JP5574847B2 - 画像処理装置、インクジェット記録装置、および画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置、インクジェット記録装置、および画像処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5574847B2
JP5574847B2 JP2010144312A JP2010144312A JP5574847B2 JP 5574847 B2 JP5574847 B2 JP 5574847B2 JP 2010144312 A JP2010144312 A JP 2010144312A JP 2010144312 A JP2010144312 A JP 2010144312A JP 5574847 B2 JP5574847 B2 JP 5574847B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
nozzle
image data
recording head
nozzle row
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010144312A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012006268A5 (ja
JP2012006268A (ja
Inventor
隆 中村
史博 後藤
明彦 仲谷
興宜 土屋
貴志 藤田
亜由美 佐野
勇吾 望月
顕季 山田
光洋 小野
文孝 後藤
英嗣 香川
智一 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2010144312A priority Critical patent/JP5574847B2/ja
Publication of JP2012006268A publication Critical patent/JP2012006268A/ja
Publication of JP2012006268A5 publication Critical patent/JP2012006268A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5574847B2 publication Critical patent/JP5574847B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Color, Gradation (AREA)

Description

本発明は、記録対象の画像データを処理するための画像処理装置、画像処理方法、および画像データに基づいて画像をを記録するためのインクジェット記録装置に関するものである。
インクジェット記録ヘッドを用いて画像を記録するインクジェット記録装置は、コンシューマ向け製品から産業用大判印刷プリンタまで様々な用途に用いられており、その記録方式としては、いわゆるシリアルスキャン方式とフルライン方式がある。記録ヘッドには、インクを吐出可能な複数のノズルがノズル列を形成するように設けられている。シリアルスキャン方式は、ノズル列と交差する方向の記録ヘッドの走査と、その走査方向と交差する方向の記録媒体の搬送動作と、を繰り返すことにより、記録媒体上に画像を順次記録する方式であり、主に、コンシューマ向けの記録装置において採用されている。このシリアルスキャン方式には、記録媒体上の記録領域を記録ヘッドの1回の走査によって記録する1パス方式と、その記録領域を記録ヘッドの複数回の走査によって記録するマルチパス方式と、がある。一方、フルライン方式は、長尺な記録ヘッドを用いて、その記録ヘッドと対向する位置を通して記録媒体を連続的に搬送することにより、記録媒体上に画像を連続的に記録する方式であり、主に、産業用の記録装置において採用されている。これらのシリアルスキャン方式およびフルライン方式のいずれにおいても、記録ヘッドと記録媒体は、ノズル列と交差する方向に相対移動することになる。
インクジェット記録ヘッドとしては、ノズル列が形成されたヘッドチップを1つ備える一般的な記録ヘッドの他、複数のヘッドチップをノズル列方向に沿ってつなぐように取り付けた記録ヘッド(以下、「つなぎヘッド」ともいう)がある。このようなつなぎヘッドは、特に、長尺な記録ヘッドを必要とするフルラインタイプの記録装置において用いられている。このようなつなぎヘッドにおいては、互いに隣接するヘッドチップのつなぎ部が重要である。ヘッドチップの組付け精度のばらつきにより、そのつなぎ部の間隔が変化した場合、そのつなぎ部に位置するノズルから吐出されるインク滴は、記録媒体上の正規な着弾位置からずれてしまう。その結果、それらのノズルによって記録される画像の部分に、高濃度または低濃度のすじ状の濃度むら(黒すじ、白すじ)が生じるおそれがある。特許文献1には、このようなインクの着弾位置のずれに起因するすじ状の画像欠陥(すじ状の濃度むら)の発生を抑えるために、ノズル列と交差する方向において、互いに隣接するヘッドチップのつなぎ部分のノズルをオーバーラップさせる構成が記載されている。
特許文献2には、一般的な記録ヘッドを用いるシリアルスキャン方式の記録装置において、記録画像の濃度の均一化を図るために、記録媒体上に着弾するインクの着弾時間の差を考慮して、記録媒体の搬送量を調整する方法が記載されている。すなわち、インクが記録媒体に着弾してから記録媒体の中に浸透するまでの時間が記録濃度に及ぼす影響を考慮して、記録媒体の搬送量を調整する。また特許文献3には、同様の記録装置において、記録画像の濃度の均一化を図るために、それぞれのノズルから吐出されるインクの吐出量のばらつきを考慮して、画像データを補正する方法(いわゆる「ヘッドジェーディング」)が記載されている。インクの吐出量のばらつきは、例えば、ヘッドチップ生産時におけるノズルの穴径のばらつきなどによって生じる。
特開2002−254649号公報 特開平11−138787号公報 特許第3040433号公報
