JP5565051B2 - エンジンの制御装置および制御方法 - Google Patents
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Description
例えば、スロットルバルブが全閉状態であるにも関わらず全閉状態でないと判定されてしまうと、上述した空気量制御弁がバイパスの通路に流入させる空気量を制限してしまう。その結果、アイドリング状態に必要な空気量が確保できず、エンジンが停止してしまうおそれがある。
また、本発明に係る制御方法は、エンジンの吸気通路に配設されたスロットルバルブが全閉状態であるか否かを前記スロットルバルブの開度センサのセンサ出力信号に基づいて判定するエンジンの制御装置による制御方法であって、前記開度センサの開度センサ温度を取得する開度センサ温度取得ステップと、前記開度センサのセンサ出力信号を取得するセンサ出力信号取得ステップと、前記スロットルバルブの全閉状態において、前記開度センサ温度取得ステップにより取得された開度センサ温度と、該開度センサ温度での前記センサ出力信号取得ステップにより取得されたセンサ出力信号との、2組の組み合せに基づいて、開度センサ温度−センサ出力信号の特性直線を生成する特性直線生成ステップと、前記特性直線生成ステップにより生成された特性直線を用いて、前記温度取得ステップにより取得される現在の開度センサ温度から、前記スロットルバルブの全閉状態におけるセンサ出力信号の閾値を算出する算出ステップと、前記算出ステップにより算出された閾値と、前記センサ出力信号取得ステップにより取得される現在のセンサ出力信号とを比較して、前記スロットルバルブの全閉状態を判定する全閉判定ステップと、前記特性直線生成ステップにより生成された特性直線を更新するか否かを更新条件に基づいて判定する更新判定ステップと、前記更新判定ステップにより前記特性直線を更新する判定をした場合、前記2組の組み合せのうち最新ではない1組を、前記開度センサ温度取得ステップにより取得された現在の開度センサ温度と、該開度センサ温度での前記センサ出力信号取得ステップにより取得された現在のセンサ出力信号との現在の1組に更新し、前記更新判定ステップにより前記特性直線を更新しない判定をした場合、前記2組の組み合せを更新しない更新ステップと、を有し、前記更新条件は、前記2組の組み合せのうち最新の1組と前記現在の1組との、2つの開度センサ温度の差の絶対値が所定値以上であるか否かの条件であり、前記更新判定ステップでは、前記2つの開度センサ温度の差の絶対値が所定値以上の場合、前記特性直線を更新する判定をし、前記2つの開度センサ温度の差の絶対値が所定値未満の場合、前記特性直線を更新しない判定をすることを特徴とする。
図1は、船外機の一部外観図である。図1に示すように、船外機10は船体1のトランサムボード2に取り付けられる。船外機10は、全体がカバー11によって覆われることで、形状が整えられて構成される。このカバー11の内部には、エンジン12が収容されている。
図2に示すように、エンジン12には、シリンダーブロック13、シリンダヘッド14、シリンダヘッドカバー15等を含んで構成される。シリンダヘッド14には、スパークプラグ16が燃焼室17内に供給される燃料との混合気に着火可能に配設される。また、シリンダヘッド14の一方側にはエキゾーストマニホールド18が形成され、他方側にはインテークマニホールド19が形成される。
ここで、図6および図7を参照して、スロットルボディ23の構成について説明する。図6は、スロットルボディの斜視図であり、図7は図6を矢印B方向から見た図である。図7に示すように、スロットルボディ23の吸気通路24にはスロットルバルブ25がシャフト26によって回動自在に軸支されている。
一方、本実施形態の船外機10は、図2に示すようにリモコンレバー35によって船外機10のシフト操作およびスロットル操作を行うことができる。操船者がニュートラル状態から一方方向にリモコンレバー35を傾けると、まずシフト操作が行われる。さらにリモコンレバー35を傾けると、スロットル操作が行われる。シフト操作およびスロットル操作は、シフトケーブル36、スロットルケーブル37を介して、エンジン12に伝達される。
