JP5567059B2 - 薄型ヒートパイプ - Google Patents

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Description

この発明は、パソコン、電子機器等に収納されているCPU等の被冷却体、例えば発熱素子、伝熱体等を冷却するヒートパイプ、大きな熱輸送量を有する薄型ヒートパイプに関する。
近年、パソコン等の電気機器の小型化、高性能化が著しく、それに搭載されるMPU等の発熱部品を冷却するための冷却機構の小型化、省スペース化が強く望まれている。MPUは、集積度が極めて高くなり、高速で演算、制御等の処理を行うので、多量の熱を放出する。高速で高出力な高集積の部品であるチップ等を冷却するために、各種の冷却システムが提案されてきた。その代表的な冷却システムの1つとして、ヒートパイプがある。
ヒートパイプは、その見掛け上の熱伝導率が銅やアルミニウム等の金属に対して数倍から数十倍程度に優れていることから、冷却用素子として各種熱関連機器に採用されている。
ヒートパイプには、その形状において、丸パイプ形状のヒートパイプ、平面形状のヒートパイプがある。CPU等の電子機器の被冷却部品の冷却用としては、被冷却部品への取り付けが容易であること、広い接触面が得られることから、平面型ヒートパイプが好んで用いられる。冷却機構の小型化、省スペース化に伴って、ヒートパイプを用いた冷却機構の場合、そのヒートパイプの薄型化も要求されている。
更に、ヒートパイプは、被冷却部品の取り付け位置において、被冷却部品が上部に位置するトップヒートモードと被冷却部品が下部に位置するボトムヒートモードに区分される。ボトムヒートモードの場合、重力により液が還流するが、トップヒートモードの場合、重力に逆らって液を還流させなければならず、通常はウイックによる毛管現象を利用する。
ヒートパイプの内部には作動流体の流路となる空間が設けられ、その空間に収容された作動流体が、蒸発、凝縮等の相変化や移動をすることによって、熱の移動が行われる。密封された空洞部を備え、その空洞部に収容された作動流体の相変態と移動により熱の移動が行われるヒートパイプの作動の詳細は次の通りである。
ヒートパイプの吸熱側において、ヒートパイプを構成する容器の材質中を熱伝導して伝わってきた被冷却部品が発する熱を潜熱として吸収して、作動流体が蒸発し、その蒸気がヒートパイプの放熱側に移動する。放熱側においては、作動流体の蒸気は凝縮して潜熱を放出するとともに、再び液相状態に戻る。このように液相状態に戻った作動流体は再び吸熱側に移動(還流)する。このような作動流体の相変態や移動によって熱の移動が行われる。重力式のヒートパイプにおいては、相変態によって液相状態になった作動流体は、重力によって、吸熱側に移動(還流)する。
従来の薄型ヒートパイプ加工技術では、グルーブ管、ベア管とメッシュ、ベア管と編組線、ベア管と焼結金属、ベア管とFine Fiber Wicks等の組み合わせでヒートパイプ加工が実施された後に追加工として、偏平加工(例えば、φ3〜φ6のヒートパイプであれば厚さ2.0mmから4.0mm程度)を行ってきた。
特開2004−198096号公報
上述したように、ヒートパイプ加工後に扁平加工された従来のヒートパイプ(2.0mm〜4.0mm)では、近年のCPU等の高発熱化に耐え切れなくなっている。これは、内部ウイックの毛細管現象の不足、扁平加工による蒸気流路の閉塞に起因する。
グルーブ管を扁平加工すると、管内流路面積が減少するので毛細管力が低下する為に最大熱輸送量も低下する。蒸気流路の閉塞に関しては、2種類有り、1つは、全体的に扁平されることによる内容積の減少、もう1つは、扁平する量が多くなる(ヒートパイプが薄くなる)と、扁平されたヒートパイプの中央部が凹んでしまい蒸気流路を閉塞させてしまう現象である。
