JP5570117B2 - ポリエステルからの照明要素 - Google Patents

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Description

発明の詳細な説明
本発明は、
A) 少なくとも1種の熱可塑性ポリエステル10〜99.9質量%、
B)次のものから得られる少なくとも1種のターポリマー0.1〜50質量%、
b1)少なくとも1種のビニル芳香族モノマー、
b2)少なくとも1種のC1〜C4−アルキル(メタ)アクリラート又は(メタ)アクリロニトリル、及び
b3)α,β−不飽和無水物を含有する少なくとも1種のモノマー、成分b1)〜b3)の全質量に対して0.1〜10質量%、及び
C)他の添加剤0〜60質量%、
この場合、成分A)〜C)の質量%の総和は、100%となる
を含有する熱可塑性成形材料からなる照明要素に関する。
更に本発明は、特殊な要素、例えば投光器部分、特に自動車のための投光器部分、又は全ての種類のランプのための部分に関する。
自動車における重量減少の範囲において、熱可塑性樹脂からなる様々な部品がこの間に構成され、特にポリエステルからなる様々な部品が構成されている。
照明要素では、−自動車又は他の適用領域に無関係に−一般的に熱負荷の際に良好な寸法安定性(少ない収縮)、良好な加工性及び機械的特性並びに少ないブルーミングが必要とされ(曇り(fogging))、というのもさもなければ例えばリフレクターは曇る(beschlagen)又は短絡が生じる可能性があるからである。
この種のターポリマーを含有する成形材料は例えばDE-A 102 59 266から公知であり、その際これは相容性媒介剤としてここでは使用される。
本発明の根底をなす課題は、従って、良好な寸法安定性(Dimenstionsbestaendigkeit)及び同時に良好な機械的特性を有する熱可塑性ポリエステル成形材料を提供することであった。特にこの曇り挙動は改善されていることが望ましい。
従って、冒頭に定義された、照明要素のための成形材料が見出された。有利な実施態様は、引用形式請求項に記載されている。
本発明による成形材料は、少なくとも1種の熱可塑性ポリエステル10〜99.9質量%、有利に30〜99質量%、殊に30〜90質量%を成分(A)として含有する。
一般的に、芳香族ジカルボン酸及び脂肪族又は芳香族ジヒドロキシ化合物ベースのポリエステルA)が使用される。
好ましいポリエステルの第1の群は、ポリアルキレンテレフタラート、殊にアルコール部分に2〜10個のC原子を有するポリアルキレンテレフタラートである。
この種のポリアルキレンテレフタラートは、自体公知であり、刊行物中に記載されている。前記ポリアルキレンテレフタラートは、芳香族環をこの主鎖中に含み、前記環は芳香族ジカルボン酸に由来するものである。この芳香環は置換されていてもよく、例えばハロゲン、例えば塩素および臭素によって置換されていてもよいし、又はC1〜C4−アルキル基、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基またはn−プロピル基およびn−ブチル基、イソブチル基またはt−ブチル基によって置換されていてもよい。
このポリアルキレンテレフタラートは、芳香族ジカルボン酸、このエステル又は他のエステル形成誘導体と、脂肪族ジヒドロキシ化合物との反応により、自体公知の方法で製造されてよい。
有利なジカルボン酸として、2,6−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸及びイソフタル酸又はこれらの混合物を挙げることができる。30mol%までの、有利には10mol%より多くない前記芳香族ジカルボン酸は、脂肪族又は脂環式ジカルボン酸、例えばアジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸及びシクロヘキサンジカルボン酸により代替されてよい。
脂肪族ジヒドロキシ化合物の中で、2〜6個の炭素原子を有するジオール、殊に1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール及びネオペンチルグリコール又はこれらの混合物が有利である。
特に好ましいポリエステル(A)として、2〜6個のC原子を有するアルカンジオールに由来するポリアルキレンテレフタラートを挙げることができる。前記のポリアルキレンテレフタラートの中で、殊にポリエチレンテレフタラート、ポリプロピレンテレフタラート及びポリブチレンテレフタラート又はこれらの混合物が好ましい。更に、1,6−ヘキサンジオール及び/又は2−メチル−1,5−ペンタンジオール1質量%まで、有利に0.75質量%までを他のモノマー単位として含有するPET及び/又はPBTが有利である。
ポリエステル(A)の粘度数は、一般に50〜220、特に80〜160の範囲内にある(ISO 1628によりフェノール/o−ジクロロベンゼン混合物(25℃で質量比1:1)中の0.5質量%の溶液中で測定した)。
カルボキシル末端基含有量が100mval/kgポリエステルまで、有利に50mval/kgポリエステルまで、殊に40mval/kgポリエステルまでであるポリエステルが特に有利である。この種のポリエステルは、例えばDE-A 44 01 055に記載の方法により製造することができる。このカルボキシル末端基含有量は、通常は、滴定方法(電位差滴定)により決定される。
