JP5547875B2 - 凝集方法 - Google Patents

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Description

本発明は、工場内の用水処理、排水処理等において、被処理水中の被処理物質(懸濁物質や溶解性有機物等)を凝集させる凝集方法の技術に関する。
例えば、半導体製造工場等で超純水等を洗浄水として使用する場合、洗浄後の洗浄水排水中に含まれる被処理物質(懸濁物質や溶解性有機物等)を無機凝集剤により凝集させ、その後に凝集沈殿、加圧浮上、急速ろ過、膜ろ過等により個液分離させ、一般用水等として再利用する場合がある。この無機凝集剤には、硫酸アルミニウム(以下、硫酸バンドと呼ぶ場合がある)、ポリ塩化アルミニウム(以下、単にPACと呼ぶ場合がある)等のアルミニウム塩系の無機凝集剤が用いられる。
従来から、PACを無機凝集剤に用いる場合、PACの塩基度、硫酸イオンの含有率が、PACの凝集性能に影響を及ぼすことが知られている。例えば、特許文献1では、PACの凝集性能を向上させるために、塩基度の範囲を30〜83%とし、硫酸イオンをアルミニウム(Alとして)に対する重量比で0.03〜0.79の範囲で含有させたポリ塩化アルミニウムの無機凝集剤が提案されている。
また、例えば、特許文献2では、PACの凝集性能を向上させるために、塩基度の範囲を60〜70%とし、硫酸イオンをアルミニウム(Alとして)に対する重量比で0.35〜0.6の範囲で含有させたポリ塩化アルミニウムの無機凝集剤が提案されている。
PAC中に含有させた硫酸イオンは、PACの凝集性能を向上させる反面、PAC中の硫酸イオン濃度が高くなると、PACの安定性を阻害して、保存時に液の白濁さらにはゲル化等の問題を生ずる。そのため、PAC中に含有させる硫酸イオン濃度には限界があり、例えば、特許文献1,2で示す硫酸イオン濃度の範囲を超えると、PACの安定性を阻害する虞がある。なお、1978年に制定された水道用ポリ塩化アルミニウムの日本工業規格(JIS)K1475では、アルミニウム(Alとして)含有量の範囲を10.0〜11.0%、塩基度の範囲を45〜65%、硫酸イオン含有量を3.5%以下に規制している。
特公昭47−21401号公報 特開平7−8709号公報
ところで、半導体製造工場等で超純水等を洗浄水として使用する場合、洗浄後の洗浄水排水等には、硫酸イオンが1mg/L以下しか含まれていない場合がある。また、イオン交換樹脂の再生水等も同様である。このような硫酸イオン濃度が1mg/L以下の被処理水に、アルミニウム塩系の無機凝集剤を注入しても、被処理水中の懸濁物質や溶解性有機物等の凝集は良好に行われない。特に、アルミニウム塩系の無機凝集剤としてPACを用いた場合には、PACの種類(様々な範囲の塩基度、硫酸イオンの含有率)、PACの注入率(PACの使用量)、pHの範囲に関係なく、ほとんど被処理水中の懸濁物質や溶解性有機物等の凝集は起こらない。無機凝集剤として硫酸バンドを用いた場合には、注入率を増やすことにより、被処理水中の懸濁物質や溶解性有機物等の凝集は起こるが、凝集が起こるまでには、極めて多量の硫酸バンドの注入が必要である。
そこで、本発明の目的は、硫酸イオン濃度の低い被処理水(例えば、硫酸イオン濃度が1mg/L以下)においても、優れた凝集性を示す凝集方法を提供することにある。
本発明は、アルミニウム塩系の無機凝集剤により、硫酸イオン濃度1mg/L以下の被処理水中の被処理物質(懸濁物質や溶解性有機物等)を凝集させる凝集方法であって、前記硫酸イオン濃度1mg/L以下の被処理水と前記無機凝集剤とを混合する際に、硫酸又は硫酸塩を添加し、前記被処理水中の硫酸イオンの質量/体積濃度を前記無機凝集剤中のAl の質量/体積濃度に対して2倍以上とする。
