以下図面を参照して、本発明に係るLED駆動装置について説明する。但し、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
図1は、本発明に係るLED駆動装置の概略説明図である。
LED駆動装置1は、図1に示す様に、商用電源(例えば、交流100V)10と接続する接続端子11、全波整流回路12、抵抗分圧部20、ハイサイド側制御回路30、ローサイド側制御回路40、及びLED駆動回路100等から構成される。
接続端子11は、商用交流電源と接続するためのものであって、LED駆動装置1がLED電球として構成される場合には、LED電球の口金として形成される。全波整流回路12は、4つのダイオードD1〜D4から構成されるダイオードブリッジ式であって、ハイサイド側電源出力13及びローサイド側電源出力14を有する。なお、全波整流回路12は、トランスによる変圧回路を含んだ全波整流回路であっても良く、またセンタートラップ付きのトランスを用いた2相全波整流回路であっても良い。
抵抗分圧部20は、3つの抵抗21、22及び23から構成され、全波整流回路12からの全波整流された出力を最大電圧が3V程度となるように分圧して、ハイサイド側制御回路30及びローサイド側制御回路40にそれぞれ供給できるように構成されている。抵抗分圧部20によって、ハイサイド側制御回路30及びローサイド側制御回路40に印加される電圧が低減されるので、高耐圧の制御素子を利用することなく、CMOS等によるIC化を容易に行うことが可能となった。
ハイサイド側制御回路30は、ツェナーダイオード31及び抵抗32、第1−1のコンパレータ34、第1−2のコンパレータ35及び第1制御部33を含んで構成されている。ツェナーダイオード31及び抵抗32は、基準電圧を生成しハイサイド側制御回路30の駆動電圧として第1制御部33へ供給している。また、第1−1のコンパレータ34は、分圧された全波整流回路12からの出力が後述する第1閾値電圧を超えたか否かの検出を行い、検出信号を第1制御部33へ供給する。さらに、第1−2のコンパレータ35は、分圧された全波整流回路12からの出力が後述する第2閾値電圧を超えたか否かの検出を行い、検出信号を第1制御部33へ供給する。ここでは、点線38で囲った部分、即ち、第1−1のコンパレータ34、第1−2のコンパレータ35及び第1制御部33をCMOS等によってIC化することができる。
ローサイド側制御回路40は、ツェナーダイオード41及び抵抗42、第2−1のコンパレータ44、第2−2のコンパレータ45及び第2制御部43を含んで構成されている。ツェナーダイオード41及び抵抗42は、基準電圧を生成しローサイド側制御回路40の駆動電圧として第2制御部43へ供給している。また、第2−1のコンパレータ44は、分圧された全波整流回路12からの出力が後述する第1閾値電圧を超えたか否かの検出を行い、検出信号を第2制御部43へ供給する。さらに、第2−2のコンパレータ45は、分圧された全波整流回路12からの出力が後述する第2閾値電圧を超えたか否かの検出を行い、検出信号を第2制御部43へ供給する。ここでは、点線48で囲った部分、即ち、第2−1のコンパレータ44、第2−2のコンパレータ45及び第2制御部43をCMOS等によってIC化することができる。
LED駆動回路100は、複数のLEDを含む第1LEDブロック110、複数のLEDを含む第2LEDブロック120、複数のLEDを含む第3LEDブロック130、複数のLEDを含む第4LEDブロック140、複数のLEDを含む第5LEDブロック150、及び複数のLEDを含む第6LEDブロック160を有している。第1LEDブロック110〜第6LEDブロック160は、Vf=3.2Vの白色LEDを6個ずつ直列に接続したものである。したがって、各LEDブロック単独では、印加電圧が第1の順電圧(V1:3.2V×6=19.2V)以上となった場合に、各ブロックに含まれるLEDが発光を開始する。また、第1LEDブロック110〜第6LEDブロック160の内の2つが直列に接続された場合には、印加電圧が第2の順電圧(V2:3.2V×6×2=38.4V)以上となった場合に、直列に接続された2ブロックに含まれるLEDが発光を開始する。さらに、第1LEDブロック110〜第6LEDブロック160の内の3つが直列に接続された場合には、印加電圧が第3の順電圧(V3:3.2V×6×3=57.6V)以上となった場合に、直列に接続された3ブロックに含まれるLEDが発光を開始する。
また、LED駆動回路100において、第1LEDブロック110は、全波整流回路12のハイサイド側電源出力13と第1−1電流制御部111を介して接続され、全波整流回路12のローサイド側電源出力14と第1−2電流制御部112を介して接続されている。同様に、第2LEDブロック120は、ハイサイド側電源出力13と第2−1電流制御部121を介して接続され、ローサイド側電源出力14と第2−2電流制御部122を介して接続されている。同様に、第3LEDブロック130は、ハイサイド側電源出力13と第3−1電流制御部131を介して接続され、ローサイド側電源出力14と第3−2電流制御部132を介して接続されている。同様に、第4LEDブロック140は、ハイサイド側電源出力13と第4−1電流制御部141を介して接続され、ローサイド側電源出力14と第4−2電流制御部142を介して接続されている。同様に、第5LEDブロック150は、ハイサイド側電源出力13と第5−1電流制御部151を介して接続され、ローサイド側電源出力14と第5−2電流制御部152を介して接続されている。同様に、第6LEDブロック160は、ハイサイド側電源出力13と第6−1電流制御部161を介して接続され、ローサイド側電源出力14と第6−2電流制御部162を介して接続されている。
