JP5551450B2 - 透明電極層の形成装置および形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、透明電極層の形成装置および形成方法に関する。
近年、光を利用した各種の機器の利用が急速に広がっている。一口に利用と言ってもその形態は様々であり、代表的なものとして、光を情報表示に利用する機器(液晶ディスプレイ、エレクトロルミネッセンス素子、電子ペーパー等)がある。他にはこれら表示機器による表示を妨げることなく押下による入力を可能にする機器(タッチパネル)も良く知られている。さらには、昨今の環境意識の高まりを反映して、外光を利用して電気エネルギーを生成する機器、すなわち太陽電池の開発も急ピッチで進められている。
上述したいずれの機器も、光を利用するのみならず、電気の力によって動作する。したがって、その内部において、電気信号をやり取りするための電極を必要とする。光を発したりまたは受けたりする位置においては、電極は、導電性を有すると共に、光に対する透過性を有している必要がある。そこで、このような特性を有するいわゆる透明電極が採用されている。中でも、透明のフィルムまたはガラス基板に形成される、いわゆる層状の透明電極(透明電極層)が良く利用されている。昨今では、上記した機器の利用範囲の拡大に伴って、高い光透過性および高い導電性を有する透明電極を求める声が高い。
従来では、ITO(酸化インジウムスズ)を利用した透明電極層が主に使われている。ITOを用いた透明電極は、一般に、優れた光透過性および導電性を有することがその理由である。その製造には、真空蒸着法またはスパッタリング法等が広く利用される。
しかしながら、これらの製造方法では、高額な希少金属を利用する。そのため、基板の面積が大きくなればなるほど、希少金属に要するコストが増加してしまう。これにより、製造装置に高額の投資が必要になるという問題点が生ずる。また、コストの問題のみならず、製造した透明電極層が柔軟性に劣る等の、製造上の問題点も発生する。
このような問題点を解決するべく、従来、透明電極層の製造に、高い電気伝導性を有する極細導電繊維(カーボンナノチューブ(CNT)等)を利用する手法が試みられている。CNTを利用した製造方法の具体例は、例えば特許文献1〜4に開示されている。
特許文献1に開示されている技術では、CNTを含んだ透明電極層を形成することによって、表面抵抗率を下げ、光線透過率を上げることができる。
しかし、CNTは分子間力により凝集しやすいという性質を持っている。こうしたCNTの凝集は、導電性を低下させてしまうため、CNTを用いた透明電極層の製造ではCNTを分散させる必要がある。その手段として、分散剤または粒状物等を利用する方法が特許文献2〜4に開示されている。
特許文献2には、ドープ処理された分散剤を用いることによってCNTを分散させ、透明電極層の導電性を向上させる方法が開示されている。
また、特許文献3に開示されている技術では、基板に粒状物を配列することによってCNTが粒状物に沿って網目状薄膜を形成している。これによって、光透過度および電気伝導度を向上させることができる。
分散剤および粒状物を利用した透明電極層の一般的な製造方法の詳細を図3(a)〜(f)に示す。図3(a)は、CNT12を注入する工程を示す図である。図3(b)は、CNT12を分散する工程を示す図である。図3(c)は、溶媒11を乾燥する工程を示す図である。図3(d)は、CNT12と粒状物との混合層を示す図である。図3(e)は、粒状物を除去する工程を示す図である。図3(f)は、CNT12によって形成された透明電極層を示す図である。
CNTを用いた透明電極層の製造方法は、始めに前処理として基板13上にナノシリカ粒状物14を配列する〔図3(a)〕。そこへ、溶媒11中にCNT12を入れた溶液を注ぐ。CNT12は、ナノシリカ粒状物14に沿って網目状に分散される〔図3(b)〕。その後、温風15によって溶媒11を除去する〔図3(c)〕。その結果、基板13上にはCNT12およびナノシリカ粒状物14の混合層が形成される〔図3(d)〕。最後に、ナノシリカ除去液16を用いてナノシリカ粒状物14を除去する〔図3(e)〕。このようにして、網目状のCNT12によって透明電極層が形成される〔図3(f)〕。
特許文献4には、CNTの凝集による導電性の低下を防ぐ別の方法として、CNTの表面に酸処理および超音波処理を施し、欠陥を導入する方法が開示されている。これによって、欠陥からの電子の放出を容易にし、電気伝導度を高めることができる。
