JP5546388B2 - 可変バルブタイミング機構の制御弁取付構造 - Google Patents

可変バルブタイミング機構の制御弁取付構造 Download PDF

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Description

本発明は、少なくとも吸気バルブのタイミングを可変制御する制御弁を有する可変バルブタイミング機構の制御弁取付構造に関するものである。
従来、吸気カムのクランク軸に対する位相を変化させる油圧制御の可変バルブタイミング装置を設けたエンジンにおいて、その作動制御のための油圧制御弁をチェーンカバーの外側面に取り付けたものがある(例えば特許文献1参照)。
油圧制御弁にはエンジン本体との間でオイルが行き来するためシールが必要であり、上記特許文献1のようにチェーンカバーの正面視で中央付近に油圧制御弁が取り付けられていると、油圧制御弁自体が重量物となるため、チェーンケースの膜面振動の振幅を増長する虞がある。そのため、油圧制御弁のエンジン本体とのシール性をより強固なものにする必要がある。
また、可変バルブタイミング機構にあっては、複数の動作モードを選択可能にすることが望まれ、その場合には複数の油圧制御弁が設けられることになる。そのような複数の油圧制御弁として2つの電磁弁を設けたものとして、2つの電磁弁をチェーンカバー(タイミングベルトカバー)に配置したものがある(例えば特許文献2参照)。
特開2006−57636号公報 特開2006−118497号公報
上記特許文献1のように油圧制御弁をチェーンカバーの中央付近に取り付ける場合には上記したように膜面振動の問題があることから、複数の油圧制御弁を取り付ける場合には、油圧制御弁のエンジン本体に対するシール性を確保するために、チェーンカバーの取付部分の剛性を高めるべくチェーンカバーを肉厚に形成することが考えられ、その場合には重量増になるという問題がある。
また、上記特許文献2のように、油圧制御弁としての電磁弁に作動油を授受する油路をチェーンカバーに設ける場合には、油路が複雑に形成されたり、油路を形成する部分に厚みが増すことで、チェーンカバー内のチェーンやその付帯物等の各部品と干渉する虞が生じるため、それを回避しようとしてチェーンカバーを外側に膨らませる形状にすると、チェーンカバーの厚みが増大したりして、チェーンカバーが大型化するという問題があった。
このような課題を解決して、複数の制御弁を設けたエンジンにおけるチェーンカバーの大型化を回避して制御弁のエンジン本体とのシール性を良好に確保するために、本発明に於いては、少なくとも吸気弁(11)のバルブタイミングを可変にする可変バルブタイミング機構(10)が設けられたエンジン本体(2・3・4)と、前記エンジン本体のクランク軸(7)とカム軸(16a)との間で同期して動力を伝達するように前記エンジンにおける前記クランク軸の軸線方向一端側の端面に設けられたタイミングトレーン機構(8・9a)と、前記タイミングトレーン機構を覆うように前記端面に取り付けられたカバー(26)と、前記可変バルブタイミング機構の作動を制御する複数の制御弁(24・25)とを有し、前記カバーは、左右両側に設けられた縁部で前記エンジン本体に取り付けられ、前記複数の制御弁の少なくとも2つが、前記エンジン本体と前記カバーとにそれぞれ取り付けられ、かつ互いに隣接して配設され、前記カバーに取り付けられた前記制御弁は、前記カバーの前記縁部に連結する取付部に取り付けられることで前記縁部上に設けられ、前記取付部には前記カバーの厚さ方向に貫通する孔が形成され、前記カバーに取り付けられた前記制御弁は、前記孔を介して前記エンジン本体に設けられた油路に連通するものとした。
ここで、タイミングトレーン機構とは、クランクプーリとカムプーリとに巻き掛けられるチェーンやタイミングベルト、また、クランク軸とカム軸とにそれぞれギアを固着すると共に両ギア間にアイドルギアを設けたギア伝達機構等が適用される。上記によれば、2つの制御弁がエンジン本体とカバーとのそれぞれに取り付けられかつ互いに隣接して配設されていることから、カバーに取り付けられた制御弁はカバーの縁近傍に配設されることになり、カバーが縁の複数箇所でエンジン本体にボルト止めされていることにより、カバーの剛性の高い部分に制御弁が設けられており、従来の中央付近に配設されたものに対してカバーの膜面振動の振幅が低減されるため、制御弁のエンジン本体との配管接続部分の良好なシール性を容易に確保し得る。また、2つの制御弁が互いに隣接していることから、両制御弁間を接続する連通路の長さを短くすることができ、可変バルブタイミング機構の応答性も良好になる。
