JP5553376B2 - クライオスタット - Google Patents

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Description

本発明は、超伝導現象を利用するマグネットや検出器を用いた機械装置、材料の構造や物性の解析を行う機械装置等に用いるクライオスタットに関する。
クライオスタットは、上記のような機械装置のみならず、特にX線のような放射線や電子線のような荷電粒子線等に対する検出器を用いた計測装置、原子炉関連の施設、加速器、宇宙空間用の装置、医療機械、分析機械、その他工業機械に用いられている。
この種のクライオスタットの1つとして、コールドフィンガーを使用し、クライオスタット本体内の最も低温に維持される低温部に接続されたロッドをクライオスタット本体の内部から外部に延在させたものがある(特許文献1,2,3)。
これら従来の技術において、低温部及びロッドのそれぞれは、多重構造にされた複数の容器の最内部に位置する容器(いわゆる、極低温容器及び断熱容器)内に配置されている。ロッドは、また、その一端部が低温部に剛的に取り付けられ、他端部が自由端とされた状態、すなわち、片持ち梁の状態に低温部に取り付けられている。
しかし、クライオスタット本体内の低温部にコールドフィンガーのロッドを剛的に固定する片持ち梁構造は、以下のような課題を有する。
低温部自体の機械的強度を高くすることに限界があるにもかかわらず、低温部及びその支持部材を、ロッドの荷重及びロッドとの結合強度に耐えることができる構造にしなければならない。しかし、実際には、低温部及びその支持部材を、ロッドの荷重及びロッドとの結合強度に耐えることができる機械的強度を有する構造にすることが難しい。
その結果、上記従来の技術では、ロッドひいてはコールドフィンガーの長さ寸法及び重量に制約を受け、また低温部に対するロッドの機械的振動の発生や先端部の変位等を生じる。
特開平7−253472号公報 特開2000−205960号公報 特開2001−013253号公報
本発明の目的は、ロッドの振動を低減するとともに、ロッドひいてはコールドフィンガーの長さ寸法及び重量に制約を無くすことにある。
本発明に係るクライオスタットは、冷凍機、該冷凍機により低温にされる低温部、及び該低温部が配置された低温容器を備えるクライオスタット本体と、該クライオスタット本体から延びる状態に該クライオスタット本体に接続されたコールドフィンガーであって、前記低温容器から延びる状態に該低温容器に結合されて片持ち梁状に支持された、前記コールドフィンガーの長手方向へ延びる内部空間を形成する熱輻射シールド、及び該熱輻射シールド内を延びかつ前記低温部に接続されたロッドを備えるコールドフィンガーとを含む。前記ロッドは、熱伝導性及び可撓性を有する接続部材を介して前記低温部に接続されており、また前記熱輻射シールドに支持されていて、検出器又は試料サンプルを配置する部位を先端部に有する。
前記ロッドは、前記熱輻射シールドよりも断面積が小さく、かつ前記ロッドの位置を前記熱輻射シールドに接触しないように、複数箇所のそれぞれにおいて、取り付け部材により、前記熱輻射シールドに取り付けられていてもよい。また、このロッドは、該ロッドの長手方向に間隔をおいた複数箇所のそれぞれにおいて、前記熱輻射シールドに取り付けられていてもよい。
上記いずれの場合も、前記ロッドは、複数の前記取り付け部材により前記熱輻射シールドに取り付けられていてもよい。また、前記接続部材は熱伝導性を有する複数の細線を含むことができる。
前記クライオスタット本体は、さらに、前記低温容器が配置された第2の容器と、該第2の容器が配置された第3の容器とを備えることができ、また前記コールドフィンガーは、さらに、前記熱輻射シールドが配置されかつ前記第2の容器に連通された内部空間を形成する第2の熱輻射シールドと、該第2の熱輻射シールドが配置されかつ前記第3の容器に連通された第4の容器とを備えることができ、該第4の容器は、前記第2の容器に結合された第1の容器部と、該第1の容器部から前記ロッドの長手方向に離間された第2の容器部と、前記第1及び第2の容器部を相対的変位可能に連結する連結部材とを含むことができる。
前記筒状部材はベローズを含むことができる。また、前記コールドフィンガーは、さらに、前記第1及び第2の容器部の内部空間領域を大気と真空状態を分離できるバルブを備えることができる。
前記ロッドは中空のロッドとすることができ、前記コールドフィンガーは、さらに、前記ロッド内に配置された配線を備えることができる。
