(実施形態1)
本発明の実施形態1を図1乃至図7に基づき説明する。図1、図2は、本実施形態が前提とする構成を表し、図3乃至図7は本発明を具現化する手段を表す。
(実施形態1における処理の概要)
詳細な説明の前に、実施形態1の処理の概要を説明する。実施形態1において、フォルダ管理ユーザ(文書登録の依頼を行う依頼ユーザ)は、電子メールまたは文書管理システムによって提供されるWeb上の文書登録依頼ページを介して、文書登録ユーザに対して文書の登録依頼を行う。
電子メールを用いて文書の登録依頼を行う場合は、フォルダ管理ユーザは、文書管理システムと文書登録ユーザとに対して、文書登録先情報を含むメールを送信する。文書管理システムでは、該メールを読み込み、メールの本文若しくは添付ファイルに含まれる文書登録先情報を抽出するとともに、当該メールの宛先アドレスに基づいて文書登録ユーザを識別する。そして、文書管理システムは、当該文書登録ユーザがログインしたときに表示されるトップページに、文書登録依頼の一覧を表示する文書登録許可ページにリンクしているボタンを作成する。文書登録許可ページでは、当該文書登録ユーザ宛てに届いている文書登録依頼が一覧表示され、各文書登録依頼を実行するためのそれぞれの文書登録先情報詳細ページにリンクしている。なお、該トップページに表示されるボタンは、当該文書登録依頼を実行するための文書登録先情報詳細ページに直接リンクしていても構わない。
また、文書管理システムによって提供される文書登録依頼ページを介して文書の登録依頼を行う場合、フォルダ管理ユーザは文書管理システムにログインした後、文書登録依頼ページを表示させる。そして、文書登録依頼ページにおいて、フォルダ管理ユーザは、文書登録先情報(登録先フォルダの情報など)と、文書登録の依頼先である文書登録ユーザとを指定する。すると、文書管理システムは、文書登録ユーザがログインしたときに表示されるトップページに、文書登録依頼の一覧を表示する文書登録許可ページ(または当該文書登録依頼を実行するための文書登録先情報詳細ページ)にリンクしているボタンを作成する。この場合、文書管理システムは、新たな文書登録依頼が為されたことを、当該文書登録ユーザに対してメール等を介して通知する。
その後、文書登録ユーザが文書管理システムにログインすると、ログイン後に表示されるページに上記ボタンが表示されることになる。そして、文書登録ユーザが上記表示されたボタンを押下すると、当該文書登録ユーザ宛てに届いている文書登録依頼が一覧表示される文書登録許可ページが表示される。更に、文書登録ユーザが該一覧の中から所望の文書登録依頼を選択すると、該文書登録依頼に対応する文書登録先への文書登録を実行するための文書登録ページが表示される。ここで、文書登録ユーザが文書登録を実行した場合、文書管理システムは上記読み込んだ文書登録先へのアクセス権を文書登録ユーザに一時的に付与し、上記文書登録先への文書のアップロードを可能にする。そして、文書管理システムは、文書登録ユーザからアップロードされた文書の受信を終えると、文書登録ユーザに一時的に付与したアクセス権を削除する。
(用語の定義)
実施形態1において使用する用語の定義を説明する。ユーザがPCでブラウザ等を利用し、ネットワーク経由でアクセスして電子文書を操作するためのUIと機能を備えたシステムを文書管理システムと呼ぶ。外部からインターネットを介しhttp(Hyper Text Transfer Protocol)若しくはhttpsを利用してアクセス可能な文書管理システムがアプリケーションとして起動しているサーバをアプリケーションサーバ(文書管理装置)と呼ぶ。アプリケーションサーバと接続し、ユーザがPCからアプリケーションサーバ経由で登録した文書を格納し、PCからアプリケーションサーバ経由で格納されている文書を取得する際、文書を呼び出すサーバをデータベースサーバと呼ぶ。アプリケーションサーバ、データベースサーバと接続し、文書のサムネイル作成や全文検索用のデータ作成、文書管理システムのユーザ操作履歴レポート作成等を非同期で行うサーバを非同期サーバと呼ぶ。メールクライアントアプリケーションをメールクライアントと呼ぶ。
[システム構成]
図1は本発明に係る文書管理システムの実施形態1のシステム構成図である。
文書登録依頼を行うユーザ106(文書登録先を管理する側)が利用するクライアントPC101は、ネットワーク102を介してアプリケーションサーバ103、非同期サーバ104、及び、データベースサーバ105と接続されている。また、文書登録依頼を受けて文書登録を実行するユーザ(文書登録ユーザ)107が利用するクライアントPC108も、ネットワーク102に接続されている。
ユーザ106がクライアントPC101からインターネット等のネットワーク102を介して、smtp(Simple Mail Transfer Protocol)を利用し、アプリケーションサーバ103のメールアドレス宛てに文書登録依頼メールを送信する。その文書登録依頼メールにおいてユーザ107のメールアドレスも宛先に記載して別の端末である文書登録依頼側のクライアントPC108にも同時にメールを送信することで、文書登録依頼の旨を通知することも可能とする。文書登録依頼側のクライアントPCは一台に限定されず、複数の文書登録依頼側のクライアントPCがネットワーク102に接続されていて良い。そして、アプリケーションサーバ103は受信した文書登録依頼メールから文書登録先の情報を取得し、本文書管理システムへ情報を読み込ませる。情報を読み込んだ文書管理システムは、当該文書登録ユーザ107がログインしたときに表示するTopページに、文書登録依頼の一覧を表示させるための文書登録許可ページへのリンクが付与されたボタンを表示するように制御する。
次に、クライアントPC101のユーザ106から文書登録依頼を受けたユーザ107がクライアントPC108を用いてアプリケーションサーバ103及び文書管理システムへアクセスしログインすると、同システムはと同PC108にTopページを表示する。ユーザ107がTopページにて上記ボタンをクリックすると、文書管理システムは、当該ユーザ107宛ての文書登録依頼の一覧を表示し、いずれの文書登録依頼を実行するか選択させる。ユーザ107が文書登録依頼の一覧からいずれかを選択すると、当該選択された文書登録依頼に対応する文書登録先情報詳細ページを表示する。なお、当該ユーザ107に対する文書登録依頼が1つだけの場合は、該ボタンを押すと、当該文書登録依頼に対応する文書登録先情報詳細ページが表示されるように構成してもよい。ユーザは、文書登録先情報詳細ページにおいて文書登録依頼の詳細を確認した後、実際に登録処理を実行するか否かを選択することができる。登録処理を実行するとユーザにより選択された場合、登録対象の文書を選択するための文書登録ページが表示される。このとき、当該ユーザ107が文書登録先に対してアクセス権を有していない場合、文書登録ができないという問題がある。従って、本実施形態では当該ユーザ107が文書登録を行う際に、一時的に当該ユーザ107に文書登録先にアクセス権を与える。これにより、文書登録依頼者やシステム全体の管理者が必要に応じて文書登録ユーザのアクセス権を変えるといった煩わしさを解消することが可能となる。
文書登録ページにてユーザ107がPC108に保存されている文書の中から選択した文書の登録を開始すると、アプリケーションサーバ103を介してデータベースサーバ105に当該文書が登録される。登録が完了すると、文書管理システムはユーザ107に一時付与されたアクセス権を変更前の元の設定の状態に戻し、文書登録依頼件が他に無ければ、一時的文書登録許可ページへのボタンが存在しない元のTopページを表示する。
本実施形態において、クライアントPC101、108はネットワーク上に複数存在してよい。文書管理システムは文書を操作するための専用のアプリケーションでも良く、或いはWebブラウザ上で動作するWebアプリケーションでも良い。
[ハードウェア構成]
次に本実施形態を構成するアプリケーションサーバ103のハードウェア構成図を図2に示す。同図に示されるハードウェア構成は一般的な情報処理装置のハードウェア構成に相当する。
図2において、CPU200は、ROM202のプログラム用ROMに記憶された、或いはハードディスクドライブ(HDD)207からRAM201にロードされたOS(オペレーティングシステム)やアプリケーション等のプログラムを実行する。このプログラムは後述する各フローチャートの処理をコンピュータ(CPU)に実行させるためのプログラムである。すなわち、該プログラムを実行することにより、コンピュータを、後述する図3に示すような各処理部として機能させることができる。なお、本実施形態では、プログラムを実行することにより、コンピュータを図3の各処理部として機能させるものとするが、図3の各処理部の一部または全部を専用の電子回路(ハードウェア)で構成しても構わない。RAM201は、CPU200の主メモリ、ワークエリア等として機能する。キーボードコントローラ205は、キーボード209からのキー入力を制御する。ディスプレイコントローラ204は、各種ディスプレイ208の表示を制御する。ディスクコントローラ203は、受信した文章を記憶するハードディスクドライブ207におけるデータアクセスを制御する。通信インタフェイス(I/F)206はネットワーク102に接続されて、ネットワーク102に接続された他の機器との通信制御処理を実行する。
