JP5577341B2 - アンモニア捕捉薬を使用する処置方法 - Google Patents
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Description
本出願は、2008年8月29日に出願された米国仮特許出願第61/093,234号に対する優先権の利益を主張し、この仮特許出願は、本明細書においてその全体が参照として援用される。本出願はまた、2008年8月29日に出願された米国仮特許出願第61/048,830号(発明の名称:「Treating special populations having liver disease with nitrogen−scavenging compounds」、発明者:Sharron Gargosky)に関連する。
本発明は、身体からの廃棄窒素の排泄(elimination)を補助する化合物を投与する、窒素貯留容態(nitrogen retention state)(特に尿素回路障害(UCD)および肝性脳症(HE)の併発で悪化した肝硬変症)を有する患者の処置に関する。化合物を小分子薬物として経口投与することができ、そして本発明は、患者にかかる化合物を送達させ、適切な投薬量を選択する方法を提供する。
薬物投与は、通常、処置反応の臨床的評価と併せて、血中活性薬物種レベルの測定に基づく。しかし、本発明は、フェニル酢酸(PAA)の一定のプロドラッグについて、プロドラッグ(例えば、PBA)またはプロドラッグから形成されたPAAの血中レベルの測定が信頼できないという証拠に基づく。さらに、血中アンモニアレベルの測定による処置効果の評価も都合が悪い、なぜなら慎重に管理された条件下で複数の血液サンプルを採取することが必要であるからである。血中アンモニアレベルは、食事性タンパク質を含む種々の要因によって影響を受けるので、血中アンモニアレベルは、また薬物が排泄のために動員されるアンモニア量の直接的な測定を提供することができない。本発明は、PBAレベルの測定がその有効性の評価において信頼できないという点で、フェニル酪酸(PBA)のプロドラッグがPBAナトリウムと同様に挙動することを証明している。本発明は、窒素貯留容態を有する患者(特に、肝疾患および肝性脳症の臨床症状を有する患者ならびにUCD患者)における新規の投与方法を提供する。本発明は、特に、遊離するか代謝されてフェニル酢酸を形成するプロドラッグ(すなわち、PAAのプロドラッグ)および代謝されてPBAを形成するプロドラッグに適用可能である。
・カルバミルリン酸シンテターゼ(CPS;EC番号6.3.4.16;常染色体劣性)、
・オルニチントランスカルバミラーゼ(OTC;EC番号2.1.3.3;X連鎖した)、
・アルギニノコハク酸シンテターゼ(ASS;EC番号6.3.4.5;常染色体劣性)、
・アルギニノコハク酸リアーゼ(ASL;EC番号4.3.2.1;常染色体劣性)、
・アルギナーゼ(ARG;EC番号3.5.3.1;常染色体劣性)、および
・N−アセチルグルタミンシンテターゼ(NAGS1;EC番号2.3.1.1;常染色体劣性)
尿素回路酵素欠損症の多数の特徴を模倣するミトコンドリア輸送体欠損容態(state)には、以下が含まれる。
・オルニチントランスロカーゼ欠損症(高オルニチン血症、高アンモニア血症、ホモシトルリン尿症、またはHHH症候群)
・シトリン(アスパルテート・グルタメート輸送体)欠損症
本発明の方法によって処置可能にするUCDおよび肝性脳症の共通の特徴は、体内の過剰な廃棄窒素の蓄積および高アンモニア血症である。正常な個体では、身体の固有の廃棄窒素排泄能力が身体の廃棄窒素産生よりも高いので、廃棄窒素は蓄積されず、アンモニアは有害レベルまで増加しない。窒素貯留容態(UCDまたはHEなど)を有する患者については、相当量のタンパク質を含む通常の食事に基づいた身体の固有の廃棄窒素排泄能力は身体の廃棄窒素産生よりも低い。結果として、窒素貯留障害(nitrogen retention disorder)を有する患者の体内に窒素が増加し、および、通常は血中アンモニアが過剰になる。これは種々の有毒作用を有し、過剰アンモニアの排泄を補助する薬物は、かかる障害の総括的管理ストラテジーの重要な部分である。