このように中央部が凹んでいるヒートパイプでは、CPUや放熱部への接合部の接着度が悪くなってしまい熱抵抗が大きくなって冷却効果が劣る結果になってしまう。また、ヒートパイプの内部構造においても作動流体が流れる空間が所期の空間よりも狭くなってしまうので、所望の冷却効果を得ることができないという問題点があった。
従って、この発明の目的は、従来の問題点を解決して、蒸気流路が閉塞されることなく、優れた毛細管力を備えた扁平型ヒートパイプを提供することにある。
本発明者は、上述した従来の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、先ず、管形状のコンテナの中に、長軸に沿って所定形状の1つの切り欠き部を備えた芯棒を挿入し、切り欠き部とコンテナの内壁によって形成された空間部に金属粉末を充填し、加熱して焼結金属を形成する。その後、芯棒を引き抜き、焼結金属がコンテナの中央部に位置するようにして扁平加工を施すと、コンテナ内部の平坦部分に焼結金属が熱的に接触し、且つ、コンテナ両側の湾曲部に空隙部が設けられるので、蒸気流路が閉塞されることなく、優れた毛細管力を備えた扁平型ヒートパイプが得られることができることが判明した。
更に、長軸に沿って対称な1対の切り欠き部を備えた芯棒を、管形状のコンテナの中に挿入する場合には、加熱して焼結金属を形成し、芯棒を引き抜き焼結金属がコンテナの両側湾曲部に位置するように扁平加工を施すと、コンテナ両側の湾曲部に焼結金属が詰め込まれ、コンテナの平坦部に空隙部が設けられるので、蒸気流路の確保、優れた毛細管力の他に、曲げ加工を施す場合に、座屈が発生しないことが判明した。
この発明は、上記研究結果に基づいてなされたものであって、この発明の薄型ヒートパイプの第1の態様は、密閉された扁平型のコンテナと、
前記コンテナの平坦部分の幅方向中央部となる位置の内壁に直接形成され、前記コンテナの平坦部分の幅方向中央部の上下の内壁に接して配置された焼結金属と、
前記コンテナ内に封入された作動流体と、
を備え、
前記扁平型のコンテナは、円筒状のコンテナに対して扁平加工が施され、密閉されたコンテナであり、
前記焼結金属は、前記扁平加工が施される前の前記円筒状のコンテナの内壁に接して前記円筒状のコンテナの長手方向に沿って細長く、かつ、前記円筒状のコンテナの内壁に接する面と3つの平面とを有する断面が矩形または台形の蒲鉾状に形成され、かつ、前記焼結金属の前記3つの平面の中の1面であって、前記円筒状のコンテナの内壁に接する前記焼結金属の面の反対面となる面が、扁平加工の際の前記円筒状のコンテナに加えられる力の方向に対して概ね垂直な平面となるように形成されており、
前記円筒状のコンテナに対して扁平加工を施すことによって、前記扁平型のコンテナの平坦部分の幅方向中央部に、上下の内壁に接して前記焼結金属が配置されることを特徴とする薄型ヒートパイプである。
この発明の薄型ヒートパイプの第の態様は、上記の薄型ヒートパイプの第1の態様において、前記焼結金属が、前記コンテナ内で金属粉末が加熱されて形成されたものであることを特徴とする薄型ヒートパイプである。




この発明の1つの態様によると、熱源と接する扁平加工されたコンテナの内壁の平坦部分に焼結金属で形成されたウイックが熱的に接触しているため、熱密度が小さくなり、効率的な熱移動ができる。熱源と接しないコンテナ両側の湾曲分は空隙部となり、蒸気流路が十分に確保できる。
更に、この発明の他の1つの態様によると、扁平加工されたコンテナ両側の湾曲部分に焼結金属で形成されたウイックが充填されているので、中央部における蒸気流路の確保、優れた毛細管力を備える他、曲げに強く、曲げ加工を施す場合には、座屈の発生を防止することができる。
