JP5558853B2 - 動力線の損失を少なくとも表示または出力する機能を有する電動機制御装置 - Google Patents

動力線の損失を少なくとも表示または出力する機能を有する電動機制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5558853B2
JP5558853B2 JP2010021296A JP2010021296A JP5558853B2 JP 5558853 B2 JP5558853 B2 JP 5558853B2 JP 2010021296 A JP2010021296 A JP 2010021296A JP 2010021296 A JP2010021296 A JP 2010021296A JP 5558853 B2 JP5558853 B2 JP 5558853B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
power line
unit
value
motor control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010021296A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011160585A (ja
Inventor
敬 岡本
晃 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FANUC Corp
Original Assignee
FANUC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by FANUC Corp filed Critical FANUC Corp
Priority to JP2010021296A priority Critical patent/JP5558853B2/ja
Publication of JP2011160585A publication Critical patent/JP2011160585A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5558853B2 publication Critical patent/JP5558853B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、電動機などに電力を供給する動力線の損失を表示する機能を有する電動機制御装置に関する。
工作機械や産業用機械などの機械を駆動する電動機へ電力を供給する動力線は許容電流によって選定されることが一般的である。この選定方法では、動力線が有する抵抗で発生する損失が評価されておらず、機械のライフサイクル全体を考えて最適化が図られていない。
動力線の損失は該動力線に流れる電流iと動力線の長さLと太さSで決まる抵抗値RによってR・i2と計算でき、動力線の抵抗値が小さいほど損失も小さい。通常、動力線の長さは機械構造などに応じて最短になるように設計されているため、動力線の太さを変更することで抵抗値Rを調整することができる。
ここで、動力線を太くすると抵抗値Rが小さくなり省エネルギーを実現できるが、動力線自体のコストは上昇する。そのため、動力線は太ければ太いほど良いわけではなく、機械のライフサイクル全体での動力線損失を評価した上で適切な動力線の太さを選択することが望ましい。
具体例として、3本の動力線に連続的に19Armsの電流が流れる用途において、2mm2の3芯のビニル被覆動力線(許容電流は19Arms)を選定した場合について検討する。1mあたり動力線の損失は、「3芯*10mΩ*(19Arms)2=10.6W」であり、1日に10時間,1ヶ月間20日の稼働とすると、1年間の損失は25kWhとなる。
ここで、選定時に2mm2ではなく、3.5mm2の動力線を選択していたとすると、初期費用は1mあたり100円程度上昇するが、動力線1mあたりの年間損失量は14kWhとなる。電気料金が10円/kWh程度とすると、約1年の使用で3.5mm2の動力線の方が低コストとなる。
同様に動力線の許容電流に近い電流が連続的に流される場合には、もう1ランク太い動力線を選ぶことで、約1年から2年程度で初期費用が回収できる。しかし、必ずしも許容電流の電流が連続的に流れるとは限らないため、全ての動力線においてワンランク太い動力線を選ぶべきとはいえない。
また、動力線の被覆の材料として耐熱性能の高いものを選択すると、同じ線の径の動力線でも許容電流が大きくなるが、動力線の損失の点ではより損失が増えることになる。このような場合には、被覆性能を落として動力線を太くすることで、初期費用低減と稼働時の動力線損失低減を図れる場合もある。
動力線を太くすることは生産性に影響を与えずに初期費用のみ損失低減を実現できる手段であり、動力線のコストと損失による電気料金の単純なコスト比較によって、動力線を太くするか否かを選択することができる。
