JP5580907B2 - 防音室 - Google Patents

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Description

この発明は、防音室(以下、単に「室」という場合がある)に関するものであり、特に、防音室内に発生した音を吸収する吸音構造を備えた防音室に関するものである。
従来、楽器の演奏や映画の鑑賞等を行うサウンドルームやオーディオルームには、防音室として室内で生じる音の室外への漏れを防止する防音構造を備えると共に、室内における楽器の演奏者や聴者が感じる音響を向上させる観点から、室の隅に溜まる定在波を除去したり、室内における音の響きを適切にするために、室内で発生させる音や壁から反射する音の音域の一部を吸収、すなわち、室の吸音を行う吸音構造を備えるものがあった。室の吸音構造として、従来は、吸音パネルや吸音材を用いることとしていた。
室内において発生した音の吸収に関する技術については、実開昭62−42607号公報(特許文献1)、および特開2007−286387号公報(特許文献2)に開示されている。特許文献1に開示のサウンドルームによると、ルーム壁面と天井面との突合せ部略全周にわたって、2面が壁面と天井面にそれぞれ沿い1面が部屋内下方に斜めに臨むような断面略3角形状の低音吸収体を配設することとしている。そして、この低音吸収体によって、有効に低音吸収を行うこととしている。また、特許文献2によると、音響特性の改善の観点から、二方向または三方向が構造体を構成する構造面で囲まれる境界部分に設置され、これらの構造面に接触する位置決め部を具備すると共に、位置決め部が構造面に接触して位置決めが為されている状態で、二方向または三方向の構造面に対して、傾斜する部分が存在する傾斜面を有する音響改善部材を用い、この音響改善部材の傾斜面における音の反射または吸収により、構造体の内部における音響を改善することとしている。
実開昭62−42607号公報 特開2007−286387号公報
ここで、上記した特許文献1に開示される低音吸収体や、特許文献2に開示される音響改善部材によっても、室内における吸音を適切に行うことができず、その結果、楽器の演奏者等が感じる音響として、不満を感じる場合があった。すなわち、特許文献1においては、低音を吸収するのみであり、高音を吸音することができないものとなる。また、特許文献2においても、音響改善部材が単に傾斜面を有する構造であるため、この傾斜面自体による音の吸収が不十分な場合がある。そうすると、室内で楽器を演奏する演奏者にとって、自らが演奏した楽器により生ずる音響が適切に演奏者の耳に届かず、室の吸音構造として、物足りないものがあった。
この発明は、より適切に室内の吸音を行うことができる防音室を提供することを目的とする。
この発明の一実施形態に係る防音室は、防音壁によって室内空間が形成されている防音室である。防音室は、室内の音を吸収する吸音面が室内に露出する吸音体を含む。吸音体は、吸音面から奥行き方向に向かって厚みが異なる部分を有する。吸音体は、吸音面から奥行き方向に向かって複数の層状部材を積層して形成されている。
このような防音室によると、防音室に含まれる吸音体は、音を吸収する吸音面から奥行き方向に厚みが異なる部分を有するため、室内に露出する吸音面側から入ってくる音について、相対的に厚みの厚い部分で波長の短い低音領域の音を効率的に吸収し、相対的に厚みの厚い部分と相対的に厚みの薄い部分との双方で波長の長い高音領域の音を効率的に吸収することができる。すなわち、高音領域から低音領域に至る幅広い領域に亘って音を効率的に吸音することができる。この場合、吸音体は、吸音面から奥行き方向に向かって複数の層状部材を積層して形成されているため、吸音面側に位置する層状部材によって吸収しきれず、吸音面側の層状部材を通過した音であっても、奥行き方向に位置する他の層状部材によって透過した音を吸収することができる。したがって、より適切な室内の吸音を行うことができる。
また、吸音体は、吸音面からの奥行き寸法が23cm以上の第一の部分と、吸音面からの奥行き寸法が23cm未満の第二の部分とを有するよう構成してもよい。このように構成することにより、第一の部分では、低音領域を確実に吸収することができ、第一の部分および第二の部分の双方で、高音領域を確実に吸収することができる。したがって、さらに適切に室内の吸音を行うことができる。
また、吸音体は、吸音面からの奥行き寸法が最大である奥行き寸法最大領域と、奥行き寸法最大領域に隣接して位置し、吸音面からの奥行き寸法が最大に近づくにつれて増大する奥行き寸法増加領域とを含むよう構成してもよい。このように構成することにより、連続的に低音領域から高音領域に至るまで連続的に効率よく音を吸収することができる。
また、吸音体は、略三角柱形状であるよう構成してもよい。このように構成することにより、室内に吸音体を取り付けた際の室内の空間をより有効に利用することができる。
また、吸音面に配置される第一の層状部材の密度は、奥行き方向に配置される第二の層状部材の密度よりも高いよう構成してもよい。このように構成することにより、密度の高い第一の層状部材によって音を適度に反射させることができる。したがって、より心地よい音響を実現することができる。
また、各層状部材は、不織布により構成されているよう構成してもよい。このように構成することにより、不織布によるより適切な音の吸収、および音の反射を行うことができる。
このような防音室によると、防音室に含まれる吸音体は、音を吸収する吸音面から奥行き方向に厚みが異なる部分を有するため、室内に露出する吸音面側から入ってくる音について、相対的に厚みの厚い部分で波長の短い低音領域の音を効率的に吸収し、相対的に厚みの厚い部分と相対的に厚みの薄い部分との双方で波長の長い高音領域の音を効率的に吸収することができる。すなわち、高音領域から低音領域に至る幅広い領域に亘って音を効率的に吸音することができる。この場合、吸音体は、吸音面から奥行き方向に向かって複数の層状部材を積層して形成されているため、吸音面側に位置する層状部材によって吸収しきれず、吸音面側の層状部材を通過した音であっても、奥行き方向に位置する他の層状部材によって透過した音を吸収することができる。したがって、より適切な室内の吸音を行うことができる。
この発明の一実施形態に係る防音室に備えられる吸音体の外観を示す斜視図である。 図1に示す吸音体を、図1中の矢印IIの方向から見た図である。 図1に示す吸音体を、図1〜図2中の矢印IIIの方向から見た図である。 図1に示す吸音体を、図1〜図2中の矢印IIIの方向と逆の方向から見た図である。 図1に示す吸音体を、図2中の矢印Vの方向から見た図である。 図1に示す吸音体を、図1中の矢印IIの方向から見た図である。 複数の層状部材から形成される吸音体を、層状部材の単位で分解した分解斜視図である。 吸音体を形成する層状部材の一つを示す概略断面図である。 吸音体の製造方法の一例における製造工程での中間部材の一部を示す断面図である。 この発明の一実施形態に係る防音室の一部を示す概略斜視図である。 この発明の一実施形態に係る防音室を、天井側から見た概略断面図である。 防音室を、図11中のXII−XII断面で切断した場合の断面図である。 防音室内において、吸音体が設けられた領域を拡大して示す拡大図である。 防音室内において、吸音体が設けられた領域を拡大して示す拡大図であり、吸音体を取り除いた状態を示す。 防音室内における音の響きと、音の高さとの関係を示すグラフである。 この発明の一実施形態に係る防音室のうち、吸音体が設けられた領域を拡大して示す図であり、図11中のXVIで示す領域の拡大図である。 