JP2013130179A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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隆史 木本
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Yoshikazu Tanaka
住和 田中
Katsuji Wada
勝治 和田
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Abstract

【課題】より少ないエネルギーで効率的に水素を生成できる内燃機関の制御装置を提供すること。
【解決手段】燃料改質システムは、排気管13と吸気管12とを連通するEGR管14と、EGR管14に設けられた改質触媒51と、改質触媒51に水蒸気を供給する水インジェクタINJ3と、改質触媒51に燃料を供給する改質燃料インジェクタINJ2と、改質触媒に電力を供給する直流電源52と、水インジェクタINJ3、および直流電源52を制御するECU8と、を備える。ECU8は、電源52により改質触媒51に電場を印加しながら水インジェクタINJ3および改質燃料インジェクタINJ2により改質触媒51に水蒸気および燃料を供給し、改質触媒51では排気の熱と供給された水蒸気とを利用した吸熱反応である水蒸気改質反応により改質ガスを生成させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関する。より詳しくは、吸熱反応によって生成した含水素の改質ガスを吸気通路に添加する内燃機関の制御装置に関する。
水素はクリーンなエネルギーであり、燃料電池や内燃機関などのエネルギー源としての利用が期待されている。水素を利用した内燃機関の研究には、例えば、水素エンジン、水素添加エンジン、NOx浄化装置の還元剤などがある。また、このような水素の利用の研究と併せて、これらに利用する水素を、燃料を改質することによって車上で生成する研究も盛んに行われている(特許文献1、2参照)。
特許文献1には、部分酸化用触媒を充填した反応筒を排気通路内に設けるとともに、この反応筒内に燃料と空気の混合ガスを供給し、部分酸化反応によって生成された含水素の改質ガスを内燃機関の吸気通路に供給する技術が提案されている。この技術によれば、水素を内燃機関に供給することで内燃機関の燃焼効率を向上できる。また、この特許文献1の技術では、反応筒を排気通路内に設けることにより、反応筒内で進行する改質反応によって発生する反応熱(800〜1200℃程度)を利用して、排気通路を流通する排気を昇温し、排気中に残存する一酸化炭素や未燃炭化水素の燃焼除去を図っている。
特許文献2には、この特許文献1の技術とは逆に、排気熱を改質反応に利用する技術が開示されている。より具体的には、特許文献2には、メタノールを改質装置によって接触分解して、水素を含んだ改質ガスを生成するとともに、この改質ガスを内燃機関の吸気に添加する技術が開示されている。この技術では、改質装置を排気通路内に設けることにより、上記メタノールの接触分解に必要な熱源として排気熱を利用している。
特開昭51−117228号公報 特開昭51−113004号公報
以上のように、特許文献2には、吸熱反応によってメタノールを分解することで、排気熱を回収する技術が提案されている。
しかしながら、メタノールを分解するためには改質装置を400〜800℃程度まで昇温する必要がある。特許文献2の技術では、改質装置の温度を上記メタノールの分解温度まで昇温できるようにするために改質装置を排気通路内に設けており、結果として排気系の圧損が増加してしまう。また、特許文献2の技術では、排気熱だけでは不足する熱を補うために補助バーナーを利用している。すなわち、特許文献2の技術では吸熱反応を利用して排気熱を回収するとはいえ、この吸熱反応を進行させるために余分なエネルギーを必要としている。
本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、より少ないエネルギーで効率的に水素を生成できる内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明は、内燃機関(例えば、後述のエンジン1)の排気通路(例えば、後述の排気管13)と吸気通路(例えば、後述の吸気管12)とを連通する排気還流通路(例えば、後述のEGR管14)と、前記排気還流通路に設けられた改質触媒(例えば、後述の改質触媒51)と、を備え、前記排気還流通路を流通する排気中の燃料を前記改質触媒で改質し、生成した含水素の改質ガスを前記吸気通路に供給する内燃機関の制御装置であって、前記改質触媒に燃料を供給する改質燃料供給手段(例えば、後述の改質燃料インジェクタINJ2)と、前記改質触媒に電力を供給する電力供給手段(例えば、後述の直流電源52)と、前記改質燃料供給手段、および前記電力供給手段を制御する制御手段(例えば、後述のECU8)と、を備え、前記制御手段は、前記電力供給手段により前記改質触媒に電場を印加しながら改質燃料供給手段により前記改質触媒に燃料を供給し、当該改質触媒では排気の熱と排気に含まれる水蒸気とを利用した吸熱反応(例えば、後述の水蒸気改質反応)により改質ガスを生成させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
本発明では、排気還流通路に改質触媒を設け、この改質触媒に電場を印加しながら、燃料を供給し、改質触媒では排気還流管を介して流入する排気の熱と水蒸気とを利用した吸熱反応により、排気中に含まれている未燃燃料と別に供給された燃料とを改質することにより水素を含んだ改質ガスを生成し、これを吸気通路に供給する。このように、排気還流通路を流通する排気の熱を利用して吸熱反応を進行させることにより、水素を生成しながら排熱を回収することができる。なお、本発明における電場とは、電気的作用により改質触媒や当該触媒に供給される原料分子などを活性化させる反応場を意味する。
また、水素を含んだ改質ガスを内燃機関に供給することにより、内燃機関の燃焼を改善することができる。より具体的には、ノッキングを抑制したり熱効率を向上したりすることができる。
また、排気還流通路に設けられた改質触媒において吸熱反応を進行させることにより、従来は排気還流通路を流通するガスの冷却に必要であったクーラーを小型化することができる。
また、改質触媒に電場を印加することにより、数[W]程度の少ない投入電力で約150℃程度の低温から吸熱反応である水蒸気改質反応を進行させることができる。この反応温度は、ヒータを使用することなく通常の運転状態にある内燃機関から排出される排気のみで十分に達成できる温度であるため、従来と比較して、余分なエネルギーを投入することなく吸熱反応を進行させ、排気の熱エネルギーを回生することができる。