CPU41は、ROM42に格納されたプログラムを実行して、各種のセンサ等から出力される情報に基づいて、インジェクタ20やIAC31等を制御する。ROM42は、不揮発性メモリであって、CPU41が実行するプログラムやCPU41が各機器を制御するときの判定値等を格納している。RAM43は、揮発性メモリであって、CPU41が各機器を制御するときに算出した情報等を一時的に記憶している。EEPROM44は、書き換え可能な不揮発性メモリであって、CPU41が各機器を制御するときに算出した情報等を記憶している。
出力インタフェース46は、上述したインジェクタ20やIAC31を制御するための信号を送信する出力回路である。なお、出力インタフェース46から出力する機器には、その他、イグニッションコイル52等がある。
また、CPU41は、エンジン暖機時においてスロットルバルブ25が機械的な全閉状態のときの開度センサ温度と、この温度で開度センサ28が出力する出力電圧とを学習する(図9に示す学習点1)。CPU41は、学習点1と学習点2と通る開度センサ温度−センサ出力信号の特性直線(図9に示す実線)を生成し、現在の開度センサ温度に基づいて、スロットルバルブ25が全閉状態のときに開度センサ28が出力すると推定される出力電圧を算出する。なお、スロットルバルブ25が機械的な全閉状態とは、例えばリモコンレバー35がニュートラル状態の場合であり、上述したようにスロットルバルブ25が全閉方向に付勢され、図示しないストッパに直接または間接的に当接することで確実に全閉している状態をいう。
まず、ステップS10では、ユーザによりイグニッションスイッチ49がオンされることで、CPU41は電源をオンにする。CPU41は、ROM42に格納されたプログラムをRAM43に読み出す。
具体的には、CPU41は、学習点1である開度センサ温度Taおよび出力電圧Vaと、学習点2である開度センサ温度Tbおよびセンサ電圧Vbとの2組の学習値および学習完了フラグFf=1を読み出す。一方、学習値がEEPROM44に記憶されていない場合、CPU41は、学習値が記憶されていないことを示す学習完了フラグFf=0のみを読み出す。
なお、上述したように、CPU41は、吸気温度センサ32が計測した吸気温度に対してフィルタ処理を行うことで、開度センサ温度を取得している。図14は、エンジン始動後の吸気温度と実際の開度センサ温度との関係を示す図である。図14に示すように、エンジン始動後の吸気温度(一点鎖線)は、実際の開度センサ温度(破線)に対して一定時間後に同様に上昇する。したがって、本実施形態では、開度センサ温度T(n)を次式により算出することで、実際の開度センサ温度に近似した開度センサ温度を算出できる。
T(n)=T(n−1)×A+Tiat×(1−A)・・・式(1)
なお、T(n−1)は前回の開度センサ温度であり、Aはフィルタ定数であり、Tiatは現在の吸気温度である。図14に示すように、フィルタ処理による開度センサ温度(二点鎖線)は、実際の開度センサ温度(破線)に近似している。以下、開度センサ温度は、このフィルタ処理により算出された温度である。この処理は、開度センサ温度取得手段による処理の一例に対応する。
ステップS17では、CPU41は、RAM43に記憶されている学習点1と学習点2とを通る開度センサ温度−センサ出力信号の特性直線を生成する。この処理は、特性直線生成手段による処理の一例に対応する。図12に示す特性直線を参照して説明すると、CPU41は、学習点1である開度センサ温度Taおよび出力電圧Vaと、学習点2である開度センサ温度Tbおよび出力電圧Vbを次式に代入して、新たに特性直線を生成する。
Vc=(|Va−Vb|/|Ta−Tb|)×(T−Ta)+Va・・・式(2)
このように特性直線を生成することで、開度センサ温度Tが変化した場合であっても、現在の開度センサ温度Tを上式に代入することで、現在の開度センサ温度Tにおいて、スロットルバルブ25が全閉状態で開度センサ28が出力する出力電圧Vcを推定できる。
ここで、初期化入力操作とは、EEPROM44に記憶されている学習点1および学習点2によって生成された特性直線を用いて、スロットルバルブ25の全閉状態の判定を行いたくない場合に、ユーザが行う入力操作である。例えば、スロットルボディ23を交換した場合は、交換する前に記憶している学習点1および学習点2を用いても正確な全閉判定が行われない。このような場合にユーザは初期化入力操作を行う。この初期化入力操作は、エンジン12が初期化入力操作用のスイッチを備えてもよいが、例えばエマージェンシースイッチ51等の既存スイッチを用いて、通常の使用では操作されないパターンの特定操作を初期化入力操作としてもよい。
