JP5548916B2 - カワラクトン誘導体を含有する医薬製剤 - Google Patents

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本発明は、カワラクトン誘導体を含有する医薬製剤に関わる。より詳しくは、酸化ストレスが関連する癌、神経変性疾患、虚血性脳血管障害等を予防、治療するカワラクトン誘導体を含有する医薬製剤に関する。
生体異物に暴露されると生体内で解毒酵素群の発現が誘導され、これらの酵素により生体異物をより水溶性の高い誘導体へと変換して排泄する。このような環境化学物質に対する生体反応は、異物代謝系第1相とその後引き続いて起こる第2相の反応からなる。第1相反応は、主にチトクロームP-450モノオキシダーゼ系による官能基付加反応であり、化学的に不活性な化合物を反応性に富んだ代謝中間体に変換する。続いて起こる第2相反応は、ヘムオキシゲナーゼ(HO-1)やグルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)などの第2相異物代謝/抗酸化酵素による反応であり、第1相反応で得られた中間体をより毒性の低い誘導体へと変換する。異物代謝系第1相酵素の誘導はレセプター型転写因子であるアリルハイドロカーボン受容体(AhR:別名ダイオキシンレセプター)により制御されている。第2相異物代謝/抗酸化酵素は、異物代謝だけではなく酸化ストレス応答においても重要な役割を果たしており、その遺伝子発現は転写因子であるNF-E2 related factor 2 (以下、Nrf2)により制御されている。Nrf2は細胞質に局在するSH基に富むKeap1と結合しユビキチン・プロテアゾーム系酵素の働きにより分解されているため、非ストレス下では、その発現レベルは低く保たれている。しかしながら、第1相解毒酵素により代謝された第2相基質、親電子性物質、酸化的ストレス等によりKeap1のSH基が修飾されると、Keap1は構造変化を起こしNrf2を遊離する。放出されたNrf2は直ちに核に移行し、小MafのようなbZip型転写因子とヘテロ二量体を形成し、第2相解毒酵素/抗酸化酵素遺伝子の遺伝子発現調節(プロモーター)領域に存在する抗酸化剤応答配列(antioxidant response element; 以下、ARE)に結合する。このNrf2複合体の結合によりAREエンハンサーが活性化され、第2相解毒酵素/抗酸化酵素遺伝子の転写および発現が増強される(Nrf2-ARE経路の活性化を介した第2相解毒酵素/抗酸化酵素遺伝子の発現誘導)。
特許文献1には、カワラクトンを高濃度で含有し且つ優れた生物学的利用性を有する、ペパー メチスチウム フォルスト(Piper methysticum Forst)の根茎からの、低フラボカビン含有抽出物について開示されている。そして、カワラクトンの全含有量が少なくとも50重量%であり、フラボカビンの含有量が最高で0.3重量%であることを特徴とするペパー メチスチウム フォルストの根茎からの抽出物を含む薬剤学的製剤、特に精神薬理学的薬剤が開示されている。
特許文献2には、カワラクトン類がTNF-α産生抑制作用を示し、癌や感染症における悪液質、慢性関節リウマチ、炎症性疾患、変形性関節症、全身性紅斑性狼瘡、骨髄移植時の拒絶反応、多臓器不全、AIDS、髄膜炎、肝炎、II型糖尿病等の予防、改善又は治療のための薬剤が開示されている。
特許文献3には、安価な原料から短い反応工程により、効率よく、光学活性なカワラクトン類の合成方法が開示されている。
特許文献4には、安価で入手可能な光学活性エピハロヒドリンから得られる光学活性エポオキシドを用いて、短い工程で効率よく光学活性なカワラクトン類を合成する方法が開示されている。
一方、欧米でパーキンソン病治療薬として使用されているドパミン受容体アゴニストであるアポモルフィン(Apo)はNrf2の核移行、AREエンハンサーの活性化、HO-1の発現を促進したことから、Apoによる神経保護作用の発現には、ドパミン受容体に対する効果ではなく、Nrf2-ARE経路の活性化が重要な役割を担っているものと考えられている。さらに、ApoによるAREの活性化は抗酸化剤で抑制されること、Apoが細胞内ROS((活性酸素種;reactive oxygen species)の産生を惹起することが示され、細胞障害を引き起こさない程度の酸化ストレスは、神経細胞にとって細胞保護的に作用している可能性が示唆された(非特許文献1)。
Nrf2-ARE経路を活性化し第2相異物代謝酵素/抗酸化酵素の発現を誘導する化合物は、発がん物質を解毒できることから、発がん予防の観点から精力的に研究されてきた。しかしながら、今日では、第2相酵素が強力な抗酸化作用を示すことから、Nrf2-ARE経路を活性化する化合物は、酸化ストレスが関与する神経変性疾患、虚血性脳血管障害等に対して新規な作用機序を介した神経保護薬になりうるものと考えられている(非特許文献2)。
最近になり、天然由来のカワラクトン(methysticin・kavain・yangonin)がNrf2-ARE経路を活性化し、第2相異物代謝酵素/抗酸化酵素の発現を誘導することにより、アルツハイマー病の細胞モデルで神経細胞を保護することが報告されている(非特許文献3)。
上記のように、カワラクトンの薬理作用について、カワラクトンを高濃度に含有する抽出物を含む薬剤学的製剤、特に精神薬理学的薬剤、カワラクトン類のTNF-α産生抑制作用と当該TNF-α産生抑制作用から惹起される薬理効果、天然由来カワラクトン類の第2相異物代謝酵素/抗酸化酵素の発現誘導作用とそれにより惹起される神経細胞保護効果等が知られている。しかしながら、天然由来カワラクトン類の構造を修飾した化合物による、Nrf2-ARE経路の活性化、第2相異物代謝酵素/抗酸化酵素の発現誘導、神経細胞保護については知られていない。
特表平5−502457号公報 特開2001−316260号公報 特表2004−529944号公報 特開2008−189624号公報
YAKUGAKU ZASSHI 2007 127:1199-1205 Current Drug Targets-CNS & Neurological Disorders, 2005 4:267-281 Mol Pharmacol2008 73:1785-1795
本発明者等は、酸化ストレスに対する生体防御機構において中心的な役割を担っているNrf2/ARE経路におけるAREエンハンサー活性を亢進させ、一群の第2相異物代謝酵素/抗酸化酵素の発現を誘導することにより、酸化ストレスを改善する抗酸化ストレス剤を提供する。抗酸化ストレス剤は酸化ストレスによって惹起される細胞の脆弱性を改善して、癌、神経変性疾患、虚血性脳血管障害、虚血性心疾患、炎症性腸疾患、眼疾患、リウマチ等の疾患を予防、治療する予防治療剤を提供する。
Nrf2は非ストレス下ではシステイン残基に富むKeap1と結合し細胞質内に局在している。しかしながら、Keap1に内在するSH基が親電子性物質やROS(活性酸素種:reactive oxygen species)などにより修飾を受けると、Keap1の構造変化が起こり、Nrf2はKeap1から解離し核内に移行する。核内に移行したNrf2は、小Maf等の転写因子とヘテロダイマーを形成しAREに結合することで、Nrf2-ARE経路を活性化し、ヘムオキシゲナーゼ1(HO-1)、グルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)、(キノンオキシドレダクターゼ(NQO1)などの第2相異物代謝酵素/抗酸化酵素の発現を亢進させる。
そこで、酸化ストレスに対する生体防御機構において中心的な役割を担っているNrf2-ARE経路に対する、カワラクトンの構造修飾による作用増強について鋭意研究を重ね、酸化ストレスに対する細胞の脆弱性の改善を介する癌や神経変性疾患、虚血性脳血管障害、虚血性心疾患、炎症性腸疾患、眼疾患、リウマチ等の予防治療剤の検索を行った。
本発明の特徴は、式Iに示すカワラクトンの誘導体である。