なお、データベースサーバ105、及び図示していない非同期サーバ104においても、図示の一般的な情報処理装置のハードウェア構成を適用できる。
[ソフトウェア構成]
次にアプリケーションサーバ103及びデータベースサーバ105内のソフトウェア構成図を図3に示す。
メール送受信部310はネットワークを介してsmtpを利用して外部のクライアントPC101から送信されたメールを受信する。メール解析部320はメール送受信部310で受信したメールを解析し、該メールが含んでいる、文書登録先に関する情報である文書登録先情報を読み込む。文書登録先情報送信部330は、該読み込んだ文書登録先情報を文書管理システム340の文書登録先情報送受信部341に送信する。
文書登録先情報送受信部341は該読み込んだ文書登録先情報を受信し文書登録先情報反映部342に送信する。文書登録先情報反映部342は受信した文書登録先情報から文書管理システム340にある文書登録先を検索し、該当する文書登録先、文書登録先の管理者、メール本文を、文書登録許可ページ及び文書登録先情報詳細ページに反映する。Topページ切り替え部343は、文書登録先情報反映部342により文書登録依頼の内容が反映されると、従来のTopページ(文書登録許可ページへのアクセスボタンが付与されていない。)から文書登録許可ページへのアクセスボタンが付与されたTopページに切り替えて表示する。
リクエスト受信部344は、ネットワークを介してhttp若しくはhttpsを利用して、外部のクライアントPC108から文書管理システムに送信したアクセスリクエストを受信する。
ログインページ送信部345は、リクエスト受信部344がアクセスリクエストを受信すると、文書管理システムのログインページをクライアントPC108に送信する。クライアントPC108のユーザ107がログインページ送信部345から送信されたログインページにおいてユーザアカウントとパスワードを入力して送信すると、ユーザアカウント認証部346は、当該入力された情報を受信し、正しいものか否か判定する。
Topページ送信部347は、ユーザアカウント認証部346で受信した入力情報が正しければTopページ切り替え部343からTopページを呼び出し、呼び出したTopページをクライアントPC108に送信する。ログインエラーページ送信部348は、ユーザアカウント認証部346で受信した入力情報に誤りがあれば、クライアントPC108に認証失敗メッセージ付きのページを送信する。
Topページ送信部347から送信された前記ボタン付きのTopページにおいて、クライアントPC108のユーザ107が該ボタンを押下すると、文書登録許可ページへのアクセスリクエストがアプリケーションサーバへ送信される。リクエスト受信部344がクライアントPC108から文書登録許可ページへのアクセスリクエストを受信した場合、文書登録許可ページ送信部349は、クライアントPC108に文書登録許可ページを送信する。次に、クライアントPC108では、文書登録許可ページに表示されている文書登録依頼の中からユーザ107によって所望の文書登録依頼が選択されると、当該選択された文書登録依頼に関する文書登録実施リクエストがアプリケーションサーバへ送信される。リクエスト受信部344が文書登録許可ページ上でクライアントPC108から送信された文書登録実施リクエストを受信すると、文書登録ページ送信部350は、クライアントPC108に、当該選択された文書登録依頼に関する文書登録ページを送信する。
アクセス権設定部351は、文書登録実施リクエストを送信したユーザ107のアクセス権をデータベースサーバ105のアクセス権設定情報格納部305から読み出す。文書登録ページ送信部350が文書登録ページを送信する処理と並行して、アクセス権設定部351は文書登録実施リクエストを送信したユーザ107のアクセス権設定情報を一時的に変更する。
クライアントPC108で表示された文書登録ページにおいて、ユーザ107が所望の文書の登録を実行するように指示すると、当該所望の文書の文書登録実施リクエストがアプリケーションサーバへ送信される。リクエスト受信部344が文書登録ページ上でクライアントPC108から送信された文書登録実施リクエストを受信すると、文書登録処理部352は、データベースサーバ105の文書格納部306に文書を転送して登録する。文書登録完了ページ送信部353は、文書登録処理部352での文書転送処理が完了するとクライアントPC108に文書登録完了ページを送信する。また、クライアントPC108が文書登録完了ページを閉じる或いは文書登録完了ページからTopページに遷移すると、アクセス権設定部351は一時的に変更していたユーザ107のアクセス権限を元の設定の状態に戻す。
文書登録先情報管理部354は文書管理システム340に送信された文書登録依頼を管理し、登録が完了すると対応する文書登録依頼件を削除し、文書登録依頼の残りの件数を文書登録許可ページ制御部355に送信する。同制御部355は、受信した文書登録残件数が0であると、アクセスボタンを含まないTopページに切り替えるようTopページ切り替え部343に指示し、受信した文書登録残件数が1以上であると、同切り替え部343に指示はしない。
なお、図3は本実施形態に必要なソフトウェアの構成を示したに過ぎず、本発明が図示のソフトウェア構成に限定されるわけではない。
以下、本実施形態の文書管理システムにおける処理について、図4乃至図8を用いて詳細に説明する。
[文書登録依頼]
まず、本実施形態において文書登録依頼を行う際にクライアントPC101からアプリケーションサーバ103に送信する電子メール(文書登録依頼メール)401の詳細を図4に示す。
ユーザ106が作成するメール401の宛先記入欄402に、文書登録をするユーザ107のメールアドレスを記入する。次にユーザ106は、文書管理システム340におけるユーザ106のユーザIDがメールアドレスのローカル部に記述され、且つ文書管理システム340のドメインを含むメールアドレスを、宛先記入欄403に記入する。例えば、ユーザ106の文書管理システムにおけるユーザIDが「xx」で、文書管理システムのドメインが「document_management_system.yy.zz」だとすると、図4の403のようなメールアドレスが記入されるものとする。なお、宛先記入欄402、403に記入するメール401の宛先は上記と逆でも良いし、宛先記入欄403には宛先を記入せず宛先記入欄402、404に記入しても良い。
ユーザ106はユーザ107にメールで文書登録を依頼するにあたり、メール401のサブジェクト(タイトル)記入欄405に件名を記入する。また、ユーザ106はメール401の本文記入欄406にユーザ107への文書登録依頼の旨と、文書管理システム340にある登録先フォルダを示すショートカット名407やフォルダ名408を記載する。更に、ショートカットファイルを添付ファイル409として添付して同システム340に送信しても良い。
[文書登録許可用ボタンを含むTopページ切り替え]
次に、文書登録依頼メールを受信したアプリケーションサーバ103が該受信したメールを解析して、Topページに文書登録許可ボタンを含めるTopページ切り替え処理のフローチャートを図5に示す。
Topページ切り替え処理を概略的に説明する。まずアプリケーションサーバ103が外部のクライアントPC101から送信されたメールを受信し、メールを解析する。同サーバ103はメールを解析して得られた文書登録先情報を読み込み読み込んだ文書登録先情報を反映した文書登録許可ページへアクセスするための文書登録許可ボタンを、文書登録ユーザが文書管理システム340にアクセスした際のTopページに作成する。アプリケーションサーバ103は、ユーザ107がクライアントPC108から同システム340にログインした際、上記ボタンを含むTopページをクライアントPC108に表示する。
Topページ切り替え処理を詳細に説明する。ステップ501ではアプリケーションサーバ103のメール送受信部310が、ユーザ106がクライアントPC101を用いて送信したメールを受信する。ステップ502では該受信したメールをメール解析部320が解析する。ステップ503では、該解析の結果、メール中に文書登録先情報が含まれているかどうかと、メールの宛先アドレスに基づいて登録依頼先のユーザを特定できるかどうかとを判断する。それらの情報が含まれていないと判定するとステップ504において、当該文書登録依頼メールを送信したユーザ106のメールアドレス宛てに文書登録先情報が無い旨を本文に記入したメールを、メール送受信部310から送信し、ステップ501に戻る。
一方、含まれていると判定するとステップ505に進み、文書登録先情報送信部330が文書管理システム340の文書登録先情報送受信部341に文書登録先情報を送信する。ステップ506ではステップ504で文書登録先情報送受信部341が受信した文書登録先情報を文書登録許可ページに反映する。ステップ507では、文書登録先情報部341が同システム340におけるユーザ107がログインしたときのTopページに文書登録許可ページへアクセスするボタンを付けてTopページを更新する。ステップ508ではTopページ切り替え部343が同システム340の文書登録許可ページへのアクセスボタンが付与されていないTopページから、更新された文書登録許可ページへのアクセスボタンが付与されたTopページへ切り替える。
