JP5567850B2 - 水素製造システム - Google Patents

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Description

本発明は、車両用の燃料を簡便に改質し、収率よく水素を製造する水素製造システムに関する。
水素は、クリーンなエネルギーであり、内燃機関や燃料電池等のエネルギー源として、将来的な利用が期待されている。内燃機関に関しては、水素エンジン、水素添加エンジン、水素を還元剤としてNOxを浄化するNOx浄化触媒等についての研究が進められている(特許文献1参照)。また、内燃機関や燃料電池への水素の供給に関しては、燃料改質による水素製造についての研究が進められている。
特開2006−105088号公報
ところで、車両上で燃料改質を行う場合、車両に搭載容易とするため水素製造システムが小型であること、負荷変動に対する応答性が高いこと、速やかに水素製造可能となることが重要視される。
そこで、本発明は、小型で、負荷変動に対する応答性が高く、速やかに水素製造できる水素製造システムを提供することを課題とする。
ここで、本願発明者は、車両用の燃料からの水素の製造について、鋭意検討したところ、(1)まず、燃料を内燃機関でリッチ燃焼させ、燃料の一部を、水素、一酸化炭素及び水蒸気を含む改質ガスに変換し、(2)一酸化炭素と水蒸気とを水性ガスシフト反応させて、水素と二酸化炭素とに変換することで、連続的に燃料を改質して、水素を安定して高収率で製造できる、という知見を得た。
このような知見に基づいて、前記課題を解決するための手段として、本発明は、車両に搭載される水素製造システムであって、車両用の燃料をリッチ燃焼し、水素、一酸化炭素及び水蒸気を含む改質ガスを生成する駆動用の内燃機関と、前記内燃機関からの改質ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気とを、水性ガスシフト反応させることで、水素と二酸化炭素とを生成する水性ガスシフト触媒を内蔵するシフト反応器と、前記内燃機関に吸気される新規の吸気空気が通流する吸気流路と、前記シフト反応器で生成した水素を新規の吸気空気と混合するように前記吸気流路に合流させる合流流路と、を備えることを特徴とする水素製造システムである。
このような水素製造システムによれば、(1)内燃機関が、車両用の燃料をリッチ燃焼し、水素、一酸化炭素及び水蒸気を含む改質ガスを生成する。そして、(2)シフト反応器に内蔵される水性ガスシフト触媒が、一酸化炭素と水蒸気とを、水性ガスシフト反応させることで、水素と二酸化炭素とを生成する。このようにして、水素製造システムによれば、車両上で、簡易に水素を製造できる。
すなわち、車両が搭載する駆動用の内燃機関を利用して、車両用の燃料を改質し、水素製造システムを構成するので、つまり、燃料を改質するためだけの改質器や水素タンクを備えないので、水素製造システムの部品点数は少なく安価で構成され、水素製造システムは小型化され、車両に搭載容易となる。そして、改質器の制御(温度制御等)も不要となる。
また、駆動用の内燃機関の運転状態は負荷変動に追従するので、内燃機関による改質ガスの生成も、負荷変動に容易に対応し、負荷変動に対する応答性も高まる。
さらに、水性ガスシフト反応させるために、水性ガスシフト触媒を所定温度に高める必要があるが、水性ガスシフト触媒には、内燃機関で生成した高温の改質ガスが供給されるので、水性ガスシフト触媒は速やかに昇温し、水性ガスシフト反応可能となる。つまり、短時間で速やかに水素製造可能となる。
また、前記水素製造システムにおいて、前記内燃機関は、リッチ燃焼用の気筒と、通常燃焼用の気筒とを備えることを特徴とする。
このような水素製造システムによれば、内燃機関が、リッチ燃焼用の気筒と、通常燃焼用の気筒とを備えるので、内燃機関において、リッチ燃焼用の気筒におけるリッチ燃焼と、通常燃焼用の気筒における通常燃焼とを、同時に行うこともできる。
