JP5580773B2 - 点火装置及び点火システム - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマを生成して混合気等への着火を行うプラズマジェット点火プラグ用の点火装置に関する。
従来、内燃機関等の燃焼装置においては、火花放電により混合気へと着火する点火プラグが使用されている。また近年では、燃焼装置の高出力化や低燃費化の要求に応えるべく、燃焼の広がりが速く、着火限界空燃比のより高い希薄混合気に対してもより確実に着火可能な点火プラグとして、プラズマジェット点火プラグが提案されている。
一般にプラズマジェット点火プラグは、軸孔を有する筒状の絶縁碍子と、先端面が絶縁碍子の先端面よりも没入した状態で軸孔内に挿設される中心電極と、絶縁碍子の外周に配置される主体金具と、主体金具の先端部に接合される円環状の接地電極とを備える。また、プラズマジェット点火プラグは、中心電極の先端面及び軸孔の内周面によって形成された空間(キャビティ部)を有しており、当該キャビティ部は接地電極に形成された貫通孔を介して外部に連通されるようになっている。
このようなプラズマジェット点火プラグにおいては、次のようにして混合気への着火が行われる。まず、中心電極と接地電極との間に形成された間隙に電圧を印加して、当該間隙に火花放電を生じさせて絶縁破壊する。その上で、前記間隙に電力を投入することによってキャビティ部内の気体をプラズマ化させて、キャビティ部の内部にプラズマを発生させる。そして、発生したプラズマがキャビティ部の開口から噴出することで、混合気への着火が行われる。
また、プラズマジェット点火プラグにおいてプラズマを発生させるために、一般的なプラズマジェット点火プラグの点火装置は、間隙に電圧を印加し火花放電を生じさせるための電圧印加部と、間隙に電力を投入するためのコンデンサ及びこれに充電するための電源を有してなる電力投入部とを備えている。加えて、プラズマジェット点火プラグと電圧印加部との間、及び、プラズマジェット点火プラグと電力投入部との間にはそれぞれダイオードが設けられ、電圧印加部及び電力投入部の一方から他方に対する電流の流入が防止されるようになっている(例えば、特許文献1等参照)。
ところで、より一層優れた着火性を実現する手法としては、コンデンサの静電容量を増大させることで、間隙における容量放電時に流れる電流を増大させ、より大きなプラズマを発生させることが考えられる。しかしながら、投入エネルギーを増大させると、容量放電初期の突入電流が増大してしまい、中心電極や接地電極が消耗しやすくなってしまう。その結果、火花放電に必要な電圧(要求電圧)が急速に増大してしまうおそれがある。
そこで、可変コンデンサを用いて、内燃機関の運転条件等に基づき高着火性の要求される場合にのみコンデンサの静電容量を増大させることで、中心電極等の消耗を抑制し、点火プラグの長寿命化を図ることが考えられる。尚、一般的な可変コンデンサは、つまみ等を動作させることで自身の静電容量を変化させるものであり、静電容量はほぼ線形に変化する。従って、運転条件に合わせて静電容量を種々異なる値に設定することができる。
特開2010−218768号公報
しかしながら、運転条件は極めて短時間のうちに様々に変化するため、コンデンサの静電容量を種々異なる値に設定可能とすると、コンデンサの静電容量を運転条件の変化に対して追従させることができず、ひいては高着火性が要求される場合に静電容量を十分に増大させることができない等の不具合が生じてしまうおそれがある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、コンデンサの静電容量を大小異なる二種の値に設定可能とすることにより静電容量の変化スピードを増大させることで、コンデンサの静電容量を運転条件等の変化に対して追従可能とし、ひいてはプラズマジェット点火プラグにおける高着火性及び長寿命化の両立を図ることができる点火装置、及び、点火システムを提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成の点火装置は、中心電極と、接地電極と、前記両電極間に形成された間隙の少なくとも一部の周囲を包囲して放電空間を形成するキャビティ部とを有するプラズマジェット点火プラグに用いられる点火装置であって、
前記間隙に電圧を印加する電圧印加部と、
前記プラズマジェット点火プラグと前記電圧印加部との間において、前記プラズマジェット点火プラグと並列に接続されたコンデンサとを備え、
前記電圧印加部により前記コンデンサに蓄えられた電荷が前記間隙に投入されることで、前記キャビティ部内で容量放電を生じさせ、
前記コンデンサの静電容量は、大小異なる二種の容量値に変更可能であり、
前記コンデンサの静電容量を変更することで、第1点火モードと、当該第1点火モードよりも容量放電電流が小さい第2点火モードとを切替可能な容量制御部を備え
前記電圧印加部は、前記プラズマジェット点火プラグに対する出力エネルギーを変更可能に構成され、
前記第1点火モードにおける前記電圧印加部からの出力エネルギーが、前記第2点火モードにおける前記電圧印加部からの出力エネルギーよりも大きくされることを特徴とする。
上記構成1によれば、コンデンサの静電容量が大小異なる値に変更可能とされ、容量制御部により、容量放電電流が比較的大きい第1点火モードと、容量放電電流が比較的小さい第2点火モードとが切替可能とされている。従って、高着火性の要求される場合にのみ第1点火モードとし、通常時には第2点火モードとすることで、優れた着火性を実現しつつ、中心電極等の消耗を効果的に抑制することができる。また、コンデンサの静電容量は大小異なる二種の値にのみ設定可能であるため、静電容量の変化スピードを増大させることができ、運転条件等に対応して静電容量を素早く変化させることができる。その結果、プラズマジェット点火プラグにおいて、高着火性及び長寿命化の双方を効果的に実現することができる。
さらに、上記構成1によれば、コンデンサが点火プラグと並列に設けられており、電圧印加部から間隙に電圧を印加した際に、点火プラグ及びコンデンサの双方に電荷が充電される構成となっている。従って、プラズマ生成用の別途の電源等や逆流防止用のダイオードを設ける必要がなくなり、装置の小型化や製造コストの抑制を図ることができる。
