JP5550781B2 - 再生エネルギー型発電装置及び該再生エネルギー型発電装置の操作方法 - Google Patents

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本発明は、ロータの回転エネルギーを発電機に伝達して発電を行う再生エネルギー型発電装置及びその操作方法に関する。尚、再生エネルギー型発電装置は、風、潮流、海流、河流等の再生可能なエネルギーを利用した発電装置であり、例えば風力発電装置、潮流発電装置、海流発電装置、河流発電装置等を挙げることができる。
近年、地球環境の保全の観点から、風力を利用した風力発電装置や、潮流、海流又は河流を利用した発電装置を含む再生エネルギー型発電装置の普及が進んでいる。再生エネルギー型発電装置では、風、潮流、海流又は河流の運動エネルギーをロータの回転エネルギーに変換し、更にロータの回転エネルギーを発電機によって電力に変換する。
再生エネルギー型発電装置は、ブレードの保守交換作業や、装置各部のメンテナンス作業や、作業員の輸送のためのヘリコプターが再生エネルギー型発電装置にアクセスする場合など、安全上の理由からロータを減速及び停止させることがある。このようなロータの減速及び停止は、主としてブレードのピッチ角調整(ピッチ制御)によってロータで受け取る再生エネルギーを減少させることで行われるのが一般的である。尚、回転角のピッチ角調整は、油圧シリンダや電動モータ等のアクチュエータを用いて行われる。
しかし、既存のピッチ駆動機構によるピッチ角の変化速度は3deg/sec〜5deg/sec程度であり、応答性がそれほど良くないから、ピッチ制御のみによってロータを所望の角度位置で停止させることは難しい。これは、再生エネルギー減からロータに加わるトルクが再生エネルギーの流速の変動の影響を大きく受けるため、応答性に劣るピッチ制御だけでは、ロータの停止位置を上手く調整できないからである。
そこで、ブレーキ機構による制動力を利用してロータの減速及び停止を行うと共に、停止したロータの角度位置を調整するターニング装置を用いた技術も提案されている。
例えば特許文献1には、ロータの回転を増速して発電機に伝達する増速機を備えた再生エネルギー型発電装置が開示されており、増速機と発電機とを連結する高速軸に設けられたブレーキディスク及びブレーキシューを有してなるブレーキ機構を用いてロータを減速及び停止している。ブレーキディスクの外縁には、ターニング装置が有するターニング歯車を係合可能な外歯車が形成されており、ターニング装置が有するギアモータから出力される回転トルクがブレーキディスクを介して高速軸に伝達されるようになっている。
高速軸に伝達された回転トルクは、増速機を介して減速されてロータ側の低速軸に伝達される。そのため、ロータをターニング操作するために必要な回転トルクが大きい場合であっても、増速機による減速作用によって、ターニング装置から出力される回転トルクは比較的小さくて済む。
また特許文献2では、ロータと共に回転する主軸に設けられたブレーキディスクを用いて減速及び停止した後、該ブレーキディスクに回転手段(ターニング装置)を連結して駆動することにより、ターニング動作を行っている。該回転手段が連結されるブレーキディスクはロータと共に回転する主軸に設けられている。そのため、主軸をターニング操作するために必要な回転トルクが大きくなることから、ターニング装置として高トルクを容易に出力可能な油圧シリンダを用いている。
この種のターニング装置は他にも様々な方式が開発されており、例えば特許文献3及び4がある。
米国特許第8028604号明細書 国際出願公開第2010/103086号明細書 米国特許出願公開第2010/0194114号明細書 国際出願公開第2005/090780号明細書
しかしながら、特許文献1及び2記載の技術では、ターニング装置を主軸に設けられたターニングディスク(ブレーキディスク)に取り付ける際には、作業員がナセル内部に侵入して作業を行う必要があり、作業効率的に好ましくない。すなわち、上記各文献におけるターニング装置は、ターニング操作を必要としない平常時には、再生エネルギー型発電装置本体から取り外されており、必要に応じて作業員が取り付け作業を行う必要がある。特に洋上に建設された風力発電装置のようにアクセスが困難な場合には、作業員の作業負担の軽減が望ましい。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、煩雑な操作を伴うことなく、減速及び停止されたロータを任意の角度位置に調整可能なターニング装置を備えた再生エネルギー型発電装置及びその操作方法を提供することを目的とする。
本発明に係る第1の再生エネルギー型発電装置は、再生エネルギーを利用して発電を行う再生エネルギー型発電装置であって、ブレードと、該ブレードが取り付けられたハブと、該ハブに連結されることにより前記ハブと共に回転する主軸と、前記主軸の回転によって駆動される発電機と、前記主軸を回転させるための回転トルクを出力する駆動源、並びに、該駆動源及び前記主軸間に配置され、前記駆動源から出力された回転トルクを前記主軸に伝達して回転させるターニング状態と前記駆動源及び前記主軸間のトルク伝達を遮断する非ターニング状態とを選択的に切換可能な切換機構を含んでなるターニング装置とを備え、前記切換機構は、複数の遊星歯車と、該複数の遊星歯車と噛み合う内歯を有するリング歯車と、前記複数の遊星歯車に囲まれるように配置され、前記遊星歯車と噛み合う太陽歯車とを備えた遊星歯車機構を有してなり、前記駆動源、前記主軸及び制動トルクを出力可能な第1の制動手段のいずれか一つは、前記遊星歯車、前記リング歯車及び前記太陽歯車のいずれか一つに接続されており、前記駆動源、前記主軸及び前記第1の制動手段の他の一つは、前記遊星歯車、前記リング歯車及び前記太陽歯車の他の一つに接続されており、前記駆動源、前記主軸及び前記第1の制動手段の更に他の一つは、前記遊星歯車、前記リング歯車及び前記太陽歯車の更に他の一つに接続されていることを特徴とする。
