JP5549119B2 - ディスク駆動装置 - Google Patents
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Description
データの記録・再生を行わない状態では、例えば外部からの振動や衝撃によりヘッドがディスクの記録面と衝突しないように、ヘッドがランプと呼ばれる安全領域にリトラクト(Retract:退避)される。このように、ヘッドをランプにリトラクトしておくことで、ヘッドとディスクとが衝突することを防止できる。データの記録・再生を再開する際には、ランプにあるヘッドがディスクの記録面上の所望の位置へロードされる。
アームの移動は、例えばボイスコイルモータ(VCM)等の駆動手段によってアクチュエータを駆動することにより行われる
好適には、本発明のディスク駆動装置の前記モータ駆動手段は、前記駆動電圧が前記制御信号に応じて設定される参照電圧に近づくように調節し、前記制御手段は、前記ヘッドが所定の速度を有するように、前記検出手段の検出結果に応じて前記参照電圧を設定する前記制御信号を更に出力する。
好適には、本発明のディスク駆動装置は、前記ヘッドを退避させる場合に、前記第1のモータを構成する多相のコイルで生じた逆起電力を整流した前記整流電圧を前記第1の電圧供給ラインと前記第2の電圧供給ラインとの間に出力する整流回路を更に有する。
好適には、本発明のディスク駆動装置の前記第1の駆動電圧供給手段は、前記第1の電圧供給ラインと前記第1の入力ノードとの間に設けられた第1のトランジスタと、前記第1の電圧供給ラインと前記第2の入力ノードとの間に設けられた第2のトランジスタとを有し、前記第2の駆動電圧供給手段は、前記第1の入力ノードと前記第2の電圧供給ラインとの間に設けられた第3のトランジスタと、前記第2の入力ノードと前記第2の電圧供給ラインとの間に設けられた第4のトランジスタと、前記第1の入力ノードと前記第2の入力ノードとの電位差が前記参照電圧に近づくように、前記第3のトランジスタおよび前記第4のトランジスタのうち前記極性に応じて選択したトランジスタを制御するトランジスタ制御手段とを有する。
図1に示すように、HDD制御装置1は、SPM(Spindle Motor)およびVCM(Voice
Coil Motor)の駆動系10、通常動作時に使用されるSPMドライバ12、通常動作時に使用されるVCMドライバ14、チャージポンプ回路16、リトラクト動作時に使用されるリトラクト制御系18を有する。
また、図4に示すスイッチSW41、A/Dコンバータ61およびリトラクト制御回路63の機能の一部が、本発明の検出手段の一例である。
また、RETVCMドライバ52によって、本発明のモータ駆動手段および制御手段の一例が実現される。
図1に示すように、駆動系10は、スピンドルモータ30、SPM−FET回路32、リトラクトダンピング抵抗部34、クランプ回路36、ボイスコイルモータ39、VCM−FET回路38等を有する。
[スピンドルモータ30]
スピンドルモータ30は、3相駆動式のDCモータであり、図2に示すように、コイルLU,LV,LWの一端が接点P1で接続されている。
コイルLUの他端はU端子に接続され、コイルLVの他端はV端子に接続され、コイルLWの他端はW端子に接続されている。
スピンドルモータ30は、SPM−FET回路32とスイッチSW21とを介して、SPMドライバ12又はRETSPMドライバ44に接続される。通常動作時には、スイッチSW21により、SPMドライバ12とSPM−FET回路32とが接続され、SPMドライバ12によってスピンドルモータ30が駆動される。一方、リトラクト動作時には、スイッチSW21により、RETSPMドライバ44とSPM−FET回路32とが接続される。このスイッチSW21の接続切り替え動作は、リトラクト動作を示すリトラクト信号RETに応答して行なわれる。
