JP5566106B2 - 歯周病の阻止および治療、歯周創傷の治癒の改善および口腔衛生の促進を目的とする新規薬物 - Google Patents
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Description
歯周病は歯を支持し固定する組織(歯周組織としても知られる)に影響を及ぼす慢性炎症性疾患である。これは、特異的な歯肉縁下微生物と宿主の免疫および炎症応答との不均衡な相互作用により引き起こされる(1)。成人人口のほぼ四分の三に影響を及ぼし、ヒトの最も一般的な疾患の一つとされる。歯周病に関与する組織は歯茎であり、これは歯肉、歯周靱帯、セメント質および歯槽骨を含む(Fig.1)。歯肉は歯および歯槽骨の一部を覆う桃色の角化粘膜である。歯周靱帯は歯茎の主な部分である。セメント質は歯の低い部分を覆う石灰化構造である。歯槽骨は歯が埋め込まれた顎骨(上顎骨および下顎骨)からの1セットの突起である。歯周病が開始される領域は歯肉溝(歯と歯茎の間のポケット)である。
壊死は細胞および生きている組織の非定型的または偶発的な死に付けられた名称である。これは定型的な細胞死の一部であるアポトーシスより規則的ではない。無秩序な細胞死は一般に、死にかけている細胞を巻き込むように近接する食細胞に言う「食べて(eat-me)」細胞シグナルを送らないため、免疫系の食細胞による細胞残屑の掃除はアポトーシスと対称的に、一般により困難である。このシグナル伝達の欠如は、細胞がアポトーシスを受けた場合よりも壊死により死ぬ死細胞を免疫系が探して再利用することをより困難にする。細胞膜損傷後の細胞内内容物の放出は壊死における炎症の原因である。傷害、感染、がん、梗塞、毒物注入(invenomation)および炎症などの壊死の多くの原因がある。細胞におけるある不可欠な系へのいくつかの損傷は、他の系への二次損傷、いわゆる「効果の連鎖」を引き起こす。壊死は、細胞成分または完全な細胞自体を消化することができるリソソームにより放出される特定の酵素により引き起こされる。細胞により受ける傷害は、リソソーム膜を危険にさらすことがあるか、または酵素における放出をもたらす未組織の連鎖反応を誘発することがある。アポトーシスと異なり、壊死により死んだ細胞は他の細胞を損傷する有害な化学物質を放出することがある。生検材料の壊死は固定または冷凍により停止する。
プラスミンはPA系の重要な成分である。これはフィブリン、ゼラチン、フィブロネクチン、ラミニンおよびプロテオグリカンなどのECMのいくつかの成分を分解する能力を有する広範な薬効範囲のプロテアーゼである(4)。さらに、プラスミンはいくつかのプロマトリックス・メタロプロテイナーゼ(pro-MMPs)を活性MMPsに変換することができる。それゆえプラスミンが細胞外タンパク質分解の重要な上流調節因子であることができることが示唆されている(5;6)。プラスミンは、二つの生理的PAs、tPAまたはuPAのいずれかによるタンパク質分解的開裂を通してチモーゲンプラスミノーゲンから形成される。プラスミノーゲンが比較的高レベルにて血漿および他の体液中に存在するので、PA系の調節は主にPAの合成および活性のレベルにて起こる。PA系の成分の合成はホルモン、成長因子およびサイトカインなどの異なる因子により非常に調節される。さらに、血漿およびPAの特異的な生理学的阻害剤が存在する。プラスミンの主な阻害剤はα2-抗プラスミンである。PAの活性は、uPAおよびtPAの両方を阻害するPAI-1、および主にuPAを阻害するPAI-2により調節される。いくつかの細胞もまた、直接的なタンパク質分解活性を細胞表面に向けることができるuPA(uPAR)のための特異的細胞表面レセプターを有する(8;9)。
