JP5581499B2 - 心臓リエントリーモデルチップおよび心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価装置および方法 - Google Patents

心臓リエントリーモデルチップおよび心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価装置および方法 Download PDF

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Description

本発明は、心臓リエントリーモデルチップおよび心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価装置および方法に関する。
細胞の状態の変化や、細胞の薬物等に対する応答を観察するのに多用されているのはバイオアッセイである。従来のバイオアッセイでは、一般的に培養細胞を用いることが多い。この系では複数の細胞を用いてアッセイを行うので、細胞集団の値の平均値をあたかも1細胞の特性であるかの様に観察してきた。
しかし、実際には細胞は集団の中で細胞周期が同調しているものはまれであり、各々の細胞が異なった周期でタンパク質を発現している。このため、刺激に対する応答の結果を解析するときにゆらぎの問題が常に付きまとう。
すなわち、細胞の反応機構自体が普遍的に持つ応答のゆらぎが存在するために、常に、平均的なレスポンスしか得ることができない。これらの問題を解決するために、同調培養等の手法が開発されているが、常に同じステージにある細胞群を使用することは、常にそのような細胞を供給し続けなければならないということで、バイオアッセイを広く一般に広める障害となっている。
また、細胞に対する刺激(シグナル)は、細胞周辺の溶液に含まれるシグナル物質、栄養、溶存気体の量によって与えられるものと、他の細胞との物理的接触・細胞間インタラクションによるものの2種類があることからも、ゆらぎについての判断が難しいのが実情であった。
細胞の物理的接触・細胞間インタラクションの問題は、バイオアッセイを組織断片のような細胞塊で行うことである程度解決できる。しかし、この場合、培養細胞と異なり、常に均一な素性の細胞塊を得ることができない。そのため、得られるデータがばらついたり、集団の中に情報が埋もれてしまったりする問題がある。
細胞群の細胞の1つ1つを最小構成単位とする情報処理モデルの計測のために、本願の発明者らは特開2006‐94703(特許文献1)に示すように、細胞を特定の空間配置の中に閉じ込めておくための複数の細胞培養区画を構成し、隣接する区画間は細胞の通り抜けることができない溝またはトンネルでお互いを連結するとともに、必要に応じて、溝またはトンネルあるいは細胞培養区画に、細胞の電位変化を計測するための複数の電極パターンを持つ構造の集合細胞マイクロアレー(バイオアッセイチップ)を提案した。
特開2006‐94703号公報
従来のバイオアッセイでは、細胞を組織断片として扱うか、培養細胞のように1細胞として扱うかのいずれかであった。細胞の数が多すぎると上記従来技術の項で述べたように、得られる情報が平均的なものになってしまい、薬剤などに対するレスポンスが正確に得られない問題がある。細胞を1細胞ずつ用いる場合は、本来、多細胞組織の細胞として機能している細胞を、引き離された独立した状態の細胞として使用するために、細胞同士のインタラクションの影響が現れなくなることとなり、やはり正確な薬剤レスポンスすなわちバイオアッセイデータを得る上で問題がある。
心臓の拍動の基本となる心筋細胞および線維芽細胞の動作を検証するためには、隣接する心筋細胞あるいは線維芽細胞からの拍動の伝播が、1細胞単位で細胞電位、細胞形態が正確に計測できるとともに、心筋細胞と線維芽細胞とを適当に分散させて配置した閉ループを構成して心臓モデルを構成し薬物による影響が評価できるチップを開発することが重要である。
本発明は、以下の心臓リエントリーモデルチップ、該心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価装置、および該心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価方法を提供する。
(1)基板、
該基板上に設けた所定の大きさと厚さのゲル層、
該ゲル層に形成され、細胞を収納するための複数の開口、
該複数の開口のそれぞれの開口間を連絡する複数の溝を有し、前記複数の開口と前記複数の溝により形成された閉ループ、
前記ゲル層の周辺に細胞培養液を満たすための壁、
前記基板上の前記開口位置に設けられ、前記開口に収納される細胞を載置する微小電極、
前記壁で囲われた領域内に設けられた比較電極、および
前記微小電極のそれぞれに接続された引き出し線と前記比較電極に接続された引き出し線を有することを特徴とする心臓リエントリーモデルチップ。
(2)前記溝は、前記細胞が通り抜けることの出来ない間隙である上記(1)記載の心臓リエントリーモデルチップ。
(3)基板、
該基板上に設けた所定の大きさと厚さのゲル層、
該ゲル層に形成され、細胞を収納するための複数の開口、
該複数の開口のそれぞれの開口間を連絡する複数の溝を有し、前記複数の開口と前記複数の溝により形成された閉ループ、
前記ゲル層の周辺に細胞培養液を満たすための壁、
前記基板上の前記開口位置に設けられ、前記開口に収納される細胞を載置する微小電極、
前記壁で囲われた領域内に設けられた比較電極、
前記微小電極のそれぞれに接続された引き出し線と前記比較電極に接続された引き出し線
前記細胞培養液を前記壁で囲われた領域内に供給し、および、排出する培養液供給、排出手段、
前記細胞に作用する薬剤を前記細胞培養液に加える手段、および