この再生エネルギー型発電装置によれば、切換機構によってターニング状態と非ターニング状態とを選択的に切換可能とすることで、煩雑な作業員によるターニング装置の取り付け作業を行うことなく、切換制御によって減速及び停止されたロータを任意の角度位置に容易にターニング操作することができる。
前記主軸に大径に設けられたターニングディスクと、該ターニングディスク及び前記切換機構間に設けられた減速ギアとを更に備え、前記ターニング状態において、前記駆動源から出力した回転トルクは、前記減速ギアを介して前記ターニングディスクに伝達されることにより、前記主軸を回転させてもよい。
従来、増速機を用いた再生エネルギー型発電装置では高速軸側に設けられたターニングディスクに回転トルクを与えることにより、増速機の減速作用を利用して、モータからの出力トルクを低減することができていた。一方で、増速機を用いていない再生エネルギー型発電装置では、このような減速作用を得ることができないため、モータ出力が大幅に増大し、ターニング装置の大型化及びコスト増大が問題となっていた。
この態様では、減速ギアを介して駆動源からの回転トルクを伝達することにより、ハブと共に低速で回転する低速軸である主軸にターニングディスクを設けた場合であっても、当該減速ギアの減速作用を利用して、モータからの出力トルクを低減することができる。これにより、ターニング装置の大型化やコスト負担増を効果的に抑制できる。
記切換機構は、前記第1の制動手段から出力された制動トルクを前記主軸に伝達するブレーキング状態を更に選択可能であってもよい。
この態様によれば、上述のターニング状態及び非ターニング状態に加えて、主軸に制動力を印加するブレーキング状態を選択することができる。これにより、例えば、運転状態にある再生エネルギー型発電装置におけるロータ回転数の減速及び停止や、メンテナンス時やヘリアクセス時におけるロータの停止状態の維持を安全に行うことができる。
また、前記切換機構は、複数の遊星歯車と、該複数の遊星歯車と噛み合う内歯を有するリング歯車と、前記複数の遊星歯車に囲まれるように配置され、前記遊星歯車と噛み合う太陽歯車とを備えた遊星歯車機構を有してなり、前記駆動源、前記主軸及び前記第1の制動手段のいずれか一つは、前記遊星歯車、前記リング歯車及び前記太陽歯車のいずれか一つに接続されており、前記駆動源、前記主軸及び前記第1の制動手段の他の一つは、前記遊星歯車、前記リング歯車及び前記太陽歯車の他の一つに接続されており、前記駆動源、前記主軸及び前記第1の制動手段の更に他の一つは、前記遊星歯車、前記リング歯車及び前記太陽歯車の更に他の一つに接続されていてもよい。
この態様では、切換機構は遊星歯車機構を有してなり、遊星歯車、リング歯車及び太陽歯車の各々の状態を、駆動源、主軸及び第1の制動手段を制御することによって適宜変更することにより、各種状態の切換動作を実施することができる。このように遊星歯車、リング歯車及び太陽歯車の動作状態を変更することで切換機構の状態を制御できるので、主軸に対してターニング装置を常設することができ、作業員による脱着作業を省くことができる。
特に切換機構として遊星歯車を利用することで、第1の制動手段からの制動力の印加状態に応じて遊星歯車、リング歯車及び太陽歯車の動作を制御できる。これにより、主軸に対する嵌脱動作を行うことなく、実質的にターニング装置にて上記各種状態間の切換動作を実現することができる。そのため、嵌脱動作に伴う歯車の摩耗や、噛み合い不良による歯車の損傷などのリスクを回避し、信頼性の高いターニング装置を備えた再生エネルギー型発電装置を実現することができる。
この場合、前記駆動源は前記太陽歯車に接続されており、前記主軸は前記遊星歯車に接続されており、前記第1の制動手段は前記リング歯車に接続されていてもよい。
このように駆動源、主軸及び第1の制動手段を遊星歯車機構に接続することにより、駆動源から出力された回転トルクを大きな減速比で主軸に伝達できるため、駆動源からの出力トルクをより効果的に抑制することができる。
この態様では更に、前記駆動源を制動制御する第2の制動手段を更に備えていてもよい。
第2の制動手段によって駆動源を制動制御することによって、主軸からの回転トルクの伝達により、不用意に駆動源が駆動されて不具合が生じることを効果的に防止することができる。この種の不具合の一例としては、駆動源がモータである場合に、不用意に駆動されることでモータが発電した電力によって発熱し、焼きつきなどの不具合が生じるおそれがあるが、本態様ではこのような事態を効果的に防止することができ、信頼性を向上することができる。
この場合、前記第2の制動手段による制動力は前記第1の制動手段による制動力に比べて大きく設定されていてもよい。
この態様では、切換手段によってブレーキング状態に切り換えられて主軸が制動された際に、突風発生時のように主軸に過大入力が有った場合に、制動力が小さい第1の制動手段側がスリップすることによって、ターニング装置が破損することを防止できる。特に第1の制動手段側をスリップさせることによって、過大入力時においても、上述したように駆動源が不用意に駆動されることを防止できる。