また、改質触媒における改質反応で水素を生成するにあたり、改質触媒に流入する排気に含まれる未燃燃料成分だけでは、高収率で水素を生成したとしても内燃機関の燃焼の改善に大きく寄与する程度の量の水素を生成できない場合がある。これに対し、本発明では、改質燃料供給手段を備えることにより、排気中の未燃燃料だけでは足りない燃料を補うようにして、望ましい量の水素を生成することができる。
この場合、前記制御装置は、前記改質触媒に水蒸気を供給する水蒸気供給手段(例えば、後述の水インジェクタINJ3)をさらに備えることが好ましい。
本発明では、水蒸気供給手段と改質燃料供給手段とを別々に備えることにより、改質触媒に流入するガス中の炭素に対する水蒸気のモル比(S/C比)を自在に変化させることができる。また、このS/C比を変化させることにより、改質触媒で進行する改質反応(主に、吸熱反応である水蒸気改質反応と、発熱反応である水性ガスシフト反応が進行する)の割合を変化させることができ、ひいては水素の生成量や排熱回収の効果も制御することができる。
この場合、前記制御装置は、前記吸気通路又は前記内燃機関の気筒(例えば、後述の気筒11)内に燃料を噴射する主燃料噴射手段(例えば、後述の主燃料インジェクタINJ1)をさらに備え、単位時間当りに前記主燃料噴射手段により噴射される燃料量と前記改質燃料供給手段により供給される燃料量とを合わせたものを総燃料量と定義し、単位時間当りに前記改質燃料供給手段により供給される燃料量の前記総燃料量に対する割合を改質燃料供給割合と定義し、前記制御手段は、前記改質燃料供給割合の上限値を前記改質触媒の受熱量に相関のあるパラメータ(例えば、後述の排熱回生割合)に基づいて決定することが好ましい。
主燃料噴射手段により噴射される燃料量が増加すると、内燃機関から排出される排気の温度が高くなるため、排気還流通路を介して改質触媒に流入するガスの温度も高くなり、改質燃料供給手段から供給する燃料の量も増やすことができる。すなわち、主燃料噴射手段により噴射される燃料量と改質燃料供給手段により供給される燃料量とは概ね比例関係になるように設定される。これに対し、改質燃料供給手段により供給される燃料量の総燃料量に対する割合を改質燃料供給割合と定義すると、この改質燃料供給割合が高い場合には、改質触媒に改質燃料供給手段から供給する燃料量が相対的に多いことを意味する。また、改質燃料供給手段から供給する燃料量が増えると、これに応じて水蒸気供給手段から供給する水蒸気量も増やす必要があるが、水蒸気量が増えると、気化熱により改質触媒の反応温度が低下する傾向がある。改質触媒の反応温度が過剰に低下すると、水蒸気や燃料をガスの状態で維持することができなくなってしまい、電場の作用下でも改質反応が進行しなくなる。したがって、本発明では、改質燃料供給割合に対し上限値を設定することにより、改質触媒の反応温度が過剰に低下するのを防止し、ひいては改質反応を維持できる。
また、改質触媒に供給される水蒸気や燃料をガスの状態で維持できるかどうかは、改質触媒の受熱量に左右される。また、この改質触媒の受熱量は、これを配置する場所などの機械的な要因によって大きく左右される。本発明では、この受熱量に相関のあるパラメータに基づいて上記上限値を設定することにより、改質触媒における改質反応を安定に維持しつつ、改質燃料供給割合を幅広く制御することができる。
この場合、前記制御手段は、前記内燃機関に供給される混合気の空燃比を、10から60の範囲内に制御することが好ましい。
混合気の空燃比は排気の温度に相関があり、排気の温度は改質触媒による排熱回収の効率と相関がある。そこで本発明では、混合気の空燃比を10から60の範囲内に制御することにより、排気の温度を、改質触媒による排熱回収に好ましい範囲内に維持することができる。
この場合、前記制御手段は、前記内燃機関に供給される混合気の空燃比を、10から25の範囲内に制御することが好ましい。
本発明によれば、混合気の空燃比を10から25の範囲内に制御することにより、改質触媒による排熱回収の効果をより確実に確保できる。
この場合、前記制御手段は、前記改質触媒に流入するガス中の炭素に対する水蒸気のモル比を1から6の範囲内に制御することが好ましい。
改質触媒に流入するガスのS/C比は、改質触媒において進行する水蒸気改質反応と、これに付随して進行する水性ガスシフト反応との割合に相関がある。水蒸気改質反応は吸熱反応であるため、この反応の割合を大きくすることで排熱回収の効果は高くなる。一方、水性ガスシフト反応は、水蒸気改質反応によって生成された一酸化炭素を水素に変換する反応であるため、この反応の割合を大きくすることで水素の収率を向上することができる。すなわち、S/C比を変えることにより、排熱回収の効率や水素の収率を調整することができる。
これに対し本発明では、改質触媒に流入するガスのS/C比を1から6の範囲内に制御することにより、効率的に排熱を回収しつつ効率的に水素を生成することができる。また、S/C比をこの範囲内で制御する限り水蒸気の気化熱によって改質触媒の反応温度が過剰に低下することもないので、安定した改質反応を継続することができる。
この場合、前記制御手段は、前記改質触媒に流入するガス中の炭素に対する水蒸気のモル比を2から6の範囲内に制御することが好ましい。
本発明では、改質触媒に流入するガスのS/C比を2から6の範囲内に制御することにより、排熱の回収よりも、特に水素の効率的な生成に重点を置いた制御が可能となる。また、S/C比をこの範囲内で制御する限り水蒸気の気化熱によって改質触媒の反応温度が過剰に低下することもないので、安定した改質反応を継続することができる。
この場合、前記制御手段は、前記改質触媒を流れる電流値を制御量として、前記電力供給手段を制御することが好ましい。
改質触媒に電場を印加すると、少ない投入電力で吸熱反応である水蒸気改質反応を進行させることができることは上述の通りであるが、このとき、改質触媒における水素生成量は改質触媒を流れる電流値と、ほぼ正比例の関係にある。これに鑑み、本発明では電力供給手段を制御するに際し電流値を制御量とすることにより、すなわち電流値を好ましい値に維持するように電力供給手段を制御することにより、改質触媒における水素生成量を正確に制御することができる。