前記引き出し線を用いて前記微小電極に載置されている細胞電位を計測し記録する手段を有することを特徴とする心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価装置。
(4)基板、
該基板上に設けた所定の大きさと厚さのゲル層、
該ゲル層に形成され、細胞を収納するための複数の開口、
該複数の開口のそれぞれの開口間を連絡する複数の溝を有し、前記複数の開口と前記複数の溝により形成された閉ループ、
前記ゲル層の周辺に細胞培養液を満たすための壁、
前記基板上の前記開口位置に設けられ、前記開口に収納される細胞を載置する微小電極、
前記壁で囲われた領域内に設けられた比較電極、
前記微小電極のそれぞれに接続された引き出し線と前記比較電極に接続された引き出し線
前記細胞培養液を前記壁で囲われた領域内に供給し、および、排出する培養液供給、排出手段、
前記細胞に作用する薬剤を前記細胞培養液に加える手段、および
前記引き出し線を用いて前記微小電極に載置されている細胞電位を計測し記録する手段を備える心臓リエントリーモデルチップを用いて、前記細胞に作用する薬剤を前記細胞培養液に加える手段から前記細胞培養液に加えることを特徴とする心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価方法。
(5)前記基板上に設けられたゲル層が細胞非接着性のゲルである上記(1)記載の心臓リエントリーモデルチップ。
(6)前記基板上に設けられたゲル層が細胞非接着性のゲルである上記(3)記載の心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価装置。
(7)前記基板上に設けられたゲル層が細胞非接着性のゲルである上記(3)記載の心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価方法。
(8)基板、
該基板上に設けられた所定の大きさと厚さのゲル層、
該ゲル層に形成された、細胞を収納するための複数の開口、
該複数の開口のそれぞれを互いに連絡し、前記複数の開口とともに流体連絡可能な流路の閉ループを形成する該ゲル層に形成された溝、
前記基板表面と、該基板上の前記ゲル層の周囲に形成された壁とによって規定される細胞培養液を満たすための領域、
前記基板上の前記開口内に設けられ、前記開口に収納される細胞を載置する微小電極、
前記基板上の前記細胞培養液を満たすための領域内に設けられた比較電極、および
前記微小電極のそれぞれに接続された引き出し線と前記比較電極に接続された引き出し線を備える、心臓リエントリーモデルチップ。
(9)前記溝の幅は、前記細胞が通り抜けることができない大きさである、上記(8)記載の心臓リエントリーモデルチップ。
(10)上記(8)または(9)記載の心臓リエントリーモデルチップを使用して薬剤評価を行うための薬剤評価装置であって、
前記チップを載置するためのステージ、
前記細胞培養液を前記細胞培養液を満たすための領域内に供給し、および、排出する培養液供給・排出手段、
前記細胞に作用する薬剤を前記細胞培養液に加えるための薬剤供給手段、ならびに
前記引き出し線を用いて前記微小電極に載置されている細胞電位を計測し記録する手段を備える、心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価装置。
(11)上記(10)記載の心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価装置を用いて薬剤評価を行うための方法であって、
前記細胞に作用する薬剤を前記薬剤供給手段から前記細胞培養液に加えることを含む、心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価方法。

(12)基板、
該基板上に設けた所定の大きさと厚さのゲル層、
該ゲル層に形成された、細胞を収納するための複数の開口、
該複数の開口のそれぞれを互いに連絡し、上記複数の開口とともに流体連絡可能な流路の閉ループを形成する該ゲル層に形成された溝、 上記基板表面と、該基板上の上記ゲル層の周囲に形成された壁とによって規定される細胞培養液を満たすための領域、

上記基板上の上記開口内に設けられ、上記開口に収納される細胞を載置する微小電極、
上記基板上の上記細胞培養液を満たすための領域内に設けられた比較電極、および
上記微小電極のそれぞれに接続された引き出し線と上記比較電極に接続された引き出し線を備え、
上記微小電極、上記複数の開口および上記複数の開口間を連絡する溝が複数の細胞を保持できるものである、心臓リエントリーモデルチップ。
(13)上記(12)記載の心臓リエントリーモデルチップを使用して薬剤評価を行うための薬剤評価装置であって、
上記チップを載置するためのステージ、
上記細胞培養液を上記細胞培養液を満たすための領域内に供給し、および、排出する培養液供給、排出手段、
上記細胞に作用する薬剤を上記細胞培養液に加えるための薬剤供給手段、ならびに
上記引き出し線を用いて上記微小電極に載置されている細胞電位を計測し記録する手段を備える、心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価装置。
(14)さらに、すべての微小電極から得られる細胞電位の加算値を導出する手段を備える、上記(13)記載の心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価装置。
(15)上記(13)または(14)記載の心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価装置を用いて薬剤評価を行うための方法であって、
上記細胞に作用する薬剤を上記薬剤供給手段から上記細胞培養液に加えることを含む、心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価方法。
