以下図面を参照して、本発明に係るLED駆動回路について説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
図1は、本発明に係るLED駆動回路の概略説明図である。
LED駆動回路1は、商用交流電源(交流100V)10と接続する接続端子11、全波整流回路12、始端回路20、中間回路30、及び終端回路40、逆電流防止用ダイオード15及び16、定電流ダイオード17等から構成される。始端回路20、中間回路30、及び終端回路40は、全波整流回路12のプラス電源出力13及びマイナス電源出力14間に並列に接続されている。また、始端回路20及び中間回路30はダイオード15を介して接続されており、中間回路30及び終端回路40はダイオード16及び定電流ダイオード17を介して接続されている。
始端回路20は、1個から複数のLEDを含む第1LEDブロック(LED群)21、第1LEDブロック21を流れる電流I1を検出するための第1電流モニタ22、第1電流制御部23等を含んでいる。第1電流モニタ22は、第1LEDブロック21を流れる電流I1に応じて第1電流制御部23を流れる電流を制限するように動作する。
中間回路30は、1個から複数のLEDを含む第2LEDブロック(LED群)31、第2LEDブロック31を流れる電流を検出するための第2−1電流モニタ32及び第2−2電流モニタ34、第2−1電流制御部33、及び第2−2電流制御部35、及び第2−3電流モニタ36等を含んでいる。第2−1電流モニタ32は、第2LEDブロック31を流れる電流I5に応じて第2−1電流制御部33を流れる電流I4を調整するように制御し、第2−2電流モニタ34は、第2LEDブロック31を流れる電流I5に応じて第2−2電流制御部35を流れる電流I6を制限するように動作する。また、第2−3電流モニタ36は、第1LEDブロック21と第2LEDブロック31とが直列に接続された場合に両LEDブロックを流れる電流I5に応じて後述する第3−2電流制御部44を流れる電流I8を制限するように動作する。
終端回路40は、1個から複数のLEDを含む第3LEDブロック(LED群)41、第3LEDブロック41を流れる電流I9を検出するための第3電流モニタ42、第3−1電流制御部43、第3−2電流制御部44等を含んでいる。第3電流モニタ42は、第3LEDブロック41を流れる電流I9に応じて第3−1電流制御部43を流れる電流I8を制限するように動作する。また、第3−2電流制御部44は、第2LEDブロック31を流れる電流I5に応じて後述する第3−2電流制御部44を流れる電流I8を制限するように動作する。
図2は、図1に示すLED駆動回路1の具体的な回路例100を示す図である。なお、回路例100において、図1と同じ構成は同じ番号を付し、図1の各構成に対応する部分を点線で示している。
回路例100の接続端子11は、商用交流電源10と接続するためのものであって、LED駆動回路1がLED電球に使用される場合には、LED電球の口金として形成される。
全波整流回路12は、4つの整流素子D1〜D4から構成されるダイオードブリッジ式であって、プラス電源出力13及びマイナス電源出力14を有する。なお、全波整流回路12は、トランスによる変圧回路を含んだ全波整流回路であって良く、またセンタータップ付きのトランスを用いた二相全波整流回路であっても良い。
始端回路20の第1LEDブロック21は、直列に接続された12個のLEDを含んで構成されている。第1電流モニタ22は2つの抵抗R1及びR2と、トランジスタQ1を含んで構成され、第1電流制御部23は、P型MOSFETであるM1を含んで構成されている。第1LEDブロック21を流れる電流によって抵抗R1で生じる電圧降下を利用してトランジスタQ1のベース電圧を変化させる。トランジスタQ1のベース電圧が変化することによって、抵抗R2を流れるトランジスタQ1のエミッタ−コレクタ間電流に変化が起こり、それによってMOSFET M1のゲート電圧を調整して、MOSFET M1のソース−ドレイン間の電流を制限する構成となっている。
中間回路30の第2LEDブロック31は、直列に接続された12個のLEDを含んで構成されている。第2−1電流モニタ32は2つの抵抗R3及びR4と、トランジスタQ2を含んで構成され、第2−1電流制御部33は、N型MOSFETであるM2を含んで構成されている。第2LEDブロック31を流れる電流によって抵抗R3で生じる電圧降下を利用してトランジスタQ2のベース電圧を変化させる。トランジスタQ2のベース電圧が変化することによって、抵抗R4を流れるトランジスタQ2のコレクタ−エミッタ間電流に変化が起こり、それによってMOSFET M2のゲート電圧を調整して、MOSFET M2のソース−ドレイン間の電流を制限する構成となっている。
第2−2電流モニタ34は2つの抵抗R5及びR6と、トランジスタQ3を含んで構成され、第2−2電流制御部35は、P型MOSFETであるM3を含んで構成されている。第2−2電流モニタ34及び第2−2電流制御部35の動作は、第1電流モニタ22及び第1電流制御部23と同様である。また、第2−3電流モニタ36は2つの抵抗R7及びR8と、トランジスタQ4を含んで構成される。
終端回路40の第3LEDブロック41は、直列に接続された12個のLEDを含んで構成されている。第3電流モニタ42は2つの抵抗R9及びR10と、トランジスタQ5を含んで構成され、第3−1電流制御部43は、N型MOSFETであるM4を含んで構成されている。第3電流モニタ42及び第3−1電流制御部43の動作は、第2−1電流モニタ32及び第2−1電流制御部33と同様である。
第3−2電流制御部44は、N型MOSFETであるM5を含んで構成されている。第2−3電流モニタ36において、電流I5によって抵抗R7で生じる電圧降下を利用してトランジスタQ4のベース電圧を変化させる。トランジスタQ4のベース電圧が変化することによって、抵抗R8を流れるトランジスタQ4のコレクタ−エミッタ間電流に変化が起こり、それによってMOSFET M5のゲート電圧を調整して、MOSFET M5のソース−ドレイン間の電流を制限する構成となっている。
回路例100では、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41には、それぞれ12個のLEDが直列に接続されているので、第1の順電圧V1(12×Vf=12×3.2=38.4(v))程度の電圧が各第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41に印加されると、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41に含まれるLEDが点灯する。
また、第2の順電圧V2((12+12)×3.2=76.8(v))程度の電圧が第1LEDブロック21及び第2LEDブロック31が直列に接続されたものに印加されると、第1LEDブロック21及び第2LEDブロック31に含まれるLEDが点灯する。さらに、第3の順電圧V3((12+12+12)×3.2=115.2(v))程度の電圧が第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41が直列に接続されたものに印加されると、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41に含まれるLEDが点灯する。
商用電源電圧を100(V)で利用すると、最大電圧は約141(V)となる。この電圧の安定性は、±10%程度の変動を考慮すべきである。全波整流回路12の整流素子D1〜D4の順電圧は1.0(V)であり、回路例100では、商用電源電圧が100(V)のときにはブリッジ全波整流回路12の最大出力電圧は約139(V)となる。第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41に含まれる全てのLEDが直列に接続された場合の総個数(n)×Vfが、全波整流回路12の最大出力電圧を超えないように、総個数を36個とした(36×3.2=115.2)。なお、前述した様に、全てのLEDの順電圧Vfは3.2(v)であるが、個体差があり、実際の値は多少バラツキがある。