さらに、LED駆動回路100では、第1LEDブロック110と第2LEDブロック120との間に第1逆方向電流防止用ダイオード171が配置されている。同様に、第2LEDブロック120と第3LEDブロック130との間に第2逆方向電流防止用ダイオード172が配置され、第3LEDブロック130と第4LEDブロック140との間に第3逆方向電流防止用ダイオード173が配置され、第4LEDブロック140と第5LEDブロック150との間に第4逆方向電流防止用ダイオード174が配置され、第5LEDブロック150と第6LEDブロック160との間に第5逆方向電流防止用ダイオード175が配置されている。
図2は、LED駆動回路100の詳細を示した回路図である。
第1−1電流制御部111は、4つのP型MOSFET M1〜M4から構成されている。各M1〜M4は、ソースが全波整流回路12のハイサイド側電源出力13と接続され、ドレインが第1LEDブロック110と接続され、ゲートには第1制御部33からの制御信号P1が印加されるように構成されている。第1−1電流制御部111は、第1制御部33からの制御信号P1によって、M1のみをON状態とし且つM2〜M4をOFF状態とする場合、M1及びM2をON状態とし且つM3及びM4をOFF状態とする場合、M1〜M4の全てをON状態とする場合の3つの状態に制御される。
第2−1電流制御部121は、1つのP型MOSFET M5から構成されている。M5は、ソースが全波整流回路12のハイサイド側電源出力13と接続され、ドレインが第2LEDブロック120と接続され、ゲートには第1制御部33からの制御信号P2が印加されるように構成されている。第2−1電流制御部121は、第1制御部33からの制御信号P2によって、M5をON状態とする場合、M5をOFF状態とする場合の2つの状態に制御される。
第3−1電流制御部131は、2つのP型MOSFET M6及びM7から構成されている。各M6及びM7は、ソースが全波整流回路12のハイサイド側電源出力13と接続され、ドレインが第3LEDブロック130と接続され、ゲートには第1制御部33からの制御信号P3が印加されるように構成されている。第3−1電流制御部131は、第1制御部33からの制御信号P3によって、M6のみをON状態とし且つM7をOFF状態とする場合、M6及びM7をON状態とする場合、M6及びM7をOFF状態とする場合の3つの状態に制御される。
第4−1電流制御部141は、4つのP型MOSFET M8〜M11から構成されている。各M8〜M11は、ソースが全波整流回路12のハイサイド側電源出力13と接続され、ドレインが第4LEDブロック140と接続され、ゲートには第1制御部33からの制御信号P4が印加されるように構成されている。第4−1電流制御部141は、第1制御部33からの制御信号P4によって、M8のみをON状態とし且つM9〜M11をOFF状態とする場合、M8及びM9をON状態とし且つM10及びM11をOFF状態とする場合、M8〜M11の全てをON状態とする場合の3つの状態に制御される。
第5−1電流制御部151は、1つのP型MOSFET M12から構成されている。M12は、ソースが全波整流回路12のハイサイド側電源出力13と接続され、ドレインが第2LEDブロック150と接続され、ゲートには第1制御部33からの制御信号P5が印加されるように構成されている。第5−1電流制御部151は、第1制御部33からの制御信号P5によって、M12をON状態とする場合、M12をOFF状態とする場合の2つの状態に制御される。
第6−1電流制御部161は、2つのP型MOSFET M13及びM14から構成されている。各M13及びM14は、ソースが全波整流回路12のハイサイド側電源出力13と接続され、ドレインが第6LEDブロック160と接続され、ゲートには第1制御部33からの制御信号P6が印加されるように構成されている。第6−1電流制御部161は、第1制御部33からの制御信号P6によって、M13のみをON状態とし且つM14をOFF状態とする場合、M13及びM14をON状態とする場合、M13及びM14をOFF状態とする場合の3つの状態に制御される。
P型MOSFETであるM1〜M14は、ゲートにソース電位を基準として所定の閾値電圧(−Vth)以下の電圧が印加されるとON状態となり、ハイサイド側電源出力13と各LEDブロックとを導通させ、ゲートにソースと同電位の電圧が印加されるとOFF状態となって、ハイサイド側電源出力13と各LEDブロックとの間の導通を遮断するように構成されている。
上記の様に、ハイサイド側制御回路30の第1制御部33が、M1〜M14をON状態とさせるための電圧(L)は、ハイサイド側電源出力13の電圧から閾値電圧(−Vth)分以上を差し引いた電圧値であり、M1〜M14をOFF状態とさせるための電圧(H)は、ハイサイド側電源出力13と同電圧となる。ハイサイド側制御回路30では、ハイサイド側電源出力13の電位を基準として動作していることから、第1−1電流制御部111〜第6−1電流制御部161に供給するための制御信号P1〜P6を生成するに際して、電圧レベルシフト等を行う必要がない。
