(第1の実施の形態)
本発明の遊技媒体貸出装置の第1の実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態における遊技媒体貸出装置(以下、サンドと呼ぶ)を併設したパチスロ機を示す正面図であり、図2は、サンドを示す斜視図である。
図1に示すように、パチスロ機10の向かって右側には、それぞれ、サンド20が併設されている。各サンド20は、隣接するパチスロ機10に対応して設置されている。また各サンド20及び各パチスロ機10は、ホール全体のサンド20のシステム管理や売り上げ管理を行うコントローラ(図示せず)に対してそれぞれ通信可能に接続されている。なお、本実施の形態においては、サンド20は対応するパチスロ機10との間で直接通信を行わず、遊技ホールのホールコンピュータ500を介して情報の授受を行う場合について説明するが、本発明はこれに限られるものではなく、サンド20とパチスロ10との間を通信可能にダイレクトに接続し、これらの間で直接通信を行うようにしてもよい。
各サンド20の前面部21には、LED(light-emitting diode)部31、カード挿入口32、紙幣を投入可能な紙幣挿入口33、タッチパネルLCD(liquid crystal display)により構成された操作ユニット34、カメラ35、非接触ICカードリーダライタ36、計数用扉101(投入口23A)、スピーカカバー38、メダル払出用のノズル140等が設けられている。カード挿入口32は、例えばホールのカード発行機(図示せず)によって発行された情報カードを受け付け可能な挿入口である。LED部31は、フルカラーLED31A、赤外LED(赤外線発光ダイオード)31B(図2)から構成されている。
遊技者は、情報カード又は所定金額の紙幣を、カード挿入口32又は紙幣挿入口33に投入することで、遊技に必要な遊技媒体としてのメダルの貸し出しを受けることができる。また、遊技者は、非接触ICカードを、非接触ICカードリーダライタ36にかざすことで、遊技に必要なメダルの貸し出しを受けることができる。
サンド20は、情報カード、紙幣及びICカードといった価値媒体の投入を受けると、投入された価値媒体の金額に応じた数のメダルを、内部に設けられた払出用ホッパによって計数してメダル払出用のノズル140からパチスロ機10のメダル払出トレー(皿)12へ払い出す。遊技者は、サンド20からメダル払出用のノズル140を介してパチスロ機10のメダル払出トレー12へ払い出されたメダルを、当該メダル払出トレー12から掬ってパチスロ機10のメダル投入口11へ投入することにより、パチスロ機10において遊技を行うことができる。
また、パチスロ機10においては、遊技の結果に応じて、メダル払出トレー12にメダルを払い出すようになされている。遊技者は、このメダルをメダル払出トレー12から掬い取って、サンド20のメダル計数用の投入口23Aへ投入することにより、このメダルをサンド20によって計数させることができる。サンド20は、メダル計数用の投入口23Aから投入されたメダルを、内部に設けられた計数用ホッパによって計数する。投入口23Aには、計数用扉101が設けられており、内部のロック機構部によって、遊技者が正規のメダルを持っている場合のみ、ロックが解除されるようになっている(後述)。
計数された結果は、カード挿入口32から挿入された情報カードに記録され、又は、ホールコンピュータに設けられた記憶部に記憶される。なお、本実施の形態においては、情報カードに記憶される情報として、金額データを記憶しており、サンド20の制御基板においてこの金額データをメダル枚数に変換して払出し等の処理を行うようになっているが、これに限られるものではなく、メダル枚数をそのまま情報カードに記憶するようにしてもよい。
計数用ホッパにおいて計数されたメダルは、払出用ホッパの貯留部に貯留され、当該貯留部においてオーバーフローしたメダルがサンド20の底面部に設けられた排出口から搬送コンベアに排出され、回収される。なお、搬送コンベアが設けられていない場所では、サンド20の下部にメダルを貯留するための貯留ボックスを設置し、この貯留ボックスへメダルを排出するようにしてもよい。
図3は、サンド20の内部構成を示す斜視図であり、図4は、その縦断面図である。また、図5は、サンド20の内部構成を簡略化して示す略線図である。図3、図4及び図5に示すように、サンド20は、筐体22の内部に、情報カード、紙幣、非接触ICカード等の価値媒体を識別する識別手段(情報カードリーダ、紙幣識別装置61、ICカードリーダライタ等)と、電源ユニット65とを収納する第1の収納空間AR11を有している。また、第1の収納空間AR11の下方には、計数用ホッパ71と払出用ホッパ51とを上下に併設して収納する第2の収納空間AR13を有している。第1の収納空間AR11には、上部に識別手段(情報カードリーダ、紙幣識別装置61、ICカードリーダライタ等)が収納され、下部に電源ユニット65が収納されている。すなわち、第1の収納空間AR11の下部は、電源ユニット65を収納する電源ユニット収納空間AR12を形成している。
図3〜図5において、第1の収納領域AR11の下方の第2の収納空間AR13に収納された払出用ホッパ51は、その上部に配置された計数用ホッパ71を介してメダルの供給を受けるように構成されている。
具体的には、計数用ホッパ71の上部には、筐体22の前面部21の前面パネル23には、計数用ホッパ71にメダルを投入するための投入口23Aが形成されており、この投入口23Aには、電磁式ロック機構を有する開閉機構により所定のタイミングで投入口23Aを開閉可能に制御される計数用扉101が設けられている。この計数用扉101は、駆動用モータ102により開閉動作される。電磁式のロック機構部110は、計数用扉101に設けられた突起部(図示せず)に対して、前面パネル23側のソレノイドによって可動する可動片が係合状態又は係合解除状態となることにより、計数用扉101をロック又はロック解除する。ロック又はロック解除のための制御信号は、制御基板(後述)から供給される。なお、前面パネル23は、筐体22に対して着脱式となっているが、前面パネル23を筐体22に装着した際には、前面パネル23側の接続端子と、筐体22側の接続端子とが電気的に接続されるように構成されている。
計数用扉101が設けられた投入口23Aは、遊技者がパチスロ機10で獲得したメダルを計数用ホッパ71へ投入するためのものである。因みに、計数用扉101は、開いた状態において、投入口23Aへ向かって傾斜するように構成されており、メダルを投入口23Aへ滑り込ませるガイドスロープ(補助部材)としての機能をも有している。
なお、本実施の形態では、前面パネル23の上部に、前面パネル23とは独立した前面パネル25が着脱可能に取り付けられている。この前面パネル25は、遊技ホールの管理者が所持する鍵により開閉可能となっており、当該前面パネル25を開放した状態において、管理者が払出用ホッパ51に貯留されるメダルを補給するための投入口25Aが外部に露出し、この投入口25Aからメダルを補給することができるようになっている。すなわち、前面パネル25は、補給用扉としての機能を有している。この前面パネル25は、遊技者が開けられないようになっており、遊技者が当該前面パネル25を開けて計数用にメダルを投入することを防止している。
計数用ホッパ71は、投入口23A又は25Aから貯留部71A内に投入されたメダルをセンサ(図示せず)によって1枚ずつ計数し、ディスク71Cを回転させることで、計数されたメダルをホッパ底部の低い位置から高い位置へ持ち上げ、排出部71Bからホッパ外部へ排出する構成を有している。計数ホッパ71の内部に設けられた計数機構部(図示せず)によって計数されたメダルは、この排出部71Bから計数ホッパ71外に排出される。
計数ホッパ71の排出部71Bは、サンド20の筐体22側に固定された上部排出通路120の開口部121内に挿入された状態となっており、排出部71Bから排出された計数済のメダルは、上部排出通路120へ導かれるようになっている。
上部排出通路120は、上部の開口部121から通路内部に導入されたメダルを、その自重によって下方に導く構成となっている。当該上部排出通路120の下方には、他方の開口部(下方に設けられた開口部122)が設けられており、上部排出通路120内を落下したメダルは、この開口部122から上部排出通路120外へ排出される。
開口部122は、計数用ホッパ71の下方に配置された払出用ホッパ51の貯留部51A内に配置され、開口部122から上部排出通路120の外へ排出されたメダルは、払出用ホッパ51の貯留部51Aに貯留される。
払出用ホッパ51は、計数用ホッパ71と同様の構成を有しており、サンド20の制御基板(後述)から出力される信号に基づいて払出動作を行うようになっている。この場合、払出用ホッパ51は、ディスク71Cを回転させることで、貯留部51Aに貯留されたメダルを、ホッパ底部の低い位置から高い位置へ持ち上げ、制御基板からの信号により指定された数分だけカウントしながら払出口54から筐体22の正面側へ払い出す。払い出すメダルの数は、払出用ホッパ51の内部に設けられたセンサ(図示せず)によって検出することでカウントされる。
本実施の形態のように、計数用ホッパ71及び払出用ホッパ51として同一構成のものを用いることにより、異なる構成のものを用いる場合に比べて、在庫管理を行う種類を減らすことができ、メーカ側での在庫コストを低減することができる。
サンド20の前面パネル23には、払出用ホッパ51の払出口54の排出口に連通する払出口23Bが形成されている。また、前面パネル23には、その前面側にノズル140が取り付けられており、払出用ホッパ51から払い出されたメダルは、払出口23Bを介して、ノズル140へ導かれる。ノズル140は、払出口23Bから払い出されたメダルを下方へ滑り落とす構造となっており、ノズルを通ったメダルは、ノズル140の先端部に設けられた開口部から外部へ払い出される。本実施の形態では、パチスロ機10のメダル払出トレー12にノズルの先端が向かっており、ノズルから払い出されたメダルはメダル払出トレー12に払い出される。なお、ノズル140は、図3において矢印で示す左右方向に首振り動作が可能となっており、遊技者は、ノズル140の先端部を適宜使用し易い位置にセットすることができる。
払出用ホッパ51として、ホッパ底部のメダルを持ち上げて払い出す構成のものを用いるようにしたことにより、計数用ホッパ71を上に設け、払出用ホッパ51を下に設ける構成においても、払出口23Bをある程度の高さ位置に設けることができ、図3に示すような、メダルをその自重により滑り落とすような構成のノズル140を利用することができる。
このように、サンド20においては、計数用ホッパ71において計数されたメダルが上部排出通路120を介して、計数用ホッパ71の下方に配置された払出用ホッパ51の貯留部51Aに貯留される構成を有しており、計数用ホッパ71において計数済のメダルをそのまま島設備側に排出していた従来のサンドに比べて、払出用ホッパ51における貯留メダルに不足が発生することを抑制することができる。なお、払出用ホッパ51に貯留されるメダルが計数用に投入されたメダルだけでは不足した場合には、遊技ホールの管理者が前面パネル25を開けて投入口25Aからメダルを補給することもできる。補給されたメダルは、計数用ホッパ71から上部排出通路120へ送出され、当該上部排出通路120を介して払出用ホッパ51の貯留部51Aに貯留される。前面パネル25は、遊技ホールの管理者が専用の鍵を用いることにより取り外すことができる。このときは、後述するように計数メダルとしてではなく、補給メダルとして計数される。
また、遊技者が利用する計数用扉101の開閉動作は、遊技者が操作ユニット34において所定の操作を行うことにより開閉制御される。
払出用ホッパ51の後方には、下部排出通路130が設けられている。下部排出通路130は、メダルをその自重によって落下させるための通路を有し、上部に設けられた開口部131から導入されたメダルを、下方に導き、下部に設けられた開口部132から、島設備側へ排出することができる。
上部の開口部131は、払出用ホッパ51の貯留部51A内に配置されており、貯留部51Aのメダルが増えた場合に、当該開口部131から下部排出通路130へメダルが落下する構成となっている。なお、貯留部51A内のメダルを開口部131へ導くためのガイド部材を別途設けるようにしてもよい。
このようにサンド20においては、計数用ホッパ71の下方に払出用ホッパ51を配置し、計数用ホッパ71で計数されたメダルを、上部排出通路120を介して払出用ホッパ51の貯留部51Aに貯留することで、計数済のメダルを払出用として用いることができ、さらに、払出用ホッパ51においてオーバーフローしたメダルは、下部排出通路130を介して島設備側へ排出される。
サンド20では、払出用ホッパ51の上部に計数用ホッパ71を配置し、さらに、計数用ホッパ71に対してメダルを投入するための投入口23Aを計数用ホッパ71よりも高い位置に配置した構成を有している。これにより、投入口23Aからメダルを投入して計数用ホッパ71にて当該メダル数を計数し、計数済のメダルを払出用ホッパ51へ落下させるという一連の動作を可能にしている。
このような構成を有するサンド20では、さらに、計数用ホッパ71を着脱可能な構成とすることにより、計数機能を持たないサンドとして運用することもできる。具体的には、図6に示すように、計数用ホッパ71には、サンド20の筐体22の内壁部に設けられた突起部22Cに両側部を載置する仕切り板150が設けられており、この仕切り板150が計数用ホッパ71を搭載する領域の床板を構成する。
図7及び図8に示すように、仕切り板150の両側部には、垂直な壁面部にガイド孔151が形成されている。このガイド孔151は、サンド20の前面側から背面側に向かって水平方向に延設されており、このガイド孔151には、支持板155が当該ガイド孔151に沿って摺動可能に支持されている。
支持板155の上面にはコネクタ157が上向きに設けられており、このコネクタ157に計数用ホッパ71の底面部に下向きに設けられたコネクタ76(図6)を接続することにより、計数用ホッパ71とサンド20の制御基板(後述)との信号ラインや電源ラインを接続することができ、制御基板によって計数用ホッパ71を制御することが可能となる。
支持板155は、ばね等の付勢手段(図示せず)によって、常に前面パネル23側へ付勢された状態となっている(図7)。これにより、前面パネル23を取り外して計数用ホッパ71を支持板155上に搭載する作業を容易に行うことができる。図7に示すように、支持板155が前面側(前面パネル23側)に付勢された状態で、前面側から計数用ホッパ71を支持板155の上面部に乗せ、コネクタ76とコネクタ157とを接続する。これにより、計数用ホッパ71は、支持板155上に搭載された状態となる。
この状態で計数用ホッパ71をサンド20の筐体22内(背面方向)に押し込むと、支持板155は、付勢手段の付勢力に抗して、仕切り板150のガイド孔151に沿って筐体22の背面部22B方向に移動する(図8)。
仕切り板150には、支持板155が押し込まれた位置でこれをロックするためのロック機構部156が設けられており、支持板155が押し込まれると、このロック機構部が作動して、支持板155をロックする。これにより、支持板155は、背面部側に押し込まれた位置でロックされ、このロックが解除されない限り、付勢手段による付勢力が加わったままの状態であっても前面側に移動することはない。ロック機構部156は、図9(a)に示すように、ロック位置及び非ロック位置間を移動可能なロック爪156Aを有する。このロック爪156Aは、ばね等の付勢手段により、常に矢印dで示すロック方向に付勢されており、支持板155の一部である係合部155Aは、支持板155の移動に伴って筐体22の背面側に押し込まれると(図9(b)、図8)、係合部155Aがロック爪156Aを付勢力に抗して矢印u方向に移動させ、その結果、図9(c)に示すようにロック状態になる。
また、ロック爪156Aは、モータ等の駆動手段(図示せず)により、矢印u方向に駆動可能となっており、制御基板(後述)からの信号により矢印u方向に駆動されることにより、支持板155のロック状態が解除され、この結果、支持板155は付勢手段の付勢力によって、前面側へ移動する(図7)。
このように、移動可能な支持板155上にコネクタを設け、当該支持板155上に計数用ホッパ71を搭載する構成とすることにより、計数用ホッパ71を容易に着脱可能とすることができる。
ここで、仕切り板150には、その中央に開口部152が形成されている。計数用ホッパ71を搭載しない状態においては、投入口23A又は25Aから投入されたメダルは、当該開口部152を介して、払出用ホッパ51の貯留部51Aへ落下することになる。なお、仕切り板150において、開口部152の周囲の幅寸法(コネクタ支持部である支持板155をスライド可能に支持する支持手段150Aの幅寸法)L1、L2は、当該寸法L1、L2のいずれもメダル直径の半分未満が望ましい。このようにすることで、投入口23Aから投入されたメダルが、開口部152の周囲において仕切り板150上に滞留することを防止することができる。また、計数用ホッパ71を搭載しない場合には、図10に示すように、コネクタ157上に山形のカバー158を装着するようになされている。このカバー158を装着することにより、支持板155上にメダルが滞留することを防止することができる。なお、カバー158の形状は、山形に限られるものではなく、例えば、図11(a)に示すように、一方方向に傾斜面を有するものや、図11(b)に示すように、球面を有する形状としてもよく、要は、上部から落下するメダルが滞留しない形状であれば、種々の形状のものを適用することができる。
なお、筐体22の背面部22Aの上部(計数用ホッパ71よりも上方)には、背面側からメダルを補給するための補給用開口部52が設けられており(図3、図4)、この補給用開口部52からも補給通路53を介して、メダルを補給することができるようになっている。これにより、自動補給機能付き島設備を備えた遊技ホール等、必要に応じて、背面側からメダル補給を行うようにサンド20をセッティングすることもできる。
次に、サンド20におけるスピーカの取り付け位置について説明する。図3及び図4に示すように、サンド20の前面部21には、前面パネル23が設けられており、この前面パネル23には、スピーカカバー38が設けられている。このスピーカカバー38は、前面パネル23(スピーカカバー38)の裏面側に設けられたスピーカからの音を前方に透過させる複数の透過口を有している。