SPM−FET回路32において、図2に示すように、トランジスタTr21のドレインが、ISO5V電源ラインに接続されている。図2においては、SPM−FET回路32とRETSPMドライバ44との間に介在するスイッチSW21を省略して図示している。スイッチSW21は、図2において、各オペアンプOp1〜Op6と各トランジスタTr21〜Tr26のゲートとの間にそれぞれ存在し、それら各トランジスタTr21〜Tr26のゲートに接続される信号線の切り替えを行なう。
トランジスタTr21のゲートは、図1に示すスイッチSW21がRETSPMドライバ44側に接続されている場合に、図2に示すように、RETSPMドライバ44のオペアンプOp1の出力端子に接続される。オペアンプOp1のマイナス端子はISO5V電源ラインに接続されている。トランジスタTr21のソースは、オペアンプOp1のプラス端子およびU端子に接続されている。
トランジスタTr21のソースは、トランジスタTr22のドレインおよびオペアンプOp2のマイナス端子に接続されている。トランジスタTr22のゲートは、リトラクト動作時に、スイッチSW21を介してオペアンプOp2の出力端子に接続される。トランジスタTr22のソースは、オペアンプOp2のプラス端子およびICOM端子に接続されている。ICOM端子は、図1に示すように、抵抗RGを介してグランドに接続されている。
オペアンプOp1,Op2は、図1に示すRETSPMドライバ44に含まれる。
トランジスタTr23のゲートは、図1に示すスイッチSW21がRETSPMドライバ44側に接続されている場合に、図2に示すように、RETSPMドライバ44のオペアンプOp3の出力端子に接続される。オペアンプOp3のマイナス端子はISO5V電源ラインに接続されている。トランジスタTr23のソースは、オペアンプOp3のプラス端子およびW端子に接続されている。
トランジスタTr23のソースは、トランジスタTr24のドレインおよびオペアンプOp4のマイナス端子に接続されている。トランジスタTr24のゲートは、リトラクト動作時に、スイッチSW21を介してオペアンプOp4の出力端子に接続される。トランジスタTr24のソースは、オペアンプOp4のプラス端子およびICOM端子に接続されている。
オペアンプOp3,Op4は、図1に示すRETSPMドライバ44に含まれる。
トランジスタTr25のゲートは、図1に示すスイッチSW21がRETSPMドライバ44側に接続されている場合に、図2に示すように、RETSPMドライバ44のオペアンプOp5の出力端子に接続される。オペアンプOp5のマイナス端子はISO5V電源ラインに接続されている。トランジスタTr25のソースは、オペアンプOp5のプラス端子およびV端子に接続されている。
トランジスタTr25のソースは、トランジスタTr26のドレインおよびオペアンプOp6のマイナス端子に接続されている。トランジスタTr26のゲートは、リトラクト動作時に、スイッチSW21を介してオペアンプOp6の出力端子に接続される。トランジスタTr26のソースは、オペアンプOp6のプラス端子およびICOM端子に接続されている。
オペアンプOp5,Op6は、図1に示すRETSPMドライバ44に含まれる。
各トランジスタTr21〜Tr26と、当該トランジスタTr21〜Tr26の各ゲートを駆動する各オペアンプOp1〜Op6とは、それぞれ整流回路を構成する。
リトラクトダンピング抵抗部34は、図2に示すように、一方の端子が共通のノードに接続された抵抗RU,RV,RWと、この共通ノードとICOM端子との間に直列に接続された抵抗R11及びR12を有する。
抵抗RUの他端は、スイッチSWUを介してU端子に接続されている。抵抗RVの他端は、スイッチSWVを介してV端子に接続されている。抵抗RWの他端は、スイッチSWWを介してW端子に接続されている。また、抵抗R11とR12の接続ノードは、スイッチSW11を介して、スピンドルモータ30の接点P1に接続されている。
図2に示す回路では、図3に示すように、ISO5V電源ラインに、コイルLU,LV,LWの逆起電力によって生じた電圧のうち最も高い電圧が出力されることになる。すなわち、ISO5V電源ラインには、リトラクト動作時にスピンドルモータ30で生じた逆起電力(BEMF)を整流して得られた電圧が生じる。当該電圧には、スピンドルモータの3相の逆起電力の位相関係から図3に示す電圧脈流が生じている。当該動作については後述する。