前記ハブの回転によって駆動される油圧ポンプと、前記油圧ポンプで昇圧された作動油によって駆動されることにより、前記発電機を駆動する油圧モータとを備えていてもよい。
このような油圧トランスミッションを採用した再生エネルギー型発電装置では、ロータと共に回転する低速軸である主軸側に、ターニング動作に必要な回転トルクを与える必要がある。上述したように、この再生エネルギー型発電装置によれば、駆動源からの回転トルクを、切換機構による減速作用によって増幅して主軸側に伝達できる。そのため、ターニング装置の大型化及びコスト増大を伴うことがない。
また、前記主軸が前記発電機の回転軸に直接連結されることにより、前記回転軸と同速度で回転していてもよい。
このように、いわゆるダイレクトドライブ方式の再生エネルギー型発電装置もまた、上述の油圧トランスミッションを採用した場合と同様に、ロータと共に回転する主軸側にターニング動作に必要な回転トルクを与える必要がある。そのため、この再生エネルギー型発電装置によれば、駆動源からの回転トルクを、切換機構による減速作用によって増幅して主軸側に伝達できるので、ターニング装置の大型化及びコスト増大を伴うことがない。
また、前記切換機構の切換動作を制御する制御手段を備えていてもよい。
この態様によれば、作業員による煩雑な作業を伴うことなく、制御手段から出力された制御信号に基づいて切換機構を操作できる。これにより、例えばアクセスが困難な発電装置においても、遠隔操作等を利用してターニング装置を動作することが可能となる。
本発明に係る再生エネルギー型発電装置は、例えば、再生可能エネルギーとして風力を利用して発電する風力タービン発電機である。
本発明に係る再生エネルギー型発電装置の操作方法は、再生エネルギーを利用して、ブレードが取り付けられたハブを回転させることで、該ハブに連結された主軸を回転させて発電機を駆動して発電を行い、駆動源から出力された回転トルクを前記主軸に伝達して回転させるターニング状態と前記駆動源及び前記主軸間のトルク伝達を遮断する非ターニング状態とを選択的に切換可能な切換機構を含むターニング装置を備えた再生エネルギー型発電装置の操作方法であって、前記切換機構は前記駆動源が接続された太陽歯車と、前記主軸が接続された前記遊星歯車と、前記第1の制動手段が接続された前記リング歯車とを備えた遊星歯車機構を含んでなり、前記ターニング状態において、前記第1の制動手段により前記リング歯車を制動して固定すると共に、前記駆動源から回転トルクを出力することによって、前記主軸を回転させることを特徴とする。
この操作方法によれば、遊星歯車機構を有してなる切換機構において、第1の制動手段によってリング歯車が固定されるので、太陽歯車に接続された駆動源から出力された回転トルクは、遊星歯車に伝達される。これにより、遊星歯車に接続された主軸は、当該遊星歯車機構が有する減速作用のもと、駆動源から出力された回転トルクによってターニング操作することができる。
前記切換機構は、再生エネルギー型発電装置は前記駆動源を制動制御する第2の制動手段を更に備えており、前記非ターニング状態において、前記第2の制動手段によって前記駆動源を制動して前記太陽歯車を固定すると共に、前記第1の制動手段からの制動力の印加を禁止することによって、前記リング歯車を空転させてもよい。
これによれば、遊星歯車機構を有してなる切換機構において、第2の制動手段によって駆動源が連結された太陽歯車が固定されると共に、第1の制動手段による制動力の印加を禁止することによって、該第1の制動手段が連結されたリング歯車はフリー状態となる。そのため、主軸の回転によって該主軸が連結された遊星歯車に入力された回転トルクは、リング歯車に伝達される。上述したようにリング歯車はフリー状態となっているので、伝達された回転トルクによってリング歯車は空転する。すなわち、非ターニング状態では、駆動源は主軸側から切り離される。このように、遊星歯車機構を利用することによって、ターニング装置を主軸に対して脱着することなく、切換動作を実現することができる。
更に前記切換機構は、前記主軸を停止させるブレーキング状態を更に選択可能であり、前記ブレーキング状態において、前記第1の制動手段により前記リング歯車を制動して固定すると共に、前記第2の制動手段により前記太陽歯車を制動して固定することによって、前記主軸を停止させてもよい。
この操作方法によれば、遊星歯車機構を有してなる切換機構において、第1の制動手段によってリング歯車が固定されると共に、第2の制動手段によって駆動源が連結された太陽歯車が固定されることによって、遊星歯車もまた固定される。これにより遊星歯車に連結された主軸に対して制動力を与えて、ブレーキング状態を実現することができる。
本発明によれば、切換機構によってターニング状態と非ターニング状態とを選択的に切換可能とすることで、煩雑な作業員によるターニング装置の取り付け作業を行うことなく、切換制御によって減速及び停止されたロータを任意の角度位置に容易にターニング操作することができる。
第1実施形態に係る風力発電装置の構成例を示す図である。 ナセル内部の構造を示す断面図である。 ダイレクトドライブ方式の風力発電装置におけるナセルの内部構造を示す模式図である。 第1実施形態に係るターニング装置の構成例を示す断面図である。 図4におけるI−I線に沿った断面図である。 図4に示すターニング装置における動力の伝達経路を概念的に示した模式図である。 ターニング装置の各状態におけるターニングモータ、第1のブレーキ機構、第2のブレーキ機構の動作状態を示す一覧表である。 第2実施形態に係るターニング装置の構成例を示す平面図である。 図8に示すターニング装置を側面側から示す模式図である。 ターニングディスクに対して複数のターニング装置を設けた場合の設置例である。
