JP5551143B2 - 店舗システムおよびプログラム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、店舗システムおよびプログラムに関する。
従来、物品を撮像した画像データから当該物品の特徴量を抽出し、予め用意された照合用のデータ(特徴量)と比較することで、当該物品の種別等を認識(検出)する一般物体認識に係る技術が存在している。また、この一般物体認識に係る技術を、飲食物等の種別判別に用いたシステムが提案されている。
ところで、上記した一般物体認識に係る技術では、物品の候補となる商品が複数個認識される場合がある。このような場合、候補となった商品を操作者に選択させることとなるが、不用意に一覧表示させると商品の選定をかえって妨げる可能性がある。そのため、商品の選定をより効率的に行うための技術が要求されている。
実施形態の店舗システムは、撮像手段と、表示制御手段と、登録手段と、を備える。前記撮像手段は、所定のフレームレートで撮像を行う。前記表示制御手段は、前記撮像手段の撮像により取得された撮像画像に含まれる物体画像と基準画像との類似度に基づいて、当該類似度が高い基準画像に対応する商品の商品情報から順に、登録処理を実行する商品を選択するための商品情報として表示手段に表示させる。前記登録手段は、前記表示手段に表示された商品情報の中から選択された商品情報に対応する商品の登録処理を実行する。また、前記表示制御手段は、最後に取得された前記撮像画像が含む物体画像との類似度が高い基準画像に対応する商品の商品情報と、前回取得した前記撮像画像に含まれる物体画像との類似度が高い基準画像に対応する商品情報とが同一である場合、当該商品情報を、前記撮像画像を前回取得した際に表示した表示位置と略同じ表示位置に表示させる。
図1は、チェックアウトシステムの一例を示す斜視図である。 図2は、POS端末および商品読取装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 図3は、PLUファイルのデータ構成を例示する概念図である。 図4は、POS端末および商品読取装置の機能構成を示すブロック図である。 図5は、本実施形態にかかるチェックアウトシステムの動作の一例を示すフローチャートである。 図6は、読取窓における読取領域の例を示す概念図である。 図7は、商品候補提示処理の動作の一例を示すフローチャートである。 図8は、フレーム画像に対応付けて商品画像を記憶する商品画像テーブルの一例を示す図である。 図9は、商品画像毎の合計点数を画像群毎に記憶する商品画像重みテーブルの一例を示す図である。 図10は、類似度が高い商品画像の選択結果の一例を示す図である。 図11は、選択された商品画像の表示位置の決定結果を記憶する表示位置テーブルの一例を示す図である。 図12は、選択された商品画像の表示サイズの決定結果の一例を示す図である。 図13は、商品候補提示処理を説明するための図である。 図14は、商品候補提示処理により商品名を商品情報として表示する例を説明するための図である。
以下では、チェックアウトシステムを例に本実施形態に係る店舗システム及びプログラムについて、図面を参照して説明する。店舗システムは、一取引に係る商品の登録、精算を行うPOS(Point Of Sales)端末を備えるチェックアウトシステム(POSシステム)等である。本実施形態は、スーパーマーケット等の店舗に導入されたチェックアウトシステムへの適用例である。
図1は、チェックアウトシステムの一例を示す斜視図である。図1に示すように、チェックアウトシステム1は、一取引に係る商品の登録、精算を行うPOS端末11を備える。POS端末11は、チェックアウト台51上のドロワ21上面に載置されている。ドロワ21は、POS端末11によって開放動作の制御を受ける。POS端末11の上面には、オペレータ(店員)によって押下操作されるキーボード22が配置されている。キーボード22を操作するオペレータから見てキーボード22よりも奥側には、オペレータに向けて情報を表示する表示デバイス23が設けられている。表示デバイス23は、その表示面23aに情報を表示する。表示面23aには、タッチパネル26が積層されている。表示デバイス23よりもさらに奥側には、顧客用表示デバイス24が回転自在に立設されている。顧客用表示デバイス24は、その表示面24aに情報を表示する。なお、図1に示す顧客用表示デバイス24は、表示面24aを図1中手前側に向けているが、表示面24aが図1中奥側に向くように顧客用表示デバイス24を回転させることによって、顧客用表示デバイス24は顧客に向けて情報を表示する。
POS端末11が載置されているチェックアウト台51とL字を形成するようにして、横長テーブル状のカウンタ台151が配置されている。カウンタ台151の上面には、荷受け面152が形成されている。荷受け面152には、商品Xを収納する買物カゴ153が載置される。買物カゴ153は、顧客によって持ち込まれる第1の買物カゴ153aと、第1の買物カゴ153aから商品読取装置101を挟んだ位置に載置される第2の買物カゴ153bとに分けて考えることができる。なお、買物カゴ153は、いわゆるカゴ形状のものに限るものではなく、トレー等であってもよい。また、買物カゴ153(第2の買物カゴ153b)は、いわゆるカゴ形状のものに限らず、箱状や袋状等であってもよい。
カウンタ台151の荷受け面152には、POS端末11とデータ送受信可能に接続された商品読取装置101が設置されている。商品読取装置101は、薄型矩形形状のハウジング102を備える。ハウジング102の正面には読取窓103が配置されている。ハウジング102の上部には、表示・操作部104が取り付けられている。表示・操作部104には、タッチパネル105が表面に積層された表示デバイス106が設けられている。表示デバイス106の右隣にはキーボード107が配設されている。キーボード107の右隣には、図示しないカードリーダのカード読取溝108が設けられている。オペレータから見て表示・操作部104の裏面左奥側には、顧客に情報を提供するための顧客用表示デバイス109が設置されている。
このような商品読取装置101は、商品読取部110(図2参照)を備えている。商品読取部110は、読取窓103の奥側に撮像部164(図2参照)を配置している。
顧客によって持ち込まれた第1の買物カゴ153aには、一取引に係る商品Xが収納されている。第1の買物カゴ153a内の商品Xは、商品読取装置101を操作するオペレータにより第2の買物カゴ153bに移動される。この移動過程で、商品Xが商品読取装置101の読取窓103に向けられる。この際、読取窓103内に配置された撮像部164(図2参照)は商品Xを撮像する。
商品読取装置101では、撮像部164(図2参照)により撮像された画像に含まれる商品Xが、後述するPLUファイルF1(図3参照)に登録されたどの商品に対応するかを指定させるための画面を表示・操作部104に表示し、指定された商品の商品IDをPOS端末11に通知する。POS端末11では、商品読取装置101から通知される商品IDに基づき、当該商品IDに対応する商品の商品分類、商品名、単価等の売上登録に係る情報を、売上マスタファイル(図示しない)等に記録して売上登録を行う。