式1
(式I中、R、Rの一方が水素原子であり,他方がハロゲン原子、若しくは両方がハロゲン原子である。RはH、又はMe、又は-CHOMeであり、RはOMe、又はOEt、又はOPrである。)
本発明の特徴は、上記の式I中のRがCl、RがCl、RがCHOCH、RがOCHである請求項1に記載のカワラクトン誘導体である。
本発明の別の特徴は、上記の式I中のカワラクトン誘導体を含有することを特徴とする医薬製剤。
本発明の別の特徴は、上記の式I中のハロゲンが塩素原子であるカワラクトン誘導体を含有することを特徴とする医薬製剤である。
本発明の別の特徴は、上記の式I中のRがCl、RがCl、RがCHOCH、RがOCHであるカワラクトン誘導体を含有することを特徴とする医薬製剤である。
本発明の別の特徴は、酸化ストレスの関連する癌、神経変性疾患、虚血性脳血管障害、虚血性心疾患、炎症性腸疾患、眼疾患、リウマチ等の何れかを予防治療するために、上記式Iのカワラクトン誘導体、又は上記の式I中のRがCl、RがCl、RがCHOCH、RがOCHであるカワラクトン誘導体を含有することをことを特徴とする医薬製剤である。
本発明の別の特徴は、上記式Iのカワラクトン誘導体、又は上記の式I中のRがCl、RがCl、RがCHOCH、RがOCHのカワラクトンの誘導体の作用機序が抗酸化酵素の発現増強作用であることを特徴とする医薬製剤である。
本発明の別の特徴は、上記式Iのカワラクトン誘導体、又は上記の式I中のRがCl、RがCl、RがCHOCH、RがOCHのカワラクトンの誘導体を含有することを特徴とする癌の予防・治療剤である。
本発明の別の特徴は、上記式Iのカワラクトン誘導体、又は上記の式I中のRがCl、RがCl、RがCHOCH、RがOCHのカワラクトンの誘導体を含有することを特徴とする抗酸化ストレス剤である。
本発明の別の特徴は、上記の式I中のハロゲンが塩素原子であるカワラクトンの誘導体を含有することを特徴とする抗酸化ストレス剤である。
カワラクトン誘導体の治療的有効量を含む薬学的に許容し得る製剤が、1つまたは複数の薬学的に許容し得る担体(添加剤)および/または希釈剤とともに処方される。以下で詳細に説明するように、カワラクトン誘導体を含む薬学的組成物は、以下のことに適応したものを含めて、固体または液体での投与のために具体的に処方され得る:(1)経口投与、例えば、水薬(水溶液もしくは非水溶液または懸濁液)、錠剤、巨丸剤、粉末薬、顆粒剤、舌に塗布するためのペースト;(2)非経口投与、例えば滅菌溶液もしくは懸濁液として例えば皮下、筋内もしくは静脈内注射による。
ここで、「酸化ストレス」とは、「酸化反応と抗酸化反応のバランスが崩れ、前者に傾くことにより生じる生体にとって好ましくない状態」のことである。生体内の抗酸化システムで処理しきれなくなった活性酸素種等が生じた場合、生体の構造や機能を担っている脂質・蛋白質・酵素や、遺伝情報を担う遺伝子DNAを酸化し損傷を与え、生体の構造や機能を乱す結果、多岐にわたる疾患が誘発され、老化が促進されるとともに、癌や生活習慣病にも罹患しやすくなる。
「抗酸化ストレス剤」とは、生体での酸化反応と抗酸化反応のバランスが崩れた状態を修復し、生体の構造や機能を回復して、病気を予防治療する薬剤をいう。
ここで言う「酸化ストレスの関連する疾患」とは、酸化ストレスが発症および疾患の進行に関連する疾患をいい、各種癌疾患、神経変性疾患、虚血性脳血管障害、虚血性心疾患、炎症性腸疾患、眼疾患、リウマチ等をいう。前記酸化ストレスの関連する疾患について、神経変性疾患とはアルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、ポリグルタミン病、プリオン病等が例示できる。虚血性脳血管障害とは、脳梗塞、一過性脳虚血発作等が例示できる。虚血性心疾患とは狭心症、心筋梗塞などが例示できる。炎症性腸疾患とは、潰瘍性大腸炎、クローン病等が例示できる。眼疾患とは網膜症、白内障、緑内障、加齢黄斑変性等が例示できる。
「治療的有効量」とは、本明細書で使用される場合、いずれの医療にも適用可能な妥当な便益/リスク比で、何らかの所望の治療効果を生じるために有効な作用物質または組成物の量を意味する。
「薬学的に許容し得る」とは、本明細書では、正しい医学的判断の範囲内で、妥当な便益/リスク比に見合って、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応等の問題や合併症なしに、人間および動物の組織に接触しての使用に好適な、化合物、材料、組成物、および/または投薬形態を指すために使用される。
「薬学的に許容し得る担体」とは、本明細書で使用される場合、体の一器官または一部から体の別の器官または一部へ本発明のカワラクトン誘導体を運搬または輸送することに関与する液体または固体の充填剤、希釈剤、補形薬、溶剤またはカプセル化材料のような、薬学的に許容し得る材料、組成物または賦形剤を意味する。各担体は、剤形の他の成分と適合し、患者に有害でないという意味で「許容し得る」ものでなければならない。薬学的に許容し得る担体として働き得る材料のいくつかの例には以下のものがある:(1)ラクトース、グルコースおよびスクロースのような糖;(2)トウモロコシデンプンおよびバレイショデンプンのようなデンプン;(3)カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースのようなセルロースおよびその誘導体;(4)粉末トラガカント;(5)麦芽;(6)ゼラチン;(7)タルク;(8)ココアバターおよび座薬ワックスのような補形薬;(9)落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油のような油;(10)プロピレングリコールのようなグリコール;(11)グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコールのようなポリオール;(12)オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルのようなエステル;(13)寒天;(14)水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのような緩衝剤;(15)アルギン酸;(16)パイロジェンフリー水;(17)等張食塩液;(18)リンガー溶液;(19)エチルアルコール;(20)リン酸緩衝溶液;ならびに(21)薬物処方で使用される他の非毒性の適合物質。いくつかの実施形態では、薬物製剤は非発熱性である。すなわち、患者の体温を上昇させない。
この点で「薬学的に許容し得る塩」という用語は、カワラクトン誘導体の比較的非毒性の無機または有機酸付加塩を指す。これらの塩は、カワラクトン誘導体の最終的な単離および精製中にin situで調製してもよく、またはカワラクトン誘導体をその遊離塩基形態で好適な有機または無機酸と別個に反応させ、こうして形成された塩を単離することによって調製してもよい。代表的な塩としては、臭化水素酸塩、塩酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、硝酸塩、酢酸塩、吉草酸塩、オレイン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、安息香酸塩、乳酸塩、トシル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、ナフチル酸塩、メシル酸塩、グルコヘプトン酸塩、ラクトビオン酸塩、およびラウリルスルホン酸塩等がある。(例えば、Berge et al. (1977), J. Pharm. Sci. 66:1-19、を参照されたい。)
カワラクトン誘導体の薬学的に許容し得る塩としては、例えば非毒性の有機または無機酸からの、化合物の従来の非毒性塩または第四アンモニウム塩がある。例えば、このような従来の非毒性塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸等のような無機酸から誘導されたもの;ならびに酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パルミチン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イソチオン酸等のような有機酸から調製された塩がある。
他の場合、本発明の作用物質は、1つまたは複数の酸性官能基を含んでもよく、したがって、薬学的に許容し得る塩基と薬学的に許容し得る塩を形成することが可能である。これらの例で「薬学的に許容し得る塩」という用語は、本発明の化合物の比較的非毒性の無機または有機塩基付加塩を指す。これらの塩も同様に、作用物質の最終的な単離および精製中にin situで調製してもよく、または精製された作用物質をその遊離酸形態で、薬学的に許容し得る金属カチオンの水酸化物塩、炭酸塩または炭酸水素塩のような好適な塩基と、アンモニアと、または薬学的に許容し得る有機第一、第二または第三アミンと別個に反応させることによって調製してもよい。代表的なアルカリまたはアルカリ土類塩としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、およびアルミニウム塩等がある。塩基付加塩の形成に有用な代表的な有機アミンとしては、エチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ピペラジン等がある。(例えば、Berge et al. (1977)、前掲、を参照されたい。)
ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムのような湿潤剤、乳化剤および潤滑剤、ならびに着色剤、放出剤、被覆剤、甘味料、香味剤および香料、保存料および酸化防止剤もまた組成物中に存在してもよい。
薬学的に許容し得る酸化防止剤の例には以下のものがある:(1)アスコルビン酸、塩酸システイン、硫酸水素ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等のような水溶性酸化防止剤;(2)パルミチン酸アスコルビル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、α−トコフェロール等のような油溶性酸化防止剤;ならびに(3)クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸等のような金属キレート剤。
本発明のカワラクトン誘導体を含有する剤形は、経口、経鼻、局所(口内および舌下を含む)、直腸、膣および/または非経口投与に好適なものを含む。剤形は、単位投薬形態で都合よく差し出されてもよく、薬学分野で周知のいかなる方法によって調製されてもよい。担体材料と組み合わせて単一投薬形態を作製することができる活性成分の量は、治療されるホスト、特定の投与方式に応じて変わるであろう。担体材料と組み合わせて単一投薬形態を作製することができる活性成分の量は一般に、治療効果を生じる化合物の量であろう。
これらの剤形または組成物を調製する方法は、カワラクトン誘導体を担体と、および随意に1つまたは複数の副成分と結びつけるステップを含む。一般に、剤形はカワラクトン誘導体を液体担体、もしくは微粉化した固体担体、またはその両方と均一かつ緊密に結びつけ、必要であれば製品を整形することによって調製される。
経口投与に好適な本発明のカワラクトン誘導体を含有する剤形は、カプセル、カシェ、丸薬、錠剤、ロゼンジ(味付けされた主薬、通常はスクロースおよびアラビアゴムまたはトラガカント、を用いる)、粉末、顆粒、の形態でもよく、または水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液として、または水中油もしくは油中水液体乳剤として、またはエリキシルもしくはシロップとして、または香錠(ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアラビアゴムのような不活性基剤を用いる)および/または含嗽剤等としてでもよく、それぞれ活性成分として所定量のカワラクトンを含む。
経口投与のための本発明のカワラクトン誘導体を含有する固体投薬形態(カプセル、錠剤、丸薬、糖衣錠、粉末薬、顆粒剤等)では、活性成分は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムのような1つまたは複数の薬学的に許容し得る担体、および/または以下のもののいずれかと混合される:(1)デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、および/またはケイ酸のような充填剤または増量剤;(2)例えばカルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/またはアラビアゴムのような粘結剤;(3)グリセロールのような保湿剤;(4)寒天、炭酸カルシウム、バレイショまたはタピオカデンプン、アルギン酸、ある特定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムのような崩壊剤;(5)パラフィンのような溶解遅延剤;(6)4級アンモニウム化合物のような吸収促進剤;(7)セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールのような湿潤剤;(8)カオリンおよびベントナイト粘土のような吸収剤;(9)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物のような潤滑剤;ならびに(10)着色剤。カプセル、錠剤および丸薬の場合、薬物組成物は緩衝剤を含んでもよい。同様の種類の固体組成物が、ラクトースまたは乳糖のような補形薬と、高分子量ポリエチレングリコール等とを用いたソフトおよびハード充填ゼラチンカプセル内の充填剤としても使用可能である。
本発明のカワラクトン誘導体を含有する錠剤は、圧縮または成形によって、随意に1つまたは複数の副成分とともに、作製され得る。圧縮された錠剤は、粘結剤(例えば、ゼラチンもしくはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、不活性希釈剤、保存料、崩壊剤(例えば、グリコール酸ナトリウムデンプンもしくは架橋型カルボキシメチルセルロースナトリウム)、表面活性剤または分散剤を用いて調製され得る。成形タブレットは、不活性液体希釈剤で湿潤化された粉末化合物の混合物を好適な機械で成形することによって作製され得る。
糖衣錠、カプセル、丸薬および顆粒剤のような、本発明のカワラクトン誘導体を含有する医薬製剤の錠剤等の固体投薬形態は、随意に、刻み目を付けられ、または薬物調剤分野において周知の腸溶性被膜等の被膜および殻を用いて調製されてもよい。それらは、例えば、所望の放出プロファイルを提供するための種々の比率でのヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、リポソームおよび/またはミクロスフェアを用いて、内部の活性成分の緩徐なまたは制御された放出を提供するように調剤されてもよい。それらは、例えば、細菌保持フィルターを通す濾過によって、または使用直前に滅菌水等の滅菌注射可能媒質に溶解することができる滅菌固体組成物の形態で滅菌剤を組み込むことによって、滅菌してもよい。これらの組成物は、随意に乳白剤を含んでもよく、胃腸管のある特定の部分のみで、またはそこで優先的に、随意に遅延したやり方で、1つまたは複数の活性成分を放出する組成であってもよい。使用可能な埋込み組成物の例として、ポリマー物質およびワックスがある。活性成分は、適当であれば1つまたは複数の上記の補形薬とともに、マイクロカプセル化された形態であってもよい。
カワラクトン誘導体を含有する経口投与用の医薬製剤としては、薬学的に許容し得る乳剤、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシルがある。液体投薬形態は、活性成分に加えて、例えば水や他の溶媒のような当技術分野で一般に使用される不活性希釈剤、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブタジエングリコール、油(特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、胚油、オリーブ油、ヒマシ油およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステルのような可溶化剤および乳化剤、およびそれらの混合物を含んでもよい。
不活性希釈剤の他に、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、甘味料、香味剤、着色剤、香料および保存剤のような補助薬を含んでもよい。
懸濁液は、活性化合物に加えて、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天およびトラガカント、ならびにそれらの混合物のような懸濁剤を含んでもよい。
直腸または膣投与のための本発明の医薬製剤の剤形は、座薬として提示され得る。この座薬は、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、座薬ワックスまたはサリチル酸塩を含む1つまたは複数の好適な非刺激性補形薬または担体と、本発明の1つまたは複数の作用物質を混合することによって調製することが可能であり、室温で固体であるが、体温では液体であるため、直腸または膣腔で融解し、活性化合物を放出することになる。
膣投与に好適な本発明の剤形はまた、当技術分野で適当であることが知られているような担体を含むペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、発泡またはスプレー剤形も含む。