併せて、ダイオードを設けると、ダイオードの存在により供給される電力の共振が抑制されてしまい、間隙に投入されるエネルギーが減少してしまうが、ダイオードを設けることなく構成すれば、電力の共振抑制という事態が生じなくなる。その結果、点火プラグへの投入エネルギーを増大させることができ、着火性をより一層向上させることができる。
また、コンデンサの静電容量が比較的大きい場合に、電圧印加部からの出力エネルギーが小さいと、点火プラグに十分な電荷を蓄えることができず、中心電極及び接地電極間の電位差が火花放電を発生させるために必要な電圧(要求電圧)を上回らないおそれがある。この場合には、火花放電が生じなくなるため、コンデンサから間隙に対して電力を投入できず、プラズマを生成することができなくなってしまう。
この点を鑑みて、上記構成1によれば、コンデンサの静電容量が比較的大きくされる第1点火モードにおいて、電圧印加部からの出力エネルギーが第2点火モードにおける出力エネルギーよりも大きなものとされる。従って、コンデンサの静電容量が比較的大きなものとされる第1点火モードにおいても、点火プラグに十分な電荷を蓄えることができ、火花放電をより確実に発生させることができる。また、第2点火モードにおいては、放電エネルギーが低く抑えられるため、中心電極等の消耗を効果的に抑制することができる。
構成2.本構成の点火装置は、上記構成1において、前記第2点火モードにおいて、前記コンデンサの静電容量が35pF以下であることを特徴とする。
上記構成2によれば、第2点火モードにおけるコンデンサの静電容量が35pF以下と十分に小さくされている。従って、容量放電時の突入電流を十分に小さくすることができ、中心電極等の消耗をより確実に抑制することができる。その結果、点火プラグの更なる長寿命化を図ることができる。
構成3.本構成の点火装置は、上記構成1又は2において、前記第1点火モードにおいて、前記コンデンサの静電容量が50pF以上であることを特徴とする。
上記構成3によれば、第1点火モードにおけるコンデンサの静電容量が50pF以上とされている。従って、プラズマ生成量を十分に増大させることができ、高着火性の要求される第1点火モードにおいて、着火性を飛躍的に向上させることができる。
構成.本構成の点火装置は、上記構成1乃至のいずれかにおいて、前記コンデンサは、
少なくとも前記第1点火モードにおいて、絶縁性の誘電体を挟んで配置される第1電極及び第2電極と、
前記第1電極及び前記第2電極のうちの少なくとも一方の電極を移動可能であり、前記移動可能な電極を前記第1点火モードにおいて所定の第1位置に配置し、前記第2点火モードにおいて所定の第2位置に配置する電磁スイッチとを備え、
前記容量制御部は、前記電磁スイッチを動作させ、前記移動可能な電極の配置位置を前記第1位置又は前記第2位置に切替えることで、前記コンデンサの静電容量を変更することを特徴とする。
上記構成によれば、電磁スイッチを用いることにより、電極の配置位置を第1位置又は第2位置に瞬時に切替えることができ、ひいては第1電極及び第2電極間の静電容量(すなわちコンデンサの静電容量)を極めて素早く変更することができる。従って、運転条件等の変化に対してより速やかに、コンデンサの静電容量を変化させることができる。その結果、点火プラグにおける高着火性及び長寿命化を一層効果的に実現することができる。
構成.本構成の点火装置は、上記構成5において、前記移動可能な電極が前記第1位置に配置されているとき、前記第1電極及び前記第2電極は前記誘電体を挟んで前記誘電体に接触しており、
前記移動可能な電極が前記第2位置に配置されているとき、前記第1電極及び前記第2電極のうちの少なくとも一方の電極は前記誘電体から離間していることを特徴とする。
上記構成によれば、第1点火モードにおいて、第1電極及び第2電極が誘電体に接触する一方で、第2点火モードにおいて、少なくとも一方の電極と誘電体との間に隙間が形成される。従って、電極の移動距離をさほど大きくすることなく、両点火モード間でコンデンサの静電容量を大きく変化させることができる。その結果、コンデンサひいては点火装置の小型化を図りつつ、上記構成1等の作用効果をより確実に発揮させることができる。
構成.本構成の点火装置は、上記構成又はにおいて、前記第1電極及び前記第2電極は、前記誘電体を挟んで対向し、
前記第1電極及び前記誘電体のそれぞれの対向面と、前記第2電極及び前記誘電体のそれぞれの対向面とが平面であることを特徴とする。
上記構成によれば、第1点火モードにおいて第1電極及び第2電極が誘電体に対して隙間なく面接触するため、第1電極及び第2電極の対向面積をさほど大きくすることなく、第1点火モードにおけるコンデンサの静電容量を十分に大きなものとすることができる。従って、点火装置(コンデンサ)の小型化を図りつつ、上記各構成による作用効果をより確実に発揮させることができる。
構成.本構成の点火装置は、上記構成又はにおいて、前記第1電極及び前記第2電極のうちの一方の電極は筒状をなし、当該一方の電極は、前記電磁スイッチにより径方向に沿って分離移動可能に構成され、
前記一方の電極の内周に、筒状の前記誘電体が配置され、
前記誘電体の内周に、前記第1電極及び前記第2電極のうちの他方の電極が配置され、
前記一方の電極が前記第1位置に配置されているとき、前記一方の電極は前記誘電体に接触し、
前記一方の電極が前記第2位置に配置されているとき、前記一方の電極の少なくとも一部は前記誘電体から離間することを特徴とする。
上記構成によれば、コンデンサを細長い柱状にすることができる。従って、内燃機関等に設けられた筒状のプラグホール内に点火装置を容易に配置することができる。
尚、プラグホール内に点火装置を配置すれば、プラグホールがノイズシールドとして機能することとなり、ノイズの影響によりコンデンサの動作に異常が生じてしまうという事態を防止することができる。
構成.本構成の点火装置は、上記構成において、前記第1電極及び前記第2電極のうちの一方の電極は筒状をなし、
前記一方の電極の内周に、筒状の前記誘電体が配置され、
前記誘電体の内周に、前記第1電極及び前記第2電極のうちの他方の電極が配置され、
前記電磁スイッチにより前記第1電極及び前記第2電極のうちの少なくとも一方が前記誘電体の軸方向に沿って移動可能とされ、
前記移動可能な電極が前記第1位置に配置されているときの前記第1電極及び前記第2電極の対向面積が、前記移動可能な電極が前記第2位置に配置されているときの前記第1電極及び前記第2電極の対向面積よりも大きくされることを特徴とする。
上記構成によれば、コンデンサを柱状に形成することができ、また、電極の移動方向が軸方向であるため、コンデンサをより細くすることができる。従って、プラグホール内に点火装置をより一層容易に配置することができる。