本出願人は、つなぎヘッド(特に、つなぎ部)によって記録される画像部分に、インクの着弾位置のずれや吐出量のばらつき等によって、濃度のばらつきだけではない欠陥が生じることを発見した。すなわち、同色のインクを用いて記録した場合であっても、インクの着弾位置のずれや吐出量のばらつき等によって、画像の色味(色相、彩度、明度といった要素)に変化が生じることが判った。このような現象は、所謂ブロンズ現象(以下、単に「ブロンズ」ともいう)に起因すると考えられる。このような色味の変化を抑制するためには、特許文献1,2,3のような記録濃度の均一化を図る技術とは異なる技術が必要となる。
本発明の目的は、インクの着弾位置のずれや吐出量のばらつき等に起因する画像の色味の変化を抑えることができる画像処理装置、インクジェット記録装置、および画像処理方法を提供することにある。
本発明は、次のような知見に基づいてなされたものである。
記録画像の色味の変化は、記録媒体上に形成されるインクのドットの重なり方によってブロンズが発生して、そのブロンズの程度が位置的に変化した場合に生じやすい。このような色味の変化は、特に、互いに隣接するヘッドチップの端部(つなぎ部)と、その端部以外(つなぎ部以外)の非つなぎ部と、が存在するつなぎヘッドを用いた場合に生じやすい。
例えば、一般的な記録ヘッドを用いる1パスのシリアルスキャン方式の場合には、インクの着弾位置のずれは、すじ状の濃度むらとして目立つことになり、ブロンズによる色味の変化は認識され難い。例えば、ノズル列内の1つのノズルから吐出されるインクの着弾位置がずれた場合には、そのノズルに対応する記録位置に低濃度のすじ状の濃度むら(白すじ)が発生し、それが目立つことになる。また、ノズル列内に、インクの着弾位置が不規則にずれる複数のノズル群と、それがずれないノズル群が含まれたいた場合には、色味の変化が発生するおそれがある。しかし、このようなノズル列は、製法上、意図しない限り作成することは困難である。また、先の1パスによる画像部分と、次の1パスによる画像部分と、の間の画像のつなぎ部分に、インクの着弾位置のずれが生じた場合には、高濃度または低濃度のすじ状の濃度むら(黒すじ、白すじ)が発生し、それが目立つことになる。また、前者の画像部分と後者の画像部分とのつなぎ部分には、インクの浸透性の差に起因するすじ状の濃度むらが目立ち、インク中の染料の凝集などに起因するブロンズ現象は認識され難い。
一方、一般的な記録ヘッドを用いるマルチパスのシリアルスキャン方式の場合には、1つのラスタを複数のノズルを用いて記録するため、インクの着弾位置のずれの影響が小さく抑えられ、色味が大きく変化する部分は発生し難い。また、一般的な記録ヘッドを用いるフルライン方式の場合には、上述の一般的な記録ヘッドを用いる1パスのシリアルスキャン方式と同様の現象が発生するため、色味の変化の影響は小さい。また、特許文献3に記載のヘッドシェーディングは、インクの吐出量に応じて変化する記録濃度を補正するためのものであり、ドットの重なり方により発生するブロンズに起因する色味の変化を小さく抑えることはできない。
本発明は、つなぎヘッドを用いた場合に記録画像の色味の変化が生じやすいという観点からなされたものである。
本発明の画像処理装置は、記録ヘッドの複数のノズルから吐出されるインクに対応して、記録画像の階調を表す多値の画像データを処理する画像処理装置において、前記記録ヘッドは、ノズル列を形成する複数のノズルが設けられた複数のノズルチップを含み、前記複数のノズルチップは、前記ノズル列の方向にずれるように配列されて、前記ノズル列方向において互いに隣接するノズルチップの端部に位置するノズルが前記ノズル列と交差する方向においてオーバーラップし、前記画像処理装置は、前記記録ヘッドによって記録される画像の内、少なくとも前記端部のノズルによって記録される画像に対応する前記画像データの値に、所定値を加算し、かつ所定の領域に含まれる各画素に加算する前記所定値の総和を略0とする補正手段を備えることを特徴とする。
本発明は、複数のノズルチップが配列されて記録ヘッド(つなぎヘッド)によって記録される画像の内、互いに隣接するノズルチップの端部に位置するノズルによって記録される画像に対応する多値の画像データの値に、所定値を加算または減算する。これにより、つなぎヘッドを用いた場合に生じやすい記録画像の色味の変化を抑えて、高品位の画像を記録することができる。
本発明の第1の実施形態における記録装置の要部の概略斜視図である。 図1の記録装置における制御回路部のブロック構成図である。 図1の記録装置を備えた記録システムのブロック構成図である。 記録ヘッドの構成例の説明図である。 記録ヘッドの他の構成例の説明図である。 記録ヘッドと記録画像との関係の説明図である。 (a)は、インクの着弾位置がずれずに形成されたドットの説明図、(b)は、インクの着弾位置がずれて形成されたドットの説明図、(c)は、(b)のドットを2つのチップのノズルを用いて形成した場合の説明図である。 チップの組み付け位置がずれた記録ヘッドの説明図である。 チップの組付け位置がずれた記録ヘッドと、記録画像と、の関係の説明図である。 ブロンズの発生箇所をインクの色空間を用いて説明するための模式図である。 (a)および(b)は、ブロンズの発生箇所の一例の説明図である。 (a)および(b)は、図11(a)および(b)におけるブロンズを抑制した状況の説明図である。 ブロンズを抑制した箇所をインクの色空間を用いて説明するための模式図である。 本発明の第1の実施形態におけるブロンズの抑制処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態におけるブロンズの抑制処理を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2の実施形態において用いるフィルタの説明図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明を適用可能な所謂フルラインタイプのインクジェット記録装置100の概略構成図である。インクジェット記録ヘッド10には、インク(記録材料)を収容するインク収容部20が搭載されている。本例においては、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),およびブラック(K)の4色のインクを収容するインク収容部20が備えられている。記録ヘッド10は、これらのインク収容部20から供給されるインクを吐出するために、ノズル列を形成する複数のノズルが設けられている。記録ヘッド10に供給するインクは、本例の4色のみに限定されない。制御回路部200は、記録ヘッド10を駆動する際に必要な記憶装置、演算装置、及び通信装置を備えている。記録ヘッド10は、制御回路部200から記録信号と制御信号を受信し、その制御信号にしたがって記録信号に基づきインクを吐出する。記録媒体Wは、不図示の支持台上に位置し、不図示の搬送ローラによって矢印Xの搬送方向に搬送される。
