JP5573219B2 - 薄膜トランジスタ、ならびに電子機器およびその製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタ、ならびに電子機器およびその製造方法 Download PDF

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本発明は、有機半導体材料を含む能動層を備えた薄膜トランジスタ、ならびにそれを用いた電子機器およびその製造方法に関する。
近年、多様な技術分野において電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor )が用いられており、中でも、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が広く普及している。このTFTは、多くの電子機器に搭載されており、例えば、アクティブマトリクス方式のディスプレイなどに画素選択用のデバイスとして用いられている。
TFTは、ゲート電極からゲート絶縁層を介して離間された能動層(いわゆるチャネル層)に、ソース電極およびドレイン電極が接続されたものである。このTFTでは、ゲート電極に印加される電圧に応じてソース電極とドレイン電極との間に流れる電流が制御され、その電流は能動層中の電荷キャリアを蓄積または消耗しながら流れる。
能動層の形成材料としては、ケイ素(Si)またはガリウムヒ素(GaAs)などの無機半導体材料が用いられており、そのような能動層を備えたTFTは、無機TFTと呼ばれている。ところが、大画面ディスプレイなどの大型用途では、無機半導体材料が高価であると共に、画面全体に渡って複数の無機TFTの性能を均一化するために厳しい製造条件(高温または真空など)を要するため、製造難易度およびコストが高くなる。
そこで、最近では、無機半導体材料の代わりに安価な有機半導体材料を用いることが検討されており、そのような能動層を備えたTFTは、有機TFTと呼ばれている。この有機半導体材料としては、主に、π電子を有する共役系材料が用いられている(例えば、非特許文献1〜4参照。)。ところが、上記した共役系材料については、十分な電気的性能が得られないと共に、大規模な製造工程では加工が困難であることが懸念されている。この他、大気中の酸素および水分と反応しやすいため、十分な堅牢性が得られないことも問題視されている。このような堅牢性に関する問題は、有機TFTを搭載した電子機器の寿命を短命化するおそれがある。これらのことから、従来の有機半導体材料は、実使用上において未だ満足できるレベルにあるとは言えない。
詳細には、ペンタセンを用いると極めて高い移動度は得られるが、高真空条件下で蒸着した場合に限られる(例えば、非特許文献5参照。)。なお、ペンタセンについては、液体加工を可能にするために可溶性の前駆体を用いることも検討されているが、この場合には、能動層を形成するために真空中において高温(140℃〜180℃)で加熱する必要がある(例えば、非特許文献6参照。)。この液体加工による製造プロセスは、最終的に製造される有機TFTの性能が基板および転化条件の影響を非常に受けやすいため、実使用上における有用性の観点では限定的であると言わざるを得ない。
α−セキシチオフェンなどの共役オリゴマーを用いると高い移動度は得られるが、やはり高真空条件下で蒸着した場合に限られる(例えば、非特許文献7,8参照。)。これに対して、ポリ(3−ヘキシルチオフェン)などの一部の半導体ポリマーについては、溶液相から蒸着できるが、実使用上においては十分と言えないことが見出されている(例えば、非特許文献9参照。)。
ボルセンバーガー(Borsenberger)等により、熱可塑性ポリマー中にビス(ジ−トリルアミノフェニル)シクロヘキサンがドープされた高移動度ドープポリマーについて報告されている(例えば、非特許文献10参照。)。この高移動度ドープポリマーは、ゼログラフィの光受容体における輸送層として使用可能である。
この他、電子デバイスを製造するために、有機材料の混合物を用いることが検討されている(例えば、特許文献1参照。)。この混合物は、高分子材料(ポリマーバインダ)、電荷輸送分子および酸化剤を含む導電性コーティング用組成物であり、その酸化剤は、キャリア濃度を高くするために用いられている。
能動層の形成材料として、少なくとも2種類の有機半導体材料の混合物が用いられている(例えば、特許文献2参照。)。この場合には、一方の有機半導体材料が他方の有機半導体材料よりも高い導電性を有しており、その高導電性の有機半導体材料が能動層中においてキャリアを供給する役割を果たすため、電流が良好に制御される。なお、有機半導体材料の混合物には、さらに電気絶縁材料が混入されてもよいとされている。
有機半導体材料と共に高分子材料(有機バインダ)を含む能動層が用いられている(例えば、特許文献3参照。)。この高分子材料は、10-6Scm-1未満の固有導電率および1000Hzにおいて3.3未満の誘電率εを有している。この誘電率εは、好ましくは3.0未満、より好ましくは2.8未満であり、特に2.0〜2.8である。