クランプ回路36の入力側は、トランジスタTr11のドレインおよびISO5V電源ラインに接続されている。
また、トランジスタTr11のソースは、外部電源の電圧が印加されるP5VM端子に接続されている。
トランジスタTr11のゲートの電位は、ドライバ56によって制御される。具体的には、ドライバ56は、リトラクト信号RETがリトラクト動作中であることを示す場合に、トランジスタTr11をオフにして、ISO5V電源ラインを外部電源から切り離す。一方、ドライバ56は、リトラクト信号RETが通常動作中であることを示す場合に、トランジスタTr11をオンにして、外部電源をISO5V電源ラインに接続する。
クランプ回路36は、ISO5V電源ラインの電圧が、所定の上限値を超えないようにクランプする。
VCM−FET回路38は、例えば、図4に示すように、トランジスタTr31,Tr32,Tr33,Tr34を含み、各トランジスタTr31〜Tr34を適宜オン/オフ制御して、VCMA端子およびVCMB端子を介してVCM39に駆動電圧を印加する。VCM39に印加される電圧は、VCMA端子とVCMB端子との間の電位差に応じて決まる。
トランジスタTr31のソースは、VCMA端子およびトランジスタTr32のドレインに接続されている。
トランジスタTr33のソースは、VCMB端子およびトランジスタTr34のドレインに接続されている。
トランジスタTr32,Tr34のソースは、VCMGND端子に接続されている。VCMGND端子は、例えば、グランドに接続されている。
SPMドライバ12は、通常動作時に、スイッチSW21によって選択されて、SPM−FET回路32を制御して、スピンドルモータ30に通常動作を行わせる。即ち、スピンドルモータ30に駆動信号を供給してスピンドルモータ30を駆動する。
VCMドライバ14は、通常動作時に、スイッチSW31によって選択されて、VCM−FET回路38を制御して、VCM39に通常動作を行わせる。即ち、VCM39に駆動信号を供給してVCM39を駆動する。
チャージポンプ回路16は、通常動作時に、5Vの外部電源に接続されたP5VM電源ラインの電圧を入力し、昇圧動作を行なって、キャパシタC11に電荷をチャージする。これにより、V12端子には、約12Vの電位が生じることになる。スイッチSW33は、リトラクト信号RETによって制御され、リトラクト動作時にオフ状態となる。
リトラクト制御系18は、スイッチSW21、RETSPMドライバ44、VDDレギュレータ46、RET電源回路48、RET制御部50、RETVCMドライバ52、スイッチSW31を有する。
RETSPMドライバ44は、前述したように、図2に示すように、オペアンプOp1,Op2,Op3,Op4,Op5,Op6を有する。
例えば、外部電源からの電力供給が遮断されると、スピンドルモータ30の慣性力による回転によって、スピンドルモータ30のコイルLU,LV,LWには交互に逆起電力が生じる。
オペアンプOp1,Op3,Op5は、逆起電力に応じてU、W、V端子に生じた電位が、ISO5V電源ラインの電位より高い場合に、それら端子にソースが接続されたトランジスタTr21,Tr23,Tr25をオンさせるように制御する。
また、オペアンプOp2,Op4,Op6は、U,W,V端子に生じた電位が、ICOM端子の電位より低い場合に、それら端子にドレインが接続されたトランジスタTr22,Tr24,Tr26をオンさせるように制御する。
これにより、図3に示すように、ISO5V電源ラインには、コイルLU,LV,LWの逆起電力によって生じた電圧が整流されて出力される。
VDDレギュレータ46は、例えば、スイッチSW33がオン状態のとき(通常動作時)に、チャージポンプ回路16の出力電圧に基づいて約7Vの電圧を生成し、キャパシタC12に電荷をチャージし、V7端子に約7Vの電位が発生する。また、このVDDレギュレータ46の出力電圧は、RET電源回路48に供給される。