第1−2電流制御部112は、1つのN型MOSFET M20から構成されている。M20は、ソースが全波整流回路12のローサイド側電源出力14と接続され、ドレインが第1LEDブロック110と接続され、ゲートには第2制御部43からの制御信号N1が印加されるように構成されている。第1−2電流制御部112は、第2制御部43からの制御信号N1によって、M20をON状態とする場合、M20をOFF状態とする場合の2つの状態に制御される。
第2−2電流制御部122は、2つのN型MOSFET M21及びM22から構成されている。各M21及びM22は、ソースが全波整流回路12のローサイド側電源出力14と接続され、ドレインが第2LEDブロック120と接続され、ゲートには第2制御部43からの制御信号N2が印加されるように構成されている。第2−2電流制御部122は、第2制御部43からの制御信号N2によって、M21のみをON状態とし且つM22をOFF状態とする場合、M21及びM22をON状態とする場合、M21及びM22をOFF状態とする場合の3つの状態に制御される。
第3−2電流制御部132は、4つのN型MOSFET M23〜M26から構成されている。各M23〜M26は、ソースが全波整流回路12のローサイド側電源出力14と接続され、ドレインが第3LEDブロック130と接続され、ゲートには第2制御部43からの制御信号N3が印加されるように構成されている。第3−2電流制御部132は、第2制御部43からの制御信号N3によって、M23のみをON状態とし且つM24〜M26をOFF状態とする場合、M23及びM24をON状態とし且つM25及びM26をOFF状態とする場合、M23〜M26の全てをON状態とする場合の3つの状態に制御される。
第4−2電流制御部142は、1つのN型MOSFET M27から構成されている。M27は、ソースが全波整流回路12のローサイド側電源出力14と接続され、ドレインが第4LEDブロック140と接続され、ゲートには第2制御部43からの制御信号N4が印加されるように構成されている。第4−2電流制御部142は、第2制御部43からの制御信号N4によって、M27をON状態とする場合、M27をOFF状態とする場合の2つの状態に制御される。
第5−2電流制御部152は、2つのN型MOSFET M28及びM29から構成されている。各M28及びM29は、ソースが全波整流回路12のローサイド側電源出力14と接続され、ドレインが第5LEDブロック150と接続され、ゲートには第2制御部43からの制御信号N5が印加されるように構成されている。第5−2電流制御部152は、第2制御部43からの制御信号N5によって、M28をON状態とし且つM29をOFF状態とする場合、M28及びM29をON状態とする場合、M28及びM29をOFF状態とする場合の3つの状態に制御される。
第6−2電流制御部162は、4つのN型MOSFET M30〜M34から構成されている。各M30〜M34は、ソースが全波整流回路12のローサイド側電源出力14と接続され、ドレインが第6LEDブロック160と接続され、ゲートには第2制御部43からの制御信号N6が印加されるように構成されている。第6−2電流制御部162は、第2制御部43からの制御信号N6によって、M30のみをON状態とし且つM31〜M34をOFF状態とする場合、M30及びM31をON状態とし且つM32及びM33をOFF状態とする場合、M30〜M34の全てをON状態とする場合の3つの状態に制御される。
N型MOSFETであるM20〜M34は、ゲートにソース電位を基準として所定の閾値電圧(+Vth)以上の電圧が印加されるとON状態となりローサイド側電源出力14と各LEDブロックとを導通させ、ゲートにソースと同電位の電圧が印加されるとOFF状態となってローサイド側電源出力14と各LEDブロックとの間の導通を遮断するように構成されている。
上記の様に、ローサイド側制御回路40の第2制御部43が、M20〜M34をOFF状態とさせるための電圧(L)は、ローサイド側電源出力14と同電圧であり、M20〜M34をON状態とさせるための電圧(H)は、ローサイド側電源出力14の電圧から閾値電圧(+Vth)分以上高い電圧値となる。ローサイド側制御回路40では、ローサイド側電源出力14の電位を基準として動作していることから、第1−2電流制御部121〜第6−2電流制御部162に供給するための制御信号N1〜N6を生成するに際して、電圧レベルシフト等を行う必要がない。
LED駆動回路100の電流制御回路は、上述したようにP型MOSFET M1〜M14及びN型MOSFET M20〜M34から構成されている。上記のMOSFETは、全て同じ大きさのW/Lサイズを有しているので、同通するMOSFETの個数を変化させて、各電流制御部に流れる最大電流通過量を制御することが可能となる。
以下、LED駆動装置1の動作について図3〜図6を用いて説明する。図3は全波整流回路12の出力電圧波形例50を示す図であり、図4はLEDブロックの切り換えシーケンス例を示す図である。なお、図4では、便宜上、逆方向電流防止用ダイオード171〜175は省略して示している。また、図5(a)〜図5(f)は第1制御部33からの制御信号P1〜P6を示した図であり、図6(a)〜図6(f)は第2制御部43からの制御信号N1〜N6を示した図である。
