JP5548069B2 - 画像処理装置、及び、画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスプレイへ表示させる画像を処理する技術に関する。
近年、ユーザが車両を後進させて駐車させる際に、車載の画像処理装置が車載ディスプレイへ、車載カメラから取得した撮影画像を出力して表示させるとともに、現在のステアリング操舵角で後進させた場合の車両の予想進路をその画像とともに表示させる技術が開発されている。
この技術によれば、ユーザはディスプレイに映る撮影画像に含まれる予想進路を参考にしながら、車両を後進させることによって容易に駐車させることができる。
このような技術は、例えば、特許文献1に記載されている。
特開2005−186758号公報
しかし、ユーザがディスプレイに表示された車両の予想進路を含む撮影画像を見ながら容易に車両を駐車させることができたとしても、車両のドアを開けて車両から降車できる領域が、車両と隣の駐車車両などとの間に存在するか否かを確認できないという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、ユーザが車両のドアを開けて車両から降車できる領域が、車両と隣の駐車車両などとの間に存在するか否かを確認することができる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、車両に搭載される画像処理装置であって、前記車両の周辺を複数のカメラで撮影して得られる撮影画像に基づいて、仮想視点からみた前記車両及び前記車両の周辺の様子を示す合成画像を生成する生成手段と、生成された前記合成画像に含まれる前記車両の像へ、前記車両に備わるドアが開閉された場合の前記ドアの軌跡を描画する描画手段と、前記軌跡が描画された前記合成画像をディスプレイへ出力して表示させる出力手段とを備え、前記描画手段は、所定の角度で開かれた状態における前記ドアの先端を含む前記車両の前後方向と平行する車幅ラインを、前記合成画像に更に描画することを特徴とする
上記課題を解決するため、請求項2の発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記所定の角度は、前記ドアが最も開かれた状態の角度であることを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項3の発明は、請求項1に記載の画像処理装置において、前記所定の角度は、前記ドアが最も開かれた状態の角度よりも狭い角度であることを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項4の発明は、請求項1から請求項3の何れかに記載の画像処理装置において、前記車両のシフトポジションを取得する取得手段、を更に備え、前記出力手段は、前記シフトポジションが”R”の場合に、前記車幅ラインが描画された前記合成画像を前記ディスプレイへ出力することを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項5の発明は、請求項1から請求項3の何れかに記載の画像処理装置において、前記車両の走行速度を取得する取得手段を更に備え、前記表示手段は、前記走行速度が所定値以下の場合に、前記車幅ラインが描画された前記合成画像を前記ディスプレイへ出力することを特徴とする。
上記課題を解決するため、請求項6の発明は、車両に搭載される画像表示システムであって、請求項1から5のいずれかに記載の画像処理装置と、前記軌跡が描画された前記合成画像を表示するディスプレイと、を備えることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、画像を表示する表示方法であって、車両の周辺を複数のカメラで撮影して得られる撮影画像に基づいて、仮想視点からみた前記車両及び前記車両の周辺の様子を示す合成画像を生成する合成画像工程と、生成された前記合成画像に含まれる前記車両の像へ、前記車両に備わるドアが開閉された場合の前記ドアの軌跡を描画する描画工程と、前記軌跡が描画された前記合成画像を表示する表示工程とを備え、前記描画工程は、所定の角度で開かれた状態における前記ドアの先端を含む前記車両の前後方向と平行する車幅ラインを、前記合成画像に更に描画することを特徴とする。
請求項1から13の発明によれば、画像処理装置は、車両の周辺を複数のカメラで撮影して得られる撮影画像に基づいて生成した、仮想視点からみた車両及び車両の周辺の様子を示す合成画像に含まれる車両の像へ、車両に備わるドアを開閉された場合のドアの軌跡を描画し、軌跡が描画された合成画像をディスプレイへ出力して表示させる。このため、ユーザはディスプレイへ表示される合成画像に描画されたドアの軌跡を確認することができ、ユーザが車両のドアを開けて車両から降車できる領域が車両と隣の駐車車両などとの間に存在するか否かを確認することができる。
また、請求項2の発明によれば、画像表示処理装置は、仮想視点を車両に備わるドアの上にする。このため、ディスプレイにおいて、ドア付近の詳細な合成画像を出力して表示させることができ、ユーザは車両から降車できる領域が隣の駐車車両などとの間に存在するかどうかの確認が容易にできる。
また、請求項3の発明によれば、画像処理装置は、ユーザが車両を駐車させたと考えられる操作、即ち、シフトポジションが”P”の場合に軌跡が描画された合成画像をディスプレイへ表示させる。このため、ユーザはドアの軌跡が描画された合成画像をディスプレイへ表示させる操作を省略できる。
また、請求項4の発明によれば、画像処理装置は、ユーザが車両を駐車させたと考えられる操作、即ち、ドアがアンロックの状態の場合に、ドアの軌跡が描画された合成画像をディスプレイへ表示させる。このため、ユーザはドアの軌跡が描画された合成画像をディスプレイへ表示させる操作を省略できる。
また、請求項5の発明によれば、画像処理装置は、ユーザが車両を駐車させたと考えられる操作、即ち、ステアリングが略中立状態の場合に、ドアの軌跡が描画された合成画像をディスプレイへ表示させる。このため、ユーザはドアの軌跡が描画された合成画像をディスプレイへ表示させる操作を省略できる。
また、請求項6の発明によれば、画像処理装置は、ユーザが車両から降車すると考えられる状況、即ち、ACC電源が切断された場合に、ドアの軌跡が描画された合成画像をディスプレイへ表示させる。このため、ユーザはドアの軌跡が描画された合成画像をディスプレイへ表示させる操作を省略できる。
また、請求項7の発明によれば、画像処理装置は、所定の角度で開いた状態におけるドアの先端を含む車両の前後ろ方向と平行する車幅ラインをディスプレイへ出力して表示させる。このため、ユーザは、車両を駐車させようとする際に、ディスプレイへ表示される合成画像に描画された車幅ラインを確認することができ、車両を駐車させた場合に車両のドアを開けて車両から降車できる領域が車両と隣の駐車車両などとの間に存在するか否かを予測することができる。
