JP5549921B2 - 熱間プレス部品の製造方法および熱間プレス部品 - Google Patents

熱間プレス部品の製造方法および熱間プレス部品 Download PDF

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Description

本発明は、熱間でのプレス成形により成形と同時に焼入れを行う部品であり、主に自動車ボデーの骨格部品、補強部品や足回り部品などに適用される部品とその製造方法に関する。
近年、自動車の軽量化、安全性向上を目的として自動車部品およびそれに使用される素材の高強度化が進められており、その代表的な素材である鋼板も高強度鋼板の使用比率が高まってきている。しかしながら、高強度鋼板は一般に、高強度で硬いが故に、プレスでの成形自由度が小さく、またプレス製品の形状凍結性が悪く成形品の寸法精度が不良となる事や、プレス金型の寿命が短いなどの課題がある。これらの課題に対して素材からの改善も進められているが、近年より1180MPa級以上の高強度部品を寸法精度良く得ることを目的に、鋼板をAc3点以上に加熱して柔らかくし、プレス成形と同時に急速に冷却し、焼き入れして高強度の部品とする、熱間プレス技術が普及してきている。また、冷間で加工後に、同様に焼入れ行い高強度の部品とする冷間加工−焼き入れ技術も工業技術として使用されるようになってきた。
現在、広く利用されている技術として、炉加熱による昇温後、プレス加工時に焼入れを行うのが一般的であるが、加熱時間が長時間である事から生産性が悪いという課題がある。この課題を解決するため、通電加熱方式による短時間加熱方法が、例えば特許文献1に記載されている。この方法を用いる事で、炉加熱方式に比べ大幅な生産性の改善が成される。
一方、熱間プレスの課題として、加熱時に発生するスケールが、化成処理性や耐食性を阻害する事から、熱間プレス後にショットブラストを行ったり、スケール抑制を目的にめっき鋼板を使用したりする場合が多い。中でも熱間プレス用途の亜鉛メッキ鋼板に関しては、例えば文献2に記載されている。
特開2009-274122 公報 特許第3591501号 公報
上記技術背景の下で、亜鉛めっき鋼板を用いた熱間プレス部品において、低温加熱あるいは未加熱部の潤滑性の改善により成形性を向上し、部分的に強度の異なるプレス成形部品を製造するための方法を提供するものである。
本発明は、上記新知見に基づきなされたものであり、その要旨とするところは、以下の通りである。
(1)亜鉛めっき鋼板の表面に、無機系非晶質被覆層を形成させた後、未加熱あるいは低温加熱して700℃以下に加熱した部分と700℃超に加熱した部分とを有したまま鋼板をプレスする事で材質の差を有するようにする熱間プレス部品の製造方法であって、前記無機系非晶質被覆層を、700℃超に加熱した部分では亜鉛めっき内部に拡散させて消滅させ、700℃以下に加熱した部分ではプレス成形時にめっき層表面に密着させ、その変形に追随して皮膜を維持する凝着防止機能を有する成分としてMn,Mo,Co,Ni,Ca,Cr,V,W,Ti,Al,Znの1種または2種以上の金属酸化物および/または水酸化物と、金型とめっき層間のコロガリ潤滑機能を有する成分としてP、Bの1種または2種の酸化物および/またはSi,Al,Tiの1種または2種以上の酸化物コロイドを併せ持つものとし、前記凝着防止機能を有する成分を1〜500mg/m(金属として)、コロガリ潤滑機能を有する成分を1〜500mg/m(金属として)、無機系非晶質被覆層を2〜1000mg/m(金属として)としたことを特徴とする熱間プレス部品の製造方法。
(2)亜鉛めっき鋼板の鋼板母材の成分は、質量%にて、C :0.10%以上、0.35%以下、Si:0.01以上、3.0%以下、Al:0.01以上、3.0%以下、Mn:1.0%以上、3.5%以下、P :0.1%以下、S :0.01%以下、N :0.01%以下、を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなることを特徴とする(1)に記載の熱間プレス部品の製造方法。
