JP5573644B2 - フィルタ濾材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フィルタ濾材の製造方法に関し、さらに詳しくは、プリーツ形状の襞密着を防止して圧力損失の上昇を抑えることができるとともに、生産性を高めて低コスト化を図ることができるフィルタ濾材の製造方法に関する。
従来のフィルタ濾材として、例えば、図13(a)に示すように、先鋭状の山部及び谷部を交互に形成するようにプリーツ形状に形成された濾材本体111を備え、流体を濾過するものが一般に知られている。このフィルタ濾材の使用状態では、例えば、図13(b)に示すように、濾材本体111の隣接する襞同士が密着して圧力損失が上昇してしまう場合がある。
そこで、上記問題を解決するための様々なフィルタ濾材が提案されている(例えば、特許文献1〜5参照)。この特許文献1には、濾材本体に櫛形のリブを押し当てることが開示されている。また、上記特許文献2〜5には、プリーツ形状の頂部が円形状や平坦状となるように濾材本体を形成することが開示されている。
特開2004−353783号公報 登録実用3006350号公報 特開2002−136813号公報 特開昭63−106314号公報 特開2009−297666号公報
しかし、上記特許文献1の技術では、濾材本体のプリーツ形状に沿うようにリブを挿入しているので、リブから離れた場所では十分な襞密着防止効果を得られない恐れがある。また、上記特許文献2〜5の技術では、濾材本体を特殊なプリーツ形状に形成する必要があり、濾材の製造工程が複雑となり、高コスト化してしまう。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、プリーツ形状の襞密着(襞近接も含む。)を防止して圧力損失の上昇を抑えることができるとともに、生産性を高めて低コスト化を図ることができるフィルタ濾材の製造方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、流体を濾過するフィルタ濾材の製造方法であって、前記フィルタ濾材は、山部及び谷部を交互に形成するようにプリーツ形状に形成された濾材本体を備え、前記濾材本体に櫛形の第1板状部が設けられ、前記山部の頂部及び前記谷部の底部が先鋭状に形成された前記濾材本体を用意する工程(A)と、前記濾材本体に前記第1板状部を設けて、前記第1板状部により、前記濾材本体の流体を濾過するときの上流側に配される前記谷部の底部の先鋭状を押し広げて平坦状とする工程(B)と、を備えることを要旨とするフィルタ濾材の製造方法
請求項2に記載の発明は、請求項1記載において、前記工程(B)では、互いに近接・離間可能な一対の成形型の間に、前記濾材本体を配置し、前記一対の成形型を相対的に近接させる際に、一方の成形型に形成された縦断面櫛形状の第1押圧部により、前記濾材本体の流体を濾過するときの上流側に配される前記谷部の底部の先鋭状を押し広げて平坦状とし、その状態より、前記一対の成形型のキャビティ内に樹脂材料を注入して、前記第1板状部、前記濾材本体を保持する樹脂枠に一体成形することを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項記載において、前記フィルタ濾材は、前記濾材本体に櫛形の第2板状部が設けられ、前記工程(B)では、互いに近接・離間可能な一対の成形型の間に、前記濾材本体を配置し、前記一対の成形型を相対的に近接させる際に、一方の成形型に形成された縦断面櫛形状の第1押圧部により、前記濾材本体の流体を濾過するときの上流側に配される前記谷部の底部の先鋭状を押し広げて平坦状とするとともに、他方の成形型に形成された縦断面櫛形状の第2押圧部により、前記濾材本体の流体を濾過するときの下流側に配される前記山部の頂部を支持し、その状態より、前記一対の成形型のキャビティ内に樹脂材料を注入して、前記第1板状部及び前記第2板状部を、前記濾材本体を保持する樹脂枠に一体形成することを要旨とする。