また、前記水素製造システムにおいて、前記内燃機関からの改質ガスが供給され、三元触媒を内蔵する触媒反応器と、前記内燃機関から前記シフト反応器又は前記触媒反応器に向かう改質ガスの流量を制御する流量制御手段と、を備えることを特徴とする。
このような水素製造システムによれば、流量制御手段によって、内燃機関からシフト反応器又は触媒反応器に向かう改質ガスの流量を制御できる。よって、例えば、シフト反応器に向かう改質ガスの流量を増加すれば、水性ガスシフト触媒の温度を高めることもできる。
また、前記水素製造システムにおいて、前記水性ガスシフト触媒の温度を制御する第1温度制御手段を備えることを特徴とする。
このような水素製造システムによれば、第1温度制御手段が水性ガスシフト触媒の温度を制御することにより、水性ガスシフト反応を制御し、水素の生成量を制御できる。
また、前記水素製造システムにおいて、前記内燃機関におけるリッチ燃焼のA/F(空気/燃料比)を制御するA/F制御手段を備えることを特徴とする。
このような水素製造システムによれば、A/F制御手段がリッチ燃焼のA/Fを制御することにより、改質ガス中の一酸化炭素及び水蒸気の量を制御し、その結果、水素の生成量を制御できる。
また、前記水素製造システムにおいて、前記内燃機関から前記シフト反応器に向かう改質ガスの温度を制御する第2温度制御手段を備えることを特徴とする。
このような水素製造システムによれば、第2温度制御手段が、内燃機関からシフト反応器に向かう改質ガスの温度を制御するので、水性ガスシフト触媒の温度を制御できる。その結果、水素の生成量を制御できる。
また、前記水素製造システムにおいて、前記内燃機関には、改質剤として、空気、酸素富化空気、窒素富化空気、酸素、二酸化炭素、及び、EGRガス、の少なくとも一種が供給されることを特徴とする。
このような水素製造システムによれば、内燃機関は、改質剤として供給される、空気、酸素富化空気、窒素富化空気、酸素、二酸化炭素、及び、EGR(Exhaust Gas Recirculation)ガス、の少なくとも一種の雰囲気下で、燃料をリッチ燃焼させて、改質ガスを製造できる。
また、前記水素製造システムにおいて、前記シフト反応器で生成した水素と新規の吸気空気とを混合し、前記内燃機関に供給する混合器を備えることを特徴とする。
このような水素製造システムによれば、混合器によって、シフト反応器で生成した水素と、新規の吸気空気とを混合し、均一な混合状態とした後、これを内燃機関に供給できる。よって、内燃機関における燃焼が安定することになる。
また、前記水素製造システムにおいて、前記内燃機関におけるリッチ燃焼と、前記シフト反応器における水性ガスシフト反応とは、連続的に実行されることを特徴とする。
このような水素製造システムによれば、内燃機関におけるリッチ燃焼と、シフト反応器における水性ガスシフト反応とは、バッチ式でなく、それぞれ連続的に実行されるので、連続的に水素を生成できる。
本発明によれば、小型で、負荷変動に対する応答性が高く、速やかに水素製造できる水素製造システムを提供することができる。
本実施形態に係る水素製造システムの構成を示す図である。 本実施形態に係る混合器の側断面図である。 内燃機関を72Nm/1500rpmでリッチ燃焼させた場合において、(a)はクランクアングルと筒内圧力との関係を示すグラフであり、(b)はクランクアングルと熱発生率との関係を示すグラフである。 内燃機関を140Nm/1500rpmでリッチ燃焼させた場合において、(a)はクランクアングルと筒内圧力との関係を示すグラフであり、(b)はクランクアングルと熱発生率との関係を示すグラフである。 内燃機関を72Nm/1500rpmでリッチ燃焼させた場合において、A/Fと、改質ガス中の水素濃度、一酸化炭素濃度との関係を示すグラフである。 内燃機関を140Nm/1500rpmでリッチ燃焼させた場合において、A/Fと、改質ガス中の水素濃度、一酸化炭素濃度との関係を示すグラフである。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図2を参照して説明する。