本発明の一実施形態に係る内燃機関およびその燃料改質システムの構成を模式的に示す図である。 改質燃料噴射割合と燃料改質装置の出口温度との相関関係を示す図である。 ストレートフローレイアウトの一例を示す図である。 クロスフローレイアウトの一例を示す図である。 改質燃料噴射割合と排熱回生割合との相関関係を示す図である。 混合気の空燃比と燃料改質装置の入口温度との相関関係を示す図である。 EGR率と燃焼変動率との相関関係を示す図である。 S/C比と炭素に対する理論水素分子生成の比との相関関係を示す図である。 S/C比と改質触媒に流入するEGRガスのベース温度からの低下値との相関関係を示す図である。 改質触媒に電場を印加したときにおける電流値と改質触媒両端の印加電圧との相関関係を示す図である。 電流値と単位時間当りの水素生成量との相関関係を示す図である。 電流値と水素生成効率との相関関係を示す図である。 従来のガソリンエンジンの熱勘定を示す図である。 改質触媒への投入電力と水素生成量の相関関係を検証した試験の結果を示す図である。 燃料改質装置の応答性を検証した試験の結果を示す図である。 改質触媒の触媒量と生成速度との相関関係を検証した試験の結果を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る内燃機関(以下、単に「エンジン」という)1と、その排気を用いて燃料改質を行う燃料改質システムの構成を模式的に示す図である。なお、図1には、エンジン1の複数の気筒のうちの1つのみの構成を図示する。
以下、本実施形態について、エンジン1は、ガソリン、又はガソリンとバイオ燃料やその他の炭化水素燃料との混合燃料を主燃料とする4気筒のガソリンエンジンであるとして説明するが、本発明はこれに限らない。例えば、軽油又は軽油の混合燃料を主燃料としたディーゼルエンジンにも本発明を適用することができる。
燃料改質システムは、エンジン1に主燃料を供給する主燃料供給装置3と、および燃料を改質して含水素の改質ガスを生成する燃料改質装置5と、これらを制御する電子制御ユニット(以下、「ECU」という)8と、を含んで構成される。
主燃料供給装置3は、燃料を貯蔵する燃料タンク31と、燃料タンク31内の燃料を噴射する主燃料インジェクタINJ1と、を含んで構成される。
ここで、燃料タンク31に貯蔵する燃料、すなわちインジェクタINJ1から噴射する燃料としては、ガソリン、又は、ガソリンにバイオ燃料やその他の炭化水素燃料を混合した、従来既知の自動車用燃料が用いられる。バイオ燃料としては、エタノール、ブタノール、BTL、およびバイオディーゼル燃料などが挙げられる。また、その他の炭化水素燃料としては、アルカン類、アルケン類、アルキン類、芳香族化合物、アルコール類、およびアルデヒド類などが挙げられる。
主燃料インジェクタINJ1は、吸気管12のうち、エンジン1の吸気弁15と後述のスロットル弁72の間に気筒11ごとに設けられており、上記燃料タンク31内の燃料を主燃料として吸気ポート内に噴射する。ただし、主燃料インジェクタINJ1を設ける位置や主燃料を噴射する位置は、これに限らない。例えば、エンジン1の各気筒11内に直接主燃料を噴射するようにしてもよい。
燃料改質装置5は、エンジン1の排気管13と吸気管12とを連通するEGR管14に設けられた改質触媒51と、この改質触媒51に電力を供給する電源52と、改質触媒51に改質燃料を供給する改質燃料インジェクタINJ2と、改質触媒51に水蒸気を供給する水インジェクタINJ3と、を備える。
改質触媒51は、改質反応(後述の式(1)〜(6)参照)を促進する触媒が担持された円柱状のハニカム構造体の両端にメッシュ状の電極対を取り付けて構成されるが、これに限るものではない。触媒には、例えばPt/CeOが用いられるが、これに限るものではない。
電源52は、改質触媒51の上、下流端に設けられた電極対に数百[V]程度の電圧を印加し、触媒、水蒸気、燃料を活性化させる電場をガスの流通方向に沿って印加する。電源52には、例えば直流電源が用いられる。
改質燃料インジェクタINJ2は、EGR管14のうち、改質触媒51と後述のEGR弁71との間に設けられ、主燃料供給装置3の燃料タンク31内の燃料を改質燃料として改質触媒51へ噴射する。本実施形態では、改質燃料インジェクタINJ2から噴射する燃料を改質燃料とし、主燃料インジェクタINJ1から噴射する燃料を主燃料とし、両者を区別して扱うが、これら改質燃料と主燃料とは同じ燃料タンク31から供給された同一成分の燃料である。なお、主燃料と改質燃料には異なる組成の燃料を用いてもよい。
水インジェクタINJ3は、EGR管14のうち、改質触媒51とEGR弁71との間に設けられ、霧状の水を改質触媒51へ噴射する。水インジェクタINJ3から噴射された水は、排気の熱によって気化し、水蒸気となって改質触媒51に供給される。なお通常の運転条件では、排気に含まれている水蒸気で、その改質反応に必要な水蒸気をまかなうことができる。したがって、水インジェクタINJ3は、例えば、大量の水素が必要となり、改質燃料インジェクタINJ2から噴射する燃料が多くなった場合に、改質反応に不足する水蒸気を補うようにして用いられる。
なお、燃料改質装置5としては、従来公知のものが全て使用可能であり、例えば、流通式反応器や、バッチ式反応器がある。また、改質燃料や水は、上述のようにインジェクタで直接導入するに限らず、排気や空気などのバックグラウンドガスに気化させたものを導入するようにしてもよい。反応圧力に特に制限はないが、好ましくは常圧1気圧とする。また、気体分離に使用する膜としては、従来公知のものが全て使用でき、特に制限はない。このような気体分離膜としては、例えばポリイミド中空糸、ポリジメチルシロキサン平膜などが挙げられる。
燃料改質装置5は、電源52により印加された電場の作用下で、排気に含まれる水蒸気と水インジェクタINJ3から供給される水を主たる酸化剤として、EGR管14を介して流入する排気中の未燃燃料や改質燃料インジェクタINJ2から供給された改質燃料を改質反応によって改質し、水素や一酸化炭素を含む改質ガスを生成する。
以上のような燃料改質装置5により生成された改質ガスは、EGR管14を介して吸気管12内に供給され、さらにエンジン1の各気筒11に導入され、エンジン1の燃焼効率の向上に寄与することとなる。なお、エンジン1の各気筒11に導入される吸気の水素濃度が約4%以上になるように、燃料改質装置5で改質ガスを生成することにより、エンジン1の燃焼が急峻になり、燃焼ロバスト性の高い効率的な燃焼を実現できる。
またここで、改質触媒51における改質反応が吸熱反応を主体とするものである場合、燃料改質装置5は、排気熱を利用して水素を生成していると言える。したがってこの場合、燃料改質装置5による水素の生成は、エンジン1の燃焼状態の向上に寄与するだけでなく、熱効率の向上にも寄与していると言える。
ECU8には、上述の主燃料インジェクタINJ1、改質燃料インジェクタINJ2、および水インジェクタINJ3の他、EGR管14を介して排気管13から吸気管12に還流される排気(以下、「EGRガス」という)の流量を調整するEGR弁71、および吸気管12を介してエンジン1に導入される新気の流量を調整するスロットル弁72などの装置が接続されている。これら装置は、ECU8からの制御信号に基づいて作動する。
また、ECU8には、エンジン1の状態を検出するためのセンサとして、温度センサ73、空燃比センサ74、クランク角度センサ75、吸気管内絶対圧センサ78、スロットル開度センサ79などが接続されている。