一方、特許文献1には、生産性を落とした上で省エネルギーを実現する技術が開示されている。特許文献2には、成形1サイクルの消費電力を表示し、製品コストに反映させる技術が開示されている。また、特許文献3には、ロボットの消費電力の情報から異常を判断する技術が開示されている。
特開平6−161535号公報 特開2000−206150号公報 特開2000−105605号公報
温室効果ガスの削減が叫ばれている今日、社会全体の省エネルギー化が大きな課題であるが、動力線の選定を容易な判断基準で行うことが非常に有用である。しかし、従来技術で説明したように、適切な動力線の太さを選択するには、ライフサイクル全体で動力線の損失を見積もることが必要であるものの、制御装置で駆動する電動機を用いた機械に関しては、動力線の損失が時間と共に変化するため、損失を精度よく見積もることは困難であった。
一般に制御装置によって電動機の動作を制御する場合には、電流を操作して所望の動作を実現するが、その際、動力線に流れる電流も時間と共に変化する。結果として、動力線の損失が時間と共に変化してしまう。よって、動力線に発生する損失を精度良く見積もるには、この時間と共に変化する損失を十分に考慮しなければならない。この損失を見積もる方法としては、例えば、実際の機械において、動力線の損失を測定する方法がある。この方法であれば、様々な運転パターンの割合や機械稼働率などを考慮した上で損失を見積もることができ、各ユーザ毎に異なる損失を精度よく見積もることができる。
しかし、機械の稼働状況を踏まえて損失を見積もるには、ある程度、長時間での損失を測定しなければならず、特別な測定装置が必要となる。その上、その装置を長時間使用し続けることは非常に費用がかかってしまう。さらに、一台の機械には複数台の動力線があり、その全ての動力線において損失を測定するとなると、その費用は膨大となる。また、場合によっては、測定のために生産を止めることも必要となってしまう。
一方、各電動機の動作、もしくは機械全体の動作をシミュレーションする装置において、電動機に流れる電流をシミュレーションし、各電動機の二乗平均電流などを表示し、それを元に動力線の損失を見積もることもできるが、各ユーザでの運転パターンの違いや長期的視野における稼働率などの様々な点を考慮することは手間がかかってしまう。また、シミュレーションと実機での電流値の差異も考えられ、特に加工や成形などを行う機械では、その加工・成形条件などによって電動機の電流値は異なってしまう。
また、特許文献1に開示される技術では、生産性を落とすことが経営上多方面に影響するため、判断基準を設定することが難しく容易に適用できない。
特許文献2や特許文献3に開示される技術は、動力線の損失を容易に見積もる手法を提示するものではない。
そこで本発明の目的は、特別な測定装置を用いずに電動機に電力を供給する動力線の損失評価が容易で、省エネルギー効果の大きい動力線を優先的に太くすることができる動力線の損失を少なくとも表示または出力する機能を有する電動機制御装置を提供することである。
本願の請求項1に係る発明は、工作機械や産業用機械に備わった電動機に電力を供給する電力供給部に、該電力供給部の電流を検出する電流検出部によって検出された電流検出値と、電動機制御装置の電流指令作成部で作成された該電力供給部に流れる電流の電流指令値とを元に作成された指令を与え、該電動機を駆動制御する該電動機制御装置において、前記電動機制御装置に予め設定されている前記電力供給部に接続された動力線の抵抗値と前記電流指令値あるいは前記電流検出値を元に前記動力線の損失値を計算する損失計算部と、前記損失計算部により計算された損失値を少なくとも表示する表示部または前記電動機制御部の外部機器に出力する出力部のいずれか一方と、を備えたことを特徴とする電動機制御装置である。
請求項2に係る発明は、前記電力供給部は直流を交流に変換し該電動機に電力を供給するインバータを備えた電力供給部であって、前記電流検出部はインバータと電動機間に流れる電流を検出する電流検出部であって、前記電流指令値はインバータと電動機間に流れる電流の電流指令値であって、前記動力線はインバータと電動機間の動力線であることを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置である。
請求項3に係る発明は、前記予め設定されている動力線の抵抗値は、前記動力線の抵抗率、断面積、および長さからなる第1の情報、または、前記電動機の巻き線抵抗値、前記インバータの所定の電圧値の電圧を前記動力線および前記電動機に印加した時に流れる電流値、および前記インバータの所定の電圧値からなる第2の情報のいずれか一方の情報を元に計算された前記動力線の抵抗値であることを特徴とする請求項2に記載の電動機制御装置である。
請求項4に係る発明は、前記損失計算部により計算された損失と共に、設定された前記第1または第2の情報の少なくとも一方を合わせて少なくとも表示または出力することを特徴とする請求項3に記載の電動機制御装置である。