歯周病のモデルとしては、自発型と誘導型が挙げられる。歯周組織は微生物リッチ環境に曝露される。口腔における細菌侵入、続く宿主防衛は絶えず起こり、通常は不安定な状態のままである。この宿主-細菌バランスの崩壊は種々の歯周病を引き起こす。これは口腔微生物叢、食細胞機能における変化および/または特異的免疫応答の間の不均衡に起因しうる。いくつかの歯周病は米国青少年のおよそ2%および米国成人のおよそ20%にて起こる。
本発明は、プラスミノーゲン活性化経路の成分およびプラスミノーゲンを活性化する能力を有する化合物が一般に、歯周創傷(外科的創傷など)の治癒および口腔衛生の促進のために、歯周病および組織壊死を阻止および治療するための新規かつ改善された戦略のために用いることができるという新たな発見に関する。プラスミノーゲンおよび/またはプラスミノーゲン活性化経路の他のメンバーまたはプラスミノーゲンを活性化する能力を有する化合物の投与は、炎症細胞を活性化し、ケラチノサイト移動を増進し、殺菌し、壊死組織を除去し、サイトカイン発現を増強することにより、細菌誘発感染から保護し、歯周創傷の治癒を促進する多能性の役割を果たす。天然条件下、プラスミノーゲン欠損マウスにおける歯周病の広範な発生はまた一般に、歯周病の研究のための優れた動物モデル、ならびに種々の態様の歯周病の新規薬物および治療方法、歯周創傷改善および適切な口腔衛生を認識し、評価するためのスクリーニング方法も提供する。
歯周病の阻止および治療、歯周創傷の治癒および口腔衛生の維持の改善
本発明によれば、プラスミノーゲンおよび/またはプラスミンのレベルの提供または増強は、歯周病の予防、阻止および治療、歯周創傷の治癒の増進し、口腔衛生を促進するために用いることができる。これは多くの異なる方法にて達成することができる。例えば有効な薬剤、薬物、ホルモン、サイトカイン、抗体、またはプラスミン、プラスミノーゲンもしくはプラスミノーゲン活性化剤を上方制御する他の化合物で患者を治療し;これらの成分のいずれかの崩壊を軽減することにより、プラスミノーゲンおよび/またはプラスミンの局所的または全身性レベルを増大することができる。別の具体的態様にて、局所的プラスミンまたはプラスミノーゲンレベルは、直接的にプラスミン/プラスミノーゲンタンパク質およびそれらの誘導体を適用することにより増大する。さらに別の具体的態様にて、プラスミン活性はプラスミンまたはプラスミノーゲンの活性化剤の投与により増強する。さらなる別の具体的態様にて、ストレプトキナーゼおよびスタフィロキナーゼなどの人工、組換えまたは細菌性プラスミノーゲン活性化剤を用いる。さらなる別の具体的態様にて、合成ペプチド、クリングルドメインミニプラスミノーゲンまたはミニプラスミンなどのプラスミノーゲンタンパク質配列のフラグメントを用いる。
本発明の方法は、歯周病の予防、阻止および治療、歯周創傷の治癒、および日常生活のための口腔衛生の促進のために用いる。そのような動物としては、ヒトならびにイヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ブタおよび家禽などの家畜などの脊椎動物が挙げられるが、これらに限定されない。ある具体的態様にて、本発明の方法は、ヒト対象における歯周病の管理のために適用する。ヒトまたは非ヒト対象は歯周病の治癒を減じる病態を患っているか、または患っていないこともある。別の具体的態様にて、本発明の方法は、歯周創傷の治癒を改善するために適用する。歯周創傷としては、傷害および外科創傷による外傷性創傷が挙げられるが、これに限定されない。特定の具体的態様にて、対象は、口の歯周領域における形成外科を受ける予定であるか、受けているか、または受けた、ヒトである。そのような場合、例えばプラスミノーゲンを含む組成物は、外科の前および/または後の両方に適用するか、または投与することができる。さらなる別の具体的態様にて、本発明の方法は、口腔衛生の促進のために適用する。そのような場合、プラスミノーゲン、プラスミンまたはミニプラスミンのレベル/活性を増大する組成物、方法は、口腔衛生の促進のために適用するか、または投与することができる。
