JP4653187B2 - 薄型ヒートパイプおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、パソコン、電子機器等に収納されているCPU等の被冷却体、例えば発熱素子、伝熱体等を冷却するヒートパイプ、大きな熱輸送量を有する薄型ヒートパイプに関する。
近年、パソコン等の電気機器の小型化、高性能化が著しく、それに搭載されるMPU等の発熱部品を冷却するための冷却機構の小型化、省スペース化が強く望まれている。MPUは、集積度が極めて高くなり、高速で演算、制御等の処理を行うので、多量の熱を放出する。高速で高出力な高集積の部品であるチップ等を冷却するために、各種の冷却システムが提案されてきた。その代表的な冷却システムの1つとして、ヒートパイプがある。
ヒートパイプは、その見掛け上の熱伝導率が銅やアルミニウム等の金属に対して数倍から数十倍程度に優れていることから、冷却用素子として各種熱関連機器に採用されている。
ヒートパイプには、その形状において、丸パイプ形状のヒートパイプ、平面形状のヒートパイプがある。CPU等の電子機器の被冷却部品の冷却用としては、被冷却部品への取り付けが容易であること、広い接触面が得られることから、平面型ヒートパイプが好んで用いられる。冷却機構の小型化、省スペース化に伴って、ヒートパイプを用いた冷却機構の場合、そのヒートパイプの薄型化も要求されている。
更に、ヒートパイプは、被冷却部品の取り付け位置において、被冷却部品が上部に位置するトップヒートモードと被冷却部品が下部に位置するボトムヒートモードに区分される。ボトムヒートモードの場合、重力により液が還流するが、トップヒートモードの場合、重力に逆らって液を還流させなければならず、通常はウイックによる毛管現象を利用する。
ヒートパイプの内部には作動流体の流路となる空間が設けられ、その空間に収容された作動流体が、蒸発、凝縮等の相変化や移動をすることによって、熱の移動が行われる。密封された空洞部を備え、その空洞部に収容された作動流体の相変態と移動により熱の移動が行われるヒートパイプの作動の詳細は次の通りである。
ヒートパイプの吸熱側において、ヒートパイプを構成する容器の材質中を熱伝導して伝わってきた被冷却部品が発する熱を潜熱として吸収して、作動流体が蒸発し、その蒸気がヒートパイプの放熱側に移動する。放熱側においては、作動流体の蒸気は凝縮して潜熱を放出するとともに、再び液相状態に戻る。このように液相状態に戻った作動流体は再び吸熱側に移動(還流)する。このような作動流体の相変態や移動によって熱の移動が行われる。重力式のヒートパイプにおいては、相変態によって液相状態になった作動流体は、重力によって、吸熱側に移動(還流)する。
従来の薄型ヒートパイプ加工技術では、グルーブ管、ベア管とメッシュ、ベア管と編組線、ベア管と焼結金属、ベア管とFine Fiber Wicks等の組み合わせでヒートパイプ加工が実施された後に追加工として、偏平加工(例えば、φ3〜φ6のヒートパイプであれば厚さ2.0mmから4.0mm程度)を行ってきた。
特開2004−198096号公報
上述したように、ヒートパイプ加工後に扁平加工された従来のヒートパイプ(2.0mm〜4.0mm)では、近年のCPU等の高発熱化に耐え切れなくなっている。これは、内部ウイックの毛管現象の不足、扁平加工による蒸気流路の閉塞に起因する。
グルーブ管を扁平加工すると、管内流路面積が減少するので毛細管力が低下する為に最大熱輸送量も低下する。蒸気流路の閉塞に関しては、2種類有り、1つは、全体的に扁平されることによる内容積の減少、もう1つは、扁平する量が多くなる(ヒートパイプが薄くなる)と、扁平されたヒートパイプの中央部が凹んでしまい蒸気流路を閉塞させてしまう現象である。
このように中央部が凹んでいるヒートパイプでは、CPUや放熱部への接合部の接着度が悪くなってしまい熱抵抗が大きくなって冷却効果が劣る結果になってしまう。また、ヒートパイプの内部構造においても作動流体が流れる空間が所期の空間よりも狭くなってしまうので、所望の冷却効果を得ることができないという問題点があった。
従って、この発明の目的は、従来の問題点を解決して、蒸気流路が閉塞されることなく、優れた毛細管力を備えた扁平型ヒートパイプを提供することにある。
本発明者は、上述した従来の問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、先ず、管形状のコンテナの中に、長軸に沿って所定形状の切り欠き部を備えた芯棒を挿入し、切り欠き部とコンテナの内壁によって形成された空間部に金属粉末を充填し、加熱して焼結金属を形成する。この際、所定形状の切り欠き部は、それに引き続く扁平加工によって、焼結金属同士または焼結金属とコンテナ内壁との間で鋭角の曲線部が形成される形状にする。