また、前記凝集方法において、前記無機凝集剤は、ポリ塩化アルミニウム又は硫酸アルミニウムであることが好ましい。
また、前記凝集方法において、前記無機凝集剤が硫酸アルミニウムであ、前記無機凝集剤中のAl の質量/体積濃度に対して2倍以上となる被処理水中の硫酸イオンの質量/体積濃度は、前記硫酸アルミニウム中の硫酸イオンの質量/体積濃度と前記硫酸又は前記硫酸塩中の硫酸イオンの質量/体積濃度との和であることが好ましい。
また、前記凝集方法において、前記硫酸塩を添加する際に、アルカリ剤を添加して、被処理水のpHを5.0〜9.0の範囲とすることが好ましい。
本発明によれば、硫酸イオン濃度が低い被処理水においても優れた凝集性を示す。
本発明の実施形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本実施形態の凝集方法は、アルミニウム塩系の無機凝集剤と被処理水とを混合する際に、硫酸又は硫酸塩を添加して、被処理水中の硫酸イオン濃度を無機凝集剤中のAl濃度に対して2倍以上となるように調整し、被処理水中の懸濁物質や溶解性有機物等の被処理物質を凝集させる方法である。
アルミニウム塩系の無機凝集剤による凝集処理の主な反応機構を説明する。アルミニウム塩を水に加えると、加水分解して、正に荷電したアルミニウムヒドロキソ錯体等の錯体が生じる。一方、被処理水中の懸濁物質等は、一般にその表面が負に荷電し、相互に反発し合い沈殿し難い状態にあるが、その荷電を上記錯体の正荷電により中和することにより、その反発力が減少する。その結果、懸濁物質等の粒子が集合して大きくなり(凝集)、フロックとして成長する。本実施形態では、さらに、硫酸又は硫酸塩を添加して、被処理水中の硫酸イオン濃度を無機凝集剤中のAl濃度に対して2倍以上となるように調整し、凝集性を向上させているが、このような上記所定以上の硫酸イオン濃度による凝集性向上のメカニズムについては、現在明らかではない。一つの推測としては、硫酸イオンの存在により、アルミニウム塩の加水分解が促進されて、凝集性が向上するものと考えられる。
本実施形態のアルミニウム塩系の無機凝集剤としては、例えば、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、高塩基性ポリ塩化アルミニウム(BAC)、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム(硫酸バンド)等が挙げられる。但し、被処理水中の懸濁物質や溶解性有機物等を凝集させることができるアルミニウム塩系の無機凝集剤であれば、上記に制限されるものではない。アルミニウム塩系の無機凝集剤として、凝集pH範囲(懸濁物質等が凝集する時の被処理水中のpH範囲)が広い点、大きなフロックを生成することができる点、被処理水の濁度を効率的に低下させることができる点等で、ポリ塩化アルミニウムを用いることが好ましい。また、高水温、高アルカリ度の被処理水、塩類を多く含む被処理水に対する凝集性の点で、硫酸アルミニウムをアルミニウム塩系の無機凝集剤として用いることが好ましい。
また、PACを無機凝集剤として用いる場合には、凝集性を向上させるため、PAC中に硫酸イオンを含有させてもよい。PACの塩基度等にもよるが、PAC中に存在する硫酸イオンの濃度が所定量を超えると、白濁、ゲル化等が生じ、PACの保存安定性が阻害される場合がある。PAC中の硫酸イオン濃度は、PACの保存安定性が阻害されない範囲であれば特に制限されるものではないが、例えば、PAC中の硫酸イオン濃度は、PAC中のAl濃度に対して0.6倍以下であることが好ましい。PAC中の硫酸イオン濃度がAl濃度に対して0.6倍を超えるとPACの保存安定性を阻害する虞がある。