ジェイ.メイター.ケム.,7(3),369頁−376頁,1997年(J.Mater.Chem, ,7(3),p369-p376 ,1997) ジェイ.メイター.ケム.,9,1895頁−1904頁,1999年(J.Mater.Chem, ,9 ,p1895-p1904 ,1999) カレント オピニオン イン ソリッド ステイト アンド マテリアルズ サイエンス,2,455頁−561頁,1997年(Current Opinion in Solid State & Materials Science ,2 ,p455-p561 ,1997) カレント オピニオン イン ソリッド ステイト アンド マテリアルズ サイエンス,227,253頁−262頁,1998年(Current Opinion in Solid State & Materials Science ,227 ,p253-p262 ,1998) シンス.メタル.1127,41頁−43頁,1991年(Synth.Metals,1127,p41-p43 ,1991) シンス.メタル.88,37頁−55頁,1997年(Synth.Metals,88,p37-p55 ,1997) シンス.メタル.435,54頁,1993年(Synth.Metals,435 ,p54 ,1993) シンス.メタル.265,1684頁,1994年(Synth.Metals,265 ,p1684 ,1994) アップライド フィジックス レターズ,53,195頁,1988年(Applied Physics Letters ,53,p195,1988) ジェイ.アップル.フィズ,34,Pt2,No12A,L1597頁−L1598頁,1995年(J.Appl.Phys.,34,Pt2 ,No12A ,L1597-L1598 ,1995)
欧州特許第0910100A2号明細書 米国特許第5500537号明細書 特表2004−525501号公報
電子機器の製造工程では、有機TFTが形成されたのち、その有機TFTが保護用(または平坦化用)の絶縁層などに代表されるさまざまなパッケージング部材とパッケージングされる。この場合には、パッケージング工程において有機TFTが過度に加熱されると能動層の特性が劣化しやすいたため、その有機TFTにおいて移動度およびオンオフ比などの性能がばらつく可能性が高くなる。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、性能の安定化を図ることが可能な薄膜トランジスタ、ならびにそれを用いた電子機器およびその製造方法を提供することにある。
本発明の電子機器は、薄膜トランジスタおよびパッケージング部材を備えている。薄膜トランジスタは、ゲート電極と、ゲート絶縁層を介してゲート電極に対向配置されると共に可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料を含む能動層と、互いに離間されると共に能動層に接続されたソース電極およびドレイン電極とを含んでいる。パッケージング部材は、薄膜トランジスタとパッケージングされるものである。可溶性有機半導体材料は、式(1)で表されるジオキサンアンタントレン系化合物を含んでいる。可溶性高分子材料は、ポリフェニルエーテルを含んでおり、その可溶性高分子材料のガラス転移温度は、150℃以上である。パッケージング部材は、薄膜トランジスタを覆う絶縁層または薄膜トランジスタに接続される電極を含んでいる。
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本発明の電子機器の製造方法は、上記した薄膜トランジスタを形成する工程と、その薄膜トランジスタをパッケージング部材とパッケージングする工程とを含むようにしたものである。可溶性有機半導体材料は、式(1)に示したジオキサンアンタントレン系化合物を含み、可溶性高分子材料は、ポリフェニルエーテルを含む。パッケージング部材は、薄膜トランジスタを覆う絶縁層または薄膜トランジスタに接続される電極を含む。この薄膜トランジスタがパッケージング部材とパッケージングされる工程における最高温度よりも、可溶性高分子材料のガラス転移温度を高くしている。
本発明の薄膜トランジスタは、ゲート電極と、ゲート絶縁層を介してゲート電極に対向配置された能動層と、互いに離間されると共に能動層に接続されたソース電極およびドレイン電極とを含むものである。能動層は、可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料を含んでいる。可溶性有機半導体材料は、式(1)に示したジオキサンアンタントレン系化合物を含んでいる。可溶性高分子材料は、ポリフェニルエーテルを含んでおり、その可溶性高分子材料のガラス転移温度は、150℃以上である。
本発明の薄膜トランジスタによれば、能動層が可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料を含んでいる。可溶性有機半導体材料が式(1)に示したジオキサンアンタントレン系化合物を含んでいると共に、可溶性高分子材料がポリフェニルエーテルを含んでおり、その可溶性高分子材料のガラス転移温度が150℃よりも高くなっている。この場合には、薄膜トランジスタを用いた電子機器の製造工程において、加熱を伴う工程(最高温度=150℃)を含むパッケージング工程に薄膜トランジスタが投入されても、能動層の特性が劣化しにくくなる。このため、複数の薄膜トランジスタの間において、移動度およびオンオフ比などの性能がばらつきにくくなる。よって、性能を安定化することができると共に、電子機器の性能向上に寄与することができる。