全波整流回路12の出力電圧が0(v)である時刻T0(図3参照)から全波整流回路12の出力電圧がV2(v)に到達する時刻T2(図3参照)までの間は、第1−1コンパレータ34が、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V2未満であることを検出する。それに応じて、第1−1電流制御部111〜第6−1電流制御部161が全てON状態となるように、第1制御部33から供給される制御信号P1〜P6(図5参照)は全てLOWレベルとなる。同様に、第2−1コンパレータ44が、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V2未満であることを検出する。それに応じて、第1−2電流制御部112〜第6−2電流制御部162が全てON状態となるように、第2制御部43から供給される制御信号N1〜N6(図6参照)は全てHIGHレベルとなる。
このように、時刻T0〜T2では、図4(a)に示すような電流経路が形成される。即ち、全波整流回路12のハイサイド側電源出力13とローサイド側電源出力14との間に、第1LEDブロック110〜第6LEDブロック160がそれぞれ並列に接続される電流経路が形成される。
更に、時刻T0〜T2では、第1制御部33からの制御信号P1は第1−1電流制御部111のM1のみをON状態とし、制御信号P3は第3−1電流制御部131のM6のみをON状態とし、制御信号P4は第1−1電流制御部141のM8のみをON状態とし、制御信号P6は第6−1電流制御部161のM13のみをON状態するように設定されている。同様に、第2制御部43からの制御信号N2は第2−2電流制御部122のM21のみをON状態とし、制御信号N3は第3−2電流制御部132のM23のみをON状態とし、制御信号N5は第5−2電流制御部152のM28のみをON状態とし、制御信号N6は第6−2電流制御部162のM30のみをON状態するように設定されている。即ち、この状態では、全ての電流制御部がそれぞれ1つのMOSFETをON状態とすることで各LEDブロックと全波整流回路12のハイサイド側電源出力13及びローサイド側電源出力14とが並列に接続される電流経路を形成していることとなる。
なお、第2−1電流制御部121は1つのMOSFETしか有していないので、制御信号P2はM5をON状態としている。同様に、制御信号P5もM12をON状態とし、制御信号N1もM20をON状態とし、制御信号N4もM27をON状態とする。ところで、MOSFETを1つしか含まない電流制御部(第1−2電流制御部121、第5−1電流制御部151、第1−2電流制御部112及び第4−2電流制御部142)では、電流制御部の制御とMOSFETの制御が同じであるので、以下説明を省略する。
[時刻T0での動作]
時刻T0では、全波整流回路12の出力電圧が0(v)であり、第1LEDブロック110〜第6LEDブロック160に含まれるLEDブロックを点灯させるための電圧に達していないので、LEDは点灯しない。
[時刻T1での動作]
時刻T1では、全波整流回路12の出力電圧が第1の順電圧V1となり、第1LEDブロック110〜第6LEDブロック160の各LEDブロックを単独で点灯させるのに充分な電圧となる。したがって、第1LEDブロック110〜第6LEDブロック160の各LEDが点灯する(図4(a)参照)。
[時刻T2から時刻T3の動作]
時刻T2(図3参照)から時刻T3(図3参照)までの間は、第1−1コンパレータ34が、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V2以上となったことを検出する。それに応じて、第1−1電流制御部111、第3−1電流制御部131及び第5−1電流制御部151のみがON状態となるように、第1制御部33は制御信号P1、P3及びP5のみをLOWレベルとし(図5(a)、図5(c)及び図5(e)参照)、且つ制御信号P2、P4及びP6をHIGHレベルとする(図5(b)、図5(d)及び図5(f)参照)。
同様に、時刻T2〜T3では、第2−1コンパレータ44が、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V2以上となったことを検出する。それに応じて、第2−2電流制御部122、第4−2電流制御部142及び第6−2電流制御部162のみがON状態となるように、第2制御部43は制御信号N2、N4及びN6をHIGHレベルとし(図6(b)、図6(d)及び図6(f)参照)、且つ制御信号N1、N3及びN5をLOWレベルとする(図6(a)、図6(c)及び図6(e)参照)。
このように、時刻T2〜T3では、図4(b)に示すような電流経路が形成される。即ち、全波整流回路12のハイサイド側電源出力13とローサイド側電源出力14との間に、第1LEDブロック110と第2LEDブロック120が直列に接続されたもの、第3LEDブロック130と第4LEDブロック140が直列に接続されたもの、及び第5LEDブロック150と第6LEDブロック160が直列に接続されたものが、並列に接続される電流経路が形成され、各LEDブロックに含まれるLEDが点灯する。
更に、時刻T2〜T3では、第1制御部33からの制御信号P1は第1−1電流制御部111のM1及びM2のみをON状態とし、制御信号P3は第3−1電流制御部131のM6及びM7をON状態とし、制御信号P4は第4−1電流制御部141のM8及びM9のみをON状態とし、制御信号P6は第6−1電流制御部161のM13及びM14をON状態するように設定されている。同様に、第2制御部43からの制御信号N2は第2−2電流制御部122のM21及びM22をON状態とし、制御信号N3は第3−2電流制御部132のM23及びM24のみをON状態とし、制御信号N5は第5−2電流制御部152のM28及びM29をON状態とし、制御信号N6は第6−2電流制御部162のM30及びM31のみをON状態するように設定されている。即ち、この状態では、ON状態とされている全ての電流制御部がそれぞれ2つのMOSFETをON状態とすることで2つのLEDブロックが直列に接続された構成と全波整流回路12のハイサイド側電源出力13及びローサイド側電源出力14とが並列に接続される電流経路を形成していることとなる。