なお、図2に示す回路例100の回路構成は一例であって、これに限定するものではなく、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41に含まれるLEDの個数を含めて、様々な変更等が可能である点に留意されたい。
以下、回路例100の動作について図3〜図5を用いて説明する。図3は全波整流回路12の出力電圧波形例50を示す図であり、図4は回路例100のLEDブロックの切り換えシーケンス例を示す図であり、図5は図3の時刻T0〜T7の期間の各部の電流例を示す図である。なお、図5(a)は電流I1を示し、図5(b)は電流I2を示し、図5(c)は電流I4を示し、図5(d)は電流I6を示し、図5(e)は電流I8を示し、図5(f)は電流I9を示している。
また、第1電流モニタ22で設定されている電流I2の設定電流をS2、第2−1電流モニタ32で設定されている電流I4の設定電流をS4、第2−2電流モニタ34で設定されている電流I6の設定電流をS6、第3電流モニタ42で設定されている電流I8の設定電流をS8、第2−3電流モニタ36で設定されている電流I8の設定電流をS10、定電流ダイオード17で設定されている電流I7の設定電流をS7とする。図1に示すLED駆動回路1では、例えば、S2=S4=S8<S10<S6<S7と設定してある。なお、設定電流の大小関係は、上記に限らず、他の関係に設定しても良い。
時刻T0(図3参照)において、全波整流回路12の出力電圧が0(v)の場合、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41の何れのLEDブロックを点灯させるための電圧に達していないので、全てのLEDブロックに含まれるLEDは点灯していない。
時刻T1(図3参照)において、全波整流回路12の出力電圧が第1の順電圧V1となり、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41を、それぞれ点灯させるのに充分な電圧となると、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41をそれぞれ通る電流経路が形成され、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41に含まれるLEDが点灯する(図4(a)参照)。なお、前述したように、各LEDブロックに含まれる各LEDのVfに固体差があるため、実際に点灯を開始するのが、第1の順電圧V1(38.4(v))となるか否かは実際の回路に依存する。しかしながら、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41にそれぞれ含まれる12個のLEDのVfを合算した電圧が印加された時点で、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41にそれぞれ含まれる12個のLEDが点灯を開始する。
図4(a)の状態では、I1=I2、I4=I5=I6、I8=I9であって、ダイオード15及び16には逆電圧が印加されているので、I3及びI7の電流は流れていない。ここで、第1電流制限部23、第2−1電流制御部33及び第3−1電流制限部43が、第1ブロック20〜第3ブロック40の電流をそれぞれ制御している。その際、上述した設定電流の関係から、第2−2電流制御部35及び第3−2電流制限部44のインピーダンスは、極めて低い状態、即ちON状態となっている。
なお、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41は、定電流駆動されているので、時刻T1〜T2の間は、電流I1、I2、I4、I6、I8及びI9はほぼ一定の値を示す(図5(a)〜図5(f)参照)。
次に、時刻T2(図3参照)において、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V2となり、第1LEDブロック21と第2LEDブロック31を直列に接続した場合でも、それらに含まれる全てのLEDを点灯させるのに充分な電圧となると、第1LEDブロック21と第2LEDブロック31とが、全波整流回路12に対して直列に接続されるように、電流経路が切り換えられる(図4(b)参照)。
以下、図4(a)から図4(b)への移行について説明する。
全波整流回路12の出力電圧が第1の順電圧V1から第2の順電圧V2へ上昇するとき、第1電流モニタ22は、第1電流制御部23において電流I3を制限するように制御している。前述したように、図4(a)の状態では第1電流制限部23、第2−1電流制御部33及び第3−1電流制限部43が、第1ブロック20〜第3ブロック40の電流をそれぞれ制御している。しかしながら、全波整流回路12の出力電圧が上がると、第1LEDブロック21の順電圧は一定のV1のままであり、第1電流制御部23での電圧降下が増える、即ち、第1の電流制御部23のインピーダンスが高い状態になるように制御される。
このように、図4(a)から図4(b)への移行状態では、第1電流制御部23の電圧降下と、第2−1電流制御部33の電圧降下が大きい状態となる。ここで、ダイオード15には、それまで逆方向バイアスがかかっていたが、順方向バイアスがかかるようになり、電流I3が流れ始める。すると、第1電流モニタ22は、第1電流制御部23のインピーダンスを高くして、電流I2が減るように動作する。
また、第2−1電流モニタ32は、それまでモニタしていた電流I4に電流I3分が加算されるため、第2−1電流制御部33において電流I4を減らす方向に、即ち、第2−1電流制御部33のインピーダンスを高くするように制御する。したがって、徐々に電流I2及びI4が少なくなり、最後には電流I2及びI4がほぼゼロとなって、I1=I3=I5=I6の状態(図4(b)の状態)となる(図5(b)及び図5(c)参照)。このとき、第1電流制御部23及び第2−1電流制御部33は高インピーダンス、即ちOFF状態となっている。そして、第2−2電流モニタ34は、第2−2電流制御部35のインピーダンスを制御して、電流I6の設定電流S6で電流を流している。
このように、第2−2電流モニタ34による第2−2電流制御部35のインピーダンス制御によって、時刻T2〜T3の間、電流I1、I3、I5及びI6は、時刻T1〜T2よりも高い値で定電流駆動されることとなる(図5(a)及び図5(d)参照)。この時、第2−3電流モニタ36は、第1LEDブロック21と第2LEDブロック31が直列に接続された場合に両LEDブロックに流れる電流I5の値の上昇を検出して、第3−2電流制御部44を制御して、電流I8を流さないように制御し、第3LEDブロック41を点灯させないように制御している(図5(e)及び図5(f)参照)。したがって、図4(b)のような電流経路のみが形成される。なお、図4(b)において、第3LEDブロック41を点灯させないように制御させる理由については後述する。
前述したように、設定電流は、S2=S4=S8<S6となっているので、図4(b)の状態では、第1電流制限部23及び第2−1電流制限部33はインピーダンスが高くOFF状態となっている。また、S10<S6と設定されていることから、第2−3電流モニタ36によって、第3−2電流制限部44はインピーダンスが高くOFF状態、即ち電流I8は遮断された状態となっている。したがって、図4(b)の状態では、第3−2電流制限部35が、第1LEDブロック21及び第2LEDブロック31を流れる電流を制御している。ところで、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V2以上では、第2−3電流モニタ36によって、常に第3−2電流制限部44による電流制限が解除されることはないので、常に電流I8は遮断されることとなる。