本発明の電子機器またはその製造方法によれば、パッケージング部材とパッケージングされる薄膜トランジスタの能動層が可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料を含むようにしている。可溶性有機半導体材料が式(1)に示したジオキサンアンタントレン系化合物を含み、可溶性高分子材料がポリフェニルエーテルを含むようにしている。さらに、可溶性高分子材料のガラス転移温度をパッケージング部材の加工時における最高温度よりも高くしている。よって、加熱を伴う工程(最高温度=150℃)を含むパッケージング工程に薄膜トランジスタが投入されても能動層の特性が劣化しにくいため、複数の薄膜トランジスタの間において性能がばらつきにくくなる。よって、電子機器の性能向上を図ることができる。
本発明の一実施形態における薄膜トランジスタの構成を表す断面図である。 本発明の一実施形態における薄膜トランジスタの他の構成を表す断面図である。 薄膜トランジスタの構成に関する変形例を表す断面図である。 薄膜トランジスタの適用例である液晶表示装置の主要部の構成を表す断面図である。 図4に示した液晶表示装置の回路構成を表す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明する順序は、下記の通りである。

1.薄膜トランジスタ
2.薄膜トランジスタの適用例(電子機器)
<1.薄膜トランジスタ>
[薄膜トランジスタの全体構成]
図1および図2は、それぞれ本発明の一実施形態における薄膜トランジスタである有機TFTの断面構成および平面構成を表しており、図1では、図2に示したI−I線に沿った断面を示している。
ここで説明する有機TFTは、以降で詳細に説明するように、液晶表示装置などの電子機器の一部を構成するデバイスであり、その電子機器の製造工程においてパッケージング部材とパッケージングされるものである。このパッケージング部材とは、電子機器を構成する複数の部材(有機TFT以外の部品)であり、例えば、有機TFTを被覆する絶縁層または有機TFTに接続される電極などである。なお、パッケージングとは、電子機器を完成させるために、成膜工程、接続工程または貼り合わせ工程などの各種工程を経て、有機TFTがパッケージング部材と組み合わされることを意味する。以下では、有機TFTがパッケージング部材と組み合わされる工程をパッケージング工程と呼ぶ。
この有機TFTは、ゲート絶縁層2を介してゲート電極1に対向するように能動層3が配置されると共に、その能動層3にソース電極4およびドレイン電極5が接続されたものである。
なお、図1および図2に示した有機TFTは、例えば、ゲート電極1が能動層3よりも下側に位置すると共にソース電極4およびドレイン電極5が能動層3の上側に重なっているボトムゲート・トップコンタクト型である。
ゲート電極1は、例えば、タングステン(W)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)またはそれらの合金などの金属材料により形成されている。
ゲート絶縁層2は、例えば、無機材料または有機高分子材料により形成されている。無機材料は、例えば、酸化ケイ素(SiO2 )または窒化ケイ素(Si3 4 )などである。有機高分子材料は、例えば、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリイミドまたはフッ素樹脂などである。
能動層3は、可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料を含んでいる。能動層3が有機半導体材料と共に高分子材料を含んでいるのは、その高分子材料を含んでいない場合と比較して、複数の有機TFTの間において性能(移動度およびオンオフ比など)がばらつきにくくなるからである。また、有機半導体材料および高分子材料がいずれも可溶性であるのは、塗布法により能動層を形成できるため、蒸着法などを用いる場合と比較して、複数の有機TFTの間において性能がばらつきにくくなると共に、その形成工程が簡略化されるからである。
なお、能動層3では、可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料が相分離していてもよい。この場合には、ソース電極4およびドレイン電極5と能動層3との間において十分な電気伝導性を得るために、ソース電極4等から遠い側よりも近い側において可溶性有機半導体材料がより多く分布するように相分離していることが好ましい。さらに、可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料は、完全に相分離して2層になっていてもよい。
ここで、可溶性とは、有機半導体材料および高分子材料が溶媒に対して分子レベルで分散(溶解および相溶)する性質であり、それらを分散させるためには必要に応じて攪拌または加熱などの処理を伴ってもよい。この場合には、有機半導体材料および高分子材料が共通の溶媒に対して溶解可能であることが好ましい。また、両者の溶解度は、溶媒に対して0.5重量%以上であることが好ましく、1重量%以上であることがより好ましく、5重量%以上であることがさらに好ましい。
