JP5558050B2 - 強度及び耐酸化特性に優れた一方向凝固用ニッケル基超合金 - Google Patents

強度及び耐酸化特性に優れた一方向凝固用ニッケル基超合金 Download PDF

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Description

本発明は、強度及び耐酸化特性に優れた一方向凝固用ニッケル基超合金に関する。
近年、ジェットエンジンやガスタービンなどの動力機関においては、その高性能化および高効率化などのために、タービン入口温度の高温化が必要不可欠となっており、このような高温化に耐えうるタービン動翼材料の開発が重要課題とされている。
このタービン動翼材料に要求される主な特性は、高温での遠心力に耐えるための優れたクリープ破断強度、靭性および高温燃焼ガス雰囲気に対する優れた耐酸化性、及び耐食性である。そして、この要求を満たすために、現在ではNi基超合金の一方向凝固材や単結晶材が使用されている。
Ni基超合金の単結晶合金は、従来の普通鋳造合金(等軸晶)や一方向凝固合金と異なり、粒界がないために融点直下で溶体化処理することが可能であり、固溶強化度の高いWやTaを多量に添加し、凝固偏析を完全に除去した均質組織を得ることができる。このため、従来の合金に比べてクリープ破断強度と靭性が著しく高いという特徴を有している。一方、一方向凝固合金は、単結晶材ほどクリープ破断強度は高くないが、普通鋳造合金よりはクリープ破断強度と靭性が著しく高く、また鋳造も単結晶材に比べると非常に容易であり、コスト的にも安くなることから、単結晶材ほどの強度を必要としない部分には数多く使用されている。
特開昭56−108852号公報 特開平3−97822号公報 特開平10−204562号公報 特開昭51−34819号公報 特開2006−45654号公報 特開2007−211273号公報
上述したように単結晶合金は優れた特徴を有しているが、単結晶翼の鋳造が難しくコストが高いことが大きな課題となっている。特に発電用の大型ガスタービンの動翼を単結晶化することは非常に困難であり、この点が各種特性に優れた単結晶翼が普及しない大きな要因となっている。
これに対し、一方向凝固合金は鋳造が容易であり、発電用大型ガスタービンの動翼の鋳造も容易であり、現有の発電用大型ガスタービンの動翼として数多く使用されている。しかしながら、現在の発電用大型ガスタービンの動翼に使用されている一方向凝固合金は、クリープ破断強度が弱く、ガスタービンの燃焼温度を高温化し熱効率の向上を図るには、もはや限界に達しているのが実情である。
すなわち、燃焼ガス温度の上昇による発電ガスタービンの更なる熱効率向上を図るためには、クリープ強度に優れた一方向凝固用合金が強く求められている。
本発明は、上述した従来の実情に鑑みてなされたものであり、高温でのクリープ破断強度に優れ、更には高温での耐酸化性に優れ、高温ガスタービンに最適な一方向凝固用Ni基合金を提供することを目的としている。
本発明のニッケル基超合金は、質量基準でCr:5.8〜11.0%、Co:6.0〜18.0%、W:3.8〜11.0%、Re:3.3%以下、Ta:2.0〜10.0%、Ti:0.6〜2.4%、Al:4.5〜6.5%、Hf:0.1〜2.0%、C:0.05〜0.15%、B:0.001〜0.05%、Zr:0.001〜0.05%、Mo:1.0%未満、Ru:4.0%以下、Nb:0.1%未満、P:0.01%以下、S:0.005%以下、O:0.005%以下、N:0.005%以下を含み、残部がNi及び不可避不純物よりなることを特徴とする。
