JP5563138B1 - 捻りブラシ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来におけるダブルスパイラル方式の捻りブラシよりも、さらに高い毛材密度を実現した捻りブラシを提供すること、更には、当該捻りブラシを経験の浅い者でも困難なく製造できるようにした捻りブラシとその製造方法を提供する。
【解決手段】 捻られた複数の芯線の間に毛材を保持してなる捻りブラシであって、前記毛材は長さ方向で「U」字状又は「V」字状に折り曲げられており、前記芯線の何れもが折り曲げられた毛材の谷部分に存在しており、前記折り曲げられた毛材は、捻られた芯線間に締着されている捻りブラシとする。特に望ましくは、複数の毛材の毛並みを揃えて一定の幅に並べて、毛材の並び方向に線状又は帯状に溶着した毛材構成単位を毛材として使用し、また金属線をU字状に折り曲げて向かい合う芯線を形成してこれを芯線として使用する。
【選択図】図1

Description

本発明は捻った芯線間にブラシ毛となる毛材を保持している捻りブラシとその製造方法に関し、特に毛材密度を高め、工業用途において好適に使用される捻りブラシとその製造方法に関する。
捻りブラシは、平行に並べた複数本の芯線(金属線など)の間に、短くカットした一定量の毛材をセットし、芯線を捻じっていく事により、芯線の締めつけ力によって、毛材を芯線の間に締着固定している。かかる捻りブラシは工業用途においても使用されており、例えば各種部品や部品に形成された通し孔、交叉孔等の各種の孔のバリ取り、及び清掃等に使用されている。
また、かかる捻りブラシとしては、2本の芯線の中央にブラシ毛材を配列して芯線を捻じったシングルスパイラル方式の捻りブラシ、4本の芯線の中央にブラシ毛材を配列して芯線を捻じった4本シングルスパイラル方式(又はダブルシングルスパイラル方式)の捻りブラシ、及び4本の芯線の間に2列のブラシ毛材を配列して芯線を捻じったダブルスパイラル方式の捻りブラシが存在する。
そして従前においては、このようなブラシの方式に起因するブラシ線材保持部(芯線)の強度を高めるべく、特許文献1(特開2003−164332号公報)が提案されている。この特許文献1では、平行に配された3本の芯線を縒り、前記芯線間に挿通された前記ブラシ線材を螺旋状に縒られた芯線間に保持させたブラシが提案されている。かかるブラシによれば、芯線縒り部の強度を確保することが可能になると共に、狭い箇所あるいは小孔への挿入も可能になることが開示されている。
また、上記捻りブラシを製造する際、芯線の間への毛材のセットは手作業であり、ズレないように、平均の厚みで、左右均等の長さに、且つ毛材がお互いに交叉しないように注意しながら一定幅になる様にセットしなければならず、時間がかかり、量産に向いていなかった。そこで従前においては、毛材を接合して一体化する技術も提案されている。
例えば特許文献2(特開2007−296174号公報)では、ワーク表面を洗浄または研磨する工業ブラシの製造方法に関し、ブラシ毛を並べ、このブラシ毛の上および/または下を前記並び方向に対して互いに接着された溶着部を設け、互いに接着されたブラシ毛から所望の形状のブラシにする洗浄または研磨用工業ブラシの製造方法が提案されている。
また金属線を捻って毛材を挟持する事については、特許文献3(特開平10−117846号公報)に記載されている。即ち、この文献には、複数のフィラメントの並びを保持し、前記複数のフィラメントを、それらの並びを保持したままで二つ折りにしたワイヤの間にワイヤの長手方向に並べて挿入し、前記ワイヤを捻ることにより形成した捻りワイヤでワイヤ部を形成する事が記載されている。
特開2003−164332号公報 特開2007−296174号公報 特開平10−117846号公報
上述の通り、従来提供されている捻りブラシは、整列させたブラシ毛材を2本又は4本の芯線で捻って保持するのが基本となっている。前記特許文献1では、この芯線に由来する問題を解決するべく、芯線を3本使用したブラシも提案しているが、それによって新たな問題も考えられる。即ち、平行に配置した3本の芯線間に、2列のブラシ毛材を配置して捻っている事から、捻った時において、芯線の間に存在するブラシ毛材は、2列の箇所と1列の箇所が存在することになり、その結果、芯線を均等に捻るのが困難になることも考えられる。
そこで本発明では、捻られる芯線の本数が3本の場合に限らず、何本であっても、当該芯線を均等に捻ることのできる捻りブラシとその製造方法を提供することを第一の課題とする。
また、前記特許文献で開示されている技術を含め、従前において提供されている捻りブラシは、芯線間に保持するブラシ毛材に直線状の毛材が用いられている。そしてダブルスパイラル方式の捻りブラシの場合には、芯線を捻ることにより、ブラシ毛材が折れ曲がって芯線間に存在することになる。この為、硬い毛材を使用したり、毛材密度を高めたりした場合には、そのような毛材を折り曲げることができる強度の芯線が必要になる。一方で芯線の強度を高める為、硬い材質からなる金属線を用いたり、太い芯線を用いたりした場合には、今度は捻った時の締結力を高める事が困難になる。よって従前における捻りブラシにおいては、硬い材質からなるブラシ毛材や、ブラシ毛材の密度を高めようとしても自ずと限界が生じていた。更に、芯線の強度を高める為に、太い芯線を用いた場合には、植毛されている芯線部が太くなり、毛足がその分短くなってしまう。特に小径になるほど、太い芯線による毛足への悪影響をおよぼすことになる。
そこで本発明では、ブラシ毛材の密度を高めることができ、或いは硬い材質からなるブラシ毛材を使用できる捻りブラシを提供すること、更にはブラシ毛材が硬いか密度が高い捻りブラシでありながらも、心線となる芯線の材質や太さの変更を要しないようにした捻りブラシとその製造方法を提供すること、そして芯線の太さによって毛足が短くなるといった問題を解消しながらも、毛材密度を高めた捻りブラシとその製造方法を提供することを第二の課題とする。
そして、捻りブラシはブラシ毛材を芯線に挟んだ状態で捻ることにより、ブラシ毛材を芯線で緊結してなるところ、この捻り加工時の初期の段階、即ち緊結力が未だ十分でない段階では、芯線の間でブラシ毛材が移動してしまい、当該ブラシ毛材を均等に締結するのが困難であった。
そこで本発明は、ブラシ毛材を芯線間に確実に保持した状態で捻ることができ、これによりブラシ毛材を均等に配置した捻りブラシとその製造方法を提供することを第三の課題とする。
更に、従前においてもブラシの毛材の中心部分を一体化することや、柄となるワイヤー部を折り曲げて捻り、フィラメントを保持する事は提案されている。