可溶性有機半導体材料の種類は、半導体特性および上記した可溶性を有する有機材料のいずれか1種類または2種類以上であれば、特に限定されない。
中でも、可溶性有機半導体材料としては、少なくとも3つの芳香族環を有する共役芳香族材料が好ましい。芳香族環の種類は、5員環、6員環または7員環が好ましく、5員環または6員環がより好ましい。これらの芳香族環は、セレン(Se)、テルル(Te)、リン(P)、ケイ素(Si)、ホウ素(B)、ヒ素(As)、窒素(N)、酸素(O)および硫黄(S)のうちの少なくとも1つのヘテロ原子を構成元素として有していてもよい。中でも、窒素、酸素および硫黄のうちの少なくとも1つがより好ましい。なお、芳香族環の少なくとも一部は、以下に列挙する置換基のいずれか1種類または2種類以上により置換されていてもよい。この置換基は、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ポリアルコキシ基、チオアルキル基、アシル基、アリール基、ハロゲン基、シアノ基、ニトロ基、アルキルアミノ基(第二級または第三級)またはアリールアミノ基(第二級または第三級)などである。ハロゲン基の種類は、特に限定されないが、例えば、フッ素基などである。なお、置換基は、上記した一連の基の誘導体でもよい。
可溶性有機半導体材料の具体例としては、以下の材料などが挙げられる。ポリチオフェン、ポリ−3−ヘキシルチオフェン、ペンタセン[2,3,6,7−ジベンゾアントラセン]、ポリアントラセン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレンまたはポリフェニレンである。ポリフラン、ポリセレノフェン、ポリイソチアナフテン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンビニレン、ポリチエニレンビニレン、ポリナフタレンまたはポリピレンである。ポリアズレン、フタロシアニン、メロシアニンまたはポリエチレンジオキシチオフェン、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸またはジオキサンアンタントレンである。なお、上記した材料の誘導体でもよい。
可溶性高分子材料のガラス転移温度は、有機TFTを用いた電子機器の製造工程(パッケージング工程)における最高温度よりも高くなっている。有機TFTがパッケージング工程に投入された場合に、その有機TFTがガラス転移温度以上の温度で加熱されることに起因して能動層3の特性が劣化することを防止するためである。
より具体的には、可溶性高分子材料のガラス転移温度は、150℃よりも高いことが好ましい。電子機器として液晶表示装置などを想定した場合、その製造工程(パッケージング工程)における最高温度は概ね150℃であるからである。ただし、パッケージング工程における最高温度のばらつきなどを考慮すると、能動層3の特性劣化を効果的に防止するためには、ガラス転移温度は、パッケージング工程における最高温度よりも30℃高いことが好ましく、50℃高いことがより好ましい。すなわち、ガラス転移温度は、180℃よりも高いことが好ましく、200℃よりも高いことがより好ましい。
また、可溶性高分子材料の分子量は、上記した可溶性が確保されれば特に限定されないが、中でも、10000以上が好ましく、15000以上がより好ましく、20000以上がさらに好ましい。高分子材料の種類にもよるが、その溶解性は概ね分子量が大きくなるにしたがって高くなるからである。
可溶性高分子材料の種類は、ガラス転移温度がパッケージング工程における最高温度よりも高い可溶性の高分子材料のいずれか1種類または2種類以上であれば、特に限定されない。この可溶性高分子材料の具体例としては、以下の材料などが挙げられる。ガラス転移温度が180℃以上である環状オレフィンコボリマーである。ガラス転移温度が200℃以上であるポリフェニルエーテル、ポリエーテルサルホンまたはポリサルホンである。
可溶性有機半導体材料と可溶性高分子材料との混合比は、特に限定されないが、中でも、可溶性有機半導体材料:可溶性高分子材料=10:1〜1:10が好ましく、5:1〜1:5がより好ましく、3:1〜1:3がさらに好ましく、1:1が特に好ましい。
ここで、能動層3は、可溶性有機半導体材料と可溶性高分子材料とを溶媒に溶解させて溶液を調製したのち、その溶液を用いて形成される。この能動層3の形成方法は、溶液を用いる方法であれば特に限定されないが、例えば、浸漬法、噴霧法、塗布法または印刷法などである。これらの形成方法では、溶液を塗布等したのちに乾燥させて(溶媒を揮発させて)膜化することにより、溶質(可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料)を含む能動層3が形成される。この場合には、必要に応じて、さらに加熱(焼成)処理を行ってもよい。なお、溶液の粘度は、可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料の種類、ならびに固形分濃度などに応じて調整可能である。