図2は、制御回路部200のブロック構成図である。制御回路部200は、入力インタフェイス210、CPU220、出力インタフェイス230、ROM240、およびRAM250を備えている。入力インタフェイス210は、記録装置(プリンタ)の操作ユニットやコンピュータ(ホスト装置)などの不図示の外部の入力部から、ヘッド駆動信号を含む制御信号および画像信号を入力する。記録するべき画像信号、および駆動信号を含む制御信号は、入力インタフェイス210からRAM250およびCPU220に送られて処理される。その際、CPU220は、ROM240に記憶されている制御プログラムにしたがって信号処理を行う。処理された画像信号、およびヘッド駆動信号を含む制御信号は、出力インタフェイス230から出力される。このような画像信号と、その画像信号に応じたヘッド駆動信号を含む制御信号と、に基づいて記録ヘッド10を駆動することにより、その記録ヘッド10からインクを吐出して画像を記録する。ROM240としては、書き換え可能な不揮発性記憶装置を用いることもできる。
記録装置は、画像の階調を表す多値の画像データを標準色空間であるsRGBから記録装置固有の色空間に色変換することによって、高品位の画像を記録して、見映えの良い記録物を作成することができる。以下においては、記録装置固有の色空間を「dRGB」と称し、標準色空間から記録装置固有の色空間に変換することを「色補正」と称する。本例の場合、sRGBおよびdRGBの画像データは、8ビットの多値データであり、256階調を表現することができる。ROM240には、このような色変換をするためのデータが格納されている。本例においては、色補正を行なうために三次元のルックアップテーブル(「LUT」ともいう)を用いる。LUTを用いた色変換は、公知であるので説明は省略する。画像データをdRGBに色補正する処理は、通常、前段処理と称されている。この前段処理後の画像データは、記録装置において用いられるインクに対応する色分解データに変換される。本例の場合、C,M,Y,Kの4色のインクに対応する8ビットの色分解データC,M,Y,Kに変換される。このような変換処理は、通常、後段処理と称されており、前段処理と同様に三次元のルックアップテーブルを用いることができる。後段処理後の色分解データC,M,Y,Kは、例えば、γ処理および量子化処理などを経てから、最終的に、インクの吐出、不吐出に対応する2値データに変換される。後述の画像データの補正処理は、このような前段処理の前後、または後段処理の後において実施することができる。その補正処理をR,G,Bの画像データに対して施した場合には、結果的に、C,M,Y,Kのインクのドットの形成状態が関連的に変更されることになる。一方、その補正処理を色分解データC,M,Y,Kに対して施した場合には、結果的に、C,M,Y,Kのインクのドットの形成状態が個別に変更されることになる。また、色分解データC,M,Y,Kをγ処理などにより階調値変換した後に、後述の補正処理を行ってもよい。いずれの場合にもブロンズを抑制することができる。また、このような画像データの処理の少なくとも一部は、記録装置に接続されるホスト装置のプリンタドライバによって実行することができる。したがって、ホスト装置を画像処理装置として機能させることができ、あるいは、その機能を記録装置に持たせることもできる。
図3は、インクジェット記録装置100を用いる記録システムのブロック構成図である。記録装置100は、制御回路部200を用いて画像を記録可能であると共に、外部に用意されたコンピュータ(ホスト装置)300から画像データを受信することによっても画像の記録が可能である。コンピュータ300は、制御回路部200に実装されたROM240に対して、必要に応じて制御プログラムを書き換えることが可能である。光学測定器310は、記録装置100によって記録した画像を光学的に測定可能な装置である。この光学測定器310は、記録装置100と一体に構成してもよく、あるいは、記録装置100と別体に構成してもよい。後述するように、画像データを補正してブロンズの発生を抑制する場合に、その補正値の設定に必要な情報を取得するための画像(テストパターン)を記録装置100によって記録し、その画像を光学測定器310によって読み取ることができる。この場合には、その光学測定器310の読み取り結果に基づいて、後述する画像データの補正値を設定することができる。
図4は、記録ヘッド10の構成の一例を説明するための模式図である。11,12,13,14は、それぞれ、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインクを吐出するためのヘッド部である。ヘッド部11には、複数のノズルが形成された5つのノズルチップ11A,11B,11C,11D,11Eが組み込まれている。それらのノズルチップ(以下、単に「チップ」とみう)は、搬送方向Xと交差(本例の場合は、直交)するノズル列方向に配列されている。さらに、その配列方向(図4中の左右方向)において互いに隣接するチップは、それらの端部(つなぎ部)に位置するノズルが搬送方向Xにおいてオーバーラップしている。すなわち、チップ11AのノズルN1,N2,N3,N4は、それぞれ、搬送方向Xにおいてチップ11BのノズルN11,N12,N13,N14とオーバーラップしている。ヘッド部12,13,14は、このようなヘッド部11と同様に構成されている。本例において、ヘッド部11,12,13,14のそれぞれにおけるノズルのオーバーラップ部分は、搬送方向Xと交差する方向(本例の場合は、直交する方向)において同じ位置に形成されている。記録ヘッド10は、図4のように複数のチップをつないだ記録ヘッド(以下、「つなぎヘッド」ともう)を構成する。また、ヘッド部11,12,13,14は、それぞれ個別の記録ヘッド(つなぎヘッド)を構成するものであってもよい。このようにつなぎヘッドには、互いに隣接するヘッドチップの端部(つなぎ部)と、その端部以外(つなぎ部以外)の非つなぎ部と、が存在する。
