JP5575544B2 - 電界通信用データ送受信装置および電界通信用データ送受信システム - Google Patents

電界通信用データ送受信装置および電界通信用データ送受信システム Download PDF

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Description

本発明は、電界通信用データ送受信装置および電界通信用データ送受信システムに関し、より詳しくは、電界通信技術を椅子に応用し、電極を椅子の座面に配置した場合でも、椅子の良好な座り心地を確保することができる電界通信用データ送受信装置および電界通信用データ送受信システムに関する。
近年、特許文献1のような、生体の表面に発生する電界を利用してデータ通信を行う、いわゆる電界通信技術の開発が行われている。生体に微弱な電圧変動を与えると、生体には電界が生じる。電界通信では、生体の表面に生じたわずかな電界の変化にデータを対応させることにより、通信が実現される。生体が対象に近接するという動作によってユーザ認証等を行うことが可能となるため、電界通信は、非接触式ICカードや赤外線通信等に次ぐ近距離通信の手段として注目を集めている。
電界通信に関する技術としては、例えば、特許文献2に記載の技術がある。
特許文献2に記載の技術は、ユーザの個体識別データを記憶し当該ユーザが携帯する第1のデータ送受信装置と、ユーザが接触可能な電極を有し当該電極に高周波の制御データを送る第2のデータ送受信装置とを備える。第1のデータ送受信装置を携帯するユーザが第2のデータ送受信装置の電極に近接すると、ユーザの生体を媒介して第2のデータ送受信装置から第1の送受信装置へ制御データが送られる。第1の送受信装置は、受信した制御データに応答して、個体識別データを第2の送受信装置に送る。第2の送受信装置に送られた個体識別データは、データ処理装置で処理される。
特許文献2に記載の技術によれば、生体を通信媒体として、制御データおよび個体識別データの電界通信を行うことができる。
ところで、本願発明者は、電界通信技術を椅子に応用すべく、椅子に着座したユーザの識別を、電界通信技術を用いて行うことを試みた。そこで特許文献2に記載の技術を椅子に応用しようとしたが、実用化することは難しかった。特許文献2に明示された技術では、第2の送受信装置の電極は、硬質の電極(特許文献2の図6に示されるドアノブ等)という制約があるからである。椅子の座面に硬質の電極を配設した場合、例え板状であっても座り心地が悪くなるという課題が見出された。
特表平11−509380号公報 特開2006−100865号公報
本発明は、このような実情に鑑みてなされたもので、電界通信技術を椅子に応用し、電極を椅子の座面に配置した場合でも、椅子の良好な座り心地を確保することができる電界通信用データ送受信装置および電界通信用データ送受信システムの提供を目的とする。
本発明では、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。すなわち、
第1の発明は、
ユーザに所持される電界通信用端末との間でユーザの生体を媒介して電界通信を行ってユーザの個体識別データの読み取りを行う電界通信用データ送受信装置であって、
前記電界通信用データ送受信装置は椅子に配設され、
前記椅子の座面付近に位置し、前記椅子に着座したユーザに近接可能に配設された可撓性電極と、
前記可撓性電極に電気的に接続された電界通信用電極と、
前記電界通信用電極および前記可撓性電極を介して前記電界通信用端末へ識別開始信号を送信する送信回路と、
前記可撓性電極および前記電界通信用電極を介して前記電界通信用端末から個体識別データが含まれる信号を受信する受信回路と、
前記個体識別データの読み取り、処理を行う制御部とを備える電界通信用データ送受信装置等で構成することができる。
第1の発明によれば、可撓性電極が椅子の座面付近に位置し、該可撓性電極は椅子に着座したユーザに近接可能に配設される。ユーザが着座してユーザの生体が可撓性電極に近接すると、可撓性電極および電界通信用電極を介してデータ通信が行われる。座面付近に配設される電極が可撓性なので、ユーザが可撓性電極の上に着座したとき、可撓性電極はユーザの着座に応じて撓む。よって、第1の発明によれば、椅子の良好な座り心地を確保することができる。
第2の発明は、第1の発明において、
前記電界通信用電極は、前記可撓性電極が接続された第1電極と、当該第1電極に対向するように配置され当該第1電極と協働してキャパシタを構成する第2電極とを含み、
前記第2電極は、回路素子を介さず直接的にまたは回路素子を介して間接的に、前記椅子の金属部分であって且つアースとして使用可能な面積を有する部分に電気的に接続されることを特徴とする。
第2の発明によれば、椅子の金属部分をアースとして使用するので、積極的にアースを設けない場合に比べて、電界通信を安定させ、良好な通信性能を確保することができる。
第3の発明は、第1の発明において、
前記可撓性電極は、ユーザに所持された前記電界通信用端末の電界通信用電極とアースとの間の、空気等を電界伝達媒体として形成されるアース経路を遮断しない位置に配設されていることを特徴とする。
第3の発明によれば、可撓性電極は、ユーザに所持された電界通信用端末の電界通信用電極とアースとの間の空気等を電界伝達媒体として形成されるアース経路を遮断しない位置に配置されている。よって、電界通信を安定させ、良好な通信性能を確保することができる。
第4の発明は、第3の発明において、
前記可撓性電極は、前記座面においてユーザの臀部および両太腿が乗る部分におおむね対応した形状を有していることを特徴とする。