図2は、POS端末および商品読取装置のハードウェア構成を示すブロック図である。POS端末11は、情報処理を実行する情報処理部としてのマイクロコンピュータ60を備える。マイクロコンピュータ60は、各種演算処理を実行し各部を制御するCPU(Central Processing Unit)61に、ROM(Read Only Memory)62とRAM(Random Access Memory)63とがバス接続されて構成されている。
POS端末11のCPU61には、前述したドロワ21、キーボード22、表示デバイス23、タッチパネル26、顧客用表示デバイス24がいずれも各種の入出力回路(いずれも図示せず)を介して接続されている。これらは、CPU61による制御を受ける。
キーボード22は、「1」、「2」、「3」…等の数字や「×」という乗算の演算子が上面に表示されているテンキー22d、仮締めキー22e、および締めキー22fを含む。
POS端末11のCPU61には、HDD64(Hard Disk Drive)が接続されている。HDD64には、プログラムや各種ファイルが記憶されている。HDD64に記憶されているプログラムや各種ファイルは、POS端末11の起動時に、その全部又は一部がRAM63にコピーされてCPU61により順次実行される。HDD64に記憶されているプログラムの一例は、商品販売データ処理用のプログラムPRである。HDD64に記憶されているファイルの一例は、ストアコンピュータSCから配信されて格納されているPLUファイルF1である。
PLUファイルF1は、店舗に陳列して販売する商品Xの各々について、商品Xの売上登録にかかる情報と、その商品Xの画像との関連付けが設定された商品ファイルである。
図3は、PLUファイルのデータ構成を例示する概念図である。図3に示すように、PLUファイルF1は、商品Xごとに、ユニークに割り当てられた商品ID、商品Xが属する商品分類、商品名、単価等の商品に関する情報と、その商品を撮像した商品画像と、「類似度:0.XX」という閾値とを、その商品Xの商品情報として格納するファイルである。詳細は後述するが、この「類似度:0.XX」という閾値は、商品Xが果物や生鮮品等であり、鮮度が落ち変色した場合等は、予めPLUファイルF1に記憶していた商品の商品画像と比較することで、正規の状態とは異なった物品であると判断することが可能となる。なお、PLUファイルF1は、後述する接続インターフェース65を介し、商品読取装置101が読み出し(参照)可能に構成されている。
なお、PLUファイルF1のデータ構成は図3の例に限らず、例えば、商品画像から読み取ることが可能な各商品についての後述する特徴量(色合いや表面の凹凸状況等)を、対応付けて格納する形態としてもよい。
図2に戻り、POS端末11のCPU61には、ストアコンピュータSCとデータ通信を実行するための通信インターフェース25が入出力回路(図示せず)を介して接続されている。ストアコンピュータSCは、店舗のバックヤード等に設置されている。ストアコンピュータSCのHDD(図示せず)には、POS端末11に配信されるPLUファイルF1が格納されている。
さらに、POS端末11のCPU61には、商品読取装置101との間でデータ送受信を可能にする接続インターフェース65が接続されている。接続インターフェース65には、商品読取装置101が接続されている。また、POS端末11のCPU61には、レシート等に印字を行うプリンタ66が接続されている。POS端末11は、CPU61の制御の下、一取引の取引内容をレシートに印字する。
商品読取装置101も、マイクロコンピュータ160を備える。マイクロコンピュータ160は、CPU161にROM162とRAM163とがバス接続されて構成されている。ROM162には、CPU161によって実行されるプログラムが記憶されている。CPU161には、撮像部164、音声出力部165が各種の入出力回路(いずれも図示せず)を介して接続されている。撮像部164、音声出力部165は、CPU161によって動作が制御される。表示・操作部104は接続インターフェース176を介して、商品読取部110およびPOS端末11に接続されている。表示・操作部104は、商品読取部110のCPU161、POS端末11のCPU61によって動作が制御される。
撮像部164は、カラーCCD(Charged Coupled Device)イメージセンサやカラーCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等であり、CPU161の制御の下で読取窓103からの撮像を行う撮像手段である。例えば撮像部164では、所定のフレームレート(例えば、1秒間に50フレーム)で撮像を行い、フレーム画像を取得する。そして、撮像部164は、所定のフレームレートで順次撮像して取得したフレーム画像(撮像画像)を、RAM163に保存する。
音声出力部165は、予め設定された警告音等を発生するための音声回路とスピーカ等である。音声出力部165は、CPU161の制御の下で警告音等の音声による報知を行う。
さらに、CPU161には、POS端末11の接続インターフェース65に接続して、POS端末11との間でデータ送受信を可能にする接続インターフェース175が接続されている。また、CPU161は、接続インターフェース175を介して、表示・操作部104との間でデータ送受信を行う。
次に、CPU161、CPU61がプログラムを順次実行することで実現されるCPU161、CPU61の機能部について、図4を参照して説明する。
図4は、POS端末および商品読取装置の機能構成を示すブロック図である。図4に示すように、商品読取装置101のCPU161は、プログラムを順次実行することにより、画像取込部1611、商品検出部1612、類似度算出部1613、商品候補提示部1614、登録商品通知部1615としての機能を備える。また、同様に、POS端末11のCPU61は、売上登録部611としての機能を備える。
画像取込部1611は、撮像部164に撮像オン信号を出力して撮像部164に撮像動作を開始させる。画像取込部1611は、撮像動作開始後に撮像部164が取得してRAM163に保存されたフレーム画像を順次取り込む。画像取込部1611によるフレーム画像の取り込みは、RAM163に保存された順に行われる。
商品検出部1612は、画像取込部1611により取り込まれたフレーム画像に含まれる商品Xの全部または一部を、パターンマッチング技術等を用いて検出する。具体的には、商品検出部1612は、取り込まれたフレーム画像を2値化した画像から輪郭線等を抽出する。次いで、商品検出部1612は、直近のフレーム画像から抽出された輪郭線と、今回のフレーム画像から抽出された輪郭線とを比較し、変更があった部分、すなわち、売上登録のために読取窓103に向けられた商品の写り込みを検出する。