ノズルは、インク収納部20から供給されるインクを吐出するために、電気熱変換素子(ヒータ)やピエゾ素子などの吐出エネルギー発生素子を備えている。例えば、電気熱変換素子を備えた場合には、その電気熱変換素子を発熱させることによりインク流路内のインクを発泡させ、その発泡エネルギーを利用して、インク吐出口からインクを吐出することができる。
図5は、記録ヘッド10の構成の他の例を説明するための模式図である。本例において、ヘッド部11,12,13,14のそれぞれにおけるノズルのオーバーラップ部分は、搬送方向Xと交差する方向(本例の場合は、直交する方向)にずれている。記録ヘッド10は、図5のように複数のチップをつないだ記録ヘッド(つなぎヘッド)を構成する。また、ヘッド部11,12,13,14は、それぞれ個別の記録ヘッド(つなぎヘッド)を構成するものであってもよい。
図6は、このようなつなぎヘッドによる画像の記録方式の説明図である。図6における記録ヘッドHは、チップC1,C2をつないだ構成のつなぎヘッドであり、それらのチップC1,C2のつなぎ部分のノズルは、上述した図4および図5と同様に、矢印Xの搬送方向において互いにオーバーラップしている。本例の記録装置はフルラインタイプであるため、記録ヘッドHと対向する位置を通して記録媒体Wを矢印Xの搬送方向に連続的に搬送させつつ、記録ヘッドHのノズルからインクを吐出することにより、記録媒体W上に画像を連続的に記録することができる。図6において、A1はチップC1のみによって記録される領域、A2はチップC2のみによって記録される領域、A3は、チップC1,C2によって記録される領域である。
つなぎヘッドHにおけるチップC1、C2の取り付け精度の悪化などのために、それらのノズルから吐出されるインクの着弾位置が変化した場合には、それらのチップのつなぎ部に対応する画像の記録部分に、濃度差がすじ状に現れる障害が生じるおそれがある。そのようなインクの着弾位置のずれは、前述したように、所謂ブロンズ現象(以下、単に「ブロンズ」ともいう)により、画像の色味(色相、彩度、明度といった要素)の変化を招くことが判った。
実際の記録時には、次のような現象が発生していると考えられる。
図7(a),(b),(c)は、任意の1画素を9つのドットによって階調表現可能な構成において、それら9つのドットを全て打ち込んだ場合の説明図である。図7(a)においては、本来期待される位置にインクが着弾している。図7(b)においては、インクの着弾位置のずれが生じており、それぞれのドットを形成するインクが十分な分解能に対応する位置に着弾せずに、それぞれのドット同士の重なり方が変化する。図7(a)のようなインクの着弾部分の発色と、図7(b)のようなインクの着弾部分の発色と、の間には差異が生じる。図7(a)および図7(b)のような画素を複数連続させて、記録媒体上の任意の面積に同じ色を表現しようとした場合、それら両者の色は巨視的に見て異なってしまう。このように生じる色味の差は、無視できない程度に大きくなることがある。
このようなインクの着弾位置のずれの発生原因としては、複数考えられる。その1つとしては、チップの組み付け誤差が挙げられる。図8のようにチップC1,C2を組み付けた場合、それらの組み付け誤差により、それらのつなぎ部分におけるノズル(N1〜N4,N11からN14)のオーバーラップの状態がずれる。その場合には、それらのつなぎ部分に対応する画像の記録位置に対するインクの着弾位置が変化する。例えば、図7(c)のように、チップC1から吐出されるインクによって形成されるドットAと、チップC2から吐出されるインクによって形成されるドットBと、の位置がずれる。そのため、チップC1,C2のそれぞれにおいて保たれているインクの着弾位置の等方性は、チップのつなぎ部分に対応する画像の記録位置において連続性が損なわれてしまう。この結果、チップのつなぎ部分に対応する画像の記録位置において、色味のずれに起因するブロンズがすじ状に発生してしまう。図9は、チップC11,C12,C13のつなぎ部分に対応する画像の記録位置A11,A12に、ブロンズがすじ状に発生した状態を表す。このようなブロンズの発生を回避するために、コストを掛けて、チップを超高精度に組み立てることが必要となる。
したがって、仮に、チップのつなぎ部分のノズルから吐出されるインクの量(吐出量)が全く同じであったとしても、図7(c)のようなドットの重なりが発生した場合には色味が変化してしまう。
図10は、記録媒体上に付与されるインクによる画像の色空間を用いて、ブロンズが発生する記録媒体上の部分の明るさ(縦軸)と色相(横軸)を模式的に表している。図10中のW点は、記録媒体の白、すなわちインクによる記録がされていない部分である。C点は、現在注目している記録材料(本例では、シアンインク)の最大濃度点である。G点およびB点は、それぞれ、C点の隣に位置する二次色の最大濃度点、すなわち注目している記録材料とは異なる1つの有彩色材によって生成された色の最大濃度点である。本例において、G点は、シアンインクとイエローインクとの混合色によって生成されるグリーン(G)の最大濃度点であり、B点は、シアンインクとマゼンタインクとの混合色によって生成されるブルー(B)の最大濃度点である。
いま、C点を形成するシアンインクだけを用いて記録した場合に、ブロンズが発生する状況について考察する。この場合、W点からC点を結ぶ線上はシアンインクによる一次色であり、この線上の任意の点に関しては、図10中の矢印のように、明度を維持したまま色相を変化させることはできない。何故なら、一次色の色相は、記録材料としてのインクと、記録媒体と、の関係から一意に定まるからである。したがって、シアンインクだけを用いて記録した場合に発生するブロンズを抑制するためには、シアンインク以外の色材(インク)を用いる必要がある。
図11(a),(b)は、記録媒体上の4×4の領域に16のドットを形成するように、シアンインク(C)を着弾させた場合の説明図である。このように、ある一定の面積に対して、同じ比率で同一のシアンインクを着弾させた場合、そのシアンインクによって形成されるドットが重なった結果、ブロンズが発生することがある。その場合には、図11(b)中の矢印のように、ブロンズによる反射光の方向が揃ってしまい、巨視的に見ると強い指向性が生じて目立ちやすくなる。図12(a),(b)は、記録媒体上の4×4の領域に、その領域の色を大きく変更させないように、シアンインク(C)のドットの一部をマゼンタインク(M)およびイエローインク(Y)のドットに代えた場合の説明図である。このように、シアンインク(C)とは異なるマゼンタインク(M)およびイエローインク(Y)を僅かに着弾させた場合には、図12(b)中の矢印のように、ブロンズによる反射光の方向や強さにムラが生じ、巨視的に見ると指向性が弱まる。その結果、ブロンズが抑制されることになる。図12(a)におけるマゼンタインク(M)およびイエローインク(Y)のドットは、シアンインク(C)のトッドに代えて形成してもよく、あるいは、そのシアンインク(C)のトッドと共に形成してもよい。また、図11(a)中のシアンインク(C)のドットのいくつかを形成しないことによっても、ブロンズを抑制することができる。