本発明は、1細胞を特定の空間配置の中に閉じ込めておく構成を利用して、透明基板上に設けた透明電極の上に配置された心筋細胞と線維芽細胞とよりなる閉ループの任意の心筋細胞あるいは特定の心筋細胞の拍動をループの両側に伝播させ、閉ループ上の細胞の拍動の状況を電気的に検出し、In vitroでの心臓リエントリーモデルチップを作成する。この心臓リエントリーモデルチップに薬物を作用させ、個々の細胞の細胞電位を計測して心筋細胞に対する薬物の有用性あるいは毒性を評価する。
心筋細胞および線維芽細胞の混在したIn vitroでのリエントリーモデルチップを構成することが出来、これを利用して心筋細胞に対する薬物の有用性あるいは毒性が評価できる。本発明のモデルチップによれば、in vitroでありながら、in vivoの状態に限りなく近い条件での薬物試験が可能であり、薬物の有用性および/または毒性について信頼性の高い評価ができるという格別顕著な効果が得られる。
本発明の一実施形態に係る心臓リエントリーモデルチップの構造の1例を模式的に示した斜視図である。 図1に示す心臓リエントリーモデルチップの細胞収納部CHの構成の1例を模式的に示す斜視図である。 (a)は、開口4に保持された細胞が溝5を介して物理的接触・細胞間インタラクションを持つことによる細胞の拍動の伝播の様子の一例を概念的に説明する図であり、(b)は細胞の拍動の伝播を電極2に得られる電気信号の一例を説明する図である。 すべての細胞収納部CHに保持されている細胞が、いわゆる、正常なパルス電位で拍動している期間T、細胞収納部CHおよびCHに保持されている細胞が、正常なパルス電位の後に不整脈に対応する異常なパルス電位を伴って拍動している期間Tの切り替わるときのパルス電位を時間軸を拡大して占めた図である。 (A)−(C)は第2の実施形態のモデルチップ100のアガロースゲル層3と微小電極2に着目した構成(必要に応じて、チャンバーと呼ぶ)を示す図である。(A)はアガロースゲル層3により構成される心筋細胞と線維芽細胞とよりなる閉ループ単位の顕微鏡写真である。(B)は、(A)のスケッチである。(C)は、アガロースゲル層3の上に心筋細胞と線維芽細胞の混在した細胞を振りまいて、6日間細胞培養を行い、7日目に撮った顕微鏡写真である。 本発明の第2の実施形態における心臓リエントリーモデルチップの細胞収納部CHの構成の1例を模式的に示す斜視図である。 (A)および(B)は、図5(C)に示すように細胞が培養された状態のリエントリーモデルチップの各チャンネルの微小電極2に得られる電位波形および各チャンネルのピーク時間をプロットした一つの例を示す図である。 (A)は、図7(A)に示す信号が心臓の活動としては正常なものに対応するものであることを意味していることを、より簡便に評価する波形図を示す。(B)は、ヒトの心電図の正常範囲にある心電図の例を示す図である。(C)は、心臓の活動としては正常なものに対応している状態のリエントリーモデルチップを構成している細胞の拍動の伝播状況を推定した図である。 (A)および(B)は、図5(C)に示すように細胞が培養された状態のリエントリーモデルチップの各チャンネルの微小電極2に得られる電位波形および各チャンネルのピーク時間をプロットした他の例を示す図である。 (A)は、図9(A)に示す信号が心臓の活動としては正常なものに対応するものではないことを意味していることを、より簡便に評価する波形図を示す。(B)は、ヒトの心電図が不整脈を多く含み正常範囲を超えた心電図の例を示す図である。(C)は、図9(A)、(B)に波形図、ピーク時間を示す状態のリエントリーモデルチップを構成している細胞の拍動の伝播状況を推定した図である。
符号の説明
1…透明基板、2…微小電極、2c…比較電極、2’…微小電極2の引き出し線、3…アガロースゲルの層、4…開口、5…溝、7…周辺を取り巻く壁、8,8,8…パイプ、PC…パソコン、Ms…パソコンの操作信号、10…心筋細胞あるいは線維芽細胞、CH…細胞保持部。
図1は本発明の一実施形態に係る心臓リエントリーモデルチップの構造の1例を模式的に示した斜視図である。図2は、図1に示す心臓リエントリーモデルチップの細胞収納部CHの構成の1例を模式的に示す斜視図である。
100はリエントリーモデルチップであり、透明基板1の上に構築されている部品を主体として構成される。透明基板1は光学的に透明な材料、たとえば、ガラス基板あるいはシリコン基板である。2は微小電極であり、たとえば、ITOによる透明電極とされ、透明基板1上に配置される。2’は微小電極2の引き出し線であり、これもITOによる透明電極とされる。3はアガロースゲル層である。アガロースゲル層3には心筋細胞あるいは線維芽細胞を収納すべき位置にアガロースゲル層3の表面から透明基板1の表面にまで達する開口4が所定の周期で形成され、細胞収納部CHを構成する。さらに、隣接する開口4間にはアガロースゲル層3の表面から透明基板1の表面にまで達する溝5が形成される。細胞収納部CHを構成する開口4の透明基板1上には、必要により、微小電極2が配置される。図1では、すべての細胞収納部を構成する開口4に微小電極2を配置するものとした。微小電極2の有無に係らず、細胞収納部CHを構成する開口4に一つの心筋細胞または線維芽細胞10が収納される。図2では、細胞収納部CHを構成する開口4の位置で溝5より手前側でアガロースゲル層3を除去して透明基板1上の微小電極2、微小電極2の上に載置されている心筋細胞または線維芽細胞10、微小電極2に接続されて引き出されている引き出し線2’の様子を示す。微小電極2の細胞載置面および微小電極2を設けないで透明基板1に、直接、細胞を載置する場合の細胞載置面にはコラーゲン等の細胞が接着するのを助ける素材を塗っておくのがよい。アガロースゲル層で取り囲まれている細胞収納部CHを構成する開口4内の細胞は、アガロースゲルが細胞にとっては非接着性であるため、アガロースゲル層3の壁の高さを細胞と同程度としても、壁を乗り越えて細胞10が移動することはない。また、両側がアガロースゲル層3の溝5に幅は細胞の大きさより小さいものとされるから、この溝5をすり抜けて細胞10が隣接する細胞収納部CHを構成する開口4に移動することはない。ここで、アガロースゲル層3は、細胞を保持するμmオーダーの開口が形成でき、開口間をμmオーダーの溝で連絡できるゲル材料であれば任意のものが使用できる。