請求項に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載において前記フィルタ濾材は、自動変速機用流体フィルタに備えられることを要旨とする。
本発明のフィルタ濾材の製造方法によると、山部の頂部及び谷部の底部が先鋭状に形成された濾材本体が用意され、濾材本体に第1板状部が設けられ、第1板状部により、流体を濾過するときに下流側に向かって開く前記谷部の底部の先鋭状が押し広げられて平坦状とされる。よって、濾材本体のプリーツ形状の襞密着が防止されて圧力損失の上昇を抑えることができる。また、濾材本体として、山部の頂部及び谷部の底部を先鋭状に形成されたものを使用できるので、濾材本体ひいてはフィルタ濾材の生産性を高めて低コスト化を図ることができる。
なお、本発明のフィルタ濾材の製造方法で得られるフィルタ濾材及び自動変速機用流体フィルタによると、櫛形の第1板状部により、流体を濾過するときに下流側に向かって開く谷部の底部の先鋭状が押し広げられて平坦状とされる。よって、濾材本体のプリーツ形状の襞密着が防止されて圧力損失の上昇を抑えることができる。また、濾材本体として、山部の頂部及び谷部の底部を先鋭状に形成されたものを使用できるので、濾材本体ひいてはフィルタ濾材の生産性を高めて低コスト化を図ることができる。
また、前記第1板状部が、前記濾材本体を保持する樹脂枠に一体成形されている場合は、樹脂枠及び第1板状部を同時に成形できるので、フィルタ濾材の生産性を更に高めることができる。
さらに、前記濾材本体に第2板状部が設けられ、該第2板状部が、前記山部の頂部を支持するように構成され、且つ、前記樹脂枠に一体形成されている場合は、櫛形の第2板状部により、流体を濾過するときに上流側に向かって開く山部の頂部が支持される。よって、濾材本体のプリーツ形状の襞密着を更に確実に防止できる。また、樹脂枠、第1板状部及び第2板状部を同時に成形でき、フィルタ濾材の生産性を更に高めることができる。さらに、濾材本体を挟んだ両側に第1板状部及び第2板状部が配置されるので、一体成形時の樹脂流れ性が均一となり寸法精度を向上させることができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例1に係るオイルフィルタの平面図である。 図1のII−II線断面図である。 図2のIII−III線断面図である。 実施例1に係るフィルタ濾材の平面図である。 図4のV−V線断面図である。 図5の要部拡大図である。 上記フィルタ濾材の製造方法を説明するための説明図である。 上記フィルタ濾材の製造方法を説明するための説明図である。 上記フィルタ濾材及び従来のフィルタ濾材の濾過試験の結果を示すグラフである。 実施例2に係るフィルタ濾材の平面図である。 図10のXI−XI線断面図である。 上記フィルタ濾材の製造方法を説明するための説明図である。 従来のフィルタ濾材を説明するための説明図である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
1.フィルタ濾材
本実施形態1.に係るフィルタ濾材(10、20)は、山部及び谷部を交互に形成するようにプリーツ形状に形成された濾材本体(11)を備え、流体を濾過するフィルタ濾材であって、山部の頂部及び谷部の底部を先鋭状に形成された濾材本体には櫛形の第1板状部(12、22)が設けられ、第1板状部は、流体を濾過するときに下流側に向かって開く谷部(11b)の底部の先鋭状を押し広げて平坦状とするように構成されていることを特徴とする(例えば、図5及び図11等参照)。
なお、上記「フィルタ濾材」の用途としては、例えば、自動変速機用流体フィルタ、オイルフィルタ、エアフィルタ、燃料フィルタ等を挙げることができる。
上記濾材本体の高さ(h)と上記谷部の平坦状の底部の横幅(w)との比(h/w)は、3〜12(特に4〜6)であることが好ましい(例えば、図6等参照)。濾材本体のプリーツ形状の襞密着をより確実に防止できるためである。
上記実施形態1.のフィルタ濾材としては、例えば、〔1〕上記第1板状部は、濾材本体を保持する樹脂枠(14)に一体成形されている形態(例えば、図5等参照)、〔2〕上記第1板状部は、濾材本体を保持する樹脂枠(14)に接合されている形態(例えば、図11等参照)等を挙げることができる。