請求項5に係る発明は、前記電力供給部は交流電源からの交流を直流に変換するコンバータと、該直流を再び交流に変換し該電動機に電力を供給するインバータとを有する電力供給部であって、前記電流検出部は該コンバータの入力電流を検出する電流検出部であって、前記電流指令値は該コンバータの入力電流の電流指令値であって、前記動力線はコンバータの入力部に接続される動力線であることを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置である。
請求項6に係る発明は、交流電源からの交流を直流に変換するコンバータ、該直流を再び交流に変換し工作機械や産業用機械に備わった電動機に電力を供給するインバータと、を有する電力供給部に指令し該電動機を駆動制御する電動機制御装置において、前記コンバータ、前記インバータ、および前記電動機の消費電力を計算する消費電力計算部と、前記消費電力計算部で計算された前記消費電力と前記コンバータの入力電圧からコンバータの入力電流計算値を計算する電流計算部と、前記電動機制御装置に予め設定された前記コンバータの入力部に接続される動力線の抵抗値と前記コンバータの入力電流計算値を元に前記動力線の損失を計算する損失計算部と、前記損失計算部により計算された損失値を少なくとも表示する表示部または前記電動機制御部の外部機器に出力する出力部のいずれか一方と、を備えたことを特徴とする電動機制御装置である。
本発明により、特別な測定装置を用いずに電動機に電力を供給する動力線の損失評価が容易で、省エネルギー効果の大きい動力線を優先的に太くすることができる動力線の損失を少なくとも表示または出力する機能を有する電動機制御装置を提供できる。
本発明に係る電動機を制御する制御装置の概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態を説明する図である。 電動機制御装置の表示装置に表示される動力線損失の第1の表示例である。 電動機制御装置の表示装置に表示される動力線損失の第2の表示例である。 本発明の第2の実施形態を説明する図である。 本発明の第3の実施形態を説明する図である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。本発明は、電動機へ電力を供給する動力線について、一定期間のエネルギーの損失値を計算し、計算結果を表示、あるいは外部機器に出力する電動機の制御装置である。
図1は、本発明に係る電動機を制御する制御装置の概略ブロック図である。電動機制御装置10は、プロセッサ31、メモリ33、表示制御部35、入出力インタフェース39、およびサーボ制御部41が、バス45を介して相互に接続されている。表示制御部35には表示装置37が接続されている。入出力インタフェース39を介して電動機制御装置10に接続されたパーソナルコンピュータなどの外部機器(図示せず)に電動機制御装置10内で生成された各種データが出力されたり、該外部機器から各種データを電動機制御装置10に入力したりできる。
サーボ制御部41には電力供給部43が接続され、電力供給部43は電動機16に接続されている。メモリ33はRAMやROMによって構成され、プロセッサ31が実行するプログラムや本発明を実行するのに必要なデータが格納されている。プロセッサ31は、メモリ33に格納されているプログラムを順次読み取り実行しモータを駆動する指令をサーボ制御部41に出力する。
サーボ制御部41はいわゆるデジタルサーボ回路であって、プロセッサ31からの指令および位置のフィードバック情報,速度のフィードバック情報,電流のフィードバック情報に基づき、位置ループ処理,速度ループ処理,および電流ループ処理を行い、制御指令を電力供給部43に出力する。なお、速度ループ処理において電流指令値が求められる。これらの処理は電動機を駆動制御する際に通常行われている処理である。電力供給部43では、サーボ制御部41から指令される制御指令に従って、外部電源から供給される交流電源の電圧および電流、周波数を可変に制御することにより、電動機16の回転を制御して図示しない工作機械や産業用機械を駆動する。
電力供給部43は、例えば、図5や図6に示されるように交流電源を直流に変換するコンバータ12,コンバータ12で変換された直流を再び交流に変換し電動機16に電力を供給するインバータ14を備えている。なお、図2では、交流電源を直流に変換するコンバータ12は図示省略されている。従来公知のように電動機制御装置10は制御指令に基づいてコンバータ12を制御することによって、電力供給部に入力される電流を変更することが可能である。あるいは、従来公知のように電動機制御装置10は制御指令に基づいてインバータ14を制御することによって、電動機16に供給される電力の電圧や電流、周波数を変更することができる。以下、電動機16は3相駆動の電動機として説明する。この場合、電力は抵抗値Rの動力線3本を介して電力供給部43から電動機16に供給される。