本発明の有効薬剤は、薬物標的の生物活性を調節するために用いられ、ECM、宿主防衛の崩壊および/または創傷治癒の低下が観察される病態の治療にて用いられる。特に、歯周病の阻止および治療、歯周創傷の治癒、および口腔衛生の促進のために用いることができる。
本明細書における用語は一般に、本発明の内容の範囲内および各用語が用いられる具体的な文脈内にて当分野における通常の意味を有する。いくつかの用語は以下または本明細書中に説明し、本発明の組成物および方法を記載する際の実行者へのさらなる案内、およびそれらをどのように製造し用いるかを提供する。
「歯周創傷」は、歯周領域におけるインプラントの周りの組織における創傷などの口の歯周組織に起こる外的創傷および外科的創傷を意味する。
本明細書において略語としては、以下のものが挙げられる:
uPA = ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化剤;
PA = プラスミノーゲン活性化剤;
MMP = マトリックスメタロプロテイナーゼ;
TIMP = メタロプロテイナーゼの組織阻害剤;
tPA = 組織型プラスミノーゲン活性化剤;
Plg = プラスミノーゲン;
ECM = 細胞外マトリックス。
インビトロケラチノサイト移動は相対量のプラスミノーゲンに依存する。
創傷治癒が多くの異なる要因、細胞および工程を含むので、単純化されたインビトロモデルが含まれ、細胞移動における可能なプラスミノーゲン効果を詳述する。
DOK(早期腫瘍性/異形成ヒト経口ケラチノサイト)細胞を細胞培養培地中にてインキュベーションした。飢餓後、DOK細胞をDMEM細胞培養培地中にてインキュベーションし、該培地はヒトプラスミノーゲン非存在下または存在下にてヒドロコルチゾン、グルタミン、ペニシリン/ストレプトマイシン、10%プラスミノーゲン欠損ウシ胎仔血清を含む。0 hにて、インビトロ創傷治癒モデルにて導入するために、標準擦り傷をケラチノサイト層上に作成した。異なる時点(0 h、12 hおよび24 h)にて、ZEISSマイクロスコープ下、ケラチノサイト移動を記録した。
DOK(早期腫瘍性/異形成ヒト経口ケラチノサイト)細胞移動は、実験期間中培養培地中にプラスミノーゲン非存在下にてほぼ停止したようだ(Fig. 2A上方パネル)。しかし、培養培地中のプラスミノーゲンの存在下、ケラチノサイト移動はプラスミノーゲン欠損培地中のものと比較して増強されているようだ(Fig. 2A下方パネル)。プラスミノーゲン曝露(4μM)の24時間後に、そのようなインビトロ創傷の端はほぼ融合している(Fig. 2B)。さらに、細胞移動速度はプラスミノーゲン濃度依存であるようだ。この実験は明らかに、プラスミノーゲンがインビトロにおけるより速い創縫合および損傷組織の治癒速度の増強に重要であることを示す。
プラスミノーゲン欠損マウスにおける歯周病の自然発症
方法:
この実験は、異なる年齢の野生型およびプラスミノーゲン欠損マウスを分析することにより歯周病の発症におけるプラスミノーゲンの重要性を調査するために行う。
プラスミノーゲン欠損(plg欠損)および野生型(wt)マウスを三の年齢群に分割した(5〜8マウス/遺伝子型/群):群I: 8〜12週齢;群II: 12〜16週齢;群III: 16〜20週齢。歯周病が発症し、次いで各遺伝子型および年齢群の組織サンプルを分析した。