図1は、この発明の薄型ヒートパイプの製造方法を説明する模式図である。図1(a)は、管形状のコンテナを示す斜視図である。図1(b)は、切り欠き部を備えた芯棒を示す斜視図である。 図2は、管形状のコンテナ内に、切り欠き部を備えた芯棒が挿入された状態を説明する断面図である。 図3(a)は、コンテナの内部から芯棒が引き抜かれ、焼結金属が内部に形成された状態を説明する摸式断面図である。図3(b)は、内部に焼結金属が形成されたコンテナに扁平加工を施した状態を説明する摸式断面図である。 図4は、この発明の薄型ヒートパイプの製造方法を説明する模式図である。図4(a)は、管形状のコンテナを示す斜視図である。図4(b)は、切り欠き部を備えた芯棒を示す斜視図である。 図5は、管形状のコンテナ内に、対称な1対の切り欠き部を備えた芯棒が挿入された状態を説明する断面図である。 図6(a)は、コンテナの内部から芯棒が引き抜かれ、焼結金属が内部に形成された状態を説明する摸式断面図である。図6(b)は、内部に対称な1対の焼結金属が形成されたコンテナに扁平加工を施した状態を説明する摸式断面図である。 図7は内壁部にグルーブ構造を備えたコンテナを説明する断面図である。 図8(a)は、コンテナの内部から芯棒が引き抜かれ、焼結金属が内部に形成された状態を説明する摸式断面図である。図8(b)は、内部に上下方向に対称な1対の焼結金属が形成されたコンテナに上下方向から扁平加工を施した状態を説明する摸式断面図である。
本発明の薄型ヒートパイプおよびその製造方法について図面を参照しながら詳細に説明する。
この発明の薄型ヒートパイプを製造する1つの方法は、管形状のコンテナを調製し、
長軸方向に沿って所定形状の切り欠き部を有する芯棒を前記コンテナに挿入し、
前記切り欠き部と前記コンテナの内壁によって形成される空間部に金属粉末を充填し、
前記金属粉末および前記芯棒が挿入された状態で前記コンテナを加熱して、前記金属粉末を焼結して焼結金属を形成し、
前記コンテナから前記芯棒を引き抜き、
前記コンテナに扁平加工を施し、
前記コンテナ内に作動液を封入して製造する、薄型ヒートパイプの製造方法である。
図1は、この発明の薄型ヒートパイプの製造方法を説明する模式図である。図1(a)は、管形状のコンテナを示す斜視図である。図1(b)は、切り欠き部を備えた芯棒を示す斜視図である。図1(a)に示すように、概ね円筒である管形状のコンテナ10を調製する。図1(b)に示すように、管形状のコンテナ10の内壁11に、概ね隙間なく挿入することができる円柱形状の芯棒12の一部に、長軸に沿って底面13および両側面14を備えた切り欠き部15を形成する。このように切り欠き部が形成された芯棒12を管形状のコンテナ10の内部に挿入する。このとき、上述したように芯棒12の外周面16とコンテナ10の内周面11とが、概ね隙間の無い状態で相互に接して、コンテナ10内に芯棒12が挿入される。
上述したように、芯棒がコンテナ内に挿入されると、コンテナの長軸方向に沿って、芯棒に形成された底面および両側面と、コンテナの内壁とによって、断面が略矩形または略台形の所謂蒲鉾形状の1つの長細い空間部が形成される。
図2は、管形状のコンテナ内に、切り欠き部を備えた芯棒が挿入された状態を説明する断面図である。図2に示すように、円筒状のコンテナ10の内壁11との間に概ね隙間が無い状態で、切り欠き部15を備えた円柱形状の芯棒12が挿入されている。切り欠き部15は、例えば底面13と側面14を備えた凹部からなっており、円筒状のコンテナ10の内壁11と、切り欠き部15によって、断面が概ね台形状の空間部が形成されている。この態様の空間部は上述したように、断面が略矩形または略台形の1つの蒲鉾形状の長細い空間部からなっている。
上述したように、円筒状のコンテナの中に、切り欠き部を備えた円柱状の芯棒が挿入されて形成された蒲鉾形状の長細い空間部には、金属粉末が充填される。金属粉末の材料は、例えば青銅、ステンレス等であり、材料の形状として球粉体、または、異形粉体等であり、金属粉体の大きさを調節することによって、後述する焼結金属の空隙の調整が可能である。
