JP5568871B2 - 裁断装置および裁断方法 - Google Patents

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本発明は、自動制御により被裁断材を所望の製品にカットする裁断装置および裁断方法に関するものである。
一般に、被裁断材を所望の製品にカットする裁断装置は、被裁断材が載置される固定盤と、固定盤の上方に上下動可能に設けられ、下側に刃型が交換可能に取り付けられた可動盤と、可動盤を上下動させる駆動制御装置と、固定盤上の被裁断材を移動させる送り出し機構とを備えている(例えば、特許文献1参照)。また、柔軟性を有する被裁断材をカットするのに、送り出し機構に吸引機構を設け、カット時に被裁断材を吸引して保持する裁断装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−162590号公報 特開平5−51865号公報
しかしながら、上記従来の裁断装置では、柔軟性や厚みを有する粘土状の被裁断材が粘着性も有する場合、吸引機構の吸引だけでは、カットされた被裁断材を十分に保持することができず、刃型が取り付けられた可動盤側にカットされた被裁断材が付着してしまうという問題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、柔軟性と粘着性と変形自在な性質とを有する粘土状の被裁断材であっても、カット時、正確にカットすることができるとともに、カットされた被裁断材を刃から確実に離脱させることができる裁断装置および裁断方法を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る裁断装置は、被裁断材が載置される固定盤と、固定盤の上方に上下動可能に設けられ、下側に刃型が交換可能に取り付けられた可動盤と、可動盤を上下動させる駆動制御装置と、固定盤上の被裁断材を移動させる送り出し機構とを備え、送り出し機構により被裁断材を固定盤上の可動盤側に送り込み、駆動制御装置により可動盤を上下動させて被裁断材をカットする裁断装置であって、固定盤上で被裁断材の下面を負圧により吸着して保持するとともに送り出し機構により被裁断材とともに可動盤側に送り込まれる吸着機構と可動盤に刃型から下方に向けてエアを噴き出すエア噴出機構を設けるとともに、吸着機構を、上面の一部が凹陥して形成され送り出し機構により進退動されるバキュームテーブルと、このバキュームテーブル上面に、ほぼ全面を覆って取り付けられ細孔が多数穿設されてバキュームテーブル内部に負圧室を形成するバキュームプレートと、合成樹脂製の薄片からなりこの薄片にカットの態様に応じて予め針により開け、前記バキュームプレートの上面に細孔を覆って交換自在に載置されるとともに被裁断材が上面に載置される非通気性フィルムと、このバキュームテーブルの負圧室とバルブを介して連通され負圧室を負圧に保持する負圧手段とを備えて構成するとともに、これらバルブと負圧手段とを駆動制御装置により制御して所望のタイミングでテーブル内を負圧または負圧解除に切り換えるように構成したことを特徴とするものである。
請求項1に係る裁断装置では、被裁断材が載置される固定盤と、固定盤の上方に上下動可能に設けられ、下側に刃型が交換可能に取り付けられた可動盤と、可動盤を上下動させる駆動制御装置と、固定盤上の被裁断材を移動させる送り出し機構とを備え、送り出し機構により被裁断材を固定盤上の可動盤側に送り込み、駆動制御装置により可動盤を上下動させて被裁断材をカットする裁断装置であって、固定盤上で被裁断材の下面を負圧により吸着して保持するとともに送り出し機構により被裁断材とともに可動盤側に送り込まれる吸着機構と可動盤に刃型から下方に向けてエアを噴き出すエア噴出機構を設けるとともに、吸着機構を、上面の一部が凹陥して形成され送り出し機構により進退動されるバキュームテーブルと、このバキュームテーブル上面に、ほぼ全面を覆って取り付けられ細孔が多数穿設されてバキュームテーブル内部に負圧室を形成するバキュームプレートと、合成樹脂製の薄片からなりこの薄片にカットの態様に応じて予め針により開け、前記バキュームプレートの上面に細孔を覆って交換自在に載置されるとともに被裁断材が上面に載置される非通気性フィルムと、このバキュームテーブルの負圧室とバルブを介して連通され負圧室を負圧に保持する負圧手段とを備えて構成するとともに、これらバルブと負圧手段とを駆動制御装置により制御して所望のタイミングでテーブル内を負圧または負圧解除に切り換えるように構成したことにより、たとえ被裁断材が柔軟性と粘着性と変形自在な性質とを有する粘土状の被裁断材であっても、カット時、正確にカットすることができるとともに、カットされた被裁断材を刃から確実に離脱させることができ、作業効率が向上する。被裁断材が可動盤側へ移動する際も元の位置に復帰する際も吸着機構により吸着保持されるのでずれることがない。また、カット時およびカット後も被裁断材の下面を吸着して保持するので、カットされた被裁断材は刃型に付着しにくい。
請求項に係る裁断装置は、エア噴出機構を、可動盤の刃型の下面に形成されたエア噴き出し口と、このエア噴き出し口とバルブを介して連通されたエア噴き出し手段とを備えて構成するととともに、これらバルブとエア噴き出し手段とを駆動制御装置により制御して所望のタイミングでエアを噴き出させるように構成したことを特徴とするものである。