上記〔1〕形態では、例えば、上記濾材本体には櫛形の第2板状部(13)が設けられ、第2板状部は、流体を濾過するときに上流側に向かって開く山部の頂部を支持するように構成され、且つ、上記樹脂枠に一体形成されていることができる。この場合、上記第1及び第2板状部の間で濾材本体の谷部の底部が挟持されていることが好ましい。谷部の底部をより確実に平坦状とし得るためのである。
上記〔2〕形態では、例えば、上記濾材本体には櫛形の第2板状部(23)が設けられ、第2板状部は、流体を濾過するときに上流側に向かって開く山部の頂部を支持するように構成され、且つ、上記樹脂枠に接合されていることができる。この場合、上記第1及び第2板状部の間で濾材本体の谷部の底部が挟持されていることが好ましい。谷部の底部をより確実に平坦状とし得るためである。
なお、上記第1板状部は、通常、上記濾材本体の流体を濾過するときの下流側となる表面側に設けられ、且つ、上記谷部のうちの流体を濾過するときに下流側に向かって開く下流側谷部の底部の先鋭状を押し広げて平坦状とするように構成されている(例えば、図6等参照)。また、上記第2板状部は、通常、上記濾材本体の流体を濾過するときの上流側となる表面側に設けられ、且つ、上記山部のうちの流体を濾過するときに上流側に向かって開く上流側山部の頂部の先鋭状を支持するように構成されている(例えば、図6等参照)。
2.自動変速機用流体フィルタ
本実施形態2.に係る自動変速機用流体フィルタは、上記実施形態1.のフィルタ濾材を備えることを特徴とする(例えば、図2等参照)。この自動変速機用流体フィルタは、例えば、流出口を有する樹脂製の上側ケース(2)と、上側ケースとの間で濾過室を形成し且つ流入口を有する樹脂製の下側ケース(3)と、この濾過室内をクリーンサイドとダスティサイドとに区画するように配置される上記フィルタ濾材(10、20)と、を備えることができる。なお、上記「自動変速機」としては、例えば、トルクコンバータ式、CVT(Continuously Variable Transmission)式等を挙げることができる。
3.フィルタ濾材の製造方法
本実施形態3.に係るフィルタ濾材の製造方法は、上記実施形態1.のフィルタ濾材の製造方法であって、山部の頂部及び谷部の底部が先鋭状に形成された上記濾材本体(11)を用意する工程(A)と、濾材本体に上記第1板状部(12、22)を設けて、第1板状部により、流体を濾過するときに下流側に向かって開く谷部の底部の先鋭状を押し広げて平坦状とする工程(B)と、を備えることを特徴とする。
上記工程(B)としては、例えば、〔1〕上記第1板状部及び第2板状部のうちの少なくとも第1板状部を、濾材本体を保持する樹脂枠(14)に一体成形する形態(例えば、図7及び図8等参照)、〔2〕上記第1板状部及び第2板状部のうちの少なくとも第1板状部を、濾材本体を保持する樹脂枠(14)に取り付けられる形態(例えば、図12等参照)等を挙げることができる。
上記〔1〕形態では、例えば、互いに近接・離間可能な一対の成形型(16、17)の間に、山部の頂部及び谷部の底部が先鋭状に形成された濾材本体を配置し、一対の成形型を相対的に近接させる際に、一方の成形型に形成された縦断面櫛形状の第1押圧部(18)により、流体を濾過するときに下流側に向かって開く谷部の底部の先鋭状を押し広げて平坦状とし、その状態より、一対の成形型のキャビティ内に樹脂材料を注入して第1板状部と濾材本体を保持する樹脂枠とを一体成形することができる(例えば、図7及び図8等参照)。
上述の場合、例えば、一対の成形型を相対的に近接させる際に、一方の成形型の上記第1押圧部(18)により、流体を濾過するときに下流側に向かって開く谷部の底部の先鋭状を押し広げて平坦状とするとともに、他方の成形型に形成された縦断面櫛形状の第2押圧部(19)により、流体を濾過するときに上流側に向かって開く山部の頂部を支持し、その状態より、一対の成形型のキャビティ内に樹脂材料を注入して第1及び第2板状部と濾材本体を保持する樹脂枠とを一体成形することができる。