図12は、サンド20の前面部21の前面パネル23を取り外した状態を示す斜視図である。図12に示すように、前面パネル23の裏面側には、払出用ホッパ51が配置されており、この払出用ホッパ51の前面部にスピーカ81が取り付けられている。このスピーカ81の取付け位置は、払出用ホッパ51の下方である。払出用ホッパ51の払出口54は、前面パネル23に設けられたノズル140に対して、払出用ホッパ51からのメダルを払い出すものであり、払出用ホッパ51として、内部に貯留されたメダルを払出口54まで持ち上げて払い出す構成のホッパを用いることで、比較的高い位置に払出口54を設け、この払出口54から、メダルをその自重によりノズル140を介して滑り落とす構成のサンド20では、その前面部において払出口54の下方にスペースが形成されることになる。このスペースを利用して、スピーカ81が取り付けられている。
なお、図13に示すように、前面パネル23の裏面側には、スピーカ81から出力される音の漏れを防止するためのエンクローズド用の突起部材99をスピーカ81の周囲を覆うように一体成形することが望ましい。
図14は、払出用ホッパ51を示す斜視図であり、図15は、その縦断面図である。図14に示すように、払出用ホッパ51には、スピーカ81が結合部材82を介してユニット化されており、図15に示すように、スピーカ81の接続配線84は、払出用ホッパ51の接続コネクタ56に接続されている。この払出用ホッパ51の接続コネクタ56は、制御基板63と払出用ホッパ51とを接続して、払出用ホッパ51に対して制御基板63からの制御信号を供給するためのコネクタであり、本実施の形態の場合、接続コネクタ56にスピーカ81への音声信号供給用の配線を接続することにより、接続コネクタ56を、払出用ホッパ51及びスピーカ81によって共用している。これにより、制御基板63からの音声信号は、接続コネクタ56を介してスピーカ81に出力されることになり、既存の払出用ホッパ51のための接続コネクタ56をスピーカ81のための接続コネクタとして共用することで、接続コネクタが増えることを防止して、構成の複雑化を回避することができる。また、スピーカ81を払出用ホッパ51に対して後付けとしたことにより、上下同一構成のホッパ(計数用ホッパ71及び払出用ホッパ51)を用い、必要に応じてスピーカ81を取り付けることとなるため、在庫コストを低減させることが可能となる。
図16は、計数用ホッパ71を示す斜視図であり、図17は、その縦断面図である。図16に示すように、計数用ホッパ71の貯留部71Aの前面部にはメダルを受けるための開口部75が設けられており、この開口部75には、計数用ホッパ71を筐体22に搭載した状態において前面パネル23の投入口23Aが重なる。これにより、投入口23Aへ投入されたメダルは、開口部75を介して計数用ホッパ71の貯留部71Aへ導かれる。計数用ホッパ71において計数されたメダルは、図17に示すように、計数用ホッパ71の排出部71Bから上部排出通路120(図4、図5)へ排出される。
因みに、計数用ホッパ71の開口部75及び投入口23Aの大きさは、遊技者の手が入り難い大きさとされている。
また、開口部75にはフォトセンサ77(図12)が設けられており、遊技者の手が入った場合にこれを検出するようになっている。これにより、遊技者の手が誤って挿入された場合、又は、不正により手が挿入された場合等に、フォトセンサ77によって検出し、計数用ホッパ71の動作を停止させることができる。なお、このフォトセンサ77の取り付け位置は、投入口23A及び開口部75を介して投入されるメダルを誤検出しない位置に設けられている。例えば、開口部75の上部の状態のみを検出するように設けることにより、開口部75の下方を滑り込むメダルは検出せずに、開口部75の上部まで入り込む遊技者の手だけを検出することができる。因みに、計数用ホッパ71には、メダルの投入を検出するためのセンサ(図示せず)も設けられている。
図18は、サンド20の制御基板63及び当該制御基板63によって制御される構成部品を示すブロック図である。メインCPU(central processing unit)121は、ROM(read only memory)122に格納された制御プログラムを読み出してメダルの計数及びその他の処理を実行するようになされている。処理に係る各種データは、RAM(random access memory)123に格納される。
メインCPU121は、情報カードリーダ62を介して情報カードから読み取った金額データを残高データとしてRAM123に格納する。メインCPU121は、この残高データと、操作ユニット34から出力される操作結果に基づいて、遊技者が指定した金額が残高データよりも小さい場合には、指定された金額分のメダルを払出用ホッパ51において計数して払い出し、残高データから払い出されたメダル分の金額を減算することにより、残高データを更新する。なお、メインCPU121は、駆動回路131を制御することにより、払出用ホッパ51を駆動させることができる。また、メインCPU121には、駆動回路132を介して計数用ホッパ71が接続されており、メインCPU121は、駆動回路132を制御することにより、計数用ホッパ71を駆動させることができる。
操作ユニット34には、情報カードを返却するボタンも表示されており、遊技者がこの操作ボタンを操作することにより、メインCPU121は、情報カードリーダ62に挿入されている情報カードをカード挿入口32から返却する。
また、メインCPU121は、紙幣識別装置(ビルバリ)61から出力される紙幣識別結果を残高データとしてRAM123に格納する。メインCPU121は、この残高データと、操作ユニット34から出力される操作結果に基づいて、遊技者が指定した金額が残高データよりも小さい場合には、指定された金額分のメダルを払出用ホッパ51において計数して払い出し、残高データから払い出されたメダル分の金額を減算することにより、残高データを更新する。なお、メインCPU121は、駆動回路131を制御することにより、払出用ホッパ51を駆動させることができる。
また、メインCPU121は、LED部31の赤外LED31Bを監視用投光器として用い、赤外LED31Bからの赤外光を遊技者で反射させ、これをカメラ35において撮像する。メインCPU121は、カメラ35において撮像された画像をROM122に格納し、この画像に基づいて、遊技者の存在を検出する。この検出処理は常時行われる。遊技者の状態が非検出(離席)状態に変化して、カード挿入口32から挿入された情報カードの金額データに残高がある場合、又は紙幣挿入口33から挿入された紙幣の金額データに残高がある場合、メインCPU121は、スピーカ81を介して、警告音や警告音声を発することにより、離席しようとする遊技者に対して注意を喚起することができる。警告音声としては、「カードを忘れています」といった音声が発せられる。
また、メインCPU121は、非接触ICカードリーダライタ36を介して、非接触ICカードとの間で非接触通信を行うようになされている。この通信の方式は、例えば、キャリア周波数が13.56MHzの電磁誘導方式である。メインCPU121は、非接触ICカードリーダライタ36を介して非接触ICカードから読み取った金額データに応じた数のメダルを払出用ホッパ51によって計数し、メダル払出用のノズル140から払い出すと共に、非接触ICカードの残高データを書き換える。
また、メインCPU121は、インターフェイス125を介してホールコンピュータとの間で通信を行うようになっている。
図19〜図20は、メインCPU121による遊技媒体の貸出処理手順を示すフローチャートである。この処理は、メインCPU121によって常時実行されている。図19に示すように、メインCPU121は、ステップS11において、計数済のメダル数に基づく払出指示があったか否かを判断する。この処理は、後述するステップS33において計数されRAM123に記憶されたメダル数の払出しを行う指示が操作ユニット34を介して入力されたか否かを判断する処理である。
因みに、図21は、ステップS11において操作ユニット34のタッチパネルLCDに表示される選択用の表示内容を示す平面図である。図21に示すように、操作ユニット34のタッチパネルLCDには、計数済のメダル数に基づく払出指示を選択するためのアイコンA11と、現金(価値媒体)に基づく払出指示を選択するためのアイコンA12が表示される。遊技者はこれらのアイコンのいずれかを押圧操作することにより、いずれかを指定することができる。
計数済のメダル数に基づく払出指示があった場合、メインCPU121は、ステップS11からステップS12に処理を移して、払出用ホッパ51を動作させることにより、計数済のメダル数と同数のメダルを払出口54から払い出す。なお、遊技者が操作ユニット34を操作することにより、払出数を指定した場合、RAM123に記憶されているメダル数の範囲で指定された数のメダルを払い出すようにしてもよい。
これに対して、ステップS11において計数済のメダル数に基づく払出指定がなかった場合、メインCPU121は、ステップS11からステップS13に処理を移して、価値媒体の投入があったか否かを判断する。価値媒体とは、カード挿入口32に挿入される情報カード、紙幣挿入口33に挿入される紙幣、又は非接触ICカードリーダライタ36にかざされる非接触ICカードを意味する。情報カードがカード挿入口32に挿入されると、情報カードリーダ62によって情報カードから金額データが読み出される。紙幣が紙幣挿入口33に挿入されると、紙幣識別装置(ビルバリ)61によって紙幣の金額が識別される。また、非接触ICカードリーダライタ36に非接触ICカードがかざされると、非接触ICカードリーダライタ36によって非接触ICカードの金額データが読み取られる。これらの読み取られた金額データは、RAM123に記憶される。
価値媒体が挿入された場合、メインCPU121は、ステップS13において肯定結果を得ることにより、ステップS13からステップS14へ処理を移して、払出しに係る金額の指定があったか否かを判断する。ここで否定結果が得られると、このことは、遊技者が操作ユニット34を介して払出メダルの金額を指定していないこと(すなわち、金額データ全額分の払出しを指定したこと)を意味している。ここで、情報カード又は紙幣が挿入されている場合には、情報カード又は紙幣を挿入した後に、遊技者が操作ユニット34を操作することにより、金額を指定することができ、また、非接触ICカードをかざして金額データを読み取らせる場合には、非接触ICカードをかざす前に、遊技者が操作ユニット34を操作することにより、金額データを指定することができる。情報カード又は紙幣が挿入された場合にあっては、メインCPU121は、読み取った金額データを一旦RAM123に格納した後、遊技者によって指定された金額がRAM123に格納された金額の範囲内である場合には、RAM123の金額データを指定された金額データに書き換える。
一方、非接触ICカードがかざされる場合、先に金額が指定されることにより、メインCPU121は、指定された金額データをRAM123に設定し、その後非接触ICカードがかざされて当該非接触ICカードとの間で通信を行う際に、RAM123に設定されている金額が非接触ICカードに格納されているか否かを判断し、格納されている場合には、非接触ICカードに格納されている金額から、RAM123に設定された金額を減算することにより、非接触ICカードの金額を書き換える。これに対して、非接触ICカードに格納されている金額が、RAM123に設定された金額に満たない場合、メインCPU121は、非接触ICカードの金額データを書き換えず、操作ユニット34にエラー表示を行うことにより、払出処理を中止する。
このような処理がステップS14において実行されることにより、RAM123には、実際に価値媒体から引き出された金額分のデータが記憶されることになる。因みに、RAM123において、既に残高データがある場合(過去の計数結果や前回の価値媒体の挿入時の残高)、メインCPU121は、これらの残高データに、価値媒体から引き出された金額分のデータを加算することになる。
そして、メインCPU121は、金額指定が有った場合には、ステップS14からステップS15へ処理を移して、払出用ホッパ51を駆動させることにより、指定金額分のメダルを、メダル払出用トレー37に払い出す。払い出された金額データは、RAM123の特定の領域に払出履歴データとして残される。そして、メインCPU121は、ステップS17へ処理を映す。
これに対して、金額指定がなかった場合、メインCPU121は、ステップS14からステップS16へ処理を移して、挿入された全金額分のメダルを払い出す。払い出された金額データは、RAM123の特定の領域に払出履歴データとして残される。そして、メインCPU121は、ステップS17へ処理を映す。
なお、遊技者が価値媒体を投入しなかった場合、メインCPU121は、上述のステップS13において否定結果を得ることにより、ステップS13からステップS17へ処理を映す。以上により、メダルの払出(貸出)処理は終了する。
次に、メインCPU121は、払出用ホッパ51がエンプティであるか否かに基づく処理を実行する。すなわち、メインCPU121は、ステップS17において、払出用ホッパ51がエンプティであるか否かを判断する。具体的には、払出用ホッパ51を払出動作させているにも関わらず、払出用ホッパ51に設けられたセンサによって払い出されるメダルが検出されない場合に、エンプティであると判断することができる。
メインCPU121は、エンプティであると判断すると、ステップS17において肯定結果を得ることにより、ステップS17からステップS18へ処理を移して、エンプティ処理を実行する。エンプティ処理において、メインCPU121は、操作ユニット34にエラー表示を行うと共に、ホールコンピュータ500にエンプティエラー状態である旨を通知する。また、この処理において、メインCPU121は、いわゆるホッパゴトと呼ばれる不正行為があったか否かを判断も行っている。ホッパゴトとは、払出ホッパ51を不正に動作させて、貯留されているメダルを不正に取り出す行為を意味する。
メインCPU121は、払出ホッパ51内に残っているものと推定されるメダル数と、メダルの払出数とを比較し、これらがほぼ一致する場合には、ホッパゴト行為が行われていないものと判断することができる。これに対して、エンプティエラーが発生した時点での、払出ホッパ51内に残っているものと推定されるメダル数から払い出されたメダル数を差し引いた結果が正の値である場合には、エンプティエラーが発生しないはずであるのにエンプティエラーが発生したこと、すなわち、不正にメダルが取り出された可能性がある(ホッパゴトの可能性がある)ものと判断することができる。但し、本実施の形態では、払出ホッパ51内に残っているものと推定されるメダル数から払い出されたメダル数を差し引いた結果が正の値であって、所定の値(例えば100枚以上)である場合に、ホッパゴト行為があったものと判断するようになっている。このように、所定の値(例えば100枚以上)を設定することにより、ホッパ内のメダル数の推定数の誤差を吸収することができる。この際、払出用ホッパ51は、約1000枚のメダルを貯留することが可能となるため、推定されるメダル数のうち「1000」を超えたものはクリアされ、推定貯留数は「1000」となる。すなわち、ホッパにおいてオーバーフローするメダル数が考慮される。
メインCPU121は、このエンプティ処理において、ホッパゴト行為が行われたものと判断した場合には、ホールコンピュータにその旨を通知する。また、メインCPU121は、常時撮像している遊技者の画像を定期的にホールコンピュータへ送信しており、ホッパゴト行為があった旨の通知を受信したホールコンピュータは、当該ホッパゴト行為検出前にメダルの不正持込みによる扉ロック処理(後述)が行われている場合には、その扉ロック処理時の遊技者の画像をホールコンピュータ内のデータベースから検索し、顔認証により同一人物であると判断できる場合には、遊技ホール敷地内の防犯カメラを用いた捜索を実行する。具体的には、各防犯カメラからの画像をもとに、顔認証を行い、一致する人物がいる場所を特定し、遊技ホールの管理者にその位置をモニタ表示等で伝える処理を実行する。
メインCPU121は、エンプティ処理を実行した後、ステップS19へ処理を移して、メダルの補給があったか否かを判断する。遊技ホールの管理者が、補給用扉としての機能を有する前面パネル25を専用の鍵で開けると、メインCPU121は、筐体22側に設けられているセンサ(図示せず)によって前面パネル25(補給用扉)が開けられたことを検出する。この場合、メインCPU121は、補給フラグをオン状態に切り換えると共に、ステップS19からステップS20へ処理を移して、このとき計数用ホッパ71において計数されたメダル数を、遊技者による計数結果ではなく、補給数としてRAM123に記憶する。因みに、前面パネル25が閉じられると、補給フラグがオフに切り換わり、この状態で計数用ホッパ71において計数された結果は、遊技者のメダル数として計数されることになる。
ステップS20の後、メインCPU121は、ステップS21において、払出用ホッパ51内のメダル数を算出する。この算出処理は、それまでに推定されている払出用ホッパ51内のメダル数に、ステップS20において補給されたメダル数を加算する処理である。
メインCPU121は、ステップS21の処理の後、ステップS22へ処理を移して、上述のエンプティ処理(ステップS17)において払出しの途中でエンプティとなっていた場合には、残りの払出数だけメダルを払い出し、ステップS23において、ステップS22において払い出された数を、払出用ホッパ51内のメダル数から減算することにより、RAM123に記憶されている払出用ホッパ51内のメダル数の算出値(推定値)を更新する。
このようにして、払出用ホッパ51に貯留されているメダルが不足した場合には、遊技ホールの管理者によってメダルが補給され、当該補給されたメダルは、計数用ホッパ71によってその数が計数されてRAM123における払出用ホッパ51内の貯留メダル数の推定値が更新されると共に、補給されたメダルは、計数用ホッパ71から払出用ホッパ51へ上部排出通路120を介して移される。
なお、ステップS12、ステップS16又はステップS15における払出しの結果、払出用ホッパ51にメダルの不足が発生しなかった場合には、メインCPU121は、ステップS17において否定結果を得ることにより、ステップS17からステップS23へ処理を移し、払出用ホッパ51内の推定メダル数を更新する。