本実施形態において、硫酸又は硫酸塩を添加した被処理水中の硫酸イオン濃度は、アルミニウム塩系の無機凝集剤中のAl濃度に対して2倍以上(以下、SO/Alが2以上と表す場合がある)であればよい。アルミニウム塩系の無機凝集剤として硫酸アルミニウムを使用する場合、被処理水中の硫酸イオン濃度は、添加した硫酸又は硫酸塩の硫酸イオン濃度と硫酸アルミニウムの硫酸イオン濃度との和であり、当該硫酸イオン濃度が、アルミニウム塩系の無機凝集剤中のAl濃度に対して2倍以上であればよい。ここで、Al濃度とは、アルミニウム塩系の無機凝集剤中のAlに換算したアルミニウム濃度を云う。本実施形態では、被処理水とアルミニウム塩系の無機凝集剤とを混合させる際に、硫酸又は硫酸塩を添加するため、被処理水中の硫酸イオン濃度をAl濃度に対して2倍以上としても、凝集時にPACが白濁したり、ゲル化することはない。また、硫酸又は硫酸塩の添加量を増やして被処理水中の硫酸イオン濃度を増加させることにより、アルミニウム塩系の無機凝集剤の使用量(注入率mg/L)を抑えても、良好な凝集性を得ることができる。その結果、凝集処理のコストを低減させることができる。例えば、被処理水とアルミニウム塩系の無機凝集剤とを混合する際に、硫酸又は硫酸塩を添加して、被処理水中の硫酸イオン濃度をアルミニウム塩系の無機凝集剤中のAl濃度に対して5倍以上(SO/Alが5以上)に調整することが好ましく、10倍以上(SO/Alが10以上)に調整することがより好ましい。本実施形態に用いられる硫酸塩は、特に制限されるものではないが、例えば、硫酸ナトリウム等が挙げられる。なお、従来から、被処理水中の粘度成分、重金属、フミン成分等の有機物の凝集処理において、凝集剤を添加した後、硫酸を添加するものがある。しかし、このような硫酸添加は、pH調整を目的とするものであって、添加した硫酸イオンの濃度(SO/Al)は本実施形態の硫酸イオン濃度(SO/Al)より著しく低いものである。
また、本実施形態では、凝集性を向上させることができる点で、硫酸又は硫酸塩を添加する際に、アルカリ剤を添加して、被処理水のpHを5.0〜9.0の範囲に調整することが好ましく、被処理水のpHを6.0〜8.0の範囲に調整することがより好ましい。アルカリ剤の具体的な例は、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)、水酸化カルシウム(消石灰)、炭酸ナトリウム(炭酸ソーダ)、炭酸カルシウム等が挙げられる。
本実施形態の凝集方法において処理対象となる被処理水は、一般的にアルミニウム塩系の無機凝集剤にて凝集処理が可能な被処理水であり、例えば、各種工場内の排水、下水道汚濁廃水および土木廃水、さらには湖、沼、池、河川などの自然水等が挙げられる。特に、硫酸イオン濃度1mg/L以下の被処理水(凝集処理を行う前の被処理水)を本実施形態の凝集方法に適用することにより、効果的に被処理水中の被処理物質(懸濁物質、溶解性有機物等)を凝集させることができる。例えば、半導体製造工場等で使用される洗浄水には、純水や超純水が使用されており、洗浄後の洗浄水排水等は、アルミニウム塩系の無機凝集剤にて凝集処理されて、一般用水として再利用される場合がある。このような洗浄水排水等は、硫酸イオン濃度が1mg/L以下となる場合があり、本実施形態の凝集方法が好適である。また、イオン交換樹脂の再生水等も、硫酸イオン濃度が1mg/L以下となる場合があり、本実施形態の凝集方法が好適である。
本実施形態の凝集方法により、凝集処理した処理水は、例えば、凝集沈殿、加圧浮上、急速ろ過、膜ろ過等により個液分離させ、一般用水等として再利用される。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