その後、芯棒を引き抜き、焼結金属がコンテナの概ね中央部に位置するようにして扁平加工を施すと、コンテナ内部の平坦部分に焼結金属の一部が熱的に接触し、焼結金属同士または焼結金属とコンテナ内壁との間で鋭角の曲線部が形成され、且つ、コンテナ両脇の湾曲部、および、コンテナの中央部に空隙部が設けられるので、蒸気流路が閉塞されることなく、優れた毛細管力を備えた扁平型ヒートパイプが得られることができることが判明した。
この発明は、上記研究結果に基づいてなされたものであって、この発明の扁平型ヒートパイプの第1の態様は、扁平かつ管形状の密閉されたコンテナと、当該コンテナの扁平断面における縦方向または横方向に相互に接触して配列された複数のウイック構造体と、前記コンテナ内に封入された作動液と、気相の作動液が通る空洞部と、を有し、
前記ウイック構造体同士の接触部が鋭角部を形成している、扁平型ヒートパイプである。
この発明の扁平型ヒートパイプの第2の態様は、前記ウィック構造体が前記コンテナの扁平断面における縦方向または横方向に配列され、前記ウィック構造体同士が実質的にその長手方向に沿って接触している扁平型ヒートパイプである。
この発明の扁平型ヒートパイプの第3の態様は、前記ウィック構造体が、前記コンテナの扁平断面の短径方向に配列し、相互にその長手方向に沿って接触している、扁平型ヒートパイプである。
この発明の扁平型ヒートパイプの第4の態様は、前記コンテナの扁平断面の短径方向に配列し、相互にその長手方向にそって接触している前記ウィック構造体の組が複数備わり、当該組同士も相互に接触して鋭角部を形成している、扁平型ヒートパイプである。
この発明の扁平型ヒートパイプの第5の態様は、前記ウイック構造体が複数の管状メッシュからなっており、前記管状メッシュの上端部および下端部が前記コンテナの上部内壁および下部内壁にそれぞれ接触し、前記管状メッシュの側面が隣接する管状メッシュの側面に接触し、前記鋭角の湾曲部が、前記管状メッシュの上端部と前記コンテナの上部内壁の接触部、前記管状メッシュの下端部と前記コンテナの下部内壁との接触部、および、前記管状メッシュの側面の接触部の少なくとも1つからなっている、扁平型ヒートパイプである。
この発明の扁平型ヒートパイプの第6の態様は、前記ウイック構造体が複数の丸型焼結金属からなっており、前記丸型焼結金属の上端部および下端部が前記コンテナの上部内壁および下部内壁にそれぞれ接触し、前記丸型焼結金属の側面が隣接する丸型焼結金属の側面に接触し、前記鋭角の湾曲部が、前記丸型焼結金属の上端部と前記コンテナの上部内壁の接触部、前記丸型焼結金属の下端部と前記コンテナの下部内壁との接触部、および、前記丸型焼結金属の側面の接触部の少なくとも1つからなっている、扁平型ヒートパイプである。
この発明の扁平型ヒートパイプの第7の態様は、前記ウイック構造体が、対向配置された複数の断面半楕円型焼結金属からなっており、前記断面半楕円型焼結金属の断面直線部が前記コンテナの上部内壁および下部内壁にそれぞれ接触し、前記断面半楕円型焼結金属のそれぞれの頂部が接触し、前記鋭角の湾曲部が、少なくとも前記断面半楕円型焼結金属のそれぞれの頂部の接触部からなっている扁平型ヒートパイプである。
この発明の扁平型ヒートパイプの第8の態様は、前記対向配置された複数の断面半円型焼結金属が複数対の断面半円型焼結金属からなっており、前記断面半円型焼結金属が隣接する断面半円型焼結金属と接触し、前記鋭角の湾曲部が、前記断面半円型焼結金属のそれぞれの頂部の接触部、および、前記断面半円型焼結金属の側面の接触部からなっている、扁平型ヒートパイプである。
この発明の扁平型ヒートパイプの第9の態様は、前記ウイック構造体が、対向配置された複数の断面半楕円型焼結金属からなっており、前記断面半楕円型焼結金属のそれぞれの頂部に凹部を備えており、前記断面半楕円型焼結金属の断面直線部が前記コンテナの上部内壁および下部内壁にそれぞれ接触し、前記断面半楕円型焼結金属のそれぞれの頂部が接触して対応する2つの凹部によって断面略円形の空洞部を形成し、前記鋭角の湾曲部が、前記断面半楕円型焼結金属のそれぞれの頂部の接触部からなっている、扁平型ヒートパイプである。