組織サンプルを分析するために、下および上顎を頭蓋から分離し、舌などの全軟組織から肉を剥ぎ取り、24時間4%パラホルムアルデヒド(PFA)に固定する。その後、サンプルを脱灰溶液に移し、骨組織からカルシウムを除去した。脱灰工程の4週間後、標本をパラフィン中に埋め込み、形態染色のために5μm厚さに切断した。サフラニンO染色を形態分析に用い、従ってカートリッジおよびムチンは暗赤色に染色され、骨構造および歯は青色に染色され、細胞核は暗青色に染色される。
8〜12週齢の歯の周りの歯肉組織の形態分析は、野生型マウスは炎症または歯の表面からのコラーゲン組織の分離が全くないことを示す。一方、全plg欠損マウスは、初期歯肉炎段階の明らかなサイン−炎症、歯からのコラーゲン組織分離、歯間の壊死組織形成、および骨隔膜および下顎骨の分解を示す(Fig. 3)。野生型マウスは20週齢まで健康な口腔を有するが(Fig. 3, 4, 5)、プラスミノーゲン欠損マウスにて歯肉炎は齢とともに歯周炎に進行し:歯肉組織はひどく炎症を起こし、壊死組織は軟組織中深くに形成され、明らかな骨隔膜破壊を起こす(Fig. 4, 5)。これらのデータは明らかに、プラスミノーゲン欠損マウスが自然に重篤な歯周病を発症し、疾患重篤度が齢とともに進行することを示す。
プラスミノーゲン欠損マウスは野生型マウスよりも唾液中に有意に多量の細菌を有する。
方法:
16〜20週齢の野生型、プラスミノーゲンヘテロ接合およびプラスミノーゲン欠損マウスをこの研究にて用いた(第1表)。マウスの唾液サンプリングは、滅菌ピペットチップで口から唾液を集めることにより行い、即時の培養のために嫌気性培地中に移した。
野生型およびプラスミノーゲンヘテロ接合マウスから唾液サンプル5 ulをうまく集めた。しかし、プラスミノーゲン欠損マウスにおいて、一般的な口の乾燥条件により、唾液サンプルの可能な量は1.0 ul〜5.0 ulの範囲で変化した。細菌回収により、プラスミノーゲン欠損マウスが唾液中にほぼ9.0x106/mlの細菌を有し、三群の中で最も高く、野生型マウスより有意に高いことが示された。重要なことに、プラスミノーゲンヘテロ接合マウスもまた、野生型マウスのものより有意に多量の細菌を有する(FIg. 6)。これらのデータは明らかに、プラスミノーゲンが口腔細菌に対する耐性の維持に重大な役割を果たすことを示す。さらに細菌の数は、相対量のプラスミノーゲンに非常に依存するようであり、これは新規薬物としてのプラスミノーゲンが口腔衛生を促進する治療的重要性を示唆する。
プラスミノーゲン欠損マウスにおけるヒトプラスミノーゲンの補充は、これらのマウスにおける自然歯周病の臨床的病態をうまく改善する。
方法:
プラスミノーゲン欠損(8〜12週齢)マウスを無作為にプラスミノーゲンおよびPBS処置群(5マウス/群)に分割した。0日目〜9日目に、マウスにヒトプラスミノーゲン100μl(10 mg/ml)またはPBSを毎日静脈注射した。10日目にマウスを犠牲にした。左側の顎について、細菌の回収のために臼歯を抜歯した。右側の顎は、脱灰、パラフィン埋め込みおよび形態染色について処理した。同じ年齢の三の未処置野生型マウスが本実験における対照として含まれた。
抜歯サンプルからの細菌回収により、ヒトプラスミノーゲンを補充したプラスミノーゲン欠損マウスがPBS補充のものと比較して有意に少数の細菌を有することが示された(Fig. 7)。これらのデータは、プラスミノーゲンが歯の細菌のコロニー形成に対する宿主防衛に不可欠であることを示す。