下記表1に示す水質を有する被処理水に、凝集剤としてのPAC(多木化学社製)を注入率20mg/Lとなるように注入(添加)するとともに、硫酸を表2に示すSO/Al濃度比率となるように注入(添加)した。SO濃度は、硫酸を添加した被処理水中の硫酸イオン濃度であり、Al濃度は、PAC中のAlに換算したアルミニウム濃度である。また、硫酸を注入する際に、塩酸を添加した(硫酸及び塩酸の注入率の和が80mg/L)。その後、被処理水のpHを苛性ソーダにより6.5に調整し、ジャーテストを行った。ジャーテストは、室温(約20℃)で行った。ジャーテストによる凝集条件は、120rpmで3分間の急速攪拌、40rpmで10分間の緩速攪拌、10分間の静置とした。静置後の上澄水を採取し、上澄水濁度を測定した。なお、上水試験方法2001年度版(日本水道協会発行)にしたがって、上澄水濁度を測定した。表2に、PAC注入率、SO/Al濃度比率、pH調整後の被処理水のpH値及びアルカリ度、上澄水濁度をまとめた。
(比較例1)
下記表1に示す水質を有する被処理水に、凝集剤としてのPACを注入率20mg/Lとなるように注入し、塩酸を添加した(塩酸の注入率80mg/L)。その後、被処理水のpHを苛性ソーダにより6.5に調整し、ジャーテストを行った。ジャーテスト及びジャーテスト後の上澄水濁度は、実施例1と同様の条件及び試験法で行った。
Figure 0005547875
Figure 0005547875
図1は、実施例1及び比較例1の上澄水濁度を示す図である。図1の横軸は、SO/Al濃度比率であり、縦軸は上澄水濁度(被処理水の濁度)である。上澄水濁度の値が小さいほど、凝集性が高いことを示している。図1に示すように、低硫酸イオン濃度(0.1mg/L未満)の被処理水にPACのみを注入した比較例1(SO/Al濃度比率が0)では、被処理水の濁度は低下しなかった。また、濁度の結果から、懸濁物質はほとんど凝集していないと云える。これに対し、実施例1のように、硫酸を添加してSO/Al濃度比率を2以上(被処理水中の硫酸イオン濃度がPAC中のAl濃度に対して2倍以上)に調整することによって、被処理水の濁度を低下させることができた。また、PACの注入率が一定であれば、SO/Al濃度比率を増加させることによって、被処理水の濁度をより低下させ、良好な凝集性が得られることがわかった。好ましくはSO/Al濃度比率が5以上、より好ましくはSO/Al濃度比率が10以上となるように硫酸を添加し、被処理水の凝集処理を行うことがよい。
(比較例2)
表1に示す水質を有する被処理水に、表3に示す注入率となるようにPACを注入し、塩酸を添加した。その後、被処理水のpHを苛性ソーダにより6.4〜6.6に調整し、ジャーテストを行った。ジャーテスト及びジャーテスト後の上澄水濁度は、実施例1と同様の条件及び試験法で行った。表3に、PACの注入率、SO/Al濃度比率、pH調整後の被処理水のpH値及びアルカリ度、上澄水濁度をまとめた。
Figure 0005547875
表3の結果から判るように、低硫酸イオン濃度の被処理水にPACのみを注入しただけでは、PACの注入率を増加させても、被処理水の濁度は低下しなかった。また、濁度の値から、懸濁物質はほとんど凝集していないと云える。
(実施例2)
表1に示す水質を有する被処理水に、凝集剤としてのPACを注入率30mg/Lとなるように注入するとともに、硫酸を表4に示すSO/Al濃度比率となるように添加した(硫酸の注入率は、40,60,80,100mg/L)。その後、被処理水のpHを苛性ソーダにより6.4〜6.6に調整し、ジャーテストを行った。ジャーテスト及びジャーテスト後の上澄水濁度は、実施例1と同様の条件及び試験法で行った。表4に、PAC注入率、SO/Al濃度比率、pH調整後のpH値及びアルカリ度、上澄水濁度をまとめた。
Figure 0005547875