しかしながら引用文献2では、明細書の段落番号〔0026〕欄に示されるように、ブラシ毛を捻る事により製作される捻りブラシの製造方法において、平面に並べられたブラシ毛は両端部が接着剤によって互いに接続されている。この状態でフリーな毛材の中央部に心線を挟み込んで捻り、その後に接着された毛材の部分を除去する事が提案されている。したがって、捻った後に於いては毛材のまとまりが無くなってしまい、ブラシの毛材を保持する際に、芯線の端部をハンダ等で溶接しなければならず、これでは使用時に於いて溶接部分で加工対象物にキズを付けたり、穴の奥まで研磨できない等の問題が生じる。また引用文献は、歯間ブラシの製造に関するものであり、工業用途のブラシの様に高い密度で毛材を保持するものではない。
よって本発明では、高い毛材密度が要求され、過酷な工業用途で使用する捻りブラシの先端側を、ハンダ等で溶接する必要が無く、しかも穴の奥まで確実に入り込む事のできる捻りブラシを提供する事を第四の課題とする。
そして、従来の工業用途で使用されるブラシの場合には、使用時に於いて毛材が抜けてしまうと、一定圧の締着力で固定されている毛材の全てが一本一本独立して止まっているだけに、隣の部分から順次伝染して抜けていくおそれがある。特に毛材密度、即ち単位面積あたりの毛材本数が多くなる程、毛材の並びが不均等になりやすく、従って芯線による締着力も不均等になりやすくなり、ますます毛材が抜けやすくなってしまう。また毛材密度が高くなると、芯線を捻る事により発生する締着力が、捻られた毛材の内部まで及びにくくなる為、これによっても毛材が抜けやすくなってしまう。
そこで本発明では、バリ取り等の過酷な工業用途での使用に際しても毛材が抜けにくく、仮に1本の毛材が抜けた場合であっても他の毛材を抜けにくいように保持するようにした捻りブラシを提供する事を第五の課題とする。
更に、工業用途のブラシに使用される毛材としては、ポリアミド系合成繊維等の合成樹脂材の中にダイヤモンドを混入させた高価な毛材も使用されていることから、廃棄ロスを減じる必要がある。
依って本発明では、毛材の廃棄ロスを減じた捻るブラシの製造方法を提供する事を第六の課題とする。
前記課題の少なくとも何れかを解決するべく、予め折り曲げたブラシ毛材を芯線間に配置するようにした捻りブラシとその製造方法を提供するものである。
即ち、本発明にかかる捻りブラシは、捻られた複数の芯線の間に毛材を保持してなる捻りブラシであって、前記毛材は長さ方向で「U」字状又は「V」字状に折り曲げられており、前記芯線の何れもが折り曲げられた毛材の谷部分に存在しており、前記折り曲げられた毛材は、捻られた芯線間に締着されている捻りブラシである。
前記芯線は、金属や樹脂などの一定の硬さを有する線材を用いて形成することができ、特に当該捻りブラシが工業用途で使用される場合には、柄となる芯線の硬さを保ち、且つ高い毛材密度を保持できるように金属線材で形成される事が望ましい。よって工業用途で使用される捻りブラシにおいては、毛材を保持する芯線は、十分な剛性を有する事が望ましく、スチール鋼やステンレス鋼を用いて形成する事が望ましい。スチール鋼を用いて形成された芯線の場合には、用途に応じた太さの芯線を用いて形成される事が望ましい。
また、かかる芯線の本数は少なくとも2本以上であればよく、3本或いは4本、更には5本以上であってもよい。本発明にかかる捻りブラシでは、1つの芯線に対して、折り曲げて一体化した1つの毛材を設ける事から、従前の捻りブラシのように、芯線の本数が2本又は4本に制限されることはない。なお、折り曲げた毛材の内角側に2本以上の芯線を配置し、これを複数組み合わせて捻っても良い。
特に本発明にかかる捻りブラシにおいては、捻られる芯線の少なくとも何れかは、金属線を「U」字状に折り曲げて構成し、折り曲げて形成した芯線が、前記折り曲げられた毛材の谷部分に存在するように構成するのが望ましい。即ち、金属線を折り曲げて向かい合った直線部分を芯線として使用し、前記毛材をこの折り曲げた側に寄せて配置して、当該芯線を捻って形成することが望ましい。折り曲げた芯線で、ブラシ毛となる毛材を保持することにより、折り曲げた側の端部に毛材構成単位を存在させる事ができ、これによりワークなどの穴の奥までブラシの毛材が届く捻りブラシとする事ができる。また、柄を構成する芯線の毛材側の端部を折り曲げる事により、作業対象物にキズなどを付けてしまうといった不具合を解消する事ができる。
また、前記捻られる芯線は、金属線を「U」字状に折り曲げてなる1又は2以上のU字状芯線と、金属線の一端側を「L」字状に折り曲げてなる1又は2以上のL字状芯線とで構成し、L字状芯線における折り曲げた短手部分は、前記U字状芯線の曲折部の内側に係止することができる。このようなL字状芯線を使用することにより、芯線を3本、5本、7本等のように奇数本使用することができる。その結果、芯線の本数や太さ、或いは強度や硬さ等の芯線の特性を自在に調整することができる。また、U字状芯線と組み合わされるL字状芯線は、「L」字状に折り曲げた短手部分をU字状芯線の曲折部の内側に係止している事から、捻る芯線が何本であっても、その先端はU字状になり、作業対象物にキズをつけるおそれを減じることができる。
なお、芯線の本数が3本、5本、7本等のように本数が増えた場合であっても、各芯線同士の間隔が均等になるように、前記U字状芯線の曲折部は、曲折させた向き(芯線の延伸方向)と交差する向きの平面方向に折り曲げる事が望ましい。例えば芯線が1つのU字状芯線(2本の芯線)と1つのL字状芯線で構成される場合には、合計3本の芯線が捻られることになる。そこで当該3本の芯線の先端が内角120°で交差するように、U字状芯線の曲折部を、芯線の延伸方向に交差する平面内で内角120°となるように折り曲げると共に、L字状芯線を当該折り曲げたU字状芯線の外角側に設置するのが望ましい。即ち、L字状芯線は曲折部の先端側から見た時に、内角120°に折れ曲がり、L字状芯線は外角側に存在するように設置する。このようにU字状芯線を折り曲げる事により、L字状芯線を使用する場合であっても、芯線の交差する角度を均等にすることができる。
また、本発明における捻りブラシにおいて、上記毛材は、その長さ方向に2つに折り曲げたものを使用し、前記芯線の何れもが折り曲げた毛材の谷部分に存在しており、前記折り曲げられた毛材は、捻られた芯線間に締着されている。即ち、折り曲げた毛材で芯線を挟むように両者を組み合わせる。かかる毛材の折り曲げ箇所は、多くの場合は毛材の長さ方向の中央であるが、何れかの端部側に偏在させてもよい。何れかの端部側に偏った位置で折り曲げた場合、捻りブラシとした時に毛材の長さを変えることができる。また、この毛材は複数まとめて使用されることになるが、1本1本の毛材は、少なくとも折り曲げた後においては、折り曲げ方向を揃え、且つ折り曲げ箇所を揃えて一体化されている事が望ましい。1本1本の毛材の一体化は、例えば、芯線の間に捻るまでの間、毛材の端部側をクリップなどで挟むか粘着テープなどで固定して保持し、芯線を捻った後に毛材を保持していたクリップや粘着テープなどを取り外したり、或いは毛材の長さ方向の何れかの場所を溶着又は接着して、これを芯線で捻ることができる。但し、望ましくは、当該毛材の長さ方向の中央を線状又は帯状に溶着してなる事が望ましい。