温度センサ73は、EGR管14のうちインジェクタINJ2、INJ3よりも上流側に設けられ、改質触媒51に流入するEGRガスの温度(以下、「入口温度」という)を検出し、検出値に略比例した信号をECU8に送信する。なお、改質触媒51から流出する改質ガスの温度(以下、「出口温度」という)は、改質触媒51において進行する改質反応を考慮して、この温度センサ73の出力に基づいて、ECU8により算出される。出口温度を算出する詳細な手順については、後に説明する。
空燃比センサ74は、排気管13のうちEGR管14に分岐する部分よりも下流側に設けられ、排気管13を流通する排気の空燃比(排気中の酸素濃度)を検出し、検出値に略比例した信号をECU8に送信する。エンジン1の各気筒11における混合気の空燃比は、この空燃比センサ74の出力に基づいて、ECU8により算出される。
クランク角度センサ75は、エンジン1の回転速度を検出し、検出値に略比例した信号をECU8に送信する。吸気管内絶対圧センサ78は、吸気管12内の絶対圧を検出し、検出値に略比例した信号をECU8に送信する。スロットル開度センサは、スロットル弁72の開度を検出し、検出値に略比例した信号をECU8に送信する。
<改質反応>
次に、以上のように構成された燃料改質システムの燃料改質装置5において、改質触媒51で起こり得る改質反応について、イソオクタン(C18)を改質燃料とした場合を例にして具体的に説明する。
改質触媒51では、イソオクタンが供給されると、酸化反応(下記(1)式参照)と、部分酸化反応(下記(2)式参照)と、水蒸気改質反応(下記(3)式参照)と、オートサーマル改質反応(下記(4)式参照)と、水性ガスシフト反応(下記(5)式参照)と、の5種類に大別される改質反応がそれぞれ単独で、又は何れかの組み合わせで同時に進行し得る。
酸化反応(発熱反応):
18+25/2O→8CO+9HO (1)
部分酸化反応(発熱反応):
18+4O→8CO+9H (2)
水蒸気改質反応(吸熱反応):
18+8HO→8CO+17H (3)
オートサーマル改質法(発熱反応):
18+2(8−X)HO+XO→8CO+1/2(50−4X)25H (4)
水性ガスシフト反応(発熱反応):
CO+HO→CO+H (5)
これら5種類の反応において、水蒸気改質反応は吸熱反応であるが、残りは何れも発熱反応となっている。
先ず、酸化反応、部分酸化反応、およびオートサーマル改質反応は、上記式(1)、(2)、(4)に示すように、十分な量の酸素の共存下で進行する反応である。したがって、混合気の空燃比をストイキにしたときには、排気中に酸素が殆ど含まれないことから、別途酸素を供給しない限りこれら3つの反応は改質触媒で殆ど進行しないと考えられる。
これに対し、水蒸気改質反応および水性ガスシフト反応は、上記式(3)、(5)に示すように、十分な量の水蒸気の共存下で進行する反応であるため、上記水インジェクタから改質触媒に水蒸気を供給することにより、これら2つの反応を進行させることができる。特に、改質触媒に電場が印加されていると、150℃程度の低温からこれら2つの反応を進行させることができる。
これら2つの反応のうち水性ガスシフト反応は、水蒸気改質反応に付随して進行する反応である。すなわち、水性ガスシフト反応は、水蒸気改質反応によって生成されたCOが水蒸気と反応して水素を生成する反応であるため、水蒸気改質反応が単独で進行する場合と比較してより多くの水素が生成されることとなる。しかし、水性ガスシフト反応は発熱反応であるため、水性ガスシフト反応の割合が大きくなると、総合的な吸熱効果は小さくなる。また、水性ガスシフト反応は、水蒸気改質反応において余剰となった水蒸気を利用して進行する反応であることから、水蒸気改質反応と水性ガスシフト反応の割合は、改質触媒に供給する水蒸気の量によって調整することができると考えられる。
以下、水蒸気(HO)と炭素(C)とのモル比をS/C比と定義し、改質触媒に流入する混合ガス(EGR管を介して還流される排気に含まれる未燃成分と水蒸気、改質燃料インジェクタから噴射された燃料と、水インジェクタから噴射された水が気化した水蒸気を混合したガス)のS/C比と、改質触媒で進行する反応との関係について説明する。
先ず、混合ガスのS/C比を0にした場合、水蒸気改質反応も水性ガスシフト反応も進行しないため、水素は生成されない。
混合ガスのS/C比を1にすると、上記式(3)に示すように、供給された水蒸気の殆どは水蒸気改質反応に供されるため、水性ガスシフト反応は殆ど進行しないと考えられる。これに対し、混合ガスのS/C比を1より小さくすると、改質触媒で生成される水素の量は減り、混合ガスのS/C比を1より大きくすると、水性ガスシフト反応の進行する割合が増加すると考えられ、したがって改質触媒で生成される水素の量は増加する。
混合ガスのS/C比を2にすると、水蒸気改質反応によって生成されるCOの量と、水蒸気改質反応に対し余剰となる水蒸気の量とが一致し、水蒸気改質反応と水性ガスシフト反応を合わせた、下記式(6)に示すような反応が進行すると考えられる。この下記式(6)の反応は、水素の収率が最も高い反応となっている。これに対し、混合ガスのS/C比を2より大きくしても、改質触媒で生成される水素の量はあまり増加しないと考えられる。
水蒸気改質反応+水性ガスシフト反応(吸熱反応):
18+16HO→8CO+25H (6)
本実施形態の燃料改質装置5では、電源52により電場を印加しながら、水インジェクタINJ3および改質燃料インジェクタINJ2により水蒸気および改質燃料を供給することにより、改質触媒51では排気の熱と供給された水蒸気とを利用した上記式(3)や(6)に示す吸熱反応により、含水素の改質ガスを生成させることができる。
次に、以上のようなエンジン1および燃料改質システムにおける各種制御量について説明する。以下では、エンジン1および燃料改質システムの制御量として、改質燃料噴射割合、混合気の空燃比、EGR率、改質触媒51に流入する混合ガスのS/C比、および改質触媒51を流れる電流値を例に、各々の好ましい制御範囲などについて説明する。なお、以下で説明する各種制御量の好ましい制御範囲とは、あくまでも所定の効果に着目した場合に導かれる範囲であって、この範囲外に各種制御量を制御することを除外するものではない。
先ず、改質燃料噴射割合[%]とは、単位時間当りに改質燃料インジェクタINJ2により噴射される改質燃料量[mg/sec]の、単位時間当りの総燃料量[mg/sec]に対する割合をいう。ここで、単位時間当りの総燃料量とは、単位時間当りに主燃料インジェクタINJ1により噴射される主燃料量[mg/sec]と、単位時間当りの改質燃料量とを合わせたものをいう。この改質燃料噴射割合は、ECU8により、主燃料インジェクタINJ1から噴射される主燃料量と、改質燃料インジェクタINJ2から噴射される改質燃料量とを調整することによって、後述の好ましい制御範囲内に制御される。
