JP5579725B2 - コンピューター支援眼内レンズ手術用の画像処理方法および装置ならびにプログラム - Google Patents

コンピューター支援眼内レンズ手術用の画像処理方法および装置ならびにプログラム Download PDF

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Description

本発明は、コンピューター支援眼内レンズ手術用の方法および装置に関し、詳しくは、眼の位置合わせおよび追跡を利用する眼内レンズ手術計画用の方法および装置ならびにプログラムに関する。
従来技術では、眼内レンズ(IOL)手術の工程は外科医にとって厄介な工程であった。従来技術による従来の工程には、4つのステップ、すなわちi)診断、ii)術前準備、iii)手術準備、iv)水晶体除去および移植、および最後にv)手術の仕上げが含まれるであろう。全工程を幾分詳しく以下に概説する。
第1ステップは、治療しようとする眼の診断に関する。通常、眼の形状(geometry)(長さ、眼房深度(chamber depth)、水晶体厚など)は、Zeiss社製IOL Masterのような器具を使用し決定する。それには、さらに、眼の角膜表面を測定するためのトポメトリ測定(topometrymeasurement)が含まれ得る。さらに、それには、眼の視覚性能を決定するための屈折計の使用が含まれ得る。この診断データを用いて、移植すべきIOL型およびIOL形状(geometry)を決定する。
第2ステップは、術前準備からなる。これは、「どこを切るか」など、その手術を「計画する」外科医が行う準備作業を意味する。これには、例えば、通常、ペンにより眼に基準垂直軸および水平軸をマーキングすることが含まれ得る。さらに、それには、ペンを使用し、診断画像のハードコピーに図形をマーキングすることも含まれ得る。
第3ステップは、手術準備からなる。手術準備には、例えば、麻酔、消毒および眼開瞼器が含まれる。手術にトーリックIOLが関与している場合、これには、後の最終的なIOLの向き(orientation)のために、マーキングペンまたは特殊な軸マーカー(Mendez Ring)で乱視軸をマーキングすることも関与する。 第3ステップには、さらに、機器用の、およびレンズを移植するための切開準備が含まれる。最後に、なめらかなレンズ移植を確実に行うために、眼に粘弾剤(viscoelastica)を注入する。
第4ステップには、嚢切開、水流による解離(hydrodissection)、超音波乳化吸引、および当然、その後のレンズ移植など、実際の外科ステップが含まれる。
全手順の第5ステップは、手術の仕上げであり、この仕上げには、例えば、IOLの整合、トーリックIOLではIOLの角度位置の位置決め、および最後に粘弾剤の除去が含まれ得る。
全手順を概略的に図1に示す。これらのステップ、特に術前準備および手術準備が、コンピューターツールによるいかなる支援もなしに、外科医によって手作業で行われるのは注目すべきことである。例えば、視軸のマーキングには、実際の眼にペンでマークを付けるステップが含まれ、これは外科医には非常に単調な作業である。さらに、時間とともに、これらのマークは曖昧になり、または消え失せる可能性があり、手術の成績および精度に悪影響を及ぼしかねない。
実際の手術中、外科医が得られるのは、手術用顕微鏡を通して見ることができるリアルタイム画像だけであり、手術を実施するのに助けとなり得る表示はそれ以上得られない。
従って、外科医が前記ステップを実施する上で助けとなり得るツールを外科医に提供すること、特に手術の計画作り、さらに手術の実施の際に外科医を支援することによって、全工程を改善するのが望ましい。
一実施形態によれば、眼のコンピューター支援眼内レンズ手術用の画像処理装置で実行される画像処理方法であって、
前記装置で眼の基準画像を取得するステップ、
外科医にとって役立つ追加のコンテクスト情報であって、外科医が外科手術を実施すべき位置又は領域と、眼内レンズを設置する位置又は向きの少なくとも一つを図示するコンテクスト情報を前記装置内で挿入することによって、該基準画を充実させる(enrich)ステップ、
前記装置で眼のリアルタイム画像と該基準画像との位置合わせを行うステップ、および
眼の動きにかかわらず該コンテクスト情報が同じ位置に表示されるように、前記装置で眼の動きの追跡に基づいて、眼のリアルタイム画像に該コンテクスト情報を重ね合わせるステップ
を含む方法を提供する。
このようにして、外科医を支援する画像処理を実施することによって、手術中に外科医を支援するだけでなく、手術計画中も支援する。
一実施形態によれば、前記方法はさらに、
前記基準画像の眼の1個以上の特徴に基づく座標系決定アルゴリズムを使用し第1座標系を決定するステップ、
該座標系に基づき前記コンテクスト情報の空間位置を決定するステップ、
該座標系決定アルゴリズムを使用し手術中に撮影したリアルタイム画像での第2座標系を決定するステップ、
該第1座標系から該第2座標系への座標変換を確定することによって、該コンテクスト情報を重ね合わせる位置を決定するステップ
を含む。
このようにして、基準画像の新たに決定された座標系でのコンテクスト情報の絶対的空間位置を決定することができる。次いで、この位置を後で使用して、手術中に、リアルタイム画像中の同じ位置にコンテクスト情報を正確に配置することができる。
一実施形態によれば、前記方法は、
リアルタイム画像配列の初期画像と前記基準画像の位置合わせを行い、初期座標変換を取得するステップ、
さらなるリアルタイム画像とリアルタイム画像配列の初期画像の比較に基づいて眼の動きを追跡して第2座標変換を取得し、そして該第1座標変換と該第2座標変換の組合せに基づき、該基準画像から該リアルタイム画像配列のリアルタイム画像への最終座標変換を取得し、該組み合わせられた座標変換に基づき該リアルタイム画像に該コンテクスト情報を表示できるようにするステップ、または
リアルタイム画像配列のリアルタイム画像と該基準画像の位置合わせを行い、該基準画像から該リアルタイム画像配列のリアルタイム画像への座標変換を取得し、得られた該座標変換に基づいて該リアルタイム画像に該コンテクスト情報を表示できるようにするステップ
を含む。
第1の代替策は、リアルタイム画像配列の初期画像を使用し、初期画像と基準画像との間の位置合わせを行った。これは、第1座標変換をもたらす。次いで、初期画像から出発してリアルタイム画像の追跡が行われ、第2座標変換を取得する。両変換を組み合わせることによって、基準画像とリアル画像配列のリアルタイム画像の差異に相当する変換が得られる。