ここで、質量基準でCr:5.8〜11.0%とは、本発明のニッケル基超合金の質量を基準として、その合金中に合金の一成分であるCrが5.8〜11.0%、すなわち5.8%以上かつ11.0%以下の範囲で含まれることをいう。すなわち、5.8〜11.0質量%又は5.8〜11.0mass%と表記してもよい。この場合に、5.8%及び11.0%はそれぞれ下限値及び上限値であり、これらの下限値及び上限値も本発明の範囲に含まれるものとする。他の成分についても同様である。
本発明によれば、高温での優れたクリープ破断強度、高温での優れた耐食性、及び耐酸化特性を有するニッケル基超合金を提供することができる。
本発明による実施例のニッケル基超合金のクリープ破断試験結果を示すグラフである。 本発明による実施例のニッケル基超合金の酸化試験結果を示すグラフである。 本発明による実施例のニッケル基超合金の耐食性試験結果を示すグラフである。
本発明は、高温における強度、靭性・耐食性及び耐酸化特性に優れていることが要求される部品および製品の素材として利用するのに適したニッケル基超合金に関するものである。
本発明に係る強度、耐食性、耐酸化特性に優れたニッケル基超合金は、質量基準でCr:5.8〜11.0%、Co:6.0〜18.0%、W:3.8〜11.0%、Re:3.3%以下、Ta:2.0〜10.0%、Ti:0.6〜2.4%、Al:4.5〜6.5%、Hf:0.1〜2.0%、C:0.05〜0.15%、B:0.001〜0.05%、Zr:0.001〜0.05%、Mo:1.0%未満、Ru:4.0%以下、Nb:0.1%未満、P:0.01%以下、S:0.005%以下、O:0.005%以下、N:0.005%以下、残部Ni及び不可避不純物よりなるものである。
また、本発明に係る強度、耐食性、耐酸化特性に優れたニッケル基超合金は、質量基準でCr:6.4〜11.0%、Co:8.0〜13.5%、W:4.0〜11.0%、Re:3.3%以下、Ta:3.0〜9.0%、Ti:0.6〜2.0%、Al:4.5〜6.5%、Hf:0.1〜2.0%、C:0.05〜0.15%、B:0.001〜0.05%、Zr:0.001〜0.05%、Mo:1.0%未満、Ru:4.0%以下、Nb:0.1%未満、Si:0.1%以下、P:0.01%以下、S:0.005%以下、O:0.005%以下、N:0.005%以下、残部Ni及び不可避不純物よりなるものである。
また、本発明に係る強度、耐食性、耐酸化特性に優れたニッケル基超合金は、質量基準でCr:6.4〜11.0%、Co:8.0〜13.5%、W:4.0〜11.0%、Re:0.1〜3.3%、Ta:3.0〜9.0%、Ti:0.6〜2.0%、Al:4.5〜6.5%、Hf:0.1〜2.0%、C:0.05〜0.15%、B:0.001〜0.05%、Zr:0.001〜0.02%、Mo:1.0%未満、Ru:4.0%以下、Nb:0.1%未満、Si:0.1%以下、P:0.01%以下、S:0.005%以下、O:0.005%以下、N:0.005%以下、残部Ni及び不可避不純物よりなるものである。
また、本発明に係る強度、耐食性、耐酸化特性に優れたニッケル基超合金は、質量基準でCr:7.0〜11.0%、Co:9.5〜13.5%、W:5.0〜11.0%、Re:0.1〜3.3%、Ta:3.0〜9.0%、Ti:0.8〜2.0%、Al:4.5〜6.5%、Hf:0.1〜2.0%、C:0.05〜0.15%、B:0.001〜0.05%、Zr:0.001〜0.02%、Mo:0.5%未満、Ru:4.0%以下、Nb:0.1%未満、Si:0.1%以下、P:0.01%以下、S:0.005%以下、O:0.005%以下、N:0.005%以下、残部Ni及び不可避不純物よりなるものである。