なお、商品Xを検出する別の方法としては、取り込まれたフレーム画像から肌色領域の有無を検出する。次いで、肌色領域が検出された場合、すなわち、店員の手の写り込みが検出された場合は、上述した輪郭線の検出を行うことで、店員の手が把持していると想定される商品の輪郭抽出を試みる。この時、手の形状を示す輪郭と、それ以外の輪郭とが検出された場合は、店員の手が商品を把持していることから、商品の写り込みを検出する。
類似度算出部1613は、画像取込部1611によって取り込まれたフレーム画像毎に、撮像部164により撮像された商品Xの全部または一部の画像から、商品Xの色合いや表面の凹凸状況等の表面の状態を特徴量として読み取る。なお、類似度算出部1613は、処理時間の短縮を図るため、商品Xの輪郭や大きさは考慮しないものとする。
また、類似度算出部1613は、PLUファイルF1に登録された各商品(以下、登録商品という)の商品画像(基準画像)から、当該登録商品の色合いや表面の凹凸状況等の表面の状態を特徴量として読み取り、撮像部164により取得されたフレーム画像に含まれる商品Xの特徴量とそれぞれ比較することで、撮像部164により取得されたフレーム画像に含まれる商品XとPLUファイルF1に登録された商品画像との類似度を算出する。ここで、類似度は、PLUファイルF1に記憶されている各商品の商品画像を100%=「類似度:1.0」とした場合に、商品Xの全部または一部の画像がどの程度類似しているかを示すものである。上述したように、例えば色合いや表面の凹凸状況等の表面の状態に応じて類似度を算出する。なお、例えば、色合いと表面の凹凸状況とでは、重み付けを変えるようにしてもよい。
また、類似度算出部1613は、登録商品の各々について算出した類似度が、当該登録商品に予め定められた閾値(「類似度:0.XX」)を超えたか否かを判定し、類似度がこの閾値を超えた登録商品を商品Xの候補(以下、商品候補という)として認識(判定)する。なお、PLUファイルF1に各商品画像の特徴量が対応付けて格納されている場合には、PLUファイルF1に格納された特徴量を用いて比較する形態としてもよい。
このように画像中に含まれる物体を認識することは一般物体認識(generic object recognition)と呼ばれている。このような一般物体認識については、下記の文献において各種認識技術が解説されている。
柳井 啓司,“一般物体認識の現状と今後”,情報処理学会論文誌,Vol.48,No.SIG16 [平成22年8月10日検索],インターネット<URL: http://mm.cs.uec.ac.jp/IPSJ-TCVIM-Yanai.pdf >
また、画像をオブジェクトごとに領域分割することによって一般物体認識を行う技術が、下記の文献において解説されている。
Jamie Shottonら,“Semantic Texton Forests for Image Categorization and Segmentation”,[平成22年8月10日検索],インターネット<URL: http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.145.3036&rep=rep1&type=pdf >
なお、取得されたフレーム画像に含まれる商品Xの画像と、PLUファイルF1に登録された登録商品の商品画像との類似度の算出方法は特に問わないものとする。例えば、取得されたフレーム画像に含まれる商品Xの画像と、PLUファイルF1に登録された各登録商品との類似度を絶対評価として算出してもよいし、相対評価として算出してもよい。
前者の算出方法を用いる場合、取得された商品Xの画像と、PLUファイルF1に登録された各登録商品の商品画像とを1対1で比較し、この比較の結果導出される類似度をそのまま採用すればよい。また、後者の算出方法を用いる場合、例えば、PLUファイルF1に5つの登録商品(商品XA、XB、XC、XD、XE)が登録されていたとすると、取得された商品Xは、商品XAに対して類似度が0.6、商品XBに対しては類似度が0.1、商品XCに対しては類似度が0.1、商品XDに対しては類似度が0.1、商品XEに対しては類似度が0.1等、各登録商品との類似度の総和が1.0(100%)となるよう算出する。
ところで、類似度算出部1613での認識の結果、撮像部164によって同一の商品Xを撮像して取得されたフレーム画像を用いて、類似度を算出しているにも関わらず、撮像部164によって商品Xが撮像された際の角度等の撮像条件が異なるために、フレーム画像毎に異なる商品候補が認識される場合がある。そこで、商品候補提示部1614は、画像取込部1611によって最後に取り込んだフレーム画像および当該最後に取り込んだフレーム画像の前に取り込んだフレーム画像に含まれる商品X(物体)の画像と登録商品の商品画像との類似度に基づいて、類似度が高い登録商品の商品画像(商品情報)をPLUファイルF1から読み出し、類似度算出部1613が算出した類似度が高いものから、所定の個数ずつ表示デバイス106に順次表示させる。なお、商品画像の表示に関わる処理の詳細については後述する。
また、商品候補提示部1614は、表示デバイス106に表示された商品画像の中から一の商品画像の選択を、タッチパネル105を介して受け付けると、この選択された商品画像の登録商品が、商品Xに対応すると判断する。そして、商品候補提示部1614は、この登録商品を指示する情報(例えば、商品IDや商品名、選択された商品画像の画像ファイル名等)を登録商品通知部1615に出力する。
なお、本実施形態では、商品候補提示部1614は、商品画像を表示デバイス106に表示する形態とするが、他の商品情報を表示してもよく、例えば商品名や商品価格等の文字情報のみを表示させてもよく、また、文字情報と商品画像とをあわせて表示させてもよい。
登録商品通知部1615は、商品候補提示部1614が指示した登録商品に対応する商品IDを、タッチパネル105又はキーボード107を介して別途入力された販売個数とともにPOS端末11に通知する。なお、商品IDの通知は、登録商品通知部1615がPLUファイルF1から読み出した商品IDを直接通知する形態としてもよいし、商品IDを特定することが可能な商品画像の画像ファイル名や商品名を通知する形態としてもよいし、その商品IDの格納場所(PLUファイルF1での格納アドレス)をPOS端末11に通知する形態としてもよい。
売上登録部611は、登録商品通知部1615により通知された商品IDと販売個数とに基づいて、対応する商品の売上登録を行う。具体的に、売上登録部611は、PLUファイルF1を参照して、通知された商品ID及び当該商品IDに対応する商品分類、商品名、単価等を、販売個数とともに売上マスタファイル等に記録して売上登録を行う。
次に、チェックアウトシステム1の動作について詳細に説明する。図5は、本実施形態にかかるチェックアウトシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