以下、図面を用いて実施例1及び2により本発明を具体的に説明する。なお、本実施例では、本発明に係る「自動変速機用流体フィルタ」としてオイルフィルタを例示する。
<実施例1>
(1)オイルフィルタの構成
本実施例1に係るオイルフィルタ1は、図1〜図3に示すように、流出口2aを有する樹脂製の上側ケース2と、上側ケース2との間で濾過室4を形成し且つ流入口3aを有する樹脂製の下側ケース3と、この濾過室4内をクリーンサイド4aとダスティサイド4bとに区画するように配置されるフィルタ濾材10と、を備えている。なお、上記フィルタ濾材10を構成する後述の樹脂枠は、上側及び下側ケース2、3の突合せ端部2b、3bの間に接合(例えば、溶着、接着、嵌合、螺合等)されている。
(2)フィルタ濾材の構成
本実施例1に係るフィルタ濾材10は、図4及び図5に示すように、山部11a及び谷部11bを交互に形成するようにプリーツ形状に形成された濾材本体11を備えている。この濾材本体11としては、山部11aの頂部及び谷部11bの底部を先鋭状に形成されたものを使用する(図7参照)。
上記濾材本体11の一方の表面側には、山部11aの稜線方向と略直交する方向に延びる複数本(図中3本)の櫛形の第1板状部12が設けられている。これらの第1板状部12は、フィルタ濾材10の平面視において山部11aの稜線方向の両側及び中央側に配置されている。また、これら各第1板状部12は、基部12aと、基部12aの一端側から突出する複数の突出部12bと、を有している。これら各突出部12bは、オイルを濾過するときに下流側(即ち、クリーンサイド4a側)に向かって開く谷部11bの底部の先鋭状を押し広げて平坦状としている。
上記濾材本体11の他方の表面側には、山部11aの稜線方向と略直交する方向に延びる複数本(図中3本)の櫛形の第2板状部13が設けられている。これらの第2板状部13は、フィルタ濾材10の平面視において山部11aの稜線方向の両側及び中央側に配置されている。また、これら各第2板状部13は、基部13aと、基部13aの一端側から突出する複数の突出部13bと、を有している。これら各突出部13bは、オイルを濾過するときに上流側(即ち、ダスティサイド4b側)に向かって開く山部11aの頂部を支持している。なお、第1及び第2板状部12、13は、フィルタ濾材10の平面視において同じ位置に配置されている。
上記濾材本体11は、その高さhが約15mmとされ、その谷部11bの平坦状の底部の横幅wが約3mmとされている(図6参照)。よって、濾材本体11の高さhと横幅wとの比(h/w)は、約5とされている。また、上記第1及び第2板状部12、13のそれぞれは、濾材本体11の外周側を保持する樹脂枠14に一体形成されている。また、第1板状部12の各突出部12bと第2板状部13の基部13aとの間には、濾材本体11の谷部11bの底部が挟持されている。また、第1板状部12の基部12aと第2板状部13の突出部13bとの間には、濾材本体11の山部11aの頂部が挟持されている。
(3)フィルタ濾材の製造方法
次に、上記構成のフィルタ濾材10の製造方法について説明する。この製法では、図7及び図8に示すように、互いに近接・離間可能な一対の成形型16、17を用いる。この一方の成形型16には、成形時に谷部11bの底部の先鋭状を押し広げて平坦状とする縦断面櫛形状の第1押圧部18が形成されている。また、他方の成形型17には、成形時に山部11aの頂部を支持する縦断面櫛形状の第2押圧部19が形成されている。
先ず、図7に示すように、一対の成形型16、17の間に、山部11aの頂部及び谷部11bの底部が先鋭状された濾材本体11を配置する。次に、図8に示すように、一対の成形型16、17を相対的に近接させる。すると、一方の成形型16の第1押圧部18により、谷部11bの底部の先鋭状が押し広げられて平坦状とされるとともに、他方の成形型17の第2押圧部19により山部11aの頂部が支持される。その状態より、一対の成形型16、17のキャビティ内に樹脂材料を注入すると、第1及び第2板状部12、13と濾材本体11を保持する樹脂枠14とが一体成形され、フィルタ濾材10が得られる。