[時刻T3から時刻T4の動作]
時刻T3(図3参照)から時刻T4(図3参照)までの間は、第1−2コンパレータ35が、全波整流回路12の出力電圧が第3の順電圧V3以上となったことを検出する。それに応じて、第1−1電流制御部111及び第4−1電流制御部141のみがON状態となるように、第1制御部33は制御信号P1及びP4のみをLOWレベルとし(図5(a)及び図5(d)参照)、且つ制御信号P2、P3、P5及びP6をHIGHレベルとする(図5(b)、図5(c)、図5(e)及び図5(f)参照)。
同様に、時刻T3(図3参照)から時刻T4(図3参照)までの間は、第2−2コンパレータ45が、全波整流回路12の出力電圧が第3の順電圧V3以上となったことを検出する。それに応じて、第3−2電流制御部132及び第6−2電流制御部162のみがON状態となるように、第2制御部43は制御信号N3及びN6のみをHIGHレベルとし(図6(c)及び図6(f)参照)、且つ制御信号N1、N2、N4及びN5をLOWレベルとする(図6(a)、図6(b)、図6(d)及び図6(e)参照)。
このように、時刻T3〜T4では、図4(c)に示すような電流経路が形成される。即ち、全波整流回路12のハイサイド側電源出力13とローサイド側電源出力14との間に、第1LEDブロック110、第2LEDブロック120及び第3LEDブロック130が直列に接続されたもの、第4LEDブロック140、及び第5LEDブロック150及び第6LEDブロック160が直列に接続されたものが、並列に接続される電流経路が形成され、各LEDブロックに含まれるLEDが点灯する。
更に、時刻T3〜T4では、第1制御部33からの制御信号P1は第1−1電流制御部111のM1〜M4の全てをON状態とし、制御信号P4は第4−1電流制御部141のM8〜M11の全てをON状態とするように設定されている。同様に、第2制御部43からの制御信号N3は第3−2電流制御部132のM23〜M26の全てをON状態とし、制御信号N6は第6−2電流制御部162のM30〜M34の全てをON状態するように設定されている。即ち、この状態では、ON状態とされている全ての電流制御部がそれぞれ4つのMOSFETをON状態とすることで3つのLEDブロックが直列に接続された構成と全波整流回路12のハイサイド側電源出力13及びローサイド側電源出力14とが並列に接続される電流経路を形成していることとなる。
[時刻T4から時刻T5の動作]
時刻T4(図3参照)から時刻T5(図3参照)までの間は、第1−2コンパレータ35が、全波整流回路12の出力電圧が第3の順電圧V3未満となったことを検出する。それに応じて、第1−1電流制御部111、第3−1電流制御部131及び第5−1電流制御部151のみがON状態となるように、第1制御部33は制御信号P1、P3及びP5のみをLOWレベルとし(図5(a)、図5(c)及び図5(e)参照)、且つ制御信号P2、P4、及びP6をHIGHレベルとする(図5(b)、図5(d)、及び図5(f)参照)。
同様に、時刻T4(図3参照)から時刻T5(図3参照)までの間は、第2−2コンパレータ45が、全波整流回路12の出力電圧が第3の順電圧V3未満となったことを検出する。それに応じて、第2−2電流制御部132、第4−2電流制御部142及び第6−2電流制御部162のみがON状態となるように、第2制御部43は制御信号N2、N4及びN6のみをHIGHレベルとし(図6(b)、図6(d)及び図6(f)参照)、且つ制御信号N1、N3及びN5をLOWレベルとする(図6(a)、図6(c)及び図6(e)参照)。
このように、時刻T4〜T5では、図4(d)に示すような電流経路が形成される。即ち、全波整流回路12のハイサイド側電源出力13とローサイド側電源出力14との間に、第1LEDブロック110と第2LEDブロック120が直列に接続されたもの、第3LEDブロック130と第4LEDブロック140が直列に接続されたもの、及び第5LEDブロック150と第6LEDブロック160が直列に接続されたものが、並列に接続される電流経路が形成され、各LEDブロックに含まれるLEDが点灯する。
更に、時刻T4〜T5では、第1制御部33からの制御信号P1は第1−1電流制御部111のM1及びM2のみをON状態とし、制御信号P3は第3−1電流制御部131のM6及びM7をON状態とし、制御信号P4は第4−1電流制御部141のM8及びM9のみをON状態とし、制御信号P6は第6−1電流制御部161のM13及びM14をON状態するように設定されている。同様に、第2制御部43からの制御信号N2は第2−2電流制御部122のM21及びM22をON状態とし、制御信号N3は第3−2電流制御部132のM23及びM24のみをON状態とし、制御信号N5は第5−2電流制御部152のM28及びM29をON状態とし、制御信号N6は第6−2電流制御部162のM30及びM31のみをON状態するように設定されている。即ち、この状態では、ON状態とされている全ての電流制御部がそれぞれ2つのMOSFETをON状態とすることで2つのLEDブロックが直列に接続された構成と全波整流回路12のハイサイド側電源出力13及びローサイド側電源出力14とが並列に接続される電流経路を形成していることとなる。