次に、メインCPU121は、メダルの不正持込みを検出するための処理を実行する。メインCPU121は、ステップS24において、不正持込み検出処理を実行する。この処理において、メインCPU121は、サンド20において払い出されたメダル枚数(貸出し数)、パチスロ機10において遊技のために投入されたメダル枚数(パチスロ投入数)及びパチスロ機10において遊技の結果払い出されたメダル枚数(パチスロ払出数)に基づいて、メダルの不正持込みによる計数が当該サンド20において行われる状態にあるか否かを判断する。
具体的には、メインCPU121は、パチスロ機10からホールコンピュータ500を介して受信される、パチスロ機10におけるパチスロ投入数と、パチスロ機10からホールコンピュータ500を介して受信されるパチスロ払出数とを、RAM123に記憶して行くようになっており、また、サンド20において払出用ホッパ51から払い出されたメダル数(貸出し数)も同様にRAM123に記憶して行くようになっている。
メインCPU121は、RAM123に記憶されているこれらの情報に基づいて、パチスロ払出数からパチスロ投入数を差し引いた値を差枚数とし、この差枚数と貸出し数との加算結果が正であれば、計数用扉101をロック解除(開放)可能であると判断する。すなわち、当該サンド20に併設されているパチスロ機10における遊技の結果と、当該サンド20において貸し出されたメダル枚数とに基づいて、遊技者が所持していると推定されるメダル枚数が0よりも多い場合は、遊技者が正規に計数を行う状況(計数用扉101のロック解除(開放)可能な状況)であると判断し、これに対して、遊技者が正規のメダルを所持していない場合は、遊技者が計数を行う必要がない状況であると判断する。正規のメダルとは、当該サンド20に併設されたパチスロ10の遊技の結果と当該サンド20から貸し出されたメダル数とに基づいて、遊技者が所持していると推定されるメダルを意味する。
このように、メインCPU121は、ステップS24の処理において、差枚数及び貸出し数に基づき、遊技者が不正持込みを行ったものと推定されるか否か(すなわち、不正持込みによる計数が当該サンド20において行われる可能性があるか否か)を検出する。そして、メインCPU121は、続くステップS25において、上述のステップS24における不正持込みの検出結果として、不正持込みが検出された状態であるか否かを判断する。
不正持込みが検出された場合、メインCPU121は、ステップS25において肯定結果を得ることにより、ステップS25からステップS26へ処理を移して、計数用扉101をロック状態とした後、ステップS27において、操作ユニット34における計数用扉101の開放操作が遊技者により実行されたか否かを判断する。
開放操作が行われた場合、このことは、不正持込みによるメダルの計数(不正な計数)が行われようとしていることを意味しており、メインCPU121は、ステップS27からステップS28へ処理を移して、操作ユニット34にエラー表示を行うと共に、ホールコンピュータ500にその旨を通知する。メインCPU121は、常時撮像している遊技者の画像を定期的にホールコンピュータへ送信しており、計数用扉101のロックを行った場合、ホールコンピュータは、それまでの遊技者の画像と共に不正の可能性を遊技ホール管理者へ通知すると共に、サンド20に対して、計数停止指示を送信する。これにより、サンド20では、計数用扉101のロックに加えて、計数処理そのものも停止されることになり、不正に持ち込まれたメダルの計数を阻止することができる。
なお、ステップS27の処理としては、扉開放操作があったか否かを判断する処理に代えて、計数用扉101が強制的に開放されたか否かを判断するようにしてもよい。この場合、計数用扉101が閉じられているか又は開放されているかを検出するための扉位置センサ(光センサ等)を設け、操作ユニット34が開放操作されていない場合に、計数用扉101の開放状態が検出された場合に、ステップS27において肯定結果を得る判断処理を実行すればよい。
一方、ステップS25において、不正持込み検出が無いと判断すると、メインCPU12は、ステップS25において否定結果を得ることにより、ステップS25からステップS29へ処理を移して、計数用扉101のロックを解除状態とする。
次に、メインCPU121は、ステップS30において、計数用ホッパ71の投入口(開口部75)に設けられたセンサ(フォトセンサ)77の検出結果に基づいて、遊技者の手が計数用ホッパ71に差し込まれたか否かを判断する。ここで肯定結果が得られると、メインCPU121は、ステップS31へ処理を移して、計数用ホッパ71の動作を停止させることにより、後述するステップS33、ステップS34における計数処理を実行せずに、ステップS35へ処理を移す。これにより、遊技者の手が計数用ホッパ71へ挿入された場合には、計数用ホッパ71の計数処理を中止することができる。
一方、遊技者の手が計数用ホッパ71へ挿入されなかった場合、メインCPU121は、ステップS30からステップS32へ処理を移し、計数用ホッパ71のセンサ(図示せず)の検出結果に基づいて、計数用ホッパ71にメダルが投入されたか否かを判断する。計数用ホッパ71にメダルが投入されたものと判断した場合、CPU121は、ステップS32において肯定結果を得ることにより、ステップS32からステップS33へ処理を移して、計数用ホッパ71に計数動作を実行させる。そして、メインCPU121は、ステップS34において、計数結果(計数されたメダル数)をRAM123に記憶した後、ステップS35へ処理を移す。
これに対して、計数用ホッパ71にメダルが投入されない場合、メインCPU121は、ステップS32において否定結果を得ることにより、ステップS32からステップS35へ処理を移す。
以上の処理手順により、メダルの計数処理は終了する。次に、メインCPU121は、ステップS35において、離席警告処理を実行する。図22は、離席警告処理手順を示すフローチャートである。メインCPU121は、ステップS41において、カメラ35による撮像結果を分析し、続くステップS42において、遊技者が離籍したか否かを判断する。遊技者が離席した場合、メインCPU121は、ステップS42からステップS43へ処理を移して、情報カード又は現金(金額データ)が残っているか否かを判断する。情報カード又は現金(金額データ)が残っている状態とは、RAM123に記憶されている金額データに残高が残っている状態を意味する。
金額データが残っている場合、メインCPU121は、ステップS43からステップS44へ処理を移して、駆動回路133によりスピーカ81から警告音や警告音声を発生させ、当該離席警告処理を終了する。これにより、残高が残っているにも関わらず遊技者が離席した場合には、遊技者に注意を促すことができる。
また、メインCPU121は、ステップS42において遊技者が離席していないと判断した場合又はステップS43において残高が残っていないと判断した場合、当該離席警告処理を終了し、図20の処理ルーチン(ステップS36)へ処理を移す。
ステップS36において、メインCPU121は、RAM123に記憶されている残高を、このとき挿入されている情報カード又は非接触ICカードに書き込む指示があったか否かを判断する。この処理は、操作ユニット34に書込みを指示するためのアイコンを表示し、このアイコンが押圧操作されたか否かによって判断する処理である。
書込み指示があった場合、メインCPU121は、ステップS36からステップS37へ処理を移して、カード挿入口32に情報カードが挿入されている場合には、当該情報カードにRAM123の残高データを書き込んで情報カードの残高データに加算することにより、情報カードの残高データを更新させる。なお、情報カードリーダ62は、情報カードへの情報の書き込みも行う構成となっている。また、情報カードが挿入されていない場合、メインCPU121は、操作ユニット34に情報カードを挿入するか又は非接触ICカードをかざすことを促す表示を行う。遊技者がカード挿入口32に情報カードを挿入したか、又は非接触ICカードリーダライタ36に非接触ICカードをかざした場合、メインCPU121は、これらのカードに残高データを書き込む。メインCPU121は、ステップS37の処理の後、又はステップS36において書込み指示がなかったと判断した場合、上述のステップS11に戻って、同様の処理を繰り返す。
以上説明したように、メインCPU121は、貸出処理(図19〜図20)及び離席警告処理(図22)を実行することにより、サンド20においてメダルの貸出(払出)やメダルの計数を行うことができる。
メダルの貸出処理においては、サンド20において計数された結果を用いたメダルの貸出を行うことにより、遊技者は、パチスロ機10から払い出されたメダルを、パチスロ機10から離れたホールの計数装置へメダルを運んで計数するといった煩雑な手間をかけずに、情報カードや非接触ICカードに計数結果を書き込むことができる。また、計数された結果に基づいてメダルの払出を受けることにより、パチスロ機10から離れたホールの計数装置へメダルを運んで計数するといった煩雑な手間をかけずに、払い出されたメダル数に応じた再遊技を行うことができる。
また、残高があるにも関わらず、遊技者が離席しようとした場合には、サンド20に設けられたスピーカ81から出力される警告音により遊技者に注意を促すことができる。
また、遊技者は、残高データを情報カードや非接触ICカードに書き込むこと又は再遊技のためのメダル払出しに利用することができることにより、メダル収納箱をホールの計数装置へ運ぶといった遊技者やホールスタッフの手間を軽減することができる。
また、遊技者は、投入された価値媒体に基づくメダルの払出し、又は計数結果に基づくメダルの払出しを選択することができることにより、例えば、計数したメダルのデータはそのまま残して、これに価値媒体から引き出した金額データを加算して使用するといった柔軟な利用方法を選択することが可能となる。
また、スピーカ81は、取り外し可能な前面パネル23ではなく、払出用ホッパ51に取り付けられていることにより、前面パネル23を取り外す際に、スピーカ81が前面パネル23と共に外されることがなくなる。これにより、スピーカの接続配線84が前面パネル23の取り外しの妨げになることを防止することができ、メンテナンス作業を容易に行うことができるようになる。
次に、パチスロ機10の構成について説明する。図23は、パチスロ機10の構成を示すブロック図である。パチスロ機10は、主制御回路250、副制御回路280及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。主制御回路250は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ260を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ260は、メインCPU261、メインROM262及びメインRAM263により構成される。
メインROM262には、メインCPU261により実行される制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路280に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM263には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU261には、クロックパルス発生回路252、分周器253、乱数発生器254及びサンプリング回路255が接続されている。クロックパルス発生回路252及び分周器253は、クロックパルスを発生する。メインCPU261は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器254は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路255は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ260の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU261は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ271L、271C、271R等の周辺装置の動作を制御する。停止操作検出手段であるストップスイッチ312Sは、3つのストップボタン312L、312C、312Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。また、開始操作検出手段であるスタートスイッチ310Sは、スタートレバーが遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
メダルセンサ240Sは、メダル投入口11に受け入れられたメダルがセレクタ内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ332Sは、ベットボタンが遊技者により押されたことを検出する。また、精算スイッチ334Sは、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出する。また、扉センサ335Sは、筺体の扉が開かれたことを検出する。
マイクロコンピュータ260により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ271L、271C、271R、7セグ表示器314及びホッパ350がある。また、マイクロコンピュータ260の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路272は、各リール320L、320C、320Rに対応して設けられたステッピングモータ271L、271C、271Rの駆動を制御する。リール位置検出回路270は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスを各リール320L、320C、320Rに応じて検出する。
ステッピングモータ271L、271C、271Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ271L、271C、271Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール320L、320C、320Rに伝達される。ステッピングモータ271L、271C、271Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、リール320L、320C、320Rは一定の角度で回転する。
メインCPU261は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ271L、271C、271Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、リール320L、320C、320Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理し、リール320L、320C、320Rの表面に配された各図柄の位置を管理するようにしている。
表示部駆動回路315は、7セグ表示器314の動作を制御する。また、ホッパ駆動回路352は、ホッパ350の動作を制御する。また、払出完了信号回路353は、ホッパ350に設けられたメダル検出部351が行うメダルの検出を管理し、ホッパ350から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
副制御回路280は、主制御回路250と電気的に接続されており、主制御回路250から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路280は、基本的に、サブCPU、サブROM、サブRAM、レンダリングプロセッサ、描画用RAM、ドライバ、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)、オーディオRAM等を含んで構成されている。
サブCPUは、主制御回路250から送信されたコマンドに応じて、サブROMに記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブRAMは、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路250から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。サブROMは、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
また、サブROMには、発光演出装置(図示せず)における光による演出を行うための演出データが格納されている。サブCPUは、主制御回路250からのコマンドに基づいて、この演出データを出力することにより、ランプ412を発光させる。また、サブROMには、効果音や画像による演出を行うための演出データが格納されており、サブCPUは、主制御回路250からのコマンドに基づいて、この演出データを出力することにより、スピーカ414から効果音を出力させると共に、液晶表示装置410に演出画像を表示させる。
ここで、主制御回路250には、インターフェイス210が接続されており、メインCPU261は、インターフェイス210を介して、ホールコンピュータ500と通信を行う。メインCPU261は、サンド20からホールコンピュータ500を介して送信されてくる要求に応じて、メダルの払出情報をホールコンピュータ500を介してサンド20へ送信する。メダルの払出情報とは、例えば、メダルの払出し数やボーナス発生回数等である。メインCPU261は、前回サンド20から要求があった後のこれらの情報をメインRAM263に蓄積し、サンド20からの要求によってこの払出情報をサンド20へ送信する。メインCPU261は、サンド20へ送信した後、それまでの蓄積情報をリセットする。
この払出情報の蓄積処理を図24に示す。メインCPU261は、図24に示す蓄積処理を繰り返す実行する。メインCPU261は、ステップS101において、メダルの払出しが行われたか否かを判断する。メダルが払い出された場合、メインCPU261は、ステップS101からステップS102へ処理を移して、メインRAM263の払出情報に新たに払い出されたメダル数を加算することにより、払出情報を更新し、続くステップS103へ処理を移す。
メダルが払い出されていない場合、メインCPU261は、ステップS101からステップS103へ処理を移す。ステップS103において、メインCPU261は、サンド20から払出情報の要求があったか否かを判断する。要求があった場合、メインCPU261は、ステップS103からステップS104へ処理を移して、メインRAM263に蓄積されている払出情報をサンド20へ送信した後、ステップS105において、メインRAM263に蓄積されている払出情報をリセットする。そしてメインCPU261は、上述のステップS101へ戻る。また、ステップS103において払出情報の要求を受けていないと判断した場合、メインCPU261は上述のステップS101へ戻る。