≪水素製造システムの構成≫
図1に示す本実施形態に係る水素製造システム1は、図示しない車両に搭載されている。
水素製造システム1は、内燃機関10と、内燃機関10に燃料を噴射する第1インジェクタ21〜第4インジェクタ24と、車外の空気を内燃機関10に導く吸気系と、内燃機関10で生成した排気ガスを車外に導く排気系と、内燃機関10で生成した改質ガスを水性ガスシフト反応させ水素を生成するシフト反応系と、これらを電子制御する制御手段であるECU60(Electronic Control Unit、電子制御装置)と、を備えている。
そして、水素製造システム1は、(1)内燃機関10の後記する第1気筒11で燃料を改質して、水素、一酸化炭素及び水蒸気を含む改質ガスを生成し、(2)シフト反応系の後記するシフト反応器51(水性ガスシフト触媒)で、改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気とを水性ガスシフト反応させ、水素及び二酸化炭素を生成(製造)することを特徴としている。
ここで、燃料は、車両用の燃料であり、具体的には、ガソリン、ディ−ゼル燃料、アルコール、天然ガス、プロパンガス、バイオディ−ゼル等の炭化水素類である。また、炭化水素類としては、アルカン類、アルケン類、アルキン類、芳香族化合物等である。
また、内燃機関10のリッチ燃焼用の第1気筒11には、改質剤として、空気、酸素富化空気、窒素富化空気、酸素、水蒸気、二酸化炭素、及びEGRガスから選ばれた少なくとも一種が供給される。
<内燃機関>
内燃機関10は、車両の駆動力を発生する動力源であり、その運転条件(回転速度)は負荷変動に良好に追従する。よって、後記する第1気筒11による改質ガスの生成も、負荷変動に良好に追従する。ここで、本実施形態に係る内燃機関10は、直列4気筒で排気量が2Lのディーゼル内燃機関であり、燃料が筒内に噴射され、圧縮されることで自己着火するものである。
ただし、気筒数、配列、排気量は、これに限定されず変更自由である。また、内燃機関10の種類は、ディーゼル内燃機関に限定されず、公知の内燃機関から適宜選択して使用できる。さらに、内燃機関10における着火方式は、圧縮による自己着火式に限定されず、その他に例えば、点火プラグによる火花点火式でもよい。
内燃機関10は、第1気筒11〜第4気筒14を備えている。そして、第1気筒11はリッチ燃焼用又は通常燃焼用に、第2気筒12、第3気筒13及び第4気筒14は通常燃焼用に、それぞれ割り振られている。これにより、内燃機関10は、第1気筒11におけるリッチ燃焼と、第2気筒12〜第4気筒14における通常燃焼とを、同時に並行して行うことも可能となる。
ただし、リッチ燃焼用又は通常燃焼用の気筒数、通常燃焼用の気筒数は、これに限定されず変更自由である。
<インジェクタ>
第1インジェクタ21〜第4インジェクタ24は、第1気筒11内〜第4気筒14内に、所望量の燃料を噴射するものである。なお、第1インジェクタ21〜第4インジェクタ24には、燃料タンク(図示しない)の燃料が、燃料ポンプ(図示しない)によって、コモンレール(図示しない)を介して圧送・供給されるようになっている。
第1インジェクタ21は第1気筒11に、第2インジェクタ22は第2気筒12に、第3インジェクタ23は第3気筒13に、第4インジェクタ24は第4気筒14に、それぞれ設けられている。そして、第1インジェクタ21〜第4インジェクタ24は、ECU60によって燃料噴射量(噴射時間)が独立制御されるようになっている。つまり、後記するスロットルバルブ32の開度に対応した新規の吸気空気等の流量等に対応して、第1インジェクタ21〜第4インジェクタ24が適宜に制御されることで、第1気筒11〜第4気筒14におけるA/F(空気/燃料)比が、個別に制御されるようになっている。
そして、本実施形態では、第1インジェクタ21は、第1気筒11においてリッチ燃焼又は通常燃焼が行われるように制御され、第2インジェクタ22〜第4インジェクタ24は、第2気筒12〜第4気筒14において通常燃焼が行われるように制御される。