特開2006−171336号広報(2006年6月29日公開) 特開2008−103329号広報(2008年5月1日公開) 特開2008−177165号広報(2008年7月31日公開) 特開2008−222545号広報(2008年9月25日公開)
上記した特許文献に開示されている技術を用いた場合、分散剤によって透明電極層の光透過性および導電性が低下してしまうという問題点がある。また、いずれの製造方法も施す処理が多いため、作業が複雑であると言わざるを得ない。
具体的には、特許文献2に記載の分散剤の多くは、極細導電繊維と比較して導電性に劣るため、分散剤を含んだ透明電極層の導電性は低下してしまう。また、特許文献3に開示されている製造方法では、最終的に粒状物を基板上から除去する工程を必要とするため、作業が複雑化するという問題が生じる。同様に、特許文献4に開示されている方法も、CNTの表面に酸処理および超音波処理を施す必要があるため、作業が複雑化する。
本発明は、上記の問題点を鑑みて成されたものであり、その目的は、高い導電性および高い光透過性を有する透明電極層を、より簡易的に製造する方法およびその装置を提供することにある。
本発明に係る透明電極層の形成装置は、上記の課題を解決するために、極細導電繊維、熱硬化すると透明になる高分子構造物、および溶媒を含んだ混合組成物を前記基板に転写する転写手段と、前記混合組成物を蓄え、なおかつ前記転写手段に前記混合組成物を供給する供給手段とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、本実施形態に係る透明電極層の形成装置は、極細導電繊維、熱硬化すると透明になる高分子構造物、および溶媒から成る混合組成物を基板上に転写する。具体的には、混合組成物は、供給手段に蓄えられている。供給手段は、自身に蓄えてある混合組成物を転写手段に供給するように構成されている。転写手段は、基板に接するように配置されており、供給された混合組成物を基板の表面に転写する。こうして、混合組成物を基板の表面に転写することによって、透明電極層は形成される。
したがって、本発明に係る透明電極層の形成装置は、混合組成物を転写するという簡易なプロセスによって透明電極層を形成することができる。粒状物を利用する従来の技術では、粒状物を最終的に基板上から除去するプロセスが必要である。しかし、本発明に係る透明電極層の形成装置では、粒状物の代わりに高分子構造物を使用しているため、高分子構造物を基板上から除去する必要がない。したがって、本発明に係る透明電極層の形成装置では粒状物を除去するプロセス自体が不要であり、大幅なプロセスの改善が可能である。
また、本発明に係る透明電極層の形成装置では、溶媒中に極細導電繊維および高分子構造物を含んだ混合組成物を使用している。そのため、極細導電繊維を凝集させることなく、高分子構造物に沿って網目状構造を形成させることが可能である。これにより、極細導電繊維の凝集による透明電極層の導電性の低下を防ぐことができる。
以上より、本発明に係る透明電極層の形成装置では、極細導電繊維、高分子構造物および溶媒から成る混合組成物を基板に転写するという簡易なプロセスによって透明電極層を形成することができる。また、混合組成物中の高分子構造物によって、極細導電繊維の凝集が防止され、高い導電性および高い光透過性を有する透明電極層が得られる。
また、本発明に係る透明電極層の形成装置においては、
前記基板を搬送する搬送手段を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、連続して搬送されてくる基板上に透明電極層を継続的に形成することができる。
また、本発明に係る透明電極層の形成装置においては、前記基板に転写された前記混合組成物を硬化する硬化手段を備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、基板上の混合組成物を加熱し、硬化することによって透明電極層を形成することができる。
また、本発明に係る透明電極層の形成装置においては、前記混合組成物を攪拌する攪拌手段をさらに備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、供給手段に蓄えられた混合組成物の濃度を均一にすることができる。
また、本発明に係る透明電極層の形成装置においては、前記転写手段は、ローラーであり、前記基板の表面に接触した状態において、前記搬送手段が前記基板を搬送するのに合わせて回転することを特徴としている。