混合気の空燃比は、エンジン1の各気筒11内に導入される混合気の空気質量と燃料質量の比をいい、空燃比センサ74の出力に基づいてECU8により算出される。この混合気の空燃比は、ECU8により、主燃料インジェクタINJから噴射される主燃料量や、スロットル弁72の開度などを調整することによって、後述の好ましい制御範囲内に制御される。
EGR率は、EGR管14を介して排気管13から吸気管12へ還流するガス(EGRガスおよび改質ガスを含む)の、エンジン1に導入される吸気に対する割合をいう。このEGR率は、ECU8により、EGR弁71の開度を調整することによって、後述の好ましい制御範囲内に制御される。
改質触媒51に流入する混合ガスのS/C比は、ECU8により、水インジェクタINJ3から噴射され気化した水蒸気量や、改質燃料インジェクタINJ2から噴射される改質燃料量を調整することによって、後述の好ましい制御範囲内に制御される。
<改質燃料噴射割合>
先ず、改質燃料噴射割合[%]について説明する。
図2は、改質燃料噴射割合と燃料改質装置の出口温度[℃]との相関関係を示す図である。この図2は、改質燃料噴射割合を0から約30[%]まで変化させたときにおける出口温度の変化を示す図である。この図において、エンジンの運転条件は、図示平均有効圧力1250[kPa]、エンジン回転速度1500[rpm]、EGR率35[%]とした。なお、改質燃料噴射割合を0としたときの出口温度(初期温度)は、433[℃]であった。
改質燃料噴射割合を大きくすると、改質触媒に供給する改質燃料量や水蒸気量の、改質触媒に流入する排気に対する割合が大きくなることから、改質反応による排熱回収の効果が高くなる。このため、図2に示すように、改質燃料噴射割合を大きくすると、燃料改質装置の出口温度は低下する。したがって、排熱回収の観点からは、改質燃料噴射割合は大きい方が好ましいと言える。このため、改質燃料噴射割合の好ましい制御範囲の下限値は、排熱回収の効果を奏するためには、5[%]、より好ましくは10[%]に設定される。
一方、改質燃料噴射割合を大きくすることで出口温度が低くなりすぎると、より具体的には、図2に示す例で出口温度が150[℃]を下回ると、改質触媒に供給された改質燃料および水蒸気をガスの状態に維持するのが困難になり、電場の作用下でも改質反応が進行しなくなる。このため、改質燃料噴射割合の好ましい制御範囲の上限値は、改質燃料および水蒸気をガスの状態に維持できるような値に設定される。すなわち、図2に示す例では、改質燃料噴射割合の好ましい制御範囲の上限値は、出口温度が150℃を下回る20[%]に設定される。
次に、この改質燃料噴射割合の上限値を一般化して検討する。上述のようにこの上限値は、改質触媒に流入する改質燃料および水蒸気をガス状態に維持できるような値に設定されるが、これは改質触媒の受熱量によって大きく左右される。改質触媒はEGR管内に設けられているため、その温度は、流入するEGRガスの温度によるところが大きいと言える。しかしながら、エンジンや排気管の排熱をEGRガスとは別の熱源と捉えると、EGR管内に設けられた改質触媒の温度は、EGR管とこれら熱源との相対位置関係によっても変化すると考えられる。
図3および図4は、EGR管とエンジンや排気管との相対位置関係を模式的に示す図である。より具体的には、図3は、排気管と平行に延びるようにEGR管を設け、排気管やエンジンなどの熱源から離れた位置に燃料改質装置を設けた例(ストレートフローレイアウト)を示す。これに対し、図4は、排気管と交差するようにEGR管を配設するとともに、この交差部分に燃料改質装置を設けた例(クロスフローレイアウト)を示す。
これらを比較すると、図4のクロスフローレイアウトの方が、燃料改質装置は熱源として作用する排気管に近くに設けられている。すなわち、燃料改質装置の改質触媒は、EGR管を流通するEGRガスだけでなく、高温となった排気管との間でも熱交換が行われる。このため、図4のクロスフローレイアウトの方が、改質触媒に流入する改質燃料や水蒸気をガスの状態に維持することが容易になっており、したがって上記改質燃料噴射割合の上限値は、図3の例よりも図4のクロスフローレイアウトの方が大きくなると考えられる。
図5は、改質燃料噴射割合と排熱回生割合[%]との相関関係を示す図であり、図3の例と図4の例とで改質燃料噴射割合の上限値に差が生じることを示す図である。エンジンの運転条件は図2と同じである。縦軸の排熱回生割合[%]とは、改質触媒のEGRガスからの受熱量に対する、改質触媒51の外部からの総受熱量の割合を示し、燃料改質装置による排熱回収の効率の目安となるパラメータである。
図5に示すように、排熱回生割合が100[%]である図3のストレートフローの場合には、改質燃料噴射割合の上限値は20[%]であったのに対し、排熱回生割合が185[%]である図4のクロスフローの場合には、改質燃料噴射割合の上限値は37[%]まで上昇する。また、この図5に示されるように、改質燃料噴射割合の上限値と排熱回生割合とは概ね比例関係にあると考えられる。このことから、改質燃料噴射割合の好ましい制御範囲の上限値は、EGR管とエンジンや排気管などの熱源との相対位置関係に基づいて定められる排熱回生割合に基づいて決定される。
以上のように、排熱回生割合が大きくなるように図4のようなクロスフローレイアウトにすることにより、改質燃料噴射割合の上限値を大きくし、改質燃料噴射割合の好ましい制御範囲を広げることができる。また、これだけでなく、排気管を流通する排気の熱も改質触媒における吸熱反応で回収できるため、排熱回収の効率をさらに向上することができる。また、改質燃料噴射割合の上限値を大きくするだけであれば、以上のようなレイアウトの変更にとどまらず、改質触媒を加熱するヒータを設けることによっても可能である。
ここで、上記図2の縦軸である燃料改質装置の出口温度を、入口温度から算出(推定)する手順について説明する。
先ず、燃料改質装置の出口温度は、下記式(7)に示すように、温度センサ73の検出値に相当する燃料改質装置の入口温度から、改質触媒51における改質反応に必要な温度を減算することにより得られる。
出口温度[℃]=入口温度[℃]−改質反応に必要な温度[K] (7)
ここで、上記式(7)における改質反応に必要な温度は、EGRガスの流量当りの熱量[J/mol]をEGRガスの熱容量[J/mol/K]で除算することにより得られる(下記式(8)参照)。また、式(8)におけるEGRガスの流量当りの熱量は、反応に必要な熱量[J/s]をEGRガス流量[mol/s]で除算することにより得られ(下記式(9)参照)、式(8)におけるEGRガスの熱容量は、EGRガスを構成する成分に応じて算出される。また、式(9)における反応に必要な熱量は、燃料の気化熱[J/s]と吸熱反応熱[J/s]とを合算することにより得られる(下記式(10)参照)。
