JP5553344B2 - 燃料電池用電極触媒およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池用電極触媒およびその製造方法に関する。
近年、固体高分子形燃料電池の高性能化が進み、電気自動車用電源、家庭用コージェネレーション並びに携帯機器用電源等への応用が期待されている。該燃料電池には、発電効率の向上、出力の向上および信頼性の向上等が求められており、それに伴って、燃料電池の電極の触媒層に含ませる電極触媒にも、高い活性および安定性が求められている。
該電極触媒としては、貴金属元素(白金元素等。)を含む触媒粒子を、比表面積の大きなカーボン担体に担持した電極触媒が用いられている。
しかし、該電極触媒には、下記の問題がある。
(i)触媒粒子がカーボン担体の表面で凝集しやすい。触媒粒子が凝集すると、触媒粒子の反応面積が減少してしまい、電極触媒の活性が低下する。
(ii)カーボン担体が酸化劣化しやすい。下記の理由から、カーボン担体が酸化劣化すると、触媒粒子がカーボン担体から遊離または凝集して電極触媒の活性が低下する。
カーボンは約0.6V(水素電極基準)に酸化・還元の平衡電位を有するので、カーボン担体は高電位に曝されると酸化劣化しやすい上、触媒粒子そのものがカーボン酸化の触媒として作用することが報告されている。たとえば、非特許文献1〜3には、カーボン担体の腐食が固体高分子形燃料電池の高電位における性能劣化の大きな原因となっていることが示され、白金とカーボン担体劣化の関係についても言及されている。非特許文献4には、固体高分子形燃料電池において自動車用燃料電池で想定される頻繁な起動停止により発生するカソード側の酸素発生やカーボン劣化に関するモデルが議論されている。非特許文献5には担体としてのカーボンブラックとカーボンナノファイバーとの比較が示されており、前者は後者に比較して白金触媒の劣化が大きいことが報告されている。カーボン担体が酸化劣化すると、触媒粒子がカーボン担体から遊離し、電極触媒の活性が低下する。
カーボン担体の酸化劣化が抑えられた電極触媒としては、たとえば、下記の電極触媒が提案されている。
(1)触媒粒子が担持された金属酸化物粒子(シリカ粒子等。)を、カーボン担体に担持した燃料電池用電極触媒(特許文献1)。
(1)の電極触媒においては、下記の問題がある。
(i)触媒粒子が金属酸化物粒子の表面で凝集しやすい。カーボン担体と触媒粒子との結合が必ずしも強くないためと考えられている。触媒粒子が凝集すると、触媒粒子の反応面積が減少してしまい、電極触媒の活性が低下する。
(ii)触媒粒子と導電体であるカーボン担体との間に、粒子径の大きい金属酸化物粒子が介在するため、触媒粒子とカーボン担体との間の導電性が低下し、燃料電池としての出力が低下する。
カーボン担体自体の耐久性を高めた電極としては、たとえば、下記の電極が提案されている。
(2)カーボンブラックまたは活性炭を加熱処理することで黒鉛化度を高め酸化耐性の向上を試みた燃料電池用電極(特許文献2)。
(2)の電極においては、1000℃以上の高温下でカーボン粉末を熱処理することにより黒鉛化度を上げることで耐食性を高めているが、カーボン粉末の比表面積が低下するため白金を高分散担持することが困難である。
特開2004−363056号公報 特開2002−273224号公報
M. Roen, C.H. Paik, T.D. Jarvi, Electhrochem. Solid−State Lett. 7, A19(2004) J.P. Meyers and R.M. Darling, J. of the Electrochem. Soc., 153, A1432(2006) Z. Siroma, K. Ishii, K. Yasuda, Y. Miyazaki, M. Inaba, A. Tasaka, Electrochem. Commun., 7, 1153(2005) D.A. Stevens, M.T. Hicks, G.M. Haugen and J.R. Dahn, J. of the Electrochem. Soc., 152, A2309(2005) Y. Shao, G. Yin, Y. Gao, and P. Shi, J. of the Electrochem. Soc., 153, A1093(2006)
本発明は、発電効率、出力、および信頼性の高い燃料電池を得ることができる燃料電池用電極触媒およびその製造方法を提供する。
本発明の燃料電池用電極触媒は、カーボン担体上に、層状チタン酸化物である、CTi2−x/4(ただし0.5≦x≦1)から剥離した薄片粒子と、貴金属を含む触媒粒子とが担持されたものであることを特徴とする。
前記触媒粒子は、白金を含むことが好ましい。
前記薄片粒子の厚さは、10nm以下が好ましく、5nm以下が特に好ましい。
前記カーボン担体に担持された前記薄片粒子と前記触媒粒子との比は、前記薄片粒子に含まれるチタンと前記触媒粒子に含まれる貴金属との原子比(チタン/貴金属)が0.03〜10が好ましく、0.1〜5が特に好ましい。
本発明の燃料電池用電極触媒においては、前記カーボン担体上に、金または金合金のナノ粒子またはナノシートがさらに担持されていることが好ましい。
前記金または金合金のナノ粒子の粒子径は、1〜50nmであることが好ましい。
前記金または金合金のナノシートの厚さは、1〜10nmであることが好ましい。
本発明は、前記カーボン担体に前記薄片粒子が担持した薄片粒子担持カーボン担体を得る工程と、前記薄片粒子担持カーボン担体に前記触媒粒子を担持させる工程とを有することを特徴とする燃料電池用電極触媒の製造方法を提供する。
また、本発明は、前記カーボン担体に前記薄片粒子が担持した薄片粒子担持カーボン担体を得る工程と、前記薄片粒子担持カーボン担体に前記触媒粒子の前駆体を担持させる工程と、前記前駆体を前記触媒粒子に変換する工程とを有することを特徴とする燃料電池用電極触媒の製造方法を提供する。
さらに、本発明は、前記カーボン担体に前記触媒粒子が担持した触媒粒子担持カーボン担体を得る工程と、前記触媒粒子担持カーボン担体に前記薄片粒子を担持させる工程とを有することを特徴とする燃料電池用電極触媒の製造方法を提供する。
また、本発明は、前記カーボン担体に前記触媒粒子の前駆体が担持した前駆体担持カーボン担体を得る工程と、前記前駆体担持カーボン担体に前記薄片粒子を担持させる工程と、前記前駆体を前記触媒粒子に変換する工程とを有することを特徴とする燃料電池用電極触媒の製造方法を提供する。