断面が略矩形または略台形の蒲鉾形状の細長い空間部に金属粉末を充填した状態で、所定温度、即ち金属粉末の溶融点前後の温度で加熱して、コンテナの内壁の一部に接して、焼結金属を形成する。焼結金属は、金属粉末同士がつながった状態で形成される。焼結金属は、上述したように金属粉末同士がつながった状態で形成されるので、毛細管力の強い鋭角部分が全体を通して形成されるので、作動液の移動を容易にする。
次いで、コンテナの内部から芯棒を引き抜く。図3(a)は、コンテナの内部から芯棒が引き抜かれ、焼結金属が内部に形成された状態を説明する摸式断面図である。図3(a)に示すように、コンテナから芯棒を引き抜いたときに、芯棒の切り欠き部とコンテナの内壁によって形成される空間部に形成された焼結金属17が、コンテナ10の内壁11と接して残されている。即ち、コンテナの長手方向に沿って、断面が略矩形または略台形の蒲鉾状の細長い焼結金属が、円筒状のコンテナの内壁に接した状態で形成されている。
図3(b)は、内部に焼結金属が形成されたコンテナに扁平加工を施した状態を説明する摸式断面図である。図3(a)に示すように、長手方向に沿って、断面が略矩形または略台形の蒲鉾状の細長い焼結金属が、円筒状のコンテナの内壁に接した状態で形成されているコンテナに矢印f1で示すように力を加えて、コンテナに扁平加工を施すと、図3(b)に示すように、コンテナ10の水平部分19に焼結金属17が位置し、コンテナ10の両側の湾曲部18がそれぞれ空隙部として開放されて、作動流体の蒸気流路として確保される。このように形成された扁平型コンテナに、作動流体を封入して薄型ヒートパイプを形成する。
扁平加工されたコンテナの中央部の平坦部分19は熱源と熱的に接続するために平坦度が要求される。
この態様の薄型ヒートパイプでは、熱源と接する扁平加工されたコンテナの内壁の平坦部分19全体に、焼結金属17で形成されたウイックが熱的に接触しているため、熱密度が小さくなる。また、焼結金属17は、その全体にわたって鋭角部分が多数形成されて、毛細管力が強く、作動流体の移動を容易にして、効率的な熱移動が可能である。更に、上述したように、熱源と接しないコンテナ両側の湾曲部18は、その長さ方向の全体にわたり空隙部となり、蒸気流路を十分に確保することができる。
この発明の薄型ヒートパイプの1つの態様は、上に説明したこの発明の薄型ヒートパイプの製造方法の1つの態様によって製造された薄型ヒートパイプである。これを、図3(b)を参照して、説明する。即ち、この発明の薄型ヒートパイプの1つの態様は、管状成形物を押圧変形させて形成された気密な扁平型コンテナ10と、所定形状の切り欠き部を有する芯棒を管状成形物に挿入し、切り欠き部と管状成形物の内壁によって形成される空間部に金属粉末を充填し、金属粉末および芯棒が挿入された状態で管状成形物を加熱し、管状成形物から芯棒を引き抜いて形成され、押圧変形によって扁平型コンテナの内壁に接して配置された焼結金属17と、扁平型コンテナ10内に封入された作動流体とを備えた薄型ヒートパイプである。焼結金属17が、コンテナ中央の平坦な部分19に、上下内壁に接して配置され、コンテナの両側の湾曲部18にそれぞれ空隙部が形成されている。
この発明の薄型ヒートパイプを製造する別の方法は、図1から図3を参照して説明した方法と、次の特徴において異なっている。即ち、上述した切り欠き部とコンテナの内壁によって形成される空間部が、円柱状の芯棒の長軸方向に沿って形成された底面および両側面を備えた対称な1対の蒲鉾形状からなっている。更に、コンテナの扁平加工が、焼結金属がコンテナの両側の湾曲部にそれぞれ位置するように行われる。
図4は、この発明の薄型ヒートパイプの製造方法を説明する模式図である。