殊に好ましい成形材料は、PBTとは異なるポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)からの混合物を成分A)として含有する。割合、例えば前記ポリエチレンテレフタラートの割合は、有利には前記混合物中で、A)100質量%に対して、〜50質量%まで、特に10〜35質量%である。
更に、好ましくはリサイクルPET材料(スクラップPETとも呼称される)は、場合によってはポリアルキレンテレフタレート、例えばPBTとの混合物で使用することができる。
リサイクル材料は、一般に次のものであると解釈される:
1) いわゆる工業的に使用済のリサイクル材料:この際前記材料は、重縮合の際又は加工の際の生産廃棄物、例えば射出成形加工の際のランナー、射出成形加工又は押出の際の初期製品、又は押し出された板又はシートの縁部のばりである。
2)脱消費者リサイクル材料:この際前記材料は、終消費者による利用後収集され、再生されたプラスチック物品である。量の程度ではるかに支配的な物品は、ミネラルウォーター、ソフトドリンク及びジュースのためのブロー成形されたPETボトルである。
2つの種類のリサイクル材料は、粉砕材料として又は顆粒の形で存在していてもよい。後者の顆粒の形の場合には、管状のリサイクル材料は、分離後及び清浄化後に押出機中で溶融され、顆粒化される。これによって大抵の場合、ハンドリング、更なる加工工程のための流動性及び配量性が容易になる。
顆粒化されたリサイクル材料と同様に粉砕材料として存在するリサイクル材料も使用してよく、その際この最大の辺の長さは10mm、有利には8mmよりも小さいことが望ましい。
ポリエステルは、加工の際に加水分解により分解する(湿分痕跡量による)ので、リサイクル材料を予め乾燥させることが推奨される。乾燥後の残湿分含有量は有利には<0.2%、特に<0.05%である。
更なる群として芳香族ポリエステルを挙げることができ、これは芳香族ジカルボン酸及び芳香族ジヒドロキシ化合物から誘導される。
芳香族ジカルボン酸として、ポリアルキレンテレフタラートの際に既に記載した化合物が適する。有利には、イソフタル酸5〜100mol%とテレフタル酸0〜95mol%とからなる混合物、特にテレフタル酸約80%とイソフタル酸20%との混合物が、前記2つの酸がほぼ等量の混合物となるまで使用される。
芳香族ジヒドロキシ化合物は、有利には、一般式
Figure 0005570117
[前記式中、Zは、8個までのC原子を有するアルキレン基又はシクロアルキレン基、12個までのC原子を有するアリーレン基、カルボニル基、スルホニル基、酸素原子又は硫黄原子、又は1つの化学結合を表し、mは、0〜2の値を有する]を有する。この化合物は、フェニレン基にC1〜C6−アルキル−又はアルコキシ基及びフッ素、塩素又は臭素を置換基として有することができる。
これらの化合物の代表物として、例えば次のもの
ジヒドロキシジフェニル、
ジ−(ヒドロキシフェニル)アルカン、
ジ−(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン、
ジ−(ヒドロキシフェニル)スルフィド、
ジ−(ヒドロキシフェニル)エーテル、
ジ−(ヒドロキシフェニル)ケトン、
ジ−(ヒドロキシフェニル)スルホキシド、
α,α′−ジ−(ヒドロキシフェニル)−ジアルキルベンゼン、
ジ−(ヒドロキシフェニル)スルホン、ジ−(ヒドロキシベンゾイル)ベンゼン、
レゾルシン及び
ヒドロキノン、並びにこれらの核アルキル化したか又は核ハロゲン化した誘導体が挙げられる。
その中でも、
4,4′−ジヒドロキシジフェニル、
2,4−ジ−(4′−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、
α,α′−ジ−(4−ヒドロキシフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン、
2,2−ジ−(3′−メチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロパン及び
2,2−ジ−(3′−クロロ−4′−ヒドロキシフェニル)プロパン、
並びに、特に
2,2−ジ−(4′−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ジ−(3′,5−ジクロロジヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−ジ−(4′−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、
3,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、
4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン及び
2,2−ジ−(3′,5′−ジメチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロパン、
又はこれらの混合物が有利である。
無論、ポリアルキレンテレフタラートと完全芳香族ポリエステルとの混合物が使用されてもよい。前記混合物は、一般にポリアルキレンテレフタラート20〜98質量%及び完全芳香族ポリエステル2〜80質量%を含有する。
無論、ポリエステルブロックコポリマー、例えばコポリエーテルエステルを使用してもよい。この種の生成物は自体公知であり、文献、例えばUS-A 3 651 014に記載されている。また、相応する製品は市販されていて、例えばHytrel(登録商標)(DuPont)である。
ポリエステルとしては、本発明により、ハロゲン不含のポリカルボナートをも理解されたい。適したハロゲン不含のポリカルボナートは、例えば一般式