この発明の他の実施形態に係る防音室を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る防音室を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る防音室を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る防音室を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る防音室を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る防音室を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る防音室を示す概略斜視図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る防音室を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る防音室を示す断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る防音室を示す概略断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る防音室を示す概略断面図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る防音室を示す概略斜視図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る防音室を示す概略斜視図である。 この発明のさらに他の実施形態に係る防音室を示す概略斜視図である。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施形態に係る防音室に備えられる吸音体11aの外観を示す斜視図である。図2は、図1に示す吸音体11aを、図1中の矢印IIの方向から見た図であり、吸音体11aをいわゆる上側から見た図である。理解の容易の観点から、図2において、後述する層状部材の図示を省略している。図3は、図1に示す吸音体11aを、図1〜図2中の矢印IIIの方向から見た図である。図3は、吸音体11aを後述する吸音面となる表面側から見た図に相当する。図4は、図1に示す吸音体11aを、図1〜図2中の矢印IIIの方向と逆の方向から見た図である。図4は、吸音体11aを、後述する裏面側から見た図に相当する。図5は、図1に示す吸音体11aを、図2中の矢印Vの方向から見た図である。なお、理解の容易の観点から、図3〜図5、および後述する図6、図7、図9において、後述する層状部材の一部の図示を省略している。また、図1〜図2中等において示す矢印IIIの方向が、吸音体11aの奥行き方向となる。
図1〜図5を参照して、この発明の一実施形態に係る防音室に備えられる吸音体11aは、略三角柱状であり、厳密な形状としては、五角柱状である。吸音体11aの外形形状は、五角柱状の吸音体11aの長手方向の一方端部側に位置する上面12aと、長手方向の他方端部側に位置する下面13aと、長手方向に延びる吸音体11aのそれぞれ側面となる第一の側面14aと、第二の側面15aと、第三の側面16aと、第四の側面17aと、第五の側面18aとから構成されている。第二の側面15aと第三の側面16aとは、隣接するように設けられている。第四の側面17aは、第一の側面14aと第二の側面15aとの間に設けられる。第五の側面18aは、第一の側面14aと第三の側面16aとの間に設けられる。上面12aおよび下面13aは、五角形状であり、第一の側面14a、第二の側面15a、第三の側面16a、第四の側面17a、および第五の側面18aは共に、矩形状である。第一の側面14a、第二の側面15a、第三の側面16a、第四の側面17a、および第五の側面18aのうち、第一の側面14aの面積が最も大きく構成されている。そして、第二の側面15a、および第三の側面16aの面積がそれぞれ等しく、次にそれらの面積が大きくなるように構成されている。第四の側面17a、および第五の側面18aの面積も等しく構成されている。なお、図2中の矢印Vで示す方向から見た第二の側面15aを表す図5については、左右を対称にして、図2中の矢印Bで示す方向から見た第三の側面16aを表す図と同じとなる。
吸音体11aが後述する防音室に取り付けられた際には、矩形状の第一の側面14aは、室内に露出する面となる表面19aとなり、矩形状の第二の側面15aおよび第三の側面16aは、室を構成する壁に覆われる面となる裏面20aとなる。すなわち、第一の側面14aは、室内に露出する吸音体11aの表面19aに対応し、第二の側面15aおよび第三の側面16aは、防音室を構成する壁、具体的には、防音壁に覆われる吸音体11aの裏面20aに対応する。なお、吸音体11aは、下面13aを鉛直方向の下方側として、室内の所定の箇所に取り付けられる。すなわち、図1、図3〜図5において、鉛直方向は、矢印IIで示す紙面下方向となる。
吸音体11aは、略三角柱状であって、直角二等辺三角形のうちの直角となる角部21aを除く二つの角部22a、角部23a、具体的には、第一の側面14aと第二の側面15aとの間に形成される角部22a、および第一の側面14aと第三の側面16aとの間に形成される角部23aとの双方を、所定の厚みをもって長手方向に真直ぐに切り落とすよう面取りした形状である。この角部23a、24aの除去により、第四の側面17aおよび第五の側面18aが形成される形状である。角部22aおよび角部23aについては、図2中の点線で示している。すなわち、吸音体11aは、表面19aから裏面20aに至る方向に延びる線を含む平面で切断した場合において、断面略三角形状である。
すなわち、上面12a側について説明した場合、直角二等辺三角形の形状については、第一の側面14aを構成する第一の線24a、第二の側面15aを構成する第二の線25a、第三の側面16aを構成する第三の線26aによって表される。第二の線25aと第三の線26aとのなす角度Aは、90度である。第一の線24aと第二の線25aとのなす角度Aは、45度である。第一の線24aと第三の線26aとのなす角度Aは、45度である。なお、第四の側面17aを構成する第四の線27a、第五の側面18aを構成する第五の線28aは共に、図2に示す紙面上方向となる矢印IIIの方向に沿って真直ぐに延びるように設けられている。すなわち、吸音体11aは、表面19aから裏面20aに向かって厚みが異なる部分を有するよう構成されている。すなわち、吸音体の吸音面から奥行き方向に向かって厚みが異なる部分を有するよう構成されている。この場合、第一の側面14aに対して、第二の側面15a、第三の側面16aは共に傾斜して延びる面となるため、吸音体11aは、表面19aから裏面20aに向かって連続的に厚みが異なる部分を有することになる。
第一の線24aの一方端部29aから他方端部29bに至る第一の線24aの長さLは、例えば、46cm(センチメートル)が選択される。第二の線25aの一方端部29cから他方端部29dに至る第二の線25aの長さL、および第三の線26aの一方端部29eから他方端部29dに至る第三の線26aの長さLは共に、例えば、35cmが選択される。また、第四の線27aの一方端部29aから他方端部29cに至る第四の線27aの長さL、および第五の線28aの一方端部29bから他方端部29eに至る第五の線28aの長さLは共に、例えば、2cmが選択される。なお、第二の線25aと第三の線26aとの間の角部21aから第一の線24aに至る垂直二等分線の長さLは、例えば、25cmが選択される。すなわち、この場合、吸音体11aについては、表面19aから裏面20aに至る厚み方向の長さが23cm以上の第一の部分31aと、表面19aから裏面20aに至る厚み方向の長さが23cm未満の第二の部分31b、31cとを有する。すなわち、吸音体11aは、吸音面からの奥行き寸法が23cm以上の第一の部分31aと、吸音面からの奥行き寸法が23cm未満の第二の部分31b、31cとを有する。第二の部分31bは、第二の側面15a側に位置し、第二の部分31cは、第三の側面16a側に位置する。ここで、第一の側面14aから厚み方向に23cmの位置については、第二の側面15a側については、点32aで、第三の側面16a側については、点32bで示している。すなわち、第一の線24aからそれぞれの点32a、32bに向かって引いた垂線の長さLが、23cmとなる。