また、請求項8の発明によれば、画像処理装置は、最大の角度で開いた状態におけるドアの先端を含む車両の前後ろ方向と平行する車幅ラインをディスプレイへ出力して表示させる。このため、ユーザは、車両を駐車させようとする際に、ディスプレイへ表示される合成画像に描画された車幅ラインを確認することができ、車両を駐車させた場合に車両のドアを最大に開けて車両から降車できるか否かを予測することができる。
また、請求項9の発明によれば、画像処理装置は、最大の角度よりも狭い角度で開いた状態におけるドアの先端を含む車両の前後ろ方向と平行する車幅ラインをディスプレイへ出力して表示させる。このため、ユーザは、車両を駐車させようとする際に、ディスプレイへ表示される合成画像に描画された車幅ラインを確認することができ、車両を駐車させた場合に車両のドアを最大よりも狭い角度で開けて車両から降車できるか否かを予測することができる。
また、請求項10の発明によれば、画像処理装置は、ユーザが車両を駐車させようとしているのを予測できる操作、即ち、シフトポジションが”R”の場合に車幅ラインが描画された合成画像を表示させる。このため、ユーザは車幅ラインが描画された合成画像をディスプレイへ表示させる操作を省略できる。
また、請求項11の発明によれば、画像処理装置は、ユーザが車両を駐車しようと考えられる操作、即ち、走行速度が所定値以下の場合に、車幅ラインが描画された合成画像をディスプレイへ出力する。このため、ユーザは車幅ラインが描画された合成画像をディスプレイへ表示させる操作を省略できる。
図1は、車両を示す図である。 図2は、車載装置システムのシステムブロック図である。 図3は、車両を示す図である。 図4は、合成画像生成処理を説明する図である。 図5は、ドア軌跡描画処理及び車幅ライン描画処理を示す図である。 図6は、合成画像の一例を示す図である。 図7は、画像処理装置の処理フローを示す図である。 図8は、画像処理装置の処理フローにおける所定の条件を示す図である。 図9は、画像処理装置の処理フローにおける所定の条件を示す図である。 図10は、合成画像の一例を示す図である。 図11は、ドア軌跡描画処理を示す図である。 図12は、撮影画像の一例を示す図である。 図13は、ドア軌跡描画処理を示す図である。 図14は、車両の予想進路を示す指標の一例を示す図である。 図15は、画像処理装置の処理フローを示す図である。 図16は、車両を示す図である。 図17は、車両を示す図である。 図18は、合成画像の一例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
<代表の実施の形態>
<システム構成>
代表の実施の形態の画像表示システムの構成を図1、及び、図2に基づいて説明する。画像表示システムSYは、画像処理装置1、及び、ディスプレイ8を備える。画像表示システムSYは、車両19の運転席と助手席との間のセンターコンソール上部に、ディスプレイ8を表出させて搭載される。
また、画像表示システムSYは、フロントカメラ9、右サイドカメラ10、左サイドカメラ11、及び、リヤカメラ12(以降において、カメラ9〜12という)を信号線により電気的に接続されている。
更に、画像表示システムSYは、車両19の情報を検知する検知部である、車速センサ13、操舵角センサ14、シフトポジションセンサ15、カメラスイッチ16、ドアスイッチ17、及び、ACCスイッチなどと信号線により電気的に接続されている。
フロントカメラ9は、図3に示すように車両19の前端にあるナンバープレート取付位置の近傍に設けられ、その光軸は車両19の直進方向へ向けられている。
右サイドカメラ10は、図3に示すように右サイドミラーに設けられており、その光軸は車両19の直進方向を基準にした右方向に沿って外部へ向けられている。
左サイドカメラ11は、図3に示すように左サイドミラーに設けられており、その光軸は車両19の直進方向を基準にした左方向に沿って外部へ向けられている。
リヤカメラ12は、図3に示すように車両19の後端にあるナンバープレート取付位置の近傍に設けられ、その光軸は車両19の直進方向の逆方向へ向けられている。
なお、フロントカメラ9やリヤカメラ12の取り付け位置は、左右略中央であることが望ましいが、左右中央から左右方向に多少ずれた位置であってもよい。
カメラ9〜12のレンズとしては魚眼レンズなどが採用されており、カメラ9〜12は180度以上の画角を有している。このため、これら4つの撮像部を利用することで、車両19の全周囲の撮影が可能となっている。
車速センサ13は、車両19が移動した際に車輪が回転する速度を車速信号として画像表示システムSYへ出力する。車速センサ13は、車両19のエンジンルーム内に設置される。
操舵角センサ14は、車両19に備わるステアリング20がユーザにより操舵された際の角度を操舵角度信号として画像表示システムSYへ出力する。操舵角センサ14は、ステアリング20の回転軸近傍に設置される。
シフトポジションセンサ15は、車両19に備わる変速ギヤを変更するシフトがユーザによって操作可能になっており、このシフトポジションを検出してシフトポジションを示す信号を画像表示システムSYへ出力する。シフトポジションセンサ15は、車両19のセンターコンソール中央部に備わるシフトレバー近傍に設定される。
カメラスイッチ16は、画像表示システムSYが、ディスプレイ8へ表示させる車両周辺の様子を示す合成画像を表示させる機能を発揮させるか否かを、ユーザへ選択可能にさせるスイッチである。ユーザによってカメラスイッチ16がオンやオフにされると、オン・オフ信号を画像表示システムSYへ出力する。カメラスイッチ16は、画像表示システムSYのディスプレイ8の枠に備わる。
なお、画像表示システムSYは、ユーザによってカメラスイッチ16が操作された場合以外に、所定の条件を満たす場合に、ディスプレイ8へ合成画像を表示する場合がある。所定の条件の詳細については後述する。
ドアスイッチ17は、車両19に備わる5つのドア21がユーザによりロックされた場合に、オン信号を画像表示システムSYへ出力し、ドア21がユーザによりアンロックされた場合に、オフ信号を画像表示システムSYへ出力するスイッチである。ドアスイッチ17は、5つのドア21それぞれの近傍に備わる。
ACCスイッチ18は、ユーザによりオフからオンへ操作された場合、即ち、車両19に備わるアクセサリー(以降、ACC(Accessory)という)へ電源からの電力が供給される場合にオン信号を画像表示システムSYへ出力し、ACCスイッチ18がオフされた場合、即ち、車両19に備わるアクセサリーへ電源から供給された電力が切断した場合に、オフ信号を画像表示システムSYへ出力する。ACCスイッチ18は、車両19の運転席近傍に備わる。
画像表示システムSYが備える、画像処理装置1は、情報取得部2、画像処理部3、制御部6、及び、画像出力部7などを備える。
情報取得部2は、例えば、インターフェースであり、カメラ9〜12が撮影して出力する撮影画像、車速センサ13が出力する車速信号、操舵角センサ14が出力する操舵角信号、シフトポジションセンサ15が出力するシフトポジションを示す信号、カメラスイッチ16が出力するオンやオフの信号、ドアスイッチ17が出力するオンやオフの信号、及び、ACCスイッチ18が出力するオンやオフの信号などを取得する。