特に、前記エンジン本体が、シリンダブロック(2)にシリンダヘッド(3)を積層した構造を有し、前記カバーが、前記シリンダブロックと前記シリンダヘッドに亘って設けられ、前記カバーに取り付けられた前記制御弁(24)が、前記シリンダブロックと前記シリンダヘッドとの合わせ面(2a)を横切るように設けられていると良い。これによれば、積層構造のシリンダブロックとシリンダヘッドとに亘ってカバーが設けられ、そのカバーの制御弁が取り付けられている部分の剛性が高く、かつその制御弁がシリンダブロックとシリンダヘッドとの合わせ面を横切るように設けられていることから、シリンダブロックとシリンダヘッドとに亘ってカバーが取り付けられた形態の剛性を高めることができる。
また、前記カバーに取り付けられた前記制御弁(24)が、前記シリンダブロックと前記シリンダヘッドとに設けられた各流路(35a・36a・37a)とそれぞれ連通する各ポート(Pa1・Pa2・Pa3)を有していると良い。これによれば、シリンダブロックとシリンダヘッドとの間の流路を制御弁に設けることができ、シリンダブロックやシリンダヘッドに複雑な流路を形成する必要が無く、シリンダブロックやシリンダヘッド内の流路を簡素化し得ることにより、可変バルブタイミング機構の作動応答性を良好にすることができる。
このように本発明によれば、エンジン本体とカバーとに互いに隣接する2つの制御弁が配設され、そのカバーに取り付けられた制御弁はカバーの縁近傍に配設されることになり、カバーはその縁の複数箇所でエンジン本体にボルト止めされていることにより、カバーの剛性の高い部分に制御弁が設けられるため、カバーの膜面振動の振幅増大を抑制でき、制御弁のエンジン本体との配管接続部分の良好なシール性を容易に確保し得る。
本発明が適用されたエンジンの要部概略全体側面図である。 図1の矢印II線から見た要部正面図である。 ロッカアームを示す要部拡大図である。 可変バルブタイミング機構の低速域における説明図である。 可変バルブタイミング機構の中速域における説明図である。 可変バルブタイミング機構の高速域における説明図である。 2方向弁及び3方向弁の取付要領を示す斜視図である。 油路を示す要部斜視図である。 2方向弁の取り付け状態を示す要部側断面図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明が適用されたエンジンの要部概略全体側面図であり、図2は図1の矢印II線から見た要部正面図である。図示例のエンジン1は直列4気筒エンジンであるが、適用対象のエンジンの気筒列や気筒数は任意であって良い。なお、以下の説明における上下左右は、便宜上図1・図2に示された方向に基づくものとする。
図示例のエンジン1では、シリンダブロック2と、シリンダブロック2の上面に積層状態に組み付けられたシリンダヘッド3と、シリンダブロック2の下面に積層状態に組み付けられたロアブロック4とによりエンジン本体が構成されている。また、シリンダヘッド3の上面にはヘッドカバー5が取り付けられ、ロアブロック4の下面にはオイルパン6が取り付けられている。
エンジン本体(シリンダブロック2・シリンダヘッド3・ロアブロック4)のクランク軸7の軸線方向の一端側には、図2に示されるように、タイミングトレーン機構として本図示例におけるタイミングチェーン8が設けられている。タイミングチェーン8は、クランク軸7の軸線方向端部(エンジン本体から突出した部分)に固着されたプーリ7aと、ヘッドカバー5内に受容されている図示されないカム軸に固着されたプーリとに亘って巻き掛けられている。なお、タイミングチェーン8をガイドするチェーンガイド9aと、タイミングチェーン8に所定の張力を付与するテンショナ9bとがエンジン本体に設けられている。
本発明が適用された図示例のエンジンは、可変バルブタイミング機構10を有するものであり、その構造の概略について図3〜図6を参照して説明する。図3に示されるように、シリンダヘッド3には一対の吸気弁11と一対の排気弁12とが互いに対向して配設されており、それぞれ対応する各ロッカアーム13・14を介してカム駆動されて開閉弁する。
本図示例では、吸気弁11を3ステージ(低・中・高速)に分けてリフト量及び開弁タイミングを制御するものであり、互いに異なるカムプロフィールからなる低速カム15a・15bと高速カム15cと休止カム15dとが1本の吸気カム軸16aに一体的に設けられている。なお、排気弁12に対しては1種類のカムプロフィールからなる排気カム17が排気カム軸16bに一体的に設けられている。