請求項に係る裁断装置では、エア噴出機構を、可動盤の刃型の下面に形成されたエア噴き出し口と、このエア噴き出し口とバルブを介して連通されたエア噴き出し手段とを備えて構成するととともに、これらバルブとエア噴き出し手段とを駆動制御装置により制御して所望のタイミングでエアを噴き出させるように構成したことにより、カット時またはカット後、エアをカットされた被裁断材に向けて噴出させるので、カットされた被裁断材は刃型に付着しにくく分離しやすくなる。
請求項に係る裁断装置は、刃型が、トムソン刃により構成されるとともに、エアの噴き出し口がトムソン刃の内側に設けられることを特徴とするものである。
請求項に係る裁断装置では、刃型が、トムソン刃により構成されるとともに、エアの噴き出し口がトムソン刃の内側に設けられることにより、トムソン刃で囲まれた区画内にカットされた被裁断材が残ることがない。
請求項係る裁断装置は、被裁断材が、柔軟性と粘着性と変形自在な性質とを有する非通気性の粘土状材料から構成されることを特徴とするものである。
請求項に係る裁断装置では、被裁断材が、柔軟性と粘着性と変形自在な性質とを有する非通気性の粘土状材料から構成されることにより、被裁断材が柔軟性と粘着性と変形自在な性質とを有する非通気性の粘土状材料であっても、カットされる際、下面が吸着されて保持されるとともに、カット時またはカット後、エアがカットされた被裁断材に向けて吹き付けられるので、刃型から分離し易くなる。
請求項5に係る裁断方法は、被裁断材が載置される固定盤と、固定盤の上方に上下動可能に設けられ、下側に刃型が交換可能に取り付けられた可動盤と、可動盤を上下動させる駆動制御装置と、固定盤上の被裁断材を移動させる送り出し機構とを備え、送り出し機構により被裁断材を固定盤上の可動盤側に送り込み、駆動制御装置により可動盤を上下動させて被裁断材をカットする裁断方法であって、固定盤上で被裁断材の下面を負圧により吸着して保持するとともに送り出し機構により被裁断材とともに可動盤側に送り込まれる吸着機構と可動盤に刃型から下方に向けてエアを噴き出すエア噴出機構を設けるとともに、吸着機構を、上面の一部が凹陥して形成され送り出し機構により進退動されるバキュームテーブルと、このバキュームテーブル上面に、ほぼ全面を覆って取り付けられ細孔が多数穿設されてバキュームテーブル内部に負圧室を形成するバキュームプレートと、合成樹脂製の薄片からなりこの薄片にカットの態様に応じて予め針により開け、前記バキュームプレートの上面に細孔を覆って交換自在に載置されるとともに被裁断材が上面に載置される非通気性フィルムと、このバキュームテーブルの負圧室とバルブを介して連通され負圧室を負圧に保持する負圧手段とを備えて構成するとともに、これらバルブと負圧手段とを駆動制御装置により制御して所望のタイミングでテーブル内を負圧または負圧解除に切り換えるように構成し、被裁断材を固定盤側に載置して可動盤側に送り込み復帰させるまでの間、吸着機構により被裁断材の下面を吸着して保持し、カット時またはカット後、エア噴出機構により可動盤の刃型から下方に向けてエアを噴出させ、被裁断材を刃型から分離させることを特徴とするものである。
請求項5に係る裁断方法では、被裁断材が載置される固定盤と、固定盤の上方に上下動可能に設けられ、下側に刃型が交換可能に取り付けられた可動盤と、可動盤を上下動させる駆動制御装置と、固定盤上の被裁断材を移動させる送り出し機構とを備え、送り出し機構により被裁断材を固定盤上の可動盤側に送り込み、駆動制御装置により可動盤を上下動させて被裁断材をカットする裁断方法であって、固定盤上で被裁断材の下面を負圧により吸着して保持するとともに送り出し機構により被裁断材とともに可動盤側に送り込まれる吸着機構と可動盤に刃型から下方に向けてエアを噴き出すエア噴出機構を設けるとともに、吸着機構を、上面の一部が凹陥して形成され送り出し機構により進退動されるバキュームテーブルと、このバキュームテーブル上面に、ほぼ全面を覆って取り付けられ細孔が多数穿設されてバキュームテーブル内部に負圧室を形成するバキュームプレートと、合成樹脂製の薄片からなりこの薄片にカットの態様に応じて予め針により開け、前記バキュームプレートの上面に細孔を覆って交換自在に載置されるとともに被裁断材が上面に載置される非通気性フィルムと、このバキュームテーブルの負圧室とバルブを介して連通され負圧室を負圧に保持する負圧手段とを備えて構成するとともに、これらバルブと負圧手段とを駆動制御装置により制御して所望のタイミングでテーブル内を負圧または負圧解除に切り換えるように構成し、被裁断材を固定盤側に載置して可動盤側に送り込み復帰させるまでの間、吸着機構により被裁断材の下面を吸着して保持し、カット時またはカット後、エア噴出機構により可動盤の刃型から下方に向けてエアを噴出させ、被裁断材を刃型から分離させるようにしたことにより、たとえ被裁断材が柔軟性と粘着性と変形自在な性質とを有する粘土状の被裁断材であっても、カット時、正確にカットすることができるとともに、カットされた被裁断材を刃から確実に離脱させることができ、作業効率が向上する。