ここで、吸音体11aについては、奥行き寸法が最大である奥行き寸法最大領域と、奥行き寸法最大領域に隣接して位置し、吸音面からの奥行き寸法が最大に近づくにつれて増大する奥行き寸法増加領域とを含む構成である。すなわち、奥行き寸法が最大となる奥行き寸法最大領域については、第二の線25aと第三の線26aとの間の角部21aが位置する領域となる。そして、奥行き寸法最大領域に隣接して位置し、吸音面からの奥行き寸法が最大に近づくにつれて増大する奥行き寸法増加領域については、第二の側面15a、および第三の側面16aが位置する領域30a、30bとなる。
また、上面12aから下面13aまでの高さ方向となる長手方向の長さLについては、例えば、240cmが選択される。なお、上記した長さLについては、横方向、すなわち幅方向となる短手方向という場合がある。また、高さ方向となる長手方向については、縦方向という場合がある。
ここで、吸音体11aは、複数の層状部材33a、33b、33c、33d、33e、33f、33g、33h、33i、33jを積層して形成されている。図6は、図1に示す吸音体11aを、上側から見た図であり、図1中の矢印IIの方向から見た図である。図6は、図2に示す図に相当し、複数の層状部材のうちの一部の層状部材33a〜33jを図示したものである。図7は、複数の層状部材33a〜33jから形成される吸音体11aを、層状部材33a〜33jの単位で分解した分解斜視図である。図8は、吸音体11aを形成する層状部材33aの一つを示す概略断面図である。
図1〜図8を参照して、吸音体11aは、複数の層状部材33a〜33jを積層して形成されるいわゆる積層構造体34aである。ここで、最も表面19a側、すなわち、吸音面側に配置され、第一の側面を構成する層状部材33aの構成について説明する。層状部材33aは、不織布から構成されている。具体的には、層状部材33aは、ポリエステル系の繊維35a、具体的には、複数の所定の長さのPET(Polyethyleneterephtharate:ポリエチレンテレフタレート)繊維を複雑に絡め合い、層状とした部材である。なお、層状部材33aの他の材質としては、例えば、グラスウールやロックウール等が選択される。
層状部材33aの横方向の端面36aから端面36bに至る長さLは、第一の側面14aの横方向の長さLに相当する。なお、端面36aは、第四の側面17aの一部を構成し、端面36bは、第五の側面18aの一部を構成する。層状部材33aの厚み、すなわち、図8中の長さLで示す層状部材33aの厚み方向の上方向に位置する一方側の面37aから厚み方向の下方向に位置する他方側の面37bに至る厚みは、数mm(ミリメートル)程度である。なお、面37aは、上面12aの一部を構成し、面37bは、下面13aの一部を構成する。他の複数の層状部材33b〜33jについては、密度、すなわち、単位体積当たりの重量が層状部材33aと異なるものの、層状部材33aとそれぞれ同様の部材から構成されている。具体的には、最も表面19a側に位置する層状部材33aの密度は、他の層状部材33b〜33jの密度よりも高く構成されている。こうすることにより、最も表面19a側に位置する層状部材33aにおいて、第一の側面14a側、すなわち、表面19aにおけるある程度の音の反射を行うことができる。このようなある程度の音の反射は、室内における音の響きとして有効である。このような複数の層状部材33a〜33jをそれぞれの厚み方向、すなわち、奥行き方向に積層して、積層構造体34aから構成される吸音体11aは形成されている。
この場合、隣り合う層状部材33a〜33jについて、互いに構成する繊維をある程度絡め合わせるようにして、一方の層状部材33a〜33jが他方の層状部材33a〜33jに取り付けられている。すなわち、複数の層状部材33a〜33jを積層して形成される吸音体11aについては、例えば、吸音体11aを持ち上げたときにばらばらと層状部材33a〜33jのそれぞれが離脱するようなものではなく、積層構造体34aの一体物として取り扱われるものである。なお、この層状部材33a〜33jのそれぞれの層の境界については、明確に目視等で識別されるものでなくともよく、例えば、積層構造体34aにおける密度の高い部分と密度の低い部分とが交互に表れるような構成であってもよい。もちろん、隣り合う層状部材33a〜33jのそれぞれが対向する面において、接着機能や保持機能を備える部材を介在させても構わない。また、層状部材33a〜33jをひとまず積層させた後、積層方向に圧力を加えることにより、層状部材33a〜33jのそれぞれの表層側に位置する繊維同士を多少絡ませ合わせ、積層構造体34aを形成することにしてもよい。
ここで、複数の層状部材33a〜33jにおいて、上記した第一の側面14aに配置される側については、層状部材33a〜33dのサイズ、すなわち、層状部材33a〜33dの長手方向の長さLと短手方向の長さLが揃ったものが複数、この場合四層積層されて形成されている。しかし、積層方向の途中からは層状部材33e〜33jにおいて、長手方向の長さLは同じであるものの短手方向の長さLが徐々に短くなったものが積層されていくようにして形成されている。具体的には、上面12aまたは下面13aから見た場合に、上記した図2、図6に示す形状を形成するようにして積層される。この場合、層状部材33e〜33jにおいては、それらの端面が斜めに傾斜するようにして設けられる。さらに、最も表面19a側から遠い側に配置される層状部材33jの形状については、三角柱状となるように構成されている。また、図6中の矢印IIIで示す方向である吸音体11aの積層方向の厚みが、連続的に異なるようにして、具体的には、図6中の紙面左右方向で示す吸音体11aの左右方向の中央が厚くなり、左右方向の端面36a、36bに向かって連続的に短手方向の長さLを短くするようにして形成される。すなわち、第一の側面14aに対して、第二の側面15aおよび第三の側面16aは、真直ぐに傾斜した面となるよう形成される。この場合、層状部材33e〜33jのそれぞれの端面が、吸音体11aの裏面20aを構成することになる。
なお、このような構成の吸音体11aの製造方法の一例について簡単に説明すると、以下の通りである。図9は、吸音体11aの製造方法の一例における製造工程での中間部材38aの一部を示す断面図である。図9を参照して、まず、同じ縦横方向のサイズの層状部材39a、39b、39cを複数積層する。そして、最終的な吸音体11aの形状となるように、中間部材38aを切断する。この場合の切断面40aについては、図9中の点線で示している。このようにして、吸音体11aを製造してもよい。こうすることにより、より効率的に吸音体11aを製造することができる。
ここで、吸音体11aについては、後述する防音室に備えられる場合において、防音室からの着脱を可能とする着脱機構を備えるようにしてもよい。着脱機構としては、例えば、防音室内において壁による保持が可能なストッパや、固定部等である。また、後述する防音室への据え付け部を備える構成としてもよい。また、吸音体11aについては、例えば、下面13aの下部側にキャスター等の移動手段を設ける構成としてもよい。こうすることにより、防音室への取り付けや取り外しの際に、吸音体11a自体の移動を容易に行うことができる。