予期されるように、重篤な歯周病が5のすべてのPBS処置プラスミノーゲン欠損マウスにて起こり:壊死組織が歯肉組織に存在し、周りのコラーゲン組織が歯から分離し始め、骨吸収が起こった(Fig. 8およびFig. 9左パネル)。ヒトプラスミノーゲンを補充したプラスミノーゲン欠損マウスは、完全に細胞および組織構造を回復し:歯肉組織にて炎症が全く観察されず、壊死組織が除去され、コラーゲン組織の改造が起こった(Fig. 8およびFig. 9右パネル)。3の未処置野生型マウスについて、形態分析はFig. 3と同様の正常な組織構造を示した。このデータは明らかに、プラスミノーゲンが歯周病に対して正常な組織構造および機能を維持するのに極めて重要な役割を果たすことを示す。
プラスミノーゲン欠損マウスにおける歯肉組織のヒトプラスミノーゲンの局所補充はこれらのマウスにおける自然歯周病の臨床的病態をうまく改善する。
10のプラスミノーゲン欠損(16〜20週齢)マウスを、無作為にプラスミノーゲンおよびPBS処置群(5マウス/群)に分割した。0日目〜9日目にて、10μlのヒトプラスミノーゲン(10 mg/ml)をプラスミノーゲン欠損マウスの下顎の両側の歯肉組織に毎日局所注射した。対照PBS処置群について、PBS 10μlをプラスミノーゲン欠損マウスの下顎の両側の歯肉組織に毎日局所注射した。10日目にマウスを犠牲にし、形態研究を行った。三の未処置野生型マウスおよび三の未処置プラスミノーゲン欠損マウスを未処置対照として用いた。
組織サンプルを分析するために、下および上顎を頭蓋から分離し、舌などの全軟組織から肉を剥ぎ取り、24時間4% PFAに固定する。その後、サンプルを脱灰溶液に移し、骨組織からカルシウムを除去した。脱灰工程の4週間後、標本をパラフィン中に埋め込み、形態染色のために5μm厚さに切断した。サフラニンO染色を形態分析に用い、従って軟骨およびムチンを暗赤色に染色し、骨構造および歯を青色に染色し、細胞核を暗青色に染色する。
歯肉組織におけるプラスミノーゲンの局所注射は、プラスミノーゲン欠損マウスにおける歯周病の重篤度をうまく軽減した。予期されるように、重篤な歯周病は5のすべてのPBS処置プラスミノーゲン欠損マウスにて起こり:壊死組織が歯肉組織に存在し(N)、周りのコラーゲン組織が歯から分離し始め、骨吸収が起こった(Fig. 10二の上方パネル左)。ヒトプラスミノーゲンを局所的に補充したプラスミノーゲン欠損マウスは、正常な細胞および組織構造を大幅に回復し:歯肉組織にて低レベルの炎症が観察され、壊死組織が除去され、コラーゲン組織の改造が起こった(Fig. 10二の上方パネル右)。3の未処置野生型およびプラスミノーゲン欠損マウスについて、形態分析はFig. 3と同様の組織構造をそれぞれ示した。このデータは明らかに、プラスミノーゲンの局所的補充が歯周病の治療に有効かつ有力な方法を提供することを示す。
uPAおよびtPA二重欠損マウスにおける歯周病の自然発症
方法:
本実験は、野生型およびtPA/uPA二重欠損マウスにおける歯周組織を分析することにより歯周病の発症におけるプラスミンの重要性を調査するために行う。プラスミノーゲン活性化を欠如したマウスを作成するために我々の研究室にてtPAおよびuPA二重欠損マウスを作成した。その体内にプラスミノーゲンを含むにも関わらず、これらのマウスはプラスミン前駆体を活性プラスミンに変換することができない。それゆえ、これらのマウスからのデータは、自然歯周病に対する宿主防衛における活性プラスミンの重要性に直接的に対処することができる。
22週齢のtPA/uPA二重欠損マウスおよび野生型同腹子における歯周病の発生後に、各遺伝子型の組織サンプルを分析した。