第4の発明によれば、可撓性電極は、座面においてユーザの臀部および両太腿が乗る部分におおむね対応した形状を有している。この形状により、可撓性電極と生体との近接する面積が大きくなり、電界通信をより一層安定させ、良好な通信性能を確保することができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記可撓性電極は、ユーザが上半身前側に前記電界通信用端末を所持する場合に、前記電界通信用端末の通信用の電極部を構成する2枚の電極板の一方がユーザの生体と静電容量結合し、他方がアースと静電容量結合するように、座面に垂直な方向から眺めた場合、略V字形状または略U字形状を有していることを特徴とする。
第5の発明によれば、ユーザが上半身前側に電界通信用端末を所持する場合に、可撓性電極は、電界通信用端末の通信用の2枚の電極板の一方がユーザの生体と静電容量結合し、他方がアースと静電容量結合するように、座面に垂直な方向から眺めた場合、略V字形状または略U字形状を有している。よって、電界通信をより一層安定させ、良好な通信性能を確保することができる。
第6の発明は、第1の発明において、
前記送信回路に電力を供給する電池をさらに備えたことを特徴とする。
第6の発明によれば、送信回路、受信回路、および制御部に電力を供給する電池を備えている。よって、外部から電力を供給する電力線が不要となり、ワイヤレス化を図ることができ、椅子を自由自在に移動させることができる。
第7の発明は、第1の発明において、
前記制御部の送受信結果を無線送信する無線通信部をさらに備え、
前記無線通信部は、前記送受信結果に基づくデータ処理を行うデータ処理装置へ前記送受信結果を無線送信することを特徴とする。
第7の発明によれば、無線通信部は、データ処理装置へ送受信結果を無線送信する。よって、外部と有線通信する通信線が不要となり、ワイヤレス化を図ることができ、椅子を無線通信が成立する範囲内で自由自在に移動させることができる。
第8の発明は、第1の発明において、
前記可撓性電極と前記電界通信用電極は、着脱可能なコネクタを介して電気的に相互に接続されていることを特徴とする。
第8の発明によれば、可撓性電極と電界通信用電極は、着脱可能なコネクタを介して電気的に相互に接続されている。よって、電界通信用電極から可撓性電極を容易に分離することでき、可撓性電極のメンテナンスを容易に行うことができる。
第9の発明は、第1の発明において、
前記制御部の送受信結果に基づき、個体識別データの照合を行う照合部をさらに備えることを特徴とする。
第9の発明によれば、電界通信用データ送受信装置において、ユーザ認証まで行うことができる。
第10の発明は、第1の発明において、
前記照合部の照合結果を無線送信する無線通信部をさらに備え、
前記無線通信部は、前記照合結果に基づくデータ処理を行うデータ処理装置へ前記照合結果を無線送信することを特徴とする。
第10の発明によれば、電界通信用データ送受信装置から照合結果を無線送信することができる。
第11の発明は、
ユーザの生体を媒介して電界通信を行って個体識別データの送受信を行う電界通信用データ送受信システムであって、
ユーザに所持される電界通信用端末と、
椅子に配設され、当該椅子に着座したユーザが所持する前記電界通信用端末との間で電界通信を行う電界通信用データ送受信装置とを備え、
前記電界通信用端末は、
識別開始信号の受信に応じて個体識別データを含む信号を送信し、
前記電界通信用データ送受信装置は、
前記椅子の座面付近に位置し、前記椅子に着座したユーザに近接可能に配設された可撓性電極と、
前記可撓性電極に電気的に接続された電界通信用電極と、
前記電界通信用電極および前記可撓性電極を介して前記電界通信用端末へ識別開始信号を送信する送信回路と、
前記可撓性電極および前記電界通信用電極を介して前記電界通信用端末から前記識別用データが含まれる信号を受信する受信回路と、
前記個体識別データの読み取り、処理を行う制御部とを備える電界通信用データ送受信システムである。
第11の発明によれば、可撓性電極が椅子の座面付近に位置し、当該可撓性電極は椅子に着座したユーザに近接可能に配設される。ユーザが着座してユーザの生体が可撓性電極に近接すると、可撓性電極および電界通信用電極を介してデータ通信が行われる。座面付近に配設される電極が可撓性なので、ユーザが可撓性電極の上に着座したとき、可撓性電極はユーザの着座に応じて撓む。よって、第11の発明によれば、椅子の良好な座り心地を確保することができる。
本発明によれば、電界通信技術を椅子に応用し、電極を椅子の座面に配置した場合でも、椅子の良好な座り心地を確保することができる。
本発明に係る電界通信用データ送受信システムと外部装置の全体概略構成を示す図 本発明に係る電界通信用データ送受信システムを等価回路で示す図 本発明における電界通信用端末を示すブロック図 本発明における電界通信用端末の動作を示すフローチャート 本発明に係る電界通信用データ送受信装置を示すブロック図 本発明に係る電界通信用データ送受信装置の制御部を示すブロック図 本発明に係る電界通信用データ送受信装置を椅子に取り付けた状態を示す図 本発明における可撓性電極の形状とユーザの位置関係を示す図 本発明における電界通信用端末とアースの関係、および本発明における電界通信用データ送受信装置とアースの関係を示す図 本発明に係る電界通信用データ送受信装置の動作を示すフローチャート
(実施形態)
以下、本発明の実施形態に係る電界通信用データ送受信装置および電界通信用データ送受信システムについて、図面を参照しつつ説明する。
<全体構成>
まず、電界通信用データ送受信システムの全体構成について説明する。図1は、電界通信用データ送受信システムの全体概略構成を示す説明図である。