したがって、本実施形態において、第1気筒11におけるリッチ燃焼のA/Fを制御するA/F制御手段は、第1インジェクタ21と、スロットルバルブ32と、ECU60とを備えて構成されている。そして、第1気筒11におけるリッチ燃焼のA/Fが制御されることで、改質ガス(水素、一酸化炭素、水蒸気)の生成量が制御され、その結果、シフト反応器51における水素の生成量も制御されるようになっている。
<吸気系>
吸気系は、塵等を除去するエアクリーナ31と、スロットルバルブ32と、混合器33と、下流側が四股に分岐した吸気マニホールド34と、を備えている。エアクリーナ31から下流に向かって、配管31a、スロットルバルブ32、配管32a、混合器33、配管33a、吸気マニホールド34の順に接続されており、吸気マニホールド34の4つの下流端は、第1気筒11〜第4気筒14にそれぞれ接続されている。
そして、内燃機関10が作動すると、車外の空気は自然吸気され、配管31a等を通って、混合器33に向かうようになっている。
なお、配管32aには、後記するシフト反応器51からの配管51aが合流しており、水性ガスシフト反応で生成した水素及び二酸化炭素が、新規に吸気された空気と合流し、混合器33に向かい、内燃機関10に水素添加されるようになっている。
スロットルバルブ32は、バタフライ弁等から構成され、ECU60によってその開度が制御されることで、車外からの新規の吸気空気の流量を制御するようになっている。
<混合器>
混合器33(ガスミキサ)は、車外から新規に吸気された空気と、シフト反応器51からの水素及び二酸化炭素とを混合し、均一な混合状態とした後、吸気マニホールド34(第1気筒11〜第4気筒14)に供給するものである。このように均一な混合状態となって、第1気筒11等に供給されるので、第1気筒11等における燃焼が安定し、ノッキング等しにくくなる。
本実施形態に係る混合器33は、図2に示すように、内部を通流する新規な吸気空気と、シフト反応器51からの水素及び二酸化炭素とを、分割・転換・反転することにより、効率的に混合するものである。
具体的には、混合器33は、円筒状の筐体33bと、複数(図2では3つ)の右エレメント33c(右旋回羽根)と、複数(図2では3つ)の左エレメント33d(左旋回羽根)と、を備えている。
そして、筐体33b内において、下流に向かって、右エレメント33c、左エレメント33d、右エレメント33c、…のように交互に配置されている。右エレメント33cは、下流方向視において、新規な吸気空気等を右旋回させる羽根であり、左エレメント33dは、左旋回させる羽根である。このような右エレメント33c、左エレメント33dは、長方形の板材を、右又は左に180°にてねじることで形成される。また、右エレメント33c、左エレメント33dの通流方向における長さL1は、例えば、その直径D1の1.5倍に設計されている(L1=1.5×D1)。
<排気系>
図1に戻って説明を続ける。
排気系は、上流側が三股に分岐した排気マニホールド41と、触媒反応器42と、を備えている。そして、第2気筒12、第3気筒13及び第4気筒14は、排気マニホールド41、配管42aを介して触媒反応器42に接続されており、第2気筒12〜第4気筒14で生成した排気ガスは、排気マニホールド41で集合した後、配管42aを通って、触媒反応器42に供給されるようになっている。
<触媒反応器>
触媒反応器42は、排気ガス中のNOxを浄化する三元触媒42cを内蔵している。三元触媒42cは、例えばコージェライト製のハニカム体の内壁面に、ウォッシュコート法等によって担持されている。このような三元触媒42cは、表1に示すように、例えば、(Pt−Pd−Rh+希土類)系で形成され、その反応温度は250〜700(℃)に、空間速度は5000〜100000(h−1)に設計される。なお、三元触媒42cの反応温度とは、三元触媒42cがその触媒機能を良好に発揮する温度であり、空間速度(GHSV:Gas Hourly Space Velocity)とは、1時間当たりにおけるガスの速度である。