ステップS20では、CPU41は、学習完了フラグFfに0を代入し、RAM43に記憶する。この処理は、初期化手段による処理の一例に対応する。その後、ステップS13の処理に戻る。
ただし、スロットルボディ23の機械的な組み付け誤差や熱膨張等のヒステリシスを考慮して、CPU41は、算出された出力電圧値Vcにα値を加算して基準値とする。したがって、CPU41は、現時点での開度センサ28が出力する出力電圧が、基準値以下になったときに、スロットルバルブ25が全閉状態であると判定する。すなわち、CPU41は、現時点での開度センサ28が出力する出力電圧をVthとすると、次式によって、スロットルバルブ25の全閉状態を判定する。
Vth≦Vc+α・・・式(3)
ステップS23では、CPU41は、RAM43に記憶している学習点1である開度センサ温度Taおよび出力電圧Vaと、学習点2である開度センサ温度Tbおよび出力電圧Vbと、学習完了フラグFfとをEEPROM44に記憶する。この処理は、第二の記憶処理手段による処理の一例に対応する。このように、EEPROM44に記憶することで、電源がオフされた場合であっても記憶が保持されるので、上述したステップS11で説明したように、過去に記憶した最新の学習点を次回のエンジン12の始動時に用いることができる。
ステップS24では、CPU41は、電源をオフする。
ステップS25では、CPU41は、ステップS12でRAM43に記憶している初期開度センサ温度Tonおよび初期電圧値Vthonを学習点1として記憶する。具体的には、CPU41は、開度センサ温度Tonを開度センサ温度Taに代入し、初期電圧値Vthonを出力電圧Vaに代入し、RAM43に記憶する。この時点では、RAM43には、1組の学習点しか記憶されていない。
したがって、その後のステップS21に示すように、CPU41は、開度センサ28の出力電圧が、基準値(Vc+α)以下の場合、スロットルバルブ25が全閉状態であると判定する。
ステップS27では、CPU41は、学習完了フラグFfが1であるか否かを判定する。学習完了フラグFfが1の場合、ステップS17に処理を進め、CPU41は、既に記憶している2組の学習値から特性直線を生成する。一方、学習完了フラグFfが0の場合、1組の学習点しか記憶していないので、ステップS26に処理を進め、CPU41は、次の学習点を記憶するまで、初期電圧値Vthonを全閉状態における開度センサ28が出力する出力電圧Vcとして適用する。
ステップS28では、CPU41は、学習完了フラグFfに0を代入し、現在の開度センサ28が出力する出力電圧Vthに固定値Vfaultを代入し、出力電圧Vcに初期値Viniを代入する。この処理は、故障により開度センサ28が出力する異常な電圧値を適用して全閉判定をしないようにするためである。
まず、ステップS30では、CPU41は、リモコンレバー35のシフト位置がニュートラルであるか否かを、ニュートラルスイッチ50の出力に基づいて判定する。リモコンレバー35がニュートラルではない場合、ステップS36に処理を進める。ステップS36では、更新条件フラグFnに0が代入されるので、特性直線の更新は行われない。リモコンレバー35がニュートラルの場合、ステップS31に処理を進める。なお、CPU41がニュートラルであるか否かを判定するのは、ニュートラル状態では上述したようにスロットルバルブ25が機械的な全閉状態であり、確実に全閉状態における開度センサ28の出力電圧を取得できるからである。
|T−Ta|≧Td・・・式(4)
温度差判定値Td以上の場合、ステップS32に処理を進め、温度差判定値Tdより小さい場合、ステップS36に処理を進める。
ステップS33では、CPU41は、エンジン12がヒートソーク状態であるか否かを判定する。ヒートソーク状態とは、エンジン停止時にエンジン12が熱をもった状態をいう。ヒートソーク判定の処理は、図17に示すヒートソーク判定ルーチンにより行われる。