また、本発明に係る強度、耐食性、耐酸化特性に優れたニッケル基超合金は、質量基準でCr:7.0〜11.0%、Co:9.5〜12.0%、W:5.0〜11.0%、Re:0.1〜3.3%、Ta:3.0〜6.0%、Ti:0.8〜2.0%、Al:4.5〜6.5%、Hf:0.1〜2.0%、C:0.05〜0.15%、B:0.01〜0.02%、Zr:0.01〜0.02%、Mo:0.5%未満、Ru:4.0%以下、Nb:0.1%未満、Si:0.1%以下、P:0.01%以下、S:0.005%以下、O:0.005%以下、N:0.005%以下、残部Ni及び不可避不純物よりなるものである。
また、本発明に係る強度、耐食性、耐酸化特性に優れたニッケル基超合金は、質量基準でCr:8.01〜11.0%、Co:9.5〜12.0%、W:6.0〜11.0%、Re:0.5〜3.3%、Ta:3.0〜4.5%、Ti:1.0〜2.0%、Al:4.5〜6.5%、Hf:1.0〜2.0%、C:0.05〜0.15%、B:0.01〜0.02%、Zr:0.01〜0.02%、Mo:0.5%未満、Ru:4.0%以下、Nb:0.1%未満、Si:0.1%以下、P:0.01%以下、S:0.005%以下、O:0.005%以下、N:0.005%以下、残部Ni及び不可避不純物よりなるものである。
また、本発明に係る強度、耐食性、耐酸化特性に優れたニッケル基超合金は、質量基準でCr:8.01〜11.0%、Co:9.5〜12.0%、W:6.0〜11.0%、Re:0.5〜3.3%、Ta:3.0〜4.5%、Ti:1.0〜2.0%、Al:4.5〜6.5%、Hf:1.0〜2.0%、C:0.05〜0.15%、B:0.01〜0.02%、Zr:0.01〜0.02%、Mo:0.1%未満、Ru:4.0%以下、Nb:0.1%未満、Si:0.1%以下、P:0.01%以下、S:0.005%以下、O:0.005%以下、N:0.005%以下、残部Ni及び不可避不純物よりなるものである。
また、本発明に係る強度、耐食性、耐酸化特性に優れたニッケル基超合金は、質量基準でCr:8.01〜8.4%、Co:10.7〜11.5%、W:8.5〜11.0%、Re:0.5〜3.3%、Ta:3.4〜4.0%、Ti:1.2〜1.6%、Al:4.9〜5.5%、Hf:1.2〜1.6%、C:0.05〜0.1%、B:0.01〜0.018%、Zr:0.01〜0.018%、Mo:0.1%未満、Ru:4.0%以下、Nb:0.1%未満、Si:0.1%以下、P:0.01%以下、S:0.005以下、O:0.005%以下、N:0.005%以下、残部Ni及び不可避不純物よりなるものである。
また、本発明に係る強度、耐食性、耐酸化特性に優れたニッケル基超合金は、質量基準でCr:8.01〜8.4%、Co:10.7〜11.5%、W:8.5〜11.0%、Re:0.5〜3.3%、Ta:3.4〜4.0%、Ti:1.2〜1.6%、Al:4.9〜5.5%、Hf:1.2〜1.6%、C:0.05〜0.1%、B:0.01〜0.018%、Zr:0.01〜0.018%、Mo:0.1%未満、Ru:0.01%以下、Nb:0.1%未満、Si:0.1%以下、P:0.01%以下、S:0.005%以下、O:0.005%以下、N:0.005%以下、残部Ni及び不可避不純物よりなるものである。
また、本発明に係る強度、耐食性、耐酸化特性に優れたニッケル基超合金は、質量基準でCr:8.2%、Co:11.0%、W:9.2%、Re:1.0%、Ta:3.6%、Ti:1.4%、Al:5.2%、Hf:1.4%、C:0.07%、B:0.015%、Zr:0.015%を中心組成とした冶金的なばらつき範囲からなり、さらに質量基準でMo:0.1%未満、Ru:0.01%以下、Nb:0.1%未満、Si:0.1%以下、P:0.01%以下、S:0.005%以下、O:0.005%以下、N:0.005%以下、残部Ni及び不可避不純物よりなるものである。
