(遊技媒体貸出装置)
本発明の遊技媒体貸出装置の実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド)を併設したパチンコ機を示す正面図であり、図2は、サンドを示す斜視図である。
図1に示すように、パチンコ機10には、それぞれ、サンド20が併設されている。各サンド20は、隣接するパチンコ機10に対応して設置されており、対応する当該パチンコ機10との間で通信可能に接続されている。また各サンド20は、ホール全体のサンド20のシステム管理や売り上げ管理を行うホールコンピュータ(図示せず)に対して通信可能に接続されている。なお、本実施の形態においては、ホールコンピュータに対して通信可能に接続されたサンド20について説明するが、本発明はこれに限られるものではなく、ホールコンピュータと通信を行わないサンドであってもよい。
図1及び図2に示すように、各サンド20の前面部21には、LED(light-emitting diode)部31、カード挿入口32、紙幣を挿入可能な紙幣挿入口33、タッチパネルLCD(liquid crystal display)により構成された操作ユニット34、カメラ部35、非接触ICカードリーダライタ36、端数用払出口40、計数用投入口39等が設けられている。カード挿入口32は、例えばホールのカード発行機(図示せず)によって発行された情報カードを受け付け可能な挿入口である。LED部31は、フルカラーLEDによって構成されている。
遊技者は、情報カード又は所定金額の紙幣を、カード挿入口32又は紙幣挿入口33に投入することで、遊技に必要な遊技媒体としてのパチンコ球の貸し出しを受けることができる。また、遊技者は、非接触ICカードを、非接触ICカードリーダライタ36にかざすことで、遊技に必要なパチンコ球の貸し出しを受けることができる。
サンド20は、情報カード、紙幣及び非接触ICカードといった価値媒体の投入を受けると、投入された価値媒体の金額に応じた数のパチンコ球を払い出す旨のコマンドを併設するパチンコ機10に送信することにより、パチンコ機10から当該パチンコ球を払い出すようになっている。遊技者は、パチンコ機10においてその上皿12に払い出されたパチンコ球によってパチンコ遊技を行うことができる。
また、パチンコ機10においては、遊技の結果に応じて、上皿12にパチンコ球を払い出すようになされている。遊技者は、所定の操作を行うことにより、上皿12のパチンコ球を下皿13に落とすと、当該パチンコ球は、下皿13の下方に配置された案内装置400の案内皿414に落下する。
案内装置400は、パチンコ機10の前方であって、下皿14の下方に配置される。具体的には、各パチンコ機10の前面側には、複数のパチンコ機10からなるいわゆる島ごとに台座15が設けられており、この台座15上に案内装置400が載置される。すなわち、案内装置400は、台座15と下皿13との間に配置される。
案内皿414は、下皿13から落下したパチンコ球を、サンド20に設けられた計数用投入口39へ案内する。計数用投入口39に導入されたパチンコ球は、サンド20の内部に設けられた計数部によって計数される。
計数された結果は、カード挿入口32に挿入されたカードに記録され、又は、ホールコンピュータに設けられた記憶部に記憶される。
計数部において計数されたパチンコ球は、サンド20の背面部に設けられた排出口から排出され、回収される。
計数用投入口39から投入されたパチンコ球の計数経路とは別に、サンド20の背面側に端数用供給部が設けられており、外部から端数用のパチンコ球を受け入れるようになっている。この供給部により、端数用のパチンコ球は、常に一定量(例えば24球)が貯留された状態となっており、必要に応じて、端数用払出口40から、案内皿414(具体的には、案内皿414の下方に設けられた端数用の払出皿)へ払い出される。
図3は、図1及び図2に示したサンド20に案内装置400を装着した状態を示す斜視図である。なお、図3においては、パチンコ機10を省略している。図3に示すように、案内装置400は、その一部に設けられた装着部401がサンド20の計数用投入口39及び端数用払出口40を覆うように装着される。
パチンコ機10(図1)の下皿13から案内装置400の案内皿414に落下したパチンコ球は、案内装置400内に設けられた計数用通路(後述)を介して、サンド20の計数用投入口39に投入される。また、サンド20の端数用払出口40から払い出された端数のパチンコ球は、案内装置400内に設けられた端数用通路を介して、端数用として専用に設けられた払出皿402に払い出される。遊技者は、この払出皿402に払い出された端数のパチンコ球を上皿に移動させてパチンコ遊技に用いることができる。
因みに、案内装置400の筐体(第1の筐体)405の上面部には、遊技者がパチンコ機10のハンドル16(図1)を操作する際に、操作する手を乗せるための手置部406が設けられている。案内装置400の詳細な構成については、後述する。
図4は、サンド20の内部構成を示す斜視図である。図43に示すように、サンド20は、筐体22(図2)の内部に、情報カード、紙幣、非接触ICカード等の価値媒体を識別する識別手段(情報カードリーダライタ62、紙幣識別装置61、非接触ICカードリーダライタ36等)と、電源ユニット65と、制御基板66とを収納している。
また、制御基板66、電源ユニット65の下方には、外部からの端数用のパチンコ球を受け入れる供給部70と、供給部70を介して供給された端数用のパチンコ球を貯留する端数用貯留部71とを有する。供給部70において、外部のシステムから端数用パチンコ球をサンド20に供給するための導入路81は、その先端部に設けられた係合部82をサンド20の背面に設けられた開口部に対して、装着機構部75によって装脱可能となっている。係合部82がサンド20の裏面の開口部に装着された状態において、導入路81を介して端数用のパチンコ球が開口部からサンド20内に供給される。サンド20内に供給された端数用のパチンコ球は、搬送路76を介して端数用貯留部71に貯留される。供給部70の詳細構成については後述する。
端数用貯留部71には、常に一定のパチンコ球が貯留されており、制御基板66からの払出コマンドにより指定された数のパチンコ球が、端数用として、端数用払出口40から払い出される。
端数用払出口40の下方には、計数用投入口39が設けられており、パチンコ機10に装着された案内皿414(図1)から排出されたパチンコ球が、当該計数用投入口39を介して、計数部90に導かれる。計数部90は、パチンコ球を計数し、当該計数結果を制御基板66に送出する。計数済のパチンコ球は、計数部90から排出部95へと転がり、排出部95を介して外部へ排出され回収される。計数部90の詳細構成については後述する。
次に、カメラ部35の構成について説明する。図5に示すように、カメラ部35は、赤外光を照射する赤外LED基板35Aと、赤外光が被写体(遊技者)において反射して得られる反射光を受光することにより、被写体像を撮像するCMOSカメラ35Bとを有する。赤外LED基板35Aは、その赤外LEDにより、制御基板66からのコマンドに基づいて赤外光を照射する。CMOSカメラ35Bは、撮像信号を制御基板66に送出する。制御基板66は、撮像信号に基づいて、画像認識を行う。
カメラ部35においては、赤外LED基板35A及びCMOSカメラ35Bの前面にフィルタ35Cが設けられている。このフィルタ35Cは、赤外光を透過し、それ以外の波長の光は通さないフィルタであり、赤外LED基板35Aから被写体に照射された赤外光の反射光のみを透過させてCMOSカメラ35Bに受光させるようになっている。これにより、パチンコ機10や当該パチンコ機10が設置されているホールの演出光の影響を抑制して、被写体(遊技者)の像を明瞭に撮像することができる。
次に、制御基板66の配置構成について説明する。図6は、サンド20の筺体22に収納された制御基板66及び電源ユニット65を示す略線的断面図である。図6に示すように、制御基板66は、略90°の角度で結合された第1の基板領域66Aと、第2の基板領域66Bとを有し、第1の基板領域66Aは、サンド20の前面パネル21Bの裏面側に接するように収納される。すなわち、第1の基板領域66Aは、略垂直に収納される。第1の基板領域66Aと直交する方向に結合された第2の基板領域66Bは、その端部にコネクタ66Cが設けられており、このコネクタ66CがI/O基板67に接続される。
I/O基板67は、その主面が筺体22の背面部22Bに沿うように配置されており、このI/O基板67の基板面に設けられたコネクタに、制御基板66のコネクタ66Cが接続される。
また、制御基板66の第1の基板領域66AとI/O基板67との間には、電源ユニット65が配置される。この電源ユニット65のコネクタ65Cは、I/O基板67に設けられたコネクタに接続される。このように、電源ユニット65は、制御基板66の第1の基板領域66Aと、I/O基板67との間に挟まれた状態に配置される。電源ユニット65、制御基板66の左右方向の幅寸法は、サンド20の筺体22に設けられた左右両側の側壁22D(図2)によって挟まれる程度の寸法となっており、図5に示すように、電源ユニット65及び制御基板66が配置された状態においては、筺体22の側壁22Dによって、左右方向から挟まれた状態となる。また、電源ユニット65は、筺体22の一部に設けられたフレーム22E上に載置されるようにもなっている。
これらにより、電源ユニット65は、I/O基板67、側壁22D、制御基板66の第1の基板領域66A、第2の基板領域66B、フレーム22Eによって、上下左右全ての方向から挟まれた状態となる。これにより、電源ユニット65が不用意に動くことを防止することができる。
次に、情報カードリーダライタ62及び非接触ICカードリーダライタ36(図3)のアンテナ配置について説明する。図3に示したように、本実施の形態のサンド20においては、制御基板66を挟んで、上下に情報カードリーダライタ62及び非接触ICカードリーダライタ36が設けられている。
情報カードリーダライタ62及び非接触ICカードリーダライタ36の各々のアンテナは、制御基板66によって制御される。なお、制御基板66のブロック構成については後述する。
次に、筺体22の背面側に設けられた、端数用のパチンコ球を導入するための供給部70の詳細について説明する。図7は、サンド20の背面側を示す斜視図である。図7に示すように、サンド20の筺体22の背面側には、端数用のパチンコ球を外部から供給するための供給部70が設けられている。この供給部70においては、筺体22の背面部に形成された開口部に、外部からの導入路81を装着するための装着機構部75が設けられている。