この発明の扁平型ヒートパイプの第10の態様は、管状成形物を押圧変形させて形成された気密な扁平型コンテナと、所定形状の切り欠き部を有する芯棒を前記管状成形物に挿入し、前記切り欠き部と前記管状成形物の内壁によって形成される空間部に金属粉末を充填し、前記金属粉末および前記芯棒が挿入された状態で前記管状成形物を加熱し、前記管状成形物から前記芯棒を引き抜いて形成され、前記押圧変形によって前記扁平型コンテナの内壁に接して配置され、前記内壁との間および相互間の少なくとも一部に毛細管力の大きい鋭角の曲線部を形成する複数個の焼結金属と、前記焼結金属の外周面と前記コンテナの内壁面によって形成される空洞部と、前記扁平型コンテナ内に封入された作動流体とを備えた扁平型ヒートパイプ、扁平型ヒートパイプである。
この発明の扁平型ヒートパイプの第11の態様は、前記複数の焼結金属のそれぞれ一部が相互に接触して接触部を形成し、前記複数の焼結金属が前記扁平型コンテナ中央の平坦な部分の上部内壁および/または下部内壁に接して接触部を形成し、前記鋭角の曲線部が、前記接触部の少なくとも1つからなっている、扁平型ヒートパイプである。
この発明の扁平型ヒートパイプの第12の態様は、前記焼結金属が、対向配置された複数の断面半楕円型焼結金属からなっており、前記断面半楕円型焼結金属のそれぞれの頂部に凹部を備えており、前記断面半楕円型焼結金属のそれぞれの頂部が接触して対応する2つの凹部によって断面略円形の空洞部を形成している、扁平型ヒートパイプである。
この発明の扁平型ヒートパイプの第13の態様は、前記焼結金属が対向配置された複数対の断面半円型焼結金属からなっており、前記断面半円型焼結金属が隣接する断面半円型焼結金属と接触し、前記鋭角の湾曲部が、前記断面半円型焼結金属のそれぞれの頂部の接触部、および、前記断面半円型焼結金属の側面の接触部からなっている、扁平型ヒートパイプである。
この発明の扁平型ヒートパイプの第1の態様は、管状成形物に所定形状の切り欠き部を有する芯棒を前記管状成形物に挿入し、前記切り欠き部と前記管状成形物の内壁によって形成される空間部に金属粉末を充填し、前記芯棒が挿入され、前記金属粉末が充填された状態で前記管状成形物を加熱して、内壁に接した焼結金属を調製し、前記管状成形物から前記芯棒を引き抜き、前記管状成形物を押圧変形させて、複数個の前記焼結金属が、前記内壁との間および相互間の少なくとも一部に毛細管力の大きい鋭角の曲線部を形成する扁平型コンテナを形成し、気密な前記扁平型コンテナ内に作動流体封入して、ヒートパイプを製造する、扁平型ヒートパイプの製造方法である。
この発明の1つの態様によると、熱源と接する扁平加工されたコンテナの内壁の平坦部分全体に焼結金属で形成されたウイックが熱的に接触しているため、熱密度が小さくなり、効率的な熱移動ができる。更に、焼結金属同士または焼結金属とコンテナ内壁との間で鋭角の曲線部が形成されるので、鋭角の曲線部において特に毛細管力が強く働き、コンテナの長手方向に沿って放熱部から吸熱部に作動液が毛細管力によって迅速に移動し、熱輸送が強化される。同時に、熱源と接しないコンテナ両脇の湾曲分は空隙部となり、蒸気流路が十分に確保できる。従って、蒸気流路が閉塞されることなく、優れた毛細管力を備えた扁平型ヒートパイプを提供することができる。
本発明の扁平型ヒートパイプについて図面を参照しながら詳細に説明する。
この発明の扁平型ヒートパイプの1つの態様は、管形状のコンテナを扁平加工して形成された密閉されたコンテナと、当該コンテナの扁平断面における縦方向または横方向に相互に接触して配列された複数のウイック構造体と、前記コンテナ内に封入された作動液と、気相の作動液が通る空洞部と、を有し、前記ウイック構造体同士の接触部が鋭角部を形成している、扁平型ヒートパイプである。
ウイック構造体が複数の管状メッシュからなっており、前記管状メッシュの上端部および下端部が前記コンテナの上部内壁および下部内壁にそれぞれ接触し、前記管状メッシュの側面が隣接する管状メッシュの側面に接触し、前記鋭角の湾曲部が、前記管状メッシュの上端部と前記コンテナの上部内壁の接触部、前記管状メッシュの下端部と前記コンテナの下部内壁との接触部、および、前記管状メッシュの側面の接触部の少なくとも1つからなっている。
図1はこの発明の扁平型ヒートパイプの1つの態様を説明する断面図である。図1に示すように、扁平型ヒートパイプ1は、管形状のコンテナを扁平加工して形成された密閉されたコンテナ2と、コンテナ2内に長手方向に配置され、少なくとも一部に毛細管力の大きい鋭角の曲線部4を形成する、複数個のウイック3−1、3−2からなるウイック構造体3と、ウイック構造体3の外周面とコンテナ2の内壁面5によって形成される空洞部6と、コンテナ2内に封入された作動液とを備えている。この態様においては、ウイック3−1、3−2の中央部にも空洞部が設けられている。