また、本発明に係る強度および耐食性に優れたニッケル基超合金は、上述のいずれかに記載の成分組成を有するニッケル基合金において、0.1質量%未満のLuを含むものである。
本発明に係る強度および耐食性に優れたニッケル基合金の成分範囲及びより好ましいその他の限定条件の設定理由について説明する。
(Cr:5.8〜11.0質量%)
Crは合金の高温における耐食性を改善するのに有効な元素であり、その効果がより顕著に現れるのは5.8質量%超過からである。そして、Cr含有量の増加に伴ってその効果は大きくなるが、多くなると固溶強化元素の固溶限度を下げるとともに、脆化相であるTCP相が析出して高温強度や高温耐食性を害するため、その上限を11.0質量%とする必要がある。この組成範囲に於いて、強度と耐食性のバランスを考慮した場合、好ましくは6.4〜11.0質量%の範囲であり、より好ましくは7.0〜11.0質量%の範囲であり、更に好ましいのは8.01〜11.0質量%の範囲であり、更により好ましいのは8.01〜8.4質量%の範囲であり、最も好ましくは約8.2質量%のときである。
(Co:6.0〜18.0質量%)
Coは、γ’相(NiとAlとの金属間化合物NiAl)の固溶温度を低下させて溶体化処理を容易にするほか、γ相を固溶強化すると共に高温耐食性を向上させる効果を有する。そのような効果が現れるのは、Coの含有量が6.0質量%以上である。一方、Coの含有量が18.0%を越えると、γ’相の固溶温度を著しく低下させて、析出強化相であるγ’相の析出量を少なくし、高温強度を低下させてしまうため、18.0質量%以下にする必要がある。この組成範囲に於いて、溶体化熱処理の容易性と強度とのバランスを考慮した場合、好ましくは8.0〜13.5質量%の範囲であり、より好ましくは9.5〜13.5質量%の範囲であり、更に好ましいのは9.5〜12.0質量%の範囲であり、更により好ましいのは10.7〜11.5質量%の範囲であり、最も好ましいのは約11.0質量%のときである。
(W:3.8〜11.0質量%)
Wはマトリックスであるγ相と析出相であるγ’相に固溶し、固溶強化によりクリープ強度を高めるのに有効な元素である。そして、このような効果を十分に得るためには3.8質量%以上の含有量が必要である。しかし、Wは比重が大きく、合金の重量を増大するばかりでなく、合金の高温における耐食性を低下させる。また、11.0質量%を越えると針状のα−Wが析出し、クリープ強度、高温耐食性および靭性を低下させるため、その上限を11.0質量%とする必要がある。この組成範囲に於いて、高温における強度、耐食性及び高温での組織安定性のバランスを考慮した場合、好ましくは4.0〜11.0質量%の範囲であり、より好ましくは5.0〜11.0質量%の範囲であり、更に好ましいのは6.0〜11.0質量%の範囲であり、更により好ましいのは8.5〜11.0質量%の範囲であり、最も好ましいのは約9.2質量%のときである。
(Re:3.3質量%以下)
Reはマトリックスであるγ相にほとんど固溶し、固溶強化によってクリープ強度を高めるとともに、合金の耐食性を改善するのに有効な元素である。しかし、Reは高価であり、比重が大きく、合金の重量を増大する。また、3.3質量%を越えると針状のα−Wまたはα−Re(Mo)が析出し、クリープ強度および靭性を低下させるため、その上限を3.3質量%とする必要がある。この組成範囲に於いて、高温における強度、耐食性及び高温での組織安定性、素材コストのバランスを考慮した場合、好ましくは0.1〜3.3質量%以下、より好ましくは0.5〜3.3質量%以下であり、最も好ましいのは約1.0質量%のときである。
(Ta:2.0〜10.0質量%)