本発明は、薬物代謝産物であるフェニルアセチルグルタミン(PAGN)の尿排泄および/または総尿中窒素に基づいて経口投与される窒素捕捉薬(フェニル酪酸ナトリウムおよびグリセリルトリ−[4−フェニルブチラート](HPN−100)が含まれる)の計画および用量を決定および調整するための新規のアプローチを提供する。本発明は、その一部が、薬物自体またはこれらの薬物からin vivoで産生された活性種の全身血液レベルに基づいて慣習的に評価されたこれらの薬物の生物学的利用能では、以下に定義の健康なヒトボランティア、肝疾患を有する成人、またはアンモニア捕捉薬を投与されたUCD患者における廃棄窒素の除去または血漿アンモニアの減少を正確に予想されず、そして、経口投与されたフェニル酪酸ナトリウム(NaPBAまたはPBAナトリウム)のPAGNへ、さらに尿中PAGNへの変換は、不完全であり、典型的には、約60〜75%であるという発見に基づく。フェニルブチラートのプロドラッグ(PBA、ブフェニル(登録商標)中の有効成分(フェニル酪酸ナトリウム)であり、少量の不活性成分を含むPBAのナトリウム塩である)はそれ自体がフェニル酢酸(PAA)のプロドラッグであり、特に本明細書中に記載の影響を受けやすい。
R1、R2、およびR3は、独立して、H、
nは0または偶数であり、mは偶数であり、R1、R2、およびR3の少なくとも1はHではない)のプロドラッグを使用することができる。各R1、R2、またはR3について、nまたはmは独立して選択され、従って、式Iの化合物中のR1基、R2基、およびR3基は同一である必要はない。好ましい化合物は、R1、R2、およびR3がどれもHではなく、頻繁に、特定の実施形態の各nまたはmが同一である(すなわち、R1、R2、およびR3が全て同一である)化合物である。投薬量の減少についてはかかるトリエステルを有する方が先行技術より有利であり、3つ全てのアシル基が同一であることは異性体混合物に関する問題を軽減する。さらに、エステルの加水分解によって遊離したトリオール骨格はグリセロール(非毒性である通常の食事性トリグリセリド構成成分)である。
RはC1〜C10アルキル基であり、
R4は、
nは0または偶数であり、mは偶数である)のフェニルブチラートプロドラッグおよびフェニルアセタートプロドラッグを使用する。
1研究にはフェニル酪酸ナトリウム比較集団(comparator arm)を含まなかった。値はHPN−100投薬のみを示す。AUC値は時間0から最後の測定可能な血漿濃度までのAUCを示す。
(項目1)
窒素貯留障害の処置を必要とする患者のためのHPN−100の有効投薬量を決定する方法であって、
HPN−100の初期投薬量の影響をモニタリングする工程であって、前記影響をモニタリングする工程が、前記患者の尿中フェニルアセチルグルタミン(PAGN)排出量の決定から本質的になる、工程;および
前記尿中PAGN排出量から、所望のアンモニア捕捉効果を得るために、前記HPN−100の初期投薬量を調整するかどうかおよび/またはどのようにして調整するのかを決定する工程
を含む、方法。
(項目2)
尿中PAGN排出量を、尿中PAGNの尿中クレアチニンに対する濃度比として決定する、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記窒素貯留障害が、慢性肝性脳症、または尿素回路障害である、項目1に記載の方法。
(項目4)
前記患者に対してHPN−100の有効投薬量を投与する工程が、該患者における正常血漿アンモニアレベルを生じる、項目1に記載の方法。
(項目5)
窒素貯留障害の処置を必要とする患者のためのHPN−100の有効投薬量を決定する方法であって、
HPN−100の初期投薬量の影響をモニタリングする工程であって、前記影響をモニタリングする工程が、前記患者の尿中フェニルアセチルグルタミン(PAGN)排出量および/または総尿中窒素の決定から本質的になる、工程
を含む、方法。
(項目6)
窒素貯留障害を有する患者のためのHPN−100の投薬量を決定する方法であって、HPN−100のPAGNへの変換についての約60%〜約75%の利用効率に基づいて、前記HPN−100の投薬量を計算する工程を含む、方法。
(項目7)
前記HPN−100の投薬量を前記患者の食事性タンパク質摂取量から計算する、項目6に記載の方法。
(項目8)
前記HPN−100の投薬量を、前記患者の残存尿素合成能力を考慮して減少させる、項目7に記載の方法。
(項目9)
アンモニア貯留障害を有する患者のためのPAAプロドラッグの投薬量を決定する方法であって、
a)前記患者の残存尿素合成能力を決定する工程、
b)前記患者の食事性タンパク質摂取量を決定する工程、
c)a)およびb)から前記患者の目標とする尿中PAGN排出量を評価する工程、
d)前記目標とする量の尿中PAGNを得るために必要な前記PAAプロドラッグ量を決定する工程
を含み、
約60%〜約75%の前記PAAプロドラッグが尿中PAGNに変換される、方法。
(項目10)