吸気弁用のロッカアーム13は、ロッカアーム軸17aに枢支されており、図4〜図6に示されるように、一方の低速カム15aにより駆動されかつ一方の吸気弁11に係合するプライマリロッカアーム13aと、他方の低速カム15bにより駆動されるセカンダリ補助ロッカアーム13bと、高速カム15cにより駆動される高速ロッカアーム13cと、休止カム15dにより駆動されかつ他方の吸気弁11に係合するセカンダリロッカアーム13dとにより構成されている。
また、両端のロッカアーム13a・13bには互いに対向する向きに開口しかつ同一孔径の各有底筒孔18a・18bが設けられており、それらの間に配置されている2つのロッカアーム13c・13dには各有底筒孔18a・18bと同一径の各貫通孔18c・18dが設けられている。それら有底筒孔18a・18bと貫通孔18c・18dとは各ロッカアーム13a〜13dの所定の揺動角度で互いに同軸に整合し得る。
両端のロッカアーム13a・13bの各有底筒孔18a・18bと高速ロッカアーム13cの貫通孔18cとには、それぞれの孔の軸線方向長さと同一長さの各連結ピン19a・19b・19cが軸線方向に摺動自在に設けられている。一方、セカンダリロッカアーム13dの貫通孔18dには、直列の一対の短軸ピン19dが軸線方向に摺動自在に設けられている。両短軸ピン19d間には互いに離反する向きに付勢する圧縮コイルばね20が介装されている。これら各ピン19a〜19dはそれぞれ同一径に形成されている。
また、ロッカアーム軸17aには、図3に併せて示されるように、軸線方向に延在しかつ互いに並列な3本の油路21a・21b・21cが設けられている。1つの油路21aがプライマリロッカアーム13aの有底筒孔18aの底部側と連通し、他の1つの油路21bがセカンダリ補助ロッカアーム13bの有底筒孔18bの底部側と連通している。残りの1つの油路21cは潤滑に用いられて良い。
両油路21a・21bからの油圧が対応する各ロッカアーム13a・13bに供給されない状態では、一対の短軸ピン19dが圧縮コイルばね20により互いに離反する向きにばね付勢され、両端の各連結ピン19a・19bがそれぞれの有底筒孔18a・18bの各底面に当接する。この状態では、図4に示されるように、各ピン19a〜19dがそれぞれ対応する各孔18a〜18dに埋没状態になり、各ロッカアーム13a〜13dはそれぞれ独立に揺動し得る。それに対して、各油路21a・21bを介して油圧が各有底筒孔18a・18bの底部側に選択的に供給されることにより、各連結ピン19a・19bの油圧が供給された方が押し出される向きに変位する。
これらの各状態により上記した3つのステージが実現される。その油圧回路の概略について以下に説明する。
油圧源としてのオイルポンプ23の吐出口に2方向弁24の第1ポートPa1が接続されている。第1ポートPa1は、2方向弁24の非通電状態で第2ポートPa2と連通する。その第2ポートPa2には3方向弁25の第1ポートPb1が接続されている。2方向弁24の第3ポートPa3はドレン接続されており、2方向弁24の非通電状態で第3ポートPa3と連通する第4ポートPa4は、油路22aを介してロッカアーム軸17aの油路21aと接続されている。
3方向弁25の第2ポートPb2は油路22bを介してロッカアーム軸17aの油路21bと接続されおり、3方向弁25の第3ポートPb3はドレン接続されている。非通電状態では第2ポートPb2と第3ポートPb3とが連通する。また、3方向弁25はパイロット弁であり、非通電状態ではパイロット圧がかからない状態となり、図4に示されるようになる。
図4に示される状態では、各ロッカアーム13a〜13dがそれぞれ独立して揺動可能であり、一方の吸気弁11がプライマリロッカアーム13aを介して対応する低速カム15aにより駆動されるが、他方の吸気弁11はセカンダリロッカアーム13dを介して対応する休止カム15dにより駆動される。したがって1バルブ休止状態となり、このバルブ休止ステージとしてはエンジンの低速域での運転状態であって良い。