先ず、商品読取装置101側の動作について説明する。図5に示すように、POS端末11による商品登録の開始等に応じて処理が開始されると、画像取込部1611は、撮像部164に撮像オン信号を出力して撮像部164による撮像を開始する(ステップS11)。
画像取込部1611は、撮像部164が取得してRAM163に保存されたフレーム画像(撮像画像)を取り込む(ステップS12)。次いで、商品検出部1612は、画像取込部1611が取り込んだフレーム画像から商品Xの全部または一部の検出を行う(ステップS13)。続いて、類似度算出部1613は、検出した商品Xの全部または一部の画像から商品Xの特徴量を読み取り、PLUファイルF1に登録された各登録商品の商品画像の特徴量と比較することで類似度を算出する(ステップS14)。
次いで、類似度算出部1613は、登録商品の各々について算出した類似度が、当該登録商品に予め定められた閾値(「類似度:0.XX」)を超えたか否かを判定し、類似度がこの閾値を超えた登録商品を商品Xの商品候補として抽出する(ステップS15)。
図6は、読取窓における読取領域の例を示す概念図である。具体的には、図6は商品Xを読み取る際の読取領域Rを例示する概念図である。図6に示すように、前述した商品Xの移動過程において読取領域Rに商品Xが映り込んだ場合は、その読取領域Rを撮像したフレーム画像からステップS13で商品Xの全部または一部が検出される。この商品Xの全部または一部の検出により、ステップS14では商品Xの認識が行われることとなる。
商品Xの商品候補が抽出されると、商品候補提示部1614は、ステップS17の商品候補提示処理に移行する。以下、図7を参照して、ステップS17の商品候補提示処理の動作について説明する。
図7は、商品候補提示処理の動作の一例を示すフローチャートである。まず、商品候補提示部1614は、商品候補となった各登録商品の商品画像をPLUファイルF1から読み出す(ステップS1711)。次いで、商品候補提示部1614は、読み出した商品画像を、ステップS14で算出された類似度の高い順にソートする(ステップS1712)。続いて、商品候補提示部1614は、読み出した商品画像の中から、類似度の高いものから予め定められた個数の商品画像を選択する。そして、商品候補提示部1614は、選択した商品画像を、商品候補を抽出したフレーム画像に対応付けて、商品読取装置101のRAM163等の記憶手段に記憶させる(ステップS1713)。
図8は、フレーム画像に対応付けて商品画像を記憶する商品画像テーブルの一例を示す図である。商品画像テーブルT1は、図8に示すように、商品候補となった各登録商品の商品画像のうち、類似度が高い1〜3番目の商品画像を、商品候補を抽出したフレーム画像と対応付けて当該フレーム画像が取り込まれた順に並べて記憶する。
次に、商品候補提示部1614は、商品画像テーブルT1から、画像取込部1611により最後に取り込まれたフレーム画像および当該フレーム画像が取り込まれる前の所定フレーム数(所定時間)内に取り込まれたフレーム画像(以下、画像群とする)と対応付けて記憶された類似度が高い商品画像(例えば、類似度が高い1〜3番目の商品画像)を読み出す(ステップS1714)。
そして、商品候補提示部1614は、ステップS1714で読み出した商品画像に対して、当該商品画像の類似度の順位に応じた重み付けを行う(ステップS1715)。本実施形態では、商品候補提示部1614は、画像群に含まれる各フレーム画像と対応付けて記憶された商品画像に対して、類似度の順位が高くなるに従い高い点数を付与する。次いで、商品候補提示部1614は、各フレーム画像と対応付けて記憶された商品画像に対して付与した点数を、同一の商品画像毎に合計した合計点数を算出する。これにより、商品候補提示部1614は、ステップS1714で読み出した商品画像に対する重み付けを行うものとする。そして、商品候補提示部1614は、算出した同一の商品画像毎の合計点数を、画像群毎に、商品読取装置101のRAM163に記憶させる。
図9は、商品画像毎の合計点数を画像群毎に記憶する商品画像重みテーブルの一例を示す図である。商品画像重みテーブルT2は、画像群毎に、算出した商品画像毎の合計点数を記憶する。一例として、最後に取り込まれたフレーム画像がフレーム画像4である場合、商品候補提示部1614は、商品画像テーブルT1から、フレーム画像4および当該フレーム画像4が取り込まれてから所定フレーム数(3フレーム)内に取り込まれたフレーム画像1〜3と対応付けて記憶された類似度が高い1〜3番目の商品画像A〜Eを読み出す。次いで、商品候補提示部1614は、フレーム画像4と対応付けて記憶された類似度が高い1〜3番目の商品画像A、D、Eのうち、類似度が1番目に高い商品画像Aに対して10点を付与し、類似度が2番目に高い商品画像Dに対して7点を付与し、類似度が3番目に高い商品画像Eに対して3点を付与する。商品候補提示部1614は、フレーム画像1〜3と対応付けて記憶された商品画像A〜Eについても同様にして点数を付与する。次いで、商品候補提示部1614は、各フレーム画像1〜4と対応付けて記憶された類似度が高い1〜3番目の商品画像A〜Eに対して付与した点数を、同一の商品画像毎に合計した合計点数(商品画像Aの合計点数:33点、商品画像Bの合計点数:17点、商品画像Cの合計点数:10点、商品画像Dの合計点数:14点、商品画像Eの合計点数:6点、商品画像F〜Hの合計点数:0点)を算出する。そして、商品候補提示部1614は、算出した同一の商品画像毎の合計点数を、画像群1〜4毎に商品画像重みテーブルT2に記憶させる。
次に、商品候補提示部1614は、商品画像重みテーブルT2において最後に取り込まれたフレーム画像を含む画像群と対応付けて合計点数が記憶された商品画像のうち、合計点数が高い予め定められた個数(例えば、3つ)の商品画像を選択する(ステップS1716)。これにより、商品候補提示部1614は、画像群に含まれる商品Xの画像と商品画像との類似度に基づいて、当該類似度が高い商品画像を選択する。
図10は、類似度が高い商品画像の選択結果の一例を示す図である。一例として、最後に取り込まれたフレーム画像がフレーム画像4である場合、商品候補提示部1614は、商品画像重みテーブルT2から、最後に取り込まれたフレーム画像4を含む画像群1〜4と対応付けて記憶された商品画像A〜Hの合計点数のうち、合計点数が高いものから3個の商品画像A,B,Dの合計点数(33点、17点、14点)を特定する。次いで、商品候補提示部1614は、特定した合計点数(33点、17点、14点)の商品画像A,B,Dを、類似度が高い商品画像として選択する。
次に、商品候補提示部1614は、選択した商品画像を表示デバイス106に表示する際の表示位置を決定する(ステップS1717)。具体的には、商品候補提示部1614は、ステップS1716で選択した商品画像が、フレーム画像が前回取り込まれた際に選択された商品画像と同一である場合、ステップS1716で選択した商品画像の表示位置を、当該フレーム画像が前回取り込まれた際に選択された商品画像の表示位置と略同一の表示位置に決定する。