以下、添付図面に従って本発明の実施形態について説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、特定的な記載がない限り本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
以下の実施形態では、再生エネルギー型発電装置の一例として風力発電装置について説明する。ただし、本発明は潮流発電装置、海流発電装置、河流発電装置等の他の再生エネルギー型発電装置にも適用できる。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る風力発電装置1の構成例を示す図である。
風力発電装置1は、主として、風を受けて回転するロータ2と、ロータ2の回転を増速する油圧トランスミッション4と、電力を生成する発電機6と、風力発電装置1の各部を制御する制御ユニット30とを備える。
ロータ2は、ブレード2Aと、ブレード2Aが取り付けられるハブ2Bと、ハブ2Bに連結された主軸2Cとで構成される。これにより、ブレード2Aが受けた風の力によってロータ2全体が回転し、主軸2Cから油圧トランスミッション4に回転が入力される。ロータ2の角度位置(回転変位)は、主軸2Cに取り付けられた角度位置検出器29によって計測され、制御ユニット30による制御に用いられる。角度位置検出器29は、例えば、ロータリエンコーダやレゾルバであってもよい。
ここで、ロータ2の主軸2Cは、タワー7に旋回自在に支持されたナセル8に収納されている(後述する図2を参照)。なお、ナセル8は、主軸軸受3を介して主軸2Cを支持している。
制御ユニット30は、ブレード2Aのピッチ角度を制御するピッチ制御部32と、後述の油圧ポンプ20を制御するポンプ制御部34と、後述の油圧モータ22を制御するモータ制御部36と、ロータ停止時に該停止したロータ2にターニング動作を行わせるターニング制御部38とを有する。
尚、該ターニング制御部40は後述する切換機構による切換動作を制御する制御手段として機能するものである。これにより、作業員による煩雑な作業を伴うことなく、制御手段から出力された制御信号に基づいて切換機構を操作できるので、例えばアクセスが困難な発電装置においても、遠隔操作を介してターニング装置を動作できる。
ロータ2は、ロックピン9によって固定可能に構成されている。ロックピン9は、ロータ2側及びナセル8側にそれぞれ設けられた穴に挿入されて、ロータ2を固定するようになっている。ロックピン9及びこれが挿入される穴の構造は、ロータ2を固定可能であれば特に限定されない。
油圧トランスミッション4は、主軸2Cの回転によって駆動される可変容量型の油圧ポンプ20と、発電機6に接続された可変容量型の油圧モータ22と、油圧ポンプ20と油圧モータ22との間に設けられた高圧油ライン24及び低圧油ライン26を有する。
油圧ポンプ20の吐出口は、高圧油ライン24によって油圧モータ22の吸込口に接続されており、油圧ポンプ20の吸込口は、低圧油ライン26によって油圧モータ22の吐出口に接続されている。油圧ポンプ20から吐出された作動油(高圧油)は、高圧油ライン24を介して油圧モータ22に流入し、油圧モータ22を駆動する。油圧モータ22で仕事を行った作動油(低圧油)は、低圧油ライン26を介して油圧ポンプ20に流入して、油圧ポンプ20で昇圧された後、再び高圧油ライン24を介して油圧モータ22に流入する。
油圧モータ22に接続された発電機6は、遮断器25を介して電力系統27に連系された同期発電機である。
図2はナセル8内部の構造を示す断面図である。
主軸2Cは、ハブ2Bに近い側に位置する前方部110と、ハブ2Bから遠い側に位置する後方部112とを有する。前方部110と後方部112との間には、段差113が設けられており、前方部110は後方部112よりも大径に形成されている。
また、図2に示す例では、主軸2Cを軸支する一対の主軸軸受3(3A,3B)が設けられている。すなわち、前方の主軸軸受3Aが主軸2Cの前方部110を軸支するとともに、後方の主軸軸受3Bが主軸2Cの後方部112を軸支している。主軸軸受3(3A,3B)は、それぞれ、軸受箱116に収納されている。そして、各軸受箱116は、ロータ2の曲げ荷重等に対する剛性を向上させる観点から、連結フレーム117及びナセル8によって連結されている。
また、各軸受箱116はナセル8に支持される。例えば、ナセル8が、タワー7に旋回自在に支持されるナセル台板8Aと、ナセル台板8Aを覆うナセルカバー8Bとで構成される場合、各軸受箱116は、ナセル台板8Aに支持されてもよいし、ナセルカバー8Bに支持されてもよい。
主軸2Cの前方部110は、ハブ2Bに近い側の端部が、主軸2Cの径方向外方に張り出してフランジ111を形成している。前方部110のフランジ111は、ボルト114によってハブ2Bと締結される。このとき、ロータ2を固定するためのブレーキディスク130が、フランジ111及びハブ2Bとともに共締めされる。ブレーキディスク130はブレーキキャリパー134によって挟み込まれることにより、該ブレーキディスク130が締結された主軸2Cに対して大きな制動力を付与できる。