前記PAAプロドラッグがフェニル酪酸(PBA)またはその薬学的に許容可能な塩である、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記PAAプロドラッグがHPN−100である、項目9に記載の方法。
(項目12)
適切な投薬量のPAAプロドラッグを使用してアンモニア貯留障害を有する患者を処置する方法であって、
a)前記患者の残存尿素合成能力を決定する工程、
b)前記患者の食事性タンパク質摂取量を決定する工程、
c)a)およびb)から前記患者の目標とする尿中PAGN排出量を評価する工程、
d)約60%〜約75%の前記PAAプロドラッグの尿中PAGNへの変換に基づいて、前記目標とする量の尿中PAGNを動員するのに必要な前記PAAプロドラッグ量を決定する工程、および
e)前記適切な投薬量の前記PAAプロドラッグを前記患者に投与する工程
を含む、方法。
(項目13)
前記PAAプロドラッグがフェニルブチラートもしくはその薬学的に許容可能な塩、またはHPN−100である、項目12に記載の方法。
(項目14)
前記PAAプロドラッグがHPN−100であり、前記患者が臨床的に重要な残存尿素合成能力を有する患者であり、前記HPN−100を1日に2用量または3用量投与する、項目12に記載の方法。
(項目15)
初期量のフェニルアセタートまたはフェニルブチラートで処置を受けた患者を最終量のHPN−100での処置に移行させる方法であって、
前記フェニルアセタートまたはフェニルブチラートの少なくとも一部を置換するためのHPN−100の置換量を決定する工程、
前記置換量の前記HPN−100を前記フェニルアセタートまたはフェニルブチラートの代わりに使用する工程、および
前記患者によって排泄された尿中PAGN量をモニタリングして前記置換量の前記HPN−100の有効性を評価する工程
を含む、方法。
(項目16)
前記移行により生じる前記尿中PAGN量の増加が、前記HPN−100の量を減少させ得ることを示す、項目15に記載の方法。
(項目17)
初期1日投薬量のフェニルブチラートを摂取している患者をフェニルブチラートからHPN−100の摂取に移行させる方法であって、
a)前記初期1日投薬量のフェニルブチラートの少なくとも一部を置換するのに適切なHPN−100の量を決定する工程、
b)前記適切なHPN−100の量を、前記初期1日投薬量のフェニルブチラートから前記HPN−100によって置換された一部に相当する量を差し引いた量に相当する量のフェニルブチラートと共に前記被験体に投与する工程、
c)前記被験体についての尿中PAGNの排泄レベルを決定する工程、および
d)全ての前記フェニルブチラートがHPN−100に置換されるまで工程a〜cを繰り返す工程
を含む、方法。
(項目18)
段階的様式でフェニルアセタート、フェニルブチラート、またはHPN−100で処置を開始する方法であって、
a)患者の食事性窒素摂取量を評価または測定する工程、および/または
b)食事および尿素合成能力に基づいて前記患者に必要な尿中廃棄窒素排泄を評価する工程、次いで
c)投与薬物の60%〜75%がPAGNへ変換するとの評価を考慮して、必要な廃棄窒素クリアランスの一部が尿中PAGNとして得られると評価された、前記薬物の出発用量を投与する工程、および
d)適切に前記薬物の用量を増加させ、前記薬物の維持用量に到達させるために前記複数の工程を繰り返す工程、
を含む、方法。
(項目19)
PBAプロドラッグでUCD患者を処置する方法であって、前記患者に等モル量のPBAを投与した場合に認められたAUCおよびCmaxと比較した場合の、前記患者に前記PBAプロドラッグを投与した場合のPBAについてのAUCおよびCmaxによって判定されるように、前記患者のPBAへの曝露を増加させることなく、前記プロドラッグによって、PBAと比較して等価であるかまたはそれより良好なレベルのアンモニアが調節される、方法。
(項目20)
前記PBAプロドラッグがHPN−100である、項目19に記載の方法。
(項目21)
PBA曝露についてのAUCが、前記プロドラッグを使用する場合に、PBAを使用する場合よりも少なくとも約20%低い、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記プロドラッグでの処置のときの前記PBAへの曝露は、PBAでの処置と比較して少なくとも約30%低い、項目20に記載の方法。
(項目23)
窒素貯留障害を有する患者に対して適切な食事性タンパク質レベルを決定する方法であって、
前記患者の内因性の窒素排泄能力を決定する工程、