図1に示す態様においては、ウイック構造体3が2つの管状メッシュ3−1、3−2からなっており、管状メッシュ3−1、3−2の上端部および下端部がコンテナ2の上部内壁5および下部内壁5にそれぞれ接触し、管状メッシュ3−1の側面が隣接する管状メッシュ3−2の側面に接触し、鋭角の湾曲部4が、管状メッシュ3−1、3−2の上端部とコンテナ2の上部内壁5の接触部4−1、4−2、4−3、4−4、管状メッシュ3−1、3−2の下端部とコンテナ2の下部内壁5との接触部4−5、4−6、4−7、4−8、および、管状メッシュ3−1、3−2の側面の接触部4−9、4−10からなっている。
鋭角の湾曲部は特に毛細管力が強く働き、上述した接触部4−1、4−2、4−3、4−4、4−5、4−6、4−7、4−8、4−9、4−10の部分をコンテナの長手方向に作動液が毛細管力によって迅速に移動する。扁平加工されたコンテナの管状メッシュの内側の空洞部7、ウイック構造体3の外周面とコンテナ2の内壁面5によって形成される空洞部6を、蒸発した作動液が流れる流路、即ち、蒸気流路として十分に確保することができる。この態様においては、コンテナ内にウイック構造体として、可撓性のある管状ウイックを複数本並列してコンテナの長手方向に配置するので、扁平加工しても、上述した鋭角の曲線部および蒸気流路としての空洞部を容易に確保することができ、効率的な熱移動を行うことができる。
図2は、この発明の扁平型ヒートパイプの他の1つの態様を説明する断面図である。図2に示すように、この発明の扁平型ヒートパイプ10は、管形状のコンテナを扁平加工して形成された密閉されたコンテナ2と、コンテナ2内に長手方向に配置されたウイック構造体13と、空洞部6と、コンテナ内に封入された作動液とを備えている。
上述したウイック構造体13が2つの丸型、即ち、円柱状焼結金属13−1、13−2からなっており、円柱状焼結金属13−1、13−2の上端部および下端部がコンテナ2の上部内壁5および下部内壁5にそれぞれ接触し、円柱状焼結金属13−1の側面が隣接する円柱状焼結金属13−2の側面に接触し、鋭角の湾曲部4が、円柱状焼結金属13−1、13−2の上端部とコンテナ2の上部内壁5の接触部4−1、4−2、4−3、4−4、円柱状焼結金属13−1、13−2の下端部とコンテナ2の下部内壁5との接触部4−5、4−6、4−7、4−8、および、円柱状焼結金属13−1、13−2の側面の接触部4−9、4−10からなっている。
鋭角の湾曲部は、上述したように、特に毛細管力が強く働き、接触部4−1、4−2、4−3、4−4、4−5、4−6、4−7、4−8、4−9、4−10の部分をコンテナの長手方向に沿って放熱部から吸熱部に作動液が毛細管力によって迅速に移動する。同時に、扁平加工されたコンテナ内の円柱状焼結金属13−1、13−2の外周面とコンテナ2の内壁面5によって形成される空洞部6を、コンテナの長手方向に沿って吸熱部から放熱部へと蒸発した作動液が流れる流路、即ち、蒸気流路として十分に確保することができる。
次に、図2に示すこの発明の扁平型ヒートパイプの製造方法について説明する。即ち、この発明の扁平型ヒートパイプは、次の通り製造する。管形状のコンテナを調製し、長軸方向に沿って所定形状(即ち、コンテナ内壁との間または相互間において鋭角の曲線部を形成する形状)の切り欠き部を有する芯棒をコンテナに挿入し、切り欠き部とコンテナの内壁によって形成される空間部に金属粉末を充填し、金属粉末および芯棒が挿入された状態でコンテナを加熱して、金属粉末を焼結して焼結金属を形成し、コンテナから芯棒を引き抜き、コンテナに扁平加工を施し、コンテナ内に作動液を封入する。
図6を参照して、この発明の扁平型ヒートパイプの製造方法を説明する。図6(a)は、切り欠き部を備えた芯棒を示す斜視図である。図6(b)は、管形状のコンテナの中に芯棒を挿入した状態を示す断面図である。先ず、概ね円筒である管形状のコンテナを調製する。図6(a)に示すように、管形状のコンテナの内壁に、概ね隙間なく挿入することができる円柱形状の芯棒8の一部に、長軸に沿って、断面概ね円形の2つの円柱状の切り欠き部9を形成する。2つの円柱状の切り欠き部9はそれぞれの側面ができるだけ近接している。このように切り欠き部9が形成された芯棒8を管形状のコンテナ2の内部に挿入する。このとき、芯棒8の外周面11とコンテナ2の内周面5とが、概ね隙間の無い状態で相互に接して、コンテナ2内に芯棒8が挿入される。
上述したように、芯棒がコンテナ内に挿入されると、コンテナの長軸方向に沿って、芯棒に形成された円柱状の切り欠き部と、コンテナの内壁とによって、断面が略円形の2つの長細い円柱状の空間部が形成される。
図6(b)に示すように、円筒状のコンテナ2の内壁5との間に概ね隙間が無い状態で、切り欠き部9を備えた円柱形状の芯棒8が挿入されている。切り欠き部9は、上述したように円柱状からなっており、円筒状のコンテナ2の内壁5と、2つの切り欠き部9によって、断面が概ね円形の円柱状の密接した2つの空間部が形成されている。