請求項に係る裁断方法は、駆動制御装置により可動盤が上下動する行程中の速度を可変に制御し、可動盤を、カットの間のみ予め設定された低速度で降下させるようにしたことを特徴とするものである。
請求項に係る裁断方法では、駆動制御装置により可動盤が上下動する行程中の速度を可変に制御し、可動盤を、カットの間のみ予め設定された低速度で降下させるようにしたことにより、被裁断材の材質に応じてカット時の裁断速度を遅くすることができ、柔軟性や粘着性の強弱あるいは変形の程度に応じて確実にカットすることができる。
本発明の請求項1に係る裁断装置では、被裁断材が載置される固定盤と、固定盤の上方に上下動可能に設けられ、下側に刃型が交換可能に取り付けられた可動盤と、可動盤を上下動させる駆動制御装置と、固定盤上の被裁断材を移動させる送り出し機構とを備え、送り出し機構により被裁断材を固定盤上の可動盤側に送り込み、駆動制御装置により可動盤を上下動させて被裁断材をカットする裁断装置であって、固定盤上で被裁断材の下面を負圧により吸着して保持するとともに送り出し機構により被裁断材とともに可動盤側に送り込まれる吸着機構と可動盤に刃型から下方に向けてエアを噴き出すエア噴出機構を設けるとともに、吸着機構を、上面の一部が凹陥して形成され送り出し機構により進退動されるバキュームテーブルと、このバキュームテーブル上面に、ほぼ全面を覆って取り付けられ細孔が多数穿設されてバキュームテーブル内部に負圧室を形成するバキュームプレートと、合成樹脂製の薄片からなりこの薄片にカットの態様に応じて予め針により開け、前記バキュームプレートの上面に細孔を覆って交換自在に載置されるとともに被裁断材が上面に載置される非通気性フィルムと、このバキュームテーブルの負圧室とバルブを介して連通され負圧室を負圧に保持する負圧手段とを備えて構成するとともに、これらバルブと負圧手段とを駆動制御装置により制御して所望のタイミングでテーブル内を負圧または負圧解除に切り換えるように構成したので、被裁断材を固定盤側に載置して可動盤側に送り込み復帰させるまでの間、吸着機構により被裁断材の下面を吸着して保持することができ、被裁断材が柔軟性と粘着性と変形自在な性質とを有する粘土状の被裁断材のような特異な性質の材質であっても、カット時、正確にカットすることができるとともに、カットされた被裁断材を刃から確実に離脱させることができ、作業効率を向上させることができる。
本発明の請求項5に係る裁断方法では、被裁断材が載置される固定盤と、固定盤の上方に上下動可能に設けられ、下側に刃型が交換可能に取り付けられた可動盤と、可動盤を上下動させる駆動制御装置と、固定盤上の被裁断材を移動させる送り出し機構とを備え、送り出し機構により被裁断材を固定盤上の可動盤側に送り込み、駆動制御装置により可動盤を上下動させて被裁断材をカットする裁断方法であって、固定盤上で被裁断材の下面を負圧により吸着して保持するとともに送り出し機構により被裁断材とともに可動盤側に送り込まれる吸着機構と可動盤に刃型から下方に向けてエアを噴き出すエア噴出機構を設けるとともに、吸着機構を、上面の一部が凹陥して形成され送り出し機構により進退動されるバキュームテーブルと、このバキュームテーブル上面に、ほぼ全面を覆って取り付けられ細孔が多数穿設されてバキュームテーブル内部に負圧室を形成するバキュームプレートと、合成樹脂製の薄片からなりこの薄片にカットの態様に応じて予め針により開け、前記バキュームプレートの上面に細孔を覆って交換自在に載置されるとともに被裁断材が上面に載置される非通気性フィルムと、このバキュームテーブルの負圧室とバルブを介して連通され負圧室を負圧に保持する負圧手段とを備えて構成するとともに、これらバルブと負圧手段とを駆動制御装置により制御して所望のタイミングでテーブル内を負圧または負圧解除に切り換えるように構成し、被裁断材を固定盤側に載置して可動盤側に送り込み復帰させるまでの間、吸着機構により被裁断材の下面を吸着して保持し、カット時またはカット後、エア噴出機構により可動盤の刃型から下方に向けてエアを噴出させ、被裁断材を刃型から分離させるようにしたので、被裁断材が柔軟性と粘着性と変形自在な性質とを有する粘土状の被裁断材のような特異な性質の材質であっても、上下動する刃で被裁断材をカットする際、被裁断材の材質に応じて裁断速度を遅くすることができ、正確にカットすることができるとともに、カットされた被裁断材を刃から確実に離脱させることができ、連続加工が可能となり作業効率を向上させることができる。
本発明の一実施例に係る裁断装置の構成図である。(実施例1) 図1の裁断装置の可動盤とクランク軸機構とを示す説明図である。 クランク軸が回転する際の裁断時の減速パターンを示す図である。 クランク軸が下死点を通過して揺動する際の裁断時の減速パターンを示す図である。 クランク軸が下死点を通過せずに揺動する際の裁断時の減速パターンを示す図である。 (A)ないし(C)はそれぞれ、クランク軸が回転する際の裁断時の減速パターン毎にサーボモータの回転速度とクランク軸角度との関係を示すグラフである。 (A)ないし(D)はそれぞれ、クランク軸が揺動する際の裁断時の減速パターン毎にサーボモータの回転速度とクランク軸角度との関係を示すグラフである。 (A)、(B)はそれぞれ、回転時と揺動時における図1の裁断装置の可動盤の速度と上下位置との関係を、従来のものと比較して示すグラフである。 (A)ないし(C)はそれぞれ、クランク軸機構を示す説明図である。 (A)、(B)はそれぞれ、本発明の一実施例に係る裁断装置を示す平面図および要部の側面図である。 (A)、(B)はそれぞれ、図10の裁断装置の刃型のエア噴き出し口を示す説明図および刃型の側面図である。 図10の裁断装置の固定盤と進退動プレートとバキュームテーブルとを示す斜視図である。 (A)ないし(D)はそれぞれ、図10の裁断装置により被裁断材をカットする工程を順を追って示す説明図である。