構成.本構成の点火装置は、上記構成乃至のいずれかにおいて、少なくとも前記第2点火モードにおいて、前記第1電極及び前記第2電極のうちの少なくとも一方と前記誘電体との間の隙間に絶縁油が満たされることを特徴とする。
上記構成によれば、少なくとも第2点火モードにおいて、第1電極及び第2電極のうちの少なくとも一方と誘電体との間の隙間が絶縁油で満たされるため、両電極間における電流のリークを効果的に抑制することができる。その結果、コンデンサの耐電圧性を向上させることができる。
構成10.本構成の点火装置は、上記構成1乃至のいずれかにおいて、前記コンデンサは、絶縁性ゴム又は絶縁性樹脂からなる絶縁ケースで覆われることを特徴とする。
上記構成10によれば、コンデンサとその周囲に配置される金属物(例えば、プラグホール等)との間における電流のリークをより確実に防止することができ、コンデンサの耐電圧性をさらに向上させることができる。
構成11.本構成の点火システムは、上記構成1乃至10のいずれか記載の点火装置と、
前記点火装置から電力が供給されるプラズマジェット点火プラグとを備えることを特徴とする。
上記構成11によれば、上記構成1等と同様の作用効果が奏されることとなる。
点火システムの概略構成を示すブロック図である。 点火プラグの概略構成を示す一部破断正面図である。 (a)は、第1点火モードにおけるコンデンサの断面模式図であり、(b)は、第2点火モードにおけるコンデンサの断面模式図である。 (a)は、電圧印加部の出力エネルギーが小さく、コンデンサの静電容量が大きい場合における間隙の電圧や放電電流等の推移を示すグラフであり、(b)は、電圧印加部の出力エネルギーが大きく、コンデンサの静電容量が小さい場合における間隙の電圧等の推移を示すグラフである。 (a)は、電圧印加部の出力エネルギーが大きく、コンデンサの静電容量が大きい場合における間隙の電圧等の推移を示すグラフであり、(b)は、電圧印加部の出力エネルギーが小さく、コンデンサの静電容量が小さい場合における間隙の電圧等の推移を示すグラフである。 (a),(b)は、コンデンサの別例を示す断面模式図である。 比較例に相当するサンプルXと、実施例に相当するサンプルYとにおける、耐久性評価試験の試験結果を示すグラフである。 第2点火モードにおけるコンデンサの静電容量を種々変更したサンプルにおける、耐久性評価試験の試験結果を示すグラフである。 第1点火モードにおけるコンデンサの静電容量を種々変更したサンプルにおける、着火性評価試験の試験結果を示すグラフである。 サンプルA〜Eにおける耐電圧性評価試験の試験結果を示すグラフである。 (a),(b)は、別の実施形態におけるコンデンサの構成を示す断面模式図である。 (a),(b)は、別の実施形態におけるコンデンサ等の構成を示す断面模式図である。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、プラズマジェット点火プラグ(以下、「点火プラグ」と称す)1と、点火装置31とを有する点火システム101の概略構成を示すブロック図である。尚、図1では、点火プラグ1を1つのみ示しているが、内燃機関ENには複数の気筒が設けられており、各気筒に対応して点火プラグ1が設けられている。そして、各点火プラグ1ごとに点火装置31が設けられている。
まず、点火プラグ1の概略構成を説明する。図2は、点火プラグ1を示す一部破断正面図である。尚、図2では、点火プラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側を点火プラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
点火プラグ1は、筒状をなす絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれよりも細径に形成された脚長部13とを備えている。加えて、絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、脚長部13は、主体金具3の内部に収容されている。そして、中胴部12と脚長部13との連接部にはテーパ状の段部14が形成されており、当該段部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って軸孔4が貫通形成されており、当該軸孔4の先端側には中心電極5が挿入、固定されている。当該中心電極5は、熱伝導性に優れる銅や銅合金等からなる内層5A、及び、ニッケル(Ni)を主成分とするNi合金〔例えば、インコネル(商標名)600や601等〕からなる外層5Bを備えている。さらに、中心電極5は、全体として棒状(円柱状)をなし、その先端が絶縁碍子2の先端面よりも後端側に配置されている。加えて、中心電極5のうち、その先端から軸線CL1方向後端側に少なくとも0.3mmまでの部位には、耐消耗性の向上を図るべく、タングステン(W)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、又は、これらの金属のうち少なくとも一種を主成分とする合金により形成された電極チップ5Cが設けられている。
また、軸孔4の後端側には、絶縁碍子2の後端から突出した状態で端子電極6が挿入、固定されている。
さらに、中心電極5と端子電極6との間には、円柱状のガラスシール部9が配設されている。当該ガラスシール部9により、中心電極5と端子電極6とがそれぞれ電気的に接続されるとともに、中心電極5及び端子電極6が絶縁碍子2に固定されている。
加えて、前記主体金具3は、低炭素鋼等の金属により筒状に形成されており、その外周面には点火プラグ1を燃焼装置(例えば、内燃機関や燃料電池改質器等)の取付孔に取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。また、ねじ部15の後端側の外周面には座部16が形成され、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3を前記燃焼装置に取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁碍子2を保持するための加締め部20が設けられている。併せて、主体金具3の先端部外周には、軸線CL1方向先端側に向けて突出するように形成された環状の係合部21が形成されており、当該係合部21に対して後述する接地電極27が接合されている。尚、絶縁碍子2を挟んで対向する中心電極5及び主体金具3は、いわばコンデンサのように電荷を蓄えることが可能な構成となっており、点火プラグ1は、中心電極5と主体金具3との対向面積や絶縁碍子2の素材等に応じた静電容量を有している。