表4の結果から、PACの注入率が一定であれば、SO/Al濃度比率を増加させることによって、被処理水の濁度をより低下させ、良好な凝集性が得られることがわかった。特に、被処理水の濁度を1以下に低下させることができ、優れた凝集性が得られる点で、SO/Al濃度比率が27以上となるように硫酸を添加することが好ましい。
(実施例3)
表1に示す水質を有する被処理水に、PACを表5に示す注入率となるように注入するとともに、硫酸を表5に示すSO/Al濃度比率となるように注入した。その後、被処理水のpHを苛性ソーダにより6.4〜6.6に調整し、ジャーテストを行った。ジャーテスト及びジャーテスト後の上澄水濁度は、実施例1と同様の条件及び試験法で行った。表5に、PAC注入率、SO/Al濃度比率、pH調整後のpH値及びアルカリ度、上澄水濁度をまとめた。
Figure 0005547875
表5の結果から、PACの注入率を減少させても、SO/Al濃度比率を高くすれば、被処理水の濁度を低下させ、良好な凝集性が得られることがわかった。PACの注入率を減少させても、良好な凝集性が得られれば、凝集処理に掛かるコストを低下させることが可能となる。また、表5の結果から、特に、被処理水の濁度を1以下に低下させることができ、優れた凝集性が得られる点で、PACの注入率が30mg/L以上の場合、SO/Al濃度比率が27以上、PACの注入率が50mg/L以上の場合、SO/Al濃度比率が17以上、PACの注入率が70mg/L以上の場合、SO/Al濃度比率が12以上となるように硫酸を添加することが好ましい。
(実施例4)
表1に示す水質を有する被処理水に、無機凝集剤としての硫酸バンド(多木化学社製)を注入率30mg/Lとなるように注入するとともに、硫酸を表6に示すSO/Al濃度比率となるように注入した。表6に示すSO濃度は、被処理水に注入した硫酸バンドの硫酸イオン濃度と硫酸の硫酸イオン濃度との和である。また、硫酸を注入する際に、塩酸を添加した(硫酸及び塩酸の注入率の和が80mg/L)。その後、被処理水のpHを苛性ソーダにより6.4〜6.6に調整し、ジャーテストを行った。ジャーテスト及びジャーテスト後の上澄水濁度は、実施例1と同様の条件及び試験法で行った。表6に、硫酸バンド注入率、SO/Al濃度比率、pH調整後の被処理水のpH値及びアルカリ度、上澄水濁度をまとめた。
(比較例3)
表1に示す水質を有する被処理水に、硫酸バンドを注入率30mg/Lとなるように注入し、塩酸を添加(塩酸の注入率80mg/L)した。その後、被処理水のpHを苛性ソーダにより6.4〜6.6に調整し、ジャーテストを行った。ジャーテスト及びジャーテスト後の上澄水濁度は、実施例1と同様の条件及び試験法で行った。表7に、硫酸バンド注入率、SO/Al濃度比率、pH調整後の被処理水のpH値及びアルカリ度、上澄水濁度をまとめた。
Figure 0005547875
Figure 0005547875
表7の結果から、低硫酸イオン濃度の被処理水に硫酸バンドのみを注入しただけでも、ある程度被処理水の濁度を低下させることがわかった。しかし、表6の結果から、硫酸バンドとともに硫酸を注入して、SO/Al濃度比率を2以上にすることにより、比較例3と同じ硫酸バンドの注入率でも(表6,7を参照)、被処理水の濁度をより低下させ、良好な凝集性が得られることがわかった。
(実施例5)
表1に示す水質を有する被処理水に、硫酸バンドを表8に示す注入率となるように注入するとともに、硫酸を表8に示すSO/Al濃度比率となるように注入した。その後、被処理水のpHを苛性ソーダにより6.4〜6.6に調整し、ジャーテストを行った。ジャーテスト及びジャーテスト後の上澄水濁度は、実施例1と同様の条件及び試験法で行った。表8に、硫酸バンド注入率、SO/Al濃度比率、pH調整後の被処理水のpH値及びアルカリ度、上澄水濁度をまとめた。