ステップ509ではユーザ107がクライアントPC108等を用いて文書管理システム340にアクセスし、ログインしたか否かの判断を、ログインを確認するまで繰り返す。ログインを確認するとステップ510において、更新されたボタン付きTopページを表示する。
Topページ切り替え処理の概念図を図6に示す。
クライアントPC101は電子メール601の本文に登録先のショートカット名/フォルダ名を記入するか若しくは添付ファイル602として添付し、メール601をアプリケーションサーバ103に送信する。ここで、文書登録依頼の旨をメール601の本文に記入し、ユーザ107のメールアドレス宛てにもメール601を送信する。アプリケーションサーバ103はクライアントPC101から受信したメール601を解析し、メール601から抽出した文書登録先情報603を文書管理システム340へ送信する。
文書管理システム340は文書登録許可ページ604に受信した文書登録先情報603を反映し、更に、文書登録ユーザ107がログインしたときに表示するTopページ605に文書登録許可ページ604へアクセスするためのボタン606を作る。そして、クライアントPC108からユーザ107がログインしてきた場合、同システム340は、従来のTopページ607(文書登録許可ページへのアクセスボタンが付与されていない。)とボタン606(通知情報)を含むTopページ605とを切り替えて、Topページ605を表示する。
[メール解析による文書登録先情報抽出]
図7は、図5のステップ502〜505における処理の詳細を示すフローチャートである。
これらステップでアプリケーションサーバ103は、受信したメール601に含まれる情報が文書管理システム340の文書登録先情報として正しいか判断し、正しければ同システム340へ送信する。また、アプリケーションサーバ103は受信したメールに情報が含まれない場合と、メール601に含まれる情報が同システム340の文書登録先情報として正しくない場合は、クライアントPC101に再送要求のメールを送信する。
詳細には、アプリケーションサーバ103はステップ701で、図5のステップ502で受信したメールから、該メールの宛先アドレス情報、メール本文に記載された情報、添付ファイルを取得する。同サーバ103はステップ702で、取得したメールの宛先アドレス情報402に対応付けられた文書管理システム340のユーザIDの有無と宛先アドレス情報403に記載されている依頼ユーザ106のユーザIDの有無を同システム340に問い合わせる。ステップ702の結果、同システム340のユーザIDが無いと判断された場合、同サーバ103はステップ703でクライアントPC108に再送要求メールを送信する。
一方、ステップ702の結果、メールの宛先アドレス情報に文書管理システム340のユーザIDを含むと判断した場合、同サーバ103はステップ704でメールの本文に記載された情報(または添付ファイル)について同システム340に問い合わせる。アプリケーションサーバ103はステップ705で、同システム340に取得した本文に記載された情報(または添付ファイル)が同システム340の文書登録先情報であるか問い合わせる。同システム340の文書登録先情報でなければステップ706で、新たに文書登録先情報(登録先のフォルダ)を作成する。アプリケーションサーバ103はステップ705で取得した本文に記載されている情報(または添付ファイル)が同システム340の文書登録先情報であると判定するとステップ707で、取得した情報を同システム340へ送信する。
次に、図6における文書登録先情報603及び文書登録許可ページ604の詳細を図8に示す。
アプリケーションサーバ103はクライアントPC101からメール601を受信し、メール601から取得した情報が文書管理システム340の文書登録先情報なら該情報を同システム340に送信する。同システム340は受信した情報を文書登録許可ページ604に文書登録先情報603として表示する。文書登録依頼が複数あれば、同システム340は文書登録許可ページ604に文書登録先情報603を複数表示する。ユーザ107が同システム340にログインしTopページ605のボタン606をクリックすると、同システム340は同システム340が持つユーザ107のユーザIDに紐付けられた文書登録先情報603を一覧表示した文書登録許可ページ604を表示する。この時、同システム340は文書登録先情報603に紐付けられていないユーザIDを持つその他のユーザが同システム340にログインしTopページ605を表示してもボタン606を表示しないように制御する。
文書管理システム340は、ユーザ107が文書登録先情報603のいずれかを選択すると当該選択された文書登録先情報(文書登録依頼)に対応する文書登録先情報詳細ページ801を表示する。また、同システム340は、同ページ801に、メール601から取得した文書登録先情報603、登録先802及び該登録先の管理者803を表示する。更に、同システム340は、受信したメール601の宛先となっている、同システム340のドメインを含んだメールアドレスから依頼ユーザ106のユーザID部分を抽出する。そして、同システム340は抽出したユーザIDと、受信したメール601の本文に記載されている文章406をコメント欄804に表示することで、どのユーザからどのユーザへの文書登録依頼なのかを明示する。同システム340はユーザ107が文書の登録操作として実行ボタン805をクリックすると文書登録に要する処理を開始し、該登録先に文書を登録する。キャンセルボタン806をクリックすると文書登録許可ページ604に戻る。ユーザ107が同ページ801の実行ボタン805をクリックして同システム340に所望の文書を送信すると、同システム340は該文書を受信開始し、受信し終えると該登録先に文書を登録し、ユーザ107が選択した文書登録先情報603を削除する。
[文書登録処理におけるアクセス権設定]
本実施形態では、文書登録ユーザが文書登録を行う登録先に対してアクセス権を有していない場合、文書登録ができないという問題がある。このとき、文書登録ユーザに登録先に対するアクセス権を設定する処理を図9のフローチャート、及びその変形例を図10乃至図12のフローチャートに示す。本処理は、文書管理システム340が図8の実行ボタン805をクリックしたユーザ107に一時的にアクセス権限を付与し、ユーザ106の文書登録完了後、一時的に付与したアクセス権を元に戻す処理である。
本処理を詳細に説明する。文書管理システム340はステップ901において、図8の文書登録先情報詳細ページ801でユーザ107が実行ボタン805をクリックしたか判断する。同システム340はユーザ107が実行ボタン805をクリックしたと判断するとステップ902に進み文書登録先のアクセス権をユーザ107に一時的に付与する。同システム340はステップ903で文書登録ページを表示する。同システム340はステップ904でセッションがタイムアウトしていないか判断し、タイムアウトしていればステップ905に進み、ユーザ107に付与したアクセス権を元に戻して本処理を終了する。一方、同システム340はステップ904でセッションがタイムアウトしていないと判定するとステップ906に進み、ユーザ107が文書登録を開始したか判断する。同システム340はステップ906でユーザ107が文書登録を開始していないと判断すると、ステップ904のタイムアウト判断処理に戻る。
一方、文書管理システム340はステップ906でユーザ107が文書登録を開始したと判断するとステップ907に進み、ユーザ107が文書登録中に文書登録を中止したか判断する。同システム340はステップ907でユーザ107が文書登録中に文書登録を中止したと判断すると、ステップ904のタイムアウト判断処理に戻る。一方、同システム340はユーザ107が文書登録中に文書登録を中止していないと判断するとステップ908に進み、ユーザ107が文書登録先情報詳細ページ801に遷移したか判断する。同システム340はステップ908でユーザ107が戻るボタン1306を押下し文書登録先情報詳細ページ801に遷移したと判断するとステップ909に進み、ユーザ107に付与したアクセス権を元に戻し、文書登録先情報詳細ページ801を表示する。
一方、文書管理システム340はユーザ107が文書登録先情報詳細ページ801に遷移していないと判断すると、ステップ910に進み文書登録が完了したか判断する。同システム340はステップ910で文書登録が完了していないと判断するとステップ907の文書登録中止判断処理に戻り、文書登録が完了したと判断するとステップ911に進んで文書登録完了ページ1307(後述の図13に示す)を表示する。続いて同システム340はステップ912においてユーザ107が同システム340のTopページ若しくは文書登録許可ページ604をリクエストしたか判断する。同システム340はステップ912でユーザ107が同システム340のTopページ若しくは文書登録許可ページ604をリクエストしたと判断するとステップ913に進み、ユーザに付与したアクセス権を元に戻して本処理を終了する。
上記アクセス権設定処理の種々変形例である図10乃至図12のフローチャートに示す。これらはユーザ107にアクセス権を付与するタイミング、ユーザに付与したアクセス権を元に戻すタイミングが、それぞれ図9の場合と異なる。図10乃至図12において、図9の場合と同一の処理フローにおける各ステップには、図9中のステップ番号と同一の番号が付される。