上記の構成によれば、搬送手段が基板を搬送するのに合わせて転写手段が回転することによって、基板の表面に混合組成物を継続的に転写することができる。
また、本発明に係る透明電極層の形成装置においては、前記極細導電繊維は、カーボンナノチューブであることを特徴としている。
上記の構成によれば、高い電気伝導性を有する透明電極層が得られる。
また、本発明に係る透明電極層の形成装置においては、前記高分子構造物は、球状ラテックスであることを特徴としている。
上記の構成によれば、球状ラテックスによって極細導電繊維の凝集が防止され、高い導電性および高い光透過性を有する透明電極層が得られる。また、本発明に係る透明電極層の形成装置においては、前記混合組成物は、界面活性剤をさらに含んでいることを特徴としている。
上記の構成によれば、極細導電繊維の表面張力を低下することができる。
本発明に係る透明電極層の形成方法は、上記の課題を解決するために、極細導電繊維、熱硬化すると透明になる高分子構造物、および溶媒を含んだ混合組成物を転写手段によって前記基板に転写する工程と、前記混合組成物を蓄えた供給手段によって、前記転写手段に前記混合組成物を供給する工程とを有することを特徴としている。
上記の構成によれば、混合組成物を基板に転写するという簡易なプロセスによって、高い導電性および高い光透過性を有する透明電極層を形成することができる。
本発明に係る透明電極層の形成装置では、極細導電繊維、熱硬化すると透明になる高分子構造物、および溶媒から成る混合組成物を基板に転写するという簡易なプロセスによって透明電極層を形成することができる。また、混合組成物中の高分子構造物によって、極細導電繊維の凝集が防止され、高い導電性および高い光透過性を有する透明電極層が得られる。
本実施形態に係る透明電極層の形成装置の断面を示す図である。 (a)は、混合組成物の詳細を示す図であり、(b)は、基板に混合組成物を転写した状態を示す図であり、(c)は、基板上に形成した透明電極層を示す図である。 (a)は、CNTを注入する工程を示す図であり、(b)は、CNTを分散する工程を示す図であり、(c)は、溶媒を乾燥する工程を示す図であり、(d)は、CNTと粒状物との混合層を示す図であり、(e)は、粒状物を除去する工程を示す図であり、(f)は、CNTによって形成された透明電極層を示す図である
(透明電極層8の形成装置10の概要)
本実施形態に係る透明電極層8の形成装置10の概要について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る透明電極層8の形成装置10の断面を示す図である。
図1に示すように、形成装置10は、容器(供給手段)2、ローラー4、搬送台5およびヒーター6を備えている。容器2には、カーボンナノチューブ(CNT)、球状ラテックスおよび溶媒を含む混合組成物1が蓄えられている。ローラー(転写手段)4は、その下部を容器2内の混合組成物1に浸すようにして配置されている。そのため、ローラー4の表面には混合組成物1が供給される。さらに、ローラー4は、搬送台(搬送手段)5に把持された基板3の表面とも接触するように設置されている。したがって、ローラー4の回転と搬送台5による基板3の搬送とによって、ローラー4の表面の混合組成物1を基板3の表面へ転写する構造となっている。混合組成物1が転写された基板3は、そのまま搬送台5によって搬送され、ヒーター(硬化手段)6を通過する。ヒーター6を通過する際に基板3の表面上の混合組成物1は硬化され、基板3の表面には透明電極層8が形成される。
(透明電極層8の製造手順)
透明電極層8の製造手順について、さらに詳しく図2(a)〜(c)を参照して説明する。図2(a)は、混合組成物1の詳細を示す図である。図2(b)は、基板3に混合組成物1を転写した状態を示す図である。図2(c)は、基板3上に形成した透明電極層を示す図である。
図2(a)に示すように、容器2には、混合組成物1が蓄えられている。混合組成物1は、溶媒11、CNT12および球状ラテックス17から成る。さらに、容器2内の混合組成物1の濃度を均一にするために、容器2内には攪拌器(攪拌手段)7が備えられている。すなわち攪拌器4は、容器2内の混合組成物1を攪拌して、その濃度を均一に保つ。なお、容器2とは別の容器において混合組成物1を作成し、容器2に移すという形式を採っても良い。