このようにして、パチスロ機10では、メダルの払出しが行われるごとに、その情報がメインRAM263に蓄積され、サンド20(ホールコンピュータ500)からの要求に応じて、これをサンド20へ送信する。これにより、サンド20では、前回払出情報を要求した後に蓄積された払出情報をパチスロ機10から取得することができる。
パチスロ機10からホールコンピュータ500を介して払出情報を受け取ったサンド20では、この払出情報に基づいて、異常状態を検出する。例えば、サンド20におけるメダルの貸出数とパチスロ機10におけるメダルの払出数の合計よりも、サンド20の計数用ホッパ71において計数された数のほうが格段に多い場合、遊技者が他のパチスロ機10や他の店で払い出されたメダルを使用している可能性があり、サンド20では、この状態を異常状態として検出する。なお、異常状態として検出される状態は、これに限られるものではなく、例えば、単にパチスロ機10における払出数を計数値が上回った状態、又はパチスロ機10において発生したボーナス回数によって払い出された最大のメダル数を計数値が上回った状態等、種々の状態を適用することができる。
図25は、サンド20のメインCPU121によって実行される異常検出処理を示すフローチャートである。メインCPU121は、第1の実施の形態について説明した貸出処理(図19〜図20)及び離席警告処理(図22)に加えて、この異常検出処理を実行するようになされている。図25に示すように、サンド20のメインCPU121は、ステップS111において、計数用ホッパ71による計数が行われたか否かを判断する。計数が行われていない場合、計数が行われるまでこの処理を繰り返す。
計数が行われた場合、メインCPU121は、ステップS111からステップS112へ処理を移して、計数結果をRAM123(図18)に記憶する。そして、メインCPU121は、ステップS113において、パチスロ機10からホールコンピュータ500を介して払出情報を取得する。
そして、メインCPU121は、ステップS114において、上述のステップS112においてRAM123に記憶された計数結果と、上述のステップS113においてパチスロ機10から取得した払出情報とを比較し、続くステップS115において異常状態であるか否かを判断する。
メインCPU121は、異常状態であると判断した場合、ステップS115からステップS116へ処理を移して、例えばサンド20の上部に設けられた発光部(図示せず)を発光させることにより、異常状態を報知する。報知方法としては、発光部を発光させることに限られず、スピーカから報知音を発生させる等、種々の方法を用いることができる。また、これと同時に、サンド20では、パチスロ機10から払い出されたメダル数と、パチスロ機10に投入されたメダル数とに基づいて、遊技者が正規のメダルを持っているか否かを判断し、所持メダル数が無いと判断された場合には、計数用ホッパ71の計数用扉101をロック状態とすることにより、それ以降の計数ホッパ71へのメダルの投入を禁止状態とする。これにより、不正持込みがあった場合に、計数自体を行わせないようにすることができる。
異常状態を報知した後、メインCPU121は、ステップS117において、ホールコンピュータへ異常状態の発生を通知し、ステップS118において、カメラ35によって遊技者を撮像してその画像をRAM123に記憶し、ステップS119において、計数結果の出力を停止する。計数結果の出力とは、カード挿入口32に挿入されている情報カードに計数結果を書き込む処理、非接触ICカードに計数結果を書き込む処理、計数結果に基づいてメダルを払い出す処理等である。これらの処理が停止されることにより、異常状態において計数された結果を遊技者に還元することを停止することができる。
メインCPU121は、ステップS119の処理の後、又は、ステップS115において異常状態が発生していないと判断した場合、上述のステップS111に処理を戻す。
このようにして、サンド20においては、パチスロ機10における払出情報に基づいて、当該サンド20において計数された結果が異常であるか否かを判断することにより、遊技者によるメダルの不正利用を防止することができる。
なお、図25においては、サンド20がパチスロ機10からホールコンピュータ500を介してメダルの払出情報を取得する場合について述べたが、これに代えて、パチスロ機10と直接通信を行う構成として、パチスロ機10から直接取得するようにしてもよい。
図26は、サンド20がホールコンピュータ500から払出情報を取得する場合の手順を示すタイミングチャートである。このタイミングチャートは、図20について上述した不正持込み検出処理(ステップS24)におけるパチスロ払出数の取得処理や、図25において上述した払出情報の取得処理(ステップS113)において、サンド20がホールコンピュータ500に対して払出情報等を要求する際のタイミングチャートである。
図26に示すように、パチスロ機10は、メダルの払出しが行われると、ホールコンピュータ500に払出情報を送信する。この払出情報は、メダルの払出し数に限られず、例えば、ボーナス遊技の発生状態(遊技情報)であってもよい。
パチスロ機10から払出情報又は遊技情報を受け取ると、ホールコンピュータ500は、この情報を内部のRAMに蓄積する(ステップS151)。一方、サンド20において計数用ホッパ71による計数が行われると(ステップS152)、サンド20は、ホールコンピュータ500に払出情報(遊技情報)を要求する(ステップS153)。
ホールコンピュータ500は、サンド20からの要求に応じて、払出情報(遊技情報)をサンド20へ送信し(ステップS154)、蓄積している払出情報(遊技情報)をリセットする。
そして、サンド20は、上述のステップS152において計数した計数結果と、上述のステップS154においてホールコンピュータ500から取得した払出情報とを比較し(ステップS156)、異常状態であるか否かを判断する(ステップS157)。また、これと同時に、サンド20では、パチスロ機10から払い出されたメダル数と、パチスロ機10に投入されたメダル数とに基づいて、遊技者が正規のメダルを持っているか否かを判断し、所持メダル数が無いと判断された場合には、計数用ホッパ71の計数用扉101をロック状態とすることにより、それ以降の計数ホッパ71へのメダルの投入を禁止状態とする。これにより、不正持込みがあった場合に、計数自体を行わせないようにすることができる。
サンド20は、異常状態であると判断した場合、例えばサンド20の上部に設けられた発光部(図示せず)を発光させることにより、異常状態を報知する(ステップS158)。報知方法としては、発光部を発光させることに限られず、スピーカから報知音を発生させる等、種々の方法を用いることができる。
異常状態を報知した後、サンド20は、ホールコンピュータへ異常状態の発生を通知し(ステップS159)、カメラ35によって遊技者を撮像してその画像をRAM123に記憶し(ステップS160)、計数結果の出力を停止する(ステップS161)。計数結果の出力とは、カード挿入口32に挿入されている情報カードに計数結果を書き込む処理、非接触ICカードに計数結果を書き込む処理、計数結果に基づいてメダルを払い出す処理等である。これらの処理が停止されることにより、異常状態において計数された結果を遊技者に還元することを停止することができる。
一方、異常状態ではないと判断した場合、サンド20は、ステップS158〜ステップS161の処理を行わない。
ホールコンピュータ500は、サンド20に払出情報(遊技情報)を送信した後、サンド20から異常状態である旨の通知を待ちうける(ステップS162)。ホールコンピュータ500は、異常状態である旨の通知を受けると、例えば監視用のモニタにサンド20が異常状態であることを報知する(ステップS163)。これにより、ホールスタッフは、サンド20においてメダルの不正利用が行われている可能性のあることを認識することができる。
このように、ホールコンピュータ500においてパチスロ機10の払出情報や遊技情報を管理しながら、サンド20において計数処理が実行された場合にこれらの情報を当該サンド20に送信することにより、サンド20において異常状態が発生したか否かを判断することができる。
次に、サンド20において行われる、他の不正防止処理について説明する。パチスロ機10には、その扉の開閉を検知する扉センサ335S(図23)が設けられており、この扉センサ335Sから扉の開放を示す信号が出力されると、パチスロ機10のメインCPU261は、その結果(扉開放情報)をインターフェイス210及びホールコンピュータ500を介してサンド20へ送信する。
サンド20のメインCPU121は、パチスロ機10から扉開放情報を受けると、カメラ35によって遊技者を撮像し、その画像をRAM123に記憶する。カメラ35によって遊技者を撮像する場合、メインCPU121は、LED部31の赤外LED31B(図3)を発光させて遊技者を照らすことにより、可視光を照射せずに遊技者を撮像することができる。
以上説明したように、本実施の形態においては、パチスロ機10とサンド20とをホールコンピュータ500を介して通信可能に接続し、パチスロ機10からサンド20に対して払出情報を送信することにより、メダルの不正使用を防止することができる。
上述の第1の実施の形態においては、上部排出通路120とこれとは別体の下部排出通路130とを用い、上部排出通路120へ排出されたメダルは、必ず払出用ホッパ51に一旦貯留され、満杯時には、下部排出通路130へ流れ落ちるように構成したが、これに限られるものではなく、上部排出通路120を介して排出されるメダルの排出先を、払出用ホッパ51に貯留されるメダルの量に応じて、払出用ホッパ51又は島設備側のいずれかに切り換えるようにしてもよい。
このような排出先を切り換えるための構成について図27を参照して説明する。図27は、サンド320の構成を示す略線図である。このサンド320は、第1の実施の形態において上述したサンド20と比べて、上部排出通路120と下部排出通路130とが連通した構成となっている点が異なる。図27において、図5との対応部分に同一符号を付し、重複した説明は省略する。
図27に示すように、サンド320においては、図5における上部排出通路120と下部排出通路130とが一体化されてなる排出通路321が、上部排出通路120及び下部排出通路130に代えて設けられている。
排出通路321では、計数用ホッパ71から排出される計数済のメダルを下方へ導く上部排出通路部321Aと、上部排出通路部321Aに続いて、当該上部排出通路部321Aを落下したメダルをさらに下方へ導き、島設備側へ排出させるための下部排出通路部321Bとを有する。
上部排出通路部321Aと下部排出通路部321Bとの間には、可動式の誘導部材322が設けられている。この誘導部材322は、回動軸322Aを中心に回動可能に軸支されている。具体的には、誘導部材322は、サンド320の制御基板からの信号に基づいて、計数用ホッパ71から排出されたメダルを払出用ホッパ51へ誘導する状態(図27において実線で示す第1の誘導状態)又は払出用ホッパ51を介さずに直接島設備側へ排出すると共に払出用ホッパ51においてオーバーフローしたメダルを島設備側へ排出する状態(図27において一点鎖線で示す第2の誘導状態)のいずれかに切換制御される。
第1の誘導状態では、計数用ホッパ71から排出された計数済のメダルは、払出用ホッパ51の貯留部51Aに貯留される。第2の誘導状態では、計数用ホッパ71から排出された計数済のメダルは、計数用ホッパ51に貯留されることなく、直接島設備側へ排出される。また、この状態では、払出用ホッパ51で貯留されたメダルがオーバーフローした際に、これも島設備側へ排出される。
誘導部材322は、ばね等の付勢手段によって、第1の誘導状態となるように付勢されており、制御基板からの信号に基づいて、所定の場合にモータ等の駆動手段(図示せず)によって第2の誘導状態となるように回動される。
払出用ホッパ51には、その貯留部51Aの所定位置に、払出用ホッパセンサ330が設けられており、この払出用ホッパセンサ330によって貯留部51Aに貯留されたメダルが満杯状態である状態を検出し、当該検出結果を制御基板へ出力するようになっている。制御基板のメインCPU121は、払出用ホッパセンサ330からの信号に基づいて、誘導部材を第1の誘導状態又は第2の誘導状態に切換制御する。なお、メインCPU121は、ホッパセンサ330によって満杯状態が検出された場合には、貯留部51Aにおける貯留数が1000枚であると推定する。
図28は、メインCPU121による、誘導部材の切換制御処理手順を示すフローチャートである。図28に示すように、メインCPU121は、ステップS181において、払出用ホッパセンサ330から満杯状態を表す信号が出力されたか否かを判断する。満杯状態を表す信号が出力されていない場合、このことは、払出用ホッパ51に貯留されているメダルは満杯状態に達していないことを意味しており、メインCPU121は、ステップS181において否定結果を得ることにより、ステップS181からステップS182へ処理を移して、誘導部材322を第1の誘導状態とする。具体的には、誘導部材322をばねによる付勢力に応じた状態を保持する。
これに対して、払出用ホッパセンサ330から満杯状態を表す信号が出力されると、このことは、払出用ホッパ51に貯留されたメダルが満杯状態となっていることを意味しており、メインCPU121は、ステップS181において肯定結果を得ることにより、ステップS181からステップS183へ処理を移して、誘導部材322を第2の誘導状態へ移動させる。具体的には、駆動手段(モータ等)を駆動させることで、誘導部材322をばねによる付勢力に抗して回動させ、第2の誘導状態へ移動させる。この結果、計数用ホッパ71から排出されたメダルは、払出用ホッパ51に貯留されずに、直接島設備側へ排出される。
メインCPU121は、ステップS182又はステップS183の処理の後、上述のステップS181へ処理を戻し、同様の処理を繰り返す。このように、メインCPU121は、切換制御処理を繰り返し実行することにより、払出用ホッパ51に貯留されるメダル数がオーバーフローすることを未然に防止することができる。
(第2の実施の形態)
図29は、第2の実施の形態に係るサンド420を示す略線図である。図29において、図5との対応部分に同一符号を付し、重複した説明は省略する。
図29に示すように、サンド420においては、払出用ホッパ451が上部に配置され、払出用ホッパ451の下方には、仕切り板150を介して計数用ホッパ471が配置されている。
本実施の形態の仕切り板150は、図7に示した構成と同様の構成であり、払出用ホッパ451の底面部に下向きに設けられたコネクタ(払出手段側コネクタ)476が設けられ、また、仕切り板150には前後にスライド可能な支持板155上に、コネクタ(筐体側コネクタ)457が上向きに設けられている。コネクタ476とコネクタ457を接続することで、払出用ホッパ451を仕切り板上に装着することができる。
払出用ホッパ451は、貯留部に設けられているディスク451Cを回転させることにより、貯留部451Aの底部に貯留されているメダルを下方に移動させながら払出部451Bから斜め下方向へ払い出すホッパであり、計数用ホッパ471は、貯留部に設けられているディスク471Cを回転させることにより、貯留部471Aの底部に貯留されているメダルを下方に移動させながら斜め下方向へ払い出し、排出部471Bから筐体22の外部へ排出するホッパである。払出用ホッパ451と計数用ホッパ471とは、同様の構成を有している。このように、払出用ホッパ451と計数用ホッパ471として同一構成のものを用いることにより、メーカの在庫管理を容易にすることを可能とすることができる。また、いずれのホッパもメダルを下方に移動させながら排出する構成のものとすることにより、メダルの払出、計数動作においてメダルを持ち上げる動作が不要となり、その分、消費電力の低減を実現することもできる。
払出用ホッパ451の払出部451Bから排出されたメダルは、ノズル140によってガイドされながらパチスロ機10のメダル払出トレー12へ払い出される。
払出用ホッパ451の上部には、計数用ホッパ471に対して遊技者がパチスロ機10で獲得したメダルを計数のために投入する投入口23Aが設けられている。投入口23Aには、開閉可能な計数用扉101が設けられている。この計数用扉101は、扉アタッチメント441によって投入口23A(前面パネル23)に着脱可能とされている。本実施の形態の場合、計数用扉101は、投入口23Aを開閉するための扉の機能と、開いた状態では、メダルを投入する際の、投入口23Aへのガイド部材(補助部材)としての機能をも兼ね備えているが、扉と補助部材とを別体としてもよい。
投入口23Aから投入されたメダルは、計数用通路455を介して計数用ホッパ471の貯留部471Aへ導かれる。
投入口23Aの上部には、払出用ホッパ451に対して遊技ホールの管理者が補給用のメダルを投入するための投入口25Aが設けられている。この投入口25Aから投入されたメダルは、補給用通路456を介して払出用ホッパ451の貯留部451Aへ導かれる。
なお、筐体22の前面部には、払出用ホッパ451及び計数用ホッパ471を取り外す際の開口部が設けられており、この開口部を塞ぐための前面パネル23が取り外し可能に装着されている。前面パネル23には、払出用ホッパ451から払い出されたメダルを筐体外部へ払い出すための払出口54が設けられている。払出口54には、ノズル140が装着され、払い出されたメダルを遊技者のもとへガイドするようになっている。
図30は、計数用通路455と補給用通路456とが交差する部分を示す横断面図である。図30に示すように、投入口23Aの内部は、計数用通路455に連通する空間となっており、この空間に対して、仕切り壁422によって補給用通路456が仕切られている。ノズル140は、ノズル用アタッチメント440によって払出口54(前面パネル23)へ着脱可能となっている。
これにより、投入口23Aから投入されたメダルは、補給用通路456へ導かれることなく、計数用通路455を介して計数用ホッパ71へ落下する。これに対して、補給用の投入口25Aから投入されたメダルは、仕切り壁422によって計数用通路455へ導かれることなく、補給用通路456を介して払出用ホッパ451へ落下する。