柔軟性と粘着性と変形自在な性質とを有する粘土状の被裁断材を正確にかつ効率的に裁断するという目的を、被裁断材が載置される固定盤と、固定盤の上方に上下動可能に設けられ、下側に刃型が交換可能に取り付けられた可動盤と、可動盤を上下動させる駆動制御装置と、固定盤上の被裁断材を移動させる送り出し機構とを備え、送り出し機構により被裁断材を固定盤上の可動盤側に送り込み、駆動制御装置により可動盤を上下動させて被裁断材をカットする裁断装置により構成するとともに、固定盤上で被裁断材の下面を負圧により吸着して保持するとともに送り出し機構により被裁断材とともに固定盤上の可動盤側に送り込まれる吸着機構を設け、所望のタイミングで、すなわち、被裁断材が送り出し機構にセットされると負圧による吸着を開始し、可動盤の刃型でカットされ、再び元の復帰位置に戻るまで吸着を保持し、送り出し機構による移動時、被裁断材がずれるのを防止するとともに、可動盤に刃型から下方に向けてエアを噴き出すエア噴出機構を設け、被裁断材の裁断時、所望のタイミングで被裁断材に向けてエアを噴出させるようにし、しかも、可動盤が上下動する行程中の速度を可変に制御し、可動盤を、裁断の間のみ予め設定された低速度で降下させ、裁断の間以外の上下動時には上記低速度より速い速度で上下動させるように構成したことにより実現した。
以下、図面に示す実施例により本発明を説明する。図1は、本実施例に係る裁断装置の構成図である。本実施例に係る裁断装置2は、図1に示すように、上面を送り出し機構40が摺動自在に進退動する固定盤3と、固定盤3の長手方向一端部の上方に上下動可能に設けられた可動盤4と、この可動盤4の下面に交換可能に取り付けられる刃型5と、可動盤4および送り出し機構40を、入力された作業プログラムに基づいて動作させる駆動制御装置20とを備えて構成される。
送り出し機構40は、図10に示すように、固定盤3上で被裁断材(非通気性シート)41を可動盤4側に進退動させるようになっている。また、裁断装置2は、可動盤3の刃型5から下方に向けてエアを噴き出すエア噴出機構50(図11参照)と、送り出し機構40により被裁断材41とともに固定盤3上の可動盤4側に送り込まれ、固定盤3上で被裁断材41の下面を負圧により吸着して保持する吸着機構60とを備えている。送り出し機構40は、固定盤3の上面に載置され、図示しないサーボモータで摺動自在に進退動する進退動プレート42により構成される。図示しないサーボモータは駆動制御装置20により駆動が制御されるようになっている。一般に、被裁断材41は、樹脂フィルム、セロハン、パッキン、フェルト、スポンジ、ゴム、ウレタンフォーム、アルミホイール、銅ホイール、布、紙だけでなく、高強度不織布、高強度織布、高粘着材、高強度延材等、ロール素材、シート素材が用いられ軟質硬質を問わず裁断力の異なる種々の素材が用いられる。本実施例に係る裁断装置2においては、被裁断材41として非通気性のシート(例えば、柔軟性シリコーンシート等)を用いてもよいし、柔軟性と粘着性と変形しやすい性質とを有する粘土状材料、すなわち、刃型5で正確にカットしにくい性質を有する材料を用いてもよい。
可動盤4には、可動盤4を固定盤3に対して一定の上下ストロークで上下動させるクランク軸機構6が連結される(図2の(A)、(B)参照)。クランク軸機構6は、図9の(A)ないし(C)に示すように、固定盤3の下側で被裁断材41の搬送方向に対して直交する方向に設けられたクランクシャフト7と、可動盤4の上盤30の両側から下方に延びたスライドシャフト31に取り付けられたスライドブロック32と、両スライドブロック32間を連結するジョイントシャフト33と、一端側がこのジョイントシャフト33の両側にそれぞれ回動自在に連結されるとともに他端に形成された円孔34にクランクシャフト7のクランクピン7Aが挿通されたコネクティングプレート35とを備えて構成される。クランク軸機構6は、クランクシャフト7が回転駆動されると、クランクピン7Aが円孔34内周面に沿って回り、偏心コネクティングプレート35の上部が揺動しつつ上下動してジョイントシャフト33を上下動させ、可動盤4を固定盤3に対して一定のストロークSt1(図8(A)参照、本実施例の場合、45mm)で上下動させるようになっている。
