信数NPの組ごとに、無線AP20の全通信帯域WAPのうちから一般通信用コーデックを用いた一般通信で使用される一般通信帯域WSを除外した残りの優先通信帯域WPと優先通信数NPとから算出される1優先通信当たりで使用可能な優先単位通信帯域WPT以下の通信帯域を使用するコーデックであって、このうち最も大きな通信帯域を使用するコーデックが優先通信用コーデックとして登録されている。なお、優先通信数NP=0の場合については、図3と同様である。
次に、図10を参照して、本実施の形態にかかる通信制御装置10の無線制御動作について説明する。図10は、第2の実施の形態にかかる通信制御装置の無線制御動作を示すシーケンス図である。
ここでは、無線端末30Aで1つ目の符号化通信としてコーデック3を用いた音声通話が行われている際に、無線端末30Bからの発呼に応じて2つ目の優先符号化通信として音声通話が開始された場合を例として説明する。
また、無線制御部17は、記憶部13の呼処理情報13Aを参照して、通信中無線端末30である無線端末30Bのコーデックを検査し、優先通信用コーデックとは異なるコーデック1が使用されていることから、無線端末30Cとの間で、コーデック1からコーデック3へのコーデック変更処理を実行する(ステップ205)。
次に、図11を参照して、本実施の形態にかかるコーデック選択処理について説明する。図11は、第2の実施の形態にかかるコーデック選択処理を示すフローチャートである。本実施の形態では、通信制御装置10のコーデック選択部16で、一般通信数NSと優先通信数NPとの組に応じた優先通信用コーデックを選択する際、記憶部13のコーデック選択情報13Bを用いる場合を例として説明したが、図11に示したようなコーデック選択処理で優先通信用コーデックを選択してもよい。
次に、コーデック選択部16は、最小通信帯域WMINと一般通信数NSとを乗算することにより、すべての一般通信で用いる一般通信帯域WSを算出し(ステップ212)、この一般通信帯域WSを無線AP20の全通信帯域WAPから減算することにより、すべての優先通信で使用可能な優先通信帯域WPを算出する(ステップ213)。
この後、コーデック選択部16は、無線端末30との符号化通信で使用可能なコーデックのうちから、この優先単位通信帯域WPT以下の通信帯域を使用するコーデックであって、このうち最も大きな通信帯域を使用するコーデックを優先通信用コーデックとして選択し(ステップ215)、一連のコーデック選択処理を終了する。
このように、本実施の形態は、無線通信状況収集部15において、通信数として、符号化通信のうち高い通信品質が求められる優先通信の数NPと優先通信以外の一般通信の数NSとを取得し、コーデック選択部16において、一般通信で用いる一般通信用コーデックとして、符号化通信で使用可能なコーデックのうち最小通信帯域WMINを用いるコーデックを選択するとともに、無線AP20の全通信帯域WAPのうちから一般通信用コーデックを用いた一般通信で使用される一般通信帯域WSを除外した残りの優先通信帯域WPと優先通信数NPとから算出される、1優先通信当たりで使用可能な優先単位通信帯域WTP以下の通信帯域を使用するコーデックであって、このうち最も大きな通信帯域を使用するコーデックを優先通信用コーデックとして選択する。
次に、本発明にかかる第3の実施の形態にかかる通信制御装置について説明する。
第1および第2の実施の形態では、符号化通信数に応じてコーデックを変更する場合を例として説明した。本実施の形態では、第1および第2の実施の形態において、符号化通信の通信状況の変化に応じてコーデックを変更する場合について説明する。
コーデック選択部16は、当該符号化通信におけるエラー率が増加した場合には、当該符号化通信で使用中のコーデックより小さい通信帯域を使用する新たなコーデックを選択する機能を有している。
無線制御部17は、通信中の無線端末30に対して当該符号化通信で使用中のコーデックを新たなコーデックへ変更するためのコーデック変更指示を送信する機能を有している。
図12は、第3の実施の形態にかかるコーデック選択情報の構成例である。ここでは、前述した図3のコーデック選択情報13Bに対して、エラー率が組み合わされた形式をなしており、通信数Nとエラー率のランクとの組ごとに、使用すべきコーデックが登録されている。例えば、通信数N=1でエラー率が低ランクの場合、コーデック3が最適コーデックとして登録されており、通信数N=1でエラー率が中ランクの場合、コーデック2が最適コーデックとして登録されている。
次に、図13を参照して、本実施の形態にかかる通信制御装置10の無線制御動作について説明する。図13は、第3の実施の形態にかかる通信制御装置の無線制御動作を示すシーケンス図である。
ここでは、無線端末30Aで符号化通信としてコーデック3を用いた音声通話が行われている際に、エラー率が低ランクから中ランクに増大した場合を例として説明する。
これに応じて、無線制御部17は、記憶部13の呼処理情報13Aを参照して、通信中無線端末30である無線端末30Aのコーデックを検査し、新たな最適コーデックとは異なるコーデック3が使用されていることから、無線端末30Aとの間で、コーデック3からコーデック2へのコーデック変更処理を実行する(ステップ304)。
一般に、無線通信のエラー率は、使用する通信帯域すなわち通信速度に応じて変化し、同一無線通信状況において、通信帯域を小さくして通信速度を低下させるほどエラー率が改善される傾向がある。
本実施の形態によれば、符号化通信におけるエラー率の増加に応じて、当該符号化通信で用いるコーデックが、通信帯域の小さいコーデックへ変更されるため、エラー率を改善することができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
Claims (5)
- コーデックを用いた符号化通信で音声または映像を含むメディアデータを送受信する複数の無線端末と、無線アクセスポイントを介して接続することにより、前記無線端末との間で前記符号化通信を行う通信制御装置であって、