V7端子の7Vと、V12端子の12Vの電圧は、リトラクト動作時の回路駆動用に使用される。
RET電源回路48は、リトラクト動作時に、内部のアナログ回路に電力を供給する電源回路、内部のデジタル回路に電力を供給する電源回路、クロック信号生成回路、基準電圧(電流)発生回路等を有する。
RET制御部50は、RET電源回路48から電源電圧およびクロック信号を受けて、RETSPMドライバ44およびRETVCMドライバ52を制御する。
リトラクト動作時には、RET電源回路48によって、内部のアナログ回路およびデジタル回路への電源供給、クロック供給、基準電圧(電流)の供給が行われる。RET電源回路48は、通常使用時の電源に比べて低消費電力で動作するように設計されている。
RETVCMドライバ52は、VCM−FET回路38の各トランジスタTr31〜Tr34を駆動するドライバ、VCM電圧制御回路80を含む。図4においては、VCM電圧制御回路80のみを示している。図4に示すA/Dコンバータ61、リトラクト制御回路63は、図1のRET制御部50に含まれる。
A/Dコンバータ61は、VCM39の駆動動作が終了し、トランジスタTr31,Tr33,Tr34がオフ状態で、トランジスタTr32がオン状態となり、スイッチSW41がオンになるときに、VCM39に生じる逆起電力をデジタル値に変換する。当該逆起電力は、VCM39によるヘッドの駆動速度に応じた大きさを持つ。
ここで、トランジスタTr31,Tr32,Tr33,Tr34は、リトラクト制御回路63によって制御されており、スイッチSW41もリトラクト制御回路63からの制御信号によってオン/オフ制御される。
具体的には、リトラクト制御回路63は、A/Dコンバータ61の出力値に応じて、ヘッドの退避スピードを加速する場合には、スイッチSW51,SW52に対して入力端子U51,U52(アンロード側)側に接続するように制御信号を出力するとともに、スイッチSW56に対してトランジスタTr32のゲートをスイッチSW54のVCMAG側に接続するように制御信号を供給し、スイッチSW57に対してトランジスタTr34のゲートをリトラクト制御回路63側に接続するように制御信号を供給する。そして、トランジスタTr33をオン、トランジスタTr31,Tr34をオフさせる制御信号を出力する。このとき、スイッチSW54は、VCMAG側を選択するように、リトラクト制御回路63によって制御される。
また、リトラクト制御回路63は、A/Dコンバータ61の出力値に応じてヘッドの退避スピードを減速する場合には、スイッチSW51,SW52に対して入力端子L51,L52(ロード側)側に接続するように制御信号を出力するとともに、スイッチSW56に対してトランジスタTr32のゲートをリトラクト制御回路63側に接続するように制御信号を供給し、スイッチSW57に対してトランジスタTr34のゲートをスイッチSW54のVCMBG側に接続するように制御信号を供給する。そして、トランジスタTr31をオン、トランジスタTr32,Tr33をオフさせる制御信号を出力する。このとき、スイッチSW54は、VCMBG側を選択するように、リトラクト制御回路63によって制御される。
A/Dコンバータ61の出力値に応じてヘッドの速度を維持する場合、VCM39の駆動を停止する場合には、トランジスタTr31,Tr33,Tr34をオフさせ、トランジスタTr32をオンさせる制御信号を出力する。このとき、スイッチSW56、SW57は、リトラクト制御回路63側を選択するように切り替え制御される。
統括制御回路90は、電源異常、動作範囲外の環境温度、スピンドルモータ30の回転低下等の予め規定したリトラクト開始条件を満たした場合に、リトラクト動作を開始するように制御を行う。また、統括制御回路90は、予め規定したリトラクト終了条件を満たした場合に、リトラクト動作から通常動作へ復帰するように制御を行う。
このとき、トランジスタTr32のドレイン・ソース間の抵抗値(電圧)が、トランジスタTr32のゲートの電圧によって制御される。