前記内因性の窒素排泄能力から、窒素捕捉薬の助けなしに前記患者が処理することができる食事性タンパク質量を計算する工程、
その後、健康および身体の成長に必要なタンパク質を考慮して、選択された投薬量の窒素捕捉薬の助けで前記患者が処理することが可能であるはずのタンパク質量を添加して、前記選択された投薬量の窒素捕捉薬で処置している間に前記患者が有することができる食事性タンパク質の量に到達させる工程、
を含む、方法。
(項目24)
前記窒素捕捉薬がHPN−100である、項目23に記載の方法。
(項目25)
前記HPN−100の選択された投薬量が約19g/日までであり、この量のHPN−100の助けで前記患者が処理することができるはずである前記食事性タンパク質の量が、1gのHPN−100あたり約1gのタンパク質である、項目24に記載の方法。
(項目26)
PBAプロドラッグで患者を処置する方法であって、19g/日を超える1日用量のHPN−100を、HEまたはUCDを有する被験体に投与する工程を含む、方法。
(項目27)
前記HPN−100の1日用量が約19gと約57gとの間である、項目26に記載の方法。
(項目28)
PBAプロドラッグHPN−100を使用して窒素貯留障害を有する患者を処置する方法であって、前記PBAプロドラッグを投与した場合のPBAについてのAUCが約600未満であり、PBAについてのCmaxが約100未満である、方法。
(項目29)
HPN−100で処置した場合に前記被験体の血漿アンモニアレベルが平均して正常である、項目28に記載の方法。
本発明の他の態様は、以下の詳細な説明および本明細書中に提供した実施例から明らかである。
1つの態様では、本発明は、窒素貯留容態(尿素回路障害および肝性脳症による肝疾患が含まれる)の処置に必要な用量、投与計画、および用量の調整の決定における実務を軽減する。出発用量および計画は、理論的考察(薬物のPAGNへの変換率、患者の食事性タンパク質に起因する廃棄窒素、および変換されてPAGNとして排泄される薬物の比率の評価が含まれる)に基づくであろう。処置開始後、必要に応じて、尿中PAGN排出量の実際の測定または総尿中アンモニアもしくはPAGNのクレアチニンに対する比率のような十分に相関するパラメーターについてさらに用量を調整するであろう。
a)予想されるPAGNへの変換効率を考量して、患者の食事性タンパク質負荷にしたがって評価した薬物の初期投薬量を投与する工程、
b)PAAまたはPAAプロドラッグを含む窒素捕捉薬の投与後に総廃棄窒素排泄量を測定する工程、
c)血中アンモニアを測定して、総廃棄窒素の尿排泄の増加が血中アンモニアレベルの調節に十分であるかどうかを決定する工程、および
d)初期投薬量を調整して、アンモニア調節、食事性タンパク質、および患者による総廃棄窒素排泄量、または廃棄PAGNの排泄量に基づいて、PAAまたはPAAプロドラッグを含む窒素捕捉薬の調整投薬量を得る工程を含む、方法を提供する。これらのパラメーターのいずれかまたはそれぞれをモニタリングして、投与されるHPN−100または他の窒素捕捉薬の投薬量を評価することができる。場合により、本方法はまた、HPN−100の初期用量の決定をさらに補助するための、被験体の内因性窒素排泄能力(残存する尿素合成能力)の決定を含む。
a)新規窒素捕捉薬の初期投薬量(患者の食事性タンパク質負荷および/または以前に使用した窒素捕捉薬と同一の尿中PAGN排泄量が得られると予想される新規薬物の用量にしたがって評価することができる)を投与する工程、
b)新規の薬物の投与後に排泄される総廃棄窒素および/またはPAGNの量を測定する工程、
c)場合により、血中アンモニアを測定して初期投薬量が血中アンモニアレベルを調節するのに十分であるかまたは適切な平均アンモニアレベルを確立するのに十分であるかどうかを決定する工程、および
d)必要に応じて新規の薬物の初期投薬量を調整して、アンモニア調節、食事性タンパク質、および患者によって排泄された総廃棄窒素の量に基づいて、調整投薬量を提供する工程を含む、方法を提供する。PAA、PBA、またはPAGNの血漿レベルに依存せず、好ましくは、血漿アンモニアレベルに依存せずに尿中PAGN量に基づいて初期投薬量を調整する。
a)薬物投与後の総廃棄窒素排泄量を測定する工程、
b)尿中廃棄窒素以下の廃棄窒素量が得られるように計算した食事性タンパク質量を決定する工程、および
c)血中アンモニアおよび総廃棄窒素排泄量の測定に基づいて適切に食事性タンパク質および/または薬物投薬量を調整する工程
を含む方法を提供する。
a)フェニルアセタートまたはフェニルブチラートの少なくとも一部を置換するための置換量のPBAプロドラッグを決定する工程、