なお、可溶性高分子材料は、上記した溶液の調製時点において既に高分子状態(ポリマー)になっていてもよいし、溶液の調製時点においては未だ低分子状態(モノマー)であり、その溶液が塗布等されたのちに反応して高分子状態になってもよい。この反応は、例えば、加熱処理または光照射処理などによる重合反応である。
溶媒の種類は、可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料を溶解させることができる液体のいずれか1種類または2種類以上であれば、特に限定されない。この場合には、乾燥時(溶媒の揮発時)において膜(能動層3)に欠陥を生じさせないような優れた揮発性を有する材料が好ましい。溶媒の具体例としては、塩素系、芳香族系、ケトン類、含窒素類、含硫黄類または脂肪族有機系などの材料などが挙げられる。塩素系は、例えば、ジクロロメタン、トリクロロメタン、モノクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタンまたは1,1,2,2−テトラクロロエタンである。芳香族系は、例えば、アニソール、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレンまたはテトラリンである。ケトン類は、例えば、1,4−ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチルまたは酢酸n−ブチルである。含窒素類は、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、2−メチルピロリドンまたはジメチルイミダゾリジノンである。含硫黄類は、例えば、ジメチルスルホキシドである。脂肪族有機系は、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサンまたはデカリンである。中でも、溶液の調製時等における扱いやすさおよび安定性を考慮すると、沸点が100℃よりも高い溶媒(高沸点溶媒)が好ましい。
ソース電極4およびドレイン電極5は、例えば、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、銅、アルミニウム、モリブデンまたはそれらの合金などの金属材料により形成されており、それらの酸化物により形成されていてもよい。特に、ソース電極4およびドレイン電極5は、能動層3にオーミック接触していることが好ましい。
なお、有機TFTは、上記以外の他の構成要素を備えていてもよい。このような他の構成要素としては、例えば、有機TFTを支持する基体などが挙げられる。この基体は、例えば、アルミニウム、ニッケルまたはステンレスなどの金属材料の基板(ウェハ)でもよいし、ポリカーボネート(PC)またはポリエチレンテレフタレート(PET)などのプラスチック材料のフィルムでもよい。
[薄膜トランジスタの製造方法]
この有機TFTは、例えば、以下の手順により製造される。なお、以下では、有機TFTの一連の構成要素の形成材料については既に説明したので、その説明を随時省略する。また、ここで説明する有機TFTの製造方法はあくまで一例であり、各構成要素の形成材料および形成方法などは適宜変更可能である。
最初に、ゲート電極1を形成する。この場合には、例えば、金属層を成膜し、フォトリソグラフィ法により金属層の上にレジストパターンなどのマスクを形成したのち、そのマスクを用いて金属層をエッチングする。こののち、アッシング法などにより使用済みのレジストパターンを除去する。金属層の成膜方法は、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法または電解鍍金法などである。金属層のエッチング方法は、例えば、イオンミリング、反応性イオンエッチング(RIE)またはウェットエッチングなどである。ただし、ゲート電極1の形成方法は、印刷法などの他の方法でもよい。また、レジストパターンの代わりに金属パターンをマスクとして用いてもよい。
続いて、ゲート電極1を覆うようにゲート絶縁層2を形成する。このゲート絶縁層2の形成方法は、例えば、その形成材料により異なる。無機材料を用いる場合は、スパッタリング法または化学気相成長(CVD)法などである。有機高分子材料を用いる場合は、塗布法または印刷法などである。
続いて、以下の手順により、ゲート絶縁層2の上に能動層3を形成する。まず、可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料を溶媒に溶解させて溶液を調製する。この場合には、上記したように、可溶性高分子材料として、ガラス転移温度が電子機器の製造工程(パッケージング工程)における最高温度よりも高い材料を用いる。続いて、浸漬法、噴霧法、塗布法または印刷法などにより、溶液を用いてゲート絶縁層2の表面に能動層3を形成する。塗布法または印刷法は、例えば、キャストコーティング法、スプレーコーティング法、インクジェット印刷法、凸版印刷法、フレキソ印刷法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法またはグラビアオフセット印刷法などである。続いて、レジストパターンをマスクとして能動層3をエッチングする。この場合には、パターニング方法として、例えば、フォトリソグラフィ法または電子ビームリソグラフィ法などを用いると共に、エッチング方法として、例えば、ウェットエッチングなどを用いる。