経皮的パッチは、カワラクトン誘導体を体に制御して配送するという更なる利点を有する。このような投薬形態は、適当な媒質に本発明の化合物を溶解または分散させることによってなされ得る。吸収増進剤を用いて、皮膚を横切るカワラクトンのフラックスを上昇させることも可能である。このようなフラックスの速さは、速さ制御膜を設けるか、またはポリマーマトリックスもしくはゲル中に化合物を分散させるかのいずれかによって制御することができる。
非経口投与に好適な本発明の薬物組成物は、カワラクトン誘導体とともに、1つまたは複数の薬学的に許容し得る滅菌等張水溶液または非水溶液、分散剤、懸濁液もしくは乳剤、または使用直前に滅菌注射可能溶液または分散剤中で戻すことが可能な滅菌粉末を含み、これは酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、調剤を目的レシピエントの血液と等張にする溶質、または懸濁剤もしくは濃縮剤を含み得る。
本発明のカワラクトン誘導体を含有する医薬製剤で使用可能な水性および非水性担体の好適な例としては、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等)、およびそれらの好適な混合物、オリーブ油のような植物油、ならびにオレイン酸エチルのような注射可能有機エステルがある。固有の流動性は、例えば、レシチンのような被覆材料の使用によって、分散剤の場合には必要な粒子サイズの維持によって、および界面活性剤の使用によって、維持することができる。
これらの組成物は、保存料、湿潤剤、乳化剤および分散剤のような補助薬を含んでもよい。微生物の活動の防止は、例えば、パラベン、クロロブタノール、ソルビン酸フェノール等の種々の抗菌剤および抗真菌剤の含有によって確保し得る。糖、塩化ナトリウム等の等張剤を組成物に含めると望ましいかもしれない。さらに、注射可能薬物形態の持続性吸収が、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンのような吸収を遅延させる作用物質の含有により引き起こされ得る。
カワラクトン誘導体を含有する医薬製剤は、薬剤としてヒトおよび動物に投与される場合、化合物それ自体で与えられてもよく、または、薬学的に許容し得る担体とともに例えば0.0001〜20%、より好ましくは、0.005〜10%の活性成分を含む薬物組成物として与えられてもよい。
以下の実施例では、本発明を実施するいくつかの好ましい形態を例示するが、特許請求の範囲に記載された発明の範囲を限定することは意図していない。代替的な材料および方法を用いて、類似の結果を得ることが可能である。
酸化ストレスに対する生体防御機構において中心的な役割を担っているNrf2-ARE経路に対して、式1に示す構造式で示されるカワラクトン誘導体は、天然由来カワラクトンよりも強く、AREエンハンサー活性を亢進させ、一群の第2相異物代謝酵素/抗酸化酵素の発現を誘導することにより、酸化ストレスに対する神経細胞の脆弱性を改善して、癌、神経変性疾患等の酸化ストレスの関連する疾患の予防治療剤となる。
図1Aはカワラクトン誘導体−32を含む各種カワラクトン誘導体のAREエンハンサー活性に対する効果を示す。 図1Aで使用した各種カワラクトン誘導体の構造式を示す。 図2はカワラクトン誘導体―32の細胞毒性を検討した結果を示す。 図3Aは天然由来カワラクトンとカワラクトン誘導体―32のAREエンハンサー活性に対する効果を示す。 図3Bは図3Aで用いた化合物の構造式を示す。 図4は天然由来カワラクトンとカワラクトン誘導体―32のHO-1 タンパク発現に対する効果を示す。 図5は天然由来カワラクトンとカワラクトン誘導体―32の各種細胞におけるHO-1 タンパク発現に対する効果を示す。
カワラクトン誘導体の合成とその効果
2’,6’-Dichlorokawapyrone (カワラクトン誘導体−81)および2’,6’-dichloro-5-methoxymethylkawapyrone (カワラクトン誘導体−32)の合成:触媒のマグネシウムメチラートの調製: 1 Lナス型コルベンに無水メタノール(200 ml)とMg (4.8 g, 0.2 mol) を加え、一晩氷冷中に撹拌し、マグネシウムメチラートを調製した。調製したマグネシウムメチラートの中に4-methoxy-6-methyl-2-pyrone (2.8 g, 20 mmol) および2,6-dichlorobenzaldehyde (3.5 g, 20 mmol)を無水メタノール(100 ml)に溶かした溶液を加え、室温で一昼夜撹拌する。反応液の2/3は塩酸酸性とした後、酢酸エチで抽出(2回)し、有機層は硫酸ナトリウムで乾燥する。その有機層は濃縮後、カラムクロマト(酢酸エチルーへキサン系溶媒)で精製し、2’,6’-dichlorokawapyrone (81) (250 mg) を淡黄色粉末晶として得た(再結晶溶媒:酢酸エチルーへキサン系溶媒)。
一方、反応液の1/3はシリコン浴中で加熱還流した(6時間)。原点近くの新たなスポットがTLCで確認した後、塩酸酸性として、上記と同じ様にカラムクロマトで精製した。比較的高極性部分をメタノールから再結晶して, 2’,6’-dichloro-5-methoxymethylkawapyrone (32)を無色針状晶として得た (300 mg)。
(A)カワラクトン誘導体−81
2’,6’-Dichlorokawapyrone=(E)-6-(2,6-dichlorostyryl)-4-methoxy-2H -pyran-2-one:
mp. 190℃ (EtOAc-hexane) pale yellow powders, C14H10O3Cl2MW 296. EIMS m/z (rel. int.): 296 (M+, 100), 261 (98), 225 (9), 205 (14), 162 (18), 135 (16), 125 (20), 99 (14), 69 (20). 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) d: 3.84 (3H, s, OCH3), 5.54 (1H, d, J= 2.2 Hz, H-3), 6.00 (1H, d, J= 2.2 Hz, H-5 ), 6.73 (1H, d, J= 16.2 Hz, H-7), 7.16 (1H, t, J= 8.2 Hz, H-4’), 7.35 (2H, d, J= 8.2 Hz, H-3’,5’), 7.53 (1H, d, J= 16.2 Hz, H-8). 13C-NMR (100 MHz, CDCl3) d: 56.0 (OCH3), 89.6 (C-3), 102.8 (C-5), 127.2 (C-7), 128.8 (C-3’,5’), 129.2 and 129.3 (C-8 or C-4’ interchangeable), 132.7 (C-1’), 134.8 (C-2’,6’), 157.5 (C-6), 163.6 (C-2), 170.7 (C-3).
(B)カワラクトン誘導体−32
2’,6’-Dichloro-5-methoxymethylkawapyrone=(E)-6-(2,6-dichlorostyryl)-4-methoxy-5-
(ethoxymethyl)-2H-pyran-2-one:
mp. 175-176℃(MeOH) colorless needles, C16H14O4Cl2 MW 340. EIMS m/z (rel. int.): 340 (M+, 100), 309 (58), 281 (14), 273 (11), 245 (14), 199 (34), 171 (27), 141 (28), 135 (24), 109 (8), 99 (16), 69 (15). 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) d: 3.37 (3H, s, 9-OCH3), 3.89 (3H, s, 4-OCH3), 4.32 (2H, s H-9), 5.59 (1H, s, H-3), 7.17 (1H, d, J= 8.2 Hz, H-4’ ), 7.21 (1H, d, J= 16.2 Hz, H-7), 7.35 (2H, d, J= 8.2 Hz, H-3’,5’), 7.36 (2H, d, J= 8.2 Hz, H-3’,5’), 7.63 (1H, d, J= 16.2 Hz, H-8). 13C-NMR (100 MHz, CDCl3) d: 56.5 (4-OCH3), 58.2 (9-OCH3), 62.1 (C-9), 89.6 (C-3), 110.1 (C-5), 124.4 (C-7), 128.9 (C-3’,5’), 129.3 (C-4’), 130.6 (C-8), 133.0 (C-1’), 134.9 (C-2’,6’), 157.1 (C-6), 162,7 (C-7), 169.7 (C-3).