また、主体金具3の内周面には、絶縁碍子2を係止するためのテーパ状の段部22が設けられている。そして、絶縁碍子2は、主体金具3の後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部22に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって主体金具3に固定されている。尚、絶縁碍子2及び主体金具3双方の段部14,22間には、円環状の板パッキン23が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料ガスが外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材24,25が介在され、リング部材24,25間にはタルク(滑石)26の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン23、リング部材24,25及びタルク26を介して絶縁碍子2を保持している。
また、主体金具3の先端部には、絶縁碍子2の先端よりも軸線CL1方向先端側に位置し、円板状をなす接地電極27が接合されている。当該接地電極27は、前記主体金具3の係合部21に係合された状態で、自身の外周部分が前記係合部21に対して溶接されることで主体金具3に接合されている。尚、本実施形態において、接地電極27は、W、Ir、Pt,Ni、又は、これらの金属のうち少なくとも一種を主成分とする合金により構成されている。
加えて、接地電極27は、自身の中央に板厚方向に貫通する貫通孔27Hを有している。そして、軸孔4の内周面と中心電極5の先端面とにより形成され、先端側に向けて開口する円柱状の空間であるキャビティ部28が、前記貫通孔27Hを介して外部へと連通されている。
上述した点火プラグ1においては、中心電極5と接地電極27との間に形成された間隙29に電力を投入することで、キャビティ部28にプラズマを発生させ、貫通孔27Hからプラズマを噴出させるようになっている。そこで次に、点火プラグ1の前記間隙29に対して電力を供給する前記点火装置31の構成について説明する。
図1に示すように、点火装置31は、前記間隙29に電圧を印加するための電圧印加部41と、当該電圧印加部41により充電可能なコンデンサ51とを備えている。
電圧印加部41は、一次コイル42、二次コイル43、コア44、及び、イグナイタ45を備えている。
一次コイル42は、前記コア44を中心に巻回されており、その一端が電力供給用のバッテリVAに接続されるとともに、その他端がイグナイタ45に接続されている。また、二次コイル43は、前記コア44を中心に巻回されており、その一端が一次コイル42及びバッテリVA間に接続されるとともに、その他端が点火プラグ1の端子電極6に接続されている。
加えて、イグナイタ45は、所定のトランジスタにより形成されており、所定の電子制御装置(ECU)61から入力される通電信号に応じて、バッテリVAから一次コイル42に対する電力の供給及び供給停止を切り替える。点火プラグ1に高電圧を印加する場合には、まず、ECU61からの通電信号がオンとされ、通電信号がオンの間、バッテリVAから一次コイル42に電流が流される〔尚、一次コイル42に流れる電流(一次電流)は、通電時間(通電信号のオン時間)に比例して増大する〕。一次電流が流れると、前記コア44の周囲に磁界が形成される。この状態で、ECU61からの通電信号をオンからオフに切り替えることで、バッテリVAから一次コイル42に対する電流を停止する。電流の停止により、前記コア44の磁界が変化し、自己誘電作用によって二次コイル43に負極性の二次電圧(数〜数十kV)が発生する。この二次電圧が点火プラグ1(端子電極6)に印加されることで、間隙29において火花放電が発生する。
尚、発生する二次電圧の大きさは、一次電流の大きさに対して正の相関をもって変化する。本実施形態において、ECU61は、通電信号のオン時間を変更可能に構成されており、その結果、一次電流の大きさひいては点火プラグ1に対する出力エネルギーを変更可能となっている。
コンデンサ51は、電圧印加部41(二次コイル43)から供給される電力が充電されるとともに、充電された電力を点火プラグ1の間隙29に供給するものである。当該コンデンサ51は、その一端が点火プラグ1と電圧印加部41との間に接続され、その他端が接地されている(すなわち、点火プラグ1と並列に接続されている)。
また、図3(a),(b)に示すように、コンデンサ51は、コンデンサ構成部52と、電極ホールド53と、電磁スイッチ54とを備えている。
コンデンサ構成部52は、第1電極521と、第2電極522と、両電極521,522間に配置された誘電体523とを備えている。
第1電極521は、平板状をなすとともに、誘電体523の一部を挟んで第2電極522に対向している。第2電極522は、自身の一端部に、平板状をなし第1電極521に対向する平板部522Aを備えるとともに、自身の他端部に、前記平板部522Aと直交する方向に延び前記電極ホールド53によって支持される被支持部522Bを有している。また、第1電極521は接地されており、第2電極522は、点火プラグ1及び電圧印加部41間に接続され、電圧印加部41からの出力電圧が印加されるようになっている。
誘電体523は、所定の絶縁性素材により形成されており、少なくとも両電極521,522に挟まれる部位が平板状とされている。従って、本実施形態では、第1電極521及び誘電体523のそれぞれの対向面と、第2電極522及び誘電体523のそれぞれの対向面とが平面となっている。
電極ホールド53は、所定の絶縁性材料により形成されるとともに、第1電極521や誘電体523の平板状部位と直交する方向に沿って、第1電極521や誘電体523に対して相対移動可能に構成されている。また、電極ホールド53と誘電体523との間には、前記相対移動方向に沿って伸縮可能な弾性部材(バネ部材)56が設けられており、電極ホールド53は、誘電体523側へと付勢された状態となっている。さらに、電極ホールド53には、永久磁石57が固定されている。