上述したように、円筒状のコンテナの中に、切り欠き部を備えた円柱状の芯棒が挿入されて形成された円柱状の長細い空間部には、金属粉末が充填される。金属粉末の材料は、例えば青銅、ステンレス等であり、材料の形状として球粉体、または、異形粉体等であり、金属粉体の大きさを調節することによって、後述する焼結金属の空隙の調整が可能である。
断面が略円形の2つの円柱状の細長い空間部に金属粉末を充填した状態で、所定温度、即ち金属粉末の溶融点前後の温度で加熱して、コンテナの内壁の一部に接して、焼結金属を形成する。焼結金属は、金属粉末同士がつながった状態で形成される。焼結金属は、上述したように金属粉末同士がつながった状態で形成されるので、毛細管力の強い鋭角部分が全体を通して形成されて、作動液の移動を容易にする。
次いで、コンテナの内部から芯棒を引き抜く。コンテナから芯棒を引き抜いたときに、芯棒の切り欠き部とコンテナの内壁によって形成される空間部に形成された焼結金属が、コンテナの内壁と接して残される。即ち、コンテナの長手方向に沿って、断面が略円形の2つの円柱状の細長い焼結金属が、円筒状のコンテナの内壁に接し、且つ、円柱状の焼結金属の側面が接した状態で形成される。
このように、内部に焼結金属が形成されたコンテナに扁平加工を施した状態が上述した図2に示した断面図である。図2に示したように、コンテナ2の水平部分に焼結金属13−1、13−2が位置し、コンテナ2の両脇の湾曲部がそれぞれ空隙部として開放されて、作動流体の蒸気流路として確保される。このように形成された扁平型コンテナに、作動流体を封入して薄型ヒートパイプを形成する。なお、図2を参照して説明したように、鋭角の湾曲部は、特に毛細管力が強く働き、接触部4−1、4−2、4−3、4−4、4−5、4−6、4−7、4−8、4−9、4−10の部分をコンテナの長手方向に沿って放熱部から吸熱部に作動液が毛細管力によって迅速に還流する。
扁平加工されたコンテナの中央部の平坦部分は熱源と熱的に接続するために平坦度が要求される。
図3は、この発明の扁平型ヒートパイプの他の1つの態様を説明する断面図である。図3に示すように、この発明の扁平型ヒートパイプ20は、管形状のコンテナを扁平加工して形成された密閉されたコンテナ2と、コンテナ2内に長手方向に配置されたウイック構造体23と、空洞部6と、コンテナ内に封入された作動液とを備えている。
上述したウイック構造体23が2つの半楕円柱状焼結金属23−1、23−2からなっており、半楕円柱状焼結金属23−1、23−2の上端部および下端部がコンテナ2の上部内壁5および下部内壁5にそれぞれ接触し、半楕円柱状焼結金属23−1の頂部が相対する半楕円柱状焼結金属23−2の頂部に接触し、鋭角の湾曲部4が、半楕円柱状焼結金属23−1、23−2のそれぞれの頂部によって形成される接触部4−1、4−2からなっている。
鋭角の湾曲部は、上述したように、特に毛細管力が強く働き、それぞれの頂部によって形成される接触部4−1、4−2の部分をコンテナの長手方向に沿って放熱部から吸熱部に作動液が毛細管力によって迅速に移動する。同時に、扁平加工されたコンテナ内の半楕円柱状焼結金属23−1、23−2の外周面とコンテナ2の内壁面5によって形成される空洞部6を、コンテナの長手方向に沿って吸熱部から放熱部へと蒸発した作動液が流れる流路、即ち、蒸気流路として十分に確保することができる。
図7は、図3に示す扁平型ヒートパイプを製造する際に用いられる切り欠き部を備えた芯棒を説明する斜視図である。先ず、断面が概ね楕円である楕円管形状のコンテナを調製する。図7に示すように、楕円管形状のコンテナの内壁に、概ね隙間なく挿入することができる断面が概ね楕円の楕円柱形状の芯棒8の一部に、長軸に沿って断面が概ね半楕円形状の切り欠き部9を形成する。このように切り欠き部が形成された芯棒8を楕円管形状のコンテナ2の内部に挿入する。このとき、芯棒8の外周面11とコンテナ2の内周面5とが、概ね隙間の無い状態で相互に接して、コンテナ2内に芯棒8が挿入される。
上述したように、芯棒がコンテナ内に挿入されると、コンテナの長軸方向に沿って、芯棒に形成された半楕円形状の切り欠き部と、コンテナの内壁とによって、断面が略半楕円形の2つの長細い空間部が所定間隔をおいて相対して形成される。
楕円管形状のコンテナ内に、断面が半楕円形状の2つの切り欠き部を備えた芯棒が、コンテナ2の内壁との間に概ね隙間が無い状態で、挿入される。コンテナの中に、切り欠き部を備えた楕円柱状の芯棒が挿入されて形成された、相対する2つの長細い空間部には、金属粉末が充填される。断面が略半楕円形の細長い空間部に金属粉末を充填した状態で、所定温度、即ち金属粉末の溶融点前後の温度で加熱して、コンテナの内壁の一部に接して、焼結金属を形成する。