(3)亜鉛めっき鋼板の鋼板母材の成分は、さらに質量%で、Ti:0.2%以下、Nb:0.2%以下、Mo:1.0%以下、Cr:1.0%以下、V :1.0%以下、Ni:3.0%以下、B :0.0002〜0.005%、Ca:0.0002〜0.005%、Mg:0.0002〜0.005%、の1種または2種以上を含有する事を特徴とする(2)に記載の熱間プレス部品の製造方法。
(4)亜鉛めっき鋼板が、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板のいずれかである(1)乃至(3)のいずれかに記載の熱間プレス部品の製造方法。
(5)(1)乃至(4)のいずれか1項の未加熱あるいは低温加熱とした部分を700℃以下とAc1点以上に加熱した部分と700℃超に加熱した部分とを有したまま鋼板をプレスする熱間プレス部品の製造方法によって製造された熱間プレス部品であって、熱間プレス部品の表面で400℃以下の加熱後成形された部分では前記無機系非晶質皮膜が未加熱ままの状態で残存し、400℃超700℃以下の加熱温度で成形した部分では、Mn,Mo,Co,Ni,Ca,Cr,V,W,Ti,Alの1種または2種以上の金属酸化物と、P、Bの1種または2種の酸化物および/またはSi,Al,Tiの1種または2種以上の酸化物が10nm以上の厚みで存在し、700℃超に加熱した部分では亜鉛めっき内部に拡散して消滅していることを特徴とする熱間プレス部品。
本発明の適用により、熱間プレス前の鋼板がAc1点以上に加熱された部分とAc1点未満の未加熱あるいは低温加熱とした部分とAc1点以上に加熱した部分を有したままプレスされることで、単一のプレス部品に強度差を持たせた熱間プレス部品の製造方法であって、Ac1点未満の未加熱又は低温加熱部の潤滑性を改善する事で、成形性を向上させた熱間プレス部品を製造する事が可能となる。
加熱温度に対する表面のMn、Pの存在量をESCAを用いて測定したものであり、700℃程度までは無機系非晶質皮膜が存在していることが確認できる。 加熱温度に対する0.2%C−1.3%Mnの材料の機械的性質を表した図で、700℃以下では加工性の指標の一つである延性が不足している事が確認できる。 実施例で成形したハット型を示す図である。 図3のハット型成形するに際し、冷却媒体の通った通電加熱電極部を備えた通電加熱にて加熱を行い、通電加熱電極部の冷却媒体を制御して低温部を発生させ、鋼板に温度差をつけてプレスした場合の概略図である。
本発明の詳細について、以下に説明する。
本発明者は、Ac1点以上の高温加熱部を有し、更にAc1点未満の未加熱又は低温加熱部を有する加熱鋼板をプレス成形行った結果、プレス後の成形部品において、部品内部に強度差を有した熱間プレス部品を製造する事が出来た。これは、Ac1点以上の加熱温度部分は、加熱時にオーステナイト(以下γ)が存在した状態から冷却されるため、焼入れによりマルテンサイトが生成し強度が上昇する。一方、Ac1点未満の温度までしか加熱されない、あるいは未加熱部分では、素材ままの強度と大きく変化しないため、プレス成形後の部品において強度差が生じる。この特性を積極的に活用する事で、異強度を有した熱間プレス成形部品を製造する事が可能となるが、この際、Ac1点未満の温度部では、低温でのプレスとなるため複雑形状を成形するためには素材の成形性を改善するか、表面の潤滑性の改善が必要となる。これは、図2から明らかなように、一般に高温での機械的特性は、温度上昇に従って軟質かつ高延性となるが、700℃以下ではその現象は顕著とは言えない。従って、高温に加熱された部分に関しては、成形性に富んでいるため複雑な形状でも作り込む事が可能となるが、未加熱部あるいは低温加熱部では成形性が不十分であり、割れを生じる場合がある。
素材の成形性は、ミクロ組織制御により改善する方法があるが、熱間プレス素材は焼入れ後に高強度を得る事を目的としていため、一般に高炭素成分かつ焼入れ性の高い成分設計となっている。従って、ミクロ組織制御により成形性を改善する事は容易ではない。そこで、成形性の向上のため、鋼板表面の潤滑性改善に着目し鋭意検討を行った。