あるいは、基準画像とリアルタイム画像配列のリアルタイム画像の間の位置合わせを直接行うことも可能であり、これは、計算コストがより高くなるであろう。
一実施形態によれば、前記コンテクスト情報は、
診断目的に有用である眼の特性またはパラメーターである、眼のトポメトリデータまたは波面データを図示する診断データを含む
重ね合わせできる手術計画データは、外科医が正しい場所で正しい手術を実施するのに大きな助けとなる。同様にまた、波面データまたはトポメトリ(topometry)データなどの診断情報の重ね合わせは、手術中大変な助けとなり得る。
一実施形態によれば、リアルタイムの眼の画像上でコンテクスト情報が重ね合わされる位置が、そのコンテクスト情報が基準画像に加えられた位置と同じ位置である。
外科医が、例えば切開を行う正確な位置に切開マークを表示させたい場合、これは役立つ。
一実施形態によれば、前記リアルタイム画像上の前記コンテクスト情報の重ね合わせは、外科医によってオン・オフが切り替えられる。
これにより、外科医は、所望により又都合により、コンテクスト情報の重ね合わせと除去ができるようになる。
一実施形態によれば、前記コンテクスト情報は、
切開を行った位置をマーキングするための1個以上の切開マーク、
トーリック眼内レンズを置くための円柱軸、
器具を固定するための、例えば有水晶体眼内レンズ用の1個以上のアンカー領域、
例えば、正しい位置に有水晶体眼内レンズを置くための瞳孔マークまたは視線マーク、
角膜インレーまたは角膜アンレーの位置
の1個以上を含むものである。
これらは、特段の有利なやり方で本発明の操作原理を適用できる使用例である。
一実施形態によれば、眼のコンピューター支援眼内レンズ手術用の画像処理装置を提供し、当該装置は、
眼の基準画像を取得するモジュール、
眼の手術を実施する際に外科医にとって役立つ追加のコンテクスト情報であって、外科医が外科手術を実施すべき位置又は領域と、眼内レンズを設置する位置又は向きの少なくとも一つを図示するコンテクスト情報を挿入することによって、該基準画像を充実させるモジュール、
眼のリアルタイム画像と該基準画像との位置合わせを行うモジュール、および
眼の動きにかかわらず該コンテクスト情報が同じ位置に表示されるように、眼の動きの追跡に基づいて眼のリアルタイム画像に該コンテクスト情報を重ね合わせるモジュール
を含む。
このようにして、本発明の実施形態による装置を実施することができる。
一実施形態によれば、その装置はさらに、
前記基準画像の眼の1個以上の特徴に基づく座標系決定アルゴリズムを使用し第1座標系を決定するモジュール、
該座標系に基づき前記コンテクスト情報の空間位置を決定するモジュール、
該座標系決定アルゴリズムを使用し手術中に撮影したリアルタイム画像での第2座標系を決定するモジュール、
該第1座標系から該第2座標系への座標変換を確定することによって、該コンテクスト情報を重ね合わせる位置を決定するモジュール
を含む。
一実施形態によれば、前記コンテクスト情報は、
診断目的に有用である眼の特性またはパラメーターである、トポメトリデータまたは波面データを図示する診断データを含むものである。
一実施形態によれば、リアルタイムの眼の画像上でコンテクスト情報が重ね合わされる位置は、そのコンテクスト情報が基準画像に加えられた位置と同じである。
一実施形態によれば、前記リアルタイム画像上の前記コンテクスト情報の重ね合わせは、外科医によってオン・オフの切り替えができる。
一実施形態によれば、前記コンテクスト情報は、
切開を行った位置をマーキングするための1個以上の切開マーク、
トーリック眼内レンズを置くための円柱軸、
器具を固定するための、例えば有水晶体眼内レンズ用の1個以上のアンカー領域、
例えば、正しい位置に有水晶体眼内レンズを置くための瞳孔マークまたは視線マーク、角膜インレーまたは角膜アンレーの位置
の1個以上を含むものである。
一実施形態によれば、コンピューターで実行したとき、前記コンピューターが本発明の実施形態の1つによる方法を実施できるようにするコンピュータープログラムコードを含むコンピュータープログラムが提供される。
従来のIOL手術工程を示す図である。 本発明の実施形態による装置の手術原理を示す図である。 本発明の実施形態による装置を示す図である。 本発明の実施形態による装置でのコンテクスト情報の重ね合わせを示す図である。 本発明の別の実施形態による装置でのコンテクスト情報の重ね合わせを示す図である。 本発明の別の実施形態による装置でのコンテクスト情報の重ね合わせを示す図である。 本発明の別の実施形態による装置でのコンテクスト情報の重ね合わせを示す図である。 本発明の別の実施形態による装置でのコンテクスト情報の重ね合わせを示す図である。 本発明の別の実施形態による装置での診断画像、手術計画およびコンテクスト情報の重ね合わせを示す図である。 本発明の実施形態による手術計画を示す図である。
一実施形態によれば、患者の眼の診断および術前計画の結果と外科医の顕微鏡下の患者の眼とを直接関連付けることによって、眼内レンズの手術工程の改善を達成する装置が提供される。
これにより、従来の「手作業による」工程と比較して顕著な利点がもたらされる。いくつかの利点を以下に列挙する。
− 全工程のスピードアップおよび単純化:IOL工程、特にトーリックIOLの工程で時間がかかるインクマーカーおよびスタンプツールはもはや不要になる。
− 工程精度:エラーが生じやすいマーカーおよびプリントアウト技法が回避される。
− 工程の安全性:手術前の外科医の綿密な計画及び診断とIOL手術間の一致した座標により、工程の誤りによる異常値数を減少させることができる。
既に上で説明したように、従来のIOL手術工程は、治療しようとする眼の診断から開始する。通常、IOL Master(例えばZeiss社製医療器具)を使用し、眼の形状(長さ、眼房深度、水晶体厚など)を決定する。さらに、予め眼のトポメトリおよび屈折を決定することが多い。この診断データを使用して、移植すべきIOL型およびIOL形状を決定する。