次に、この発明の一実施形態に係る防音室について説明する。図10は、この発明の一実施形態に係る防音室41aの一部を示す概略斜視図である。図11は、この発明の一実施形態に係る防音室41aを、後述する天井48a側から見た概略断面図である。図12は、防音室41aを、図11中のXII−XII断面で切断した場合の断面図である。図13および図14は、防音室41a内において、吸音体11aが設けられた領域を拡大して示す拡大図であり、図14は、吸音体11aを取り除いた状態を示す。また、図13および図14においては、理解の容易の観点から、吸音体11aおよび後述する据え付け部の一部、具体的には、吸音体11aの高さ方向の上側部分の図示を省略している。また、一部の図におけるハッチングを省略している。
図10〜図14を参照して、この発明の一実施形態に係る防音室41aは、その内部の空間43aで楽器(図示せず)の演奏等を行うことができ、防音構造を備えるものである。すなわち、後述する防音室41aを構成する壁は、防音壁である。防音室41aは、上記した図1等に示す構成の一つの吸音体11aを備える。防音室41aは、4つの壁44a、45a、46a、47aと、天井48aと、床49aとから構成されている。壁44a、45a、46a、47a、天井48a、および床49aは、それぞれ内部の空間43a側が平らな壁面50a、51a、52a、53a、天井面54a、床面55aとなるように構成されている。壁面50aと壁面52a、壁面51aと壁面53aとは、それぞれ対向するように設けられている。また、天井面54aと床面55aとは、天地方向において対向するように設けられている。防音室41aは、いわゆる略直方体形状である。すなわち、防音室41aの壁44a、45a、46a、47aによって構成される4つの隅部56a、57a、58a、59aについて、それぞれ壁面50a、51a、52a、53aによって形成される隅部56a、57a、58a、59aの天井48a側から見た角度は、90度である。防音室41aは、その内部の空間43aにおいて、ドラム、ピアノ、チューバ、チェロ等、種々の楽器を演奏可能な大きさに構成されている。なお、それぞれ図示はしないが、防音室41aには、所定の照明設備や室内への出入り、楽器の搬入、搬出を行うためのドア等も設けられている。
隣接する壁面50a、および壁面51aには、吸音体11aを取り付けるための据え付け部60a、61aが設けられている。据え付け部60a、61aは、壁面50a、および壁面51aで構成される防音室41aの角となる隅部56a付近に設けられている。据え付け部60a、61aは共に、三角柱状であり、長手方向に垂直な平面で切断した場合の断面の形状が、直角二等辺三角形である。そして、据え付け部60aは、直角二等辺三角形のうちの長辺を構成する側の側面62aが壁面50aと当接するようにして取り付けられる。同様に、据え付け部61aは、直角二等辺三角形のうちの長辺を構成する側の側面63aが壁面51aと当接するようにして取り付けられる。壁面50a、51aにそれぞれ取り付けられた据え付け部60a、61aにおいては、直角二等辺三角形のうちの一つの短辺を構成する側の側面64a、65aがそれぞれ対向するように設けられている。側面64aと、側面65aとの間の長さL10は、吸音体11aに含まれる第一の壁面14aの横方向の長さLとほぼ同じか、余裕をもってやや長く構成されている。
吸音体11aは、据え付け部60a、61aへの嵌め合わせることにより取り付けられている。すなわち、吸音体11aは、壁44aと壁45aとによって構成される防音室41aの隅部56aに設けられている。この場合、吸音体11aは、防音室41aに着脱可能に設けられている。また、吸音体11aの第一の側面14aが表面19aとなり、防音室41a内に露出するように設けられている。また、吸音体11aの裏面20aの一部を構成する第二の側面15aが壁面50aに対向し、吸音体11aの裏面20aの一部を構成する第三の側面16aが壁面51aに対向するように設けられている。すなわち、吸音体11aの裏面20aが、壁44a、45a、具体的には、壁面50a、51aに覆われるように構成されている。なお、第二の側面15aと壁面50a、および第三の側面16aと壁面51aとは当接するか、または、第二の側面15と壁面50aとの間、および第三の側面16aと壁面51aとの間には、ほとんどすき間を有しないよう構成されている。なお、この場合、第四の側面17aも、壁面50aに覆われている構成である。すなわち、第四の側面17aは、壁面50aとの間で、当接するか、ほとんどすき間を有しないように構成されている。また、第五の側面18aも、壁面51aに覆われている構成である。すなわち、第五の壁面18aは、壁面51aとの間で、当接するか、ほとんどすき間を有しないように構成されている。また、上面12aと天井面54aとが対向し、下面13aと床面55aとが対向するように設けられている。具体的には、上面12aと天井面54a、および下面13aと床面55aとは、当接するか、または、上面12aと天井面54aとの間、および下面13aと床面55aとの間には、ほとんどすき間を有しないよう構成されている。
このような防音室41aによると、防音室41aに含まれる吸音体11aは、音を吸収する吸音面となる表面19aから奥行き方向に厚みが異なる部分を有するため、防音室41a内に露出する吸音面側から入ってくる音について、相対的に厚みの厚い部分で波長の短い低音領域の音を効率的に吸収し、相対的に厚みの厚い部分と相対的に厚みの薄い部分との双方で波長の長い高音領域の音を効率的に吸収することができる。すなわち、高音領域から低音領域に至る幅広い領域に亘って音を効率的に吸音することができる。この場合、吸音体11aは、吸音面から奥行き方向に向かって複数の層状部材33a〜33jを積層して形成されているため、吸音面側に位置する層状部材によって吸収しきれず、吸音面側の層状部材を通過した音であっても、奥行き方向に位置する他の層状部材によって透過した音を吸収することができる。したがって、このような防音室41aによると、より適切な室内の吸音を行うことができる。
これについて、具体的に説明する。図15は、防音室41a内における音の響き、すなわち、音響と、音の高さとの関係を示すグラフである。図15中、縦軸は、音の響き度合いを表し、横軸は、音の高さを示す。縦軸については、上側に向かうほど、音が響く方向、すなわち、響きが長いことを示し、下側に向かうほど、音が響かない方向、すなわち、響きが短いことを示す。また、横軸については、右側に向かうほど、音が高いこと、すなわち、高音領域を示し、左側に向かうほど、音が低いこと、すなわち、低音領域を示す。図15中において、この発明の一実施形態に係る防音室41aの場合を実線66aで示し、従来の吸音材で吸音した場合を一点鎖線66bで示し、参考までに、吸音材を用いなかった場合、すなわち、吸音しなかった場合を二点鎖線66cで示す。従来の吸音材とは、吸音パネルのように、一定の厚み、具体的には、10mm程度の厚みを有する平板状の吸音材である。なお、図15に示すグラフについては、相対的に示しているものであり、理解の容易の観点から、横軸について、低音領域67a、中音領域67b、高音領域67cに音域を大別して説明する。低音領域67aについては、例えば、オクターブバンド中心周波数として、125Hzといった領域のものを示し、高音領域67cについては、例えば、オクターブバンド中心周波数として、500Hzといった領域のものを示す。なお、中音領域67bについては、それらの間の音域となる。