最後に、ゲート絶縁層2の上に、能動層3に接続されるようにソース電極4およびドレイン電極5を形成する。この場合には、まず、ソース電極4およびドレイン電極5と同様の形成材料を用いて、ゲート絶縁層2および能動層3を覆うように金属層(図示せず)を形成する。この金属層の形成方法は、成膜時において能動層3にダメージを与えない方法が好ましい。続いて、金属層の上に、レジストパターンなどのマスクを形成する。最後に、マスクを用いて金属層を選択的にエッチングして、ソース電極4およびドレイン電極5を形成する。金属層のエッチング方法は、例えば、ゲート電極1を形成した場合と同様であり、中でも、エッチング時において能動層3にダメージを与えない方法が好ましい。これにより、有機TFTが完成する。
[薄膜トランジスタに関する作用および効果]
この有機TFTによれば、能動層3が可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料を含んでいると共に、その可溶性高分子材料のガラス転移温度がパッケージング工程における最高温度よりも高くなっている。この可溶性高分子材料のガラス転移温度は、具体的には、150℃以上である。この場合には、電子機器の製造工程において、加熱を伴う工程(最高温度=150℃)を含むパッケージング工程に有機TFTが投入されても、能動層3の特性が劣化しにくくなる。このため、複数の有機TFTの間において、移動度およびオンオフ比などの性能がばらつきにくくなる。よって、性能を安定化することができると共に、電子機器の性能向上に寄与することができる。
また、溶液を用いた塗布法などにより能動層3が形成されるため、厳しい製造条件(高温または真空など)を要する蒸着法などにより形成される場合と比較して、簡単に効率よく能動層3を形成することができる。これにより、製造コストを削減することもできる。
[変形例]
なお、有機TFTは、ボトムゲート・トップコンタクト型に限らず、図3に示したように、ボトムゲート・ボトムコンタクト型でもよい。この場合には、能動層3がソース電極4およびドレイン電極5の上側に重なることになる。この他、ここでは具体的に図示しないが、ゲート電極1が能動層3の上側に位置するトップゲート・トップコンタクト型またはトップゲート・トップコンタクト型でもよい。これらの場合においても、同様の効果を得ることができる。
<2.薄膜トランジスタの適用例(電子機器)>
次に、上記した薄膜トランジスタ(有機TFT)の適用例について説明する。この有機TFTは、さまざまな電子機器に適用可能である。
例えば、有機TFTは、電子機器として液晶表示装置に適用される。図4および図5は、それぞれ液晶表示装置の主要部の断面構成および回路構成を表している。なお、以下で説明する装置構成(図4)および回路構成(図5)はあくまで一例であり、それらの構成は適宜変更可能である。
[電子機器の構成]
ここで説明する液晶表示装置は、例えば、有機TFTを用いたアクティブマトリクス駆動方式の透過型液晶ディスプレイであり、その有機TFTは、スイッチング(画素選択)用の素子として用いられる。この液晶表示装置は、図4に示したように、駆動基板10と対向基板20との間に液晶層31が封入されたものである。
駆動基板10は、例えば、支持基板11の一面に有機TFT12、平坦化絶縁層13および画素電極14がこの順に形成されると共に、複数の有機TFT12および画素電極14がマトリクス状に配置されたものである。ただし、1画素内に含まれる有機TFT12の数は、1つでもよいし、2つ以上でもよい。図4および図5では、例えば、1画素内に1つの有機TFT12が含まれる場合を示している。支持基板11は、例えば、ガラスまたはプラスチック材料などの透過性材料により形成されており、有機TFT12は、上記した有機TFTと同様の構成を有している。プラスチック材料の種類は、例えば、有機TFTについて説明した場合と同様である。平坦化絶縁層13は、例えば、ポリイミドなどの絶縁性樹脂材料により形成されており、画素電極14は、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)などの透過性導電性材料により形成されている。なお、画素電極14は、例えば、平坦化絶縁層13に設けられたコンタクトホール(図示せず)を通じて有機TFT12に接続されている。
対向基板20は、例えば、支持基板21の一面に対向電極22が全面形成されたものである。支持基板21は、例えば、ガラスまたはプラスチック材料などの透過性材料により形成されており、対向電極22は、例えば、ITOなどの導電性材料により形成されている。プラスチック材料の種類は、例えば、有機TFTについて説明した場合と同様である。
駆動基板10および対向基板20は、液晶層31を挟んで画素電極14と対向電極22とが対向するように配置されるように、シール材30により貼り合わされている。液晶層31に含まれる液晶分子の種類は、任意に選択可能である。
この他、液晶表示装置は、例えば、位相差板、偏光板、配向膜およびバックライトユニットなどの他の構成要素(いずれも図示せず)を備えていてもよい。