装着機構部75は、導入路81の先端部に設けられた係合部82を装脱可能となっている。導入路81は、金属材料等により構成された筒状の部材であり、内部をパチンコ球が搬送されるようになっている。図8に示すように、導入路81の先端部に設けられた係合部82は、フレーム101に、パチンコ球を通過させるガイド部102と、ガイド部102の出口を開閉するための第2のシャッタを有する第2のシャッタ部104とを備える。
図9は、係合部82のサンド20への装着側を示す斜視図である。図9に示すように、フレーム101には、ガイド部102のパチンコ球の出口を開閉する第2のシャッタ部104が設けられている。この第2のシャッタ部104は、フレーム101に対して回動軸104Aを中心に回動可能に軸支されたアーム104Cの先端部を第2のシャッタ104Bとし、当該第2のシャッタ104Bが回動位置によってガイド部102のパチンコ球の供給口102Aを閉塞するようになっている。
第2のシャッタ104Bは、係合部82をサンド20の背面部に装着した際にガイド部102の供給口102Aを開くように回動する。この回動機構について説明する。第2のシャッタ104B(アーム104C)は、ばねによって常にガイド部102の供給口102Aを閉塞する状態に付勢されている。フレーム101には、前後移動可能なプッシュレバー105が設けられており、係合部82をサンド20の背面部に装着すると、係合部82の当接面82Aがサンド20の裏面部に当接し、プッシュレバー105の先端部105Aがサンド20の裏面部によって押圧される。これにより、プッシュレバー105は、矢印a方向(後方)に移動する。この移動に伴って、第2のシャッタ104Bが回動し、ガイド部102の供給口102Aが開放される。すなわち、第2のシャッタ104Bは、係合部82をサンド20の背面部に装着する動作に応じて、ガイド部102の供給口102Aを開放するように動作する。
これに対して、係合部82をサンド20の背面部から取り外すと、これに応じて、第2のシャッタ104Bがガイド部102の供給口102Aを閉塞するように動作する。これらにより、係合部82がサンド20から取り外されている状態においては、ガイド部102の供給口102Aから端数用として供給されるパチンコ球がこぼれ落ちない状態となる。
一方、サンド20の背面部には、第1のシャッタ部114が設けられている(図8)。図10に示すように、第1のシャッタ部114は、サンド20の筺体22(背面部)に対して回動軸114Aを中心に回動可能に軸支されたアーム114Cの先端に第1のシャッタ114Bを有しており、当該第1のシャッタ114Bが、回動位置によって、サンド20の背面部に設けられた開口部22Fを開閉する。
第1のシャッタ114Bの回動機構について説明する。第1のシャッタ114Bは、ばねによって、開口部22Fを閉塞する方向に付勢されている。他方の先端部には、斜めに傾斜した傾斜部114Dが形成されている。一方、係合部82のサンド20の背面部に当接される部位には、ガイド突起部82Bが形成されている。係合部82をサンド20の背面部に装着すると、ガイド突起部82Bがアーム114Cの傾斜部114Dを押し下げる。これにより、第1のシャッタ114Bは、ばねの付勢力に抗して開口部22Fを開く方向に回動する。このように、係合部82をサンド20の背面部に装着すると、第1のシャッタ114Bが開口部22Fを開放する。
このように、係合部82を装着していない状態においては、開口部22Fは、第1のシャッタ114Bによって閉塞され、係合部82を装着した場合には、開放されることにより、係合部82を装着していない状態において、開口部22F内に貯留された端数用のパチンコ球が開口部22Fから外部にごぼれ落ちることを防止することができる。
因みに、係合部82は、位置決め孔82C(図10)とサンド20の背面部に設けられた突起部22Gとを係合することで位置決めし、ねじ孔22Hにフレーム101の一部をねじ止めすることで、サンド20の背面部に固定することができる。
次に、開口部22Fに連通する端数用貯留部71(図4)について説明する。図11は、端数用貯留部71及びその周辺部のみを抽出して示す部分的斜視図である。図11に示すように、サンド20の内部には、開口部22F(図10)に連通して搬送路76が設けられており、この搬送路76の先には端数用貯留部71が設けられている。開口部22Fから供給された端数用のパチンコ球は、搬送路76を介して端数用貯留部71に貯留される。
端数用貯留部71では、開口部22Fを介して外部から供給されたパチンコ球を常に一定数貯留しており、制御基板66からのコマンドに応じた数のパチンコ球を端数用のパチンコ球として端数用払出口40から払い出す。
図12は、端数用貯留部71の内部構成を示す斜視図である。なお、図12は、端数用貯留部71のカバーを取り外した状態を示している。端数用貯留部71は、搬送路76を介して外部から供給されたパチンコ球を、屈曲形状の通路に1列に貯留するようになっている。この屈曲形状の通路は、カバー側に設けられている。
通路の下端部には、パチンコ球を検出するセンサ(磁気センサ、光センサ等)71Aが設けられている。このセンサ71Aは、パチンコ球を1つずつ通過させるための開口部が形成されており、この開口部を通過するパチンコ球を検出する。検出結果は、制御基板66に送出される。
センサ71Aの開口部には、パチンコ球を通過又は非通過とするための払出しアーム121が設けられている。この払出しアーム121は、回動軸121Aを中心に回動可能に軸支されており、ソレノイド222によって回動するようになっている。払出しアーム121の回動位置に応じて、当該払出しアーム121の先端部によって、センサ71Aの開口部を開放又は閉塞することにより、パチンコ球を通過又は非通過状態に制御することができる。センサ71Aを通過したパチンコ球は、払出路125を介して、端数用払出口40から払い出される。
図13は、端数用貯留部71を含む領域AR1と、払出路125を含む領域AR2を示す部分的側面図である。図13は、筺体22の側壁を省略し、内部構造を示している。図13に示すように、サンド20は、端数用貯留部71から上方の領域AR1と、払出路125及び計数部90を含む領域AR2とが分離された構成を有している。払出路125は、連結部125Aによって計数部90と一体化されている。この一体化された払出路125と計数部90とは、領域AR2を構成する筺体(図示せず)によって、1つのユニット130B(図2〜図5)を構成している。このユニット130Bは、当該ユニット130Bよりも上部の他の構成部からなるユニット130A(図2〜図5)に対して筺体を含めて別体となっており、前面側からユニット130Bを独立に抜き差しすることが可能となっている。
これにより、ユニット130Bのみを取り出して、計数部90のみを個別にメンテナンスすることが可能となっている。
前面側からユニット130Bを挿入した状態においては、端数用貯留部71のセンサ71Aの下方に設けられた貯留部出口71Bと、払出路125の上端部に設けられた払出路入口125Bとが連通することにより、センサ71Aを通過したパチンコ球は、貯留部出口71B及び払出路入口125Bを介して、払出路125に落下するようになっている。すなわち、ユニット130Bを挿入した状態においては、端数用貯留部71のセンサ71Aを通過したパチンコ球が、払出路125を介して端数用払出口40から払い出されるようになっている。
次に、計数部90について説明する。図13に示すように、計数部90は、計数用投入口39から投入されたパチンコ球を、筒状の搬送路91を通して排出部95から外部へ排出する。搬送路91の内部には、磁気センサ又は光センサ等で構成されたセンサ(図示せず)が設けられており、このセンサにより、搬送路91を転がるパチンコ球を検出し、検出結果を制御基板66へ送出する。制御基板66は、センサからの検出結果に基づいて、搬送路91を転がるパチンコ球の数を計数する。これにより、パチンコ機10の下皿13から案内皿414へ落下し、計数用投入口39へ導かれたパチンコ球の数を計数部90において計数することができる。
次に、案内装置400(図1、図3)の詳細構成について説明する。図14は、案内装置400を示す斜視図である。図14に示すように、案内装置400は、パチンコ機10(図1)の前面部であって下皿13(図1)の下方に設置可能な大きさとなっており、上面部の略中央部には、パチンコ機10の下皿13から落下したパチンコ球を受け入れる案内皿414が設けられている。
案内皿414の底面部は、矢印aで示す方向に傾斜しており、当該案内皿414に落下したパチンコ球を、矢印a方向に流下させるようになっている。この底面部には、パチンコ球を流下させるa方向に、パチンコ球の径よりも小さな幅でなる複数の案内溝414Aが形成されており、パチンコ球の矢印a方向への流下を促す構成となっている。案内皿414内において矢印a方向に流下したパチンコ球は、筐体405の内部に設けられた計数用通路(後述)を通って、サンド20(図1)との装着部401へ到達する。
案内皿414の側壁部の開口縁部には、ゴム等の柔軟な材質でなる囲い部材407が設けられている。この囲い部材407によって、パチンコ機10の下皿13から落下するパチンコ球が周囲にこぼれ落ちることを防止すると共に、案内装置400の下皿13の下方に設置する際に、下皿13の下面部と案内皿414の縁部とが直接接触して傷が付くことを防止するようになっている。
また、案内装置400の筐体401には、案内皿414の大きさに比べて小さな払出皿402が設けられている。図3について上述したように、この払出皿402には、サンド20から払い出された端数分のパチンコ球が、内部に設けられた端数用通路(後述)を通って流れ落ちる。払出皿402は、案内皿414の横に設けられている。案内皿414の上方には、パチンコ機10の下皿13が配置されることにより、払出皿402の位置が案内皿414の横に配置されることで、払出皿402は、下皿13の下方からオフセットした位置に設けられることになる。これにより、遊技者が払出皿402のパチンコ球を取り易くすることができる。
筐体405の前面部には、案内装置400のサンド20に対する装着状態をロック又はロック解除するための鍵部410が設けられている。この鍵部410に所定の鍵を差し込んで回動することにより、サンド20に対して案内装置400をロック又はロック解除することができる。
図15及び図16は、案内装置400の裏面側(パチンコ機10に対向する側)を示す斜視図及び背面図であり、図17及び図18は、装着部401を部分的に拡大して示す背面図及び斜視図である。