Figure 0005567850
そして、三元触媒42cは、排気ガス中の一酸化炭素(CO)を酸化して、二酸化炭素(CO)を生成する(表1の式(1)参照)。また、三元触媒42cは、排気ガス中のHC(炭化水素)を分解して、水蒸気(HO)と二酸化炭素(CO)を生成する(表1の式(2)参照)。さらに、三元触媒42cは、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)を還元して、窒素(N)を生成する(表1の式(3)参照)。
そして、このようにして窒素酸化物(NOx)が浄化された排気ガスは、配管42bを通って車外に排気される。
<シフト反応系>
シフト反応系は、シフト反応器51と、流量制御弁52〜53と、温度センサ54と、ヒータ55(第1温度制御手段)と、を備えている。そして、第1気筒11は、配管52a、流量制御弁52、配管52bを介して、シフト反応器51に接続されており、第1気筒11におけるリッチ燃焼によって生成した改質ガス(水素、一酸化炭素、水蒸気)は、配管52a等を通って、シフト反応器51に供給されるようになっている。
<シフト反応器>
シフト反応器51は、改質ガス中の一酸化炭素と水蒸気を水性ガスシフト反応させ、水素及び二酸化炭素を生成する水性ガスシフト触媒51cを内蔵している(表1の式(4)参照)。水性ガスシフト触媒51cは、三元触媒42cと同様に、例えばコージェライト製のハニカム体の内壁面に、ウォッシュコート法等によって担持されている。このような水性ガスシフト触媒51cは、表1に示すように、例えば、(Fe−Cr系+Cu−Zn系)で形成され、その反応温度は150〜500(℃)に、空間速度は5000〜100000(h−1)に設計される。つまり、水性ガスシフト触媒51cの反応温度は、三元触媒42cの反応温度よりも低く設計される。
また、配管52aは、配管53a、流量制御弁53、配管53bを介して、配管42aに接続されている。
流量制御弁52、53は、ECU60からの指令に従い、0を含めて流量を制御可能な弁であって、例えばニードル弁で構成されている。これにより、流量制御弁52、53の開度を適宜制御することにより、第1気筒11から触媒反応器42又はシフト反応器51に向かう改質ガスの流量を適宜制御できる。具体的に例えば、流量制御弁53を全閉し、流量制御弁52を全開にすれば、高温の改質ガスの全てをシフト反応器51に向かわせることができ、シフト反応器51を速やかに暖めることができる。
温度センサ54は、水性ガスシフト触媒51cの温度を検出するセンサであり、シフト反応器51の近傍に設けられている。そして、温度センサ54は、検出した温度を、ECU60に出力するようになっている。
ヒータ55は、水性ガスシフト触媒51cの温度を制御する電熱ヒータであり、シフト反応器51の近傍に設けられると共に、ECU60に制御されるインバータ56を介して、電源57に接続されている。そして、ECU60がインバータ56を制御することで、ヒータ55の出力(熱量)が制御され、その結果、水性ガスシフト触媒51cの温度が制御される。
<ECU>
ECU60は、水素製造システム1を電子制御する制御装置であり、CPU、ROM、RAM、各種インタフェイス、電子回路などを含んで構成されており、その内部に記憶されたプログラムに従って、各種機能を発揮し、各種機器を制御する。
≪水素製造システムの動作・効果≫
次に、水素製造システム1の動作・効果について説明する。
水素製造システム1によれば、(1)第1気筒11によって、燃料をリッチ燃焼し、水素、一酸化炭素及び水蒸気を含む改質ガスを連続的に生成し、(2)水性ガスシフト触媒51cによって、一酸化炭素と水蒸気とを、水性ガスシフト反応させ、水素と二酸化炭素とを連続的に生成できる。