種々の潤滑皮膜を検討した結果、熱間プレス前の鋼板の加熱に晒されても、安定的な潤滑機能を有する無機系非晶質皮膜を、鋼板表面に形成させるに至った。この無機系非晶質皮膜は、亜鉛めっき表面に、1〜500mg/m(金属として)の主として金属酸化物および/または水酸化物から構成される凝着防止機能を有する皮膜と、1〜500mg/m(金属として)の主として酸化物および/または金属酸化物コロイドから構成されるコロガリ潤滑機能を有する皮膜を形成させるものである。この皮膜は金属-酸素結合体を主体として構成される非晶質構造であって、凝着防止機能を有する皮膜構造とコロガリ潤滑機能を有する皮膜構造は酸素結合を介して互いに混在しているものであって、層構造として分離できるものではなく、プレス成形に際して機能として識別できるものである。
ここでの酸化物とは広義に酸素との化合物を意味し、酸素酸や鋼板加熱時に生じる酸化物なども含む。また非晶質とは、透過型電子顕微鏡(TEM)により皮膜の電子線回折パターンを調査する事により判断できる。結晶構造を有する物質の電子線回折パターンは、規則的な格子状のパターンになるのに対し、非晶質の場合はハローパターンと呼ばれる1点の回線点のみ観察される。この様に、TEMにより鋼板表面の皮膜観察を行う事で、非晶質であるか判断する事ができる。
この無機系非晶質皮膜は、加熱により亜鉛めっき内部に拡散していくが、400℃以下の加熱温度では未加熱の状態と何ら変わりなく存在し、400℃超700℃以下の加熱温度では、Mn,Mo,Co,Ni,Ca,Cr,V,W,Ti,Alの1種または2種以上の酸化物が10nm以上の厚みで存在している。ここで、Znに関しては、Znめっき中のZnが常に測定されるため、常に存在する事になる。ただし、凝着防止皮膜成分中にZnを含むことは問題ない。この様に、加熱によっても無機系非晶質皮膜は存在しており、Ac1点未満の未加熱または低温加熱部のプレスに際し、潤滑効果が得られる事が解った。一例として、溶融亜鉛めっきの表面に、Mn:52mg/m、P:15mg/mからなる無機系非晶質皮膜を形成させた鋼板を、種々の温度に加熱後、亜鉛めっき鋼板表面に残存する酸化皮膜の状態を調査した結果を図1に示す。亜鉛めっき表面の酸化皮膜の測定は、ESCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysis)により、表面をイオンスパッタリングで除去しながら、連続的に深さ方向の元素比が求められ、測定された強度比から定量的に成分値を求める事が出来る。この結果、表面10nmにおける酸化物であるPのピーク値は、400℃以下では未加熱の状態と変化無く、加熱温度の上昇に従い、P酸化物の量は減少していく。700℃以下の加熱温度においては、依然としてP酸化物の存在を確認できており、これと対応するように表1に示すように、無機系非晶質皮膜の存在する本件では、ハット型成形時の割れが発生しない。尚、図1および後述の実施例で成形したハット型は図3に示すとおりである。
尚、高温部がAc1点以上で、未加熱部あるいは低温部が700℃以下とする場合、当該高温部の温度と当該未加熱部あるいは低温部の温度との間が温度的に不連続ということはあり得ないので、部品の形状、加工の程度に合わせてある程度は許容する。
次に本発明の熱間プレス部品の製造のために、亜鉛めっき鋼板を加熱し、かつ未加熱あるいは低温加熱とした部分をつくり分ける方法について説明する。
加熱手段は通電加熱、誘導加熱、赤外線や電気ヒーターや輻射管などによる輻射加熱、バーナー直火加熱などが使用できるが、温度の制御や未加熱あるいは低温加熱とした部分を同時につくるには通電加熱が好ましい。
また未加熱あるいは低温加熱とした部分を同時につくるには、その部分に何らかの冷却を行う必要があり、その冷却手段としては、ガス吹付け冷却、水吹付け冷却、水冷などの冷媒を通した冷却手段を接触させる接触冷却などがあげられるが、部品の形状、用途や必要な温度差に応じて適宜好ましい冷却手段を用いて構わない。
次に、亜鉛めっき表面に形成させる無機系非晶質皮膜について説明する。