図2は、本発明の第1の実施形態を説明する図である。電動機制御装置10は電動機16を制御する制御装置である。電動機制御装置10は、プロセッサ31で算出された位置指令や速度指令に従って電動機16を駆動制御するサーボ制御部41(図1参照)を備えている。また、各種データを表示する表示装置37(図1参照)を備えている。
電動機制御装置10はサーボ制御部41において制御指令を生成し、電力供給部43(図1参照)に備わったインバータ14−1〜14−nのn個のインバータそれぞれに対して該制御指令を出力する。なお、図2では、外部電源から供給された交流を直流に変換するコンバータ12は図示されていない。
電動機16−1〜16−nにはインバータ14−1〜14−nから動力線20−1〜20−nを介して電力が供給される。各インバータ14−1〜14−nは、電動機制御装置10からの制御指令に基づいて各電動機16−1〜16−nに供給される電圧や電流、周波数が制御される。インバータ14−1〜14−nの出力部には、電動機16−1〜16−nに供給される電流を検出する電流計18が取り付けられている。電流計18で検出された検出電流値If_1u,If_1v,If_1w、・・・、If_nu,If_nv,If_nwは、電流フィードバックとして各々電動機制御装置10にフィードバックされる。サーボ制御部41では電流指令値と検出電流値を元に各インバータ14−1〜14−nに対して電流ループ処理を行い、各インバータ14−1〜14−nそれぞれに対して電圧指令を作成し、該電圧指令を出力する。
電動機制御装置10には、動力線20における電力損失を計算するための動力線20の断面積Sと長さLが予め入力され、メモリ33に記憶される。なお、電動機制御装置10には動力線の抵抗値を計算するための動力線抵抗率ρがメモリ33に予め記憶されている。動力線20−1〜20−nの抵抗値R1,R2,・・・,Rnはそれぞれ数1式によって求められる。動力線20−1〜20−nの長さをそれぞれL1,L2,・・・,Ln、動力線20−1〜20−nの断面積をそれぞれS1,S2,・・・,Snとする。R1は動力線20−1の抵抗値、R2は動力線20−2の抵抗値、・・・Rnは動力線20−nの抵抗値である。
Figure 0005558853
そして、所定計算周期での動力線20−1〜20−nのそれぞれの損失は数2式で計算される。ΔWL1は動力線20−1の損失、ΔWL2は動力線20−2の損失、・・・ΔWLnは動力線20−nの損失である。ここで、所定計算周期を制御周期Δtとする。
Figure 0005558853
したがって、一定期間の損失積算は数3式で計算される。
Figure 0005558853
動力線20の損失を計算する際に、数2式の検出電流値If_1u,If_1v,If_1w、・・・、If_nu,If_nv,If_nwに替えて、サーボ制御部41で生成される電流指令値を用いてもよい。
動力線20−1〜20−nの抵抗値R1〜Rnに関しては、電動機制御装置10のメモリ33に予め格納しておいてもよい。あるいは、インバータ14−1〜14−nから所定の電圧値の電圧を印加し、その電流応答(インバータの出力電流)を元に動力線20と電動機16の合成抵抗値を求めることができる。この場合には、予め電動機制御装置10に入力された電動機16−1〜16−nの巻き線抵抗の抵抗値を減算することで、動力線20−1〜20−nの抵抗値を求めることもできる。電動機16の巻線抵抗が1相あたりRmとすると、起電力の影響の少ない極低速において、インバータ14へ電圧指令値:Vu,Vv,Vwを与え、その際のインバータの出力電流がIu,Iv,Iwであったとする。動力線の抵抗値は数4式によって計算できる。
Figure 0005558853
V相、W相においても同様の計算により動力線の抵抗値をそれぞれ算出できる。この実施形態の電動機制御装置10では、電動機の制御に必要な情報である電流計18で検出された検出電流値やサーボ制御部41(図1参照)で計算される電流指令値を動力線20の損失計算に用いるため、電流測定用に新たに装置を付加する必要がない。そのため、制御対象の全ての電動機16に対して動力線20の損失計算が容易である。また、計算に用いる電流検出値や電流指令値は、動力線20に実際に流れる電流値と極めて一致するため、高い精度での損失計算が可能であり、生産性に影響を与えるような機械停止なども必要なく、期間が長くなることでその精度が落ちることもない。その上、各ユーザでの運転パターンの違いや機械の稼働率についても正確に加味した上での実績値が得られる。
結果として、この電動機制御装置10で得られた一定期間の損失積算値を元に、ライフサイクル全体での動力線20の損失を容易に見積もることができ、適切な太さの動力線のケーブルを選択することができる。なお、グラフ上で例えば一カ月ごとの損失積算値を表示することも可能であり、その変化の様子から将来の損失を推定することもできる。
図3は、電動機制御装置の表示装置に表示される動力線損失の第1の表示例である。電動機制御装置10の表示装置37に表示される軸1は電動機1(16−1)に対応し、軸2は電動機2(16−2)に対応し、・・・、軸nは電動機n(16−n)に対応する。図3に示されるように、各軸1〜軸n毎に最近aヶ月の損失電力量、径、長さが表示される。そのため、複数の電動機16からなる駆動システムにおいては、各電動機16の動力線20の損失を比較することができ、各動力線20の損失比較が容易となる。全ての機械のうちのどの動力線20を取り換えれば最も費用対効果が高いかを判断することも可能である。