次に、非通電状態の2方向弁24の第2ポートPa2に生じる油圧がパイロット圧として加わり、かつ3方向弁25が通電状態の場合には、図5に示されるように、3方向弁25の第1ポートPb1と第2ポートPb2とが連通状態になり、オイルポンプ23から吐出される作動油が油路21b・22bを介して有底筒孔18bに入り、連結ピン19bがセカンダリロッカアーム13d内に押し出される。このとき、反対側の連結ピン19aは有底筒孔18aの底面に当接状態であり、その連結ピン19aに連結ピン19cが当接し、その連結ピン19cに一対の短軸ピン19dの隣接する方が当接している。そして、一対の短軸ピン19dの他方(連結ピン19bに隣接している方)が圧縮コイルばね20のばね付勢力に抗して連結ピン19cに当接状態の方に当接するまで変位し、その変位量分だけ連結ピン19bがセカンダリロッカアーム13dの貫通孔18dに没入する。
これにより、セカンダリ補助ロッカアーム13bとセカンダリロッカアーム13dとが結合状態になり、セカンダリ補助ロッカアーム13bに摺接している低速カム15bのカムプロフィールが休止カム15dよりも大きいため、上記休止状態だった吸気弁11が一体化された両ロッカアーム13b・13dを介して低速カム15bにより駆動される。一方の吸気弁11は、上記と同じくプライマリロッカアーム13aを介して低速カム15aにより駆動されるため、両吸気弁11が低速カム13a・13bにより駆動される。このステージとしてはエンジンの中速域での運転状態であって良い。
2方向弁24の通電状態では、第1ポートPa1と第4ポートPa4とが連通し、第2ポートPa2と第3ポートPa3とが連通する。したがって、2方向弁24の通電状態では、図6に示されるように、第4ポートPa4に油圧が生じ、その油圧は油路21a・22a介して有底筒孔18aに入り、連結ピン19aが高速ロッカアーム13c内に押し出される。
このとき、反対側の連結ピン19bは有底筒孔18bの底面に当接状態であり、その連結ピン19bに一対の短軸ピン19dの隣接する方が当接している。そして、一対の短軸ピン19dの他方(連結ピン19cに隣接している方)が、圧縮コイルばね20のばね付勢力に抗して、一対の短軸ピン19dの連結ピン19bに当接している方に当接するまで変位し、その変位量分だけ連結ピン19aが高速ロッカアーム13cの貫通孔18cに没入すると共に連結ピン19cもセカンダリロッカアーム13dの貫通孔18dに没入する。
これにより、プライマリロッカアーム13aとセカンダリロッカアーム13dとが高速ロッカアーム13cと結合状態になり、高速ロッカアーム13cに摺接している高速カム15cのカムプロフィールが両ロッカアーム13a・13dよりも大きいため、両吸気弁11が一体化された両ロッカアーム13a・13dを介して高速カム15cにより駆動される。このステージとしてはエンジンの高速域での運転状態であって良い。
このようにして、低・中・高の各速度域で吸気弁11のリフト量及び開弁タイミングを制御することができる。その実現のために、上記したように2つの弁24・25を設けており、それらをエンジンに一体的に取り付けることになる。
図7に示されるように、エンジン本体(2・3・4)のタイミングチェーン8が設けられている端面には、タイミングチェーン8等を覆うチェーンカバー26が取り付けられている。チェーンカバー26は、エンジン本体(2・3・4)の幅方向(図2の左右方向)の両側縁部に沿う複数箇所でボルト止めにてエンジン本体(2・3・4)に取り付けられている。
なお、タイミングトレーン機構には、上記タイミングチェーン8の他、タイミングベルトやタイミングギア等があり、タイミングトレーン機構のカバーも、上記チェーンカバー26に限られず、上記したようなタイミングトレーン機構の形態に応じたいかなるものであっても良く、潤滑が必要なタイミングチェーン8やタイミングギアであれば金属製であり、潤滑が不要なタイミングベルトであれば合成樹脂製のものであって良い。
上記した3方向弁25はエンジン本体(2・3・4)のシリンダヘッド3の側面(クランク軸7に沿う面)におけるチェーンカバー26に近接した位置に例えば3本の固定ボルト27により固設されている。2方向弁24は、チェーンカバー26の表面(クランク軸7の軸線方向外側から見た面)における左右両側部の一方の側部に近接した位置(取付部26a)に例えば3本の固定ボルト28により固設されている。それら両弁24・25は、吸気ポート3a側(吸気側)に配設されている。また、2方向弁24は、シリンダブロック2とシリンダヘッド3との合わせ面2aを横切るように設けられている。これにより、カバー26における2方向弁24が設けられた部分の剛性が高まり、積層構造のシリンダブロック2とシリンダヘッド3に対して、それらの合わせ面2aを横切って設けられたカバー26による高剛性化が促進され、膜面振動の抑制にも寄与し得る。