画像出力部7は、例えば、インターフェースであり、画像処理部3が生成した合成画像をディスプレイ8へ出力して表示させる。
画像処理部3は、合成画像生成部4、描画部5などを備える。画像処理部3は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などのハードウェア回路である。合成画像生成部4は、カメラ9〜12が撮影して得た複数の撮影画像に基づいて、仮想視点から見た車両19及び車両の周辺の様子を示す合成画像を生成する。合成画像生成部4が合成画像を生成する詳細な方法については後述する。
描画部5は、ドア軌跡描画部5a及びライン描画部5bを備える。ドア軌跡描画部5aは、合成画像に含まれる車両19の像へ、車両に備わるドア21が開閉された場合のドア21の軌跡を描画する。ドア軌跡描画部5aが合成画像へドア21の軌跡を描画する詳細な方法については後述する。また、ライン描画部5bは、合成画像へ、車両に備わるドア21が所定の角度で開かれた状態におけるドア21の先端を含む車両19の前後方向と平行するライン、即ち、車幅ラインを描画する。ライン描画部5bが合成画像へ車幅ラインを描画する詳細な方法については後述する。
制御部6は、演算部6a、不揮発性記憶部6b、及び、揮発性記憶部6cなどを備える。制御部6は、例えば、マイクロコンピュータである。演算部6aは、例えば、CPUである。不揮発性記憶部6bは、例えば、ROMである、揮発性記憶部6cは、例えば、RAMである。制御部6は、演算部6aが不揮発性記憶部6bに記憶されている種々の機能を発揮するためのプログラムを実行する。また、制御部6は、そのプログラムを発揮するために揮発性記憶部6cをワーキングエリアとして利用する。制御部6が発揮する種々の機能については後述する。
<合成画像生成処理>
ここで、画像処理部3が備える合成画像生成部4が合成画像を生成する詳細な方法について詳細に説明する。
画像処理装置1が備える情報取得部2は、カメラ9〜12が撮影した、図4に示すような、撮影画像P1〜P4をカメラ9〜12より取得する。情報取得部2は、取得した撮影画像P1〜P4を画像処理部3へ出力する。
画像処理部3は、入力した撮影画像P1〜P4を図示しない揮発性記憶部へ記憶する。
画像処理部3が備える合成画像生成部4は、図示しない揮発性記憶部に記憶された、撮影画像P1〜P4を、図4に示すような、仮想的な三次元空間における立体曲面SPに投影する。立体曲面SPは、例えば略半球状(お椀形状)をしており、その中心部分(お椀の底部分)が車両19が存在する位置として定められている。撮影画像P1〜P4に含まれる各画素の位置と、この立体曲面SPの各画素の位置とは予め対応関係が定められている。このため、立体曲面SPの各画素の値は、この対応関係と撮影画像P1〜P4に含まれる各画素の値とに基づいて決定される。
撮影画像P1〜P4の各画素の位置と立体曲面SPの各画素の位置との対応関係は、車両19における4つの車載カメラであるカメラ9〜12の配置(相互間距離、地上高さ、光軸角度等)に依存する。このため、この対応関係を示すテーブルデータが、図示しない不揮発性記憶部に記憶された車種別データに含まれている。
また、車種別データに含まれる車体の形状やサイズを示すポリゴンデータが利用され、車両19の三次元形状を示すポリゴンモデルである車両像が仮想的に構成される。構成された車両像は、立体曲面SPが設定される三次元空間において、車両19の位置と定められた略半球状の中心部分に配置される。
さらに、立体曲面SPが存在する三次元空間に対して、合成画像生成部4により仮想視点VPが設定される。仮想視点VPは、視点位置と視野方向とで規定され、この三次元空間における車両19の周辺に相当する任意の視点位置に任意の視野方向に向けて設定される。
そして、設定された仮想視点VPに応じて、立体曲面SPにおける必要な領域が画像として切り出される。仮想視点VPと、立体曲面SPにおける必要な領域との関係は予め定められており、テーブルデータとして図示しない不揮発性記憶部等に予め記憶されている。一方で、設定された仮想視点VPに応じてポリゴンのモデルに関してレンダリングがなされ、その結果となる二次元の車両19の像が、切り出された画像に対して重畳される。これにより、車両19及びその車両19の周辺を任意の仮想視点VPからみた様子を示す合成画像が生成されることになる。
例えば、視点位置が車両19の位置の略中央の直上で、視野方向が直下方向とした仮想視点VPaを設定した場合は、車両19の略直上から車両19を見下ろすように、車両19及び車両19の周辺の領域を示す合成画像CPaが生成される。また、図中に示すように、視点位置が車両19の位置の左後方で、視野方向が車両19における略前方方向とした仮想視点VPbを設定した場合は、車両19の左後方からその周辺全体を見渡すように、車両19及び車両19の周辺の領域を示す合成画像CPaが生成される。
なお、実際に合成画像を生成する場合においては、立体曲面SPの全ての画素の値を決定する必要はなく、設定された仮想視点VPに対応して必要となる領域の画素の値のみを撮影画像P1〜P4に基づいて決定することで、処理速度を向上できる。
画像処理装置1では、このような合成画像生成部4の機能を利用することで、車両19の周辺の任意の視点からみた合成画像を生成して、ディスプレイ8へ生成した合成画像CPaを出力して表示させることができる。
<ドア軌跡描画処理>
ここで、画像処理部3が備えるドア軌跡描画部5aがドア21の軌跡を描画する詳細な方法について詳細に説明する。
ドア軌跡描画部5aは、合成画像CPaに含まれる車両19の像へ車両19に備わるドア21が開閉された場合の図5に示すようなドア21の軌跡DK(以降、ドア軌跡DKという)を描画する。ドア軌跡描画部5aは、ドア軌跡DKを図示しない不揮発性記憶部に記憶されているデータに基づいて描画する。
そのデータは、車両19が備えるドア21の横方向の長さと、車両19においてドア21が閉められた状態を基準にしてドア21が最も開かれた場合の角度(以降においてドア開度という)とから構成される。
ドア軌跡描画部5aは、図示しない不揮発性記憶部に記憶されたドア21の長さとドア開度とから、合成画像CPaにおいて、車両19においてドア21が閉じられた状態から最も開かれた状態にした場合のドア21の先端の軌跡を破線などによって示す弧を描画する。
そして、ドア軌跡描画部5aは、ドア21が閉じられた状態のドア21の長さからを示す辺の一端とドア21が最も開けられた状態のドアの長さを示す辺の一端とを合成画像CPaに含まれる車両19の像のドア21の開閉軸に一致させる。そして、ドア軌跡描画部5aは。破線により描かれた弧をその2辺それぞれの他端と一致させて扇形のドア軌跡DKを合成画像CPaへ描画する。つまり、ドア軌跡描画部5aは、合成画像CPaに含まれる車両19の像の開閉軸にドア軌跡DKである扇形の頂点を一致させるように描画する。