次に、時刻T3(図3参照)において、全波整流回路12の出力電圧が第3の順電圧V3となり、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41を直列に接続した場合でも、それらに含まれる全てのLEDを点灯させるのに充分な電圧となると、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41とが、全波整流回路12に対して直列に接続されるように、電流経路が切り換えられる(図4(c)参照)。
以下、図4(b)から図4(c)への移行について説明する。
全波整流回路12の出力電圧が第3の順電圧V3に近づくと、ダイオード16には、それまで逆方向バイアスがかかっていたが、順方向バイアスがかかるようになり、電流I7が終端回路40に流れ始める。
全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V2から第3の順電圧V3へ上昇するとき、第2−2電流モニタ34は、第2−2電流制御部35のインピーダンスを調整して、電流I6を制限するように制御している。このとき、第2−2電流制御部35の電圧降下は徐々に増えている。第2−3電流モニタ36の電流設定S10を、第2−2電流モニタ34の電流設定S6より低く設定しているため、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V2以上では、第3−2電流制限部44のインピーダンスは高く、電流I8が流れることはない。また、第2−2電流モニタ34は、第2−2電流制御部35のインピーダンスを高くして、電流I6を減らすように制御する。したがって、徐々に電流I6が少なくなり、最後には電流I6がほぼゼロとなって、I1=I3=I5=I7=I9の状態(図4(c)の状態)となる。
図4(c)の状態では、I1=I3=I5=I7=I9であって、定電流ダイオード17の設定電流をS7とすると、この状態での電流はS7である(図5(a)及び図5(f)参照)。また、この状態で、I2、I4、I6及びI8の電流はほぼ流れていない(図5(b)〜図5(e)参照)。前述したように、S2=S4=S8<S10<S6<S7と設定されているので、図4(c)の状態では定電流ダイオード17が、第1ブロック20〜第3ブロック40を流れる電流を制御している。
次に、時刻T4(図3参照)において、全波整流回路12の出力電圧が第3の順電圧V3未満に低下すると、第2−2電流モニタ34は、第2−2電流制御部35において電流I6の制限を緩めるように制御する。すると、徐々に、電流I6が流れ始め、電流I7が低下する。その際、第2−3電流モニタ36の電流設定S10を、第2−2電流モニタ34の電流設定S6より低く設定しているため、電源電圧がV2以上では、第3−2電流制限部44のインピーダンスは高く、電流I8が流れることはない。電源電圧がV3以下に低下すると、第3LEDブロック41が消灯して、図4(c)の状態から、図4(d)の状態に移行することとなる。この状態では、電流I1=I3=I5=I6となる(図5(a)及び図5(d)参照)。
なお、前述したように、第1電流も似た22の設定電圧S2と第2−2電流モニタ34の設定電圧S6は、S2<S6の関係となるように予め設定されていることから、第1LEDブロック21と第2LEDブロック31との直列関係より、第2LEDブロック31と第3LEDブロック41との直列関係の方が先に切断されることとなる。
次に、時刻T5(図3参照)において、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V2未満となると、第1LEDブロック21と第2LEDブロック31を直列に接続したものに含まれるLEDを点灯させるのに充分な電圧未満となるため、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41をそれぞれ通る電流経路が形成され、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41に含まれるLEDが点灯する(図4(e)参照)。なお、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V2未満となることによって、第2−3電流モニタ36は、第3−2電流制御部44をON状態とするので、電流I8の遮断が解除される。したがって、I1=I2、I4=I5=I6、I8=I9であって、ダイオード15及び16には逆電圧が印加されているので、I3及びI7の電流は流れていない(図5(a)〜図5(f)参照)。
次に、時刻T6(図3参照)において、全波整流回路12の出力電圧が第1の順電圧V1未満となると、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41に含まれる全てのLEDを点灯させるのに充分な電圧未満となるため、全ての電流I1〜I9が流れなくなる(図5(a)〜図5(f)参照)。以後、時刻T0〜時刻T7(次にサイクルの時刻T0に相当)の状態を繰り返しながら、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41の各LEDの点灯を行う。
逆電流防止用ダイオード15は、中間回路30から始端回路20側へ誤って電流が流れ、それによって第1LEDブロック21に含まれるLEDが破損するのを防止している。また、逆電流防止用ダイオード16は、終端回路40から中間回路30側へ誤って電流が流れ、それによって第2LEDブロック31に含まれるLEDが破損するのを防止している。なお、始端回路20、中間回路30、及び終端回路40に含まれる電流制御部では、それぞれインピーダンスを調整し、電流制御を行っている。このとき、電流制御部の電圧降下も変化する。そして、逆電流防止用ダイオード15及び16に順方向バイアスがかかると、電流が徐々に流れ始め、電流経路が上述したように切り替わることとなる。
定電流ダイオード17は、特に、図4(c)の状況で、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41に過電流が流れるのを防止している。図4(a)〜図4(e)を見ると理解できるように、図4(c)の状態以外では、何れかの電流制御部が電流経路中に存在するため、各LEDブロックに過電流が流れるのを防止することができる。しかしながら、図4(c)の状態では、電流経路に電流制御部が存在しないこととなるため、定電流ダイオード17を挿入している。なお、定電流ダイオード17の挿入箇所は、中間回路30と終端回路40との間に限定されるものではなく、図4(c)の状態における電流経路中であれば、他の箇所でも良い。
また、図4(c)の状態における電流経路中の複数個所に定電流ダイオードを配置しても良い。なお、図4(c)の状況で、第1LEDブロック21、第2LEDブロック31及び第3LEDブロック41に過電流が流れるのを防止できるのであれば、定電流回路又は高抵抗等の電流調整回路又は素子を、定電流ダイオード17の代わりに用いても良い。
上述したように、回路例100では、全波整流回路12の出力電圧に応じて、電流経路が切り替わるように構成されているため、多数のスイッチ回路を設ける必要がない。また、電流経路の切り換えは、全波整流回路12の出力電圧と、各LEDブロックに含まれる全てのLEDの実際のVfの合計に応じて、自動的に定まるので、予めLEDブロックに含まれるLEDの個数から、各LEDブロックを切替えるタイミングを予測して制御する必要が無く、最も効率的なタイミングで、各LEDブロック間の直列及び並列間の切り換えを行うことが可能となった。
以下、LED駆動回路1における第2−3電流モニタ36と第3−2電流制御部44の働きについて、更に図21及び図22を用いて説明する。
図21は、図1に示すLED駆動回路1から、第2−3電流モニタ36と第3−2電流制御部44を削除したLED駆動回路8を示している。図22は、図21に示すLED駆動回路8において、図3に示した波形例50のように全波整流回路12の出力電圧が変化した場合の、LEDブロックの切り換えシーケンス例を示す図である。