また、図示例のエンジンにおける油路構造の要部について図8を参照して以下に説明する。なお、以下に説明する油路はシリンダブロック2(シリンダヘッド3も含む)に形成されている。クランク軸7に連動するように設けられているオイルポンプ23の吐出口からシリンダヘッド3側に向けて立ち上がるように延出された第1油路31が設けられ、その第1油路31が接続された第2油路32がクランク軸7に沿って延在するように設けられている。第2油路32には、シリンダヘッド3側に延出された第3油路33と、シリンダブロック2の側面(2方向弁24の取り付け面)に向けて延出された第4油路34とが接続されている。また、第4油路34におけるシリンダブロック2の側面近傍から分岐してシリンダヘッド3側に立ち上がるように延出された第5油路35と、第5油路35から分岐してチェーンカバー26側に延出されて2方向弁24の第1ポートPa1と連通する流路としての分岐路35aとが設けられている。
また、2方向弁24の第2ポートPa2と3方向弁25の第1ポートPb1とを連通する油路が、シリンダブロック3の側面から内部に向かう第6油路36と、第6油路36から分岐してL字形に曲折してチェーンカバー26側に延出された流路としての分岐路36aとにより構成されている。また、第6油路36からシリンダブロック2の内部に向けて同軸に延出されかつシリンダヘッド3側にL字形に曲折された第7油路37が設けられ、第7油路37から分岐してチェーンカバー26側に延出された流路としての分岐路37a設けられている。分岐路37aは2方向弁24の第4ポートPa4に接続され、第7油路37はロッカアーム軸17aの油路21aと接続される。
また、シリンダブロック2の側面における3方向弁25の第2ポートPb2に対応する位置からシリンダブロックの内部に向けて延出されかつシリンダヘッド3側にL字形に曲折された第8油路38が設けられている。第8油路38は、ロッカアーム軸17aの油路21bと接続される。
なお、第3油路33の下流側(図8における上側)には、シリンダヘッド3内のカム機構の潤滑に用いられる潤滑油が通るストレーナ41及び流量調整弁42が配設されている。
上記したように3方向弁25が固設されているシリンダヘッド3は、ブロック状をなしかつシリンダブロック2と一体化されていることにより剛性が高い。したがって、シリンダヘッド3に設けられた各油路36・38と3方向弁25との接続におけるシール性の確保は容易である。
一方、2方向弁24はチェーンカバー26に固設されており、図9に示されるように、チェーンカバー26にはポートPa1と連通する孔43aが設けられ、シリンダブロック2には孔43aと第5油路35とを連通する孔43bが設けられている。これら両孔43a・43bにより上記した分岐路35aが形成されている。そして、両孔43a・43bの接続面のシールとして、チェーンカバー26のシリンダブロック2の端面に当接する部分には、両孔43a・43bを外囲する円環状溝44が形成されており、その円環状溝内に例えばOリング状のシール部材45が受容されている。チェーンカバー26がエンジン本体(2・3・4)に取り付けられると、シール部材45はシリンダブロック2に当接し、それにより圧縮変形したシール部材45によりシール性が確保される。
それに対して、2方向弁24が固設されているチェーンカバー26は、薄板状をなしかつエンジン本体(2・3・4)に縁部で固定されている。したがって、チェーンカバー26には膜面振動が生じる虞があり、膜面振動が生じた場合には、チェーンカバー26とシリンダブロック3との間の距離が変動するため、その変位が大きいと、シール部材45によるシール性が低下する虞がある。
チェーンカバー26の中央部分では膜面振動の影響を大きく受けて変位も大きくなるが、縁部では膜面振動の影響も小さくかつ縁部がエンジン本体にボルト止めされていることにより、チェーンカバー26の縁部近傍の剛性は高い。したがって、上記したようにチェーンカバー26の縁部近傍に固設されている2方向弁24の場合には、チェーンカバー26の膜面振動による影響は小さいものとなり、2方向弁24の固設部位の変位も小さく、シール部材45によるシール性の低下が抑制される。
このようにシール性が確保されるため、2方向弁24をチェーンカバー26に固設するための固定ボルト28に短いものを試用して、そのねじ込みをチェーンカバー26のみにすることができ、2方向弁24の脱着においてエンジン1を車両に搭載した状態で作業することができる。シール性が悪い場合には、2方向弁24を固定するための固定ボルトに長いものを使用し、チェーンカバー26をシリンダブロック2に共締めすることになり、その場合には2方向弁24の脱着作業性が悪い。