このとき、トランジスタTr34のドレイン・ソース間の抵抗値(電圧)が、トランジスタTr34のゲートの電圧によって制御される。
VCM電圧制御回路80の出力電圧は、スイッチSW54によって、VCMAG端子を介してトランジスタTr32のゲート、又はVCMBG端子を介してトランジスタTr34のゲートのいずれか一方に供給される。
図4に示すように、スイッチSW51の入力端子L51はRSENP端子に接続されている。スイッチSW51の入力端子U51はVCMA端子に接続されている。スイッチSW51の出力端子はオペアンプOp21のマイナス端子に接続されている。
抵抗R50の他端は、電流源回路82およびオペアンプOp21のプラス端子に接続されている。
スイッチSW54は、上記入力端子を、VCMAG端子およびVCMBG端子の何れか一方に接続する。
これにより、図2に示す回路が構成されることになる。また、制御信号RETにより、図2に示すRETSPMドライバ44のスイッチSWV,SWU,SW11,SWWがオンになる。
そして、前述したように、図3に示すように、RETSPMドライバ44の各オペアンプによるSPM−FET回路32の各トランジスタのオン/オフ制御によって、コイルLU,LV,LWの逆起電力によって生じた電圧が整流されてISO5V電源ラインに出力される。
これにより、VCM39の周辺回路に対して、図4に示すRETVCMドライバ52の回路接続状態となる。
これにより、VCM39にはVCMB端子からVCMA端子の向きに電流が流れ、ヘッドがアンロードされる。
そして、オペアンプOp21からトランジスタTr32のゲートに供給される電圧によって、トランジスタTr32のドレイン・ソース間の抵抗値が制御され、これによって、VCM39の両端に生じる電圧がΔVになるように制御される。ここで、RSENP端子には、トランジスタTr33を介してISO5V電源ラインの電圧が供給される。ISO5V電源ラインの電圧は、スピンドルモータ30の逆起電力により生成された電圧であり、図3に示すように、電圧脈流を含む。従って、VCMB端子、RSENP端子、VCMA端子の電圧も、図5(A)に示すように、ISO5V電源ラインの電圧と同じ電圧脈流を含むことになる。VCM39に印加される電圧は、RSENP端子の電圧とVCMA端子の電圧との差電圧であるから、上記の電圧脈流が除去されたほぼ一定の電圧となる。
VCM電圧制御回路80は、VCMA端子とRSENP端子との間の電圧が上述した電圧ΔVになるように制御し、電流源回路82の電流によって抵抗R50で生じる電圧降下ΔVが、VCM39の両端に印加される電圧に略一致することになる。
図5(A)に示すように、VCM39には、振幅が略一定の電圧(ΔVL又はΔVN)が印加され、その電圧に対応したトルクでヘッドアームが駆動される。また、VCM39の駆動電流IVCMは、図5(A)に示すように、その立ち上がり、立ち下がりが緩やかに制御されており、ヘッドアームの移動に伴なう音響ノイズが低減される。この音響ノイズは、VCM39の駆動電圧又は駆動電流の立ち上がり、立ち下がりが急峻な場合に発生し易いため、これら立ち上がり、立ち下がりにスルーレートを与えることで、音響ノイズを低減できる。
リトラクト制御回路63は、上記デジタル値に基づいて、ヘッドが一定の速度範囲に収まるように、VCM39に対する駆動電圧の印加時間と大きさを決定する。駆動電圧の大きさは、例えば、電流源回路82の電流値を設定(調整)することにより行う。
ロード動作では、リトラクト制御回路63は、ヘッドを退避方向と反対方向へ移動させるようにVCM39を駆動する。すなわち、図4において、リトラクト制御回路63は、トランジスタTr31をオンに設定し、トランジスタTr33,Tr32をオフに設定し、スイッチSW51の出力端子をL51入力端子に接続し、スイッチSW57をスイッチSW54のVCMBG側に接続し、スイッチSW52の出力端子をL52入力端子に接続し、スイッチSW54の入力端子をVCMBG端子に接続する。
これにより、VCM39にはVCMA端子からVCMB端子の向きに電流が流れ、ヘッドがロードされる。