すなわち、図10に示すフローチャートはユーザ107が文書登録を完了した後、ユーザ107に付与したアクセス権を元に戻すフロー(ステップ1011、ステップ1012)が異なる。図11に示すフローチャートはユーザ107が文書登録を開始する際のユーザ107にアクセス権を付与するフロー(ステップ1103乃至ステップ1107)が異なる。図12に示すフローチャートはユーザ107が文書登録を開始する際のユーザにアクセス権を付与するフロー(ステップ1202乃至ステップ1207)と、ユーザ107が文書登録を完了した後、該付与したアクセス権を元に戻すフローが異なる。ステップ1209乃至ステップ1210が、該付与したアクセス権を元に戻すフローである。
図9乃至図12に示す処理では、ユーザ107が文書登録を完了した後に、ユーザ107に付与したアクセス権を元に戻している。この処理により、文書登録依頼者やシステム全体の管理者がユーザ107の文書登録の進捗度を把握し、文書登録完了後にアクセス権の設定を元に戻すという煩わしさを解消することができる。
次に、本実施形態の文書管理システム340が表示するページの詳細及び各ページの遷移を図13に示す。
文書管理システム340は、ユーザ107がアクセス可能なフォルダや文書をTopページ1301に表示する。そして、ユーザ107がTopページ1301のボタン1366をクリックして文書登録許可ページをリクエストすると、同システム340は文書登録許可ページ604を表示する。次に同システム340は、ユーザ107が同ページ604の文書登録先情報603を選択すると文書登録先情報詳細ページ801を表示する。文書登録許可ページ604からTopページ1301に遷移することもできる。更に、同システム340はユーザ107が文書登録先情報詳細ページ801の実行ボタン805をクリックすると文書登録ページ1302を表示し、ユーザ107にアクセス権を付与する。また、同システム340はユーザ107が文書登録先情報詳細ページ801のキャンセルボタン806をクリックすると文書登録許可ページ604を表示し、ユーザ107に付与したアクセス権を解除する。
更に、文書管理システム340は、ユーザ107が文書登録ページ1302の文書登録欄1303に、登録対象の文書をドラッグ&ドロップ若しくは文書のパスを入力し且つ登録開始ボタン1304をクリックすると、文書登録を開始する。同システム340はユーザ107が登録開始した文書を受信し終わると、文書登録完了ページ1307を表示する。一方、同システム340は文書登録中にユーザが登録中止ボタン1305をクリックすると文書登録を中止する。更に、同システム340はユーザ107が戻るボタン1306をクリックすると文書登録先情報詳細ページ801を表示し、ユーザ107に付与したアクセス権を解除する。更に、同システム340はユーザ107が文書登録完了ページ1307でTopボタン1308をクリックするとTopページ1301を表示し、ユーザ107に付与したアクセス権を解除する。
次に、本実施形態の文書管理システム340においてユーザ106若しくは107の操作によって、データベースサーバ105のアクセス権設定情報格納部305に格納されるアクセス権情報を図14に示す。
アクセス権設定情報格納部305には、文書管理システム340の一部の領域に属する各ユーザのフォルダまたは文書登録先のアクセス権情報1401〜1403が格納される。アクセス権情報1401及び1403において、ユーザ106は文書登録先”hijklmn”と”abdcdefg”へ文書の読出し、登録、変更、削除の操作が可能であることが示されている。また、ユーザ107、116、117は上記文書登録先で文書や同一階層若しくは下位階層の文書登録先を読出す操作が不可能であることが示されている。
アクセス権情報1402において、ユーザ106は文書登録先”hijklmn”と”abdcdefg”へ文書の読出し、登録、変更、削除の操作が可能であることを示す。ユーザ107は文書登録先”hijklmn”と”abdcdefg”へ文書の読出し、登録、変更の操作が可能であることが示されている。ユーザ116、117は上記文書登録先で文書や同一階層若しくは下位階層の文書登録先を読出す操作が不可能であることが示されている。
一例では、文書管理システム340はユーザ107が同システム340にログインし、文書登録ページ1302へ遷移せず、その他の操作を行っている間は従来設定したアクセス権設定情報1401にする。同システム340は、ユーザ107が文書登録ページ1302へ遷移する若しくは同ページ1302から文書登録を開始すると、データベースサーバ105に指示を出す。同サーバ105は該指示を受けると、アクセス権設定情報格納部305にあるアクセス権情報1401をアクセス権情報1402のようにし、ユーザ107のアクセス権を変更する。同システム340はユーザ107が文書登録を完了した若しくは各種ページへ遷移したと判断すると、データベースサーバ105に指示を出す。そして、同サーバ105はアクセス権設定情報格納部305にあるアクセス権情報1402をアクセス権情報1403のようにし、ユーザ107のアクセス権の設定を元に戻す。
(実施形態2)
本発明の実施形態2を図15乃至図17に基づき説明する。本実施形態では、ユーザ106は文書管理システム340に文書登録依頼リクエストを出す。この際、ユーザ106は文書管理システム340が提供するWebを介したUIで文書登録を依頼するユーザのメールアドレス、並びに、メールの本文またはコメントに文書登録先情報及び文書登録依頼の旨を入力し、同システム340からメールを送信する。同システム340はユーザが入力したメールアドレスへメールを送信し且つ本文またはコメントとして入力された文書登録先情報を読み込む。更に同システム340は、読み込んだ文書登録先情報を反映した文書登録許可ページ604へアクセスするためのボタン1366をTopページ1301に作成する。本実施形態のシステム構成及びハードウェア構成は実施形態1と同様であって良い。
[ソフトウェア構成]
本実施形態におけるソフトウェア構成を図15に示す。該ソフトウェア構成の図3のソフトウェア構成との違いは、文書管理システム340が、入力受付部1501と入力情報送信部1502と入力情報受信部1503とメール送信部1504を有する点である。実施形態1のソフトウェア構成と同様の構成の説明は省略する。
文書管理システム340はユーザ106が入力受付部1501で文書を登録して貰うユーザ107のメールアドレス、本文またはコメントに文書登録先情報、文書登録依頼の旨を入力する。ユーザ106が文書登録先情報を添付ファイルとして送信する場合、入力受付部1501で添付ファイルを登録する。入力情報送信部1502はユーザ106が入力受付部1501で入力した情報を入力情報受信部1503に送信する。入力情報受信部1503は受信した入力情報を読み込み、文書登録先情報送受信部1541と通信し、読み込んだ入力情報または文書登録先情報を送信する。メール送信部1504は、ユーザ106が入力受付部1501で入力したメールアドレスへメールを送信する。文書登録先情報送受信部341は受信した文書登録先情報を文書登録先情報反映部342に送信し、同反映部342は受信した文書登録先情報を文書登録許可ページ604に反映する。
[WebUIを用いての文書登録依頼]
本実施形態におけるWebUIを用いた文書登録依頼処理を図16のフローチャートに示す。
文書登録依頼処理の概略を説明する。文書管理システム340において、ユーザ106が同システム340の提供するWebのUI上で、文書登録ユーザ107のメールアドレス、並びに、本文またはコメントに文書登録先情報及び文書登録依頼の旨を入力する。次にユーザ106が同システム340のUI上にある送信ボタンをクリックすると、同システム340は該メールアドレスにメールを送信する。また、同システム340は該文書登録先情報と本文またはコメントを読み込み、読み込んだ文書登録先情報を文書登録許可ページ604に反映する。そして、同システム340はユーザ107がログインしたときのTopページ1301に文書登録許可ページ604へアクセスするボタン1366を作成する。
文書登録依頼処理を詳細に説明する。ステップ1601ではユーザ106が文書管理システム340のUIでメールアドレス、並びに、本文またはコメントに文書登録先情報及び文書登録依頼の旨を入力し、送信ボタンをクリックしたか判断する。同システム340は送信ボタンがクリックされたと判断するとステップ1602に進み、ユーザ106が入力した情報を受信する。ステップ1603では、同システム340は受信した情報のうち、メールアドレスが正しいか判断する。メールアドレスが正しくないと判断した場合はステップ1604に進み、同システム340は入力エラーの旨をUIに表示した後、本処理を終了する。一方、ステップ1603で同システム340が、メールアドレスが正しいと判断した場合はステップ1605に進み、同システム340は入力した本文またはコメント内に文書登録先情報が含まれているか判断する。