ドア軌跡描画部5aは、5つあるドア21のうちリヤゲート以外の4つのドア21それぞれに対してドア軌跡DKを描画する。
なお、リヤゲート22については、最も開かれた場合の軌跡が車両19の像へ描画され、車両19の後部に位置するように描画される。
また、ドア21は多段式であるため、ユーザがドア21を全開にしようとした場合に、ドア21は閉められた状態から全開にされる前の所定の角度(例えば、50度)において、一旦、止まるように構成され、その状態からユーザがドア21をより強く開けようとした場合に全開の角度(例えば、90度)まで開かれる。
なお、閉められたドア21cを「0段」とし、所定の角度において開けられたドア21bを「1段」とし、最も開かれたドア21aを「2段」とする。
車両19が多段式のドア21を備えるのは、ドア21を全開にしなくてもユーザが車両19から降車できるドア21の開きを、ユーザがドア21を開けたときに感覚的にわかるようにするためである。
従って、ドア軌跡描画部5aは、図示しない不揮発性記憶部に記憶されている1段目のドア21の開度に基づいて、ドア軌跡DKへ1段目までドア21が開かれた場合のドア21の位置を示すラインL2についても描画する。
このような合成画像CPa、即ち、図6の下方に示すような合成画像CPaがディスプレイ8へ表示されることによって、ユーザはディスプレイへ表示される合成画像CPaに描画されたドア21の軌跡を確認することができ、ユーザが車両19のドア21を開けて車両19から降車できる領域が、車両19と隣の駐車車両などとの間に存在するか否かを確認することができる。
更に、ユーザは、ディスプレイ8へ表示される合成画像CPaに描画されたドア軌跡DK、即ち、扇形の弧の部分に基づいて、車両19を駐車させた場合にドア21をどのくらい開くことができるかを確認できる。
更に、ユーザは、ディスプレイ8へ表示される合成画像CPaに描画されたドア軌跡DK、即ち、扇形に示される1段目までドア21を開いた場合のドア21の位置を示すラインL2に基づいて、車両19を駐車させた場合にドア21を1段目まで開いた状態で車両19から降車することができるかを確認できる。
<車幅ライン描画処理>
ここで、画像処理部3が備えるライン描画部5bが車幅ラインを描画する詳細な方法について詳細に説明する。
ライン描画部5bは、合成画像CPaに含まれる車両19の像へ、所定の角度で開かれた状態におけるドア21の先端を含む車両19の前後方向と平行するライン、即ち、車幅ラインを描画する。
つまり、ライン描画部5bは、合成画像CPaに含まれる車両19の像へ、最も開かれた状態におけるドア21の先端を含む車両19の前後方向と平行する図5に示すような車幅ラインL1を描画する。
更に、ライン描画部5bは、合成画像CPaに含まれる車両19の像へ、ドア21が閉められた状態から全開にされる前の所定の角度(例えば、50度)におけるドア21の先端を含む車両19の前後方向と平行する図5に示すような車幅ラインL2を描画する。
つまり、ライン描画部5bは、図5に示すように車両19の両側において車幅ラインL1及びL2を描画する。
このような合成画像CPa、即ち、図6の上方に示すような合成画像CPaが、ディスプレイ8へ表示されることによって、ユーザは、車両19を駐車させようとする際に、ディスプレイ8へ表示される合成画像CPaに描画された車幅ラインを確認することができ、車両19を駐車させた場合にドア21を開けて車両19から降車することができるかどうかを予測することができる。
更に、ユーザは、車両19を駐車させようとする際に、ディスプレイ8へ表示される合成画像CPaに描画された車幅ラインL1に基づいて、車両19を駐車させた場合にドア21を全開にすることができるかを予測できる。結果、ユーザは、全開にして車両19から降車することができるスペースへ車両19を駐車させることができる。
更に、ユーザは、車両19を駐車させようとする際に、ディスプレイ8へ表示される合成画像CPaに描画された車幅ラインL2に基づいて、車両19を駐車させた場合にドア21を1段目まで開いた状態で車両19から降車することができるかを予測できる。結果、ユーザは、全開にはできないがドア21を1段目まで開けることができるスペースへ車両19を駐車させることができる。
<画像処理のフロー>
次に、画像処理装置1が実行する、「ドア軌跡描画処理」及び「車幅ライン描画処理」を含めた処理の流れを図7に示す処理フローに基づいて詳細に説明する。
なお、画像処理装置1は、ユーザに操作により電源が投入された場合に、図7に示す処理フローを所定の周期で実行し、ユーザ操作により電源が切断された場合に、その処理フローを終了する。
まず、画像処理装置1は、合成画像CPaをディスプレイ8へ出力して表示させるモードか否かを判定する(ステップS1)。
そのために、画像処理装置1が備える情報取得部2は、車速センサ13、操舵角センサ14、シフトポジションセンサ15、カメラスイッチ16、ドアスイッチ17、及び、ACCスイッチ18から取得した種々の信号を、画像処理装置1が備える制御部6へ出力する。
制御部6は、入力した所定の状態を示す信号と制御部6が備える不揮発性記憶部6bに記憶している所定の条件とに基づいて、所定の条件を満たすと判定する場合に、以降の処理を実行して合成画像CPaをディスプレイ8へ出力して表示させる(ステップS1においてYES)。
制御部6は、入力した所定の状態を示す信号と制御部6が備える不揮発性記憶部6bに記憶している所定の条件とに基づいて、所定の条件を満たさないと判定する場合は、所定時間(例えば、20ms)後に所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS1においてNO)。
ここで、制御部6が所定の条件を満たすか否かを判定する具体的な例について説明する。制御部6は、図8に示す条件を満たすか否かを判定し、図8に示す条件を満たしたと判定した場合に以降の画像処理を実行する。
所定の条件として例えば、制御部6は、図8に示す「前進カメラモード」の条件を満たすか否かを判定する。つまり、制御部6は、車速センサ13から入力した車速信号に基づいて、車速が所定値(例えば、3km/h)以下であると判定する場合で、カメラスイッチ16から入力した信号がオンを示すと判定するとき、シフトポジションセンサ15から入力したシフトポジションを示す信号に基づいて、シフトポジションが”N”若しくは”D”であると判定するときには「前進カメラモード」であると判定する。
このように、画像処理装置1は、制御部6が「前進カメラモード」を判定した場合に、以降の処理において、車両19を仮想視点VPから俯瞰した合成画像CPaをディスプレイ8へ表示させる処理を実行するので、ユーザは車両19を前進駐車させる際にディスプレイ8に映る車両19を仮想視点VPから俯瞰した合成画像CPaを見ながら運転できる。