駆動制御装置20は、図1に示すように、クランク軸機構6と、このクランク軸機構6のクランクシャフト7の一端に接続された減速機11と、この減速機11に連結されクランクシャフト7を回転駆動するサーボモータ12と、このサーボモータ12に電気的に接続されたサーボアンプ13と、このサーボアンプ13と位置決めユニット14およびアナログ入力ユニット15を介して電気的に接続されたシーケンサ(制御部)16とを備えている。シーケンサ16には、ディスプレー装置17が電気的に接続される。シーケンサ16はマイクロプロセッサの機能を果たすもので、シーケンサ16には、記憶装置(メモリ、FDドライブ、FD)やキーボードが接続される。シーケンサ16に内蔵されたメモリ、または、記憶装置には、複数の作業プログラムが予め記憶される。この作業プログラムには、被裁断材41の寸法、ショット数、送り量等の製品情報、この製品情報に適合する刃型5の刃型指示情報、各刃型の刃高データ等が含まれる。ここでいう刃高とは、可動盤4の下面から刃型の刃先端までの高さをいう。駆動制御装置20は、予め作業プログラムが収納されたシーケンサ16からの指令信号が位置決めユニット14を介してサーボアンプ13に出力されると、サーボアンプ13は、位置決めユニット14からの指令信号を受けてサーボモータ12を制御して駆動するようになっている。また、サーボアンプ13はアナログ入力ユニット15にサーボモータ12のモータトルク値をアナログ電圧で出力するようになっている。駆動制御装置20は、送り出し機構40の進退動プレート42を駆動し被裁断材41を可動盤4に向けて送り出すようになっている。
駆動制御装置20は、クランクシャフト7の他端に接続されたエンコーダ(検出器)18と、このエンコーダ18と電気的に接続されるとともに、アナログ入力ユニット15とシーケンサ16とに電気的に接続される高速カウンタ19とを備えている。高速カウンタ19は、エンコーダ18を介してクランクシャフト7の回転角度を検出すると、その信号をシーケンサ16に出力し、ディスプレー装置17に表示するようになっている。また、高速カウンタ19は検出されたクランクシャフト7の回転角度のデータをアナログ入力ユニット15にアナログ電圧で出力するようになっている。シーケンサ16は、位置決めユニット14によりサーボアンプ13を制御しつつ、アナログ入力ユニット15および高速カウンタ19、さらに機械構成により予め一意に決定される値を参照して、刃型5が裁断を行う裁断部の裁断力を演算し、その結果をディスプレー装置17に表示するようになっており、これら構成要素により裁断力表示機構を構成している。すなわち、裁断力表示機構は、裁断時、サーボモータ12にかかる負荷を検出して演算し(サーボモータ12に流れる裁断負荷電流値を変換して演算し)、演算結果を裁断力として表示するようになっている。このため、裁断力をリアルタイムで確認しながら作業を行うことができるので、裁断力が適切かどうか監視しながら作業を行うことができる。このため、不良品の発生を未然に防ぐことができる。また、裁断力を考慮して被裁断材41の材質に合致した最適な裁断速度を設定することができる
本実施例に係る裁断装置2では、サーボモータ12が減速機11を介してクランクシャフト7に連結されているので、クランクシャフト7の回転を、回転中に変速させ、加速したり減速したりできるようになっている。このように可動盤4が上下動する行程中の速度を可変に制御することができるので、可動盤4を、裁断以外の上下動時には、高速度Hで上下動させるようになっている(図3のパターンAおよび図6の(A)参照)。そして、裁断時には、クランク運動により可動盤4の速度はクランクシャフト7が下死点に近づくに従い減速され、下死点に達すると最も速度が減速され、その後、再び加速される。裁断時のクランク運動による減速は、被裁断材41の質に応じて予め設定される。裁断終了後は、上述のように高速度Hで上下動されるので、作業が効率化される。可動盤4は、裁断時以外は高速度Hで上下動されるので、裁断時、相対的に低速となる。
また、上述のように、本実施例に係る裁断装置2では、サーボモータ12が減速機11を介してクランクシャフト7に連結され、クランクシャフト7の回転を、回転中に変速させ、加速したり減速したりできるようになっているので、可動盤4が上下動する行程中の速度を可変に制御することができる。このため、可動盤4を、裁断の間のみ予め設定された低速度Lで降下させ、しかも、裁断以外の上下動時には上記低速度Lより速い予め設定された高速度H(H>L)で上下動させるようにしている(図3のパターンBおよび図6の(B)参照)。すなわち、被裁断材41の材質に応じて、例えば、裁断しにくい材質の場合、裁断時の刃型5の速度を予め遅くするよう設定し、クランク運動に起因してクランクシャフト7が下死点に近づくに従い減速されるのに加え、裁断時には、クランクシャフト7の回転を減速させて、確実にカットするようにしている。そして、裁断時以外の可動盤4の上下動時には、すなわち、刃型5が上方位置から裁断直前の位置に達するまでの間および刃型5が裁断完了位置(最下端位置または最下端位置に近い位置)から上方位置に達するまでの間、可動盤4を予め設定された速い速度Hで上下動させるようにしている。このため、従来の裁断機が可動盤4を同一速度で上下のストロークを繰り返さなければならないのに比べ、本願発明の裁断機2では、ストローク毎の上下動速度を変化させることができるので、裁断時以外の可動盤4の上下動の速度を速めて作業時間を短縮するようにしている。上述のように、この裁断装置2は、サーボモータ12で駆動するようにしているので、従来の装置のように複雑な機構を有するクラッチやブレーキを設けなくとも、起動や停止を自在にかつ高精度に行うことができ、可動盤4の上端位置(上死点)や下端位置(下死点)での停止も精度よく自由に行うことができる。なお、本実施例でいう刃型5の裁断開始位置とは、降下している刃型5が被裁断材41の上面に達する位置または被裁断材41に接する位置をいい、刃型5の裁断完了位置は、刃型5が被裁断材41をカットし終わり刃型5が最下端位置または最下端に近いところにある位置をいう。