文書登録先情報が含まれていると判断した場合は後述のステップ1607に進む。一方、文書登録先情報が含まれていないと判断した場合はステップ1606に進み、ユーザ106が添付ファイルとして文書登録先情報を設定したか判断する。ユーザ106が添付ファイルとして文書登録先情報を設定していないと判断した場合は、上述のステップ1604以降の処理をする。一方、ステップ1606でユーザ106が添付ファイルとして文書登録先情報を設定していると判断した場合はステップ1607に進み、文書管理システム340は入力されたメールアドレスへメールを送信する。メール送信するとステップ1608に進み、同システム340はユーザ106から送信された文書登録先情報を読み込み、読み込んだ文書登録先情報をステップ1616で文書登録許可ページ604に反映する。ステップ1616以降の処理は図5におけるステップ506以降の処理と同様である。
次に、図16に示した本実施形態におけるWebUIを用いた文書登録依頼処理の概念図を図17に示す。
アプリケーションサーバ103の文書管理システム340が提供する文書登録依頼ページ1701において、ユーザ106がクライアントPC101を通じ入力要求をする。ユーザ106は文書登録依頼ページ1701のメールアドレス入力欄1702、1703、1704にメールアドレスを入力する。同欄1702に入力することは必須である。同欄1702、1703、1704には夫々複数のメールアドレスを入力できる。ユーザ106は本文入力欄1705に文書登録先情報、文書登録依頼の旨を入力する。また、ユーザ106は文書登録先情報として、ファイル添付欄1706にファイルを添付することができる。同システム340は、ユーザ106が文書登録依頼ページ1701の送信ボタン1707をクリックすると、メールアドレス入力欄1702、1703、1704に入力したメールアドレスにメールを送信する。同システム340は、ユーザ106が同欄1702、1703、1704に入力したメールアドレスが誤っていると判断すると、クライアントPC101にエラーを通知する。同システム340はメールを送信した後、ユーザ106が入力した若しくは添付ファイルとして添付した文書登録先情報を読み込む。
(実施形態3)
本発明の実施形態3を図18乃至図24に基づき説明する。図18は本実施例が前提とする構成を表し、図19乃至図24は本発明を具現化する手段を表す。
[システム構成]
図18は、本発明に係る文書管理システムの実施形態3のシステム構成図である。
個人フォルダへの文書登録を依頼する文書登録依頼者側のクライアントPC101は、ネットワーク102を介してアプリケーションサーバ1801及びデータベースサーバ1802と接続されている。文書登録依頼者であるユーザ106は、クライアントPC101からインターネット等のネットワーク102を介してアプリケーションサーバ1801内の文書管理システムにアクセスし、アプリケーションサーバ1801内の文書管理システムにログインする。文書管理システムにログインしたユーザ106が文書登録依頼として指定した情報をアプリケーションサーバ1801に送信すると、アプリケーションサーバ1801は情報を読み込む。ここでアプリケーションサーバ1801が読み込む情報は、ユーザ106が設定した文書登録依頼に含まれる情報と、文書登録依頼を送信したユーザ106の文書管理システム上のユーザアカウント情報である。
アプリケーションサーバ1801は、複合機1803のメニュー上に文書登録用ボタンを作成するための文書登録用ボタン情報を受信した文書登録依頼から抽出し、新規作成する文書登録用ボタン情報として設定する。そしてアプリケーションサーバ1801は、文書登録依頼に含まれる情報内で指定されたメールアドレスにsmtpを用いてメールを送信することで、ユーザ107に文書登録依頼が発生したことを通知する。メール通知を受けたユーザ107は複合機(Multi Function Peripheral)1803からアプリケーションサーバ1801へアクセスし、文書管理システムにログインする。ユーザ107が文書管理システムにログインすると、アプリケーションサーバ1801は設定した文書登録用ボタン情報を呼び出し、文書登録用ボタン作成リクエストを複合機1803へ送信する。文書登録用ボタン作成リクエストを受信した複合機1803は、ユーザ107が利用するメニュー上に文書登録用ボタンを作成する。
作成された文書登録用ボタンを用いてユーザ107が文書登録を開始すると、複合機1803によりユーザ107がスキャンした文書がアプリケーションサーバ1801へ送信される。アプリケーションサーバ1801はユーザ107から送信された文書を受信すると、該文書をデータベースサーバ1802に格納する。文書登録が完了するとアプリケーションサーバ1801は、ユーザ107が利用するメニュー上に作成した文書登録用ボタンを削除するリクエストを複合機1803に送信する。該リクエストを受信した複合機1803は、ユーザ107が利用するメニューに作成された文書登録用ボタンを削除する。
本実施例において、クライアントPC101及び108、並びに、複合機1803は各々、ネットワーク上に複数存在してよい。また、文書管理システムは文書を操作するための専用のアプリケーションであって良く、或いはWebブラウザ上で動作するWebアプリケーションであってもよい。
[ハードウェア構成]
本実施形態並びに以下の実施形態4乃至6で使用するハードウェア構成は実施形態1と同様であって良いので、その説明を省略する。
[ソフトウェア構成]
次に、本実施形態におけるアプリケーションサーバ1801及びデータベースサーバ1802内のソフトウェア構成を図19に示す。
アクセス受信部1911は、クライアントPC101が文書管理システム1910へ出したアクセスリクエストを受信する。アクセス受信部1911がアクセスリクエストを受信すると、ログイン画面表示部1912がクライアントPC101にログイン画面を表示する。
ログイン情報受信部1913はクライアントPC101から送信されたログイン情報を受信する。ログイン情報受信部1913は、受信したログイン情報が、文書管理システム1910が持つ正しいログイン情報であるか判断するため、データベースサーバ1802のユーザ情報記憶部1940と接続している。ログインエラー画面表示部1914は、文書管理システム1910がログイン情報受信部1913で受信したログイン情報が誤っていると判断した場合に、クライアントPC101にログインエラー画面を表示する。一方、ログイン情報受信部1913で受信したログイン情報が正しいと判断した場合は、Top画面表示部1915はクライアントPC101に文書管理システム1910のTop画面を表示する。
文書登録依頼リクエスト受信部1916は、クライアントPC101から送信された文書登録依頼リクエストを受信する。文書登録依頼リクエスト受信部1916が文書登録依頼リクエストを受信すると、文書登録依頼画面表示部1917はクライアントPC101に文書管理システム1910の文書登録画面を表示する。
文書登録依頼受信部1918は、クライアントPC101で指定し送信された文書登録依頼情報を受信する。受信される文書登録依頼情報は、例えば文書登録者、文書を登録する場所、メールアドレス、複合機1803でスキャンする際の設定(解像度、拡張子)、文書登録に用いるプロトコル、メール本文に載せるコメント等である。文書登録依頼情報判断部1919は、文書登録依頼受信部1918で受信した文書登録情報に不備が無いか、正しい文書登録依頼情報が指定されているかを判断するため、ユーザ情報記憶部1940及び文書格納情報記憶部1950に接続されている。文書登録依頼受信部1918で受信した文書登録情報に不備や誤りがあった場合は、文書登録依頼エラー画面表示部1920がクライアントPC101に文書登録依頼エラー画面を表示する。一方、文書登録情報に不備や誤りが無い場合は、文書登録依頼送信完了画面表示部1921がクライアントPC101に文書登録依頼完了画面を表示する。
文書登録依頼情報読込部1922は文書登録依頼受信部1918で受信した文書登録依頼情報を読み込み、データベースサーバ1802の文書登録依頼情報記憶部1960に文書登録依頼情報を記憶する。
文書登録依頼ユーザアカウント取得部1923は、クライアントPC101から文書登録依頼を出したユーザ106の文書管理システム1910上のユーザアカウントを取得するため、データベースサーバ1802のユーザ情報記憶部1940に接続されている。
文書登録用ボタン設定部1924は、上記受信部1918で受信した文書登録依頼情報の一部(サーバ1801のURL、文書登録先、スキャン設定)及び取得部1923で取得したユーザ106のユーザアカウントを用いて文書登録用ボタン情報を設定する。また文書登録用ボタン設定部1924は、データベースサーバ1802の新規文書登録用ボタン情報記憶部1970に文書登録用ボタン情報を記憶する。
通知メール送信部1925は、文書登録依頼受信部1918で受信した文書登録依頼情報に含まれるメールアドレスへメールを送信する。文書登録者ログイン判定部1926は、ユーザ107が複合機1803から文書管理システム1910へアクセスしログインしたかを判定する。
文書登録用ボタン作成リクエスト送信部1927は、ユーザ107が複合機1803で利用するメニュー上に文書登録用ボタンを作成するリクエストを、複合機1803へ送信する。また、文書登録用ボタン削除リクエスト送信部1928は、ユーザ107が複合機1803に作成された文書登録用ボタンを用いて文書登録を完了した後に、複合機1803に文書登録用ボタン削除リクエストを送信する。