さらに、本発明は、前記薄片粒子に前記触媒粒子が担持した触媒粒子担持薄片粒子を得る工程と、前記カーボン担体に前記触媒粒子担持薄片粒子を担持させる工程とを有することを特徴とする燃料電池用電極触媒の製造方法を提供する。
また、本発明は、前記薄片粒子に前記触媒粒子の前駆体が担持した前駆体担持薄片粒子を得る工程と、前記カーボン担体に前記前駆体担持薄片粒子を担持させる工程と、前記前駆体を前記触媒粒子に変換する工程とを有することを特徴とする燃料電池用電極触媒の製造方法を提供する。
これらの工程において形成される触媒粒子の多くはやや扁平で基体に強く束縛を受けていると推定される。これは薄片粒子と触媒粒子または触媒前駆体との結合が極めて強いためと推定される。そのため、詳細な理由は必ずしも明らかではないが、カーボン上に直接触媒粒子を形成させる従来の触媒に比較して安定であるにも拘わらず高い活性が得られると考えられる。
本発明の燃料電池用電極触媒は、発電効率、出力、および信頼性の高い燃料電池を得ることができる。
本発明の燃料電池用電極触媒の製造方法によれば、発電効率、出力、および信頼性の高い燃料電池を得ることができる燃料電池用電極触媒を製造できる。
固体高分子形燃料電池用膜電極接合体の一例を示す概略断面図である。
本明細書においては、式(2)で表される化合物を化合物(2)と記す。他の式で表される化合物も同様に記す。
なお、以下の数値のうち、℃は10℃単位、rpmは100rpm単位、BET比表面積m/gは、10m/g単位として表示し、単位未満については四捨五入した。
<電極触媒>
本発明の燃料電池用電極触媒は、カーボン担体上に、層状チタン酸化物である、レピドクロサイト型チタン酸塩(CsTi2−x/4(ただし0.5≦x≦1))から剥離した薄片粒子と、貴金属元素を含む触媒粒子とが担持された電極触媒である。なお、カーボン担体上に触媒粒子を介して薄片粒子が間接的に担持されている場合についても、カーボン担体上に薄片粒子と触媒粒子とが担持されていると本明細書においてはよぶものとする。
(カーボン担体)
カーボン担体としては、カーボンブラック(バルカン、ケッチェンブラック等。)やカーボンナノチューブ等が挙げられる。カーボン担体は、アモルファス性の高いカーボン担体であってもよく、グラファイト化度の高いカーボン担体であってもよい。
カーボン担体の比表面積は、10〜2000m/gが好ましく、50〜1500m/gがより好ましい。カーボン担体の比表面積が50m/g以上であれば、前記薄片粒子や触媒粒子が、分散性よく担持され、電極触媒の活性が向上する。カーボン担体の比表面積が1500m/g以下であれば、ミクロ細孔の発達が抑えられ、触媒粒子がミクロ細孔内に入り込むことなく、触媒粒子を有効に活用できる。ミクロ細孔内に入り込んだ触媒粒子は、イオン交換樹脂と接触できず、反応に寄与できない。
カーボン担体の比表面積は、BET比表面積装置を用い、カーボン担体の表面への窒素吸着によって測定される。
(触媒粒子)
触媒粒子は、貴金属を含む粒子である。
触媒粒子としては、貴金属の粒子、または貴金属合金の粒子が好ましい。
貴金属としては、白金が好ましい。貴金属合金としては、白金合金が好ましい。
白金合金としては、白金と鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、イリジウム、銅、銀および金からなる群から選ばれる元素の1種以上との合金が挙げられる。
触媒粒子の粒子径は、1〜20nmが好ましく、2〜10nmがより好ましい。触媒粒子の粒子径が該範囲内であれば、充分に高い活性を有する電極触媒が得られる。
触媒粒子の粒子径は、透過型電子顕微鏡を用いて50個の粒子径を測定し、平均して求める。
触媒粒子の表面積(金属表面積または金属分散度)は、20〜300m/gが好ましく、50〜250m/gがより好ましい。触媒粒子の表面積が大きすぎると、触媒の安定性が低下するほか、触媒粒径の小さすぎる触媒は却って反応活性が低下するとの報告もある。触媒粒子の表面積が小さすぎると、触媒の活性が低くなる。
触媒粒子の表面積は、一酸化炭素(CO)吸着法によって測定する方法で測定できるが、特に白金を含む触媒粒子の場合は、窒素等不活性ガスを吹き込んだ酸水溶液中で、電位を0V近傍から0.6V(vs.RHE)を超える電位の間を掃引して得られる水素の吸脱着波から推定することも行われるので、白金を含む触媒粒子の場合はこの方法により測定したもので表面積を評価する。
触媒粒子の担持率は、電極触媒(100質量%)中、5〜80質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましい。触媒粒子の担持率が5質量%以上であれば、電極触媒の活性が向上する。触媒粒子の担持率が80質量%以下であれば、触媒粒子が凝集しにくく、電極触媒の活性が向上する。
触媒粒子の担持率は、電極触媒を酸で溶解し、溶出イオンの濃度を測定することにより求めることができる。
(薄片粒子)
薄片粒子は、層状チタン酸化物である、レピドクロサイト型チタン酸塩(CsTi2−x/4(ただし0.5≦x≦1))から剥離した、形状異方性(たとえば、厚さ1nm以下、一辺の長さ数百nm程度。)のチタン酸化物のナノシートである。
これらの層状のチタン酸化物は、層間にナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等のアルカリ金属イオンを有し、適当なアミン類と置換することで、材料バルクを持たない、全てが表面の極薄の薄片粒子に分割される。水溶液中では表面は水和している。また、表面の水素を金属イオン等に再置換することも可能であり、金属酸化物ナノシート、金属酸塩ナノシート、水和金属酸化物ナノシートとも呼ばれる。
ナノシートの形状は出発物質の形状に依存する。レピドクロサイト型チタン酸のセシウム塩や三チタン酸塩を出発物質とする場合は、縦横の比が比較的小さい矩形の結晶が得られやすく、それを剥離して得られるナノシートも矩形のものが得られやすい。一方、四チタン酸塩、五チタン酸塩の場合は針状の結晶になりやすく、それらを剥離して得られるナノシートも異方性が高いものとなる。また、レピドクロサイト型の薄片粒子(チタニアナノシート)は出発物質であるセシウム型チタン酸のホスト層に比較して、二次元格子が縮小しており、金属ナノ粒子を形成する基板として、通常のチタニアナノ粒子とは異なった特性が期待できる。
薄片粒子の厚さは、10nm以下が好ましく、5nm以下が特に好ましい。薄片粒子の厚さが10nm以下、特に5nm以下であれば、薄片粒子の可撓性が高くなるため、複雑な形状のカーボン担体と薄片粒子との接合性が向上するほか、触媒粒子とカーボン担体との間の導電性が向上し触媒特性が向上する。