所定の条件として例えば、制御部6は、図8に示す「停車カメラモード」の条件を満たすか否かを判定する。つまり、制御部6は、車速センサ13から入力した車速信号に基づいて、車速が所定値(例えば、0km/h)以下であると判定する場合で、シフトポジションセンサ15から入力したシフトポジションを示す信号に基づいて、シフトポジションが”P” 若しくは”N”であると判定するときには「停車カメラモード」であると判定する。
なお、車両19はシフトが”P”の場合は停車しているため、車速が0km以上である場合は殆どないが、車両19が故障している場合を考慮して安全のために車速が0km以下であることを確認している。
このように、画像処理装置1は、制御部6が「停車カメラモード」を判定した場合に、以降の処理において、車両19を仮想視点VPから俯瞰した合成画像CPaをディスプレイ8へ表示させる処理を実行するので、ユーザは車両19を一旦停車させて駐車させる際にディスプレイ8に映る車両19を仮想視点VPから俯瞰した合成画像CPaを見ながら運転できる。
所定の条件として例えば、制御部6は、図8に示す「後退カメラモード」の条件を満たすか否かを判定する。つまり、制御部6は、シフトポジションセンサ15から入力したシフトポジションを示す信号に基づいて、シフトポジションが”R”であると判定する場合には「後退カメラモード」であると判定する。
このように、画像処理装置1は、制御部6が「停車カメラモード」を判定した場合に、以降の処理において、車両19を仮想視点VPから俯瞰した合成画像CPaをディスプレイ8へ表示させる処理を実行するので、ユーザは車両19を後退駐車させる際にディスプレイ8に映る車両19を仮想視点VPから俯瞰した合成画像CPaを見ながら運転できる。
以上説明した所定の条件には、ユーザがディスプレイ8へ表示される合成画像CPaを参考にして車両19を運転しても安全上問題ないと考えられる車両19の状態であることが条件としている。
次に、画像処理装置1が備える情報取得部2は、カメラ9〜カメラ12が撮影した図4に示すような、撮影画像P1〜P4を取得する(カメラ撮影画像取得処理)。情報取得部2は、カメラ9〜12から取得した撮影画像P1〜P4を画像処理部3へ出力する(ステップS2)。
次に、画像処理部3が備える合成画像生成部4は、情報取得部2から入力した撮影画像P1〜P4に基づいて、前述した合成画像を生成する(合成画像生成処理)。つまり、画像処理部3は、撮影画像P1〜P4に基づいて、仮想視点VPからみた車両19及び車両19の周辺の様子を示す合成画像CPaを生成する(ステップS3)。
次に、画像処理装置1は、車幅ラインが描画された合成画像CPaをディスプレイ8へ出力して表示させるモードか否かを判定する(ステップS4)。そのために、画像処理装置1が備える情報取得部2は、車速センサ13、操舵角センサ14、シフトポジションセンサ15、カメラスイッチ16、ドアスイッチ17、及び、ACCスイッチ18から取得した種々の信号を、画像処理装置1が備える制御部6へ出力する。
制御部6は、入力した所定の状態を示す信号と制御部6が備える不揮発性記憶部6bに記憶している所定の条件とに基づいて、所定の条件を満たすと判定する場合に、画像処理装置1が備える描画部5のライン描画部5bにライン跡描画処理を実行させる(ステップS4においてYES)。
制御部6は、入力した所定の状態を示す信号と制御部6が備える不揮発性記憶部6bに記憶している所定の条件とに基づいて、所定の条件を満たさないと判定する場合は、ライン描画部5bにライン跡描画処理を実行させないで、ドア軌跡DKを合成画像CPaへ描画させるか否かを判定する(ステップS4においてNO)。
ここで、制御部6が所定の条件を満たすか否かを判定する具体的な例について説明する。制御部6は、図8に示す一部の条件を満たすか否かを判定し、図8に示す一部の条件を満たしたと判定した場合に、ライン描画部5bへ車幅ラインL1及びL2を合成画像CPaへ描画する処理を実行させる。
所定の条件として例えば、制御部6は、図8に示す「前進カメラモード」の条件を満たすか否かを判定する。
つまり、画像処理装置1は、制御部6が「前進カメラモード」を判定した場合に、以降の処理において、前述した車幅ラインL1及びL2が描画された合成画像CPaをディスプレイ8へ表示させる処理を実行するので、ユーザは車両19を前進駐車させる際にディスプレイ8に映る車幅ラインL1及びL2が隣の駐車車両などと重ならないように運転でき、結果、駐車した際にユーザが車両19のドア21を開けて車両19から降車できる領域が車両19と隣の駐車車両などとの間に存在するか否かを確認することができる。
所定の条件として例えば、制御部6は、図8に示す「停車カメラモード」のうち一定の条件を満たすか否かを判定する。一定の条件とは、制御部6は、車速センサ13から入力した車速信号に基づいて、車速が所定値(例えば、0km/h)以下であると判定する場合で、シフトポジションセンサ15から入力したシフトポジションを示す信号に基づいて、シフトポジションが”P”であると判定するときには「停車カメラモード」であると判定する。即ち、シフトポジションが”N”である場合を含まない。
つまり、画像処理装置1は、制御部6が一定の「停車カメラモード」を判定した場合に、以降の処理において、前述した車幅ラインL1及びL2が描画された合成画像CPaをディスプレイ8へ表示させる処理を実行するので、ユーザは車両19を一旦停車させて駐車させようとする際にディスプレイ8に映る車幅ラインL1及びL2が隣の駐車車両などと重ならないように運転でき、結果、駐車した際にユーザが車両19のドア21を開けて車両19から降車できる領域が車両19と隣の駐車車両などとの間に存在するか否かを確認することができる。
所定の条件として例えば、制御部6は、図8に示す「後退カメラモード」の条件を満たすか否かを判定する。つまり、制御部6は、シフトポジションセンサ15から入力したシフトポジションを示す信号に基づいて、シフトポジションが”R”であると判定する場合には「後退カメラモード」であると判定する。
つまり、画像処理装置1は、制御部6が「後退カメラモード」を判定した場合に、以降の処理において、前述した車幅ラインL1及びL2が描画された合成画像CPaをディスプレイ8へ表示させる処理を実行するので、ユーザは車両19を後退駐車させる際にディスプレイ8に映る車幅ラインL1及びL2が隣の駐車車両などと重ならないように運転でき、結果、駐車した際にユーザが車両19のドア21を開けて車両19から降車できる領域が車両19と隣の駐車車両などとの間に存在するか否かを確認することができる。
また、ユーザは車幅ラインL1及びL2が描画された合成画像CPaを表示させる操作、即ち、ユーザはカメラスイッチ16を操作することを省略できる。
次に、画像処理部3が備える描画部5のライン描画部5bは、前述した車幅ラインを描画する(車幅ライン描画処理)。ライン描画部5bは、所定の角度で開かれた状態におけるドア21の先端を含む車両19の前後方向と平行する車幅ラインを合成画像CPaに描画する。