組織サンプルを分析するために、下および上顎を頭蓋から分離し、舌などの全軟組織から肉を除去し、24時間4%パラホルムアルデヒド(PFA)中に固定する。その後、サンプルを脱灰溶液に移し、カルシウムを骨組織から除去した。脱灰工程の4週間後、標本をパラフィンに埋め込み、形態学的染色のために5μm厚さに切断した。サフラニンO染色を形態学的分析に用い、従って軟骨およびムチンを暗赤色に染色し、骨構造および歯を青色に、細胞核を暗青色に染色する。
22週齢野生型およびtPAおよびuPA二重欠損マウスの形態学的分析は、野生型マウスでは歯からのコラーゲン組織の炎症または剥離を生じなかったが(Fig. 11、左パネル)、すべての四のtPAおよびuPA二重欠損マウスでは重篤な歯周病を示し:歯肉組織が重篤に炎症を起こし、壊死組織(N)が軟組織深くに形成され、明らかな骨隔膜破壊(B)が起こった(Fig. 11)。これらのデータは明らかに、tPAおよびuPA二重欠損マウスが重篤な歯周病を自然発症させ、活性プラスミンがまた、正常な歯周衛生の維持に重要であることを示す。
2.S.aureusは、歯周炎および細菌性関節炎の両方の間の感染工程にて重要な役割を果たす臨床病原体である。それゆえ、S.aureus誘発細菌性関節炎の研究から得られるデータは感染の具体的な組織の場所に関わらず大概一般的な現象を示す。
3.細菌性関節炎モデルにて用いられた局所注射方法はまた、歯周炎研究にても用いられ(実施例5を参照のこと)、プラスミノーゲンの局所注射がplg-/-マウスにおける自然歯周炎を軽減する良好な結果を示した。これらの類似性はさらに、細菌性関節炎から得られた結果が歯周病の基礎でもある一般的な機序を示すことを示す。
plg-/-マウスへのヒトプラスミノーゲン(hPlg)の局所補充が膝関節における細菌感染に対する正常な宿主防衛を回復させた。
方法
滅菌PBS 10μl中S.aureus Phillipsの1x106 CFUのマウスの両膝関節への局所接種により細菌性関節炎を誘発させた。細菌接種の15分後、6のplg-/-マウスの膝関節の一方に膝関節組織の周りの局所注射によりヒトプラスミノーゲン40μl(PBS中10μg/μl, Biopool, Umea,Sweden)を補充した。その後、ヒトプラスミノーゲンを7日間24時間間隔にて補充した。局所注射についての対照として、6のplg-/-マウスの膝関節組織の周りに滅菌PBSのみ40μlを細菌接種の15分後に局所注射した後、7日間24時間間隔を実験期間とした。野生型マウスについての対照として、2のplg+/+マウスに滅菌PBSのみ40μlを細菌接種の15分後に与えた後、7日間24時間ごととした。全身注射のplg-/-マウスについての対照として、2のplg-/-マウスに細菌接種の1時間前にヒトプラスミノーゲン100μl(10μg/μl)を静脈注射した後、7日間24時間ごととした。
マウスを細菌接種の7日後に犠牲にし、膝関節を取り、滅菌PBS 1 mlにてホモジネートした。連続希釈後、ホモジネート溶液をLB寒天プレート上に広げ、37℃にて終夜インキュベーションした。次いで、生菌コロニーをカウントし、各ホモジネート中のS.aureus細菌数を評価した。
plg-/-マウスへのプラスミノーゲンの局所注射の7日はS.aureusでうまく接種し、これらのマウスにおけるPBS局所処置と比較して100倍まで細菌量を有意に軽減した。ヒトプラスミノーゲンを全身注射したplg-/-マウスまたはPBSを局所注射したplg+/+マウスの両方はまた、その膝関節にてS.aureusをうまく殺傷した。これらのデータ(第1表)は明らかに、ヒトプラスミノーゲンの局所注射がplg-/-マウスにおける正常な殺菌能力を回復させ得ることを示す。
plg+/+マウスのヒトプラスミノーゲン局所補充は、膝関節における細菌感染に対する宿主防衛を増強する。
方法