図11は、選択された商品画像の表示位置の決定結果を記憶する表示位置テーブルの一例を示す図である。表示位置テーブルT3は、ステップS1716で選択した商品画像の表示位置1〜3を、画像群と対応付けて記憶するものである。一例として、最後に取り込まれたフレーム画像がフレーム画像4である場合、商品候補提示部1614は、表示位置テーブルT3から、前回取り込まれたフレーム画像3を含む画像群0〜3と対応付けて記憶された商品画像A、B、Cの表示位置1〜3のうち、選択した商品画像A、B、Dと同一の商品画像A、Bの表示位置1、2を、当該選択した商品画像A、Bの表示位置に決定する。
さらに、商品候補提示部1614は、ステップS1716で選択した商品画像に対する重み付けに応じて、当該選択した商品画像の表示サイズを決定する(ステップS1718)。本実施形態では、商品候補提示部1614は、商品画像重みテーブルT2において、ステップS1716で選択した商品画像と対応付けて記憶された合計点数が大きくなるに従い、当該選択した商品画像の表示サイズを大きくする。
図12は、選択された商品画像の表示サイズの決定結果の一例を示す図である。商品候補提示部1614は、ステップS1716で選択された商品画像に対する重み付けに応じて、表示デバイス106の表示画面上における、当該選択された商品画像が占める割合(表示サイズ)を決定する。一例として、商品候補提示部1614は、まず、選択した商品画像A、B、Dと対応付けて記憶された合計点数(33点、17点、14点)の合計(64点)を算出する。次いで、商品候補提示部1614は、算出した合計(64点)に対する、各商品画像A、B、Dの合計点数(33点、17点、14点)の割合(0.5、0.3、0.2)を算出する。そして、商品候補提示部1614は、各商品画像A、B、Dについて算出した割合(0.5、0.3、0.2)に従って、表示デバイス106上の表示画面において、各商品画像A、B、Dが占める割合(50%、30%、20%)を決定する。
なお、本実施形態では、商品候補提示部1614は、選択された商品画像に対する重み付けに応じて、当該選択された商品画像の表示サイズを変えているが、選択された商品画像に対する重み付けに応じて、当該選択された商品画像の表示態様を変更するものであれば、これに限定するものではない。例えば、商品候補提示部1614は、選択された商品画像に対する重み付けに応じて、当該選択された商品画像を点滅させたり、当該選択された商品画像の色を変えたりしても良い。
続いて、商品候補提示部1614は、ステップS1717で決定した表示位置およびステップS1718で決定した表示サイズに従って、ステップS1716で選択した類似度が高い商品画像を表示デバイス106に表示させる(ステップS1719)。
次いで、商品候補提示部1614は、タッチパネル105またはキーボード107を介して、表示デバイス106に表示された商品画像のうち、何れか一つが選択されたか否かを判定する(ステップS1720)。ここで、商品画像の一つが選択されたと判定した場合(ステップS1720:Yes)、商品候補提示部1614は、選択された商品画像に対応する登録商品が、商品Xに対応すると判断し、この登録商品を指示する情報を登録商品通知部1615に出力した後、図5のステップS18に移行する。
一方、商品画像が選択されないと判定した場合(ステップS1720:No)、商品候補提示部1614は、直近のステップS1719で商品画像の表示を行ってから次のフレーム画像が取り込まれるまでの所定時間が経過したか否かを判定する(ステップS1721)。なお、次のフレーム画像が取り込まれるまでの所定時間が経過していない場合には(ステップS1721:No)、ステップS1720に再び戻る。
ステップS1721において、次のフレーム画像が取り込まれるまでの所定時間が経過したと判定した場合には(ステップS1721:Yes)、商品候補提示部1614は、選択された商品画像に対応する登録商品が、商品Xに対応しないと判断して、図5のステップS18に移行する。
ここで、図8〜13を参照して、上述した商品候補提示処理の動作について説明する。図13は、商品候補提示処理を説明するための図である。
まず、撮像部164により撮像する被写体である商品Xが「トマト」から「スイカ」に変わった場合における商品候補提示処理について説明する。画像取込部1611は、ステップS12において、商品X:「スイカ」を撮像したフレーム画像4を取り込む。次いで、商品検出部1612が、ステップS13において、画像取込部1611によって取り込んだフレーム画像4から商品X:「スイカ」の全部または一部を検出すると、類似度算出部1613は、ステップS14において、フレーム画像4に含まれる商品X:「スイカ」の全部または一部の画像から商品X:「スイカ」の特徴量を読み取り、PLUファイルF1に登録された登録商品の商品画像の特徴量を比較することで類似度を算出するとともに、ステップS15において、算出した類似度が予め定められた閾値(類似度:0.50)を超えた商品画像に対応する登録商品を、商品X:「スイカ」の商品候補として抽出する。
商品X:「スイカ」の商品候補が抽出されると、商品候補提示部1614は、ステップS17において、商品候補提示処理を実行する。具体的には、商品候補提示部1614は、ステップS1711において、商品候補となった登録商品の商品画像をPLUファイルF1から読み出す。次いで、商品候補提示部1614は、ステップS1712において、読み出した商品画像を、ステップS14で算出された類似度の高い順にソートするとともに、ステップS1713において、類似度が1〜3番目の商品画像A(登録商品:「トマト」の画像)、商品画像D(登録商品:「スイカ」の画像)、商品画像E(登録商品:「バナナ」の画像)を選択し、当該選択した商品画像A、D、Eをフレーム画像4と対応付けて商品画像テーブルT1に記憶させる。
次に、商品候補提示部1614は、ステップS1714において、商品画像テーブルT1から、フレーム画像4および当該フレーム画像4が取り込まれる前の3フレーム数内に取り込まれたフレーム画像1〜3と対応付けて記憶された商品画像A〜Eを読み出す。なお、商品画像Bは登録商品:「栗」の画像であり、商品画像Cは登録商品:「レモン」の画像であるものとする。
そして、商品候補提示部1614は、ステップS1715において、各フレーム画像1〜4と対応付けて記憶された商品画像に対して重み付けを行う。具体的には、商品候補提示部1614は、フレーム画像4と対応付けて記憶された商品画像A、D、Eのうち、類似度が1番目に高い商品画像Aに対して点数:10点を付与し、類似度が2番目に高い商品画像Dに対して点数:7点を付与し、類似度が3番目に高い商品画像Eに対して3点を付与する。
また、商品候補提示部1614は、フレーム画像1と対応付けて記憶された商品画像A、B、Cのうち、類似度が1番目に高い商品画像Aに対して点数:10点を付与し、類似度が2番目に高い商品画像Bに対して点数:7点を付与し、類似度が3番目に高い商品画像Cに対して点数:3点を付与する。