以下において、外科医がIOL手術を実施する工程を支援する本発明の実施形態を説明する。図2を参照して、外科医を支援できるそのような器具の操作を説明する。まず、眼の画像200を取得するが、この画像は診断に使用することができ、次いで特に、手術のさらなる手順で基準画像として使用される。そのようにして取得した基準画像を使用し、いくつかのグラフィック操作ツールまたは画像処理ツールによって、例えば、その画像に1つ以上の位置または領域をマーキングする等、外科医は、基準画像にコンテクスト情報210を挿入、または基準画像にコンテクスト情報を付加することができる。その結果、後に実際の手術を実施する際に外科医にとって有用または有益ないくつかのコンテクスト情報によって、基準画像が「充実した」ものになる。
さらに、いくつかのコンテクスト情報を挿入することによって、基準画像の座標系と、コンテクスト情報が位置する座標との間の関係が定義される。すなわち、例えば、基準画像中のある一点または一領域をマーキングすることによって、そのような点または領域の座標が、基準画像の座標系に関して(または、基準画像中のある種の固定点に関して)固定される。これは、コンテクスト情報を加えることによってコンテクスト情報が位置する、基準画像中の位置(すなわち、基準画像の座標系中のコンテクスト情報の座標)の定義が確立されることを意味する。
コンテクスト情報の挿入または付加の結果として、基準画像はこの追加の情報(コンテクスト情報)を含み、2成分を有するとみなしてよい。第1成分は、取得した実際の基準画像であり、第2成分は、追加のコンテクスト情報(基準画像中の位置、または基準画像に対する位置を含む)である。図2で概略的に示すコンテクスト情報210は、例えば、手術中に切開すべき場所を外科医に示すマーカーであり得る。
一実施形態によれば、コンテクスト情報は、基準画像とは別に、例えば、別のファイルまたはデータセットとして保存し処理される。これにより、例えば(さらに詳細に後述するように)手術中にリアルタイム画像にコンテクスト情報のみを重ね合わせたい場合、元の基準画像とコンテクスト情報を別々に維持することができる。さらに、コンテクスト情報を基準画像(または「診断画像」)とは別に保存し処理する場合、コンテクスト情報には基準画像中のコンテクスト情報の位置についての情報が含まれ、その結果、その後いつでも、後の段階で基準画像中にまたは手術中のリアルタイム画像中に、コンテクスト情報を「挿入」できるようになる。後でさらに詳細に説明するように、後者の場合は次いで位置合わせおよび追跡に基づく追加の座標変換を含み得る。
コンテクスト情報を定義する前に、操作には基準画像での座標系の定義が含まれ得る。これは、座標系が、後で取得する別の画像でも同様の座標系が再度その原点が眼の中の同じ位置にあり、かつ基準画像用に決定した座標系の場合と同じ向き(orientation)を有するように定義されることを意味する。この目的のために、眼の固定点、あるいは時とともに変化しない(または、それほど変化しない)眼の特徴、例えば角膜縁(limbus)または強膜血管のような眼の特徴などを使用し、座標系を決定してもよい。これらの特徴を参照することによって、手作業でまたは自動的に、座標系の原点を定義または決定できるであろうが、いかなる場合でも、その後に再度、眼の中の同じ位置に座標系を定める(または、見つける)ことができるように行う。後でさらに詳細に説明するように、基準画像中の座標系とリアルタイム画像(または、リアルタイム画像配列の初期画像)中の同じ座標系の位置を比較することで、一座標系を他方の座標系と一致するように移行させるのに適用する必要のある座標変換を確定することができる。
コンテクスト情報(および基準画像の座標系でのその位置)を定義した後、次いで装置の操作は、カメラによって「生(ライブ)で」撮影した患者の実際のリアルタイム画像215と診断画像または基準画像220との位置合わせを行うことによってさらに進行する。
位置合わせ(registration)工程は、基準画像を患者の実際のライブ画像215(または、ある時刻の選択された実際のライブ画像)と合致するように「移行」させるのに必要な座標変換が確定されるという効果を有する。位置合わせ(およびそこから得られた座標変換パラメーター)を利用し、次いで、基準画像に追加された「コンテクスト情報」の座標変換を実施することができ、その結果、次の操作ステップで、患者の眼の実際のリアルタイム画像にコンテクスト情報を重ね合わせることができる。従来技術による眼の追跡メカニズムの使用によって、コンテクスト情報を含むこの重ね合わせ画像は、眼の動きと共にリアルタイムで「追跡」することができ、その結果、ついで外科医は、いつでもモニター上に、手術の実施(または計画)を支援することが可能な追加のコンテクスト情報を重ね合わせた眼のリアルタイム画像を出せる。
従って、まず、基準座標系の初期移行としての位置合わせを、座標変換z1により、ある時刻のtで選択した眼のリアルタイム画像と合致するように行い、次いでtより後の時刻用に、各時刻でさらなる座標変換z2を確定し、この第2変換z2により、tより後の時刻でのその眼の動きを補正する。2個の座標変換z1およびz2によって眼の動き補正が可能になり、眼の動きにもかかわらず、コンテクスト情報をリアルタイムの眼の画像のある固定位置に重ね合わせできるようになる。
図2に関連して先に説明した操作を行うための装置を概略的に図3に示す。(看護士が操作するであろう)診断器具には、診断カメラ(または基準画像カメラ)が含まれ、この診断カメラは診断画像または基準画像を取得する。
画像はコンピューター(PCなど)に保存され処理され、そしてコンピューターは、取得した基準画像をコンテクスト情報で充実させるために、すなわち基準画像にコンテクスト情報を「付加」、またはコンテクスト情報を「定義」するために、使用者がグラフィック操作またはグラフィック画像処理を行えるようにする処理を行う。コンテクスト情報は、手術実施中外科医を支援する任意の情報であり得る。特に、これには、手術の計画(次いで実施)に有用なマークが含まれ、または診断情報も含まれよう。
コンテクスト情報を付加するために、スクリーンまたはタッチスクリーンを含み得る「計画用モニター」を提供するが、医師は、そのモニター上でグラフィック操作ツールにより、例えば、マーキングすべき基準画像中の1つ以上の位置または領域を選択することによって、コンテクスト情報を挿入(または付加または定義)でき、その結果、コンテクスト情報で充実した基準画像が得られる。外科医は、例えば単に点または領域を選択することができ、そしてこのようにしてコンテクスト情報を表示すべき眼の中の位置を定義しうる。