このように、ブロンズを抑制するためには色味を変化させることが必要となる。一般に、色を明るさ方向に変化させと、その色の変化が目立ちやすくなる。そのため、明度方向の変化を可能な限り抑制しつつ、僅かに色を変化させる必要が生じる。図13は、シアンインクによるC点の色を、明度方向の色差よりも色相方向の色差の方が支配的になるように変化させて、そのC点の色をC1,C2,C3点の色とした場合の説明図である。しかし、C2点およびC3点のように、色相を系統的に一方向に一律の大きさで変化させた場合には、その色差が目立ちやすくなってしまう。そこで本実施形態においては、後述するようにR,G,Bの画像データの値を調整する。その調整後の画像データは、前述したように色分解テーブルを用いて色分解処理して、インク色に対応するC,M,Y,Kの画像データに変換する。結果的に、例えば、前述したように、シアンインク(C)のドットに代えて、あるいは、それと共にマゼンタインク(M)およびイエローインク(Y)のドットが形成されたり、または、そのシアンインク(C)のドットが形成されなくなる。マゼンタインク(M)、イエローインク(Y)、およびブラックインク(K)のドットに関しても同様である。これにより、ブロンズを抑制しつつ色を変化させることができる。
図14は、ブロンズによる画像欠陥の抑制処理を説明するためのフローチャートである。このような処理は、図2の制御回路部200のCPU220の制御下において実行することができる。
まず、ステップS1において、前述したように、入力されたsRGBの画像データをdRGBに色変換する。その色変換の方法は問わない。例えば、その色変化のために、任意の係数を定めたマスキング・マトリクスを用いてもよく、あるいは、色変換用のルックアップテーブル(以下、「LUT」ともいう)を用いてもよい。ただし、このようなマスキング・マトリクスやLUTを用いる場合には、色変換後の信号値がダイナミックレンジの最大値および最小値にならないようにする。ダイナミックレンジとは、デジタル信号によって階調表現可能な範囲をいう。例えば、R,G,Bの各チャネルが8bitでデジタル化された場合、そのダイナミックレンジは、最小値が0、最大値が255で表現される。この場合には、色変換後の信号値が0にも255にもならないようにする。
次のステップS2では、入力信号の処理対象として確定した画素のR,G,B値に対して、ランダムに所定値を加減算する。このような処理対象の画素としては、チップのつなぎ部分によって記録される画素とすることができる。このような処理対象の画素に対して、例えば、その画素のR値から8bitレベルで2だけ減算し、かつ、その画素のG値とB値のそれぞれに8bitレベルで1ずつ加算する。この加減算の方法には問わない。例えば、加減算する値の総和を0とするような零和型の方法、加減算する値の総和を正とするような方法、あるいは加減算する値の総和を負とするような方法であってもよい。
また、このような加減算の対象の画素においては、その画素のチャネル(R,G,B)の全ての値、あるいは、少なくとも1つの値に対して加減算の処理をしてもよく、その加減算の処理をするチャネルはランダムに選択してもよい。また、同じチャネルにおいて、互いに隣接する画素、および互いに近傍に位置する画素の値(R値,G値,またはB値)に対して加減算の処理をする場合には、それらの値の全て対して加算処理したり、それらの値の全てに対して減算処理しない方がよい。すなわち、加減算対象の画素において、加減算処理するチャネルの選定、加算または減算処理の選定、および、加算または減算する値の選定は任意であり、それらはランダムに選定してもよい。また、加算または減算する値は、ブロンズなどによって記録画像に現れるすじ状の欠陥の程度に応じて可変することができる。すなわち、そのようなすじ状の欠陥の程度が僅かであれば加減値を1〜2レベルとし、その欠陥の程度が大きい場合には加減値をさらに大きく設定することができる。
次のステップS3では、このような加減算処理された信号を含むR,G,B信号が色分解処理される。本例のように、記録装置がC,M,Y,Kの4色のインクによって画像を記録する場合には、その4色のインクに対応するC,M,Y,K信号に分解される。このような色分解処理は公知である。次のステップS4では、このように色分解処理された各信号に対して出力階調補正を行う。この出力階調補正も公知である。記録装置は、このように補正された信号に基づいて記録ヘッドからインクを吐出することにより、記録媒体上に画像を記録する。
このような図14の処理を経ることによって、入力画像の色味を画素単位で異なる方向に変化させることができる。この結果、チップのつなぎ部によって記録される画像部分のすじ状の欠陥を目立たなくすることができる。
ブロンズの原因となるドットの重なりを引き起こす条件は、唯一ではない。その条件は、前述したようなチップの組み付け精度の他、チップの製造誤差、ノズルからのインクの吐出方向、ノズルから吐出されるインク滴のサイズなどが考えられ、また、それらの組み合わせも考えられる。本発明は、このようなドットの重なりを引き起こす条件の如何に拘わらず、適用することができる。
また、本実施形態においては、R,G,B信号を加減算処理して変化させている。しかし、これには限定されず、例えば、色分解処理後のY,M,C,K信号を加減算処理して変化させてもよい。また、一般に、記録媒体と、記録材料としてのインクと、の組合せによって色の変化の度合いが異なることが明らかであるため、記録媒体の特性に応じて、それらの信号の変化量を設定してもよい。また、記録媒体と、記録材料としてのインクと、の関係に応じて、前述したステップS2の加減算処理を適用してもよい。例えば、その処理を特定のインクのデータに関してのみに適用したり、あるいは、全てのインクのデータに関して適用してもよい。また、記録媒体と、記録材料としてのインクと、の関係を考慮し、記録媒体上におけるインクの記録濃度に応じて、加減算処理による信号の変化量を設定してもよい。