図21に示すLED駆動回路8では、第2−3電流モニタ36と第3−2電流制御部44が存在しないことから、全波整流回路12の出力電圧が第1の電圧V1から第2の電圧V2となった場合に、図22(a)に示す状態から図22(b)の状態に移行することとなる。
図22(b)の状態では、第1LEDブロック21及び第2LEDブロック31を直列に接続した状態で両LEDブロックに含まれるLEDを点灯させるだけの電圧が、第3LEDブロック41のみに印加されることとなる。第3LEDブロック41のインピーダンスは、第1LEDブロック21及び第2LEDブロック31の合計のインピーダンスの約1/2であるので、通常であればその分多くの電流が流れることとなる、しかしながら、第3LEDブロック41は、第3電流制御部43によって定電流駆動されている。即ち、第3電流制御部43における電流制限分が、図21に示す回路の損失となってしまっている。上記の電力損失は、図22(c)の状態から図22(d)の状態に移行した場合にも生じる。
このように、第2−3電流モニタ36と第3−2電流制御部44は、図22(b)及び図22(d)に示すような、2つのLEDブロックが直列に接続されたものと、1つのLEDブロックが並列に全波整流回路12に対して接続されるような、互いにインピーダンスの異なるLEDブロックが全波整流回路12に対して並列に接続されることを防止している。即ち、図4(b)及び図4(d)に示すように、不均一な状態が発生するのを防止するために、第3LEDブロック41が点灯しないように制御を行っており、それによって、電力損失が発生するのを防止している。
図6(a)はLED駆動回路1の投入電力、消費電力及び電力損失を示す図であり、図6(b)はLED駆動回路8の投入電力、消費電力及び電力損失を示す図である。
図6(a)において、実線70がLED駆動回路1における投入電力を示し、点線71がLED駆動回路1における消費電力を示し、一点鎖線72がLED駆動回路1における電力損失を示している。同様に、図6(b)において、実線73がLED駆動回路8における投入電力を示し、点線74がLED駆動回路8における消費電力を示し、一点鎖線75がLED駆動回路8における電力損失を示している。
変換効率(%)=消費電力/投入電力×100と定義すると、図6(a)及び(b)より、図1に示すLED駆動回路1における変換効率は80.3(%)であるのに対して、図21に示すLED駆動回路8の変換効率は72.9(%)と低い。これは、前述したように、図22(b)又は図22(d)の状態において、同じ個数のLEDを含む2つのLEDブロックが直列に接続されたものと、1つのLEDブロックが並列に全波整流回路12に対して接続されるような、インピーダンスの不均一な状態が発生するからであると考えられる。このように、LED駆動回路1では、第2−3電流モニタ36と第3−2電流制御部44によって、所定のタイミングで第3LEDブロック41を消灯させているので、電力損失を抑え、LED駆動回路の変換効率を高めることが可能となった。
図7は、本発明に係る他のLED駆動回路の概略説明図である。
図7に示すLED駆動回路2と、図1に示すLED駆動回路1との差異は、LED駆動回路2が、全波整流回路12の出力端子間に電解コンデンサ60を有している点のみである。
電解コンデンサ60によって、全波整流回路12の出力電圧波形が平滑化される(図3の電圧波形51参照)。図1に示すLED駆動回路1の電圧波形例50では、時刻T0〜時刻T1及び時刻T6〜時刻T7間は、第1の順電圧V1未満であるため、いずれのLEDも点灯していない。したがって、図1に示すLED駆動回路1では、LEDが点灯しない期間とLEDが点灯する期間が交互に繰り返す、即ち、商用周波数が50Hzでは100Hz、商用周波数が60Hzでは120HzでLEDが点滅することとなる。
これに対して、図7に示すLED駆動回路2では、全波整流回路12の出力電圧波形が平滑化されているため、常に、全波整流回路12の出力電圧が、第1の順電圧V1以上となり、全てのLEDブロックが点灯することとなる(図3の点線51参照)。なお、全波整流回路12の出力電圧が、常に、第2の順電圧V2以上となるようにしても良い。このように、図7に示すLED駆動回路2ではLEDの点滅を防止することが可能となる。
なお、図7の例では、電解コンデンサ60を追加したが、電解コンデンサ60の代わりに、全波整流回路12の出力電圧波形を平滑化させるためのセラミックコンデンサ、他の素子又は回路を利用しても良い。さらに、高調波電流を抑制して力率を改善するために、コイルを全波整流回路12のダイオードブリッジより前のAC入力側やダイオードブリッジより後の整流出力側に置いても良い。
図8は、本発明に係る更に他のLED駆動回路の概略構成図である。
図8に示すLED駆動回路3において、図1に示す商用交流電源(交流100V)10、商用交流電源10と接続する接続端子11及び全波整流回路12を省略して記載しているが、プラス電源出力13及びマイナス電源出力14が不図示の全波整流回路12と接続されている。図8に示すLED駆動回路3と図1に示すLED駆動回路1との差異は、LED駆動回路3では第2−3電流モニタ36が、第2LEDブロック31と第2−2電流モニタ34との間に配置されているのではなく、逆電流防止ダイオード15と第2−1電流モニタ32との間に配置されている点のみである。なおLED駆動回路3における電流経路の切り換えシーケンスは、図4に示すLED駆動回路1の場合と同様である。
図1に示すLED駆動回路1では、前述したように、第2−3電流モニタ36の電流設定S10は、第2−1電流モニタ32の電流設定S4と、第2−2電流モニタ34の電流設定S6との中間に設定する必要がある。これは、図4(a)の状態では第3−2電流制限部44をON状態とし、図4(b)の状態では第3−2電流制限部44をOFF状態とする必要があるからである。
これに対して、図8に示すLED駆動回路3では、第2−3電流モニタ36の電流設定S10は、第2−2電流モニタ34の電流設定S6より低ければ良く、電流設定の自由度が増すという利点がある。さらに、第2−3電流モニタ36の電流設定S10と第2−2電流モニタ34の電流設定S6との差異が大きいほど、図4(b)の状態における第3−2電流制限部44の動作が安定するという利点もある。
図9は、本発明に係る更に他のLED駆動回路の概略構成図である。
図9に示すLED駆動回路4において、図1に示す商用交流電源(交流100V)10、商用交流電源10と接続する接続端子11及び全波整流回路12を省略して記載しているが、プラス電源出力13及びマイナス電源出力14が不図示の全波整流回路12と接続されている。また、LED駆動回路4は、始端回路101、4つの中間回路102〜105、及び終端回路106を有し、各回路間に逆電流防止用ダイオード181〜185及び定電流ダイオード190を有している。
始端回路101は、図1に示す始端回路20と同様に、複数のLEDを含む第1LEDブロック110、第1LEDブロック110を流れる電流を検出する第1電流モニタ111、第1電流制御部112等を含んでいる。第1電流モニタ111は、第1LEDブロック110を流れる電流に応じて第1電流制御部112を流れる電流を制限するように動作する。
終端回路106は、図1に示す終端回路40と同様に、複数のLEDを含む第6LEDブロック160、第6LEDブロック160を流れる電流を検出するための第6電流モニタ161、第6電流制御部162等を含んでいる。第6電流モニタ161は、第6LEDブロック160を流れる電流に応じて第6電流制御部162を流れる電流を制限するように動作する。