b)フェニルアセタートまたはフェニルブチラートの一部の代わりに置換量のプロドラッグを用いる工程、および
c)患者によるPAGNの排泄量をモニタリングして、置換量のプロドラッグの有効性を評価する工程
を含む方法を提供する。
a)フェニルアセタートまたはフェニルブチラートの少なくとも一部を置換するためのPBAプロドラッグの置換量を決定する工程、
b)フェニルアセタートまたはフェニルブチラートの代わりに置換量のプロドラッグを用いる工程、および
c)患者における血漿アンモニアレベルをモニタリングして、置換量のプロドラッグの有効性を評価する工程を含む方法を提供する。
a)患者の食事性窒素摂取量を評価または測定する工程、および/または
b)患者の尿中廃棄窒素排泄の必要性を評価する工程、次いで、
c)PAGN排泄として必要な廃棄窒素クリアランスの一部が得られるように評価された出発用量の薬物を投与する工程、および
d)適切に薬物の用量を増加させ、上記工程を繰り返して維持用量の薬物に到達させる工程
によって例示される段階的様式で行う。
a)初期1日投薬量のフェニルブチラートの少なくとも一部を置換するのに適切なHPN−100の量を決定する工程、
b)適切なHPN−100の量を、初期1日投薬量のフェニルブチラートから前記HPN−100によって置換された一部に相当する量を差し引いた量に相当する量のフェニルブチラートと共に被験体に投与する工程、
c)被験体のPAGNの排泄レベルを決定して、排泄レベルが減少していないことを確認する工程、および
d)全てのフェニルブチラートがHPN−100に置換されるまで工程a〜cを繰り返す工程
を含む方法を提供する。
a)患者の残存尿素合成能力を決定する工程、
b)患者の食事性タンパク質摂取量を決定する工程、
c)a)およびb)から患者の目標尿中PAGN排出量を評価する工程、
d)PAAプロドラッグの尿中PAGNへの約60%〜約75%変換に基づいて目標量の尿中PAGNを動員するために必要なPAAプロドラッグ量を決定する工程
を含む、方法。
a)患者の残存尿素合成能力を決定する工程、
b)患者の食事性タンパク質摂取量を決定する工程、
c)a)およびb)から患者の目標尿中PAGN排出量を評価する工程、
d)PAAプロドラッグの尿中PAGNへの約60%〜約75%変換に基づいて目標量の尿中PAGNを動員するために必要なPAAプロドラッグ量を決定する工程、および
e)適切な投薬量のPAAプロドラッグを患者に投与する工程
を含む、方法。
a)フェニルアセタートまたはフェニルブチラートの少なくとも一部を置換するためのHPN−100の置換量を決定する工程、
b)置換量のHPN−100をフェニルアセタートまたはフェニルブチラートの代わりに使用する工程、および
c)患者によって排泄された尿中PAGN量をモニタリングして、置換量のHPN−100の有効性を評価する工程
を含む、方法。
a)初期1日投薬量のフェニルブチラートの少なくとも一部を置換するのに適切なHPN−100の量を決定する工程、
b)適切なHPN−100の量を、初期1日投薬量のフェニルブチラートから前記HPN−100によって置換された一部に相当する量を差し引いた量に相当する量のフェニルブチラートと共に被験体に投与する工程、
c)被験体についての尿中PAGNの排泄レベルを決定する工程、および
d)全てのフェニルブチラートがHPN−100に置換されるまで、工程a〜cを繰り返す工程
を含む、方法。
a)患者についての食事性窒素摂取量を評価または測定する工程、および/または
b)食事および尿素合成能力に基づいて患者に必要な尿中廃棄窒素排泄を評価する工程、次いで
c)投与したPBAの尿中PAGNへの予想される変換率を考慮して、尿中PAGNとして、必要な廃棄窒素クリアランスの一部を提供するために評価した薬物の出発用量を投与する工程、および
d)適当に薬物の用量を増加させ、薬物の維持用量に到達させるために、上記工程を繰り返す工程、
を含む、方法。
a)患者の内因性窒素排泄能力を決定する工程、
b)内因性窒素排泄能力から、窒素捕捉薬の助けなしに患者が処理することができる食事性タンパク質量を計算する工程、
c)次いで、健康および身体の成長に必要なタンパク質量を考慮して、選択された投薬量の窒素捕捉薬の助けで患者が処理することが可能であるはずのタンパク質量を添加して、選択された投薬量の窒素捕捉薬で処置している間に患者が有することができる食事性タンパク質の量に到達させる工程、
を含む、方法。
健康な成人における単回用量(single dose)の安全性およびPK