文書登録開始判断部1929は、ユーザ107が文書登録用ボタンを用いて文書登録を開始したかを判断する。文書登録完了判断部1930は、ユーザ107が文書登録用ボタンを用いた文書登録を完了したかを判断する。
なお、図19は本実施形態に必要なソフトウェアの構成の一つを示したに過ぎず、本発明が図示のソフトウェア構成に限定されるわけではない。
以下、本実施形態の文書管理システムにおける処理について、図20乃至図24を用いて詳細に説明する。
[文書登録依頼受信手段及び文書登録者への通知手段]
本実施形態において文書登録依頼を行う際に用いる文書登録依頼画面の一例を、図20に示す。図20はユーザ106が文書登録依頼を別ユーザ(本実施形態ではユーザ107)に出す際に用いる文書登録依頼画面2000を表す。
文書登録者選択欄2001により、文書管理システム1910に登録されているユーザのうちでユーザ106と同じ所属(OU(Organization Unit)やキャビネット等を示す)のユーザを、文書登録者として選択できる。メールアドレス記入欄2002に、文書登録者として文書登録者選択欄2001で選んだユーザのメールアドレスを手動で記入できる。なお、文書登録者選択欄2001で選択したユーザのメールアドレスが自動で入力される構成であってもよい。文書登録先選択欄2003にはユーザ106が参照できる文書登録先が表示され、表示された文書登録先から、文書登録者選択欄2001で選択したユーザに文書を登録してもらうための文書登録先を選択できる。拡張子選択欄2004は複合機でのスキャン設定において、スキャンして登録する文書の拡張子を選択できる。解像度選択欄2005により、複合機でのスキャン設定の際にスキャンして登録する文書の解像度を選択できる。プロトコル選択欄2006により、複合機でのスキャン設定の際に、スキャンして登録する文書を文書管理システム1910及びアプリケーションサーバ1801への登録に利用するプロトコルを選択できる。コメント記入欄2007には、メールアドレス記入欄2002で記載したメールアドレスへメールを送信する際、メール本文に記載するコメントを記入できる。
文書登録依頼ボタン2008を選択すると、上述で指定した文書登録依頼の情報が文書管理システム1910及びアプリケーションサーバ1801に送信される。戻るボタン2009を選択すると文書登録依頼はキャンセルされ、文書管理システム1910のTop画面を表示するリクエストが文書管理システム1910及びアプリケーションサーバ1801に送信される。
次に、文書管理システム1910及びアプリケーションサーバ1801が文書登録依頼情報を処理する際に用いられるフローチャートを図21に示す。
ステップ2101では、文書登録依頼受信部1918がクライアントPC101から送信された文書登録依頼情報を受信する。ステップ2102で、ステップ2101で受信した文書登録依頼情報に漏れや誤りが無いかを、文書登録依頼情報判断部1919が判断する。文書登録依頼情報に漏れや誤りがある場合、ステップ2103で文書登録依頼エラー画面表示部1920がその旨をクライアントPC101に表示し、ユーザ106に再度文書登録依頼を行うように促す。文書登録依頼情報に漏れや誤りが無い場合はステップ2104に進み、文書登録依頼情報読込部1922が受信した文書登録依頼情報を読み込む。
次にステップ2105で、文書登録依頼ユーザアカウント取得部1923が文書登録依頼を送信したユーザ106の文書管理システム1910上のユーザアカウントを読み込む。ステップ2106で、文書登録用ボタン設定部1924がステップ2104で読み込んだ文書登録依頼情報から文書登録に必要な情報を抽出する。ステップ2106ではさらに、ステップ2105で読み込んだユーザ106の文書管理システム1910上のユーザアカウントを用いて文書登録用ボタン情報を設定する。そして文書登録用ボタン情報をデータベースサーバ1802の新規文書登録用ボタン情報記憶部1970に送信する。ステップ2107で、通知メール送信部1925がユーザ107に文書登録依頼が発生したことを通知するためにメールを送信する。
次に、データベースサーバ1802に格納された文書登録用ボタン情報の詳細を図22に示す。
データベースサーバ1802に格納されたテーブル2201は、次の情報を文書登録用ボタン情報として記憶している。すなわち、テーブル2201は文書登録者(Document_Register)、文書登録依頼を送信したユーザID(User_ID)、そのパスワード(User_Password)、文書登録先(Folder_Pass)を記憶している。さらに、複合機でスキャンし登録する文書の拡張子(Type)、スキャンの解像度(Graphic_Mode)、文書登録に用いるプロトコル(Protocol)を記憶している。データベースサーバ1802は、文書管理システム1910が文書登録依頼を受信する度にテーブル2201の行に文書登録用ボタン情報を追加してテーブル2201を更新する。なお、テーブル2201の構成は図示のものに限定されず、必要に応じて自由に変更することができる。
[文書登録用ボタン作成手段及び削除手段]
次に、文書登録依頼を受けたユーザ107が通知を受けてから複合機1803で文書管理システム1910へアクセスした際の処理のフローチャートを図23に示す。この処理では、ユーザ107が利用する複合機1803のメニュー上に文書登録用ボタンを作成し、ユーザ107の文書登録完了後に文書登録用ボタンを削除する。
ステップ2301では、文書登録者ログイン判定部1926により、ユーザ107が複合機1803から文書管理システム1910にログインしたかを判断する。ユーザ107が複合機1803からログインしたと判断するとステップ2302に進み、文書登録用ボタン設定部1924がデータベースサーバ1802に記憶した文書登録用ボタン情報を呼び出す。ステップ2303では、文書登録用ボタン作成リクエスト送信部1927が、ステップ2302で呼び出した文書登録用ボタン情報及び文書登録用ボタン作成リクエストを複合機1803に送信する。ステップ2304では文書登録開始判断部1929が、ステップ2303で送信された文書登録用ボタン作成リクエストを複合機1803が受信してユーザ107が複合機1803で作成された文書登録用ボタンを用いて文書登録を開始したか判断する。文書登録用ボタンを用いて文書登録を開始したと判断するとステップ2305に進み、文書登録完了判断部1930により、文書登録が完了したかを判断する。文書登録用ボタンを用いた文書登録が完了したと判断されるとステップ2306に進み、文書登録用ボタン削除リクエスト送信部1928が文書登録用ボタンを削除するリクエストを複合機1803に送信する。
次に、本実施形態における画面遷移の一例を図24に示す。
ユーザ107が複合機1803にログインすると、複合機1803はメニュー画面2401を操作パネル上に表示する。そして、ユーザ107が複合機1803に搭載されているブラウザ等を利用し文書管理システム1910へアクセスすると、文書管理システム1910のログイン画面2402を操作パネル上に表示する。そして、ログイン画面2402でユーザ107がユーザアID及びパスワードを入力しログインすると、文書管理システム1910のTop画面2403を操作パネル上に表示する。文書管理システム1910はユーザ107がログインしたと判断すると、複合機1803に文書登録用ボタン作成リクエストを送信し、文書登録用ボタン作成リクエストを受信した複合機1803は文書登録用ボタンを作成する。
次に、ユーザ107が複合機1803の画面をブラウザからメニュー画面に切り替えると、文書登録用ボタン2410を含んだメニュー画面2404が操作パネル上に表示される。ユーザ107が同画面2404で文書登録用ボタン2410を選択すると文書登録開始画面2405が操作パネルに表示され、ユーザ107が同開始画面2405で開始ボタン2411を選択すると文書スキャン/送信開始画面2406が操作パネルに表示される。文書スキャン/送信開始画面2406でユーザ107が文書をスキャンし送信ボタン2412を選択すると、複合機1803から文書管理システム1910及びアプリケーションサーバ1801にスキャンした文書が送信される。送信された文書を受信した文書管理システム1910及びアプリケーションサーバ103は、複合機1803に文書登録用ボタン削除リクエストを送信する。文書登録用ボタン削除リクエストを受信した複合機1803は、文書登録用ボタンを含んだメニュー画面2404にある文書登録用ボタン2410を削除し、メニュー画面2401を操作パネル上に表示する。
(実施形態4)
本発明の実施形態4を図25乃至図28に基づき説明する。本実施形態では、文書登録依頼を受けたユーザ107の文書登録実施回数を文書管理システム1910で制御する。
[システム構成]
本実施形態及び以下の実施形態5のシステム構成は実施形態3と同様であって良いので、その説明を省略する。
[ソフトウェア構成]
本実施形態におけるアプリケーションサーバ1801及びデータベースサーバ1802内のソフトウェア構成を図25に示す。
文書登録継続実施判断部2501は、ユーザ107が文書登録を完了した後に同じ文書登録用ボタン情報を用いて文書登録を行ったかを判断する。文書登録回数制御部2502は、後述の文書登録依頼画面2600でユーザ106が指定した文書登録可能回数に基づいて、ユーザ107が行う文書登録の回数を制御する。その他の構成は実施形態3(図19)と同様のため説明を省略する。