皮膜の生成方法は、凝着防止機能を有する皮膜成分と、コロガリ潤滑機能を有する皮膜成分を含有する、酸性水溶液に亜鉛めっき鋼板を浸漬するか、あるいは陰極電解処理する事により、確実に皮膜形成させる事ができる。浸漬処理においては、Znが溶解する際に界面のpHが上昇し、その結果皮膜成分が水酸化物あるいは酸化物となって析出する。
凝着防止機能とコロガリ潤滑機能を併せ持つ皮膜量は、金属として2〜1000mg/mが適当である。これは、凝着防止機能とコロガリ潤滑機能有する皮膜成分のいずれにおいても、金属として1mg/m2未満ではその効果が発揮されず、また500mg/m2を超えると皮膜が塊状となり剥離する危険性が高くなる事や、化成処理性に影響が出る場合が有るためである。このため、無機系非晶質皮膜である凝着防止機能とコロガリ潤滑機能を併せ持つ皮膜量は、2mg/m2以上1000mg/m以下が適当な範囲である。凝着防止機能を有する金属酸化物および/または水酸化物は、Mn,Mo,Co,Ni,Ca,Cr,V,W,Ti,Al,Zn等を主体とした非晶質構造からなり、一方、コロガリ潤滑機能を有する皮膜としては、P,Bからなる酸化物および/またはSi,Al,Ti等からなる酸化物コロイドが、上記非晶質構造に酸素結合を媒介として結合している構造であると考えられる。これら2つ機能は、それぞれ、1〜500mg/m(金属として)の皮膜量を有する事で、潤滑機能を発揮する。これら皮膜の生成方法をそれぞれ説明する。無機系非晶質皮膜の中で、凝着防止機能を有するMn,Mo,Co,Ni,Ca,Cr,V,W,Ti,Al,Zn金属酸化物およびコロガリ潤滑機能を有するP、Bの1種または2種からなる酸化物および/またはSi,Al,Ti等からなる酸化物コロイドは、イオン濃度や流速、溶液温度により適宜調整し、亜鉛めっき鋼板を陰極とする陰極電解処理の場合には、適宜電流密度を調整する。一例として、Mn、P系の皮膜の場合には、処理溶液に過マンガン酸カリウム、リン酸、硫酸を配合し、亜鉛めっき鋼板を溶液中に浸漬させる事によって形成させる事が出来る。
次に、本発明に用いる亜鉛めっき鋼板、主に溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板の鋼板母材の成分として好ましい範囲を以下に示す。これら鋼板母材の成分の限定理由は、一般的に熱間プレス用素材として焼入れ後に高強度を得るため、めっき密着性を得るためである。
次に、鋼板成分の限定理由について説明する。
本発明は、熱間プレス後の部品に強度差を持たせる事を目的としているため、Ac1以上の加熱温度から熱間プレスにより焼き入れた際に、未加熱部または低温加熱部と、Ac1以上に加熱された高温加熱部とで、強度差が生じなければならない。この強度差は、ビッカース硬度でHv100以上の差が有る事が好ましいが、部品の要求特性に応じて硬度差を選択すれば良い。
従って、下記に示す成分の限定理由は、成形部品の強度差として好ましいHv100以上の強度差を生じさせるための鋼材成分の限定理由である。
Cは、0.10〜0.35%とする。C含有量を0.10%以上としたのは、0.10%未満では熱間プレス後の強度が低くなり、異強度部品を作る事が困難なためであり、一方、C含有量を0.35%以下としたのは、0.35%を超える炭素濃度では、Ac1点以下の未加熱部または低温加熱部の成形性が著しく低下するためこれを上限とした。
Siは、固溶強化元素として強度上昇に有効であるため、その添加量が多いほど引張強度が上昇するが、3.0%を超える添加では鋼板が著しく脆化し、鋼板を製造する事が困難となるためこれを上限とし、脱酸などでSiを使用した場合や、不可避的に混入する事が避けられない事があるため、0.01%を下限とした。
Alは、3.0%以下とする。3.0%を超える添加で鋼板が著しく脆化し、鋼板を製造する事が困難となるためこれを上限とし、脱酸などでAlを使用した場合や、不可避的に混入する事が避けられない事があるため、0.01%を下限とした。
Mnは、1.0〜3.5%とする。Mn含有量を1.0%以上としたのは、熱間プレス時の焼入れ性を確保するためであり、一方、Mn含有量が3.5%を超えると、Mn偏析が生じ易くなり熱間圧延時に割れ易くなるためこれを上限とする。