また、水素製造システム1は、駆動用の内燃機関10を利用して燃料を改質し、改質器や水素タンクを備えないので、部品点数は少なく安価で構成される。よって、水素製造システム1は小型化され、車両に搭載容易となる。
さらに、リッチ燃焼により生成した高温の改質ガスがシフト反応器51に供給されるので、水性ガスシフト触媒51cの温度を速やかに高めることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、次のように変更できる。
前記した実施形態では、燃料が内燃機関10の第1気筒11〜第4気筒14内に直接噴射される構成を例示したが、その他に例えば、混合器33と吸気マニホールド34との間に吸気チャンバを設け、この吸気チャンバ内を通流する新規の吸気空気を含むガス(バックグラウンドガス)に燃料を噴射し気化する構成としてもよい。つまり、燃料の噴射方式は、筒内噴射、吸気ポート噴射のどちらでもよい。
なお、このようにバックグラウンドガスに燃料を噴射する場合、A/Fは、5〜14の範囲内に設定することが好ましい。これは、バックグラウンドガス中の酸素濃度が高くなると、水性ガスシフト反応で生成した水素が、酸素で酸化され、水になってしまい、水素の回収率が低くなる虞があるからである。
前記した実施形態では、シフト反応器51の近傍に配置されたヒータ55(第1温度制御手段)によって、水性ガスシフト触媒51cの温度を直接的に制御する構成を例示したが、その他に例えば、配管52bの近傍にヒータ(第2温度制御手段)を設け、このヒータによって配管52bを通流する改質ガスの温度を制御することで、水性ガスシフト触媒51cの温度を間接的に制御する構成としてもよい。
前記した実施形態では、第1気筒11におけるリッチ燃焼によって改質ガスが連続的に生成され、シフト反応器51(水性ガスシフト触媒51c)における水性ガスシフト反応によって、水素が連続的に生成される構成を例示したが、その他に例えば、改質ガス、水素がバッチ式で生成される構成でもよい。
以下、実施例に基づいて、本発明をさらに具体的に説明する。
(1)正常に燃焼するA/Fの範囲
ディーゼル内燃機関の気筒内に、A/Fを変化させて軽油を直接噴射し、正常に燃焼するか否かについて試験した。A/Fは10〜18の範囲とした。試験結果を図3〜図4に示す。
なお、図3(a)は、72Nm/1500rpmでリッチ燃焼させた場合におけるクランクアングルに対する気筒内の圧力を示し、図3(b)は、クランクアングルに対する熱発生率を示す。また、図4(a)は、140Nm/1500rpmでリッチ燃焼させた場合におけるクランクアングルに対する気筒内の圧力を示し、図4(b)は、クランクアングルに対する熱発生率を示す。
図3(a)〜図4(b)に示されるように、A/Fを10〜18の範囲内で変化させても、気筒内の圧力の波形や、熱発生率の波形は、ほとんど変化しなかった。これにより、リッチ燃焼を行っても、AF=10程度までは、正常に燃焼することがわかった。
(2)A/Fと改質ガス中の水素濃度、一酸化炭素濃度
次に、A/Fと、改質ガス中の水素濃度、一酸化炭素濃度との関係について試験した。A/Fは10〜18の範囲とした。試験結果を図5〜図6に示す。
なお、図5は、72Nm/1500rpmでリッチ燃焼させた場合において、A/Fに対する、改質ガス中の水素濃度、一酸化炭素濃度を示し、図6は、140Nm/1500rpmでリッチ燃焼させた場合において、A/Fに対する、改質ガス中の水素濃度、一酸化炭素濃度を示す。
図5〜図6に示されるように、いずれの条件においても、A/Fが小さくなると、改質ガス中の水素濃度、一酸化炭素濃度が高くなる傾向となった。また、いずれの条件においても、A/Fが10程度において、水素濃度は2mol%、一酸化炭素濃度は10mol%程度となった。
(3)水性ガスシフト反応
次に、水性ガスシフト触媒51cを使用して、一酸化炭素と水蒸気(スチーム)とを水性ガスシフト反応させた。
なお、空間速度(GHSV)は10000(h−1)、一酸化炭素と水蒸気との体積比は1:2、水性ガスシフト触媒51cの入口における一酸化炭素と水蒸気との混合ガスの温度は300℃、とした。