2’,6’-Dichlorokawapyrone(1) 2’,6’-dichloro-5-methoxymethylkawapyrone(2)
カワラクトン誘導体−81 カワラクトン誘導体−32

以下の誘導体はカワラクトン誘導体−81の合成法に準じて、合成した。
(C)カワラクトン誘導体−03
2’-fluorokawapyrone= (E)-6-(2-fluorostyryl)-4-methoxy-2H-pyran-2-one:
mp. 128-130℃(MeOH) pale yellow needles, C14H11O3F MW 246. EIMS m/z (rel. int.): 246 (M+, 100), 218 (68), 198 (14), 175 (50), 147 (21), 101 (22). 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) d: 3.84 (3H, s, OCH3), 5.51 (1H, d, J= 2.2 Hz, H-3), 5.98 (1H, d, J= 2.2 Hz, H-5), 6.73 (1H, d, J= 16.1 Hz, H-7), 7.09 (1H, m, H-3’), 7.15 (1H, t, J= 7.6 Hz, H-5’), 7.30 (1H, m, H-6’), 7.49 (1H, t, J= 7.6 Hz, H-4’), 7.56 (1H, d, J= 16.1 Hz, H-8).
(D)カワラクトン誘導体−04
4’-fluorokawapyrone= (E)-6-(4-fluorostyryl)-4-methoxy-2H-pyran-2-one:
mp. 143-145℃(EtOAc) colorless needles, C14H11O3F MW 246. EIMS m/z (rel. int.): 246 (M+, 100), 218 (44), 175 (32), 147 (13). 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) d: 3.83 (3H, s, OCH3), 5.49 (1H, d, J= 2.2 Hz, H-3), 5.94 (1H, d, J= 2.2 Hz, H-5), 6.50 (1H, d, J= 16.7 Hz, H-7), 7.07 (1H, d, J= 16.7 Hz, H-8), 7.08 (2H, d, J= 8.5 Hz, H-3’,5’), 7.49 (2H, J= 8.5 Hz, H-2’,6’).