また、駆動制御装置20は、被裁断材41の材質に応じて、例えば、より遅い速度で裁断を行うことが好ましい材質の場合、刃型が裁断直前位置から裁断完了位置に達するまでの間、上記低速度Lよりさらに減速させた速度Lv(Lv<L)で可動盤4を降下させるようにすることもできる。このため、より遅い速度で裁断を行うことが求められる被裁断材41であっても、確実にカットすることができる。
さらに、駆動制御装置20は、裁断時、刃型5が裁断完了位置で予め設定された時間T1保持されるよう可動盤4を制御するようになっている(図3のパターンCおよび図6の(C)参照)。このため、被裁断材41の材質に応じて、例えば、軟質であったり伸びやすい材質の被裁断材41であっても、刃型5を裁断完了位置で設定された時間T1の間押し付けた状態のままにしておくことで、カットしやすくなる。また、この裁断装置2は、クランクシャフト7をサーボモータ12で駆動するようにしているので、クランクシャフト7を一方向に回転させることができるだけでなく、クランクシャフト7を下死点を通過させ、かつ、下死点を中心に360度以内の角度で正逆に回動させることにより、可動盤4の上下のストローク幅St1(図8の(A)および図4のパターンDないしパターンF参照)を短くすることができる(図8の(B)のストローク幅St2参照)。さらに、クランクシャフト7を、下死点を通過させないようにし、かつ、180度以内の角度で正逆に回動させることにより、可動盤4の上下のストローク幅ST1を短くすることができる(図8の(B)のストローク幅St3および図5のパターンGないしパターンI参照)。このため、裁断以外の可動盤4の上下動の無駄な動作を省略することができ、作業時間を短縮することができる。
エア噴出機構50は、図11に示すように、刃型5に設けられたトムソン刃5A〜5Dの内側にそれぞれ複数形成されたエア噴き出し口51と、刃型5の側面に形成されこのエア噴き出し口51と連通されるエア供給口52と、このエア供給口52とエア噴き出しのタイミングを制御するエアバルブ53を介して接続されるエア圧縮ポンプ54とを備えて構成される。エアバルブ53とエア圧縮ポンプ54は駆動制御装置20により作動または駆動が制御されるようになっている。エア噴出機構50は、可動盤4下方に被裁断材41が送り込まれ、可動盤4の降下動作により刃型5で被裁断材41がカットされる際、各トムソン刃5A〜5Dの内側に配置されたエア噴き出し口51からエアを下方に噴き出し、カットされた被裁断材がトムソン刃5A〜5D内に付着するのを防ぐようなっている。トムソン刃5A〜5Dはそれぞれ、加工形状に応じて内側に空間が確保されている。
吸着機構60は、図12に示すように、進退動プレート42上面に着脱自在に載置されるバキュームテーブル61と、このバキュームテーブル61に形成されバキュームテーブル61内の負圧室62に連通され外部に開口する負圧導入口63と、この負圧導入口63と負圧導入のタイミングを制御するバキュームバルブ(または負圧室)64(図13参照)を介して接続される真空ポンプ65(図13参照)とを備えて構成される。バキュームバルブ64と真空ポンプ65は駆動制御装置20により作動または駆動が制御されるようになっている。バキュームテーブル61は、図12に示すように、分割された2体のテーブル片66A、66Bを接続して構成される。テーブル片66A、66Bのうち一方は、長さの異なる複数のテーブル片を選択して用いるようになっており、バキュームテーブル61全体の長さを調整することができるようになっている。テーブル片66A、66Bは、上面の一部が凹陥して形成されるとともに、上面には、細孔が多数穿設されたバキュームプレート67がほぼ全面を覆って取り付けられ、内部には負圧室62が形成されるようになっている。負圧室62内には、支持材68が多数設けられバキュームプレート67を支持するようになっている。バキュームプレート67は厚さ3mmのステンレス板で構成される。このバキュームプレート67の上面には、合成樹脂製の薄片からなる非通気性フィルム70がバキュームプレート67の細孔を覆って載置されるようになっている。フィルム70がバキュームプレート67の細孔を覆って載置されると、細孔はフィルム70に塞がれ、負圧室62に外部からエアが流入することはない。このフィルム70はトムソン刃5A〜5Dの形状と配置とに応じて、トムソン刃5A〜5Dのカット面より縮小した面に予め針により穴71が開けられる。すなわち、フィルム70は多数枚で交換自在に構成され、カットの態様に応じて穴71が開けられるようになっている。バキュームプレート67に載置されたフィルム70の上面には、被裁断材41が載せられるようになっている。吸着機構60は、進退動プレート42上にバキュームテーブル61が装着されると、バキュームプレート67上面にフィルム70を介して被裁断材41が載置され、送り出し機構40の動作により被裁断材41とともに進退動されるようになっている。