まず、ステップS50では、CPU41は、エンジンストールであるか否かを判定する。具体的には、CPU41は、エンジンの回転数Nがエンジンストール判定値Nst以下であるか否かを判定する。エンジンストールの場合、ステップS51に処理を進め、エンジンストールではない場合、ステップS54に処理を進める。ステップS54では、CPU41は、エンジン12がヒートソーク状態ではないと判定し、ヒートソーク判定フラグFhに0を代入する。
ステップS52では、CPU41は、現在の冷却水の温度Twがヒートソーク水温判定値Twhot以上であるか否かを判定する。冷却水の温度Twがヒートソーク水温判定値Twhot以上の場合、ステップS53に処理を進め、冷却水の温度Twがヒートソーク水温判定値Twhotよりも小さい場合、ステップS54に処理を進める。
ステップS53では、CPU41は、エンジン12がヒートソーク状態であると判定し、ヒートソーク判定フラグFhに1を代入する。
ステップS34では、CPU41は、エンジン12がオーバヒート状態であるか否かを判定する。CPU41は、現在の冷却水の温度Twがオーバヒート判定値Toh以上であるか否かを判定する。冷却水の温度Twがオーバヒート判定値Toh以上の場合、オーバヒート状態であると判定し、ステップS36に処理を進め、冷却水の温度Twがオーバヒート判定値Tohよりも小さい場合、オーバヒート状態ではないと判定し、ステップS35に処理を進める。
一方、ステップS36では、CPU41は、特性直線の更新条件が不成立として、更新判定フラグFnに0を代入する。
なお、上述したステップS33およびステップS34において、エンジン12がヒートソーク状態およびオーバヒート状態に、特性直線の更新条件が不成立とするのは、エンジン12が異常状態の場合に特性直線を更新しないようにするためである。
まず、ステップS40では、CPU41は、現在の開度センサ28の出力電圧Vthが天絡故障判定値Vfhi以上であるか否かを判定する。出力電圧Vthが天絡故障判定値Vfhi以上の場合、ステップS43に処理を進め、出力電圧Vthが天絡故障判定値Vfhiよりも小さい場合、ステップS41に処理を進める。
ステップS41では、CPU41は、出力電圧Vthが地絡故障判定値Vflo以下であるか否かを判定する。出力電圧Vthが地絡故障判定値Vflo以下の場合、ステップS43に処理を進め、出力電圧Vthが地絡故障判定値Vfloよりも大きい場合、ステップS42に処理を進める。
一方、ステップS42では、CPU41は、開度センサ28が故障していないと判定して、故障判定フラグFeに0を代入する。
すなわち、ステップS40およびステップS41では、開度センサ28が異常な出力電圧を出力しているか否かを判定している。
なお、上述したフローチャートにおいて説明したα値、固定値Vfault、初期値Vini、温度差判定値Td、ファーストアイドリング判定値Vfast、エンジンストール判定値Nst、ヒートソーク吸気温度判定値Tihot、ヒートソーク水温判定値Twhot、オーバヒート判定値Toh、天絡故障判定値Vfhiおよび地絡故障判定値Vfloは、予めROM42に格納されていて、CPU41が必要に応じて読み出す。
このように、開度センサ28に応じた開度センサ温度−センサ出力信号の特性直線を生成するので、開度センサ28の温度特性が異なっていたとしても、正確なスロットルバルブ25の全閉判定を行うことができる。
また、本実施形態では、電源をオフにする場合にのみ、EEPROM44に学習点1および学習点2に記憶し、学習点を更新して記憶する場合は、RAM43に記憶するので、EEPROM44の書き換え回数を削減させることができ、EEPROM44の信頼性および耐久性を向上させることができる。
具体的に、図19に示す特性直線を参照して説明すると、CPU41は現在の開度センサ温度Tおよび出力電圧Vthと学習点1とを通る特性直線(図19に示す二点鎖線)が所定の傾きであるか否かを判定する。傾きが大きすぎたり小さすぎたりする場合、CPU41は、特性直線を更新しないようにする。なお、傾きが大きすぎたり小さすぎたりする場合、CPU41は、傾きを制限値にして特性直線を生成してもよい。
具体的に、図20に示す特性直線を参照して説明すると、CPU41は最新の3組の開度センサ温度および出力電圧の組み合わせ、すなわち最新の3点の学習点をRAM43に記憶し、その3点の学習点に近似する近似直線を特性直線として生成してもよい。したがって、精度の高い特性直線を生成することができ、より正確なスロットルバルブ25の全閉判定を行うことができる。また、この場合、電源をオフするときに最新の3点の学習点をEEPROM44に記憶し、次回のエンジン始動時に読み出すことで、上述した実施形態と同様に、すぐに特性直線を生成することができる。なお、3組以上の開度センサ温度および出力電圧の組み合わせから特性直線を生成する場合に限られず4組以上から生成してもよい。