薄片粒子の厚さは、薄片粒子の分散液に、この溶液中で安定な固体物質(たとえば、石英ガラス板、シリコンウェハー、マイカ板、グラファイト板、アルミナ板等。)を充分に洗浄したものを浸漬した後、固体物質を取り出して純水で洗浄し、乾燥して、固体物質の表面に薄片粒子の単層を形成させたものについて、AFM(分子間力顕微鏡)等を用いて測定できる。(たとえば、黒田一幸、佐々木高義監修、「無機ナノシートの科学と応用」、シーエムシー出版(2005)。)
前記カーボン担体に担持された前記薄片粒子と前記触媒粒子との比は、前記薄片粒子に含まれるチタンと前記触媒粒子に含まれる貴金属との原子比(チタン/貴金属)が0.03〜10となるような比が好ましく、0.1〜5となるような比が特に好ましい。チタン/貴金属(原子比)が0.03以上であれば、カーボン担体の酸化劣化が充分に抑えられる。チタン/貴金属(原子比)が10以下であれば、触媒粒子とカーボン担体との間の導電性の低下が抑えられる。
チタン/貴金属(原子比)は、触媒を王水等の混酸を用いて溶解し、溶解液中の金属イオンをICP発光分析法により計測することにより求められる。
薄片粒子は、たとえば、特許第2671949号公報に記載の方法により製造できる。
酸化セシウムまたは加熱により酸化セシウムとなる化合物と、二酸化チタンまたは加熱により二酸化チタンとなる化合物とを、モル比1/4〜1/7(モル比)の割合で混合し、焼成してチタン酸セシウムを得る。
チタン酸セシウムを酸水溶液と接触させ、層状構造のチタン酸(組成式:HTi2−x/4・nHO、x=0.60〜0.75。)粉末を生成させる。
チタン酸粉末と、アンモニウム化合物またはアミン化合物の水溶液と混合、撹拌し、薄片状の結晶を剥離、分散させることにより、チタン酸化物(組成式:Ti2−x/4 x−、x=0.60〜0.75。)の薄片粒子の分散液を得る。
加熱により酸化セシウムとなる化合物としては、炭酸セシウム等が挙げられる。
加熱により二酸化チタンとなる化合物としては、硫酸チタニル等が挙げられる。
焼成温度は、500〜900℃が好ましい。
酸水溶液としては、塩酸水溶液等が挙げられる。
撹拌方法としては、機械的に撹拌する方法、超音波照射により撹拌する方法等が挙げられる。
アンモニウム化合物としては、テトラブチルアンモニウム水酸化物、テトラメチルアンモニウム水酸化物、テトラエチルアンモニウム水酸化物、テトラプロピルアンモニウム水酸化物等が挙げられる。
アミン化合物としては、エチルアミン、n−プロピルアミン、1−アミノ−2−エタノール、1−アミノ−3−プロパノール等が挙げられる。
(金または金合金のナノ粒子またはナノシート)
本発明においては、前記薄片粒子、触媒粒子に加え、さらに金または金合金のナノ粒子またはナノシートがカーボン担体上に担持されていると、触媒活性が高まり、好ましい。この場合、金または金合金のナノ粒子またはナノシートを介して触媒粒子がカーボン担体に間接的に担持されるケースもあるし、カーボン担体上に金または金合金のナノ粒子またはナノシートを担持した後に担持された薄片粒子を介して触媒粒子が担持されているケースもある。
金または金合金のナノ粒子の粒子径は、1〜50nmが好ましく、1〜20nmがより好ましい。粒子径が小さすぎると、安定性が不充分であり、また、50nmを超えると、薄片粒子や触媒粒子との充分な相互作用を得ることが難しくなる。
金または金合金のナノ粒子の粒子径は、触媒粒子と同様の方法で求めることができる。
金または金合金のナノシートの厚さは、1〜10nmが好ましい。薄すぎると、安定性が不充分となるほか、調製も難しくなる。また、厚すぎると、金属量当たりの表面積が減少するため、効果が不充分となる。
金または金合金のナノシートの厚さは、薄片粒子と同様の方法で求めることができる。
金合金における金以外の成分元素としては、パラジウム、銀、銅等が好ましい。金合金は、安定性を確保する上で、金を20質量%以上含むことが好ましい。
<電極触媒の製造方法>
本発明の燃料電池用電極触媒の製造方法としては、下記の方法(I)〜方法(VI)が挙げられる。
(方法(I))
方法(I)は、下記の工程(I−1)、(I−2)を有する方法である。
(I−1)カーボン担体に薄片粒子が担持した薄片粒子担持カーボン担体を得る工程。
(I−2)薄片粒子担持カーボン担体に触媒粒子を担持させて燃料電池用電極触媒を得る工程。
工程(I−1):
薄片粒子の分散液と、カーボン担体またはその分散液とを混合し、撹拌して混合液を得る。
混合液から沈澱物を回収した後、沈澱物を乾燥して薄片粒子担持カーボン担体を得る。
撹拌方法としては、機械的に撹拌する方法、超音波照射により撹拌する方法等が挙げられる。
沈澱物の回収方法としては、混合液を静置し、上澄み液と沈澱物とに分離した後、上澄み液を除去する方法;混合物をろ過する方法等が挙げられる。
乾燥温度は、80〜300℃が好ましい。
工程(I−2):
触媒粒子のコロイド液と、薄片粒子担持カーボン担体またはその分散液とを混合し、撹拌して混合液を得る。
混合液から沈澱物を回収した後、沈澱物を乾燥して燃料電池用電極触媒を得る。
触媒粒子のコロイド液の分散媒としては、水、アルコール等が挙げられる。
撹拌方法、沈澱物の回収方法としては、工程(I−1)における方法と同様の方法が挙げられる。
乾燥温度は、80〜300℃が好ましい。
(方法(II))
方法(II)は、下記の工程(II−1)〜(II−3)を有する方法である。
(II−1)カーボン担体に薄片粒子が担持した薄片粒子担持カーボン担体を得る工程。
(II−2)薄片粒子担持カーボン担体に触媒粒子の前駆体を担持させて燃料電池用電極触媒の前駆体を得る工程。
(II−3)触媒粒子の前駆体を触媒粒子に変換して燃料電池用電極触媒を得る工程。
工程(II−1):
工程(II−1)は、工程(I−1)と同様に行う。
工程(II−2):
触媒粒子の前駆体の溶液と、薄片粒子担持カーボン担体またはその分散液とを混合し、撹拌して混合液を得る。
混合液から沈澱物を回収した後、沈澱物を乾燥して燃料電池用電極触媒の前駆体を得る。
ここで触媒粒子の前駆体とは、還元することにより触媒粒子となる化合物を示し、溶媒に溶解できるものが好ましい。具体的な触媒粒子の前駆体としては、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液、ジニトロジアンミン白金エトキシド、塩化白金酸、塩化白金酸塩等の白金錯体、硝酸パラジウム、ジニトロアンミンパラジウム硝酸溶液等のパラジウム錯体、等が挙げられる。