また、損失積算値は、動力線20の断面積に反比例するため、断面積を変えた場合の一定期間の損失予想値を表示することも可能である。動力線20の変更を検討する立場からすれば、現在使用されている動力線20のケーブルの断面積と長さの情報が同時に表示されることで、動力線20を変更することによる損失低減効果の確認や変更に伴う動力線20のケーブルの手配が容易に行え、手間が軽減される。なお、損失積算値から電気料金を表示し、コストとして表示するようにしてもよい。
図4は、電動機制御装置の表示装置に表示される動力線損失の第2の表示例である。図4は、軸1の1ヶ月毎の動力線損失である。単位動力線損失当たりのコストと動力線損失を乗算することによって総損失コストを表示するようにしてもよい。
図5は、本発明の第2の実施形態を説明する図である。コンバータ12は外部電源から供給される交流を直流に変換し、インバータ14は再び交流に変換し、電動機16に供給する。コンバータ12へ入力する電流は電動機制御装置10により制御されている。コンバータ12に入力する動力線20の抵抗値を電動機制御装置10のメモリ33に予め入力しておく。コンバータ12への入力電流の値から所定計算周期で入力系統の抵抗成分での損失を計算する。
コンバータ12への交流電源の入力電流は電流計18によって検出され、検出された検出電流値は電流フィードバックIc_r,Ic_s,Ic_tとして電動機制御装置10に入力する。所定計算周期は電流制御周期のような短い時間に関するものである。数5式によって所定計算周期での損失を計算できる。また、数6式によって一定期間の損失を積算できる。なお、図2と図5に示される電流計18が測定する箇所は異なるものの電流測定を行う手段ということで同一符号とした。
Figure 0005558853
Figure 0005558853
図6は、本発明の第3の実施形態を説明する図である。電動機制御装置10に予めコンバータ12の入力側の動力線20の抵抗値を入力し、数7式によってコンバータ12自体の消費電力およびコンバータ16に接続されている各インバータ14a,14b,14cと各電動機16a,16b,16cの消費電力の合計値(総消費電力W_all)と入力電圧Vacの値から、コンバータ12の入力電流2(=(W_all/Vac)2)を計算し、所定計算周期で動力線の抵抗成分での損失を数8式によって計算する。所定計算周期は電流制御周期のように短い時間に関するものである。また、数9式によって一定期間の損失計算を行う。コンバータ12の入力電圧は、外部電源からの入力電圧の値(=Vac)を用いることができる。
Figure 0005558853
Figure 0005558853
Figure 0005558853
図2、図5、および図6に示される電動機制御装置10に備わった表示部に替えて、電動機制御装置10から動力線の損失に関連するデータを外部のパーソナルコンピュータなどの装置に出力し、該装置に備わった表示装置に表示するようにしてもよい。
また、本発明の電動機制御装置で駆動する工作機械や産業用機械では、動力線の取り換えを容易に行えることが望ましい。端子台などによって動力線であるケーブルを中継し、ケーブルの全体ではなく一部の太さを変更可能な構造とすることで、コネクタ等を新たに準備せずに、電力料金の上昇や、省エネの価値の変化に対して柔軟な対応が可能となる。ここで、端子台などを設けて、動力線を容易に変更できる構造は、全ての電動機に対して行う必要はなく、電動機の駆動電流が比較的大きくなる軸のみ行ったり、ユーザによって軸の負荷が大きく異なると想定される電動機にのみ行ったりすることも可能である。
なお、本発明はハードウェアの構成によって効果が変わるものではなく、電動機制御装置にて1つのハードウェアを構成しても良いが、電動機制御装置に加え、電力供給部、電流検出部を含めたものを1つのハードウェアとしてもよい。また、電動機制御装置は複数のハードウェアから構成されてもよい。
10 電動機制御装置
10a 消費電力計算部
12 コンバータ
14 インバータ
16 電動機
18 電流計
20 動力線
31 プロセッサ
33 メモリ
35 表示制御部
37 表示装置
39 入出力インタフェース
41 サーボ制御部
43 電力供給部
45 バス
W_all 総消費電力
ρ 動力線抵抗率

Claims (6)

  1. 工作機械や産業用機械に備わった電動機に電力を供給する電力供給部に、該電力供給部の電流を検出する電流検出部によって検出された電流検出値と、電動機制御装置の電流指令作成部で作成された該電力供給部に流れる電流の電流指令値とを元に作成された指令を与え、該電動機を駆動制御する該電動機制御装置において、