よって本発明にかかる捻りブラシでは、複数本の毛材をシート状に一体化した毛材構成単位を用いて形成することが望ましい。即ち、前記毛材は、複数の毛材の毛並みを揃えて一定の幅に並べ、毛材の並び方向に線状又は帯状に溶着した毛材構成単位を構成しており、当該毛材構成単位は、毛材の長さ方向で「U」字状又は「V」字状に折り曲げられ、前記芯線の何れもが折り曲げられた毛材構成単位の谷部分に存在しており、前記折り曲げられた毛材構成単位は、捻られた芯線間に締着されている捻りブラシとするのが望ましい。
かかる捻りブラシにおいて、毛材構成単位は、ブラシ部分を構成する個々の毛材が、その長さ方向の任意の場所(例えば、中央付)で一体化されている事から、製造時に於いても各毛材がバラバラになることなく、簡易に芯線に設置する事ができる。またそれぞれの毛材は、他の毛材に接合していることから、使用時に於いて毛材が抜けてしまう虞を大幅に減じ、更に仮に毛材が1本抜けたとしても、毛材同士の一体化は保持されるので、他の毛材も抜けてしまうといった事態を回避する事ができる。更に、当該毛材構成単位において、ブラシ部分を構成する個々の毛材は、その長さ方向に交差する向きに線状又は帯状に溶着され、一体化されている事から、当該毛材構成単位を毛材の長さ方向で「U」字状又は「V」字状に折り曲げる加工も容易に実施できる。この点、仮に個々の毛材が一体化されておらずバラバラだとすれば、この折り曲げ加工は困難を伴う事になる。
前記毛材は、一般的に工業用途で使用されている樹脂、金属等様々な材料を用いて形成でき、例えばダイヤモンドを混入させた合成樹脂材を使用して製造する事ができる。但し、当該毛材は、各毛材を線状又は帯状に溶着して前記毛材構成単位を構成する場合には、熱で溶ける材料を用いて形成される事が望ましい。なお、毛材同士を接着剤、ハンダその他の結合材料を用いて一体化する場合には、各種の材料からなる毛材を使用する事ができる。また、各毛材の形状は直線状である他、波状に湾曲したものであっても良い。
また、毛材構成単位の製造に際しては、複数の毛材を並行に並べて、各毛材の長さ方向に交差する向きに、所定の間隔で、線状又は帯状(望ましくは微細な幅の線状)に溶着し、当該溶着した線状部分(溶着線)を中心に、一定間隔で切断し、順次切り落としていく事により製造できる。各毛材同士は直線状又は曲折した線又は帯状に溶着されていてよく、また溶着に際しては超音波溶着、熱溶着、レーザー波溶着、電磁波溶着、高周波溶着等の様々な溶着方法を採用する事ができる。特に、各毛材同士の溶着は、線状に溶着する事が望ましく、微細な幅の溶着線によって溶着する事が望ましい。かかる毛材同士の溶着部分(即ち溶着線)の幅は、当該毛材構成単位を捻る芯線の直径と同じか、それよりも狭い幅である事が望ましい。芯線の直径よりも広すぎると、捻った時に毛材が放射状に広がりにくくなる為である。
また、毛材構成単位の製造に際しては、毛材を熱で溶かして溶着する事が望ましい。即ち、接着剤や粘着テープ、或いは他の部材を使用して、これら部材の溶融によって溶着されているものでない事が望ましい。合成樹脂製の毛材以外の他の構成要素により毛材が一体化された場合には、工業用途で使用する環境下において毛材が抜けてしまったり、或いは毛材を一体化している構成要素がはがれ落ちてしまい、これが作業対象物に付着する等の不具合が考えられるためである。
上記毛材構成単位は、同じ種類の毛材を複数並べて形成する他、異なる種類の毛材を複数組み合わせて形成することができる。例えば、毛材の硬さ(剛性)、太さ、長さ、毛先形状、線形、剛性、及び材質等の少なくとも何れかが異なる2種類以上の毛材を、毛並みを揃えて平行に並べ、毛材の長さに交差する向きに線状又は帯状(望ましくば微細な幅の線状)に溶着して形成することもできる。この様に形成すれば、当該捻りブラシを製品や部品のバリ取り等に使用する際、剛性の高い毛材で硬いバリを除去し、剛性の低い毛材で小さいバリを除去したり、バリを除去した後の凹凸を研磨したりする事ができる。なお、毛材構成単位が、2種以上の異なる太さの毛材を用いて形成される場合、毛並みを揃えて並べる際に、均等の厚みになるように各毛材の本数を調整する事が望ましい。
更に、上記毛材構成単位は、複数の毛材構成単位を重ね合わせて芯線間に捻ることもできる。即ち、隣り合う芯線間には、同一または異なる毛腰からなる2つ以上の毛材構成単位を挟持している捻りブラシとすることができる。かかる捻りブラシに於いて、毛材構成単位は、同じ向きに「V」字状又は「U」字状に折り曲げたものを2枚以上重ね合わせ、これを芯線間に設置して、芯線を捻ることができる。この場合、組み合わせる毛材構成単位は、毛材の硬さ(剛性)、太さ、長さ、毛先形状、線形、剛性、及び材質等の少なくとも何れかを異ならせることで、毛腰を変えることができる。その結果、ブラシ部分となる毛材の硬さや長さ等を、使用用途に応じて調整する事ができ、コシの強いブラシ部分を有する捻りブラシを製造する事もできる。特に、毛材密度が高い毛材構成単位を積層させることにより、ブラシの密度をより一層高める事ができる。
また芯線間には、同じ向きに折り曲げた毛材構成単位を三層に重ねて配置することもでき、長い毛材で構成された毛材構成単位を短い毛材で構成された毛材構成単位同士で挟んで、これを捻った芯線間に締着した捻りブラシとする事もできる。この様に形成した場合には、長くてコシの弱い毛材を、短い毛材で補強する事により、細やかにブラッシング可能でありながらもコシの強いブラシを有する捻りブラシとする事ができる。
そして毛材の長さ方向の何れかの所で折り曲げられる毛材構成単位は、背中合わせの状態で、折り曲げた谷側に芯線が存在するように配置されることになる。よって、当該折り曲げられる毛材構成単位は、その内角が、捻られる芯線の本数で360°を除した角度となるように折り曲げられることが望ましい。例えば、芯線を3本使用する場合には、毛材構成単位も3枚使用されることになるが、その場合、当該毛材構成単位は内角が約120°となるように折り曲げられることが望ましい。
また本発明では、前記課題の少なくとも何れかを解決する為に、上記した捻りブラシを効率的に製造する事のできる捻りブラシの製造方法を提供する。
即ち、芯線間に毛材を締着してなる捻りブラシの製造方法であって、複数の長尺な毛材を並べて、各毛材同士を、毛材の並び方向に線状又は帯状に接合した接合部分を一定の間隔で形成してなる毛材シート製造工程と、前記毛材シートにおける接合部分間を切断して毛材構成単位を製造する毛材構成単位製造工程と、製造した毛材構成単位の接合部分を「V」字状又は「U」字状に折り曲げる毛材構成単折り曲げ工程と、捻られる複数の芯線を挟むようにして、それぞれの芯線ごとに折り曲げた毛材構成単位を配置する毛材構成単位配置工程と、複数の芯線を捻って、前記毛材構成単位を捻った芯線間に締着する捻り工程とからなる事を特徴とする捻りブラシの製造方法である。