電磁スイッチ54は、金属製の芯材(例えば、鉄芯)の周囲に導電性の金属線が巻回されてなり、電極ホールド53を挟んで誘電体523と反対側において、永久磁石57と対向する位置に配置されている。また、電磁スイッチ54の前記金属線は、ECU61に接続されており、ECU61に設けられた容量制御部62(図1参照)により電磁スイッチ54(の金属線)に対する通電のオン・オフが切替可能に構成されている。
ここで、電磁スイッチ54に対する通電がオフとされると、図3(a)に示すように、弾性部材56の付勢力により電極ホールド53が誘電体523側へと移動し、ひいては第2電極522が所定の第1位置P1に配置される。第2電極522が第1位置P1に配置されると、第2電極522は誘電体523に接触し、第1電極521及び第2電極522の双方が誘電体523を挟んで誘電体523に接触することとなる。その結果、両電極521,522間の距離が比較的小さくなるとともに、第2電極522と誘電体523との間に隙間が介在されないこととなるため、コンデンサ51(コンデンサ構成部52)の静電容量が比較的大きなものとなる。
一方で、電磁スイッチ54に対する通電がオンにされると、電磁スイッチ54に磁力が生じ、永久磁石57が電磁スイッチ54に引き寄せられる。これにより、電極ホールド53が誘電体523から離間する側へと移動し、ひいては第2電極522が所定の第2位置P2に配置される。第2電極522が第2位置P2に配置されると、両電極521,522間の距離が比較的大きくなるとともに、第2電極522と誘電体523との間に誘電体523よりも誘電率の低い空気層が介在されることとなる。その結果、コンデンサ51(コンデンサ構成部52)の静電容量が比較的小さなものとなる。すなわち、コンデンサ51は、自身の静電容量を大小異なる二種の値に変更可能となっている。
尚、容量制御部62は、内燃機関の状態を検知する図示しない各種センサ(例えば、燃焼圧センサや空燃比センサ、温度センサなど)や間隙29に火花放電を発生させるために必要な電圧(絶縁破壊電圧)等の情報に基づいて、電磁スイッチ54に対する通電のオン・オフを切替えることで、点火プラグ1における点火モードを第1点火モード及び第2点火モードのいずれかに切替える。すなわち、第1点火モード(通常時よりも着火性を向上させる必要がある場合)では、電磁スイッチ54への通電をオフとし、コンデンサ51の静電容量を増大させる。その結果、コンデンサ51に蓄えられた電荷が間隙29に投入され、キャビティ部28内で容量放電が生じた際に、間隙29を流れる電流(容量放電電流)が比較的大きなものとされる。一方で、第2点火モード(通常時)では、電磁スイッチ54への通電をオンとし、コンデンサ51の静電容量を比較的小さくする。その結果、コンデンサ51に蓄えられた電荷が間隙29に投入された際に、容量放電電流が比較的小さなものとされる。
さらに、誘電体523の構成材料(誘電体523の比誘電率)や両電極521,522の対向面積、第2電極522の移動距離などを調節することで、第2点火モードにおけるコンデンサ51の静電容量が35pF以下とされており、第1点火モードにおけるコンデンサ51の静電容量が50pF以上とされている。尚、本実施形態において、第2点火モードにおけるコンデンサ51の静電容量は点火プラグ1の静電容量以上とされ、第1点火モードにおけるコンデンサ51の静電容量は、中心電極5等の消耗抑制を図るべく、500pF以下とされている。
加えて、上述の通り、ECU61は、通電信号のオン時間を変更可能に構成されているが、本実施形態において、ECU61は、第1点火モードにおける通電信号のオン時間を、第2モードにおける通電信号のオン時間よりも増大させるように構成されている。換言すれば、ECU61は、第1点火モードにおける電圧印加部41からの出力エネルギーを、第2点火モードにおける電圧印加部41からの出力エネルギーよりも大きくするように構成されている。
ここで、電圧印加部41からの出力エネルギーを変更するのは、次の理由による。すなわち、コンデンサ51の静電容量が比較的大きなときに、電圧印加部41からの出力エネルギーが比較的小さいと、コンデンサ51及び点火プラグ1に十分な電荷を蓄えることができないおそれがある。充電が不十分になってしまうと、間隙29の電圧(電位差)が間隙29の絶縁破壊電圧(要求電圧)を下回ってしまい、図4(a)に示すように、間隙29において火花放電が生じなくなり(このとき、間隙29の電圧波形は電圧印加部41の能力波形を示す)、ひいてはコンデンサ51から間隙29へと電力を投入できなくなってしまう。一方で、電圧印加部41からの出力エネルギーを常時増大させておく構成とすれば、コンデンサ51の静電容量が比較的大きなときであっても、点火プラグ1及びコンデンサ51の双方に十分な電荷を蓄えることができる。そのため、図4(b)に示すように、間隙29において火花放電を生じさせることができ、ひいては、この火花放電を契機として間隙29にコンデンサ51からの電力を投入し、プラズマを生成することができる。しかしながら、この場合には、容量放電後に生じる誘導放電の長期化等により放電エネルギーが増大してしまうため、中心電極5等が急激に消耗してしまい、火花放電が不能な状態に早期に陥ってしまうおそれがある(尚、気体のプラズマ化を促進し、プラズマの生成効率を高めるためには、容量放電電流を増大させることが肝要であり、誘導放電電流を増大させても着火性の向上効果は乏しい)。
この点を鑑みて、本実施形態では、コンデンサ51の静電容量が比較的大きなものとされる第1点火モードでは、図5(a)に示すように、通電信号のオン時間を比較的長くすることで、電圧印加部41からの出力エネルギーを増大させる。これにより、点火プラグ1及びコンデンサ51への充電をより確実に行うことができ、ひいては火花放電及びプラズマ生成をより確実に発生できるようになっている。一方で、コンデンサ51の静電容量が比較的小さなものとされる第2点火モードでは、図5(b)に示すように、通電信号のオン時間を比較的短くすることで電圧印加部41からの出力エネルギーを比較的小さくする。これにより、中心電極5等の急激な消耗を防止できるようになっている。
尚、本実施形態では、第2点火モードにおける電圧印加部41からの出力エネルギーが、第2点火モードにおけるコンデンサ51及び点火プラグ1に蓄えられ得る電力量よりも十分に大きくなる(例えば、電力量の1.25倍以上となる)ように設定されており、第2点火モードにおいて、火花放電やプラズマ生成がより確実に発生するように構成されている。