図4(a)は、管形状のコンテナを示す斜視図である。図4(b)は、切り欠き部を備えた芯棒を示す斜視図である。図4(a)に示すように、概ね円筒である管形状のコンテナ20を調製する。図4(b)に示すように、管形状のコンテナ20の内壁21に、概ね隙間なく挿入することができる円柱形状の芯棒22の一部に、長軸に沿って底面23および両側面24を備えた、対称な1対の切り欠き部25を形成する。このように対称な1対の切り欠き部25が形成された芯棒22を管形状のコンテナ20の内部に挿入する。このとき、上述したように芯棒22の外周面26とコンテナ20の内周面21とが、概ね隙間の無い状態で相互に接して、コンテナ20内に芯棒22が挿入される。
上述したように、芯棒がコンテナ内に挿入されると、コンテナの長軸方向に沿って、芯棒に形成された底面および両側面と、コンテナの内壁とによって、対称な1対の断面が略矩形または略台形の蒲鉾形状の長細い空間部が形成される。
図5は、管形状のコンテナ内に、対称な1対の切り欠き部を備えた芯棒が挿入された状態を説明する断面図である。図5に示すように、円筒状のコンテナ20の内壁21との間に概ね隙間が無い状態で、対称な1対の切り欠き部25を備えた円柱形状の芯棒22が挿入されている。対称な1対の切り欠き部25は、それぞれ、例えば底面23と側面24を備えた凹部からなっており、円筒状のコンテナ20の内壁21と、切り欠き部25によって、断面が概ね台形状の空間部が形成されている。この態様の空間部は上述したように、対称な1対の蒲鉾形状の長細い空間部からなっている。
上述したように、円筒状のコンテナの中に、切り欠き部を備えた円柱状の芯棒が挿入されて形成された蒲鉾形状の長細い空間部には、それぞれ金属粉末が充填される。金属粉末の材料は、図1から図3を参照して説明したのと同様に、例えば青銅、ステンレス等であり、材料の形状として球粉体、または、異形粉体等であり、金属粉体の大きさを調節することによって、後述する焼結金属の空隙の調整が可能である。
断面が略矩形または略台形の蒲鉾形状の細長い空間部のそれぞれに金属粉末を充填した状態で、所定温度、即ち金属粉末の溶融点前後の温度で加熱して、コンテナの内壁の一部に接して、焼結金属を形成する。焼結金属は、金属粉末同士の接点がつながった状態で形成される。焼結金属は、上述したように金属粉末同士の接点がつながった状態で形成されるので、毛細管力の強い鋭角部分が全体を通して形成されるので、作動液の移動を容易にする。
次いで、コンテナの内部から芯棒を引き抜く。図6(a)は、コンテナの内部から芯棒が引き抜かれ、焼結金属が内部に形成された状態を説明する摸式断面図である。図6(a)に示すように、コンテナから芯棒を引き抜いたときに、芯棒の切り欠き部とコンテナの内壁によって形成される対称な1対の空間部に形成された焼結金属27が、コンテナ20の内壁21と接して残されている。即ち、コンテナの長手方向に沿って、対称な1対の蒲鉾状の細長い焼結金属が、円筒状のコンテナの内壁に接した状態で形成されている。
図6(b)は、内部に対称な1対の焼結金属が形成されたコンテナに扁平加工を施した状態を説明する摸式断面図である。図6(a)に示すように、長手方向に沿って、蒲鉾状の細長い焼結金属が、円筒状のコンテナの水平方向の両端部の内壁に接した状態で形成されているコンテナに矢印f2で示すように力を加えて、コンテナに扁平加工を施すと、図6(b)に示すように、コンテナ20の両側の湾曲部に焼結金属27が位置し、コンテナ20の水平部分29が空隙部として開放されて、作動流体の蒸気流路として確保される。このように形成された扁平型コンテナに、作動流体を封入して薄型ヒートパイプを形成する。
更に、別の態様においては、上下に切り欠き部を備えた円柱形状の芯棒を挿入し、切り欠き部の細長い空間部のそれぞれに金属粉末を充填した状態で、所定温度、即ち金属粉末の溶融点前後の温度で加熱して、コンテナの内壁の一部に接して、焼結金属を形成する(図示しないが、図2、図5を参照して説明したと概ね同じ)。次いで、コンテナの内部から芯棒を引き抜く。このようにして、切り欠き部とコンテナの内壁によって形成される空間部が、芯棒の長軸に対して略対称に1対の空間部として形成される。図8(a)は、コンテナの内部から芯棒が引き抜かれ、焼結金属が内部に形成された状態を説明する摸式断面図である。図8(a)に示すように、コンテナから芯棒を引き抜いたときに、芯棒の上下の切り欠き部とコンテナの内壁によって形成される対称な1対の空間部に形成された焼結金属47が、コンテナ40の内壁41と接して残されている。即ち、コンテナの長手方向に沿って、対称な1対の断面が略矩形または略台形の所謂蒲鉾状の細長い焼結金属が、円筒状のコンテナの内壁に接した状態で形成されている。