そして、吸着機構60は、バキュームプレート67上面にフィルム70を介して被裁断材41がセットされると(図13の(A)参照)、被裁断材41の下面を吸着保持し、被裁断材41がカットされて、元の復帰位置に戻るまで、吸着保持した状態を保ち、元の復帰位置に戻ると吸着を解除するようになっている。このため、被裁断材41は移動時もカット時もずれることがない。また、被裁断材41はカット時およびカット後もフィルム70の細穴71により常時吸着されているので、確実にカットされるようになっている。このように、吸着機構60は、被裁断材41が、フィルム70を介してバキュームテーブル61にセットされてからバキュームバルブ64を動作させ、被裁断材41が可動盤4下方に送り込まれ、可動盤4の降下動作により刃型5でカットされ、さらにカット後、元の位置に復帰するまで、負圧室62を負圧状態とし、元の位置に復帰すると、吸引を解くようになっている。そして、カット時には、カットされた被裁断材41がトムソン刃5A〜5D内に付着して持ち上げられるのを防ぐようなっている。
次に、本発明に係る裁断方法について、上記実施例に係る裁断装置2の作用に基づいて説明する。本実施例に係る裁断装置2は、被裁断材41が吸着機構60のバキュームプレート67上にフィルム70を介して載置されセットされると、駆動制御装置20により吸着機構60の真空ポンプ65が動作され、バキュームテーブル61の負圧室62が負圧となり、被裁断材41はフィルム70の穴71を通じてバキュームテーブル61側に吸着保持される。被裁断材41は吸着保持された状態で、送り出し機構40により固定盤3上を移動して可動盤4側に送り込まれ、可動盤4の降下動作により刃型5でカットされる。カットされる際、被裁断材41は下面がフィルム70の穴71により吸引されたままバキュームテーブル61側に保持された状態でカットされる。しかも、カット時またはカット後、エア噴出機構50のエア噴き出し口51からエアが噴出されるので、カットされた被裁断材41は、トムソン刃5A〜5D内部の刃型5に付着することなく、また、トムソン刃5A〜5Dに付着して持ち上げられることもなく、確実に分離されバキュームプレート67上に保持される。このため、カット時、正確にカットすることができるとともに、刃から確実にカットされた被裁断材を離脱させることができ、作業効率が向上する。また、送り出し機構40による送り出し時および復帰時、被裁断材41が移動による位置ずれを防止することができる。そして、カット後、カットされた被裁断材41は下面がフィルム70の穴71により吸引されたまま、送り出し機構40により元のセットされた位置に復帰し、復帰すると、バキュームテーブル61の負圧が解除され、カットされた被裁断材41を回収するようになっている。
また、裁断装置2は、固定盤3上で送り出し機構40により被裁断材41を可動盤4側に順次送り込むとともに、駆動制御装置20により可動盤4の刃型5を上下動させ被裁断材をカットするようにしている。駆動制御装置20は、予め作業プログラムが収納されたシーケンサ6により被裁断材の材質やカットの仕方に応じて作業プログラムが選択されると、この作業プログラムに基づいて、位置決めユニット14に位置決め情報が送出され、この位置決め情報に基づいてサーボアンプ13がサーボモータ12を制御して駆動させ、サーボモータ12の駆動力は減速機11を介してクランクシャフト7に伝達される。クランクシャフト7の回転駆動により可動盤4は上下動される。サーボモータ12は、シーケンサ16の作業プログラムに基づいて、刃型5が上方位置から裁断直前の位置に達するまでの間、可動盤4を予め設定された速い速度H(図8参照)で降下させると(第1のステップ)、続いて、刃型5が裁断を開始して完了するまでの間、可動盤4を予め設定された遅い速度Lで降下させ(第2のステップ)、刃型5の裁断完了後、刃型5が裁断完了位置から上方位置に達するまでの間、可動盤4を再び予め設定された速い速度Hで上昇させる(第3のステップ)。このため、被裁断材41の材質に応じて、すなわち、柔軟性や粘着性の程度や変形性等の裁断のしにくさ等に応じて、裁断時の刃型5の速度を予め遅くするよう設定することができ、たとえ材質の異なる被裁断材であっても単一の装置で確実にカットすることができる。しかも、裁断時以外の可動盤4の上下動時には、すなわち、刃型5が上方位置から裁断直前の位置に達するまでの間および刃型5が裁断完了位置から上方位置に達するまでの間、可動盤4を予め設定された速い速度Hで上下動させることができ、作業時間を短縮することができる。