つまり、描画部5bは、最も開かれた状態におけるドア21の先端を含む車両19の前後方向と平行する車幅ラインL1と、ドア21が閉められた状態から全開にされる前の所定の角度(例えば、50度)で開かれたドア21の先端を含む車両19の前後方向と平行する車幅ラインL2とを合成画像CPaに含まれる車両19の像へ描画する(ステップS5)。
次に、画像処理装置1は、ドア軌跡DKが描画された合成画像CPaをディスプレイ8へ出力して表示させるモードか否かを判定する(ステップS6)。そのために、画像処理装置1が備える情報取得部2は、車速センサ13、操舵角センサ14、シフトポジションセンサ15、カメラスイッチ16、ドアスイッチ17、及び、ACCスイッチ18から取得した種々の信号を、画像処理装置1が備える制御部6へ出力する。
制御部6は、入力した所定の状態を示す信号と制御部6が備える不揮発性記憶部6bに記憶している所定の条件とに基づいて、所定の条件を満たすと判定する場合に、画像処理装置1が備える描画部5のドア軌跡描画部5aにドア軌跡描画処理を実行させる(ステップS6においてYES)。
制御部6は、入力した所定の状態を示す信号と制御部6が備える不揮発性記憶部6bに記憶している所定の条件とに基づいて、所定の条件を満たさないと判定する場合は、画像処理部3に対して画像出力部7へ合成画像CPaを出力させるとともに、画像出力部7にディスプレイ8へ合成画像CPaを出力して表示させる(ステップS6においてNO)。
ここで、制御部6が所定の条件を満たすか否かを判定する具体的な例について説明する。制御部6は、図9に示す条件を満たすか否かを判定し、図9に示す条件を満たしたと判定した場合にドア軌跡描画部5aにドア軌跡描画処理を実行させる。
所定の条件として例えば、制御部6は、図9に示す「ユーザ要求モード」の条件を満たすか否かを判定する。つまり、制御部6は、「前進カメラモード」を判定した場合において、ドアスイッチ17からの信号がオンからオフであると判定したときに「ユーザ要求モード」であると判定する。
更に、制御部6は、「停車カメラモード」を判定した場合において、ドアスイッチ17からの信号がオンであると判定したときに「ユーザ要求モード」であると判定する。
更に、制御部6は、「後退カメラモード」を判定した場合において、ドアスイッチ17からの信号がオンからオフであると判定したときに「後退カメラモード」であると判定する。
つまり、画像処理装置1は、制御部6が「ユーザ要求モード」を判定した場合に、以降の処理において、前述したドア軌跡DKが描画された合成画像CPaをディスプレイ8へ表示させる処理を実行するので、ユーザは車両19を後退駐車させた際にディスプレイ8に映るドア軌跡DKに基づいて車両19と隣の駐車車両などの間に車両19から降車可能な領域があるかどうかを確認できる。また、ユーザはドア軌跡DKが描画された合成画像CPaをディスプレイ8へ表示させる操作を省略できる。
所定の条件として例えば、制御部6は、図9に示す「降車モード」の条件を満たすか否かを判定する。つまり、制御部6は、「停車カメラモード」を判定した場合において、ACCスイッチ18からの信号がオンからオフになったと判定したときに「降車モード」であると判定する。
更に、制御部6は、「停車カメラモード」を判定した場合において、ドアスイッチ17からの信号がオンからオフになったと判定したときに「降車モード」であると判定する。
つまり、画像処理装置1は、制御部6が「降車モード」を判定した場合に、以降の処理において、前述したドア軌跡DKが描画された合成画像CPaをディスプレイ8へ表示させる処理を実行するので、ユーザは車両19を駐車させた際にディスプレイ8に映るドア軌跡DKに基づいて車両19と隣の駐車車両などの間に車両19から降車可能な領域があるかどうかを確認できる。また、ユーザはドア軌跡DKが描画された合成画像CPaをディスプレイ8へ表示させる操作を省略できる。
なお、車両19はACC電源がユーザによって切断されると車両19に備わるACCが機能しなくなるが、画像表示システムSYはコンデンサなどに蓄えられた電力に基づいて合成画像CPaを所定時間(例えば、180秒)のみディスプレイ8へ表示させることができる。つまり、画像表示システムSYは、ACCスイッチ信号がオフになった場合でも所定時間において合成画像CPaをディスプレイ8へ表示させることができる。
所定の条件として例えば、制御部6は、図9に示す「ドア開スペース確認モード」の条件を満たすか否かを判定する。つまり、制御部6は、「前進カメラモード」を判定した場合において、操舵角センサ14からの信号に基づいて操舵角が略中立状態にあると判定したときに「ドア開スペース確認モード」であると判定する。
更には、制御部6は、「後退カメラモード」を判定した場合において、操舵角センサ14からの信号に基づいて操舵角が略中立状態にあると判定したときに「ドア開スペース確認モード」であると判定する。
つまり、画像処理装置1は、制御部6が「ドア開スペース確認モード」を判定した場合に、以降の処理において、前述したドア軌跡DKが描画された合成画像CPaをディスプレイ8へ表示させる処理を実行するので、ユーザは車両19を駐車させた際にディスプレイ8に映るドア軌跡DKに基づいて車両19と隣の駐車車両などの間に車両19から降車可能な領域があるかどうかを確認できる。また、ユーザはドア軌跡DKが描画された合成画像CPaをディスプレイ8へ表示させる操作を省略できる。
次に、画像処理部3が備える描画部5のドア軌跡描画部5aは、前述したドア軌跡を描画する(ドア軌跡描画処理)。ドア軌跡描画部5aは、前述したように合成画像CPaに含まれる車両19の像へ、車両19に備わるドア21が開閉された場合のドア軌跡DKを描画する(ステップS7)。
次に、画像処理部3が備える画像出力部7は、車幅ラインL1及びL2、又は、ドア軌跡DKが描画された合成画像CPaをディスプレイ8へ出力する(合成画像出力処理)。そして、ディスプレイ8は画像処理装置1が備える画像出力部7が出力した合成画像CPaを表示する(ステップS8)。
以上、本発明の代表の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記代表の実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。以下では他の実施形態である変形例について説明する。もちろん、以下で説明する形態を適宜組み合わせても良い。
<変形例1>
上記代表の実施の形態における、「車幅ライン描画処理」及び「ドア軌跡描画処理」において図6を参照してユーザが車両19を後退駐車させる場合について説明したが、図10に示すようにユーザが車両19を前進駐車させる場合にも、画像処理装置1は、車幅ラインL1及びL2を合成画像CPaへ描画してディスプレイ8へ表示させても良い。更に、ユーザが車両19を前進駐車させた場合にも、画像処理装置1は、ドア軌跡DKを合成画像CPaへ描画してディスプレイ8へ表示させても良い。
これにより、画像処理装置1は、車両19が前進駐車される際にも、車幅ラインL1及びL2、又は、ドア軌跡DKを描画した合成画像CPaをディスプレイ8へ出力して表示させることができ、ユーザはディスプレイ8へ表示される合成画像CPaに描画されたドアの軌跡DKを確認することができ、ユーザが車両19のドア21を開けて車両19から降車できる領域が、車両と隣の駐車車両などとの間に存在するか否かを確認することができる。