    前記電動機制御装置に予め設定されている前記電力供給部に接続された動力線の抵抗値と前記電流指令値あるいは前記電流検出値を元に前記動力線の損失値を計算する損失計算部と、前記損失計算部により計算された損失値を少なくとも表示する表示部または前記電動機制御部の外部機器に出力する出力部のいずれか一方と、を備えたことを特徴とする電動機制御装置。
  2. 前記電力供給部は直流を交流に変換し該電動機に電力を供給するインバータを備えた電力供給部であって、前記電流検出部はインバータと電動機間に流れる電流を検出する電流検出部であって、前記電流指令値はインバータと電動機間に流れる電流の電流指令値であって、前記動力線はインバータと電動機間の動力線であることを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  3. 前記予め設定されている動力線の抵抗値は、前記動力線の抵抗率、断面積、および長さからなる第1の情報、または、前記電動機の巻き線抵抗値、前記インバータの所定の電圧値の電圧を前記動力線および前記電動機に印加した時に流れる電流値、および前記インバータの所定の電圧値からなる第2の情報のいずれか一方の情報を元に計算された前記動力線の抵抗値であることを特徴とする請求項2に記載の電動機制御装置。
  4. 前記損失計算部により計算された損失と共に、設定された前記第1または第2の情報の少なくとも一方を合わせて少なくとも表示または出力することを特徴とする請求項3に記載の電動機制御装置。
  5. 前記電力供給部は交流電源からの交流を直流に変換するコンバータと、該直流を再び交流に変換し該電動機に電力を供給するインバータとを有する電力供給部であって、前記電流検出部は該コンバータの入力電流を検出する電流検出部であって、前記電流指令値は該コンバータの入力電流の電流指令値であって、前記動力線はコンバータの入力部に接続される動力線であることを特徴とする請求項1に記載の電動機制御装置。
  6. 交流電源からの交流を直流に変換するコンバータ、該直流を再び交流に変換し工作機械や産業用機械に備わった電動機に電力を供給するインバータと、を有する電力供給部に指令し該電動機を駆動制御する電動機制御装置において、
    前記コンバータ、前記インバータ、および前記電動機の消費電力を計算する消費電力計算部と、
    前記消費電力計算部で計算された前記消費電力と前記コンバータの入力電圧からコンバータの入力電流計算値を計算する電流計算部と、
    前記電動機制御装置に予め設定された前記コンバータの入力部に接続される動力線の抵抗値と前記コンバータの入力電流計算値を元に前記動力線の損失を計算する損失計算部と、前記損失計算部により計算された損失値を少なくとも表示する表示部または前記電動機制御部の外部機器に出力する出力部のいずれか一方と、
    を備えたことを特徴とする電動機制御装置。
JP2010021296A 2010-02-02 2010-02-02 動力線の損失を少なくとも表示または出力する機能を有する電動機制御装置 Active JP5558853B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010021296A JP5558853B2 (ja) 2010-02-02 2010-02-02 動力線の損失を少なくとも表示または出力する機能を有する電動機制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010021296A JP5558853B2 (ja) 2010-02-02 2010-02-02 動力線の損失を少なくとも表示または出力する機能を有する電動機制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011160585A JP2011160585A (ja) 2011-08-18
JP5558853B2 true JP5558853B2 (ja) 2014-07-23

Family

ID=44592035

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010021296A Active JP5558853B2 (ja) 2010-02-02 2010-02-02 動力線の損失を少なくとも表示または出力する機能を有する電動機制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5558853B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020028194A (ja) * 2018-08-13 2020-02-20 ファナック株式会社 蓄電装置を有するモータ駆動システム

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3164574B2 (ja) * 1989-06-16 2001-05-08 トヨタ自動車株式会社 サーボモータ制御装置