Figure 0005570117
[前記式中、Qは、単結合、C1〜C8−アルキレン基、C2〜C3−アルキリデン基、C3〜C6−シクロアルキリデン基、C6〜C12−アリーレン基並びに−O−、−S−又は−SO2−を表し、mは、0〜2の整数である]のジフェノール系のポリカルボナートである。
このジフェノールは、フェニレン残基で、置換基、例えばC1〜C6−アルキル又はC1〜C6−アルコキシを有することもできる。
前記式の好ましいジフェノールは、例えばヒドロキノン、レゾルシン、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,4−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−2−メチルブタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサンである。2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン及び1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−シクロヘキサン並びに1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンは、特に有利である。
ホモポリカルボナート並びにコポリカルボナートは成分Aとして適していて、有利には、ビスフェノールA−ホモポリマーの他に、ビスフェノールAのコポリカルボナートである。
適したポリカルボナートは、公知方法で分枝化されていてよく、つまり有利には、使用されるジフェノールの合計に対して0.05〜2.0mol%の少なくとも三官能性化合物、例えば3つ以上のフェノール性OH基を有する化合物を導入することによって分枝化してよい。
相対粘度ηrel1.10〜1.50、特に1.25〜1.40を有するポリカルボナートが特に適することが分かった。これは、10000〜200000g/mol、特に20000〜80000g/molの平均分子量Mw(質量平均値)に相当する。
前記一般式のジフェノールは、自体公知であるか又は公知方法により製造可能である。
ポリカルボナートの製造は、例えばジフェノールをホスゲンと相界面法により反応させるか又はホスゲンと均一相法(いわゆるピリジン法)により反応させることによって行なうことができ、この場合それぞれ調節すべき分子量は、公知方法で相応する量の公知の連鎖停止剤によって達成される。(ポリジオルガノシロキサン含有ポリカルボナートについては、例えばDE-OS 33 34 782参照)。
適当な連鎖停止剤は、例えばフェノール、p−t−ブチルフェノール、他に長鎖状アルキルフェノール、例えばDE-OS 28 42 005に記載の4−(1,3−テトラメチル−ブチル)−フェノール又はDE-A 35 06 472に記載のアルキル置換基中に全部で8〜20個のC原子を有するモノアルキルフェノール又はジアルキルフェノール、例えばp−ノニルフェニル、3,5−ジ−t−ブチルフェノール、p−t−オクチルフェノール、p−ドデシルフェノール、2−(3,5−ジメチル−ヘプチル)−フェノール及び4−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノールである。
本発明の意味合いにおけるハロゲン不含のポリカルボナートは、ポリカルボナートが、ハロゲン不含のジフェノール、ハロゲン不含の連鎖停止剤及び場合によってはハロゲン不含の分枝化剤から形成されていることを意味し、この場合例えば相界面法によるホスゲンを用いたポリカルボナートの製造から生じる鹸化可能な塩素のppm下位量の含量は、本発明の意味合いにおいてハロゲン含有と見なすべきではない。鹸化可能な塩素のppm含量を有するこの種のポリカルボナートは、本発明の意味合いにおいてハロゲン不含のポリカルボナートである。
更なる適した成分A)としては、無定形ポリエステルカルボナートが挙げられ、この場合ホスゲンは、芳香族ジカルボン酸単位、例えばイソフタル酸単位及び/又はテレフタル酸単位に対して製造の際に代替されている。この詳細については、EP-A711810のこの箇所に指摘されている。
更に、モノマー単位としてシクロアルキル基を有する適当なコポリカルボナートは、EP-A365 916中に記載されている。
更に、ビスフェノールAは、ビスフェノールTMCに代えられていてよい。この種のポリカルボナートは、Bayer社の登録商標APEC HT(R)で入手可能である。
成分B
成分Bとして、本発明により、少なくとも1種の、又は、2種以上の、例えば3種〜5種の、異なる構造の、例えば分枝状又は線状の、又は異なるモノマー構成の、例えばランダム式又はブロック式のターポリマーからの混合物が使用される。ここでは有利には、成分Bとして、1種のターポリマーが使用される。有利なターポリマーには、実質的に線状であってかつ実質的にランダムに構成されているターポリマーが属する。
モノマー要素b1)として、ビニル芳香族モノマー又は2種以上の、例えば3種〜5種の異なるビニル芳香族モノマーからなる混合物が使用される。ビニル芳香族モノマーとして、例えばスチレン及び置換したスチレン、例えばC1〜C8−アルキル核アルキル化したスチレン、例えばp−メチルスチレン又はt−ブチルスチレンが考慮される。特に有利には、ここで、スチレン及びα−メチルスチレン又はその混合物である。特にb1)としてスチレンが単独で使用される。