また、図示例のように、チェーンカバー26に2方向弁24が固設され、シリンダヘッド3に3方向弁25が固設されていると共に、それらが吸気側(吸気ポート3a側)に集約して配設されていることにより、両弁24・25の排気系からの熱の影響を受けることが抑制される。また、クランク軸7の軸線方向から見て両弁24・25が吸気側の一方に寄っているため、例えば2方向弁24のドレン用油路39が図2の二点鎖線に示されるようにオイルパン6に至るように設けられて、その管壁の一部がシリンダブロック2及びロアブロック4の端面に膨出するように形成されても、その膨出部分とタイミングチェーン8のライン(軌道)との干渉を回避することが可能である。これにより、クランク軸7の軸線方向に対するチェーンカバー26の寸法をできるだけ小さくすることができ、エンジン1のコンパクト化が可能となる。
なお、上記実施形態では2つの制御弁(24・25)を設けたものを示したが、本発明では、3つ以上設けても良く、少なくとも1つがタイミングトレーンのカバー26に取り付けたものに適用し得る。また、可変バルブタイミング機構10を吸気弁11のみに設けたものについて示したが、排気弁12にも同様の機構を設けたものにも適用し得る。
本発明にかかる可変バルブタイミング機構の制御弁取付構造は、タイミングトレーン機構を覆うカバーに制御弁が取り付けられているものにおいて、エンジン本体とのシール性が低下することを抑制し得るものであり、種々のエンジンに適用可能であり、例えばクランク軸を鉛直方向とした船外機などのような船舶推進機用エンジンにも適用可能である。
2 シリンダブロック(エンジン本体)
2a 合わせ面
3 シリンダヘッド(エンジン本体)
4 ロアブロック(エンジン本体)
7 クランク軸
7a プーリ(タイミングトレーン機構)
8 タイミングチェーン(タイミングトレーン機構)
10 可変バルブタイミング機構
11 吸気弁
16a カム軸
26 カバー
24 2方向弁(制御弁)
25 3方向弁(制御弁)
35a・36a・37a 分岐路(流路)
Pa1・Pa2・Pa3 ポート

Claims (4)

  1. 少なくとも吸気弁のバルブタイミングを可変にする可変バルブタイミング機構が設けられたエンジン本体と、前記エンジン本体のクランク軸とカム軸との間で同期して動力を伝達するように前記エンジンにおける前記クランク軸の軸線方向一端側の端面に設けられたタイミングトレーン機構と、前記タイミングトレーン機構を覆うように前記端面に取り付けられたカバーと、前記可変バルブタイミング機構の作動を制御する複数の制御弁とを有し、
    前記カバーは、左右両側に設けられた縁部で前記エンジン本体に取り付けられ、
    前記複数の制御弁の少なくとも2つが、前記エンジン本体と前記カバーとにそれぞれ取り付けられ、かつ互いに隣接して配設され
    前記カバーに取り付けられた前記制御弁は、前記カバーの前記縁部に連結する取付部に取り付けられることで前記縁部上に設けられ、
    前記取付部には前記カバーの厚さ方向に貫通する孔が形成され、
    前記カバーに取り付けられた前記制御弁は、前記孔を介して前記エンジン本体に設けられた油路に連通することを特徴とする可変バルブタイミング機構の制御弁取付構造。
  2. 前記エンジン本体が、シリンダブロックにシリンダヘッドを積層した構造を有し、
    前記カバーが、前記シリンダブロックと前記シリンダヘッドに亘って設けられ、
    前記カバーに取り付けられた前記制御弁が、前記シリンダブロックと前記シリンダヘッドとの合わせ面を横切るように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の可変バルブタイミング機構の制御弁取付構造。
  3. 前記カバーに取り付けられた前記制御弁が、前記シリンダブロックと前記シリンダヘッドとに設けられた各流路とそれぞれ連通する各ポートを有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の可変バルブタイミング機構の制御弁取付構造。
  4. 前記カバーに取り付けられた前記制御弁は、その軸線を前記カバーの縁部に沿うように向けて前記カバーの縁部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の可変バルブタイミング機構の制御弁取付構造。
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