前記冷凍機は、ギフォード・マクマホン式の冷凍機、パルスチューブ冷凍機、断熱消磁冷凍機及び希釈冷凍機から選択された極低温冷凍機を含むことができるし、そのような極低温冷凍機以外の冷凍機を含むこともできる。
本発明に係るクライオスタットは、さらに、前記コールドフィンガーの先端に結合された真空容器であって、前記ロッド及び両熱輻射シールドの先端部が位置された真空容器を含むことができる。
前記冷凍機は液化された冷媒を貯留する冷媒貯留容器を含むことができる。この場合、前記低温部は前記冷媒貯留容器に接触していてもよい。
上記コールドフィンガーは、冷凍機、該冷凍機により低温にされる低温部、及び該低温部が配置された低温容器を備えるクライオスタット本体に対し、該クライオスタット本体から延びる状態で結合したコールドフィンガーであって、前記低温容器から延びる状態に該低温容器に結合されて片持ち梁状に支持された、前記コールドフィンガーの長手方向へ延びる内部空間を形成する熱輻射シールド、及び該熱輻射シールド内を延びかつ前記低温部に接続されたロッドを備えるコールドフィンガーとを含み、
前記ロッドは、熱伝導性及び可撓性を有する接続部材を介して前記低温部に接続されており、また前記熱輻射シールドに支持されてい検出器又は試料サンプルを配置する部位を先端部に有する。
本発明においては、ロッドを、熱伝導性及び可撓性を有する接続部材を介して低温部に接続していると共に、熱輻射シールドに支持させ、これにより低温部とロッドとの間における荷重及び振動の関係を遮断している。
その結果本発明によれば、ロッドひいてはコールドフィンガーの長さ寸法及び重量に制約を受けず、しかもロッドに対する低温部の振動や、低温部に対するロッドの変位等が抑制され、ロッドが熱輻射シールドに安定に支持される。
本発明によれば、また、低温部やコールドフィンガー全体の長さ寸法及び重量の制約が解消されることに起因して、低温部自体の機械的強度、低温部とロッドとの結合強度等を高くする必要がなく、その結果クライオスタットを簡単な構造とすることが可能になる。
本発明に係るクライオスタットの一実施例を示す図。 図1のクライオスタットで用いるコールドフィンガーの主要部の一実施例を示す斜視図。
図1及び2を参照するに、クライオスタット10は、クライオスタット本体12と、クライオスタット本体12から延びるコールドフィンガー14と、コールドフィンガー14の先端部に配置された、計測用の真空容器16とを含む。
クライオスタット本体12は、同心的に配置された3つの容器20,22,24により3層構造の3つの空間を形成しており、また、最も中心部に位置された容器20に低温部26を配置している。
容器20及び22は、それぞれ、容器20を取り囲むように中間に位置された容器22、及び容器22を取り囲むように最も外側に位置された容器24に支持されている。容器24は、テーブルのような適宜な支持台、クライオスタット10を利用する機械装置等、適宜な手段に支持される。
容器20及び22は、金属材料により製作された熱シールド容器であり、冷凍機28により冷却される。容器24は、その内部空間が図示しない真空機械に接続されて真空状態に維持されて、容器20,22を周囲温度から遮断する真空容器として用いられる。
冷凍機28は、窒素ガス、ヘリウムガス等の気体を冷媒とし、冷媒を液化することにより、最終的に液化ヘリウムを最終段の冷媒貯留容器30に得る既知の冷凍機を用いることができる。そのような冷凍機として、ギフォード・マクマホン式の冷凍機、パルスチューブ冷凍機、断熱消磁冷凍機、希釈冷凍機等の各種低温冷凍機をあげることができるし、また、例えば液体窒素温度レベルを利用する他の既知の冷凍機をあげることができる。
図示の例では、複数段式のパルスチューブ冷凍機であり、冷凍機28により最終的に得られた0.3°Kから0.4°K程度の液体ヘリウムのような液化冷媒32を最終段の冷媒貯留容器30に貯留する。
容器20は、液化冷媒32より高い温度3K程度の低温に維持される内部空間を形成する独立した低温容器として作用する。容器22は、冷凍機28により45°K程度の低温に維持される内部空間を形成する他の低温容器として用いられる。
低温部26は、高い熱伝導率を有する板状部材であり、また冷媒貯留容器30に接触している。このため、低温部26は、液化冷媒32と同程度の低温に冷却される。低温部26は、冷凍機28(特に、冷媒貯留容器30)又は容器20に支持させることができる。