ターポリマーBが得られるモノマー要素b2)は、1種の、又は、2種以上の、例えば3種〜5種の異なる、C1〜C4−アルキル(メタ)アクリラートからの混合物であることができ、ここではメチルメタクリラートが有利に使用される。b2)としてしかしながら、メタクリロニトリル又はアクリロニトリルも使用されることができる。更に、b2)として、1種以上のC1〜C4−アルキル(メタ)アクリラート及びメタクリロニトリル又は/又はアクリロニトリルからなる混合物を使用することもできる。特に有利には、b2)としてアクリロニトリルが単独で使用される。
α,β−不飽和無水物を含有する少なくとも1種のモノマー、又は、例えば、2種以上、例えば3種〜5種のこの種のモノマーからなる混合物は、本発明によりモノマー要素b3)としてターポリマーBの製造のために使用される。このようなものとして、少なくとも1つの無水物基を有する芳香族化合物も脂肪族化合物も考慮される。有利には、多くとも1つの無水物基を有するモノマーが考慮される。特に有利にはb3)として、無水マレイン酸が使用される。
ターポリマー中での成分b3)の割合は本発明により、成分b1)〜b3)の総質量に対して0.1〜10質量%、特に有利には0.2〜6質量%、とりわけ0.2〜4質量%であり、これは100質量%まで加算される。両方の他の成分b1)及びb2)の割合は、広い範囲で変動でき、かつ、主として、成分Aの必要とされる混合性に関して適合される。通常は、成分b1)の割合は、成分b1)〜b3)の総質量に対して60〜94.9質量%、有利には61.5〜89.9質量%、特に68〜84.8質量%であり、これは100質量%まで加算される。相応して、成分b2)は、5〜36質量%、有利には10〜35質量%、特に15〜29質量%の量でターポリマー中に含有されている。
ターポリマーの分子量は、広い範囲で変動できる。60000〜350000g/molの範囲にある平均分子量が適していることが分かった。しばしば、分子量は80000〜300000g/molの範囲にあることが有利である。特に有利なターポリマーは、90000〜210000g/molの範囲にある分子量を有する。この際、前記した分子量は、前述したように、GPCにより測定した質量平均値である。
ターポリマーBの製造のために、所望の構造的な構成に応じて、相違する方法が適用されることができる。有利には、このターポリマーは、ラジカル重合により、特に有利には連続的な溶液重合により製造される。このために、モノマーが、例えばメチルエチルケトン中に溶解され、そしてこの重合は熱により開始されるか、又は所望の場合又は必要な場合には、開始剤、例えば過酸化物を、この溶液に添加することができる。この反応混合物は一般的に高められた温度で数時間重合され、かつ引き続き後処理される。
この成分Bの割合は、本発明による成形材料中で通常は、生成物の要求に応じて適合される。有利には、本発明による成形材料は、0.1〜50質量%、特に有利には0.5〜20質量%、とりわけ1〜15質量%のターポリマーBを、成分A〜Cの総質量に対して含有する。
成分C)として、本発明による成形材料は、更なる添加剤及び加工助剤0〜60質量%、特に〜50質量%までを含有してよい。
本発明による成形材料は、成分C)として、10〜40個、有利に16〜22個のC原子を有する飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸と2〜40個、有利には2〜6個のC原子を有する脂肪族飽和アルコール又はアミンとの少なくとも1つのエステル又はアミドを0〜5質量%、有利には0.05〜3質量%、特に0.1〜2質量%含有することができる。
カルボン酸は、一価又は、二価であってよい。例としては、ペラルゴン酸、パルミチン酸、ラウリン酸、マルガリン酸、ドデカン二酸、ベヘン酸、特に有利にステアリン酸、カプリン酸並びにモンタン酸(30〜40個のC原子を有する脂肪酸の混合物)が挙げられる。
脂肪族アルコールは、一〜四価であってよい。アルコールの例は、n−ブタノール、n−オクタノール、ステアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリトリットであり、この場合には、グリセリン及びペンタエリトリットが有利である。
脂肪族アミンは、一〜三価であってよい。このための例は、ステアリルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジ(6−アミノヘキシル)アミンであり、この場合には、エチレンジアミン及びヘキサメチレンジアミンが特に有利である。有利なエステル又はアミドは、相応するグリセリンジステアラート、グリセリントリステアラート、エチレンジアミンジステアラート、グリセリンモノパルミトラート、グリセリントリラウラート、グリセリンモノベヘナート及びペンタエリトリットテトラステアラートである。
様々なエステル又はアミドの混合物又はエステルとアミドを組合せて使用してよく、この場合混合比は、任意である。
更に、通常の添加剤C)は、例えば40質量%まで、特に30質量%までの量でのゴム弾性ポリマーである(しばしば、耐衝撃変性剤、エラストマー又はゴムとも呼称される)。
この場合には、これは特に一般的に、有利には次のモノマー少なくとも2つから形成されているコポリマーである:エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソブテン、イソプレン、クロロプレン、ビニルアセタート、スチレン、アクリロニトリル及びアルコール成分中に1〜18個のC原子を有するアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル。