なお、上記オイルフィルタ1は、図示しないオイルパン内でオイルに浸漬された状態で使用される。そして、図2及び図3に破線矢印で示すように、自動変速機側で使用されたオイルはオイルパン内に貯留され、その貯留オイルは流入口3aから濾過室4内に流入されて濾材本体11により濾過される。その濾過後のオイルは流出口2aから流出されて自動変速機側に戻される。
(4)実施例の効果
以上より、本実施例のフィルタ濾材10によると、櫛形の第1板状部12により、オイルを濾過するときに下流側に向かって開く谷部11bの底部の先鋭状が押し広げられて平坦状とされる。よって、濾材本体11のプリーツ形状の襞密着が防止されて圧力損失の上昇を抑えることができる。その結果、必要な濾過面積を最小に抑えて小型化及び低コスト化を図ることができる。また、濾材本体11として、山部11aの頂部及び谷部11bの底部が先鋭状に形成されたものを使用できるので、濾材本体11ひいてはフィルタ濾材10の生産性を高めて低コスト化を図ることができる。
また、本実施例では、第1板状部12を、濾材本体11を保持する樹脂枠14に一体成形するようにしたので、樹脂枠14及び第1板状部12を同時に成形でき、フィルタ濾材10の生産性を更に高めることができる。
また、本実施例では、濾材本体11に第2板状部13を設け、第2板状部13を、山部11aの頂部を支持するように構成し、且つ、樹脂枠14に一体形成するようにしたので、櫛形の第2板状部12により、オイルを濾過するときに上流側に向かって開く山部11aの頂部が支持される。よって、濾材本体11のプリーツ形状の襞密着を更に確実に防止できる。また、樹脂枠14、第1板状部12及び第2板状部13を同時に成形でき、フィルタ濾材10の生産性を更に高めることができる。さらに、濾材本体11を挟んだ両側に第1及び第2板状部12、13が配置されるので、一体成形時の樹脂流れ性が均一となり寸法精度を向上させることができる。
さらに、本実施例では、第1及び第2板状部12、13の間で濾材本体11の谷部11bの底部を挟持するようにしたので、谷部11bの底部をより確実に平坦状とすることができる。また、第1及び第2板状部12、13の間で濾材本体11の山部11aの頂部を挟持するようにしたので、山部11aの頂部をより確実に支持できる。
(5)濾過試験
ここで、上記実施例1のフィルタ濾材10と従来のフィルタ濾材111(図13参照)との性能を比較する。図9に示すように、従来のフィルタ濾材111(図13参照)を用いた濾過試験では、圧力損失が比較的大きな値となっている。これに対して、上記実施例1のフィルタ濾材10を用いた濾過試験では、圧力損失が比較的小さな値に抑えられていることがわかる。特に大流量時の圧力損失において、効果が顕著となっている。
<実施例2>
次に、本実施例2に係るフィルタ濾材の構成について説明する。なお、本実施例2のフィルタ濾材では、上記実施例1に係るフィルタ濾材10と略同じ構成部位には同符号を付けて詳説を省略する。
本実施例2に係るフィルタ濾材20は、図10及び図11に示すように、濾材本体11を備えている。この濾材本体11としては、山部11aの頂部及び谷部11bの底部が先鋭状に形成されたものを使用する(図12参照)。
上記濾材本体11の一方の表面側には、山部11aの稜線方向と略直交する方向に延びる櫛形の第1板状部材22(本発明に係る「第1板状部」として例示する。)が設けられている。この第1板状部材22は、フィルタ濾材20の平面視において山部11aの稜線方向の中央側に配置されている。また、この第1板状部材22は、基部22aと、基部22aの一端側から突出する複数の突出部22bと、を有している。これら各突出部22bは、オイルを濾過するときに下流側(即ち、クリーンサイド4a側)に向かって開く谷部11bの底部の先鋭状を押し広げて平坦状としている。