図1において、細胞収納部CHを構成する開口4は直線状で8個が所定の間隔で配置され、これが2列平行して設けられている。各列の細胞収納部CHを構成する開口4は、それぞれ溝5で接続されるとともに、各列の両端の細胞収納部CHを構成する開口4もそれぞれ溝5で接続される。すなわち、16個の細胞収納部CHを構成する開口4が閉ループを構成している。各細胞収納部CHを構成する開口4はそれぞれ一つの心筋細胞あるいは線維芽細胞10を保持するとともに、図2に示すように、それぞれ、微小電極2を備えていて、各微小電極2からは引き出し線2’が引き出されている。これら16個の直列配列された心筋細胞および/または線維芽細胞の配分は、ランダムでよい。また、すべてを心筋細胞あるいは線維芽細胞としないことが好適である。心臓リエントリーモデルとしては、これらの細胞が適当に混在していることが最も好適である。さらに、16個の細胞収納部CHを構成する開口4に細胞を配分する際、16個の細胞収納部CHを構成する開口4のそれぞれに配分されるべき細胞の数よりも十分に多い数の細胞をアガロースゲル層3の上面に振りかける形で配分するものとしてもよい。このようにすると、開口4に細胞が配分される他に、溝5の上にも細胞が載るケース、アガロースゲル層3の周辺部に細胞が分散する形となるが、これらの細胞はそのままにしておいても支障は無い。隣接した細胞収納部CHを構成する開口4に保持された細胞は溝5を介して物理的接触・細胞間インタラクションが可能である。アガロースゲル層3の端部の下部に比較電極2が設けられ、引き出し線2’が引き出されている。
7は周辺を取り巻く壁であり、アガロースゲル層3および比較電極2を取り巻いている。8および8は壁7の内部の領域に、細胞の培養液を供給し、および、壁7の内部の領域から、細胞の培養液を排出するためのパイプである。図1の例では、基板1の底面近くまで延伸されたパイプ8から培養液が供給され、基板1の底面近くまで延伸されたパイプ8から培養液が排出される。培養液を供給するパイプ8の培養液の出口の近くにパイプ8が結合され、このパイプ8を介して細胞に作用させたい薬剤が供給される。したがって、細胞10はパイプ8により壁7の内部の領域に供給される細胞の培養液に曝されながら、微小電極2の上に安定して保持される。細胞を培養液に曝す必要がなくなったときは、パイプ8により壁7の内部の領域から培養液を排出すればよい。また、培養液を新しいもの交換するときは、培養液を排出した後、あるいは、排出しながら、培養液を供給すればよい。一方、細胞に薬剤を作用させたいときは、パイプ8により培養液を排出しながら、パイプ8を介して細胞に作用させたい薬剤を培養液に加えて、パイプ8により培養液とともに供給すればよい。なお、パイプ8、パイプ8およびパイプ8の構成、配置は計測の仕方により任意に変更してよい。例えば、パイプ8およびパイプ8は分離されたものとしてもよいし、パイプ8は省略して、パイプ8を供給、排出の両方に使用するものとしてもよい。
PCはパソコンであり、細胞収納部CHを構成する開口4の微小電極2の引き出し線2’と比較電極2の引き出し線2’との間で細胞電位を計測し記録する。なお、図1では、図が煩雑になるので、上段の細胞収納部CHを構成する開口4の微小電極2の引き出し線2’の引き出し線がパソコンPCに信号を与える線の表示は省略された。また、パソコン9には操作者の操作信号Msが加えられる。
図1に示すリエントリーモデルチップ100の構造の主要なサイズの例を示すと以下のようである。これは、細胞の大きさを10μmφとした例である。透明基板1の大きさは100mm×150mm、微小電極2は8μm×8μmの大きさ、アガロースゲル層3の大きさは4.5mm×2mm×10μm(高さ)、細胞収納部となる開口4は12μmφの円柱状、開口4間の距離は50μm、開口4間の溝5の幅5μm、周辺に形成される壁7の外形は5mm×5mmとし高さは5mmである。尚、ここでは、微小電極2は8μm×8μmの正方形としたが、細胞収納部CHを構成する開口4の12μmφと同じ円状の電極としてもよい。
以下、本発明のリエントリーモデルチップ100を用いた具体的な計測例を説明する。
図3(a)は、開口4に保持された細胞が溝5を介して物理的接触・細胞間インタラクションを持つことによる細胞の拍動の伝播の様子の一例を概念的に説明する図であり、図3(b)は細胞の拍動の伝播を電極2に得られる電気信号の一例を説明する図である。
図3(a)に黒く塗りつぶして示すのが開口4を有する細胞収納部CHに対応し、それぞれに、説明の便宜上CH,CH,---,CH16の参照符号を付した。図3(a)では、細胞収納部CHから時計方向(CW)および反時計方向(CCW)に拍動が伝播され、細胞収納部CHから等距離にある細胞収納部CH14で両方向からの拍動が衝突して消滅することを模式的に示す。もっとも、線維芽細胞は、それ自体では、拍動しないし、電気信号も発生しないが、伝えられた拍動および電気信号を伝える機能は有する。
図1に示す実施形態の心臓リエントリーモデルの細胞収納部CHに心筋細胞および線維芽細胞を適当に配分し、所定の培養液、所定の培養条件で培養する。数日間培養を続けると、図3(a)に例示したような拍動および電気信号の伝達が行われるようになる。