液晶表示装置を駆動させるための回路は、例えば、図5に示したように、上記した有機TFT12、画素電極14、対向電極22および液晶層31と共に、キャパシタ15を含んでいる。この回路では、行方向に複数の信号線32が配列されていると共に列方向に複数の走査線33が配列されており、それらが交差する位置に有機TFT12、画素電極14およびキャパシタ15が配置されている。ただし、有機TFT12におけるソース電極、ゲート電極およびドレイン電極の接続先は、図5に示した場合に限られない。信号線32および走査線33は、それぞれ図示しない信号線駆動回路(データドライバ)および走査線駆動回路(走査ドライバ)に接続されている。
[電子機器の動作]
この液晶表示装置では、有機TFT12により画素電極14が選択され、その画素電極14と対向電極22との間に電界が印加されると、その電界強度に応じて液晶層31における液晶分子の配向状態が変化する。これにより、液晶分子の配向状態に応じて光の透過量(透過率)が制御されるため、階調画像が表示される。
[電子機器の製造方法]
この液晶表示装置は、例えば、以下の手順により製造される。
最初に、駆動基板10を作製する。この場合には、支持基板11の一面に、上記した有機TFTと同様の手順により、マトリクス状に配置されるように複数の有機TFT12を形成する。この有機TFT12は、上記したように、可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料を含む能動層を備えている。特に、可溶性高分子材料のガラス転移温度は、以下で説明する有機TFTを用いた製造工程(パッケージング工程)における最高温度よりも高くなっており、具体的には150℃よりも高くなっている。
続いて、有機TFT12およびその周辺の支持基板11を覆うように平坦化絶縁層13を形成する。この場合には、例えば、スピンコート法などによりポリイミドの前駆体溶液(ポリアミック酸)を塗布したのち、100℃〜150℃で数分間加熱(ベーク)して平坦化絶縁層13を形成する。続いて、フォトリソグラフィ法により平坦化絶縁層13をパターニング(露光および現像)する。最後に、平坦化絶縁層13を150℃で数分間加熱(ハードベーク)する。
続いて、平坦化絶縁層13の上に、マトリクス状に配置されるように複数の画素電極14を形成する。この場合には、最初に、例えば、蒸着法などにより、平坦化絶縁層13の表面を覆うようにITO層(図示せず)を形成する。続いて、スピンコート法などにより、ITO層の表面にフォトレジストを塗布したのち、100℃以下で数分間加熱(ベーク)してフォトレジスト膜(図示せず)を形成する。続いて、フォトリソグラフィ法により、フォトレジスト膜をパターニング(露光、現像および全面露光)してフォトレジストパターンを形成する。最後に、フォトレジストパターンをマスクとしてITO層をウェットエッチングしたのち、現像すると共に100℃で2分間加熱する。
次に、支持基板21の一面を覆うように対向電極22を形成して、対向基板20を作製する。
最後に、画素電極14と対向電極22とが対向するようにシール材30を介して駆動基板10と対向基板20とを貼り合わせたのち、両基板の間に設けられた空間に液晶を注入して液晶層31を形成する。これにより、液晶表示装置が完成する。
[電子機器およびその製造方法に関する作用および効果]
この液晶表示装置およびその製造方法によれば、可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料を含む能動層を備えた有機TFT12を形成したのち、その有機TFT12をパッケージング工程に投入している。この場合において、パッケージング工程における最高温度よりも可溶性高分子材料のガラス転移温度を高くしているので、そのパッケージング工程において能動層の特性が劣化しにくくなると共に、複数の有機TFT12の間において性能がばらつきにくくなる。よって、電子機器の性能向上を図ることができる。これ以外の効果は、上記した有機TFTと同様である。なお、液晶表示装置は、透過型に限らずに反射型でもよい。
次に、本発明の実施例について詳細に説明する。
(実験例1〜4)
ボトムゲート・ボトムコンタクト型の試験用有機TFTを作製して、その性能を調べた。有機TFTを作製する場合には、最初に、ゲート電極の機能を担う基体として、ホウ素(B)、リン(P)、アンチモン(Sb)またはヒ素(As)がドープされたシリコンウェハを準備した。続いて、シリコンウェハの一面に、二酸化ケイ素(SiO2 )からなるゲート絶縁層(厚さ=150nm)を形成した。続いて、ゲート絶縁層の上に、金からなるソース電極およびドレイン電極を形成した。この場合には、図2に示した寸法(L,W)をL=50μm、W=30mmとした。続いて、表1に示した可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料(ガラス転移温度Tg:℃)をトルエンに溶解させて溶液を調製した。この場合には、可溶性有機半導体材料と可溶性高分子材料との混合比(重量比)=1:1、総固形分=1重量%とした。可溶性有機半導体材料としては、式(1)で表されるジオキサンアンタントレン系化合物(peri-xanthenoxanthene の誘導体)を用いた。可溶性高分子材料としては、ポリスチレン、分子量が異なるポリプラスチックス株式会社製の環状ポリオレフィン(シクロオレフィン・コポリマー:TOPAS6015,TOPAS6017:いずれも商品名)、またはポリフェニルエーテル(PPE:polyphenylether )を用いた。続いて、スピンコート法により溶液を塗布したのち、オーブン中において100℃で乾燥させて能動層(厚さ=50nm〜100nm)を形成した。