また、商品候補提示部1614は、フレーム画像2と対応付けて記憶された商品画像B、C、Aのうち、類似度が1番目に高い商品画像Bに対して点数:10点を付与し、類似度が2番目に高い商品画像Cに対して点数:7点を付与し、類似度が3番目に高い商品画像Aに対して点数:3点を付与する。
さらに、商品候補提示部1614は、フレーム画像3と対応付けて記憶された商品画像A,D,Eのうち、類似度が1番目に高い商品画像Aに対して点数:10点を付与し、類似度が2番目に高い商品画像Dに対して点数:7点を付与し、類似度が3番目に高い商品画像Eに対して点数:3点を付与する。
次いで、商品候補提示部1614は、フレーム画像4と対応付けて記憶された商品画像Aに対して付与した点数:10点、フレーム画像1と対応付けて記憶された商品画像Aに対して付与した点数:10点、フレーム画像2と対応付けて記憶された商品画像Aに対して付与した点数:3点、およびフレーム画像3と対応付けて記憶された商品画像Aに対して付与した点数:10点を合計した合計点数:33点を算出する。そして、商品候補提示部1614は、合計点数:33点を商品画像Aの重み付けとして、画像群1〜4と対応付けて商品画像重みテーブルT2に記憶させる。
なお、商品候補提示部1614は、フレーム画像1〜4と対応付けて記憶された他の商品画像B、C、D、Eについても、商品画像Aと同様にして合計点数を算出し、算出した合計点数を商品画像B、C、D、Eの重み付けとして、画像群1〜4と対応付けて商品画像重みテーブルT2に記憶させるものとする。
次に、商品候補提示部1614は、ステップS1716において、商品画像重みテーブルT2において画像群1〜4と対応付けて合計点数が記憶された商品画像のうち、合計点数が1〜3番目の商品画像A、B、Dを選択する。
また、商品候補提示部1614は、ステップS1717において、表示位置テーブルT3から、前回取り込まれたフレーム画像3を含む直近の画像群0〜3と対応付けて記憶された商品画像A、B、Cの表示位置1(左)、2(真中)、3(右)のうち、選択した商品画像A、B、Dと同一の商品画像A,Bの表示位置1(左)、2(真中)を、当該選択した商品画像A、Bの表示位置に決定する。なお、商品候補提示部1614は、選択した商品画像Dの表示位置については、前回取り込まれたフレーム画像3を含む直近の画像群0〜3と対応付けて表示位置が記憶されていないため、商品画像A、Bの表示位置1(左)、2(真中)以外の表示位置(例えば、右など)を、商品画像Dの表示位置に決定する。
さらに、商品候補提示部1614は、ステップS1718において、ステップS1716で選択した商品画像に対する重み付けに応じて、当該選択した商品画像の表示サイズを決定する。具体的には、商品候補提示部1614は、商品画像重みテーブルT2において、最後に取り込まれたフレーム画像4を含む画像群1〜4と対応付けて記憶された商品画像A、B、Dの合計点数:33点、17点、14点の合計:64点を算出する。次いで、商品候補提示部1614は、算出した商品画像A、B、Dの合計:64点に対する、各商品画像A、B、Dの合計点数:33点、17点、14点の割合:0.5、0.3、0.2を算出する。そして、商品候補提示部1614は、各商品画像A、B、Dについて算出した割合:0.5、0.3、0.2に従って、表示デバイス106上の表示画面において、各商品画像A、B、Dが占める割合:50%、30%、20%を決定する。
そして、商品候補提示部1614は、図13に示すように、商品X:「スイカ」を撮像したフレーム画像4が取り込まれた際、登録商品:「トマト」の商品画像Aを、表示デバイス106の表示位置1(左)に、表示デバイス106の割合:50%を占めるように表示する。また、商品候補提示部1614は、登録商品:「栗」の商品画像Bを、表示デバイス106の表示位置2(真中)に、表示デバイス106の割合:30%を占めるように表示する。さらに、商品候補提示部1614は、登録商品:「スイカ」の商品画像Dを、表示デバイス106の表示位置3(右)に、表示デバイス106の割合:20%を占めるように表示する。
このように、商品候補提示部1614では、商品X:「スイカ」を撮像したフレーム画像4が取り込まれた場合に、フレーム画像4および当該フレーム画像4より前に取り込まれたフレーム画像1〜3に含まれる商品X:「トマト」、「スイカ」の画像と登録商品の商品画像A〜Eとの類似度に基づいて、類似度の高い商品画像A,B,Dを表示デバイス106に表示する。これにより、撮像部164により撮像する商品Xが「トマト」から「スイカ」に変わって新たなフレーム画像4が取り込まれた際に、表示デバイス106に表示されていた商品画像A,Bが直ぐに消去されずに、ある一定の期間表示させておくことができるので、ユーザが、表示デバイス106に表示された商品画像から、所望の商品画像を選択する際に、商品画像が切り替わってしまうことを防止することができる。
次に、撮像部164により撮像する被写体がなくなった場合における商品候補提示処理について説明する。画像取込部1611は、ステップS12において、商品Xが撮像されていないフレーム画像14を取り込む。次いで、商品検出部1612が、ステップS13において、画像取込部1611によって取り込んだフレーム画像14からの商品Xの全部または一部の検出を試みる。ここで、取り込んだフレーム画像14から商品Xの全部または一部が検出されなかった場合、類似度算出部1613は、ステップS14における類似度の算出およびステップS15における商品候補の抽出を行わない。
商品候補が抽出されなかった場合も、商品候補提示部1614は、ステップS17において、商品候補提示処理を実行する。具体的には、商品候補提示部1614は、ステップS1714において、商品画像テーブルT1から、フレーム画像14が取り込まれる前の3フレーム数内に取り込まれたフレーム画像11〜13と対応付けて記憶された商品画像A、C、D、E、F、Gを読み出す。なお、商品画像Fは登録商品:「メロン」の画像であり、商品画像Gは登録商品:「イチゴ」の画像であるものとする。
そして、商品候補提示部1614は、ステップS1715において、各フレーム画像11〜13と対応付けて記憶された商品画像に対して重み付けを行う。具体的には、商品候補提示部1614は、フレーム画像11と対応付けて記憶された商品画像A、F、Gのうち、類似度が1番目に高い商品画像Aに対して点数:10点を付与し、類似度が2番目に高い商品画像Fに対して点数:7点を付与し、類似度が3番目に高い商品画像Gに対して3点を付与する。
また、商品候補提示部1614は、フレーム画像12と対応付けて記憶された商品画像E〜Gのうち、類似度が1番目に高い商品画像Fに対して点数:10点を付与し、類似度が2番目に高い商品画像Gに対して点数:7点を付与し、類似度が3番目に高い商品画像Hに対して点数:3点を付与する。
また、商品候補提示部1614は、フレーム画像13と対応付けて記憶された商品画像C、D、Gのうち、類似度が1番目に高い商品画像Gに対して点数:10点を付与し、類似度が2番目に高い商品画像Cに対して点数:7点を付与し、類似度が3番目に高い商品画像Dに対して点数:3点を付与する。