JPH06161535A (ja) * 1992-11-18 1994-06-07 Amada Co Ltd 加工機の軸送り制御方法および制御装置
JP3108798B2 (ja) * 1994-03-31 2000-11-13 株式会社椿本チエイン 負荷監視装置
JP3680494B2 (ja) * 1997-06-18 2005-08-10 株式会社明電舎 インバータ装置
JP2000105605A (ja) * 1998-09-28 2000-04-11 Toyoda Mach Works Ltd ロボット制御装置
JP2000134955A (ja) * 1998-10-26 2000-05-12 Hitachi Ltd インバータ装置及びインバータ装置用スイッチングモジュール
JP3088403B2 (ja) * 1999-01-11 2000-09-18 ファナック株式会社 機械の消費電力表示装置
JP2004153960A (ja) * 2002-10-31 2004-05-27 Toshiba Corp 電力変換装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011160585A (ja) 2011-08-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4571225B1 (ja) 消費電力推定装置
US9343907B2 (en) Energy assist system selection supporting apparatus, capacity selecting apparatus, power consumption calculating apparatus, and layout generating apparatus
US9581989B2 (en) Control device of machine tool which estimates overheating of motor
JP5172992B2 (ja) 直流変換部の最大出力計算部を備えたモータ駆動装置
JP6070139B2 (ja) 電圧異常検出装置
CN101201259B (zh) 电动机控制装置
JP7424807B2 (ja) 機械学習装置、消費電力予測装置、及び制御装置
Demirtas et al. Optimization of PI parameters for DSP-based permanent magnet brushless motor drive using response surface methodology
JP5558853B2 (ja) 動力線の損失を少なくとも表示または出力する機能を有する電動機制御装置
TWI578172B (zh) 消耗電能推定裝置
JP2014219911A (ja) シミュレーション装置およびシミュレーションプログラム
JP2007291870A (ja) コンプレッサ運用診断アシストシステム
JP2012014649A (ja) 数値制御装置
JP6250436B2 (ja) 運用パターン表示装置
JP5969907B2 (ja) 運転効率推定装置およびプログラム
Varzaneh et al. Framework of simulation approach to increase energy efficiency
JP2020095573A (ja) 設計支援装置及び設計支援プログラム
JP5973495B2 (ja) 電力測定装置および電力測定方法
JP6171827B2 (ja) シミュレーション装置及びシミュレーション方法
JP5276310B2 (ja) ポンプ動力算出装置および方法
CN111512166B (zh) 用于测量电动机的功率或能量的测量方法、程序和设备
TW201027900A (en) Compound type motor control apparatus
JP5135307B2 (ja) 使用電力量削減ガイダンスシステム
US20130238307A1 (en) Determination of optimization potentials of a direct current motor
JPH07182025A (ja) 制御盤温度試験装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120823

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131023

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140513

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140605

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5558853

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150