上記濾材本体11の他方の表面側には、山部11aの稜線方向と略直交する方向に延びる櫛形の第2板状部材23(本発明に係る「第2板状部」として例示する。)が設けられている。この第2板状部材23は、フィルタ濾材20の平面視において山部11aの稜線方向の中央側に配置されている。また、この第2板状部材23は、基部23aと、基部23aの一端側から突出する複数の突出部23bと、を有している。これら各突出部23bは、オイルを濾過するときに上流側(即ち、ダスティサイド4b側)に向かって開く山部11aの頂部を支持している。なお、第1及び第2板状部材22、23は、フィルタ濾材20の平面視において同じ位置に配置されている。
上記第1及び第2板状部材22、23のそれぞれは、濾材本体11の外周側を保持する樹脂枠14に接合(例えば、溶着、接着、嵌合、螺合等)されている。また、第1板状部材22の突出部22bと第2板状部材23の基部23aとの間には、濾材本体11の谷部11bの底部が挟持されている。また、第1板状部材22の基部22aと第2板状部材23の突出部23bとの間には、濾材本体11の山部11aの頂部が挟持されている。
(3)フィルタ濾材の製造方法
次に、上記構成のフィルタ濾材20の製造方法について説明する。図12に示すように、山部11aの頂部及び谷部11bの底部が先鋭状に形成された濾材本体11を樹脂枠14で保持してなるフィルタ濾材20’を用意する。次に、樹脂枠14に対して第1及び第2板状部材22、23を取り付けて、フィルタ濾材20が得られる。このとき、第1板状部材22により、谷部11bの底部の先鋭状が押し広げられて平坦状とされるとともに、第2板状部材23により山部11aの頂部が支持される。
(4)実施例の効果
以上より、本実施例のフィルタ濾材20によると、櫛形の第1板状部材22により、オイルを濾過するときに下流側に向かって開く谷部11bの底部の先鋭状が押し広げられて平坦状とされる。よって、濾材本体11のプリーツ形状の襞密着が防止されて圧力損失の上昇を抑えることができる。その結果、必要な濾過面積を最小に抑えて小型化及び低コスト化を図ることができる。また、濾材本体11として、山部11aの頂部及び谷部11bの底部が先鋭状に形成されたものを使用できるので、濾材本体11ひいてはフィルタ濾材20の生産性を高めて低コスト化を図ることができる。
また、本実施例では、濾材本体11を保持する樹脂枠14に対して第1及び第2板状部材22、23を後付けするようにしたので、板状部材22、23の本数や配置場所等を適宜選択すれば、共通のフィルタ濾材20’(図12参照)を用いて様々な使用条件等に対応できる。
また、本実施例では、濾材本体11に第2板状部材23を設け、第2板状部材23を、山部11aの頂部を支持するように構成したので、櫛形の第2板状部12により、オイルを濾過するときに上流側に向かって開く山部11aの頂部が支持される。よって、濾材本体11のプリーツ液状の襞密着を更に確実に防止できる。
さらに、本実施例では、第1及び第2板状部材22、23の間で濾材本体11の谷部11bの底部を挟持するようにしたので、谷部11bの底部をより確実に平坦状とすることができる。また、第1及び第2板状部材22、23の間で濾材本体11の山部11aの頂部を挟持するようにしたので、山部11aの頂部をより確実に支持できる。
尚、本発明においては、上記実施例1及び2に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、上記実施例1及び2では、濾材本体11の全ての谷部11bの底部を平坦状とする第1板状部12又は第1板状部材22を例示したが、これに限定されず、例えば、谷部11bのうちで底部が平坦状とされるものと底部が先鋭状のままのものとが混在するような第1板状部又は第1板状部材を採用してもよい。
また、上記実施例1及び2では、濾材本体11の全ての山部11aの頂部を支持する第2板状部13又は第2板状部材23を例示したが、これに限定されず、例えば、山部11aのうちで頂部が支持されるものと頂部が支持されないものとが混在するような第2板状部又は第2板状部材を採用してもよい。
また、上記実施例2では、第1及び第2板状部材22、23を、濾材本体11を保持する樹脂枠14に接合する形態を例示したが、これに限定されず、例えば、上側ケース2に一体形成された第1板状部を濾材本体11の谷部11bに挿入したり、下側ケース3に一体形成された第2板状部を濾材本体11の山部11aに挿入したりしてもよい。