実施形態に係る電界通信用データ送受信システム1は、椅子2に着座したユーザPの識別データの送受信を行うシステムであり、電界通信用端末20と、電界通信用データ送受信装置30とを備えている。
椅子2としては、オフィスの床面上に配置される椅子等、種々の椅子が想定される。椅子の型はどのような型であってもよいが、後述するように、アースとして使用できる面積を有する金属部分を備えていることが好ましい。アースとして使用する金属部分としては、例えば、肘掛椅子の肘掛部201(図7参照)全体、もしくは一部が金属で構成されていることが好ましい。ここで言うアースとは、大地や導電体等の、静電容量結合により形成される電気路における信号の基準電位とする。
電界通信用端末20は、本システムのユーザP(以下、生体Pとも表記)に所持(携帯)される。電界通信用データ送受信装置30は、椅子2(図7参照)に取付けられている。そして、概略的には、ユーザPが電界通信用端末20を所持して椅子2に着座すると、電界通信用データ送受信装置30が電界通信用端末20との間でユーザP(生体)を電界伝達媒体とする電界通信が行われる。これにより電界通信用データ送受信装置30がユーザPの識別データを読み取る。読み取られた識別データは、識別データの照合を行う照合部を備えた制御装置100へ無線送信される。制御装置100で適合であると判断された場合、制御装置100によって各種装置102の制御が行われる。例えば、適合であると判断された場合、室内のエアコンが自動的に作動し、当該ユーザの嗜好に合った温度設定がなされる。或いは、室内の照明装置が自動的に点灯し、その照明装置が当該ユーザの嗜好に合った照度で点灯する。或いは、ユーザのパソコンおよびパソコン上で動作するアプリケーションが自動的にログイン状態(利用可能状態)となるよう制御する。或いは、本システムを自動車等に適用し、運転手が着座もしくはイグニッションスイッチをオンにした際に、座席位置調整、ミラー角度調整、カーエアコン温度設定等を、ユーザの嗜好に合わせる制御が行われる。この他にも、様々な制御が可能である。ここで、各ユーザの嗜好データは、制御装置100の記憶部に保存されているか、別に設けたこの種のデータ格納装置(図示せず)と通信を行い得るものとする。
なお、電界通信用データ送受信装置30に照合部69(図6参照)を設けて、電界通信用データ送受信装置30で個体識別データの照合を行うようにしてもよい。電界通信用データ送受信装置30と制御装置100との間で照合成否の無線通信が行われ、制御装置100によって各種装置102の制御が行われる。
ここで、電界通信用データ送受信システム1において、静電容量結合によって形成される電気路について概略を説明する。図2は、本発明に係る電界通信用データ送受信システム1について、電界通信用データ送受信装置30が信号源となる場合に静電容量結合により形成される電気路の簡易的な等価回路を示す図である。図2に示されるように、電界通信用データ送受信システム1は、電界通信用データ送受信装置30の高周波信号源Aと、電界通信用データ送受信装置30の共振回路を包含する電界通信用電極36および可撓性電極101の等価回路Bと、電界通信用データ送受信装置30の電極と電界通信用端末20の間に介在する生体Pのインピーダンスの等価回路Cと、電界通信用端末20の共振回路23を包含する電極部22の等価回路Dと、電界通信用端末20とアースの静電容量結合を示す等価回路Eと、生体Pのインピーダンスおよび生体Pとアースの静電容量結合を示す等価回路Fとを備えている。全体として閉回路が構成されている。
〈電界通信用端末〉
電界通信用端末20についてより詳細に説明する。図3は電界通信用端末20を示すブロック図である。電界通信用端末20は、生体Pに所持される可搬型の端末であり、電界通信用データ送受信装置30からの起動信号の受信に応じて個体識別データを含む信号を送信可能に構成されている。より具体的には、電界通信用端末20は、電極部22と、共振回路23と、送信回路24と、受信回路25と、端末側制御部26と、波形整形回路27と、電源ユニット28と、スイッチ回路29等を有している。
電極部22は、一定の空隙をあけて対向配置されるか、もしくは誘電体基板の表裏に対向配置された2枚の平板状の通信用電極(以下、導電板という)を有している。両導電板は、その間の空隙を介して互いに静電容量結合している。この電界通信用端末20は、一方の導電板が生体側を向くと共に他方の導電板が外方を向くようにして、生体Pに保持される。そして、一方の導電板が生体と浮遊容量を介して静電容量結合し、これにより電極部22と生体Pとが電気的に接続される。また、他方の導電板はアースと浮遊容量を介して静電容量結合し、これにより電極部22とアースとが電気的に接続される。これにより、生体Pとアースとが電気的に接続されることとなり、この特性を利用して電界通信が行われる。なお、電極部22を構成する2枚の導電板間には、安定した電界通信を行うのに十分な電位差が発生するよう、電界通信に用いられる搬送波(例えば3.2MHz)についてインピーダンスが最大となるよう共振回路23が形成される。
また、電極部22は、共振回路23を介して送信回路24及び受信回路25に接続されている。これらの送信回路24及び受信回路25は、それぞれ端末側制御部26に接続されている。
そして、電極部22で受信された信号が共振回路23に入力されると、その信号から当該共振回路23で電界通信に用いられる搬送波の所定の周波数成分の信号が取出され、受信回路25に入力される。受信回路25は、復調回路、増幅回路等を有しており、上記共振回路23から入力された信号を復調、増幅等して波形整形回路27を介して端末側制御部26に与える。