実際には、充実した基準画像を生成するのに好適なグラフィック処理を実行するコンピューターからなる「手術プランナー」の成果は、コンテクスト情報によって充実した基準画像または診断画像である。別の実施形態では、それは、コンテクスト情報を含む別のデータセットまたはファイルであり、そのコンテクスト情報には、コンテクスト情報が位置する眼の1つ以上の位置の定義が含まれる。コンテクスト情報は、その位置に加え、選択した対応する位置を示す単なる1ビットかもしれない実際のコンテクスト情報をさらに含むかもしれず、または、表示すべきカラーまたはスタイル(破線または非破線など)等のより詳細な情報を含むかもしれない。
次いで、そのように充実した基準画像を処理ユニット(これは又PCであってよく、一実施形態によれば、手術プランナーも形成するPCであってもよい)に入力するが、このユニットは眼のリアルタイム画像(ライブ画像)と基準画像の位置合わせを行い、次いでさらにライブ画像の追跡も行う。その目的に向けて、手術用顕微鏡が設けられ、カメラにより患者の眼の画像を取得する。患者の目の画像に基づき、かつさらに、充実した基準画像に基づき、処理ユニットにより位置合わせおよび追跡を実施する。
一実施形態では、コンテクスト情報は別のファイルに保存され、その後、「純粋」基準画像を使用して位置合わせが行われた後だけに使用されると仮定して、充実する前の基準画像に基づいて位置合わせを行うことも可能である。
次いで、追加ユニットである「重ね合わせ」ユニットを提供する。この重ね合わせユニットもまた、PCによって、または位置合わせおよび追跡を実施する処理ユニットのモジュールによって実施し得る。重ね合わせユニットは、患者の眼のライブ画像にコンテクスト情報を「重ね合わせる」動作を実行する。その目的で、重ね合わせユニットから、位置合わせ工程により得られ、そして基準画像がライブ画像と合致するように行う必要がある位置の移行(シフト)を示す座標変換データを参照する。次いで、この座標変換をコンテクスト情報に適用することで、このコンテクスト情報を眼のリアルタイムライブ画像中に表示することができる。この結果が重ね合わせであり、コンテクスト情報の付加ステップ中に基準画像に付加された追加のコンテクスト情報が、眼のリアルタイム画像に重ね合わされている。(原理的には当技術分野で公知の)眼の追跡メカニズムを適用することによって、重ね合わせ部(追加コンテクスト情報)は眼の動きを追うことができ、その結果、眼の動きにもかかわらず、そのコンテクスト情報は、計画段階中に付加された位置と常に同じ位置に重ね合わされる。
その結果、(「重ね合わせモニター」として図3に示す)コンピューターに接続したスクリーン上で、医師は、ライブ画像に重ね合わされ、眼の動きを追って、一実施形態では、基準画像に付加された実際の位置である、ライブ画像の同じ位置に常に表示されるコンテクスト情報によって充実したライブ画像を見ることができる。
以下において、IOL手術に位置合わせおよび追跡を利用して、標準的眼内レンズ手術ワークフローをどのように顕著に改善することができるかを示す、いくつかの別の実施形態を幾分さらに詳細に説明する。
以下に記載する一実施形態によれば、IOL手術用の切開計画ツールが提供される。
あらゆるIOL手術で、例えば、存在する水晶体の除去し、折り畳まれたIOLを誘導し、IOLの位置を決め、一時的な液体を導入および除去するために、医師は、眼に複数のカット(=切開)を入れて、角膜下に手術ツールを入れなければならない。切開は、角膜中の角膜縁境界付近または強膜領域中に入れる。角膜の物理的挙動、および切開の位置により、角膜に数ディオプターまでの乱視を誘発させることができる。このよく知られた効果は、正しい切開位置を選ぶことによって既存の乱視を補正するために通常利用される。不正確な位置での切開は、さらなる乱視または乱視補正の低下、従って患者にとって視力の低下をもたらす恐れがある。切開計画はいくつかの方法に基づいており、全て主として角膜のトポメトリに基づいている。
IOL手術用の位置合わせおよび追跡を利用して、中間的手術計画ステップを導入することができ、その際、医師は、診断データの受け取り後で手術前に、患者にとって最も適合する切開を計画する。切開は、視覚的コンテクスト情報として、診断画像にタグを付け標識することができる。IOL手術用の位置合わせを利用し、診断画像の眼の座標系を手術時の眼の座標系に合わせる。IOL手術用の追跡を利用し、手術中、眼の座標系は、診断用の眼の座標系と一貫して合致する。この方式で、医師は、現在の手術用顕微鏡画像の上に、手術計画ステップで加えた視覚的コンテクスト情報を重ね合わせることができる。
ここで、コンテクスト情報を加えた基準画像は、眼の「純粋な」画像であってもよく、またはトポメトリ情報などの追加の情報を含み得る診断画像であってもよいことに留意されたい。
図4は、重ね合わせた切開マーカーがある眼の画像を概略的に図示する。このマーカーは、計画立案段階中に基準画像または診断画像にマーキングされた領域で、手術中に今度は眼のリアルタイムライブ画像に重ね合わされる領域である。
図4に見られるものは、切開マークが示されているだけでなく、上半分の0°〜180°の角度マークおよび下半分の0°〜180°の角度マークも示されている。これらの角度マークは、例えば、手術計画中は角膜縁に合わされ、0°線は、診断画像中の座標系のX軸と一致するように選択されている。診断画像中の座標系は、例えば、その原点が角膜縁の中心と一致し、そのX軸が画像のX方向と平行になるように選択されている。
図4からは、右手側の位置合わせおよび追跡により、角度指標の0°線が、座標系のX軸(画像で水平になるように選択されたリアルタイム画像の座標系の0°線)と比較して、傾斜していることが分かる。これは、コンテクスト情報を定義したとき(切開マークを加えたとき)に眼が有していた位置と比較して、眼が回転したということを示すものである。従って、角度指標マーク(0°〜180°)は、リアルタイム画像が、計画段階中に切開マークをマーキングした診断画像または基準画像と比較して、どれほど傾斜(または回転)しているかを示す。基準画像とリアルタイム画像との間の位置合わせおよび/または追跡によって、診断画像をリアルタイム画像に変換する座標変換が得られ、次いでこの座標変換をコンテクスト情報(図4の切開マーク、およびさらに角度指標)に適用し、その結果、コンテクスト情報がリアルタイム画像の正確な位置に実際に表示される。すなわち、リアルタイム画像(図4の右手側)に表示された切開マークは、眼の動きにもかかわらず、外科医が切開を適用する必要がある位置に正確に表示される。これは、リアルタイム画像にコンテクスト情報を重ね合わせる前にコンテクスト情報に適用される座標変換によるものである。