図3(b)は、培養開始後の5日目に細胞収納部CHの電極2の電位をパソコンPCに取り込んで計測した結果の例を、細胞収納部CH、CH、CH11およびCH15に保持されている細胞について示す図である。ここで、Tはすべての細胞収納部CHに保持されている細胞が、いわゆる、正常なパルス電位で拍動している期間であり、Tは細胞収納部CHおよびCHに保持されている細胞が、正常なパルス電位の後に不整脈に対応する異常なパルス電位を伴って拍動している期間である。図の右下にスケールバーを参照して分かるように、パルス電位は1回/1秒程度で発生している。また、この例では、正常なパルス電位で拍動している期間Tはほぼ5分、不整脈に対応する異常なパルス電位を伴って拍動している期間Tはほぼ30秒であった。
この計測では、期間Tのパルス電位を時間軸で比較してみると、細胞収納部CHに保持されている細胞が最も早いタイミングでパルス電位を発生しているから、これがペースメーカーとなっていることが分かる。細胞収納部CHに保持されている細胞が発生したパルス電位が反時計方向(CCW)に伝播されて、細胞収納部CHに保持されている細胞がパルス電位を発生し、時計方向(CW)に伝播されて、細胞収納部CH11およびCH15に保持されている細胞がパルス電位を発生していることが分かる。
この状態が、期間T継続した後、突然、細胞収納部CHおよびCHに保持されている細胞が、正常なパルス電位の後に不整脈に対応する異常なパルス電位を伴って拍動し始め、これが期間T継続した後、突然、ふたたび、正常なパルス電位の拍動の状態となり、期間T継続する。ここで、細胞収納部CHおよびCHに保持されている細胞の不整脈に対応する異常なパルス電位についてみると、細胞収納部CHに保持されている細胞の異常なパルス電位の方が細胞収納部CHに保持されている細胞の異常なパルス電位よりも早い時点で発生していることが観測された。すなわち、異常なパルス電位は細胞収納部CHに保持されている細胞がペースメーカーとなって時計方向に伝播されているようである。この期間T、期間Tの繰り返しの状態は、正常なパルス電位での拍動、異常なパルス電位を伴っての拍動の繰り返しとなることは確認されたが、期間T、期間Tは一定ではなく、計測のたびにそれぞれ変動するものであった。
図4は、期間Tから期間Tの切り替わるときのパルス電位を時間軸を拡大して示した図である。上段にペースメーカーとなっている細胞収納部CHに保持されている細胞のパルス電位を基準として時計方向(CW)への伝播を細胞収納部CH10、CH15、CHに保持されている細胞パルス電位を示す。下段には、ペースメーカーとなっている細胞収納部CHに保持されている細胞のパルス電位を基準として反時計方向(CCW)への伝播を細胞収納部CH、CH、CHに保持されている細胞パルス電位を示す。
時計方向(CW)への伝播についてみると、細胞収納部CHの細胞のパルス電位が細胞収納部CH10、CH15と順次伝播しているが、CHに保持されている細胞がパルス電位を発生したとき、これが細胞収納部CHの細胞に伝播されたとき、この細胞が不整脈に対応する異常なパルス電位を生ずるように思われる。一方、反時計方向(CCW)への伝播についてみると、細胞収納部CHの細胞のパルス電位が細胞収納部CHへ伝播しているが、CHに到達後途絶してしまっている。この結果、上述したように、時計方向(CW)の伝播によるパルス電位が、細胞収納部CHの細胞に伝播されることになり、不整脈に対応する異常なパルス電位を生ずるように思われる。
なお、図3、図4で表示されていない細胞収納部CHの細胞のパルス電位は、細胞が線維芽細胞であると認められ、パルス電位が得られない場合、あるいは、説明に必要ないので表示しなかったものである。
上述の第1の実施形態では、心筋細胞と線維芽細胞とよりなる閉ループの特定の空間に1細胞を閉じ込める構成を利用するものとした。以下に説明する第2の実施形態では、より操作を簡便にするとともに、微小電極から電気信号を得やすくすることを目的として、心筋細胞と線維芽細胞とよりなる閉ループに所定の周期で配置された透明電極を大きくするとともに、細胞を閉じ込めておく空間(開口)も大きくし、空間(開口)との空間(開口)とを結ぶ溝も幅を広くした。以下、図面を参照しながら説明する。
図5(A)−(C)は第2の実施形態のモデルチップ100のアガロースゲル層3と微小電極2に着目した構成(必要に応じて、チャンバーと呼ぶ)を示す図である。モデルチップ100の構成およびシステムの全体構成の考え方自体は図1で説明したものと同じである。図5(A)はアガロースゲル層3により構成される心筋細胞と線維芽細胞とよりなる閉ループ単位の顕微鏡写真である。図5(B)は、図5(A)のスケッチである。図5(C)は、アガロースゲル層3の上に心筋細胞と線維芽細胞の混在した細胞を振りまいて、6日間細胞培養を行い、7日目に撮った顕微鏡写真である。
図5(A)−(C)の参照符号(全部には付けていない)は、図1のそれと同じであり、2は微小電極、2’は微小電極2の引き出し線、3はアガロースゲル層、4は心筋細胞および線維芽細胞を保持するとともに微小電極2が配置された空間(開口)であるが、チャンバーの上下の両端では、4つの微小電極を一つの空間(開口)に配置した構成とした(参照符号を4’として、他の空間(開口)と区別した)。5は空間(開口)間を結ぶ溝である。これらは透明基板1の表面上に形成される。図5(A)には、心筋細胞と線維芽細胞とよりなる閉ループの微小電極2に関係の無い微小電極2の引き出し線2’が見えているが、これは、便宜上、透明基板1の表面上に複数の心筋細胞と線維芽細胞とよりなる閉ループを形成できるように構成したためであり、心筋細胞と線維芽細胞とよりなる閉ループの1単位としては、図5(B)に示すスケッチの構成である。図5(C)の左側(Left)、右側の(Right)のそれぞれにある8個の微小電極2の脇に付した1〜8の数字は、各微小電極2に付したチャンネル番号であり、後述の説明で使用する。