[時刻T5から時刻T7の動作]
時刻T5(図3参照)から時刻T7(図3参照)までの間は、第1−1コンパレータ34が、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V2未満であることを検出する。それに応じて、第1−1電流制御部111〜第6−1電流制御部161が全てON状態となるように、第1制御部33から供給される制御信号P1〜P6(図5参照)は全てLOWレベルとなる。同様に、第2−1コンパレータ44が、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V2未満であることを検出する。それに応じて、第1−2電流制御部112〜第6−2電流制御部162が全てON状態となるように、第2制御部43から供給される制御信号N1〜N6(図6参照)は全てHIGHレベルとなる。
このように、時刻T5〜T7では、図4(e)に示すような電流経路が形成される。即ち、全波整流回路12のハイサイド側電源出力13とローサイド側電源出力14との間に、第1LEDブロック110〜第6LEDブロック160がそれぞれ並列に接続される電流経路が形成される。
更に、時刻T5〜T7では、第1制御部33からの制御信号P1は第1−1電流制御部111のM1のみをON状態とし、制御信号P3は第3−1電流制御部131のM6のみをON状態とし、制御信号P4は第1−1電流制御部141のM8のみをON状態とし、制御信号P6は第6−1電流制御部161のM13のみをON状態するように設定されている。同様に、第2制御部43からの制御信号N2は第2−2電流制御部122のM21のみをON状態とし、制御信号N3は第3−2電流制御部132のM23のみをON状態とし、制御信号N5は第5−2電流制御部152のM28のみをON状態とし、制御信号N6は第6−2電流制御部162のM30のみをON状態するように設定されている。即ち、この状態では、全ての電流制御部がそれぞれ1つのMOSFETをON状態とすることで各LEDブロックと全波整流回路12のハイサイド側電源出力13及びローサイド側電源出力14とが並列に接続される電流経路を形成していることとなる。
なお、時刻T6(図3参照)となって、全波整流回路12の出力電圧が第1の順電圧V1より低下すると、第1LEDブロック110〜第6LEDブロック160に含まれるLEDを点灯させるための電圧に達していないので、LEDは点灯しない。
以後、時刻T0〜時刻T7(次にサイクルの時刻T0に相当)の状態を繰り返しながら、第1LEDブロック110〜第6LEDブロック160の直列接続及び並列接続の切換えを行う様な点灯制御が行われる。
[全高調波歪を抑制できることの説明]
図7は、LED駆動回路1において全波整流回路12から供給される電圧及び電流を示す図である。
図7(a)は、図3と同様に、全波整流回路12から供給される電圧波形50を示している。図7(b)は、全波整流回路12から供給される電流波形51を示している。図7(c)は、LED駆動回路1において、第1−1電流制御部111〜第6−1電流制御部161及び第2−1電流制御部112〜第6−2電流制御部162が、全て1つのMOSFETから構成したと仮定した場合の電流波形52を示す図である。
LED駆動回路1では、時刻T2及び時刻T5において、図4(b)に示す電流経路に切換える場合、ON状態となる全ての電流制御部においてON状態となるMOSFETを2個として、2つのLEDブロックが直列に接続されたものに供給される電流量を増加させている。また、LED駆動回路1では、時刻T3〜時刻T4において、図4(c)に示す電流経路とする場合、ON状態となる全ての電流制御部においてON状態となるMOSFETを4個として、3つのLEDブロックが直列に接続されたものに供給される電流量を増加させている。したがって、図7(b)に示すように、時刻T0〜時刻T7における電流波形が、サインカーブから大きくずれていない。
これに対して、図7(c)に示す電流波形52では、時刻T2及び時刻T5では、電圧は変化しても、2つが直列に接続されたLEDブロックに供給される電流量が、1つのMOSFETによって制限されてしまうため、電流量が低下してしまう。同様に、時刻T3〜時刻T4では、3つが直列に接続されたLEDブロックに供給される電流量が、1つのMOSFETによって制限されてしまうため、更に電流量が低下してしまう。したがって、図7(c)に示す電流波形52では、電流波形が、サインカーブから大きくずれてしまう。
図7(b)に示す電流波形51に含まれる全高調波歪は約20%であり、図7(c)に示す電流波形52に含まれる全高調波歪は約71%である。このように、LED駆動回路1において、各電流制御部において、LEDブロックの並列接続と直列接続の切換えと同期させて、ON状態とするMOSFETの個数を制御して、最大電流通過量を調整することによって、全高調波歪を抑制することが可能となった。
図8は、本発明に係る他のLED駆動装置2の概略説明図である。
図8に示すLED駆動装置2において、図1に示すLED駆動装置1と同じ構成には同じ番号を付して説明を省略する。LED駆動装置2において、図1に示すLED駆動装置1との差異は、ハイサイド制御回路30の抵抗32とローサイド制御回路40の抵抗42を除き、抵抗25によってツェナーダイオード31及びツェナーダイオード41を接続した点のみである。