図3に戻り、耐電圧性の向上を図るべく、コンデンサ51は、絶縁性ゴム又は絶縁性樹脂(例えば、耐熱性に優れるシリコーンゴムやフッ素ゴム、フッ素樹脂等)からなる絶縁ケース55で覆われている。尚、耐電圧性の更なる向上を図るために、図6(a),(b)に示すように、コンデンサ構成部52を絶縁性樹脂等からなる内部ケース58で覆うとともに、内部ケース内58を絶縁油59で満たすこととしてもよい。また、この場合には、第1点火モード〔図6(a)〕において、第2電極522と誘電体523との間に、絶縁油59がほとんど介在しない状態とされる一方で、第2点火モード〔図6(b)〕において、第2電極522と誘電体523との間の隙間が絶縁油59で満たされるように構成することが好ましい。
以上詳述したように、本実施形態によれば、コンデンサ51の静電容量が大小異なる値に変更可能とされ、容量制御部62により、容量放電電流が比較的大きい第1点火モードと、容量放電電流が比較的小さい第2点火モードとが切替可能とされている。従って、高着火性の要求される場合にのみ第1点火モードとし、通常時には第2点火モードとすることで、優れた着火性を実現しつつ、中心電極5等の消耗を効果的に抑制することができる。また、コンデンサの静電容量は大小異なる二種の値にのみ設定可能であり、かつ、電磁スイッチ54により第2電極522を瞬時に移動させることで変更される。従って、コンデンサ51の静電容量の変化スピードを飛躍的に高めることができ、運転条件等に対応して静電容量を素早く変化させることができる。その結果、点火プラグ1における高着火性及び長寿命化の双方を効果的に実現することができる。
さらに、本実施形態によれば、プラズマ生成用の別途の電源等や逆流防止用のダイオードを設ける必要がなくなり、装置の小型化や製造コストの抑制を図ることができる。また、ダイオードを設けることなく構成することで、点火プラグ1への投入エネルギーを増大させることができ、着火性をより一層向上させることができる。
加えて、第2点火モードにおけるコンデンサ51の静電容量が35pF以下とされているため、容量放電時の突入電流を十分に小さくすることができる。これにより、中心電極5等の消耗をより確実に抑制することができ、点火プラグ1の更なる長寿命化を図ることができる。
さらに、第1点火モードにおけるコンデンサ51の静電容量が50pF以上とされており、高着火性の要求される第1点火モードにおいて、着火性を飛躍的に向上させることができる。
また、コンデンサ51の静電容量が比較的大きくされる第1点火モードにおいて、電圧印加部41からの出力エネルギーが第2点火モードにおける出力エネルギーよりも大きなものとされている。従って、コンデンサ51の静電容量が比較的大きなものとされる第1点火モードにおいても、点火プラグ1に十分な電荷を蓄えることができ、火花放電をより確実に発生させることができる。また、第2点火モードにおいては、放電エネルギーが低く抑えられるため、中心電極5等の消耗を効果的に抑制することができる。
併せて、第1点火モードにおいて、両電極521,522が誘電体523に接触する一方で、第2点火モードにおいて少なくとも第2電極522と誘電体523との間に隙間が形成されている。従って、第2電極522の移動距離をさほど大きくすることなく、両点火モード間でコンデンサ51の静電容量を大きく変化させることができる。また、第1点火モードにおいて両電極521,522が誘電体523に対して隙間なく面接触するため、両電極521,522の対向面積をさほど大きくすることなく、第1点火モードにおけるコンデンサ51の静電容量を十分に大きくすることができる。
さらに、絶縁ケース55や絶縁油59を設けることで、両電極521,522間などにおける電流のリークを抑制することができ、コンデンサ51の耐電圧性を向上できる。
次いで、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、静電容量が一定(100pF)のコンデンサを有する点火システムのサンプルX(比較例に相当する)と、静電容量を20pF及び100pFのいずれかに設定可能なコンデンサを備え、第1点火モードにおいてコンデンサの静電容量を100pFとし、第2点火モードにおいてコンデンサの静電容量を20pFとする点火システムのサンプルY(実施例に相当する)とを作製し、各サンプルについて耐久性評価試験を行った。耐久性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、サンプルの点火プラグを所定のチャンバーに取付けた上で、チャンバー内の圧力を0.4MPa、チャンバー内の雰囲気を標準ガス雰囲気とし、電圧印加部における出力エネルギーを50mJ、出力電圧の周波数を100Hzとして(すなわち、毎分6000回の割合で)点火プラグを放電させた。そして、中心電極及び接地電極間の間隙の大きさが初期値(1.1mm)から1.3mmに到達するまでの時間(耐久時間)を測定した。図7に、当該試験の試験結果を示す。
図7に示すように、実施例に相当するサンプルYは、耐久時間が800時間を超え、極めて優れた耐久性を有することが明らかとなった。これは、第2点火モード(通常時)におけるコンデンサの静電容量を低く抑えたことで、放電エネルギーの低減を図ることができたためであると考えられる。
上記試験の結果より、点火プラグの長寿命化を図るべく、コンデンサの静電容量を変更可能とするとともに、第1点火モードと第1点火モードよりも容量放電電流が小さい第2点火モードとを切替可能に構成することが好ましいといえる
次に、第2点火モードにおけるコンデンサの静電容量C2(pF)を種々変更した点火システムのサンプルを作製し、各サンプルについて上述の耐久性評価試験を行った。図8に、当該試験の試験結果を示す。
図8に示すように、第2点火モードにおけるコンデンサの静電容量C2を35pF以下としたサンプルは、耐久性に優れることが明らかとなった。
上記試験の結果より、点火プラグの長寿命化をより確実に実現するために、第2点火モードにおけるコンデンサの静電容量を35pF以下とすることが好ましいといえる。