その薬物動態学的(PK)および薬力学的(PD)プロフィールを評価するために、HPN−100を24人の健康な成人に単回用量として投与した。薬物動態学的サンプルを、投与前、投与15分後および30分後、ならびに投与1、1.5、2、3、4、6、8、12、24、および48時間後に採取した。以下に考察するように、主要なHPN−100代謝産物であるPBA、PAA、およびPAGNの血漿レベルは、PBAナトリウム投与後よりもHPN−100投与後に非常に低かった。対照的に、PAGNの尿排泄は、2群間で類似しており(PBAナトリウム後に4905+/−1414mgおよびHPN−100後に4130+/−925mg)、認められた差は、24時間で尿回収を中断したことに起因する不完全な回収の人為的結果に拠ることが大きいと判断された(PBAナトリウム投与後のPAGN排泄は24時間でほぼ完全であったが、HPN−100の投与から24時間を超えて持続したことに留意のこと)。したがって、血漿代謝産物濃度は、PBAナトリウムとHPN−100とのアンモニア捕捉活性の比較を正確に反映しなかった。
肝疾患患者へのHPN−100の投与
肝疾患患者におけるその薬物動態学的(PK)および薬力学的(PD)プロフィールを決定するために、肝硬変症(チャイルド・ピュースコアA、B、またはC)を有する肝障害被験体および正常な肝機能を有する性別および年齢が適合した健康な成人のコントロール群に、HPN−100を単回投与(1日目に100mg/kg/日)として経口投与し、7日間連続して1日2回経口投与する(8〜14日目に200mg/kg/日、100mg/kg/投与を2回)という臨床試験を行った。15日目に、被験体にHPN−100(100mg/kg)を単回投与した。PK血液サンプルを、投与前、投与15分後および30分後、1、8、および15日目の投与1、1.5、2、3、4、6、8、12、および24時間後、ならびに1および15日目の投与48時間後に採取した。9〜14日目に、血液サンプルを、午前中の投与前および午前中の投与から2時間後に採取した。1、8、および15日目の投与後0〜4、4〜8、8〜12、および12〜24時間、ならびに1および15日目の投与後24〜48時間に尿を回収した。
UCDを有する成人へのHPN−100の投与
窒素貯留に関連する臨床状態におけるその薬物動態学的(PK)および薬力学的(PD)プロフィールをさらに調査するために、10人の成人UCD患者を、PBAナトリウムからPBA等モル用量のHPN−100に交換した。被験体は登録前に安定なPBAナトリウムの投与が必要であった。登録の際、全被験体にPBAナトリウムを7日間投与し、次いで、一晩の観察、24時間PKおよびアンモニアの測定、ならびに尿回収のために研究棟(study unit)に入院させた(訪問2−1)。次いで、被験体を、総PBAナトリウム用量に応じて単一工程または複数の工程のいずれかにおいてPBAと等モル用量のHPN−100に変換した。10人の患者のうちの9人を単回工程で変換した。被験体を100%HPN−100用量に1週間保持し、次いで、反復PK(訪問11−1)、アンモニア、および尿回収のために研究棟に再入院させた。
1平均(SD)PBAナトリウム用量=12.6(4.11)g;平均(SD)HPN−100用量=12.3(3.91)g。
アンモニア調節と尿中PAGN排泄間の関係
上記の実施例(実施例3)に記載のUCD患者における臨床試験の一部として、血漿アンモニアレベルとPAGNの尿排泄との間の関係を試験した。アンモニアレベル(すなわち、アンモニア調節)との一貫した関係を示さなかったPAAまたはPBAの血中レベルと異なり、時間正規化曲線下面積として評価した血中アンモニアは、尿中PAGNと逆の曲線性の関係を示した。すなわち、尿中PAGNが増加するにつれて血漿アンモニアは減少した。さらに、アンモニアと尿中PAGN排泄との間の関係は、PBAナトリウムとHPN−100との間で異ならなかった。これにより、この用量決定方法が生成物形成と無関係であることが示唆された。図5は、尿中PAGN排出量に対しての血漿アンモニアのプロット(TN−AUC)を示す。
投与計画を使用した実験
上記実施例で認められた単回投与PK/PDモデリングの結果により、HPN−100がPBAナトリウムと比較して徐放性を示すことが示唆された。これにより、投与の柔軟性が増加する可能があり、これを上記のさらなる臨床研究でさらに調査した。これらのうちの1つにおいて、HPN−100を、絶食状態および摂食状態で1日2回投与した。他方では、HPN−100を1日3回食事と共に投与した。1日3回および1日2回の投与のいずれによっても類似の割合の尿中PAGN排泄が得られ、1日3回の投与は、有効なアンモニア調節に関連していることが成人UCD患者で実証された。