このように、払出用ホッパ451の上部空間において、計数用通路455と補給用通路456とが交差する構成となっているものの、各々の空間が仕切り壁422によって仕切られていることにより、補給用のメダルと計数用のメダルとが混ざることなく、各々のホッパへ導かれることになる。
なお、払出用ホッパ451には、1枚ずつ払い出されるメダルの枚数をカウントするためのセンサが設けられており(図示せず)、計数用ホッパ471には、1枚ずつ計数されるメダルの枚数をカウントするためのセンサ(図示せず)が設けられている。センサで検出され計数されたメダルは、排出部471Bから筐体22の外部(島設備側)へ排出される。
このように、本実施の形態のサンド420においては、計数用の投入口23Aを払出口54の上部に設けていることにより、払出口54に装着されるノズル140の形状に何らの制限も生じさせることがなく、汎用性の高い遊技媒体貸出装置を実現することができる。具体的には、払出口54が投入口23Aよりも上部にあるとすると、払出口54に装着されるノズル140が、投入口23Aに計数用のメダルを投入する際の妨げになるため、ノズル140を例えば跳ね上げ式にするといった特別な工夫が必要になるが、払出口54が投入口23Aよりも下部に配置された本実施の形態では、そのような工夫が不要となり、汎用のノズルを装着することができる。
なお、本実施の形態のサンド420においても、上述の第1の実施の形態のサンド20と同様の貸出処理(図19、図20)を実行するようになっており、併設されるパチスロ機10におけるメダルの払出数からパチスロ機10に投入されたメダルの投入数を差し引いた差分が正の場合、又は、払出用ホッパ451によってメダルが払い出された場合においてのみロック機構部110をロック解除し、差分が0以下、及び、払出用ホッパ451による払出が無い場合には、ロック既往部110をロック状態とするようになっている。これにより、差分(差枚数)が0以下で且つメダルの払出しがないときには計数用扉101がロックされることにより、他の遊技ホールや他の遊技機から持ち込まれた不正な遊技媒体の投入が防止される。因みに、補給用扉(前面パネル25)は遊技ホールの管理者が管理する鍵によってのみ開けられるようになっているため、遊技者が開けることはできず、遊技者が当該前面パネル25Aを開けて計数用のメダルを投入することはできない。
(他の実施の形態)
(1) 上述の実施の形態においては、制御基板63、ビルバリ61、情報カードリーダ62、非接触ICカードリーダライタ36、払出用ホッパ51、計数用ホッパ71等をサンド20の筺体22にそれぞれ固定する場合について述べたが、これに限られず、例えば、図31に示すように、筺体22に対して着脱可能なユニット構成としてもよい。
図31は、制御基板63、ビルバリ61、情報カードリーダ62、非接触ICカードリーダライタ36、払出用ホッパ51、計数用ホッパ71等を着脱可能なユニット構成とした場合のサンド20を示すブロック図である。図31に示すように、サンド20は、縦長の箱状に形成されており、遊技機間に設置固定される断面コの字型の筺体22に対して着脱可能なユニット部630と、ユニット構成の払出用ホッパ51と、ユニット構成の計数用ホッパ71と、電源ユニット65とを備えている。
このサンド20においては、ユニット部630の着脱装置634と筺体22の着脱装置(係止ピン、解除ピン、突起等により構成される)625とを介して、ユニット部630を、筺体22に対して着脱可能となっている。
また、払出用ホッパ51の着脱装置651と筺体22の着脱装置(係止ピン、解除ピン、突起等により構成される)653とを介して、払出用ホッパ51は、筺体22に対して着脱可能となっている。また、計数用ホッパ71の着脱装置671と筺体22の着脱装置(係止ピン、解除ピン、突起等により構成される)673とを介して、払出用ホッパ51は、筺体22に対して着脱可能となっている。
ユニット部630は、略長方体形状に構成された縦長状の本体(ケーシング)633内に、制御基板63、ビルバリ61、情報カードリーダ62、非接触ICカードリーダライタ36を収容しており、メンテナンスの頻度が高いこれらの構成装置を、1つのユニット部630内に設置して筺体22に対して取り外しできるように構成されている。
上記した各ユニットは、ユニット部630の内部に設置された制御基板63によってその動作が制御される。この制御基板63は、ユニット部630の後面に装着されるコネクタ631が筺体22内面に装着された接続コネクタ622に接続されることで、電源供給部Dから電源が供給されると共に、外部との間で各種データの送受信が可能となっている。この場合、ユニット部630に設けられるコネクタ631と、筺体22に設けられる接続コネクタ622は、ユニット部630を筺体22から離脱する方向に移動した際、両者の接続がそのまま解除されるように設置、構成されている。
また、払出用ホッパ51は、その後面に装着されるコネクタ652が筺体22内面に装着されたコネクタ654に接続されることで、電源供給部Dから電源が供給されると共に、外部との間で各種データの送受信が可能となっている。この場合、払出用ホッパ51に設けられるコネクタ652と、筺体22に設けられるコネクタ654は、払出用ホッパ51を筺体22から離脱する方向に移動した際、両者の接続がそのまま解除されるように設置、構成されている。
また、計数用ホッパ71は、その後面に装着されるコネクタ672が筺体22内面に装着されたコネクタ674に接続されることで、電源供給部Dから電源が供給されると共に、外部との間で各種データの送受信が可能となっている。この場合、計数用ホッパ71に設けられるコネクタ672と、筺体22に設けられるコネクタ674は、計数用ホッパ71を筺体22から離脱する方向に移動した際、両者の接続がそのまま解除されるように設置、構成されている。
電源供給部D内には、ユニット部630の内部に収容されるビルバリ61、情報カードリーダ62、非接触ICカードリーダライタ36、操作ユニット34及び着脱装置634の駆動モータ等、払出用ホッパ51の駆動モータ等、及び計数用ホッパ71の駆動用モータ等にそれぞれ電力を供給すべく、外部電源645から供給される電圧等を制御する電源ユニット65と、通信制御ユニット623とが設置されている。この通信制御ユニット623は、通信方式の変換制御(シリアル/パラレル変換制御)や送受信先の振り分け制御を行う機能を有しており、通信コネクタ627、628を介して、それぞれホールコンピュータ500及び隣接するパチスロ機10との間で各種データの送受信を実行する。
このように、ユニット部630、払出用ホッパ51及び計数用ホッパ71を筺体22に対して前面側からスライドさせて着脱可能としたことにより、メンテナンス作業を容易に行うことができる。
(2) 上述の実施の形態においては、本発明をパチスロ機10に併設されるサンド20に適用する場合について述べたが、これに限られるものではなく、パチンコ機に併設されるサンドにも適用することができる。
(3) 上述の実施の形態においては、前面パネル23にノズル140を着脱可能な構成とする場合について述べたが、これに限られるものではなく、例えば図32及び図33に示すように、前面パネル23にノズル140が固定されたユニットを用いるようにしてもよい。
(4) 他の実施の形態による計数処理について説明する。図34は、他の実施の形態に係る計数処理手順を示すフローチャートである。図34に示すように、サンド20のメインCPU121は、ステップS201において、計数開始操作がなされるのを待ち受ける。計数開始操作とは、サンド20の前面に設けられた操作ユニット34を操作することにより、計数用ホッパ71の計数動作の開始を指示する操作であり、遊技者がこの操作を行うと、メインCPU121は、ステップS202において肯定結果を得ることにより、ステップS202からステップS203へ処理を移して、計数用ホッパ71を動作させる。これに対して、計数動作の開始の操作がなされていない場合、メインCPU121は、上述のステップS201に処理を移して、計数操作を待ち受ける。これにより、計数用ホッパ71は、計数操作に基づいて、計数動作を開始することになる。この状態で、メダルが計数用の投入口23Aを介して投入されると、計数用ホッパ71は、投入されたメダルを順次カウントして行く。
メインCPU121は、続くステップS204において、排出センサからの検出結果を待ち受ける。排出センサとは、計数用ホッパ71において計数処理されたメダルが排出される排出経路上に設けられた光センサ等であり、この排出経路をメダルが通過すると、検出結果を出力するものである。すなわち、計数用ホッパ71において計数処理の対象であるメダルが投入されている状態においては、排出部に計数済のメダルが排出されることにより、排出センサからの検出結果が得られることになる。これに対して、計数用ホッパ71において計数対象であるメダルが投入されていない場合、計数済のメダルもないことから、排出センサからの検出結果は得られない状態となる。
メインCPU121は、この排出センサからの検出結果が得られる場合、計数用ホッパ71にメダルが投入されている状態であると判断し、これに対して、一定時間排出センサからの検出結果が得られない場合、計数用ホッパ71にメダルが投入されていない状態であると判断するようになっている。
ステップS205において否定結果が得られると、このことは、排出センサから検出結果を得られなかったことを意味しており、メインCPU121は、ステップS205からステップS206へ処理を移して、所定時間が経過したか否かを判断する。所定時間が経過していない場合、メインCPU121は、ステップS206において否定結果を得ることにより、上述のステップS204へ処理を移して、排出センサからの検出結果を待ち受ける。
これに対して、ステップS206において肯定結果が得られると、このことは、予め設定されている所定時間が経過したことを意味しており、メインCPU121は、ステップS206からステップS207へ処理を移して、計数用ホッパ71の動作を停止させることにより、計数用ホッパ71による計数処理を停止する。
また、上述のステップS205において肯定結果が得られると、このことは、排出センサから検出結果が得られたことを意味しており、メインCPU121は、上述のステップS203へ処理を移して、計数用ホッパ71の動作を継続させる。これにより、計数用ホッパ71にメダルが投入されている状態においては、計数用ホッパ71の動作が継続されることになる。
このように、メインCPU121は、計数用ホッパ71にメダルが投入されている状態が続く限りにおいて、計数用ホッパ71の動作を継続させ、所定時間メダルの投入がなかった場合(所定時間排出センサから検出結果が出力されなかった場合)、計数用ホッパ71の動作を停止させることにより、遊技者の操作により計数用ホッパ71の動作を開始した後、計数対象であるメダルの計数が終わると、計数動作を自動的に停止させることができる。
なお、図34は、遊技者による操作ユニット34の操作により、計数用ホッパ71の計数動作を開始させる場合について示したが、これに限られるものではなく、計数用ホッパ71のメダルが導入される部分に光センサ等のメダルを検出するためのセンサを設け、このセンサがメダルを検出した場合に計数動作を開始するようにしてもよい。
この場合のメインCPU121の計数処理手順は、図19〜図20に示した遊技媒体の貸出処理のなかで実行されるものである。この処理手順を図35に示す。
図20との対応部分に同一符号を付して示す図35は、他の実施の形態に係るサンド20のメインCPU121による遊技媒体の貸出処理手順を示すフローチャートである。図35において図20との対応部分には同一符号を付して重複した説明は省略する。
図35に示す貸出処理では、メダルが投入口23Aに投入されて計数用ホッパ71の後述するセンサ(例えばフォトセンサ)によってメダルの投入が検出された場合に、計数用ホッパ71の計数動作を開始させるようになっている。
メインCPU121は、ステップS30において、遊技者の手が計数用ホッパ71に挿入されなかったものと判断された場合、メインCPU121は、ステップS30において否定結果を得ることにより、ステップS30からステップS32へ処理を移して、計数用ホッパ71にメダルが投入されたか否かを判断する。この処理において、メインCPU121は、計数用ホッパ71のメダルが導入される部分に設けられたセンサからの検出結果に基づいて、メダルが投入されたか否かを判断する。
このセンサは、図12との対応部分に同一符号を付して示す図36に示すように、例えば、計数用ホッパ71におけるメダルの投入口である開口部75に設けられたフォトセンサ751であり、このフォトセンサ751によってメダルが投入されたことを検出する。遊技者の手を検出するためのフォトセンサ77は、開口部75の上部に設けられ、開口部75の大きさに対して比較的大きな領域を占める遊技者の手を検出することができるようになっており、これに対して、メダルを検出するためのフォトセンサ751は、開口部75の下部に設けられ、メダル計数用投入口739に投入されて開口部75に滑り落ちたメダルを検出するようになっている。なお、これらのフォトセンサ77、751は、他のセンサを用いるようにしてもよく、例えば、メダルを検出するフォトセンサ751については、磁気センサ等、金属を検知可能なセンサを用いることにより、遊技者の手を誤検出することを防止するようにすることもできる。
図35のステップS32において、フォトセンサ751の検出結果に基づいて、メダルが投入されたことが検出されると、メインCPU121は、ステップS32において肯定結果を得ることにより、ステップS32からステップS251へ処理を移して、内部タイマによる計時動作を開始し、続くステップS33において計数用ホッパ71の計数動作を開始させメダルの計数処理を開始する。
メインCPU121は、ステップS34において計数結果を記憶した後、続くステップS252へ処理を移して、上述のステップS251において開始した計時動作の結果に基づいて、所定時間が経過したか否かを判断する。
所定時間が経過していない場合、メインCPU121はステップS252において否定結果を得ることにより、ステップS252から上述のステップS32へ処理を移して、メダルが投入されたか否かを再度判断する。これに対して、所定時間が経過した場合、メインCPU121は、ステップS252において肯定結果を得ることにより、ステップS252からステップS35の離席警告処理(図22)へ処理を移す。
一方、上述のステップS32において否定結果が得られると、このことは、フォトセンサ751によるメダルの検出結果が得られていないことを意味しており、メインCPU121は、ステップS32からステップS35へ処理を移す。
このように、図35に示す貸出処理においては、計数用ホッパ71の開口部75(図36)に設けられたフォトセンサ751によってメダルの投入状態を検出し、検出結果に基づいて計数用ホッパ71の計数動作を開始させることにより、遊技者が操作ユニット34(図2)等の操作部を操作することなく、メダル計数用の投入口23Aからメダルを投入するだけで、容易に計数用ホッパ71の計数動作を開始させることができる。
(5) 上述の実施の形態においては、計数用ホッパ71によって計数されたメダルを、筐体22の底面部に設けられた開口部132から島設備(搬送コンベア)に排出する場合について述べたが、これに限られるものではなく、筐体下部の開口部132に代えて、計数用ホッパ71において計数済のメダルを、所定の揚送手段を用いて、計数用ホッパ71へ揚送するようにしてもよい。
揚送手段としては、例えば、エアを利用してメダルを揚送するもの、ベルト等のリフト手段によってメダルを揚送するもの、又は、ばねによってメダルを打ち上げるもの等、種々の構成を適用することができる。
例えば、図37に示すように、計数用ホッパ71において計数された後、払出用ホッパ51を介して(又は直接)筐体22の下部の開口部132から排出されるメダルを、揚送部760によって揚送路761を揚送し、計数用ホッパ71の上部に設けられた補給通路53へ落とし込むように構成する。
揚送手段を設けることにより、サンド20から排出されたメダルをホールの回収手段によって回収することなく、計数用ホッパ71へ送ることにより、遊技者への払出しに供することができる。これにより、ホールによって回収する手間を省くことが可能となる。
(6) 上述の実施の形態においては、サンド20の紙幣識別装置61、電源ユニット65、制御基板63等が収納された筺体内部空間の前面側を、まとめて1つの前面パネル(前面部21)によって覆う場合について述べたが、これに限られるものではなく、前面部21を複数(例えば2つ)に分割して、制御基板63などの重要な構成部品が取り付けられる部位の前面部のみを個別のパネル構成としてもよい。
このような構成としたサンド20を図38に示す。図38に示すように、サンド20は、その前面部21として、紙幣識別装置61が取り付けられる筺体内部空間前面部を覆う前面パネル221と、制御基板63及び電源ユニット65が取り付けられる筺体内部空間の前面部を覆う前面パネル222と、払出用ホッパ51の補給通路53が設けられる筺体内部空間の前面部を覆う前面パネル223とから構成されている。
図39に示すように、前面パネル221、222及び223は、各々個別に着脱可能に構成されており、最も重要な構成部品である制御基板63が設けられる筺体内部空間の前面部を覆う前面パネル222は、その上下に配置された前面パネル221及び223を筺体22に取り付けることで、ロックされる構成となっている。
このロック機構について説明する。図40は、前面パネル221、222及び223の取付け状態を示す略線図である。図40に示すように、前面パネル221の上部には、鍵224が設けられており、この鍵224によって前面パネル221が筺体20にロックされる。前面パネル221は、鍵224を解除することにより、図40において一点鎖線で示すように、略平行に筺体22から取り外すことができる。これにより、筺体22の内部空間のうち、上部空間(後述する第1の内部空間AR101の上側に隣接する空間)AR102の前方を前面パネル221によって開閉することができる。また、前面パネル223の下部には、鍵225が設けられており、この鍵225によって前面パネル223が筺体20にロックされる。前面パネル223は、その下部が筺体22に対して回動可能に軸支されており、図40において一点鎖線で示すように、当該下部を回動軸として上部が開閉する。これにより、筺体22の内部空間のうち、下部空間(後述する第1の内部空間AR101の下側に隣接する空間)AR103の前方を前面パネル223によって開閉することができる。