Pは、固溶強化元素として作用し、鋼板の強度を上昇させるが、その含有量が高くなると、鋼板の加工性や溶接性が低下するので、好ましくない。特に、P含有量が0.1% を超えると、鋼板の加工性や溶接性の低下が顕著となるので、P含有量は0.1%以下に制限するのが好ましい。
Sは、含有量が多すぎるとMnSなどの介在物を形成し伸びフランジ性を劣化させ、さらに、熱間圧延時に割れを引き起こすので、極力、低減するのが好ましい。特に、熱間圧延時に割れを防止し、加工性を良好にするためには、S含有量を0.01%以下に制限するのが好ましい。
Nは、AlN等の介在物を形成し鋼板の吸収エネルギーを低下させるので、可能な限り少ないほうが好ましいことから、その上限を0.01%以下とする。
Ti、Nbは、結晶粒径の細粒化の効果が有るが、0.2%を超えると鋼板製造時の熱間変形抵抗が過度上昇し、鋼板の製造が困難となるためこれを上限とする。
Moは、焼入れ性を向上させる元素であるが、1.0%を超える添加では、その効果が飽和するためこれを上限とする。
Crは、焼入れ性を向上させる元素であるが、1.0%を超える添加では、Crが亜鉛めっき性を悪化させることから、これを上限とする。
Vは、結晶粒径の細粒化の効果が有るが、添加量が多くなると、連続鋳造時のスラブ割れを引き起こし製造が困難となるため1.0%を上限とする。
Niは、変態点を大幅に低下させる元素であるが、3.0%を超える添加では合金コストが非常に高くなるため、これを上限とした。
Bは、焼入れ性を向上させるため、0.0002%以上添加する。また、0.005%を超えると、その効果が飽和する事から、これを上限とする。
Ca、Mgは、介在物制御のため、添加する。0.0002%未満の添加量ではその効果が十分に得られないためこれを下限とし、0.005%を超えると、合金コストが非常に高くなるため、これを上限とする。
次に、本発明の鋼板のミクロ組織について説明する。
本発明では、鋼板のミクロ組織は特に限定しない。未加熱部に必要な特性に応じて、鋼板素材のミクロ組織を制御すれば良い。実質的にフェライト、ベイナイト、マルテンサイト、パーライトの単独あるいは複合組織を呈するが、各相の面積率は任意で構わない。
次に、本発明の亜鉛めっき鋼板を製造する製造方法について説明する。
好ましくは上記成分組成を有する鋼片を用い、その鋼片を1100℃以上の温度に再加熱する。鋼片は、連続鋳造設備で製造した直後のスラブであってもよいし、電気炉で製造したものでもよい。
1100℃以上と規定している理由は、炭化物形成元素と炭素を、鋼材中に、十分に分解溶解させるためである。析出炭窒化物溶解させるためには、1200℃以上とする事が好ましい。ただし、加熱温度1280℃超とする事は、生産コスト上好ましくないため、これを上限とする。
熱間圧延における仕上げ温度は、Ar3点未満では、表層における合金炭窒化物の析出や粒径の粗大化が進行し、表層強度低下が著しくなる事による疲労特性の劣化を防ぐため、これを下限とする。仕上げ温度の上限は特に設けないが、実質的には1050℃程度が上限となる。次に、熱間圧延における仕上げ温度から捲取までの冷却履歴について説明する。冷却履歴は、任意の冷却履歴で構わない。ただし、熱間圧延の後に、酸洗後、冷間圧延施す場合は、その圧延荷重を考慮して熱間圧延の捲取温度を選択すれば良い。
上記の如く製造された熱延鋼板を用い、溶融亜鉛めっき鋼板または合金化溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板を製造し、その亜鉛めっきの表面に無機系非晶質皮膜を形成させれば良い。亜鉛めっきに先立ち、熱延鋼板を酸洗し、更に冷間圧延後に焼鈍を行っても良い。焼鈍温度は、鋼板強度を上昇させないためにもAc1点付近で焼鈍する事が望ましいが、特に限定はしない。また、亜鉛めっきの組成としては、純Znの他、ZnとFe、ZnとNi、ZnとAl、ZnとMn、ZnとCr、ZnとTi、ZnとMgなど、Znを主成分として、耐食性などの諸機能を改善するためにFe,Ni,Co,Al,Pb,Sn,Sb,Cu,Ti,Si,B,P,N,S,O等の1種ないし2種以上の合金元素を含んでいても良い。また溶融亜鉛めっきの場合は、めっきの密着性を向上させるために溶融亜鉛めっき前にFeやNiなどのめっき密着性を向上させる元素をプレメッキすることも構わない。