図15を参照して、図15中の二点鎖線66cで示す吸音材を用いなかった場合、もちろん音を吸収することはなく、低音領域67aから高音領域67cに至るまで全ての領域で、音が長く響くことになる。このような音響は、全く好ましくないものである。また、図15中の一点鎖線66bで示す従来の吸音材を用いた場合、吸音材を用いなかった場合に比べて、全体的に吸音し、高音領域67c側に向かうにつれ、一応音の響きを短くすることができる。しかし、図15中の点線で示す領域67dにおいて、ある一定の範囲の音域だけ、音を多大に吸収してしまうことになる。そうすると、ある一定の範囲内の音域においては、音の響きが低くなるものの、その音域よりもやや高い音域、およびやや低い音域については、音がさほど吸収されず、音の響きが長くなることになる。また、中音領域67bから高音領域67cになるにつれて、過剰に音を吸収してしまい、結果として、高音領域67cの響きを短くしてしまう。このような音響については、高音領域67cがいわゆるスカスカであり、低音領域67a側が顕著に響くものとなり、音響のバランスとして好ましくなく、演奏者が望むものとは程遠いものとなる。
一方、この発明の一実施形態に係る防音室41aの場合、低音領域67aについては、音域が高くなるにつれ、吸音体11aの吸音率が徐々に高くなり、音の響きが短くなる。そして、中音領域67bから高音領域67cに至って、吸音体11aの吸音率はほぼ一定の値を示し、音の響きがある程度短くなったところでその値を維持する。このような構成である。このような音響については、音響のバランスとして良好であり、例えば、防音室41aにおいて演奏を行う演奏者が望むものとなる。
これについては、以下のことが考えられる。図16は、この発明の一実施形態に係る防音室41aのうち、吸音体11aが設けられた領域を拡大して示す図であり、図11中のXVIで示す領域の拡大図である。図16に示す吸音体11aについては、図2に相当するものである。図16を参照して、この発明の一実施形態に係る防音室41aに備えられる吸音体11aについては、吸音面から奥行き方向に向かって厚みの異なる部分を有する。ここで、吸音体11aのうちの厚みの異なる部分について、表面19aから裏面20aに至る厚み方向の長さが23cm以上となる第一の部分31aと、表面19aから裏面20aに至る厚み方向の長さが23cm未満となる第二の部分31b、31cとに大別される。そして、この第一の部分31aにおいて、低音領域67aの音を吸収することになる。ここで、低音として、例えば、ピアノの極めて低音側を代表する周波数である周波数125Hzの音の場合、波長については、約2.72mであり、波長の1/12の厚みを確保できれば音の吸収ができると考えられるため、2720cm/12=約23cmとなる。すなわち、第一の部分31aについて、厚み方向の長さを23cm以上確保することにより、確実にこの周波数125Hzの音を吸収することができる。なお、吸音体11aの製造時における寸法誤差等を考慮し、上記した長さLとして、25cmを確保することとしている。そして、第一の部分31aに加え、23cm未満となる第二の部分31b、31cにおいて、波長が23cmよりも短くなる高音領域67cの音、例えば、周波数が500Hzの音を吸収することができる。すなわち、低音領域67aについては、音を吸収する領域を第一の部分31aとして相対的に小さくし、高音領域67cについては、音を吸収する領域を第一の部分31a、第二の部分31b、31cとして相対的に大きくする。そして、低音領域67a、具体的には、オクターブバンド中心周波数が125Hz帯域における吸音率を0.5以上とし、高音領域67c、具体的には、オクターブバンド中心周波数が500Hz帯域における吸音率を0.8〜1.0とする。これについては、オクターブバンド中心周波数が125Hz帯域における吸音率を0.5よりも小さい値、例えば、0.4や0.3とすると、演奏者や聴者の低音における心地よさが損なわれるおそれがあるためである。また、オクターブバンド中心周波数が500Hz帯域における吸音率を0.8未満、例えば、0.7や0.6とすると、高音領域の吸収が不十分で高音が響きすぎ、演奏者や聴者の耳障りな音となるおそれがあるためである。この場合、吸音体11aの厚みは、連続的に薄くなっているため、具体的には、角部21aとして吸音面からの奥行き寸法が最大である奥行き寸法最大領域と、奥行き寸法最大領域に隣接して位置し、吸音面からの奥行き寸法が最大に近づくにつれて増大する奥行き寸法増加領域30a、30bとを含むため、連続的に低音領域から高音領域に至るまで連続的に効率よく音を吸収することができる。すなわち、低音領域67aと高音領域67cとの間の中音領域67bの音も効率的に吸収することができる。
このような構成により、この発明の一実施形態に係る防音室41aにおいて、より適切な室内の吸音を行うことができる。すなわち、吸音体11aのオクターブバンド中心周波数125Hz帯域の吸音率は、0.5以上であり、吸音体11aのオクターブバンド中心周波数500Hz帯域の吸音率は、0.8〜1.0であるため、より適切な音響とすることができる。
なお、上記の実施の形態においては、吸音体11aは、断面略三角形状とすることとしたが、これに限らず、例えば、以下に示す形状であってもよい。
図17は、この発明の他の実施形態に係る防音室41bを示す断面図である。図17は、図11中の領域XVIで示す部分に相当する。なお、図17に示す実施形態において、図11等に示す部材と同じ構成の部材については、同一の符号を付してそれらの説明を省略する。以下の図面において、同様である。
図17を参照して、この発明の他の実施形態に係る防音室41bは、吸音体11bを備える。防音室41bを構成する壁等の構造は、図10等に示す場合と同じである。すなわち、壁44a、45a、46a、47a、天井48a、および床49aから構成されるものである。吸音体11bは、上面と、下面と、第一の側面14bから構成される表面19bと、第二の側面15b、および第三の側面16bから構成される裏面20bとを備える。ここで、第二の側面15b、および第三の側面16bについては、平らであるが、第一の側面14bについては、曲面である。この場合、図17に示す断面において、第一の側面14bは、円弧状となるように設けられている。具体的には、第一の側面14bは、吸音体11bの内方側に向かって円弧状に凹むように設けられている。このような構成によっても、厚み方向の長さを異ならせることができるため、より適切な室内の吸音を行うことができる。なお、第一の側面14bについては、吸音体11bの外方側に向かって円弧状に突出する構成であってもよい。さらには、第一の側面14bについては、複数の曲面から構成されるようにしてもよい。
また、以下に示す実施形態であってもよい。図18は、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41cを示す断面図である。図18を参照して、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41cは、吸音体11cを備える。防音室41cを構成する壁等の構造は、図10等に示す場合と同じである。吸音体11cは、上面と、下面と、第一の側面14cから構成される表面19cと、裏面20cとを備える。ここで、第一の側面14cについては、平らであるが、裏面20cについては、曲面である。この場合、図18に示す断面において、裏面20cは、円弧状となるように設けられている。具体的には、裏面20cは、吸音体11cの外方側に向かって円弧状に突出するように設けられている。このような構成によっても、より適切な室内の吸音を行うことができる。この場合、裏面20cと壁面50a、51aとの間にすき間68cを形成することになるが、裏面20cについては、防音室41a内に露出せず、壁44a、45aで覆われている構成である。したがって、このすき間68cの存在については、音響に関して、特に問題はないものである。なお、裏面20cについては、吸音体11cの内方側に向かって円弧状に凹む構成であってもよい。さらには、裏面20cについては、複数の曲面から構成されるようにしてもよい。