前記無線アクセスポイントを介して前記無線端末との間で行う前記符号化通信を制御する呼処理部と、
前記無線アクセスポイントを介して前記無線端末との間で行われている前記符号化通信の通信数を、前記無線端末、前記無線アクセスポイント、または前記呼処理部から収集する無線通信状況収集部と、
前記符号化通信で使用可能なコーデックのうちから、前記無線アクセスポイントの全通信帯域と前記通信数とから算出される1通信当たりで使用可能な単位通信帯域以下の通信帯域を使用するコーデックであって、このうち最も大きな通信帯域を使用するコーデックを最適コーデックとして選択するコーデック選択部と、
前記無線端末のうち前記符号化通信を行っている通信中無線端末に対して、当該符号化通信に使用中のコーデックを前記最適コーデックへ変更するためのコーデック変更指示を送信する無線制御部とを備え、
前記無線通信状況収集部は、前記通信数として、前記符号化通信のうち高い通信品質が求められる優先通信の数と優先通信以外の一般通信の数とを取得し、
前記コーデック選択部は、前記一般通信で用いる一般通信用コーデックとして、前記符号化通信で使用可能なコーデックのうち最小通信帯域を用いるコーデックを選択するとともに、前記無線アクセスポイントの全通信帯域のうちから一般通信用コーデックを用いた前記一般通信で使用される一般通信帯域を除外した残りの優先通信帯域と前記優先通信数とから算出される1優先通信当たりで使用可能な優先単位通信帯域以下の通信帯域を使用するコーデックであって、このうち最も大きな通信帯域を使用するコーデックを優先通信用コーデックとして選択し、
前記無線制御部は、前記通信中無線端末のうち、前記一般通信を行っている無線端末に対して、当該符号化通信に使用中のコーデックを前記一般通信用コーデックへ変更するためのコーデック変更指示を送信するとともに、前記優先通信を行っている無線端末に対して、当該符号化通信に使用中のコーデックを前記優先通信用コーデックへ変更するためのコーデック変更指示を送信する
ことを特徴とする通信制御装置。 - 請求項1に記載の通信制御装置において、
前記一般通信数と前記優先通信数との組ごとに、前記優先通信用コーデックが登録されているコーデック選択情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記コーデック選択部は、収集した前記一般通信数と前記優先通信数との組と対応する前記優先通信用コーデックを前記コーデック選択情報から選択する
ことを特徴とする通信制御装置。 - 請求項1に記載の通信制御装置において、
前記コーデック選択部は、前記一般通信数と前記最小通信帯域とを乗算することにより前記一般通信帯域を算出し、前記無線アクセスポイントの全通信帯域から前記一般通信帯域を減算することにより前記優先通信帯域を算出し、前記優先通信帯域を前記優先通信数で除算することにより前記優先単位通信帯域を算出する
ことを特徴とする通信制御装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載の通信制御装置において、
前記無線通信状況収集部は、前記通信中無線端末で通信している前記符号化通信に関するエラー率を収集し、
前記コーデック選択部は、当該符号化通信における前記エラー率が増加した場合には、当該符号化通信で使用中のコーデックより小さい通信帯域を使用する新たなコーデックを選択し、
前記無線制御部は、当該通信中無線端末に対して当該符号化通信で使用中のコーデックを前記新たなコーデックへ変更するためのコーデック変更指示を送信する
ことを特徴とする通信制御装置。 - コーデックを用いた符号化通信で音声または映像を含むメディアデータを送受信する複数の無線端末と、無線アクセスポイントを介して接続することにより、前記無線端末との間で前記符号化通信を行う通信制御装置で用いられる無線制御方法であって、
呼処理部が、前記無線アクセスポイントを介して前記無線端末との間で行う前記符号化通信を制御する呼処理ステップと、
無線通信状況収集部が、前記無線アクセスポイントを介して前記無線端末との間で行われている前記符号化通信の通信数を、前記無線端末、前記無線アクセスポイント、または前記呼処理部から収集する無線通信状況収集ステップと、
コーデック選択部が、前記符号化通信で使用可能なコーデックのうちから、前記無線アクセスポイントの全通信帯域と前記通信数とから算出される1通信当たりで使用可能な単位通信帯域以下の通信帯域を使用するコーデックであって、このうち最も大きな通信帯域を使用するコーデックを最適コーデックとして選択するコーデック選択ステップと、
無線制御部が、前記無線端末のうち前記符号化通信を行っている通信中無線端末に対して、当該符号化通信に使用中のコーデックを前記最適コーデックへ変更するためのコーデック変更指示を送信する無線制御ステップとを備え、
前記無線通信状況収集ステップは、前記通信数として、前記符号化通信のうち高い通信品質が求められる優先通信の数と優先通信以外の一般通信の数とを取得し、
前記コーデック選択ステップは、前記一般通信で用いる一般通信用コーデックとして、前記符号化通信で使用可能なコーデックのうち最小通信帯域を用いるコーデックを選択するとともに、前記無線アクセスポイントの全通信帯域のうちから一般通信用コーデックを用いた前記一般通信で使用される一般通信帯域を除外した残りの優先通信帯域と前記優先通信数とから算出される1優先通信当たりで使用可能な優先単位通信帯域以下の通信帯域を使用するコーデックであって、このうち最も大きな通信帯域を使用するコーデックを優先通信用コーデックとして選択し、
前記無線制御ステップは、前記通信中無線端末のうち、前記一般通信を行っている無線端末に対して、当該符号化通信に使用中のコーデックを前記一般通信用コーデックへ変更するためのコーデック変更指示を送信するとともに、前記優先通信を行っている無線端末に対して、当該符号化通信に使用中のコーデックを前記優先通信用コーデックへ変更するためのコーデック変更指示を送信する
ことを特徴とする無線制御方法。
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