主軸2Cにはターニングディスク140が取り付けられている。ターニングディスク140の外周には、歯車142が形成されている。このターニングディスク140は、以下に説明するターニング装置150を用いて回転駆動できるように構成されている。これにより、一旦停止したロータ2を目標角度位置まで回転させることができる。
尚、ナセル8の底部にはメンテナンス時に油圧モータなどの部材を地上側と吊り降ろし搬送するためのスペース141が開口されている。図2の例では、ターニングディスク140は該スペース141からずれた位置に配置されているので、スペース141から部材を搬送するメンテナンス時においても障害となることがない。これにより、運転時及びメンテナンス時のいずれにおいても、ターニングディスク140を駆動するターニング装置を常設することができるようになっている。
本実施例のように油圧トランスミッション4を採用した風力発電装置1では、ロータ2と共に回転する主軸2C側にターニング動作に必要な回転トルクを与える必要があるが、本発明によれば以下に説明するように、切換機構による減速作用によって増幅した回転トルクを主軸側に伝達できるため、ターニング装置150の大型化及びコスト増大を伴うことがない。
尚、本実施形態では油圧トランスミッション4を採用した風力発電装置1について詳述するが、主軸2Cが発電機6の回転軸に直接連結されることにより、回転軸と同速度で回転する、いわゆるダイレクトドライブ方式の風力発電装置についても同様に、主軸2Cにターニングディスク140を設けて本発明を適用することができる。図3はダイレクトドライブ方式の風力発電装置におけるナセル8の内部構造を示す模式図である。図3に示すように、主軸2Cが発電機6の回転軸に直接連結されており、該主軸2Cに大径にターニングディスク140が設けられている。
次に、風力発電装置1のターニング装置150の具体的な構成について説明する。図4は、第1実施形態に係るターニング装置150の構成例を示す断面図である。図5は、図4におけるI−I線に沿った断面図である。図6は図4に示すターニング装置150における動力の伝達経路を概念的に示した模式図である。
図4に示すように、ターニング装置150は、ターニングディスク140を回転させるための駆動源であるターニングモータ152と、該ターニングモータ152から出力された回転トルクをターニングディスク140側に減速して伝達する遊星歯車機構154と、該遊星歯車機構154とターニングディスク140との間に介在するピニオンギア156とを含んで構成されている。このようにターニングディスク140では、ターニングモータ152からの回転トルクが、遊星歯車機構154及びピニオンギア156を介して伝達されることにより、主軸2Cを回転できるようになっている。
遊星歯車機構154は、キャリヤ158と、該キャリヤ158に支持される複数の遊星歯車160と、該複数の遊星歯車160と噛み合うリング歯車162及び太陽歯車164とを含んで構成されている。尚、複数の遊星歯車160は図示を省略しているが、キャリヤ158に保持される遊星ピン159に取り付けられる軸受161を介して、遊星ピン159に支持されている。キャリヤ158は、複数(本例においては3個)の遊星ピン159を保持する保持板であり、複数の遊星歯車160を一体的に公転させるようになっている。
遊星歯車機構154のうち太陽歯車164には、ターニングモータ152の回転軸155が連結されており、キャリヤ158にはターニングディスク140と噛み合うピニオンギア156が連結されている。ターニングモータ152からの回転トルクは、このような遊星歯車機構154によって減速されてピニオンギア156側に伝達されるため、比較的小さい回転トルクで主軸2Cを回転させることができる。
遊星歯車機構154のうちリング歯車162の内歯車157には前述したように複数の遊星歯車160が噛み合っている一方で、外歯車159にはブレーキギア166を介して第1のブレーキ手段168が接続されている。第1のブレーキ手段168では、ブレーキギア166に連結された円盤状のブレーキディスク170をブレーキキャリパー172で挟み込むことで制動力を発生できるようになっている。
ターニングモータ152のモータ回転軸174には第2のブレーキ手段176が接続されている。第2のブレーキ手段176では、モータ回転軸174に連結された円盤状のブレーキディスク178をブレーキキャリパー180で挟み込むことで制動力を発生できるようになっている。
本実施形態に係るターニング装置150では、ターニングモータ152、第1のブレーキ手段168、第2のブレーキ手段176の動作を制御することによって、ターニング状態、非ターニング状態、及び、ブレーキング状態をそれぞれ切り換えることができるようになっている。このような状態の切換制御は、ターニング制御部40(図1を参照)からターニングモータ152、第1のブレーキ手段168、第2のブレーキ手段176に制御信号を送受信することによって行われる。
尚、このようなターニング装置150は、ケーシング本体190内に収納されてユニット化されている。