次いで、商品候補提示部1614は、フレーム画像11と対応付けて記憶された商品画像Aに対して付与した点数:10点を、商品画像Aの合計点数として算出する。そして、商品候補提示部1614は、合計点数:10点を商品画像Aの重み付けとして、画像群11〜14と対応付けて商品画像重みテーブルT2に記憶させる。なお、商品候補提示部1614は、フレーム画像11〜13と対応付けて記憶された他の商品画像C〜Eについても同様にして合計点数を算出し、算出した合計点数を商品画像C〜Eと対応付けて商品画像重みテーブルT2に記憶させるものとする。
また、商品候補提示部1614は、フレーム画像11と対応付けて記憶された商品画像Fに対して付与した点数:7点、およびフレーム画像12と対応付けて記憶された商品画像Fに対して付与した点数:10点を合計した合計点数:17点を算出する。そして、商品候補提示部1614は、合計点数:17点を商品画像Fの重み付けとして、画像群11〜14と対応付けて商品画像重みテーブルT2に記憶させる。
なお、商品候補提示部1614は、フレーム画像11〜13と対応付けて記憶された他の商品画像Gについても、商品画像Aと同様にして合計点数を算出し、算出した合計点数を商品画像Gの重み付けとして、画像群11〜14と対応付けて商品画像重みテーブルT2に記憶させるものとする。
次に、商品候補提示部1614は、ステップS1716において、商品画像重みテーブルT2において画像群11〜14と対応付けて合計点数が記憶された商品画像のうち、合計点数が1〜3番目の商品画像A、F、Gを選択する。
また、商品候補提示部1614は、ステップS1717において、表示位置テーブルT3から、前回取り込まれたフレーム画像3を含む直近の画像群10〜13と対応付けて記憶された商品画像G、F、Aの表示位置1(左)、2(真中)、3(右)のうち、選択した商品画像G、F、Aと同一の商品画像G、F、Aの表示位置1(左)、2(真中)、3(右)を、当該選択した商品画像G、F、Aの表示位置に決定する。
さらに、商品候補提示部1614は、ステップS1718において、ステップS1716で選択した商品画像に対する重み付けに応じて、当該選択した商品画像の表示サイズを決定する。具体的には、商品候補提示部1614は、商品画像重みテーブルT2において、最後に取り込まれたフレーム画像14を含む画像群11〜14と対応付けて記憶された商品画像A、F、Gの合計点数:10点、17点、20点の合計:47点を算出する。次いで、商品候補提示部1614は、算出した商品画像A、F、Gの合計:47点に対する、各商品画像A、F、Gの合計点数:10点、17点、20点の割合:0.2、0.4、0.4を算出する。そして、商品候補提示部1614は、各商品画像A、F、Gについて算出した割合:0.2、0.4、0.4に従って、表示デバイス106上の表示画面において、各商品画像A、F、Gが占める割合:20%、40%、40%を決定する。
そして、商品候補提示部1614は、図13に示すように、商品Xが撮像されなかったフレーム画像14が取り込まれた際、登録商品:「イチゴ」の商品画像Gを、表示デバイス106の表示位置1(左)に、表示デバイス106の割合:40%を占めるように表示する。また、商品候補提示部1614は、登録商品:「メロン」の商品画像Fを、表示デバイス106の表示位置2(真中)に、表示デバイス106の割合:40%を占めるように表示する。さらに、商品候補提示部1614は、登録商品:「トマト」の商品画像Aを、表示デバイス106の表示位置3(右)に、表示デバイス106の割合:20%を占めるように表示する。
このように、商品候補提示部1614では、商品Xが撮像されなかったフレーム画像14が取り込まれた場合に、フレーム画像14より前に取り込まれたフレーム画像11〜13に含まれる商品X:「トマト」、「メロン」、「イチゴ」の画像と登録商品の商品画像A、C、D、E、F、Gとの類似度に基づいて、類似度の高い商品画像A、F、Gを表示デバイス106に表示する。これにより、商品Xが含まれて新たなフレーム画像14が取り込まれた際に、最後に表示デバイス106に表示していた商品画像A、F、Gを消去せずに、ある一定の期間表示させておくことができるので、撮像部164により商品Xを撮像してから、ユーザが、表示デバイス106に表示された商品画像から所望の商品画像を選択するのが遅れた場合でも、商品画像を選択することができる。
図5に戻り、登録商品通知部1615は、商品候補提示部1614から指示された登録商品に対応する商品IDを、タッチパネル105またはキーボード107を介して別途入力された販売個数とともにPOS端末11に通知する(ステップS18)。ここで、販売個数の入力は、タッチパネル105や表示・操作部104を介して行われるものとするが、その入力方法は特に問わず、例えば表示デバイス106に表示された商品画像に対するタッチ回数を販売個数としてもよい。
次いで、CPU161は、POS端末11から商品登録の終了通知等による業務終了の有無を判定する(ステップS19)。業務を継続する場合(ステップS19:No)、CPU161は、ステップS12へ処理を戻して処理を継続させる。業務を終了する場合(ステップS19:Yes)、画像取込部1611は、撮像部164に撮像オフ信号を出力して撮像部164による撮像を終了し(ステップS20)、処理を終了する。
次に、POS端末11側の動作について説明する。キーボード22の操作指示による商品登録の開始等に応じて処理が開始されると、CPU61は、商品読取装置101から通知された、商品Xの商品IDとその販売個数とを受信する(ステップS31)。
次いで、売上登録部611は、ステップS31で受信した商品ID及び販売個数に基づいて、PLUファイルF1から商品種別や単価等を読み出し、商品読取装置101で読み取られた商品Xの売上を登録する(ステップS32)。
続いて、CPU61は、キーボード22の操作指示による売上登録の終了等による業務終了の有無を判定する(ステップS33)。業務を継続する場合(ステップS33:No)、CPU61は、ステップS31へ再び戻り処理を継続させる。業務を終了する場合(ステップS33:Yes)、CPU61は処理を終了する。
なお、本実施形態では、商品候補提示部1614は、選択された商品候補(商品画像)に対する重み付けに応じて、当該選択された商品候補(商品画像)の表示サイズを変えているが、選択された商品候補の商品情報(例えば、商品名など)に対する重み付けに応じて、当該選択された商品候補の商品情報の表示サイズを変えても良い。