また、送信回路24は、変調回路、増幅回路等を有しており、端末側制御部26より与えられる信号を変調、増幅等し、処理後の信号を、電極部22に出力する。
電源ユニット28は、電界通信用端末20に電力を供給する電池またはこれと類似の機能を持つものを有している。
端末側制御部26は、識別開始信号である起動信号を、電極部22および受信回路25を介して受信すると共に、受信した起動信号に応答して、記憶部26aに記憶されている個体識別データを送信回路24および電極部22から生体Pを媒介として電界通信用データ送受信装置30へ送信する。端末側制御部26は、その送受信タイミングにあわせてスイッチ回路29を切替制御する。より具体的には、起動信号の受信タイミング中には、電極部22が受信回路25に接続され且つ送信回路24には非接続となり、個体識別データの送信タイミング中には、電極部22が送信回路24に接続となり且つ受信回路25には非接続の状態となるように、スイッチ回路29を切替制御する。なお、識別開始信号はある搬送波(例えば3.2MHz)の無変調信号でもよいし、搬送波を変調してデータの通信をしてもよい。また、電界通信用端末20は識別開始信号を検波して電源を投入し、この時以外は受信回路25などの必要箇所以外の電源を遮断する、スリープモードに移行することで電池の効率的な使用が可能となる。
端末側制御部26は、マイクロコンピュータと、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、書換え可能な不揮発性メモリ(フラッシュメモリ等)等で構成される記憶部26aとを備えて構成されており、予め格納されたソフトウエアプログラムによって演算動作を行い後述する処理を実行する。記憶部26aは、マイクロコンピュータに内蔵されるものであっても外部接続されるものであってもよい。この記憶部26aに電界通信用端末20を所持する生体の個体識別データ等が予め記憶されている。
この端末側制御部26は、電極部22を介して電界通信を行って所定の処理を実行する。図4は本端末側制御部26による処理例を示すフローチャートである。なお、端末側制御部26の機能の一部又は全部がハードウエアによって実現されてもよい。
まず、ステップS1で本端末側制御部26は、電界通信用データ送受信装置30からの起動信号が入力されることで起動し、次の処理を実行する。起動後のステップS2では、電界通信用データ送受信装置30からの起動信号に、個体識別データの読出要求が含まれるか否かを判定する。ここで、読出要求が含まれないと判断された場合には、ステップS2の処理を繰返す。なお、外部機器から読出要求ではない他の指令が与えられた場合には、当該指令に応じた処理を行ってもよい。また、ステップS2の処理を所定回数繰返した後、或いは、起動信号受信後から、所定時間経過後に、より消費電力が少ないスリープモードに移行するようにしてもよい。
ステップS2で読出要求が含まれると判断されると、ステップS3に進む。ステップS3では、記憶部26aから予め記憶されている個体識別データを読出し、送信回路24等を通じて、個体識別データを含む信号を送信する。その後、処理を終了し、より消費電力が少ないスリープモードに移行する。これにより、電界通信用データ送受信装置30は、電界通信を行った電界通信用端末20の個体識別データを取得することができる。
なお、端末側制御部26は、電界通信用データ送受信装置30からの起動信号が入力されることで、即、個体識別データを含む信号を送信してもよい。また、端末側制御部26は常時通常起動しており、電界通信用データ送受信装置30から読出要求を含む信号が入力されることで、個体識別データを含む信号を送信してもよい。すなわち、端末側制御部26は、電界通信用データ送受信装置30から識別開始を示す何らかの信号が入力されることで、個体識別データを含む信号を送信する構成であればよい。
なお、上記共振回路23と送信回路24と受信回路25と端末側制御部26と波形整形回路27とスイッチ回路29とは、基板に実装されている。例えば、実装基板は、樹脂等で形成されたホルダ内に収容されている。ホルダには、紐部材を通すことが可能な挿通孔が2つ形成されている。そして、紐部材がホルダに形成された各挿通孔に通された状態で環状をなすように連結されている。この環状の紐部材には、ホルダとは反対側の位置で、ネームプレート等のぶら下げ部材が支持されている。そして、ぶら下げ部材を首からぶら下げるようにして、紐部材を生体Pの首回りに配設することで、電界通信用端末20が生体Pの首回り後部位置に配設されるようになる。
もっとも、電界通信用端末20が生体Pに所持される構成は、上記例に限られず、紐部材によって首回りからぶら下げるようにして所持支持する構成、腕輪等で所持する構成、クリップ等で衣服に所持する構成、単に衣服のポケットに入れられる等であっても構わない。
〈電界通信用データ送受信装置〉
電界通信用データ送受信装置30についてより詳細に説明する。図5は電界通信用データ送受信装置30を示すブロック図である。図6は、電界通信用データ送受信装置30の制御部60を示すブロック図である。図7は、電界通信用データ送受信装置30を椅子2に取付けた状態を示す図である。図8は、可撓性電極101の形状とユーザPの位置関係を示す図である。図9は、電界通信用端末20とアースの関係、電界通信用データ送受信装置30とアースの関係、および生体Pとアースの関係を示す模式図である。
電界通信用データ送受信装置30(以下、データ送受信装置30と称する)は、電源ユニット32と、送受信ユニット50と、電界通信用電極36と、着座センサ37を備えている。