細菌性関節炎を10μl滅菌PBS中1×106CFUのS.aureus Phillipsのマウス膝関節への局所接種により誘発させた。細菌接種の15分後に、7のplg+/+マウスの一方の膝関節にヒトプラスミノーゲン50μl(hPlg, PBS中10μg/μl, Biopool, Umea, Sweden)を膝の皮膚の下および膝関節組織の周りへの局所注射により補充した。その後、ヒトプラスミノーゲンを0日目〜2日目に24時間間隔にて同じパターンで補充した。局所注射の対照として、7のplg+/+マウスの膝の皮膚の下および膝関節組織の周りに細菌接種の15分後に滅菌PBSのみ50 ulを局所注射した後、同じ局所注射を実験期間の0日目〜2日目に24時間間隔にて行った。
細菌接種の3日後にマウスを犠牲にし、膝関節を取り、滅菌PBS 1 ml中に均質化した。連続希釈後、ホモジネート溶液をLB寒天プレート上に広げ、終夜37℃にてインキュベートした。次いで、生菌コロニーをカウントし、S.aureus菌の数を各ホモジネートにて評価した。
plg+/+マウスの3日間のヒトプラスミノーゲンの膝関節における局所注射により、生存S.aureus数はPBSで処置された対照plg+/+群の5倍うまく有意に減少した。これらのデータは明らかに、ヒトプラスミノーゲンが野生型動物におけるものでさえも細菌感染に対する宿主防衛を促進する強力な炎症性因子であることを示す。これらのデータはさらに、プラスミノーゲンが臨床用途のための新規抗感染候補薬であることを示唆する(第2表)。
プラスミノーゲンの補充により実験動物におけるS.aureus誘発歯周病に対する宿主防衛が回復/増強される。
方法
本実験に適用される実験モデルは、先に大部分記載されているように(31)、我々の研究設定に必要な修正を加える。S.aureusが歯周病における主要病原菌の一つであるため、我々は本モデルにて感染性細菌としてS.aureusを最初に使用する。しかし、プラスミノーゲンが感染に対する宿主防衛を実験条件に依存して促進するのに一般的な役割を担うと考えられるため、別の感染性細菌としてP.gingivalisを使用し、S.aureusと同様の実験を行うだろう。
36の8週齢マウスを無作為に三つの群に分ける:結紮感染、結紮偽感染および対照。マウスを12時間明/12時間暗周期で従来の維持にて維持し、随意に食事および水を与えた。
7 mm片の滅菌結紮をLB培養液に浸すことにより歯周感染についてのS.aureus付着結紮を調製し、対数定常期初期〜後期まで37℃にて培養した。偽群について、上記手順によるが微生物を用いないで結紮を行う。結紮における細菌の列挙について、LB培養液1 mlに懸濁させ、30秒間撹拌した。その後、懸濁物を連続希釈し、LB寒天プレート上に広げ、37℃にて終夜インキュベーションする。次いで、生菌コロニーをカウントし、S.aureus数を評価した。
実験群および偽感染群における歯周組織の感染を麻酔動物の上顎の臼歯の周りに結紮を置き縛ることにより行う。S.aureus付着処置結紮または偽処置結紮を滅菌器具の補助により左上顎の上顎第一大臼歯(M1)上に縛る。結節を堅く締めた後、結紮を隙間に押す。対照動物は結紮せず微生物にも感染させない。
犠牲時に、結紮臼歯部における生物膜サンプルを取るか、または注意深く滅菌して臼歯を引き抜くことにより細菌の存在を調べる。サンプルをLB培養液にすぐに移し、激しく撹拌し、連続希釈し、LB寒天プレート上に置き、37℃にて終夜インキュベーションした。その後、LB寒天プレート上の全CFUをカウントし、細菌数を測定する。