尚、本実施形態に示す遊星歯車機構154に対するターニングモータ152、主軸2C及び第1のブレーキ手段168の接続パターンは様々なパターンが考えられる。すなわち、ターニングモータ152、主軸2C及び第1のブレーキ手段168のいずれか一つは、遊星歯車160、リング歯車162及び太陽歯車164のいずれか一つに接続されており、ターニングモータ152、主軸2C及び第1のブレーキ手段168の他の一つは、遊星歯車160、リング歯車162及び太陽歯車164の他の一つに接続されており、ターニングモータ152、主軸2C及び第1のブレーキ手段168の更に他の一つは、遊星歯車160、リング歯車162及び太陽歯車164の更に他の一つに接続されていてもよい。本実施形態では特に、図4−6に示す上述の接続パターンを採用することにより、ターニングモータ152から出力された回転トルクを大きな減速比で主軸2Cに伝達できる一例を示したものである。
続いて以上説明した構成を有するターニング装置150を切換制御することにより、ターニング状態、非ターニング状態、及び、ブレーキング状態を切り換える具体的な方法について説明する。図7は、ターニング装置150の各状態におけるターニングモータ152、第1のブレーキ手段168、第2のブレーキ手段176の動作状態を示す一覧表である。
まずターニング装置150によって、停止させた主軸2Cを回転させるターニング状態における動作例について説明する。ターニング状態では、第1のブレーキ手段168をONに設定することにより、該第1のブレーキ手段168が連結されたリング歯車162を制動して固定する。また、第2のブレーキ手段176をOFFに設定すると共にターニングモータ152をONに設定して回転トルクを出力する。このように、第1のブレーキ手段168によってリング歯車162が固定されるので、太陽歯車164に接続されたターニングモータ152から出力された回転トルクは、遊星歯車160に伝達される。これにより、遊星歯車160に伝達された回転トルクはキャリヤ158を介してピニオンギア156からターニングディスク140に伝達される。その結果、ターニングディスク140が設けられた主軸2Cは、遊星歯車機構154が有する減速作用のもと、ターニングモータ152から出力された回転トルクによって回転される。
このようにターニングディスク140及びターニングモータ152間に設けられた遊星歯車機構154は減速ギアとして機能する。ターニングモータ152から出力される回転トルクは遊星歯車機構154によって減速されて主軸2Cに伝達されるので、ターニング操作時にターニングモータ152から出力すべき回転トルクは比較的小さくて済む。
続いて、ターニング装置150によって、例えば風力発電装置1の通常運転時などのように、主軸2Cが回転している際に、ターニング装置150を主軸2C側から切り離す非ターニング状態における動作例について説明する。非ターニング状態では、ターニングモータ152をOFFに設定することにより無駄な動力の出力を禁止すると共に、第2のブレーキ手段176をONに設定することにより、停止させたターニングモータ152が主軸2C側から伝達された回転トルクによって駆動されることを防止する。これにより、停止状態にあるターニングモータ152が不用意に駆動されることによって故障すること(例えば、ターニングモータ152が駆動されることで発電された電力によって発熱し、焼きつき等の不具合が発生すること)を防止することができる。
一方、非ターニング状態では第1のブレーキ手段168をOFFに設定することにより、該第1のブレーキ手段168が連結されたリング歯車162への制動力の印加を禁止する。これにより、主軸2Cの回転トルクがターニングディスク140及びピニオンギア156を介して遊星歯車機構154に伝達された場合であっても、制動力が印加されていないリング歯車162が空転するため、ターニングモータ152が連結された太陽歯車164側には回転トルクは伝達されない。すなわち、非ターニング状態ではリング歯車164はフリー状態となっているので、ターニングモータ152は主軸2C側から切り離される。このように、遊星歯車機構154を利用することによって、ターニング装置150を主軸2Cに対して切り離すことなく、非ターニング状態を実現することができる。
続いて、ターニング装置150によって、例えば風力発電装置1のメンテナンス時や建設時のように停止状態を維持するブレーキング状態における動作例について説明する。ブレーキング状態では、ターニングモータ152をOFFに設定することにより無駄な動力の出力を禁止すると共に、第1のブレーキ手段168及び第2のブレーキ手段176をONに設定する。これにより、遊星歯車機構154を構成する各歯車を固定して、ピニオンギア156を介して連結されたターニングディスク140に制動力を付与して、主軸2Cを停止状態に維持することができる。
このように、ターニング状態及び非ターニング状態に加えて、ターニング操作の対象である主軸2Cを停止状態に維持するブレーキング状態を選択することができる。これにより、ターニング装置140を用いるメンテナンス時やヘリアクセス時における安全性を高めることができる。
ここでブレーキング状態では遊星歯車機構154自体が固定されているため、突風発生時などのように主軸に過大入力が有った場合の破損が問題となる。本実施例では特に、第2のブレーキ手段176による制動力が第1のブレーキ手段168による制動力に比べて大きくなるように設定されている。これにより、ブレーキング状態において主軸に過大入力が有った場合に、制動力が小さい第1のブレーキ手段168側がスリップすることによって、ターニング装置150の破損を防止している。
特に第1のブレーキ手段168側をスリップさせることによって、過大入力時においても、ターニングモータ152が不用意に駆動されることを防止できる。これにより、主軸2Cからの回転トルクの伝達により、不用意にターニングモータ152が駆動されて不具合が生じることを効果的に防止することができる。この種の不具合の一例としては、ターニングモータ152が不用意に駆動されることで発電した電力によって発熱し、焼きつきなどの不具合が生じるおそれがあるが、本実施形態ではこのような事態を効果的に防止することができ、信頼性を向上することができる。
