JP5571334B2 - レジスト組成物 - Google Patents
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Description
酸発生剤、樹脂及び界面活性剤を含有し、
界面活性剤がポリエーテル変性シリコーン化合物を含む界面活性剤であることを特徴とする。
このような化学増幅型フォトレジスト組成物では、以下の1以上の要件を備えることが好ましい。
ポリエーテル変性シリコーン化合物の含有量が、レジスト組成物に対して、0.0005質量%以上0.20質量%以下である。
ポリエーテル変性シリコーン化合物の含有量が、レジスト組成物に対して、0.0026質量%以上0.10質量%以下である。
酸発生剤が、フッ素原子を含有する酸発生剤である。
酸発生剤の含有量が、樹脂100質量部に対して、1〜20質量部である。
樹脂は酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶な樹脂であり、酸と作用した該樹脂はアルカリ水溶液で溶解しえる樹脂である。
さらに塩基性化合物を含有する。
(1)請求項1〜7のいずれか記載の化学増幅型フォトレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程を含むことを特徴とする。
このようなレジスト組成物においては、界面活性剤は、ポリエーテル変性シリコーン化合物を含む界面活性剤であることが適している。
ポリエーテル変性シリコーン化合物の含有量は、レジスト組成物に対して、0.0005質量%以上0.20質量%以下であることが適しており、好ましくは0.0026質量%以上0.10質量%以下であり、さらに好ましくは0.0030質量%以上0.05質量%以下である。
ポリエーテル変性シリコーン化合物の含有量が前記の範囲にあると、得られる塗膜の平坦性が良好で、さらに液浸露光時の異物発生レベルが良好となる傾向があるため、好ましい。
ポリエーテル変性シリコーン化合物以外の界面活性剤の含有量は、レジスト組成物に対して質量分率で、好ましくは0.0005質量%以上0.10質量%以下、より好ましくは0.0010質量%以上0.05質量%以下、特に好ましくは0.0015質量%以上0.03質量%以下である。
酸発生剤としては、光カチオン重合の光開始剤、光ラジカル重合の光開始剤、色素類の光消色剤、光変色剤、あるいはマイクロレジスト等に使用されている活性光線又は放射線の照射により酸を発生する公知の化合物及びそれらの混合物を適宜に選択して使用することができる。
さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
酸発生剤としては、例えば、式(I)で表される塩が挙げられる。
[式(I)中、
Q1及びQ2は、互いに独立に、フッ素原子又は炭素数1〜6のペルフルオロアルキル基を表す。
X1は、単結合又は置換基を有していてもよい炭素数1〜17の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい。
Y1は、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜36の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基あるいは炭素数6〜36の芳香族炭化水素基であり、該脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基は、置換基を有していてもよい。
Z+は、有機対カチオンを表す。]
アルキレン基としては、例えば、メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基、トリデカメチレン基、テトラデカメチレン基、ペンタデカメチレン基、ヘキサデカメチレン基、ヘプタデカメチレン基、エチレン基、プロピレン基、イソプロピレン基、sec−ブチレン基及びtert−ブチレン基などが挙げられる。
[式(X1−A)〜式(X1−C)中、
X1A及びX1Bは、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜6のアルキレン基を表す。ただし、式(X1−A)〜式(X1−C)で表される基の炭素数は1〜17である。]
X1A及びX1Bにおける置換基としては、例えば、ハロゲン原子、水酸基、水酸基が置換されていてもよい直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、グリシジルオキシ基あるいは炭素数2〜4のアシル基等が挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントラニル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基;トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペントキシ基、n−ヘキトキシ基、ヘプトキシ基、オクトキシ基、2−エチルヘキトキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基等が挙げられる。
アラルキル基としては、例えば、ベンジル、フェネチル、フェニルプロピル、トリチル、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等が挙げられる。
アシル基としては、アセチル、プロピオニル、ブチリル等が挙げられる。
また、Y1の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基及び芳香族炭化水素基に置換されていてもよい置換基としては、例えば、ハロゲン原子、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、グリシジルオキシ基及び炭素数2〜4のアシル基からなる群から選択される1以上が挙げられる。