ここで、図5(A)−(C)に示すチャンバーの主要なサイズと構成の例を説明する。ここでも、細胞の大きさは10μmφとする。微小電極2は50μm×50μmの大きさ、微小電極2間の距離は450μm、アガロースゲル層3の厚さ(高さ)は10μm、空間(開口)4は60μmφとした。空間(開口)4間の溝5の幅は20μm〜60μmとするがここでは50μmとした。空間(開口)4間の距離は450μm、チャンバーの上下の両端の空間(開口)4’は500μm×500μmの大きさとした。尚、ここでは、アガロースゲル層3の大きさ、透明基板1の大きさ、周辺に形成される壁7の外形および高さには言及しない。これらは、上述したサイズを考慮して決めればよい。
このサイズの例からも分かるように、第2の実施形態では、空間(開口)4も溝5も細胞のサイズに対して十分に大きいから、アガロースゲル層3の上面から心筋細胞と線維芽細胞の混在した細胞を振りまくと、微小電極2、空間(開口)4、4’および溝5、に適宜分布することになる。図6はこの状態を模式的に示す図である。空間(開口)4の位置にある微小電極2には細胞10が5個載っていて、その両側の溝5の中にも細胞10があり、アガロース層3の上面にも細胞10が載っている。ここでは微小電極2には細胞10が5個載っている例を示したが、1個から10個程度の細胞が載ると推定される。図6と図2とを対比してよく分かるように、第2の実施形態では、閉ループが複数の細胞10を載置した微小電極2と複数の微小電極2間の、細胞10を載置した溝5とにより構成されるものとなっていることが分かる。心筋細胞と線維芽細胞とが混在した細胞群をアガロース層3の上面に振りまくだけでよいからリエントリーモデルチップを簡単に構成できる。この場合、心筋細胞と線維芽細胞との混合の比率を管理する必要は無い。また、微小電極2には細胞10が複数個載ることが期待され、これらがすべて線維芽細胞であるとは考えられないので、第1の実施形態のように電位信号が得られない微小電極2はなくなり、すべての微小電極2から電位信号が得られることが期待される。
図7(A)および(B)は、図5(C)に示すように細胞が培養された状態のリエントリーモデルチップの各チャンネルの微小電極2に得られる電位波形および各チャンネルのピーク時間をプロットした一つの例を示す図である。リエントリーモデルチップの左右両側のt=0を基点として観測したものである。図7(A)から分かるように、リエントリーモデルチップの左右両側の各チャンネルの微小電極2に得られる電位は、すべてのチャンネルで安定した周期の波形となっている。図7(B)は、図7(A)の電位波形を解析するために各チャンネルのピーク時間をプロットした図であり、図7(A)のリエントリーモデルチップの左右両側の電位波形の対応する時間帯のものを同一時間軸に重ねて表示した。この処理は、図1に示すパソコンPCにより簡単に行うことができる。図7(A)と図7(B)との間を結ぶ矢印の根元の位置の電位波形信号から矢印の先端の位置のピーク時間が導出されたものであることを示す。実線の矢印がリエントリーモデルチップの左側の微小電極2の信号に対応し、破線の矢印がリエントリーモデルチップの右側の微小電極2の信号に対応する。図7(B)では、リエントリーモデルチップの左側の微小電極2の信号に対応するピーク時間を×印、リエントリーモデルチップの右側の微小電極2の信号に対応するピーク時間を○で表示した。図7(B)から容易に分かるように、この例では、第1チャンネルから第8チャンネルまでほぼ同じ速度で拍動が伝播していて、第1チャンネルから発した拍動が約100msで第8チャンネルまで伝播して消滅している。
すなわち、図7(A)に示す信号は、心臓の活動としては正常なものに対応しているものであることを意味している。そこで、図7(B)に示す解析結果に、正常と言う意味で「N」と言う表示を付した。
図8(A)は、図7(A)に示す信号が心臓の活動としては正常なものに対応するものであることを意味していることを、より簡便に評価する波形図を示す。図8(A)の波形図は、図7(A)に示す第1チャンネルから第8チャンネルまでの信号波形をすべて加算したものである。この処理は、図1に示すパソコンPCにより簡単に行うことができる。図8(A)の波形図は、安定したピーク波形を持つ信号が所定の周期で安定して表れている。このことは、図8(A)の波形図と図7(A)の波形図との対応、あるいは図8(A)の波形図と図7(B)のピーク時間との対応から容易に推定できることである。この図8(A)の波形図は、したがって、心臓の活動として正常な状態のものであることを意味しているという意味で「N」と言う表示を付した。
図8(B)は、ヒトの心電図の正常範囲にある心電図の例を示す図である。図8(A)に示す信号波形を図8(B)に示す波形と比較して分かるように、安定したピーク波形、安定した周期から、リエントリーモデルチップを構成している細胞の活動が正常な心臓の活動と類似な正常なものに対応するものであることが理解できる。
図8(C)は、心臓の活動としては正常なものに対応している状態のリエントリーモデルチップを構成している細胞の拍動の伝播状況を推定した図である。左右両側の第1チャンネルの微小電極の近辺にある細胞がペースメーカー(PM)となり、この拍動が、矢印で示すように、左右両側のチャンネルを順次伝播して行き、第7チャンネルあるいは第8チャンネルの微小電極の近傍で衝突して消滅している。これが、所定の周期で繰り返されていると推定される。