コールドフィンガー14は、容器20からコールドフィンガー14の長手方向に延びる状態に容器20に結合された熱輻射シールド40と、熱輻射シールド40内を延びるロッド42と、熱輻射シールド40を収容する他の熱輻射シールド44と、熱輻射シールド44を収容する容器46と、ロッド42の先端部に配置された検出器48と、超電導用のコイル80とを備える。
熱輻射シールド40、ロッド42及び熱輻射シールド44は、先端が閉鎖部材により閉鎖された筒の形状を有しており、また同軸的に維持されている。熱輻射シールド40、ロッド42及び熱輻射シールド44の先端の閉鎖部材のそれぞれは、検出器48で検出すべき、放射線、荷電粒子線、粒子等、検出対象の通過は許すが、熱の通過は阻止する窓を有する。
放射線としては、γ線、X線、赤外線、紫外線等をあげることができる。荷電粒子線として、電子線、イオンビーム等をあげることができる。粒子としては、浮遊又は飛散する微粒子をあげることができる。検出器48は、そのような検出対象に適した性能又は機能を有するものが用いられる。
熱輻射シールド40,熱輻射シールド44及び伸縮容器46は、それぞれ、一端部(基端部)において容器20,22及び24に結合されて、片持ち梁状に支持されている。
熱輻射シールド40,熱輻射シールド44及び伸縮容器46は、それぞれ、容器20,22及び24の内部空間に連通されてコールドフィンガー14の長手方向へ延びる内部空間を形成している。このため、熱輻射シールド40,熱輻射シールド44及び容器46の内部空間は、それぞれ、容器20,22及び24の内部空間と同じ程度の温度に維持される。
ロッド42は、高純度の銅のように高い熱伝導率を有する材料を用いて中空のロッドで製作されており、また熱輻射シールド40の内部空間内をコールドフィンガー10の長手方向に同軸的に延びている。
ロッド42は、ロッド42に接続されかつ高い熱伝導性及び可撓性を有する接続部材50と、接続部材50に接続されかつ高い熱伝導性を有する接続具52とを介して、低温部26に接続されている。このため、ロッド42は、低温部26と同じ程度の低温に冷却されて、その温度に維持される。
接続部材50は、熱伝導率の高い複数の細線50aを、シート状、帯状、紐状又は束状に配置している。接続具52は、図示の例では、低温部26に直接結合されて直接接触している。
接続具52を容器20に支持させて、低温部26を接続具52に支持させてもよい。この場合、冷凍機28、特に冷媒収容容器30の荷重の少なくとも一部を、低温部26を介して、接続具52に作用させてもよい。しかし、接続具52を低温部26の支持部材として用い、又は接続具52を用いることなく、ロッド42を接続部材50により低温部26に直接接続してもよい。
図2に詳細に示すように、ロッド42は、その長手方向に間隔をおいた複数箇所のそれぞれにおいて、小断面積を有しかつ長い複数の取り付け部材60により、熱輻射シールド40に組み付けられて、熱輻射シールド40を同軸的に延びる状態に熱輻射シールド42に支持されている。
各取り付け部材60として、熱伝導率の低い細線、複数の細線を、帯状、紐状又はワイヤー状に配置した長尺部材等を用いることができる。
図示の例では、各取り付け部材60は、その長手方向における中央領域においてロッド42の外周にほぼ半周巻き掛けられており、また両端部を熱輻射シールド40に設けられた穴62を介して熱輻射シールド40の外側に引き出されており、さらに両端部を弧状の止め板64と、止め板64を貫通して熱輻射シールド40の螺合された複数のねじ部材66により、両端部が熱輻射シールド40と止め板64とに狭持された状態に、熱輻射シールド40に取り付けられている。
図示の例では、ロッド42は、長手方向に間隔をおいた複数箇所のそれぞれにいて、ロッド42の軸線の周りに90度ずつ角度的に間隔をおいた4つの取り付け部材60により、熱輻射シールド40に取り付けられて、上下方向、左右方向及びロッド42の長手方向への移動が不能に熱輻射シールド40に支持されている。
上記のように熱輻射シールド40に対するロッド42の変位が防止されることに起因して、ロッド42が熱輻射シールド40に接触することが防止され、熱輻射シールド40からロッド42への熱の流入が防止される。
上記のように、複数の取り付け部材60を用いてロッド42を、上下方向及び左右方向から細い紐で強固に引っ張り熱輻射シールド40に支持させると、熱輻射シールド40からの取り付け部材60の引き出し量を調整することにより、容易にロッド42と熱輻射シールド40の中心軸を合わせることができるようにした。この構造により、ロッド42と熱輻射シールド40の間で、機械的接触をすることによる熱流入の心配が無くなり、さらに、熱輻射シールド40に対する位置及び姿勢、例えば軸線合わせ、平行度調整等を容易にすることができる。