容器2および基板3の近傍には、ローラー4が設置されている。具体的には、ローラー4は、その下部を容器2の内部の混合組成物1に浸すようにして設置されている。そのため、ローラー4の表面には混合組成物1が供給される。この際、混合組成物1は、ローラー4の表面に供給されるのに十分な粘性を有している。また、ローラー4は、搬送台5に把持されている基板3の表面とも接触した状態で設置されている。なお、ローラー4は、自動的に回転するように設定されている。したがって、図2(b)に示すように、搬送台5による基板3の搬送と同時にローラー4が回転することによって、ローラー4の表面に供給された混合組成物1は基板3の表面に転写される。
この際、基板3の表面に混合組成物1が所望の量だけ転写されれば、ローラー4の表面の混合組成物1を完全に基板3の表面に転写させる必要はない。また、基板3への転写後、ローラー4の表面に混合組成物1の残渣が残ったとしても、その残渣は再び容器2に回収されるため、本実施形態の効果に変わりはない。
ローラー4の回転速度および搬送台5の搬送速度としては、基板3の表面に混合組成物1が所望の量だけ転写されるような、速度を決定すれば良い。したがって、ローラー4の回転速度と搬送台5の搬送速度との相対速度を完全に一致させる必要はない。
表面に混合組成物1が転写された基板3は、搬送台5によってヒーター6のもとへ搬送される。ヒーター6が基板3の表面を加熱することによって、混合組成物1から溶媒11が除去され、残った混合組成物1が硬化される。こうして、図2(c)に示すように、基板3の表面に透明電極層8が形成される。なお、CNT12は、分子間力により凝集しやすいという性質を持っており、CNT12の凝集によって透明電極層8の導電性が低下してしまう。本実施形態では、混合組成物1中のCNT12は、球状ラテックス17に沿って網目状構造を形成するため、凝集することなく分散される。したがって、形成された透明電極層8からは、十分な伝導性および光透過性が得られる。
ヒーター6の形状は、ヒーター6による混合組成物1の硬化時間およびその間に基板3が搬送される距離を考慮して決定する。同様にして、搬送台5の搬送速度も前述した硬化時間および搬送距離を考慮して決定する。
1つの基板3の表面に透明電極層8を形成し終えた後も、搬送台5は、透明電極層8を未形成の基板3を新たに搬送してくる。搬送されてきた基板3に、前回と同様にして混合組成物1を転写し、転写した混合組成物1を硬化することによって透明電極層8を形成していく。このようにして、連続して搬送されてくる基板3上に透明電極層8を継続的に形成することができる。
搬送されてくる基板3の表面に混合組成物1を転写する毎に、容器2内の混合組成物1の貯蓄量は減少する。ローラー4の表面を容器2内の混合組成物1に常に浸しておくために、混合組成物1の消費量に応じて容器2へ混合組成物1を新しく補充する構成にすると製造しやすくなる。または、容器2とローラー4との間隔を変化可能にすることによって、ローラー4の表面が容器2内の混合組成物1に浸るような構成にしても良い。
また、本実施形態では、転写手段としてローラー4を用いたが、他の転写手段も利用できる。
(混合組成物1の構成)
混合組成物1の詳細な構成について説明する。前述したように、混合組成物1は、CNT12、球状ラテックス17および溶媒11から構成されている。本実施形態では、CNT12を用いたが、他の極細導電繊維も使用可能である。また、球状ラテックス17としては、ポリビニルアセタール乳液等が適用できるる。なお、球状ラテックス17の代わりに、熱硬化すると透明になる高分子構造物を用いても、球状ラテックス17を用いた場合と同様の効果が得られる。具体的には、天然ゴム、または合成高分子等の高分子粒子からなる高分子構造物であることが好ましく、球状であることがより好ましい。透明電極層8に用いる高分子構造物は、透明電極層8に求められる性能を考慮して決定する。例えば、可視光の波長領域における透明電極層8の透明度が90%以上になるようにしたい場合には、その条件を満たすような高分子構造物を適宜選択する。溶媒11としては、水等の溶媒が適用できる。
この際、CNT12の表面張力を低下させる目的として、混合組成物1に界面活性剤を使用しても良い。界面活性剤としては、TritonX−100(登録商標)、脂肪酸系、高級アルコール系、またはアルキルフェノール系等の非イオン系界面活性剤が好ましい
面活性剤の濃度は、CNT12の濃度との相関から最適な値を決定することができる。また、球状ラテックス17の濃度は、CNT12との混合比と、その混合物の抵抗値との関係から、球状ラテックス17の濃度がパーコレーション閾値を越えないように決定する。