改質反応に必要な温度[K]=EGRガス流量当りの熱量[J/mol]
/EGRガスの熱容量[J/mol/K] (8)
EGRガス流量当りの熱量[J/mol]=反応に必要な熱量[J/s]
/EGRガス流量[mol/s] (9)
反応に必要な熱量[J/s]=ガソリンの気化熱[J/s]
+吸熱反応熱[J/s] (10)
<混合気の空燃比>
次に、混合気の空燃比について説明する。
図6は、混合気の空燃比と燃料改質装置の入口温度[℃]との相関関係を示す図である。この図において、エンジンの運転条件は、図示平均有効圧力1250[kPa]、エンジン回転速度1500[rpm]、EGR率25[%]とした。
混合気の空燃比と燃料改質装置の入口温度との間には、図6に示すような相関関係がある。すなわち、入口温度は、空燃比がストイキ近傍にあるときに最大となるような上に凸の特性を示す。燃料改質装置による排熱回収の観点からは、燃料改質装置の入口温度はできるだけ高い方が好ましいといえる。このため、混合気の空燃比の好ましい制御範囲の上限値および下限値ともに、排熱回収の効果を確保できるような値に設定される。
より具体的には、排熱回収の効果を奏するためには、混合気の空燃比は10〜60の範囲内になるように制御することが好ましい。また、排熱回収の効果をより大きなものにするためには、混合気の空燃比は10〜25の範囲内に制御することが好ましい。
<EGR率の制御範囲>
次に、EGR率[%]の好ましい制御範囲について説明する。
図7は、EGR率と燃焼変動率[%]との相関関係を示す図である。この図において、エンジンの運転条件は、図示平均有効圧力1250[kPa]、エンジン回転速度1500[rpm]とした。
先ず、EGR率が大きくなると燃料改質装置における吸熱反応で回収できる排気の熱量も大きくなるため、排熱回収の観点からは、EGR率はできるだけ大きい方が好ましいといえる。しかしながら、図7に示すように、EGR率を過剰に大きくすると、燃焼変動率が大きくなり、したがって燃焼が不安定になってしまう。
以上より、EGR率の好ましい制御範囲の下限値は、十分な排熱回収の効果を確保できるような値に設定される。また、EGR率の好ましい制御範囲の上限値は、安定した燃焼を確保するために燃焼変動率に対して設定された上限値を上回らないような値に設定される。燃焼変動率がこの上限値を上回ると、これを抑制する制御が必要になる。
以上のことから、図7に示すように、EGR率を10〜40[%]、より好ましくは25〜35[%]の範囲内に制御することにより、安定した燃焼を確保しつつ十分な排熱回収の効果を奏することができる。
<S/C比>
次に、改質触媒に流入する混合ガスのS/C比について説明する。
図8は、S/C比と改質触媒に流入する炭素に対する水素分子生成の比との相関関係を示す図である。
図8に示すように、S/C比を0から大きくすると、投入する燃料に対する水素分子の生成効率(水素の収率)はこれに従って高くなり、S/C比が2のときに最大となり、以降は概ね一定となる。したがって、効率的な水素生成の観点からは、S/C比の好ましい制御範囲の下限値は、例えば2となる。
しかしながら、S/C比を1より大きくしたときにおける水素の生成効率の増加は、上述のように発熱反応である水性ガスシフト反応が同時に進行することによるものと考えられるところ、燃料改質装置を排熱回収に利用することを考慮すれば、S/C比の好ましい制御範囲の下限値は、上述の例よりも小さな1となる。S/C比が1よりも小さいと、水蒸気改質反応が進行するのに必要な水蒸気が不足し、燃料余りの状態となる。
図9は、S/C比と、改質触媒に供給されるガスのベース温度(433℃)からの低下値[℃]との相関関係を示す図である。なお、エンジンの運転条件は、図示平均有効圧力1020[kPa]、エンジン回転速度1500[rpm]、EGR率35[%]とし、改質燃料噴射割合10[%]および水蒸気10[%]とした条件下では、S/C比が4.17であるときに、ベース温度からの低下値は0となった。
図9に示す例では、S/C比を4.17より大きくすると、すなわち水インジェクタから供給する水の量を多くすると、この水の気化熱により、ガスの温度はベース温度から大きく低下する。このように、ベース温度からの低下値が小さくなると、反応温度が過剰に低下してしまい、反応温度が下限値(図2を参照して説明したように、例えば150[℃])を下回ってしまうおそれがある。
そこで、S/C比の好ましい制御範囲の上限値は、水の気化熱による改質触媒の温度低下が過剰にならないような値、より具体的には、例えば6に設定される。
図8に戻り、以上の結果をまとめると、排熱回収の効果と効率的な水素生成とを両立するためには、改質触媒に流入する混合ガスのS/C比は1から6の範囲内になるように制御することが好ましい。また、効率的な排熱回収よりも、効率的な水素生成に重点を置く場合には、S/C比は2から6の範囲内になるように制御することが好ましい。
なお、上述のように、S/C比を1とすると、これよりも大きな場合と比較して水素収率が低いことは上述の通りである。しかしながら、一酸化炭素の収率では、S/C比=1が最も高くなっている。上述のように、改質触媒で生成した改質ガスを吸気管に供給することにより、混合気の水素濃度を4[%]程度の最適値にすることが最も好ましいと言えるが、改質ガスにCOが含まれている場合、この水素濃度の最適値は4[%]から低下する方向へ変化することも知られている。したがって、S/C比を2より小さくする場合には、改質ガスにはエンジンに供給されたときに水素の代替的な役割を果たす一酸化炭素の量が増加することを考慮し、その分だけ水素濃度の最適値を上記4[%]から小さな値に補正してもよい。
<電流値>
次に、改質触媒を流れる電流値[mA]について説明する。
図10は、改質触媒に電場を印加したときにおける電流値と改質触媒両端の印加電圧[V]との相関関係を示す図である。より具体的には、改質触媒の両端に直流電源によって高電圧を印加し、徐々に電流値を大きくしたときにおける印加電圧の変化を示す図である。
図11は、電流値と単位時間当りの水素生成量[μg/min]との相関関係を示す図である。
図12は、電流値と投入電力から見た水素の生成効率との相関関係を示す図である。なお、これら図10〜12に示す例は、後述の実施例と同じ条件下で得られたものである。
図10に示すように、改質触媒は、電流値を大きくすると印加電圧が低下する特性がある。これは、電流値を大きくすると改質触媒で誘電分極が発生することにより、より電流が流れ易くなるためであると考えられる。また、このような特性のため、図12に示すように、水素生成効率は、電流値を大きくした方が高くなる。
図11に示すように、改質触媒を流れる電流値と水素生成量との間には、ほぼ正比例の関係がある。電場を印加した改質触媒(電場触媒)には、このような特性があるため、印加電圧よりも電流値を制御量として、改質触媒に電場を印加する直流電源を制御する方が、より水素生成量を正確に調整することができると考えられる。