(比較例4)
表1に示す水質を有する被処理水に、硫酸バンドを表9に示す注入率となるように注入し、塩酸を添加した。その後、被処理水のpHを苛性ソーダにより6.4〜6.6に調整し、ジャーテストを行った。ジャーテスト及びジャーテスト後の上澄水濁度は、実施例1と同様の条件及び試験法で行った。表9に、硫酸バンド注入率、SO/Al濃度比率、pH調整後の被処理水のpH値及びアルカリ度、上澄水濁度をまとめた。
Figure 0005547875
Figure 0005547875
表9の結果から、硫酸バンドの注入率を増加させれば、被処理水の濁度は徐々に低下していくことがわかった。しかし、表8の結果から、硫酸バンド及び硫酸を注入することにより、比較例4と同じ硫酸バンドの注入率でも(表8,9を参照)、被処理水の濁度をより低下させ、良好な凝集性が得られることがわかった。特に、被処理水の濁度を1度以下に低下させることができ、優れた凝集性が得られる点で、硫酸バンドの注入率が30mg/L以上の場合、SO/Al濃度比率が35以上、硫酸バンドの注入率が50mg/L以上の場合、SO/Al濃度比率が22以上、硫酸バンドの注入率が70mg/L以上の場合、SO/Al濃度比率が16以上となるように硫酸を添加することが好ましい。
(実施例6)
表1に示す水質を有する被処理水に、PACを注入率30mg/Lとなるように注入するとともに、SO/Al濃度比率が26.95となるように硫酸を注入した(硫酸の注入率80mg/L)。その後、被処理水のpHを苛性ソーダにより、4.0,4.5,5.0,5.5,6.0,6.5,7.0,7.5,8.0,8.5,9.0,9.5,10.0,10.5,11.0に調整し、ジャーテストを行った。ジャーテスト及びジャーテスト後の上澄水濁度は、実施例1と同様の条件及び試験法で行った。
図2は、pH調整した被処理水の各種pH値と上澄水濁度との関係を示す図である。図2に示すように、被処理水のpH値によって、ジャーテスト後の被処理水の濁度に差がみられた。被処理水の濁度を低下させ、良好な凝集効果等が得られる点で、アルカリ剤により、被処理水のpH値をpH5.0〜9.0の範囲に調整することが好ましく、6.0〜8.0の範囲に調整することがより好ましい。
実施例1及び比較例1の上澄水濁度を示す図である。 pH調整した被処理水の各種pH値と上澄水濁度との関係を示す図である。

Claims (4)

  1. アルミニウム塩系の無機凝集剤により、硫酸イオン濃度1mg/L以下の被処理水中の被処理物質を凝集させる凝集方法であって、
    前記硫酸イオン濃度1mg/L以下の被処理水と前記無機凝集剤とを混合する際に、硫酸又は硫酸塩を添加し、前記被処理水中の硫酸イオンの質量/体積濃度を前記無機凝集剤中のAl質量/体積濃度に対して2倍以上とすることを特徴とする凝集方法。
  2. 請求項1記載の凝集方法であって、前記無機凝集剤が硫酸アルミニウムであり、前記無機凝集剤中のAl質量/体積濃度に対して2倍以上となる被処理水中の硫酸イオンの質量/体積濃度は、前記硫酸アルミニウム中の硫酸イオンの質量/体積濃度と前記硫酸又は前記硫酸塩中の硫酸イオンの質量/体積濃度との和であることを特徴とする凝集方法。
  3. 請求項1又は2記載の凝集方法であって、前記硫酸又は前記硫酸塩を添加する際に、アルカリ剤を添加して、被処理水のpHを5.0〜9.0の範囲とすることを特徴とする凝集方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の凝集方法であって、前記被処理水は超純水を洗浄水として使用した洗浄後の洗浄水排水であることを特徴とする凝集方法。
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