‡1日目に、チャイルド・ピュー群Bでn=2および他の全群でn=0;15日目に、群Aでn=4、群Bで2、群Cで1、および群Dで3
AUC0〜12、時間0から投与後12時間までの血漿濃度曲線下面積;AUC0〜t、時間0から最後の測定可能な濃度までの血漿濃度曲線下面積;Cmax、最高実測血漿濃度;CV、変動係数;geo.Mean、幾何平均;n、被験体数;SD、標準偏差;Tmax、最高実測血漿濃度までの時間;t1/2、半減期。
PK/PDモデリングの結果
ほとんどの薬物の場合、体循環に到達する前に肝臓によって除去および代謝される経口投与された用量の一部(すなわち、初回通過効果)は生物学的に利用可能と見なされない。何故なら、この用量は体循環に入らず、したがって、その標的器官または受容体に到達することができないからである。しかし、これは、本発明に記載のアンモニア捕捉薬には当てはまらない。肝細胞およびおそらく腸細胞はPBAからPAAへの変換およびPAAからPAGNへの変換に必要な酵素を含み、且つ、内臓および体循環中にグルタミンが存在するので、体循環に到達する前に(すなわち、「全身前」(pre−systemically))PBAをPAGNに変換することができ、このPBAはアンモニア捕捉に関して十分に有効である(図6)(すなわち、十分に活性である)可能性が高い。この可能性を検証するために、上記臨床試験由来の血漿および尿代謝産物データ(5000データポイントにわたる)(健康な成人、肝硬変症を有する被験体、およびUCD被験体を含む)に対してNONMEM VI(Icon、Ellicot City、MD.)を使用したPK/PDモデリングを行った。このPK/PDモデリングの結果から図3に示すモデルを確認した。さらに、モデリングによってPBAナトリウムと比較して、HPN−100が徐放性を示すことを検証し、血中PBA/PAAレベルとアンモニアとの間の相関性の低さが説明され、尿中PAGNは用量の調整に重要である。PK/PDモデリングに起因する重要な結論を以下に示した。
1.PBAは、HPN−100対PBAナトリウムの投与後に腸からよりゆっくり吸収される(約40%の速度)(HPN−100およびPBAナトリウムの吸収速度定数および吸収半減期は、それぞれ0.544h−1対1.34h−1および1.27時間対0.52時間である)。
2.PBAナトリウムと比較してHPN−100の投与後のより低いPBAの血漿レベルは、NaPBAよりもHPN−100の投与後に部分的により大量のPBA(31%対1%)が全身前に(PAAおよびPAGNに)変換されることを示す結果を反映する。
3.健康な個体、肝硬変症個体、およびUCD個体を含むデータセットでは、評価されたHPN−100の生物学的利用能に関する共変動として診断を導入し、成人UCD患者と比較して健康な成人で32%のより低く評価されたPBAの生物学的利用能が明らかとなった。肝硬変症患者およびUCD患者は、HPN−100処置後に類似のPBA生物学的利用能を有していた。
3匹のカニクイザル(Cynomolgous Monkey)におけるADME研究
アンモニア捕捉薬の前臨床的取り扱いを評価するために、600mg/kgの放射性標識PBAナトリウムまたは放射性標識HPN−100のいずれかを単回用量として3頭のカニクイザル(cynomolgous monkey)に投与した。ヒトと同様に(他のほとんどの種と異なる)、これらのサルは、PAAをPAGNに代謝し、それによりPAAのプロドラッグ試験に有用なモデルであるので、これらのサルを選択した。この研究により、実施例1〜3にまとめた臨床的所見を実証し、この実証には以下が含まれていた:(a)PBAナトリウムの経口投与またはHPN−100の経口投与では尿中PAGNに100%変換されなかったこと、(b)血漿PBAおよび血液PAAレベルは尿中PAGN排出量を反映するアンモニア捕捉活性と一貫して相関しなかったこと、および(c)HPN−100はPBAナトリウムと比較して徐放性を示したこと。
生物学的および解剖学的考察
全身の血液によって灌流する標的器官/細胞/受容体(など)に作用するほとんどの薬物と異なり、本発明で対象とされるタイプのアンモニア捕捉薬は標的器官に作用せず、むしろ、PAAがグルタミンと組み合わされてPAGNを形成することによって作用する(図6)。グルタミンが内臓および体循環中に存在し、肝臓はHPN−100またはPBAのPAAへの変換およびその後のPAGNへの変換に関与する全工程を触媒することができる代謝的に活性な器官であるので、現在までに蓄積されたデータ(PK/PDモデリングが含まれる)および解剖学的考慮により、PBA/PAAが体循環に到達する前に(例えば、肝臓内で)顕著な程度にPBA/PAAからPAGNを形成するとの結論が導かれる。HPN−100をPBAプロドラッグとして投与した場合にこれは特に当てはまる。これにより、血漿レベルとアンモニアトラッピング効果との間の相関の低さが説明され、これらのPBAプロドラッグの投与および用量の調整がPAGNの尿排泄および総尿窒素に基づくべきであるという結論が導かれる。図6は、これがどのようにして起こるかを示している。