図15〜図18に示すように、案内装置400の装着部401は、案内皿414から内部の計数用通路(後述)を介して流下する計数用のパチンコ球の計数用払出口421と、サンド20の端数用払出口40(図1)から払い出された端数のパチンコ球を受け入れるための端数用通路(後述)の流入口441とがそれぞれ案内装置400の裏面側に露出した状態で近傍に集められている。
また、装着部401には、後方に突出したガイド突起部461A及び461Bが設けられている。ガイド突起部461A及び461Bは、案内装置400をサンド20に装着する際に、サンド20の装着部20A(図2)の開口部41(図2)に挿入されることで、正しい装着位置に案内装置400を装着することができる。
ここで、案内装置400の装着部401には、サンド20の装着部20A(図2)に装着した際に、この装着状態をロック又はロック解除するロック機構部550が設けられている。ロック機構部550は、その先端部に形成された係止部552が上下方向(矢印b及び反対方向)に回動する一対の回動部材551を有する。
この回動部材551は、その係止部552を、図19に示すサンド20の装着部20Aの開口部41(図2)内に設けられた一対の被係止部20Bに係合することにより、サンド20の装着部20Aに対する案内装置400の装着状態をロックするようになっている。
ロック機構部550の詳細構成について説明する。図20は、図18に示した案内装置400の筐体405を構成する上筐体405A及び下筐体405Bを分解してその内部を示す分解斜視図である。図20においては、上筐体405Aを省略して示している。図20に示すように、案内装置400においては、回動軸553を回動中心として回動部材551が回動可能に軸支されている。回動軸553は、上筐体405A(図18)によって支持されている。
回動部材551は、水平方向に設けられた回動軸553を回動中心として回動することにより、回動軸553より後方(サンド20側)にある係止部552が矢印b及び反対方向に上下動する。回動部材331において、回動軸553よりも前方にある平板部554には、コイルばね555が当接されている。このコイルばね555は、上筐体405A(図18)と平板部554との間に介挿され、平板部554を常に下方に付勢している。これにより、回動部材551の係止部552は、上方(矢印b方向)に付勢された状態となっている。
この状態において、鍵部410に所定の鍵を差し込んで回すことにより、回動部材551をコイルばね555の付勢力に抗して回動させることができ、係止部552を下方(矢印bとは反対方向)に移動させることができる。鍵部410においては、鍵を回して係止部552を上方(矢印b方向)に上昇させた状態又は下方(矢印bとは反対方向)に下降させた状態で鍵を引き抜くことにより、その状態で回動部材551を保持することができる。
図21、図22及び図23は、回動部材551及び鍵部410を示す斜視図、正面図及び側面図である。図21〜図23に示すように、回動部材551は、係止部552及び平板部554が一体に形成されていることに加えて、平板部554の先端部に平板状の当接部556が一体に形成されている。
一方、鍵部410においては、鍵穴410Aに差し込まれた鍵を回すことにより、鍵部回動片570を矢印cで示す方向又はこれとは反対方向に回動させることができるようになっており、鍵部回動片570の先端部には、平板状の当接部571が形成されている。
鍵部回動片570を矢印cで示す方向に回動させると、当該鍵部回動片570の当接部571によって、回動部材551の当接部556は、コイルばね555の付勢力に抗して、矢印c方向に押し上げられる。これに対して、鍵を回すことによって鍵部回動片570を矢印cとは反対方向に回動させると、回動部材551は、コイルばね555の付勢力によって矢印cとは反対方向に降下する。
鍵部410においては、鍵部回動片570の当接部571を矢印c方向に回動させた状態(図21〜図23に示す状態)及び矢印cとは反対方向に回動させた状態にそれぞれ保持することができるようになっている。
これにより、鍵穴410Aに差し込まれた鍵を回すことにより、回動部材551を回動させて係止部552を矢印b方向に上昇させた状態又は矢印bとは反対方向に下降させた状態に保持することができる。
このように、鍵を回すことによって係止部552を上昇又は下降させることができることにより、図24(a)に示すように、鍵孔410Aに差し込まれた鍵を回して係止部552を上昇させた状態で、案内装置400をパチンコ機10の前方に位置決めし、係止部552を、サンド20の開口部41(図19)内に対して矢印d方向に挿入する。この場合、係止部552は上昇していることにより、開口部41内の被係止部20Bを避けて、内部に入り込むこととなる。
この状態において、鍵孔410Aに差し込まれている鍵を回して係止部552を下降させることにより、図24(b)に示すように、当該係止部552を、被係止部20Bの背後に挿入させて被係止部20Bと係止部552とを係止状態とすることができる。この状態では、案内装置400をサンド20から引き離すことができない状態となり、サンド20に対する案内装置400の装着状態がロックされたことになる。これに対して、鍵孔410Aに差し込まれた鍵を回すことによって係止部552を上昇させると、係止部552と被係止部20Bとの間の係止状態が解放されることにより、案内装置400をサンド20から引き離すことができる状態となり、サンド20に対する案内装置400の装着状態がロック解除されたことになる。
装着状態においては、サンド20側の端数用払出口40と、案内装置400側の端数用通路(後述)の流入口441とが連通した状態となることにより、サンド20から払い出された端数のパチンコ球は、案内装置400の端数用通路を介して払出皿402へ流下する。
また、この装着状態においては、サンド20側の計数用投入口39と、案内装置400側の計数用払出口421とが連通した状態となることにより、案内装置400の計数用通路(後述)を介して払い出されたパチンコ球は、サンド20の計数用投入口39からサンド20の内部に設けられた計数部に流入し計数されることになる。
このように、回動部材551に係止部552を設けて当該係止部552を上昇又は下降させる構成としたことにより、案内装置400を傾けることなく、係止部552を被係止部20Bに係止させることができる。すなわち、案内装置400をサンド20に装着する際に、案内装置400を水平を保ったままパチンコ機10の前面側であって下皿13の下方に滑りこませるように位置決めすることが可能となる。
これにより、例えば、下皿13と台座15(図1)との間の隙間が狭い場合であっても、容易に案内装置400をサンド20に装脱することが可能となる。また、案内装置400を水平を保ったままサンド20に装脱することができることにより、案内装置400の案内皿414や払出皿402にパチンコ球が残っている状態、さらには、後述する計数用通路や端数用通路にパチンコ球が残っている場合においても、これらが落下することを抑制することができる。
次に、案内装置400の計数用通路及び端数用通路について説明する。図25は、案内装置400を示す斜視図である。図25に示すように、案内装置400の案内皿414の底面は、図14について上述したように、矢印a方向に傾斜しており、この最も低くなった部分の側壁部に計数用通路580の流入口581が設けられている。これにより、案内皿414内のパチンコ球は、当該案内皿414の底面の傾斜によって流入口581へと流下し、当該流入口581から計数用通路580を流下することになる。
図26は、案内装置400の上筐体405A及び下筐体405Bを分離した状態を示す分解斜視図であり、図27は、下筺体405Bを示す平面図であり、図28は、計数用通路580を示す断面図である。図26〜図28に示すように、下筺体405Bには、計数用通路580として、2つの通路580A、580Bが設けられている。通路580A、580Bは、それぞれ側壁によって仕切られた独立した通路を形成しており、流入口581(図25)から装着部401の計数用払出口421に向かって低くなるように傾斜しており、パチンコ球が流入口581から計数用払出口421に向かって流下するようになっている。
これらの通路580A、580Bの底面には、通路580A、580Bに沿ってリブ582A、582Bが形成されている。通路580A、580Bを通るパチンコ球は、リブ582A、582Bの上を転がるようになっている。仮に、通路580A、580Bにリブ582A、582Bを設けないとすると、通路を形成する凹状の面の上をパチンコ球が転がるようになる。この場合、パチンコ球が通路を通過するごとに当該通路にわずかな凹みが生じる。そして、案内装置400の計数用通路580を利用してパチンコ球の計数を行う機会は多いため(例えば、大当り1回ごとに数千のパチンコ球が通過する)、早い段階で通路が凹み、パチンコ球の通過に支障をきたすこととなり、スムーズな計数を行うことが困難になる問題がある。これに対して、本実施の形態のようにリブ582A、582Bを設け、当該リブ582A、582Bによってパチンコ球を受けるようにすることで、通路580A、580Bが凹むことを抑制することができる。
なお、図26〜図28においては、リブ582A、582Bを一体化した通路580A、580Bについて述べたが、これに限られるものではなく、リブ582A、582Bを通路580A、580Bから取り外し可能な構成として、リブ582A、582Bを交換可能とするようにしてもよい。このようにすれば、リブ582A、582Bが減ってきた場合に当該リブ582A、582Bを交換することで、通路580A、580Bを使い続けることが可能となる。
また、図26〜図28に示すように、通路580A、580Bは、案内皿414から装着部401までの間に複数個所で屈曲した形状を有している。このように屈曲部583を設けることにより、パチンコ球の球圧を分散させることができる。通路580A、580Bを流下したパチンコ球は、サンド20の計数部において計数されることになるが、サンド20側の計数用投入口39(図19)からサンド20内の計数部90(図13)までの間には、パチンコ球の通過を遮蔽するストッパが設けられている。このストッパは、ソレノイドにより移動することでパチンコ球の通路から退避し、遮蔽状態が解除される。通路580A、580Bに屈曲部583が形成されていない場合、ストッパまでの間のパチンコ球の数が多いと、ストッパ作動時にパチンコ球の圧力によってストッパが退避できない状態となってしまう。これに対して、本実施の形態のように、通路580A、580Bに屈曲部583を設けることにより、ストッパに加わる圧力分散させて当該ストッパが退避できない状態となることを回避することができる。