Q1、Q2及びY1は、式(I)における定義と同じである。
X10は、単結合あるいは直鎖状又は分岐状の炭素数1〜15のアルキレン基を表す。
X11及びX12は、互いに独立に、単結合、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜15のアルキレン基を表す。]
[式(Y1)中、
環W’は、炭素数3〜36の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい。
Rbは、互いに独立に、ハロゲン原子、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基、炭素数7〜21のアラルキル基、グリシジルオキシ基あるいは炭素数2〜4のアシル基を表す。
xは、0〜8の整数を表す。xが2以上の場合、複数のRbは、同一でも異なってもよい。
Raは、水素原子あるいは直鎖状又は分岐状の炭素数1〜6の炭化水素基を表すか、環W’に含まれる炭素原子と互いに結合して環を形成していてもよい。]
環W’として、式(W1)〜式(W26)などが挙げられる。なかでも、式(W1)〜式(W19)で表される基などが好ましく、より好ましくは式(W12)、式(W15)、式(W16)及び式(W19)で表される基である。
Pa、Pb及びPcは、互いに独立に、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜30の脂環式炭化水素基あるいは炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表す。
Pa、Pb及びPcのいずれかがアルキル基である場合、該アルキル基は、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基あるいは炭素数3〜12の環式炭化水素基で置換されていてもよく、
Pa、Pb及びPcのいずれかが脂環式炭化水素基又は芳香族炭化水素である場合には、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基あるいは炭素数4〜36の脂環式炭化水素を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数7〜12のアラルキル基、グリシジルオキシ基あるいは炭素数2〜4のアシル基で置換されていてもよい。
式(IXb)中、P4及びP5は、互いに独立に、水素原子、水酸基、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基あるいは炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
P6及びP7は、互いに独立に、直鎖状又は分岐状炭素数1〜12のアルキル基あるいは炭素数3〜12のシクロアルキル基を表すか、P6とP7とが一緒になって、炭素数3〜12の環を形成してもよい。
P8は、水素原子を表し、P9は、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基で置換されていてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表すか、P8とP9とが一緒になって、炭素数3〜12の環を形成してもよい。
P10〜P21は、互いに独立に、水素原子、水酸基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
Eは、硫黄原子又は酸素原子を表す。
mは、0又は1を表す。]
例えば、式(I)で表される塩としては、式(Xa)〜式(Xi)で表される化合物が挙げられる。
[式(Xa)〜(Xi)中、
P25、P26及びP27は、互いに独立に、水素原子、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基あるいは炭素数4〜36の脂環式炭化水素基を表す。
P28及びP29は、互いに独立に、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基あるいは炭素数4〜36の脂環式炭化水素基を表すか、あるいはP28とP29とが一緒になってS+を含んで炭素数2〜6の環を形成してもよい。
P30は、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基、炭素数4〜36の脂環式炭化水素基あるいは置換されていてもよい炭素数6〜20の芳香族炭化水素基を表すか、あるいはP30とP31とが一緒になって炭素数3〜12の環を形成してもよい。ここで、該環に含まれるメチレン基は、任意に、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基で置換されていてもよい。
Q1及びQ2は、上記と同義である。
X13は、単結合またはメチレン基を表す。]
P30とP31とが一緒になって形成する環としては、上述した式(W13)〜式(W15)の基などが挙げられる。
式(I)で表される酸発生剤は、以下の製造方法によって形成することができる。なお、以下の酸発生剤の製造方法で示される式においては、特記しないかぎり、各置換基の定義は、上記したものと同じ意味を示す。
エステル化反応は、通常、酸触媒としてp−トルエンスルホン酸などの有機酸及び/又は硫酸等の無機酸を添加してもよい。
さらに、前記のエステル化反応においては、脱水剤を添加してもよい。