上記と同じ構造を熱シールド40と44,あるいは熱シールド44と容器46との間にも設置することができる。
伸縮容器46は相対的変位可能に連結する、ベローズのような筒状の連結部材74を有しており真空容器16側の内部空間領域とを解除可能に区画するバルブ76とを備える。
クライオスタット本体12及びコールドフィンガー14は、伸縮容器46の側の内部空間領域と真空容器16側の内部空間領域とをバルブ76により遮断して、伸縮容器46側の内部空間領域を大気圧状態に維持することにより、クライオスタット本体12やコールドフィンガー14の保守管理、検出器や試料の交換を行うことができる。逆に真空容器16側の内部空間領域を大気圧状態に維持することにより、真空容器16側の保守管理を行うことができる。
クライオスタット10は、クライオスタット本体12及びコールドフィンガー14の保守管理、交換作業を容易にするために、それらを構成している部材、特に、容器20,22,24、低温部26、冷凍機28、熱輻射シールド40,44、ロッド42、容器46、真空容器16は、分離可能に結合されている。
熱輻射シールド40の先端部には、超伝導コイル80及び温度検出器(図示せず)が配置されている。分析用の試料は、検出器48の代わりにロッド42の先端部に配置される。このため、ロッド42は、検出器48又は試料サンプルのための搭載部を先端部に有する。超電導用のコイル80は、これにより発生する磁界が分析用の試料に作用するように、ロッド42の先端部(試料)の周りを複数回延びている。
図示の例では、検出器48、コイル80及び温度検出器のそれぞれは、ロッド42に内部空間を経る配線82により、図示しない電気回路に接続される。配線82は、ロッド42の内部空間から、クライオスタット本体12に導かれて、前記した電気回路に接続される。
これにより、配線82がクライオスタット10の保守点検時においてダメージを受けることから防止されるから、保守点検作業が容易になる。しかし、検出器48及びコイル80を他の配線により電気回路に接続してもよい。
真空容器16は、部材40,42及び44の先端部と、検出器48と、コイル82とを覆いかつ容器44の内部空間を真空状態に維持するように、容器46の先端部に取り外し可能に取り付けられている。真空容器16も、検出対象の通過は許すが、空気のような気体又は熱の通過は阻止する窓を有する。あるいは、他の真空装置に接続される。
検出器48、コイル80、試料等の交換は、真空容器16を伸縮容器46から取り外した後に行うことができる。
検出器48及びコイル80は、それぞれ、ロッド42及び熱輻射シールド40と同じ程度の温度に維持される。また、真空容器16の内部空間は、容器24の内部空間に連通されて、ほぼ同じ真空状態に維持される。
クライオスタット10において、容器20,22及び、熱輻射シールド40及び44は、高い熱伝導性及び強度を有する金属材料又はプラスチック材料で製作することができる、熱シールドの回りに、金属で被覆したプラスチック等のフィルムで覆うことは、高温側からの熱輻射の低温側熱シールドへの影響を低減することに有効である。
使用時、クライオスタット10は、検出器48及びコイル80が、それぞれ、低温部26及び容器20の内部空間とほぼ同じ温度に冷却されたロッド42及び熱輻射シールド40により、それらの温度とほぼ同じ温度に冷却された状態に、維持される。
クライオスタット10においては、ロッド42が、熱伝導性及び可撓性を有する接続部材50を介して低温部26に接続されていると共に、熱輻射シールド40に支持されている。これにより、低温部26とロッドとの間における相互の支持関係及び振動の伝達関係が切り離されるから、以下のような効果を奏する。
1.ロッド42ひいてはコールドフィンガー14の長さ寸法及び重量に制約が解消され、しかも低温部26に対するロッド42の振動やロッド42先端部の変位等が抑制され、その結果ロッド42が熱輻射シールド40に安定に支持される。
2.クライオスタット10を、高い温度を有する高温部から、最も低い温度に維持されるべき低温部26への熱の流入量が少ない構造とすることが可能になる。
3.低温部26やコールドフィンガー12全体の長さ寸法及び重量の制約が解消されることに起因して、強度が最も弱く成り易い低温部26とロッド42の温度を同じに保ちつつ、クライオスタット10を簡単な構造とすることが可能になる。
4.ロッド42がその複数箇所のそれぞれにおいて長い複数の取り付け部材により断熱材40に取り付けられていることに起因して、ロッド42が熱輻射シールド40,44に接触することが防止されて、熱が熱輻射シールド40,44からロッド42へ流入することが防止される。