また、図26に示すように、上筺体405Aには、センタープレート579がねじ止めされている。このセンタープレート579には、端数用通路590が設けられている。この端数用通路590は、流入口441から払出皿402へ向かって低くなるように傾斜しており、サンド20の端数用払出口40(図19)から払い出された端数のパチンコ球は、この端数用通路590を介して払出皿402に流下する。
因みに、センタープレート579は、上筺体405Aにねじ止めされていることに加えて、装着部401の回動部材551(図21、図23)によっても上筺体405Aに保持されるようになっている。具体的には、図21について上述したように、回動部材551が回動して係止部551が矢印bとは反対方向に下降したロック状態においては、図29に示すように、回動部材551に一体形成された第1の阻止部557によって、センタープレート579が上筺体405Aに押さえ付けられた状態となる。これにより、ねじが緩んだ場合においても、第1の阻止部557によってセンタープレート579が落下することを防止することができる。
次に、第1の阻止部557の主な機能について説明する。図21に示したように、回動部材551は、回動軸553を中心にして回動可能に軸支されており、係止部552が矢印bとは反対方向に下降したロック状態では、図30(a)に示すように、第1の阻止部557が計数用通路580の外に退避した状態となっている。この状態においては、パチンコ球Pは、計数用通路580を矢印e方向に流下して計数用払出口421から払い出される。
これに対して、回動部材551が回動して係止部552が矢印b方向に上昇したロック解除状態では、図30(b)に示すように、第1の阻止部557が計数用通路580内に挿入された状態となる。この状態においては、パチンコ球Pは、その上部に第1の阻止部557が当接することにより、計数用通路580を流下することができない。
かくして、回動部材551をロック状態とすることにより、パチンコ球Pの流下を許可し、回動部材551をロック解除状態とすることにより、パチンコ球Pの流下を禁止することができる。これにより、案内装置400のサンド20への装着状態がロックされた場合には、計数用通路580を介して、パチンコ球をサンド20側の計数部へ送ることができ、これに対して、ロックが解除された場合には、パチンコ球Pの流下を禁止して、案内装置400がサンド20から取り外された場合に、計数用通路580の計数用払出口421からパチンコ球Pがこぼれ落ちることを防止することができる。
次に、第2の阻止部575の機能について説明する。図31に示すように、鍵部回動片570(図21〜図23において上述)は鍵部410に差し込まれた鍵(図示せず)を回すことによって回動するようになっており、この回動によって回動部材551を連動して回動させるようになっている。これに加えて、鍵部回動片570には、端数用通路590をパチンコ球が通過することを阻止する第2の阻止部575が設けられている。この第2の阻止部575は、鍵部回動片570の回動に伴って上下動することにより、端数用通路590の一部に形成された切欠き部591を介して、端数用通路590の内部に対して挿脱するようになっている。
図32において実線で示す鍵部回動片570は、その当接部571を上方に回動することにより、回動部材551の当接部556を押し上げて、回動部材551をロック状態とした状態を示している。この状態においては、鍵部回動片570の当接部571が上昇していることにより、その第2の阻止部575は、端数用通路590から退避した状態となっている。これに対して、図32において一点鎖線で示すように、鍵部回動片570を回動させて当接部571を下降させた状態(回動部材551をロック解除とした状態)では、その第2の阻止部575が切欠き部591を介して端数用通路590内に挿入されることになる。これにより、端数用通路590内をパチンコ球が通過することを阻止することができる。すなわち、回動部材551がロック解除された状態(案内装置400をサンド御20から取り外すことができる状態)においては、端数用通路590におけるパチンコ球の通過を禁止することにより、例えば、案内装置400を取り外してこれを傾けた場合でも、案内装置400の払出皿402(図14)に貯留された端数分のパチンコ球が端数用通路590を逆流してこぼれ落ちることを防止することができる。
図33に示すように、案内装置意400の下筺体405Bの底面部には、一対のねじ込み式の卓上ベース405Hが設けられている。これらの卓上ベース405Hは、下筺体405Bに対するねじ込み量を調整することにより、その突出高さを調節することができ、これにより、案内装置400の高さを調節することができる。
なお、上述の実施形態においては、サンド20の開口部41(図19)側に特別な遮蔽手段を設けない構成について説明したが、これに限られるものではなく、例えば、図34(a)に示すように、回動部材551の係止部552がサンド20側の被係止部20Bを係止状態が解除されたこと(被係止部20Bに係止していた係止部552が上方に移動して係止状態が解除されたこと)を光センサ等の検出手段599Aによって検出し、この検出に応じて、端数用払出口40(図19)をモータ等を用いて遮蔽板(図示せず)によって遮蔽するようにしてもよい。このようにすれば、案内装置400をサンド20から取り外した際に、サンド20の端数用払出口40からサンド20内に残っている端数分のパチンコ球が外部に落下することを防止することができる。なお、案内装置400をサンド20に装着する場合には、図34(b)に示すように、サンド20の開口部20A(図19)に光センサ等の検出手段599Bを設けておき、この検出手段599Bによって係止部552等の案内装置400側の部位の挿入が検出されたことに応じて、遮蔽板を開放する。また、検出手段としては、図34において上述したような光センサ等のセンサ式に限られるものではなく、例えば、係止部552等の案内装置400側の部材がサンド20に装着された場合にリンク機構等で機械式シャッタを連動させるようにしてもよい。
図35は、制御基板66、ビルバリ61、情報カードリーダライタ62、非接触ICカードリーダライタ36等を筺体22に設けると共に、計数部90については、筺体22とは別体で着脱可能に設けられる構成を示す略線図である。図35に示すように、サンド20は、制御基板66、ビルバリ61、情報カードリーダライタ62、非接触ICカードリーダライタ36等を筺体22の内部に設けて構成されており、計数部90は、筺体22の下部に設けられた空間に着脱可能にユニット化された構成を有している。
この計数部90においては、ユニット部の着脱装置634と筺体22の着脱装置(係止ピン、解除ピン、突起等により構成される)624とを介して、計数部90を、筺体22の下部に設けられた筺体622に対して着脱可能となっている。計数部90を装着した際に、計数部90のコネクタ636と、筺体622側のコネクタ626とが接続されることにより、計数部90のセンサ等の部品が筺体22側の制御基板66に接続される。
このように、計数部90を筺体22とは別体にして前面側からスライドさせて着脱可能としたことにより、メンテナンス作業を容易に行うことができる。なお、本実施の形態においては、筺体622と筺体22を完全に別体としているが、筺体22の一部に計数部90を着脱可能な構成としてもよい。
また、上述の実施の形態においては、計数部90を有するユニット130Bを前方から抜き差しすることが可能な構成について述べたが、これに限られるものではなく、端数用貯留部71を有するユニット130Aを前方から抜き差しすることが可能な構成としてもよい。
図36は、他の実施の形態に係るサンド20の構成を示す略線図である。図36に示すように、他の実施の形態に係るサンド20において、その筐体は、ホールの島設備に組み付けられるフレーム652を備えている。フレーム652には、ユニット130Bを組み込むフレーム下部領域652Bと、ユニット130Aを組み込むフレーム上部領域652Aとが設けられている。
フレーム上部領域652Aには、ユニット130Aを前方から抜き差し可能とするガイド部(図示せず)が設けられており、ユニット130Aをガイド部に沿って前方からフレーム652へ挿入することにより、当該ユニット130Aをフレーム652に組み込むことができる。
このユニット130Aにおいては、当該ユニット130A側の着脱装置664とフレーム652側の着脱装置(係止ピン、解除ピン、突起等により構成される)654とを介して、ユニット130Aを、フレーム652のフレーム上部領域652Aに対して着脱可能となっている。ユニット130Aを装着した際に、ユニット130Aのコネクタ666と、フレーム652側のコネクタ656とが接続されることにより、ユニット130Aに設けられた各部(ビルバリ、情報カードリーダライタ、カメラ部、制御基板、操作ユニット、非接触ICカードリーダライタ等)がフレーム652に組み込まれた計数部90に接続される。
計数部90を有するユニット130Bは、フレーム652のフレーム下部領域652Bにねじ等を用いて固定されている。
ここで、ユニット130Aの下部には、当該ユニット130Aをユニット130Bに固定するための鍵670が設けられている。ユニット130Bがフレーム652のフレーム下部領域652Bに固定されている状態において、フレーム上部領域652Aにユニット130Aを挿入し、ロック機構部670をロックすることにより、ユニット130Aとユニット13Bとを一体に係合することができる。
図37は、図36のロック機構部670を前方から見た状態を示す正面図である。ロック機構部670は、例えば、図37に示すように、ユニット130Bの筺体に設けられており、外部から挿入される鍵を用いて回動することが可能な回動片671を有している。所定の鍵を鍵穴672に挿入して回動し、回動片671を回動させることにより、回動片671の回動位置に応じて、ユニット130Aを、ユニット130Bに対して、ロック状態又はロック解除状態とするようになっている。具体的には、ロック機構部670は、外部から鍵穴672に挿入された鍵により、回動片671をロック位置(図37において破線で示す)又はロック解除位置(図37において実線で示す)へ回動可能となっており、回動片671がロック位置まで回動した場合、当該回動片671は、ユニット130Aの筺体に形成された係合部131A(例えば溝状の部位)に係合され、この係合によって、フレーム上部領域652A(図36)に挿入されたユニット130Aが前方に引き抜かれないようにロックすることができる。ユニット130Bはねじ等によってフレーム652に固定されていることにより、ユニット130Aがユニット130Bにロックされた状態は、ユニット130Aがフレームから引き抜かれない状態にロックされた状態となる。