(E)カワラクトン誘導体−05
3’-fluorokawapyrone= (E)-6-(3-fluorostyryl)-4-methoxy-2H-pyran-2-one:
mp. 170-173℃(EtOAc-hexane) pale yellow crystals, C14H11O3F MW 246. EIMS m/z (rel. int.): 246 (M+, 100), 218 (36), 203 (12), 175 (35), 149 (14), 121 (6), 101 (10). 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) d: 3.85 (3H, s, OCH3), 5.51 (1H, d, J= 1.9 Hz, H-3), 5.96 (1H, d, J= 1.9 Hz, H-5), 6.57 (1H, d, J= 15.9 Hz, H-7), 7.03 (1H, m, H-4’), 7.19 (1H, d, J= 2.4 Hz, H-2’), 7.23 (1H, m, H-6’), 7.45 (1H, d, J= 15.9 Hz, H-8).
(F)カワラクトン誘導体−26
2’,4’-difluorokawapyrone=(E)-6-(2,4-difluorostyryl)-4-methoxy-2H-pyran-2-one:
mp. 169-170℃(EtOAc-hexane) pale yellow crystals, C14H10O3F2MW 264. EIMS m/z (rel. int.): 264 (M+, 100), 236 (73), 193 (32), 165 (10), 139 (6), 125 (10), 119 (15). 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) d: 3.83 (3H, s, OCH3), 5.51 (1H, d, J= 2.4 Hz, H-3), 5.96 (1H, d, J= 2.4 Hz, H-5), 6.66 (1H, d, J= 16.7 Hz, H-7), 6.88 (2H, m, H-3’,5’), 7.47 (1H, m, H-6’), 7.50 (1H, d, J= 16.2 Hz, H-8).
(G)カワラクトン誘導体-28
(E)-6-(4-fluorostyryl)-4-ethoxy-2H-pyran-2-one:
mp. 131-133℃(EtOAc-hexane) pale yellow crystals, C15H13O3F MW 264. EIMS m/z (rel. int.): 264 (M+, 19), 246 (100), 218 (42), 203 (7), 175 (30), 149 (25), 121 (11), 101 (12), 69 (9).
(H)カワラクトン誘導体−25
2’,5’-dichlorokawapyrone= (E)-6-(2,5-dichlorostyryl)-4-methoxy-2H-pyran-2-one:
mp. 157-159℃(EtOAc-hexane) pale yellow rectangles, C14H10O3Cl2MW 296. EIMS m/z (rel. int.): 296 (M+, 88), 261 (100), 225 (16), 162 (16), 135 (13), 125 (17), 99 (18). 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) d: 3.86 (3H, s, OCH3), 5.60 (1H, s, H-3), 5.83 (1H, s, H-5), 7.16 (1H, d, J= 16.2 Hz, H-7), 7.21 (1H, dd, J= 8.8, 2.4 Hz, H-4’), 732 (1H, d, J= 8.8 Hz, H-3’), 7.68 (1H, d, J= 2.4 Hz, H-6’), 7.79 (1H, d, J= 16.2 Hz, H-8).
(I)カワラクトン誘導体−27
2’,4’-dichlorokawapyrone= (E)-6-(2,4-dichlorostyryl)-4-methoxy-2H-pyran-2-one:
mp. 136-137℃(EtOAc-hexane) pale yellow needles, C14H10O3Cl2MW 296. EIMS m/z (rel. int.): 296 (M+, 100), 261 (63), 225 (21), 199 (10), 162 (17), 135 (17), 125 (16), 99 (13). 1H-NMR (400 MHz, CDCl3) d: 3.84 (3H, s, OCH3), 5.53 (1H, d, J= 2.4 Hz, H-3), 6.00 (1H, d, J= 2.4 Hz, H-5), 6.56 (1H, d, J= 16.2 Hz, H-7), 7.26 (1H, d, J= 2.2 Hz, H-3’), 7.42 (1H, dd, J= 8.8, 2.2 Hz, H-5’), 7.53 (1H, d, J= 8.8 Hz, H-6’), 7.76 (1H, d, J=16.2 Hz, H-8).
(J)カワラクトン誘導体−80
2’,6’-difluorokawapyrone= (E)-6-(2,6-difluorostyryl)-4-methoxy-2H-pyran-2-one:
pale yellow crystals, C14H10O3F2MW 264. EIMS m/z (rel. int.): 264 (M+, 100), 236 (95), 193 (26), 165 (21), 139 (14), 119 (14), 99 (7). 1H-NMR (400 MHz, acetone-d6) d: 3.92 (3H, s, OCH3), 5.59 (1H, d, J= 2.4 Hz, H-3), 6.34 (1H, d, J= 2.4 Hz, H-5), 7.10 (1H, d, J= 16.6 Hz, H-7), 7.12 (2H, t, J= 8.6 Hz, H-3’,5’), 7.41 (1H, d, J= 16.6 Hz, H-8), 7.46 (1H, br t, J= 8.6 Hz, H-4’).
カワラクトン誘導体−32を含む各種カワラクトン誘導体のAREエンハンサー活性に対する効果(レポーターアッセイ)
ホタルルシフェラーゼ遺伝子の発現を制御するチミジンキナーゼ遺伝子のプロモーターの上流にARE(antioxidant response element)を配置したAREレポーター遺伝子と、チミジンキナーゼ遺伝子のプロモーターによりウミシイタケルシフェラーゼ遺伝子の発現が制御されるコントロール遺伝子を、TransIT-LT1(Mirus Bio社製)を用いて、ラット褐色細胞腫PC12細胞(=神経細胞のモデル細胞)に導入した。
PC12細胞の培養には5%牛胎児血清および10%馬血清添加DMEM培地を用いた。AREレポーター遺伝子およびコントロール遺伝子を導入した細胞を24ウェル培養プレートに播種して24時間培養後、図1Bに示すカワラクトン誘導体をそれぞれ10 mMの濃度で添加した。対照は溶媒のDMSOのみを添加した。24時間後に、Dual Luciferase Assay System(Promega社製)とルミノメーターを用いてルシフェラーゼの活性を測定することにより、AREエンハンサー活性をホタルルシフェラーゼ活性/ウミシイタケルシフェラーゼ活性として評価した。各化合物に対して3ウェルずつ用いて試験した結果を図1Aに示す。
結果:図1Bの構造式に示す カワラクトン誘導体中で、カワラクトン誘導体―32が最も強いAREエンハンサー活性を示した。
カワラクトン誘導体―32の細胞毒性の検討(トリパンブルー色素排除試験)
PC12細胞を10, 20, 50, 100mMのカワラクトン誘導体―32で24時間処理した。対照は溶媒のDMSOだけで処理した。これらの培養に対して常法に従ってトリパンブルー色素排除試験を行い、染色されない生細胞の数を計数した。対照の培養での生細胞数を100% とした相対的な生細胞数を図2に示す。
結果:図2に示すようにカワラクトン誘導体―32は、PC12細胞に対して100mMの濃度まで細胞の生存に影響を及ぼさなかった。
天然由来カワラクトンとカワラクトン誘導体―32のAREエンハンサー活性に対する効果(レポーターアッセイ)
実施例1に記した方法に従って、褐色細胞腫PC12細胞において、図3Aに示す天然由来カワラクトン(Yangonin・Kawain・Methysticin)とカワラクトン誘導体―32を10 mM濃度でAREエンハンサー活性に対する効果を比較検討した。
結果:図3Aに示すように、カワラクトン誘導体―32は天然由来カワラクトンより強いAREエンハンサー活性を示した。
天然由来カワラクトンとカワラクトン誘導体―32のHO-1 タンパク発現に対する効果(ウェスタンブロッティング)
PC12細胞を10 mMの天然由来カワラクトン(Yangonin・Kawain)とカワラクトン誘導体―32で24 時間処理した。対照は溶媒のDMSOだけで処理した。この細胞をプロテアーゼインヒビターカクテル(Sigma社製)を添加したRIPAバッファー(10 mM Tris-HCl, pH 7.5, 1% NonidetP-40, 0.1% Sodium deoxycholate, 0.1% SDS, 150 mM NaCl, 1 mMEDTA)で溶解し、15,000×g, 4℃, 15 minで 遠心分離後、その上清を細胞溶解タンパク試料とした。このタンパク試料各10 mgを常法に従って10% SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により展開後、ゲルからセミドライ型転写装置を用いてPVDF膜に転写し、ウェスタンブロッティングを行った。洗浄液は 0.1% Tween 20含有トリス緩衝液 (TBS-T)を、ブロッキング液は 5% スキムミルクTBS-T溶液を、一次抗体はウサギ由来抗HO-1ポリクローナル抗体(Stressgen社製)を5,000倍希釈にて、二次抗体はヒツジ由来抗マウス IgG抗体(HRP標識, GE Healthcare社製)を3,000倍希釈にて、それぞれ用いた。検出はECL Plus Western Blotting Detection System(GE Healthcare社製)を用いた化学発光法で行った。HO-1のシグナルを検出後、Restore Western Blot Stripping Buffer(Pierce社製)を用いてストリッピングを行い、b-アクチンに対する抗体反応・検出を行った。一次抗体に抗 b-アクチンモノクローナル抗体(クローンAC-15, Sigma社製)を10,000倍希釈にて、二次抗体にロバ由来抗ウサギ IgG抗体(HRP標識, GE Healthcare社製)を6,000倍希釈にて用いた他は、上記HO-1に対するのと同様に行った。結果を図4に示す。
結果:図4に示すように、カワラクトン誘導体―32は天然由来カワラクトンよりも強力にHO-1タンパクの発現を誘導した。この結果、カワラクトン誘導体―32は天然由来カワラクトン類よりも低濃度で同等レベルのHO-1タンパクの発現を促進できるものと推察される。
天然由来カワラクトンとカワラクトン誘導体―32の各種細胞におけるHO-1 タンパク発現に対する効果(ウェスタンブロッティング)
HepG2(肝臓)、C6(グリア)、HDF(皮膚)細胞を10 mMの天然由来カワラクトン(Yangonin)とカワラクトン誘導体―32で24時間処理後、実施例4に記した方法に従って、HO-1 タンパクの発現誘導を調べた結果を図5に示す。
結果:図5に示すようにカワラクトン誘導体―32は、肝臓、脳グリア、皮膚細胞においても、天然由来カワラクトンより強力にHO-1 タンパクの発現を誘導した。
以下本発明に係わる化合物を含有する製剤を例示するが、活性成分、及びその含有量と賦形剤は投与方法、対象疾患により異なり、活性成分、含有量、賦形剤は以下の実施例に限定されるものではない。
製剤例1
活性成分(カワラクトン誘導体―32)100mgをそれぞれ含有する錠剤を以下の方法で配合したものは、神経変性疾患、虚血性脳血管障害、心筋細胞障害等の予防治療剤とすることが出来る。
<処方>
成分 (100錠当たり)
活性成分 ……… 10.0g
乳糖 ……… 50.7g
小麦デンプン ……… 7.5g
ポリエチレングリコール
6000 ……… 5.0g
タルク ……… 5.0g
マグネシウム ステアレート……… 1.8g
脱イオン水 ……… 適量