Taはγ’相に〔Ni、(Al、Ta)〕の形で固溶し、固溶強化する。これによりクリープ強度が向上する。この効果を十分に得るためには、2.0質量%以上の含有量が必要であり、10.0質量%超過になると過飽和になって針状のδ相〔Ni、Ta〕が析出し、クリープ強度を低下させる。したがって、その上限を10.0質量%とする必要がある。この組成範囲に於いて、高温における強度と組織安定性のバランスを考慮した場合、好ましくは3.0〜9.0質量%の範囲であり、より好ましくは3.0〜6.0質量%の範囲であり、更に好ましいのは3.0〜4.5質量%の範囲であり、更により好ましいのは3.4〜4.0質量%の範囲であり、最も好ましいのは約3.6質量%のときである。
(Ti:0.6〜2.4質量%)
TiはTaと同様にγ’相に〔Ni(Al、Ta、Ti)〕の形で固相し、固溶強化するが、Taほどの効果はない。むしろ、Tiは合金の高温における耐食性を改善する効果があるので0.6質量%以上の含有量とする。しかし、2.4質量%を越えて添加すると、Ni(Al+Ti)の共晶を形成し、クリープ強度を低下させ、更に耐酸化特性も劣化するため、その上限を2.4質量%とする必要がある。この組成範囲に於いて、高温における強度と耐食性、耐酸化特性のバランスを考慮した場合、好ましくは0.6〜2.0質量%の範囲であり、より好ましくは0.8〜2.0質量%の範囲であり、更に好ましいのは1.0〜2.0質量%の範囲であり、更により好ましいのは1.2〜1.6質量%の範囲であり、最も好ましいのは約1.4質量%のときである。
(Al:4.5〜6.5質量%)
Alは析出強化相であるγ’相〔NiAl〕の構成元素であり、これによりクリープ強度が向上する。また、耐酸化特性の向上にも大きく寄与する。それらの効果が十分得るためには、4.5質量%以上の含有量が必要であるが、6.5質量%を超えると、γ’相〔NiAl〕が過大に析出し、かえって強度を低下させることから、4.5〜6.5質量%の範囲とすることが必要である。この組成範囲に於いて、高温における強度と耐酸化特性のバランスを考慮した場合、好ましくは4.9〜5.5質量%の範囲であり、最も好ましいのは約5.2質量%のときである。
(Ru:4.0質量%以下)
Ruは、γ’相(NiとAlとの金属間化合物NiAl)の固溶できる領域を広げて溶体化処理を容易にするほか、γ相を固溶強化すると共に高温での耐疲労特性を向上させる効果を有する。しかし、Ruは高価であり、含有量を多くすると素材の価格が上昇する。また、Ruの含有量が4.0質量%を越えると、析出強化相であるγ’相の析出を減少させて、高温強度を低下させてしまうため、4.0質量%以下にする必要がある。この組成範囲に於いて、高温におけるクリープ強度を多少犠牲にして、よりコストを重要視する場合は、0.01質量%以下とし実質的に含有しないことである。
(Nb:0.1質量%未満)
Nbは、Tiに近い特性を有する元素であり、Tiほどではないが合金の耐食性を向上させるのに効果のある元素である。また、一部は、合金中のAlと置換し、強化相であるγ’相〔Ni(Al+Ti)〕を形成する。しかしながら、本発明合金のようにTi、及びAlを多く合金では、Nbを添加すると合金の耐食性及び高温強度をかえって低下させることからNbの添加は不要であり、0.1質量%以下にする必要がある。本発明の組成範囲に於いて、より好ましくは実質的に含有しないことである。
(Hf:0.1〜2.0質量%)