また、ロック機構部670の回動片671をロック解除位置へ回動させると、当該回動片671がユニット130Aの係合部から離間することにより、フレーム上部領域652Aに挿入されているユニット130Aのロックが解除され、当該ユニット130Aは、前方へ引き抜くことが可能な状態となる。
このように鍵を用いてロック機構部670を開錠又は施錠する構成を用いることにより、ユニット130Aが不正に取り外されることを防止することができる。また、ユニット130Aとユニット130Bとをロック機構部670によってロック状態又はロック解除状態とすることにより、ユニット130Aとユニット130Bとを必要に応じて分離可能とすることができる。ユニット130Aとユニット130Bとを分離可能とすることにより、故障個所がユニット130A又はユニット130Bのいずれかにある場合、これらを分離して故障個所のある側のみを交換することができる。これにより、余分な部品の交換が不要になる。また、ユニット130Aを前方から抜き差し可能な構成とすることにより、容易にユニット130Aの交換、修理を行うことができる。
なお、図36に示す構成において、ユニット130Bを交換、修理する場合、ユニット130Aをフレーム652から取り外した状態において、ユニット130Bをフレーム652に固定しているねじ等の固定手段を外すことにより、ユニット130Bをフレーム652から取り外すことができる。
図36に示した他の実施の形態に係るサンド20においては、ユニット130Aのみを前方から抜き差し可能とする構成について述べたが、これに限られるものではなく、ユニット130A及び130Bをそれぞれ個別に前方から抜き差し可能とするようにしてもよい。
すなわち、図38に示すように、ユニット130Aとユニット130Bとを分離可能とし、それぞれをフレーム652に対して、前方から個別に抜き差し可能とする構成とする。フレーム652には、ユニット130Aを前方から抜き差し可能とするガイド部(図示ぜず)と、ユニット130Bを前方から抜き差し可能とするガイド部(図示せず)がそれぞれ設けられている。図38において、ユニット130Aの上部には、フレーム652に対してユニット130Aをロック状態又はロック解除状態とすることが可能なロック機構部680が設けられたおり、ユニット130Aを前方からフレームに挿入した状態で、当該ロック機構部680に所定の鍵を差し込んで施錠することにより、ユニット130Aをフレームに対してロックすることができる。このロック機構部680は、図37に示したロック機構部670と同様の構成を有し、その回動片を回動させてフレーム652の一部に形成された係合部(例えば溝状の部位)に係合させることにより、ユニット130Aをフレーム652に対してロック状態とすることができる。
また、ユニット130Aの下部にもロック機構部670が設けられている。このロック機構部670は、図36について上述したロック機構部670と同一のものである。このロック機構部670によって、ユニット130Aとユニット130Bとを係合状態とする共に、必要に応じてこれらを分離可能とすることができる。
具体的には、ユニット130Aは、その上部に設けられたロック機構部680をロック状態とすることにより、当該ユニット130Aをフレームに固定すると共に、下部のロック機構部670をロック状態とすることにより、当該ユニット130Aとユニット130Bとを互いに係合状態にロックすることができる。
ユニット130Aを取り外す場合、上部のロック機構部680を開錠することにより、ユニット130Aのフレームに対するロックを解除すると共に、下部のロック機構部670を開錠することにより、ユニット130Aとユニット130Bとの係合状態を解除して、これらを分離状態とする。これにより、ユニット130Aを前方に引き出すことができる。
また、図38の構成において、ユニット130Bは、前方からフレーム652に対して抜き差しすることができるようになされており、ユニット130A及びユニット130Bをフレーム652に差し込んだ状態において、ユニット130Bの上部に設けられたロック機構部670(すなわち、ユニット130Aの下部に設けられたロック機構部)を施錠することにより、ユニット130Bをユニット130Aに対してロック状態とすることができる。ユニット130Bを交換、修理する場合、ユニット130Bの上部に設けられたロック機構部670を開錠してロック解除状態とすることにより、ユニット130Bとユニット130Aとの係合状態を解除し、ユニット130Bをフレームから前方に引き出す。これにより、ユニット130Bをユニット130Aから分離して、当該ユニット130Bのみを取り外すことができる。なお、下側のユニット130Bのみを取り外した場合、上側のユニット130Aは、フレーム652に吊下された状態となる。
このように、ユニット130Aとユニット130Bとの間をロック機構部670によってロック状態又はロック解除状態とすることにより、ユニット130Aとユニット130Bとを必要に応じて分離可能とすることができる。ユニット130Aとユニット130Bとを分離可能としたことにより、故障個所がユニット130A又はユニット130Bのいずれかにある場合、これらを分離して故障個所のある側のみを交換することができる。特に、図16に示す構成の場合、ユニット130Bも前方から抜き差し可能となっていることにより、ユニット130Bに故障箇所がある場合においても、ユニット130Bのみをフレーム652から容易に取り外してその修理、交換を行うことができる。
なお、上述の各実施の形態(図35、図36及び図38)においては、図12及び図13に示したように、排出路125及び端数用払出口40が連結部125Aによってユニット130B側の計数部90側に固定されている構成(すなわち、排出路125及び端数用払出口40がユニット130Bに設けられている構成)について述べたが、これに限られるものではなく、排出路125及び端数用払出口40をユニット130A側に設けるようにしてもよい。この場合、排出路125の上部に設けられたパチンコ球を導入するための開口部を、ユニット130Aの下端部(例えば、端数用貯留部71の下端部)に固定する。これにより、排出路125及び端数用払出口40は、ユニット130A側に設けられる。このような構成とすることにより、端数用の払い出しに関する構成(供給部70、搬送路76、端数用貯留部71等)と、計数用の構成(計数部90等)を別体のユニットで構成することが可能となる。すなわち、パチンコ球について、端数の払い出しに関する一連の機能を有する構成(ユニット130A)と、計数に関する機能を有する構成(ユニット130B)とを別体とすることにより、機能ごとに修理、交換を行うことが可能となり、一段とメンテナンスを行い易くすることができる。
図39は、サンド20の制御基板66及び当該制御基板66によって制御される構成部品を示すブロック図である。メインCPU(central processing unit)221は、ROM(read only memory)222に格納された制御部ログラムを読み出してパチンコ球の計数及びその他の処理を実行するようになされている。処理に係る各種データは、RAM(random access memory)223に格納される。
メインCPU221は、情報カードリーダライタ62を介して情報カードから読み取った金額データを残高データとしてRAM223に格納する。メインCPU221は、この残高データと、操作ユニット34から出力される操作結果に基づいて、遊技者が指定した金額が残高データよりも小さい場合には、指定された金額分のパチンコ球を払い出すためのコマンドを、I/O基板67を介してパチンコ機10に送出する。パチンコ機10では、サンド20から送出されたコマンドに基づいて、パチンコ球を上皿12に払い出す。この場合、メインCPU221は、残高データから払い出されたパチンコ球分の金額を減算することにより、残高データを更新する。
操作ユニット34には、情報カードを返却するボタンも表示されており、遊技者がこの操作ボタンを操作することにより、メインCPU221は、情報カードリーダライタ62に挿入されている情報カードをカード挿入口32から返却する。
また、メインCPU221は、紙幣識別装置(ビルバリ)61から出力される紙幣識別結果を残高データとしてRAM223に格納する。メインCPU221は、この残高データと、操作ユニット34から出力される操作結果に基づいて、遊技者が指定した金額が残高データよりも小さい場合には、指定された金額分のパチンコ球を払い出す旨のコマンドをパチンコ機10に送出すると共に、残高データから払い出されたパチンコ球分の金額を減算することにより、残高データを更新する。
また、メインCPU221は、カメラ部35の赤外LED基板35Aを監視用投光器として用い、赤外LED基板35Aの赤外LEDからの赤外光を遊技者で反射させ、これをCMOSカメラ35Bにおいて撮像する。メインCPU221は、CMOSカメラ35Bにおいて撮像された画像をROM222に格納し、この画像に基づいて、遊技者の存在を検出する。この検出処理は常時行われる。遊技者の状態が非検出(離席)状態に変化して、カード挿入口32から挿入された情報カードの金額データに残高がある場合、又は紙幣挿入口33から挿入された紙幣の金額データに残高がある場合、メインCPU221は、スピーカ181を介して、警告音や警告音声を発することにより、離席しようとする遊技者に対して注意を喚起することができる。警告音声としては、「カードを忘れています」といった音声が発せられる。
また、メインCPU221は、非接触ICカードリーダライタ36を介して、非接触ICカードとの間で非接触通信を行うようになされている。この通信の方式は、例えば、キャリア周波数が13.56MHzの電磁誘導方式である。メインCPU221は、非接触ICカードリーダライタ36を介して非接触ICカードから読み取った金額データに応じた数のパチンコ球を払い出す旨のコマンドをパチンコ機10に送出すると共に、非接触ICカードの残高データを書き換える。