中間回路102は、図1に示す中間回路30と同様に、複数のLEDを含む第2LEDブロック120、第2LEDブロック120を流れる電流を検出するための第2−1電流モニタ121及び第2−2電流モニタ123、第2−1電流制御部122、及び第2−2電流制御部124等を含んでいる。第2−1電流モニタ121は、第2LEDブロック120を流れる電流に応じて第2−1電流制御部122を流れる電流を調整するように制御し、第2−2電流モニタ123は、第2LEDブロック120を流れる電流に応じて第2−2電流制御部124を流れる電流を制限するように動作する。なお、中間回路103〜105も、中間回路103と同様に、複数のLEDを含むLEDブロックと、LEDブロックを流れる電流を検出する2つに電流モニタと、電流モニタによって電流が制限される2つの電流制御部を有している。
また、LED駆動回路4は、図1に示すLED駆動回路1の第2−3電流モニタ36及び第3−2電流制御部44と同様の機能を有し、LEDブロックが直列及び/又は並列に切り換えられる場合に不均一な状態が発生して電力損失を生じるのを防止するための、電流モニタ171と電流モニタによって流れる電流(第3LEDブロック130と第4LEDブロック140が直列に接続された場合に両LEDブロックを流れる電流)が制限される電流制御部172を有している。
図10は、図9に示すLED駆動回路4のLEDブロックの切り換えシーケンス例を示す図である。
図9において、始端回路101、終端回路106及び中間回路102〜105において、全波整流回路12の出力電圧に応じて、各LEDブロックの直列及び/又は並列の切換が行われる方式は、LED駆動回路1において説明したのと同様であるので、図10を用いて、全波整流回路12の出力電圧に応じて、各LEDブロックの切り換えシーケンスについて説明する。なお、始端回路101、終端回路106及び4つの中間回路102〜105のそれぞれのLEDブロックには、全て6個ずつのLEDが直列に接続されており、LED駆動回路4に含まれるLEDの総数は36個である。
例えば、時刻T0において、全波整流回路12の出力電圧が、0(ゼロ)である場合、第1LEDブロック110〜第6LEDブロック160に含まれるLEDはいずれも点灯しない。
第1LEDブロック110〜第6LEDブロック160には、それぞれ6個のLEDが直列に接続されているので、例えば、時刻T1となって、全波整流回路12から、第1の順電圧V1(6×Vf=6×3.2=19.2(v))程度の電圧が各第1LEDブロック110〜第6LEDブロック160に印加されると、各第1LEDブロック110〜第6LEDブロック160に含まれるLEDが点灯する(図10(a)参照)。この時、電流制御部172はON状態で、第5LEDブロック150を流れる電流は第5−2電流制御部154によって制御され、第6LEDブロック160を流れる電流は第6電流制御部162によって制御されている。
次に、例えば、時刻T2となって、全波整流回路12から、第2の順電圧V2((6+6)×3.2=38.4(v))程度の電圧が、第1LEDブロック110及び第2LEDブロック120が直列に接続されたもの、第3LEDブロック130及び第4LEDブロック140が直列に接続されたもの、及び第5LEDブロック150及び第6LEDブロック160が直列に接続されたもの、に印加されると、それぞれのLEDブロックに含まれるLEDが点灯する(図10(b)参照)。この時、電流制御部172はON状態で、第5LEDブロック150及び第6LEDブロック160を流れる電流は第5−1電流制御部152によって制御されている。
次に、例えば、時刻T3となって、全波整流回路12から、第3の順電圧V3((6+6+6+6)×3.2=76.8(v))程度の電圧が、第1LEDブロック110、第2LEDブロック120、第3LEDブロック130及び第4LEDブロック140が直列に接続されたものに印加されると、それぞれのLEDブロックに含まれるLEDが点灯する(図10(c)参照)。ここで、全波整流回路12から、第3の順電圧V3が第5LEDブロック150及び第6LEDブロック160が直列に接続されたものに印加されても、そこに含まれるLEDを点灯させることが可能である。しかしながら、第3の順電圧V3で、第5LEDブロック150及び第6LEDブロック160に含まれるLEDを点灯させると、図4(b)及び図4(d)で説明したように、第5−1電流制限部152における電力損失が発生してしまう。そこで、LED駆動回路4では、電流モニタ171によって電流制御部172がOFF状態となり、第5LEDブロック150及び第6LEDブロック160に電流が流れないように制御を行っている。なお、第3の順電圧V3以上では、電流モニタ171が電流制御部172をOFF状態とし、電流制御部172を通過する電流を遮断している。
次に、例えば、時刻T4となって、全波整流回路12から、第4の順電圧V4((6+6+6+6+6)×3.2=96.0(v))程度の電圧が、第1LEDブロック110、第2LEDブロック120、第3LEDブロック130、第4LEDブロック140及び第5LEDブロック150が直列に接続されたものに印加されると、それぞれのLEDブロックに含まれるLEDが点灯する(図10(d)参照)。第4の順電圧V4に近づくと、ダイオード184にはそれまで逆方向バイアスがかかっていたが、順方向バイアスがかかるようになり、第5LEDブロック150に電流が流れはじめる。しかしながら、出全波整流回路12の出力電圧が充分に高くないため、第6LEDブロック160にまで電流は流れることはない。この時、電流モニタ171によって電流制御部172はOFF状態である。
ここで、全波整流回路12から、第4の順電圧V4が第6LEDブロック160に印加されても、そこに含まれるLEDを点灯させることが可能である。しかしながら、第4の順電圧V4で、第6LEDブロック160に含まれるLEDを点灯させると、図4(b)及び図4(d)で説明したように、第6電流制限部162における電力損失が発生してしまう。そこで、LED駆動回路4では、前述したように電流モニタ171と電流制御部172が動作して、第6LEDブロック160に電流が流れないように制御を行っている。
次に、例えば、時刻T5となって、全波整流回路12から、第5の順電圧V5((6+6+6+6+6+6)×3.2=115.2(v))程度の電圧が第1LEDブロック110〜第6LEDブロック160が直列に接続されたものに印加されると、それぞれのLEDブロックに含まれるLEDが点灯する(図10(e)参照)。第5の順電圧V5に近づくと、ダイオード185にはそれまで逆方向バイアスがかかっていたが、順方向バイアスがかかるようになり、第6LEDブロック160に電流が流れはじめる。この時、電流モニタ171によって電流制御部172はOFF状態である。
図9に示すLED駆動回路4では、以下、全波整流回路12の出力電圧に応じて、図10(a)〜図10(e)の状態を繰り返しながら、各LEDブロックが点灯する。上述したように、LED駆動回路4では、電流モニタ171と電流制御部172によって、不均一な状態が発生して電力損失を生じるのを防止している。
図11は、LED駆動回路4の投入電力、消費電力及び電力損失を示す図である。
図11において、実線191がLED駆動回路4における投入電力を示し、点線192がLED駆動回路4における消費電力を示し、一点鎖線193がLED駆動回路4における電力損失を示している。図11より、図9に示すLED駆動回路4における変換効率は81.5(%)である。このように、LED駆動回路4では、電流モニタ171と電流制御部172によって、所定のタイミングで第5LEDブロック150及び/又は第6LEDブロック160を消灯させているので、電力損失を抑え、LED駆動回路の変換効率を高めることが可能となった。
図12は、本発明に係る更に他のLED駆動回路の概略構成図である。
図12に示すLED駆動回路5において、図1に示す商用交流電源(交流100V)10、商用交流電源10と接続する接続端子11及び全波整流回路12を省略して記載しているが、プラス電源出力13及びマイナス電源出力14が不図示の全波整流回路12と接続されている。また、LED駆動回路5は、始端回路201、2つの中間回路202及び203、及び終端回路204を有し、各回路間に逆電流防止用ダイオード281〜283及び定電流ダイオード290を有している。