送受信ユニット50は、電界通信を行うための送受信処理及び受信された信号に対する諸処理を行うものであり、制御部60と、送信回路53と、スイッチ回路54と、受信回路55と、波形整形回路56、無線通信部70等を備えている。
データ送受信装置30では、概略的には、送受信ユニット50が、電界通信用電極36を介して電界通信用端末20との間で生体を媒体とした通信を行い、電界通信用端末20から送信された個体識別データの読み取りを行う。電界通信用データ送受信装置30は、読み取った個体識別データを外部の制御装置100へ無線通信部70を介して無線送信する。制御装置100は、受信した個体識別データの照合を行い、適合であると判断した場合、上記の各種装置102の制御を行う。
電源ユニット32は、例えば、送受信ユニット50(送信回路53、受信回路55、制御部60等)に対して電力を供給する電池またはこれと類似の機能を持つものを有している。
送受信ユニット50と電源ユニット32は筐体300に格納され、椅子内部に収納もしくは椅子下面のような場所に配設される。電界通信用電極36は、一定の空隙をあけて対向配置されるか、もしくは誘電体基板の表裏に対向配置された一対の電極を有しており、一対の電極によって一種のキャパシタが形成されている。一対の電極のうちの一方には、可撓性電極101が電気的に接続されている。また、電界通信用電極36は送受信ユニット50内の送信回路53、受信回路55と所定のインピーダンス(例えば50Ω)で整合を取るよう共振回路を包含している。電界通信用電極36は椅子2の座板に組込まれている。なお、電界通信用電極36は座板に組み込まれていなくてもよく、ユーザが着座した際に、電界通信用電極36を構成する一対の電極のうち、可撓性電極101を接続していない側の電極と生体Pが静電容量結合しにくくなるように、座面下部や椅子背面下等に配設することもできる。
可撓性電極101と、電界通信用電極36のうち一方の電極とは、着脱可能なコネクタ202を介して電気的に相互に接続されている(図7参照)ことが、メンテナンス性の面で好ましい。電界通信用電極36と筐体300内に格納される送受信ユニット50はケーブル204で接続される。ケーブル204は同軸ケーブルもしくはシールドケーブルであることが好ましい。またケーブル204と送受信ユニット50との接続方法はコネクタ等である方がメンテナンス性の面で好ましい。
可撓性電極101は、図7に示されるように、椅子2のスポンジ材等で構成される座面200付近に位置し、ユーザPが椅子2に着座したときに、ユーザPに近接可能に配設されている。なお、可撓性電極101が生体Pに近接可能に配設されている例としては、可撓性電極101が生体Pに直接接触可能に配設されている場合の他、可撓性電極101が座面カバー(図示せず)の下に配設され、可撓性電極101と生体Pとが直接接触しない場合等が挙げられる。
可撓性電極101は、ユーザPがその上に着座したときに、ユーザPの座り心地が良好であるように適度に撓む程度の可撓性を有するならばその構成は特に限定されないが、例えば、合成樹脂フィルムにアルミニウム薄膜を蒸着した構成とすることができる。また、炭素繊維等の導電性繊維をシート状に加工した構成とすることができる。
可撓性電極101は、椅子2が設置される環境において、ユーザPに所持された電界通信用端末20の電極部22と、空気等を電界伝達媒体として形成されるアース経路を遮断しない位置(図8、9参照)に配設されていることが好ましい。これにより、電界通信を安定させ、良好な通信性能を確保することができる。
また、可撓性電極101は、図8に示されるように、座面200においてユーザPの臀部および両太腿が乗る部分に対応した形状を有していることが好ましい。両太腿が乗る部分の形状は個人差があり、完全な形状の対応は困難であるものの、おおむね形状が対応していれば通信の困難性は生じない。また、可撓性電極101は、図8に示されるように、ユーザPが上半身前側に電界通信用端末20を所持する場合に、電界通信用端末20の通信用の電極部22を構成する2枚の電極板のうち、可撓性電極101が接続される一方がユーザPの生体と静電容量結合し、他方がアースと静電容量結合するように、座面に垂直な方向から眺めた場合、略V字形状または略U字形状を有していることが好ましい(図8参照)。これにより、電界通信をさらに安定させ、良好な通信性能を確保することができる。
また、椅子2の設置環境において、電界通信の基準電位(アース)として床面を想定した場合(図9(A))、電界通信用データ送受信装置30の送受信ユニット50および電源ユニット32を格納する筐体300は床面(アース)と空気等を介して静電容量結合を形成する。また、生体Pは送受信ユニット50および電界通信用電極36と接続されている可撓性電極101と静電容量結合し、電界通信端末20の電極の片側は人体Pと、もう片側は空気等を介して床面(アース)と静電容量結合を形成する。この際形成される閉回路は床面−電界通信用データ送受信装置30−生体P−電界通信端末20−床面である。この閉回路の簡易的な等価回路は図2の信号源Aとアースの間にごく微小な容量を持つキャパシタを挿入した形となり、電界通信用データ送受信装置30と電界通信端末20の間の信号が減衰する原因となる。
一方、椅子2にアースとして使用できる面積を有する、例えば肘掛部201のような金属部品が存在する場合、筐体300に格納される送受信ユニット50内に格納される、送信回路24や受信回路25等の基板上に実装される電気回路網中のシグナルグランドと肘掛部201をワイヤー203等で接続することで、図9(B)に示すような静電容量結合により閉回路が形成される。すなわち、肘掛部201と電界通信用データ送受信装置30−生体P−電界通信端末20−肘掛部201と電界通信用データ送受信装置30という閉回路である。この閉回路の等価回路は図2で示すものとなり、信号源Aとアースの間にキャパシタ成分が介在しないことから、信号が減衰しにくく、電界通信性能を安定させることができる。