この種のポリマーは、例えばHouben-Weyl, Methoden der organischen Chemie, 第14/1巻(Georg-Thieme-Verlag, Stuttgart, 1961), 第392〜406頁およびC.B. Bucknallの論文"Toughened Plastics"(Applied Science Publishers, London, 1977)に記載されている。
次に、この種のエラストマーの若干の有利な種類を記載する。
このようなエラストマーの有利な種類は、いわゆるエチレン−プロピレン(EPM)又はエチレン−プロピレン−ジエン(EPDM)ゴムである。
EPMゴムは、一般に二重結合を実際にもはや有さず、一方、EPDMゴムは、1〜20個の二重結合/100個のC原子を有することができる。
EPDMゴムのためのジエン−モノマーとしては、例えば共役ジエン、例えばイソプレン及びブタジエン、5〜25個のC原子を有する非共役ジエン、例えばペンター1,4−ジエン、ヘキサ−1,4−ジエン、ヘキサ−1,5−ジエン、2,5−ジメチルヘキサ−1,5−ジエン及びオクタ−1,4−ジエン、環式ジエン、例えばシクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン及びジシクロペンタジエン並びにアルケニルノルボルネン、例えば5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ブチリデン−2−ノルボルネン、2−メタリル−5−ノルボルネン、2−イソプロペニル−5−ノルボルネン及びトリシクロジエン、例えば3−メチル−トリシクロ(5.2.1.0.2.6)−3,8−デカジエン又はそれらの混合物が挙げられる。有利には、ヘキサ−1,5−ジエン、5−エチリデンノルボルネン及びジシクロペンタジエンである。EPDMゴムのジエン含量は、ゴムの全質量に対して有利には0.5〜50質量%、特に1〜8質量%である。
EPMゴム又はEPDMゴムは、有利には反応性カルボン酸又はこの誘導体でグラフトされていてもよい。この場合には、例えばアクリル酸、メタクリル酸及びこの誘導体、例えばグリシジル(メタ)アクリラート、並びに無水マレイン酸が挙げられる。
有利なゴムのもう1つのグループは、エチレンとアクリル酸及び/又はメタクリル酸及び/又はこれらの酸のエステルとのコポリマーである。付加的に、ゴムは、まだなおジカルボン酸、例えばマレイン酸及びフマル酸又はこれらの酸の誘導体、例えばエステル及び無水物、及び/又はエポキシ基含有モノマーを含有していてよい。前記のジカルボン酸誘導体又はエポキシ基含有モノマーは、有利には一般式I又はII又はIII又はIVのジカルボン酸含有モノマー又はエポキシ基含有モノマーをモノマー混合物に添加することによってゴム中に組み入れられる
Figure 0005570117
[前記式中、R1〜R9は水素又は1〜6個のC原子を有するアルキル基であり、かつmは0〜20の整数、gは0〜10の整数、そしてpは0〜5の整数である]。
有利には、基R1〜R9は水素を表し、この場合mは0又は1を表し、gは1を表わす。相応する化合物は、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、アリルグリシジルエーテル及びビニルグリシジルエーテルである。
式I、II及びIVの有利な化合物は、マレイン酸、無水マレイン酸及びアクリル酸及び/又はメタクリル酸のエポキシ基含有エステル、例えばグリシジルアクリラート、グリシジルメタクリラート及び第三級アルコールとのエステル、例えば第三級ブチルアクリラートである。この最後のエステルは遊離カルボキシル基を有しないが、しかしその挙動は、この遊離酸に近く、従って潜在性カルボキシル基を有するモノマーと呼称される。
有利には、前記コポリマーは、エチレン50〜98質量%、エポキシ基含有モノマー及び/又はメタクリル酸及び/又は酸無水物基含有モノマー0.1〜20質量%並びに残量の(メタ)アクリル酸エステルからなる。
特に有利には、コポリマーは次のものからなる:
エチレン50〜98質量%、特に55〜95質量%、
グリシジルアクリラート及び/又はグリシジルメタクリラート、(メタ)アクリル酸及び/又は無水マレイン酸0.1〜40質量%、特に0.3〜20質量%、及び
n−ブチルアクリラート及び/又は2−エチルヘキシルアクリラート1〜45質量%、特に10〜40質量%。
アクリル酸及び/又はメタクリル酸の更なる有利なエステルは、メチル−、エチル−、プロピル−及びi−又はt−ブチルエステルである。
この他に、ビニルエステル及びビニルエーテルもコモノマーとして使用可能である。
前記のエチレンコポリマーは、自体公知の方法により、有利には高圧下及び高められた温度でのランダム共重合によって製造されてよい。相応する方法は、一般に公知である。
また、好ましいエラストマーは、乳化重合体であり、この乳化重合体の製造は、例えばBlackleyの論文"Emulsion Polymerization"中に記載されている。使用可能な乳化剤及び触媒は、自体公知である。
原則的に、均質に形成されたエラストマーが使用されてもよいし、シェル構造を有するエラストマーが使用されてもよい。シェル状の構造は、個々のモノマーの添加順序によって定められ、このポリマーの形態もこの添加順序によって影響を及ぼされる。