図9(A)および(B)は、図5(C)に示すように細胞が培養された状態のリエントリーモデルチップの各チャンネルの微小電極2に得られる電位波形および各チャンネルのピーク時間をプロットした他の例を示す図である。図7(A)と同様、リエントリーモデルチップの左右両側のt=0を基点として観測したものである。図9(A)から分かるように、リエントリーモデルチップの左右両側の各チャンネルの微小電極2に得られる電位は、図7(A)のそれと比較して、不安定な周期の波形となっている。図9(B)は、図9(A)の電位波形を解析するために各チャンネルのピーク時間をプロットした図であり、図9(A)のリエントリーモデルチップの左右両側の電位波形の対応する時間帯のものを同一時間軸に重ねて表示した。この処理は、図1に示すパソコンPCにより簡単に行うことができる。図9(A)と図9(B)との間を結ぶ矢印の根元の位置の電位波形信号から矢印の先端の位置のピーク時間が導出されたものであることを示す。実線の矢印がリエントリーモデルチップの左側の微小電極2の信号に対応し、破線の矢印がリエントリーモデルチップの右側の微小電極2の信号に対応する。図9(B)では、リエントリーモデルチップの左側の微小電極2の信号に対応するピーク時間を×印、リエントリーモデルチップの右側の微小電極2の信号に対応するピーク時間を○で表示した。
図9(A)、(B)では、図7(A)、(B)と比較して複雑な動きをしている。この例では、図9(B)に示すように、t=0の直後に第1チャンネルから第8チャンネルまでほぼ同じ速度で拍動が伝播していて、第1チャンネルから発した拍動が約100msで第8チャンネルまで伝播して消滅している正常な拍動の伝播(N)が計測された後、リエントリーモデルチップの左側の微小電極2の第3チャンネルから第7チャンネルまでの拍動の伝播(E)が計測され、その後、リエントリーモデルチップの右側の微小電極2の第3チャンネルから第8チャンネルまでの拍動の伝播後、これが折り返して、リエントリーモデルチップの左側の微小電極2の第8チャンネルから第3チャンネルまでの拍動の部分的な循環型の伝播(U)が計測されている。その後しばらくして、第1チャンネルから第8チャンネルまでほぼ同じ速度で拍動が伝播していて、第1チャンネルから発した拍動が約100msで第8チャンネルまで伝播して消滅している正常な拍動の伝播(N)が計測された後、リエントリーモデルチップの左側の微小電極2の第3チャンネルから第7チャンネルまでの拍動の伝播(E)が計測され、その後、リエントリーモデルチップの右側の微小電極2の第1チャンネルから第8チャンネルまでの拍動の伝播後、これが折り返して、リエントリーモデルチップの左側の微小電極2の第8チャンネルから第1チャンネルまでの拍動の伝播(R)後、これが折り返して、リエントリーモデルチップの左側の微小電極2の第1チャンネルから第8チャンネルまでの拍動の伝播後、これが折り返して、リエントリーモデルチップの左側の微小電極2の第8チャンネルから第1チャンネルまでの拍動の伝播(R)後、これが、さらに折り返して、リエントリーモデルチップの右側の微小電極2の第1チャンネルから第6チャンネルまでの拍動の伝播(R)後、消滅している。
すなわち、図9(A)に示す信号は、正常な拍動の伝播N、Nは起きていても、部分的な伝播E、E、部分的な伝播U、および、2回半の循環型の伝播を伴うリエントリーR、R、Rを起こしている。これは心臓の活動としては正常なものとは言えない。
図10(A)は、図9(A)に示す信号が心臓の活動としては正常なものに対応するものではないことを意味していることを、より簡便に評価する波形図を示す。図10(A)の波形図は、図9(A)に示す第1チャンネルから第8チャンネルまでの信号波形をすべて加算したものである。この処理は、図1に示すパソコンPCにより簡単に行うことができる。図10(A)の波形図に、図9(B)のピーク時間の解析で示した伝播の状況N,N,E,E,U,R,RおよびRを示したように、図10(A)の波形図と図9(B)のピーク時間の解析とはよく対応する。この図10(A)の波形図は、したがって、心臓の活動として正常な状態のものではないことを意味している。
図10(B)は、ヒトの心電図が不整脈を多く含み正常範囲を超えた心電図の例を示す図である。図10(A)に示す信号波形を図10(B)に示す波形と比較して分かるように、図10(A)に示す信号波形を示すリエントリーモデルチップを構成している細胞の活動は正常な心臓の活動を超えた心電図を示す場合のヒトの心臓の活動と類似な異常なものに対応するものであることが理解できる。
図10(C)は、図9(A)、(B)に波形図、ピーク時間を示す状態のリエントリーモデルチップを構成している細胞の拍動の伝播状況を推定した図である。N,Nは図8(C)で説明した左右両側の第1チャンネルの微小電極の近辺にある細胞がペースメーカー(PM)となり、この拍動が、矢印で示すように、左右両側のチャンネルを順次伝播して行き、第7チャンネルあるいは第8チャンネルの微小電極の近傍で衝突して消滅している例と同じである。E,Eは左側の第3チャンネルの微小電極の近辺にある細胞がペースメーカー(PM)となり、この拍動が、矢印で示すように、左側のチャンネルのみを順次伝播して行き、第7チャンネルあるいは第8チャンネルの微小電極の近傍で消滅している例である。Uは右側の第3チャンネルの微小電極の近辺にある細胞がペースメーカー(PM)となり、この拍動が、矢印で示すように、右側のチャンネルのみを順次伝播して行き、第7チャンネルあるいは第8チャンネルの微小電極の近傍で左側の第8チャンネルに伝播し、左側の第8チャンネルから順次第4チャンネルまで伝播した後、左側の第3チャンネルの微小電極の近辺にある細胞から発生した拍動と衝突して消滅している例である。Rは右側の第1チャンネルの微小電極の近辺にある細胞がペースメーカー(PM)となり、この拍動が、矢印で示すように、右両側のチャンネルを順次伝播して行き、第7チャンネルあるいは第8チャンネルの微小電極の近傍で左側の第8チャンネルに伝播し、左側の第8チャンネルから順次第1チャンネルまで伝播した状態に達した後、さらにRに示すように、再び、左側のチャンネルの微小電極の近辺にある細胞を介して伝播した拍動となって巡回するのみならず、さらに、Rに示すように、再び、右側のチャンネルの微小電極の近辺にある細胞を介して伝播した拍動となって第7チャンネルまで伝播した後消滅している例である。