始端回路201は、図1に示す始端回路20と同様に、複数のLEDを含む第1LEDブロック210、第1LEDブロック210を流れる電流を検出する第1電流モニタ211、第1電流制御部212等を含んでいる。第1電流モニタ211は、第1LEDブロック210を流れる電流に応じて第1電流制御部212を流れる電流を制限するように動作する。
終端回路204は、図1に示す終端回路40と同様に、複数のLEDを含む第4LEDブロック240、第4LEDブロック240を流れる電流を検出するための第4電流モニタ241、第4電流制御部242等を含んでいる。第4電流モニタ241は、第4LEDブロック240を流れる電流に応じて第4電流制御部242を流れる電流を制限するように動作する。
中間回路202は、図1に示す中間回路30と同様に、複数のLEDを含む第2LEDブロック220、第2LEDブロック220を流れる電流を検出するための第2−1電流モニタ221及び第2−2電流モニタ223、第2−1電流制御部222、及び第2−2電流制御部224等を含んでいる。第2−1電流モニタ221は、第2LEDブロック220を流れる電流に応じて第2−1電流制御部222を流れる電流を調整するように制御し、第2−2電流モニタ223は、第2LEDブロック220を流れる電流に応じて第2−2電流制御部224を流れる電流を制限するように動作する。なお、中間回路203も、中間回路202と同様に、複数のLEDを含むLEDブロックと、LEDブロックを流れる電流を検出する2つに電流モニタと、電流モニタによって電流が制限される2つの電流制御部を有している。
また、LED駆動回路5は、図1に示すLED駆動回路1の第2−3電流モニタ36及び第3−2電流制御部44と同様の機能を有し、LEDブロックが直列及び/又は並列に切り換えられる場合に不均一な状態が発生して電力損失を生じるのを防止するための、電流モニタ271と電流モニタ271によって流れる電流(第1LEDブロック210と第2LEDブロック220が直列に接続された場合に両LEDブロックを流れる電流)が制限される電流制御部272を有している。
図13は、図12に示すLED駆動回路5のLEDブロックの切り換えシーケンス例を示す図である。
図12において、始端回路201、終端回路204及び中間回路202、203において、全波整流回路12の出力電圧に応じて、各LEDブロックの直列及び/又は並列の切換が行われる方式は、LED駆動回路1において説明したのと同様であるので、図13を用いて、全波整流回路12の出力電圧に応じて、各LEDブロックの切り換えシーケンスについて説明する。なお、始端回路201の第1LEDブロック210には6個、中間回路202の第2LEDブロック220には6個、中間回路203の第3LEDブロックには12個、終端回路204の第4LEDブロック240には12個のLEDがそれぞれ直列に接続されており、LED駆動回路5に含まれるLEDの総数は36個である。
例えば、時刻T0において、全波整流回路12の出力電圧が、0(ゼロ)である場合、第1LEDブロック210〜第4LEDブロック240に含まれるLEDはいずれも点灯しない。
第1LEDブロック210及び第2LEDブロック220には、それぞれ6個のLEDが直列に接続されているので、例えば、時刻T1となって、全波整流回路12から、第1の順電圧V1(6×Vf=6×3.2=19.2(v))程度の電圧が各第1LEDブロック210及び第2LEDブロック220に印加されると、各第1LEDブロック210及び第2LEDブロック220に含まれるLEDが点灯する(図13(a)参照)。
次に、例えば、時刻T2となって、全波整流回路12から、第2の順電圧V2((6+6)×3.2=38.4(v))程度の電圧が、第1LEDブロック210及び第2LEDブロック220が直列に接続されたもの、第3LEDブロック230、及び第4LEDブロック240に印加されると、それぞれのLEDブロックに含まれるLEDが点灯する(図13(b)参照)。
次に、例えば、時刻T3となって、全波整流回路12から、第3の順電圧V3((6+6+12)×3.2=76.8(v))程度の電圧が、第1LEDブロック210、第2LEDブロック220及び第3LEDブロック230が直列に接続されたものに印加されると、それぞれのLEDブロックに含まれるLEDが点灯する(図13(c)参照)。ここで、全波整流回路12から、第3の順電圧V3が第4LEDブロック240に印加されても、そこに含まれるLEDを点灯させることが可能である。しかしながら、第3の順電圧V3で、第4LEDブロック240に含まれるLEDを点灯させると、図4(b)及び図4(d)で説明したように、第4電流制限部242における電力損失が発生してしまう。そこで、LED駆動回路5では、電流モニタ271と電流制御部272が動作して、第4LEDブロック240に電流が流れないように制御を行っている。
次に、例えば、時刻T4となって、全波整流回路12から、第4の順電圧V4((6+6+12+12)×3.2=115.2(v))程度の電圧が、第1LEDブロック210、第2LEDブロック220、第3LEDブロック230及び第4LEDブロック240が直列に接続されたものに印加されると、それぞれのLEDブロックに含まれるLEDが点灯する(図13(d)参照)。
図12に示すLED駆動回路5では、以下、全波整流回路12の出力電圧に応じて、図13(a)〜図13(d)の状態を繰り返しながら、各LEDブロックが点灯する。上述したように、LED駆動回路5では、電流モニタ271と電流制御部272によって、不均一な状態が発生して電力損失を生じるのを防止している。
図14は、LED駆動回路4の投入電力、消費電力及び電力損失を示す図である。
図14において、実線291がLED駆動回路5における投入電力を示し、点線292がLED駆動回路5における消費電力を示し、一点鎖線293がLED駆動回路5における電力損失を示している。図14より、図12に示すLED駆動回路5における変換効率は80.0(%)である。このように、LED駆動回路5では、電流モニタ271と電流制御部272によって、所定のタイミングで第4LEDブロック240を消灯させているので、電力損失を抑え、LED駆動回路の変換効率を高めることが可能となった。
図15は、本発明に係る更に他のLED駆動回路6の概略構成図である。
図15に示すLED駆動回路6において、図1に示す商用交流電源(交流100V)10、商用交流電源10と接続する接続端子11及び全波整流回路12を省略して記載しているが、プラス電源出力13及びマイナス電源出力14が不図示の全波整流回路12と接続されている。また、LED駆動回路6は、始端回路301、2つの中間回路302、303、及び終端回路304を有し、各回路間に逆電流防止用ダイオード381〜383及び定電流ダイオード390を有している。
始端回路301は、図1に示す始端回路20と同様に、複数のLEDを含む第1LEDブロック310、第1LEDブロック310を流れる電流を検出する第1電流モニタ311、第1電流制御部312等を含んでいる。第1電流モニタ311は、第1LEDブロック310を流れる電流に応じて第1電流制御部312を流れる電流を制限するように動作する。
終端回路304は、図1に示す終端回路40と同様に、複数のLEDを含む第4LEDブロック340、第4LEDブロック340を流れる電流を検出するための第4電流モニタ341、第4電流制御部342等を含んでいる。第4電流モニタ341は、第4LEDブロック340を流れる電流に応じて第4電流制御部342を流れる電流を制限するように動作する。
中間回路302は、図1に示す中間回路30と同様に、複数のLEDを含む第2LEDブロック320、第2LEDブロック320を流れる電流を検出するための第2−1電流モニタ321及び第2−2電流モニタ323、第2−1電流制御部322、及び第2−2電流制御部324等を含んでいる。第2−1電流モニタ321は、第2LEDブロック320を流れる電流に応じて第2−1電流制御部322を流れる電流を調整するように制御し、第2−2電流モニタ323は、第2LEDブロック320を流れる電流に応じて第2−2電流制御部324を流れる電流を制限するように動作する。なお、中間回路303も、中間回路302と同様に、複数のLEDを含むLEDブロックと、LEDブロックを流れる電流を検出する2つに電流モニタと、電流モニタによって電流が制限される2つの電流制御部を有している。