そして、オペアンプOp21からトランジスタTr34のゲートに供給される電圧によって、トランジスタTr34のドレイン・ソース間の抵抗値が制御され、これによって、VCM39の両端に生じる電圧がΔVになるように制御される。ここで、VCMA端子の電位は、ISO5V電源ラインの電圧に連動しているため、VCM39に印加される電圧は、図5(B)に示す略一定の電圧(ΔVL又はΔVN)となる。
VCM電圧制御回路80は、VCMA端子とRSENP端子との間の電圧が上述した電圧ΔVになるように制御するため、図5(B)に示すように、VCM39に印加される電圧は、ΔVの大きさに応じて、ΔVL、ΔVNのように変化する。
リトラクト制御回路63は、上記デジタル値に基づいて、ヘッドが一定の速度範囲に収まるように、VCM39に対する駆動電圧の印加時間と大きさを決定する。駆動電圧の大きさは、例えば、電流源回路82の電流値を設定(調整)することにより行う。
図5(B)に示すように、VCM39の駆動電流IVCMの立ち上がり、立ち下がりが緩やかになっているため、音響ノイズの発生が抑制される。
例えば、RETVCMドライバ52は、VCM39を低トルクで動作させる場合(Weak unload/loadの場合)には、電流源回路82の出力電流の電流値を、通常トルクで動作させる場合(unload/loadの場合)に比べて小さくする。
RETVCMドライバ52は、例えば、リトラクト制御回路63の制御によって、図5(A)に示すように、低トルクモード、無トルクモード、通常トルクモードとVCM39の駆動を順次に切り換える。ここで、低トルクモードは、上記電圧降下をΔVLに設定する。また、無トルクモードでは、図4に示すトランジスタTr31,Tr33,Tr34オフに制御され、トランジスタTr32がオンに制御される。また、この無トルクモード中の所定期間に、スイッチSW41がオン状態に制御さる。また、通常トルクモードは、上記電圧降下をΔVN(>ΔVL)に設定する。
リトラクト制御回路63は、VCM39に生じた逆起電力(BEMF)に基づいて、図6に示すように、上述した5つのモードを切り換えてアームの速度を制御する。
その結果、図7(B)に示すように、VCM39に流れる電流を滑らかに変化させることができ、音響ノイズの発生を抑制できる。
また、HDD制御装置1によれば、リトラクト動作においてVCM39の速度制御を行うため、停止時にヘッドが受ける衝撃を抑制でき、耐久性を高めることができる。
また、上述した実施形態では、VCM39に印加される電圧を段階的に切り換えるSlew
Rate調整により、VCM39の駆動電流のオン/オフのスロープを緩やかにできる。
すなわち、当業者は、本発明の技術的範囲またはその均等の範囲内において、上述した実施形態の構成要素に関し、様々な変更、コンビネーション、サブコンビネーション、並びに代替を行ってもよい。
上述した実施形態では、本発明のスピンドルモータとして、3相DCモータを例示したが、逆起電力による電位を整流できるものであれば特に限定されない。
10…駆動系
12…SPMドライバ
14…VCMドライバ
16…チャージポンプ
18…リトラクト制御系
30…スピンドルモータ
32…SPM−FET回路
34…リトラクトダンピング抵抗部
38…VCM−FET回路
39…VCM
44…RETSPMドライバ
48…RET電源回路
50…RET制御部
52…RETVCMドライバ
61…A/Dコンバータ
63…リトラクト制御回路
80…VCM電圧制御回路
90…統括制御回路
Claims (10)
- 第1のモータの逆起電力を第1の電源ラインと第2の電源ラインとの間に供給し、前記第1の電源ラインと第2の電源ラインから第2のモータに電力を供給して前記第2のモータを駆動するモータ制御装置であって、
前記第1のモータの第1の端子と前記第1の電源ラインとの間に接続される第1のトランジスタと、前記第1のモータの前記第1の端子と前記第1の電源ラインとの電圧差に応じて前記第1のトランジスタをオン/オフ制御するための第1のオペアンプとを含む、第1の整流回路と、