脱水剤として、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−アルキル−2−ハロピリジニウム塩、1,1−カルボニルジイミダゾール、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィン酸塩化物、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩、ジ−2−ピリジル炭酸塩、ジ−2−ピリジルチオノ炭酸塩、4−(ジメチルアミノ)ピリジン存在下での6−メチル−2−ニトロ安息香酸無水物等が挙げられる 酸触媒を用いたエステル化反応は、ディーンスターク装置を用いるなどして、脱水しながら実施すると、反応時間が短縮化される傾向があることから好ましい。
前記の反応において、触媒として、アミン化合物を添加することも可能である。
脱酸剤としては、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基あるいは水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が挙げられる。
用いる塩基の量は、酸ハライド1モルに対して、溶媒に相当する量でもよく、通常、0.001〜5モル程度で、好ましくは1〜3モル程度である。
エステル化反応においては、通常、上記と同様の酸触媒が添加される。
さらに、このエステル化反応では、上述したように脱水剤を添加してもよい。
前記反応においては、通常は、酸触媒が用いられる。
さらに、前記反応においては、上述した脱水剤を添加してもよい。
酸触媒を用いた反応は、ディーンスターク装置を用いるなどして、脱水しながら実施すると、反応時間が短縮化される傾向があることから好ましい。
前記の反応は、上述した不活性溶媒中で行われる。また前記の反応は、−70〜200℃程度の温度範囲、好ましくは、−50〜150℃程度の温度範囲で攪拌して行われる。また、上述したような脱酸剤を用いることが適している。
用いる塩基の量は、式(17)で表されるアルコール1モルに対して、溶媒に相当する量でもよく、通常、0.001〜5モル程度で、好ましくは1〜3モル程度である。
前記の反応は、脱酸剤を用いることが適している。
脱酸剤を用いる場合、その量は、式(18)で表される化合物1モルに対して、溶媒に相当する量でもよく、通常、0.001〜5モル程度で、好ましくは1〜3モル程度である。
ここで、4級炭素原子とは、水素原子以外の置換基と結合していて水素とは結合していない炭素原子を意味し、酸に不安定な基としては、エーテル結合の酸素原子に隣接する炭素原子が3つの炭素原子と結合した4級炭素原子であることが好ましい。
かかるモノマーとしては、酸に不安定な基として、2−アルキル−2−アダマンチル基、1−(1−アダマンチル)−1−アルキルアルキル基などのような脂環式構造などの嵩高い基を含むモノマーが、得られるレジストの解像度が優れる傾向があることから好ましい。
具体的には、アクリル酸やメタクリル酸のような遊離のカルボン酸基を有するモノマーに由来する繰り返し単位、無水マレイン酸や無水イタコン酸のような脂肪族不飽和ジカルボン酸無水物に由来する繰り返し単位、2−ノルボルネンに由来する繰り返し単位、(メタ)アクリロニトリルに由来する繰り返し単位、酸素原子に隣接する炭素原子が2級炭素原子または3級炭素原子のアルキルエステル、1−アダマンチルエステルである(メタ)アクリル酸エステル類に由来する繰り返し単位、p−又はm−ヒドロキシスチレンなどのスチレン系モノマーに由来する繰り返し単位、ラクトン環がアルキル基で置換されていてもよい(メタ)アクリロイロキシ−γ−ブチロラクトンに由来する繰り返し単位などを挙げることができる。なお、1−アダマンチルエステルは、酸素原子に隣接する炭素原子が4級炭素原子であるが、酸に安定な基であり、1−アダマンチルエステルには水酸基などが結合していてもよい。
スチレン系モノマーに由来する繰り返し単位を与えるモノマーとしては、例えば、以下の化合物が挙げられる。
R5及びR6が基−COOUである場合は、カルボキシル基がエステル基となったものであり、Uに相当するアルコール残基としては、例えば、置換されていてもよい炭素数1〜8程度のアルキル基、2−オキソオキソラン−3−又は−4−イル基などを挙げることができる。ここで、該アルキル基は、水酸基や脂環式炭化水素残基などが置換基として結合していてもよい。
R5及びR6がアルキル基である場合の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられ、水酸基が結合したアルキル基の具体例としては、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基などが挙げられる。
2−ノルボルネン、
2−ヒドロキシ−5−ノルボルネン、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸メチル、
5−ノルボルネン−2−カルボン酸2−ヒドロキシ−1−エチル、
5−ノルボルネン−2−メタノール、
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物。
R1は、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基を表す。
ARは、炭素数1〜30の直鎖状、分岐状又は環状の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる水素原子の少なくとも1個以上がフッ素原子に置換されている。該炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又は−N(Rc)−で置換されていてもよく、該炭化水素基に含まれる水素原子は、水酸基あるいは直鎖状又は分岐状の炭素数1〜6の脂肪族炭化水素基で置換されていてもよい。