なお、非接触ICカードに代えて、同様の機能を備えた携帯電話機を用いるようにすることもできる。この場合、携帯電話機において、非接触ICカードリーダライタ36との間で通信を行うための機能を備える。この機能としては、例えば、非接触ICカード(例えば、フェリカ:フェリカはソニー社の登録商標)機能等が挙げられる。この携帯電話機には、非接触ICカードと同様にして、サンド20の非接触ICカードリーダライタ36との間で通信を行うための、近距離通信部として、非接触ICカード用チップやアンテナを備える。係る携帯電話機は、非接触ICカードの場合と同様にして、予めty会員登録を行い、その登録内容(会員情報、使用可能な金額データ等)を非接触ICカードリーダライト36との間で送受信することにより、必要な数のパチンコ球の払い出しを受けることができる。
また、メインCPU221は、I/O基板67を介して、パチンコ機、ホールコンピュータ又は金融サーバ(後述)との間で通信を行うようになっている。
また、メインCPU221は、駆動回路231を介してソレノイド122を動作させることにより、端数用貯留部71から端数用のパチンコ球を払い出すことができる。また、メインCPU221は、センサ71Aから出力されるパチンコ球の検出結果に基づいて、端数用貯留部71から払い出されるパチンコ球の数を検知することができる。これらにより、メインCPU221は、端数用貯留部71から所定数のパチンコ球を払い出すことができる。
また、メインCPU221は、計数部90に設けられたセンサ91Aから出力されるパチンコ球の検出結果に基づいて、計数部90において通過したパチンコ球の数を計数することができる。
また、メインCPU221は、駆動回路233を介して、スピーカ181から音声や効果音を出力することができる。
次に、パチンコ機10の回路構成について説明する。図40は、パチンコ機10の回路構成を示すブロック図である。図40に示すように、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路は、主に、遊技制御手段としての主制御回路10Aと、演出制御手段としての副制御回路10Bとから構成される。主制御回路10Aは、遊技全般の制御を行うものであり、副制御回路10Bは、遊技の進行に応じた演出の制御(例えば、画像表示制御、音声出音制御、装飾ランプ制御等)を行うものに位置付けられている。
センサ群10Cは、入賞球センサや各部の球通過センサなどからなり、主制御回路10Aは、センサからの検出結果に基づいて、入賞などを判断し、遊技を進める。また、表示手段10Dは、スピーカ、装飾ランプ、液晶表示装置などを含み、遊技の進行に応じて副制御回路10Bから出力される演出用の駆動信号に基づいて動作する。
払出・発射部10Eは、主制御回路10Aからの制御信号により、パチンコ球の払出しや遊技盤への発射を行う。すなわち、遊技の進行に応じた数のパチンコ球が払出・発射部10Eによって払い出される。
主制御回路10Aには、インターフェイス(IF)10Fを介してサンド20及びコールコンピュータが接続されている。主制御回路10Aは、サンド20からの払出し要求に応じて、払出・発射部10Eを制御することにより、上皿12にパチンコ球の払出しを行う。これにより、サンド20からの払出し要求に応じた数のパチンコ球が払い出される。例えば、サンド20において受け付けた紙幣や情報カードの金額に応じたパチンコ球の貸出しが、主制御回路10Aからの指示により、払出・発射部10Eにおいて実行される。
次に、金融サーバについて説明する。図41は、サンド20が設置された遊技店と金融サーバ300とを示す略線的ブロック図である。図41に示すように、サンド20は、パチンコ機10及び遊技店に設置されたホールコンピュータ500に接続されていると共に、通信網200を介して外部の金融サーバ300にも接続されている。
サンド20は、ホールコンピュータ500との間では、遊技に関する情報、ホールが遊技者(情報カードや非接触ICカードの所有者)に対して貸し出したパチンコ球(遊技媒体)の数に関する情報、遊技者がサンド20を介してパチンコ球を計数した結果に関する情報等を送受信する。
また、サンド20は、ホールコンピュータ500との間の通信路とは異なる通信路(通信網200)を介して、外部の金融サーバ300との間で、遊技者のクレジット情報等を送受信する。図42は、サンド20の制御基板66及びI/O基板67を示すブロック図である。図42に示すように、I/O基板67と制御基板66とは、コネクタを介して直接接続されており、I/O基板67はホールコンピュータ500と接続され、制御基板66は、インターフェイス68及び外部の通信網200を介して、金融サーバ300と接続されている。
制御基板66のメインCPU221は、ホールコンピュータ500との間での通信は、I/O基板67を介して行う共に、金融サーバ300との間の通信は、I/O基板67を介さずに(すなわち、ホールコンピュータ500を介さずに)、直接行う。これにより、例えば、遊技者の暗証番号といった決済情報は、サンド20から直接金融サーバ300に送信されることにより、情報のセキュリティを向上させることができる。
図43は、メインCPU221による遊技媒体の貸出処理手順を示すフローチャートである。この処理は、メインCPU221によって常時実行されている。図43に示すように、メインCPU221は、ステップS11において、計数済のパチンコ球数に基づく払出指示があったか否かを判断する。この処理は、前回までの貸出処理において、ステップS20(後述)で計数されRAM223に記憶されたパチンコ球数について、当該数の払出しを行う指示が操作ユニット34を介して入力されたか否かを判断する処理である。
因みに、図44は、ステップS11において操作ユニット34のタッチパネルLCDに表示される選択用の表示内容を示す平面図である。図44に示すように、操作ユニット34のタッチパネルLCDには、計数済のパチンコ球数に基づく払出指示を選択するためのアイコンA11と、現金(価値媒体)に基づく払出指示を選択するためのアイコンA12が表示される。遊技者はこれらのアイコンのいずれかを押圧操作することにより、いずれかを指定することができる。
計数済のパチンコ球数に基づく払出指示があった場合、メインCPU221は、図43のステップS11からステップS12に処理を移して、パチンコ機10にパチンコ球の払出しを指示するコマンドを送信することにより、パチンコ機10において、計数済のパチンコ球数と同数のパチンコ球をパチンコ機10の上皿12に払い出すように制御する。なお、遊技者が操作ユニット34を操作することにより、払出数を指定した場合、RAM223に記憶されているパチンコ球数の範囲で指定された数のパチンコ球を払い出すようにしてもよい。
これに対して、ステップS11において計数済のパチンコ球数に基づく払出指定がなかった場合、メインCPU221は、ステップS11からステップS13に処理を移して、価値媒体の投入があったか否かを判断する。価値媒体とは、カード挿入口32に挿入される情報カード、紙幣挿入口33に挿入される紙幣、又は非接触ICカードリーダライタ36にかざされる非接触ICカードを意味する。情報カードがカード挿入口32に挿入されると、情報カードリーダライタ62によって情報カードから金額データが読み出される。紙幣が紙幣挿入口33に挿入されると、紙幣識別装置(ビルバリ)61によって紙幣の金額が識別される。また、非接触ICカードリーダライタ36に非接触ICカードがかざされると、非接触ICカードリーダライタ36によって非接触ICカードの金額データが読み取られる。これらの読み取られた金額データは、RAM223に記憶される。
価値媒体が挿入された場合、メインCPU221は、ステップS13において肯定結果を得ることにより、ステップS13からステップS14へ処理を移して、払出しに係る金額の指定があったか否かを判断する。ここで否定結果が得られると、このことは、遊技者が操作ユニット34を介して払い出すパチンコ球の金額を指定していないこと(すなわち、金額データ全額分の払出しを指定したこと)を意味している。ここで、情報カード又は紙幣が挿入されている場合には、情報カード又は紙幣を挿入した後に、遊技者が操作ユニット34を操作することにより、金額を指定することができ、また、非接触ICカードをかざして金額データを読み取らせる場合には、非接触ICカードをかざす前に、遊技者が操作ユニット34を操作することにより、金額データを指定することができる。情報カード又は紙幣が挿入された場合にあっては、メインCPU221は、読み取った金額データを一旦RAM223に格納した後、遊技者によって指定された金額がRAM223に格納された金額の範囲内である場合には、RAM223の金額データを指定された金額データに書き換える。
一方、非接触ICカードがかざされる場合、先に金額が指定されることにより、メインCPU221は、指定された金額データをRAM223に設定し、その後非接触ICカードがかざされて当該非接触ICカードとの間で通信を行う際に、RAM223に設定されている金額が非接触ICカードに格納されているか否かを判断し、格納されている場合には、非接触ICカードに格納されている金額から、RAM223に設定された金額を減算することにより、非接触ICカードの金額を書き換える。これに対して、非接触ICカードに格納されている金額が、RAM223に設定された金額に満たない場合、メインCPU221は、非接触ICカードの金額データを書き換えず、操作ユニット34にエラー表示を行うことにより、払出処理を中止する。
このような処理がステップS14において実行されることにより、RAM223には、実際に価値媒体から引き出された金額分のデータが記憶されることになる。因みに、RAM223において、既に残高データがある場合(過去の計数結果や前回の価値媒体の挿入時の残高)、メインCPU221は、これらの残高データに、価値媒体から引き出された金額分のデータを加算することになる。
そして、メインCPU221は、金額指定が有った場合には、ステップS14からステップS15へ処理を映して、パチンコ機10にコマンドを送信することにより、指定金額分のパチンコ球を、パチンコ機10においてその上皿12に払い出すように制御する。払い出された金額データは、RAM223の特定の領域に払出履歴データとして残される。そして、メインCPU221は、ステップS19へ処理を映す。
これに対して、金額指定がなかった場合、メインCPU221は、ステップS14からステップS16へ処理を映して、挿入された全金額分のパチンコ球をパチンコ機10を介して払い出す。払い出された金額データは、RAM223の特定の領域に払出履歴データとして残される。そして、メインCPU221は、ステップS17へ処理を映す。