このようにして、眼の動きにもかかわらず、正確な位置にコンテクスト情報(図4の右手側に見られる切開マーク)が表示され、それによりコンテクスト情報(ここでは、切開マーク)によって、手術を実施する外科医のリアルタイムでの支援が可能になる。
以下に記載する別の実施形態により、トーリックIOLの配置角度について外科医を支援する装置が提供される。
特別な手術には、追加円柱補正光学によるIOL、いわゆる「トーリックIOL」を使用する。手術中、外科医は、角膜の円柱にトーリックIOLの円柱を確実に合致させなければならない。従来の手術方法では、診断から手術まで0°線を再同定するインクマーカーおよびスタンプに基づく複数の手作業のステップを使用してこれは確実なものになる。この手作業工程にはエラーが生じやすい数個の前提がある:(1)様々な器具の前に座った後に、患者の眼の回転が変化しないこと、(2)インクマーカーが、診断から手術まで安定していること、(3)手術中、円柱軸を標識するのに正確にスタンプを使用できること。実際には、3個全ての前提は正しくないように見えるに違いない。これらの前提に基づき、手作業ステップごとに2°〜5°の誤差が容易に生じる恐れがある。10°離れると、トーリックIOLは角膜の円柱を補正する能力を失うということを知れば、これらの誤差がどれほど著しいものであり得るかが分かる。これが、たとえ理論上の結果が標準的球形IOLと比較して万一良好であっても、今までのところ現在、トーリックIOLが全IOL手術の2%未満の割合で利用されている大きな理由であろう。
しかし、トーリックIOL手術用の位置合わせおよび追跡の利用によって、中間的手術計画ステップを使用して患者の眼にトーリックIOLを整合する最良の円柱軸を同定することができる。診断画像中または基準画像中においてその対応する位置(単数または複数)を選択することによって、診断画像で視覚的コンテクスト情報として円柱軸にタグを付け標識することができる。コンテクスト情報の付加のために、一実施形態では、外科医が例えばマウスまたはキーボードを通して、またはタッチスクリーンによりコンテクスト情報を選択し、または入力できるようになるグラフィックユーザーインターフェースが提供される。
IOL手術用の位置合わせを利用し、手術時の眼の座標系と診断画像の眼の座標系との位置合わせがなされる。IOL手術用の追跡を利用することで、手術中の眼の座標系は、診断用の眼の座標系と一貫して合致する。すなわち、基準画像の座標系をリアルタイム画像中の対応する座標系と一致するように移行させるのに適用しなければならない座標変換が決められる。この方式で、外科医は、現在の手術用顕微鏡画像上に、手術計画ステップで加えた視覚的コンテクスト情報を重ね合わせることができる。この実施形態では、座標系を変換するための手作業のインクを基にしたステップは全て時代遅れになり、外科医にとってトーリックIOLの使用が大変簡単になる。
図5は、診断画像の0°線(点線)が重ね合わされた眼の画像を概略的に示す図である。さらに図示するのは、実際のライブ画像(実線のX軸)の0°線およびトーリックレンズの向き(orientation)(破線)である。基準座標系との比較(リアルタイム画像のX軸と診断画像で0°線である点線との比較)から、外科医は、診断画像と比較してリアルタイム画像がどれほど傾斜しているかを同定することができる。破線から、外科医は、トーリックレンズを合わせる必要がある方向を同定することができる。なぜなら、前の実施形態と同様に、基準画像とリアルタイム画像の間の位置合わせおよび/または追跡から得られる座標変換の適用により、破線は、基準画像と比較してリアルタイム画像の動作を補正する位置に表示されるからである。
この実施形態で2本の線(診断0°線とリアルタイム画像の0°線)が互いに合致しない理由は、手術中、基準画像からリアルタイム画像へ眼が幾分動くためである。これは、基準画像の0°線(点線として示す)とリアルタイム画像のX軸(実線で、そしてリアルタイム画像の座標系のX軸として示す)との間の勾配によって示される。リアルタイム画像で、眼が全く動かず厳密に同じ位置にあり、基準画像を撮影したときと全く同じであった場合、点線(基準画像の0°線)とリアルタイム画像のX軸は一致するはずである。しかし、眼の動きにより、(眼の1個以上の特徴または目印に基づき)基準画像中で最初に定義した座標系は、ここで移行しおそらくさらに回転し、従って図5から分かるように、通常、診断0°線とリアルタイム画像の0°線はもはや一致しない。
図5では、例えば、角膜縁および他の眼の特徴を利用することによって、基準画像で、そしてさらにリアルタイム画像で自動的に決められる0°線を示す。角膜縁は、例えば、円に合わせることが可能であり、次いでその中心を座標系の原点として使用しうる。他の任意の特徴(例えば、血管)をX軸およびY軸の方向を決定するための基準として使用してよく、その際、座標系決定アルゴリズムが、座標系の位置を、基準画像およびリアルタイム画像の座標系が眼の中の同じ位置にあるように明確に決定する限り、これらの軸の実際の方向はそれほど重要ではない。一度、座標系を決定すれば、座標系のX軸は(点線として図5に示すように)0°軸として強調してよく、さらにトーリックIOLを整合しなければならない(図5で破線として示す)整合軸を重ね合わせて表示することができる。この後者の軸は手術計画段階中に外科医が基準画像にコンテクストデータを加えたとき、グラフィックユーザーインターフェースを使用し(例えば、マウスにより)、外科医によって決定される。(0°線と整合軸が定義された)基準画像とリアルタイム画像の間の位置合わせおよび/または追跡から得られる座標変換に基づき、リアルタイム画像に0°線(点線)および整合軸(破線)が示される。リアルタイム画像で基準画像の座標系を再度位置づけることにより、2つの座標系を一致させる座標変換を得ることができ、そしてコンテクストデータ(0°線(点線)および整合軸(破線))にこの座標変換を適用し、その結果、それらは、リアルタイム画像中で、それらが基準画像の中で定義されたのと同じ位置に表示される。従って外科医は図5に示す整合軸をトーリックレンズを整合するために使用することができる。
以下に記載する別の実施形態によれば、外科医の有水晶体IOLの側方位および角度設置を支援する装置が提供される。