触媒粒子の前駆体の溶液の溶媒としては、水、アルコール等が挙げられる。
撹拌方法、沈澱物の回収方法としては、工程(I−1)における方法と同様の方法が挙げられる。
乾燥温度は、80〜300℃が好ましい。
工程(II−3):
触媒粒子の前駆体を触媒粒子に変換する方法としては、ギ酸、エタノール、メタノール、アミンボラン、水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジン、チオ硫酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、L−アスコルビン酸、ホルムアルデヒド、水素等による還元等が挙げられる。
たとえば、ヒドラジン等の水溶液で供給できるものは、濃度0.1〜40質量%の水溶液として供給できる。水素化ホウ素ナトリウム等の固体はそのまま、燃料電池用電極触媒の前駆体を分散した溶液中に供給できる。水素等の常温でガス状の物質は、乾燥された燃料電池用電極触媒の前駆体に気流として供給してもよいし、燃料電池用電極触媒の前駆体を液中に存在させた状態でバブリングにより供給してもよい。
(方法(III))
方法(III)は、下記の工程(III−1)、(III−2)を有する方法である。
(III−1)カーボン担体に触媒粒子が担持した触媒粒子担持カーボン担体を得る工程。
(III−2)触媒粒子担持カーボン担体に薄片粒子を担持させて燃料電池用電極触媒を得る工程。
工程(III−1):
触媒粒子担持カーボン担体を得る方法としては、下記の方法が挙げられる。
(a)触媒粒子のコロイド液と、カーボン担体またはその分散液とを混合し、撹拌して混合液とし、混合液から沈澱物を回収し、沈澱物を乾燥して触媒粒子担持カーボン担体を得る方法。
(b)触媒粒子の前駆体の溶液と、カーボン担体またはその分散液とを混合し、撹拌して混合液とし、混合液から沈澱物を回収し、沈澱物を乾燥して前駆体担持カーボン担体とし、前駆体を触媒粒子に変換して触媒粒子担持カーボン担体を得る方法。
撹拌方法、沈澱物の回収方法としては、工程(I−1)における方法と同様の方法が挙げられる。
触媒粒子の前駆体を触媒粒子に変換する方法としては、工程(II−3)における方法と同様の方法が挙げられる。
乾燥温度は、80〜300℃が好ましい。
工程(III−2):
薄片粒子の分散液と、触媒粒子担持カーボン担体またはその分散液とを混合し、撹拌して混合液を得る。
混合液から沈澱物を回収した後、沈澱物を乾燥して燃料電池用電極触媒を得る。
撹拌方法、沈澱物の回収方法としては、工程(I−1)における方法と同様の方法が挙げられる。
乾燥温度は、80〜300℃が好ましい。
(方法(IV))
方法(IV)は、下記の工程(IV−1)〜(IV−3)を有する方法である。
(IV−1)カーボン担体に触媒粒子の前駆体が担持した前駆体担持カーボン担体を得る工程。
(IV−2)前駆体担持カーボン担体に前記薄片粒子を担持させて燃料電池用電極触媒の前駆体を得る工程。
(IV−3)触媒粒子の前駆体を触媒粒子に変換して燃料電池用電極触媒を得る工程。
工程(IV−1):
触媒粒子の前駆体の溶液と、カーボン担体またはその分散液とを混合し、撹拌して混合液を得る。
混合液から沈澱物を回収した後、沈澱物を乾燥して前駆体担持カーボン担体を得る。
撹拌方法、沈澱物の回収方法としては、工程(I−1)における方法と同様の方法が挙げられる。
乾燥温度は、80〜300℃が好ましい。
工程(IV−2):
薄片粒子の分散液と、前駆体担持カーボン担体またはその分散液とを混合し、撹拌して混合液を得る。
混合液から沈澱物を回収した後、沈澱物を乾燥して燃料電池用電極触媒の前駆体を得る。
撹拌方法、沈澱物の回収方法としては、工程(I−1)における方法と同様の方法が挙げられる。
乾燥温度は、80〜300℃が好ましい。
工程(IV−3):
工程(IV−3)は、工程(II−3)と同様に行う。
(方法(V))
方法(V)は、下記の工程(V−1)、(V−2)を有する方法である。
(V−1)薄片粒子に触媒粒子が担持した触媒粒子担持薄片粒子を得る工程。
(V−2)カーボン担体に触媒粒子担持薄片粒子を担持させて燃料電池用電極触媒を得る工程。
工程(V−1):
触媒粒子担持薄片粒子を得る方法としては、下記の方法が挙げられる。
(a)触媒粒子のコロイド液と、薄片粒子の分散液とを混合し、撹拌して混合液とし、混合液から沈澱物を回収し、沈澱物を乾燥して触媒粒子担持薄片粒子を得る方法。
(b)触媒粒子の前駆体の溶液と、薄片粒子の分散液とを混合し、撹拌して混合液とし、混合液から沈澱物を回収し、沈澱物を乾燥して前駆体担持薄片粒子とし、前駆体を触媒粒子に変換して触媒粒子担持薄片粒子を得る方法。
撹拌方法、沈澱物の回収方法としては、工程(I−1)における方法と同様の方法が挙げられる。
触媒粒子の前駆体を触媒粒子に変換する方法としては、工程(II−3)における方法と同様の方法が挙げられる。
乾燥温度は、80〜300℃が好ましい。
工程(V−2):
カーボン担体またはその分散液と、触媒粒子担持薄片粒子またはその分散液とを混合し、撹拌して混合液を得る。
混合液から沈澱物を回収した後、沈澱物を乾燥して燃料電池用電極触媒を得る。
撹拌方法、沈澱物の回収方法としては、工程(I−1)における方法と同様の方法が挙げられる。
乾燥温度は、80〜300℃が好ましい。
(方法(VI))
方法(VI)は、下記の工程(VI−1)〜(VI−3)を有する方法である。
(VI−1)薄片粒子に触媒粒子の前駆体が担持した前駆体担持薄片粒子を得る工程。
(VI−2)カーボン担体に前駆体担持薄片粒子を担持させて燃料電池用電極触媒の前駆体を得る工程。
(VI−3)触媒粒子の前駆体を触媒粒子に変換して燃料電池用電極触媒を得る工程。
工程(VI−1):
触媒粒子の前駆体の溶液と、薄片粒子の分散液とを混合し、撹拌して混合液を得る。
混合液から沈澱物を回収した後、沈澱物を乾燥して前駆体担持薄片粒子を得る。
撹拌方法、沈澱物の回収方法としては、工程(I−1)における方法と同様の方法が挙げられる。
乾燥温度は、80〜300℃が好ましい。
工程(VI−2):
カーボン担体またはその分散液と、前駆体担持薄片粒子またはその分散液とを混合し、撹拌して混合液を得る。
混合液から沈澱物を回収した後、沈澱物を乾燥して燃料電池用電極触媒の前駆体を得る。
撹拌方法、沈澱物の回収方法としては、工程(I−1)における方法と同様の方法が挙げられる。
乾燥温度は、80〜300℃が好ましい。
工程(VI−3):
工程(VI−3)は、工程(II−3)と同様に行う。
(金または金合金のナノ粒子またはナノシートの担持)