HPN−100の出発投薬量の決定および用量の調整
本明細書中に記載のアンモニア捕捉剤で現在処置されていない窒素貯留容態(例えば、遺伝性尿素回路障害、または肝硬変症)を有する患者を、かかる処置が必要であることを臨床的に決定する。この臨床的決定は、種々の因子(例えば、肝硬変症患者におけるHEの徴候および症状、血中アンモニアレベルの上昇)に基づくであろう。
すでにPBAナトリウムを投与した患者のためのHPN−100の投薬量の決定
既にPBAナトリウムを投与したHPN−100に移行すべきUCD患者は、食事性タンパク質の評価および尿中PAGN排泄の測定を受けるであろう。
Claims (8)
- 尿素回路障害(UCD)の処置を必要とする患者のためのフェニル酢酸(PAA)プロドラッグの有効初期投薬量を決定する方法であって、
目標とする窒素排泄量に基づいて目標とする尿中フェニルアセチルグルタミン(PAGN)排出量を計算する工程;および
前記目標とする尿中PAGN排出量を得るためのPAAプロドラッグの有効初期投薬量を計算する工程であって、該有効初期投薬量は、PAAプロドラッグの尿中PAGNへの60%〜75%の平均変換に基づいて計算される、工程
を含み、ここで、前記PAAプロドラッグは、グリセリルトリ−[4−フェニルブチラート](HPN−100)、フェニル酪酸(PBA)およびPBAの薬学的に許容可能な塩からなる群より選択される、方法。 - 前記患者へのPAAプロドラッグの有効初期投薬量の投与が、該患者において正常血漿アンモニアレベルを生じる、請求項1に記載の方法。
- 尿素回路障害(UCD)の処置を必要とする患者のためのフェニル酢酸(PAA)プロドラッグの有効投薬量を決定する方法であって、
目標とする窒素排泄量に基づいて目標とする尿中フェニルアセチルグルタミン(PAGN)排出量を計算する工程;および
前記目標とする尿中PAGN排出量を得るためのPAAプロドラッグの有効投薬量を計算する工程であって、該有効投薬量は、PAAプロドラッグの尿中PAGNへの60%〜75%の平均変換に基づいて計算される、工程
を含み、ここで、前記PAAプロドラッグは、グリセリルトリ−[4−フェニルブチラート](HPN−100)、フェニル酪酸(PBA)およびPBAの薬学的に許容可能な塩からなる群より選択される、方法。 - 尿素回路障害(UCD)を有する患者のためのフェニル酢酸(PAA)プロドラッグの投薬量を計算する方法であって、該計算は、PAAプロドラッグの尿中フェニルアセチルグルタミン(PAGN)への60%〜75%の平均変換に基づき、ここで、該PAAプロドラッグは、グリセリルトリ−[4−フェニルブチラート](HPN−100)、フェニル酪酸(PBA)およびPBAの薬学的に許容可能な塩からなる群より選択される、方法。
- 前記PAAプロドラッグの有効投薬量の投与が、該患者において正常血漿アンモニアレベルを生じる、請求項3に記載の方法。
- 前記目標とする窒素排泄量が、前記患者の残存尿素合成能力と前記患者の食事性タンパク質摂取量のうちの一方または両方を考慮に入れる、請求項1または3に記載の方法。
- 尿素回路障害(UCD)を有する患者のためのフェニル酢酸(PAA)プロドラッグの投薬量を決定する方法であって、
a)前記患者の残存尿素合成能力を計算する工程、
b)前記患者の食事性タンパク質摂取量を決定する工程、
c)a)およびb)から前記患者の目標とする尿中フェニルアセチルグルタミン(PAGN)排出量を評価する工程、
d)60%〜75%の前記PAAプロドラッグが尿中PAGNに変換されることに基づいて、前記目標とする量の尿中PAGNを得るために必要な前記PAAプロドラッグ量を決定する工程
を含み、
ここで、前記PAAプロドラッグは、グリセリルトリ−[4−フェニルブチラート](HPN−100)、フェニル酪酸(PBA)およびPBAの薬学的に許容可能な塩からなる群より選択される、方法。 - 前記目標とする尿中PAGN排出量を、尿中PAGNの尿中クレアチニンに対する濃度比として計算する、請求項1、3または7に記載の方法。
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