図14は、商品候補提示処理により商品名を商品情報として表示する例を説明するための図である。一例として、画像群1〜4に含まれる商品Xの画像と登録商品の商品画像との類似度に基づいて、類似度が高い商品画像A、B、Dに対応する商品Xの商品情報を表示する例について説明する。各商品画像A、B、Dについて算出された割合が0.5、0.3、0.2である場合(図12参照)、商品候補提示部1614は、図14に示すように、商品画像Aに対応する商品名:「トマト」を表示デバイス106の50%を占めるように表示し、商品画像Bに対応する商品名:「栗」を表示デバイス106の30%を占めるように表示し、商品画像Dに対応する商品名:「レモン」を表示デバイス106の20%を占めるように表示する。なお、商品候補提示部1614により表示される商品候補の商品画像または商品候補の商品名と共に、撮像部164により最後に撮像したフレーム画像を表示したリアルタイム撮像画面を表示デバイス106の同一画面上に表示させても良い。
以上のように、本実施形態のチェックアウトシステム1によれば、フレーム画像が取り込まれる度に、最後に取り込まれたフレーム画像および当該フレーム画像より前に取り込まれたフレーム画像に含まれる商品Xの画像と登録商品の商品画像との類似度に基づいて、類似度の高い商品画像を表示デバイス106に表示することにより、新たなフレーム画像が取り込まれた際に、表示デバイス106に表示されていた商品画像が直ぐに消去されずに、ある一定の期間表示させておくことができるので、ユーザが、表示デバイス106に表示された商品画像から、所望の商品画像を選択する際に、商品画像が切り替わってしまうことを防止することができる。
また、本実施形態のチェックアウトシステム1によれば、類似度が高い登録商品の商品画像と、フレーム画像を前回取り込んだ際に表示した登録商品の商品画像が同一である場合に、当該類似度が高い登録商品の商品画像を、フレーム画像を前回取り込んだ際に表示した登録商品の商品画像と略同じ表示位置に表示させることにより、同一の商品Xが連続して撮像された際に、当該商品Xの商品候補として表示された商品画像の位置が変わらないので、表示された商品画像の中から所望の商品画像を選択する際のユーザの操作性を向上させることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、追加等を行うことができる。また、上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
なお、本実施形態では、最後に取り込まれたフレーム画像および当該フレーム画像が取り込まれる直前の3フレーム数内に取り込まれたフレーム画像に含まれる商品Xの画像と登録商品の商品画像との類似度に基づいて、当該類似度が高い商品画像を商品Xの商品情報として表示しているが、最後に取り込まれたフレーム画像および当該フレーム画像が取り込まれる前の複数のフレーム数内(例えば、最後に取り込まれたフレーム画像の直前の複数のフレーム数内)に取り込まれたフレーム画像に含まれる商品Xの画像と登録商品の商品画像との類似度に基づいて、当該類似度が高い商品画像を商品Xの商品情報として表示するものであれば、これに限定するものではない。
また、上記実施形態では、POS端末11がPLUファイルF1を備える形態としたが、これに限らず、商品読取装置101がPLUファイルF1を備える形態としてもよいし、POS端末11及び商品読取装置101がアクセス可能な外部装置がPLUファイルF1を備える形態としてもよい。
また、上記実施形態では、POS端末11と商品読取装置101との2台構成としたが、これに限らず、POS端末11及び商品読取装置101の機能を備えた1台構成の装置としてもよい。
また、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムは、各装置が備える記憶媒体(ROM又は記憶部)に予め組み込んで提供するものとするが、これに限らず、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。さらに、記憶媒体は、コンピュータ或いは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、上記実施形態の各装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよく、インターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
1 チェックアウトシステム
11 POS端末
101 商品読取装置
105 タッチパネル
106 表示デバイス
164 撮像部
1611 画像取込部
1612 商品検出部
1613 類似度算出部
1614 商品候補提示部
1615 登録商品通知部
F1 PLUファイル
特開2003−173369号公報

Claims (5)

  1. 所定のフレームレートで撮像を行う撮像手段と、
    前記撮像手段の撮像により取得された撮像画像に含まれる物体画像と基準画像との類似度に基づいて、当該類似度が高い基準画像に対応する商品の商品情報から順に、登録処理を実行する商品を選択するための商品情報として表示手段に表示させる表示制御手段と、
    前記表示手段に表示された商品情報の中から選択された商品情報に対応する商品の登録処理を実行する登録手段と、を備え、
    前記表示制御手段は、最後に取得された前記撮像画像が含む物体画像との類似度が高い基準画像に対応する商品の商品情報と、前回取得した前記撮像画像に含まれる物体画像との類似度が高い基準画像に対応する商品情報とが同一である場合、当該商品情報を、前記撮像画像を前回取得した際に表示した表示位置と略同じ表示位置に表示させる店舗システム。
  2. 前記表示制御手段は、最後に取得された前記撮像画像および当該撮像画像が取得される前の所定時間内に取得された前記撮像画像に含まれる物体画像と基準画像との類似度に基づいて、当該類似度が高い基準画像に対応する商品の商品情報から順に前記表示手段に表示させる請求項1に記載の店舗システム。
  3. 前記表示制御手段は、前記撮像画像に含まれる物体画像と基準画像との類似度に基づいて、基準画像に対して重み付けを行い、基準画像に対する重み付けに応じて、前記撮像画像に含まれる物体画像との類似度が高い基準画像に対応する商品の商品情報の表示態様を変更する請求項1または2に記載の店舗システム。
  4. 前記表示制御手段は、基準画像に対する重み付けに応じて、前記撮像画像に含まれる物体画像との類似度が高い基準画像に対応する商品の商品情報の表示サイズを変更する請求項3に記載の店舗システム。
  5. コンピュータを、
    所定のフレームレートで撮像を行う撮像手段の撮像により取得された撮像画像に含まれる物体画像と基準画像との類似度に基づいて、当該類似度が高い基準画像に対応する商品の商品情報から順に、登録処理を実行する商品を選択するための商品情報として表示手段に表示させる表示制御手段として機能させ、
    前記表示制御手段は、最後に取得された前記撮像画像が含む物体画像との類似度が高い基準画像に対応する商品の商品情報と、前回取得した前記撮像画像に含まれる物体画像との類似度が高い基準画像に対応する商品情報とが同一である場合、当該商品情報を、前記撮像画像を前回取得した際に表示した表示位置と略同じ表示位置に表示させるプログラム。
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