5.高温度の容器又は熱輻射シールドは、高い機械的強度を有する構造とすることが容易であるから、コールドフィンガー10を構成する部材及びそれらの結合部を堅固な構造及び結合にすることができる。
本発明は、クライオスタット10の構造上の自由度が高くなったことにより、超伝導現象を利用するマグネットや検出器を用いた機械装置、材料の構造や物性の解析を行う機械装置、X線のような放射線や電子線のような荷電粒子線等に対する検出器を用いた計測装置のみならず、原子炉関連の施設、加速器、宇宙空間用の装置、医療機械、試料の分析機械、その他工業機械等に用いることが可能になった。
本発明は、従来の制約されたコールドフィンガー構造と異なり、製作上の自由度が高まったことにより、原子炉関連施設や加速器、宇宙利用のみならず、医療機器・分析機器・その他工業機器等の性能向上が見込める
10 クライオスタット
12 クライオスタット本体
14 コールドフィンガー
16 真空容器
20,22 容器
24 真空容器
26 低温部
28 冷凍機
30 冷媒貯留室
32 液化冷媒
40,44 熱輻射シールド
42 ロッド
46 伸縮容器
48 検出器
50 可撓性接続部材
50a 細線
52 接続具
60 取付部材
62 穴
64 止め板
66 ねじ部材
74 連結部材
76 バルブ
80 コイル
82 配線

Claims (10)

  1. 冷凍機、該冷凍機により低温にされる低温部、及び該低温部が配置された低温容器を備えるクライオスタット本体と、該クライオスタット本体から延びる状態に該クライオスタット本体に結合されたコールドフィンガーであって、前記低温容器から延びる状態に該低温容器に結合されて片持ち梁状に支持された、前記コールドフィンガーの長手方向へ延びる内部空間を形成する熱輻射シールド、及び該熱輻射シールド内を延びかつ前記低温部に接続されたロッドを備えるコールドフィンガーとを含み、
    前記ロッドは、熱伝導性及び可撓性を有する接続部材を介して前記低温部に接続されており、前記熱輻射シールドに支持されていて、検出器又は試料サンプルを配置する部位を先端部に有するクライオスタット。
  2. 前記ロッドは、前記熱輻射シールドよりも断面積が小さく、かつ前記ロッドの位置を、前記熱輻射シールドに接触しないように、複数箇所のそれぞれにおいて、取り付け部材により、前記熱輻射シールドに取り付けられている、請求項1に記載のクライオスタット。
  3. 前記接続部材は熱伝導性を有する複数の細線を含む、請求項1または2に記載のクライオスタット。
  4. 前記クライオスタット本体は、さらに、前記低温容器が配置された第2の容器と、該第2の容器が配置された第3の容器とを備え、
    前記コールドフィンガーは、さらに、前記熱輻射シールドが配置されかつ前記第2の容器に連通された内部空間を形成する第2の熱輻射シールドと、該第2の熱輻射シールドが配置されかつ前記第3の容器に連通された第4の容器とを備え、
    該第4の容器は、前記第の容器に結合された第1の容器部と、該第1の容器部から前記ロッドの長手方向に離間された第2の容器部と、前記第1及び第2の容器部を相対的変位可能に連結する連結部材とを含む、請求項1からのいずれか1項に記載のクライオスタット。
  5. 前記連結部材はベローズを含む、請求項に記載のクライオスタット。
  6. 前記コールドフィンガーは、さらに、前記第1及び第2の容器部の内部空間領域を大気と真空状態を分離できるバルブを備える、請求項4または5に記載のクライオスタット。
  7. 前記ロッドは中空のロッドであり、前記コールドフィンガーは、さらに、前記ロッド内に配置された配線を備える、請求項1からのいずれか1項に記載のクライオスタット。
  8. 前記冷凍機は、ギフォード・マクマホン式の冷凍機、パルスチューブ冷凍機、断熱消磁冷凍機及び希釈冷凍機から選択された極低温冷凍機を含む、請求項1からのいずれか1項に記載のクライオスタット。
  9. さらに、前記コールドフィンガーの先端に結合されたキャップであって、前記ロッド及び両熱輻射シールドの先端部が位置されたキャップを含む、請求項4または5に記載のクライオスタット。
  10. 前記冷凍機は液化された冷媒を貯留する冷媒貯留容器を含み、前記低温部は前記冷媒貯留容器に接触している、請求項4または5に記載のクライオスタット。
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