なお、肘掛部201と送受信ユニット50のシグナルグランドを直接接続できない場合は、適宜キャパシタ等の部品を介在させてもよいし、間に絶縁物を挿入させ、肘掛部201と送受信ユニット50のシグナルグランドの間を静電容量結合させることもできる。この場合、キャパシタ部品の容量および静電容量結合により形成される静電容量は大きな方が好ましい。
図6に示されるように、制御部60は、送受信制御部62、着座検知部64、リーダ部66としての各機能及び記憶部68等を有している。着座検知部64は、着座センサ37に接続されている。着座センサ37は、座面200に配置されている。着座センサ37の形態は特に限定されるものではないが、例えば、メンブレンススイッチ、或いは静電センサとすることができる。なお、着座センサ37と可撓性電極101は、良好な電界通信性能を確保するため、互いに重ならないように配置されるのが好ましい。
着座検知部64は、座面200に設けられた着座センサ37を通じて受信された信号のレベルに基づいて座面200にユーザPが着座したことを検知する。着座していることが検知された場合には、送受信制御部62は、識別開始信号である起動信号を、送信回路53、電界通信用電極36、および可撓性電極101を介して送信する。着座していないと判定された場合には、制御部60は送信回路53、スイッチ回路54、受信回路55、波形整形回路56、無線通信部70等への電力供給を停止し、制御部60自身も、より消費電力の少ないスリープモードに移行する。制御部60がスリープモードから復帰するのは、着座センサ37により着座を検知した際である。また、ユーザPが椅子上で姿勢を変更した等の要因で着座センサ37から非着座信号が入力され、誤検知する可能性があるため、着座していないと判定するまでに一定期間、複数回、着座センサ37の状態を検知することが好ましい。このように、ユーザPが着座していない場合に不要な電力供給を抑制することで、電池の効率的な使用が可能となる。
もっとも、電池容量が十分である場合は、送受信ユニット50を通常動作させ、着座センサ37から受信した信号を判定し、信号に応じた処理をしてもよい。
送受信制御部62は、識別開始信号である起動信号を、送信回路53、電界通信用電極36、および可撓性電極101を介して送信すると共に、その送信タイミングにあわせてスイッチ回路54を切替制御する。より具体的には、起動信号の送信タイミング中には、電界通信用電極36が送信回路53に接続され且つ受信回路55は非接続となり、起動信号の非送信タイミング中には、電界通信用電極36が送信回路53に非接続となり且つ受信回路55は接続された状態となるように、スイッチ回路54を切替制御する。
リーダ部66は、電界通信用端末20が識別開始信号に応答して個体識別データを送受信ユニット50に送信したとき、その個体識別データを読み取る。読み取られた個体識別データは、無線通信部70を介して外部の制御装置100へ送信される。制御装置100は、受信した個体識別データを、各個体識別データと利用権限の有無とを対応付けたデータと照合し、着座したユーザPにエアコン等各種装置102の利用権限があるかどうかを判定する。利用権限があると判定された場合には、制御装置100はエアコン等の各種装置102をユーザPの嗜好に合った状態に制御する。なお、制御装置100は、照合失敗(権限なしと判断)した場合には、ユーザPの個体識別データに依存しないデフォルト値を利用して制御を行ってもよい。また、制御装置100は、受信した個体識別データについて各種装置102の利用権限の有無を判断せずに、受信した個体識別データに対応するユーザPの嗜好に応じた各種装置102の制御を行うだけでもよい。
なお、上記したように、データ送受信装置30において個体識別データの照合まで行ってもよい。この場合には、制御部60は、さらに照合部69を含む。照合部69は、受信した個体識別データを、各個体識別データと利用権限の有無とを対応付けたデータと照合し、着座したユーザPにエアコン等各種装置の利用権限があるかどうかを判定する。利用権限があると判定された場合には、制御装置100へ照合成功の信号を送信する。照合成功の信号を受信した制御装置100は、エアコン等の各種装置102をユーザPの嗜好に合った状態に制御する。なお、照合部69は、照合失敗(権限なしと判断)した場合には、その旨を示す信号を制御装置100に無線送信してもよい。この場合、制御装置100は、ユーザPの個体識別データに依存しないデフォルト値を利用して制御を行ってもよい。また、照合部69は、受信した個体識別データについて各種装置102の利用権限の有無を判断せずに、受信した個体識別データに対応する各種装置102の嗜好データを制御装置100に無線送信するだけでもよい。
制御部60は、マイクロコンピュータと、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、書き換え可能な不揮発性メモリ(フラッシュメモリ等)等の記憶部68とを備えて構成されている。記憶部68は、マイクロコンピュータに内蔵されるものであっても、外部接続されるものであってもよい。記憶部68は、上記判定処理に用いられる基準値を含む各種データ、及び、マイクロコンピュータが実行するプログラム等を格納している。そして、マイクロコンピュータが当該記憶部68に格納されたプログラムに記述された各ステップを実行することで、送受信制御部62、着座検知部64、リーダ部66としての各機能が実現される。
なお、制御部60における一連の処理についてはさらに後に説明する。