次いで、第1点火モードにおけるコンデンサの静電容量C1(pF)を種々変更した点火システムのサンプルを作製し、各サンプルについて着火性評価試験を行った。着火性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、各サンプルの点火プラグを所定のチャンバーに取付けた上で、チャンバー内の圧力を0.4MPa、チャンバー内の雰囲気を標準ガス雰囲気とし、電圧印加部における出力エネルギーを50mJとして点火プラグを放電させた。そして、チャンバー内の空燃比を徐々に減少させていき、各空燃比における失火の生じた割合(失火確率)を測定した。尚、空燃比が大きく着火しにくい条件で失火確率が低いほど、着火性に優れるといえる。図9に、当該試験の試験結果を示す。尚、図9においては、静電容量C1を35pFとしたサンプルの試験結果を丸印で示し、この試験結果の近似曲線を破線で示す。また、静電容量C1を50pFとしたサンプルの試験結果を三角で示し、この試験結果の近似曲線を一点鎖線で示す。さらに、静電容量C1を100pFとしたサンプルの試験結果を四角で示し、この試験結果の近似曲線を実線で示す。
図9に示すように、静電容量C1を50pF以上としたサンプルは、空燃比を20程度に増大させた場合であっても、失火確率が5%以下となり、優れた着火性を有することが確認された。
上記試験の結果より、着火性の向上をより確実に図るべく、第1点火モードにおけるコンデンサの静電容量を50pF以上とすることが好ましいといえる。
次に、絶縁ケース及び絶縁油の有無、並びに、絶縁ケースの構成材料を変更した五種類の点火システムのサンプルA〜Eを用意し、各サンプルA〜Eについて耐電圧性評価試験を行った。耐電圧性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、接地電極を取外し、間隙において火花放電が生じない状態とした上で、点火プラグを、プラグホールを備えてなるエンジンヘッドを模した試験用のチャンバーに取付けた。そして、電圧印加部からの出力電圧を徐々に増大させていき、第1電極及び第2電極間や第1、第2電極及びプラグホール間などで電流のリークが生じた際の出力電圧(リーク電圧)を測定した。図10に、当該試験の試験結果を示す。尚、サンプルAは、絶縁ケース及び絶縁油を設けることなく構成したものであり、サンプルBは、絶縁ケースを設けなかったものの、第2点火モードにおいて一方の電極と誘電体との間の隙間が絶縁油で満たされるように構成したものであり、サンプルCは、絶縁油を設けず、コンデンサの周囲に絶縁性ゴムからなる絶縁ケースを設けたものである。また、サンプルDは、絶縁油を設けず、コンデンサの周囲に絶縁性樹脂からなる絶縁ケースを設けたものであり、サンプルEは、コンデンサの周囲に絶縁性ゴムからなる絶縁ケースを設けるとともに、第2点火モードにおいて一方の電極と誘電体との間の隙間が絶縁油で満たされるように構成したものである。
図10に示すように、絶縁油や絶縁ケースを設けることで、コンデンサの耐電圧性を向上できることが明らかとなった。
上記試験の結果より、耐電圧性の向上を図るべく、少なくとも第2点火モードにおいて第1電極及び第2電極のうちの少なくとも一方と誘電体との間の隙間に絶縁油が満たされるように構成したり、コンデンサを絶縁性ゴム又は絶縁性樹脂からなる絶縁ケースで覆うように構成したりすることが好ましく、絶縁油及び絶縁ケースの双方を設けることが一層好ましいといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態において、コンデンサ51は、第1電極521及び第2電極522のうちの平板状部位が誘電体523の平板状部位を挟んで対向する構成とされているが、コンデンサの構成はこれに限定されるものではない。
従って、例えば、図11(a),(b)に示すように、組付けられると筒状となる一対の半割電極721A,721Bからなり、電磁スイッチ74A,74B及び永久磁石77A,77Bにより径方向に沿って分離移動可能な第1電極721と、第1電極721の内周に配置された筒状の誘電体723と、誘電体723の内周に配置された第2電極722とを備えるようにコンデンサ71を構成してもよい。この場合には、コンデンサ71が細長い形状となるため、内燃機関のプラグホール内に点火装置を配設することが容易に可能となる。尚、このようなコンデンサ71においては、図11(a)に示すように、第1電極721が第1位置P1に配置されているとき(すなわち、第1点火モードのとき)、第1電極721の内周が誘電体723に対してほぼ隙間なく接近し、一方で、図11(b)に示すように、第1電極721が第2位置P2に配置されているとき(すなわち、第2点火モードのとき)、第1電極721の少なくとも一部(本別例では、第1電極721の内周面の全域)が誘電体723から離間することで、自身の静電容量を大小異なる二種の値に変更可能とされている。また、本別例では、コンデンサ71の長手方向に沿った一端側(図11の手前側)において、半割電極721A,721B間に弾性部材76Aが配置され、コンデンサ71の長手方向に沿った他端側(図11の奥側)において、半割電極721A,721B間に弾性部材76Bが配置されている。そして、両半割電極721A,721Bが相互に接近するように、弾性部材76A,76Bにより半割電極721A,721Bに付勢力が加えられている。
さらに、図12(a),(b)に示すように、筒状をなす第1電極821と、第1電極821の内周に配置された筒状の誘電体823と、誘電体823の内周に配置された第2電極822とを備え、第1電極821と、永久磁石87を備えるとともに第2電極822を支持する電極ホールド83と、電磁スイッチ84とが、第1電極821(誘電体823)の軸方向に沿って直列的に配置されるようにコンデンサ81を構成してもよい。この場合には、コンデンサ81をより一層細長い形状とすることができ、プラグホールPH内への点火装置の配設がより一層容易となる。尚、コンデンサ81においては、電磁スイッチ84により第2電極822が第1電極821(誘電体823)の軸方向に沿って移動可能とされており、第2電極822が第1位置P1に配置されているとき(すなわち、第1点火モードのとき)の両電極821,822の対向面積が、第2電極822が第2位置P2に配置されているとき(すなわち、第2点火モードのとき)の両電極821,822の対向面積よりも大きくされることで、自身の静電容量が大小異なる二種の値に変更可能となっている。また、本別例では、第1電極821の一端側において、第1電極821(誘電体823でもよい)と電極ホールド83との間に弾性部材86が配置され、弾性部材86により第2電極822に対して第1電極821の他端側(図11の下側)に向けた付勢力が加えられている。