前記第1のモータの第1の端子と前記第2の電源ラインとの間に接続される第2のトランジスタと、前記第1のモータの前記第1の端子と前記第2の電源ラインとの電圧差に応じて前記第2のトランジスタをオン/オフ制御するための第2のオペアンプとを含む、第2の整流回路と、
前記第1の電源ラインと前記第2のモータの一方の端子とを接続するための第7のトランジスタと、前記第2の電源ラインと前記第2のモータの他方の端子とを接続するための第8のトランジスタと、前記第2のモータに印加される駆動電圧を制御するために前記第8のトランジスタの制御端子に印加する電圧を制御する駆動制御回路とを、含むモータ駆動回路と、
前記第2のモータが非駆動状態あるときに前記第2のモータの端子間に現れる逆起電力を検知して前記第2のモータの駆動を制御するための制御回路と、
を含み、
前記駆動制御回路が、第1の入力と第2の入力と出力とを有する第7のオペアンプと、前記第7のオペアンプの前記第1の入力に結合される第1の入力端子と、第2の入力端子と、前記第7のオペアンプの前記第2の入力と前記第2の入力端子との間に結合され、前記第7のオペアンプの前記第2の入力と前記第2の入力端子との間に電位差を提供する電圧回路とを含み、
前記第7のオペアンプが、前記第1の入力端子に印加される前記第2のモータの前記他方の端子の電圧と前記第2の入力端子に印加される前記第2のモータの前記一方の端子の電圧とに基づいて前記第8のトランジスタの前記制御端子に印加する電圧を制御する、モータ制御装置。 - 請求項1に記載のモータ制御装置であって、
前記第1のモータの共通端子と前記第2の電源ラインとの間に接続される抵抗素子を含む抵抗回路を更に含む、モータ制御装置。 - 請求項1又は2に記載のモータ制御装置であって、
前記モータ駆動回路が、前記第1の電源ラインと前記第2のモータの他方の端子とを接続するための第9のトランジスタと、前記第2の電源ラインと前記第2のモータの一方の端子とを接続するための第10のトランジスタとを更に含み、
前記第1の電源ラインと前記第7のトランジスタと前記第2のモータと前記第8のトランジスタと前記第2の電源ラインとの経路に電流が流れるときに、前記制御回路が前記第8のトランジスタの制御端子の電圧を制御し、
前記第1の電源ラインと前記第9のトランジスタと前記第2のモータと前記第10のトランジスタと前記第2の電源ラインとの経路に電流が流れるときに、前記駆動制御回路が前記第10のトランジスタの制御端子の電圧を制御する、モータ制御装置。 - 請求項3に記載のモータ制御回路であって、
前記第1のモータの第2の端子と前記第1の電源ラインとの間に接続される第3のトランジスタと、前記第1のモータの前記第2の端子と前記第1の電源ラインとの電圧差に応じて前記第3のトランジスタをオン/オフ制御するための第3のオペアンプとを含む、第3の整流回路と、
前記第1のモータの第2の端子と前記第2の電源ラインとの間に接続される第4のトランジスタと、前記第1のモータの前記第2の端子と前記第2の電源ラインとの電圧差に応じて前記第4のトランジスタをオン/オフ制御するための第4のオペアンプとを含む、第4の整流回路と、
前記第1のモータの第3の端子と前記第1の電源ラインとの間に接続される第5のトランジスタと、前記第1のモータの前記第3の端子と前記第1の電源ラインとの電圧差に応じて前記第5のトランジスタをオン/オフ制御するための第5のオペアンプとを含む、第5の整流回路と、
前記第1のモータの第3の端子と前記第2の電源ラインとの間に接続される第6のトランジスタと、前記第1のモータの前記第3の端子と前記第2の電源ラインとの電圧差に応じて前記第6のトランジスタをオン/オフ制御するための第6のオペアンプとを含む、第6の整流回路と、
を更に含み、
前記第1のモータが三相DCモータであり、前記第2のモータがボイスコイルモータである、モータ制御装置。 - 請求項1乃至4の何れかに記載のモータ制御装置であって、
前記モータ駆動回路が、前記第2のモータに印加される駆動電圧の立ち上がり、立ち下がりを緩やかに制御する、モータ制御装置。 - 請求項2に記載のモータ制御装置であって、