送信回路53は、変調回路、増幅回路等を有しており、制御部60より与えられる信号(例えば、読出要求等を含む信号)を変調、増幅等し、処理後の所定周波数(例えば
、3.2MHz)の信号を、スイッチ回路54を介して電界通信用電極36に出力する。
これにより、送信回路53は、電界通信用電極36および可撓性電極101を介して起動信号を出力することになる。
スイッチ回路54は、送受信制御部62からの制御信号に基づいて、送信回路53と受信回路55とを選択的に電界通信用電極36に接続する。
受信回路55は、可撓性電極101および電界通信用電極36を通じて受信された信号から、電界通信に用いられる搬送波の所定の周波数成分の信号成分を取出し、増幅処理等して、波形整形回路56に出力する。これにより、受信回路55は、可撓性電極101および電界通信用電極36を介して個体識別データが含まれる信号を受信する。
波形整形回路56は、受信回路55から入力される信号を、制御部60における入カポートに適した波形(パルス波形等)に整形処理する。そして、波形整形回路56における波形整形処理後の信号が制御部60の入力ポートに入力されることにより、受信信号中の個体識別データが制御部60においてデジタルデータとして認識される。
上記を前提にして、制御部60による処理内容を示す。図10は制御部60による処理例を示すフローチャートである。
まず、ステップS1において、制御部60は、ユーザPが椅子2に着座しているかどうかを判断する。ユーザPが着座していると判断した場合には、ステップS2において、制御部60は、送信回路53を介して起動信号の送信を開始し、その後、ステップS3に進む。なお、この起動信号は、予め設定された所定の問隔時間毎に、所定の継続時間送信される。ステップS1でユーザPが着座していないと判断した場合には、処理を終了し、より消費電力の少ないスリープモードに移行する。
ステップS3では、制御部60は、起動信号送信終了後におけるタイミング、即ち、起動信号の送信に応じて電界通信用端末20から個体識別データを含む応答信号が送信される応答タイミングにおいて、受信回路55及び波形整形回路56を介して入力される信号を受信する。次いで、ステップS4では、制御部60は、受信した信号から個体識別データを抽出し、抽出された個体識別データの読取を行う。
次いで、ステップS5では、制御部60はステップS4で読み取った個体識別データを、無線通信部70を介して制御装置100へ無線送信する。この時、個体識別データの読取に失敗した場合はその旨を通知する。次いでステップS6では、ステップS4において個体識別データの読取に成功したかどうかを判断する。読取に成功した場合には、処理を終了し、より消費電力の少ないスリープモードに移行する。一方、S4において個体識別データの読取に失敗した場合には、ステップS2に戻る。ステップS2からステップS5の動作を所定の回数繰り返しても個体識別データの読取に失敗する場合は、ステップS6からステップS2には戻らず処理を終了し、より消費電力の少ないスリープモードに移行する(図示せず)。
制御装置100は、受信した個体識別データの照合を行い、その個体識別データがエアコン等の各種装置102の使用権限を有するものであるかどうかを判定する。その結果、利用権限があると判定された場合には、当該個体識別データに対応するユーザの嗜好に合わせて各種装置102の制御が行われる。一方、利用権限がないと判定された場合には、当該個体識別データに対応するユーザの嗜好に合わせた各種装置102の制御は行われない。なお、制御装置100は、照合失敗(権限なしと判断)した場合には、ユーザの個体識別データに依存しないデフォルト値を利用して制御を行ってもよい。また、制御装置100は、受信した個体識別データについて各種装置102の利用権限の有無を判断せずに、受信した個体識別データに対応するユーザの嗜好に応じた各種装置102の制御を行うだけでもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、可撓性電極101が椅子2の座面200付近に位置し、可撓性電極101は椅子2に着座したユーザPに近接可能に配設される。ユーザPが着座してユーザPが可撓性電極101に近接すると、可撓性電極101および電界通信用電極36を介してデータ通信が行われる。座面200付近に配設される電極が可撓性なので、ユーザが可撓性電極101の上に着座したとき、可撓性電極101はユーザの着座に応じて撓む。よって、本実施形態によれば、椅子2の良好な座り心地を確保することができる。
本発明は、電界通信技術を椅子に応用し、電極を椅子の座面に配置した場合でも、椅子の良好な座り心地を確保することができる電界通信用データ送受信装置および電界通信用データ送受信システム等に利用可能である。
1 電界通信用データ送受信システム
101 可撓性電極
2 椅子
20 電界通信用端末
200 座面
30 電界通信用データ送受信装置
36 電界通信用電極
37 着座センサ
62 送受信制御部
64 着座検知部
66 リーダ部
68 記憶部
69 照合部

Claims (14)

  1. ユーザに所持される電界通信用端末とユーザの生体を媒体として電界通信を行って個体識別データの読み取りを行う電界通信用データ送受信装置であって、
    前記電界通信用データ送受信装置は椅子に配設され、
    前記椅子の座面付近に位置し、前記椅子に着座したユーザに近接可能に配設された可撓性電極と、
    第1電極と第2電極との対向配置により形成されたキャパシタを含む電界通信用電極であって、前記第1電極は前記可撓性電極に接続された、電界通信用電極と、
    前記電界通信用電極および前記可撓性電極を介して前記電界通信用端末へ識別開始信号を送信する送信回路と、