かかる製造方法の実施に際して、前記芯線が金属線を「U」字状に折り曲げたものが使用される場合には、金属線を折り曲げて芯線を形成する金属線折り曲げ工程と、折り曲げて形成した芯線間の折り曲げ部分まで、前記「V」字状又は「U」字状に折り曲げた毛材構成単位を差し込む毛材構成単位の設置工程と、前記芯線の折り曲げた折り曲げ部、及び当該折り曲げ部の反対側の端部を、それぞれ締め止め具で保持すると共に、少なくとも何れか一方の締め止め具を前記芯線の軸周りに回転させて、前記毛材構成単位を捻った芯線間に締着する捻り工程とを含み、当該捻り工程に伴って、前記締め止め具同士は、両者の間隔が狭くなる向きに移動する捻りブラシの製造方法とする事が望ましい。
かかる製造方法によれば、何れか一方の締め止め具は、捻られる事により短くなった芯線の長さ分だけ移動する事ができ、芯線間に差し込んだ毛材構成単位を確実に締着することができる。捻り工程に伴って、締め止め具同士の間隔が狭くなる向きに移動する為には、少なくとも何れかの締め止め具を、バネ等の弾性手段で保持し、芯線を捻る事により弾性手段の弾性に抗して伸びる様に構成する事ができる。
上記締め止め具は、折り曲げた芯線の折り曲げ部分及び反対側の基部を保持するものを使用する事ができ、何れか一方は芯線の軸周りに回転可能に形成される。
また、前記毛材構成単位は、複数の溝が形成された誘導具を、当該誘導具の溝が毛材の長手方向に延伸する様に配置し、当該誘導具の溝内に毛材を均等に配置して、毛材の延伸方向に対して交差する向きに、順次、圧接及び加熱を繰り返すことにより、複数の毛材が線状又は帯状(望ましくば微細な幅の線状)に接合した接合部(望ましくは溶着した溶着線)を複数形成し、これによって複数本の毛材が纏まった毛材シートを形成し、当該毛材シートを、前記溶着線を中心として左右対称形状に切断して形成する事ができる。
上記毛材シートを形成する事により、毛材構成単位を形成する際には、当該毛材シートにおける溶着線を中心に切断する事により、毛材がバラけるのを阻止し、効率的に毛材構成単位を形成する事ができる。この点、仮に予め切断した毛材を並べ、毛材の延伸方向に溶着する場合には、都度、毛材を並べる作業が必要になる。そして工業用途のブラシで使用される毛材は、波状に湾曲しているものも使用されている事から、手作業で毛材を並べるのは困難を伴う。更に近年では毛材の長さも短いものが要求される事から、手作業で並べるにも限界が生じる。よって、前記のように複数の長尺な毛材を並行に並べて、各毛材の長さ方向に交差する部分に、一定の間隔で、順次、線状又は帯状(望ましくば微細な幅の線状)に溶着した溶着線で溶着してシート状に形成し、溶着線を中心に一定間隔で順次切り離していく事により、短い毛材を並べる作業を大幅に改善する事ができ、また毛材の廃棄ロスも大幅に減じる事ができる。
上記本発明に係る捻りブラシによれば、それぞれの芯線を、折り曲げられた毛材で挟むように配置していることから、捻られる芯線の本数が3本の場合に限らず、何本であっても、当該芯線を均等に捻ることのできる捻りブラシとその製造方法を提供することができる。
また、本発明にかかる捻りブラシによれば、前記の通り毛材はそれぞれの芯線を挟むように曲折させている事から、硬い毛材を使用したり、毛材密度を高めたりした場合であっても、芯線の締結により当該毛材を折り曲げる必要はなくなる。よってブラシ毛材の密度を高めることができ、或いは硬い材質からなるブラシ毛材を使用できる捻りブラシを提供することができ、更にはブラシ毛材が硬いか密度が高い捻りブラシでありながらも、心線となる芯線の材質や太さの変更を要しないようにした捻りブラシとその製造方法を提供することができる。
更に、本発明にかかる捻りブラシにおいて、毛材をシート状にまとめた場合には、各毛材がバラバラになるのを阻止することができる。即ち、一般的に、捻りブラシはブラシ毛材を芯線に挟んだ状態で捻ることにより、ブラシ毛材を芯線で緊結してなるところ、この捻り加工時の初期の段階、即ち緊結力が未だ十分でない段階では、芯線の間でブラシ毛材が移動してしまい、当該ブラシ毛材を均等に締結するのが困難であった。この点、本発明にかかる捻りブラシによれば、毛材は纏まっていることから、芯線間に確実に保持した状態で捻ることができ、これによりブラシの毛材を均等に配置した捻りブラシとその製造方法を提供することができる。
更に、金属線を中心部などで「U」字状に折り曲げて芯線を形成した場合には、折り曲げた部分が芯線の先端部に存在している為、毛材密度が高く工業用途で使用する捻りブラシにおいても、先端側をハンダ等で溶接する必要性を無くし、しかも穴の奥まで確実に入り込み、ブラシの先端部(芯線の先端部)で作業対象物にキズをつける可能性も少ない捻りブラシを提供する事ができる。
また毛材構成単位は、毛材密度が高いながらも、毛並みを揃えて並べられた毛材同士が線状又は帯状(望ましくは微細な幅の線状)の溶着線で溶着されていることから、実際に工業用途で使用しても、毛材が抜けにくく、仮に1本の毛材が抜けた場合であっても他の毛材を抜けにくいように保持するようにした捻りブラシを提供する事ができる。
更に、複数の長尺毛材を、線状又は帯状(望ましくは微細な幅の線状)に溶着した溶着線(望ましくは微細な幅の溶着線)で一体化してなる毛材シートを使用し、当該毛材シートにおける溶着線を中心に一定間隔で順次切断して毛材構成単位を形成することにより、毛材の廃棄ロスを減じた捻りブラシの製造方法を提供する事ができる。特に、工業用途のブラシに使用される毛材としては、ナイロン等の合成樹脂材の中にダイヤモンドを混入させた毛材も使用されていることから、毛材の廃棄ロスを減じる事により、捻りブラシの製造コストを大幅に減じる事ができる。
上記本発明に係る捻りブラシとその製造方法は、従来からの基本的な製造方法を根本から見直して、バラバラの毛材を芯線に挟み込む前に、別行程(毛材シート製造工程及び毛材構成単位製造工程)を設ける事により、最終工程迄、少々動かしても、初期に設定した目的に応じた毛材の量・幅・そして平均化して整列された完成時の形を、保持できる状態に保てるようにしている。特に、本発明における毛材構成単位は、長手方向の任意の場所で2つ折りに形成されていることから、恰も毛材が芯線を挟むように存在し、その結果、毛材の中心がズレることなく芯線に緊結される事になる。
また毛材がまとまった毛材シートを製造し、チップ状の毛材構成単位として形成することにより、自由な形にカットでき、それを組み合わせる事により、現状では製造に困難をきたしていた形のブラシでも、容易且つ安定した品質のものを多数製造でき、コストダウンを実現できる製造方法が提供される。
第1の実施の形態にかかる捻りブラシを示す(A)分解斜視図、(B)ブラシ部分断面図、(C)ネジリ工程を示す略図、(D)全体側面図 本実施の形態に係る(A)毛材シートの製造工程、(B)及び(C)毛材構成単位の製造工程を示す略図 芯線の本数を変えた捻りブラシを示す(A)分解斜視図、(B)ネジリ工程を示す略図、(C)全体側面図 毛材構成単位の形状を変えた捻りブラシを示す(A)芯線を示す斜視図、(B)分解斜視図、(C)ブラシ部分断面図、(D)全体側面図 更に他の形態の毛材構成単位とした捻りブラシを示す(A)ブラシ部分の分解斜視図、(B)全体側面図 更に他の形態の毛材構成単位とした捻りブラシを示す(A)ブラシ部分の分解斜視図、(B)全体側面図 毛材構成単位を積層させた捻りブラシを示す(A)ブラシ部分の分解斜視図、(B)ブラシ部分断面図、(C)全体側面図 使用する芯線を変えた第2の実施の形態にかかる捻りブラシを示す(A)分解斜視図、(B)ブラシ部分断面図、(C)ネジリ工程を示す略図、(D)全体側面図