また、以下に示す構成としてもよい。図19は、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41dを示す断面図である。図19を参照して、この発明の他の実施形態に係る防音室41dは、吸音体11dを備える。防音室41dを構成する壁等の構造は、図10等に示す場合と同じである。吸音体11dは、上面と、下面と、第一の側面14dから構成される表面19dと、第二の側面15d、第三の側面16d、および第四の側面17dとから構成される裏面20dとを備える。第一の側面14d、第二の側面15d、第三の側面16dは共に、平らである。ここで、第四の側面17dについても、平らであって、図19に示す断面において、第一の側面14dと平行であるように設けられている。この場合、第四の側面17dについては、壁面50a、および壁面51aと第四の側面17dとの間において、天井48a側から見た場合に三角形状のすき間68dを有する構成である。このような構成であってもよい。すなわち、この場合においても、裏面20dは、壁44aおよび壁45aで覆われているため、すき間68dを有していても、音響の観点からは、特に問題はないものとなる。第四の側面17dについてはもちろん円弧状であってもよく、第一の側面14dと平行でなくともよい。また、複数の傾斜した平らな面から構成されることにしてもよい。
なお、上記の実施の形態においては、吸音体11a等を、防音室41aの隅部56aに設けることとしたが、これに限らず、他の部分、例えば、防音室41aの隅部56aの近傍に設けることとしてもよい。
図20は、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41eを示す断面図である。図20は、図11中の領域XVIで示す部分の近傍に相当する。図20を参照して、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41eは、上記した図1等に示す構成の吸音体11aを備える。ここで、防音室41eを構成する壁45eのうち、平らな壁面51eから防音室41eの外側へ凹む凹部70eが設けられている。この凹部70eは、二つの壁面71e、72eによって構成されている。壁面71e、72eはそれぞれ壁面51eに対して、それぞれ真直ぐ傾斜して延びるように設けられている。また、壁面71e、72eによって形成される凹部70eは、吸音体11aの外形形状を受け入れる形状である。すなわち、壁面71eは、第二の側面15aに沿った形状であり、壁面72eは、第三の側面16aに沿った形状である。また、凹部70eの壁面51eからの凹む量は、吸音体11aの厚みに相当する分である。
ここで、吸音体11aは、第二の側面15aを壁面71eに当接させ、第三の側面16aを壁面72eに当接させるようにして、凹部70e内に収容される。このようにして、防音室41e内において、吸音体11aが設けられるよう構成してもよい。このように構成することにより、防音室41e内において、吸音体11aが壁面51eから突出することがなくなり、吸音体11aによる防音室41e内への出っ張り部分をなくすことができるため、防音室41e内の空間を有効に利用することができる。
また、以下に示す構成としてもよい。図21は、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41fを示す断面図である。図21は、図11中の領域XVIで示す部分に相当する。図21を参照して、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41fは、上記した図1等に示す構成の吸音体11aと、吸音体11aと同じ構成の吸音体11fとを備える。すなわち、防音室41fは、二つの吸音体11a、11fを備える構成である。ここで、防音室41fを構成する壁44fのうち、平らな壁面50fから防音室41fの外側へ凹む第一の凹部70fが設けられている。この第一の凹部70fは、二つの壁面71f、72fによって構成されている。壁面71f、72fはそれぞれ壁面50fに対して、それぞれ真直ぐ傾斜して延びるように設けられている。また、壁面71f、72fによって形成される第一の凹部70fは、第一の吸音体11aの形状を受け入れる形状である。また、防音室41fを構成する壁45fのうち、平らな壁面51fから防音室41fの外側へ凹む第二の凹部73fが設けられている。この第二の凹部73fは、二つの壁面74f、75fによって構成されている。壁面74f、75fはそれぞれ壁面51fに対して、それぞれ真直ぐ傾斜して延びるように設けられている。また、壁面74f、75fによって形成される第二の凹部73fは、第二の吸音体11fの形状を受け入れる形状である。なお、第一の凹部70fを構成する壁面72fと第二の凹部73fを構成する壁面74fとは、隅部56aの領域において、平らに連なるよう構成されている。
ここで、第一の吸音体11aについては、第二の側面15aを壁面71fに当接させ、第三の側面16aを壁面72fに当接させるようにして、第一の凹部70f内に収容される。また、第二の吸音体11fについては、第二の側面15fを壁面74fに当接させ、第三の側面16fを壁面75fに当接させるようにして、第二の凹部73f内に収容される。このようにして、防音室41f内において、第一の吸音体11a、および第二の吸音体11fが設けられる。このように構成することにより、二つの吸音体11a、11fを備える防音室41fについて、防音室41f内において第一の吸音体11aおよび第二の吸音体11fがそれぞれ壁面50f、51fから突出することがなくなり、防音室41f内における二つの吸音体11a、11fによる出っ張り部分をなくすことができるため、防音室41f内の空間を有効に利用することができる。
また、以下に示す構成としてもよい。図22は、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41gを示す断面図である。図22を参照して、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41gは、上記した図1等に示す構成の吸音体11aと、吸音体11aと同じ構成の吸音体11gとを備える。ここで、防音室41gを構成する壁45gのうち、平らな壁面51gから防音室41gの内側へ突出する突出部76gが設けられている。この突出部76gは、三つの壁面77g、78g、79gによって構成されている。壁面78gは、壁面51gと平行となるように真直ぐに設けられている。壁面77g、および壁面79gは、壁面51gに対して垂直な方向であって防音室41gの内側に向かって真直ぐに延びるように設けられている。突出部76gは、壁面51gに対して、いわゆる断面矩形状に突出した形状である。突出部76gの壁面51gからの突出量は、第一の吸音体11aの第三の側面16aの長さ分、および第二の吸音体11gの第二の側面15gの長さ分である。また、壁面77g、79gはそれぞれ、第一の吸音体11aの第三の側面16a、第二の吸音体11gの第二の側面15gに沿う形状である。
ここで、第一の吸音体11aについては、第二の側面15aを壁面51gに当接させ、第三の側面16aを壁面77gに当接させるようにして取り付けられる。また、第二の吸音体11gについては、第二の側面15gを壁面79gに当接させ、第三の側面16gを壁面51gに当接させるようにして取り付けられる。このようにして、防音室41g内において、二つの吸音体11a、11gが設けられる。このように構成することにより、防音室41gの内側に突出部76gを有し、二つの吸音体11a、11gを備える防音室41gにおいて、突出部76gと壁45gとにより形成される隅の部分を利用して、二つの吸音体11a、11gを配置させることができ、防音室41g内の空間を有効に利用することができる。