Rcは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基を表す。]
さらに、該アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はアルコキシ基上の水素原子の少なくとも1個は、それぞれ独立に、ヒドロキシル基、アミノ基、又は1〜6個程度の炭素原子を有するアルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基上の水素原子の少なくとも1個は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基で置換されていてもよい。
さらに、該アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はアルコキシ基上の水素原子の少なくとも1個は、それぞれ独立に、ヒドロキシル基、アミノ基、又は1〜6個程度の炭素原子を有するアルコキシ基で置換されていてもよい。該アミノ基上の水素原子の少なくとも1個は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基で置換されていてもよい。
また、R11〜R20において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。
また、化学増幅型レジスト組成物としてクエンチャーである塩基性化合物を用いる場合は、レジスト組成物の全固形分量を基準に、0.01〜1質量%程度の範囲で含有するのが好ましい。
特に、本発明のレジスト組成物では、上述したように酸発生剤及び/又は樹脂及び/又は界面活性剤にフッ素原子を含有しているものが好ましく、その場合には、レジスト組成物に対して、0.50質量%以下、特に、0.05〜0.45質量%程度の質量分率で含有されていることが適している。
レジスト組成物としては、さらに、必要に応じて、増感剤、溶解抑止剤、他の樹脂、界面活性剤、安定剤、染料など、各種の添加物を少量含有してもよい。
(1)上述した本発明のレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程を含む。
加熱後の組成物層を、現像装置を用いて、通常、アルカリ現像液を利用して現像する。ここで用いられるアルカリ現像液は、この分野で用いられる各種のアルカリ性水溶液であればよい。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。
現像後、超純水でリンスし、基板及びパターン上に残った水を除去することが好ましい。
実施例及び比較例中、含有量及び使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり質量基準である。
重量平均分子量は、ポリスチレンを標準品として、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(東ソー株式会社製HLC−8120GPC型、カラムはTSKgel Multipore HXL−M3本、溶媒はテトラヒドロフラン)により求めた値である。
また、化合物の構造はNMR(日本電子製EX−270型)、質量分析(LCはAgilent製1100型、MASSはAgilent製LC/MSD型またはLC/MSD TOF型)で確認した。
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
ジフルオロ(フルオロスルホニル)酢酸メチルエステル100部及びイオン交換水150部に、氷浴下、30%水酸化ナトリウム水溶液230部を滴下した。これを100℃で3時間還流し、冷却し、これを濃塩酸88部で中和した。得られた溶液を濃縮することによりジフルオロスルホ酢酸ナトリウム塩164.4部を得た(無機塩含有、純度62.7%)。得られたジフルオロスルホ酢酸・ナトリウム塩1.9部(純度62.7%)及びN,N−ジメチルホルムアミド9.5部に、1,1’−カルボニルジイミダゾール1.0部を添加し、2時間撹拌して混合物を得た。
一方、3−ヒドロキシアダマンチルメタノール1.1部及びN,N−ジメチルホルムアミド5.5部に、水素化ナトリウム0.2部を添加し、2時間撹拌して溶液を調製した。この溶液に、前記の混合物を添加した。得られた混合物を15時間撹拌し、生成したジフルオロスルホ酢酸−3−ヒドロキシ−1−アダマンチルメチルエステル・ナトリウム塩を含む溶液をそのまま次の反応に用いた。得られたジフルオロスルホ酢酸−3−ヒドロキシ−1−アダマンチルメチルエステル・ナトリウム塩を含む溶液に、クロロホルム17.2部及び14.8%トリフェニルスルホニウム・クロライド水溶液2.9部を添加した。15時間撹拌し、分液して有機層を回収した。次いで、残った水層をクロロホルム6.5部で抽出することにより有機層を回収した。前記の各有機層を合せ、イオン交換水で洗浄した。その後、得られた有機層を濃縮した。濃縮物にtert−ブチルメチルエーテル5.0部を添加し、撹拌し、濾過することにより白色固体としてトリフェニルスルホニウム1−((3−ヒドロキシアダマンチル)メトキシカルボニル)ジフルオロメタンスルホナート(A1)0.2部(純度100%)を得た。酸発生剤(A1)中のフッ素濃度は6.30質量%であった。
モノマーA、モノマーB、モノマーC及びモノマーDを、モル比35:15:20:30の割合で仕込み、次いで、全モノマーの合計質量に対して、1.5質量倍のジオキサンを加えた。得られた混合物に、開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを、全モノマーの合計モル数に対して、それぞれ、1mol%と3mol%との割合で添加し、これを77℃で約5時間加熱した。その後、反応液を、大量のメタノールと水との混合溶媒に注いで沈殿させる操作を3回行うことにより精製し、重量平均分子量が約8.1×103である共重合体を収率78%で得た。得られた共重合体は、次式の各モノマーに由来する構造単位を有するものであり、これを樹脂B1とした。