なお、遊技者が価値媒体を投入しなかった場合、メインCPU221は、上述のステップS13において否定結果を得ることにより、ステップS13からステップS19へ処理を映す。以上により、パチンコ球の払出(貸出)処理は終了する。
ここで、ステップS12、ステップS15又はステップS16におけるパチンコ球の払出し処理について説明する。これらのステップにおける払出処理は、いずれも同様の処理手順となる。図45は、払出処理の処理手順を示すフローチャートである。サンド20のメインCPU221は、図43のステップS12、ステップS15又はステップS16に処理を移すと、図45に示す払出処理を実行し、ステップS31において、払出し球数を判断する。具体的には、遊技者により指定された金額分のパチンコ球の貸出し数(払出し数)を判断する。
そして、メインCPU221は、ステップS32に処理を移して、判断された払出し数に端数が有るか否かを判断する。端数とは、パチンコ機10において1回の払出し数として決められている数(例えば、25球)で割り切れない場合の端数を意味する。
端数が有る場合、メインCPU221は、ステップS32において肯定結果を得ることにより、ステップS33へ処理を移して、端数分を端数用貯留部71から払い出す。具体的には、端数用貯留部71のソレノイド122を駆動させることにより、端数分のパチンコ球を、端数用払出口40から払い出す。
ステップS33において端数分を払い出した後、又は、ステップS32において端数がないと判断された場合(NO)、メインCPU221は、ステップS34において、パチンコ機10へ払出しコマンドを送信する。この払出しコマンドにより指定される球数は、パチンコ機10において1回に払い出される数(例えば、25球)で割り切れる数である。
このコマンドを受信したパチンコ機10では、指定された数のパチンコ球を上皿12へ払い出すことになる。
このように、端数がある場合には、端数分を端数用貯留部71から払い出し、パチンコ機10において1回の払出しで払い出すことのできる数(例えば、25球)で割り切れる数のパチンコ球がパチンコ機10において払い出される。
メインCPU221は、ステップS34の処理の後、図43の処理ルーチン(ステップS19)へ処理を移す。
図43のステップS19において、メインCPU221は、計数部90にパチンコ球が投入されたか否かを判断する。この判断は、計数部90に設けられた計数センサによってパチンコ球が検出されたか否かによって判断される。
パチンコ球が検出された場合、メインCPU221は、ステップS19からステップS20へ処理を移し、計数部90のセンサによって検出されるパチンコ球の数を計数する。そして、メインCPU221は、ステップS21において、計数結果(計数されたパチンコ球数)をRAM223に記憶する。
以上の処理手順により、パチンコ球の計数処理は終了する。次に、メインCPU221は、ステップS22において、離席警告処理を実行する。図46は、離席警告処理手順を示すフローチャートである。メインCPU221は、ステップS41において、カメラ部35による撮像結果を分析し、続くステップS42において、遊技者が離籍したか否かを判断する。遊技者が離席した場合、メインCPU221は、ステップS42からステップS43へ処理を移して、情報カード又は現金(金額データ)が残っているか否かを判断する。情報カード又は現金(金額データ)が残っている状態とは、RAM223に記憶されている金額データに残高が残っている状態を意味する。
金額データが残っている場合、メインCPU221は、ステップS43からステップS44へ処理を移して、駆動回路133によりスピーカ181から警告音や警告音声を発生させ、当該離席警告処理を終了する。これにより、残高が残っているにも関わらず遊技者が離席した場合には、遊技者に注意を促すことができる。
また、メインCPU221は、ステップS42において遊技者が離席していないと判断した場合又はステップS43において残高が残っていないと判断した場合、当該離席警告処理を終了し、図43の処理ルーチン(ステップS23)へ処理を移す。
図43のステップS23において、メインCPU221は、RAM223に記憶されている残高を、このとき挿入されている情報カード又は非接触ICカードに書き込む指示があったか否かを判断する。この処理は、操作ユニット34に書込みを指示するためのアイコンを表示し、このアイコンが押圧操作されたか否かによって判断する処理である。
書込み指示があった場合、メインCPU221は、ステップS23からステップS24へ処理を移して、カード挿入口32に情報カードが挿入されている場合には、当該情報カードにRAM223の残高データを書き込んで情報カードの残高データに加算することにより、情報カードの残高データを更新させる。また、情報カードが挿入されていない場合、メインCPU221は、操作ユニット34に情報カードを挿入するか又は非接触ICカードをかざすことを促す表示を行う。遊技者がカード挿入口32に情報カードを挿入したか、又は非接触ICカードリーダライタ36に非接触ICカードをかざした場合、メインCPU221は、これらのカードに残高データを書き込む。メインCPU221は、ステップS24の処理の後、又はステップS23において書込み指示がなかったと判断した場合、上述のステップS11に戻って、同様の処理を繰り返す。
以上説明したように、メインCPU221は、貸出処理(図43)、払出処理(図45)及び離席警告処理(図46)を実行することにより、サンド20においてパチンコ球の貸出(払出)やパチンコ球の計数を行うことができる。
パチンコ球の貸出処理においては、サンド20において計数された結果を用いたパチンコ球の貸出を行うことにより、遊技者は、パチンコ機10から払い出されたパチンコ球を、パチンコ機10から離れたホールの計数装置へパチンコ球を運んで計数するといった煩雑な手間をかけずに、情報カードや非接触ICカードに計数結果を書き込むことができる。また、計数された結果に基づいてパチンコ球の払出を受けることにより、パチンコ機10から離れたホールの計数装置へパチンコ球を運んで計数するといった煩雑な手間をかけずに、払い出されたパチンコ球数に応じた再遊技を行うことができる。
また、残高があるにも関わらず、遊技者が離席しようとした場合には、サンド20に設けられたスピーカ181から出力される警告音により遊技者に注意を促すことができる。
また、遊技者は、残高データを情報カードや非接触ICカードに書き込むこと又は再遊技のためのパチンコ球払出しに利用することができることにより、パチンコ球収納箱をホールの計数装置へ運ぶといった遊技者やホールスタッフの手間を軽減することができる。
また、遊技者は、投入された価値媒体に基づくパチンコ球の払出し、又は計数結果に基づくパチンコ球の払出しを選択することができることにより、例えば、計数したパチンコ球のデータはそのまま残して、これに価値媒体から引き出した金額データを加算して使用するといった柔軟な利用方法を選択することが可能となる。
次に、金融サーバ300との情報の送受信について説明する。図47は、サンド20(メインCPU221)と金融サーバ300との間の情報のやり取りを示すタイミングチャートである。
図47に示すように、サンド20において、遊技者が情報カードとしてクレジットカードをカード挿入口32から挿入すると共に、操作ユニット34を操作して、クレジットカードを利用したパチンコ球の貸出しを要求する操作を行うと、制御基板66のメインCPU221は、情報カードリーダライタ62を介してクレジットカードからカード情報を読み取ると共に、操作ユニット34の表示により、遊技者に対して、暗証番号の入力を促す。
遊技者が操作ユニット34を操作して暗証番号を入力すると、メインCPU221は、カード情報及び暗証番号を金融サーバ300へ送信する(ステップS101)。金融サーバ300は、送信されたカード情報及び暗証番号に基づいて、認証処理を行う(ステップS102)。認証処理の結果、正規のユーザであることが認証されると、金融サーバ300は、認証完了(認証OK)の情報をサンド20に送信する(ステップS103)。
認証完了の情報を受け取ったサンド20のメインCPU221は、操作ユニット34の表示により遊技者に対して認証が完了した旨を伝えると共に、必要な金額(パチンコ球の球数)の入力を促す。この場合、予め決められた数単位での入力を促すことになる。
遊技者が操作ユニット34を操作して、金額(球数)を指定すると、メインCPU221は、指定された金額(球数を指定した場合には、当該球数に応じた金額)の振込を要求する振込要求を金融サーバ300に送信する(ステップS104)。
金融サーバ300は、サンド20から受け取った振込要求に応じて、指定された金額を、遊技者の指定の口座から遊技店の口座へ振り込む(ステップS105)。この振込処理が完了すると、金融サーバ300は、振込完了情報を、サンド20へ送信すると共に(ステップS106)、ホールコンピュータ500へ送信する(ステップS107)。
サンド20のメインCPU221は、金融サーバ300からの振込完了情報に基づいて、パチンコ機10にパチンコ球の払出しを指示するコマンドを送信する。パチンコ機10は、このコマンドに基づいて、指定された数のパチンコ球を上皿12へ払い出す。これにより、遊技者がクレジットカードを利用してパチンコ球の貸出しを受けることができる。なお、ホールコンピュータ500は、金融サーバ300からの振込完了情報に基づいて、該当するサンド20及びパチンコ機10に関する履歴情報を更新する。
このように、本実施の形態においては、サンド20からホールコンピュータ500及び金融サーバ300に対する通信を個別に行うことにより、遊技者のクレジットカードに関する情報をホールコンピュータ500を介さずに直接金融サーバ300に送信することができ、セキュリティを一段と高めることが可能となる。
(遊技用装置の概要)