また、吸気温度に対してフィルタ処理を行う場合に限られず、他の対象物の温度を計測する目的の温度センサが計測した温度にフィルタ処理をして、開度センサ温度を取得してもよい。
以上、本発明を種々の実施形態と共に説明したが、本発明はこれらの実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更等が可能である。例えば、船外機のエンジンのみについて説明したが、この場合に限られず、他のエンジンにも適当することができる。
Claims (10)
- エンジンの吸気通路に配設されたスロットルバルブが全閉状態であるか否かを前記スロットルバルブの開度センサのセンサ出力信号に基づいて判定するエンジンの制御装置であって、
前記開度センサの開度センサ温度を取得する開度センサ温度取得手段と、
前記開度センサのセンサ出力信号を取得するセンサ出力信号取得手段と、
前記スロットルバルブの全閉状態において、前記開度センサ温度取得手段により取得された開度センサ温度と、該開度センサ温度での前記センサ出力信号取得手段により取得されたセンサ出力信号との、2組の組み合せに基づいて、開度センサ温度−センサ出力信号の特性直線を生成する特性直線生成手段と、
前記特性直線生成手段により生成された特性直線を用いて、前記温度取得手段により取得される現在の開度センサ温度から、前記スロットルバルブの全閉状態におけるセンサ出力信号の閾値を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された閾値と、前記センサ出力信号取得手段により取得される現在のセンサ出力信号とを比較して、前記スロットルバルブの全閉状態を判定する全閉判定手段と、
前記特性直線生成手段により生成された特性直線を更新するか否かを更新条件に基づいて判定する更新判定手段と、
前記更新判定手段が前記特性直線を更新する判定をした場合、前記2組の組み合せのうち最新ではない1組を、前記開度センサ温度取得手段により取得された現在の開度センサ温度と、該開度センサ温度での前記センサ出力信号取得手段により取得された現在のセンサ出力信号との現在の1組に更新し、
前記更新判定手段が前記特性直線を更新しない判定をした場合、前記2組の組み合せを更新しない更新手段と、を有し、
前記更新条件は、前記2組の組み合せのうち最新の1組と前記現在の1組との、2つの開度センサ温度の差の絶対値が所定値以上であるか否かの条件であり、
前記更新判定手段は、前記2つの開度センサ温度の差の絶対値が所定値以上の場合、前記特性直線を更新する判定をし、前記2つの開度センサ温度の差の絶対値が所定値未満の場合、前記特性直線を更新しない判定をすることを特徴とするエンジンの制御装置。 - 前記スロットルバルブの全閉状態において、前記開度センサ温度取得手段および前記センサ出力信号取得手段により取得された開度センサ温度およびセンサ出力信号の、2組の組み合せを、書き換え可能な不揮発性メモリに記憶する記憶処理手段を更に有し、
前記特性直線生成手段は、前記記憶処理手段により前記不揮発性メモリに記憶された前記開度センサ温度および前記センサ出力信号の、2組の組み合せに基づいて、開度センサ温度−センサ出力信号の特性直線を生成することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの制御装置。 - 前記エンジンが始動している場合、前記開度センサ温度取得手段および前記センサ出力信号取得手段により取得された開度センサ温度およびセンサ出力信号の、2組の組み合せを揮発性メモリに記憶する第一の記憶処理手段と、
前記エンジンを停止した場合、前記第一の記憶処理手段により記憶されている前記開度センサ温度および前記センサ出力信号の、2組の組み合せを書き換え可能な不揮発性メモリに記憶する第二の記憶処理手段と、を更に有することを特徴とする請求項1に記載のエンジンの制御装置。 - 前記更新条件は、前記特性直線生成手段が生成する開度センサ温度−センサ出力信号の特性直線の傾きが所定の範囲内であるか否かの条件であり、