また、LED駆動回路6は、図1に示すLED駆動回路1の第2−3電流モニタ36及び第3−2電流制御部44と同様の機能を有し、LEDブロックが直列及び/又は並列に切り換えられる場合に不均一な状態が発生して電力損失を生じるのを防止するための、電流モニタ371と電流モニタ371によって流れる電流(第1LEDブロック310と第2LEDブロック320が直列に接続された場合に両LEDブロックに流れる電流)が制限される電流制御部372を有している。
図16は、図15に示すLED駆動回路6のLEDブロックの切り換えシーケンス例を示す図である。
図15において、始端回路301、終端回路304及び中間回路302、303において、全波整流回路12の出力電圧に応じて、各LEDブロックの直列及び/又は並列の切換が行われる方式は、LED駆動回路1において説明したのと同様であるので、図16を用いて、全波整流回路12の出力電圧に応じて、各LEDブロックの切り換えシーケンスについて説明する。なお、始端回路301の第1LEDブロック310には12個、中間回路302の第2LEDブロック320には12個、中間回路303の第3LEDブロック330には6個、終端回路304の第4LEDブロック340には6個のLEDがそれぞれ直列に接続されており、LED駆動回路6に含まれるLEDの総数は36個である。
例えば、時刻T0において、全波整流回路12の出力電圧が、0(ゼロ)である場合、第1LEDブロック310〜第4LEDブロック340に含まれるLEDはいずれも点灯しない。
第3LEDブロック330及び第4LEDブロック340には、それぞれ6個のLEDが直列に接続されているので、例えば、時刻T1となって、全波整流回路12から、第1の順電圧V1(6×Vf=6×3.2=19.2(v))程度の電圧が各第3LEDブロック330及び第4LEDブロック340に印加されると、各第3LEDブロック330及び第4LEDブロック340に含まれるLEDが点灯する(図16(a)参照)。
次に、例えば、時刻T2となって、全波整流回路12から、第2の順電圧V2((6+6)×3.2=38.4(v))程度の電圧が、第1LEDブロック310、第2LEDブロック320、第3LEDブロック330と第4LEDブロック340が直列に接続されたものに印加されると、それぞれのLEDブロックに含まれるLEDが点灯する(図16(b)参照)。
次に、例えば、時刻T3となって、全波整流回路12から、第3の順電圧V3((12+12)×3.2=76.8(v))程度の電圧が、第1LEDブロック310及び第2LEDブロック320が直列に接続されたものに印加されると、それぞれのLEDブロックに含まれるLEDが点灯する(図16(c)参照)。なお、第3の順電圧V3以上では、電流モニタ371が電流制御部372をOFF状態とし、電流制御部372を通過する電流を遮断している。
ここで、全波整流回路12から、第3の順電圧V3が第3LEDブロック330及び第4LEDブロック340が直列に接続されたものに印加されても、そこに含まれるLEDを点灯させることが可能である。しかしながら、第3の順電圧V3で、第3LEDブロック330及び第4LEDブロック340に含まれるLEDを点灯させると、図4(b)及び図4(d)で説明したように、電流制限部332における電力損失が発生してしまう。そこで、LED駆動回路6では、電流モニタ371と電流制御部372が動作して、第3LEDブロック330及び第4LEDブロック340に電流が流れないように制御を行っている。
次に、例えば、時刻T4となって、全波整流回路12から、第4の順電圧V4((12+12+6)×3.2=96.0(v))程度の電圧が、第1LEDブロック310、第2LEDブロック320及び第3LEDブロック330が直列に接続されたものに印加されると、それぞれのLEDブロックに含まれるLEDが点灯する(図16(d)参照)。第4の順電圧V4に近づくと、ダイオード382にはそれまで逆方向バイアスがかかっていたが、順方向バイアスがかかるようになり、第3LEDブロック330に電流が流れはじめる。しかしながら、出全波整流回路12の出力電圧が充分に高くないため、第4LEDブロック340にまで電流は流れることはない。
ここで、全波整流回路12から、第4の順電圧V4が第4LEDブロック340に印加されても、そこに含まれるLEDを点灯させることが可能である。第4の順電圧V4で、第4LEDブロック340に含まれるLEDを点灯させると、図4(b)及び図4(d)で説明したように、電流制限部342における電力損失が発生してしまう。そこで、LED駆動回路6では、電流モニタ371と電流制御部372が動作して、第4LEDブロック340に電流が流れないように制御を行っている。
次に、例えば、時刻T5となって、全波整流回路12から、第5の順電圧V5((12+12+6+6)×3.2=115.2(v))程度の電圧が第1LEDブロック310〜第4LEDブロック340が直列に接続されたものに印加されると、それぞれのLEDブロックに含まれるLEDが点灯する(図16(e)参照)。第5の順電圧V5に近づくと、ダイオード383にはそれまで逆方向バイアスがかかっていたが、順方向バイアスがかかるようになり、第4LEDブロック340に電流が流れはじめる。しかしながら、第3の順電圧V3以上では、電流モニタ371が電流制御部372をOFF状態とし、電流制御部372を通過する電流を遮断している。
図15に示すLED駆動回路6では、以下、全波整流回路12の出力電圧に応じて、図5(a)〜図16(e)の状態を繰り返しながら、各LEDブロックが点灯する。上述したように、LED駆動回路6では、電流モニタ371と電流制御部372によって、不均一な状態が発生して電力損失を生じるのを防止している。
図17は、LED駆動回路6の投入電力、消費電力及び電力損失を示す図である。
図17において、実線391がLED駆動回路6における投入電力を示し、点線392がLED駆動回路6における消費電力を示し、一点鎖線393がLED駆動回路6における電力損失を示している。図17より、図15に示すLED駆動回路6における変換効率は82.3(%)である。このように、LED駆動回路6では、電流モニタ371と電流制御部372によって、所定のタイミングで第3LEDブロック330及び/又は第4LEDブロック340を消灯させているので、電力損失を抑え、LED駆動回路の変換効率を高めることが可能となった。
図18は、本発明に係る更に他のLED駆動回路の概略構成図である。
図18に示すLED駆動回路7において、図1に示す商用交流電源(交流100V)10、商用交流電源10と接続する接続端子11及び全波整流回路12を省略して記載しているが、プラス電源出力13及びマイナス電源出力14が不図示の全波整流回路12と接続されている。また、LED駆動回路7は、始端回路401、3つの中間回路402〜404、及び終端回路405を有し、各回路間に逆電流防止用ダイオード481〜484及び定電流ダイオード490を有している。
始端回路401は、図1に示す始端回路20と同様に、複数のLEDを含む第1LEDブロック410、第1LEDブロック410を流れる電流を検出する第1電流モニタ411、第1電流制御部412等を含んでいる。第1電流モニタ411は、第1LEDブロック410を流れる電流に応じて第1電流制御部412を流れる電流を制限するように動作する。
終端回路405は、図1に示す終端回路40と同様に、複数のLEDを含む第5LEDブロック450、第5LEDブロック450を流れる電流を検出するための第5電流モニタ451、第5電流制御部452等を含んでいる。第5電流モニタ451は、第5LEDブロック450を流れる電流に応じて第5電流制御部452を流れる電流を制限するように動作する。