このように第1実施形態では、切換機構を遊星歯車機構154を用いて構成することにより、主軸2Cに対してターニング装置150を常設することができ、作業員による脱着作業を省くことができる。また、駆動源であるターニングモータ152からの回転トルクを遊星歯車機構154が有する適切な減速比で主軸に伝達できるため、比較的小さな回転トルクでターニング動作を実現できるので、ターニング装置150の大型化を回避することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る風力発電装置1のターニング装置200の具体的な構成について説明する。図8は、第2実施形態に係るターニング装置200の構成例を示す平面図であり、図9は図8に示すターニング装置200を側面側から示す模式図である。
ターニング装置200は、ターニングモータ202及び複数の平行軸歯車を有してなる減速ギア機構を有する。この減速ギア機構は、回転軸が互いに平行なピニオン及びギアである、第1歯車206、第2歯車208及び第3歯車210により構成される。第1歯車206は、ターニングモータ202の出力軸204に取り付けられている。第2歯車208は、回転軸212に取り付けられており、第1歯車206と噛み合っている。第3歯車210は、軸受によって回転可能に支持された回転軸212に取り付けられており、ターニングディスク140の歯車142と噛み合っている。
ターニングモータ202から出力されたトルクは、第1歯車206、第2歯車208及び第3歯車210によって減速されて、ターニングディスク140に入力される。
このようにターニングディスク140及びターニングモータ202間に設けられた第1歯車206、第2歯車208及び第3歯車210は減速ギアとして機能する。ターニングモータ202から出力される回転トルクはこれらの歯車によって減速されて主軸2Cに伝達されるので、ターニング操作時に、ターニングモータ202から出力すべき回転トルクは比較的小さくて済む。
ターニングディスク140に噛み合う第3歯車210は駆動手段として機能するアクチュエータによって、第3歯車210が連結された出力軸204を中心として図中の矢印A方向に回転移動可能に構成されている。これにより、ターニング装置200の第3歯車210をターニングディスク140の歯車142から離脱させたり、ターニング装置200の第3歯車210をターニングディスク140の歯車142に噛み合わせたりすることができる。
尚、このようなアクチュエータによる嵌脱動作に代えて、これらの平行軸歯車間にクラッチを設けて動力伝達状態を切り換えるようにしてもよい。
従って、ロータ2のターニング操作を行うとき、ターニング装置200の第3歯車210をターニングディスク140の歯車142に噛み合わせて(係合位置に移動)、ターニングモータ202のトルクをターニングディスク140に伝達することができる。それ以外のときは、ターニング装置200の第3歯車210をターニングディスク140の歯車142から離脱させておけばよい(非係合位置に移動)。
尚、ターニング装置200の第3歯車210のターニングディスク140の歯車142に対する嵌脱は、遠隔地からの指令に従って行われるようにしてもよい。
本実施形態によれば、切換機構は平行軸歯車を構成するピニオン及びギア同士の位置をアクチュエータによって移動させることによって、ターニング装置200の切換動作を実施することができる。このようにアクチュエータによる切り換え動作によって切換機構の状態を制御できるので、主軸2Cに対してターニング装置200を常設することができ、作業員による脱着作業を省くことができる。
尚、図10に示すようにターニング装置200は、ターニングディスク140に対して複数設けてもよい。これによって、より大きなトルクをターニングディスク140に入力できる。
以上説明したように、本実施形態に係る再生エネルギー型発電装置では、切換機構を含んでなるターニング装置によって、主軸を回転させることができる。切換機構はターニング状態と非ターニング状態と、更にはブレーキング状態との間を切換可能であるため、煩雑な操作を伴うことなく、減速及び停止されたロータを任意の角度位置にターニング操作することができる。
1 風力発電装置
2 ロータ
2A ブレード
2B ハブ
2C 主軸
3 主軸軸受
4 油圧トランスミッション
6 発電機
7 タワー
8 ナセル
9 ロックピン
20 油圧ポンプ
22 油圧モータ
24 高圧油ライン
26 低圧油ライン
30 制御ユニット
40 ターニング制御部
80 オイルタンク
84 ポンプ
140 ターニングディスク
150 ターニング装置(第1実施形態)
152 ターニングモータ
154 遊星歯車機構
156 ピニオンギア
159 遊星ピン
160 遊星歯車
162 リング歯車
164 太陽歯車
166 ブレーキギア
168 第1のブレーキ機構
170 ブレーキディスク
172 ブレーキキャリパー
174 モータ回転軸
176 第2のブレーキ機構
178 ブレーキディスク
180 ブレーキキャリパー
182 回転軸
190 ケーシング
200 ターニング装置(第2実施形態)
202 ターニングモータ
204 出力軸
206 第1歯車
208 第2歯車
210 第3歯車