以下、本実施の形態にかかる捻りブラシ50と、その製造方法を、図面を参照しながら説明する。特に本実施の形態にかかる捻りブラシ50は、何れも毛材12を「V」字状に折り曲げたものを使用しており、これにより芯線20の間に締結される毛材12の密度を高めると共に、各芯線20における毛材12の締結力を均等にした捻りブラシ50とすることができる。
図1は第1の実施の形態にかかる捻りブラシの(A)分解斜視図、(B)ブラシ部分断面図、(C)ネジリ工程を示す略図、(D)全体側面図を示している。この実施の形態にかかる捻りブラシ50は、金属線を折り曲げる事により、向かい合った2本の芯線20を形成し、これを2つ用意して曲折部21を十字状に交差させて、それぞれの芯線20に、折り曲げた金属線の曲折部21に寄せて毛材構成単位10を配置している(図1(A))。このように金属線を折り曲げて2本の芯線を構成したものを2組用意して合計4本の芯線20とし、各芯線ごとに折り曲げた毛材構成単位10を、各毛材構成単位同士が背中合わせる事により、各芯線同士20-20の間には、隣り合う2つの毛材構成単位10が存在することになる(図1(B))。
以上のようにして、一定の寸法にカットされ、且つ「V」字状に折り曲げられた毛材構成単位10は、2本の金属線を折り返して形成した合計4本の芯線20の夫々を挟むようにして、金属線の折り曲げ部分21まで差し込んだ後、芯線の両端を締め止め具(22,24)の間に設置して、毛材構成単位を捻った芯線間に締着する捻り工程を実施する。
即ち、図1(C)に示す様に、折り曲げた2本の金属線で構成される合計4本の芯線20を、各々平行状態に配置して、金属線を「U」字状に折り曲げた先端側(毛材構成単位10が存在する側)を第一の締め具24で固定すると共に、柄部分25となる基端側を第二の締め止め具22で挟み込む。そして第二の締め止め具22を芯線20の軸周りに回転させる事により、平行に配置された4本の芯線20はつるまき線状に捻れ、「V」字状に折り曲げられた毛材構成単位10は背中合わせの状態で芯線20の間に挟み込まれて締着固定される。この時、第一の締め止め具24にはバネを用いた弾性部材26が設けられていることから、芯線20の捻りに伴って、第一の締め止め具24は、第二の締め止め具22に近づく向きに移動する事ができる。よって、芯線20の全体にわたって、同じ力で捻る事ができ、毛材構成単位10が存在する領域のみ、捻る力が弱くなる等の不具合を無くす事ができる。
そして上記のように芯線20の捻り工程を完了する事により、図1(D)に示す様に、一定寸法にカットされている毛材構成単位10は、芯線20間に保持され、毛材12の先端は放射状且つ螺旋状に、芯線20からなる柄部分25の周りに突出してブラシ部分15を形成する事ができる。しかも、この毛材構成単位10は予め完成後の外形に合わせた寸法でカットされている為、捻り終わった時点で完成時の外径に仕上がった捻りブラシ50が出来上がる。
以上の様に製造された本実施の形態にかかる捻りブラシ50では、図1(D)に示す様に、捻られた芯線20の先端、即ち毛材12が植毛されている先端部21が「U」の字形に曲げられている。その為、芯線20の先端部21をハンダ付けとか接着剤で止めなくても緩んでくる事もなく、又使用中に先端部21でワークにキズを付ける心配もない。よって、芯線20先端部21の緩み止め加工の手間を省く事が出来る。
更に、従前においても、芯線20の先端部21を、「U」の字形に曲げてから短くカットされたバラバラの毛材12を、指先で整列させてから両端を締め止め具にて締め止めし、そして回転を与えて締着固定する方法は実施されていた。しかしこの製造方法では、多数本の毛材12を、U字形の先端部21まで平均の厚みに整列させるのが困難であり、どうしても先端部迄いくと、厚みの平均が崩れてくる難点があった。ましてや毛材12を「V」字状に曲折させた場合には、捻捻じる前の芯線20の間に保持することができなかった。
この点、本実施の形態に示す様に、毛材12を溶着線32でまとめたチップ状にすること、更にはこのチップ状の毛材構成単位10を毛材12の長さ方向で2つ折りにすることにより、これらの問題点も難なく解決する事ができる。そして、複数の毛材12をチップ化した毛材構成単位10を用いる事により、永年の経験を要するような、及び品質に最も重要な影響を与えるような作業は一切なく、簡単な作業で未経験のものでも安定した品質のものを製造することができる。さらに以後の作業工程も含めて従来の製造方法より簡略化し、完成品として安定した品質のブラシを、短時間で製造する事ができ、さらに高価な毛材12の廃棄ロスも少ない事から、コストダウン出来るブラシ製造方法を提供する事ができる。
そして毛材構成単位10は、それぞれの芯線20を挟むように設けており、芯線同士20-20の間には隣り合う毛材構成単位同士10-10が存在することになる。これにより捻りブラシ50とした状態において芯線間から突出している毛材12の量を大幅に増加させることができる。しかも毛材12を大幅に増加させながらも、毛材構成単位10は毛材12の長さ方向で「V」字状に折り曲げられている事から、芯線20の捻り工程では、毛材構成単位10を毛材12の並び方向に捻るだけで良い。この為、毛材12が高い剛性を有する場合であっても、毛材12の長さ方向で折り曲げる力は不要となり、その結果、小さな締結力であっても均等に毛材構成単位10を締結することができる。
次に図2を参照しながら、上記毛材構成単位10の製造工程を説明する。本実施の形態では、ダイヤモンドなどの研磨剤が配合された樹脂製の毛材12を使用しており、当該毛材12は一定の長さに形成されている。そして図2(A)に示すように、一定の長さに形成されている毛材12を、上方に向かって立ち上がっている複数の突起部31を備える誘導具33に設置する。即ち、長尺で、あらかじめ定められた本数の毛材12の束を複数束用意し、各束の毛材12を誘道具の各溝(突起部31間の溝)内に設置する事で、定められた一定幅になるように平均に整列させる。
複数の毛材12の束を、誘導具33における各突起部31の間に形成された溝内に配置する際、各溝内に収容される毛材12は、相互に同じ本数である他、意図的に本数を異ならせる事もできる。更に、各溝に収容される毛材12は、その材質、太さ、剛性等を変えこともできる。但し、各溝ごとに異なる毛材12を設置する場合であっても、各溝ごとの毛材12の高さは略同じである事が望ましい。この誘導具33から送り出された複数の毛材12は、その先に於いて、溶着機34により圧縮及び加熱されることから、全ての毛材12を均等に加圧溶着できるようにする為である。