前記更新判定手段は、前記傾きが所定の範囲内の場合、前記特性直線を更新する判定をし、前記傾きが所定の範囲内ではない場合、前記特性直線を更新しない判定をすることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの制御装置。 - 前記更新条件は、前記エンジンがオーバヒート状態またはヒートソーク状態であるか否かの条件であり、
前記更新判定手段は、前記エンジンがオーバヒート状態でない場合またはヒートソーク状態でない場合、前記特性直線を更新する判定をし、前記エンジンがオーバヒート状態の場合またはヒートソーク状態の場合、前記特性直線を更新しない判定をすることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの制御装置。 - 前記開度センサ温度取得手段は、前記開度センサとは異なる対象物の温度を計測する温度センサによって計測された温度にフィルタ処理をすることで、前記開度センサ温度を取得することを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載のエンジンの制御装置。
- 前記開度センサとは異なる対象物の温度を計測する温度センサは、吸気温度を計測する吸気温度センサであることを特徴とする請求項6に記載のエンジンの制御装置。
- 前記開度センサが故障しているか否かを判定する故障判定手段を更に有し、
前記故障判定手段により、前記開度センサが故障していると判定された場合、
前記全閉判定手段は、予め設定されている前記スロットルバルブの全閉状態におけるセンサ出力信号に基づいて、前記スロットルバルブの全閉状態を判定することを特徴とする請求項1ないし7の何れか1項に記載のエンジンの制御装置。 - ユーザの入力操作に応じて、前記特性直線生成手段により生成された開度センサ温度−センサ出力信号の特性直線を初期化する初期化手段を更に有することを特徴とする請求項1ないし8の何れか1項に記載のエンジンの制御装置。
- エンジンの吸気通路に配設されたスロットルバルブが全閉状態であるか否かを前記スロットルバルブの開度センサのセンサ出力信号に基づいて判定するエンジンの制御装置による制御方法であって、
前記開度センサの開度センサ温度を取得する開度センサ温度取得ステップと、
前記開度センサのセンサ出力信号を取得するセンサ出力信号取得ステップと、
前記スロットルバルブの全閉状態において、前記開度センサ温度取得ステップにより取得された開度センサ温度と、該開度センサ温度での前記センサ出力信号取得ステップにより取得されたセンサ出力信号との、2組の組み合せに基づいて、開度センサ温度−センサ出力信号の特性直線を生成する特性直線生成ステップと、
前記特性直線生成ステップにより生成された特性直線を用いて、前記温度取得ステップにより取得される現在の開度センサ温度から、前記スロットルバルブの全閉状態におけるセンサ出力信号の閾値を算出する算出ステップと、
前記算出ステップにより算出された閾値と、前記センサ出力信号取得ステップにより取得される現在のセンサ出力信号とを比較して、前記スロットルバルブの全閉状態を判定する全閉判定ステップと、
前記特性直線生成ステップにより生成された特性直線を更新するか否かを更新条件に基づいて判定する更新判定ステップと、
前記更新判定ステップにより前記特性直線を更新する判定をした場合、前記2組の組み合せのうち最新ではない1組を、前記開度センサ温度取得ステップにより取得された現在の開度センサ温度と、該開度センサ温度での前記センサ出力信号取得ステップにより取得された現在のセンサ出力信号との現在の1組に更新し、
前記更新判定ステップにより前記特性直線を更新しない判定をした場合、前記2組の組み合せを更新しない更新ステップと、を有し、
前記更新条件は、前記2組の組み合せのうち最新の1組と前記現在の1組との、2つの開度センサ温度の差の絶対値が所定値以上であるか否かの条件であり、
前記更新判定ステップでは、前記2つの開度センサ温度の差の絶対値が所定値以上の場合、前記特性直線を更新する判定をし、前記2つの開度センサ温度の差の絶対値が所定値未満の場合、前記特性直線を更新しない判定をすることを特徴とする制御方法。
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