(本実施形態の効果)
本実施形態に係る透明電極層8の形成装置10は、混合組成物1を転写して硬化するという簡易なプロセスによって透明電極層8を形成することができる。粒状物を利用する従来の技術では、粒状物を最終的に基板上から除去するプロセスが必要である。しかし、本発明に係る透明電極層の形成装置では、粒状物を除去するプロセスが不要であり、大幅なプロセスの改善が可能である。
また、本実施形態に係る透明電極層8の形成装置10では、溶媒11中にCNT12および球状ラテックス17を含んだ混合組成物1を使用している。そのため、CNT12を凝集させることなく、球状ラテックス17に沿って網目状構造を形成させることが可能である。これより、CNT12の凝集による透明電極層8の導電性の低下を防ぐことができる。
さらに、本実施形態に係る透明電極層8の形成装置10では、製造に真空技術を利用していない。したがって、希少金属等の高価な材料を使用していないので、製造コストを抑えることができる。また、真空技術を利用する場合は、基板13の大面積化に際し、結晶成長条件を再度最適化する等の手間がかかってしまう。しかし、本実施形態に係る透明電極層8の形成装置10では、そのような作業は必要でないため、大面積化した基板3に対しても問題なく透明電極層8を形成することができる。さらには、真空技術を使用した装置では、その真空処理室の関係上、装置の大きさに制限がかかる。しかし、本実施形態に係る透明電極層8の形成装置10では装置の大型化が可能であるため、対応できる基板3のサイズの範囲が広い。
以上より、本実施形態に係る透明電極層8の形成装置10では、CNT12、球状ラテックス17および溶媒11から成る混合組成物1を基板3に転写するという簡易なプロセスで透明電極層8を形成することができる。また、混合組成物1中の球状ラテックス17によって、CNT12の凝集が防止され、高い導電性および高い光透過性を有する透明電極層8が得られる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、上述した実施形態において開示された各技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本実施形態に係る透明電極層の形成装置および形成方法は、例えば各種ディスプレイ、タッチパネルまたは太陽電池等の透明電極層の形成に適用できる。
1 混合組成物
2 容器(供給手段)
3,13 基板
4 ローラー(転写手段)
5 搬送台(搬送手段)
6 ヒーター(硬化手段)
7 攪拌器(攪拌手段)
8 透明電極層
10 形成装置
11 溶媒
12 カーボンナノチューブ(極細導電繊維)
14 ナノシリカ粒状物
15 温風
16 ナノシリカ除去液
17 球状ラテックス(高分子構造物)

Claims (7)

  1. 基板上に透明電極層を形成する形成方法であって、
    極細導電繊維、熱硬化すると透明になる球状ラテックス、および溶媒を含んだ混合組成物を転写手段によって前記基板に転写する工程と、
    前記混合組成物を蓄えた供給手段によって、前記転写手段に前記混合組成物を供給する工程とを有することを特徴とする透明電極層の形成方法。
  2. 搬送手段によって、前記基板を搬送する工程有することを特徴とする請求項1に記載の透明電極層の形成方法
  3. 硬化手段によって、前記基板に転写された前記混合組成物を硬化する工程有することを特徴とする請求項1に記載の透明電極層の形成方法
  4. 攪拌手段によって、前記混合組成物を攪拌する工程をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の透明電極層の形成方法
  5. 前記転写手段は、ローラーであり、
    前記転写する工程では、前記基板の表面に接触した状態において、前記搬送手段が前記基板を搬送するのに合わせて回転することを特徴とする請求項2に記載の透明電極層の形成方法
  6. 前記極細導電繊維は、カーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の透明電極層の形成方法
  7. 前記混合組成物は、界面活性剤をさらに含んでいることを特徴とする請求項に記載の透明電極層の形成方法
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