[文書登録回数制御手段]
本実施形態において文書登録依頼を行う際に用いる文書登録依頼画面の一例を図26に示す。図26は、文書登録依頼画面2000に文書登録可能回数指定欄2601を追加した、改良した文書登録依頼画面2600を表す。文書登録可能回数指定欄2601で回数を指定することで、ユーザ107が行う文書登録の回数を制御できる。
ユーザ107が文書登録時にユーザ106が指定した文書登録回数内に文書登録したかを文書管理システム1910が判断する処理のフローチャートを図27に示す。図27におけるステップ2301乃至ステップ2305及びステップ2306の処理は図23のフローチャートによる該ステップの処理と同様のため説明を省略する。
ステップ2305で文書登録が完了したと文書登録完了判断部1930が判断するとステップ2701の処理が実施される。ステップ2701では、文書登録継続実施判断部2501が、ユーザ107が複合機1803に作成された文書登録用ボタンを利用した文書登録を完了した後に、引き続き文書登録を実施したか判断する。文書登録を引き続き実施した場合はステップ2702で、文書登録回数制御部2502が、ユーザ107が文書登録を引き続き実施した際に当該文書登録用ボタンを利用した回数が、ユーザ106によって指定された文書登録可能回数を越えるか判断する。ステップ2702で、文書登録用ボタンを利用した回数がユーザ106の指定した文書登録可能回数を越えていないと判断した場合はステップ2304に戻り、文書登録開始判断部1929が、ユーザ107が文書登録を開始したか判断する。一方、ステップ2702で文書登録用ボタンの利用回数がユーザ106の指定の文書登録可能回数を超えると判断されるとステップ2306に進み、文書登録用ボタン削除リクエスト送信部1928が文書登録用ボタン削除リクエストを複合機1803に送信する。
本実施形態における画面遷移の一例を図28に示す。
複合機1803は、ユーザ107が文書スキャン/送信開始画面2406にて文書登録を完了すると、文書継続スキャン/送信開始画面2801を表示する。同画面2801で送信ボタン2810またはスキャンボタン2811が選択されると、ユーザ107が実施した文書登録回数が文書管理システム1901に送信され、ユーザ106が指定した文書登録回数を該登録回数が超えていないかどうか判断される。ユーザ107が実施した文書登録回数が、ユーザ106が指定した登録回数を超えていないと判断されると、複合機1803は文書登録開始画面2405を操作パネル上に表示する。一方、ユーザ107が実施した文書登録回数がユーザ106が指定した登録回数を超えていると判断されると、複合機1803は再文書登録依頼画面2802を操作パネル上に表示する。ユーザ107が再文書登録依頼画面2802でメニューボタン2812を選択するとメニュー画面2401を操作パネルに表示し、文書継続スキャン/送信開始画面28031で終了ボタン2812を選択するとメニュー画面2401を操作パネルに表示する。
(実施形態5)
本発明の実施形態5を図29乃至図31に基づき説明する。
まず本実施形態の概要を説明する。文書管理システム1910は、文書登録依頼を受けたユーザ107が複合機1803で利用するメニュー上にある文書登録用ボタンに設定された情報を、ユーザ107の複合機1803へのログイン時に受信する。そして、文書管理システム1910は、データベースサーバ1802に記憶した新規文書登録用ボタン情報と受信したユーザ107が複合機1803で利用するメニュー上にある文書登録用ボタンに設定された情報を比較する。
文書管理システム1910は両情報を比較した結果、両情報が同じであれば、ユーザ107が複合機1803で利用するメニュー上にある文書登録用ボタンにポップアップ等を表示してフォーカスするリクエストを、複合機1803に送信する。一方、両情報が異なる場合は、新規に文書登録用ボタンを作成するリクエストを複合機1803に送信する。
[ソフトウェア構成]
次に、本実施形態におけるアプリケーションサーバ1801及びデータベースサーバ1802内のソフトウェア構成を図29に示す。
既存文書登録用ボタン情報受信部2901は、ユーザ107が複合機1803にログインした際に複合機1803で利用するメニュー上にある文書登録用ボタンの情報を受信する。そして、該情報をデータベースサーバ1802の既存文書登録用ボタン情報記憶部2904に記憶する。
ボタン情報比較部2902は、ユーザ107が文書管理システム1910にログインした際に、サーバ1802の既存文書登録用ボタン情報記憶部2904に記憶したユーザ107が複合機1803で利用するメニュー上にある文書登録用ボタンの情報を呼び出す。さらに、ボタン情報比較部2902は、データベースサーバ1802の新規文書登録用ボタン情報記憶部1970に記憶している文書登録依頼から抽出した情報及び新規文書登録用ボタン情報を呼び出す。そして、ボタン情報比較部2902は上述で呼び出した各々の文書登録用ボタン情報を比較する。
既存ボタンフォーカスリクエスト送信部2903は、ボタン情報比較部2902で各々のボタン情報を比較する。その結果、同じボタン情報であれば、既存ボタンフォーカスリクエスト送信部2903は、ユーザ107が複合機1803で利用するメニュー上にある文書登録用ボタンにフォーカスを当てるリクエストを複合機1803に送信する。一方、異なるボタン情報であれば、文書登録用ボタン作成リクエスト送信部1927から新規文書登録用ボタン情報記憶部1970に記憶されている文書登録用ボタンの情報を文書登録用ボタン作成リクエストと共に送信する。その他の構成は実施形態3(図19)と同様のため説明を省略する。
[既存文書登録用ボタンフォーカス手段]
次に、本実施形態における既存ボタンのフォーカス処理に用いられるフローチャートを図30に示す。ステップ2301及びステップ2303からステップ2306は図23のフローチャートと同様のため説明を省略する。
ステップ3001では既存文書登録用ボタン情報受信部2901が、ユーザ107が複合機1803にログイン済かどうかを判断する。そして、ログイン済であればステップ3002でユーザ107が複合機1803で利用する文書登録用ボタンに設定された情報を、複合機1803から受信する。
次に、ステップ2301で文書登録者ログイン判定部1926がユーザ107が複合機1803から文書管理システム1910にログインしたと判断すると、ステップ3003に進む。ステップ3003では既存文書登録用ボタン情報受信部2901が、ユーザ107が複合機で利用する文書登録用ボタン情報と、文書登録依頼から抽出した新規文書登録用ボタン情報とを呼び出す。そしてステップ3004で、ボタン情報比較部2902がステップ3003で呼び出した上述の各々の文書登録用ボタン情報を比較する。
ステップ3004での比較の結果、同じ情報であると判断されるとステップ3005に進む。ステップ3005では既存ボタンフォーカスリクエスト送信部1403が文書登録用ボタンにフォーカスを当てるリクエストを送信し、ユーザ107が複合機1803で利用する文書登録用ボタンをフォーカスする。
ステップ3006では文書登録開始判断部1929が、フォーカスされた文書登録用ボタンでユーザ107が文書登録を開始したか判断する。ステップ3006でユーザ107が文書登録を開始したと判断すると、ステップ3007で文書登録完了判断部1930が、文書登録が完了したか判断する。
また、ステップ3004ではステップ3003で呼び出した上述の各々の文書登録用ボタン情報を比較し、その結果、異なる情報であればステップ2303に進む。ステップ2303では文書登録用ボタン作成リクエスト送信部1927が、文書登録用ボタン作成リクエストを複合機1803に送信する。
次に、本実施形態における画面遷移の一例を図31に示す。
ユーザ107が複合機1803にログインすると、複合機1803で利用するメニュー画面3101を複合機1803の操作パネルに表示する。このとき、複合機1803はユーザ107が利用するメニューに文書登録用ボタンが存在すれば、その文書登録用ボタンに設定されている情報を文書管理システム1910に送信する。ユーザ107が複合機1803に搭載されているブラウザを利用して文書管理システム1910へアクセスすると、文書管理システム1910のログイン画面2402が複合機1803の操作パネルに表示される。ユーザ107が文書管理システム1910のログイン画面2402でユーザ107のユーザアカウントを入力してログインすると、Top画面2403が操作パネルに表示される。
さらに文書管理システム1910は、受信したユーザ107が利用するメニューの文書登録用ボタンに設定されている情報と新たに受信した文書登録依頼から抽出した新規文書登録用ボタン情報とを比較する。そして比較の結果、上述のボタン情報が同じであれば、文書登録用ボタンフォーカスリクエストを複合機1803に送信する。
文書登録用ボタンフォーカスリクエストを受信した複合機1803は、ユーザ107が複合機1803の画面をブラウザからメニュー画面に切り替えると、メニュー画面3101にある文書登録用ボタンにフォーカスをあてたメニュー画面3202を表示する。なお、フォーカスをする方法として例えばポップアップ等を表示してフォーカスする方法が考えられるが、本発明がこのフォーカス方法に限定されるわけではない。他の例としては色を変える、大きさを変える、アニメーションをつけて表示するなどが考えられるが、フォーカスしたボタンとフォーカスしていないボタンが区別できればどんな方法を用いても良い。