(第2の実施形態)
図15は、ブロンズなどによる画像欠陥の抑制処理を説明するためのフローチャートである。図15において、前述した図14の処理と同様の部分には同一のステップ番号を付す。
まず、前述した図14におけるステップS1と同様に、入力されたsRGBの画像データをdRGBに色変換する。その後、画像データの周波数特性を解析(周波数解析)する(ステップS11)。
図16は、この周波数解析の説明図である。260は、後述する8×8のサイズのフィルタである。フィルタのサイズは、これには限定されない。ステップS11においては、フィルタ260の大きさを1つの単位として画像データDの周波数解析を実施する。以下、この単位を画像ブロックと表記する。フィルタ260は矢印Y方向に走査され、その走査位置の領域内の画像データD、すなわち画像ブロックを周波数変換する。その周波数変換の方法としては、一般に、DFT(離散フーリエ変換)やFFT(高速フーリエ変換)などの周波数変換系がある。本例では、DCT(離散コサイン変換)により変換する。このような変換処理により抽出された周波数データと、予め用意した閾値と、を比較することにより、画像ブロック毎に、その画像ブロックが所定以上の高周波数成分を含んでいるか否かを判定する。このような周波数の解析結果に基づく判定結果は、注目した画像ブロックを構成する全ての画素に属性情報として付加する。画像ブロック毎にフィルタ260を走査することにより、それぞれの画像ブロックを構成する画素が高周波成分を含むか否かを判定する。高周波成分を含まない画像ブロックは、色ずれが目立ちやすい低周波数画像と認定され、次のステップS12において処理対象となる。
ステップS12では、処理対象の画像ブロック(低周波数の画像)がチップのつなぎ部に相当するノズルによって記録される画像であるか否かを判別する。これは、画像データがラスタ毎に送られてくる場合には、その画像データがチップのつなぎ部のノズルに対応するデータであるか否かを判定するだけでよい。本例においては、チップのつなぎ部に対応する記録位置において色ずれが発生するため、その記録位置の画像ブロックを次のステップS13の処理対象とする。一方、チップのつなぎ部に対応しない記録位置には色ずれが発生しないため、その記録位置の画像ブロックは、ステップS3の処理対象とする。ステップS12の判定結果は、画像ブロックを構成する全ての画素に対して属性情報として付加する。
次のステップS13では、処理対象の画像ブロックの画素毎に画像データを評価する。すなわち、素子毎の画像データと、予め定められた閾値と、を比較することにより、次のステップS2の処理対象の画素であるか否かを判定する。その閾値は、画像データが後のステップS3,S4により処理されてから、その処理後の画像データに基づいてインクを吐出したときに、図7(b)のようなドットの重なりが生じるか否かを基準にして決定する。そのようなドットの重なりが生じるおそれがある画像データは、次のステップS2の処理対象とし、その他の画像データは、ステップS2の処理対象とせずにステップS3の処理対象とする。このような判定基準となる閾値の設定方法は任意であり、例えば、実験により求めてもよく、または、処理前の画像データに基づいて吐出するインクの吐出量から求めてもよい。また、このような閾値による判定結果は、画像ブロック毎の判定結果と共に画素毎に保持する。
このようなステップS11,S12,S13を経て、ステップS2の処理対象となる画素が確定する。すなわち、画像ブロック毎の判定結果から、チップのつなぎ部によって記録される低周波画像と判定され、かつ、画素毎の判定結果から、ドットの重なりが生じると判定された画素に限り、次のステップS2の処理対象となる。ステップS2においては、処理対象として確定した画素のR,G,B値に対し、前述した実施形態の場合と同様の加減算処理を行う。その後のステップS3,4の処理は、前述した実施形態における処理と同様である。
(他の実施形態)
本発明は、つなぎヘッドのつなぎ部による画像の記録部分と、そのつなぎ部以外の非つなぎ部による画像の記録部分と、の間におけるドットの重なり方や重なり率の差を考慮して、少なくともつなぎ部に対応する多値の画像データを調整する。これにより、それらのドットの重なり方や重なり率の差に起因する色味の変化を抑えることができる。したがって、つなぎヘッド全体による記録画像の色味の変化を抑えるために、つなぎ部に対応する多値の画像データの一部あるいは全部に所定値を加算あるいは減算することにより、その値を調整してもよい。または、非つなぎ部に対応する多値の画像データの一部あるいは全部の値を調整したり、つなぎ部と非つなぎ部との間の境界部分に対応する多値の画像データの一部あるいは全部の値を調整してもよい。また、それらの調整の程度(調整値)および/または調整対象の画像データは、画像データの値、記録媒体の種類、ノズルから吐出されるインクの吐出量、吐出方向、および着弾位置の内の少なくとも1つに応じて変更することができる。ノズルから吐出されるインクの着弾位置は、互いに隣接するヘッドチップの取り付け精度などの影響を受けるため、その取り付け精度の悪化による記録画像の劣化を抑制することができる。
また、複数のインクを用いて画像を記録する場合には、前述した実施形態におけるC,M,Y,Kのインクの他、種々のインクを組み合わせて用いることができる。この場合には、つなぎヘッドを含む記録ヘッドが複数備えられることになる。本発明は、1つのつなぎヘッドから1種類のインクを吐出して画像を記録する場合にも適用することができる。
また、本発明は、つなぎヘッドを用いる種々の記録装置に対して広く適用することができる。例えば、前述したようなフルライン方式の他、シリアルスキャン方式の記録装置に対しても適用することができる。また、つなぎヘッドと記録媒体は、ノズル列方向と交差する方向に相対移動させることができればよく、つなぎヘッドに対して記録媒体を移動させてもよい。
10 インクジェット記録ヘッド
11,12,13,14 ヘッド部
11A〜11E,12A〜12E,13A〜13E,14A〜141E ヘッドチップ
100 インクジェット記録装置
200 制御回路部
220 CPU
W 記録媒体