また、以下に示す構成としてもよい。図23は、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41hを示す概略斜視図である。図23は、図10に示す場合に相当する。図23を参照して、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41hは、三つの吸音体80h、81h、82hを備える。三つの吸音体80h〜82hはそれぞれ、基本的な機能は図1等に示す吸音体11aと同じであるものの、外形寸法が異なるものである。具体的には、高さ方向の長さが、図1に示す吸音体11aと比べて、やや短く構成されている。ここで、防音室41hを構成する隣接する壁の壁面50a、51aに構成される隅部56aに、第一の吸音体80hが取り付けられる。この場合、長手方向が天地方向、すなわち、天井面54aから床面55aに向かって延びるように設けられる。また、防音室41hを構成する壁の壁面51aと天井の天井面54aとによって構成される隅部83hに、第二の吸音体81hが取り付けられる。この場合、長手方向が横方向に延びるように設けられる。また、防音室41hを構成する壁の壁面51aと床の床面55aとによって構成される隅部84hに、第三の吸音体82hが取り付けられる。この場合、長手方向が横方向に延びるように設けられる。このような構成としてもよい。
ここで、この発明に係る防音室は、室内に露出する吸音体の表面の露出面積を可変とする露出面積可変機構を含むことにしてもよい。
図24は、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41iを示す断面図である。図24を参照して、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41iは、上記した図1等に示す構成の吸音体11aを備える。そして、吸音体11aは、表面19aが防音室41i内に露出するように設けられている。
ここで、防音室41iの壁面50aに設けられた据え付け部60aには、吸音体11aの表面19aの露出面積を可変とする扉部85iが設けられている。扉部85iは、平板状の板状部材86iと、板状部材86iを所定の角度回転可能に支持する支持部87iとを備える。板状部材86iの形状および面積は、扉部85iをいわゆる閉じた状態とした場合に、吸音体11aの表面19aを覆うことができる形状および面積である。すなわち、板状部材86iは、所定の肉厚を有し、表面19a側から見た場合に、第一の側面14aよりもやや大きい矩形状である。なお、扉部85iを閉じた状態を図24で示し、扉部85iを開けた状態を図25で示している。すなわち、扉部85iは、支持部87iを回転中心軸として、板状部材86iを図24中の矢印Bで示す方向またはその逆の方向に回転させ、開閉することができる。
このように構成することにより、防音室41i内における吸音体11aの吸音面となる表面19aの露出面積を可変とすることができる。そうすると、上記した構成の吸音体11aにおける吸音の程度を変更することができ、防音室41i内における音響時間を調整することができる。したがって、例えば、防音室41iで演奏を行う演奏者にとってより適切な防音室41i内の音響とすることが容易となる。なお、この扉部85iについては、表面19aの高さ方向について、複数に分割されていてもよい。すなわち、ある高さ位置に設けられた扉部85iについては開き、別の高さ位置に設けられた扉部85iについては閉じた状態とするといったことが可能な構成としてもよい。もちろん、板状部材86iの開閉の角度を調整して、音響を調整することもできる。
また、以下に示す構成としてもよい。図26は、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室を示す概略断面図である。図26は、室の天井側から見た図であり、図11に示す図に相当する。図26を参照して、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41jは、上記した図1等に示す構成の二つの吸音体11a、11jを備える構成である。防音室41jは、図11に示す場合と同様に、4つの壁44a、45a、46a、47aと、天井と、床とから構成されている。壁44a、45a、46a、47a、天井、および床は、それぞれ内部の空間側が平らな壁面50a、51a、52a、53a、天井面、床面となるように構成されている。
ここで、第一の吸音体11aは、上記した図11に示す場合と同様に、壁44aと壁45aとの間に形成される隅部56aに設けられる。また、第二の吸音体11jは、壁46aと壁47aとの間に形成される隅部58aに設けられる。この場合も、第二の吸音体11jの表面19jとなる第一の側面14jが防音室41a内に露出し、裏面となる第二の側面15j、および第三の側面16jが壁46a、および壁47aに覆われるようにして設けられる。この場合、第一の吸音体11aと第二の吸音体11jとは、いわゆる対角線上に位置するように設けられる。また、防音室41jは、第一の吸音体11aの表面19aの露出面積を可変とする扉部85iと、第二の吸音体11jの表面19jの露出面積を可変とする扉部85jとを備える。このように構成することにしてもよい。こうすることにより、二つの吸音体11a、11jを備える防音室41jにおいて、それぞれの扉部85i、85jの開閉状態を変更して、より好みの音響状態とすることができる。なお、図26においては、第一の吸音体11aの扉部85iを開け、第二の吸音体11jの扉部85jを閉めた状態を示している。
また、以下に示す構成としてもよい。図27は、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室を示す概略断面図である。図27は、防音室の天井側から見た図であり、図11、図26に示す図に相当する。図27を参照して、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41kは、上記した図1等に示す構成の四つの吸音体11a、11j、11k、88kを備える構成である。防音室41kは、図11、図26に示す場合と同様に、4つの壁44a、45a、46a、47aと、天井と、床とから構成されている。壁44a、45a、46a、47a、天井、および床は、それぞれ内部の空間側が平らな壁面50a、51a、52a、53a、天井面、床面となるように構成されている。
ここで、第一の吸音体11aは、上記した図11に示す場合と同様に、壁44aと壁45aとの間に形成される隅部56aに設けられる。また、第二の吸音体11jは、上記した図26に示す場合と同様に、壁46aと壁47aとの間に形成される隅部58aに設けられる。また、第三の吸音体11kは、壁45aと壁46aとの間に形成される隅部57aに設けられる。また、第四の吸音体88kは、壁44aと壁47aとの間に形成される隅部59aに設けられる。この場合、第一の吸音体11a、第二の吸音体11j、第三の吸音体11k、および第四の吸音体88kは、天井側から見た場合に矩形状の防音室41aのいわゆる四隅に位置するように設けられる。
また、防音室41kは、第一の吸音体11aの表面19aの露出面積を可変とする扉部85iと、第二の吸音体11jの表面19jの露出面積を可変とする扉部85jと、第三の吸音体11kの表面19kの露出面積を可変とする扉部85kと、第四の吸音体88kの表面89kの露出面積を可変とする扉部90kとを備える。このように構成することにしてもよい。こうすることにより、四つの吸音体11a、11j、11k、88kを備える防音室41kにおいて、それぞれの扉部85i、85j、85k、89kの開閉状態を変更して、より好みの音響状態とすることができる。