次いで、コンテナの内部から芯棒を引き抜く。コンテナから芯棒を引き抜いたときに、芯棒の切り欠き部とコンテナの内壁によって形成される空間部に形成された焼結金属が、コンテナの内壁と接して残されている。その状態で、半楕円柱状の焼結金属の頂部が相互に接触するように、コンテナに扁平加工を施すと、図3に示したような、断面形状の扁平型コンテナが得られ、作動流体を封入して扁平型ヒートパイプが形成される。
図4は、この発明の扁平型ヒートパイプの他の1つの態様を説明する断面図である。図4に示すように、この発明の扁平型ヒートパイプ30は、管形状のコンテナを扁平加工して形成された密閉されたコンテナ2と、コンテナ2内に長手方向に配置されたウイック構造体33と、空洞部6と、コンテナ内に封入された作動液とを備えている。
上述したウイック構造体33が4つの半円柱状焼結金属33−1、33−2、33−3、33−4からなっており、半円柱状焼結金属33−1、33−2、33−3、33−4の上端部および下端部がコンテナ2の上部内壁5および下部内壁5にそれぞれ接触し、半円柱状焼結金属33−1、33−2の頂部が相対する半円柱状焼結金属33−3、33−4の頂部にそれぞれ接触し、鋭角の湾曲部4が、半円柱状焼結金属33−1、33−2、33−3、33−4のそれぞれの頂部によって形成される接触部4−1、4−2、4−5、4−6、および、半円柱状焼結金属33−1、33−2の側面によって形成される接触部4−3、半円柱状焼結金属33−3、33−4の側面によって形成される接触部4−4からなっている。
鋭角の湾曲部は、上述したように、特に毛細管力が強く働き、それぞれの頂部によって形成される接触部4−1、4−2、4−5、4−6、および、側面によって形成される接触部4−3、4−4の部分をコンテナの長手方向に沿って放熱部から吸熱部に作動液が毛細管力によって迅速に移動する。同時に、扁平加工されたコンテナ内の半円柱状焼結金属33−1、33−2、33−3,33−4の外周面とコンテナ2の内壁面5によって形成される空洞部6を、コンテナの長手方向に沿って吸熱部から放熱部へと蒸発した作動液が流れる流路、即ち、蒸気流路として十分に確保することができる。
図8は、図4に示す扁平型ヒートパイプを製造する際に用いられる切り欠き部を備えた芯棒を説明する斜視図である。先ず、断面が概ね楕円である楕円管形状のコンテナを調製する。図8に示すように、楕円管形状のコンテナの内壁に、概ね隙間なく挿入することができる断面が概ね楕円の楕円柱形状の芯棒8の一部に、長軸に沿って断面が概ね半円形状の4つ切り欠き部9を形成する。このように4つの切り欠き部が形成された芯棒8を楕円管形状のコンテナ2の内部に挿入する。このとき、芯棒8の外周面11とコンテナ2の内周面5とが、概ね隙間の無い状態で相互に接して、コンテナ2内に芯棒8が挿入される。
芯棒がコンテナ内に挿入されると、コンテナの長軸方向に沿って、芯棒に形成された半円形状の4つの切り欠き部と、コンテナの内壁とによって、断面が略半円形の4つの長細い空間部が所定間隔をおいて相対して形成される。
楕円管形状のコンテナ内に、断面が半円形状の4つの切り欠き部を備えた芯棒が、コンテナ2の内壁との間に概ね隙間が無い状態で、挿入される。コンテナの中に、切り欠き部を備えた楕円柱状の芯棒が挿入されて形成された、相対する1対の2つの長細い空間部には、金属粉末が充填される。断面が略半円形の細長い空間部に金属粉末を充填した状態で、所定温度、即ち金属粉末の溶融点前後の温度で加熱して、コンテナの内壁の一部に接して、焼結金属を形成する。
次いで、コンテナの内部から芯棒を引き抜く。コンテナから芯棒を引き抜いたときに、芯棒の切り欠き部とコンテナの内壁によって形成される空間部に形成された焼結金属が、コンテナの内壁と接して残されている。その状態で、半楕円柱状の焼結金属の頂部が接触するように、コンテナに扁平加工を施すと、図4に示したような、断面形状の扁平型コンテナが得られ、作動流体を封入して扁平型ヒートパイプが形成される。
図5は、この発明の扁平型ヒートパイプの他の1つの態様を説明する断面図である。図5に示すように、この発明の扁平型ヒートパイプ40は、管形状のコンテナを扁平加工して形成された密閉されたコンテナ2と、コンテナ2内に長手方向に配置されたウイック構造体43と、空洞部6と、コンテナ内に封入された作動液とを備えている。