また、上記実施例1では、濾材本体11の山部11aの稜線方向の両側及び中央側に第1及び第2板状部12、13を配置するようにしたが、これに限定されず、例えば、濾材本体11の山部11aの稜線方向の中央側のみに第1及び第2板状部12、13を配置したり、濾材本体11の山部11aの稜線方向の両側のみに第1及び第2板状部12、13を配置したりしてもよい。
また、上記実施例2では、濾材本体11の山部11aの稜線方向の中央側のみに第1及び第2板状部材22、23を配置するようにしたが、これに限定されず、例えば、濾材本体11の山部11aの稜線方向の両側にのみ第1及び第2板状部22、23を配置したり、濾材本体11の山部11aの稜線方向の中央側及び両側に第1及び第2板状部22、23を配置したりしてもよい。
また、上記実施例1及び2では、濾材本体11の山部11aの稜線方向の中央側に1本の第1及び第2板状部12、13又は第1及び第2板状部材22、23を配置するようにしたが、これに限定されず、例えば、濾材本体11の山部11aの稜線方向の中央側に2本以上の第1及び第2板状部12、13又は第1及び第2板状部材22、23を配置するようにしてもよい。
さらに、上記実施例1及び2において、濾材本体11の材質としては、例えば、不織布、織物、紙等を挙げることができる。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
流体を濾過するフィルタ技術として広く利用される。特に、乗用車、バス、トラック等の他、列車、汽車等の鉄道車両、建設車両、農業車両、産業車両などの車両用のフィルタ技術として好適に利用される。
1;オイルフィルタ、10,20;フィルタ濾材、11;濾材本体、11a;山部、11b;谷部、12;第1板状部、13;第2板状部、14;樹脂枠、22;第1板状部材、23;第2板状部材。

Claims (4)

  1. 流体を濾過するフィルタ濾材の製造方法であって、
    前記フィルタ濾材は、山部及び谷部を交互に形成するようにプリーツ形状に形成された濾材本体を備え、前記濾材本体に櫛形の第1板状部が設けられ、
    前記山部の頂部及び前記谷部の底部が先鋭状に形成された前記濾材本体を用意する工程(A)と、
    前記濾材本体に前記第1板状部を設けて、前記第1板状部により、前記濾材本体の流体を濾過するときの上流側に配される前記谷部の底部の先鋭状を押し広げて平坦状とする工程(B)と、を備えることを特徴とするフィルタ濾材の製造方法
  2. 前記工程(B)では、互いに近接・離間可能な一対の成形型の間に、前記濾材本体を配置し、前記一対の成形型を相対的に近接させる際に、一方の成形型に形成された縦断面櫛形状の第1押圧部により、前記濾材本体の流体を濾過するときの上流側に配される前記谷部の底部の先鋭状を押し広げて平坦状とし、その状態より、前記一対の成形型のキャビティ内に樹脂材料を注入して、前記第1板状部、前記濾材本体を保持する樹脂枠に一体成形する請求項1記載のフィルタ濾材の製造方法
  3. 前記フィルタ濾材は、前記濾材本体に櫛形の第2板状部が設けられ、
    前記工程(B)では、互いに近接・離間可能な一対の成形型の間に、前記濾材本体を配置し、前記一対の成形型を相対的に近接させる際に、一方の成形型に形成された縦断面櫛形状の第1押圧部により、前記濾材本体の流体を濾過するときの上流側に配される前記谷部の底部の先鋭状を押し広げて平坦状とするとともに、他方の成形型に形成された縦断面櫛形状の第2押圧部により、前記濾材本体の流体を濾過するときの下流側に配される前記山部の頂部を支持し、その状態より、前記一対の成形型のキャビティ内に樹脂材料を注入して、前記第1板状部及び前記第2板状部を、前記濾材本体を保持する樹脂枠に一体形成する請求項記載のフィルタ濾材の製造方法
  4. 前記フィルタ濾材は、自動変速機用流体フィルタに備えられる請求項1乃至3のいずれか一項に記載のフィルタ濾材の製造方法
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