<変形例2>
上記代表の実施の形態における、「ドア軌跡描画処理」において「ドア軌跡描画部5aは、ドア軌跡DKを図示しない不揮発性記憶部に記憶されているデータに基づいて描画する」と説明したが、例えば、画像処理装置1が備える画像処理部3のドア軌跡描画部5aは、車両19を停車させて車両19に備わる左前のドア21が開閉された状態において、左サイドカメラ11が撮影した撮影画像の変化に基づいてドア軌跡DKを描画しても良い。
(ドア開度導出処理)
この方法、即ち、ドア開度導出処理について具体的に説明する。まず、左サイドカメラ11は車両19の左前のドア21に備わる左サイドミラーに搭載される。従って、左サイドミラーは、左前のドア21が開閉された際に動くとともに、左サイドミラーに搭載される左サイドカメラ11も動くため、左サイドカメラ11が撮影する撮影画像もその開閉に応じて変化する。
つまり、図11の左の車両19が示すように左前のドア21が0段目にされた状態、図11の中央の車両19が示すように左前のドア21が1段目まで開けたられた状態、図11の右の車両19が示すように左前のドア21が2段目まで開けられたそれぞれの状態において、左サイドカメラ11が撮影画像を撮影する。
そして、左サイドカメラ11がそれぞれの状態において撮影した撮影範囲H1、H2、及び、H3に映るようにポールからなるポイントPTが設置される。
左サイドカメラ11が撮影したポイントPTを含めた撮影画像は、例えば、図12のようになる。図12の最も上の撮影画像P5は、左前のドア21が0段目にされたた状態で左サイドカメラ11が撮影した画像である。図12の中央の撮影画像P6は、左前のドア21を1段目にされた状態で左サイドカメラ11が撮影した画像である。図12の最も下の撮影画像P7は、左前のドア21を2段目にされた状態で左サイドカメラ11が撮影した画像である。それぞれの撮影画像には、ポイントPTが異なった位置に映っている。つまり、ドア軌跡描画部5aは、このポイントPTの映る位置の差に基づいて左前のドア21が1段目及び2段目に開かれた際の角度を求める。
例えば、ドア軌跡描画部5aは、撮影画像それぞれに映るポイントPTの位置の差をキーにして、自らが備える図示しない不揮発性記憶部に予め記憶された撮影画像に映るポイントPTの位置の差と角度との関係を規定したマップを検索してドア開度を求める。
他方で、左前のドア21の横の長さについては、上記代表の実施の形態において説明したように、画像処理部3が備える図示しない不揮発性記憶部に予め記憶されており、この不揮発性記憶部に予め記憶されている左ドア21の横の長さと、撮影画像により求めたドア開度とにより、上記代表の実施の形態において説明したように、ドア軌跡描画部5aがドア軌跡DKを描画する。
また、左後のドア21のドア軌跡DKについても左サイドカメラ11が撮影した撮影画像に基づいて描画する。
この方法について具体的に説明する。車両19に備わる左サイドカメラ11は、左前のドア21が0段目にされた状態、即ち、閉じられた状態にされるため、図13の左の車両19が示すように左後方を含めた撮影範囲H4となる。また、左サイドカメラ11は、左前のドア21が1段目にされた状態、即ち、所定の角度まで開けられた状態にされるため、図13の中央の車両19が示すように左後方を含めた撮影範囲H5となる。また、左サイドカメラ11は、左前のドア21が2段目にされた状態、即ち、最大の角度まで開けられた状態にされるため、図13の右の車両19が示すように左後方を含めた撮影範囲H6となる。
そして、図13の中央の車両19が示すように左後のドア21を1段目まで開けられた状態、図13の右の車両19が示すように左後のドア21を2段目まで開けられた状態それぞれの状態において左サイドカメラ11が撮影画像を撮影する。
それぞれの状態において、左サイドカメラ11が撮影した撮影画像は図14のようになる。図14において、最も上の撮影画像P8は、左後のドア21が0段目にされた状態で左サイドカメラ11が撮影した画像である。図12の中央の撮影画像P9は、左後のドア21が1段目にされた状態で左サイドカメラ11が撮影した画像であって、左後のドア21が少し映る。図14の最も下の撮影画像P10は、左後のドア21が2段目にされた状態で左サイドカメラ11が撮影した画像であって、左後のドア21が良く映る。
それぞれの撮影画像には、左後のドア21が異なった位置に映っている。つまり、画像処理部3は、この左後のドア21の映る位置の差に基づいて左後のドア21が1段目及び2段目に開かれた際の角度を求める。例えば、画像処理部3は、撮影画像に映る左後のドアのエッジの位置の差をキーにして、自らが備える図示しない不揮発性記憶部に予め記憶された撮影画像に映る左後のドア21のエッジの位置の差と角度との関係を規定したマップを検索してドア開度を求める。
他方で、左後のドア21の横の長さについては、上記代表の実施の形態において説明したように、画像処理部3が備える図示しない不揮発性記憶部に予め記憶されており、この不揮発性記憶部に予め記憶されている左ドア21の横の長さと、撮影画像により求めたドア開度とにより、上記代表の実施の形態において説明したように、ドア軌跡描画部5aがドア軌跡DKを描画する。
ドア軌跡描画部5aは、このようなドア開度導出処理を右前のドア21及び右後ドア21についても実行する。
次に、画像処理装置1が実行する、「ドア開度導出処理」の流れを図15に示す処理フローに基づいて詳細に説明する。
なお、画像処理装置1は、ユーザに操作により電源が投入された場合に、図15に示す処理フローを所定の周期で実行し、ユーザ操作により電源が切断された場合に、その処理フローを終了する。
まず、画像処理装置1が備える制御部6の演算部6aは、図示しないドア軌跡取得スイッチがユーザにより操作されたか否かを判定する。制御部6は、ドア軌跡取得スイッチがユーザにより操作されたと判定する場合は、ステップS11へ移行する(ステップS10においてYES)。制御部6は、ドア軌跡取得スイッチがユーザにより操作されたと判定しない場合は、エンドへ移行する(ステップS10においてNO)。
次に、画像処理装置1は、左前ドア21が0段目の状態において、左サイドカメラが撮影した撮影画像を取得する(0段目カメラ撮影画像取得処理)。つまり、画像処理装置1が備える画像処理部3が備える画像処理部3のドア軌跡描画部5aは、左前ドア21が0段目の状態において、左サイドカメラ11が撮影した撮影画像を図示しない揮発性記憶部へ記憶する(ステップS11)。
次に、画像処理装置1は、左前ドア21が1段目の状態において、左サイドカメラが撮影した撮影画像を取得する(1段目カメラ撮影画像取得処理)。つまり、ドア軌跡描画部5aは、左前ドア21が1段目の状態において、左サイドカメラ11が撮影した撮影画像を図示しない揮発性記憶部へ記憶する(ステップS12)。