Hfは合金表面に形成される保護皮膜(例えば、Cr、Al)の密着性を向上させ、高温での耐食・耐酸化性を向上させることが可能である。また、結晶粒界に共晶のNiHfを形成し、結晶粒界の強度を向上させる。保護皮膜の密着性を向上させるためには、0.1質量%以上の添加が必要である。Hfの添加量が多くなると保護皮膜の密着性は著しく向上し、更に結晶粒界強度も向上するが、2.0質量%を越えるとNi基耐超熱合金の融点を著しく下げて、溶体化処理温度を不可能とし、更に鋳造時に雰囲気中の酸素と反応してHfOを形成し、鋳造品の表面欠陥となって鋳造歩留りを低下させることから、2.0質量%以下にすることが必要である。この組成範囲に於いて、耐食性、耐酸化特性、及び結晶粒界強度と合金の熱処理温度範囲のバランスを考慮した場合、好ましくは1.0〜2.0質量%の範囲であり、より好ましくは1.2〜1.6質量%の範囲であり、最も好ましいのは約1.4質量%のときである。
(Mo:1.0質量%未満)
MoはWと同様の効果を有するため、必要に応じてWの一部と代替することが可能である。また、MoはWに比べて比重が小さいため合金の軽量化が図れ、γ’相の固溶温度をあげるため、クリープ強度を向上させる効果がある。しかし、クリープ強度向上にはWほどの効果はないため、クリープ強度を向上させるためには、MoよりもむしろWを多く添加するほうが効果は大きい。更にMoは合金の耐酸化特性および耐食性を低下させるため、添加するとしてもその上限を1.0質量%未満とする必要がある。この組成範囲に於いて、高温における強度、耐食性及び高温での耐酸化特性のバランスを考慮した場合、好ましくは0.5質量%以下とし、最も好ましいのは0.1質量%以下として実質的に含有しないことである。
(C:0.05〜0.15質量%)
Cは従来の普通鋳造合金および一方向凝固柱状晶合金においては、強化元素として必要不可欠の元素である。Cは合金中に一部固溶するが、大部分は結晶粒界にTiC、TaC等の炭化物を形成し、塊状に析出することで、結晶粒界の強度を向上させる。TiC、TaC等の炭化物を形成し、結晶粒界の強度を向上させるためには0.05質量%以上の添加が必要であるが、添加量が0.15質量%を超えると、固溶強化元素であるTaと炭化物を形成することにより、固溶強化Taのみかけの含有量が少なくなり、高温でのクリープ強度を低下させる。そこで、Cの上限を0.15質量%とした。この組成範囲に於いて、結晶粒界強度と高温でのクリープ強度とのバランスを考慮した場合、より好ましくは0.05〜0.1質量%の範囲であり、最も好ましいのは約0.07質量%のときである。
(B:0.001〜0.05質量%)
BはCと同じく従来の普通鋳造合金および一方向凝固柱状晶合金においては、強化元素として必要不可欠の元素で有る。Bは合金中に殆んど固溶せず、結晶粒界に偏析することで結晶粒界の強度を向上させる。結晶粒界に偏析して、結晶粒界の強度を向上させるためには0.001質量%以上の添加が必要であるが、添加量が0.05質量%を超えると、結晶粒界でホウ化物〔(Cr、Ni、Ti、Mo)〕を形成する。ホウ化物は、合金の融点に比べ著しく低融点であるため、合金の溶体化処理温度を不可能とすることから、上限を0.05質量%とした。この組成範囲に於いて、結晶粒界強度と溶体化熱処理のバランスを考慮した場合、好ましくは0.01〜0.02質量%の範囲であり、より好ましくは0.01〜0.018質量%の範囲であり、最も好ましいのは約0.015質量%のときである。
(Zr:0.001〜0.05質量%)
ZrはBと同じく従来の普通鋳造合金および一方向凝固柱状晶合金においては、強化元素として必要不可欠の元素で有る。Zrは一部合金中に固溶するが、殆んど固溶せず結晶粒界に偏析することで結晶粒界の強度を向上させる。結晶粒界に偏析して結晶粒界の強度を向上させるためには0.001質量%以上の添加が必要であるが、添加量が0.05質量%を超えると、結晶粒界でNiZrに代表されるNiとの金属間化合物を形成する。NiとZrとの金属間化合物は、合金の融点に比べ著しく低融点であるため、合金の溶体化処理温度を不可能とすることから、上限を0.05質量%とした。この組成範囲に於いて、結晶粒界強度と溶体化熱処理のバランスを考慮した場合、好ましくは0.01〜0.02質量%の範囲であり、より好ましくは0.01〜0.018質量%の範囲であり、最も好ましいのは約0.015質量%のときである。