なお、以下の構成であってもよい。図28は、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41mを示す概略斜視図である。図28は、図10に示す場合に相当する。図28を参照して、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41mは、上記した図1等に示す構成の吸音体11aを備える。そして、吸音体11aは、吸音面となる表面19aが防音室41m内に露出するように設けられている。
ここで、防音室41mの壁面50a、51aにそれぞれ設けられた据え付け部60a、61aには、吸音体11aの表面19aの露出面積を可変とする扉部91mが設けられている。扉部91mは、複数の平板状の板状部材92m、93mから構成されるシャッター状の扉である。すなわち、図28中の矢印Bまたはその逆の方向で示す上下方向に移動可能な複数の板状部材92m、93mが、据え付け部60a、61aに取り付けられている構成である。この板状部材92m、93mを上下方向に移動させて、吸音体11aの表面19aの防音室41m内への露出面積を可変とする構成としてもよい。
また、以下の構成であってもよい。図29は、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41nを示す概略斜視図である。図29は、図10に示す場合に相当する。図29を参照して、この発明のさらに他の実施形態に係る防音室41nは、上記した図1等に示す構成の吸音体11aを備える。そして、吸音体11aは、表面19aが防音室41n内に露出するように設けられている。
ここで、防音室41nの壁面50a、51aにそれぞれ設けられた据え付け部60a、61aには、吸音体11aの表面19aの露出面積を可変とするスクリーン部材94nが設けられている。スクリーン部材94nは、据え付け部60a、61aに取り付けられている。スクリーン部材94nは、ロール状に巻きつけられた例えば布状部材で構成されており、上下方向、すなわち、図29中の矢印Bで示す方向またはその逆の方向となる吸音体11aの長手方向に伸縮可能に構成されている。スクリーン部材94nは、吸音面となる表面19aを開放から閉鎖に至るまで任意に露出面積を変更することができる。すなわち、スクリーン部材94nを下方向に引っ張って、所定の箇所にその下方端部を止め、表面19aの一部を覆うようにして、表面19aの露出面積を可変とすることができる。なお、任意の位置でスクリーン部材94nの下方端部を止めた状態を、図30に示している。
また、図示はしないが、上述した露出面積可変機構として、例えば、図2に示す吸音体11aにおいて、角部21aの位置から長手方向に延びる回転中心軸を設け、この回転中心軸を、例えば、図11に示す室41aの隅部56aに取り付けるよう構成してもよい。こうすることにより、この回転中心軸を回転中心として吸音体11aを回転させ、室41a内に露出面積を変えて表面19aを露出させたり、表面19aを露出させなかったりすることができる。この場合、壁44aには、その一部を凹ませて吸音体11aを収容するような収容部を設けるとよい。もちろん、この回転中心軸を設ける室41a内の箇所はいずれであってもよい。さらに、回転中心軸についても、特に長手方向に限定されるものではない。
また、吸音体11aを壁44aから引き出す引き出し状にして、吸音体11aを壁44a内に収納可能な構成としてもよい。こうすることにより、必要な音響の程度に応じて必要な露出面積を確保できるようある程度壁44aの壁面50aから吸音体11aを引き出して、表面19aを室41a内に露出させることができる。この場合や上記した回転中心軸を設ける場合、表面19aや裏面20aの一部に取っ手状の部材を設けることにしてもよい。
なお、上記の実施の形態においては、層状部材は、不織布から構成されていることとしたが、これに限らず、織布であっても良いし、例えば、紙のような部材であってもよい。
また、上記の実施の形態において、据え付け部、据え付け部に備えられた扉部、据え付け部に備えられたスクリーン部材については、吸音体自体に設けることにしてもよい。すなわち、吸音体は、室内の音を吸音する吸音体であって、室内へ露出する吸音面の露出面積を可変とする露出面積可変機構を含むよう構成してもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示した実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
この発明に係る防音室は、より適切な吸音が要求される場合において、有効に利用される。
11a,11b,11c,11d,11f,11g,11j,11k,80h,81h,82h,88k 吸音体、12a 上面、13a 下面、14a,14b,14c,14d,14g,14j,15a,15b,15d,15g,15j,16a,16b,16d,16g,16j,17a,17d,18a,62a,63a,64a,65a 側面、19a,19b,19c,19d,19j,19k,89k 表面、20a,20b,20c,20d 裏面、21a,22a,23a 角部、24a,25a,26a,27a,28a,66a,66b,66c 線、29a,29b,29c,29d,29e 端部、30a,30b,67a,67b,67c,67d 領域、31a,31b,31c 部分、32a,32b 点、33a,33b,33c,33d,33e,33f,33g,33h,33i,33j,39a,39b,39c 層状部材、34a 積層構造体、35a 繊維、36a,36b 端面、37a,37b 面、38a 中間部材、40a 切断面、41a,41b,41c,41d,41e,41f,41g,41h,41i,41j,41k,41m,41n 防音室、43a 空間、44a,44f,45a,45e,45f,45g,46a,47a 壁、48a 天井、49a 床、50a,50f,51a,51e,51f,51g,52a,53a,71e,71f,72e,72f,74f,75f,77g,78g,79g 壁面、54a 天井面、55a 床面、56a,57a,58a,59a,83h,84h 隅部、60a,61a 据え付け部、68c,68d すき間、70e,70f,73f 凹部、76g 突出部、85i,85j,85k,90k,91m 扉部、86i,92m,93m 板状部材、87i 支持部、94n スクリーン部材。

Claims (5)

  1. 防音壁によって室内空間が形成されている防音室であって、
    室内の音を吸収する吸音面が室内に露出する吸音体を含み、
    前記吸音体は、前記吸音面を1つの側面とする略三角柱形状であり、前記吸音面から奥行き方向に向かって厚みが異なる部分を有し、
    前記吸音体は、表面が前記吸音面を構成する第一の層状部材から奥行き方向に向かって順次複数の第二の層状部材を積層して形成されており、
    前記略三角柱形状の残りの2つの側面は、当該防音室を構成する互いに隣り合う面によってそれぞれ覆われている、防音室。
  2. 前記吸音体は、前記吸音面からの奥行き寸法が23cm以上の第一の部分と、前記吸音面からの奥行き寸法が23cm未満の第二の部分とを有する、請求項1に記載の防音室。
  3. 前記吸音体は、前記吸音面からの奥行き寸法が最大である奥行き寸法最大領域と、前記奥行き寸法最大領域に隣接して位置し、前記吸音面からの奥行き寸法が最大に近づくにつれて増大する奥行き寸法増加領域とを含む、請求項1または2に記載の防音室。
  4. 前記第一の層状部材の密度は、奥行き方向に配置される前記第二の層状部材の密度よりも高い、請求項1〜のいずれかに記載の防音室。
  5. 前記第一および第二の層状部材は、不織布により構成されている、請求項1〜のいずれかに記載の防音室。
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