次に本発明の実施例を示す。
表2に示すA〜Lまでの鋼塊を溶製し、以下の熱間圧延条件にて、熱延鋼板を製造した。熱延条件は、加熱温度を1210℃、仕上げ圧延温度を900℃、捲取温度を650℃とした。その後、冷間圧延および焼鈍を施した鋼板に関しては、表3にその条件を示しており、これら冷間圧延及び焼鈍を施していない鋼板に関しては、数値を記入していない。J及びLの鋼は、熱間圧延中に割れが発生したため、製造を中止した。この様に製造した鋼板に対し、溶融亜鉛めっき、または合金化溶融亜鉛めっき、または電気亜鉛めっきを施し、さらにそれら亜鉛めっき表面に、無機系非晶質皮膜を生成させた。このとき、最終的な鋼板の板厚は、全て2.0mmとなるようにした。それぞれ亜鉛めっきの組成は、溶融亜鉛めっき(Al:0.3%,Fe:0.8%,Pb:0.1%,残Zn)、合金化溶融亜鉛めっき(Fe:10%,Al:10%,残Zn)、電気亜鉛めっき(純Zn)とした。無機系非晶質皮膜は、凝着防止機能皮膜であるMn,Mo,Co,Ni,Ca,Cr,V,W,Ti,Al,Znの金属酸化物およびコロガリ潤滑機能皮膜であるP、B系酸化物および/またはSi,Al,Ti等からなる酸化コロイドからなる。
この様にして製造した鋼板を、表4に示す熱間プレス条件で熱間プレスを行ったが、この際、最高加熱温度に対し、鋼板の場所によって容易に温度差が起こるように、図4のように冷却媒体の通った通電加熱電極部を備えた通電加熱にて加熱を行ったものをプレスに用いた。この通電加熱により鋼板を加熱することで、通電加熱電極部の冷却媒体を制御して低温部を発生させ、容易に鋼板に温度差をつけることが出来るからである。通電加熱電流と冷却媒体を調整し、表4に示す熱間プレス条件での加熱速度および最高加熱温度で試験を行った。ここで最高加熱温度とは、図4の様に加熱を行った際の、プレス部品中心部の温度であり、端部に行くに従って温度が低下していく。この温度差の生じた加熱後の鋼板を、図3に示す形状となる様金型でプレス成形を行ったが、この際プレス直前の鋼板温度をサーモグラフィーで測定して熱間プレスを実施した。熱間プレス後の割れ発生の状況に関し、熱間プレス直前の温度分布からそれぞれ30℃、250℃、400℃、650℃、750℃、800℃の場所を特定し、それぞれの部分でのの割れの有無、ビッカース硬度を測定した。更に、亜鉛めっき表面の酸化皮膜の測定を行うため、ESCAより表層10nm位置での金属酸化物の有無を確認した。
プレスに用いた金型は、ハット型の金型であり、パンチ及びダイスの型Rは5Rとした。また、ハットの縦壁部の高さは50mmであり、しわ押さえ力を10tonとした。
ビッカース硬度は、 (株)明石製作所製MVK-Eマイクロビッカース硬度計を用いて1/4厚さの位置で荷重1kgfでの3点の平均値とした。
鋼塊I、Kは、本発明の範囲外であるため、熱間プレス後の硬度差が高くならず、強度差として好ましいHv100以上の硬度差を生じさせる事が出来なかった。
鋼板表面に、無機系非晶質皮膜を生成させなかった、A-d,B-dは、鋼板の加工性の低い650℃以下の温度の部分において割れが発生した。鋼板表面の凝着防止機能皮膜を生成させなかったB-e,C-d,F-eは、650℃以下の温度の部分において割れが発生した。
鋼板表面の凝着防止機能皮膜のみ本発明の範囲外であるD-e,E-eは、650℃以下の温度の部分において割れが発生した。熱間プレス後の酸化物が、測定箇所によって確認されない場合があり、部分的に剥離したため割れが発生したと考えられる。
鋼板表面のコロガリ潤滑機能皮膜を生成させなかったA-e,D-d,H-eは、650℃以下の温度の部分において割れが発生した。