<エンジンの熱勘定>
以上のように、本実施形態によれば、燃料改質装置を利用することによって、水素を生成できるとともに、排熱を回収できる。以下では、これら水素生成と排熱回収とを両立することにより、エンジンの熱勘定に及ぼす影響について説明する。
図13は、従来(水素供給、排熱回収無し)のガソリンエンジンの熱勘定を示し、エンジンに投入した燃料から動力を取り出すための各種損失の内訳を示す図である。この図において、エンジンの運転条件は、図示平均有効圧力1250[kPa]、エンジン回転速度1500[rpm]、EGR率35[%]とした。
図13に示すように、上記運転条件下において、実機関熱効率は39[%]であるのに対し、機械損失、時間損失、冷却損失、排気損失、未燃損失は、それぞれ4[%]、2[%]、5[%]、47[%]、3[%]であった。このように、損失の大部分は、高いエネルギー(高温かつ高圧)を持った排気をそのまま排出することを要因とした排気損失となっている。排気の温度は400℃程度の温度であり、化学的な反応によってこれを回収するには、やや低いと考えられていた。
これに対し、本実施形態によれば、EGR管を介して導入された排気を利用し、電場の作用下で約150[℃]程度の低温から吸熱反応を進行させることにより、上記損失のうち、排気損失や未燃損失分を減じて、実機関効率を向上することができる。また、エンジンに供給した水素も、実機関効率の向上に寄与することとなる。
より具体的には、本実施形態によれば、EGR率を35[%]とすると、これに未燃損失分の3[%]を乗じた1.05[%]分の未燃燃料を燃料改質装置で吸熱反応により水素を生成することができる。ここで、吸熱反応を行うことにより30[%]分効率が向上することから、この効率向上分を乗ずることにより増加した0.3[%](=1.05×0.3)分効率が向上する。
なお、このときのEGR管の出口側の水素濃度は3.4[%]となる。また、このとき、実際に気筒内に導入される吸気の水素濃度は1[%]程度であり、上記エンジンの燃焼を改善するための最適値である4[%]よりも少ない。本実施形態では、この最適値に足りない分の燃料は、改質燃料噴射割合にして10[%]程度の改質燃料を改質燃料インジェクタで噴射することによって補うことができ、またこれによりさらに積極的な排熱回収を行うことができる。このような積極的な排熱回収を行うと、3.3[%](=11.05×0.3)分効率が向上する。
本実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)本実施形態によれば、EGR管を流通する排気の熱を利用して吸熱反応を進行させることにより、水素を生成しながら排熱を回収することができる。また、水素を含んだ改質ガスをエンジンに供給することにより、エンジンの燃焼を改善することができる。より具体的には、ノッキングを抑制したり熱効率を向上したりすることができる。また、EGR管に設けられた改質触媒において吸熱反応を進行させることにより、従来はEGRガスの冷却に必要であったクーラーを小型化することができる。また、改質触媒に電場を印加することにより、数[W]程度の少ない投入電力で、改質触媒では、約150℃程度の低温から吸熱反応である水蒸気改質反応を進行させることができる。このため、従来と比較して、余分なエネルギーを投入することなく吸熱反応を進行させ、排気の熱エネルギーを回生することができる。また、改質燃料インジェクタを備えることにより、排気中の未燃燃料だけでは足りない燃料を補うようにして、望ましい量の水素を生成することができる。
(2)本実施形態では、水インジェクタと改質燃料インジェクタとを別々に備えることにより、改質触媒に流入するガス中の炭素に対する水蒸気のモル比(S/C比)を自在に変化させることができ、ひいては水素の生成量や排熱回収の効果も制御することができる。
(3)本実施形態では、改質燃料噴射割合に対し上限値を設定することにより、改質触媒の反応温度が過剰に低下するのを防止し、ひいては改質反応を維持できる。また、本実施形態では、改質触媒の受熱量に相関のある排熱回生割合に基づいて上記上限値を設定することにより、改質触媒における改質反応を安定に維持しつつ、改質燃料噴射割合を幅広く制御することができる。
(4)本実施形態では、混合気の空燃比を10から60の範囲内に制御することにより、排気の温度を、改質触媒による排熱回収に好ましい範囲内に維持することができる。また、混合気の空燃比を10から25の範囲内に制御することにより、改質触媒による排熱回収の効果をより確実に確保できる。
(5)本実施形態では、改質触媒に流入するガスのS/C比を1から6の範囲内に制御することにより、効率的に排熱を回収しつつ、かつ効率的に水素を生成することができる。また、改質触媒に流入するガスのS/C比を2から6の範囲内に制御することにより、排熱の回収よりも、特に水素の効率的な生成に重点を置いた制御が可能となる。また、S/C比をこれらの範囲内で制御する限りは、水蒸気の気化熱によって改質触媒の反応温度が過剰に低下することもないので、安定した改質反応を継続することができる。
(6)本実施形態ではECUで直流電源を制御するに際し電流値を制御量とすることにより、すなわち電流値を好ましい値に維持するように直流電源を制御することにより、改質触媒における水素生成量をより正確に制御することができる。
次に、本発明の実施例について説明する。
実施例で用いた改質触媒の調製手順は、以下の通りである。
先ず、乾燥したCeOの粉末を25g秤量し、さらにこの粉末CeOに対し、Ptとして重量分率で1%となるように硝酸ロジウムPt(NOを秤量した。
次に、1000mLのビーカに、上記秤量した硝酸ロジウムと、350mLの超純水を入れ、攪拌するとともに、温度が60℃となるように熱を加えた。これに、上記秤量したCeO粉末をさらに加え、60℃の温度で1時間攪拌した。
以上の手順で得られたスラリーにハニカム構造体を含浸した後、スラリーから水分を留居し、100℃のオーブンに12時間入れて乾固させた。さらに、700℃の電気炉に4時間入れて、焼成した。
また、以下で説明する試験1〜3では、上記手順で調整された改質触媒Pt/CeOを用いて、一時間当りの反応ガスの空間速度(GHSV(Gas Hour Space Velocity))を1000〜100000h−1の範囲内で変化させて行った。また、バックグラウンドガスとして水蒸気を用いる場合には、そのS/C比を1〜4の範囲内で変化させて行った。また、改質反応を、100〜300℃の範囲内で変化させて行った。また、定量分析は、有機化合物については、水素炎イオン化検出器(FID)を備えたガスクトマトグラフィー(ジーエルサイエンス社製、GC−390B、Unipack S)で行い、Hについては、熱伝導度検出器(TCD)を備えたガスクロマトグラフィー(島津製作所製、GC−390B、MS−5A)で行った。
