JP5545833B2 - リボンマイクロホンユニット及びリボンマイクロホン - Google Patents
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Description
この電気信号は、リボン形振動板の振動数及び振幅に対応した信号であるから、リボン形振動板に当たる音波は、これに対応した電気信号に変換されることになる。これがリボンマイクロホンの原理である。
図4において、リボンマイクロホンユニット101は、長方形の枠型に形成された支持体102と、この支持体102の内側面の長辺方向両側に取り付けられた、磁界を形成する一対の磁石104と、これら一対の磁石104の磁界内に配置されたリボン形振動板103と、を備えることを主たる構成としている。
この磁石104は、いわゆる永久磁石であり、所定の間隔をあけてそれぞれ固定されている。また、磁石104はそれぞれ、幅方向(図4において左右方向)に着磁されるとともに、その着磁の向きは同じ向きになっている。したがって、一対の磁石104間には、平行磁界が形成されている。
リボン形振動板103は、細長くカットされた、数ミクロンの厚みの薄い導体が用いられている。具体的は、リボン形振動板103の材料としてアルミニウム箔が多く用いられている。このアルミニウムは、他の金属素材と比較して導電性が良好で比重が軽いため、リボンマイクロホンのリボン形振動板として適している。
このように結線されたリボンマイクロホンユニット101の等価回路を図6(b)に示す。図6(b)に示すように、リボン形振動板103の一方の端部には信号路108が結線され、この信号路108の他方の端部は昇圧トランス201の一次側の一方端子に結線されている。
リボン形振動板103の他方の端部には信号路109が結線され、この信号路109の他方の端部は昇圧トランス201の一次側の他方の端子に結線されている。
このように、リボンマイクロホンユニット101において、リボン形振動板103、信号路108、信号路109と昇圧トランス201の一次側によって閉回路が形成される。
このように生じた信号は雑音であるから、リボンマイクロホンユニット101において、外部磁界によって雑音が生じることがある。なお、外部磁界の主な要因は商用交流電源等である、
すなわち、リボンマイクロホンの出力の増幅や調整に用いる装置を駆動するための商用交流電源等がリボンマイクロホンの周囲にあると、上記のような外部磁界となって、雑音を発生させる要因となる。
また、リボンマイクロホンではないが、振動系に磁束を集中させてその変換効率を向上させ、再生音の歪を少なくするようにしたリボン形スピーカの磁気回路が提案されている(特許文献2参照)。
さらに、磁気空隙の磁気の力を非常に大きくし、高音質の高音用のスピーカも提案されている(特許文献3参照)。
上記第1面には、上記信号路が形成されていて、上記第2面には、上記リボン形振動板の一方の端部と導通する第1電極と、上記リボン形振動板の他方の端部と導通する第2電極が形成されていて、上記信号路は、上記リボン形振動板の両端のうちの一方の端部と導通する第1信号路と、上記リボン形振動板の両端のうちの他方の端部と導通する第2信号路と、を有し、上記第1信号路は、上記リボン形振動板の周囲を取り囲むループ状であって、上記第1電極と導通し、上記第2信号路は、上記第1信号路に隣接し、上記第2電極と導通し、上記第1信号路と上記第2信号路は、上記リボン形振動板の長手方向の中心軸に対して線対称である、ことを主な特徴とする。
これによって、外部磁界により生じる雑音を抑止することができるようになる。
図1は、本発明のリボンマイクロホンユニットの一例を示す正面図である。本実施形態に係るリボンマイクロホンユニット1は、図1に示すように、板状の支持体2と、この支持体2に取り付けられた一対の磁石4と、これら磁石4の磁界内に配置されたリボン形振動板3と、を少なくとも備える。支持体2はその長手方向にスリット状の窓孔を有し、この窓孔の長手方向両側縁に沿って磁石4が配置され、磁石4間に均一な磁界が形成されている。リボン形振動板3は、その振動方向が磁石4の間に形成される磁界を切るように配置されている。
この磁石4は、いわゆる永久磁石であり、所定の間隔をあけてそれぞれ固定されている。また、磁石4はそれぞれ、幅方向(図1において左右方向)に着磁されるとともに、その着磁の向きは同じ向きになっている。したがって、一対の磁石4の間には、平行磁界が形成されている。
信号路19は、信号路18に隣接し、電極16の背面側と一体となって形成されている。このように形成された信号路18,19は、リボン形振動板3の長手方向の中心軸に対して対称形をなしている。
電極15は基板17の反対面側に形成されている信号路18とスルーホール構造によって導通し、電極16は基板17の反対面側に形成されている信号路19とスルーホール構造によって導通している。
すなわち、各電極15,16は、基板17の反対面側に形成されている二つの信号路18,19に個別に導通している。
本実施例に係るリボンマイクロホンユニット1は、動電型マイクロホンの一種であるが、リボン形振動板3のインピーダンスが低く、その出力レベルは小さい。そのため、電極引き出し15及び16から取り出した信号を昇圧トランスによって高くして、出力インピーダンスが適切な大きさになるように調整されてから、信号が出力される。
すなわち、リボン形振動板3の一方の端子は信号路18、19を介さずに昇圧トランス21の一方の一次側端子に導通し、リボン形振動板3の他方の端子は信号路18,19を介して、昇圧トランス21の他方の一次側端子に導通するように構成されている。
すなわし、誘導により生じた信号(雑音)の出力を防ぐことができる。
2 支持体
3 リボン形振動板
15 挟持部材(電極)
16 挟持部材(電極)
17 回路基板
18 信号路パターン
19 信号路パターン
21 昇圧トランス
Claims (2)
- 磁界を形成する一対の磁石と、
上記磁石の磁界内に配置されるリボン形振動板と、
上記リボン形振動板の振動により発生する電気信号を出力する出力端子と、
上記リボン形振動板の両端を上記出力端子へと導通させる信号路が形成された回路基板と、
を有するリボンマイクロホンユニットであって、
上記回路基板は、第1面と第2面とを備え、
上記第1面には、上記信号路が形成されていて、
上記第2面には、上記リボン形振動板の一方の端部と導通する第1電極と、上記リボン形振動板の他方の端部と導通する第2電極が形成されていて、
上記信号路は、
上記リボン形振動板の両端のうちの一方の端部と導通する第1信号路と、
上記リボン形振動板の両端のうちの他方の端部と導通する第2信号路と、
を有し、
上記第1信号路は、上記リボン形振動板の周囲を取り囲むループ状であって、上記第1電極と導通し、
上記第2信号路は、上記第1信号路に隣接し、上記第2電極と導通し、
上記第1信号路と上記第2信号路は、上記リボン形振動板の長手方向の中心軸に対して線対称である、
ことを特徴とするリボンマイクロホンユニット。 - 請求項1記載のリボンマイクロホンユニットを備えることを特徴とするリボンマイクロホン。
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