(Lu:0.1質量%未満)
Luは希土類元素の一つであり、従来、希土類元素は、YやCe等に代表されるように、合金表面に形成される保護皮膜(例えば、Cr、Al)の密着性を向上させ、高温での耐食、耐酸化性を向上させるために添加されてきた。今回の発明により、Luの別な効果として結晶粒界にHfと共に析出し、結晶粒界の強度を向上させることで、DS材のクリープ強度を向上させる働きがあることが明らかとなった。Luは、Hfと共に析出することから、Hf程の添加は必要なく、結晶粒界の強度を向上させるためには、0.1質量%未満の添加で十分である。
(Si:0.1質量%以下)
Siは合金原料から持ち込まれ、不純物として存在する。Siは耐酸化特性向上の効化が認められるが、Hf程の効化はなく、過剰に存在するとMoやW等の耐火合金元素と金属間化合物を形成する。これらの金属間化合物が合金中に存在すると、クリープ変形中にクラックの起点となり、クリープ破断寿命が低下することから、上限を0.1質量%とした。この組成範囲に於いて、クリープ強度を低下させないためには、実質的に含有しないことである。
(P:0.01質量%以下、S:0.005質量%以下)
これらの元素はいずれも合金原料から持ち込まれ、不純物として存在する。これらの元素は合金の耐食性を低下させることから、可能な限り少ないことが望まれるが、これらの元素の少ない減量は素材コストが高くなることから、素材コストとのバランスで実質的な実害が生じない含有量として、Pが0.01質量%以下、Sが:0.005質量%以下とした。
(O:0.005質量%以下、N:0.005質量%以下)
これらのいずれの元素も、合金原料から持ち込まれることが多く、Oはるつぼからも入り、合金中には酸化物(Al)や窒化物(TiN或いはAlN)として塊状に存在する。合金中にこれらが存在すると、クリープ変形中にこれらがクラックの起点となり、クリープ破断寿命が低下する。そこで両元素の上限をいずれも0.005質量%とした。
表1に、本発明実施例合金(No.A1〜A25)、及び既存合金(No.B1〜B3)の化学組成を示す。
Figure 0005558050
B1は、航空機用ジェットエンジンの動静翼として広く使用されている合金であり、B2及びB3はクロムを14質量%含み耐食性に優れていることから、発電用大型ガスタービンの動翼材として広く使用されている合金である。
最初に各合金の素材を配合後、容量15kgの耐火るつぼを用い、真空誘導炉で直径70mm、長さ200mmのインゴットを溶製した。表2に溶製したインゴットの不純物量を示す。
Figure 0005558050
次に、上記インゴットを用いて、厚さ15mm、幅100mm、長さ200mmの試験片を鋳型引き出し式一方向凝固法で鋳造した。鋳造は、アルミナ質のセラミック鋳型を用い、鋳型加熱温度:1500℃、鋳型引き出し速度:20〜30cm/h(cm/時間)とし、全て真空中で行った。
鋳造した一方向凝固試験片には、表3に示す溶体化熱処理および時効熱処理を行った。これらの条件は別途予備試験を行い、マクロ組織及びミクロ組織から決定した。
本表において、1513K/4hは、1513K(ケルビン)で4時間保持することを意味する。本表の他の温度及び時間の条件、並びに後述の温度及び時間の条件についても同様である。また、既存合金B1の溶体化熱処理条件1503K/2h+1523K/2hは、1503Kで2時間保持した後、これに続けて1523Kで2時間保持することを意味する。また、GFCは、ガス強制冷却の略称である。