有水晶体IOLは、患者の眼の虹彩の前に設置され、専用の固定成分または触覚(haptics)によって虹彩に固定する。既存のヒトの眼の水晶体は眼に残存させて、新たに挿入した有水晶体IOLと一緒に機能させ遠近調節させる。多焦点、トーリック、または多焦点−トーリック有水晶体IOLが利用できるので、この有水晶体IOLの側方位およびトーリック設置は特に重要である。
理論上では、視線と同様に、明所視瞳孔(小)および暗所視瞳孔(大)の位置は、手術時に有水晶体IOLの中心を位置決めするのに役立つであろう。このようにして、有水晶体IOL−特に多焦点有水晶体IOL-を使用する眼光学の正確な補正が実現されよう。しかし、実際には、今までのところ、有水晶体IOLはこの情報なしに位置決めされている。通常、レンズに伴う視覚的または精神的欠陥は手術後に同定され、再手術を行って修正される。
しかし、有水晶体IOL手術用の位置合わせおよび追跡を利用することによって、有水晶体IOLの位置変化(translation)および回転、そして角膜縁位置、明所視瞳孔、暗所視瞳孔、および視線を考慮しながら患者の眼に対して有水晶体IOLの正確な位置を同定するために、中間的手術計画ステップが利用できる。有水晶体IOLの最終位置を知り、触覚用のアンカー領域も同様に計画することができる。
上記の情報の全てを、視覚的コンテクスト情報として、診断画像にタグを付け標識することができる。明所視瞳孔および暗所視瞳孔は、例えば診断画像で測定してよい。IOL手術用の位置合わせを利用し、手術時の眼の座標系と診断画像の眼の座標系の位置合わせを行い、次いで、位置合わせによって決定した座標変換を使用し、リアルタイム画像に、明所視瞳孔および暗所視瞳孔などのコンテクスト情報を重ね合わせることができる。IOL手術用の追跡を利用し、手術中の眼の座標系は、診断用の眼の座標系と一貫して合致する。この方式で、医師は、現在の手術用顕微鏡画像上に、手術計画ステップで加えた視覚的コンテクスト情報を重ね合わせることができる。
図6は、コンテクスト情報として、例えば、診断/計画段階中に明所視瞳孔および暗所視瞳孔の平均として決定された瞳孔をリアルタイム画像で重ね合わせ(オーバーレイ)として示す図である。この情報は、有水晶体IOL手術中、外科医を支援する。医師個々の診断に応じて、標準的瞳孔は例えば明所視瞳孔および暗所視瞳孔から得ることができ、また手術計画ステップにおいて診断画像に結びつけることができ、そしてリアルタイム画像に重ね合わせることができる。これは、点線円として図6に示され、基準画像を用いて定義したIOLを固定するアンカー領域に加えて、図6に示すように、リアルタイム画像に示される。
図7は、コンテクスト情報として視線(これもまた計画または診断段階中に決定されたであろう)をリアルタイム画像に重ね合わせた図である。
同じ計画、位置合わせおよび追跡技法は、移植の位置決めおよび回転が臨床結果に重要な意味をもつ関連する手術領域に適用することができる。例は、角膜はめこみ(インレー)または角膜上張り(アンレー)であろう。
以下に記載する別の実施形態によれば、角膜トポメトリデータまたは波面データなどの診断データを重ね合わせることによって、外科医を支援する装置が提供される。
この実施形態では、診断と手術の間の位置合わせは6D位置合わせに基づき、そして手術中の追跡は6D追跡に基づくと考えられる。そのような6次元の位置合わせおよび追跡を実施できる装置は、例えば、DE 10 2006002 001 A1に開示されている。以下で明らかになるように、そのようなシステムを用いて、手術中よりいっそう洗練されたデータを可視化することができる。
従来的には、トポメトリデータは、通常、診断器具の単一の画像または単一の全体像から決定される。一つの前提は、患者を診断器具の中心に固定することであるが、実際には必ずしもそうなるわけではない。診断から手術へ6D位置合わせを利用する場合、患者の固定はもはや関係しない。6D位置合わせを利用し全6個の自由度での眼の元の位置を決定でき、手術中、顕微鏡下での眼の6D位置に応じて、オンラインでの再計算による角膜トポメトリとして、角膜のトポメトリデータを可視化することができる。
この実施形態では、眼の6次元位置を決定し、次いで追加のコンテクスト情報として、角膜のトポメトリデータまたは波面データを取得する。6次元眼画像との6次元的空間関連性において診断ステップ中に取得されたこのデータは、次いで保存することができ、位置合わせ後でかつ追跡の利用によって、手術中眼のリアルタイム画像にそれを重ね合わせることができる。これは、位置合わせおよび追跡から得られた座標変換に基づいて6次元診断情報(波面データまたはトポメトリデータ)の位置を再度計算することによって行う。そして、この診断データ(波面データまたはトポメトリデータ)は、手術中眼のリアルタイム画像にそれを重ね合わせることによって表示できる。
これは、外科医とって大変好都合であり、外科医が手術を実施するのを支援するものである。図8には、トポメトリデータまたは波面データなどのデータの重ね合わせを例示する。
手術中にリアルタイムでの波面測定の実施を試みる他の手法(例えば、US 2005 /0241653 A1に記載した手法)と比較して、この手法には顕著な利点がある。この方法の1つの主要な利点は、手術中に物理的に操作した眼に基づいて角膜を測定せずに、診断中にリラックスした眼に基づいて測定することである。この方式では、手術中に可視化した情報は、眼の手術条件に依存せず、重ね合わせた情報は、手術中眼の物理的操作によって生じた歪みの影響を受けない「本物の」診断情報である。
以下、図9に関連して、さらなる実施形態および、どのように3つの工程段階、すなわち診断、手術計画および手術が段階的に行われるかを記載することになる。
診断的側面では、医師は、診断器具(例えば、トポメーター(topometer)またはIOL-master)を使用して、後のIOL手術に必要なパラメーターを決定する。その器具は、IOL手術用の位置合わせおよび追跡を可能にする十分なピクセル分解能と可視照度(visible illumination:例えば、白色または緑色)を備えた眼の画像を取得できなくてはならない。この「診断画像」は、診断データと以下の工程ステップ全てのための、原座標系を定義する基準画像として使用される。図9の上部分は、そのような診断画像または基準画像を概略的に図示する。先に説明したように、診断ステップはさらにトポメトリデータまたは波面データの取得を含み得る。