前記第1のモータの第2の端子と前記第1の電源ラインとの間に接続される第3のトランジスタと、前記第1のモータの前記第2の端子と前記第1の電源ラインとの電圧差に応じて前記第3のトランジスタをオン/オフ制御するための第3のオペアンプとを含む、第3の整流回路と、
前記第1のモータの第2の端子と前記第2の電源ラインとの間に接続される第4のトランジスタと、前記第1のモータの前記第2の端子と前記第2の電源ラインとの電圧差に応じて前記第4のトランジスタをオン/オフ制御するための第4のオペアンプとを含む、第4の整流回路と、
前記第1のモータの第3の端子と前記第1の電源ラインとの間に接続される第5のトランジスタと、前記第1のモータの前記第3の端子と前記第1の電源ラインとの電圧差に応じて前記第5のトランジスタをオン/オフ制御するための第5のオペアンプとを含む、第5の整流回路と、
前記第1のモータの第3の端子と前記第2の電源ラインとの間に接続される第6のトランジスタと、前記第1のモータの前記第3の端子と前記第2の電源ラインとの電圧差に応じて前記第6のトランジスタをオン/オフ制御するための第6のオペアンプとを含む、第6の整流回路と、
を更に含み、
前記モータ駆動回路が、前記第1の電源ラインと前記第2のモータの他方の端子とを接続するための第9のトランジスタと、前記第2の電源ラインと前記第2のモータの一方の端子とを接続するための第10のトランジスタとを更に含み、
前記抵抗回路が、前記第1のモータの前記第1の端子と共通ノードとの間に結合される第1の抵抗素子と、前記第1のモータの前記第2の端子と前記共通ノードとの間に結合される第2の抵抗素子と、前記第1のモータの前記第3の端子と前記共通ノードとの間に結合される第3の抵抗素子と、前記第1のモータの共通端子と前記共通ノードとの間に結合される第4の抵抗素子とを更に含み、
前記第1の電源ラインと前記第7のトランジスタと前記第2のモータと前記第8のトランジスタと前記第2の電源ラインとの経路に電流が流れるときに、前記制御回路が前記第8のトランジスタの制御端子の電圧を制御し、
前記第1の電源ラインと前記第9のトランジスタと前記第2のモータと前記第10のトランジスタと前記第2の電源ラインとの経路に電流が流れるときに、前記駆動制御回路が前記第10のトランジスタの制御端子の電圧を制御し、
前記第1のモータが三相DCモータであり、前記第2のモータがボイスコイルモータである、 モータ制御装置。 - 請求項3又は4に記載のモータ制御装置であって、
前記制御回路が、前記第7のトランジスタを制御する第1の制御信号と、前記第9のトランジスタを制御する第2の制御信号と、前記第8又は第10のトランジスタを制御するための第3の制御信号を出力し、
前記モータ駆動回路が、前記第8のトランジスタの前記制御端子を前記第7のオペアンプの前記出力又は前記第3の制御信号に結合するための第1のスイッチ回路と、前記第10のトランジスタの前記制御端子を前記第3の制御信号又は前記第7のオペアンプの前記出力に結合するための第2のスイッチ回路とを更に含む、モータ制御装置。 - 請求項7に記載のモータ制御装置であって、
前記モータ駆動回路が、前記駆動制御回路の前記第1の入力端子を前記第2のモータの前記他方の端子又は前記第2のモータの前記一方の端子に結合するための第3のスイッチ回路と、前記駆動制御回路の前記第2の入力端子を前記第2のモータの前記一方の端子又は前記第2のモータの前記他方の端子に結合するための第4のスイッチ回路とを更に含む、モータ制御装置。 - 請求項8に記載のモータ制御装置であって、
前記制御回路が、前記第1、第2、第3及び第4のスイッチ回路の接続の切り替えを制御する、モータ制御装置。 - 請求項1乃至9の何れかに記載のモータ制御装置であって、
前記電圧回路が、前記第7のオペアンプの前記第2の入力と前記第2の入力端子との間に結合される第7の抵抗素子と、前記第7の抵抗素子に電流を供給する電流源とを含む、モータ制御装置。
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