Figure 0005558050
熱処理した一方向凝固試験片から機械加工により、平行部直径6.0mm、平行部長さ30mmのクリープ試験片と、長さ25mm、幅10mm、厚さ1.5mmの高温酸化試験片および直径8mm、長さ40mmの高温腐食試験片を切り出した。
表4に一方向凝固試験片に対して行った特性評価試験条件を示す。クリープ破断試験は、試験温度及び応力をそれぞれ、1313K、137MPa;1255K、206MPa;1193K、314MPaとする3条件で行った。高温酸化試験は、温度1313K、600時間の繰返し酸化試験とし、3000時間酸化後の重量変化を測定した。また、高温腐食試験は、燃焼ガス中にNaClを80ppm添加し、900℃(1173K)の温度条件で25時間の燃焼ガス中腐食試験を行い、25時間腐食試験後の重量変化を測定した。
Figure 0005558050
表5に特性評価試験結果をまとめて示す。図1〜図3は、表5の結果を見やすく図にして示したものである。図1から明らかなように、本発明合金は、既存合金B1、B2、B3より、クリープ強度が優れていることがわかる。また、Ti量が少ないB1合金は、耐食性が悪くなっている。クロム量が高く耐食性に優れているB2、B3合金は、B2の耐酸化性は良好であるものの、B3の耐酸化性が悪く、またクリープ破断強度も低くなっている。
ガスタービンに使用される合金には、優れたクリープ強度、耐酸化性、耐食性が要求されており、これら特性のバランスが取れていることが必要不可欠である。従って、表5に示す結果より明らかなように、本発明実施例合金No.A1〜A25では、高温クリープ強度、高温耐食性、耐酸化特性に優れたバランスの取れた合金であることが認められた。
Figure 0005558050
これに対して、既存の合金では、高温での耐酸化特性が優れた合金は、耐食性が悪く、耐食性が良い合金は、耐酸化特性が劣っており、すべての特性に優れたバランスの取れた合金にはなっていない。
以上のことから、本発明合金は、クリープ破断強度、耐酸化特性及び耐食性に優れていることは明らかである。例えば、ジェットエンジンやガスタービンなどの動力機関における高性能化および高効率化のためにタービン入口温度を高める場合にも十分対応し得るものである。

Claims (2)

  1. 質量基準でCr:8.01〜8.4%、Co:10.7〜11.5%、W:8.5〜11.0%、Re:0.5〜3.3%、Ta:3.4〜4.0%、Ti:1.2〜1.6%、Al:4.9〜5.5%、Hf:1.2〜1.6%、C:0.05〜0.1%、B:0.01〜0.018%、Zr:0.01〜0.018%、Mo:0.1%未満、Ru:4.0%以下、Nb:0.1%未満、Si:0.1%以下、P:0.01%以下、S:0.005以下、O:0.005%以下、N:0.005%以下を含み、残部がNi及び不可避不純物よりなることを特徴とする一方向凝固用ニッケル基超合金。
  2. 質量基準でCr:8.01〜8.4%、Co:10.7〜11.5%、W:8.5〜11.0%、Re:0.5〜3.3%、Ta:3.4〜4.0%、Ti:1.2〜1.6%、Al:4.9〜5.5%、Hf:1.2〜1.6%、C:0.05〜0.1%、B:0.01〜0.018%、Zr:0.01〜0.018%、Mo:0.1%未満、Ru:0.01%以下、Nb:0.1%未満、Si:0.1%以下、P:0.01%以下、S:0.005%以下、O:0.005%以下、N:0.005%以下を含み、残部がNi及び不可避不純物よりなることを特徴とする一方向凝固用ニッケル基超合金。
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