Figure 0005573219
常温環境中(23℃)において有機TFTの性能(移動度およびオンオフ比)を調べたのち、それをオーブン中において150℃で加熱してから再び性能を調べたところ、表1に示した結果が得られた。この場合には、電圧Vd=−30Vとし、オンオフ比についてはオーダー(10の何乗であるかだけ)を示した。
Figure 0005573219
可溶性高分子材料のTgに依存せず、移動度およびオンオフ比は加熱前よりも加熱後において低くなった。しかしながら、Tgが加熱温度(=150℃)よりも高い場合には、加熱温度よりも低い場合と比較して、移動度およびオンオフ比の低下割合(=[加熱後の値/加熱前の値]×100:%)が著しく小さくなった。このため、Tgを加熱温度よりも高くすると、有機TFTの性能の低下およびばらつきを抑制できることが確認された。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は実施形態で説明した態様に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、本発明の薄膜トランジスタが適用される電子機器は、液晶表示装置以外の他の表示装置でもよい。このような他の表示装置としては、例えば、有機エレクトロルミネセンス(EL)表示装置または電子ペーパー表示装置などが挙げられる。この場合においても、表示性能を向上させることができる。また、本発明の薄膜トランジスタは、表示装置以外の他の電子機器に適用されてもよい。
1…ゲート電極、2…ゲート絶縁層、3…能動層、4…ソース電極、5…ドレイン電極、10…駆動基板、11,21…支持基板、12…有機TFT、13…平坦化絶縁層、14…画素電極、15…キャパシタ、20…対向基板、22…対向電極、30…シール材、31…液晶層、32…信号線、33…走査線。

Claims (5)

  1. ゲート電極と、
    ゲート絶縁層を介して前記ゲート電極に対向配置されると共に可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料を含む能動層と、
    互いに離間されると共に前記能動層に接続されたソース電極およびドレイン電極と、
    を含む薄膜トランジスタと、
    前記薄膜トランジスタとパッケージングされるパッケージング部材と、
    を備え、
    前記可溶性有機半導体材料は、式(1)で表されるジオキサンアンタントレン系化合物を含み、
    前記可溶性高分子材料は、ポリフェニルエーテルを含み、
    前記可溶性高分子材料のガラス転移温度は、150℃以上であり、
    前記パッケージング部材は、前記薄膜トランジスタを覆う絶縁層または前記薄膜トランジスタに接続される電極を含む、
    電子機器。
    Figure 0005573219
  2. 前記可溶性有機半導体材料および前記可溶性高分子材料の溶解度は共通の溶媒に対して0.5重量%以上である、
    請求項1記載の電子機器。
  3. ゲート電極と、ゲート絶縁層を介して前記ゲート電極に対向配置されると共に可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料を含む能動層と、互いに離間されると共に前記能動層に接続されたソース電極およびドレイン電極と、を含む薄膜トランジスタを形成する工程と、
    前記薄膜トランジスタをパッケージング部材とパッケージングする工程と、
    を含み、
    前記可溶性有機半導体材料は、式(1)で表されるジオキサンアンタントレン系化合物を含み、
    前記可溶性高分子材料は、ポリフェニルエーテルを含み、
    前記パッケージング部材は、前記薄膜トランジスタを覆う絶縁層または前記薄膜トランジスタに接続される電極を含み、
    前記薄膜トランジスタが前記パッケージング部材とパッケージングされる工程における最高温度よりも、前記可溶性高分子材料のガラス転移温度を高くする
    電子機器の製造方法。
    Figure 0005573219
  4. 前記パッケージング工程はフォトリソグラフィ工程およびウェットエッチング工程を含む、
    請求項記載の電子機器の製造方法。
  5. ゲート電極と、
    ゲート絶縁層を介して前記ゲート電極に対向配置されると共に可溶性有機半導体材料および可溶性高分子材料を含む能動層と、
    互いに離間されると共に前記能動層に接続されたソース電極およびドレイン電極と、
    を含み、
    前記可溶性有機半導体材料は、式(1)で表されるジオキサンアンタントレン系化合物を含み、
    前記可溶性高分子材料は、ポリフェニルエーテルを含み、
    前記可溶性高分子材料のガラス転移温度は150℃以上である、
    薄膜トランジスタ。
    Figure 0005573219
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