Claims (19)

  1. 記録ヘッドの複数のノズルから吐出されるインクに対応して、記録画像の階調を表す多値の画像データを処理する画像処理装置において、
    前記記録ヘッドは、ノズル列を形成する複数のノズルが設けられた複数のノズルチップを含み、前記複数のノズルチップは、前記ノズル列の方向にずれるように配列されて、前記ノズル列方向において互いに隣接するノズルチップの端部に位置するノズルが前記ノズル列と交差する方向においてオーバーラップし、
    前記画像処理装置は、前記記録ヘッドによって記録される画像の内、少なくとも前記端部のノズルによって記録される画像に対応する前記画像データの値に、所定値を加算し、かつ所定の領域に含まれる各画素に加算する前記所定値の総和を略0とする補正手段を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記補正手段は、所定の領域において明度方向の色差よりも色相方向の色差が支配的になるように前記所定の領域に含まれる各画素に前記所定値を加算することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像データは、画素毎に複数チャネルの値を有し、前記補正手段は、前記複数チャネルの値のうち少なくとも1つに対して正の値を加算し、少なくとも1つに対して負の値を加算することを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 前記端部のノズルによって記録される画像に対応する前記画像データと、前記端部以外のノズルによって記録される画像に対応する前記画像データと、を判別するための判別手段を備えることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の画像処理装置。
  5. 前記画像データの周波数特性を解析する解析手段と、
    前記解析手段の解析結果から、前記画像データが所定以上の高周波数成分を含んでいるか否かを判定する判定手段と、
    をさらに備え、
    前記補正手段は、前記所定以上の高周波数成分を含まない前記画像データに対して、前記所定値を加算することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像処理装置。
  6. 前記所定値と、前記所定値を加算する対象となる前記画像データと、の内の少なくとも一方は、前記画像データの値、前記記録媒体の種類、前記ノズルから吐出されるインクの吐出量、吐出方向、および着弾位置の内の少なくとも1つに応じて変更することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の画像処理装置。
  7. 前記画像データは、R,G,Bの多値のデータであることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の画像処理装置。
  8. 前記画像データは、R,G,Bの多値のデータを前記インクの色に応じて分解した多値のデータであることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の画像処理装置。
  9. 前記補正手段は、前記複数のノズルチップがオーバーラップするオーバーラップ領域に含まれるノズルに対して前記所定値を加算し、前記オーバーラップ領域以外の領域に含まれるノズルに対しては加算しないことを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の画像処理装置。
  10. 記録ヘッドの複数のノズルから吐出されるインクに対応して、記録画像の階調を表す多値の画像データを処理する画像処理装置において、
    前記記録ヘッドは、ノズル列を形成する複数のノズルが設けられた複数のノズルチップを含み、前記複数のノズルチップは、前記ノズル列の方向にずれるように配列されて、前記ノズル列方向において互いに隣接するノズルチップの端部に位置するノズルが前記ノズル列と交差する方向においてオーバーラップし、
    前記画像処理装置は、前記記録ヘッドによって記録される画像の内、少なくとも前記端部のノズルによって記録される画像に対応する前記画像データの値に、所定値を加算し、かつ所定の領域において明度方向の色差よりも色相方向の色差が支配的になるように前記所定の領域に含まれる各画素に前記所定値を加算する補正手段を備えることを特徴とする画像処理装置。
  11. 記録ヘッドの複数のノズルから吐出されるインクに対応して、記録画像の階調を表す多値の画像データを処理する画像処理装置において、
    前記記録ヘッドは、ノズル列を形成する複数のノズルが設けられた複数のノズルチップを含み、前記複数のノズルチップは、前記ノズル列の方向にずれるように配列されて、前記ノズル列方向において互いに隣接するノズルチップの端部に位置するノズルが前記ノズル列と交差する方向においてオーバーラップし、
    前記画像処理装置は、前記記録ヘッドによって記録される画像の内、少なくとも前記端部のノズルによって記録される画像に対応する前記画像データの値に、所定値を加算する補正手段を備え、
    前記画像データは、画素毎に複数チャネルの値を有し、
    前記補正手段は、前記複数チャネルの値のうち少なくとも1つに対して正の値を加算し、少なくとも1つに対して負の値を加算することを特徴とする画像処理装置。
  12. 記録ヘッドの複数のノズルから吐出されるインクに対応して、記録画像の階調を表す多値の画像データを処理する画像処理装置において、
    前記記録ヘッドは、ノズル列を形成する複数のノズルが設けられた複数のノズルチップを含み、前記複数のノズルチップは、前記ノズル列の方向にずれるように配列されて、前記ノズル列方向において互いに隣接するノズルチップの端部に位置するノズルが前記ノズル列と交差する方向においてオーバーラップし、
    前記画像処理装置は、前記記録ヘッドによって記録される画像の内、少なくとも前記端部のノズルによって記録される画像に対応する前記画像データの値に、所定値を加算する補正手段と、
    前記画像データの周波数特性を解析する解析手段と、
    前記解析手段の解析結果から、前記画像データが所定以上の高周波数成分を含んでいるか否かを判定する判定手段と、
    を備え、
    前記補正手段は、前記所定以上の高周波数成分を含む前記画像データに対して、前記所定値を加算することを特徴とする画像処理装置。
  13. 記録画像の階調を表す多値の画像データから生成されたデータに基づいて、記録ヘッドの複数のノズルからインクを吐出することにより、記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッドは、ノズル列を形成する複数のノズルが設けられた複数のノズルチップを含み、前記複数のノズルチップは、前記ノズル列の方向にずれるように配列されて、前記ノズル列方向において互いに隣接するノズルチップの端部に位置するノズルが前記ノズル列と交差する方向においてオーバーラップし、
    前記インクジェット記録装置は、前記記録ヘッドによって記録される画像の内、少なくとも前記端部のノズルによって記録される画像に対応する前記画像データの値に、所定値を加算し、かつ所定の領域に含まれる各画素に加算する前記所定値の総和を略0とする補正手段を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  14. 前記記録ヘッドと前記記録媒体とを前記ノズル列方向と交差する方向に相対移動させる移動手段を備えることを特徴とする請求項13に記載のインクジェット記録装置。
  15. 前記記録ヘッドは、複数の異なるインクに対応するように複数備えられることを特徴とする請求項13または14に記載のインクジェット記録装置。
  16. 記録ヘッドの複数のノズルから吐出されるインクに対応して、記録画像の階調を表す多値の画像データを処理する画像処理方法において、
    前記記録ヘッドは、ノズル列を形成する複数のノズルが設けられた複数のノズルチップを含み、前記複数のノズルチップは、前記ノズル列の方向にずれるように配列されて、前記ノズル列方向において互いに隣接するノズルチップの端部に位置するノズルが前記ノズル列と交差する方向においてオーバーラップし、
    前記画像処理方法は、前記記録ヘッドによって記録される画像の内、少なくとも前記端部のノズルによって記録される画像に対応する前記画像データの値に、所定値を加算し、かつ所定の領域に含まれる各画素に加算する前記所定値の総和を略0とする工程を含むことを特徴とする画像処理方法。
  17. 記録ヘッドの複数のノズルから吐出されるインクに対応して、記録画像の階調を表す多値の画像データを処理する画像処理方法において、
    前記記録ヘッドは、ノズル列を形成する複数のノズルが設けられた複数のノズルチップを含み、前記複数のノズルチップは、前記ノズル列の方向にずれるように配列されて、前記ノズル列方向において互いに隣接するノズルチップの端部に位置するノズルが前記ノズル列と交差する方向においてオーバーラップし、
    前記画像処理方法は、前記記録ヘッドによって記録される画像の内、少なくとも前記端部のノズルによって記録される画像に対応する前記画像データの値に、所定値を加算し、かつ所定の領域において明度方向の色差よりも色相方向の色差が支配的になるように前記所定の領域に含まれる各画素に前記所定値を加算する工程を含むことを特徴とする画像処理方法。
  18. 記録ヘッドの複数のノズルから吐出されるインクに対応して、記録画像の階調を表す多値の画像データを処理する画像処理方法において、
    前記記録ヘッドは、ノズル列を形成する複数のノズルが設けられた複数のノズルチップを含み、前記複数のノズルチップは、前記ノズル列の方向にずれるように配列されて、前記ノズル列方向において互いに隣接するノズルチップの端部に位置するノズルが前記ノズル列と交差する方向においてオーバーラップし、
    前記画像処理方法は、前記記録ヘッドによって記録される画像の内、少なくとも前記端部のノズルによって記録される画像に対応する前記画像データの値に、所定値を加算する工程を含み、
    前記画像データは、画素毎に複数チャネルの値を有し、
    前記所定値を加算する工程は、前記複数チャネルの値のうち少なくとも1つに対して正の値を加算し、少なくとも1つに対して負の値を加算することを特徴とする画像処理方法。
  19. 記録ヘッドの複数のノズルから吐出されるインクに対応して、記録画像の階調を表す多値の画像データを処理する画像処理方法において、
    前記記録ヘッドは、ノズル列を形成する複数のノズルが設けられた複数のノズルチップを含み、前記複数のノズルチップは、前記ノズル列の方向にずれるように配列されて、前記ノズル列方向において互いに隣接するノズルチップの端部に位置するノズルが前記ノズル列と交差する方向においてオーバーラップし、
    前記画像処理方法は、前記記録ヘッドによって記録される画像の内、少なくとも前記端部のノズルによって記録される画像に対応する前記画像データの値に、所定値を加算する工程と、
    前記画像データの周波数特性を解析する解析工程と、
    前記解析工程の解析結果から、前記画像データが所定以上の高周波数成分を含んでいるか否かを判定する判定工程と、
    を含み、
    前記所定値を加算する工程は、前記所定以上の高周波数成分を含まない前記画像データに対して、前記所定値を加算することを特徴とする画像処理方法。
JP2010144312A 2010-06-24 2010-06-24 画像処理装置、インクジェット記録装置、および画像処理方法 Active JP5574847B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010144312A JP5574847B2 (ja) 2010-06-24 2010-06-24 画像処理装置、インクジェット記録装置、および画像処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010144312A JP5574847B2 (ja) 2010-06-24 2010-06-24 画像処理装置、インクジェット記録装置、および画像処理方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2012006268A JP2012006268A (ja) 2012-01-12
JP2012006268A5 JP2012006268A5 (ja) 2013-08-08
JP5574847B2 true JP5574847B2 (ja) 2014-08-20