なお、上記実施例に係る裁断装置2では、被裁断材として、柔軟性と粘着性と変形自在な性質とを有する非通気性の粘土状材料を適用しているがこれに限られるものではなく、厚さに関係なく粘着性のある材料や、粘着性はなくとも厚さがありかつ変形しやすい性質を有する材料であってもよい。さらに、上記実施例に係る裁断装置2では、可動盤4を上下動させる機構をクランク軸機構6により構成しているがこれに限られるものではなく、クランク軸機構に代えてカム機構により構成してもよいことはいうまでもない。また、上記実施例に係る裁断方法では、第3のステップで刃型5の裁断完了後、刃型5が裁断完了位置から上方位置に達するまでの間、可動盤4が裁断直前まで降下する速度Hと同じ速度としているがこれに限られるものではなく、裁断時の遅い速度Lより速い速度であればよいことはいうまでもない。さらに、上記実施例では、送り出し機構40を、進退動プレート42とサーボモータにより構成しているがこれに限られるものではなく、固定盤3上で、進退動プレート42を用いることなくバキュームテーブル61を直接進退動させるようにしてもよい。さらに、上記実施例では、非通気性の被裁断材について述べたがこれに限られるものではなく、通気性を有する被裁断材にも適用可能であり、その場合、通気性の被裁断材の上面に非通気性の被覆シートまたは被覆フィルムを覆い被せ、同時にカットするようにしてもよい。この場合でも、非通気性の被覆シートまたは被覆フィルムや通気性を有する被裁断材が刃に付着しやすい材質であっても確実に刃と離脱させることができる。
2 裁断装置
3 固定盤
4 可動盤
5 刃型
20 駆動制御装置
40 送り出し機構
41 被裁断材
50 エア噴出機構
60 吸着機構

Claims (6)

  1. 被裁断材が載置される固定盤と、固定盤の上方に上下動可能に設けられ、下側に刃型が交換可能に取り付けられた可動盤と、可動盤を上下動させる駆動制御装置と、固定盤上の被裁断材を移動させる送り出し機構とを備え、送り出し機構により被裁断材を固定盤上の可動盤側に送り込み、駆動制御装置により可動盤を上下動させて被裁断材をカットする裁断装置であって、
    固定盤上で被裁断材の下面を負圧により吸着して保持するとともに送り出し機構により被裁断材とともに可動盤側に送り込まれる吸着機構と可動盤に刃型から下方に向けてエアを噴き出すエア噴出機構を設けるとともに、
    吸着機構を、上面の一部が凹陥して形成され送り出し機構により進退動されるバキュームテーブルと、このバキュームテーブル上面に、ほぼ全面を覆って取り付けられ細孔が多数穿設されてバキュームテーブル内部に負圧室を形成するバキュームプレートと、合成樹脂製の薄片からなりこの薄片にカットの態様に応じて予め針により開け、前記バキュームプレートの上面に細孔を覆って交換自在に載置されるとともに被裁断材が上面に載置される非通気性フィルムと、このバキュームテーブルの負圧室とバルブを介して連通され負圧室を負圧に保持する負圧手段とを備えて構成するとともに、これらバルブと負圧手段とを駆動制御装置により制御して所望のタイミングでテーブル内を負圧または負圧解除に切り換えるように構成したことを特徴とする裁断装置。
  2. エア噴出機構を、可動盤の刃型の下面に形成されたエア噴き出し口と、このエア噴き出し口とバルブを介して連通されたエア噴き出し手段とを備えて構成するととともに、これらバルブとエア噴き出し手段とを駆動制御装置により制御して所望のタイミングでエアを噴き出させるように構成したことを特徴とする請求項1に記載の裁断装置。
  3. 刃型が、トムソン刃により構成されるとともに、エアの噴き出し口がトムソン刃の内側に設けられることを特徴とする請求項2に記載の裁断装置。
  4. 被裁断材が、柔軟性と粘着性と変形自在な性質とを有する非通気性の粘土状材料から構成されることを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1に記載の裁断装置。
  5. 被裁断材が載置される固定盤と、固定盤の上方に上下動可能に設けられ、下側に刃型が交換可能に取り付けられた可動盤と、可動盤を上下動させる駆動制御装置と、固定盤上の被裁断材を移動させる送り出し機構とを備え、送り出し機構により被裁断材を固定盤上の可動盤側に送り込み、駆動制御装置により可動盤を上下動させて被裁断材をカットする裁断方法であって、
    固定盤上で被裁断材の下面を負圧により吸着して保持するとともに送り出し機構により被裁断材とともに可動盤側に送り込まれる吸着機構と可動盤に刃型から下方に向けてエアを噴き出すエア噴出機構を設けるとともに、
    吸着機構を、上面の一部が凹陥して形成され送り出し機構により進退動されるバキュームテーブルと、このバキュームテーブル上面に、ほぼ全面を覆って取り付けられ細孔が多数穿設されてバキュームテーブル内部に負圧室を形成するバキュームプレートと、合成樹脂製の薄片からなりこの薄片にカットの態様に応じて予め針により開け、前記バキュームプレートの上面に細孔を覆って交換自在に載置されるとともに被裁断材が上面に載置される非通気性フィルムと、このバキュームテーブルの負圧室とバルブを介して連通され負圧室を負圧に保持する負圧手段とを備えて構成するとともに、これらバルブと負圧手段とを駆動制御装置により制御して所望のタイミングでテーブル内を負圧または負圧解除に切り換えるように構成し、
    被裁断材を固定盤側に載置して可動盤側に送り込み復帰させるまでの間、吸着機構により被裁断材の下面を吸着して保持し、カット時またはカット後、エア噴出機構により可動盤の刃型から下方に向けてエアを噴出させ、被裁断材を刃型から分離させることを特徴とする裁断方法。
  6. 駆動制御装置により可動盤が上下動する行程中の速度を可変に制御し、可動盤を、カットの間のみ予め設定された低速度で降下させるようにしたことを特徴とする請求項5に記載の裁断方法。
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