第2の実施形態によれば、図8(A)および図10(A)に示すように、全部の電極の電圧信号を合計した信号波形をみることにより、リエントリーモデルチップを形成している細胞群が正常状態の動作をしているか、不整脈を含む正常領域を超えた動作をしているかが一目瞭然でわかる。この信号波形の集計と評価はパソコンに適当なソフトを備えることで容易に実現できる。もちろん、集計はパソコンで行い、評価は医者によるものとしてもよい。
したがって、例えば、図8(A)の信号波形を出力しているリエントリーモデルチップに対して、第1の実施形態で説明したように、薬剤を作用させた結果をみれば、薬剤が有害か否かが評価できる。すなわち、薬剤を作用させた結果図8(A)の出力波形が図10(A)のようになるようであれば、この薬剤は有害であるし、大きな変化を与えないようであれば、有害なものではないと言える。同じように、図10(A)の信号波形を出力しているリエントリーモデルチップに対して、第1の実施形態で説明したように、薬剤を作用させた結果をみれば、薬剤が有用か否かが評価できる。すなわち、薬剤を作用させた結果図10(A)の出力波形が図8(A)のようになるようであれば、この薬剤は心臓疾患に対して有用な薬になる可能性があるし、大きな変化を与えないようであれば、有用な薬になる可能性があるものではないと言える。
このように、本発明によれば、心筋細胞および線維芽細胞の混在したIn vitroでの心臓リエントリーモデルチップを構成することが出来る。したがって、パイプ8を介して細胞に作用させたい薬剤を供給して、図3(b)に示すパルス電位の変化を検出して評価すれば、心筋細胞に対する薬剤の有用性あるいは毒性が評価できる。すなわち、不整脈に対応する異常なパルス電位が大きくなり、あるいは発生する継続期間が長くなるようであれば、薬剤としては不適当であること、逆に、不整脈に対応する異常なパルス電位が小さくなり、あるいは発生する継続期間が短くなるようであれば、薬剤としては適当であることが分かる。
なお、上記実施形態では、基板1および電極2を光学的に透明な材料で構成することにしたから、具体的に説明はしなかったが、細胞の拍動の状態を光学顕微鏡で観察することを併用することが出来る。そうすれば、パルス電位で評価するだけよりも、薬剤の影響を多面的に評価できる。逆に、光学顕微鏡で観察しない場合には、基板1および電極2を光学的に透明な材料で構成する必要は無い。
本発明によれば、隣接する心筋細胞あるいは線維芽細胞からの拍動の伝播が、1細胞単位で細胞電位、細胞形態が正確に計測できるとともに、心筋細胞と線維芽細胞とを適当に分散させて配置した閉ループを構成して心臓モデルを構成し薬物による影響が評価できるチップを提供することができる。

Claims (8)

  1. 基板、
    前記基板上に設けられた複数の細胞収納部(CH)であって、該細胞収納部の各々が細胞を収納しており、該細胞が心筋細胞または線維芽細胞である、細胞収納部、
    隣接する細胞収納部を互いに連絡し、流路の閉ループを形成する溝
    前記基板上に設けられた前記複数の細胞収納部(CH)の周囲を囲む壁と、前記基板表面とによって規定される細胞培養液を満たすための領域、
    前記基板上に設けられた微小電極であって、前記微小電極の各々が前記細胞収納部内に配置されており、前記細胞の拍動状態が電気的に検出されるように前記細胞収納部に収納された前記細胞載置されてい微小電極、
    前記基板上の前記細胞培養液を満たすための領域内に設けられた比較電極、および
    前記微小電極のそれぞれに接続された引き出し線と前記比較電極に接続された引き出し線を備える、心臓リエントリーモデルチップ。
  2. 前記基板上に形成された所定の大きさと厚さのゲル層をさらに備え、
    前記複数の細胞収納部が、前記ゲル層内に形成された複数の開口から形成されており、前記開口の各々が前記細胞を収納しており、前記溝が前記ゲル層上に形成されている、請求項1記載の心臓リエントリーモデルチップ。
  3. 前記溝の幅は、前記細胞が通り抜けることができない大きさである、請求項1または2記載の心臓リエントリーモデルチップ。
  4. 前記基板上に設けられたゲル層が細胞非接着性のゲルである請求項1〜3のいずれか記載の心臓リエントリーモデルチップ。
  5. 前記微小電極、前記複数の開口、および前記複数の開口を連絡する溝が、複数の細胞を保持する、請求項1〜4のいずれか記載の心臓リエントリーモデルチップ。
  6. 請求項1〜のいずれか記載の心臓リエントリーモデルチップを使用して薬剤評価を行うための薬剤評価装置であって、
    請求項1〜5のいずれか記載の心臓リエントリーモデルチップ、
    前記チップを載置するためのステージ、
    胞培養液を前記細胞培養液を満たすための領域内に供給し、および、排出する培養液供給・排出手段、
    前記細胞に作用する薬剤を前記細胞培養液に加えるための薬剤供給手段、ならびに
    前記引き出し線を用いて前記微小電極に載置されて
    いる細胞電位を計測し記録する手段を備える、心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価装置。
  7. さらに、すべての微小電極から得られる細胞電位の加算値を導出する手段を備える、請求項記載の心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価装置。
  8. 請求項または記載の心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価装置を用いて薬剤評価を行うための方法であって、
    前記細胞に作用する薬剤を前記薬剤供給手段から前記細胞培養液に加える工程、および
    前記細胞の電位を計測し記録する工程
    を含む、心臓リエントリーモデルチップによる薬剤の評価方法。
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