    前記可撓性電極および前記電界通信用電極を介して前記電界通信用端末から個体識別データが含まれる信号を受信する受信回路と、
    前記個体識別データの読み取り、処理を行う制御部とを備える電界通信用データ送受信装置。
  2. 記第2電極は、回路素子を介さず直接的にまたは回路素子を介して間接的に、前記椅子の金属部分であって且つアースとして使用可能な面積を有する部分に電気的に接続されることを特徴とする請求項1に記載の電界通信用データ送受信装置。
  3. 前記可撓性電極は、ユーザに所持された前記電界通信用端末の電界通信用電極とアースとの間の、空気等を電界伝達媒体として形成されるアース経路を遮断しない位置に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の電界通信用データ送受信装置。
  4. 前記可撓性電極は、前記座面においてユーザの臀部および両太腿が乗る部分に対応した形状を有していることを特徴とする請求項3に記載の電界通信用データ送受信装置。
  5. 前記可撓性電極は、ユーザが上半身前側に前記電界通信用端末を所持する場合に、前記電界通信用端末の通信用の電極部を構成する2枚の電極板の一方がユーザの生体と静電容量結合し、他方がアースと静電容量結合するように、座面に垂直な方向から眺めた場合、略V字形状または略U字形状を有していることを特徴とする請求項4に記載の電界通信用データ送受信装置。
  6. 前記送信回路に電力を供給する電池をさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の電界通信用データ送受信装置。
  7. 前記制御部の送受信結果を無線送信する無線通信部をさらに備え、
    前記無線通信部は、前記送受信結果に基づくデータ処理を行うデータ処理装置へ前記送受信結果を無線送信することを特徴とする請求項1に記載の電界通信用データ送受信装置。
  8. 前記可撓性電極と前記電界通信用電極は、着脱可能なコネクタを介して電気的に相互に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の電界通信用データ送受信装置。
  9. 前記制御部の送受信結果に基づき、個体識別データの照合を行う照合部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電界通信用データ送受信装置。
  10. 前記照合部の照合結果を無線送信する無線通信部をさらに備え、
    前記無線通信部は、前記照合結果に基づくデータ処理を行うデータ処理装置へ前記照合結果を無線送信することを特徴とする請求項9に記載の電界通信用データ送受信装置。
  11. ユーザの生体を媒体として電界通信を行って個体識別データの送受信を行う電界通信用データ送受信システムであって、
    ユーザに所持される電界通信用端末と、
    椅子に配設され、当該椅子に着座したユーザが所持する前記電界通信用端末との間で電界通信を行う電界通信用データ送受信装置とを備え、
    前記電界通信用端末は、
    識別開始信号の受信に応じて個体識別データを含む信号を送信し、
    前記電界通信用データ送受信装置は、
    前記椅子の座面付近に位置し、前記椅子に着座したユーザに近接可能に配設された可撓性電極と、
    第1電極と第2電極との対向配置により形成されたキャパシタを含む電界通信用電極であって、前記第1電極は前記可撓性電極に接続された、電界通信用電極と、
    前記電界通信用電極および前記可撓性電極を介して前記電界通信用端末へ識別開始信号を送信する送信回路と、
    前記可撓性電極および前記電界通信用電極を介して前記電界通信用端末から前記個体識別データが含まれる信号を受信する受信回路と、
    前記個体識別データの読み取り、処理を行う制御部とを備える電界通信用データ送受信システム。
  12. ユーザに所持される電界通信用端末とユーザの生体を媒体として電界通信を行って個体識別データの読み取りを行う電界通信用データ送受信装置であって、
    前記電界通信用データ送受信装置は椅子に配設され、
    前記椅子の座面付近に位置し、前記椅子に着座したユーザに近接可能に配設された可撓性電極と、
    前記可撓性電極に電気的に接続された電界通信用電極と、
    前記電界通信用電極および前記可撓性電極を介して前記電界通信用端末へ識別開始信号を送信する送信回路と、
    前記可撓性電極および前記電界通信用電極を介して前記電界通信用端末から個体識別データが含まれる信号を受信する受信回路と、
    前記個体識別データの読み取り、処理を行う制御部とを備え、
    前記可撓性電極は、ユーザが上半身前側に前記電界通信用端末を所持する場合に、前記電界通信用端末の通信用の電極部を構成する2枚の電極板の一方がユーザの生体と静電容量結合し、他方がアースと静電容量結合するように、座面に垂直な方向から眺めた場合、略V字形状または略U字形状を有していることを特徴とする電界通信用データ送受信装置。
  13. 前記可撓性電極は、ユーザに所持された前記電界通信用端末の電界通信用電極とアースとの間の、空気等を電界伝達媒体として形成されるアース経路を遮断しない位置に配設されていることを特徴とする請求項12に記載の電界通信用データ送受信装置。
  14. 前記可撓性電極は、前記座面においてユーザの臀部および両太腿が乗る部分に対応した形状を有していることを特徴とする請求項12または13に記載の電界通信用データ送受信装置。
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