そして毛材12を誘導具33に設置した状態のままで、毛材12の長手方向に対して直角の位置に固定設置されている先端が微細な幅の治具で圧接・加熱することにより、隣り合ったり重なり合ったりしている毛材12同士は、微細な幅の線状に溶融し、溶融状態で接合することにより、誘導具33に保持されている安定した状態が保持される(図2(A))。
この治具(即ち、誘導具33及び溶着機34)による圧接・加熱により、整列されたそれぞれの毛材12は、一定の幅と厚みで保持された状態となる為、その後は必要なブラシ形状に合わせて、一定間隔をもって順次溶着していくと、一定間隔で微細な巾の線で溶着された長尺且つ幅広なシート状の毛材シート30が出来上がる。これにより、従来の製造方法で問題であった、毛材12の初期設定状態の安定保持と、その状態を連続させる事を解決出来る。
以上のように、複数の毛材12を誘導具33の溝に収容し、そして所定の間隔で、溶着機34により線状に溶着する事により、毛材シート30を形成する事ができる。この毛材シート30は、複数の毛材12が、向きを揃えて並行に積層され、且つ所定の間隔で毛材12の長さ方向に交差する向きに、上下方向及び幅方向に溶着一体化されたものとなっている。この毛材同士の溶着部である溶着線32は、毛材12の延伸方向に直交する向きである他、毛材12に対して斜めに交差する向きで、毛材12同士を溶着するものであっても良い。また当該溶着線32の形状は、必ずしも直線である必要はなく、折れ線状又は波状に曲折させても良い。
上記図2(A)のようにして形成した毛材シート30は、その後、図2(B)に示すように、毛材同士を溶着してなる溶着線32を基準として、完成後の捻りブラシ50におけるブラシ部の外形に合わせて切断し、チップ状の毛材構成単位10を形成する。この切断工程では、毛材同士が線状に溶着している毛材シート30を切断していることから、毛材12の切断に際して各毛材12がバラバラになる等の問題を解消することができる。
また、以上の様にして出来上がったチップ状の毛材構成単位10は、この時点で既に目的の寸法に毛丈が仕上げられている為、後工程である刃物あるいは砥石等によって長さを調整して仕上げる必要がない。よって仕上げ等の後処理に要する時間や手間を減じる事ができる。さらに、毛材シート30を切断する為の刃物は、目的の寸法に固定されている為、その寸法のピッチで毛材シート30を順次送り出しカットしていく為、毛材12の廃棄ロスを最小限にする事が出来る。
また、この毛材シート30の切断に際しては、隣り合う溶着線32同士の中心を直線状に切断する他、隣り合う溶着線同士32-32の間を斜めに切断する事ができる。そして斜めに(即ち、テーパー状に)切断する向きを交互に逆向きにする事により、溶着線32の何れか一方から他方に向かって毛材12の長さが短くなるようにした毛材構成単位10を形成する事ができる(図5(A)参照)。毛材シート30を傾斜させてテーパー形状にカットする際には、当該テーパー形状は必要数量だけ全て合同形状の為、テーパー形状に切断する為にセットした刃物装置を、都度180度回転されながらカットしていけば、直角線でカットしていく時と同様に、ほとんど毛材12の廃棄ロスは生じない。そしてこのように切断工程を実施すれば、当該溶着線32を中心に左右対称形状になっている毛材構成単位10を形成する事もできる。
その他にも、この毛材シート30は、隣り合う溶着線32の内、何れか一方の溶着線32に近い位置で切断することもできる。このように切断すれば、溶着線32を中心として幅方向に異なる毛丈となっているチップ状の毛材構成単位10とすることができる。また、この切断線は必ずしも直線である必要はなく、折れ線状又は波状に曲折させても良い。
以上のように複数の毛材12を複数の溶着線32によって一体化してなる毛材シート30を形成し、溶着線32同士の間を切断して毛材構成単位10を形成する事により、毛材構成単位10を形成する度に毛材12を揃えて溶接しなければならないといった手間を無くす事ができる。
更に、本実施の形態にかかる毛材構成単位10は、上記の様にチップ状に形成したものを、溶着線32に沿って「V」字状に折り曲げている(図2(C))。この折り曲げ工程は、毛材構成単位10を、内角が所定の角度に調整された背当具42に設置する。この時、当該毛材構成単位10の溶着線32は、背当具42のコーナー部分に沿うように設置するのが望ましい。そして先端が細い線状に形成された治具43の当該先端を、溶着線32に沿うように押し当てて、毛材12の長さ方向両側(又は片側)を折り曲げることにより、当該「V」字状に折り曲がった毛材構成単位10を形成することができる。また、このように溶着線32で折り曲げた毛材構成単位10は、前記毛材シート30の作成に際して溶着線32を形成する際、毛材12を折り曲げながら、先端が微細な幅の治具で圧接・加熱し、微細な幅の線状に溶融し、曲折させながら一体化して折り曲げられたチップ状の毛材構成単位10とすることもできる。
そして上記第1の実施の形態にかかる捻りブラシ50に関連して、更に図3に示す様に、芯線20を3本とした捻りブラシ50を製造することができる。即ち、この実施の形態にかかる捻りブラシ50は、金属線を「U」字状に折り曲げる事によって二本形成したU字状芯線20aと、金属線の先端を「L」字状に折り曲げて形成したL字状芯線20bとを準備し、U字状芯線20aの曲折部21内に、L字状芯線20bの曲折した先端側(短手部分44)を差し込んで係止させる(図3(A))。このようにU字状芯線にL字状芯線を組み合わせる場合、各芯線が等間隔に存在するように、芯線の延伸方向に交差する面内方向に折り曲げる事が望ましい。即ち、U字状芯線を先端側から見て内角が120°となるように折り曲げる事が望ましい。そして前記L字状芯線を、折り曲げたU字状芯線の外角(240°)を等分するように設置する。その上で、このように組み合わせたそれぞれの芯線20に折り曲げた毛材構成単位10を設置する。毛材構成単位10の設置に際しては、前記した二つの実施の形態と同様に、「V」字状に折り曲げた毛材構成単位10が外に向かって開くようにして、各芯線20が折り曲げた毛材構成単位10内に存在するように設置する(図3(B))。この状態を先端側から見ると、図3(C)の様に各毛材構成単位10の折り曲げ部分は芯線20間に存在し、V字状に広がった先端側は外を向くように配置される。そして芯線同士は等間隔に存在し、毛材構成単位も等間隔で存在することになる。