まず、固状の有効成分の粒径を0.6mmメッシュ篩を用いて整粒した。整粒後の有効成分、乳糖、タルク、マグネシウムステアレート、及び処方半量の小麦デンプンを混和した。残余半量の小麦デンプンを上記水40mLに懸濁し、ついで、前記水100mL中にポリエチレングリコールの処方量が含まれ、煮沸された溶液に加えた。得られたパスタに賦形剤(pulverulent)を加え、水を追加して、この混合物を顆粒化する。得られた顆粒を35℃で一夜乾燥、1.2mmメッシュの篩を通して整粒した後、両面がレンズ状で径が約6mmの錠剤を打錠して製造した。
製剤例2
活性成分100mgをそれぞれ含有する、チューイング錠(tablet for chewing) を以下の方法で製造した。
<処方>
成分 (100錠当たり)
活性成分 ……… 10.0g
マンニトール ……… 230.0g
乳糖 ……… 150.0g
タルク ……… 21.0g
グリシン ……… 12.5g
ステアリン酸 ……… 10.0g
サッカリン ……… 1.5g
5%ゼラチン溶液 ……… 適量

まず、固状の有効成分の粒径を0.25mmメッシュ篩を用いて整粒した。
マンニトールと乳糖を混和し、ゼラチン溶液を添加して顆粒化、2mmメッシュ篩と用いて整粒化、50℃で乾燥した後、1.7mmメッシュの篩を用いて整粒した。グリシンとサッカリンとを注意深く混合した整粒済み活性成分、マンニトール、乳糖顆粒、ステアリン酸、及びタルクを混和した。ついで、この完全に混和した組成物を、両面がレンズ状で上面に割り溝を形成した径が約10mmの錠剤を打錠して製造した。
製剤例3
活性成分300mgをそれぞれ含有する錠剤を以下の方法で製造した。
<処方>
成分 (100錠当たり)
活性成分 ……… 30.0g
乳糖 ……… 328.5g
コーンスターチ ……… 17.5g
ポリエチレングリコール
6000 ……… 5.0g
タルク ……… 25.0g
マグネシウム ステアレート……… 4.8g
脱イオン水 ……… 適量