図8に示すような構成としても、ハイサイド制御回路30の第1制御部33及びローサイド制御回路40の第2制御回路43へ、それぞれ基準電圧を提供することができる。さらに、図1に示すLED駆動装置1と比較して、抵抗数を減少させることも可能となった。
図9は、本発明に係る更に他のLED駆動装置3の概略説明図である。
図9に示すLED駆動装置3において、図1に示すLED駆動装置1と同じ構成には同じ番号を付して説明を省略する。
LED駆動装置3は、図9に示す様に、商用電源(例えば、交流100V)10と接続する接続端子11、全波整流回路12、抵抗分圧部20、ハイサイド側制御回路30´、ローサイド側制御回路40´、及びLED駆動回路200等から構成される。
図9に示すハイサイド側制御回路30´と図1に示すハイサイド側制御回路30との差異は、ハイサイド側制御回路30´が第1−2のコンパレータ35を有していない点のみである。また、図9に示すローサイド側制御回路40´と図1に示すローサイド側制御回路40との差異は、ローサイド側制御回路40´が第2−2のコンパレータ45を有していない点のみである。
LED駆動回路200は、複数のLEDを含む第1LEDブロック210、及び複数のLEDを含む第2LEDブロック220を有している。第1LEDブロック210及び第2LEDブロック220は、Vf=3.2Vの白色LEDを9個ずつ直列に接続したものである。したがって、各LEDブロック単独では、印加電圧が第1の順電圧(V11:3.2V×9=28.8V)以上となった場合に、各ブロックに含まれるLEDが発光を開始する。また、第1LEDブロック210及び第2LEDブロック220の内の2つが直列に接続された場合には、印加電圧が第2の順電圧(V12:3.2V×9×2=57.6V)以上となった場合に、直列に接続された2ブロックに含まれるLEDが発光を開始する。
また、LED駆動回路200において、第1LEDブロック210は、全波整流回路12のハイサイド側電源出力13と第1−1電流制御部211を介して接続され、全波整流回路12のローサイド側電源出力14と第1−2電流制御部212を介して接続されている。同様に、第2LEDブロック220は、ハイサイド側電源出力13と第2−1電流制御部221を介して接続され、ローサイド側電源出力14と第2−2電流制御部222を介して接続されている。さらに、LED駆動回路200では、第1LEDブロック210と第2LEDブロック220との間に逆方向電流防止用ダイオード271が配置されている。
図10は、LED駆動回路200の詳細を示した回路図である。
第1−1電流制御部211は、2つのP型MOSFET M40及びM41から構成されている。第2−1電流制御部221は、1つのP型MOSFET M42から構成されている。P型MOSFETであるM40〜M42は、ゲートにソース電位を基準として所定の閾値電圧(−Vth)以下の電圧が印加されるとON状態となり、ハイサイド側電源出力13と各LEDブロックとを導通させ、ゲートにソースと同電位の電圧が印加されると、OFF状態となって、ハイサイド側電源出力13と各LEDブロックとの間の導通を遮断するように構成されている。
上記の様に、ハイサイド側制御回路30´の第1制御部33が、M40〜M42をON状態とさせるための電圧(L)は、ハイサイド側電源出力13の電圧から閾値電圧(−Vth)分以上を差し引いた電圧値であり、M40〜M42をOFF状態とさせるための電圧(H)は、ハイサイド側電源出力13と同電圧となる。ハイサイド側制御回路30´では、ハイサイド側電源出力13の電位を基準として動作していることから、第1−1電流制御部211及び第2−1電流制御部221に供給するための制御信号P11及びP12を生成するに際して、電圧レベルシフト等を行う必要がない。
第1−2電流制御部212は、1つのN型MOSFET M50から構成されている。第2−2電流制御部222は、2つのN型MOSFET M51及びM52から構成されている。N型MOSFETであるM50〜M52は、ゲートにソース電位を基準として所定の閾値電圧(+Vth)以上の電圧が印加されるとON状態となり、ローサイド側電源出力14と各LEDブロックとを導通させ、ゲートにソースと同電位の電圧が印加されるとOFF状態となって、ローサイド側電源出力14と各LEDブロックとの間の導通を遮断するように構成されている。
上記の様に、ローサイド側制御回路40´の第2制御部43が、M50〜M52をOFF状態とさせるための電圧(L)は、ローサイド側電源出力14と同電圧であり、M50〜M52をON状態とさせるための電圧(H)は、ローサイド側電源出力14の電圧から閾値電圧(+Vth)分以上高い電圧値となる。ローサイド側制御回路40´では、ローサイド側電源出力14の電位を基準として動作していることから、第1−2電流制御部221及び第2−2電流制御部222に供給するための制御信号N11及びN12を生成するに際して、電圧レベルシフト等を行う必要がない。
LED駆動回路200の電流制御部は、上述したようにP型MOSFET M40〜M42及びN型MOSFET M50〜M52から構成されている。上記のMOSFETは、全て同じ大きさのW/Lサイズを有しているので、同通するMOSFETの個数を変化させて、各電流制御部に流れる最大電流通過量を制御することが可能となる。即ち、第1−1電流制御部211及び第2−2電流制御部222における最大電流通過量が、第1−2電流制御部212及び第2−1電流制御部221の最大電流通過量より大きくなるように設定されている。