そして芯線20の一端側を固定して、他端側を捻じる事により、3つの毛材構成単位10は、3本の芯線20間に背中合わせの状態で緊結されることになる(図3(D))。この時、芯線20の先端側においては、U字状芯線20aにおける折り曲げ部分21内に、L字状芯線20bの折り曲げた短手部分44が存在することになるが、両者は溶接などにより接合する必要はない。何故ならば毛材構成単位10の緊結時における芯線20の捻りにより、L字状芯線20bの折り曲げた短手部分44は、U字状芯線20aにおける折り曲げ部分21内に固定された状態で緊結され、且つL字状芯線20bの折り曲げた短手部分44は、毛材構成単位10によって押し付けられてU字状芯線20aの折り曲げ部分21内に保持される事になる。これにより、3本の芯線20と3つの毛材構成単位10からなる捻りブラシ50が製造され、当該捻りブラシ50は、各芯線間から隣り合う毛材構成単位10同士が突出した、毛材密度の高い捻りブラシ50とすることができる。
図4は、前記第1の実施の形態に関連し、毛材構成単位10の形状を変えた捻りブラシ50の製造工程を示す工程図である。この実施の形態にかかる捻りブラシ50は、特に毛材構成単位10の折り曲げ部分を、毛材12の長さ方向の何れかの端部寄りに設けた例を示している。即ち、この実施の形態にかかる捻りブラシ50では、図5(A)の分解斜視図に示す様に、これを構成する毛材構成単位10を略「L」字状に曲折して形成しており、これを、各芯線20を挟むように設置している。かかる「L」字状の毛材構成単位10は、溶着線を中心として、長い毛材側と、短い毛材側が存在することになる。そして芯線20の間に設置する際には、図4(B)のブラシ部分断面図に示す様に、短い毛材側同士及び長い毛材側同士を対向させるように配置する他、短い毛材同士、及び長い毛材同士が対向するように設置することもできる。特に、短い毛材側と長い毛材側とが対向するように設置した場合には、隣り合う芯線20の間には、当該短い方の毛材12と長い方の毛材12とが存在することになる。この状態で図4(C)に示す様に、芯線の両端を締め止め具(22,24)で保持して芯線20を捻ることにより、毛材12の基端側(芯線20側)は、短い毛材12によって支持されてコシが強くなり、先端側に向かってしなやかになるブラシ部分15を有する捻りブラシ50とすることができる(図4(D))。なお、当該毛材構成単位10を「L」字状に曲折する場合には、当該短い方の毛材12は、少なくとも捻られた芯線20よりも突出する長さであることが望ましい。
また図5は、前記第1の実施の形態に関連し、更に毛材構成単位10の形状を変えた捻りブラシ50の製造工程を示す工程図である。この図に示す捻りブラシ50は、前記毛材シート30を切断する時の位置や形状或いは向きを異ならせることにより、前記実施の形態とは異なる形状の毛材構成単位10を使用した捻りブラシ50としたものである。具体的には、本実施の形態に示す捻りブラシ50は、前記毛材シート30を溶着線32を中心として傾斜する向きに切断することにより、図5(A)の分解斜視図に示す様に、略台形の毛材構成単位10を形成し、これを溶着線32で「V」字状に折り曲げる事により、毛材12の並び方向に毛足を短くした毛材構成単位10を形成することができる。そして芯線20を内側から挟むようにして、当該毛材構成単位10を配置して芯線20を捻ることにより、一端側から他端側に向かって毛足を短くしたブラシ部分15を有する捻りブラシ50を形成することができる(図5(B))。
図6は前記第1の実施の形態に関連して、更に毛材構成単位10の形状を変えた捻りブラシ50を示しており、特にブラシ部分15を球形に形成した捻りブラシ50の実施の形態を示している。この捻りブラシ50に使用している毛材構成単位10は、図6(A)の毛材構成単位を示す要部斜視図に示す様に、溶着線を中心として、目的にあった大きさの円形にカットして、溶着線に沿って「V」字状に折り曲げた形状の毛材構成単位10として形成されている。このように形成した毛材構成単位10を芯線20の間に配置して捻ることにより、ブラシ部分15が全体として球体形状となる捻りブラシ50を製造することができる(図6(B))。特に、本実施の形態にかかる捻りブラシ50においても、ブラシ部分15の毛材密度を大幅に増加させることができる事から、従前のものと比較しても研磨能力の高い捻りブラシ50とすることができる。よって、例えば交叉穴におけるバリ等を除去するのに有効となる。
即ち、一般に交叉穴のバリは、初めにあけられている長穴の横から、ドリル等によってさらに穴をあけていく時に、最初に長穴を突き抜けたときに「ダレ」として「バリ」が発生するものであり、長穴が複数本あけられている場合の横穴は、同じような「バリ」が複数個発生してしまう。そこで従来は、長穴の入口から、ブラシ部分が小径の筒状に形成された捻りブラシを差し込んでバリを除去していたが、長穴の壁に遮られ、横穴に食い込みにくく、したがって「バリ」が取りにくい等の問題があった。
一方で、従来の製造方法において、短くカットされたバラバラの毛材を金属線の間に差し込み、回転を与えて締着固定された後から丸い形状に仕上げる事は、かなりの技術と経験を要する困難な製造作業であった。更にダブルスパイラル方式のブラシであっても、毛材密度を高めたり、毛コシを高めようとするにも毛材の剛性と芯線の捻り力との兼ね合いから自ずと限界があった。この点、本実施の形態にかかる捻りブラシ50によれば、毛材構成単位10を「V」字状に折り曲げている事から、芯線20の太さを変えることなく、毛材密度を高め、且つ毛コシを高める事もできる。
図7は、前記第1の実施の形態に関連して、毛材構成単位10を積層させた捻りブラシ50の製造工程を示す工程図である。この実施の形態に示す捻りブラシ50は、図7(A)の毛材構成単位10を示す要部斜視図に示す様に、捻られる芯線20を、積層させた2つの毛材構成単位10によって挟んで形成するものであり、図7(B)のブラシ部分の断面図に示す様に、それぞれ隣り合う芯線同士20-20の間からは、合計4つの毛材構成単位10が突出するように形成されている。特に本実施の形態では、毛足の長い毛材構成単位10の内側に、毛足の短い毛材構成単位10を配置し、そして毛足の短い毛材構成単位10における折り曲げ方向の内側に芯線20が存在するようにして、毛材構成単位10と芯線20とを配置する。このような毛材構成単位10と芯線20との組み合わせを、毛材構成単位10が背中合わせになるようにして2組以上、望ましくは3組以上組み合わせ、そして芯線20同士を捻ることにより、捻りブラシ50を製造することができる(図7(C))。
この図7に示す実施の形態にかかる捻りブラシ50では、背中合わせに配置された毛材構成単位同士において、毛足の長い毛材12の芯線側に毛足の短い毛材12が存在することになる。これにより、毛足の短い毛材12で毛足の長い毛材12の根元部分を補強するような構成となり、ブラシ部分15の毛コシを高めることができる。即ち、作業する毛先はソフトであるにも拘わらず、中心部は、両側から毛足の短い毛材構成単位10で保持されている為、コシがきわめて強いブラシ部分15を備えた捻りブラシ50を製造する事ができる。