この場合、エラストマーのゴム部分を製造するためのモノマーとしての代替物として、アクリラート、例えばn−ブチルアクリラート及び2−エチルヘキシルアクリラート、相応するメタクリラート、ブタジエン及びイソプレン並びにこれらの混合物が挙げられる。前記モノマーは、更なるモノマー、例えばスチレン、アクリロニトリル、ビニルエーテル及び更なるアクリラート又はメタクリラート、例えばメチルメタクリラート、メチルアクリラート、エチルアクリラート及びプロピルアクリラートと共重合されてよい。
エラストマーの軟質相又はゴム相(0℃未満のガラス転移温度を有する)は、コア、外側被覆又は中間のシェル(2つより多いシェル構造を有するエラストマーの場合)であることができる;多シェルエラストマーの場合には、複数のシェルがゴム相から形成されてもよい。
ゴム相の他に、まだなお1つ以上の硬質成分(20℃を上廻るガラス転移温度を有する)がエラストマーの構造に関与する場合には、このエラストマーは一般的には、主要モノマーとしてのスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル、例えばメチルアクリラート、エチルアクリラート及びメチルメタクリラートを重合させることによって製造される。それと共に、この場合には、より少ない含量の他のコモノマーが使用されてもよい。
若干の場合には、表面に反応基を有する乳化重合体を使用することが有利であることが判明した。この種の基は、例えばエポキシ基、カルボキシル基、潜在性カルボキシル基、アミノ基又はアミド基並びに、一般式
Figure 0005570117
[式中、置換基は、次の意味を有してよい:
10は、水素又はC1〜C4−アルキル基を表し、
11は、水素、C1〜C8−アルキル基またはアリール基、殊にフェニルを表わし、
12は、水素、C1〜C10−アルキル基、C6〜C12−アリール基または−OR13を表わし、
13は、C1〜C8−アルキル基又はC6〜C12−アリール基を表し、前記基は場合によっては、O−又はN−含有基により置換されていてよい、
Xは、化学結合、C1〜C10−アルキレン基又はC6〜C12−アリーレン基又は
Figure 0005570117
Yは、O−Z又はNH−Zを表し、かつ
Zは、C1〜C10−アルキレン基又はC6〜C12−アリーレン基を表す]
で示されるモノマーを併用することによって導入されてよい官能基である
EP-A208187に記載されているグラフトモノマーも、表面上への反応基の導入に適している。
他の例としては、更にアクリルアミド、メタクリルアミド及びアクリル酸又はメタクリル酸の置換されたエステル、例えば(N−t−ブチルアミノ)−エチルメタクリレート、(N,N−ジメチルアミノ)エチルアクリレート、(N,N−ジメチルアミノ)−メチルアクリレート及び(N,N−ジエチルアミノ)エチルアクリレートが挙げられる。
更に、ゴム相の粒子が架橋されていてもよい。架橋剤として作用するモノマーは、例えばブタ−1,3−ジエン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタラート及びジヒドロジシクロペンタジエニルアクリラート並びにEP-A50265に記載の化合物である。
更に、いわゆるグラフト架橋性モノマー(グラフト結合性モノマー)、即ち重合の際に異なる速度で反応する、2つ以上の重合可能な二重結合を有するモノマーが使用されてもよい。有利には、少なくとも1つの反応基が残りのモノマーとほぼ同じ速度で重合し、一方で、他の反応基(又は複数の反応基)が例えば明らかによりいっそうゆっくりと重合する化合物が使用される。異なる重合速度は、ゴム中に一定割合の不飽和二重結合を必然的に伴なう。引き続き、このようなゴム上に更なる相がグラフトされる場合には、ゴム中に存在する二重結合は、少なくとも部分的にグラフトモノマーと、化学結合の形成下に反応し、即ちグラフトされた相は、少なくとも部分的に化学結合を介してグラフト主鎖と結合している。
このようなグラフト架橋性モノマーの例は、アルキル基含有モノマー、特にエチレン系不飽和カルボン酸のアリルエステル、例えばアリルアクリラート、アリルメタクリラート、ジアリルマレアート、ジアリルフマラート、ジアリルイタコナート又は前記ジカルボン酸の相応するモノアリル化合物である。この他に、多数の更なる適したグラフト架橋性モノマーが存在する;この場合、詳細については、例えばUS−PS4148846が指摘されてよい。
一般に、衝撃強さ改質性ポリマーの前記架橋性モノマーの割合は、衝撃強さ改質性ポリマーに対して5質量%まで、特に3質量%より多くない。
次に、若干の有利な乳化重合体を記載する。この場合には、最初に1つのコア及び少なくとも1つの外側シェルを有するグラフトポリマーを挙げることができ、このグラフトポリマーは、次の構造を有する:
Figure 0005570117
このグラフトポリマー、特にABSポリマー及び/又はASAポリマーは、40質量%までの量で有利にはPBTの衝撃強さ改質のために、場合によってはポリエチレンテレフタラート40質量%までと混合して使用される。相応するブレンド製品は、商標Ultradur(登録商標)S(以前の、BASF AG社のUltrablend(登録商標)S)で入手可能である。
多シェル状構造を有するグラフトポリマーの代わりに、ブタ−1,3−ジエン、イソプレン及びn−ブチルアクリラート又はこれらのコポリマーからなる均質な、即ち1つのシェルを有するエラストマーが使用されてもよい。また、前記生成物は、架橋性モノマー又は反応基を有するモノマーを併用することによって製造されてよい。
有利な乳化重合体の例は、n−ブチルアクリラート/(メタ)アクリル酸コポリマー、n−ブチルアクリラート/グリシジルアクリラートコポリマー又はn−ブチルアクリラート/グリシジルメタクリラートコポリマー、n−ブチルアクリラートからなるか又はブタジエンをベースとする内側のコアと、前記コポリマー及びエチレンと反応基を供給するコモノマーとのコポリマーからなる外側被覆とを有するグラフトポリマーである。