表1に示す各成分を混合して溶解し、さらに孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターで濾過して、レジスト組成物を調製した。
Q1:2,6−ジイソプロピルアニリン
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 145部
2−ヘプタノン 20.0部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 20.0部
γ−ブチロラクトン 3.5部
<界面活性剤>
SH8400
12インチのシリコン製ウェハに、前記のレジスト組成物を、その乾燥後の膜厚が0.15μmとなるようにスピンコートした。レジスト組成物塗布後、ダイレクトホットプレート上にて、表1のPB欄に示す温度で60秒間プリベーク(PB)した。
このようにレジスト組成物膜を形成したウェハ上のレジスト組成物膜の膜厚を、[光干渉式膜厚測定装置ラムダエース;大日本スクリーン製]を用いて測定した。
基板センター、基板エッジから25mm内側の点及び基板センターと基板エッジの中間点を測定し、膜厚の振れが20Åを超え、50Å未満を△とし、20Å以下を○、50Å以上を×として評価した。結果を表2に示す。
12インチのシリコン製ウェハに、前記のレジスト組成物を、その乾燥後の膜厚が0.15μmとなるようにスピンコートした。レジスト組成物塗布後、ダイレクトホットプレート上にて、表1のPB欄に示す温度で60秒間プリベーク(PB)した。
このようにしてレジスト組成物膜を形成したウェハに、現像機[ACT−12;東京エレクトロン(株)製]を用いて、水リンスを60秒間行った。
その後、欠陥検査装置[KLA−2360;KLAテンコール製]を用いて、ウェハ上の欠陥数を測定した。
欠陥数が1000以下を○、10000以上を×とし、1000を超え、10000未満を△として評価した。結果を表2に示す。
12インチのシリコン製ウェハ上に、有機反射防止膜用組成物[ARC−29;日産化学(株)製]を塗布して、205℃、60秒の条件でベークすることによって、厚さ780Åの有機反射防止膜を形成した。
次いで、この有機反射防止膜の上に、上記のレジスト組成物を乾燥後の膜厚が0.15μmとなるようにスピンコートした。レジスト組成物塗布後は、ダイレクトホットプレート上にて、表1のPB欄に示す温度で60秒間プリベーク(PB)した。
このようにしてレジスト組成物膜を形成したウェハに、液浸露光用ArFエキシマステッパー[XT:1900Gi;ASML社製、NA=1.35]を用いて、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを液浸露光した。
露光後、パターンが形成されたウェハは、ホットプレート上にて、表1のPEB欄に示す温度で60秒間ポストエキスポジャーベーク(PEB)を行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間、パドル現像した。さらに、現像後のウェハを、超純水でリンスした。
ウェハ上に形成されたパターンのうち、70nmのラインアンドスペースパターンが1:1となる露光量で露光されたレジストパターンを欠陥検査装置[KLA−810;KLAテンコール製]で観察し、パターンに異物が付着したものを不良として判断して×で表記し、パターンが正常に形成されたものを良好と判断して○で表記した。
結果を表2に示す。
実施例1のレジスト組成物において、界面活性剤をSH3749に代えた以外、実施例1と同様にレジスト組成物を調製し、実施例1と同様に評価したところ、面内均一性、異物評価、パターン評価のいずれにおいても、同様の結果が得られる。
実施例1のレジスト組成物において、界面活性剤をFZ−77に代えた以外、実施例1と同様にレジスト組成物を調製し、実施例1と同様に評価したところ、面内均一性、異物評価、パターン評価のいずれにおいても、同様の結果が得られる。
Claims (5)
- 酸発生剤、樹脂及び界面活性剤を含有し、
前記樹脂が、酸に不安定な基を有し、かつアルカリ水溶液に不溶又は難溶な樹脂であり、酸と作用した該樹脂はアルカリ水溶液で溶解し得る樹脂であり、
前記酸発生剤が、フッ素原子を含有し、
前記酸発生剤の含有量が、樹脂100質量部に対して、1〜20質量部であり、
前記酸発生剤中に含まれる前記フッ素原子の濃度は10質量%以下であり、
前記界面活性剤がポリエーテル変性シリコーン化合物を含む界面活性剤である化学増幅型フォトレジスト組成物。 - ポリエーテル変性シリコーン化合物の含有量が、レジスト組成物に対して、0.0005質量%以上0.20質量%以下である請求項1記載の化学増幅型フォトレジスト組成物。
- ポリエーテル変性シリコーン化合物の含有量が、レジスト組成物に対して、0.0026質量%以上0.10質量%以下である請求項1又は2記載の化学増幅型フォトレジスト組成物。
- さらに塩基性化合物を含有する請求項1〜3のいずれか記載の化学増幅型フォトレジスト組成物。
- (1)請求項1〜4のいずれか記載の化学増幅型フォトレジスト組成物を基板上に塗布する工程、
(2)塗布後の組成物から溶剤を除去して組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光機を用いて露光する工程、
(4)露光後の組成物層を加熱する工程、
(5)加熱後の組成物層を、現像装置を用いて現像する工程を含むパターン形成方法。
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