Family

ID=45537394

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010144312A Active JP5574847B2 (ja) 2010-06-24 2010-06-24 画像処理装置、インクジェット記録装置、および画像処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5574847B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6064745B2 (ja) * 2013-03-29 2017-01-25 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置及び液体吐出方法
JP7263892B2 (ja) * 2019-04-04 2023-04-25 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置、印刷設定変更方法および印刷設定変更プログラム

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4442538B2 (ja) * 2005-09-22 2010-03-31 富士ゼロックス株式会社 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及び画像記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012006268A (ja) 2012-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8711453B2 (en) Data processing apparatus and data processing method for reducing an uneven color made up of two or more ink colors
JP6016588B2 (ja) 画像処理装置、記録装置および画像処理方法
US8899715B2 (en) Image processing apparatus, printing apparatus, and image processing method
JP7491332B2 (ja) 不良ノズル補償メカニズム
JP2010137553A (ja) 画像記録装置及び画像処理方法
JP2006248215A (ja) 印刷装置、印刷装置制御プログラム及び印刷装置制御方法、並びに印刷用データ生成装置、印刷用データ生成プログラム及び印刷用データ生成方法
JP6415080B2 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、記録装置及びプログラム
JP7204420B2 (ja) 画像処理装置、及び、画像処理方法
US8896883B2 (en) Image processing apparatus, printing apparatus, and image processing method
JP2012076416A (ja) インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、画像処理装置、および画像処理方法
JP2006224419A (ja) 印刷装置、印刷プログラム、印刷方法、および画像処理装置、画像処理プログラム、画像処理方法、ならびに前記プログラムを記録した記録媒体
JP2008194855A (ja) 画像形成装置、画像処理装置およびその制御方法
JP2016198967A (ja) 画像記録装置及びその制御方法
JP2016034754A (ja) 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム
JP7301517B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法
JP2013193300A (ja) 画像形成方法、画像形成装置およびプログラム
JP5574847B2 (ja) 画像処理装置、インクジェット記録装置、および画像処理方法
JP2008018632A (ja) 印刷装置、印刷装置制御プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び印刷装置制御方法、画像処理装置、画像処理プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び画像処理方法、並びに補正領域情報生成装置、補正領域情報生成プログラム、当該プログラムを記憶した記憶媒体及び補正領域情報生成方法
JP5084159B2 (ja) インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、およびプログラム
JP2005246938A (ja) 印刷装置、コンピュータプログラム、印刷システム、及び、印刷方法
JP6372410B2 (ja) データ補正方法、補正関数取得方法、及び、インクジェットプリンタ。
US10647115B2 (en) Recording apparatus and recording method
WO2015151330A1 (ja) スジムラ補正装置およびスジムラ補正方法
JP5489580B2 (ja) 画像形成装置およびその制御方法
JP2016175191A (ja) 画像形成装置、画像形成方法およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130624

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130624

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140204

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140407

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140603

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140701

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5574847

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151