記載されたエラストマーは、別の常用の方法により、例えば懸濁重合によって製造されてもよい。
DE-A3725576、EP-A235690、DE-A3800603及びEP-A319290に記載されているようなシリコーンゴムは、同様に有利である。
勿論、前記のゴムの種類の混合物が使用されてもよい。
繊維状又は粒子状の充填剤C)として、炭素繊維、ガラス繊維、ガラス球、アモルファスシリカ、アスベスト、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、白亜、粉末状石英、雲母、硫酸バリウム及び長石が挙げられ、これらは、50質量%まで、特に40質量%までの量で使用される。
有利な繊維状充填剤としては、炭素繊維、アラミド繊維及びチタン酸カリウム繊維が挙げられ、この場合E−ガラスであるガラス繊維は、特に有利である。このガラス繊維は、ロービング又は切断ガラス(Schnittglas)として市販の形で使用されてよい。
1:100〜1:2、有利に1:10〜1:3の比でのガラス繊維D)と成分B)との混合物は、特に有利である。
繊維状充填剤は、熱可塑性樹脂とのより良好な相容性のためのシラン化合物で表面前処理されていてよい。
適当なシラン化合物は、次の一般式
Figure 0005570117
[式中、置換基は、次の意味を有する:
Figure 0005570117
nは、2〜10、有利に3〜4の整数であり、
mは、1〜5、有利に1〜2の整数であり、
kは、1〜3、有利に1の整数である]
で示されるシラン化合物である。
好ましいシラン化合物は、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノブチルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノブチルトリエトキシシラン並びに置換基Xとしてグリシジル基を含有する相応するシランである。
シラン化合物は、一般に表面コーティングのために(Dに対して)0.05〜5質量%、有利には0.5〜1.5質量%、特に0.8〜1質量%の量で使用される。
針状の鉱物質の充填剤も適当である。
針状の鉱物質の充填剤は、本発明の意味合いにおいて著しく顕著な針状特性を有する鉱物質の充填剤が理解される。例として、針状の珪灰石が挙げられる。特に、この鉱物は、8:1〜35:1、特に8:1〜11:1のL/D(長さ直径)比を有する。鉱物質の充填剤は、場合によっては前記のシラン化合物で前処理されていてよい;しかし前処理は、必ずしも必要ではない。
更なる充填剤としては、カオリン、か焼されたカオリン、珪灰石、タルク及び白亜が挙げられる。
成分C)として、本発明による成形材料は、有利には、Mg3[(OH)2/Si410]の組成の脱水したケイ酸マグネシウム又は3MgO・4SiO2・H2Oであるタルクを含有する。このいわゆる3層フィロケイ酸塩は、三斜晶、単斜晶又は斜晶系の結晶構造を有し、これは小片形の外観を有する。更なる痕跡量元素として、Mn、Ti、Cr、Ni、Na及びKが存在することができ、その際このOH基は部分的にフッ化物により置き換えられていてよい。
特に有利には、99.5%が粒径<20μmであるタルクが使用される。
この粒径分布は通常は、沈降分析DIN 6616-1により測定され、有利には次の値を有する:
<20μm 99.5質量%
<10μm 99質量%
<5μm 85質量%
<3μm 60質量%
<2μm 43質量%。
この種の生成物は、市販でMicro-Talc I.T. extra (Omya)として入手できる。タルクは、0.01〜20質量%の量で成形材料中に含有されている。
本発明による熱可塑性成形材料は、成分C)として常用の加工助剤、例えば安定剤、酸化遅延剤、熱分解に抗する剤、紫外線による分解に抗する剤、滑剤及び離型剤、着色剤、例えば染料及び顔料、核形成剤、可塑剤等を含有してよい。
酸化遅延剤及び熱安定剤のための例としては、熱可塑性成形材料の質量に対して1質量%までの濃度での立体障害フェノール及び/又はホスフィット、ヒドロキノン、芳香族第二級アミン、例えばジフェニルアミン、前記グループの種々の置換された代表例及びこれらの混合物が挙げられる。
成形材料に対して2質量%までの量で一般に使用されるUV安定剤としては、種々の置換されたレゾルシン、サリチレート、ベンゾトリアゾール及びベンゾフェノンが挙げられる。
無機顔料、例えば二酸化チタン、ウルトラマリンブルー、酸化鉄及びカーボンブラック、更に有機顔料、例えばフタロシアニン、キナクリドン、ペリレン並びに染料、例えばニグロシン及びアントラキノンは、着色剤として添加されてよい。
核形成剤としては、ナトリウムフェニルホスフィナート、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素並びに有利にタルクが使用されてよい。
更なる滑剤及び離型剤は、通常、1質量%までの量で使用される。有利には、長鎖脂肪酸(例えば、ステアリン酸又はベヘン酸)、この塩(例えば、Ca−又はZnステアラート)又はモンタンロウ(28〜32個のC原子の鎖長を有する直鎖状の飽和カルボン酸からなる混合物)並びにCa−又はNaモンタナート並びに低分子量ポリエチレンロウ又はポリプロピレンロウである。
可塑剤の例としては、フタル酸ジオクチルエステル、フタル酸ジベンジルエステル、フタル酸ブチルベンジルエステル、炭化水素油、N−(n−ブチル)ベンゼンスルホンアミドが挙げられる。