かかる捻りブラシ50は、ソフトな仕上げが要求されるものの、その為に毛材全体の腰が弱くなり、なびいてしまっては目的の仕上げが出来ない場合に使用することができる。このような作用効果を奏する捻りブラシ50を実現できたのは、目的に応じて自由に組み合わせることができるように、毛材12をチップ状にした毛材構成単位10を製造し、これを組み合わせた為である。また、毛材構成単位10を「V」字状に曲折させたことにより、2つの毛材構成単位10の中心を合わせて、芯線20間に保持することができ、これにより毛先を合わせて、捻り工程後に毛先を研磨するなどの余分な工程を無くすことができる。
図8は、第2の実施の形態にかかる捻りブラシ50の製造工程を示す工程略図であり、特に4本の芯線20と4つの毛材構成単位10を使用する場合の例を示している。即ち、本実施の形態にかかる捻りブラシ50を製造するには、図8(A)に示す様に、直線状の4本の芯線20を、正方形の4隅となる位置関係で配置し、配置した各芯線20を内側から挟むように「V」字状に折り曲げた毛材構成単位10を、それぞれの芯線20ごとに配置する。この時、「V」字状に折り曲げた毛材構成単位10は、あたかも背中合わせの状態で配置されることになる(図8(B))。
その後、図8(C)に示すように、複数本の芯線を各々平行状態に配置した芯線20において、毛材構成単位10が存在する先端側を第一の締め具24で固定すると共に、柄部分25となる基端側を第二の締め止め具22で挟み込む。そして第二の締め止め具22を芯線20の軸周りに回転させる事により、平行に配置された芯線20は捻られ、前記毛材構成単位10を芯線20の間に挟み込んで締着することができる。この時、第一の締め止め具24にはバネを用いた弾性部材26が設けられていることから、芯線20の捻りに伴って、第一の締め止め具24は、第二の締め止め具22に近づく向きに移動する事ができる。よって、芯線20の全体にわたって、同じ力で捻る事ができ、毛材構成単位10が存在する領域のみ、捻る力が弱くなる等の不具合を無くす事ができる。
そして上記のように芯線20の捻り工程を完了する事により、図8(D)に示す様に、一定寸法にカットされている毛材構成単位10は、芯線20間に保持され、毛材12の先端は放射状且つ螺旋状に、芯線20からなる柄部分25の周りに突出する事ができる。しかも、この毛材構成単位10は予め完成後の外形に合わせた寸法でカットされている為、捻り終わった時点で完成時の外径に仕上がった捻りブラシ50が出来上がる。そしてこの柄部分25における先端側、即ち毛材12からなるブラシ部分15の先端部は、余分な部分を切断して、その端部をハンダ41などにより固着すれば、芯線20の締結力は保持されて、毛材12が抜け落ちることは無くなる。
特に、本実施の形態における捻りブラシ50は、折り曲げられた毛材構成単位10の折り曲げ部分は、芯線20同士の中心部で突き合せた状態となり、各芯線20同士の間には、隣り合う毛材構成単位10同士で向かい合った2つの毛材12が存在することになる。これにより当該捻りブラシ50の毛材密度を、大幅に高めることができる。また、前記第1の実施の形態にかかる捻りブラシでは、何れも金属線を「U」字状に折り曲げて形成した芯線を使用した例を示しているが、これらすべての実施の形態において、何れの場合も直線状の芯線を使用し、ブラシ部分よりも突出する芯線の先端側を切断してハンダにより一体化してもよい。
上記本発明にかかる捻りブラシ50は、高い毛材密度が要求される捻りブラシ50として、工業分野に限らず、家庭用途等の様々な分野において利用することができる。特に本発明にかかる捻りブラシ50は、毛材密度を高める事により、研磨力を高め、更に使用耐久性も向上されることから、製品や部品のバリ取りと云った耐久性が要求される工業用途において好適に使用することができる。また上記本発明に係る捻りブラシ50の製造方法は、係る工業用途の捻りブラシ50を始め、様々な用途で使用される捻りブラシ50を簡易に製造する為に実施する事ができる。
10 毛材構成単位
12 毛材
15 ブラシ部分
20 芯線
21 先端部(曲折部)
25 柄部分
26 弾性部材(スプリング)
30 毛材シート
31 突起部
32 溶着線
33 誘導具
34 溶着機
42 背当具
43 治具
44 短手部分
50 捻りブラシ

Claims (8)

  1. 捻られた複数の芯線の間に毛材を保持してなる捻りブラシであって、
    前記毛材は長さ方向で「U」字状又は「V」字状に折り曲げられており、
    前記芯線の何れもが折り曲げられた毛材の谷部分に存在しており、
    前記折り曲げられた毛材は、捻られた芯線間に締着されている事を特徴とする捻りブラシ。
  2. 前記捻られる芯線の少なくとも何れかは、金属線を「U」字状に折り曲げて構成されており、
    当該折り曲げて形成した芯線が、前記折り曲げられた毛材の谷部分に存在する、請求項1に記載の捻りブラシ。
  3. 前記捻られる芯線は、金属線を「U」字状に折り曲げてなる1又は2以上のU字状芯線と、金属線の一端側を「L」字状に折り曲げてなる1又は2以上のL字状芯線とからなり、
    当該L字状芯線における折り曲げた短手部分は、前記U字状芯線の曲折部の内側に係止されている、請求項1又は2に記載の捻りブラシ。
  4. 前記毛材は、複数の毛材の毛並みを揃えて一定の幅に並べ、毛材の並び方向に線状又は帯状に溶着した毛材構成単位を構成しており、
    当該毛材構成単位は、毛材の長さ方向で「U」字状又は「V」字状に折り曲げられ、
    前記芯線の何れもが折り曲げられた毛材構成単位の谷部分に存在しており、
    前記折り曲げられた毛材構成単位は、捻られた芯線間に締着されている、請求項1〜3の何れか一項に記載の捻りブラシ。
  5. 隣り合う芯線間には、同一または異なる毛腰からなる2つ以上の毛材構成単位が挟持されている、請求項4に記載の捻りブラシ。
  6. 前記折り曲げられる毛材構成単位は、その内角が、捻られる芯線の本数で360°を除した角度となるように折り曲げられる、請求項4又は5に記載の捻りブラシ。
  7. 芯線間に毛材を締着してなる捻りブラシの製造方法であって、
    複数の長尺な毛材を並べて、各毛材同士を、毛材の並び方向に線状又は帯状に接合した接合部分を一定の間隔で形成してなる毛材シート製造工程と、
    前記毛材シートにおける接合部分間を切断して毛材構成単位を製造する毛材構成単位製造工程と、
    製造した毛材構成単位の接合部分を「V」字状又は「U」字状に折り曲げる毛材構成単折り曲げ工程と、
    捻られる複数の芯線を挟むようにして、それぞれの芯線ごとに折り曲げた毛材構成単位を配置する毛材構成単位配置工程と、
    複数の芯線を捻って、前記毛材構成単位を捻った芯線間に締着する捻り工程とからなる事を特徴とする、捻りブラシの製造方法。
  8. 更に、金属線を「U」字状又は「V」字状に折り曲げて芯線を形成する芯線形成工程を含み、
    前記毛材構成単位配置工程は、それぞれ金属線を折り曲げて形成した複数の芯線を挟むようにして、各芯線ごとに折り曲げた毛材構成単位を配置する事を特徴とする、請求項7に記載の捻りブラシの製造方法。
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