中間回路402は、図1に示す中間回路30と同様に、複数のLEDを含む第2LEDブロック420、第2LEDブロック420を流れる電流を検出するための第2−1電流モニタ421及び第2−2電流モニタ423、第2−1電流制御部422、及び第2−2電流制御部424等を含んでいる。第2−1電流モニタ421は、第2LEDブロック420を流れる電流に応じて第2−1電流制御部422を流れる電流を調整するように制御し、第2−2電流モニタ423は、第2LEDブロック420を流れる電流に応じて第2−2電流制御部424を流れる電流を制限するように動作する。なお、中間回路403及び404も、中間回路402と同様に、複数のLEDを含むLEDブロックと、LEDブロックを流れる電流を検出する2つに電流モニタと、電流モニタによって電流が制限される2つの電流制御部を有している。
また、LED駆動回路7は、図1に示すLED駆動回路1の第2−3電流モニタ36及び第3−2電流制御部44と同様の機能を有し、LEDブロックが直列及び/又は並列に切り換えられる場合に不均一な状態が発生して電力損失を生じるのを防止するための、電流モニタ471と電流モニタ471によって流れる電流(第1LEDブロック410、第2LEDブロック420及び第3LEDブロック430が直列に接続された場合に、LEDブロックを流れる電流)が制限される電流制御部472を有している。
図19は、図18に示すLED駆動回路7のLEDブロックの切り換えシーケンス例を示す図である。
図18において、始端回路401、終端回路405及び中間回路402〜404において、全波整流回路12の出力電圧に応じて、各LEDブロックの直列及び/又は並列の切換が行われる方式は、LED駆動回路1において説明したのと同様であるので、図19を用いて、全波整流回路12の出力電圧に応じて、各LEDブロックの切り換えシーケンスについて説明する。なお、始端回路401の第1LEDブロック410には6個、中間回路402の第2LEDブロック420には6個、中間回路403の第3LEDブロック430には12個、中間回路404の第4LEDブロック440には6個、終端回路405の第5LEDブロック450には6個のLEDがそれぞれ含まれ、直列に接続されており、LED駆動回路7に含まれるLEDの総数は36個である。
例えば、時刻T0において、全波整流回路12の出力電圧が、0(ゼロ)である場合、第1LEDブロック410〜第5LEDブロック450に含まれるLEDはいずれも点灯しない。
第1LEDブロック410、第2LEDブロック420、第4LEDブロック440、第5LEDブロック450には、それぞれ6個のLEDが直列に接続されているので、例えば、時刻T1となって、全波整流回路12から、第1の順電圧V1(6×Vf=6×3.2=19.2(v))程度の電圧が各第1LEDブロック410、第2LEDブロック420、第4LEDブロック440、第5LEDブロック450に印加されると、各第1LEDブロック410、第2LEDブロック420、第4LEDブロック440、第5LEDブロック450に含まれるLEDが点灯する(図19(a)参照)。
次に、例えば、時刻T2となって、全波整流回路12から、第2の順電圧V2((6+6)×3.2=38.4(v))程度の電圧が、第1LEDブロック410と第2LEDブロック420が直列に接続されたもの、第3LEDブロック430、及び第4LEDブロック440と第5LEDブロック450が直列に接続されたもの、に印加されると、それぞれのLEDブロックに含まれるLEDが点灯する(図19(b)参照)。
次に、例えば、時刻T3となって、全波整流回路12から、第3の順電圧V3((6+6+12)×3.2=76.8(v))程度の電圧が、第1LEDブロック410、第2LEDブロック420及び第3LEDブロック430が直列に接続されたものに印加されると、それぞれのLEDブロックに含まれるLEDが点灯する(図19(c)参照)。なお、第3の順電圧V3以上では、電流モニタ471が電流制御部472をOFF状態とし、電流制御部472を通過する電流を遮断している。
ここで、全波整流回路12から、第3の順電圧V3が第4LEDブロック440及び第5LEDブロック450が直列に接続されたものに印加されても、そこに含まれるLEDを点灯させることが可能である。しかしながら、第3の順電圧V3が、第4LEDブロック440及び第5LEDブロック450に含まれるLEDを点灯させると、図4(b)及び図4(d)で説明したように、第4−1電流制限部442における電力損失が発生してしまう。そこで、LED駆動回路7では、電流モニタ471と電流制御部472が動作して、第4LEDブロック440及び第5LEDブロック450に電流が流れないように制御を行っている。
次に、例えば、時刻T4となって、全波整流回路12から、第4の順電圧V4((6+6+12+6)×3.2=96.0(v))程度の電圧が、第1LEDブロック410、第2LEDブロック420、第3LEDブロック430及び第4LEDブロック440が直列に接続されたものに印加されると、それぞれのLEDブロックに含まれるLEDが点灯する(図19(d)参照)。第4の順電圧V4に近づくと、ダイオード483にはそれまで逆方向バイアスがかかっていたが、順方向バイアスがかかるようになり、第4LEDブロック440に電流が流れはじめる。しかしながら、出全波整流回路12の出力電圧が充分に高くないため、第5LEDブロック450にまで電流は流れることはない。
ここで、全波整流回路12から、第4の順電圧V4が第5LEDブロック450に印加されても、そこに含まれるLEDを点灯させることが可能である。しかしながら、第4の順電圧V4が、第5LEDブロック450に含まれるLEDを点灯させると、図4(b)及び図4(d)で説明したように、電流制限部452における電力損失が発生してしまう。そこで、LED駆動回路7では、電流モニタ471と電流制御部472が動作して、第5LEDブロック450に電流が流れないように制御を行っている。
次に、例えば、時刻T5となって、全波整流回路12から、第5の順電圧V5((6+6+12+6+6)×3.2=115.2(v))程度の電圧が第1LEDブロック410〜第5LEDブロック450が直列に接続されたものに印加されると、それぞれのLEDブロックに含まれるLEDが点灯する(図19(e)参照)。第5の順電圧V5に近づくと、ダイオード484にはそれまで逆方向バイアスがかかっていたが、順方向バイアスがかかるようになり、第5LEDブロック450に電流が流れはじめる。しかしながら、第3の順電圧V3以上では、電流モニタ471が電流制御部472をOFF状態とし、電流制御部472を通過する電流を遮断している。
図18に示すLED駆動回路7では、以下、全波整流回路12の出力電圧に応じて、図19(a)〜図19(e)の状態を繰り返しながら、各LEDブロックが点灯する。上述したように、LED駆動回路7では、電流モニタ471と電流制御部472によって、不均一な状態が発生して電力損失を生じるのを防止している。
図20は、LED駆動回路7の投入電力、消費電力及び電力損失を示す図である。
図20において、実線491がLED駆動回路7における投入電力を示し、点線492がLED駆動回路7における消費電力を示し、一点鎖線493がLED駆動回路7における電力損失を示している。図20より、図18に示すLED駆動回路7における変換効率は81.9(%)である。このように、LED駆動回路7では、電流モニタ471と電流制御部472によって、所定のタイミングで第3LEDブロック430及び/又は第5LEDブロック450を消灯させているので、電力損失を抑え、LED駆動回路の変換効率を高めることが可能となった。
上記では、始端回路及び終端回路と、複数の中間回路を有し、各回路に異なった数のLEDを含んだLEDブロックを有するLED駆動回路1〜6について説明した。しかしながら、中間回路の個数や、各回路の含まれるLEDの個数は一例であって、上述したLED駆動回路1〜6に限定されるものではない。