そして、水性ガスシフト触媒51cから排出されたガスの組成を分析したところ、一酸化炭素の71%が水素に変換されていることが分かった。
(4)まとめ
以上をまとめると、A/F=10で内燃機関10をリッチ燃焼させると、(1)2mol%の水素、10mol%の一酸化炭素を含む改質ガスが生成し、(2)この改質ガスを水性ガスシフト反応させると、一酸化炭素の70%が水素に変換され、7.1mol%(=10×0.71)の水素を生成するから、(3)水素製造システム1全体としては、9.1mol%(=2+7.1)の水素を得ることが確認され、簡便かつ高収率で水素を製造できることが確認された。
1 水素製造システム
10 内燃機関
21 第1インジェクタ(A/F制御手段)
32 スロットルバルブ(A/F制御手段)
33 混合器
42 触媒反応器
42c 三元触媒
51 シフト反応器
51c 水性ガスシフト触媒
52、53 流量制御弁
55 ヒータ(第1温度制御手段)
70 ECU(制御手段)

Claims (9)

  1. 車両に搭載される水素製造システムであって、
    車両用の燃料をリッチ燃焼し、水素、一酸化炭素及び水蒸気を含む改質ガスを生成する駆動用の内燃機関と、
    前記内燃機関からの改質ガスに含まれる一酸化炭素と水蒸気とを、水性ガスシフト反応させることで、水素と二酸化炭素とを生成する水性ガスシフト触媒を内蔵するシフト反応器と、
    前記内燃機関に吸気される新規の吸気空気が通流する吸気流路と、
    前記シフト反応器で生成した水素を新規の吸気空気と混合するように前記吸気流路に合流させる合流流路と、
    を備える
    ことを特徴とする水素製造システム。
  2. 前記内燃機関は、リッチ燃焼用の気筒と、通常燃焼用の気筒とを備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の水素製造システム。
  3. 前記内燃機関からの改質ガスが供給され、三元触媒を内蔵する触媒反応器と、
    前記内燃機関から前記シフト反応器又は前記触媒反応器に向かう改質ガスの流量を制御する流量制御手段と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の水素製造システム。
  4. 前記水性ガスシフト触媒の温度を制御する第1温度制御手段を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の水素製造システム。
  5. 前記内燃機関におけるリッチ燃焼のA/Fを制御するA/F制御手段を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の水素製造システム。
  6. 前記内燃機関から前記シフト反応器に向かう改質ガスの温度を制御する第2温度制御手段を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の水素製造システム。
  7. 前記内燃機関には、改質剤として、空気、酸素富化空気、窒素富化空気、酸素、二酸化炭素、及び、EGRガス、の少なくとも一種が供給される
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の水素製造システム。
  8. 前記シフト反応器で生成した水素と新規の吸気空気とを混合し、前記内燃機関に供給する混合器を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の水素製造システム。
  9. 前記内燃機関におけるリッチ燃焼と、前記シフト反応器における水性ガスシフト反応とは、連続的に実行される
    ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の水素製造システム。
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