(b)上記実施形態において、点火装置31には1つのコンデンサ51が設けられているが、並列に接続された2つ以上のコンデンサを有するように構成してもよい。この場合には、各コンデンサの静電容量の総和が大小異なる二種の値に変更可能であればよい。
(c)上記実施形態では、ECU61が容量制御部62を備えるように構成されているが、ECU61とは別にマイコンやASIC等からなる容量制御部を設けることとしてもよい。
(d)上記実施形態では、第1電極や第2電極を移動させることでコンデンサの静電容量を変更可能とされているが、電磁スイッチ等により誘電体を移動させることで、コンデンサの静電容量を変更可能としてもよい。
(e)上記実施形態では、各点火プラグ1ごとに電圧印加部41が設けられているが、各点火プラグ1ごとに電圧印加部41を設けることなく、電圧印加部41からの電力をディストリビュータを介して各点火プラグ1やコンデンサ51に供給してもよい。
(f)上記実施形態における点火プラグ1の構成は例示であって、本発明を適用可能な点火プラグ1は特に限定されるものではない。
1…プラズマジェット点火プラグ(点火プラグ)
5…中心電極
27…接地電極
28…キャビティ部
29…間隙
31…点火装置
41…電圧印加部
51…コンデンサ
521…第1電極
522…第2電極
523…誘電体
54…電磁スイッチ
55…絶縁ケース
59…絶縁油
62…容量制御部
101…点火システム
P1…第1位置
P2…第2位置

Claims (11)

  1. 中心電極と、接地電極と、前記両電極間に形成された間隙の少なくとも一部の周囲を包囲して放電空間を形成するキャビティ部とを有するプラズマジェット点火プラグに用いられる点火装置であって、
    前記間隙に電圧を印加する電圧印加部と、
    前記プラズマジェット点火プラグと前記電圧印加部との間において、前記プラズマジェット点火プラグと並列に接続されたコンデンサとを備え、
    前記電圧印加部により前記コンデンサに蓄えられた電荷が前記間隙に投入されることで、前記キャビティ部内で容量放電を生じさせ、
    前記コンデンサの静電容量は、大小異なる二種の容量値に変更可能であり、
    前記コンデンサの静電容量を変更することで、第1点火モードと、当該第1点火モードよりも容量放電電流が小さい第2点火モードとを切替可能な容量制御部を備え
    前記電圧印加部は、前記プラズマジェット点火プラグに対する出力エネルギーを変更可能に構成され、
    前記第1点火モードにおける前記電圧印加部からの出力エネルギーが、前記第2点火モードにおける前記電圧印加部からの出力エネルギーよりも大きくされることを特徴とする点火装置。
  2. 前記第2点火モードにおいて、前記コンデンサの静電容量が35pF以下であることを特徴とする請求項1に記載の点火装置。
  3. 前記第1点火モードにおいて、前記コンデンサの静電容量が50pF以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の点火装置。
  4. 前記コンデンサは、
    少なくとも前記第1点火モードにおいて、絶縁性の誘電体を挟んで配置される第1電極及び第2電極と、
    前記第1電極及び前記第2電極のうちの少なくとも一方の電極を移動可能であり、前記移動可能な電極を前記第1点火モードにおいて所定の第1位置に配置し、前記第2点火モードにおいて所定の第2位置に配置する電磁スイッチとを備え、
    前記容量制御部は、前記電磁スイッチを動作させ、前記移動可能な電極の配置位置を前記第1位置又は前記第2位置に切替えることで、前記コンデンサの静電容量を変更することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の点火装置。
  5. 前記移動可能な電極が前記第1位置に配置されているとき、前記第1電極及び前記第2電極は前記誘電体を挟んで前記誘電体に接触しており、
    前記移動可能な電極が前記第2位置に配置されているとき、前記第1電極及び前記第2電極のうちの少なくとも一方の電極は前記誘電体から離間していることを特徴とする請求項に記載の点火装置。
  6. 前記第1電極及び前記第2電極は、前記誘電体を挟んで対向し、
    前記第1電極及び前記誘電体のそれぞれの対向面と、前記第2電極及び前記誘電体のそれぞれの対向面とが平面であることを特徴とする請求項又はに記載の点火装置。
  7. 前記第1電極及び前記第2電極のうちの一方の電極は筒状をなし、当該一方の電極は、前記電磁スイッチにより径方向に沿って分離移動可能に構成され、
    前記一方の電極の内周に、筒状の前記誘電体が配置され、
    前記誘電体の内周に、前記第1電極及び前記第2電極のうちの他方の電極が配置され、
    前記一方の電極が前記第1位置に配置されているとき、前記一方の電極は前記誘電体に接触し、
    前記一方の電極が前記第2位置に配置されているとき、前記一方の電極の少なくとも一部は前記誘電体から離間することを特徴とする請求項又はに記載の点火装置。
  8. 前記第1電極及び前記第2電極のうちの一方の電極は筒状をなし、
    前記一方の電極の内周に、筒状の前記誘電体が配置され、
    前記誘電体の内周に、前記第1電極及び前記第2電極のうちの他方の電極が配置され、
    前記電磁スイッチにより前記第1電極及び前記第2電極のうちの少なくとも一方が前記誘電体の軸方向に沿って移動可能とされ、
    前記移動可能な電極が前記第1位置に配置されているときの前記第1電極及び前記第2電極の対向面積が、前記移動可能な電極が前記第2位置に配置されているときの前記第1電極及び前記第2電極の対向面積よりも大きくされることを特徴とする請求項に記載の点火装置。
  9. 少なくとも前記第2点火モードにおいて、前記第1電極及び前記第2電極のうちの少なくとも一方と前記誘電体との間の隙間に絶縁油が満たされることを特徴とする請求項乃至のいずれか1項に記載の点火装置。
  10. 前記コンデンサは、絶縁性ゴム又は絶縁性樹脂からなる絶縁ケースで覆われることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の点火装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の点火装置と、
    前記点火装置から電力が供給されるプラズマジェット点火プラグとを備えることを特徴とする点火システム。
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