手術計画ステップは、手術における将来の行為を医師が計画できるようにする、診断と手術の間の中間ステップである。診断画像では、角膜縁、および角膜縁外側の眼の特徴を測定して原座標系を定義する。手術プランナーソフトウェアを使用し、診断画像上に視覚的要素を付加し、重ね合わせし、操作し、充実させることによって、異なる種類のコンテクスト情報(例えば、切開、円柱軸、視線など)を、この原座標系に関連付けることができ、一実施形態では、このソフトウェアは、ユーザーに診断画像の位置または領域を定義させるグラフィックユーザーインターフェースである。そのソフトウェアは、既存の文献データを使用して手術計画用の関連位置を算出できるいくつかのアルゴリズムを実行することによって、医師が正しい切開、円柱軸または他の関連のパラメーターを見出す際に、医師を支援する支援機能を含み得る。
図9に示す実施形態では、左下部分に、標準的瞳孔(点線円)の挿入(または定義)および円柱軸(破線で示し、例えば、トーリックレンズを合わせるためもの)の定義を備えた計画を例示する。
医師は、患者の存在とは無関係に、かつ例えば褪せてゆくインクマーカーによる時間的制約なしに、計画ステップを実行できる。さらにまた後で手術中に使用されるように、後の診療で再計算し再利用できる固定された座標系により、複数の患者診療を順次計画することができる。
患者の手術プランナーソフトウェアの出力データ(計画内容)は、ネットワークまたはメモリスティック器具を使用し手術環境へ転送しうる。別の実施形態によれば、計画ステップは手術の位置合わせおよび追跡と同じコンピューターで実施される。その場合そのような転送はもはや必要ではない。
手術環境では、位置合わせおよび追跡処理ユニットは、顕微鏡カメラからオンラインの眼画像(手術画像)を取得処理する。次いで、外科医の椅子付近の(タッチスクリーン)モニター、または顕微鏡のモニターが、手術画像をオンライン(リアルタイム)で表示する。一実施形態では、追跡と重ね合わせを実行する処理ユニットとの相互作用は、タッチスクリーンモニターまたは、例えば重ね合わせ情報をオンまたはオフに切り替えるための足ペダルにより可能になる。現在の患者の計画内容(コンテクスト情報)を顕微鏡カメラに連結した処理ユニットにロードし、位置合わせおよび追跡を通じて、それを手術中のリアルタイム画像に重ね合わせることができる。
患者の眼の準備後、手術の初めに、医師は、診断画像と手術画像の位置合わせを作動させ、診断から手術への絶対的座標変換(診断変換)を確定する。診断画像との位置合わせが成功した選択手術画像は、手術基準画像として保存される。
手術中、医師は、計画内容(コンテクスト情報)を可視化したいとき、いつでも重ね合わせ機能を作動させることができる。これは、手術状態下で眼を追跡することによって実現し、その際、各追跡期間Pについて、(診断画像から手術基準画像への変換である)診断変換とPの現在の手術画像から第1の手術画像への座標変換が加算される。このようにして、コンテクスト情報が、眼の動きにもかかわらず、常に、その眼のリアルタイム画像の同じ位置に表示される。
図9の例では、下右手側に重ね合わせを示す。0°線とリアルタイム画像の0°線のずれから、この例では、眼は診断または基準段階での眼の向きと完全には合致していないことが分かる。診断画像とリアルタイム画像の間には、角度指標が画像自体のX軸と比較して傾斜していることによって示されるように、0°線によって可視化される幾分かの回転変位がある。
図10は、実際の手術計画ステップを幾分か、より詳細に示す。まず(図10の左手側)、基準画像の座標系を、例えば、原点が角膜縁の中心と合致し、X軸が画像自体のX方向と平行になるように決定する。次いで、角度指標が算出されるが、その際、角膜縁に適合する円は、0°〜180°の角度で示される上半分と0°〜180°の角度で示される下半分に分割される。次いで、図10の右手側に示されるように、この診断基準画像に基づき、ここでは例として軸(破線)と標準的瞳孔(点線円)であるコンテクストデータを加える。切開マークなどの他のコンテクスト情報を同様に加えることもできよう。
切開マーカーまたは整合軸のようなコンテクスト情報については、全ての操作を2次元画像のみを使用して実施することができる。しかし、トポメトリデータまたは波面データなどの情報をコンテクスト情報として使用する場合、先に説明したように、6次元の位置合わせおよび追跡工程を使用するのが好ましい。
先に記載した実施形態は、従来技術に対する顕著な利点をもたらすが、それらのいくつかを以下に列挙する。要約すると、本発明には以下の顕著な利点がある。
− IOL手術方法のスピードアップおよび単純化:IOL工程で、特にトーリックIOLで、時間がかかるインクマーカーおよびスタンプツールをもはや必要としない。
− 工程精度:誤差が生じやすいマーカーおよびプリントアウト技法が回避される。
− 工程の安全性:診断と手術の間を自動的に結合するために異常値が少ない。
− 手術計画および手術に、リラックスした眼の診断データが使用される(手術中に得られた歪められた眼のデータではない)。
デジタル画像を撮影するカメラ、および診断画像または基準画像の取得、コンテクスト情報の付加、位置合わせおよび追跡に基づきリアルタイム画像に重ね合わせたコンテクスト情報の使用を可能にする処理ユニットを加えることによって、装置全体は、既存の手術顕微鏡に比較的容易に組み込むことができる。
先に記載した実施形態は、ハードウェアによって、ソフトウェアによって、またはソフトウェアとハードウェアを組み合せることによって実施し得ることは当業者によって理解されよう。本発明の実施形態と関連して記載したモジュールおよび機能は、本発明の実施形態に関連して説明した方法に従って行動するなど、適切にプログラムされているマイクロプロセッサまたはコンピューターにより、全体としてまたは部分的に実施し得る。
本発明の実施形態によれば、データ担体に保存されるか、または他の方式で記録媒体または伝達リンクなど、いくつかの物理的手段によって具体化されるコンピュータープログラムが提供され、このプログラムは、コンピューターで実行したとき、コンピューターが、先に記載した本発明の実施形態に従って作動できるようにするものである。

Claims (15)

  1. コンピューター支援眼内レンズ手術用の画像処理装置で実行される画像処理方法であって、
    前記装置で眼の基準画像を取得するステップ、
    眼の手術を実施する際に外科医にとって役立つ追加のコンテクスト情報であって、外科医が外科手術を実施すべき位置又は領域と、眼内レンズを設置する位置又は向きの少なくとも一つを図示するコンテクスト情報を前記装置内で挿入することによって、該基準画像を充実(enrich)させるステップ、