212 回転軸

Claims (13)

  1. 再生エネルギーを利用して発電を行う再生エネルギー型発電装置であって、
    ブレードと、
    該ブレードが取り付けられたハブと、
    該ハブに連結されることにより前記ハブと共に回転する主軸と、
    前記主軸の回転によって駆動される発電機と、
    前記主軸を回転させるための回転トルクを出力する駆動源、並びに、該駆動源及び前記主軸間に配置され、前記駆動源から出力された回転トルクを前記主軸に伝達して回転させるターニング状態と前記駆動源及び前記主軸間のトルク伝達を遮断する非ターニング状態とを選択的に切換可能な切換機構を含んでなるターニング装置と
    を備え
    前記切換機構は、複数の遊星歯車と、該複数の遊星歯車と噛み合う内歯を有するリング歯車と、前記複数の遊星歯車に囲まれるように配置され、前記遊星歯車と噛み合う太陽歯車とを備えた遊星歯車機構を有してなり、
    前記駆動源、前記主軸及び制動トルクを出力可能な第1の制動手段のいずれか一つは、前記遊星歯車、前記リング歯車及び前記太陽歯車のいずれか一つに接続されており、
    前記駆動源、前記主軸及び前記第1の制動手段の他の一つは、前記遊星歯車、前記リング歯車及び前記太陽歯車の他の一つに接続されており、
    前記駆動源、前記主軸及び前記第1の制動手段の更に他の一つは、前記遊星歯車、前記リング歯車及び前記太陽歯車の更に他の一つに接続されていることを特徴とする再生エネルギー型発電装置。
  2. 前記主軸に大径に設けられたターニングディスクと、
    該ターニングディスク及び前記切換機構間に設けられた減速ギアと
    を更に備え、
    前記ターニング状態において、前記駆動源から出力した回転トルクは、前記減速ギアを介して前記ターニングディスクに伝達されることにより、前記主軸を回転させることを特徴とする請求項1に記載の再生エネルギー型発電装置。
  3. 記切換機構は、前記第1の制動手段から出力された制動トルクを前記主軸に伝達するブレーキング状態を更に選択可能であることを特徴とする請求項1に記載の再生エネルギー型発電装置。
  4. 前記駆動源は前記太陽歯車に接続されており、
    前記主軸は前記遊星歯車に接続されており、
    前記第1の制動手段は前記リング歯車に接続されていることを特徴とする請求項に記載の再生エネルギー型発電装置。
  5. 前記駆動源を制動制御する第2の制動手段を更に備えたことを特徴とする請求項に記載の再生エネルギー型発電装置。
  6. 前記第2の制動手段による制動力は前記第1の制動手段による制動力に比べて大きく設定されていることを特徴とする請求項に記載の再生エネルギー型発電装置。
  7. 前記ハブの回転によって駆動される油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプで昇圧された作動油によって駆動されることにより、前記発電機を駆動する油圧モータと
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の再生エネルギー型発電装置。
  8. 前記主軸が前記発電機の回転軸に直接連結されることにより、前記回転軸と同速度で回転することを特徴とする請求項1に記載の再生エネルギー型発電装置。
  9. 前記切換機構の切換動作を制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の再生エネルギー型発電装置。
  10. 再生可能エネルギーとして風力を利用して発電する風力タービン発電機であることを特徴とする請求項1に記載の再生エネルギー型発電装置。
  11. 再生エネルギーを利用して、ブレードが取り付けられたハブを回転させることで、該ハブに連結された主軸を回転させて発電機を駆動して発電を行い、駆動源から出力された回転トルクを前記主軸に伝達して回転させるターニング状態と前記駆動源及び前記主軸間のトルク伝達を遮断する非ターニング状態とを選択的に切換可能な切換機構を含むターニング装置を備えた再生エネルギー型発電装置の操作方法であって、
    前記切換機構は前記駆動源が接続された太陽歯車と、前記主軸が接続された前記遊星歯車と、前記第1の制動手段が接続された前記リング歯車とを備えた遊星歯車機構を有してなり、
    前記ターニング状態において、前記第1の制動手段により前記リング歯車を制動して固定すると共に、前記駆動源から回転トルクを出力することによって、前記主軸を回転させることを特徴とする再生エネルギー型発電装置の操作方法。
  12. 前記切換機構は、再生エネルギー型発電装置は前記駆動源を制動制御する第2の制動手段を更に備えており、前記非ターニング状態において、前記第2の制動手段によって前記駆動源を制動して前記太陽歯車を固定すると共に、前記第1の制動手段からの制動力の印加を禁止することによって、前記リング歯車を空転させることを特徴とする請求項11に記載の再生エネルギー型発電装置の操作方法。
  13. 前記切換機構は、前記主軸を停止させるブレーキング状態を更に選択可能であり、前記ブレーキング状態において、前記第1の制動手段により前記リング歯車を制動して固定すると共に、前記第2の制動手段により前記太陽歯車を制動して固定することによって、前記主軸を停止させることを特徴とする請求項12に記載の再生エネルギー型発電装置の操作方法。
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