次に、画像処理装置1は、左前ドア21が2段目の状態において、左サイドカメラが撮影した撮影画像を取得する(2段目カメラ撮影画像取得処理)。つまり、画像処理装置1が備えるドア軌跡描画部5aは、左前ドア21が2段目の状態において、左サイドカメラ11が撮影した撮影画像を図示しない揮発性記憶部へ記憶する(ステップS13)。
次に、画像処理装置1が備えるドア軌跡描画部5aは、前述したように、撮影画像それぞれに映るポイントPTの位置の差を算出する(差分処理)。ドア軌跡描画部5aは、算出した差をキーにして、自らが備える図示しない不揮発性記憶部に予め記憶された撮影画像に映るポイントPTの位置の差と角度との関係を規定したマップを検索してドア開度を求める。ドア軌跡描画部5aは、求めた開度を図示しない不揮発性記憶部へ記憶する(ステップS14)。これにより、画像処理装置1は、左前ドア21のドア開度を取得することができる。
以上の処理を、左後のドア21、右前のドア21、右後のドア21へと順次実行して行く。
なお、それぞれのドア21の状態を0段目、1段目、2段目に設定するのは、ユーザであるためユーザがそれぞれのドア21をそれぞれの状態に設定されるごとに図示しない確認スイッチを操作される。このため、演算部6aは確認スイッチが操作されたことを判定した後にそれぞれの処理を実行する。
従って、画像処理装置1は、車種ごとに異なる若しくは個体差により異なるドア開度を正確に取得でき正確なドア軌跡DKを合成画像CPaへ描画させることができる。
<変形例3>
上記代表の実施の形態における、車幅ライン描画処理において、「車幅ラインL1及びL2は車両19を仮想視点VPから俯瞰した合成画像CPaへ描画する」と説明したが、画像処理装置1は、図16に示すように車両19のリヤカメラ12Xが撮影した車両後方の撮影画像へ車幅ラインL1及びL2を描画してディスプレイ8へ出力した表示させるようにしても良い。従って、ディスプレイ8へは図17に示すような撮影画像が表示される。
これにより、ユーザは、車両19を駐車させようとする際に、ディスプレイ8へ表示される撮影画像に描画された車幅ラインL1及びL2を確認することができ、車両19を駐車させた場合に車両19のドア21を開けて車両19から降車できる領域が車両19と隣の駐車車両などとの間に存在するか否かを予測することができる。
<変形例4>
上記代表の実施の形態において、画像処理装置1は、ドア軌跡DKと車幅ラインL1及びL2を描画した合成画像CPaをディスプレイ8へ出力して表示させると説明したが、画像処理装置1がドア軌跡DKが描画された合成画像CPaをディスプレイ8へ出力して表示させる際に、ドア軌跡DKを拡大表示させても良い。
例えば、図18に示すように、画像処理装置1が備える合成画像生成部4は、車両19を仮想視点VPから俯瞰した合成画像CPaの仮想視点VPをドア21の上方とする。
更に、合成画像生成部4は、仮想視点VPをドア21の上方とした合成画像CPaを比較的拡大させて一定の領域に切り出した合成画像PXと、車両19全体を把握できる比較的縮小された合成画像CPaとを併せた画像を生成する。
画像処理装置1が備える画像出力部7は、上記代表の実施の形態において説明したドア軌跡DKが描画された合成画像CPaをディスプレイ8へ出力して表示させたタイミングで、合成画像PXと合成画像CPaとを併せた画像をディスプレイ8へ出力して表示させる。
これにより、画像処理装置1は、ディスプレイ8においてドア21付近の詳細な合成画像CPaを出力して表示させることができ、ユーザは車両19から降車できる領域が隣の駐車車両などとの間に存在するかどうかの確認が容易にできる。
<変形例5>
各実施例の制御を説明する制御フローにおける各処理は、便宜上、一の系列で示しているが、細分化されたそれぞれの処理を制御部6がマルチタスク制御機能により並列に処理するものであっても良い。
1 画像処理装置
2 情報取得部
3 画像処理部
4 合成画像生成部
5 描画部
5a ドア軌跡描画部
5b ライン描画部
6 制御部
7 画像出力部
8 ディスプレイ

Claims (7)

  1. 車両に搭載される画像処理装置であって、
    前記車両の周辺を複数のカメラで撮影して得られる撮影画像に基づいて、仮想視点からみた前記車両及び前記車両の周辺の様子を示す合成画像を生成する生成手段と、
    生成された前記合成画像に含まれる前記車両の像へ、前記車両に備わるドアが開閉された場合の前記ドアの軌跡を描画する描画手段と、
    前記軌跡が描画された前記合成画像をディスプレイへ出力して表示させる出力手段と を備え、
    前記描画手段は、所定の角度で開かれた状態における前記ドアの先端を含む前記車両の前後方向と平行する車幅ラインを、前記合成画像に更に描画することを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記所定の角度は、前記ドアが最も開かれた状態の角度であることを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1に記載の画像処理装置において、
    前記所定の角度は、前記ドアが最も開かれた状態の角度よりも狭い角度であることを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れかに記載の画像処理装置において、
    前記車両のシフトポジションを取得する取得手段、
    を更に備え、
    前記出力手段は、前記シフトポジションが”R”の場合に、前記車幅ラインが描画された前記合成画像を前記ディスプレイへ出力することを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項1から請求項3の何れかに記載の画像処理装置において、
    前記車両の走行速度を取得する取得手段を更に備え、
    前記表示手段は、前記走行速度が所定値以下の場合に、前記車幅ラインが描画された前記合成画像を前記ディスプレイへ出力することを特徴とする画像処理装置。
  6. 車両に搭載される画像表示システムであって、
    請求項1から5のいずれかに記載の画像処理装置と、
    前記軌跡が描画された前記合成画像を表示するディスプレイと、
    を備えることを特徴とする画像表示システム。
  7. 画像を表示する表示方法であって、
    車両の周辺を複数のカメラで撮影して得られる撮影画像に基づいて、仮想視点からみた前記車両及び前記車両の周辺の様子を示す合成画像を生成する合成画像工程と、
    生成された前記合成画像に含まれる前記車両の像へ、前記車両に備わるドアが開閉された場合の前記ドアの軌跡を描画する描画工程と、
    前記軌跡が描画された前記合成画像を表示する表示工程と
    を備え、
    前記描画工程は、所定の角度で開かれた状態における前記ドアの先端を含む前記車両の前後方向と平行する車幅ラインを、前記合成画像に更に描画することを特徴とする表示方法。
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