    前記装置で眼のリアルタイム画像と該基準画像の位置合わせをするステップ、および
    眼の動きにかかわらず該コンテクスト情報が同じ位置に表示されるように、前記装置で眼の動きの追跡に基づいて眼のリアルタイム画像に該コンテクスト情報を重ね合わせるステップ
    を含む方法。
  2. さらに、
    前記基準画像の眼の1個以上の特徴に基づく座標系決定アルゴリズムを使用し第1座標系を決定するステップ、
    該座標系に基づき前記コンテクスト情報の空間位置を決定するステップ、
    該座標系決定アルゴリズムを使用し手術中に撮影したリアルタイム画像での第2座標系を決定するステップ、
    該第1座標系から該第2座標系への座標変換を確定することによって、該コンテクスト情報を重ね合わせる位置を決定するステップ
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. リアルタイム画像配列の初期画像と前記基準画像との位置合わせを行い初期座標変換を取得するステップ、
    さらなるリアルタイム画像とリアルタイム画像配列の初期画像との比較に基づいて眼の動きを追跡し第2座標変換を取得し、そして該第1座標変換と該第2座標変換の組合せに基づき、該基準画像から該リアルタイム画像配列のリアルタイム画像への最終座標変換を取得し、該組み合わされた座標変換に基づき該リアルタイム画像に該コンテクスト情報を表示できるようにするステップ、または
    リアルタイム画像配列のリアルタイム画像と該基準画像の位置合わせを行い該基準画像から該リアルタイム画像配列のリアルタイム画像への座標変換を取得し、得られた該座標変換に基づいて該リアルタイム画像に該コンテクスト情報を表示できるようにするステップ
    を含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記コンテクスト情報が、
    診断目的に有用である眼の特性またはパラメーターである、眼のトポメトリデータまたは波面データを図示する診断データを含む、請求項1〜3の一項に記載の方法。
  5. 前記コンテクスト情報を前記リアルタイムの眼の画像に重ね合わせる位置が、それが前記基準画像に加えられ位置と同じである、請求項1〜4の一項に記載の方法。
  6. 前記リアルタイム画像上の前記コンテクスト情報の重ね合わせが、外科医によってオンにもオフにも切り替えられる、請求項1〜5の一項に記載の方法。
  7. 前記コンテクスト情報が、
    切開を行った位置をマーキングするための1個以上の切開マーク、
    トーリック眼内レンズを置くための円柱軸、
    器具を固定するための1個以上のアンカー領域、
    正しい位置に有水晶体眼内レンズを置くための、瞳孔マークまたは視線マーク
    膜インレーまたは角膜アンレーの位置
    の1個以上を含む、請求項1〜6の一項に記載の方法。
  8. コンピューター支援眼内レンズ手術用の画像処理装置であって、
    眼の基準画像を取得するモジュール、
    眼の手術を実施する際に外科医にとって役立つ追加のコンテクスト情報であって、外科医が外科手術を実施すべき位置又は領域と、眼内レンズを設置する位置又は向きの少なくとも一つを図示するコンテクスト情報を挿入することによって、該基準画像を充実させるモジュール、
    眼のリアルタイム画像と該基準画像の位置合わせを行うモジュール、および
    眼の動きにかかわらず該コンテクスト情報が同じ位置に表示されるように、眼の動きの追跡に基づいて眼のリアルタイム画像に該コンテクスト情報を重ね合わせるモジュール
    を含む装置。
  9. 前記基準画像の眼の1個以上の特徴に基づく座標系決定アルゴリズムを使用し第1座標系を決定するモジュール、
    該座標系に基づき前記コンテクスト情報の空間位置を決定するモジュール、
    該座標系決定アルゴリズムを使用し手術中に撮影したリアルタイム画像での第2座標系を決定するモジュール、
    該第1座標系から該第2座標系への座標変換を決定することによって、該コンテクスト情報を重ね合わせる位置を決定するモジュール
    をさらに含む、請求項8に記載の装置。
  10. リアルタイム画像配列の初期画像と前記基準画像の位置合わせを行い初期座標変換を取得するモジュール、および
    さらなるリアルタイム画像とリアルタイム画像配列の初期画像との比較に基づいて眼の動きを追跡し第2座標変換を行い、かつ該第1座標変換と該第2座標変換の組合せに基づき、該基準画像から該リアルタイム画像配列のリアルタイム画像への最終座標変換を取得し、該組み合わせられた座標変換に基づき、該リアルタイム画像に該コンテクスト情報を表示できるようにするモジュール、または
    リアルタイム画像配列のリアルタイム画像と該基準画像の位置合わせを行い該基準画像から該リアルタイム画像配列のリアルタイム画像への座標変換を取得し、得られた該座標変換に基づいて、該リアルタイム画像に該コンテクスト情報を表示できるようにするモジュール
    をさらに含む、請求項8または9に記載の装置。
  11. 前記コンテクスト情報が、
    診断目的に有用である眼の特性またはパラメーターである、眼のトポメトリデータまたは波面データを図示する診断データを含む、請求項8〜10の一項に記載の装置。
  12. 前記リアルタイムの眼の画像に前記コンテクスト情報が重ね合わされる位置が、それが前記基準画像に加えられた位置と同じである、請求項8〜11の一項に記載の装置。
  13. 前記リアルタイム画像への前記コンテクスト情報の重ね合わせが、外科医によってオンにもオフにも切り替えられる、請求項8〜12の一項に記載の装置。
  14. 前記コンテクスト情報が、
    切開を行った位置をマーキングするための1個以上の切開マーク、
    トーリック眼内レンズを置くための円柱軸、
    器具を固定するための1個以上のアンカー領域、
    特に正しい位置に有水晶体眼内レンズを置くための瞳孔マークまたは視線マーク
    膜インレーまたは角膜アンレーの位置
    の1個以上を含む、請求項8〜13の一項に記載の装置。
  15. コンピューターで実行したとき、該コンピューターが、請求項1〜7の一項に記載の方法を実施できるようにするコンピュータープログラムコードを含む、コンピュータープログラム。
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