図11は、LEDブロックの他の切り換えシーケンス例を示す図である。
以下、図11を用いてLED駆動装置3の動作について説明する。図11では、便宜上、逆方向電流防止用ダイオード271は省略して示している。
全波整流回路12の出力電圧が0(v)からV12(v)に到達するまでの間は、第1−1コンパレータ34が、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V12未満であることを検出する。それに応じて、第1−1電流制御部211及び第2−1電流制御部221がON状態となるように、第1制御部33から制御信号P11及びP12が供給される。同様に、第2−1コンパレータ44が、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V12未満であることを検出する。それに応じて、第1−2電流制御部212及び第2−2電流制御部222がON状態となるように、第2制御部43から制御信号N11及びN12が供給される。
したがって、全波整流回路12の出力電圧が0(v)からV12(v)に到達するまでの間は、図11(a)に示すような電流経路が形成される。即ち、全波整流回路12のハイサイド側電源出力13とローサイド側電源出力14との間に、第1LEDブロック210及び第2LEDブロック220がそれぞれ並列に接続される電流経路が形成される。この状態で、全波整流回路12の出力電圧が第1の順方向電圧V11以上となると、第1LEDブロック210及び第2LEDブロック220の各LEDが点灯する。
全波整流回路12の出力電圧がV12以上となると、第1−1コンパレータ34が、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V12以上となったことを検出する。それに応じて、第1−1電流制御部211のみがON状態となるように、第1制御部33は制御信号を供給する。同様に、第2−1コンパレータ44が、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V12以上となったことを検出する。それに応じて、第2−2電流制御部222のみがON状態となるように、第2制御部43は制御信号を供給する。
したがって、全波整流回路12の出力電圧がV12(v)以上の間は、図11(b)に示すような電流経路が形成される。即ち、全波整流回路12のハイサイド側電源出力13とローサイド側電源出力14との間に、第1LEDブロック210と第2LEDブロック220とが直列に接続される電流経路が形成され、各LEDブロックに含まれるLEDが点灯する。
全波整流回路12の出力電圧がV12(v)未満となると、第1−1コンパレータ34が、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V12未満であることを検出する。それに応じて、第1−1電流制御部211及び第2−1電流制御部221がON状態となるように、第1制御部33から制御信号が供給される。同様に、第2−1コンパレータ44が、全波整流回路12の出力電圧が第2の順電圧V12未満であることを検出する。それに応じて、第1−2電流制御部212及び第2−2電流制御部222が全てON状態となるように、第2制御部43から制御信号が供給される。
したがって、全波整流回路12の出力電圧がV12(v)未満となると、図11(c)に示すような電流経路が形成される。即ち、全波整流回路12のハイサイド側電源出力13とローサイド側電源出力14との間に、第1LEDブロック210及び第2LEDブロック220がそれぞれ並列に接続される電流経路が形成される。この状態で、全波整流回路12の出力電圧が第1の順方向電圧V11未満となるまで、第1LEDブロック210及び第2LEDブロック220の各LEDが点灯する。
以後、上記の状態を繰り返しながら、即ち、第1LEDブロック210及び第2LEDブロック220の直列接続及び並列接続の切換えを行いながら、点灯制御が行われる。
図9〜図11に示した、2つのLEDブロックの直列接続及び並列接続の切換えは、本発明に係るLED駆動装置における最小構成単位である。図1に示すLED駆動装置1では、6つのLEDブロックを有し、6のLEDブロックを、1個→2個→3個と並列接続から直列接続に切換えて点灯制御を行った。この様に、本発明に係るLED駆動装置が備えることができるLEDブロックの個数及び1つのLEDブロックに含まれるLEDの個数は、利用する商用交流電圧の種類(100V、220V等)等に応じて、任意に設定することが可能である。また、LEDブロックの直列と並列との切換えも、前述した1個→2個→3個だけではなく、更に多様に切換えを実施することが可能である。
説明を明確にするため、同一サイズのW/Lを用いたFETのON状態の数で電流の増減を表したが、一般に知られるように、FETはゲート電圧の値によってソースとドレインとを流れる電流の飽和値を可変することが可能である。したがって、本発明の実施の形態で示したON状態のFETの数が多い場合はゲート電圧の絶対値を大きく、ON状態のFETの数が少ない場合はゲート電圧の絶対値を小さくすることによって、複数並列に設置したFETを単独のFETで置き換えられることは言うまでもない。