鋼板表面のコロガリ潤滑機能皮膜のみ本発明の範囲外であるC-e,G-eは、650℃以下の温度の部分において割れが発生した。熱間プレス後の酸化物が、測定箇所によって確認されない場合があり、部分的に剥離したため割れが発生したと考えられる。
鋼板表面の、無機系非晶質皮膜が本発明の範囲外であるE-d,F-d,H-dは、650℃以下の温度の部分において割れが発生した。熱間プレス後の酸化物が、測定箇所によって確認されない場合があり、部分的に剥離したため割れが発生したと考えられる。
1 熱間プレスを行う鋼板
1−a 熱間プレスを行う鋼板の高温加熱部
1−b 熱間プレスを行う鋼板の低温加熱部
2 冷却媒体の通った通電加熱電極部

Claims (5)

  1. 亜鉛めっき鋼板の表面に、無機系非晶質被覆層を形成させた後、未加熱あるいは低温加熱して700℃以下に加熱した部分と700℃超に加熱した部分とを有したまま鋼板をプレスする事で材質の差を有するようにする熱間プレス部品の製造方法であって、前記無機系非晶質被覆層を、700℃超に加熱した部分では亜鉛めっき内部に拡散させて消滅させ、700℃以下に加熱した部分では残存させてプレス成形時にめっき層表面に密着させ、その変形に追随して皮膜を維持する凝着防止機能を有する成分としてMn,Mo,Co,Ni,Ca,Cr,V,W,Ti,Al,Znの1種または2種以上の金属酸化物および/または水酸化物と、金型とめっき層間のコロガリ潤滑機能を有する成分としてP、Bの1種または2種の酸化物および/またはSi,Al,Tiの1種または2種以上の酸化物コロイドを併せ持つものとし、前記凝着防止機能を有する成分を1〜500mg/m(金属として)、コロガリ潤滑機能を有する成分を1〜500mg/m(金属として)、無機系非晶質被覆層を2〜1000mg/m(金属として)としたことを特徴とする熱間プレス部品の製造方法。
  2. 亜鉛めっき鋼板の鋼板母材の成分は、質量%にて、
    C :0.10%以上、0.35%以下、
    Si:0.01以上、3.0%以下、
    Al:0.01以上、3.0%以下、
    Mn:1.0%以上、3.5%以下、
    P :0.1%以下、
    S :0.01%以下、
    N :0.01%以下、
    を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1に記載の熱間プレス部品の製造方法。
  3. 亜鉛めっき鋼板の鋼板母材の成分は、さらに質量%で、
    Ti:0.2%以下、
    Nb:0.2%以下、
    Mo:1.0%以下、
    Cr:1.0%以下、
    V :1.0%以下、
    Ni:3.0%以下、
    B :0.0002〜0.005%、
    Ca:0.0002〜0.005%、
    Mg:0.0002〜0.005%、
    の1種または2種以上を含有する事を特徴とする請求項2に記載の熱間プレス部品の製造方法。
  4. 亜鉛めっき鋼板が、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛めっき鋼板のいずれかである請求項1乃至3のいずれかに記載の熱間プレス部品の製造方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項の未加熱あるいは低温加熱とした部分を700℃以下とAc1点以上に加熱した部分と700℃超に加熱した部分とを有したまま鋼板をプレスする熱間プレス部品の製造方法によって製造された熱間プレス部品であって、熱間プレス部品の表面で400℃以下の加熱後成形された部分では前記無機系非晶質皮膜が未加熱ままの状態で残存し、400℃超700℃以下の加熱温度で成形した部分では、Mn,Mo,Co,Ni,Ca,Cr,V,W,Ti,Alの1種または2種以上の金属酸化物と、P、Bの1種または2種の酸化物および/またはSi,Al,Tiの1種または2種以上の酸化物が10nm以上の厚みで存在し、700℃超に加熱した部分では亜鉛めっき内部に拡散して消滅していることを特徴とする熱間プレス部品。
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