マウスモデルの構築の確認後、全身静脈注射または左上顎M1における歯肉縁への局所注射によるヒトplg(10 ul/ul)の毎日注射を開始する。注射の開始点は実験開始時点または実験の感染段階中であることができる。実験の終了時に、最終細菌学的サンプリングおよび分析のために各群の動物を犠牲にする。上顎を頭蓋から分離し、舌などの全軟組織から肉を剥ぎ取り、4%パラホルムアルデヒド中にて24時間固定した。その後、サンプルを脱灰溶液に移し、骨組織からカルシウムを除去した。脱灰工程の4週間後、標本をパラフィン中に埋め込み、形態学的染色のために5μm厚さに切断した。サフラニンO染色を形態学的分析のために用い、従って軟骨およびムチンを暗赤色に、骨構造および歯を青色に、細胞核を暗青色に染色する。
全身および局所注射が自然歯周病を有するplg-/-マウスにて歯肉炎、正常な宿主防衛(例えば殺菌)および適切な歯周再付着を再構成したplg-/-マウスのプラスミノーゲン処置からの先の経験に基づき、上記のように誘発歯周病モデルにおけるplg-/-マウスのプラスミノーゲン処置に同様の応答が強く予測される。さらに、プラスミノーゲンの局所注射がplg+/+マウスにおける感染性細菌に対する正常な宿主防衛を増強する、別の感染モデル、細菌性関節炎モデルにおける我々の先の研究のデータに基づき、plg+/+マウスにおける上記誘発性歯周病モデル中のプラスミノーゲンの局所処置もまた、plg+/+マウスにおける正常な宿主防衛を増強することが強く予測される。従って、これらすべてのデータはプラスミノーゲンが歯周病を阻止し治療し、歯周創傷の治癒を改善し、口腔衛生を促進する新規候補薬物であることを強く示唆するものである。
Claims (15)
- 治療を必要とする対象における細菌または真菌感染により引き起こされる感染性歯周病の予防、阻止および/または治療のための有効量の化合物を含む医薬組成物の製造のための化合物の使用であって、化合物がプラスミノーゲンである、使用。
- 歯周病が細菌感染であるか、または細菌感染により引き起こされる、請求項1記載の使用。
- 歯周病が歯周炎、歯肉炎、壊死性歯肉炎、インプラント周囲炎(periimplantitis)およびインプラント周囲(periimplant)粘膜炎から選択される、請求項1または2のいずれか記載の使用。
- さらに炎症細胞を活性化し、ケラチノサイト移動を増強し、細菌増殖を軽減し、壊死組織を除去し、組織改造を改善しおよび/またはサイトカイン発現を増強する、請求項1〜3のいずれか記載の使用。
- 対象がヒト対象であり、化合物がヒトプラスミノーゲンである、請求項1〜4のいずれか記載の使用。
- 対象が非ヒト哺乳類である、請求項1〜4のいずれか記載の使用。
- 歯周病がS.aureus誘発歯周病である、請求項1〜6のいずれか記載の使用。
- 有効量のプラスミノーゲンを含む、細菌または真菌感染により引き起こされる感染性歯周病の治療、予防および/または阻止のための医薬組成物。
- 化合物がヒトプラスミノーゲンである、請求項8記載の医薬組成物。
- 組成物がさらに医薬的に許容される担体を含む、請求項8または9のいずれか記載の医薬組成物。
- 組成物が水溶液、うがい溶液、ゲル、ローション、香油、粉末、ペースト、歯磨き粉または包帯からなる群から選択される、請求項8〜10のいずれか記載の医薬組成物。
- 組成物がスプレーにより、または局所、経口、局部もしくは全身投与により投与される、請求項8〜10のいずれか記載の医薬組成物。
- 投与が少なくとも一回繰り返される、請求項12記載の医薬組成物。
- 投与が少なくとも毎日繰り返される、請求項12記載の医薬組成物。
- 歯周病がS.aureus誘発歯周病である、請求項8〜14のいずれか記載の医薬組成物。
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