上述したウイック構造体43が2つの半楕円柱状焼結金属43−1、43−2からなっており、半楕円柱状焼結金属43−1、43−2の上端部および下端部がコンテナ2の上部内壁5および下部内壁5にそれぞれ接触し、半楕円柱状焼結金属43−1の頂部が相対する半楕円柱状焼結金属43−2の頂部に接触し、鋭角の湾曲部4が、半楕円柱状焼結金属43−1、43−2のそれぞれの頂部によって形成される接触部4−1、4−2からなっている。更に、半楕円柱状焼結金属43−1、43−2の頂部には、断面半円状の空洞部25が形成されている。
鋭角の湾曲部は、上述したように、特に毛細管力が強く働き、それぞれの頂部によって形成される接触部4−1、4−2の部分をコンテナの長手方向に沿って放熱部から吸熱部に作動液が毛細管力によって迅速に移動する。同時に、扁平加工されたコンテナ内の半楕円柱状焼結金属43−1、43−2の外周面とコンテナ2の内壁面5によって形成される空洞部6を、コンテナの長手方向に沿って吸熱部から放熱部へと蒸発した作動液が流れる流路、即ち、蒸気流路として十分に確保することができる。更に、半楕円柱状焼結金属43−1、43−2の頂部に形成された、断面半円状の空洞部を、蒸気流路として利用することができる。
図9は、図5に示す扁平型ヒートパイプを製造する際に用いられる切り欠き部を備えた芯棒を説明する斜視図である。先ず、断面が概ね楕円である楕円管形状のコンテナを調製する。図9に示すように、楕円管形状のコンテナの内壁に、概ね隙間なく挿入することができる断面が概ね楕円の楕円柱形状の芯棒8の一部に、長軸に沿って断面が概ね半楕円形状で、頂部に内側に向かって突出した断面が半円形状の突起部26を備えた切り欠き部9を形成する。このように突起部を有する切り欠き部が形成された芯棒8を楕円管形状のコンテナ2の内部に挿入する。このとき、芯棒8の外周面11とコンテナ2の内周面5とが、概ね隙間の無い状態で相互に接して、コンテナ2内に芯棒8が挿入される。
芯棒がコンテナ内に挿入されると、コンテナの長軸方向に沿って、芯棒に形成された突起部を有する半楕円形状の切り欠き部と、コンテナの内壁とによって、断面が略半楕円形の2つの長細い空間部が所定間隔をおいて相対して形成される。
楕円管形状のコンテナ内に、突起部を有し、断面が半楕円形状の2つの切り欠き部を備えた芯棒が、コンテナ2の内壁との間に概ね隙間が無い状態で、挿入される。コンテナの中に、切り欠き部を備えた楕円柱状の芯棒が挿入されて形成された、相対する2つの長細い空間部には、金属粉末が充填される。断面が略半楕円形の細長い空間部に金属粉末を充填した状態で、所定温度、即ち金属粉末の溶融点前後の温度で加熱して、コンテナの内壁の一部に接して、焼結金属を形成する。
次いで、コンテナの内部から芯棒を引き抜く。コンテナから芯棒を引き抜いたときに、芯棒の切り欠き部とコンテナの内壁によって形成される空間部に形成された焼結金属が、コンテナの内壁と接して残されている。その状態で、半楕円柱状の焼結金属の頂部が接触するように、コンテナに扁平加工を施すと、図5に示したような、断面形状の扁平型コンテナが得られ、作動流体を封入して扁平型ヒートパイプが形成される。
上述したように、この発明によると、液相を移動する優れた毛細管力を備えたウイック部分と、蒸気流路となる十分な空隙を確保することができ、吸熱部が放熱部よりも上にある場合でも大きな熱輸送量を有する薄型ヒートパイプを得ることができる。
図1はこの発明の扁平型ヒートパイプの1つの態様を説明する断面図である。 図2は、この発明の扁平型ヒートパイプの他の1つの態様を説明する断面図である。 図3は、この発明の扁平型ヒートパイプの他の1つの態様を説明する断面図である。 図4は、この発明の扁平型ヒートパイプの他の1つの態様を説明する断面図である。 図5は、この発明の扁平型ヒートパイプの他の1つの態様を説明する断面図である。 図6(a)は、切り欠き部を備えた芯棒を示す斜視図である。図6(b)は、管形状のコンテナの中に芯棒を挿入した状態を示す断面図である。 図7は、図3に示す扁平型ヒートパイプを製造する際に用いられる切り欠き部を備えた芯棒を説明する斜視図である。 図8は、図4に示す扁平型ヒートパイプを製造する際に用いられる切り欠き部を備えた芯棒を説明する斜視図である。 図9は、図5に示す扁平型ヒートパイプを製造する際に用いられる切り欠き部を備えた芯棒を説明する斜視図である。
符号の説明
1、10、20、30、40 扁平型ヒートパイプ
2 コンテナ
3 ウイック構造体
4 鋭角の曲線部
5 コンテナの内壁部
6 空洞部
7 管状メッシュの内側の空洞部
8 芯棒
9 切り欠き部
11 芯棒の外周面
25 断面半円状の空洞部

Claims (8)