まず、固状の有効成分の粒径を0.6mmメッシュ篩を用いて整粒した。
整粒後の有効成分、乳糖、タルク、マグネシウム ステアレート、及び処方半量のデンプンを混和した。残余半量のデンプンを水65mLに懸濁し、ついで、前記水260mL中にポリエチレングリコール処方量が含まれる煮沸溶液にこれを加えた。得られたパスタに賦形剤(pulverulent)を加え、水を追加して、この混合物を顆粒化する。得られた顆粒を35℃で一夜乾燥、1.2mmメッシュの篩を通して整粒した後、両面がレンズ状で上面に割り溝を形成した径が約10mmの錠剤を打錠して製造した。
製剤例4
例えば、2.0%注射剤は以下の方法で製造することができる。
<処方>
活性成分 ……… 50.0g
塩化ナトリウム ……… 22.5g
リン酸緩衝液、pH7.4 ……… 300.0g
脱イオン水に溶解して全量2500.0mLとする。
有効成分を脱イオン水1000mLに溶解した後、ミクロフィルターにてろ過するか、或いは脱イオン水1000mLに懸濁した。ついで、緩衝液を加えて、全量を2500mLにメスアップした。単位当たりの薬量を含有するものを製造するため、その1.0若しくは2.5mLをガラス製アンプル中に封入した(それぞれ20.0又は50.0mgの活性成分を含む注射剤となる)。

Claims (8)

  1. 式Iに示すカワラクトンの誘導体を含有し、抗酸化酵素の発現を増強する、医薬製剤


    式I

    (式中、R 及びの一方が水素原子であり、他方がハロゲン原子であるか、又は両方がハロゲン原子である。RはHMe、又は−CHOMeであり、RはOMeOEt、又はOPrである。)
  2. 式Iに示すカワラクトンの誘導体を含有し、酸化ストレスの関連する疾患を予防治療する、医薬製剤。

    式I

    (式中、R 及びR の一方が水素原子であり、他方がハロゲン原子であるか、又は両方がハロゲン原子である。R はH、Me、又は−CH OMeであり、R はOMe、OEt、又はOPrである。)
  3. 上記酸化ストレスの関連する疾患は、酸化ストレスの関連する癌、神経変性疾患、虚血性脳血管障害、虚血性心疾患、炎症性腸疾患、眼疾患、又はリウマチである、請求項記載の医薬製剤。
  4. 式I中のハロゲンが塩素原子である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬製剤。
  5. 式I中のがCl、RがCl、RがCHOCH、RがOCHである、請求項1〜4のいずれかに記載の医薬製剤。
  6. 式Iに示すカワラクトンの誘導体を含有する抗酸化ストレス剤。

    式I

    (式中、R 及びR の一方が水素原子であり、他方がハロゲン原子であるか、又は両方がハロゲン原子である。R はH、Me、又は−CH OMeであり、R はOMe、OEt、又はOPrである。)
  7. 式I中のハロゲンが塩素原子である、請求項6記載の抗酸化ストレス剤。
  8. 式I中のR がCl、R がCl、R がCH OCH 、R がOCH である、請求項6又は7記載の抗酸化ストレス剤
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