一方、上述の比較の結果、上述のボタン情報が異なっている場合は、文書登録用ボタン作成リクエストを複合機1803に送信する。そして文書登録用ボタン作成リクエストを受信した複合機1803は、ユーザ107が複合機1803の画面をブラウザからメニュー画面に切り替えた際に、メニュー画面3101に新規に作成した文書登録用ボタンを追加したメニュー画面3103を表示する。
複合機1803は、ユーザ107が文書登録用ボタンを含んだメニュー画面3102、若しくは3103において文書登録用ボタンを利用し文書登録を開始すると、文書登録開始画面3104を操作パネルに表示する。
また、ユーザ107が文書登録開始画面3104にて開始ボタンを選択すると、文書スキャン/送信開始画面2406が複合機1803の操作パネル上に表示される。表示された文書スキャン/送信開始画面2406にて文書をスキャンして送信ボタンを選択すると、文書管理システム1910及びアプリケーションサーバ1801に、スキャンした文書が送信される。
(実施形態6)
本発明の実施形態6を図32乃至図35に基づき説明する。
[システム構成]
図32は、本実施形態に係るシステム構成図である。
文章登録依頼者側の複合機である複合機3201は、ネットワーク102を介してアプリケーションサーバ1801及びデータベースサーバ1802と接続されている。ユーザ106が複合機3201からネットワーク102を介してアプリケーションサーバ1801内の文書管理システムにログインし、文書登録依頼として指定した情報をアプリケーションサーバ1801に送信する。
アプリケーションサーバ1801はユーザ106が送信した文書登録依頼リクエストを受信すると、ユーザ106が設定した文書登録依頼に含まれる情報と、文書登録依頼を送信したユーザ106の文書管理システム上のユーザアカウント情報とを読み込む。さらにアプリケーションサーバ1801は、複合機3201から送信されたユーザ106が複合機3201で利用する文書登録用ボタンの情報を受信する。そして、受信した複数の文書登録用ボタンの情報から、読み込んだ文書登録依頼に含まれる情報に該当する文書登録用ボタンを検索する。検索した結果、該当する文書登録用ボタンが存在すれば、ユーザ106に文書登録用ボタンをそのまま貸与するか、一部設定を変えたものを新規作成するかを問い合わせ、その応答結果に応じて文書登録用ボタン情報を設定する。
文書登録用ボタン情報を設定すると、アプリケーションサーバ1801は文書登録依頼に含まれる情報内に指定されたメールアドレスにsmtp(simple mail transfer protocol)を用いてメールを送信する。メール通知を受けたユーザ107はクライアントPC108上でメールの本文を確認し、複合機1803からアプリケーションサーバ1801へアクセスし、文書管理システムにログインする。ユーザ107のログインを確認すると、複合機1803はアプリケーションサーバ1801にログインリクエストを発信する。
ログインリクエストを受けたアプリケーションサーバ1801は設定した文書登録用ボタン情報を呼び出し、文書登録用ボタン作成リクエストを複合機1803へ送信する。文書登録用ボタン作成リクエストを受信した複合機1803は、ユーザ107が利用するメニュー上に文書登録用ボタンを作成する。ユーザ107がその文書登録用ボタンを用いて文書登録を開始すると、複合機1803でスキャンした文書をアプリケーションサーバ1801へ送信し、アプリケーションサーバ1801はスキャンした文書をデータベースサーバ1802に格納する。
アプリケーションサーバ1801は文書登録が完了すると、ユーザ107が利用するメニュー上に作成した文書登録用ボタンを削除する文書登録用ボタン削除リクエストを複合機1803に送信する。文書登録用ボタン削除リクエストを受信した複合機1803は、ユーザ107が利用するメニュー上に作成した文書登録用ボタンを削除する。
[ソフトウェア構成]
次に、本実施形態におけるアプリケーションサーバ1801及びデータベースサーバ1802内のソフトウェア構成を図33に示す。
文書登録依頼元判断部3301は、ユーザ106が文書登録依頼を出したクライアントの種類を判断する。クライアントの例として本実施形態ではPCと複合機を挙げているが、本発明におけるクライアントがこれらに限定されるわけではない。
文書登録依頼元判断部3301でクライアントが複合機であると判断すると、文書登録用ボタン情報受信部3302が複合機3201から、ユーザ106が複合機3201で利用する文書登録用ボタンの情報を受信する。文書登録用ボタン情報受信部3302は、データベースサーバ1802の文書登録用ボタン情報記憶部3305に、ユーザ106が複合機3201で利用する文書登録用ボタンの情報を記憶する。
文書登録用ボタン検索部3303は、データベースサーバ1802の文書登録用ボタン情報記憶部3305に記憶した文書登録用ボタンの情報のうち、文書登録依頼に含まれる文書登録情報に該当する文書登録用ボタンを検索する。
ユーザ問い合わせ部3304は、文書登録用ボタン検索部3303で文書登録用ボタンを検索した結果、該当する文書登録用ボタンがあればユーザ106にそのまま文書登録用ボタンを貸与するか、一部設定を変更し新規作成するか問い合わせる。その他の構成要素は図19と同様のため説明を省略する。
[文書登録用ボタン貸与手段ならびに新規作成手段]
次に、本実施形態において文書登録用ボタン情報を変えずにそのまま貸与するか若しくは一部変更して新規作成を行う際の処理に用いられるフローチャートを図34に示す。なお、ステップ2101からステップ2107の処理は図21のフローチャートによる該ステップの処理と同様のため説明を省略する。
ステップ3401では文書登録依頼元判断部3301が、文書登録依頼が送信されたクライアントを判断する。文書登録依頼送信元が複合機であると判断されると、ステップ3402で文書登録用ボタン情報受信部3302が、ユーザ106が複合機3201で利用する文書登録用ボタンの情報を受信する。一方、ステップ3401で文書登録依頼送信元が複合機以外であると判断されれば、ステップ2106で文書登録用ボタン設定部1924が文書登録依頼情報を文書登録用ボタン情報として設定する。
ステップ3403では文書登録用ボタン検索部3303が、ステップ2002で受信したユーザ106が複合機3201で利用する文書登録用ボタンの情報のうち、文書登録依頼情報を含む文書登録用ボタンを検索する。その結果該当する文書登録用ボタンが存在するかどうかステップ3404で判断する。
ステップ3404で該当する文書登録用ボタンが存在すると判断された場合、ステップ3405でユーザ問い合わせ部3304が、ユーザ106に該当する文書登録用ボタンを貸与するか若しくは新規作成するか問い合わせる。一方、ステップ3404で該当する文書登録用ボタンが存在しないと判断された場合、ステップ2106で文書登録用ボタン設定部1924が文書登録依頼情報を文書登録用ボタン情報として設定する。
ステップ3406では文書登録用ボタン検索部3303が、ステップ3405での問い合わせに対して、ユーザ106がリクエストした内容を判断する。ユーザ106が出したリクエストが新規作成であれば、ステップ3407で文書登録用ボタン設定部1924が該当する文書登録用ボタンの情報を一部変更して新規文書登録用ボタンとして設定する。一方、ユーザ106が出したリクエストが貸与であれば、ステップ2008で文書登録用ボタン設定部1924が該当する文書登録用ボタンの情報を変更せず新規文書登録用ボタンとして設定する。
次に、ユーザ問い合わせ部3304が複合機3201に送信する画面の一例を図35に示す。
ユーザ問い合わせ画面3500は文書管理システム1910のユーザ問い合わせ部3304から複合機3201に送信される画面であり、ユーザ106に文書登録用ボタンの貸与を行うか若しくは新規作成を行うか問い合わせるために用いられる。ユーザ106がユーザ問い合わせ画面3500にある文書登録用ボタンA3501を選択し貸与ボタン3502を選択すると、文書管理システム1910が複合機3201から、文書登録ボタンA1901に設定されている情報を受信する。一方、ユーザ106が新規作成ボタン3503を選択すると、複合機3201から文書登録ボタンA1901に設定されている情報の一部を変更した情報を受信する。情報の一部の例として、後述の文書登録用ボタン詳細画面3505に表示されるPDF設定や文字の倍率、輝度があるが、もちろんこれらに限定さない。ユーザ106が詳細ボタン3504を選択すると、複合機1701に文書登録用ボタン詳細画面3505を表示する。ユーザ106が文書登録用ボタン詳細画面3505にある戻るボタン3506を選択すると、ユーザ問い合わせ画面3500を複合機3201に表示する。
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。また、上述した各実施形態を任意に組み合わせて実施してもよい。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。