前面パネル221の下部には、略L字状の屈曲部221Aが形成されており、また、前面パネル222の上部には、略U字状の屈曲部222Aが形成されている。屈曲部222Aによって形成される凹部に、屈曲部221Aが挿入されることにより、前面パネル222の上部は、前面パネル221の屈曲部221Aによって前方から押されて筺体22にロックされた状態となる。屈曲部221A及び222Aによって第1のロック部が構成される。
前面パネル223の上部には、略L字状の屈曲部223Aが形成されており、また、前面パネル222の下部には、略U字状の屈曲部222Bが形成されている。屈曲部222Bによって形成される凹部に、屈曲部223Aが挿入されることにより、前面パネル222の下部は、前面パネル223の屈曲部223Aによって前方から押されて筺体22にロックされた状態となる。屈曲部223A及び222Bによって第2のロック部が構成される。
前面パネル221が鍵224によって筺体22にロックされている状態においては、前面パネル222の上部も前面パネル221によってロックされ、また、前面パネル223が鍵225によって筺体22にロックされている状態においては、前面パネル222の下部も前面パネル223によってロックされる。このように、前面パネル221及び223が鍵224及び225によって筺体22にロックされている状態においては、前面パネル22は、その上部及び下部が筺体22にロックされる。すなわち、前面パネル221及び223のロックを解除してこれらを筺体22から取り外すことにより、前面パネル222を筺体22から取り外すことができる。
また、前面パネル222を取り付ける場合は、当該前面パネル222を筺体22位置合わせした後、前面パネル221及び223を筺体22に取り付ける。
かくして、前面パネル222自体には鍵等を設けることなく、前面パネル221及び223によりロックさせる構成とすることにより、簡単に前面パネル22が取り外されることを防止することができる。これにより、重要な構成部品(制御基板など)が不正に交換されることを防止することができる。
(7) 上述の実施の形態においては、計数用の投入口23Aからメダルを投入することで、当該メダルを計数する構成について述べた。この投入口23Aを照明によって照らすことにより、メダルを投入し易くすることもできる。
図41は、投入口23Aを照らすための照明を備えたサンド20を示す斜視図である。図41に示すように、サンド20は、前面パネル23の投入口23Aの上部に、光を透過させる開口部29Eを有している。筺体22の内部には、照光用LED基板311が設けられている。照光用LED基板311は、その基板面に設けられたLEDからの光を、照光用レンズ313及び開口部29Eを介して、サンド20の前方に照射する。開口部29Eは、投入口23Aの上部に設けられていることにより、照光用LED基板311からの光によって、投入口23Aが照らされることになる。これにより、暗い店内においても、投入口23Aを照らして、メダルの投入位置を目視し易くすることができる。
照光用LED基板311の配線は、スピーカ81の配線とまとめられ、同じコネクタ56(図15)を介して制御基板63に接続されている。このように、照光用LED基板311の配線を、スピーカ81の配線とまとめて引き回すことにより、配線の設置を容易に行うことができる。図18との対応部分に同一符号を付して示す図42は、制御基板63に照光用LED基板311を接続した構成を示すブロック図である。
図42に示すように、メインCPU121は、照光用LED基板311を駆動制御することにより、当該照光用LED基板311に設けられたLED(図示せず)を発光させることができる。本実施の形態の場合、制御基板63は、照光用LED基板311のLEDを常に点灯するように制御しているが、これに限られるものではなく、例えば、操作ユニット34の操作結果に基づいて、照光用LED基板311を発光させるようにしてもよい。このようにすれば、遊技者が必要な場合のみ、操作ユニット34を操作することにより、投入口23Aを照らすことができる。また、例えば、投入口23Aにセンサを設け、メダルが投入口23Aに近づいた際に、照光用LED基板311を発光制御して、投入口23Aを照らすようにしてもよい。
(8) 上述の実施の形態においては、平板状の基板で構成された制御基板63を用いる場合について述べたが、これに限られるものではなく、例えば、図43に示すようにL字状に屈曲した基板によって制御基板63を構成するようにしてもよい。
図43に示すように、この制御基板63は、略90°の角度で結合された第1の基板領域63Aと、第2の基板領域63Bとを有する。第1の基板領域63Aは、垂直面内に主面を有し、第2の基板領域63Bは、水平面内に主面を有する。第1の基板領域63Aは、サンド20の前面部21(前面パネル)の裏面側に接するように収納される。すなわち、第1の基板領域63Aは、略垂直に収納される。第1の基板領域63Aと直交する方向に結合された第2の基板領域63Bは、その端部にコネクタ63Cが設けられており、このコネクタ63CがI/O基板67に接続される。
I/O基板67は、その主面が筺体22の背面部22Bに沿うように配置されており、このI/O基板67の基板面に設けられたコネクタに、制御基板63のコネクタ63Cが接続される。
また、制御基板63の第1の基板領域63AとI/O基板67との間には、電源ユニット65が配置される。この電源ユニット65のコネクタ65Cは、I/O基板67に設けられたコネクタに接続される。このように、電源ユニット65は、制御基板63の第1の基板領域63Aと、I/O基板67との間に挟まれた状態に配置される。電源ユニット65、制御基板63の左右方向の幅寸法は、サンド20の筺体22に設けられた左右両側の側壁22D(図2)によって挟まれる程度の寸法となっており、図43に示すように、電源ユニット65及び制御基板63が配置された状態においては、筺体22の側壁22D(図2)によって、左右方向から挟まれた状態となる。また、電源ユニット65は、筺体22の一部に設けられたフレーム22E上に載置されるようにもなっている。
これらにより、電源ユニット65は、I/O基板67、側壁22D、制御基板63の第1の基板領域63A、第2の基板領域63B、フレーム22Eによって、上下左右全ての方向から挟まれた状態となる。これにより、電源ユニッ65が不用意に動くことを防止することができる。因みに、前面部21は、筺体22に対して、所定のロック機構などで固定されることにより、制御基板63、電源ユニット65などが前方に飛び出すことを防止することができる。
(9) 情報カードリーダ62及び非接触ICカードリーダライタ36(図3)のアンテナ配置の他の実施の形態について説明する。サンド20においては、制御基板63を挟んで、上下に情報カードリーダ62及び非接触ICカードリーダライタ36が設けられていることにより、情報カードリーダ62及び非接触ICカードリーダライタ36の各々のアンテナは、1つの制御基板63によって別々に制御される(図18)。
(10) カメラ35の他の実施の形態について説明する。他の実施の形態のカメラ35は、図2に示した赤外LED31Bに代えて、赤外光を照射する赤外LEDとカメラユニット(CMOSカメラ)とが近接して設けられている。具体的には、図44に示すように、カメラ35は、赤外光を照射する赤外LED基板35Aと、赤外光が被写体(遊技者)において反射して得られる反射光を受光することにより、被写体像を撮像するCMOSカメラ35Bとを有する。赤外LED基板35Aは、その赤外LEDにより、制御基板63からのコマンドに基づいて赤外光を照射する。CMOSカメラ35Bは、撮像信号を制御基板63に送出する。制御基板63は、撮像信号に基づいて、画像認識を行う。
カメラ35においては、赤外LED基板35A及びCMOSカメラ35Bの前面にフィルタ35Cが設けられている。このフィルタ35Cは、赤外光を透過し、それ以外の波長の光は通さないフィルタであり、赤外LED基板35Aから被写体に照射された赤外光の反射光のみを透過させてCMOSカメラ35Bに受光させるようになっている。これにより、パチスロ機10や当該パチスロ機10が設置されているホールの演出光の影響を抑制して、被写体(遊技者)の像を明瞭に撮像することができる。
(11) 上述の実施の形態においては、ノズル140が装着された払出口54(図4)からメダルを払出し、計数用のメダルは、払出口54よりも上部に設けられた投入口23Aから投入し、払出用ホッパ51に補給するメダルは、払出口54よりも上部に設けられた投入口25A(図4)から投入する構成について説明したが、これに限られるものではなく、例えば図45に示すように、計数用のメダルの投入については、投入口23A(図4)に代えて、払出用ホッパ51から払い出されるメダルをパチスロ機10の払出トレー12へガイドするためのノズル640と一体化させた投入口640Aを利用するようにしてもよい。この場合、払出口54から払い出されたメダルをガイドするための機能(上述の実施形態において上述したノズル140のガイド機能と同様)を有するノズル640の一部に計数用のメダルを投入するための投入口640Aを設け、この投入口640Aから計数用のメダルを投入する構成とすればよい。
具体的には、図29との対応部分に同一符号を付して示す図45に示すように、筐体22の前面に設けられた払出口54には、ノズル640が装着されており、このノズル640には、その付根部の上部に投入口640Aが設けられている。この投入口640Aは、開閉可能な扉640Bを有し、遊技者はこの扉640Bを開けてメダルを投入することができる。
ノズル640は、サンド420の払出口54から払い出されるメダルをノズル先端部へ流下させる払出通路640Cと、当該払出路640Cとは区切られた投入通路640Dを有する。投入通路640Dは、投入口640Aから投入されたメダルをサンド420の投入口54へ導くための通路である。
サンド420の筐体422においては、投入通路640Dを介して投入されたメダルを下方へ流下させるための計数通路660が設けられている。この計数通路660は、払出用ホッパ451から払出口54へ払い出されるメダルの払出部451Bとは区切られた通路であり、投入通路640Dを介して投入されたメダルを、払出用ホッパ451の下方に設けられた計数用ホッパ471の貯留部471Aへメダルを導くようになっている。
図46は、図45のA−A線を断面にとって示す縦断面図である。この図46は、ノズル640及び投入口54を正面側から見て示す断面図である。図46に示すように、ノズル640の投入通路640Dは、払出通路640Cとは、仕切り壁640Eによって仕切られており、払出用ホッパ51から払い出されて払出通路640Cを遊技者のもとへ流下するメダルと、投入口640Aから投入され投入通路640Dを計数用ホッパ71へ流下するメダルとが混ざらないように構成されている。
(12) 上述の本実施の形態においては、遊技者が計数用にメダルを投入するための投入口23A(計数用扉101が設けられている)と、遊技ホールの管理者がメダルを補給するための投入口25A(補給用扉として前面パネル25が設けられている)とを別々に設けているが、これに限られるものではなく、投入口23Aを、遊技者による計数用と、管理者による補給用とで兼用することもできる。
この場合、管理者がメダルを補給する際には、操作ユニット34を操作することによって、予め決められたパスワードを入力することで、ロック機構部110をロック解除させ、このパスワードによるロック解除中に投入されたメダルは、遊技者による計数分ではなく、補給用のメダルとしてデータ上扱うようにすればよい。
(13) 図47は、他の実施の形態に係るサンド700を示す略線図である。このサンド700は、上述の第1及び第2の実施の形態に係るサンド20、320、420と比べて、共有カードの発行機能を有する点が異なる。
図2〜図4との対応部分に同一符号を付して示す図47において、サンド700の筐体22内には、制御基板63、ビルバリ61、情報カードリーダ62、非接触ICカードリーダライタ36、払出用ホッパ51、計数用ホッパ71に加えて、共有カード発行ユニット701が設けられている。
図48に示すように、共有カード発行ユニット701には、予め共有カード(情報カード)をストックするためのスタッカ702と、当該スタッカ702にスタックされている共有カード705にメダル数の情報を書き込むための情報書込み部704と、情報が書き込まれた共有カード705を外部に送出する送出機構部703とを有している。
スタッカ702には、複数枚の共有カード705がスタックされており、遊技者が操作ユニット34を操作して共有カードの利用を指示することにより、スタックされている共有カード705に対して、遊技者の操作によって指定されたメダル枚数のデータが書き込まれる。当該情報が書き込まれた共有カード705は、送出機構部704により外部に送出される。送出機構部704は、モータを駆動源とした搬送ローラによって構成されている。
この共有カード705は、当該サンド700に併設されたパチスロ機10において遊技を行う遊技者が、他の遊技者に自分のメダルの持分(サンド700のRAM123に記憶されている遊技者のメダル枚数)の一部又は全部を渡して他のパチスロ機で当該他の遊技者が遊技を行うことができるようにするためのカードである。
図18との対応部分に同一符号を付して示す図49は、サンド700を示すブロック図である。図49に示すように、サンド700は、バスに共有カード発行ユニット701が接続され、共有カード発行ユニット701は、メインCPU121によって制御される。
図50は、メインCPU121による共有カード発行ユニット701の制御処理手順を示すフローチャートである。図50に示すように、メインCPU121は、ステップS301において、操作ユニット34を介して共有カードの発行指示があったか否かを判断する。
発行指示がない場合、メインCPU121は、ステップS301において否定結果を得ることにより、発行指示があるまで当該処理を繰り返す。これに対して、発行指示があった場合、メインCPU121は、ステップS301において肯定結果を得ることにより、ステップS301からステップS302へ処理を移して、遊技者による発行指示において指定されたメダル枚数が、このときRAM123又は遊技者の情報カード(情報カードリーダ62に挿入されている遊技者の情報カード)の残高以内の金額に相当するか否かを判断する。
残高以内でない場合、このことは、遊技者が共有カードとして発行しようとしているメダル数分の金額が、遊技者の残高として残っていないことを意味しており、メインCPU121は、ステップS302において否定結果を得ることにより、ステップS302からステップS303へ処理を移して、操作ユニット34にエラー表示を行い、上述のステップS301へ処理を移す。
これに対して、残高以内であった場合、メインCPU121は、ステップS302において肯定結果を得ることにより、ステップS302からステップS304へ処理を移して、遊技者によって指定された枚数に相当する金額を、RAM123又は情報カード(情報カードリーダ62に挿入されている遊技者の情報カード)から減算することにより、これらの金額データを更新すると共に、指定された枚数分のデータを、スタッカ702に用意されている未使用の共有カードに書き込む。共有カードに書き込まれる情報は、情報カードリーダ62に挿入されている情報カードに記憶されるデータと同様形式のデータである。本実施の形態の場合、情報カードに書き込まれるデータが金額データであることにより、これと同様にして、共有カードに書き込まれるデータも、指定された枚数を金額に換算されたデータとなる。なお、情報カードに書き込まれるデータが、メダルの枚数を表すデータである場合には、共有カードに書き込まれるデータも、メダルの枚数を表すデータとなる。このように、情報カードに書き込まれるデータと、共有カードに書き込まれるデータを同様の内容及び形式とすることにより、共有カードを他のサンドへ持って行き、そのサンドの情報カードリーダに読み取らせることが可能となる。因みに、本実施の形態においては、情報カードと共有カードとは、同様の構成を有しており、いずれも情報カードリーダ62において情報を読み取り及び書き込むことが可能となっている。なお、共有カードはこれに限られるものではなく、情報カードとは異なる構成として、共有カード専用の読み取り装置によってデータを読み取り又は書き込むようにしてもよい。このようにすれば、共有カード専用の読み取り装置を併設したサンドのみにおいて、共有カードを使用することが可能となり、共有カードの使用を特定のサンドのみに制限することも可能となる。
ステップS304において、共有カードにデータの書き込みが完了すると、メインCPU121は、ステップS305へ処理を移して、共有カードユニット701の送出機構部704を動作させることにより、共有カードをサンド700の外部に送出する。
これにより、遊技者は、操作ユニット34を操作することによって指定した枚数(又は金額)分のメダル枚数が記憶された共有カードの発行を受けることができる。
メインCPU121は、ステップS305の処理の後、上述のステップS301へ処理を移して、同様の処理を繰り返す。これにより、遊技者は、操作ユニット34を操作して共有カードの発行を指示することにより、共有カードの発行を受けることができる。
(14) 上述の実施の形態においては、一種類のメダルを用いる遊技ホールに設置されるサンド20、320、420、700について述べたが、これに限られるものではなく、貸し単価が同じ複数種類のメダルを用いる遊技ホールに設置されるサンドにおいても本発明を適用することができる。
例えば、貸し単価が同じ2種類のメダル(例えば、直径が25mmのメダルと30mmのメダル)ごとに遊技機が設けられている遊技ホールにおいて、いずれの遊技機で払い出されたメダルの数(金額)も同じデータとして1つの情報カードに記憶することにより、当該情報カードをいずれの遊技機(サンド)でも使用することができる。
(15) 上述の実施の形態においては、一種類のメダルを用いる遊技ホールに設置されるサンド20、320、420、700について述べたが、これに限られるものではなく、貸し単価が異なる複数種類のメダルを用いる遊技ホールに設置されるサンドにおいても本発明を適用することができる。
例えば、貸し単価が異なる2種類のメダル(例えば、貸し単価が5円のメダルと貸し単価が20円のメダル)ごとに遊技機が設けられている遊技ホールにおいて、いずれの遊技機で払い出されたメダルの数(金額)も同じデータとして1つの情報カードに記憶することにより、当該情報カードをいずれの遊技機(サンド)でも使用することができる。