<1.電場のオン/オフ>
この試験では、電場の存在による改質触媒における水蒸気改質反応の進行に及ぼす影響について検証した。この試験では、S/C比=2および反応温度=150[℃]の条件下において、電場をオフ又はオンにしたときの単位時間当りの水素生成量[mg/min]を測定した。本試験の結果を表1に示す。
先ず、電場がオフの場合、すなわち投入電力が0[W]の場合、反応温度が150[℃]である場合には水蒸気改質反応は進行せず、したがって水素生成量は0[mg/min]となった。一方、電場をオンにすると、より具体的には投入電力を190[W]とすると、150[℃]でも水蒸気改質反応が進行し、水素生成量は550[mg/min]となった。
以上のことから、電場の存在下では、改質触媒では150[℃]程度の低温でも水蒸気改質反応が進行し、水素を生成しながら排気熱を回収できる、という本発明の効果を裏付けるものである。
Figure 2013130179
<2.投入電力量と水素生成速度>
この試験では、投入電力と水素生成量の相関関係について検証した。この試験では、S/C比=2および反応温度=150[℃]の条件下において、投入電力[W]を変化させたときの水素生成量[mg/min]の変化を測定した。本試験の結果を図14に示す。
上述のように、投入電力が0[W]である場合、改質反応は進行しない。一方、投入電力を徐々に大きくすると、これに従い、水素生成量[mg/min]も増加する。
以上のことから、改質触媒への投入電力量によって、水素生成量[mg/min]を増減できることが検証された。これは、エンジンの負荷の変動、ひいてはエンジンに要求される水素の量の変動に追随するようにして、燃料改質装置で生成する水素の量を変化させることができる、という本発明の効果を裏付けるものである。
<3.燃料改質装置の応答性>
この試験では、燃料改質装置の応答性、すなわち、電場をオン/オフを切り換えたときの水素生成量の変化について検証した。この試験では、S/C比=2および反応温度150℃の条件下において、1分間隔で電場のオン/オフを切り換えたときの水素生成量[mg/min]の変化を測定した。なお、電場のオン時における投入電力は190[W]とした。本試験の結果を図15に示す。
図15に示すように、電場のオン/オフとほぼ同じタイミングで水素生成量[mg/min]は2値的に変化する。これは、エンジンの始動/停止に対して、瞬時に燃料改質装置を起動/停止できる、という本発明の効果を裏付けるものである。
<4.触媒量と水素生成量>
この試験では、改質触媒の触媒量[g]と水素生成速度との相関関係について検証した。より具体的には、触媒量を変化させたときにおける水素生成速度の変化を測定した。本試験の結果を図16に示す。この図に示すように、触媒量と水素生成量との間には、ほぼ正比例の関係があることが検証された。なお、表1および図14に示すデータは、触媒量が約2500[g]の改質触媒を用いて得られた結果を示し、図10〜12は、触媒量が数[g]程度の改質触媒を用いて得られた結果を示す。
1…エンジン(内燃機関)
11…気筒
12…吸気管(吸気通路)
13…排気管(排気通路)
14…EGR管(排気還流通路)
5…燃料改質器
51…改質触媒
52…直流電源(電場印加手段)
8…ECU8(制御手段)
INJ1…主燃料インジェクタ(主燃料噴射手段)
INJ2…改質燃料インジェクタ(改質燃料供給手段)
INJ3…水インジェクタ(水蒸気供給手段)

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気通路と吸気通路とを連通する排気還流通路と、
    前記排気還流通路に設けられた改質触媒と、を備え、前記排気還流通路を流通する排気中の燃料を前記改質触媒で改質し、生成した含水素の改質ガスを前記吸気通路に供給する内燃機関の制御装置であって、
    前記改質触媒に燃料を供給する改質燃料供給手段と、
    前記改質触媒に電力を供給する電力供給手段と、
    前記改質燃料供給手段、および前記電力供給手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記電力供給手段により前記改質触媒に電場を印加しながら改質燃料供給手段により前記改質触媒に燃料を供給し、当該改質触媒では排気の熱と排気に含まれる水蒸気とを利用した吸熱反応により改質ガスを生成させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 前記改質触媒に水蒸気を供給する水蒸気供給手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記吸気通路又は前記内燃機関の気筒内に燃料を噴射する主燃料噴射手段をさらに備え、
    単位時間当りに前記主燃料噴射手段により噴射される燃料量と前記改質燃料供給手段により供給される燃料量とを合わせたものを総燃料量と定義し、単位時間当りに前記改質燃料供給手段により供給される燃料量の前記総燃料量に対する割合を改質燃料供給割合と定義し、
    前記制御手段は、前記改質燃料供給割合の上限値を前記改質触媒の受熱量に相関のあるパラメータに基づいて決定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記内燃機関に供給される混合気の空燃比を、10から60の範囲内に制御することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記内燃機関に供給される混合気の空燃比を、10から25の範囲内に制御することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記制御手段は、前記改質触媒に流入するガス中の炭素に対する水蒸気のモル比を1から6の範囲内に制御することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記制御手段は、前記改質触媒に流入するガス中の炭素に対する水蒸気のモル比を2から6の範囲内に制御することを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記制御手段は、前記改質触媒を流れる電流値を制御量として、前記電力供給手段を制御することを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の内燃機関の制御装置。
JP2011282104A 2011-12-22 2011-12-22 内燃機関の制御装置 Pending JP2013130179A (ja)

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