本発明による成形材料は、更にフッ素含有エチレンポリマー0〜2質量%を含有してよい。これは、55〜76質量%、特に70〜76質量%のフッ素含有量を有するエチレンの重合体である。
このための例は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、少ない含量(一般に50質量%まで)の共重合可能なエチレン系不飽和モノマーを有するテトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレンコポリマーまたはテトラフルオロエチレンコポリマーである。このフッ素含有エチレンポリマーは、例えばSchildknechtによって"Vinyl and Related Polymers", Wiley-Verlag, 1952, 第484〜494頁およびWallによって"Fluorpolymers"(Wiley Interscience, 1972)に記載されている。
このフッ素含有エチレン重合体は、成形材料中に均一に分布して存在し、有利に0.05〜10μm、特に0.1〜5μmの範囲内の粒径d50(数平均値)を有する。この小さな粒径は、特に有利には、フッ素含有エチレンポリマーの水性分散液の使用及びポリエステル溶融液中へのフッ素含有エチレンポリマーの混和によって達成される。
本発明による熱可塑性成形材料は、自体公知の方法により製造されてよく、前記方法においては、出発成分は通常の混合装置、例えばスクリュー押出機、ブラベンダーミル又はバンバリーミル中で混合され、引き続き押出される。この押出後、この押出物は冷却され、かつ破砕されてよい。また、個々の成分は前混合されてもよく、次に残りの出発材料は、個々に及び/又は同様に混合されて添加されてよい。混合温度は、一般に230〜290℃である。
更に、好ましい作業形式により、成分B)ならびに場合によってはC)は、プレポリマーと混合されてよく、調製されてよく、造粒されてよい。得られた顆粒は、引き続き、固相で不活性ガス下で連続的又は非連続的に成分A)の融点未満の温度で所望の粘度になるまで縮合される。
照明要素のための本発明による熱可塑性成形材料は、良好な寸法安定性及び同時に良好な機械的特性を示すことにより特徴付けられる。
これは、全ての種類の照明要素の製造のために、特に、投光器部分、ランプ部分、カバー(Blende)又はその構成要素、投光器カバー(Scheinwerferblende)又はその構成要素、ランプカバー又はその構成要素、側方外装材、パネリング、照明装置中の構造部分、屋外照明要素又はその構成要素又はボートボディ、芝刈り機ハウジング、オートバイ部分(これらは照明要素を含有する)としての適用のために適する。
実施例
成分A/1
130ml/gの粘度数VZ及び34mval/kgのカルボキシル末端基含量を有するポリブチレンテレフタラート(BASF AG社のUltradur(登録商標)B 4500)(VZは、フェノール/o−ジクロロベンゼンからなる0.5質量%の溶液中で測定)、1:1の混合物、25℃で。
成分A/2
PBT、参照A/1、105ml/gのVZを有する(BASF AG社のUltradur(登録商標)B 2550)。
成分B
68/29.9/2.1の比のスチレン/アクリロニトリル/MSAを基礎とするターポリマー、VZ(DMF中で0.5%、25℃で)65ml/g。
成分C/1
ペンタエリトリトールテトラステアラート(Loxiol(登録商標)1206、Cognis社)
成分C/2
タルク
押出加工を成分260℃で行った。
機械的特性の試験のために、ISO 527-2に応じてダンベル形ロッド(Schulterstab)を製造し、この衝撃強さをISO 179-1に応じて測定した。射出成形した60×60×2mmの大きさのプレートに基づき、20℃及び60℃の角度でDIN 67530に応じて光沢測定を測定し、並びにISO 294に応じて収縮を、そしてDIN 75201(100℃、16時間)に応じて曇り試験(fogging-Test)を測定した。
成形材料の組成及び測定の結果は、表から確認することができる。
Figure 0005570117

Claims (3)

  1. A) 少なくとも1種の熱可塑性ポリエステル30〜99.9質量%、
    B) 次のものから得られる少なくとも1種のターポリマー0.1〜50質量%、
    b1)少なくとも1種のビニル芳香族モノマー、
    b2)少なくとも1種のC1〜C4−アルキル(メタ)アクリラート又は(メタ)アクリロニトリル、及び
    b3)α,β−不飽和無水物を含有する少なくとも1種のモノマー、成分b1)〜b3)の全質量に対して0.1〜10質量%、及び
    C) 他の添加剤0〜50質量%、
    この場合、成分A)〜C)の質量%の総和は、100%となる
    を含有する熱可塑性成形材料からなる、自動車適用のための投光器部分であって、
    前記成形材料が成分C)として、10〜40個のC原子を有する飽和又は不飽和の脂肪族カルボン酸と2〜40個のC原子を有する脂肪族の飽和アルコール又はアミンとのエステル又はアミドを含有する、前記自動車適用のための投光器部分
  2. b3)の割合が0.2〜6質量%である、請求項1記載の投光器部分。
  3. 前記投光器部分が、ランプ部分、投光器カバー又はその構成要素、ランプカバー又はその構成要素、側方外装材における投光器部分である、請求項1又は2に記載の投光器部分。
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