具体的には、貸し単価が5円のメダルで遊技を行う遊技機に併設されるサンドでは、メダル数(金額)を4倍に変換して管理する(情報カードに記憶されるメダル数(金額)も4倍に変換して記憶する)。又は、貸し単価が20円のメダルで遊技を行う遊技機に併設されるサンドでは、メダル数(金額)を1/4倍に変換して管理する(情報カードに記憶されるメダル数(金額)も1/4倍に変換して記憶する)。
このようにすれば、いずれの遊技機で払い出されたメダル数(金額)も、同じデータとして1枚の情報カードに記憶することができ、遊技者は1枚の情報カードでいずれの遊技機でも遊技を行うことができる。
(16) 上述の実施の形態においては、パチスロ機10の右側に当顔パチスロ機10に対応するサンド20(320、420、700)を配置する場合について述べたが、これに限られるものではなく、パチスロ機10の右側に対応するサンド20(320、420、700)を配置するようにしてもよい。
また、左右いずれに設置する場合であっても、サンド20(320、420、700)にテレビジョン受像機を設けたり、遊技者に対する各種情報(遊技ホールに関する情報や遊技ホール以外の情報)を提供したりするようにしてもよい。
具体的には、各サンド20(320、420、700)にテレビジョン放送を表示可能な表示装置(液晶表示装置等)を設け、ホールコンピュータ500からテレビジョン放送の映像データ及び音声データを当該サンドに送信してテレビジョン放送の映像を表示すると共に、サンドに設けられたスピーカ81から音声を出力する。これにより、遊技者は、パチスロ機10による遊技をしながら、テレビジョン放送を楽しむことができる。
(17) 図51は、データ表示装置800を設けた場合のパチスロ機10、サンド20、ホールコンピュータ500及びデータ表示装置800との接続関係を示す図である。図51に示すようにホールコンピュータ500は、サンド20において計数された結果を受け取り、これをデータ表示装置800に送信する。データ表示装置800は、ホールコンピュータ500から受け取った計数結果をその表示部に表示する。これにより、遊技者は、データ表示装置800においてもサンド20における計数結果を確認することができる。
(18) 図52は、遊技者がサンド20を操作して遊技ホールに飲み物等を注文する注文システムを備えた遊技ホールの構成を示す図である。図52に示すように、ホールコンピュータ500は、飲み物等を提供するショップのコンピュータ(ショップコンピュータ)900と通信回線を介して接続されており、各サンド20から送信された注文情報を、ショップへ送信する。
サンド20では、遊技者が操作ユニット34を操作することにより、注文情報を入力することができ、サンド20は、入力された注文情報をホールコンピュータ500へ送信する。
このようなシステムを構築することにより、遊技者は、パチスロ機10で遊技を行いながら、飲み物等、所望の注文を行うことができる。
図53は、図52に示す注文システムにおける注文処理手順を示すタイミングチャートである。図53に示すように、サンド20において、遊技者が操作ユニット34を操作することにより、注文の品及びその数を注文情報として入力すると(ステップS321)、サンド20のメインCPU121は、入力された注文内容についての金額を算出する。因みに、サンド20のRAM123には、注文可能な物品の金額情報が予め記憶されているものとする。
そして、サンド20のメインCPU121は、入力された注文物品の金額が、そのときの遊技者の所持金(情報カードに記憶されている金額又はRAM123に記憶されている金額)よりも大きいか否かを判断し(ステップS322)、大きい場合は、エラー表示を行う(ステップS323)。
これに対して、入力された注文物品の金額が、遊技者の所持金よりも小さい場合には、注文情報をホールコンピュータ500へ送信する(ステップS324)。
ホールコンピュータ500は、サンド20から注文情報を受信すると、注文内容を判別し(ステップS341)、注文内容に合致した注文先をデータベースから検索する(ステップS342)。例えば、注文内容がコーヒーである場合には、コーヒーの提供ショップをデータベースから検索する。そして、ホールコンピュータ500は、検索した注文先に対して、注文情報を送信する(ステップS343)。
注文情報を受信したショップ側のコンピュータ(ショップコンピュータ)900は、注文内容及び注文元であるホールコンピュータ500を予め決められた登録情報を用いて認証し、認証結果に基づいて、注文内容を確定する(ステップS361)。そして、確定したことを表す確定情報をホールコンピュータ500へ返送する(ステップS362)。
確定情報を受信したホールコンピュータ500は、この確定情報が正規の情報であるか認証し(ステップS344)、正規の情報である場合には、これをサンド20へ送信する。確定情報を受信したサンド20は、情報カード又はRAM123に記憶されている遊技者の残高を注文分だけ減算することにより当該データを更新する(ステップS325)。
このようにして、遊技者は、サンド20に挿入した情報カード又はRAM123内の残高データを用いて、コーヒー等の所望の注文を行うことができる。
なお、ステップS325において残高データを減算する際に、サンド20において遊技者から承認を得るための処理を追加してもよい。具体的には、サンド20のメインCPU121は、操作ユニット34に残高から減算する金額を表示する。遊技者が操作ユニット34を操作して当該減算を承認した場合には、メインCPU121によって減算処理が実行される。これに対して、遊技者が承認しない旨を入力すると、メインCPU121は、減算処理を中止する。この場合、メインCPU121は、注文キャンセル情報をホールコンピュータ500へ送信する。ホールコンピュータ500は、受信した注文キャンセル情報を、ショップコンピュータ900へ転送する。これにより、遊技者が承認しない場合は、注文がキャンセルされる。
(19) 図45との対応部分に同一符号を付して示す図54は、他の実施の形態による計数通路660の構成を示す図である。図54に示すように、計数通路660の下側側壁部660Aには、計数通路660を通過するメダルが落下しない程度の大きさの複数のスリット660Bが形成されている。このスリット660Bを設けることにより、例えば、投入口640Aから飲み物等の液体が侵入した場合でも、液体はスリット660Bから外部に排出され、計数用ホッパ471の内部に侵入することを防止することができる。
(遊技媒体貸出装置の概要)
(1) 本実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、遊技機(パチスロ機10)に併設され、供給された価値媒体に応じて遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸出装置(サンド20)であって、筐体22と、前記筐体内に配置される、遊技媒体の数を計数する計数手段(計数用ホッパ71)と、前記筐体内において前記計数手段の下方に配置される、遊技媒体を遊技者に払い出す払出手段(払出用ホッパ51)と、前記計数手段及び前記払出手段を制御する制御手段(制御基板63)と、前記計数手段によって計数された遊技媒体を、前記払出手段へ誘導する第1の通路(上部排出通路120)と、前記払出手段でオーバーフローした遊技媒体を、前記筐体の外部に排出する第2の通路(下部排出通路130)とを備えることを特徴とする。
上記(1)の構成によれば、計数手段(計数用ホッパ71)において計数済のメダルが払出手段(払出用ホッパ51)に補充されることにより、払出手段(払出用ホッパ71)のエンプティエラーを少なくすることができる。これにより、遊技者に不満感を与えない遊技媒体貸出装置(サンド20)を提供することが可能となる。
(2) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(1)に記載の構成において、前記筐体22は、遊技媒体を前記計数手段(計数用ホッパ71)を介して前記払出手段(払出用ホッパ71)に補給するための補給用扉(前面パネル25)を前記計数手段よりも上方に備え、前記制御手段(制御基板63)は、前記補給用扉が開放された状態での前記計数手段による計数結果を補給数として計上し、稼働開始時の前記払出手段に貯留される遊技媒体数と、前記補給数と、遊技者によって計数された遊技媒体数とを加算することにより前記払出手段に貯留される遊技媒体数を算出し、前記払出手段によって払い出された遊技媒体数を記憶し、前記払出手段に貯留された遊技媒体が無くなった際に、前記算出された遊技媒体数と前記記憶された遊技媒体数とに基づいて不正を検出することを特徴とする。
上記(2)の構成によれば、補給遊技媒体を計数した後に払出手段(払出用ホッパ51)に導く構成としたことにより、払出手段内の遊技媒体の枚数を把握することが可能となり、払出手段のエンプティエラー発生時に正規に払出要求された遊技媒体の枚数と照合することで、不正部材を払出手段内に挿入して内部の払出駆動手段(ホッパのディスク)等を動かして遊技媒体を獲得する不正行為(いわゆるホッパゴト)を検出することが可能となる。
(3) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(1)又は(2)に記載の構成において、前記筐体22は、遊技者が遊技媒体を前記計数手段(計数用ホッパ71)に投入するための計数用扉101と、前記計数用扉をロックするロック手段(ロック機構部110)とを備え、前記制御手段(制御基板63)は、併設される遊技機(パチスロ機10)における遊技媒体の払出数から前記遊技機に投入された遊技媒体の投入数を差し引いた差分が正の場合、又は、前記払出手段によって遊技媒体が払い出された場合においてのみ前記ロック手段をロック解除し、前記差分が0以下、及び、前記払出手段による払出が無い場合には、前記ロック手段をロック状態とすることを特徴とする。
上記(3)の構成によれば、差分(差枚数)が0以下で且つ払出し(貸出し)がないときには計数用扉101がロックされることにより、他の遊技ホールや他の遊技機から持ち込まれた不正な遊技媒体の投入が防止される。
(4) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の構成において、前記計数手段(計数用ホッパ71)の配置部(仕切り板150)は上下に連通する開口部152を備え、前記計数手段及び前記払出手段(払出用ホッパ51)は同様の構成を有していることを特徴とする。
上記(4)の構成によれば、上部の計数手段(計数用ホッパ71)を取り外したときには、下部の払出手段(払出用ホッパ51)のための遊技媒体の貯留部としての空間が形成されることにより、計数機能の無い遊技媒体貸出装置(サンド)としても運用が可能となる。そして、上下の計数手段(計数用ホッパ71)及び払出手段(払出用ホッパ51)を同一構成のものとしたことにより、上部の計数手段を追加する際にも容易に対応することができ、在庫コストを低減することができる。
(5) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の構成において、前記計数手段(計数用ホッパ71)は、前記制御手段(制御基板63)との間で信号の授受を行うための計数手段側コネクタ(コネクタ76)を前記計数手段の底面部において下向きに有し、前記筐体22は、前記計数手段側コネクタに接続される筐体側コネクタ(コネクタ157)を上向きに有するコネクタ支持部(支持板155)と、前記計数手段を出し入れする扉(前面パネル23)とを備え、前記コネクタ支持部は、前記筐体の扉に向かってスライド可能に支持されており、前記コネクタ支持部を前記スライド可能に支持する支持手段150Aの幅L1、L2は、遊技媒体(メダル)の大きさの半分未満であり、前記計数手段が取り外されている場合に前記筐体側コネクタを覆い、遊技媒体を下方に導くコネクタカバー(カバー158)を備えることを特徴とする。
上記(5)の構成によれば、筐体側コネクタ(コネクタ157)をスライド可能としたことにより、計数手段(計数用ホッパ71)を容易に取り付けることができる。また、コネクタ支持部(支持板155)を前記スライド可能に支持する支持手段150Aの幅L1、L2を、遊技媒体(メダル)の大きさの半分未満としたことにより、計数手段を取り外した場合に、補給用扉(前面パネル25)を開けて補給された遊技媒体が直接払出手段(払出用ホッパ51)へ落下することになるが、その際に、遊技媒体がコネクタ支持手段に滞留することがなくなる。
(6) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド320)は、遊技機に併設され、供給された価値媒体に応じて遊技媒体を貸し出す遊技媒体貸出装置であって、筐体22と、前記筐体内に配置される、遊技媒体の数を計数する計数手段(計数用ホッパ71)と、前記筐体内において前記計数手段の下方に配置される、遊技媒体を遊技者に払い出す払出手段(払出用ホッパ51)と、前記計数手段及び前記払出手段を制御する制御手段(制御基板63)と、前記払出手段に貯留された遊技媒体の貯留量を検出する検出手段(払出用ホッパセンサ330)と、前記計数手段によって計数された遊技媒体を、前記筐体の外部に排出する排出通路321と、前記排出通路の途中に設けられ、前記計数手段によって計数された遊技媒体を前記払出手段へ誘導する第1の誘導状態と、前記計数手段によって計数された遊技媒体を前記筐体の外部に排出する第2の誘導状態との状態間を切り換える通路切換手段(誘導部材322)とを備え、前記通路切換手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記払出手段の貯留量が所定量を超えた場合に、前記排出通路を前記第2の誘導状態に切り換えることを特徴とする。
上記(6)の構成によれば、払出手段(払出用ホッパ51)に所定量の遊技媒体がないときには、計数した遊技媒体が払出手段に補充され、払出手段の遊技媒体が所定量になったことが検出された場合には、島設備側に排出するように制御される通路切換手段(誘導部材322)を備えたことにより、払出手段がエンプティ−状態となることが少なくなり、遊技者に不満感を与えない遊技媒体貸出装置を実現することが可能となる。また、払出手段に貯留される遊技媒体が所定量以上になることがなくなるため、メンテナンス時等において払出手段を取り外す場合に払出手段から遊技媒体が溢れることを防止することができる。
(7) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(6)に記載の構成において、前記筐体22は、遊技媒体を前記計数手段(計数用ホッパ71)を介して前記払出手段(払出用ホッパ51)に補給するための補給用扉(前面パネル25)を前記計数手段よりも上方に備え、前記制御手段(制御基板63)は、前記補給用扉が開放された状態での前記計数手段による計数結果を補給数として計上し、稼働開始時の前記払出手段に貯留される遊技媒体数と、前記補給数と、遊技者によって計数された遊技媒体数とを加算することにより前記払出手段に貯留される遊技媒体数を算出し、前記払出手段によって払い出された遊技媒体数を記憶し、前記払出手段に貯留された遊技媒体が無くなった際に、前記算出された遊技媒体数と前記記憶された遊技媒体数とに基づいて不正を検出することを特徴とする。
上記(7)の構成によれば、補給遊技媒体を計数した後に払出手段(払出用ホッパ51)に導く構成としたことにより、払出手段内の遊技媒体の枚数を把握することが可能となり、払出手段のエンプティエラー発生時に正規に払出要求された遊技媒体の枚数と照合することで、不正部材を払出手段内に挿入して内部の払出駆動手段(ホッパのディスク)等を動かして遊技媒体を獲得する不正行為(いわゆるホッパゴト)を検出することが可能となる。
(8) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(6)又は(7)に記載の構成において、前記筐体22は、遊技者が遊技媒体を前記計数手段(計数用ホッパ71)に投入するための計数用扉101と、前記計数用扉をロックするロック手段(ロック機構部110)とを備え、前記制御手段(制御基板63)は、併設される遊技機(パチスロ機10)における遊技媒体の払出数から前記遊技機に投入された遊技媒体の投入数を差し引いた差分が正の場合、又は、前記払出手段によって遊技媒体が払い出された場合においてのみ前記ロック手段をロック解除し、前記差分が0以下、及び、前記払出手段による払出が無い場合には、前記ロック手段をロック状態とすることを特徴とする。
上記(8)の構成によれば、差分(差枚数)が0以下で且つ払出し(貸出し)がないときには計数用扉101がロックされることにより、他の遊技ホールや他の遊技機から持ち込まれた不正な遊技媒体の投入が防止される。
(9) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(6)乃至(8)のいずれかに記載の構成において、前記計数手段(計数用ホッパ71)の配置部(仕切り板150)は上下に連通する開口部152を備え、前記計数手段及び前記払出手段(払出用ホッパ51)は同様の構成を有していることを特徴とする。
上記(9)の構成によれば、上部の計数手段(計数用ホッパ71)を取り外したときには、下部の払出手段(払出用ホッパ51)のための遊技媒体の貯留部としての空間が形成されることにより、計数機能の無い遊技媒体貸出装置(サンド)としても運用が可能となる。そして、上下の計数手段(計数用ホッパ71)及び払出手段(払出用ホッパ51)を同一構成のものとしたことにより、上部の計数手段を追加する際にも容易に対応することができ、在庫コストを低減することができる。
(10) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(6)乃至(9)のいずれかに記載の構成において、前記計数手段(計数用ホッパ71)は、前記制御手段(制御基板63)との間で信号の授受を行うための計数手段側コネクタ(コネクタ76)を前記計数手段の底面部において下向きに有し、前記筐体22は、前記計数手段側コネクタに接続される筐体側コネクタ(コネクタ157)を上向きに有するコネクタ支持部(支持板155)と、前記計数手段を出し入れする扉(前面パネル23)とを備え、前記コネクタ支持部は、前記筐体の扉に向かってスライド可能に支持されており、前記コネクタ支持部を前記スライド可能に支持する支持手段150Aの幅L1、L2は、遊技媒体(メダル)の大きさの半分未満であり、前記計数手段が取り外されている場合に前記筐体側コネクタを覆い、遊技媒体を下方に導くコネクタカバー(カバー158)を備えることを特徴とする。