図8(b)は、内部に上下方向に対称な1対の焼結金属が形成されたコンテナに上下方向から扁平加工を施した状態を説明する摸式断面図である。図8(a)に示すように、長手方向に沿って、蒲鉾状の細長い焼結金属が、円筒状のコンテナの上下方向の両端部の内壁に接した状態で形成されているコンテナに矢印f4で示すように力を加えて、コンテナに扁平加工を施すと、図8(b)に示すように、コンテナ40の中央部に焼結金属47が一体化して位置し、コンテナ40の両側部の湾曲部48が空隙部として開放されて、作動流体の蒸気流路として確保される。このように形成された扁平型コンテナに、作動流体を封入して薄型ヒートパイプを形成する。
図1から3および図4から6を参照して説明したこの発明の薄型ヒートパイプの態様においては、コンテナとして内壁に起伏の無い円筒状の管を使用したが、内壁にグルーブ等の毛細管構造を備えた管を使用してもよい。図7は内壁部にグルーブ構造を備えたコンテナを説明する断面図である。図7に示すように、コンテナ30の内壁部に多数の微細なグルーブが形成されている。このように内壁部にグルーブ等の毛細管構造31を備えた円筒状の管を使用して、図1から3および図4から6を参照して説明したこの発明の薄型ヒートパイプを製造してもよい。その結果、コンテナの毛細管力を一層向上することができる。
上述したように、この発明によると、液相を移動する優れた毛細管力を備えたウイック部分と、蒸気流路となる十分な空隙を確保することができ、吸熱部が放熱部よりも上にある場合でも大きな熱輸送量を有する薄型ヒートパイプを得ることができる。
10、20、30、40 コンテナ
11、21、41 コンテナの内壁
12、22 芯棒
13、23 底面
14、24 側面
15、25 切り欠き部
16、26 外周面
17、27、47 焼結金属
18、28、48 湾曲部
19、29、49 コンテナの平坦部分
31 毛細管構造


Claims (2)

  1. 密閉された扁平型のコンテナと、
    前記コンテナの平坦部分の幅方向中央部となる位置の内壁に直接形成され、前記コンテナの平坦部分の幅方向中央部の上下の内壁に接して配置された焼結金属と、
    前記コンテナ内に封入された作動流体と、
    を備え、
    前記扁平型のコンテナは、円筒状のコンテナに対して扁平加工が施され、密閉されたコンテナであり、
    前記焼結金属は、前記扁平加工が施される前の前記円筒状のコンテナの内壁に接して前記円筒状のコンテナの長手方向に沿って細長く、かつ、前記円筒状のコンテナの内壁に接する面と3つの平面とを有する断面が矩形または台形の蒲鉾状に形成され、かつ、前記焼結金属の前記3つの平面の中の1面であって、前記円筒状のコンテナの内壁に接する前記焼結金属の面の反対面となる面が、扁平加工の際の前記円筒状のコンテナに加えられる力の方向に対して概ね垂直な平面となるように形成されており、
    前記円筒状のコンテナに対して扁平加工を施すことによって、前記扁平型のコンテナの平坦部分の幅方向中央部に、上下の内壁に接して前記焼結金属が配置されることを特徴とする薄型ヒートパイプ。
  2. 前記焼結金属は、前記コンテナ内で金属粉末が加熱されて形成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の薄型ヒートパイプ。
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