カーボン担体上に薄片粒子と触媒粒子を担持させることで、高活性で高安定な触媒が得られるが、さらに、金または金合金のナノ粒子またはナノシートを担持させることにより一層高い触媒特性が得られる。
金または金合金のナノ粒子またはナノシートを担持させる場合、前述した方法(I)〜(VI)のうち、方法(I)または(II)において、カーボン担体に薄片粒子が担持した薄片粒子担持カーボン担体を得る工程の前または後に、金または金合金のナノ粒子またはナノシートを担持させることが好ましい。具体的には、以下のように行うことができる。
方法A:
工程(I−1)または工程(II−1)によりカーボン担体に薄片粒子が担持した薄片粒子担持カーボン担体を得た後、金または金合金のナノ粒子コロイド溶液と混合して、金または金合金のナノ粒子を担持させる。これを水洗後80〜300℃で乾燥させた後、工程(I−2)または工程(II−2)、(II−3)を行う。
方法B:
工程(I−1)または工程(II−1)によりカーボン担体に薄片粒子が担持した薄片粒子担持カーボン担体を得た後、金または金合金の元素を含む金属塩をカーボン担体上に担持し、還元して、金または金合金のナノ粒子を担持させる。これを水洗後80〜300℃で乾燥させた後、工程(I−2)または工程(II−2)、(II−3)を行う。
方法C:
工程(I−1)または工程(II−1)によりカーボン担体に薄片粒子が担持した薄片粒子担持カーボン担体を得た後、金または金合金のナノシートの分散液と混合して、金または金合金のナノシートを担持させる。これを水洗後80〜300℃で乾燥させた後、工程(I−2)または工程(II−2)、(II−3)を行う。
方法D:
カーボン担体と金または金合金のナノ粒子コロイド溶液とを混合して、カーボン担体上に金または金合金のナノ粒子を担持させる。これを水洗後80〜300℃で乾燥させた後、工程(I−1)または工程(II−1)により薄片粒子を担持させる。さらに、工程(I−2)または工程(II−2)、(II−3)を行う。
方法E:
カーボン担体と金または金合金のナノシートの分散液とを混合して、カーボン担体上に金または金合金のナノシートを担持させる。これを水洗後80〜300℃で乾燥させた後、工程(I−1)または工程(II−1)により薄片粒子を担持させる。さらに、工程(I−2)または工程(II−2)、(II−3)を行う。
金の融点は1063℃と低く、析出基体との相互作用が弱い場合や金合金中の金含量が多い場合には微粒子を得ることが困難な場合が多い。そのため、特に数nmの小さい粒子径の金または金合金のナノ粒子を担持させる場合は、金または金合金のナノ粒子を溶液中に分散させたコロイド溶液を用いることが有効である。粒子径が10nmを超えるナノ粒子を担持させる場合は、金または金合金の元素を含む金属塩をカーボン担体上に担持して還元する方法が適用できる。薄片粒子を担持した後では金または金合金を構成する金属塩を担持した後に還元することで、粒径が10nm以下のナノ粒子を形成することが可能である。
なお、金属コロイドや薄片粒子には通常保護剤が含まれるが、保護剤は酸による洗浄、硫酸等の適当な電解質溶液中での電解酸化、または空気中での酸化等、保護剤の種類により適宜処理することで特性を調整できる。
以上説明した本発明の燃料電池用電極触媒にあっては、下記の理由から発電効率、出力、および信頼性の高い燃料電池を得ることができると考えられる。
(i)触媒粒子の間に薄片粒子が介在することによって、触媒粒子の凝集が抑制され、電極触媒の活性が低下しにくい。そして、電極触媒の活性および安定性が高ければ、燃料電池の発電効率、出力、および信頼性も高くなる。
(ii)触媒粒子とカーボン担体との間に薄片粒子が介在することによって、カーボン担体の酸化劣化が抑えられる。その結果、触媒粒子のカーボン担体からの遊離が抑えられ、電極触媒の活性が低下しにくい。そして、電極触媒の活性および安定性が高ければ、燃料電池の発電効率、出力、および信頼性も高くなる。
(iii)触媒粒子とカーボン担体との間に介在する薄片粒子はたいへん薄いため、従来の、比較的粒子径の大きい球状の金属酸化物粒子に比べ、触媒粒子とカーボン担体との間の導電性を低下させにくい。その結果、燃料電池の出力が低下しにくい。
(iv)触媒粒子とチタンを含む薄片粒子が接触することにより触媒粒子が安定化するため、触媒粒子が溶解しにくくなる。
(v)金または金合金のナノ粒子またはナノシートをあらかじめ担持させる場合は、当該ナノ粒子またはナノシートを安定化させるとともに、薄片粒子を介して電子が触媒粒子に供与され、触媒粒子の活性および安定性がさらに増加すると考えられる。
本発明の燃料電池用電極触媒は、空気が供給されるカソードの触媒層の電極触媒に用いることが好ましい。また、本発明の燃料電池用電極触媒は、水素が供給されるアノードの触媒層の電極触媒に用いてもよい。
<膜電極接合体>
図1は、固体高分子形燃料電池用膜電極接合体(以下、膜電極接合体と記す。)の一例を示す概略断面図である。膜電極接合体10は、触媒層11およびガス拡散層12を有するアノード13と、触媒層11およびガス拡散層12を有するカソード14と、アノード13とカソード14との間に、触媒層11に接した状態で介在する電解質膜15とを具備する。
(触媒層)
触媒層11は、電極触媒およびイオン交換樹脂を含む。
触媒層11は、少なくとも一方の触媒層11が本発明の燃料電池用電極触媒を含むことが好ましく、カソード14の触媒層11が本発明の燃料電池用電極触媒を含むことがより好ましく、両方の触媒層11が本発明の燃料電池用電極触媒を含むことが特に好ましい。
イオン交換樹脂のイオン交換容量は、導電性およびガス透過性の点から、0.5〜2.0ミリ当量/グラム乾燥樹脂が好ましく、0.8〜1.5ミリ当量/グラム乾燥樹脂が特に好ましい。
イオン交換樹脂としては、耐久性の点から、イオン性基を有する含フッ素重合体が好ましい。イオン性基としては、スルホン酸基、カルボン酸基等が挙げられる。
イオン性基を有する含フッ素重合体としては、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体(エーテル性酸素原子を含んでいてもよい。)が好ましく、テトラフルオロエチレン(以下、TFEと記す。)に基づく単位と、スルホン酸基を有する繰り返し単位とを有する共重合体(以下、共重合体Hと記す。)が特に好ましい。スルホン酸基を有する繰り返し単位としては、下式(1)で表される繰り返し単位が好ましい。
Figure 0005553344
ただし、Xはフッ素原子またはトリフルオロメチル基であり、mは0〜3の整数であり、nは1〜12の整数であり、pは0または1である。