本実施の形態における遊技用装置は、遊技機(パチンコ機10)に併設される遊技用装置であって、第1の筐体405と、遊技機(パチンコ機10)から払い出された遊技媒体(パチンコ球)を投入する投入部(案内皿414)と、前記投入部(案内皿414)に投入された前記遊技媒体(パチンコ球)を、前記遊技機(パチンコ機10)に併設された遊技媒体貸出装置(サンド20)に設けられた計数部90に導くための計数用通路580と、前記遊技媒体貸出装置(サンド20)から払い出された、前記遊技機(パチンコ機10)から払出し可能な所定数の遊技媒体数に満たない端数分の遊技媒体(パチンコ球)を、遊技者に払い出すための端数用通路590と、前記第1の筐体405を、前記遊技媒体貸出装置(サンド20)に対して着脱可能とする着脱部(装着部401)と、前記着脱部(装着部401)により前記第1の筐体405が前記遊技媒体貸出装置(サンド20)に対して装着された装着状態を保持するためのロック機構部(回動部材551)と、前記装着状態が前記ロック機構部(回動部材551)によってロックされた状態において、前記計数用通路580における遊技媒体(パチンコ球)の通過を許容すると共に、前記装着状態がロック解除された状態において、前記計数用通路580における遊技媒体(パチンコ球)の通過を阻止する第1の阻止部557と、前記装着状態が前記ロック機構部(回動部材551)によってロックされた状態において、前記端数用通路590における前記遊技媒体(パチンコ球)の通過を許容すると共に、前記装着状態がロック解除された状態において、前記計数用通路580における遊技媒体(パチンコ球)の通過を阻止する第2の阻止部575とを備えることを特徴としている。
この遊技用装置においては、第1の阻止部557及び第2の阻止部575をロック操作又はロック解除操作に連動させる構成としたことにより、簡単な操作によって、計数用通路及び端数用通路側に残っている遊技媒体(パチンコ球)の落下を防止することができる。
なお、計数用通路580の底面部には、遊技媒体(パチンコ球)が通過するためのリブ状の突起部(リブ582A、582B)を遊技媒体(パチンコ球)の通過方向に亘って設け、この突起部(リブ582A、582B)の上を遊技媒体(パチンコ球)が通過するようにしてもよい。このようにすれば、計数用通路580の底面が遊技媒体(パチンコ球)の通過に伴って凹んでいくことを防止することができる。また、突起部(リブ582A、582B)は、交換可能とすることが望ましい。これにより、突起部(リブ582A、582B)を交換することで、突起部(リブ582A、582B)についても、凹みのない状態を保つことができる。
また本実施の形態における遊技用装置は、前記構成に加えて、前記ロック機構部(回動部材551)は、前記ロック解除状態において、前記遊技媒体貸出装置(サンド20)側に設けられた被係止部20Bを避ける位置に移動すると共に、前記ロック状態において、前記被係止部20Bを係止する位置に移動する係止部552を備え、前記ロック解除状態において、前記筐体405をスライド移動させることにより、前記遊技媒体貸出装置(サンド20)に対して装脱可能とすることを特徴としている。
この遊技用装置においては、遊技媒体貸出装置(サンド20)に対して、第1の筐体405を平行移動させるだけでこれを遊技媒体貸出装置(サンド20)に装着し、ロックすることができる。このように平行移動によって装着することができることにより、例えば、第1の筐体405を設置するためのスペースの上下方向に余裕がない場合であっても、第1の筐体405を傾けることなく、これを遊技媒体貸出装置(サンド20)に装着することができる。第1の筐体405には、計数用通路580や、端数用通路590といった遊技媒体(パチンコ球)が留まる部位が設けられていることにより、この部位に残っている遊技媒体(パチンコ球)が、第1の筐体405から零れ落ちることを防止することができる。
また本実施の形態における遊技用装置は、前記構成に加えて、前記ロック機構部(回動部材551)は、前記遊技媒体貸出装置(サンド20)側に設けられた前記被係止部20Bに対して、所定の回動軸553を回動中心とした回動により一端側の前記係止部552が係合する回動部材551と、前記装着状態を前記ロック状態とするロック操作又は前記装着状態を前記ロック解除状態とするロック解除操作に応じて、前記回動部材551を回動させる回動機構部(鍵部410)とを有し、前記回動部材551の前記一端側に対して前記回動軸553を挟んで対向する他端側には前記第1の阻止部557が設けられ、前記第1の筐体405の前記端数用通路590の入口(流入口441)から前記第2の阻止部575までの距離は、遊技媒体(パチンコ球)の複数個分に設定され、前記第1の筐体405は、前記ロック操作又は前記ロック解除操作に伴って、前記回動部材551及び前記第2の阻止部575を連動して動作させるリンク機構部(当接部556、571)を備え、前記ロック解除操作に伴う前記回動部材551のロック解除方向への回動に応じて前記第1の阻止部557が前記計数用通路580に入り込むことで前記計数用通路580における遊技媒体(パチンコ球)の通過を阻止し、前記ロック解除操作に伴って前記第2の阻止部575が前記端数用通路590に入り込むことで前記端数用通路590における遊技媒体(パチンコ球)の通過を阻止することを特徴としている。
この遊技用装置においては、第1の阻止部557及び第2の阻止部575を、前記第1の筐体405を前記遊技媒体貸出装置(サンド20)にロックするための機構の一部に設けるようにしたことにより、第1の阻止部557及び第2の阻止部575を全く別体に設ける構成に比べて、部品点数を削減することができる。
また、端数用通路590の入り口から第2の阻止部575までの距離を、遊技媒体(パチンコ球)の大きさの複数分に設定したことにより、この間に複数個の遊技媒体(パチンコ球)を保持することができる。これにより、ロック解除時に遊技媒体貸出装置(サンド20)の端数分払出用開口部(端数用払出口40)側に残っている遊技媒体(パチンコ球)を、当該端数用通路590の入り口(流入口441)から第2の阻止部575までの間に留めさせることができ、第1の筐体405を遊技媒体貸出装置(サンド20)から取り外した際に、これらの遊技媒体(パチンコ球)が落下することを抑制することができる。
また本実施の形態における遊技用装置は、前記構成に加えて、第2の筺体22と、遊技機(パチンコ機10)に併設され、前記遊技機(パチンコ機10)において払い出された遊技媒体を前記筺体22の内部に取り込んで計数する計数部90と、前記計数部90により計数された遊技媒体を前記筺体22の外部に排出する排出部95と、前記遊技機(パチンコ機10)から払出し可能な所定数の球数に満たない端数分の遊技媒体を遊技者に払い出す端数払出部(端数貯留部71)と、前記端数分として払い出すための遊技媒体を前記筺体22の外部から前記端数払出部(端数貯留部71)に供給する供給部と、を備え、前記計数部90と前記端数払出部(端数貯留部71)とは、互いに分離可能に構成されている前記遊技媒体貸出装置(サンド20)を備えることを特徴としている。
この遊技用装置においては、第2の筐体22の外部から端数用の遊技媒体を取り込むことにより、端数分の遊技媒体が不足することを未然に防止することができる。また、計数部90と端数払出部(端数貯留部71)とが分離可能に構成されていることにより、例えば計数部90だけを取り出してメンテナンスを容易に行うことができる。
また本実施の形態における遊技用装置は、前記構成に加えて、前記供給部は、前記端数分として払い出すための遊技媒体を前記第2の筺体の外部から導入するための前記第2の筺体に設けられた開口部と、前記開口部を開閉する第1のシャッタと、前記端数分として払い出すための遊技媒体を前記第2の筺体の外部から前記第2の筺体へ導入する導入路の先端に設けられた係合部を前記開口部に装着するための装着機構部と、前記第1のシャッタ及び前記導入路を開閉する第2のシャッタを、前記係合部の前記開口部への装脱に応動して開閉させる開閉機構部と、を備えることを特徴としている。
この遊技用装置においては、端数分の遊技媒体を外部から供給する導入路81を装着する動作に応動して、第1及び第2のシャッタ114B、104Bを開閉動作させることにより、導入路81が取り外されている場合には、筐体22の開口部22Fの第1のシャッタ114Bが閉じられて当該開口部22Fから端数用の遊技媒体がこぼれ落ちることを防止することができると共に、導入路81の第2のシャッタ104Bが閉じられて導入路81の先端から、端数用として供給される遊技媒体がこぼれ落ちることを防止することができる。また、導入路81を筐体22に装着した場合には、第1及び第2のシャッタ114B、114Bが開かれることにより、導入路81から端数用の遊技媒体を筐体内部の端数払出部(端数貯留部71)へ供給することができる。
また本実施の形態における遊技用装置は、上記構成に加えて、前記開閉機構部(プッシュレバー105、アーム104C、ガイド突起部82B、アーム114C)は、第1機構部(ガイド突起部82B、アーム114C)及び第2機構部(プッシュレバー105、アーム104C)を備え、前記第2機構部は、前記第2のシャッタ104Bを有し、第2の付勢手段(ばね)により前記第2のシャッタ104Bが前記導入路81を閉じる方向に付勢された第2の回動アーム(アーム104C)と、前記係合部82の前記開口部22Fへの装着に応じて、前記筺体22によって押されて移動するプッシュレバー105と、を備え、前記プッシュレバー105の移動に伴って、前記第2の回動アーム(アーム104C)を前記第2の付勢手段(ばね)の付勢力に抗して回動させ、当該回動動作に応じて、前記第2のシャッタ104Bを開き、前記第1機構部(ガイド突起部82B、アーム114C)は、前記第1のシャッタ114Bを有し、第1の付勢手段(ばね)により前記第1のシャッタ114Bが前記開口部22Fを閉じる方向に付勢された第1の回動アーム(アーム114C)と、前記係合部82に設けられ、前記係合部82の前記開口部22Fへの装着に応じて、前記第1の回動アーム114Cを前記第1の付勢手段(ばね)の付勢力に抗して回動させ、当該回動動作に応じて、前記第1のシャッタ114Bを開くガイド突起部82Bと、を備えることを特徴としている。
この遊技媒体貸出装置においては、導入路81の先端に設けられた係合部82を、筺体側の開口部22Fに装着する操作に応じて、導入路側の第2のシャッタ104Bと、開口部側の第1のシャッタ114Bとが開く。このように、係合部82を装着するといった一回の操作によって、第1及び第2のシャッタを一度に開くことができることにより、各々のシャッタを個別に開く操作が不要となる。
また本実施の形態における遊技用装置は、前記構成に加えて、前記装着状態をロック解除するロック解除操作に伴って、前記遊技媒体貸出装置(サンド20)側の前記端数分の遊技媒体を払い出すための端数分払出用開口部(端数用払出口40)を遮蔽し、前記装着状態をロックする前記ロック操作に伴って、前記端数分払出用開口部(端数用払出口40)を開放する遮蔽部を備えることを特徴としている。
この遊技用装置においては、ロック解除操作に伴って遊技媒体貸出装置(サンド20)側の端数分払出用開口部(端数用払出口40)を遮蔽することにより、第1の筐体405を遊技媒体貸出装置(サンド20)から取り外す際に、遊技媒体貸出装置(サンド20)側に残っている遊技媒体の落下を防止することができる。