上記(10)の構成によれば、筐体側コネクタ(コネクタ157)をスライド可能としたことにより、計数手段(計数用ホッパ71)を容易に取り付けることができる。また、コネクタ支持部(支持板155)を前記スライド可能に支持する支持手段150Aの幅L1、L2を、遊技媒体(メダル)の大きさの半分未満としたことにより、計数手段を取り外した場合に、補給用扉(前面パネル25)を開けて補給された遊技媒体が直接払出手段(払出用ホッパ51)へ落下することになるが、その際に、遊技媒体がコネクタ支持手段に滞留することがなくなる。
(11) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、遊技機(パチスロ10)に併設され、供給された価値媒体に応じて遊技媒体(メダル)を貸し出す遊技媒体貸出装置であって、筐体22と、前記筐体内に配置される、遊技媒体の数を計数する計数手段(計数用ホッパ71)と、前記筐体内において前記計数手段の下方に配置される、遊技媒体を遊技者に払い出す払出手段(払出用ホッパ51)と、前記計数手段及び前記払出手段を制御する制御手段(制御基板63)と、前記計数手段の配置部(仕切り板150)に形成された、上下に連通する開口部152とを備え、前記計数手段及び前記払出手段は同様の構成を有していることを特徴とする。
上記(11)の構成によれば、上部の計数手段(計数用ホッパ71)を取り外したときには、下部の払出手段(払出用ホッパ51)のための遊技媒体の貯留部としての空間が形成されることにより、計数機能の無い遊技媒体貸出装置(サンド)としても運用が可能となる。そして、上下の計数手段(計数用ホッパ71)及び払出手段(払出用ホッパ51)を同一構成のものとしたことにより、上部の計数手段を追加する際にも容易に対応することができ、在庫コストを低減することができる。
(12) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(11)に記載の構成において、前記筐体22は、遊技媒体を前記計数手段(計数用ホッパ71)を介して前記払出手段(払出用ホッパ51)に補給するための補給用扉(前面パネル25)を前記計数手段よりも上方に備え、前記制御手段(制御基板63)は、前記補給用扉が開放された状態での前記計数手段による計数結果を補給数として計上し、稼働開始時の前記払出手段に貯留される遊技媒体数と、前記補給数と、遊技者によって計数された遊技媒体数とを加算することにより前記払出手段に貯留される遊技媒体数を算出し、前記払出手段によって払い出された遊技媒体数を記憶し、前記払出手段に貯留された遊技媒体が無くなった際に、前記算出された遊技媒体数と前記記憶された遊技媒体数とに基づいて不正を検出し、前記不正が検出された場合には、遊技者を所定の撮像手段(カメラ35)によって撮像し当該撮像結果をホールコンピュータ500へ送信することを特徴とすることを特徴とする。
上記(12)の構成によれば、補給遊技媒体を計数した後に払出手段(払出用ホッパ51)に導く構成としたことにより、払出手段内の遊技媒体の枚数を把握することが可能となり、払出手段のエンプティエラー発生時に正規に払出要求された遊技媒体の枚数と照合することで、不正部材を払出手段内に挿入して内部の払出駆動手段(ホッパのディスク)等を動かして遊技媒体を獲得する不正行為(いわゆるホッパゴト)を検出することが可能となる。また、不正が検出された場合に、遊技者を撮像し撮像した結果である撮像データを、遊技機を管理するホールコンピュータ500へ送信することにより、不正者の情報をホールコンピュータ500で把握することができる。
(13) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(11)又は(12)に記載の構成において、前記計数手段(計数用ホッパ71)によって計数された遊技媒体を、前記払出手段(払出用ホッパ51)へ誘導する第1の通路(上部排出通路120)と、前記払出手段でオーバーフローした遊技媒体を、前記筐体22の外部に排出する第2の通路(下部排出通路130)とを備えることを特徴とする。
上記(13)の構成によれば、計数手段(計数用ホッパ71)において計数済のメダルが払出手段(払出用ホッパ51)に補充されることにより、払出手段(払出用ホッパ71)のエンプティエラーを少なくすることができる。これにより、遊技者に不満感を与えない遊技媒体貸出装置(サンド20)を提供することが可能となる。
(14) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(11)又は(12)に記載の構成において、前記払出手段に貯留された遊技媒体の貯留量を検出する検出手段(払出用ホッパセンサ330)と、前記計数手段によって計数された遊技媒体を、前記筐体の外部に排出する排出通路321と、前記排出通路の途中に設けられ、前記計数手段によって計数された遊技媒体を前記払出手段へ誘導する第1の誘導状態と、前記計数手段によって計数された遊技媒体を前記筐体の外部に排出する第2の誘導状態との状態間を切り換える通路切換手段(誘導部材322)とを備え、前記通路切換手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記払出手段の貯留量が所定量を超えた場合に、前記排出通路を前記第2の誘導状態に切り換えることを特徴とする。
上記(14)の構成によれば、払出手段(払出用ホッパ51)に所定量の遊技媒体がないときには、計数した遊技媒体が払出手段に補充され、払出手段の遊技媒体が所定量になったことが検出された場合には、島設備側に排出するように制御される通路切換手段(誘導部材322)を備えたことにより、払出手段がエンプティ−状態となることが少なくなり、遊技者に不満感を与えない遊技媒体貸出装置を実現することが可能となる。また、払出手段に貯留される遊技媒体が所定量以上になることがなくなるため、メンテナンス時等において払出手段を取り外す場合に払出手段から遊技媒体が溢れることを防止することができる。
(15) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(11)乃至(14)のいずれかに記載の構成において、前記計数手段(計数用ホッパ71)は、前記制御手段(制御基板63)との間で信号の授受を行うための計数手段側コネクタ(コネクタ76)を前記計数手段の底面部において下向きに有し、前記筐体22は、前記計数手段側コネクタに接続される筐体側コネクタ(コネクタ157)を上向きに有するコネクタ支持部(支持板155)と、前記計数手段を出し入れする扉(前面パネル23)とを備え、前記コネクタ支持部は、前記筐体の扉に向かってスライド可能に支持されており、前記コネクタ支持部を前記スライド可能に支持する支持手段150Aの幅L1、L2は、遊技媒体(メダル)の大きさの半分未満であり、前記計数手段が取り外されている場合に前記筐体側コネクタを覆い、遊技媒体を下方に導くコネクタカバー(カバー158)を備えることを特徴とする。
上記(15)の構成によれば、筐体側コネクタ(コネクタ157)をスライド可能としたことにより、計数手段(計数用ホッパ71)を容易に取り付けることができる。また、コネクタ支持部(支持板155)を前記スライド可能に支持する支持手段150Aの幅L1、L2を、遊技媒体(メダル)の大きさの半分未満としたことにより、計数手段を取り外した場合に、補給用扉(前面パネル25)を開けて補給された遊技媒体が直接払出手段(払出用ホッパ51)へ落下することになるが、その際に、遊技媒体がコネクタ支持手段に滞留することがなくなる。
(16) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、遊技機(パチスロ機10)に併設され、供給された価値媒体に応じて遊技媒体(メダル)を貸し出す遊技媒体貸出装置であって、筐体22と、前記筐体内に配置される、遊技媒体の数を計数する計数手段(計数用ホッパ71)と、前記筐体内において前記計数手段の下方に配置される、遊技媒体を遊技者に払い出す払出手段(払出用ホッパ51)と、前記計数手段及び前記払出手段を制御する制御手段(制御基板63)と、を備え、前記筐体は、遊技者が遊技媒体を前記計数手段に投入するための計数用扉101と、前記計数用扉をロックするロック手段(ロック機構部110)とを備え、前記制御手段は、併設される遊技機における遊技媒体の払出数から前記遊技機に投入された遊技媒体の投入数を差し引いた差分が正の場合、又は、前記払出手段によって遊技媒体が払い出された場合においてのみ前記ロック手段をロック解除し、前記差分が0以下、及び、前記払出手段による払出が無い場合には、前記ロック手段をロック状態とすることを特徴とする。
上記(16)の構成によれば、差分(差枚数)が0以下で且つ払出し(貸出し)がないときには計数用扉101がロックされることにより、他の遊技ホールや他の遊技機から持ち込まれた不正な遊技媒体の投入が防止される。
(17) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(16)に記載の構成において、前記筐体22は、遊技媒体を前記計数手段(計数用ホッパ71)を介して前記払出手段(払出用ホッパ51)に補給するための補給用扉(前面パネル25)を前記計数手段よりも上方に備え、前記制御手段(制御基板63)は、前記補給用扉が開放された状態での前記計数手段による計数結果を補給数として計上し、稼働開始時の前記払出手段に貯留される遊技媒体数と、前記補給数と、遊技者によって計数された遊技媒体数とを加算することにより前記払出手段に貯留される遊技媒体数を算出し、前記払出手段によって払い出された遊技媒体数を記憶し、前記払出手段に貯留された遊技媒体が無くなった際に、前記算出された遊技媒体数と前記記憶された遊技媒体数とに基づいて不正を検出し、前記不正が検出された場合には、遊技者を所定の撮像手段(カメラ35)によって撮像し当該撮像結果をホールコンピュータ500へ送信することを特徴とすることを特徴とする。
上記(17)の構成によれば、補給遊技媒体を計数した後に払出手段(払出用ホッパ51)に導く構成としたことにより、払出手段内の遊技媒体の枚数を把握することが可能となり、払出手段のエンプティエラー発生時に正規に払出要求された遊技媒体の枚数と照合することで、不正部材を払出手段内に挿入して内部の払出駆動手段(ホッパのディスク)等を動かして遊技媒体を獲得する不正行為(いわゆるホッパゴト)を検出することが可能となる。また、不正が検出された場合に、遊技者を撮像し撮像した結果である撮像データを、遊技機を管理するホールコンピュータ500へ送信することにより、不正者の情報をホールコンピュータ500で把握することができる。
(18) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(16)又は(17)に記載の構成において、前記計数手段(計数用ホッパ71)によって計数された遊技媒体を、前記払出手段(払出用ホッパ51)へ誘導する第1の通路(上部排出通路120)と、前記払出手段でオーバーフローした遊技媒体を、前記筐体22の外部に排出する第2の通路(下部排出通路130)とを備えることを特徴とする。
上記(18)の構成によれば、計数手段(計数用ホッパ71)において計数済のメダルが払出手段(払出用ホッパ51)に補充されることにより、払出手段(払出用ホッパ71)のエンプティエラーを少なくすることができる。これにより、遊技者に不満感を与えない遊技媒体貸出装置(サンド20)を提供することが可能となる。
(19) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(16)又は(17)に記載の構成において、前記払出手段に貯留された遊技媒体の貯留量を検出する検出手段(払出用ホッパセンサ330)と、前記計数手段によって計数された遊技媒体を、前記筐体の外部に排出する排出通路321と、前記排出通路の途中に設けられ、前記計数手段によって計数された遊技媒体を前記払出手段へ誘導する第1の誘導状態と、前記計数手段によって計数された遊技媒体を前記筐体の外部に排出する第2の誘導状態との状態間を切り換える通路切換手段(誘導部材322)とを備え、前記通路切換手段は、前記検出手段の検出結果に基づいて、前記払出手段の貯留量が所定量を超えた場合に、前記排出通路を前記第2の誘導状態に切り換えることを特徴とする。
上記(19)の構成によれば、払出手段(払出用ホッパ51)に所定量の遊技媒体がないときには、計数した遊技媒体が払出手段に補充され、払出手段の遊技媒体が所定量になったことが検出された場合には、島設備側に排出するように制御される通路切換手段(誘導部材322)を備えたことにより、払出手段がエンプティ−状態となることが少なくなり、遊技者に不満感を与えない遊技媒体貸出装置を実現することが可能となる。また、払出手段に貯留される遊技媒体が所定量以上になることがなくなるため、メンテナンス時等において払出手段を取り外す場合に払出手段から遊技媒体が溢れることを防止することができる。
(20) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(16)乃至(19)のいずれかに記載の構成において、前記計数手段(計数用ホッパ51)は、前記制御手段(制御基板63)との間で信号の授受を行うための計数手段側コネクタ(コネクタ76)を前記計数手段の底面部において下向きに有し、前記筐体22は、前記計数手段側コネクタに接続される筐体側コネクタ(コネクタ157)を上向きに有するコネクタ支持部(支持板155)と、前記計数手段を出し入れする扉(前面パネル23)とを備え、前記コネクタ支持部は、前記筐体の扉に向かってスライド可能に支持されていることを特徴とする。
上記(20)の構成によれば、筐体側コネクタ(コネクタ157)をスライド可能としたことにより、計数手段(計数用ホッパ71)を容易に取り付けることができる。
(21) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド420)は、遊技機(パチスロ機10)に併設され、供給された価値媒体に応じて遊技媒体(メダル)を貸し出す遊技媒体貸出装置であって、筐体22と、貸出要求に基づいて遊技媒体を1枚ずつ払い出す払出手段(払出用ホッパ451)と、遊技者が投入した遊技媒体を計数し、1枚ずつ排出する計数手段(計数用ホッパ471)とを少なくとも有し、前記払出手段は、払い出した遊技媒体を検知するセンサと、払い出した遊技媒体を前記筐体の前面側に、かつ斜め下方向に送出する送出口(払出部451B)とを少なくとも具備し、前記計数手段は、排出した遊技媒体を検知するセンサと、排出した遊技媒体を前記筐体外に排出する排出口471Bとを少なくとも具備し、前記払出手段は、仕切り板150を介して前記計数手段よりも上部に設置されているとともに、設置された状態で筐体背面側に少なくとも遊技媒体が下方向に流下可能な空間部AR400を有するように構成され、前記筐体の前面には、前記払出手段に遊技媒体を補給するための補給用開口(投入口25A)を開閉するための補給用蓋部材(前面パネル25)と、前記補給用蓋部材よりも下部に位置し、前記払出手段及び前記計数手段が設置された部分を開閉するためのユニット用蓋部材(前面パネル23)とを少なくとも有し、前記ユニット用蓋部材は、前記払出手段の送出口(払出部451B)に対応する位置に設けられた貸出用開口(払出口54)と、前記貸出用開口にノズル140を着脱可能に設けられたノズル用アタッチメント440と、前記貸出用開口よりも上部に設けられた計数用開口(投入口23A)と、前記計数用開口に遊技媒体を投入しやすくするための補助部材(計数用扉101)を着脱可能に設けられた補助部材用アタッチメント441とを少なくとも具備し、前記計数用開口から投入された遊技媒体を、前記払出手段へ流下させることなく、前記空間部AR400を介して前記計数手段へ流下させるための流下路(計数用通路455)を備えたことを特徴とする。
上記(21)の構成によれば、払出手段(払出用ホッパ451)を計数手段(計数用ホッパ471)よりも上部に設け、かつ斜め下方向に送出する送出口(払出部451B)により遊技媒体を払い出すように構成することで、遊技媒体の払出(貸出)時には、その自重にも依存して必要最小限の送出力で遊技媒体をノズル140に送出することができるため、跳ね上げるための特別な構造、又は送出力の強い高価な払出手段(払出用ホッパ)を使用する必要がなく、コスト削減を図ることができる。
また、計数用開口(投入口23A)を貸出用開口(払出口54)の上部に設け、かつ円滑に計数手段により計数可能に構成していることにより、貸出用開口に装着されるノズルの形状に何らの制限も生じさせることがなく、汎用性の高い遊技媒体貸出装置(サンド420)を実現することができる。
また、払出手段(払出用ホッパ451)と計数手段(計数用ホッパ471)とを同様の構成としたことにより、部品の在庫コストの低減を図ることが可能となる。また、払出手段と計数手段を同一方向を向けて上下に配置することとしたことにより、これらの手段(払出用ホッパ451及び計数用ホッパ471)を筐体22に装着するための部品点数も削減することができる。
(22) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(19)に記載の構成において、前記計数用開口(投入口23A)に設けられた計数用扉101と、前記計数用扉をロックするロック手段(ロック記憶部110)とを備え、前記制御手段(制御基板63)は、併設される遊技機(パチスロ機10)における遊技媒体の払出数から前記遊技機に投入された遊技媒体の投入数を差し引いた差分が正の場合、又は、前記払出手段によって遊技媒体が払い出された場合においてのみ前記ロック手段をロック解除し、前記差分が0以下、及び、前記払出手段による払出が無い場合には、前記ロック手段をロック状態とすることを特徴とする。
上記(22)の構成によれば、差分(差枚数)が0以下で且つ払出し(貸出し)がないときには計数用扉101がロックされることにより、他の遊技ホールや他の遊技機から持ち込まれた不正な遊技媒体の投入が防止される。
(23) 本発明の実施の形態における遊技媒体貸出装置(サンド20)は、上記(21)又は(22)に記載の構成において、前記払出手段(払出用ホッパ451)は、前記制御手段(制御基板63)との間で信号の授受を行うための払出手段側コネクタ(コネクタ476)を前記払出手段の底面部において下向きに有し、前記筐体22は、前記払出手段側コネクタに接続される筐体側コネクタ(コネクタ457)を上向きに有するコネクタ支持部(支持板155)を備え、前記コネクタ支持部は、前記ユニット用蓋部材(前面パネル23)に向かってスライド可能に支持されていることを特徴とする。
上記(23)の構成によれば、筐体側コネクタ(コネクタ457)をスライド可能としたことにより、払出手段(払出用ホッパ451)を容易に取り付けることができる。