共重合体Hは、TFEおよび−SOF基を有するモノマーの混合物を重合して前駆体ポリマーFを得た後、前駆体ポリマーF中の−SOF基をスルホン酸基に変換することにより得られる。−SOF基のスルホン酸基への変換は、加水分解および酸型化処理により行われる。
−SOF基を有するモノマーとしては、化合物(2)が好ましい。
CF=CF(OCFCFX)−O−(CF−SOF ・・・(2)。
ただし、mは0〜3の整数であり、nは1〜12の整数であり、pは0または1であり、XはFまたはCFである。
化合物(2)としては、化合物(2−1)〜(2−3)が好ましい。
CF=CFO(CFSOF ・・・(2−1)、
CF=CFOCFCF(CF)O(CFSOF ・・・(2−2)、
CF=CF(OCFCF(CF))O(CFSOF ・・・(2−3)。
ただし、q、r、sは1〜8の整数であり、tは1〜3の整数である。
電極触媒とイオン交換樹脂との比(電極触媒/イオン交換樹脂)は、導電性および撥水性の点から、0.4/0.6〜0.95/0.05(質量比)が好ましく、0.6/0.4〜0.8/0.2(質量比)がより好ましい。
(ガス拡散層)
ガス拡散層12としては、カーボンクロス、カーボンペーパー、カーボンフェルト等が挙げられる。
ガス拡散層は、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと記す。)等によって撥水処理されていることが好ましい。
(カーボン層)
アノード13およびカソード14は、触媒層11とガス拡散層12との間にカーボン層(図示略)を有していてもよい。カーボン層を配置することにより、触媒層11の表面のガス拡散性が向上し、固体高分子形燃料電池の発電性能が大きく向上する。
カーボン層は、カーボンと非イオン性含フッ素重合体とを含む層である。
カーボンとしては、繊維径1〜1000nm、繊維長1〜1000μm以下のカーボンナノファイバーが好ましい。
非イオン性含フッ素重合体としては、PTFE等が挙げられる。
(電解質膜)
電解質膜15としては、イオン交換樹脂の膜が挙げられる。
イオン交換樹脂としては、触媒層11のイオン交換樹脂と同様のものが挙げられる。
電解質膜15は、補強材を含んでいてもよい。補強材としては、多孔体、繊維、織布、不織布等が挙げられる。補強材の材料としては、PTFE、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンスルフィド等が挙げられる。
<固体高分子形燃料電池>
膜電極接合体と、ガスの流路となる溝が形成されたセパレータとを交互に積み重ね、いわゆるスタックを構成することにより、固体高分子形燃料電池が得られる。
セパレータとしては、金属製セパレータ、カーボン製セパレータ、黒鉛と樹脂とを混合した材料からなるセパレータ等、各種導電性材料からなるセパレータが挙げられる。
該固体高分子形燃料電池においては、カソードに酸素を含むガス、アノードに水素を含むガスを供給することにより、発電が行われる。また、アノードにメタノールを供給して発電を行うメタノール燃料電池にも、膜電極接合体を適用できる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されない。
例1〜10は実施例であり、例11〜14は比較例である。
(薄片粒子の厚さ)
薄片粒子の厚さは、薄片分散溶液に水溶液中で安定な固体物質であるシリコンウェハーを充分に洗浄したものを浸漬し、純水で洗浄後乾燥して、薄片粒子の単層を形成させたものを、AFM(分子間力顕微鏡)を用いて測定した。
(触媒粒子の粒子径)
触媒粒子の粒子径は、透過型電子顕微鏡を用いて測定した。具体的には触媒粒子を純水中に分散させ、適当量を試料ホルダーに固定したものについて、複数の視野における50個の粒子径を平均して求めた。
(触媒粒子の金属表面積)
触媒粒子の比表面積は、CO吸着法によって測定した。具体的には、パルス吸着装置(日本ベル(株)製、BEL−CAT)を用い、30mgの触媒をヘリウム、酸素、ヘリウム、水素、ヘリウムの順に流通ガスで前処理を施した後、ヘリウムをキャリアガスとしてCOをパルス状に供給し、排出ガス中のCO量が一定になるまでのパルス数から吸着水素量を計算して、触媒の金属表面積を求めた。
(触媒粒子の担持率)
触媒粒子の担持率は、触媒を酸で溶解して得た金属塩の液をICP発光分析法で定量し求めた。
(チタンと貴金属との原子比)
カーボン担体に担持された、薄片粒子に含まれるチタンと触媒粒子に含まれる貴金属との原子比(チタン/貴金属)は、王水で溶解して得た金属塩の液をICP発光分析法で定量して求めた。
(電極触媒の活性)
電極触媒をフッ素系溶剤(旭硝子社製、AE−3000)とHPLC用THF(テトラヒドロフラン)の質量比1:1混合溶液中に分散させた分散液を、回転電極装置(北斗電工社製、HR−301)附属の回転リングディスク電極のGC(グラッシーカーボン)ディスク上にマイクロピペットを用いて滴下、乾燥し、電極触媒をできるだけ均一に堆積した。この回転電極を60℃、0.5M硫酸水溶液中にセットし、窒素ガスを吹き込んだ。最初に、回転電極の表面を清浄化するために、500mV/sの操作速度で、0.05〜1.2V(RHE基準)の間を40回掃引した。続いて酸素を吹き込んだ後、1.2Vから0.05Vに向けて、0.5mV/sの掃引速度で掃引して還元電流を測定した。回転数:1000rpm、電位:0.8V(vs.RHE)の条件下に電流値を測定した。単位貴金属量当たりの電流値を、電極触媒の酸素還元活性とした。該電流値が高ければ、燃料電池の発電効率および出力(出力電流×出力電位)も高いといえる。
(電極触媒の安定性)
窒素を吹き込んだ、60℃、0.5M硫酸水溶液中で、前記電極触媒を担持した回転電極の電位を0.05V〜1.2V(vs. RHE)の間で300回繰り返し掃引した。その後、酸素を吹き込んだ0.5M硫酸水溶液中で、回転数:1000rpm、電位:0.8V(vs. RHE)の条件下に電流値を測定した。単位貴金属量当たりの電流値を、電極触媒の酸素還元活性とした。該電流値が高ければ、電極触媒の安定性が高いといえ、燃料電池の信頼性も高いといえる。
〔例1〕
特許第2671949号公報の実施例1に記載の方法にしたがって、0.4質量%のレピドクロサイト型チタン酸塩から剥離したチタン酸化物(組成式:Ti2−x/4 x−、x=0.70。)の薄片粒子の分散液を得た。薄片粒子の厚さは0.75nmであった。