  1. 扁平かつ管形状の密閉されたコンテナと、当該コンテナの扁平断面における縦方向または横方向に相互に接触して配列された複数のウイック構造体と、前記コンテナ内に封入された作動液と、気相の作動液が通る空洞部と、を有し、
    前記ウイック構造体同士の接触部が鋭角部を形成している、扁平型ヒートパイプであって、
    前記ウイック構造体が、対向配置された複数の断面半楕円型焼結金属からなっており、前記断面半楕円型焼結金属の断面直線部が前記コンテナの上部内壁および下部内壁にそれぞれ接触し、前記断面半楕円型焼結金属のそれぞれの頂部が接触し、前記鋭角部が、少なくとも前記断面半楕円型焼結金属のそれぞれの頂部の接触部からなっている、扁平型ヒートパイプ。
  2. 扁平かつ管形状の密閉されたコンテナと、当該コンテナの扁平断面における縦方向または横方向に相互に接触して配列された複数のウイック構造体と、前記コンテナ内に封入された作動液と、気相の作動液が通る空洞部と、を有し、
    前記ウイック構造体同士の接触部が鋭角部を形成している、扁平型ヒートパイプであって、
    前記ウイック構造体が、対向配置された複数対の断面半円型焼結金属からなっており、前記断面半円型焼結金属が隣接する断面半円型焼結金属と接触し、前記鋭角部が、前記断面半円型焼結金属のそれぞれの頂部の接触部、および、前記断面半円型焼結金属の側面の接触部からなっている、扁平型ヒートパイプ。
  3. 扁平かつ管形状の密閉されたコンテナと、当該コンテナの扁平断面における縦方向または横方向に相互に接触して配列された複数のウイック構造体と、前記コンテナ内に封入された作動液と、気相の作動液が通る空洞部と、を有し、
    前記ウイック構造体同士の接触部が鋭角部を形成している、扁平型ヒートパイプであって、
    前記ウイック構造体が、対向配置された複数の断面半楕円型焼結金属からなっており、前記断面半楕円型焼結金属のそれぞれの頂部に凹部を備えており、前記断面半楕円型焼結金属の断面直線部が前記コンテナの上部内壁および下部内壁にそれぞれ接触し、前記断面半楕円型焼結金属のそれぞれの頂部が接触して対応する2つの凹部によって断面略円形の空洞部を形成し、前記鋭角部が、前記断面半楕円型焼結金属のそれぞれの頂部の接触部からなっている、扁平型ヒートパイプ。
  4. 前記複数の焼結金属のそれぞれ一部が相互に接触して接触部を形成し、前記鋭角部が、前記接触部の少なくとも1つからなっている、請求項1に記載の扁平型ヒートパイプ。
  5. 前記断面半円型焼結金属のそれぞれの頂部に凹部を備えており、前記断面半円型焼結金属のそれぞれの頂部が接触して対応する2つの凹部によって断面略円形の空洞部を形成している、請求項2に記載の扁平型ヒートパイプ。
  6. 前記焼結金属が、対向配置された複数対の断面半楕円型焼結金属からなっており、前記断面半楕円型焼結金属が隣接する断面半楕円型焼結金属と接触し、前記鋭角部が、前記断面半楕円型焼結金属のそれぞれの頂部の接触部、および、前記断面半楕円型焼結金属の側面の接触部からなっている、請求項3に記載の扁平型ヒートパイプ。
  7. 管状成形物を押圧変形させて形成された気密な扁平型コンテナと、
    所定形状の切り欠き部を有する芯棒を前記管状成形物に挿入し、前記切り欠き部と前記管状成形物の内壁によって形成される空間部に金属粉末を充填し、前記金属粉末および前記芯棒が挿入された状態で前記管状成形物を加熱し、前記管状成形物から前記芯棒を引き抜いて形成され、前記押圧変形によって前記扁平型コンテナの上部内壁および下部内壁にそれぞれ接触して配置されるとともに、相互間に毛細管力の大きい鋭角部を形成する複数個の焼結金属と、
    前記焼結金属の外周面と前記扁平型コンテナの内壁面によって形成される空洞部と、
    前記扁平型コンテナ内に封入された作動流体と、を備えた扁平型ヒートパイプ。
  8. 請求項1から6のいずれか1項に記載の扁平型ヒートパイプを製造する方法であって、
    管状成形物に所定形状の切り欠き部を有する芯棒を前記管状成形物に挿入し、
    前記切り欠き部と前記管状成形物の内壁によって形成される空間部に金属粉末を充填し、
    前記芯棒が挿入され、前記金属粉末が充填された状態で前記管状成形物を加熱して、内壁に接した焼結金属を調製し、
    前記管状成形物から前記芯棒を引き抜き、前記管状成形物を押圧変形させて、複数個の前記焼結金属が、前記内壁との間および相互間の少なくとも一部に毛細管力の大きい鋭角部を形成する扁平型コンテナを形成し、
    気密な前記扁平型コンテナ内に作動流体封入して、ヒートパイプを製造する、扁平型ヒートパイプの製造方法。
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