薄片粒子の分散液を超純水で10倍希釈した溶液の250mLに、カーボンブラック(ケッチェンブラック、BET比表面積:800m/g。)の0.4gを入れ、超音波照射下で1時間撹拌した。上澄み液を除去した後、回収された沈澱物を120℃で乾燥し、薄片粒子担持カーボン担体を得た。
ジニトロジアンミン白金硝酸水溶液(石福金属興業社製)をロータリーエバポレータを用いて60℃で硝酸を除去した後、適当量のエタノールを添加して、ジニトロジアンミンエタノール溶液を調製した。薄片粒子担持カーボン担体の5gをエタノール中に入れ、超音波照射下で30分間撹拌してから、白金量として0.5gを含むジニトロジアンミン白金エタノール溶液を添加し、超音波を30分間かけてから、ゆっくり乾燥して、電極触媒の前駆体を得た。この前駆体を電気炉に入れ、水素を10体積%含む窒素ガスを流しながら、ゆっくりと加熱して200℃まで昇温した。2時間保持してから、加熱を停止し、70℃まで温度が下がったら窒素ガスに切り替えて、充分に時間が経過した後電気炉より取りだして電極触媒を得た。
電極触媒における白金粒子の粒子径は2.5nmであった。また、白金粒子の担持率は、38.1質量%であり、担持されたチタン/白金(原子比)は、0.49であった。
該電極触媒について、活性およびその安定性を評価した。結果を表1に示す。
〔例2〕
例1と同様にして調製した0.04質量%濃度の薄片粒子の分散液の250mLにカーボンブラック(ケッチェンブラックEC−600JD、BET比表面積:1240m/g。)の0.45gをエタノール中に投入し、超音波照射下で30分間撹拌した後、例1と同様にして調製したジニトロジアンミン白金エタノール溶液を白金成分0.45gに相当する量を投入して、超音波を30分間印加した。60℃に設定したホットスターラーでゆっくりと乾燥して、電極触媒の前駆体を得た。
電極触媒の前駆体を例1と同様に還元して担体上に白金粒子を形成し、電極触媒(白金担持率:44.5質量%)を得た。チタン/白金(原子比)は0.54であり、白金粒子の平均粒子径は2.1nmであった。例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
〔例3〕
外径20〜60nm、長さ1〜20μmのカーボンナノチューブ0.05gを例1と同様にして調製した薄片粒子の分散液の5mL(濃度:0.4質量%)に浸す。静置後、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液(石福金属興業社製)の3mLを添加、撹拌し静置する。室温で乾燥後、90℃で一日乾燥する。引き続いて、200℃で水素気流中で水素還元を行い電極触媒を得る。白金担持率は29.5質量%、チタン/白金(原子比)は0.40である。白金粒子の平均粒子径は2.5nmである。例1と同様にして評価を行うと、表1に示すとおりの結果となる。
〔例4〕
例1と同様にして、薄片粒子をカーボンブラックに対して14質量%担持した、薄片粒子担持カーボン担体を作製し、この60mgを、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液(石福金属興業社製)の0.26mL、硝酸パラジウムの30mgおよび超純水の1mLを混合して調製した含浸液に投入し、撹拌後、室温で乾燥する。その後、90℃で乾燥してから、200℃、水素気流中で2時間還元して、電極触媒を得る。白金担持率は39.4質量%、チタン/[白金+パラジウム]の原子比は0.94である。白金粒子の平均粒子径は3.1nmである。例1と同様にして評価を行うと、表1に示すとおりの結果となる。
〔例5〕
例1と同様にして、薄片粒子をカーボンブラックに対して20質量%担持した、薄片粒子担持カーボン担体を作製し、この60mgを、ジニトロジアンミン白金硝酸溶液(石福金属社製)の0.45mL、硝酸コバルトの22mgおよび超純水の0.9mLを混合して調製した含浸液に投入し、撹拌、静置後、室温で乾燥する。その後、90℃で乾燥した後、200℃、水素気流中で2時間還元して、電極触媒を得る。白金担持率は45.1質量%、チタン/白金(原子比)は0.54である。白金粒子の平均粒子径は2.9nmである。例1と同様にして評価を行うと、表1に示すとおりの結果となる。
〔例6〕
例1と同様にして調製した薄片粒子の分散液の5mLを、超純水で10分の1の濃度に希釈し、これに、30質量%のPt−Pd合金をカーボン担体に担持させた触媒(E−TEK社製、Pt:Pd(原子比)=1:1)の50mgを混合し、乾燥して、電極触媒を得た。例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
〔例7〕
例1と同様にして調製した薄片粒子の分散液の5mLを、超純水で10分の1の濃度に希釈し、これに、Pt−Co担持カーボン粒子(田中貴金属工業社製、商品名:TEC36E52、Pt:Co(原子比)=3:1)の50mgとを混合し、乾燥して、電極触媒を得た。例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
〔例8〕
金コロイド溶液(田中貴金属工業社製、粒子径:17.2nm、金濃度:66ppm)の154mLに、例1と同様にして調製した薄片粒子担持カーボン担体の60mgを含む水溶液の25mLを添加して、撹拌、混合し、金ナノ粒子を担持した。水洗後、120℃で乾燥した。この担体を、白金を1質量%含有するジニトロジアンミン白金のエタノール溶液の3mL中に投入して撹拌後、35℃で減圧乾燥して、白金塩を担持した。次に、水素中、200℃、2時間の条件で還元した。このようにして得られる電極触媒の白金担持率は29.8質量%、白金粒子の粒子径は2.2nmであった。この電極触媒を例1と同様にして評価すると、表1に示すとおりの結果となった。
〔例9〕
金コロイド溶液(粒子径:10nm、金濃度:60ppm)の170mLにカーボンブラック(バルカン、比表面積:240m/g)50mgを投入して、撹拌、混合して、カーボンブラックに金ナノ粒子を担持した。水洗後、120℃で乾燥した。この担体を例8で用いたものと同じ薄片粒子を0.04質量%含む分散液に添加し、撹拌、混合して、薄片粒子を吸着させた。洗浄後、120℃で乾燥して、薄片粒子担持カーボン担体とした。この担体をグラッシーカーボン上に堆積した後、白金の担持率が30質量%となる白金成分を含むジニトロジアンミン白金硝酸水溶液を滴下し、水素を20%含む気流で処理することにより白金を担持した。この電極触媒を例1と同様にして評価した。結果を表1に示す
〔例10〕
Au−Pd合金コロイド溶液(粒子径:10.5nm、Au:Pd(原子比)=9:1、貴金属濃度:60ppm)の170mLにカーボンブラック(ケッチェンブラック、比表面積:840m/g)の50mgを投入して、撹拌、混合して、Au−Pd合金ナノ粒子を担持する。水洗後、120℃で乾燥する。この担体を例8で用いたものと同様の薄片粒子を0.04質量%含む分散液に添加し、撹拌、混合して、薄片粒子を吸着させる。洗浄後、120℃で乾燥して、薄片粒子担持カーボン担体とする。この担体に例8と同様にして、白金を担持する。このようにして得られる電極触媒の白金担持率は29.7質量%、白金粒子の粒子径は2.1nmである。例1と同様にして評価を行うと、表1に示すとおりの結果となる。
〔例11〕
カーボン担体に薄片粒子を担持せずに用いた他は、例3と同様にして電極触媒を得る。この電極触媒を例1と同様にして評価すると、表1に示すとおりの結果となる。
〔例12〕
例1で用いたものと同じカーボンブラックに白金とコバルトの合金からなる触媒金属を担持させたPt−Co担持カーボン粒子(田中貴金属工業社製、商品名:TEC36E52、Pt:Co=3:1(原子比))を例1と同様の条件で評価した。結果を表1に示す。
〔例13〕
例1で用いたものと同じカーボンブラックに白金とコバルトの合金からなる触媒金属を担持させたPt−Co担持カーボン粒子(田中貴金属工業社製、商品名:TEC36E52、Pt:Co=3:1(原子比))を、クリーニング、および酸素還元活性評価において、電位の掃引幅を0.05V〜1.0Vとする他は例1と同様の条件で評価した。結果を表1に示す。
〔例14〕
担体として、担体に用いられていたカーボンブラックを2000℃で熱処理して用いる。該熱処理により、カーボンブラックはグラファイト構造に近くなり、その比表面積が低下する。他は例11と同様にして白金を担持した。白金の担持率は47質量%、白金粒子の粒子径は3.5nmであった。例1と同様にして特性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0005553344
本発明の燃料電池用電極触媒は、活性が高く、安定性に優れていることから、該電極触媒を用いた燃料電池は、発電効率、出力および信頼性等が高い。該燃料電池は、電気自動車用電源、家庭用コージェネレーション並びに携帯機器用電源等として有用である。
10 膜電極接合体
11 触媒層
12 ガス拡散層
13 アノード
14 カソード
15 電解質膜

Claims (14)

  1. カーボン担体上に、
    層状チタン酸化物である、CTi2−x/4(ただし0.5≦x≦1)から剥離した薄片粒子と、
    貴金属を含む触媒粒子と
    が担持された、燃料電池用電極触媒。
  2. 前記触媒粒子が、白金を含む、請求項1に記載の燃料電池用電極触媒。
  3. 前記薄片粒子の厚さが、10nm以下である、請求項1または2に記載の燃料電池用電極触媒。
  4. 前記カーボン担体に担持された前記薄片粒子と前記触媒粒子との比が、前記薄片粒子に含まれるチタンと前記触媒粒子に含まれる貴金属との原子比(チタン/貴金属)が0.001〜10である、請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池用電極触媒。
  5. 前記カーボン担体上に、金または金合金のナノ粒子またはナノシートがさらに担持されている、請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池用電極触媒。
  6. 前記金または金合金のナノ粒子の粒子径が、1〜50nmである、請求項5に記載の燃料電池用電極触媒。
  7. 前記金または金合金のナノシートの厚さが、1〜10nmである、請求項5に記載の燃料電池用電極触媒。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の燃料電池用電極触媒を製造する方法であって、
    前記カーボン担体に前記薄片粒子が担持した薄片粒子担持カーボン担体を得る工程と、
    前記薄片粒子担持カーボン担体に前記触媒粒子を担持させる工程と
    を有する、燃料電池用電極触媒の製造方法。
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の燃料電池用電極触媒を製造する方法であって、
    前記カーボン担体に前記薄片粒子が担持した薄片粒子担持カーボン担体を得る工程と、
    前記薄片粒子担持カーボン担体に前記触媒粒子の前駆体を担持させる工程と、
    前記前駆体を前記触媒粒子に変換する工程と
    を有する、燃料電池用電極触媒の製造方法。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の燃料電池用電極触媒を製造する方法であって、
    前記カーボン担体に前記触媒粒子が担持した触媒粒子担持カーボン担体を得る工程と、
    前記触媒粒子担持カーボン担体に前記薄片粒子を担持させる工程と
    を有する、燃料電池用電極触媒の製造方法。
  11. 請求項1〜7のいずれかに記載の燃料電池用電極触媒を製造する方法であって、
    前記カーボン担体に前記触媒粒子の前駆体が担持した前駆体担持カーボン担体を得る工程と、
    前記前駆体担持カーボン担体に前記薄片粒子を担持させる工程と、
    前記前駆体を前記触媒粒子に変換する工程と
    を有する、燃料電池用電極触媒の製造方法。
  12. 請求項1〜7のいずれかに記載の燃料電池用電極触媒を製造する方法であって、
    前記薄片粒子に前記触媒粒子が担持した触媒粒子担持薄片粒子を得る工程と、
    前記カーボン担体に前記触媒粒子担持薄片粒子を担持させる工程と
    を有する、燃料電池用電極触媒の製造方法。
  13. 請求項1〜7のいずれかに記載の燃料電池用電極触媒を製造する方法であって、
    前記薄片粒子に前記触媒粒子の前駆体が担持した前駆体担持薄片粒子を得る工程と、
    前記カーボン担体に前記前駆体担持薄片粒子を担持させる工程と、
    前記前駆体を前記触媒粒子に変換する工程と
    を有する、燃料電池用電極触媒の製造方法。
  14. 前記カーボン担体に前記薄片粒子が担持した薄片粒子担持カーボン担体を得る工程の前または後に、
    前記カーボン担体または薄片粒子担持カーボン担体に、金または金合金のナノ粒子またはナノシートを担持する工程をさらに有する、請求項8または9に記載の燃料電池用電極触媒の製造方法。
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